JP3546868B2 - ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク装置に係り、特にディスク状記録媒体が収容されたカートリッジが挿入・イジェクトされるよう構成されたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク状記録媒体(以下「ディスク」が収容されたカートリッジが装着されて記録再生を行うディスク装置において、カートリッジがホルダに挿入されることによりホルダに設けられた搬送ユニットが移動してカートリッジを挿入方向に搬送し、イジェクト操作により搬送ユニットがイジェクト方向に移動して排出するように構成されている。
【0003】
また、カートリッジ挿入方式の場合、カートリッジが挿入方向へ搬送される過程でシャッタレバーの回動動作によりカートリッジのシャッタが開方向に移動し、カートリッジをイジェクト方向に排出する過程でシャッタを閉じ方向に移動させる。そして、カートリッジがホルダ内に挿入完了されると、ホルダが降下してホルダの下方に配置されたターンテーブルにディスクがクランプされ、光学ピックアップによりディスクの記録または再生が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のディスク装置においては、カートリッジがホルダ内に挿入される際、カートリッジの中央部分が下方に撓んでしまうと、カートリッジのシャッタがターンテーブルのスピンドル軸に接近するおそれがある。そのため、従来は、カートリッジのシャッタがターンテーブルの中央に突出してディスク中央孔に嵌合するテーパ状に突出部に接触しないようにターンテーブルに対しカートリッジの挿入位置を余分に高くする必要があり、その分装置の薄型化を図ることが難しかった。
そこで、本発明は上記課題を解決したディスク装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、以下のような特徴を有する。
上記請求項1記載の発明は、内部にディスク状記録媒体が収容されたカートリッジが挿入または排出される開口と、開口を通過した前記ディスク状記録媒体が挿入されるホルダと、カートリッジが所定装着位置に移動する過程でカートリッジのシャッタを開くシャッタ開閉機構と、を備えてなるディスク装置において、カートリッジの挿入過程でシャッタが開方向に移動すると共に、カートリッジをホルダ内の所定高さ位置に導くようにシャッタが摺動する傾斜部を有するガイド部を備えており、カートリッジが下方に撓むことを防止して装置の薄型化を図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
【0007】
図1乃至図4は、本発明の一実施例であるディスク装置10を示している。図1はディスク装置10の分解斜視図であり、図2はディスク装置10の平面図であり、図3はディスク装置10の正面図であり、更に図4はディスク装置10の側面図である。
【0008】
本実施例に係るディスク装置10は、8センチメートルの直径を有したCD,CD−R,CD−RW,CD−ROM,DVD−ROM,DVD−RAM等(以下、8cmディスク11(図12乃至図14参照)という)、12センチメートルの直径を有したCD,CD−R,CD−RW,CD−ROM,DVD−ROM,DVD−RAM等(以下、これらのディスクを総称して12cmディスク12(図15乃至図17参照)という)、DVD−RAM14(DVD)が装着されたディスクカートリッジ13(図18,19参照)を装着し再生及び/または記録処理が行える、いわゆるコンパチブルなディスク装置である。
【0009】
また、ディスク装置10は、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13が同一の挿入口(開口)133(図4参照)から挿入されるスロットイン・コンパチブル方式の装着装置が搭載されている。
【0010】
尚、8cmディスク11及び12cmディスク12は、請求項に記載のディスク状記録媒体に相当するものであり、ディスクカートリッジに収容されることなくディスクそのままの状態でディスク装置10に装着される。これに対し、DVD−RAM14(DVD)が内部に収容されたディスクカートリッジ13は、請求項に記載のカートリッジに相当するものである。
【0011】
ディスク装置10は、大略するとベース20,ホルダ40,キャリアユニット70,及びベースカバー120等により構成されている。
ベース20は、ベース本体21にターンテーブル24,ピックアップ26,第1のディスクレバー駆動カム28,及び第2のディスクレバー駆動カム29等を配設した構成とされている。また、ベース20の左右側面の前端側には、ホルダ40の前端側の左右側面に当接してホルダ40の前端を保持するための保持部20aが起立しており、ベース20の左右側面の後端側には、ホルダ40の後端側の左右側面に当接してホルダ40の後端を保持すると共に、ホルダ40の後端側の左右側面に突出する軸57を軸承する軸受部20bが起立している。
ベース本体21は平板状の基板であり、第1の開口部22及び第2の開口部23が形成されている。第1の開口部22には、これを横架するよう図中矢印Y1,Y2方向に平行に延在する2本のガイドシャフト27が配設されており、この各ガイドシャフト27は所定の距離だけ離間配置されている。
【0012】
ピックアップ26は、両側が各ガイドシャフト27にガイドされ、ピックアップ駆動機構(図示せず)により図中矢印Y1,Y2方向(各ディスク11,12,14の半径方向)に移動可能な構成とされている。このピックアップ26は、再生及び/または記録処理が行なわれる位置(以下、この位置を再生/記録位置という)に搬送された装着状態の各ディスク11,12,14に対してレーザ光を照射し、またその反射光を受光する構成とされている。これにより、ピックアップ26は各ディスク11,12,14に対して再生及び/または記録処理を行なう構成とされている。
【0013】
ターンテーブル24は、ベース本体21に配設されたディスクモータ25により所定回転数で回転する構成とされている。このターンテーブル24は、各ディスク11,12,14が再生/記録位置に搬送された際、後述するようにホルダ40が移動することにより各ディスク11,12,14のセンターホール11a,12a,14aと係合し、クランパ58と協働して各ディスク11,12,14をクランプする。よって、各ディスク11,12,14は、ディスクモータ25により所定回転数で回転する。
【0014】
また、ベース本体21の第2の開口部23の下方には、ホルダ駆動スライダ30が配設されている(図3参照)。このホルダ駆動スライダ30は、図示しないスライドモータにより、図中矢印X1,X2方向に移動可能な構成とされている。また、ホルダ駆動スライダ30の所定位置には、上下方向(図中矢印Z1,Z2方向)に延在するカム板部31が配設されている。
このカム板部31には長孔により形成された一対の斜めカム32,33が設けられている。この各斜めカム32,33は、図3に示すように、正面視した状態において略Z字状の形状とされている。よって、ホルダ駆動スライダ30がスライドモータにより図中矢印X1,X2方向に移動すると、これに伴い各斜めカム32,33も図中矢印X1,X2方向に移動する構成とされている。
【0015】
また、第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29は、ベース本体21に図中矢印Z1方向に突出するよう形成された突起である(図1,図3,及び図4(A)に詳しい)。この第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29は、後述するディスクレバー60の配設位置と対応する位置に形成されている。尚、このディスクレバー60は、後述するようにカートリッジ挿入検出手段を兼ねるように取り付けられている。
【0016】
ホルダ40は、ベース20上に配設され、右レール50,左レール51,ベースカバー120,ディスクレバー60及びキャリアユニット(搬送機構)70が配設される。また、ホルダ40は、後に詳述するようにベース20上で回動軸57を中心に揺動可能な構成とされている(図4参照)。
このホルダ40は、金属板を折り曲げ形成することにより底板部41,右側壁部42,及び左側壁部43を一体的に成形した構成とされている。底板部41には、第1の開口部44,第2の開口部45,及び第3の開口部49が形成されている。
【0017】
第1の開口部44は、前記したベース20に設けられたターンテーブル24の配設位置、及びピックアップ26の移動位置を含んで形成されている。よって、ターンテーブル24は第1の開口部44を介して各ディスク11,12,14を装着し、またピックアップ26と各ディスク11,12,14との間でレーザ光は第1の開口部44を介して授受される。
【0018】
第2の開口部45は、その縁部に垂下部46が配設されている。この垂下部46は、底板部41から下方(図中、矢印Z2方向)に垂下するよう形成されている。また、この垂下部46には、一対の従動ピン47,48が前方に突出するように配設されている。
この垂下部46は、ホルダ40をベース20に組み付けた状態において、ベース20に形成された第2の開口部23からベース20の下方に突出するよう構成されている。また、垂下部46に配設された従動ピン47,48は、図3に示すように、ホルダ駆動スライダ30に配設されたカム板部31の斜めカム32,33に係合するよう構成されている。
【0019】
従って、ディスク装置10が図3に示す状態(図4(A)に示す状態と同じ)からスライドモータが駆動し、ホルダ駆動スライダ30が図中矢印X1方向に移動すると、これに伴い従動ピン47は斜めカム32内を、従動ピン48は斜めカム33内を相対的に下動する。これにより、前側に垂下部46が設けられているホルダ40は、後部両側に突出する回動軸57を中心に図4における反時計方向に揺動する。そして、従動ピン47,48が斜めカム32,33の下端部に達した状態において、図4(B)に示すようにホルダ40は、前端側が下方に傾斜した状態でベース20と当接する。
【0020】
また、図4(B)に示す状態(以下、この状態をホルダ40の下動位置という)から、スライドモータが駆動してホルダ駆動スライダ30が図中矢印X2方向に移動すると、これに伴い各従動ピン47,48は、各斜めカム32,33内を相対的に上動する。これにより、ホルダ40は回動軸57を中心に図4における時計方向に揺動し、そして従動ピン47,48が斜めカム32,33の上端部に達した状態において、図3及び図4(A)に示すようにホルダ40はベース20から離間した状態(以下、この状態をホルダ40の上動位置という)となる。
【0021】
