JP3557125B2 - 海水淡水化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海洋深層水を逆浸透法により淡水化するに際し、その脱塩透過水を飲料水に適したものにする海水淡水化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
中空糸型などの逆浸透膜モジュールを用いると、大量に原海水を淡水化処理できることは、周く知られている。例えば、特開平7−275671号公報、特開平10−296058号公報、特公昭63−44017号公報などにその例をみることができる。
【0003】
現在、富山県の富山湾と高知県の室戸岬とで海洋深層水が取水されている。この海洋深層水は、ノルウエー沖で冷やされた海水が海底に沈んで深海流となり、地球の自転でスリップして大西洋からアフリカ南端を回ってインド洋へ、更にオーストラリアの南を回って太平洋に移動し、その一部が海溝を経て日本の近くへ数千年の歳月を経て流れ来るとされている。海洋深層水は、富栄養性、低水温性、清浄性の三大特徴を有し、太陽光の届かない深海にあったために光合成が進行していないものと定義付けられている。かかる海洋深層水を利用したものに、飲食品を例にとると、日本酒、豆腐、こんにゃくなどが多数存在する。本出願人も室戸海洋深層水を淡水化した飲料水を製造販売している。
【0004】
公的機関の研究発表によれば、前出の海洋深層水には無機質のミネラル成分が84種類も残留されており、例えばアトピー性皮膚炎にも海洋深層水が約60%強の割合で有効であることが報告されている。一方、前出の飲食品においても、味覚の向上に資するものであり、いわゆる健康食品としての有用性が取り上げられている。化粧品にも現に利用されている。但し、各商品毎の効能が如何なる理由によるものであるかは、必ずしも現時点で明らかではない。
【0005】
もともと海水の生成淡水は、そのまま飲料水にすることに適しない。味覚的に問題があり、却って健康上も好ましくないことは経験的に知られている。そこで例えば、特公平4−72597号公報では、海水の生成淡水に炭酸ガスを吸収させる後処理を行うことにより良質の飲料水を得るものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は、室戸海洋深層水を淡水化処理した飲料水を製造販売して来た。そこでは糖尿病やアートピー性皮膚炎にも効果的な健康飲料水として認知されるに至っている。但し、本発明者の知見によれば、原海水をほぼ完全に淡水化すると、美味にして良質な飲料水を得ることができないし、海洋深層水これ本来が持つ有効性を十二分に確保できなくなる。
【0007】
この点に関し、海洋深層水の清浄性に着目して、これを原海水にした逆浸透膜モジュールで淡水化し、ろ過の前処理設備の簡素化を図ることが、特開平10−225683号公報に開示されている。しかし、本発明者の経験によれば、清浄性を有する海洋深層水と言えども逆浸透膜モジュールの洗浄は不可欠であり、何よりも洗浄作業を繰り返して行ううちに次第に目詰まりが進んで早期に劣化し、生成淡水の電気伝導率が経時的に高くなり過ぎ、そのままでは「しぶみ」が強すぎて飲料水に不適となる。例えば、新しい逆浸透膜モジュールでは、脱塩透過水の初期電気伝導率は80〜100マイクロジーメンス/cm(以下、μS/cmという)であるところ、一日に40トン処理すると約半年後には300μS/cmを越え、これを以て劣化とみている。一方、新しい逆浸透膜モジュールでは、既にみたとおり生成淡水が純水に近くて味覚的にまずく、これまた飲料水としてそのまま用いることができない。いずれにせよ、逆浸透膜モジュールの経時的劣化、洗浄前後の電気伝導率の変動幅が大きいこと、これらを考慮すると該モジュールに導電率計を付設することにより、ここから生産される生成淡水の電気伝導率を所望値に制御するのは困難ないし不可能であり、既存の処理方式では逆浸透膜モジュールの早期劣化による取り替えで製造コストが著しく高価に付くところに問題があった。
【0008】
