JP3548325B2 - コネクタの接続構造及びユニットの連結構造 - Google Patents

コネクタの接続構造及びユニットの連結構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気ユニット同士の電気的接続に用いられるコネクタの接続構造等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気ユニット同士の電気的接続(例えば車両のインストゥルメントパネルと計器類との電気的接続)に用いられる構造の一例を図1に示す。
【0003】
図において、インストゥルメントパネル10の適所には、計器類18を挿入するための挿入凹部12が形成されている。この挿入凹部12の周縁部には複数の取付用凹部14が形成され、各取付用凹部14にボルト挿入孔16が設けられている。
【0004】
一方、上記計器類18は、上記挿入凹部12内に完全挿入される外形を有し、上記取付用凹部14と対応する位置に取付片20が突設されるとともに、各取付片20において上記ボルト挿入孔16と対応する位置にボルト挿入孔22が設けられている。
【0005】
上記取付用凹部14の奥壁には、第1のコネクタC1が固定され、計器類18の背壁には、上記第1のコネクタC1と結合可能な第2のコネクタC2が固定されている。そして、上記挿入凹部12内に計器類18が挿入され、取付用凹部14内に取付片20が嵌入されるとともに、両コネクタC1,C2同士が嵌合して電気的に接続され、この状態でボルト挿入孔22,16にユニット締結用ボルトが挿入されることにより、インストゥルメントパネル10に計器類18が固定されるようになっている。
【0006】
ところで、コネクタC1,C2同士の電気的接続は、両コネクタC1,C2におけるコネクタ端子同士の嵌合によって行われる。この嵌合にはいわゆる「有効嵌合長」があって、この有効嵌合長の範囲で両コネクタC1,C2同士が嵌合していれば、上記電気的接続は保たれる。そこで、上記構造では、両コネクタC1,C2が上記有効嵌合長の範囲で嵌合する間に取付片20が取付用凹部14内に完全嵌合されるように、各部材の寸法及び位置が設定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記有効嵌合長を大きくとると、コネクタC1,C2が大型化するため、コネクタ小型化の観点からは、上記有効嵌合長を小さく設定することが好ましい。しかし、この有効嵌合長を小さくすると、寸法誤差や形状誤差に起因して、取付片20が取付用凹部14に完全嵌入される位置が上記有効嵌合長でコネクタ同士が嵌合する範囲から外れる可能性が生じ、これによりユニット同士の連結もしくはコネクタ同士の接続ができなくなるおそれがある。具体的には、コネクタC1,C2同士の嵌合が始まる前に取付片20が先に取付用凹部14に完全嵌合してしまうと、それ以上計器類18を挿入凹部12内に押し込むことができないため、コネクタC1,C2の接続ができないことになり、逆に、コネクタC1,C2同士が完全に嵌合してそれ以上嵌合方向への移動ができないにもかかわらず取付片20がまだ取付用凹部14内に到達しない場合には、インストゥルメントパネル10と計器類18との連結ができないことになる。
【0008】
なお、実公平6−19150号公報や実開昭64−27982号公報には、ユニットにコネクタを軸受やバネ等を介して支持することにより、コネクタの向きが微小変化できるようにし、相手方のユニットに固定されたコネクタと上記コネクタとの向きが多少ずれていてもこれを吸収できるようにしたものが開示されているが、上述のようなコネクタ嵌合方向の位置ずれを吸収する手段については全く開示されていない。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑み、コネクタを大型化することなく、コネクタ同士の接続と、これらコネクタがそれぞれ設けられているユニット同士の連結との双方を確実に行うことができるコネクタの接続構造等を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は、第1のユニットに設けられる第1のコネクタと、上記第1のユニットに連結される第2のユニットに設けられる第2のコネクタとを両ユニットの連結方向とほぼ等しい方向に嵌合して両コネクタ同士を接続するためのコネクタの接続構造において、上記第1のユニット側に設けられ、上記第1のコネクタを両ユニットの連結方向とほぼ等しい方向に移動可能に保持する移動保持部と、上記第1のユニット側に設けられ、上記移動保持部に保持される第1のコネクタを所定位置で係脱可能に仮係止する仮係止部とを備えるとともに、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士が嵌合されるまでは上記仮係止部が上記第1のコネクタを仮係止しかつ両コネクタが嵌合を完了した後にこれらのコネクタを第1のユニットに対して相対移動させながら両ユニットを連結できるタイミングで上記仮係止部による仮係止を解除する解除操作部を設けたものである。
【0011】
ここで、「第2のコネクタが上記第1のコネクタと嵌合する際に」とは、この嵌合が完了する直前であってもよいし、嵌合完了後であってもよい。要は、両コネクタ同士が嵌合されるまで第1のコネクタを仮係止でき、かつ、両コネクタが嵌合を完了した後にこれらのコネクタを第1のユニットに対して相対移動させながら両ユニットを連結できるタイミングで仮係止を解除できればよい。
【0012】
上記構造によれば、両コネクタ同士の嵌合の際に第2のコネクタの解除操作部が仮係止部による第2のコネクタの仮係止を解除するので、その後は両コネクタが嵌合状態のまま第1のユニットに対して相対移動できる。従って、この相対移動を伴って両ユニットを相互連結可能な位置まで近づけることができる。すなわち、コネクタ同士の嵌合が完了する位置と、ユニット同士が連結される位置とがコネクタ嵌合方向にずれていても、これを上記相対移動によって吸収できる。また、連結完了後の使用状態においてユニットを変位させる外力や振動が加わっても、これを上記相対移動によって吸収でき、コネクタ同士の良好な嵌合状態を確保できる。
【0013】
