JP3549693B2 - Recording materials and recording materials for illuminations - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録材に関し、より詳しくは電飾用に好適に使用される記録材に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、コンピューターの性能向上およびコンピューターの普及とともに、ハードコピー技術が急速に発達した。ハードコピーの記録方式としては、昇華転写記録方式、電子写真方式、インクジェット方式等の方式が知られている。
【０００３】
インクジェット方式によるプリンターは、ノズルから被記録紙に向けてインク液滴を高速で噴射する方式である。カラー化、小型化がしやすいこと、印字騒音が低いことから、オフィス、ホーム、パーソナルコンピューター等の端末として、近年急速に普及しつつある。更に、銀塩写真に迫る印画品質の向上、大型化の容易さから、大型看板等の産業分野への応用が期待されている。その中でも記録物の後方から光を当てて鑑賞する電飾においての使用が注目されている。
【０００４】
インクジェット方式による記録物を電飾で使用するためには、これのみでは電飾を形成できないため、乳半アクリル等の半透明樹脂フィルム上に透明な記録物を貼り付けて使用する。
【０００５】
最近、後方から光を当てるだけで電飾で使用できる記録材が提案されている（特公平５−７６４３５号公報）。この記録材は、透明フィルム上に半透明なインク受容層を設けた記録材であるが、この記録材を電飾に使用した場合、後方の光源の形が見えて、電飾として見苦しいものとなる。光源の形を見えなくする方法としては、光源の光量を下げる方法、あるいは記録材の不透明度を上げる方法が考えられるが、これらの方法では高い発色濃度、つまりインパクトのある発色を表現できないので、電飾として使用することができないという問題があった。このように、現在までのところ電飾用として使用可能な記録材は未だ開発されていなかった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、その目的は、後方から光を当てても光源の形が見えず、かつインパクトのある発色を表現できる記録材を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の構成により上記目的を達成できる。
（１）光透過性の基材の片面に、インク吸収層とインク通過層の少なくとも２層からなるインク受容層を当該インク吸収層が基材上に隣接するように形成した、電飾用に使用し得る記録材であって、当該インク吸収層はインク吸収性樹脂と粒子を含有し、当該インク通過層は水に難溶性の樹脂、屈折率１．４７〜１．６０の粒子および界面活性剤を含有し、当該界面活性剤の量は当該粒子と当該水に難溶性の樹脂の合計量に対して１〜１０重量％であり、さらに記録材の全光線透過率が２０〜６０％、記録材の散乱光線透過率Ｔｄと平行光線透過率Ｔｐの比Ｔｄ／Ｔｐが１２以上であることを特徴とする顔料インク印刷用記録材。
（２）インク吸収層における粒子とインク吸収性樹脂の重量比が、３／１〜１／３０であることを特徴とする上記（１）の顔料インク印刷用記録材。
（３）インク通過層における粒子と水に難溶性の樹脂の含有比が、重量比で１／１〜３０／１であることを特徴とする上記（１）または（２）に記載の顔料インク印刷用記録材。
（４）インク通過層における粒子の平均粒径が０．５〜５μｍであることを特徴とする上記（１）〜（３）のいずれかに記載の顔料インク印刷用記録材。
（５）インク通過層における粒子がベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物からなることを特徴とする上記（１）〜（４）のいずれかに記載の顔料インク印刷用記録材。
（６）上記（１）〜（５）のいずれかに記載の記録材のインク受容層に顔料インクを用いて印刷を施し、当該インク受容層側を光照射側、基材側を鑑賞側とすることを特徴とする電飾用記録物。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明において、記録材とはインク等により受像可能な染色用の受像体をいう。本発明の記録材は、光透過性の基材の片面にインク受容層が形成されている。
【０００９】
基材は光透過性であれば特に限定されるものではないが、光線透過率が好ましくは８０％以上、より好ましくは８５％以上のものが使用される。例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂等からなるプラスティックフィルムや、ガラスまたはこれらの任意の２種類以上のものを貼り合わせたものが挙げられる。基材の光線透過率は、ＪＩＳ−Ｋ７１０５に準じ、ポイック積分球式Ｈ．Ｔ．Ｒメーター（日本精密光学製）を用いて測定される。基材の厚みは、通常７〜１０００μｍ、好ましくは２５〜５００μｍ、より好ましくは５０〜３００μｍである。
【００１０】
本発明の記録材は、このような基材上にインク受容層が形成されている。インク受容層は、この分野で使用されるインクにて印刷可能で、且つ印刷後インクを保持するためのものであり、かかる機能を有するものであれば特に制限はない。
【００１１】
インク受容層は、インク吸収層とインク通過層の少なくとも２層で構成される。この場合、インク吸収層が基材上に形成される。
【００１２】
インク吸収層とは、インク通過層を通過したインクを速やかに吸収し、保持する層であり、インク吸収能力を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、毛管現象によりインク吸収性を持たせた構成のものが例示される。
【００１３】
インク吸収層に毛管現象によりインク吸収性を持たせる場合、多孔質の構造とすることが好適であり、このようなインク吸収層は粒子とインク吸収性樹脂とを含有することが好ましい。ここで使用される粒子としては、例えば、シリカ、カオリナイト、タルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、ベンゾグアナミン粒子、架橋ポリスチレン、架橋アクリル粒子、水酸化アルミニウム等が挙げられる。中でも屈折率が低い点で、架橋アクリル粒子等の有機粒子が好ましい。これらの粒子の平均粒径は、０．１〜２０μｍ程度が好ましい。
【００１４】
インク吸収性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレン−アクリル重合体、エチレン−酢酸ビニル重合体、デンプン、ポリビニルブチラール、ゼラチン、カゼイン、アイオノマー、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエンゴム等の樹脂及びそれらの変性樹脂等のインク吸収性樹脂のうち１種以上が使用できる。粒子とインク吸収性樹脂の重量比はインク吸収層のインク吸収能力と強度の関係から、好ましくは３／１〜１／３０、より好ましくは２／１〜１／２０である。また、必要に応じて公知の耐水性向上のための処理を行ってもよい。