これらの経験から本発明者は、海洋深層水の特性を有効利用した良質の飲料水を得るには生成淡水に後処理をするしかないことを知り、その手法として生成淡水に海洋深層水を適量混合することを試みた。その際に、海洋深層水仕込みの飲料水として、美味にして最も良質な電気伝導率を試作検討した結果、電気伝導率が190〜250μS/cm、更に好ましくは210〜230μS/cmに設定することが飲料水として最適であることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の目的は、海洋深層水の利点を保持して美味で良質な飲料水を得るにある。更に本発明の目的は、逆浸透膜モジュールの新旧や洗浄にかかわらず、常に良質な飲料水を量産できる海水淡水化方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る海水淡水化方法は、原海水に海洋深層水を用い、これを逆浸透法で淡水化して脱塩透過水を得る工程と、この脱塩透過水に海洋深層水を加えて電気伝導率が190〜250μS/cmの飲料水をつくる工程とからなる。その際の電気伝導率は、210〜230μS/cmに設定することがより好ましい。ここで脱塩透過水に加える海洋深層水とは、これの原海水でもよいし、逆浸透法で淡水化処理する際に逆浸透膜モジュールから出る濃縮排水をも含む概念である。
【0011】
【0012】
更に具体的に説明すると、本発明方法を実施する海水淡水化装置は、図1に示すごとく、逆浸透膜モジュールを備えた主ヘッド1と、逆浸透膜モジュールを備えた従ヘッド2と、第1混合装置3と、中間混合装置5と、第2混合装置6とを有する。主ヘッド1に原海水を送給する原水路7と、主ヘッド1で生成した第1透過水を第1混合装置3に導く第1透過水路10とを備えている。第1混合装置3は、第1透過水路10からの第1透過水と、原海水または主ヘッド1からの濃縮排水とを所定の電気伝導率になるよう混合して第1処理水を生成し、第1処理水を貯留タンク23に取り出す第1取出路11を備えている。
【0013】
更に、第1透過水路10から分岐されて従ヘッド2および中間混合装置5にそれぞれ第1透過水を分配供給する透過水分岐路14と、従ヘッド2で生成した第2透過水を中間混合装置5に導く第2透過水路15とを備えている。中間混合装置5は、透過水分岐路14からの第1透過水と、第2透過水路15からの第2透過水とを混合してなる混合水を、第2混合装置6に導く混合水供給路16を備えている。第2混合装置6は、混合水供給路16からの混合水と、原海水又は従ヘッド2からの濃縮排水とを所定の電気伝導率になるよう混合して第2処理水を生成し、第2処理水を貯留タンク23に取り出す第2取出路20を備えている。
【0014】
その際に、原水路7から分岐されて原海水の一部を第1混合装置3に導く原水分岐路9を備えおり、第1混合装置3は、原水分岐路9からの原海水と、第1透過水路10からの第1透過水とを混合するようになっている。また、従ヘッド2から濃縮排水を外に出す排路17と、原水路7とは、循環路21で連通接続し、原水路7の原海水に排水路17からの濃縮排水が循環路21を介して供給されるようにする。
【0015】
【0016】
【0017】
【作用】
主ヘッド1および従ヘッド2に逆浸透膜モジュールを用いたのは、大量処理能力に優れているからであり、逆浸透膜モジュールとしては中空糸型、スパイラル型、チューブラー型などを広く適用できる。理論純水の電気伝導率は、約0.055μS/cmの絶縁体である。従って電気伝導率は、水中の電解質の量を知る目安になる。一般の水道水は、250〜66.67μS/cmとされている。本発明においては、電気伝導率に相当する電解質が原海水すなわち海洋深層水の有効成分であることを意味する。
【0018】