より具体的には、上記第1のコネクタの外面に被係止部を設け、上記仮係止部を、弾性変形しない状態で上記被係止部を仮係止しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記仮係止を解除する形状に形成するとともに、上記解除操作部を上記第2のコネクタにおいて上記被係止部から両コネクタ同士の嵌合方向と直交する方向に外れた位置に設け、コネクタ同士が嵌合する際に上記解除操作部が上記仮係止部を上記所定方向に弾性変形させるように構成したものが好適である。この構造によれば、被係止部の弾性変形によって仮係止とその解除との切換がなされる。
【0014】
さらに、上記第1のコネクタに、上記第1のユニット側に係止されることにより両コネクタ同士の嵌合時における第2のコネクタの移動方向と同方向への上記第1のコネクタの移動を阻止する移動阻止状態と当該移動を許容する移動許容状態とに切換可能なストッパ部を設ける一方、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部を上記移動阻止状態に切換え、嵌合終了時点で上記ストッパ部を上記移動許容状態に戻すストッパ操作部を設ければ、コネクタ嵌合時に上記ストッパ部が移動阻止状態に切換えられることにより、第1のコネクタがコネクタ嵌合力を受けてその向きに動いてしまうことが防がれる。すなわち、両コネクタの嵌合に必要な反力が上記ストッパ部によって確保される。しかも、コネクタ嵌合後は上記ストッパ部が移動許容状態に戻されるので、相互嵌合された両コネクタは第1のユニットに対して相対移動でき、この相対移動によって不都合なくユニット同士の連結ができる。
【0015】
より具体的に、上記ストッパ部を、弾性変形しない状態で上記移動許容状態を維持しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記移動阻止状態に移行する形状に形成するとともに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部を上記所定方向に強制的に弾性変形させかつ嵌合終了後にこのストッパ部を解放するように上記ストッパ操作部を構成したものや、上記ストッパ部を、弾性変形しない状態で上記移動阻止状態を維持しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記移動許容状態に移行する形状に形成するとともに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部の上記所定方向への弾性変形を規制しかつ嵌合終了後にこのストッパ部を解放するように上記ストッパ操作部を構成したものによれば、上記ストッパ部の弾性変形によって、上記移動許容状態と移動阻止状態との切換がなされる。
【0016】
ここで、上記第2のコネクタに、上記移動許容状態に復帰したストッパ部に係止されるロック用被係止部を設ければ、このストッパ部を両コネクタの嵌合ロック手段としても兼用できる。
【0017】
また、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士が嵌合する際に弾性変形して嵌合終了時に第1のコネクタに係止されるロック用被係止部を設けるとともに、両コネクタ同士が嵌合されてからその嵌合方向に両コネクタが移動することにより上記ロック用被係止部の上記係止解除方向への弾性変形が上記第1のユニット側に規制されるように上記ロック用被係止部の位置を設定すれば、両コネクタ同士が嵌合された後、ロック用被係止部と第1のコネクタとの係合が外れてコネクタ同士が抜けるといった事態が未然に防がれる。
【0018】
上記移動保持部や仮係止部は、第1のユニットに直接形成してもよいが、上記第1のユニットに装着されるコネクタホルダを備え、このコネクタホルダに上記移動保持部と仮係止部とを一体成形すれば、このコネクタホルダを第1のユニットに装着するだけで、この第1のユニットに移動保持部と仮係止部とを同時に配設できる。
【0019】
また本発明は、上記のコネクタの接続構造を備えた両ユニットに、これらのユニットが相互の連結位置に到達した状態で互いに合致し、かつこの状態でユニット締結具が挿入される締結具挿入孔を設けるとともに、これら締結具挿入孔の中心軸方向を両ユニットの連結方向に対して傾斜させたものである。この構造では、例えばコネクタ同士の嵌合不良によって両ユニットが相互の連結位置に到達できない場合、第1のユニットにおける締結具挿入孔の軸心位置と第2のユニットにおける締結具挿入孔の軸心位置とがずれるため、両締結具挿入孔にユニット締結具を挿入することができない。従って、上記コネクタ同士の嵌合不良等があるにもかかわらず誤って両ユニット同士が連結されてしまうといった不都合が避けられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1〜図14に基づいて説明する。なお、この実施の形態において第1のユニットに該当するインストゥルメントパネル10、及び第2のユニットに該当する計器類18の構造は、前記図1に示したものと同等であり、ここではその説明を省略する。また、本発明の第1のユニット及び第2のユニットは上記インストゥルメントパネル10及び計器類18に限らず、例えば自動車のダッシュパネルに設けられたコネクタとインストゥルメントパネルに設けられたコネクタとの接続にも有効に適用できる。
【0021】
図2に示すように、この実施の形態では、インストゥルメントパネル10の挿入凹部12の奥壁(同図では底壁)にコネクタホルダHが装着され、このコネクタホルダHに第1のコネクタC1が保持される一方、計器類18の背壁(同図では底壁)に第2のコネクタC2が直接固定されている。
【0022】
上記第1のコネクタC1の詳細を図3(a)〜(c)に示す。
【0023】
この第1のコネクタC1は、雄型のハウジング30を有し、このハウジング30は全体が合成樹脂等の弾性変形可能な材料で一体成形されている。
【0024】