一方、第3の開口部49は、前記したベース20に設けられた第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29と対向する位置に形成されている。従って、ホルダ40が下動位置に移動すると、第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29は、この第3の開口部49を介して底板部41の上部に突出するよう構成されている。
上記構成とされた底板部41の右側部には右側壁部42が、また左側部には左側壁部43がそれぞれ形成されている。この各側壁部42,43の上部所定範囲は内側に向け直角に折り曲げられることにより鍔部55,56を形成している。従って、ホルダ40の両側部は、図3に示すように正面視した状態において略コ字状の形状となっている。
【0022】
この鍔部55,56を有した各側壁部42,43には、レール50,51が配設されている。具体的には、右側壁部42には右レール50が固定され、左側壁部43には左レール51が固定された構成とされている。この各レール50,51は樹脂成形されたものであり、ホルダ40の両側壁部42,43に沿って図中矢印Y1,Y2方向に長く延在している。
また、各レール50,51の断面は、図3に示すように、略コ字形状とされている。後述するキャリアユニット70は、このレール50,51にガイドされて図中矢印Y1,Y2方向に移動する構成とされている。また、左レール51の内壁部分にはラックギヤ52がキャリアユニット70の移動範囲にわたり形成されている。
【0023】
更に、右レール50には右側壁部42を含め図中矢印X1,X2方向に貫通するカートリッジレバー退避用開口53が形成され、また左レール51には左側壁部43を含め図中矢印X1,X2方向に貫通するディスクレバー用開口67が形成されている。尚、上記した各レール50,51はホルダ40に強固に固定されており、ホルダ40に対して変位するようなことはない。
【0024】
ディスクレバー60は、図1に示されるようにレバー本体部61,回転軸62,ディスク保持部63,及び係合部66を有した構成とされている。回転軸62はレバー本体部61の図1におけるY1方向端部に立設されており、この回転軸62はホルダ40の左側壁部43に形成された軸受部64に軸承される。前記したように、左レール51及び左側壁部43にはディスクレバー用開口67が形成されているため、ディスクレバー60はディスクレバー用開口67内において回転軸62を中心として回動自在な構成となる。
【0025】
また、レバー本体部61は平板形状とされており、ホルダ40に装着された状態において底板部41上に載置される。よって、ディスクレバー60が回動することにより、レバー本体部61は底板部41上を摺動する。また、レバー本体部61の所定位置には係合部66が形成されており、この係合部66はホルダ40が下動位置に移動した際、ベース20に設けられている第1または第2のディスクレバー駆動カム28,29と選択的に係合する構成とされている。
ディスク保持部63は上下一対の爪片により構成されており、レバー本体部61の図1における矢印Y2方向端部に立設された部分に配設されている。このディスク保持部63は、後述するように8cmディスク11或いは12cmディスク12がディスク装置10内に挿入され搬送される際、各ディスク11,12の挿入方向後部と係合しこれを保持する機能を奏する。
【0026】
上記構成とされたディスクレバー60は、図2に示すようにディスクレバー付勢バネ65に接続されている。このディスクレバー付勢バネ65は、矢印Y1方向端部がホルダ40に接続されており、矢印Y2方向端部がディスクレバー60に接続された構成とされている。このディスクレバー付勢バネ65により、ディスクレバー60は平面視した状態において回転軸62を中心に反時計方向に回動付勢されている。
【0027】
一方、ベースカバー120は両側部を鍔部55,56にネジ止めされることにより、ホルダ40の上部に取り付けられる。このベースカバー120は、その中央部にクランパ58が配設されている。このクランパ58の配設位置は、ベース20に設けられたターンテーブル24の配設位置と対応するよう構成されている。
このクランパ58は、図4(A)に示すようにホルダ40が上動位置にある場合には、ターンテーブル24と離間しており各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13のホルダ40内への装着を許容する状態となっている。また、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13のホルダ40内への搬送に伴い、ホルダ40が図4(B)に示す下動位置に移動すると、相対的にクランパ58はターンテーブル24に近接する。
【0028】
図4(A)(B)に示されるように、前面ベゼル130には、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を挿入するための挿入口133が開口している。この挿入口133は、カートリッジ挿入前の状態で上下方向に2分割されたドア部材(開閉部材)131,132により閉塞されている(図4(B)参照)。ドア部材131,132はディスクカートリッジ13を挿入する際に内側に回動する(図4(A)参照)。
【0029】
そして、挿入口133に挿入されたディスク11,12またはディスクカートリッジ13は、キャリアユニット70によって装置内部に搬送される。そして、搬送が完了した時点において、各ディスク11,12,14はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。この際、クランパ58にはクランプ用マグネットが配設されており、ターンテーブル24にはクランプ用ヨークが配設されている。よって、クランプ用マグネットが磁力により吸着することにより、各ディスク11,12,14は、クランパ58とターンテーブル24との間で確実にクランプされる。
【0030】
続いて、キャリアユニット70について説明する。
キャリアユニット70は、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を保持する構成とされており、前記したホルダ40に図中矢印Y1,Y2方向に移動可能に配設されるものである。従って、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を保持した状態でキャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動することにより、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13は挿入方向に搬送される。また、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を保持した状態でキャリアユニット70が図中矢印Y2方向に移動することにより、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13は排出方向に搬送される。
図5に示すように、キャリアユニット70は上部半体71,右下部半体72,左下部半体73,クリップディスク74(74−1〜74−4),カートリッジレバー77,及びシャッタレバー78等により構成されている。
【0031】
図1及び図5に示すように、ホルダ40の入り口に位置する右下部半体(可動ベース)72の前端には、ディスクカートリッジ13のシャッタ15が開く方向(X2方向)へ移動する過程で摺動する摺動ガイド157が突出している。この摺動ガイド157は、低水平部157aと、シャッタ15の先端部15aを上方に持ち上げるための傾斜部157bと、開いたシャッタ15をホルダ40内の所定高さ位置に保持する高水平部157cとを有する。
【0032】
摺動ガイド157は、シャッタ15が開く方向(X2方向)に延在するように形成されており、ディスクカートリッジ13の挿入過程でシャッタ15が開方向に移動すると共に、シャッタ15が傾斜部157bを摺動してディスクカートリッジ13をホルダ40内の所定高さ位置に導くことができる。
【0033】
このように、キャリアユニット70はシャッタ15が開く方向(X2方向)に動作する際に摺動する傾斜部157bを有する摺動ガイド157を備えており、シャッタ15が傾斜部157bを摺動してホルダ40内の所定高さ位置に持ち上げられてディスクカートリッジ13が下方に撓むことが防止され、ディスクカートリッジ13をスムーズに挿入することができる。そのため、ディスク装置10は、ディスクカートリッジ13の挿入高さ(挿入口133の高さ位置)をターンテーブル24の突出部に接触しない位置まで下げて薄型化を図ることができる。
【0034】
各半体71〜73は樹脂成形されたものであり、協働してキャリア本体を構成する。上部半体71は、右部71aと左部71bが連通部71cにより連結された構成とされている。右部71aの上面には第1のクリップディスク74−1が配設される装着凹部91が形成されており、左部71bには第3のクリップディスク74−3が配設される装着凹部90が形成されている。
【0035】
また、右部71aの右側部近傍には、図中矢印Y1,Y2方向に延在するカートリッジレバー案内溝103が形成されている。このカートリッジレバー案内溝103には、カートリッジレバー77の軸部105が移動可能に係合する。このカートリッジレバー77は、ディスクカートリッジ13の搬送を行う際に用いられるものであるが、説明の便宜上その詳細については後述するものとする。
【0036】
また、右部71aの上面には軸孔117が形成されており、シャッタレバー78はこの軸孔117に装着される。シャッタレバー78は、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入される際、ディスクカートリッジ13に設けられているシャッタ150を開閉する機能を奏するものである。
【0037】
このシャッタレバー78は、板状のレバー本体109の一端部近傍に下方に向け突出した軸部110が形成されており、この軸部110が軸孔117に回動自在に挿通されることにより上部半体71に装着される。
【0038】
また、レバー本体109の他端部近傍には、レバー本体109の長手方向に延在する長孔112が形成されている。そして、この長孔112には、シャッタ駆動ピン113が移動可能に配設されている。このシャッタ駆動ピン113は、図3に示すようにレバー本体109より下方に向け突出しており、ディスクカートリッジ13に設けられているシャッタ(図示せず)と係合するよう構成されている。
【0039】