いま、主ヘッド1の逆浸透膜モジュールが新しいときは、主ヘッド1のみを稼働し、従ヘッド2は稼働させない。海洋深層水からなる原海水を原水路7から主ヘッド1に通し、主ヘッド1で生成した第1透過水を第1透過水路10を介して第1混合装置3に送るとともに、原海水の一部を原水分岐路9を介して第1混合装置3に送る。このとき、第1透過水路10の切換弁13は、第1透過水を第1混合装置3にのみ送るよう切り換えられていて、透過水分岐路14には第1透過水が流入しない。第1混合装置3では第1透過水と原海水とを所定の割合で混合して、第1処理水をつくる。第1透過水は、主ヘッド1の逆浸透膜モジュールが真新しいときの初期の電気伝導率が約80μS/cmであり、逆浸透膜モジュールの経時劣化に伴い、電気伝導率が次第に上昇して行く。第1混合装置3で第1透過水に原海水を加えるのは、第1透過水の電気伝導率を高めるためである。従って、第1混合装置3では、第1透過水に主ヘッド1からの濃縮排水の一部を混合してもよい。
【0019】
第1混合装置3で混合処理した第1処理水は、第1取出路11を経て貯留タンク23に導く。このとき、第1混合装置3に備えた導電率計25で第1処理水の電気伝導率を規定の190〜250μS/cm、好ましくは210〜230μS/cmに制御し、そのまま目的の飲料水にすることはできる。
【0020】
しかし、主ヘッド1からの第1透過水の電気伝導率の変動に対応して、これに混合すべき原海水などの量を厳密に比例制御するのは、現実的にかなり困難であり量産性に適さない。生産現場では、主ヘッド1からの第1透過水の電気伝導率が現状下でどの程度であるか、従って混合すべき原海水などの量はどの程度に設定すべきであるかは、経験則で判断できる。そこで第1混合装置3で混合処理した第1処理水は、規定の電気伝導率よりも低い値、具体的には約200μS/cmまでとし、第1処理水の電気伝導率は厳密に処理せずに貯留タンク23に導く。そのうえで貯留タンク23内に原海水又は主ヘッド1からの濃縮排水を導入し、これと先の第1処理水とを混合し、貯留タンク23に備えた導電率計35で最終的に規定の電気導電率190〜250μS/cm、好ましくは210〜230μS/cmに制御することにより、目標の飲料水をつくる。
【0021】
主ヘッド1の逆浸透膜モジュールが劣化して、主ヘッド1からの第1透過水の電気伝導率が例えば約200μS/cmを越えて高くなり過ぎると、主ヘッド1と共に従ヘッド2も稼働させる。その際、原水路7からの原海水が原水分岐路9に流入するのを弁8で遮断するとともに、第1透過水路10の切換弁13を切り換えて、主ヘッド1からの第1透過水を透過水分岐路14に通して従ヘッド2と中間混合装置5とに導く。すなわち第1混合装置3は停止しておく。
【0022】
従ヘッド2に通された第1透過水は、脱塩処理されて第2透過水となり、第2透過水路15より中間混合装置5に流入する。中間混合装置5では、第2透過水と先の透過水分岐路14からの第1透過水の一部とを所定の割合で混合処理する。従ヘッド2の逆浸透膜モジュールも経時劣化して行くが、主ヘッド1と共働しているので、従ヘッド2からの第2透過水ひいては中間混合装置5での混合水の電気伝導率は、第1透過水のそれよりも当然に低い値であり、これが長期間の稼働にわたっても規定値を遙に下回る状態を維持し続ける。中間混合装置5では、従ヘッド2の逆浸透膜モジュールが新しいとき、第2透過水に対する第1透過水の混合量を多くし、該モジュールの劣化に伴い第1透過水の混合量を少なくして行く。
【0023】
中間混合装置5で中間処理した混合水は、混合水供給路16を経て第2混合装置6に導く。一方、従ヘッド2から出る濃縮排水の一部が、排水路17および排水供給路19を介して第2混合装置6に導入される。第2混合装置6では、これら混合水と濃縮排水とを混合処理し、その第2処理水が第2取出路20を介して先の貯留タンク23に回収される。このとき、第1混合装置3におけると同様に、第2混合装置6に付設の導電率計30で第2処理水の電気伝導率を規定の190〜250μS/cm、好ましくは210〜230μS/cmに制御し、そのまま目的の飲料水にすることはできるが、これは先に述べたとおり得策ではない。
【0024】