【００１５】
また、得られた記録材を印刷した後の、湿気等の水分による染料の滲み、移動を防止する為に、インク吸収層中のインク吸収性樹脂はカチオン基、アニオン基を有することが好ましい。インク吸収性樹脂が当該基を有さない場合には、イオン性の樹脂および／または化合物をさらに添加することが好ましい。イオン性化合物としては、例えば、四級化されたポリアミン類等が挙げられる。これらのイオン性の樹脂および／または化合物の添加量は、上述のインク吸収性樹脂１００重量部に対して、合計で５〜４０重量部、特に１０〜２５重量部が好ましい。このように、イオン性の樹脂、化合物をさらに添加することにより、インク吸収層の吸収能力の向上を図れ、更にインク中の染料をインク吸収層中に定着させることができる。
【００１６】
インク吸収層にはコート時のレベリング向上、コート液の脱泡、滲み低減等を目的として、さらに界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤はカチオン系、アニオン系、ノニオン系および非イオン性などいずれのものでも構わない。しかし、好ましくはシリコン系またはフッ素系界面活性剤が使用される。シリコン系界面活性剤としては、例えば、ジメチルシリコン、アミノシラン、アクリルシラン、ビニルベンジルシラン、ビニルベンジシルアミノシラン、グリシドシラン、メルカプトシラン、ジメチルシラン、ポリジメチルシロキサン、ポリアルコキシシロキサン、ハイドロジエン変性シロキサン、ビニル変性シロキサン、ヒドロキシ変性シロキサン、アミノ変性シロキサン、カルボキシル変性シロキサン、ハロゲン化変性シロキサン、エポキシ変性シロキサン、メタクリロキシ変性シロキサン、メルカプト変性シロキサン、フッ素変性シロキサン、アルキル基変性シロキサン、フェニル変性シロキサン、アルキレンオキシド変性シロキサンなどが挙げられる。
【００１７】
フッ素系界面活性剤としては、例えば、４フッ化エチレン、パーフルオロアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸アミド、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリウム、パーフルオロアルキルカリウム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミノスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルキル化合物、パーフルオロアルキルアルキルベタイン、パーフルオロアルキルハロゲン化物などが挙げられる。これらの界面活性剤はインク吸収層のインク吸収性能が極度に低下しない程度に添加するのが好ましく、上述のインク吸収性樹脂１００重量部に対して、０．０１〜１０重量部程度添加される。
【００１８】
インク吸収層には、その他の各種の添加剤をインク吸収能力及び他の物性を損なわない程度に加えても構わない。かかる添加剤としては、例えば、蛍光染料、可塑剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【００１９】
インク吸収層を形成する方法は特に限定されず、例えばグラビアコート方式、キスコート方式、ディップコート方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式、バーコート方式などの通常用いられている方法が適用できる。コート量は特に限定されないが、５〜５０ｇ／ｍ２であることが好ましい。
【００２０】
基材とインク吸収層の密着性を向上させるために、これらの層の間にアンカーコート層を設けることが好ましい。アンカーコート層を構成する樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル系樹脂、メラミン樹脂及びそれらの混合物等が適用可能である。また、その形成方法としては、グラビアコート方式、キスコート方式、ディップコート方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式等の、従来より使用されている方法が適用される。
【００２１】
本発明の記録材は、インク吸収層上にインク通過層が形成される。インク通過層とは、表面に付与されたインクを通過させてインク吸収層に引き渡す層であり、インクを速やかにインク吸収層に導く性質を有する必要があり、そのためには、粒子と水に難溶性の樹脂とを含有して多孔質にすることが好ましい。
【００２２】
ここで使用される粒子としては、ベンゾグアナミン粒子が挙げられるが、得られる記録材のインクの通過性や、電飾に使用した場合に後方の光源の形を見えなくすること、インパクトのある発色を表現できることを考慮して最適な粒子を選択する必要がある。インク通過性を持たせるためには、粒子の表面にインク中の水分、染料を吸着しないものが良く、表面に水酸基等の親水性基の少ない有機系の粒子が好ましい。また、電飾に使用した場合に後方の光源の形を見えなくすること、およびインパクトのある発色を表現できることを達成するには、得られる記録材が適度な隠蔽性と優れた光分散性を両方兼ね備えていればよく、そのためには１．４７〜１．６０、好ましくは１．４８〜１．６０、特に好ましくは１．４９〜１．６０の屈折率を有する粒子を含有させる。屈折率が１．４７未満の場合、粒子による隠蔽効果と光散乱効果が共に弱く、電飾に使用した場合に後方の光源の形が見えてしまう傾向にあり、逆に１．６０を超える場合、粒子による隠蔽効果と光散乱効果がバランスせずに隠蔽効果が強すぎて、インパクトのある発色を表現できない傾向にある。このような範囲の屈折率を有する粒子を主成分として含有させることにより、適度な隠蔽性と優れた光分散性が両立した記録材を提供できる。
【００２３】
本発明において、屈折率は一般に行われる浸液法で測定されるものであり、屈折率の既知の液体中に粒子を入れ、ベッケ線が消えたときの液体の屈折率より求められる。
【００２４】
また、粒径もインクの通過性に寄与する。粒径が大きすぎるとインクの滲みの原因になり、逆に小さすぎると膜がもろくなるという問題がある為、平均粒径が好ましくは０．５〜５μｍ、より好ましくは１〜４μｍの粒子が使用される。
【００２５】
このような粒子は、インク通過層中に好ましくは３〜１５ｇ／ｍ２、より好ましくは４〜１３ｇ／ｍ２、特に好ましくは５〜１２ｇ／ｍ２の割合で含有される。この粒子の含有量が３ｇ／ｍ２未満の場合、粒子による光分散効果と隠蔽効果が弱くて電飾に使用した場合に後方の光源の形が見えてしまい、逆に１５ｇ／ｍ２を超える場合、粒子による隠蔽効果が強くてインパクトのある発色を表現できない傾向にある。粒子を上記範囲に含有させるには、粒子と水に難溶性の樹脂の配合を後述する範囲とする方法、インク通過層のコート量を後述する範囲とする方法、インク通過層の厚みを後述する範囲とする方法が採用される。