このハウジング30の左右両側壁には、被係止突起(被係止部)31が突設されている。前後両側壁(図3(a)(b)では左右両側壁)には上下方向に延びる溝35が形成され、この溝35内に回動アーム(ストッパ部)32が形成されている。この回動アーム32は、その中段位置における左右両端部が接合部33を介して上記溝35の左右両周縁部と一体に接合され、上記接合部33のねじり変形を伴って水平軸回りに回動可能となっており(図3(b)二点鎖線参照)、これら回動アーム32及び接合部33によってストッパ部が構成されている。回動アーム32の上端には、溝35内から外側に突出する係止頭部34が形成されている。
【0025】
ハウジング30の前後両側壁において、上記溝35の左右両側の位置には、同じく上下に延びる被保持溝36が形成されている。この被保持溝36の上端は上方に開放されているが、下端はハウジング30の底面よりも少し上方の位置で途切れている。
【0026】
上記コネクタホルダHの構造を図4(a)(b)及び図5(a)(b)に示す。このコネクタホルダHも、全体が合成樹脂等で一体成形されている。コネクタホルダHは枠状をなし、上記第1のコネクタC1のハウジング全体が没入可能な貫通穴40を形成している。コネクタホルダHの上端外周面には外向きにフランジ部41が突設される一方、下端外周面の複数の位置からは斜め上向きに板ばね部42が延設されている。そして、これらの板ばね部42と上記フランジ部41とが上記挿入凹部12の奥壁を挟む状態で、この奥壁にコネクタホルダHが装着されるようになっている。
【0027】
コネクタホルダHの前後両側壁(図4(a)(b)では左右両側壁)の内側面からは、内側に向けて移動保持突起(移動保持部)43が突設されている。各移動保持突起43は、上記第1のコネクタC1における被保持溝36に対応する位置に設けられ、これら被保持溝36内に嵌入可能な形状を有している。
【0028】
コネクタホルダHの左右両側壁(図4(a)では上下両側壁)には、一対の仮係止片(仮係止部)44が形成されている。この仮係止片44は、コネクタホルダHの本体下部から直上方に延びており、上端は自由端とされている。そして、この上端に、図6にも示すような仮係止頭部45が形成されている。各仮係止頭部45は、コネクタホルダHの内側に突出する形状をなし、仮係止片44が無変形の状態では、両仮係止頭部45同士の間隔が前記第1のコネクタC1における被係止突起31の先端面同士の間隔よりも狭いが、各仮係止片44が外側に撓む(弾性変形する)ことにより、上記仮係止頭部45同士の間隔が広がるようになっている。また、仮係止頭部45の幅方向寸法及び幅方向の配設領域は、前記被係止突起31のそれと合致している。
【0029】
さらに、上記仮係止頭部45の左右両側面には、側方に被操作突起46が突設されている。この被操作突起46も、仮係止頭部45ほどではないがコネクタホルダHの内側に僅かに突出しており、この突出部分の上端及び下端にはテーパー面46a,46b(図6のみ参照符記載)がそれぞれ形成されている。
【0030】
第2のコネクタC2の構造を図7(a)〜(c)に示す。この第2のコネクタC2は、雌型のハウジングを有している。すなわち、このハウジングは、取付板50と、この取付板50からコネクタ嵌合方向に延びる周壁51とを一体に有し、周壁51の内側に前記第1のコネクタC1のハウジング30全体が嵌入可能なハウジング嵌入穴52を形成している。また、取付板50の両端部には、この取付板50を計器類18に固定するためのボルト挿入孔53が穿設されている。
【0031】
上記周壁51において、前記コネクタホルダHの仮係止片44に対応する位置には、この仮係止片44が進入可能な形状の切欠54が形成されている。
【0032】
さらに、この切欠54の両内側面の下端位置であって、上記被操作突起46に対応する位置(被係止突起31から側方に外れた位置)には、切欠54の内側に向かって突出する解除操作突起(解除操作部)55が突設されている。この解除操作突起55の外側上端部及び下端部にはテーパー面が形成されている。そして、上記切欠54内に上記仮係止片44が進入してから両コネクタC1,C2の嵌合が終了する前の時点で、この仮係止片44における被操作突起46の上側テーパー面46aと解除操作突起55の下側テーパー面とが当接し、この解除操作突起55が上記被操作突起46を外側に押し広げて同方向に仮係止片44を撓み変形させるように、上記解除操作突起55の位置が設定されている。
【0033】
上記周壁51において、上記第1のコネクタC1の回動アーム32に対応する部分の下端には切欠56が形成され、さらに、この切欠56から間隔をあけて上方の位置に貫通穴57が形成されている。この貫通穴57の位置は、両コネクタC1,C2の嵌合過程では貫通穴57よりも下側の周壁(ストッパ操作部)51が上記回動アーム32の係止頭部34に外側から接触し、両コネクタC1,C2の嵌合が終了した段階では貫通穴57内に上記係止頭部34が嵌まり込む位置に設定されている。
【0034】
次に、この構造の作用を図8〜図14を参照しながら説明する。
【0035】
1)嵌合を開始する前の段階(図8及び図9)
この段階では、予めコネクタホルダHを挿入凹部12の奥壁に装着しておき(図9)、かつこのコネクタホルダHに第1のコネクタC1を保持させかつ仮係止させておく。
【0036】
第1のコネクタC1の保持は、その被保持溝36内にコネクタホルダHの移動保持突起43が嵌入されることにより行われる。ここで、被保持溝36は、図8の上下方向に延びているため、同方向に第1のコネクタC1がコネクタホルダHに対して相対移動できるが、上記被保持溝36の終端(下端)が上記移動保持突起43に当接することにより、コネクタホルダHからの第1のコネクタC1の抜け止めがなされる。そして、この抜け止めがなされる位置とほぼ等しい位置で、第1のコネクタC1の被係止突起31が仮係止片44の端面(図8では上端面)に当接することにより、この第1のコネクタC1が貫通穴40内に没入する方向(図8では下方)に移動することも阻止される(すなわち仮係止される)。
【0037】
この状態で、インストゥルメントパネル10の挿入凹部12内に計器類18が挿入され、その挿入がある程度進行するうちに、第1のコネクタC1と第2のコネクタC2との嵌合が開始される。すなわち、第2のコネクタC2のハウジング嵌入穴52内に第1のコネクタC1のハウジング30が嵌入され始める。
【0038】
2)コネクタ嵌合途中の段階(図10及び図11)