そこで第2混合装置6で混合処理した第2処理水は、規定の電気伝導率よりも低い値、具体的には約200μS/cmまでに一旦制御したのち、貯留タンク23に導く。そのうえで、貯留タンク23内に、従ヘッド2からの濃縮排水を導入する。例えば、前記排水路17および排水取出路33を介して導入する。この濃縮排水と、第2混合装置6からの第2処理水とを貯留タンク23内で混合し、前記導電率計35で最終的に規定の電気伝導率190〜250μS/cm、好ましくは210〜230μS/cmに制御することにより、目標の飲料水をつくる。第2処理水には主ヘッド1の排出路12からの濃縮排水又は原海水を混合するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
かかる本発明の海水淡水化方法によれば、原海水の海洋深層水を逆浸透法で一旦淡水化処理したのち、その脱塩透過水に海洋深層水を加える。従って、生成処理水は所望の電気伝導率、すなわち190〜250μS/cm、より好ましくは210〜230μS/cmに設定しやすく、美味で良質な飲料水が得られるとともに、電気伝導率に見合う海洋深層水の有効電解質が含有されたものとなる。
【0026】
【0027】
【実施例】
図1は本発明方法を実施する海水淡水化装置の全体を概念的に示す。1は中空糸タイプの逆浸透膜モジュールを備えた主ヘッドである。2は同じく中空糸タイプの逆浸透膜モジュールを備えた従ヘッドである。主ヘッド1は処理能力が大きく(40トン/1日)、従ヘッド2は処理能力が小さい(10トン/1日)。主ヘッド1は第1混合装置3を備えており、従ヘッド2は中間混合装置5と第2混合装置6とをそれぞれ備えており、これらは次のように連通接続されている。
【0028】
原海水は、ろ過等の前処理を経たのち、主ヘッド1に内蔵の吸引ポンプで原水路7を介して主ヘッド1に送給される。原海水には高知県室戸岬で取水される室戸海洋深層水を用いた。原水路7の途中からは、弁8を介して原水分岐路9が導出されており、この原水分岐路9の先端が第1混合装置3につながっている。
【0029】
主ヘッド1と第1混合装置3とは、第1透過水路10で連通接続する。主ヘッド1で逆浸透法により淡水化処理された第1透過水は、第1透過水路10を介して第1混合装置3に導く。第1混合装置3には、ここで混合して生成した第1処理水を外部に取り出す第1取出路11が設けられている。主ヘッド1から出る濃縮排水は排出路12を介して外部に全量排出される。
【0030】
第1透過水路10の中途部からは切換弁13を介して透過水分岐路14が導出されており、透過水分岐路14の導出端が従ヘッド2と中間混合装置5とに分岐して連通接続されている。
【0031】
従ヘッド2と中間混合装置5とは、第2透過水路15で連通接続する。従ヘッド2で逆浸透法により淡水化処理された第2透過水は、従ヘッド2から取り出され、第2透過水路15を介して中間混合装置5に導かれる。
【0032】
中間混合装置5と第2混合装置6とは、混合水供給路16で連通接続する。従ヘッド2には、濃縮排水を外部に排出する排路17を設けてあり、この排路17と第2混合装置6とが排水供給路19で連通接続されている。
【0033】
第2混合装置6には、ここで混合処理して生成した第2処理水を外部に取り出す第2取出路20が設けられている。そして、前記排水路17と原水路7とが循環路21で連通接続されている。原水路7において、循環路21の一端は原水分岐路9の分岐点よりも原海水の供給方向上手側に接続されている。
【0034】
いま、主ヘッド1の逆浸透膜モジュールが新しいときは、主ヘッド1を稼動させて従ヘッド2の稼動を停止しておく。原水路7からの原海水は、主ヘッド1に供給されるとともに、その一部が原水分岐路9を介して図外のポンプで第1混合装置3にも供給される。原水路7の原海水は逆流防止弁22で循環路21内に流入しない。主ヘッド1で淡水化処理された第1透過水は第1透過水路10を経て第1混合装置3に供給する。このとき、切換弁13が作動して透過水分岐路14に第1透過水は流入していない。
【0035】
第1混合装置3では、原水分岐路9からの原海水の一部と、主ヘッド1から第1透過水路10を経て来る第1透過水とを所定の割合で混合しながら、第1混合装置3で電気伝導率が約200μS/cmの第1処理水を生成し、この第1処理水を第1取出路11を介して貯留タンク23に取り出す。ここでは第1処理水に原海水が一部混入されていることが注目されるべきである。