そして、シャッタ駆動ピン113は、ディスクカートリッジ13のシャッタ開閉動作時の負荷を軽減するように長孔112に対して低摩擦で摺動できるように設けられている。さらに、シャッタ駆動ピン113は、シャッタレバー78の長孔112に摺動可能に挿通されると共に、上端がベースカバー120に設けられたスリット126に摺動可能に挿通されており、スリット126を摺動することによりディスクカートリッジ13のシャッタ(図示せず)を開閉させるように回動することができる。尚、シャッタ駆動ピン113は、ディスク装着時はシャッタ復帰バネのバネ力が作用しないため、比較的バネ力の弱い復帰用のトーションバネ113aによりイジェクト方向に移動する。
【0040】
また、シャッタ駆動ピン113は、図1に示されるベースカバー120に形成されたスリット126に係合したまま移動するよう構成されている。よって、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に対し挿入/排出される際、シャッタレバー78の回動に伴いシャッタ駆動ピン113が長孔112及びスリット126に位置規制されて移動することによりシャッタ(図示せず)は開閉される。
【0041】
続いて、キャリアユニット70に配設される第1乃至第4のクリップディスク74(74−1〜74−4)について図6(A)(B)、図7(A)(B)を参照して説明する。
【0042】
尚、本実施例では、合計4個のクリップディスク74(74−1〜74−4)が配設されているが、この各クリップディスク74−1〜74−4は同一構成とされている。よって、以下の説明において、第1乃至第4のクリップディスク74−1〜74−4を特定しないで説明する場合には、クリップディスク74と総称して説明するものとする。
【0043】
図6(A)(B)及び図7(A)(B)に示されるように、クリップディスク74は、バネ性を有した樹脂材料により形成されており、固定部85及び一対の舌片部86とにより構成されている。固定部85には、ネジ87aが挿通される挿通孔85aが形成されている。このネジ87aは、挿通孔85aを挿通して右部71a,左部71b,右下部半体72,左下部半体73より突出する支持部87bに螺着される。これにより、各クリップディスク74はキャリアユニット70に固定される。
【0044】
また、一対の舌片部86は、固定部85の両側部より折り曲げられることにより、固定部85に対して斜め前方に延出した構成とされている。従って、クリップディスク74は側面視した状態で略V字状を有した形状となる。更に、各舌片部86の先端部には、当接部88が突出形成されている。
【0045】
図5に示されるように、第1のクリップディスク74−1は、装着凹部91に右部71aの上部から配設される。この時、第1のクリップディスク74−1の舌片部86は、下部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部91の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0046】
また、第2のクリップディスク74−2は、右下部半体72に形成された装着凹部(図に現れず)に下部から配設される。この時、第2のクリップディスク74−2の舌片部86は、上部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0047】
この際、第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2との配設位置は、互いに対向するよう設定されている。具体的には、図7(A)に示すように、第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2は互いの舌片部86が対抗するよう配設され、かつ配設状態において各舌片部86の先端部に形成された当接部88が舌片部86のバネ力を持って当接するよう構成されている。この際、各舌片部86は、各ディスク11,12の挿入方向(図中矢印Y1方向)に向け漸次近接することにより当接部88同士が当接する構成とされている。
【0048】
上記構成において、キャリアユニット70に8cmディスク11或いは12cmディスク12が挿入されると、ディスク11,12は第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2との間に挿入される。そして、図7(B)に示すように、ディスク11,12の挿入方向右先端部は、第1のクリップディスク74−1の当接部88と第2のクリップディスク74−2の当接部88との間に挟持(クランプ)される。これによりディスク11,12は、第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2により保持された状態となる。
【0049】
また、第3のクリップディスク74−3は、装着凹部90に左部71bの上部から配設される。この時、第3のクリップディスク74−3の舌片部86は、下部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部90の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0050】
また、第3のクリップディスク74−3と対抗する位置には、第4のクリップディスク74−4が配設されている。よって、上記第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2と同様に、第3のクリップディスク74−3と第4のクリップディスク74−4は互いの舌片部86が対抗するよう配設され、かつ配設状態において各舌片部86の先端部に形成された当接部88が舌片部86のバネ力を持って当接するよう構成されている。
【0051】
従って、キャリアユニット70に8cmディスク11或いは12cmディスク12が挿入されると、ディスク11,12は第3のクリップディスク74−3と第4のクリップディスク74−4との間に挿入される。そして、図7(B)に示すように、ディスク11,12の挿入方向左先端部は、第3のクリップディスク74−3の当接部88と第4のクリップディスク74−4の当接部88との間に挟持(クランプ)される。これによりディスク11,12は、第3及び第4のクリップディスク74−3,74−4により保持された状態となる。
【0052】
このように、8cmディスク11或いは12cmディスク12は、左右先端部が第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2と第3及び第4のクリップディスク74−3,74−4とによりクランプされる。
【0053】
一方、右下部半体72は、上部半体71を構成する右部71aの下部に配設されるものである。この右下部半体72右側部近傍には、図中矢印Y1,Y2方向に延在するカートリッジレバー案内溝104が形成されている。このカートリッジレバー案内溝104には、カートリッジレバー77の下部に位置する軸部105(図に現れず)が移動可能に係合する。
【0054】
従って、右下部半体72が上部半体71に固定された状態において、カートリッジレバー77の上下に突出した軸部105はカートリッジレバー案内溝103,104に移動可能でかつ回動可能に係合する。即ち、カートリッジレバー77は、カートリッジレバー案内溝103,104の形成範囲にわたり、各ディスク11,12,14の挿入脱方向(図中矢印Y1,Y2方向)に移動可能な構成となっており、かつカートリッジレバー77は軸部105を中心として回動可能な構成となっている。
【0055】
このカートリッジレバー77には、カートリッジレバー付勢バネ108が配設されている。このカートリッジレバー付勢バネ108の一端部は、カートリッジレバー77に形成されたバネ掛け部107に掛止されており、他端部は右下部半体72の所定位置に掛止されている。これにより、カートリッジレバー77は、軸部105を中心として図2における時計方向に回動付勢されている。
【0056】
また、右下部半体72には、ディスク対向面93が形成されており、このディスク対向面93の外周位置には、8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95が立設されている。8cmディスク用湾曲壁94は半径4cmの曲率を有しており、また12cmディスク用湾曲壁95は半径6cmの曲率を有している。
【0057】
そして、8cmディスク11がキャリアユニット70に挿入された際、8cmディスク11の挿入方向の先端部分は、8cmディスク用湾曲壁94に当接し、また12cmディスク12がキャリアユニット70に装着された際、12cmディスク12の挿入方向の先端部分は12cmディスク用湾曲壁95に当接する。前記したように、各ディスク用湾曲壁94,95は、装着される各ディスク11,12の半径に対応した曲率を有した構成とされており、また曲率の大きな12cmディスク用湾曲壁95に対し、曲率の小さな8cmディスク用湾曲壁94は図中矢印Y1方向側に配置されている。
尚、上記構成とされた8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95は、右部71a,左部71b及び左下部半体73にも設けられている(右部71a及び左部71bに形成された各ディスク用湾曲壁94,95は図に現れず)。
【0058】
従って、8cmディスク11がキャリアユニット70に挿入された際、8cmディスク11は8cmディスク用湾曲壁94に当接する。8cmディスク用湾曲壁94は8cmディスク11の外周と対応した形状とされているため、単に8cmディスク11を8cmディスク用湾曲壁94に押し当てるだけで、キャリアユニット70に対する8cmディスク11の位置決めを行うことができる(図7(A)(B)及び図10(A)(B)参照)。
【0059】
同様に、12cmディスク12がキャリアユニット70に挿入された際、12cmディスク12は8cmディスク用湾曲壁94に当接することなく12cmディスク用湾曲壁95に当接する。従って、単に12cmディスク12を12cmディスク用湾曲壁95に押し当てるだけで、キャリアユニット70に対する12cmディスク12の位置決めを行うことができる(図7(A)(B)及び図10(A)(B)参照)。
【0060】
図8(A)(B)に示されるように、ディスク対向面93は、各ディスク用湾曲壁94,95から図中矢印Y2方向に進むにつれて傾斜する傾斜面とされている。よって、各ディスク11,12をキャリアユニット70に装着する際、各ディスク11,12はディスク対向面93に案内されてディスク用湾曲壁94,95に押し当てられることとなり、これによっても各ディスク11,12のキャリアユニット70に対する位置決め処理を容易に行うことができる。
【0061】