上記嵌合が進むと、図11に示すように、第2のコネクタC2の周壁において切欠56と貫通穴57との間の部分が回動アーム32の係止頭部34を外側から押圧する。この圧接力を受けて回動アーム32は接合部33のねじり変形を伴って図11のように同図時計回りに回動する。このため、この回動アーム32の下端部は上記係止頭部34とは逆に外側に突出する。すなわち、この下端部はそれまでの位置(コネクタホルダHの貫通穴40内に没入可能な位置;移動許容位置)から、当該位置よりも外側のコネクタホルダHに当接する位置(移動阻止位置)に変位し、この当接によって第1のコネクタC1のハウジング30が上記貫通穴40内に没入することが阻止される。従って、コネクタ同士の嵌合の際に第1のコネクタC1に大きな嵌合力が加えられても、この第1のコネクタC1のハウジング30が貫通穴40に向かって移動することが防がれる。換言すれば、コネクタC1,C2同士の嵌合に必要な反力が十分に確保される。
【0039】
3)コネクタ嵌合完了の段階(図12(a)(b))
両コネクタC1,C2の嵌合が完了する前の時点で、第2のコネクタC2の解除操作突起55が仮係止片44の被操作突起46と接触し始め、上記嵌合が終了した段階では、図12(b)に示すように上記被操作突起46を外側に押し広げ、同方向に仮係止片44を撓み変形させる。この仮係止片44には仮係止頭部45が一体に形成されているため、この仮係止頭部45も外側に変位し、仮係止頭部45による被係止突起31の仮係止が解除寸前の状態となる。
【0040】
一方、回動アーム32は、その係止頭部34が周壁51の内側面と圧接する状態から、上記係止頭部34が貫通穴57内に嵌まり込む状態に移行する。このため、回動アーム32は接合片33の弾性復帰力で元の移動許容位置に戻り、しかも、上記係止頭部34と貫通穴57との係合によって両コネクタC1,C2同士の嵌合状態がロックされることになる(図14(b)参照)。
【0041】
4)ユニット連結の段階(図13及び図14(a)(b))
上記嵌合完了状態からさらに計器類18を押し込むと、ついに仮係止頭部45と被係止突起31との係合が外れ、第1のコネクタC1のハウジング30はコネクタホルダHの貫通穴40内へ没入可能な状態となる。従って、両コネクタC1,C2の嵌合が終了しているにもかかわらず、この嵌合状態のまま両コネクタC1,C2をインストゥルメントパネル10に対して相対移動させながら挿入凹部12内への計器類18の挿入を続行することができ、最終的に取付片20を取付用凹部14内に嵌入することができる(図13及び図14(a)(b)の状態)。そして、上記ボルト挿入孔22,16にユニット締結用ボルトを挿入することにより、インストゥルメントパネル10に計器類18を固定できる。
【0042】
以上のように、この構造は、予めコネクタホルダHが第1のコネクタC1をコネクタ嵌合方向に移動可能に保持し、かつこの第1のコネクタC1を仮係止片44が仮係止した状態で、コネクタ嵌合の際に第2のコネクタC2の解除操作突起55が上記仮係止片44を撓ませて上記仮係止を解除し、両コネクタC1,C2を嵌合状態のままインストゥルメントパネル10に対して移動可能な状態に切換えるものであるので、コネクタC1,C2同士の有効嵌合長を特に大きく設定しなくても、各部材の寸法誤差等を良好に吸収して、コネクタC1,C2同士の嵌合、インストゥルメントパネル10と計器類18との連結、の双方を確実に行うことができる。
【0043】
次に、第2の実施の形態を図15〜図24に基づいて説明する。
【0044】
この実施の形態における第1のコネクタC1は、図16(a)〜(d)に示すように、雄型のハウジング60を有し、このハウジング60の前後両側壁(図16(a)では左右両側壁)にそれぞれ、一対の被係止突起(被係止部)61が互いに離間した位置に突設されている。上記ハウジング60の適所にはコネクタ嵌入方向(図16(b)では上下方向)に延びる挿入孔62が設けられ、この挿入孔62の外側にストッパアーム(ストッパ部)63が形成されている。この回動アーム63は、上記挿入孔62に進入する方向に撓み可能とされ、その先端には外側に突出するストッパ頭部64が形成されている。
【0045】
ハウジング60において上記ストッパアーム63が設けられている側壁と反対側の側壁(図16(c)では右側側壁)には、上下に延びる被保持溝66が形成されている。この被保持溝66の上端は上方に開放されているが、下端はハウジング60の底面よりも少し上方の位置で途切れている。
【0046】
上記被保持溝66が形成されている側壁において、この被保持溝66の左右両翼の位置には、係止溝67が形成されている。この係止溝67は、前記被保持溝66とは逆に、下端は上方に開放されているが、上端は途中の位置で途切れている。
【0047】
図17(a)〜(c)に示すように、この第2の実施の形態におけるコネクタホルダHは、前記第1の実施の形態のものと同様、第1のコネクタC1のハウジング全体が没入可能な貫通穴70を有する枠状をなし、前記フランジ部41及び板ばね部42と同様のフランジ部71及び板ばね部72を有している。このコネクタホルダHの左右両側壁のうちの一方の側壁(図17(a)では下側の側壁)の内側面からは、内側に向けて移動保持突起(移動保持部)73が突設されている。各移動保持突起73は、上記第1のコネクタC1における被保持溝66に対応する位置に設けられ、これら被保持溝66内に嵌入可能な形状を有している。
【0048】
コネクタホルダHの前後両側壁(図17(a)では左右両側壁)には、一対の仮係止片(仮係止部)74が形成されている。この仮係止片74は、コネクタホルダHの本体下部から直上方に延びており、上端は自由端で水平方向に変位可能とされている。そして、この上端に一対の仮係止頭部75が形成されている。両仮係止頭部75は、前記被係止突起61に対応する位置で内側向きに突設されている。すなわち、両仮係止頭部75同士は離間しており、その間に空間76が形成されている。
【0049】
このコネクタホルダHにおいて上記移動保持突起73が形成されている側壁と反対側の側壁(図17(a)では上側の側壁)からは、上方にストッパ係止アーム77が延設されている。このストッパ係止アーム77の先端には、内側向きに突出するストッパ係止頭部78が形成され、このストッパ係止頭部78が前記第1のコネクタC1におけるストッパアーム63のストッパ頭部64と当接可能とされている。