【００２６】
水に難溶性の樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、各種共重合体が挙げられるが、水分の吸着量の少ない点でアクリル系樹脂、アクリル・スチレン共重合体が好ましい。
【００２７】
上記の屈折率を有する粒子と水に難溶性の樹脂の含有比率は、重量比で好ましくは１／１〜３０／１、より好ましくは３／１〜２０／１である。粒子の配合比が上記より少ないと、粒子による光分散効果が弱くて電飾に使用した場合に後方の光源の形が見えてしまい、また粒子間の隙間が埋まって孔が少なくなり、インクが通過しにくくなる傾向にある。逆に粒子の配合比が多すぎると、粒子による隠蔽効果が強くてインパクトのある発色を表現できず、またインク通過層の強度が低下してしまう傾向にある。
【００２８】
インク通過層にはインク通過量を調節する為に、界面活性剤をさらに添加する。特に水分の表面張力を低下させ得るシリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、インク通過層中に存在してインクの付着量を低下させるのみならず、インク中に溶けてインクの表面張力を低下することができる。この作用によりインクの表面張力によるインク吸収性の影響を低下できる。また、このインク通過性の向上によりインクの滲みを低下させることもできる。
【００２９】
シリコン系界面活性剤としてはジメチルシリコン、アミノシラン、アクリルシラン、ビニルベンジルシラン、ビニルベンジシルアミノシラン、グリシドシラン、メルカプトシラン、ジメチルシラン、ポリジメチルシロキサン、ポリアルコキシシロキサン、ハイドロジエン変性シロキサン、ビニル変性シロキサン、ヒドロキシ変性シロキサン、アミノ変性シロキサン、カルボキシル変性シロキサン、ハロゲン化変性シロキサン、エポキシ変性シロキサン、メタクリロキシ変性シロキサン、メルカプト変性シロキサン、フッ素変性シロキサン、アルキル基変性シロキサン、フェニル変性シロキサン、アルキレンオキシド変性シロキサンなどが挙げられる。
【００３０】
フッ素系界面活性剤としては、４フッ化エチレン、パーフルオロアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸アミド、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリウム、パーフルオロアルキルカリウム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミノスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルキル化合物、パーフルオロアルキルアルキルベタイン、パーフルオロアルキルハロゲン化物などが挙げられる。
【００３１】
界面活性剤の添加量は界面活性剤の種類により異なるが、インク通過層中の粒子および水に難溶性の樹脂の合計量に対して、１〜１０重量％である。この添加量が１重量％未満であるとその効果が十分に発揮されない傾向にあり、逆に１０重量％を超える場合にはインク通過層の強度が低下する傾向にある。
【００３２】
インク通過層を形成する方法は特に限定されるものではなく、グラビアコート方式、キスコート方式、ディップコート方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式、バーコート方式など通常用いられている方法が適用できる。コート量は好ましくは４〜２０ｇ／ｍ２、より好ましくは５〜１５ｇ／ｍ２であり、このような範囲とすることにより、インク通過層中の粒子を３〜１５ｇ／ｍ２とすることができる。
【００３３】
インク受容層の厚みは、通常３〜１００μｍ、好ましくは５〜５０μｍ、より好ましくは５〜２０μｍである。インク受容層がインク吸収層とインク通過層とを有する場合、インク吸収層の厚みは通常１〜５０μｍ、好ましくは３〜３０μｍ、より好ましくは５〜２０μｍであり、インク通過層の厚みは通常３〜３０μｍ、好ましくは４〜２０μｍ、より好ましくは５〜１５μｍである。
【００３４】
基材のインク受像層非形成面は、光線透過率を極度に低下させなければ各種の加工をすることができる。紫外線吸収剤、帯電防止剤を含有する層、傷防止の為のハードコート層、光沢低下のための層等を形成してもよい。
【００３５】
このようにして得られた本発明の記録材は、全光線透過率が２０〜６０％、好ましくは２５〜５５％、より好ましくは３０〜５０％である。この全光線透過率が２０％未満の場合、電飾に使用した時に通過する光量が少なくなりすぎて画像のインパクトがなく、逆に６０％を超える場合、電飾に使用した時に画像の発色濃度が低くなりすぎてかえって画像のインパクトがなく、また後述する散乱光線透過率Ｔｄと平行光線透過率Ｔｐの比Ｔｄ／Ｔｐを特定の範囲とすることができないので、電飾に使用した時に後方の光源の形が見えるので見栄えが悪い。
【００３６】
また、本発明の記録材は、散乱光線透過率Ｔｄと平行光線透過率Ｔｐの比Ｔｄ／Ｔｐが１２以上、好ましくは１２．１以上、より好ましくは１２．２以上である。Ｔｄ／Ｔｐが１２未満の場合、光散乱性が悪くて電飾に使用した時に後方の光源の形が見えるので見栄えが悪い。
【００３７】
ここで、散乱光線透過率とは、入射した光に対する散乱光量の割合をいい、平行光線透過率とは、全光線透過率と散乱光線透過率の差をいう。また、全光線透過率、散乱光線透過率および平行光線透過率は、ＪＩＳ−Ｋ７１０５に準じ、ポイック積分球式Ｈ．Ｔ．Ｒメーター（日本精密光学製）を用い、記録材のインク受容層側から光線を照射した時の値が測定される。
【００３８】
本発明においては、記録材の全光線透過率およびＴｄ／Ｔｐを上記範囲とする方法としては、インク受容層、特にこの層がインク吸収層とインク通過層からなる場合にはインク通過層に、屈折率１．４７〜１．６０の粒子を用いることにより達成できる。
【００３９】
本発明の記録材の使用方法としては、例えば、インクジェット方式によりインクを噴射してインク受容層で吸収して発色させ、インク受容層側から光を照射し、基材側から鑑賞することにより、電飾用記録物として使用される。
【００４０】
本発明の記録材に対して使用されるインクは顔料インクであり、インクの表面張力、粘度の影響なしに発色が良好である。インク中の溶媒としては、水が主成分であることが好ましい。
【００４１】
本発明の記録材において、顔料を分散せしめたインク（顔料インク）を使用する場合には、インク吸収層が多孔質であるので、顔料インクはインク吸収層内部まで浸透する。
【００４２】
このように本発明の記録材は、銀塩写真のような光沢度の高い、高品質、高品位の記録ができ、また、インク受像層側から光を照射しても光源の形が見えず、かつインパクトのある発色を表現できるので、電飾で使用可能なものとなる。
【００４３】
【実施例】
次に本発明の実施例、参考例および比較例を示す。