更に、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入された場合には、図10(B)に示すように、ディスクカートリッジ13の先端部がキャリアユニット70の前面89に当接することにより、キャリアユニット70に対するディスクカートリッジ13の位置決めが行なわれるよう構成されている。また、右下部半体72にはディスクカートリッジ検出用スイッチ98が配設されており、その接触部99は前面89から突出するよう構成されている(図10(A)(B)参照)。よって、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70と当接する位置まで挿入されたことは、ディスクカートリッジ検出用スイッチ98の出力により検知することができる。
【0062】
一方、左下部半体73には、ローディングモータ100及びギヤ群101が配設されている。ローディングモータ100はギヤ群101と噛合することにより、ギヤ群101を駆動する構成とされている。また、ギヤ群101の最外部に位置するギヤ102は、左下部半体73から外部に突出するよう構成されている。このギヤ102は、キャリアユニット70がホルダ40に取り付けられた状態において、ホルダ40に配設された左レール51に形成されたラックギヤ52と噛合するよう構成されている。
従って、ローディングモータ100が駆動し、ラックギヤ52と噛合したギヤ102がギヤ群101を介して回動することにより、キャリアユニット70はホルダ40内で図中矢印Y1方向(挿入方向)及び図中矢印Y2方向(排出方向)に移動する。また、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13をキャリアユニット70が保持した状態でローディングモータ100が駆動することにより、キャリアユニット70と共に各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13も図中矢印Y1方向(挿入方向)及び図中矢印Y2方向(排出方向)に搬送される。
【0063】
また、図10(A)(B)に示されるように、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70と当接する位置まで挿入される挿入過程では、シャッタ15が閉じており、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70に当接した時点でシャッタ15の先端部15aが摺動ガイド157の低水平部157aの左側に位置する。そして、シャッタ15の先端部15aは、挿入方向に突出しており、その右側縁部が摺動ガイド157を摺動することになる。この後、キャリアユニット70が挿入方向に移動すると共に、シャッタレバー78が反時計方向へ回動してシャッタ15がX2方向に摺動して開く。
【0064】
その際、シャッタ15の先端部15aが摺動ガイド157の傾斜部157bに乗り上げ、傾斜部157bを摺動してホルダ40の中央(上方)に持ち上げられる。尚、シャッタ15は、高強度な樹脂からなり、充分な強度を有するため、ディスクカートリッジ13の中央部からX2方向に摺動する過程でディスクカートリッジ13の中央部を上方に持ち上げることができる。
【0065】
また、前記したように左下部半体73にも8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95が設けられているが、図8(A)(B)に示すように、この8cmディスク用湾曲壁94には8cmディスク検出用スイッチ96が、また12cmディスク用湾曲壁95には12cmディスク検出用スイッチ97が配設されている。
そして、8cmディスク検出用スイッチ96は8cmディスク11がキャリアユニット70内の所定装着位置(8cmディスク用湾曲壁94と当接する位置)に挿入されることにより、また12cmディスク検出用スイッチ97は12cmディスク12がキャリアユニット70内の所定装着位置(12cmディスク用湾曲壁95と当接する位置)に挿入されることにより信号を出力する構成とされている。よって、各ディスク検出用スイッチ96,97からの出力から、各ディスク11,12がキャリアユニット70内の所定装着位置に装着されたことを検知することができる。
【0066】
続いて、キャリアユニット70に配設される第1乃至第4のクリップディスク74(74−1〜74−4)について説明する。尚、本実施例では合計4個のクリップディスク74(74−1〜74−4)が配設されているが、この各クリップディスク74−1〜74−4は同一構成とされている。よって以下の説明において、第1乃至第4のクリップディスク74−1〜74−4を特定しないで説明する場合には、クリップディスク74と総称して説明するものとする。
【0067】
クリップディスク74はバネ性を有した樹脂材料により形成されており、固定部85及び一対の舌片部86とにより構成されている。固定部85には図示しないネジが挿通される挿通孔85aが形成されている。この図示しないネジは、挿通孔85aを挿通して右部71a,左部71b,右下部半体72,左下部半体73に螺着される。これにより、各クリップディスク74はキャリアユニット70に固定される。
【0068】
また、一対の舌片部86は、固定部85の両側部より折り曲げられることにより、固定部85に対して斜め前方に延出した構成とされている。従って、クリップディスク74は側面視した状態で略V字状を有した形状となる。更に、各舌片部86の先端部には、当接部88が突出形成されている。
【0069】
図5に示されるように、第1のクリップディスク74−1は、装着凹部91に右部71aの上部から配設される。この時、第1のクリップディスク74−1の舌片部86は、下部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部91の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0070】
また、第2のクリップディスク74−2は、右下部半体72に形成された装着凹部(図に現れず)に下部から配設される。この時、第2のクリップディスク74−2の舌片部86は、上部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0071】
この際、第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2との配設位置は、互いに対向するよう設定されている。具体的には、図7(A)に示すように、第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2は互いの舌片部86が対抗するよう配設され、かつ配設状態において各舌片部86の先端部に形成された当接部88が舌片部86のバネ力を持って当接するよう構成されている。この際、各舌片部86は、各ディスク11,12の挿入方向(図中矢印Y1方向)に向け漸次近接することにより当接部88同士が当接する構成とされている。
【0072】
上記構成において、キャリアユニット70に8cmディスク11或いは12cmディスク12が挿入されると、ディスク11,12は第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2との間に挿入される。そして、図7(B)に示すように、ディスク11,12の挿入方向右先端部は、第1のクリップディスク74−1の当接部88と第2のクリップディスク74−2の当接部88との間に挟持(クランプ)される。これによりディスク11,12は、第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2により保持された状態となる。
【0073】
また、第3のクリップディスク74−3は、装着凹部90に左部71bの上部から配設される。この時、第3のクリップディスク74−3の舌片部86は、下部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部90の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0074】
また、第3のクリップディスク74−3と対抗する位置には、第4のクリップディスク74−4が配設されている。よって、上記第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2と同様に、第3のクリップディスク74−3と第4のクリップディスク74−4は互いの舌片部86が対抗するよう配設され、かつ配設状態において各舌片部86の先端部に形成された当接部88が舌片部86のバネ力を持って当接するよう構成されている。
【0075】
従って、キャリアユニット70に8cmディスク11或いは12cmディスク12が挿入されると、ディスク11,12は第3のクリップディスク74−3と第4のクリップディスク74−4との間に挿入される。そして、図7(B)に示すように、ディスク11,12の挿入方向左先端部は、第3のクリップディスク74−3の当接部88と第4のクリップディスク74−4の当接部88との間に挟持(クランプ)される。これによりディスク11,12は、第3及び第4のクリップディスク74−3,74−4により保持された状態となる。
【0076】
このように、8cmディスク11或いは12cmディスク12は、左右先端部が第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2と第3及び第4のクリップディスク74−3,74−4とによりクランプされる。
【0077】
一方、右下部半体72は、上部半体71を構成する右部71aの下部に配設されるものである。この右下部半体72右側部近傍には、図中矢印Y1,Y2方向に延在するカートリッジレバー案内溝104が形成されている。このカートリッジレバー案内溝104には、カートリッジレバー77の下部に位置する軸部105(図に現れず)が移動可能に係合する。
【0078】
従って、右下部半体72が上部半体71に固定された状態において、カートリッジレバー77の上下に突出した軸部105はカートリッジレバー案内溝103,104に移動可能でかつ回動可能に係合する。即ち、カートリッジレバー77は、カートリッジレバー案内溝103,104の形成範囲にわたり、各ディスク11,12,14の挿入脱方向(図中矢印Y1,Y2方向)に移動可能な構成となっており、かつカートリッジレバー77は軸部105を中心として回動可能な構成となっている。
【0079】
このカートリッジレバー77には、カートリッジレバー付勢バネ108が配設されている。このカートリッジレバー付勢バネ108の一端部は、カートリッジレバー77に形成されたバネ掛け部107に掛止されており、他端部は右下部半体72の所定位置に掛止されている。これにより、カートリッジレバー77は、軸部105を中心として図2における時計方向に回動付勢されている。
【0080】
また、右下部半体72には、ディスク対向面93が形成されており、このディスク対向面93の外周位置には、8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95が立設されている。8cmディスク用湾曲壁94は半径4cmの曲率を有しており、また12cmディスク用湾曲壁95は半径6cmの曲率を有している。