【0050】
図18(a)〜(c)に示すように、第2のコネクタC2は、雌型のハウジングを有している。すなわち、このハウジングは、本体部80と、この本体部80からコネクタ嵌合方向に延びる周壁81とを一体に有し、周壁81の内側に前記第1のコネクタC1のハウジング60全体が嵌入可能なハウジング嵌入穴を形成している。本体部80の周縁からは取付部82が突設され、各取付部82には、この取付部82を計器類18に固定するためのボルト挿入孔83が穿設されている。
【0051】
上記周壁81において、前記コネクタホルダHの仮係止頭部75同士の間の空間76に対応する位置には、この空間76に進入可能な形状の解除操作片84が下向きに延設されている。この解除操作片84の自由端部には、外側に向かって突出する解除操作突起(解除操作部)85が突設されている。この解除操作突起85の外側上端部及び下端部にはテーパー面が形成されている。そして、上記解除操作突起85が上記空間76内に進入してから両コネクタC1,C2の嵌合が終了する前の時点で、上記解除操作突起85が仮係止片74を外側に押して同方向に仮係止片74を撓み変形させるように、上記解除操作突起85の突出寸法が設定されている。
【0052】
上記周壁81において、上記第1のコネクタC1の挿入穴62に対応する位置には、この挿入穴62内に進入可能な形状のストッパ操作片(ストッパ操作部)87が形成されている。このストッパ操作片87においてその先端部(図18(a)〜(c)では下端部分)を除く部分には貫通穴86が形成され、この貫通穴86は当該貫通穴86内に前記ストッパアーム63が進入可能な形状に形成されている。そして、両コネクタC1,C2の嵌合過程ではストッパ操作片87において上記貫通穴86よりも先端側の部分が上記ストッパアーム63に背後から接触してその撓み変形を規制し、両コネクタC1,C2の嵌合が終了した段階では貫通穴86内に上記ストッパアーム63が進入可能となるように、ストッパ操作片87及び貫通穴86の形状が設定されている。
【0053】
上記周壁81において前記第1のコネクタC1における係止溝67に対応する位置には、ロック用被係止アーム88が形成されている。このロック用被係止アーム88は、その下端部が撓み変形可能な形状とされ、この下端部に内側向きに突出するロック用被係止頭部88aが形成されている。このロック用被係止頭部88aは、両コネクタC1,C2同士が嵌合した段階で上記係止溝67内に嵌入される位置に形成されている。
【0054】
次に、この構造の作用を図19〜図24を参照しながら説明する。
【0055】
1)嵌合を開始する前の段階(図19及び図20)
前記第1の実施の形態と同様、この段階では、予めコネクタホルダHを挿入凹部12の奥壁に装着しておき、かつこのコネクタホルダHに第1のコネクタC1を保持させかつ仮係止させておく。
【0056】
第1のコネクタC1の保持は、その被保持溝66内にコネクタホルダHの移動保持突起73が嵌入されることにより行われる。ここで、被保持溝66は、図20の上下方向に延びているため、同方向に第1のコネクタC1がコネクタホルダHに対して相対移動できるが、上記被保持溝66の終端(下端)が上記移動保持突起73に当接することにより、コネクタホルダHからの第1のコネクタC1の抜け止めがなされる。そして、この抜け止めがなされる位置とほぼ等しい位置で、図19に示すように第1のコネクタC1の被係止突起61が仮係止片74の仮係止頭部75に当接することにより、この第1のコネクタC1が貫通穴70内に没入する方向(図19では下方)に移動することも阻止される(すなわち仮係止される)。また、第1のコネクタC1のストッパアーム63のストッパ頭部64がコネクタホルダHのストッパ係止アーム77のストッパ係止頭部78と当接しており、上記ストッパ頭部64が挿入穴62に進入する側にストッパアーム63が撓み変形しない限り、第1のコネクタC1が貫通穴70内に進入する方向に移動できない状態となる。
【0057】
この状態で、第1の実施の形態と同様、インストゥルメントパネル10の挿入凹部12内に計器類18が挿入され、その挿入がある程度進行するうちに、第1のコネクタC1と第2のコネクタC2との嵌合が開始される。
【0058】
2)コネクタ嵌合途中の段階(図21)
上記嵌合が進むと、図21に示すように、第2のコネクタC2におけるストッパ操作片87が挿入穴62内に挿入されてこのストッパ操作片87の先端部分がストッパアーム63に対して背後から接触する。このため、ストッパアーム63は、現在の無変形の位置(移動阻止位置)から挿入穴62側に撓み変形する位置(移動許容位置)に変位することが規制され、この規制により、第1のコネクタC1のハウジング60が上記貫通穴70内に没入することが阻止される。従って、コネクタ同士の嵌合の際に第1のコネクタC1に大きな嵌合力が加えられても、この第1のコネクタC1のハウジング60が貫通穴70に向かって移動することが防がれる。換言すれば、コネクタC1,C2同士の嵌合に必要な反力が十分に確保される。
【0059】
3)コネクタ嵌合完了の段階(図22)
両コネクタC1,C2の嵌合が完了する前の時点で、第2のコネクタC2の解除操作頭部85が仮係止片74における仮係止頭部75同士の間の空間76内に進入し、上記嵌合が終了した段階では上記仮係止片74を外側に押し広げる。すなわち、仮係止片74を外側に撓み変形させる。この仮係止片74には仮係止頭部75が一体に形成されているため、この仮係止頭部75も外側に変位し、仮係止頭部75による被係止突起61の仮係止が解除寸前の状態となる。
【0060】
一方、図22に示すように、ストッパ操作片87は、その先端部がストッパアーム63の背後を完全に通過し、貫通穴86がストッパアーム63の背後に位置する状態に移行する。このため、ストッパアーム63は貫通穴86内に逃げる方向に撓み変形可能となり、この撓み変形によってストッパ係止アーム77によるストッパアーム63の係止が解除可能な状態となる。すなわち、第1のコネクタC1が貫通穴70内に没入する方向に移動可能な状態になる。
【0061】
また一方、両コネクタC1,C2同士の嵌合完了とほぼ同時に、第2のコネクタC2側のロック用被係止アーム88のロック用被係止頭部88aが第1のコネクタC1側の係止溝67内に嵌入し、これにより第2のコネクタC2が第1のコネクタC1に係止される状態となる。