まず、本発明に用いる測定・評価方法を以下に示す。
１）記録方法
染料タイプのインクジェットプリンター（日本ヒューレット・パッカード（株）製 ＨＰ−７５０Ｃ）と純正インク（染料インク）（即ち、ＨＰ−５１６４５Ａ，ＨＰ−５１６４４Ｃ，ＨＰ−５１６４４Ｍ，ＨＰ−５１６４４Ｙ）を使用して印刷した。
顔料タイプのインクジェットプリンター（武藤工業株式会社製 ＲＪ−１３００）と純正インク（顔料インク）（即ち、ＲＪＷ−ＩＮ−ＢＫ，ＲＪＷ−ＩＮ−ＣＹ，ＲＪＷ−ＩＮ−ＭＡ，ＲＪＷ−ＩＮ−ＹＥ）を使用して印刷した。
【００４４】
２）光線透過率
ＪＩＳ−Ｋ７１０５に準じ、ポイック積分球式Ｈ．Ｔ．Ｒメーター（日本精密光学製）を用い、記録材のインク受容層側から光線を照射した時の全光線透過率、散乱光線透過率Ｔｄ、平行光線透過率Ｔｐを測定した。この値が小さい程隠蔽性が高い。また、ＴｄおよびＴｐの値からＴｄ／Ｔｐを計算した。
【００４５】
３）記録画像の品質
数種類の写真調の画像を上記の２種類のプリンターを用いて記録し、記録画像の品質を目視により○△×の３段階で評価した。
○：電飾として用いた場合にメリハリがあり、インパクトのある画像である
×：電飾として用いた場合にメリハリがなく、インパクトのない画像である
△：○と×の中間
【００４６】
４）電飾としての使用の可否
印刷面側から１０ｃｍの所に１５Ｗの蛍光灯を５ｃｍの間隔を開けて記録材に平行に置き、両目視力１．０の観察者が基材側から５０ｃｍ離れた位置から記録材を見た時に、光源の形が見えず、均一な光源に見えた場合には○、２つの光源に見えた場合には×とした。
【００４７】
参考例１
透明ポリエステルフィルム（東洋紡績（株）製、光線透過率：８９％）に以下のインク吸収層、インク通過層を形成してインクジェット用記録媒体を得た。
＜インク吸収層＞
下記の固形分比からなるコート液をバーコートし、１２０℃で５分乾燥してインク吸収層を形成した。このときの乾燥後の塗布量は１０ｇ／ｍ２であった。
ポリビニルアルコール（日本合成化学（株）製 ＧＨ−１７） １００重量部
メラミン樹脂（住友化学工業（株）製 スミマールＭ３） １５重量部
カチオン性化合物（日本化薬（株）製 カヤフィックスＵＲ） １０重量部
【００４８】
＜インク通過層＞
インク吸収層上に下記の固形分比からなるコート液をバーコートし、１２０℃で１分間乾燥した。そのときの塗布量は１０ｇ／ｍ２であり、インク通過層中の粒子の含有量は８．７ｇ／ｍ２であった。
アクリル系樹脂（ＤＩＣ（株）製 ボンコートＶＯ−８） １０重量部
有機粒子（ベンゾグアナミン・ホルマリン縮合物、日本触媒（株）製、
エボスターＭＳ、平均粒径：２μｍ、屈折率：１．５７） １００重量部
シリコン系界面活性剤（ダウコーニング製、ペインタッド５７） ５重量部
【００４９】
参考例２
参考例１において、インク通過層の粒子として、アクリル系粒子（日本触媒（株）製、エボスターＭＡ１００２、平均粒径：２μｍ、屈折率：１．４９）を用いたこと以外は参考例１と同様にしてインクジェット用記録媒体を得た。
【００５０】
実施例１
参考例１において、以下のインク吸収層を用いたこと以外は、参考例１と同様にしてインクジェット用記録媒体を得た。
インク吸収層
下記の固形分比からなるコート液をバーコートし、１２０℃で５分乾燥して吸収層を形成した。このときの乾燥後の塗布量は２０ｇ／ｍ２であった。
ポリビニルアルコール（日本合成化学（株）製、ＧＨ−１７） １００重量部
メラミン樹脂（住友化学工業（株）製 ８％ＡＣ） １０重量部
カチオン性化合物（日本化薬（株）製 カヤフィックスＵＲ） １０重量部
合成シリカ（富士シリシア（株）製 サイロイド５５０） ２００重量部
シリコン系界面活性剤（ダウコーニング製 ペインタッド５７） ３重量部
【００５１】
比較例１
参考例１においてインク通過層の粒子として、シリカ（富士シリシア（株）製、サイリシア４３０、屈折率：１．４６、平均粒径２．５μｍ）を用いたこと以外は、参考例１と同様にしてインクジェット用記録媒体を得た。
【００５２】
比較例２
参考例１のインク通過層の塗布量を２．５ｇ／ｍ２として、インク通過層中に含有される粒子量を２．１７ｇ／ｍ２としたこと以外は参考例１と同様にしてインクジェット用記録媒体を得た。
【００５３】
比較例３
参考例１のインク通過層の塗布量を２０ｇ／ｍ２として、インク通過層中に含有される粒子量を１７．３９ｇ／ｍ２としたこと以外は参考例１と同様にしてインクジェット用記録媒体を得た。
【００５４】
実施例１、参考例１〜２および比較例１〜３で得られた記録媒体について、全光線透過率、散乱光線透過率、平行光線透過率を測定し、また画質および電飾としての使用の可否を評価した。その結果を表１に示す。
【００５５】
【表１】
実施例１で得られたインクジェット用記録媒体は、全光線透過率およびＴｄ／Ｔｐが本発明範囲内であるため、後方の光源の形が見えず、かつインパクトのある画像が得られるので、電飾として使用可能な記録材であった。
比較例１で得られたインクジェット用記録媒体は、Ｔｄ／Ｔｐを１２以上とすることができなかったために、光分散効果が低く後方の光源の形が見えるので、電飾として使用不可であった。
比較例２で得られたインクジェット用記録媒体は、全光線透過率が高すぎるためインパクトのある画像が得られず、かつＴｄ／Ｔｐを１２以上とすることができなかったために光分散効果が低く後方の光源の形が見えるので、電飾として使用不可であった。
比較例３で得られたインクジェット用記録媒体は、全光線透過率が低すぎるため、インパクトのある画像が得られず電飾として使用不可であった。
【００５７】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の記録材は、適度な隠蔽性および優れた光散乱性を有しているので、後方から光を当てても光源の形が見えず、かつインパクトのある発色を表現でき、従って電飾に好適に使用できるものである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a recording material, and more particularly, to a recording material suitably used for illumination.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the improvement of computer performance and the spread of computers, hard copy technology has rapidly developed. As a recording method of a hard copy, a method such as a sublimation transfer recording method, an electrophotographic method, and an ink jet method is known.