【0081】
そして、8cmディスク11がキャリアユニット70に挿入された際、8cmディスク11の挿入方向の先端部分は、8cmディスク用湾曲壁94に当接し、また12cmディスク12がキャリアユニット70に装着された際、12cmディスク12の挿入方向の先端部分は12cmディスク用湾曲壁95に当接する。前記したように、各ディスク用湾曲壁94,95は、装着される各ディスク11,12の半径に対応した曲率を有した構成とされており、また曲率の大きな12cmディスク用湾曲壁95に対し、曲率の小さな8cmディスク用湾曲壁94は図中矢印Y1方向側に配置されている。
尚、上記構成とされた8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95は、右部71a,左部71b及び左下部半体73にも設けられている(右部71a及び左部71bに形成された各ディスク用湾曲壁94,95は図に現れず)。
【0082】
従って、8cmディスク11がキャリアユニット70に挿入された際、8cmディスク11は8cmディスク用湾曲壁94に当接する。8cmディスク用湾曲壁94は8cmディスク11の外周と対応した形状とされているため、単に8cmディスク11を8cmディスク用湾曲壁94に押し当てるだけで、キャリアユニット70に対する8cmディスク11の位置決めを行うことができる(図7(A)(B)及び図10(A)(B)参照)。
【0083】
同様に、12cmディスク12がキャリアユニット70に挿入された際、12cmディスク12は8cmディスク用湾曲壁94に当接することなく12cmディスク用湾曲壁95に当接する。従って、単に12cmディスク12を12cmディスク用湾曲壁95に押し当てるだけで、キャリアユニット70に対する12cmディスク12の位置決めを行うことができる(図7(A)(B)及び図10(A)(B)参照)。
【0084】
図8(A)(B)に示されるように、ディスク対向面93は、各ディスク用湾曲壁94,95から図中矢印Y2方向に進むにつれて傾斜する傾斜面とされている。よって、各ディスク11,12をキャリアユニット70に装着する際、各ディスク11,12はディスク対向面93に案内されてディスク用湾曲壁94,95に押し当てられることとなり、これによっても各ディスク11,12のキャリアユニット70に対する位置決め処理を容易に行うことができる。
【0085】
更に、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入された場合には、図10(B)に示すように、ディスクカートリッジ13の先端部がキャリアユニット70の前面89に当接することにより、キャリアユニット70に対するディスクカートリッジ13の位置決めが行なわれるよう構成されている。また、右下部半体72にはディスクカートリッジ検出用スイッチ98が配設されており、その接触部99は前面89から突出するよう構成されている(図10(A)(B)参照)。よって、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70と当接する位置まで挿入されたことは、ディスクカートリッジ検出用スイッチ98の出力により検知することができる。
【0086】
一方、左下部半体73には、ローディングモータ100及びギヤ群101が配設されている。ローディングモータ100はギヤ群101と噛合することにより、ギヤ群101を駆動する構成とされている。また、ギヤ群101の最外部に位置するギヤ102は、左下部半体73から外部に突出するよう構成されている。このギヤ102は、キャリアユニット70がホルダ40に取り付けられた状態において、ホルダ40に配設された左レール51に形成されたラックギヤ52と噛合するよう構成されている。
従って、ローディングモータ100が駆動し、ラックギヤ52と噛合したギヤ102がギヤ群101を介して回動することにより、キャリアユニット70はホルダ40内で図中矢印Y1方向(挿入方向)及び図中矢印Y2方向(排出方向)に移動する。また、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13をキャリアユニット70が保持した状態でローディングモータ100が駆動することにより、キャリアユニット70と共に各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13も図中矢印Y1方向(挿入方向)及び図中矢印Y2方向(排出方向)に搬送される。
【0087】
また、前記したように左下部半体73にも8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95が設けられているが、図9(A)(B)及び図10(A)(B)に示すように、この8cmディスク用湾曲壁94には8cmディスク検出用スイッチ96が、また12cmディスク用湾曲壁95には12cmディスク検出用スイッチ97が配設されている。
そして、8cmディスク検出用スイッチ96は8cmディスク11がキャリアユニット70内の所定装着位置(8cmディスク用湾曲壁94と当接する位置)に挿入されることにより、また12cmディスク検出用スイッチ97は12cmディスク12がキャリアユニット70内の所定装着位置(12cmディスク用湾曲壁95と当接する位置)に挿入されることにより信号を出力する構成とされている。よって、各ディスク検出用スイッチ96,97からの出力から、各ディスク11,12がキャリアユニット70内の所定装着位置に装着されたことを検知することができる。
【0088】
ここで、図11を参照して、キャリアユニット70がイジェクト位置P1(キャリアユニット70の後端がイジェクト動作後に停止する位置:図2参照)から8L開始位置P2(キャリアユニット70の後端が直径8cmのディスクが挿入された場合の装着開始位置:図2参照)まで移動する間の、ディスクレバー60の動作について説明する。
図11は、キャリアユニット70及びディスクレバー60を裏側から見た底面図であり、(A)はキャリアユニット70がイジェクト位置P1に位置した状態を示し、(B)はキャリアユニット70がイジェクト位置P1と8L開始位置P2の間に位置した状態を示し、(C)はキャリアユニット70が8L開始位置P2に位置した状態を示している。
【0089】
キャリアユニット70がイジェクト位置P1から8L開始位置P2まで移動することにより、キャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1が図中矢印Y1方向に移動する。これにより、ディスクレバー60は、図11(C)に示すようにディスクレバー付勢バネ65の付勢力によりレバー本体部61が段差状のカム部N1に摺接しつつ反時計方向に回動し、ディスクレバー60に形成されているディスク保持部63は8cmディスク11の挿入方向後部に係合する。
【0090】
ディスクレバー60は、レバー本体部61が段差状のカム部N1から離間すると、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力により、8cmディスク11の挿入方向後部をディスク挿入方向に押圧する。
【0091】
これにより、8cmディスク11は、その挿入方向前部をクリップディスク74に保持されると共に、挿入方向後部をディスクレバー60により保持された構成となる。このように、本実施例では8cmディスク11の挿入方向前部及び挿入方向後部の双方を保持することにより、カートリッジに装着されていない構成の8cmディスク11であっても、この8cmディスク11がキャリアユニット70から離脱することを防止でき、安定した搬送処理を行うことが可能となる。
【0092】
また、レバー本体部61は、キャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1により回動動作時期を調整されており、ディスク保持部63は8cmディスク11の最大直径部位(矢印X1,X2方向に対する最大径部位。即ち、中央位置)が図中矢印Y1方向に通過した後に初めて、8cmディスク11の挿入方向後部に当接するよう構成されている。これにより、ディスク挿入負荷の軽減を図ることができる。
【0093】
一方、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から8L開始位置P2に移動することにより、カートリッジレバー付勢バネ108に付勢されて軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104内を図中矢印Y2方向に移動する。即ち、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70に対しては図中矢印Y2方向に相対的に移動する。
【0094】
しかしながら、上記イジェクト位置P1から8L開始位置P2までの移動過程では、カートリッジレバー77の係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54と当接した状態を維持しており、よってホルダ40に対するカートリッジレバー77の位置は変化していない。
【0095】
ここで、ディスク装置10の前面に取り付けられる前面ベゼル130及び挿入口133を開閉するドア部材131,132について説明する。
図12に示されるように、前面ベゼル130には、イヤホンジャック134a、ボリュームスイッチ134b、LED(発光ダイオード)134c、イジェクト釦134d、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を挿入するための挿入口133が設けられている。この挿入口133の高さ及び横幅寸法は、ディスクカートリッジ13が通過できる寸法に形成されている。そして、挿入口133は、カートリッジ挿入前の状態で上下方向に2分割されたドア部材131,132により閉塞されている。
【0096】
ドア部材131,132は、両端が回動可能に支持されており、ディスクカートリッジ13が挿入またはイジェクトされる際にドア部材131は上方に回動し、ドア部材132は下方に回動する。尚、ドア部材131,132は、ディスクカートリッジ13が挿入されるときはディスクカートリッジ13に押圧されて装置内側に回動するが、イジェクト時は開閉機構(図示せず)により開動作するようになっている。
また、ドア部材131,132は、挿入口133の中央に位置する凹部131a,132aを有する。この凹部131a,132aは、ドア部材131,132が閉蓋位置にあるとき、互いに突き合わされ、挿入口133を介して装置内外を連通するためのスリット(隙間)135を形成する。このスリット135は、ディスク11,12を装置内に挿入するための開口となる。
【0097】