【0062】
4)ユニット連結の段階(図23及び図24)
上記嵌合完了状態からさらに計器類18を押し込むと、ついに仮係止頭部75と被係止突起61との係合が外れ、第1のコネクタC1のハウジング60はコネクタホルダHの貫通穴70内へ没入可能な状態となる。従って、前記第1の実施の形態と同様、両コネクタC1,C2の嵌合が終了しているにもかかわらず、この嵌合状態のまま両コネクタC1,C2をインストゥルメントパネル10に対して相対移動させながら挿入凹部12内への計器類18の挿入を続行することができ、最終的に取付片20を取付用凹部14内に嵌入することができる。
【0063】
しかも、この実施の形態では、上記ロック用被係止頭部88aが係止溝67に係止されたまま、第1のコネクタC1が貫通穴70内に没入する方向に第1のコネクタC1が移動することにより、図24に示すように上記ロック用被係止頭部88aがコネクタホルダHの側壁内側に入り込み、このロック用被係止頭部88aが外側(すなわち係止溝67との係合が解除される側)に変位することが規制される。従って、図24の矢印方向に第1のコネクタC1が電線ごと強く引張られても、ロック用被係止頭部88aと係止溝67との係合が外れることはなく、第2のコネクタC2から第1のコネクタC1が抜けてしまうことが確実に防がれる。
【0064】
なお、本発明の実施形態は以上のものに限定されず、次のような形態での実施も可能である。
【0065】
(1) 以上の実施形態では、ボルト挿入孔22,16の軸方向がインストゥルメントパネル10と計器類18との連結方向(図2では上下方向)と平行であるため、仮にコネクタC1,C2同士の嵌合不良が生じて取付片20が取付用凹部14から離間した状態にあるとしても、ボルト挿入孔22,16の軸心位置は合致する。従って、この状態のまま両ボルト挿入孔22,16にボルトを挿入することが可能であり、コネクタ接続不良のままユニット連結がなされてしまうおそれがある。これに対し、第3の実施の形態として図25に示すように、取付用凹部14の底壁及び取付片20を斜めにし、ボルト挿入孔16,22の軸方向をユニット連結方向に対して傾斜させれば、図26(a)に示すように取付片20が取付用凹部14に嵌入された場合にのみボルト挿入孔16,22の軸心が合致し、同図(b)に示すように取付用凹部14と取付片20とが離間している場合にはボルト挿入孔22,16の軸心位置がずれてユニット締結用ボルト24が挿入できないことになるので、上記のようにコネクタ接続不良のままユニット連結がなされる不都合が確実に避けられる。
【0066】
(2) 上記各実施形態では、第1のコネクタC1のハウジング30,60が雄型ハウジング、第2のコネクタC2のハウジングが雌型ハウジングとなっているが、その逆でもよい。また、ハウジング自体の具体的な形状は問わない。
【0067】
(3) 本発明では、インストゥルメントパネル10等のユニットに直接移動保持部や仮係止部を形成するようにしてもよい。ただし、上記のようにコネクタホルダHに上記移動保持突起43,73等の移動保持部及び仮係止片44,74等の仮係止部を一体成形し、これをインストゥルメントパネル10等に装着するようにすれば、量産性及び組付性をより高めることが可能になる。
【0068】
【発明の効果】
以上のように本発明は、第1のユニット側で上記第1のコネクタを両ユニットの連結方向とほぼ等しい方向に移動可能に保持し、かつ第1のコネクタを所定位置で係脱可能に仮係止する一方、第2のコネクタが上記第1のコネクタと嵌合する際にこの第2のコネクタの解除操作部によって上記第1のコネクタの仮係止を解除することにより、両コネクタ同士が嵌合されるまでは上記仮係止部が上記第1のコネクタを仮係止しかつ両コネクタが嵌合を完了した後にこれらのコネクタを第1のユニットに対して相対移動させながら両ユニットを連結できるようにしたものであり、コネクタ同士の嵌合位置と、ユニット同士の連結位置とがずれていても、コネクタ同士が嵌合してからの両コネクタの第1のユニットに対する相対移動によって上記位置ずれを吸収できるものであるので、特にコネクタの有効嵌合長を大きくしなくても、コネクタ同士の嵌合とユニット同士の連結との双方を確実に行うことができる効果がある。また、連結完了後の使用状態においてユニットを変位させる外力や振動が加わっても、これを上記相対移動によって吸収でき、コネクタ同士の良好な嵌合状態を確保できる効果もある。
【0069】
より具体的に、上記第1のコネクタの外面に被係止部を設け、上記仮係止部を、弾性変形しない状態で上記被係止部を仮係止しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記仮係止を解除する形状に形成するとともに、上記解除操作部を上記第2のコネクタにおいて上記被係止部から両コネクタ同士の嵌合方向と直交する方向に外れた位置に設け、コネクタ同士が嵌合する際に上記解除操作部が上記仮係止部を上記所定方向に弾性変形させるように構成したものによれば、被係止部を弾性変形可能に構成するだけの簡単な構造で、上記被係止及びその解除の双方を実現できる効果がある。
【0070】
さらに、上記第1のコネクタに、上記第1のユニット側に係止されることにより両コネクタ同士の嵌合時における第2のコネクタの移動方向と同方向への上記第1のコネクタの移動を阻止する移動阻止状態と当該移動を許容する移動許容状態とに切換可能なストッパ部を設ける一方、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部を上記移動阻止状態に切換え、嵌合終了時点で上記ストッパ部を上記移動許容状態に戻すストッパ操作部を設けたものによれば、両コネクタが嵌合する際に十分な反力を確保することができ、当該嵌合をより確実なものにできる効果がある。
【0071】