【0036】
第1混合装置3は、導電率計25を備えており、第1混合装置3に入る直前の原水分岐路9と第1透過水路10とには、流量調整バルブ26・27がそれぞれ設けられている。これにより、第1混合装置3での混合水の電気伝導率を導電率計25で検出し、第1透過水の流量に対して原水分岐路9からの原海水の流入量を加減調節し、第1混合装置3で生成される第1処理水の電気伝導率を基準値(210〜230μS/cm)以下の約200μS/cmに調整する。ここでの電気伝導率は厳密に調整されることを要しない。従って、第1透過水の流入量を一定にしてそのバルブ27は省略し、原水分岐路9の流量のみを前記弁8または前記バルブ26の開閉量で調整するなどして、経験的に前記電気伝導率が150〜200μS/cmになるようにすることを以て足りる。なお、主ヘッド1に付設の導電率計などで、第1透過水の電気伝導率が200μS/cm程度を維持しているときは、第1混合装置3への原海水の取り込みを停止しておくことができる。
【0037】
主ヘッド1の逆浸透膜モジュールが劣化した場合、つまり主ヘッド1から出る第1透過水の電気伝導率が例えば200μS/cmを越えると、主ヘッド1と共に従ヘッド2も稼動させる。このときは弁8を閉じて原海水が第1混合装置3に流入するのを停止するとともに、切換弁13を切り換えて第1透過水が第1透過水路10から透過水分岐路14に流れるようにし、第1混合装置3に流入するのを遮断する。但し、従ヘッド2から出る濃縮排水は、排水路17および循環路21を介して、原水路7から原海水と共に主ヘッド1に送り込まれている。
【0038】
これにて主ヘッド1からの第1透過水は、第1透過水路10および透過水分岐路14を経て従ヘッド2と中間混合装置5とに分配供給される。従ヘッド2にも吸引ポンプを備えている。従ヘッド2は第1透過水を淡水化処理して主ヘッド1の機能不足を補い、従ヘッド2から出る第2透過水は中間混合装置5において未処理の第1透過水と共に所定の割合で混合される。中間混合装置5で混合された混合水は、主ヘッド1および従ヘッド2の逆浸透膜モジュールの新旧や劣化にもかかわらず、例えば約150μS/cm前後になるよう柔軟に対応し、その混合水が混合水供給路16を介して第2混合装置6に送り込まれる。第2混合装置6には従ヘッド2から排水路17を介して出る濃縮排水の一部が送り込まれており、これが中間混合装置5からの混合水に加えられて混合処理される。
【0039】
第2混合装置6は、導電率計30を備えており、第2混合装置6に入る直前の混合水供給路16と排水供給路19とには、流量調整バルブ31・32がそれぞれ設けられている。これにより、第2混合装置6での混合水の電気伝導率を導電率計30で検出し、混合水の流量に対して排水供給路19からの濃縮排水の流入量を加減調節し、第2混合装置6で生成される第2処理水の電気伝導率を基準値(210〜230μS/cm)以下の約200μS/cmに調整する。ここでの電気伝導率は厳密に調整されることを要しない。従って、混合水供給路16からの混合水の流入量を一定にしてそのバルブ31は省略し、排水供給路19からの流入量のみを前記バルブ32の開閉量で調整するなどして、経験的に150〜200μS/cmにするを以て足りる。
【0040】
第2混合装置6からは電気伝導率が約200μS/cmになるよう生成処理された第2処理水が第2取出路20を介して貯留タンク23に取り出される。従ヘッド2の排路17からは濃縮排水取出路33が導出されており、該取出路33を経た濃縮排水を貯留タンク23内に取り込めるようになっている。貯留タンク23内において、第1混合装置3からの第1処理水には、図示省略したが原海水または主ヘッド1からの濃縮排水を混合し、第2混合装置6からの第2処理水には、従ヘッド2からの濃縮排水を混合し、ここで第1処理水と第2処理水とは最終的に電気伝導率が約220μS/cmになるよう厳密に調整して飲料水化する。
【0041】