図13に示されるように、ドア部材131,132は、裏面(装置内側)に凹部131a,132aを塞ぐ弾性部材136,137が貼着されている。この弾性部材136,137は、例えばフエルト材などの弾性を有する素材により形成されており、ディスク11,12の挿入操作により内側に撓むことができる。また、イジェクト時には、ディスク11,12のイジェクト動作により外側に撓むことができる。尚、弾性部材136,137は、フエルト材以外の弾性材(例えば、ゴム材など)により形成することもできる。
【0098】
図14に示されるように、ディスクカートリッジ13が挿入されるときは、ドア部材131,132が開放方向に回動してディスクカートリッジ13の挿入操作を許容する。そのため、ディスクカートリッジ13は、挿入口133にガイドされて挿入口133の中央を通過するため、スムーズに挿入できると共に、前述したキャリアユニット70のカートリッジレバー77に確実に係止されて装置内に搬送される。
図15に示されるように、ディスク11,12を挿入する際は、ドア部材131,132間に形成されたスリット135に挿入することにより、弾性部材136,137がディスク11,12の周縁部に押圧されて装置内側に撓む。その際、ディスク11,12は、上下面が弾性変形した弾性部材136,137によって挟持されながら装置内に挿入されるため、挿入口133の中央を通過するように弾性部材136,137によってガイドされながら挿入される。
【0099】
従って、ディスク11,12は、ディスクカートリッジ13と同様に挿入口133の中央を通過して挿入されるため、前述したキャリアユニット70のクリップディスク74によって確実に保持されて装置内に搬送される。
尚、本実施例では、ドア部材131,132が2部材により形成されているが、これに限らず、1部材により挿入口133を開閉する構成としても良いのは勿論である。
【0100】
続いて、上記ドア部材131,132が挿入口133を開とする位置または挿入口133を閉じる位置に駆動するためのドア部材開閉駆動機構140について説明する。
【0101】
図16はドア部材開閉駆動機構140が設けられた前面ベゼル130の背面図である。図17は図16中A−A線に沿う縦断面図である。図18はドア部材開閉駆動機構140を側方からみた側面図である。
【0102】
図16乃至図18に示されるように、ドア部材開閉駆動機構140は、前面ベゼル130の背面側の右側に配設されている。このドア部材開閉駆動機構140は、前面ベゼル130の背面右側に突出するブラケット141と、ブラケット141に対して上下方向に摺動可能に支持されたスライド部材142と、スライド部材142を下方に付勢するコイルバネ143と、スライド部材142の上端に突出する軸142dに回動可能に支持されディスクレバー60の先端部に当接する回動部材144と、回動部材144を図17においてA方向(ディスクレバー60の端部と離間する方向)に付勢するトーションバネ145とから構成されている。
【0103】
スライド部材142は、ドア部材131,132の端部より突出する偏心ピン131a,132aが係合する係合部142a,142bと、コイルバネ143が掛止される掛止部142cと、回動部材144を回動自在に支持する軸142dと、トーションバネ145を支持する突出ピン142eとを有する。尚、コイルバネ143の他端は、前面ベゼル130の裏面下側に突出する掛止部130aに掛止されており、スライド部材142を下方に付勢している。
【0104】
ドア部材131,132は、軸131b,132bと、この軸131b,132bに対して偏心位置に突出する偏心ピン131a,132aと有する。そして、軸131b,132bは、前面ベゼル130の裏面に突出する軸受部130b,130cに回動可能に支持されており、ドア部材131,132は偏心ピン131a,132aが係合部142a,142bに係合した状態でスライド部材142の上昇動作により同方向に押圧されると、装置内側に回動する。これにより、前面ベゼル130の挿入口133は、開放され、ディスクカートリッジ13の排出が可能になる。
【0105】
また、回動部材144は、略三角形状に形成されており、トーションバネ145の一端が貫通孔144bに挿入し付勢しているので、先端突部144aが水平方向に延在するようにA方向に回動している。ディスク挿入前の状態において、この回動部材144の上方には、前述したディスクレバー60の先端に設けられたディスク保持部63の突出部63aが位置している(図20参照)。
【0106】
図19は挿入された記録媒体に応じたディスクレバー60の動作位置を示すための平面図である。
図19に示されるように、記録媒体挿入前のディスクレバー60は、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力によりキャリアユニット70の側壁に当接する位置に保持されており、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13の挿入操作を妨げない位置S1にある。そして、ディスクレバー60は、ディスクカートリッジ13が挿入された場合、ディスクカートリッジ13の側面がディスクレバー60に対向して内側への回動を阻止するため、記録媒体挿入前と同じ位置S1にある。
【0107】
また、ディスクレバー60は、直径12cmのディスク12が挿入された場合、ディスク保持部63が装置内側に回動した位置S2にある。
【0108】
また、ディスクレバー60は、直径8cmのディスク11が挿入された場合、ディスク保持部63がさらに装置内側に回動した位置S3にある。
【0109】
このように、挿入された記録媒体の種類によってディスクレバー60の回動位置が異なることを利用して挿入された記録媒体の種類を検出することができる。すなわち、記録媒体がローディングされた状態において、回動部材144の先端突部144aがディスクレバー60先端に設けられたディスク保持部63の突出部63aの上方に位置しているときは、ディスクカートリッジ13が挿入されており、回動部材144の先端突部144aがディスクレバー60の突出部63aの上方に位置していないときは、ディスク11,12が挿入されている。
【0110】
よって、ディスク装置10では、ディスクカートリッジ13を検出するためのスイッチを別個に設けることなくディスクカートリッジ13の有無に連動させてドア部材131,132を開閉させることができる。そのため、ディスクカートリッジ13の有無を検出するために部品点数が増加せず、コストを安価に抑えることができる。
【0111】
本実施例では、ドア部材131,132を開放せず、閉じたままのドア部材131,132のスリット135を通してディスク11,12を挿入またはイジェクトすることができる。また、ディスクカートリッジ13を挿入する際は、ディスクカートリッジ13の挿入側端部がドア部材131,132を押圧して開くのに対し、ディスクカートリッジ13をイジェクトする際は、予めドア部材131,132を開放させた後、ディスクカートリッジ13を排出する必要がある。
【0112】
図20は記録媒体挿入前のドア部材開閉駆動機構140の動作状態を示す側断面図である。
図20に示されるように、ディスクレバー60は、破線で示すようにディスク保持部63の突出部63aが回動部材144の上方に位置(図19の位置S1)している。また、回動部材144は、トーションバネ145のバネ力によって上方に回動し、側面144cをスライド部材142の上端側面142fに当接させ、且つ先端突部144aが水平方向へ突出する向きになっている。
【0113】
ディスク11,12を挿入するときは、前述したようにドア部材131,132の裏面に固着された弾性部材136,137がディスク11,12の周縁部に押圧されて内側に撓むため、ディスク11,12の挿入が容易に行われる。
【0114】
また、ディスクカートリッジ13が挿入される際は、ドア部材131,132が直接挿入方向に押圧されるため、ドア部材131,132が軸131b,132bを中心に装置内側に回動してディスクカートリッジ13の挿入が許容される。その際、ドア部材131,132の偏心ピン131a,132aが係合部142a,142bを上方に押圧してスライド部材142を上動させる。
【0115】
また、前面ベゼル130の裏面には、ロアベース150と一体に形成されたシールド部150aが密着するように垂立しており、挿入口133の周囲を囲むように延在形成されている。このロアベース150は、当該ディスク装置のアースであり、シールド部150aは前面ベゼル130の前方より操作者の指が接近した場合、操作者の静電気をアース側へ逃がすことができる。そのため、例えば、前面ベゼル130の挿入口133から静電気が装置内部に放電されることを防止して装置内の電子部品を保護できる。
【0116】
図21はディスク11,12の挿入、イジェクト時のドア部材開閉駆動機構140の動作状態を示す側断面図である。
図21に示されるように、ディスク11,12の挿入、イジェクト時は、前述したように、ディスクレバー60のディスク保持部63がディスク11,12を保持するための位置(図19の位置S2、S3)にあるため、ディスク保持部63の突出部63aが回動部材144の上方及び下方から退避した位置に位置しており、回動部材144がトーションバネ145のバネ力によりA方向に回動して側面144cをスライド部材142の上端側面142fに当接させている。
【0117】
そして、スライド部材142はコイルバネ143に付勢されて下方に移動しており、ドア部材131,132を閉位置に保持している。しかしながら、ディスク11,12は、前述したようにドア部材131,132の裏面に固着された弾性部材136,137をディスク11,12の周縁部が押圧するため、容易に装置内に挿入または装置外に排出される。
【0118】
図22はディスク11,12がキャリアユニット70の搬送動作により装置内にローディングされているときの動作状態を示す側断面図である。
図21に示されるように、ディスク11,12の挿入、イジェクト時は、前述したように、ディスクレバー60のディスク保持部63がディスク11,12を保持するための位置(図19の位置S2、S3)にあるため、ディスク保持部63の突出部63aが回動部材144の上方及び下方から退避した位置に位置しており、回動部材144がトーションバネ145のバネ力によりA方向に回動して側面144cをスライド部材142の上端側面142fに当接させている。
【0119】
そして、スライド部材142はコイルバネ143に付勢されて下方に移動しており、ドア部材131,132を閉位置に保持している。しかしながら、ディスク11,12は、前述したようにドア部材131,132の裏面に固着された弾性部材136,137をディスク11,12の周縁部が押圧するため、容易に装置内に挿入または装置外に排出される。
【0120】