[0003]
2. Description of the Related Art A printer using an ink jet system is a system in which ink droplets are ejected at high speed from nozzles toward recording paper. In recent years, it has been rapidly spreading as a terminal for offices, homes, personal computers, and the like because of easy colorization and miniaturization and low printing noise. Furthermore, the application to industrial fields such as large signboards is expected from the improvement of printing quality and the ease of enlargement approaching silver halide photography. Above all, attention has been paid to the use in illuminations for viewing by illuminating light from behind the recorded matter.
[0004]
In order to use the recorded matter by the ink-jet method in the illumination, it is not possible to form the illumination only by this. Therefore, a transparent recorded matter is stuck on a translucent resin film such as milk semi-acrylic and used.
[0005]
Recently, a recording material that can be used for illumination by merely shining light from behind has been proposed (Japanese Patent Publication No. 5-76435). This recording material is a recording material in which a translucent ink receiving layer is provided on a transparent film, but when this recording material is used for illumination, the shape of the light source behind can be seen, and it is unsightly as an illumination. Become. As a method of making the shape of the light source invisible, a method of reducing the light amount of the light source or a method of increasing the opacity of the recording material can be considered.However, since these methods cannot express a high color density, that is, a color with an impact, There was a problem that it could not be used as illumination. As described above, a recording material that can be used for illuminations has not been developed so far.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a recording material that does not show the shape of a light source even when light is applied from behind, and that can express an impactful color. .
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention can achieve the above object by the following constitutions.
(1) For light decoration, an ink receiving layer composed of at least two layers of an ink absorbing layer and an ink passing layer is formed on one surface of a light-transmitting substrate such that the ink absorbing layer is adjacent to the substrate. A recording material that can be used, wherein the ink-absorbing layer contains an ink-absorbing resin and particles, and the ink-passing layer is a water-insoluble resin, particles having a refractive index of 1.47 to 1.60, and surface activity. The amount of the surfactant is 1 to 10% by weight based on the total amount of the particles and the resin which is hardly soluble in water, and the total light transmittance of the recording material is 20 to 60%; A recording material for pigment ink printing, wherein the ratio Td / Tp of the scattered light transmittance Td and the parallel light transmittance Tp of the recording material is 12 or more.
(2) The recording material for pigment ink printing according to the above (1), wherein the weight ratio of the particles and the ink absorbing resin in the ink absorbing layer is 3/1 to 1/30.
(3) The pigment ink according to the above (1) or (2), wherein the content ratio of the particles and the water-insoluble resin in the ink passage layer is 1/1 to 30/1 by weight. Recording material for printing.
(4) The recording material for printing a pigment ink according to any one of the above (1) to (3), wherein the average particle diameter of the particles in the ink passage layer is 0.5 to 5 μm.
(5) The recording material for printing a pigment ink according to any one of the above (1) to (4), wherein the particles in the ink passage layer comprise a benzoguanamine / formaldehyde condensate.
(6) Printing is performed on the ink receiving layer of the recording material according to any one of the above (1) to (5) using a pigment ink, and the ink receiving layer side is a light irradiation side, and the substrate side is a viewing side. A recorded matter for illumination, characterized in that:
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, the recording material refers to an image receiving body for dyeing that can be received by ink or the like. In the recording material of the present invention, an ink receiving layer is formed on one surface of a light-transmitting substrate.
[0009]
The substrate is not particularly limited as long as it is light-transmitting, but one having a light transmittance of preferably 80% or more, more preferably 85% or more is used. For example, a plastic film made of polyester, polystyrene, polypropylene, acrylic resin, or the like, glass, or a film obtained by bonding any two or more of these materials can be used. The light transmittance of the substrate is in accordance with JIS-K7105, and is based on Poic integrating sphere formula H.264. T. It is measured using an R meter (manufactured by Nippon Seimitsu Kogaku). The thickness of the substrate is usually 7 to 1000 μm, preferably 25 to 500 μm, more preferably 50 to 300 μm.
[0010]
The recording material of the present invention has an ink receiving layer formed on such a base material. The ink receiving layer is printable with the ink used in this field and is for holding the ink after printing, and is not particularly limited as long as it has such a function.
[0011]
The ink receiving layer,It is composed of at least two layers of an ink absorption layer and an ink passage layerYou.In this case, an ink absorbing layer is formed on the substrate.
[0012]
The ink absorbing layer is a layer that quickly absorbs and retains the ink that has passed through the ink passage layer, and is not particularly limited as long as it has an ink absorbing ability.,hairAn example of a structure that has ink absorption due to the tube phenomenon is exemplified..
[0013]
IInk absorption layerToWhen ink absorption is provided by capillary action, it is preferable to use a porous structure.Ink absorbent resinIt is preferable to contain Examples of the particles used here include silica, kaolinite, talc, calcium carbonate, zeolite, alumina, barium sulfate, carbon black, zinc oxide, titanium oxide, benzoguanamine particles, crosslinked polystyrene, crosslinked acrylic particles, and aluminum hydroxide. And the like. Among them, organic particles such as crosslinked acrylic particles are preferred because of their low refractive index. The average particle size of these particles is preferably about 0.1 to 20 μm.
[0014]
Ink absorbent resinAlthough not particularly limited, for example, polyvinyl alcohol, acrylic resin, styrene-acrylic polymer, ethylene-vinyl acetate polymer, starch, polyvinyl butyral, gelatin, casein, ionomer, gum arabic, carboxymethylcellulose, polyvinylpyrrolidone, poly Resins such as acrylamide, polyester resin, styrene-butadiene rubber and their modified resinsNoOne or more ink absorbing resins can be used. With particlesInk absorbent resinIs preferably 3/1 to 1/30, more preferably 2/1 to 1/20, from the relationship between the ink absorbing ability and the strength of the ink absorbing layer. Further, a known treatment for improving water resistance may be performed as necessary.