すなわち、貯留タンク23内の生成処理水を最終的に約220μS/cmの電気伝導率に設定するために、貯留タンク23には導電率計35を備えている。従って、第2処理水の場合を例にとって図示説明すると、濃縮排水取出路33に流量調整バルブ36が設けられている。これにより、貯留タンク23内の生成処理水を混合攪拌しながら、その電気伝導率を導電率計35が検出し、その検出信号に基づいて貯留タンク23内の生成処理水に対する前記取出路33からの濃縮排水の取入量を加減調節し、タンク23の生成処理水の電気伝導率を約220μS/cmになるよう制御している。この濃縮排水取出路33は、排水供給路19又は循環路21から導出されていてもよく、要は従ヘッド2からの濃縮排水を貯留タンク23に導き入れるものであればよい。貯留タンク23内で第1処理水の電気伝導率を約220μS/cmにする場合も同様に行う。
【0042】
なお、上記の実施例において第1混合装置3および第2混合装置6に付設の導電率計25・30は、バルブ26・27と31・32との開閉量を加減調節するものである必要はなく、単なる目視上の確認用でもよい。貯留タンク23内の第2処理水は、海洋深層水の原海水、又は主ヘッド1の排水路12からの濃縮排水を混合することにより、電気伝導率を先のように調節してもよい。
【0043】
かくして得た貯留タンク23内の生成処理水は、このまま容器に入れて飲料水に供する。しかるときは、その飲料水は海洋深層水の脱塩透過水に、海洋深層水の原海水又は逆浸透法による主ヘッド1又は従ヘッド2からの濃縮排水が混合されているので、海洋深層水の特性を備え、かつ電気伝導率が約220μS/cmに設定されていることにより美味で良質なものが得られた。なお、従ヘッド2からの濃縮排水を循環路21を介して外部に排出せずに使用し、かつ第2処理水に追加混合することは、海洋深層水の有効成分を取り入れるのに有利であることが経験的に実証された。
【0044】
なお、主ヘッド1からの第1透過水の電気伝導率が約220μS/cmになると、従ヘッド2を稼働させて第1透過水を透過水分岐路14に切り換えて流すようにしてもよい。また、上記実施例では、第1混合装置3からの第1処理水と、第2混合装置6からの第2処理水とを予め所定の電気伝導率に前処理したのち、貯留タンク23内において最終的に規定の電気伝導率になるようにした。しかし、第1混合装置3において、導電率計25を用いて第1処理水を規定の電気伝導率になるように制御してもよい。同様に第2混合装置6において、導電率計30を用いて第2処理水を規定の電気伝導率になるように制御してもよい。
【0045】
中間混合装置5は、主ヘッド1と従ヘッド2との逆浸透膜モジュールの劣化度合いに柔軟に対応させるために効果的ではあるが、中間混合装置5を省略してもよい。この場合は従ヘッド2と第2混合装置6とを第2透過水路15で直結し、第2混合装置6において、従ヘッド2からの第2透過水と濃縮排水とを混合すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する海水淡水化装置の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 主ヘッド
2 従ヘッド
3 第1混合装置
5 中間混合装置
6 第2混合装置
7 原水路
9 原水分岐路
10 第1透過水路
11 第1取出路
12 主ヘッドの排出路
13 切換弁
14 透過水分岐路
15 第2透過水路
16 混合水供給路
17 従ヘッドの排水路
19 排水供給路
20 第2取出路
21 循環路
23 貯留タンク
25 導電率計
30 導電率計
33 濃縮排水取出路
35 導電率計
36 流量調整バルブ

Claims (2)

  1. 海洋深層水を逆浸透法で淡水化して脱塩透過水を得る工程と、この脱塩透過水に海洋深層水を加えて電気伝導率が190〜250μS/cmの飲料水をつくる工程とからなる海水淡水化方法。
  2. 電気伝導率が、210〜230μS/cmに設定されている請求項1記載の海水淡水化方法
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