図25はディスクカートリッジ13がキャリアユニット70の搬送動作により装置内にローディングされているときの動作状態を示す側断面図である。
図25に示されるように、上記図22と同様に、ローディング動作によりホルダ40は、ターンテーブル24及びピックアップ26が搭載されたベース20上に降下する(図4(B)参照)。そのため、ディスクレバー60のディスク保持部63は、上記図22のときと同様に、ディスクカートリッジ13の側面に対向する位置(図19の位置S1)にあるが、図24に示すイジェクトのときよりも降下するため、突出部63aが回動部材144の先端突部144aを下方に押圧する。よって、回動部材144は、図23に示すようにトーションバネ145のバネ力に抗して一旦下方に傾斜した後、回動部材144の先端突部144aがディスクレバー60の突出部63aから外れ、トーションバネ145のバネ力により上方に復帰する。
【0121】
また、スライド部材142はコイルバネ143に付勢されて下方に移動しており、ドア部材131,132を閉位置に保持している。
【0122】
次に、ディスクカートリッジ13が装着された後、操作者がイジェクト操作を行うと、図24に示すイジェクト状態に動作する。すなわち、ディスクカートリッジ13が挿入されたホルダ40が上昇する(図4(A)参照)ことにより、ディスクカートリッジ13の側面に当接しているディスクレバー60のディスク保持部63の突出部63aが図24に示すように回動部材144の先端突部144aに当接し、これを上方に押圧する。
【0123】
このとき、回動部材144は、トーションバネ145のバネ力によって上方に回動し、側面144cをスライド部材142の上端側面142fに当接させている。これにより、回動部材144は、スライド部材142の上端側面142fに回動規制されているため、ディスクレバー60のディスク保持部63を介して伝達されたホルダ40の上昇動作により、スライド部材142と共に上動する。
【0124】
このように、スライド部材142が上動することにより、ドア部材131,132の偏心ピン131a,132aに係合する係合部142a,142bが偏心ピン131a,132aを上方に押圧してドア部材131,132を開動作させる(図24参照)。
【0125】
図25はディスクカートリッジ13がキャリアユニット70の搬送動作により装置内にローディングされているときの動作状態を示す側断面図である。
図25に示されるように、上記図22と同様に、ローディング動作によりホルダ40は、ターンテーブル24及びピックアップ26が搭載されたベース20上に降下する(図4(B)参照)。そのため、ディスクレバー60のディスク保持部63は、上記図22のときと同様に、ディスクカートリッジ13の側面に対向する位置(図19の位置S1)にあるが、図24に示すイジェクトのときよりも降下するため、突出部63aが回動部材144の先端突部144aを下方に押圧する。よって、回動部材144は、図23に示すようにトーションバネ145のバネ力に抗して一旦下方に傾斜した後、回動部材144の先端突部144aがディスクレバー60の突出部63aから外れ、トーションバネ145のバネ力により上方に復帰する。
【0126】
また、スライド部材142はコイルバネ143に付勢されて下方に移動しており、ドア部材131,132を閉位置に保持している。
【0127】
次に、ディスクカートリッジ13が装着された後、操作者がイジェクト操作を行うと、図24に示すイジェクト状態に動作する。すなわち、ディスクカートリッジ13が挿入されたホルダ40が上昇する(図4(A)参照)ことにより、ディスクカートリッジ13の側面に当接しているディスクレバー60のディスク保持部63の突出部63aが図24に示すように回動部材144の先端突部144aに当接し、これを上方に押圧する。
【0128】
このとき、回動部材144は、トーションバネ145のバネ力によって上方に回動し、側面144cをスライド部材142の上端側面142fに当接させている。これにより、回動部材144は、スライド部材142の上端側面142fに回動規制されているため、ディスクレバー60のディスク保持部63を介して伝達されたホルダ40の上昇動作により、スライド部材142と共に上動する。
【0129】
このように、スライド部材142が上動することにより、ドア部材131,132の偏心ピン131a,132aに係合する係合部142a,142bが偏心ピン131a,132aを上方に押圧してドア部材131,132を開動作させる(図24参照)。
【0130】
従って、ドア部材131,132は、ディスクカートリッジ13が挿入されたホルダ40が上昇するのに連動して開くため、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70のイジェクト動作により排出される前に挿入口133が開放されている。そのため、ディスクカートリッジ13は、支障なく挿入口133から排出される。よって、ディスク装置10では、記録媒体の種類や形式(例えば、ディスクのみ、あるいはディスクが収納されたカートリッジ)に関わらず、スロットイン方式の記録媒体装着機構を採用することが可能になる。
【0131】
続いて、上記構成とされたディスク装置10の動作について説明する。
図2は、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13が挿入されていない状態のディスク装置10を示している。この時、キャリアユニット70は、図2中矢印Y2方向限の位置(以下、この位置をイジェクト位置P1という)に移動している。
【0132】
キャリアユニット70がイジェクト位置P1(図2参照)にある時、ディスクレバー60のレバー本体部61は、図11(A)に示されるように、キャリアユニット70の裏面に形成された段差形状のカム部N1と当接した状態となっている。これにより、ディスクレバー60はディスクレバー付勢バネ65の付勢力に抗し、係合爪部63がキャリアユニット70の移動に邪魔にならない位置まで退避している。
また、カートリッジレバー77は、前記のように軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104内で移動することにより、キャリアユニット70に対して図中矢印Y1,Y2方向に変位可能な構成とされている。また、カートリッジレバー77は、カートリッジレバー付勢バネ108により図中矢印Y2方向に移動付勢されている。
【0133】
しかしながら、キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、カートリッジレバー77に形成された係合爪106は、右レール50に配設されたカートリッジレバー退避用カム54と係合するよう構成されている。そして、キャリアユニット70がイジェクト位置P1まで移動した状態において、軸部105はカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y1方向限に位置するよう構成されている。
【0134】
また、カートリッジ退避用カム54には傾斜面が形成されており、カートリッジレバー77の係合爪106はこの傾斜面に係合するよう構成されている。よって、カートリッジレバー77が傾斜面に押圧されると、係合爪106はカートリッジレバー付勢バネ108の弾性力により傾斜面に押圧されると、係合爪106は傾斜面に沿って変位し、これによりカートリッジレバー77は軸部105を中心として反時計方向に若干量回動する。
【0135】
しかしながら、カートリッジレバー77の外側(X2方向側)には、ディスク装置のカバーN2(図2に一部を図示)が設けられている。このため、カートリッジレバー77の外側側面がカバーN2と当接することにより、カートリッジレバー77の更なる反時計方向への回動は規制される。
【0136】
ここで、キャリアユニット70がイジェクト位置P1(図2参照)にある時における、キャリアユニット70に対するカートリッジレバー77の位置に注目する。
前記したように、キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、カートリッジレバー77がカートリッジレバー退避用カム54及びカバーN2と当接することにより、軸部105はカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y1方向限まで移動した状態となっている。従って、カートリッジレバー77もキャリアユニット70に対して図中矢印Y1方向に変位した状態となっている。このため、キャリアユニット70がイジェクト位置P1(図2参照)に位置していても、カートリッジレバー77がキャリアユニット70の前面89から図中矢印Y2方向に突出するようなことはない。
【0137】
従来のトレイを用いたディスク装置では、イジェクト状態においてトレイが装置本体から前方に延出し、設置スペースの増大及びトレイの損傷を発生させる原因となっていた。しかしながら、本実施例のディスク装置10では、イジェクト状態であってもディスク装置10の前方に突出するものはなく、よってディスク装置10を設置する際、設置スペースの省スペース化を図れると共に故障の発生を抑制することができる。
【0138】
一方、シャッタレバー78は、ベースカバー120に形成されたスリット126(図2では、図示を省略している)に案内されて時計方向に回動した位置にある。この状態において、シャッタ駆動ピン113は、挿入されるディスクカートリッジ13に形成されたシャッタ15と係合を開始する係合開始位置に位置するよう構成されている。
【0139】
更に、キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、ホルダ40は図4(A)に示すように、上動位置に移動した状態となっている。ホルダ40が上動位置にある時、キャリアユニット70はフロントベゼル130の挿入開口133と対向した状態となっており、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13の挿入を許容している。
【0140】
このイジェクト状態のディスク装置10にディスク11,12或いはディスクカートリッジ13が挿入されると、ディスク装置10は搬送動作を開始する。以下、この搬送動作を8cmディスク11,12cmディスク12,ディスクカートリッジ13に夫々分けて説明する。
【0141】
先ず、図26乃至図28を用いて8cmディスク11がディスク装置10に挿入された時の搬送動作について説明する。
図2に示したイジェクト状態のディスク装置10に、フロントベゼル130を介して8cmディスク11を挿入すると、前記したように8cmディスク11はディスク対向面93に案内されて図中矢印Y1方向に進行し、やがて8cmディスク用湾曲壁94に当接し、これと共に8cmディスク用舌片部86(クリップディスク74−1〜74−4)に保持される(図7乃至図9参照)。