[0015]
Further, in order to prevent the dye from bleeding or moving due to moisture such as moisture after printing the obtained recording material, the ink absorbing resin in the ink absorbing layer preferably has a cationic group or an anionic group. When the ink-absorbing resin does not have the group, it is preferable to further add an ionic resin and / or a compound. Examples of the ionic compound include quaternized polyamines. The addition amount of these ionic resins and / or compounds is as described above.NoInk absorbing treeFat 1The total amount is preferably 5 to 40 parts by weight, particularly preferably 10 to 25 parts by weight, based on 00 parts by weight. As described above, by further adding an ionic resin or compound, the absorption capacity of the ink absorbing layer can be improved, and the dye in the ink can be fixed in the ink absorbing layer.
[0016]
To the ink absorbing layer, a surfactant may be further added for the purpose of improving leveling during coating, defoaming the coating solution, reducing bleeding, and the like. The surfactant may be any of a cationic type, an anionic type, a nonionic type and a nonionic type. However, silicon-based or fluorine-based surfactants are preferably used. Examples of the silicone-based surfactant include, for example, dimethyl silicon, amino silane, acrylic silane, vinyl benzyl silane, vinyl benzyl amino silane, glycid silane, mercapto silane, dimethyl silane, polydimethyl siloxane, polyalkoxy siloxane, hydrogen-modified siloxane, vinyl-modified Siloxane, hydroxy modified siloxane, amino modified siloxane, carboxyl modified siloxane, halogenated modified siloxane, epoxy modified siloxane, methacryloxy modified siloxane, mercapto modified siloxane, fluorine modified siloxane, alkyl group modified siloxane, phenyl modified siloxane, alkylene oxide modified siloxane, etc. No.
[0017]
Examples of the fluorinated surfactant include, for example, ethylene tetrafluoride, perfluoroalkyl ammonium salt, perfluoroalkyl sulfonic acid amide, sodium perfluoroalkyl sulfonate, perfluoroalkyl potassium salt, perfluoroalkyl carboxylate, perfluoroalkyl Alkyl sulfonate, perfluoroalkyl ethylene oxide adduct, perfluoroalkyl trimethyl ammonium salt, perfluoroalkyl amino sulfonate, perfluoroalkyl phosphate, perfluoroalkyl alkyl compound, perfluoroalkyl alkyl betaine, perfluoroalkyl halogen And the like. These surfactants are preferably added to such an extent that the ink absorbing performance of the ink absorbing layer is not extremely reduced.NoInk absorbing treeFat 1About 0.01 to 10 parts by weight is added to 00 parts by weight.
[0018]
Various other additives may be added to the ink absorbing layer to such an extent that the ink absorbing ability and other physical properties are not impaired. Examples of such additives include a fluorescent dye, a plasticizer, and an ultraviolet absorber.
[0019]
The method for forming the ink absorbing layer is not particularly limited, and examples thereof include a gravure coating method, a kiss coating method, a dip coating method, a spray coating method, a curtain coating method, an air knife coating method, a blade coating method, a reverse roll coating method, and a bar coating method. Can be applied. The coating amount is not particularly limited, but is 5 to 50 g / m2It is preferable that
[0020]
In order to improve the adhesion between the substrate and the ink absorbing layer, it is preferable to provide an anchor coat layer between these layers. As a resin constituting the anchor coat layer, for example, a polyester resin, a polyurethane resin, a polyester urethane resin, an acrylic resin, a melamine resin, a mixture thereof, and the like are applicable. Further, as the forming method, a conventionally used method such as a gravure coat method, a kiss coat method, a dip coat method, a spray coat method, a curtain coat method, an air knife coat method, a blade coat method, a reverse roll coat method, or the like. Applied.
[0021]
In the recording material of the present invention, an ink passage layer is formed on the ink absorption layer. The ink-passing layer is a layer that passes the ink applied to the surface and delivers the ink to the ink-absorbing layer, and needs to have a property of promptly leading the ink to the ink-absorbing layer.With resin that is hardly soluble in waterIt is preferable to make the material porous.
[0022]
The particles used here are,NzoguanamineChildSelect the optimal particles in consideration of the ink permeability of the obtained recording material, making the shape of the rear light source invisible when used for illumination, and being able to express impactful color development There is a need. In order to impart ink permeability, it is preferable that the surface of the particles does not adsorb moisture and dye in the ink, and organic particles having few hydrophilic groups such as hydroxyl groups on the surface are preferable. In addition, in order to make the shape of the rear light source invisible when used for illumination, and to be able to express color with impact, the obtained recording material must have an appropriate concealing property and excellent light dispersibility. You only need to have both.Is 1. 47-1.60, GoodIt preferably contains particles having a refractive index of 1.48 to 1.60, particularly preferably 1.49 to 1.60. When the refractive index is less than 1.47, both the concealing effect and the light scattering effect by the particles are weak, and the shape of the rear light source tends to be visible when used for lighting, and conversely when it exceeds 1.60. In addition, the hiding effect due to the particles and the light scattering effect are not balanced, and the hiding effect is too strong, so that there is a tendency that it is not possible to express a color with impact. By containing particles having a refractive index in such a range as a main component, it is possible to provide a recording material having both a suitable concealing property and excellent light dispersibility.
[0023]
In the present invention, the refractive index is measured by a general immersion method, and is determined from the refractive index of the liquid when the particles are put into a liquid having a known refractive index and the Becke line disappears.
[0024]
Further, the particle size also contributes to the passage of the ink. If the particle size is too large, it causes bleeding of the ink, and if it is too small, there is a problem that the film becomes brittle. Therefore, particles having an average particle size of preferably 0.5 to 5 μm, more preferably 1 to 4 μm used.
[0025]
Such particles are preferably in the ink passage layer between 3 and 15 g / m2, More preferably 4 to 13 g / m2And particularly preferably 5 to 12 g / m2It is contained in the ratio of. The content of the particles is 3 g / m2If it is less than 1, the light scattering effect and the hiding effect of the particles are weak, and when used for illumination, the shape of the rear light source can be seen, and conversely, 15 g / m2When the ratio is more than 3, the hiding effect of the particles is so strong that there is a tendency that color formation with impact cannot be expressed. In order to include particles in the above range, the particles andHardly soluble resin in waterOf the ink passing layer in a range described later, and a method of setting the thickness of the ink passing layer in a range described later.
[0026]
waterHardly soluble resinasExamples thereof include a polyester resin, a polyacrylic resin, a polyurethane resin, a melamine resin, and various copolymers. Among them, an acrylic resin and an acrylic / styrene copolymer are preferable in that the amount of water absorbed is small.