特に、上記ストッパ部を、弾性変形しない状態で上記移動許容状態を維持しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記移動阻止状態に移行する形状に形成するとともに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部を上記所定方向に強制的に弾性変形させかつ嵌合終了後にこのストッパ部を解放するように上記ストッパ操作部を構成したものや、上記ストッパ部を、弾性変形しない状態で上記移動阻止状態を維持しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記移動許容状態に移行する形状に形成するとともに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部の上記所定方向への弾性変形を規制しかつ嵌合終了後にこのストッパ部を解放するように上記ストッパ操作部を構成したものによれば、上記ストッパ部を弾性変形可能に構成するだけの簡単な構造で、このストッパ部を移動許容状態と移動阻止状態とに切換可能にすることができる。
【0072】
ここで、上記第2のコネクタに、上記移動許容状態に復帰したストッパ部に係止されるロック用被係止部を設ければ、このストッパ部を両コネクタの嵌合ロック手段としても兼用でき、構造をより簡素化できる効果が得られる。
【0073】
また、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士が嵌合する際に弾性変形して嵌合終了時に第1のコネクタに係止されるロック用被係止部を設けるとともに、両コネクタ同士が嵌合されてからその嵌合方向に両コネクタが移動することにより上記ロック用被係止部の上記係止解除方向への弾性変形が上記第1のユニット側に規制されるように上記ロック用被係止部の位置を設定したものによれば、両コネクタ同士が嵌合された後、ロック用被係止部と第1のコネクタとの係合解除を阻止することにより、コネクタ同士の抜けを確実に防ぐことができる効果が得られる。
【0074】
上記第1のユニットに装着されるコネクタホルダを備え、このコネクタホルダに上記移動保持部と仮係止部とを一体成形したものによれば、量産性を高めることができるとともに、上記コネクタホルダを第1のユニットに装着するだけでこの第1のユニットに移動保持部と仮係止部とを同時に配設することが可能となり、組付作業性も向上させることができる効果が得られる。
【0075】
上記のコネクタの接続構造を備えた両ユニットに、これらのユニットが相互の連結位置に到達した状態で互いに合致し、かつこの状態でユニット締結具が挿入される締結具挿入孔を設けるとともに、これら締結具挿入孔の中心軸方向を両ユニットの連結方向に対して傾斜させたものによれば、両コネクタが完全に嵌合して両ユニットが正規の連結位置に到達した場合にのみこれらユニットが連結できるようにすることができ、上記コネクタ同士の嵌合不良等があるにもかかわらず誤って両ユニット同士が連結されてしまうといった不都合を確実に防止できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なインストゥルメントパネルと計器類との連結構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるインストゥルメントパネルと計器類との連結構造を示す断面正面図である。
【図3】(a)は第1の実施の形態における第1のコネクタの平面図、(b)は(c)のA−A線断面図、(c)は同コネクタの正面図である。
【図4】(a)は第1の実施の形態におけるコネクタホルダの平面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図5】(a)は図4(b)のD−D線断面図、(b)は同図(b)のE−E線断面図である。
【図6】上記コネクタホルダにおける仮係止部の頭部を示す斜視図である。
【図7】(a)は第1の実施の形態における第2のコネクタの断面側面図、(b)は同コネクタの底面図、(c)は(a)のF−F線断面図である。
【図8】第1の実施の形態におけるコネクタの接続構造において両コネクタを嵌合する前の段階を示す両コネクタの断面正面図である。
【図9】上記コネクタの接続構造において両コネクタを嵌合する前の段階を示す両コネクタの断面側面図である。
【図10】上記コネクタの接続構造において両コネクタの嵌合途中の段階を示す両コネクタの断面正面図である。
【図11】上記コネクタの接続構造において両コネクタの嵌合途中の段階を示す両コネクタの断面側面図である。
【図12】(a)は上記コネクタの接続構造において両コネクタの嵌合が完了した段階を示すインストゥルメントパネルと計器類との断面正面図、(b)は同段階を示す両コネクタの断面正面図である。
【図13】上記インストゥルメントパネルと計器類との連結が完了した段階を示すこれらインストゥルメントパネル及び計器類の断面正面図である。
【図14】(a)は上記インストゥルメントパネルと計器類との連結が完了した段階での両コネクタの断面正面図、(b)は同段階での両コネクタの断面側面図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態におけるコネクタの接続構造を示す分解斜視図である。
【図16】(a)は第2の実施の形態における第1のコネクタの平面図、(b)は同コネクタの一部断面側面図、(c)は(b)のG−G線断面図、(d)は(b)のI−I線断面図である。
【図17】(a)は第1の実施の形態におけるコネクタホルダの平面図、(b)は(a)のJ−J線断面図、(c)は(b)のK−K線断面図である。
【図18】(a)は第1の実施の形態における第2のコネクタの一部断面側面図、(b)は(a)のL−L線断面図、(c)は(a)のM−M線断面図である。
【図19】第2の実施の形態におけるコネクタの接続構造において両コネクタを嵌合する前の段階を示す両コネクタの断面側面図である。
【図20】図19のN−N線断面図である。
【図21】上記コネクタの接続構造において両コネクタの嵌合途中の段階を示す両コネクタの断面正面図である。
【図22】上記コネクタの接続構造において両コネクタの嵌合が完了した段階を示す両コネクタの断面正面図である。
【図23】第2の実施の形態においてインストゥルメントパネルと計器類との連結が完了した段階での両コネクタの断面正面図である。
【図24】第2の実施の形態においてインストゥルメントパネルと計器類との連結が完了した段階での両コネクタ同士の係合状態を示す断面正面図である。