[0027]
Particles having the above refractive index;Hardly soluble resin in waterIs preferably from 1/1 to 30/1 by weight, more preferably from 3/1 to 20/1. If the mixing ratio of the particles is less than the above, the light dispersion effect of the particles is weak, so that when used for illumination, the shape of the rear light source can be seen, and the gaps between the particles are buried, the holes are reduced, and the ink is reduced. It tends to be difficult to pass. On the other hand, if the mixing ratio of the particles is too large, the hiding effect of the particles is so strong that it is not possible to express an impactful color, and the strength of the ink passage layer tends to decrease.
[0028]
In order to control the amount of ink passing through the ink passage layer, surface activityAgentAdd moreYou.In particular, a silicon-based surfactant and a fluorine-based surfactant capable of lowering the surface tension of water are preferable. Surfactants can be present in the ink passage layer to reduce the amount of ink attached, as well as to dissolve in the ink and reduce the surface tension of the ink. This effect can reduce the influence of the ink absorbency due to the surface tension of the ink. In addition, bleeding of the ink can be reduced by improving the ink permeability.
[0029]
Silicon-based surfactants include dimethyl silicon, amino silane, acrylic silane, vinyl benzyl silane, vinyl benzyl amino silane, glycid silane, mercapto silane, dimethyl silane, polydimethyl siloxane, polyalkoxy siloxane, hydrogen-modified siloxane, vinyl-modified siloxane, Modified siloxane, amino-modified siloxane, carboxyl-modified siloxane, halogenated-modified siloxane, epoxy-modified siloxane, methacryloxy-modified siloxane, mercapto-modified siloxane, fluorine-modified siloxane, alkyl group-modified siloxane, phenyl-modified siloxane, alkylene oxide-modified siloxane, and the like.
[0030]
Examples of the fluorinated surfactant include tetrafluoroethylene, perfluoroalkyl ammonium salt, perfluoroalkyl sulfonamide, sodium perfluoroalkyl sulfonate, perfluoroalkyl potassium salt, perfluoroalkyl carboxylate, perfluoroalkyl sulfone Acid salt, perfluoroalkylethylene oxide adduct, perfluoroalkyltrimethylammonium salt, perfluoroalkylaminosulfonate, perfluoroalkylphosphate ester, perfluoroalkylalkyl compound, perfluoroalkylalkylbetaine, perfluoroalkylhalide, etc. Is mentioned.
[0031]
The amount of the surfactant added depends on the type of the surfactant, but the amount of particles and particles in the ink passage layerHardly soluble resin in waterFor the total amount of, 1-10% by weight. This added amount1If the amount is less than 10% by weight, the effect tends not to be sufficiently exhibited.10If the amount is more than 10% by weight, the strength of the ink passage layer tends to decrease.
[0032]
The method for forming the ink passage layer is not particularly limited, and includes a gravure coating method, a kiss coating method, a dip coating method, a spray coating method, a curtain coating method, an air knife coating method, a blade coating method, a reverse roll coating method, and a bar coating method. A commonly used method such as a method can be applied. The coating amount is preferably 4 to 20 g / m2, More preferably 5 to 15 g / m2By setting the content in such a range, the particles in the ink passage layer are 3 to 15 g / m 2.2It can be.
[0033]
The thickness of the ink receiving layer is usually 3 to 100 μm, preferably 5 to 50 μm, more preferably 5 to 20 μm. When the ink receiving layer has an ink absorbing layer and an ink passing layer, the thickness of the ink absorbing layer is generally 1 to 50 μm, preferably 3 to 30 μm, more preferably 5 to 20 μm, and the thickness of the ink passing layer is usually 3 to 30 μm. -30 μm, preferably 4-20 μm, more preferably 5-15 μm.
[0034]
Various processes can be performed on the surface of the substrate on which the ink image receiving layer is not formed unless the light transmittance is extremely reduced. A layer containing an ultraviolet absorber and an antistatic agent, a hard coat layer for preventing scratches, a layer for reducing gloss, and the like may be formed.
[0035]
The recording material of the present invention thus obtained has a total light transmittance of 20 to 60%, preferably 25 to 55%, more preferably 30 to 50%. When the total light transmittance is less than 20%, the amount of light passing when used for illumination is too small to have no impact on the image, and when it exceeds 60%, the color density of the image when used for illumination is reversed. Is too low to have any impact on the image, and the ratio Td / Tp of the scattered light transmittance Td and the parallel light transmittance Tp described later cannot be in a specific range. The appearance is poor because the shape of the light source is visible.
[0036]
In the recording material of the present invention, the ratio Td / Tp of the scattered light transmittance Td to the parallel light transmittance Tp is 12 or more, preferably 12.1 or more, and more preferably 12.2 or more. When Td / Tp is less than 12, the light scattering property is poor and the shape of the rear light source can be seen when used for illumination, so that the appearance is poor.
[0037]
Here, the scattered light transmittance refers to the ratio of the amount of scattered light to the incident light, and the parallel light transmittance refers to the difference between the total light transmittance and the scattered light transmittance. Further, the total light transmittance, the scattered light transmittance and the parallel light transmittance are in accordance with JIS-K7105, Poic integrating sphere type H.264. T. Using an R meter (manufactured by Nippon Seimitsu Optical Co., Ltd.), the value when light was irradiated from the ink receiving layer side of the recording material was measured.
[0038]
In the present invention, as a method for setting the total light transmittance and Td / Tp of the recording material in the above ranges, an ink-receiving layer, particularly, when this layer includes an ink-absorbing layer and an ink-passing layer, the ink-receiving layer includes: This can be achieved by using particles having a refractive index of 1.47 to 1.60.
[0039]
As a method of using the recording material of the present invention, for example, by ejecting ink by an ink jet method, absorbing the ink in the ink receiving layer to form a color, irradiating light from the ink receiving layer side, and viewing from the substrate side, Electric spectacularsRecordUsed as
[0040]
The ink used for the recording material of the present invention isPigment inkGood color development without the influence of ink surface tension and viscosity. As a solvent in the ink, water is preferably a main component.
[0041]
In the recording material of the present invention,Use ink with dispersed pigment (pigment ink).UseIf the ink absorption layerManyPorositySoPigment ink penetrates into the ink absorbing layerYou.
[0042]
As described above, the recording material of the present invention can perform high-quality, high-quality recording with a high glossiness such as a silver halide photograph, and the shape of the light source is not visible even when light is irradiated from the ink receiving layer side. In addition, since it is possible to express color with impact, it can be used for illumination.