【図25】本発明の第3の実施の形態におけるインストゥルメントパネルと計器類との連結構造を示す断面正面図である。
【図26】(a)は上記連結構造において取付用凹部に取付片が完全嵌合された状態を示す断面正面図、(b)は上記取付用凹部に取付片が完全に嵌合されていない状態を示す断面正面図である。
【符号の説明】
10 インストゥルメントパネル(第1のユニット)
16,22 ボルト挿入孔
18 計器類(第2のユニット)
24 ユニット連結用ボルト
30,60 第1のコネクタのハウジング
31,61 被係止突起(被係止部)
32 回動アーム(ストッパ部)
33 接合部(ストッパ部)
36,66 被保持溝
43,73 移動保持突起
44,74 仮係止片
45,75 仮係止頭部(仮係止部)
46 被操作突起
51 周壁(ストッパ操作部)
55 解除操作突起(解除操作部)
57 貫通孔(ロック用被係止部)
63 ストッパアーム(ストッパ部)
77 ストッパ係止アーム
84 解除操作片(解除操作部)
87 ストッパ操作片(ストッパ操作部)
88a ロック用被係止頭部(ロック用被係止部)
C1 第1のコネクタ
C2 第2のコネクタ
H コネクタホルダ

Claims (9)

  1. 第1のユニットに設けられる第1のコネクタと、上記第1のユニットに連結される第2のユニットに設けられる第2のコネクタとを両ユニットの連結方向とほぼ等しい方向に嵌合して両コネクタ同士を接続するためのコネクタの接続構造において、上記第1のユニット側に設けられ、上記第1のコネクタを両ユニットの連結方向とほぼ等しい方向に移動可能に保持する移動保持部と、上記第1のユニット側に設けられ、上記移動保持部に保持される第1のコネクタを所定位置で係脱可能に仮係止する仮係止部とを備えるとともに、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士が嵌合されるまでは上記仮係止部が上記第1のコネクタを仮係止しかつ両コネクタが嵌合を完了した後にこれらのコネクタを第1のユニットに対して相対移動させながら両ユニットを連結できるタイミングで上記仮係止部による仮係止を解除する解除操作部を設けたことを特徴とするコネクタの接続構造。
  2. 請求項1記載のコネクタの接続構造において、上記第1のコネクタの外面に被係止部を設け、上記仮係止部を、弾性変形しない状態で上記被係止部を仮係止しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記仮係止を解除する形状に形成するとともに、上記解除操作部を上記第2のコネクタにおいて上記被係止部から両コネクタ同士の嵌合方向と直交する方向に外れた位置に設け、コネクタ同士が嵌合する際に上記解除操作部が上記仮係止部を上記所定方向に弾性変形させるように構成したことを特徴とするコネクタの接続構造。
  3. 請求項1または2記載のコネクタの接続構造において、上記第1のコネクタに、上記第1のユニット側に係止されることにより両コネクタ同士の嵌合時における第2のコネクタの移動方向と同方向への上記第1のコネクタの移動を阻止する移動阻止状態と当該移動を許容する移動許容状態とに切換可能なストッパ部を設ける一方、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部を上記移動阻止状態に切換え、嵌合終了時点で上記ストッパ部を上記移動許容状態に戻すストッパ操作部を設けたことを特徴とするコネクタの接続構造。
  4. 請求項3記載のコネクタの接続構造において、上記ストッパ部を、弾性変形しない状態で上記移動許容状態を維持しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記移動阻止状態に移行する形状に形成するとともに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部を上記所定方向に強制的に弾性変形させかつ嵌合終了後にこのストッパ部を解放するように上記ストッパ操作部を構成したことを特徴とするコネクタの接続構造。
  5. 請求項3または4記載のコネクタの接続構造において、上記第2のコネクタに、上記移動許容状態に復帰したストッパ部に係止されるロック用被係止部を設けたことを特徴とするコネクタの接続構造。
  6. 請求項3記載のコネクタの接続構造において、上記ストッパ部を、弾性変形しない状態で上記移動阻止状態を維持しかつこの状態から所定方向に弾性変形することにより上記移動許容状態に移行する形状に形成するとともに、両コネクタ同士の嵌合が終了するまで上記ストッパ部の上記所定方向への弾性変形を規制しかつ嵌合終了後にこのストッパ部を解放するように上記ストッパ操作部を構成したことを特徴とするコネクタの接続構造。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載のコネクタの接続構造において、上記第2のコネクタに、両コネクタ同士が嵌合する際に弾性変形して嵌合終了時に第1のコネクタに係止されるロック用被係止部を設けるとともに、両コネクタ同士が嵌合されてからその嵌合方向に両コネクタが移動することにより上記ロック用被係止部の上記係止解除方向への弾性変形が上記第1のユニット側に規制されるように上記ロック用被係止部の位置を設定したことを特徴とするコネクタの接続構造。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のコネクタの接続構造において、上記第1のユニットに装着されるコネクタホルダを備え、このコネクタホルダに上記移動保持部と仮係止部とを一体成形したことを特徴とするコネクタの接続構造。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のコネクタの接続構造を備えた両ユニットに、これらのユニットが相互の連結位置に到達した状態で互いに合致し、かつこの状態でユニット締結具が挿入される締結具挿入孔を設けるとともに、これら締結具挿入孔の中心軸方向を両ユニットの連結方向に対して傾斜させたことを特徴とするユニットの連結構造。
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