[0043]
【Example】
Next, an embodiment of the present invention, Reference exampleAnd a comparative example.
First, a measurement / evaluation method used in the present invention will be described below.
1) Recording method
Printing was performed using a dye-type inkjet printer (HP-750C, manufactured by Hewlett-Packard Japan Co., Ltd.) and genuine ink (dye ink) (that is, HP-51645A, HP-51644C, HP-51644M, HP-51644Y). .
A pigment type ink jet printer (RJ-1300 manufactured by Mutoh Kogyo Co., Ltd.) and genuine ink (pigment ink) (that is, RJW-IN-BK, RJW-IN-CY, RJW-IN-MA, RJW-IN-YE) are used. Used and printed.
[0044]
2) Light transmittance
In accordance with JIS-K7105, Poic integrating sphere formula T. Using an R meter (manufactured by Nippon Seimitsu Kogaku), the total light transmittance, scattered light transmittance Td, and parallel light transmittance Tp when light was irradiated from the ink receiving layer side of the recording material were measured. The smaller this value is, the higher the concealment property is. Td / Tp was calculated from the values of Td and Tp.
[0045]
3) Quality of recorded image
Several types of photographic images were recorded using the above two types of printers, and the quality of the recorded images was visually evaluated on a three-point scale of ○ △ ×.
：: An image with sharpness and impact when used as an illumination
×: An image with no sharpness and no impact when used as illumination.
△: Intermediate between ○ and ×
[0046]
4) Availability of use as illumination
When a 15 W fluorescent lamp is placed in parallel with the recording material at a distance of 5 cm at a position 10 cm from the printing surface side, when an observer with a visual acuity of 1.0 with both eyes views the recording material from a position 50 cm away from the base material side When the shape of the light source was not visible and the light source was seen as a uniform light source, it was evaluated as ○, and when viewed as two light sources, it was evaluated as ×.
[0047]
Reference example1
The following ink absorbing layer and ink passing layer were formed on a transparent polyester film (manufactured by Toyobo Co., Ltd., light transmittance: 89%) to obtain an ink jet recording medium.
<Ink absorption layer>
A coating solution having the following solid content ratio was bar-coated and dried at 120 ° C. for 5 minutes to form an ink absorbing layer. The coating amount after drying at this time is 10 g / m2Met.
100 parts by weight of polyvinyl alcohol (GH-17 manufactured by Nippon Synthetic Chemical Co., Ltd.)
15 parts by weight of melamine resin (Sumimar M3 manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.)
10 parts by weight of a cationic compound (Kayafix UR manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
[0048]
<Ink passage layer>
A coating solution having the following solid content ratio was bar-coated on the ink absorbing layer, and dried at 120 ° C. for 1 minute. The coating amount at that time is 10 g / m2And the content of the particles in the ink passage layer is 8.7 g / m2.2Met.
10 parts by weight of acrylic resin (Boncoat VO-8 manufactured by DIC Corporation)
Organic particles (benzoguanamine / formalin condensate, manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd.
Ebostar MS, average particle size: 2 μm, refractive index: 1.57) 100 parts by weight
5 parts by weight of silicone surfactant (Paintad 57, manufactured by Dow Corning)
[0049]
Reference example2
Reference example1, except that acrylic particles (Ebostar MA1002, manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd., average particle diameter: 2 μm, refractive index: 1.49) were used as particles of the ink passage layer.Reference exampleIn the same manner as in Example 1, an ink jet recording medium was obtained.
[0050]
Example1
Reference exampleIn 1, except that the following ink absorbing layer was used,Reference exampleIn the same manner as in Example 1, an ink jet recording medium was obtained.
Ink absorption layer
A coating solution having the following solid content ratio was bar-coated and dried at 120 ° C. for 5 minutes to form an absorbing layer. The coating amount after drying at this time is 20 g / m2Met.
100 parts by weight of polyvinyl alcohol (GH-17, manufactured by Nippon Synthetic Chemical Co., Ltd.)
Melamine resin (8% AC, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) 10 parts by weight
10 parts by weight of a cationic compound (Kayafix UR manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
200 parts by weight of synthetic silica (Syloid 550, manufactured by Fuji Silysia Ltd.)
Silicone surfactant (Paintad 57 manufactured by Dow Corning) 3 parts by weight
[0051]
Comparative Example 1
Reference example1, except that silica (manufactured by Fuji Silysia K.K., Sylysia 430, refractive index: 1.46, average particle size 2.5 μm) was used as particles of the ink passage layer.Reference exampleIn the same manner as in Example 1, an ink jet recording medium was obtained.
[0052]
Comparative Example 2
Reference example2.5 g / m 22The amount of particles contained in the ink passage layer is 2.17 g / m2Except thatReference exampleIn the same manner as in Example 1, an ink jet recording medium was obtained.
[0053]
Comparative Example 3
Reference exampleThe coating amount of the ink passage layer of No. 1 is 20 g / m2The amount of particles contained in the ink passage layer was 17.39 g / m2Except thatReference exampleIn the same manner as in Example 1, an ink jet recording medium was obtained.
[0054]
Example 1, Reference Examples 1-2For the recording media obtained in Comparative Examples 1 to 3, the total light transmittance, the scattered light transmittance, and the parallel light transmittance were measured, and the image quality and whether or not the recording media could be used were evaluated. Table 1 shows the results.
[0055]
[Table 1]
ExampleIn oneThe obtained ink jet recording medium can be used as an electric decoration because the total light transmittance and Td / Tp are within the range of the present invention, so that the shape of the rear light source is not visible and an impactful image is obtained. Recording material.
The ink jet recording medium obtained in Comparative Example 1 could not be used as an electric decoration because Td / Tp could not be set to 12 or more, so that the light dispersion effect was low and the shape of the rear light source was visible. .
The ink jet recording medium obtained in Comparative Example 2 did not produce an image with impact because the total light transmittance was too high, and the light dispersion effect was low because Td / Tp could not be 12 or more. Since the shape of the light source behind was visible, it could not be used as illumination.
The inkjet recording medium obtained in Comparative Example 3 was too low in total light transmittance, so that an image having an impact was not obtained and it could not be used as electric decoration.
[0057]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the recording material of the present invention has an appropriate concealing property and an excellent light scattering property, so that even when light is applied from behind, the shape of the light source is not visible, and the impact is high. It can express a certain color and can be suitably used for lighting.
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