【0142】
また、8cmディスク11が8cmディスク用湾曲壁94と当接することにより、8cmディスク検出用スイッチ96は8cmディスク11により押圧操作される。これにより、制御装置は8cmディスク11がキャリアユニット70に保持されたことを検知することができる。
【0143】
8cmディスク11がキャリアユニット70に保持されたことが検知されると、制御装置はローディングモータ100に対し電圧印加を開始し、これによりギヤ群101を介してギヤ102は回動される。この際、制御装置は、キャリアユニット70が図2に示す位置から所定距離図中矢印Y1方向に移動するまでは、ローディングモータ100に印加する駆動電圧が正規駆動電圧(Eボルトとする)の半分の電圧(E/2)となるよう制御する。
【0144】
具体的には、キャリアユニット70が図2に示すイジェクト位置P1から図26に示す位置まで移動する間は、ローディングモータ100に対して正規駆動電圧(E)の約半分の電圧(E/2)が印加される。尚、以下の説明において、キャリアユニット70の図25に示す位置を8cmディスクローディング開始位置(8L開始位置と略称する)といい、図中P2で示すものとする。
【0145】
上記のようにローディングモータ100に対する印加電圧を低くすると、ローディングモータ100が発生する駆動力も低くなるため、そのままの状態ではキャリアユニット70は移動しない。しかしながら、ディスク挿入時には、操作者が8cmディスク11をディスク装置10に挿入する挿入力がキャリアユニット70に印加される。これにより、キャリアユニット70は図中矢印Y1方向への移動を開始する。
【0146】
従って、操作者が8cmディスク11を第1のローディング開始位置P2まで挿入する操作は、操作者の挿入力をローディングモータ100の駆動力がアシストする構成となる。このため、操作者にすると小さな挿入力で8cmディスク11を挿入することができ、よって8cmディスク11の挿入時における操作性を向上することができる。
【0147】
ここで、図11を参照して、キャリアユニット70がイジェクト位置P1(図2参照)から8L開始位置P2(図2参照)まで移動する間の、ディスクレバー60の動作について説明する。
【0148】
キャリアユニット70がイジェクト位置P1から8L開始位置P2まで移動することにより、キャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1が図中矢印Y1方向に移動する。これにより、ディスクレバー60は、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力によりレバー本体部61が段差状のカム部N1に摺接しつつ反時計方向(図26に矢印C1で示す方向)に回動し、ディスクレバー60に形成されている係合爪部63は図11(C)及び図26に示すように8cmディスク11の挿入方向後部に係合する。
【0149】
ディスクレバー60は、レバー本体部61が段差状のカム部N1から離間すると、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力により、8cmディスク11の挿入方向後部をディスク挿入方向に押圧する。
【0150】
これにより、8cmディスク11は、その挿入方向前部をクリップディスク74−1〜74−4に保持されると共に、挿入方向後部をディスクレバー60により保持された構成となる。このように、本実施例では8cmディスク11の挿入方向前部及び挿入方向後部の双方を保持することにより、カートリッジに装着されていない構成の8cmディスク11であっても、この8cmディスク11がキャリアユニット70から離脱することを防止でき、安定した搬送処理を行うことが可能となる。
【0151】
また、レバー本体部61はキャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1により回動動作時期を調整されており、係合爪部63は8cmディスク11の最大直径部位(矢印X1,X2方向に対する最大径部位。即ち、中央位置)が図中矢印Y1方向に通過した後に初めて、8cmディスク11の挿入方向後部に当接するよう構成されている。よって、ディスク外周によりディスクレバー付勢バネ65の付勢力に抗して、ディスクレバー61を矢印C2方向に回動させる必要がありません。この構成により、ディスク挿入負荷の小さいディスク装置を実現できます。
【0152】
また、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70がイジェクト位置P1(図2参照)から8L開始位置P2(図2参照)に移動することにより、カートリッジレバー付勢バネ108に付勢されて軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104内を図中矢印Y2方向に移動する。即ち、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70に対しては図中矢印Y2方向に相対的に移動する。
【0153】
しかしながら、上記イジェクト位置P1から8L開始位置P2までの移動では、カートリッジレバー77の係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54と当接した状態を維持しており、よってホルダ40に対するカートリッジレバー77の位置は変化していない。
【0154】
また、図26に示すキャリアユニット70が8L開始位置P2まで移動した状態では、カートリッジレバー77はキャリアユニット70の前面89に対して図中矢印Y2方向に延出した状態となる。しかしながら、キャリアユニット70はディスク装置10内で移動しているため、カートリッジレバー77がディスク装置10から突出するようなことはない。
【0155】
上記のようにキャリアユニット70が8L開始位置P2位置(図26参照)まで移動すると、制御装置はローディングモータ100に対し正規電圧(E)を印加する。これにより、キャリアユニット70はローディングモータ100の駆動力により、図中矢印Y1方向に移動を開始する。そして、図27に示すように、8cmディスク11が、その中央に形成されたセンターホール11aとターンテーブル24とが一致する位置まで搬送されると、制御装置は一旦8cmディスク11の搬送を中止する。
尚、以下の説明において、8cmディスク11のセンターホール11aとターンテーブル24とが一致するキャリアユニット70の位置を8cmディスクローディング完了位置(8L完了位置と略称する)といい、図中P4(図27参照)で示すものとする。また、この時における8cmディスク11の位置をローディング位置というものとする。
【0156】
このキャリアユニット70が8L開始位置P2から8L完了位置P4(図27参照)に移動する際、ディスクレバー60は常に8cmディスク11の挿入方向後部と係合した状態を維持する。
即ち、ディスクレバー60は回転軸62を中心に回動自在の構成とされており、かつ回転軸62により反時計方向(図26に矢印C1で示す方向)に常に付勢されている。従って、8cmディスク11が図中矢印Y1方向に搬送されることにより、これに追随してディスクレバー60は回動し、よってディスクレバー60は常に8cmディスク11の挿入方向後部と係合した状態を維持する。これにより、8L開始位置P2から8L完了位置P4に8cmディスク11が搬送される間も、8cmディスク11はキャリアユニット70及びディスクレバー60に確実に保持され安定した搬送が行なわれる。
【0157】
また、カートリッジレバー77は、図26に示すキャリアユニット70が8L開始位置P2まで移動した時点で軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y2方向限の位置まで移動しているため、更にキャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動することにより、キャリアユニット70と共に図中矢印Y1方向に移動する。
【0158】
この際、係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54から離間し、コイルバネ108の付勢力によって時計方向に回動しつつ矢印Y1方向に移動する。このため、カートリッジレバー77は右レール50に沿うように軸部105を中心として時計方向に回動し、カートリッジレバー77の側面が縁部53aから離間した状態において、図27に示されるようにカートリッジレバー77は右レール50に沿った状態(図中、矢印Y1,Y2方向に延在する状態)となる。
【0159】
上記のように8cmディスク11がセンターホール11aとターンテーブル24とが一致する8L完了位置P4まで搬送されると、制御装置は前記したスライドモータを駆動し、ホルダ駆動スライダ30を図中矢印X1方向に移動させる(図3参照)。これにより、ホルダ40は図4(A)に示す上動位置から回動軸57を中心として図4(B)に示す下動位置に移動し、これに伴い8cmディスク11も下動してターンテーブル24に装着される。また、前記したようにホルダ40に配設されたクランパ58がターンテーブル24にクランプ用マグネットの吸着力により吸着され、これにより8cmディスク11はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。
【0160】
これにより、8cmディスク11はディスクモータ25により回転可能な状態となる。しかしながら、前記したキャリアユニット70及びディスクレバー60により保持された状態では、8cmディスク11は回転することはできない。このため、8cmディスク11がクランプされた後、キャリアユニット70及びディスクレバー60は8cmディスク11を保持する位置から退避するよう構成されている。
【0161】
先ず、ディスクレバー60が8cmディスク11を保持する位置から退避する動作について説明する。
前記したように、ベース20には第1及び第2のディスク駆動カム28,29が立設されている。この内、第1のディスク駆動カム28は、キャリアユニット70が8L完了位置P4位置まで移動したときにおける、ディスクレバー60の位置に対応した位置に配設されている。
【0162】
即ち、ディスクレバー60はキャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動し、これに伴い8cmディスク11が同方向に搬送されると、これに伴い回転軸62を中心として回動する。そして、8cmディスク11が図27に示す8L完了位置P4まで移動し、これに伴いディスクレバー60が図27に示す位置まで回動した際、ディスクレバー60に形成されている係合部66は、ベース20に形成されている第1のディスク駆動カム28と対向するよう構成されている。
【0163】
従って、上記のようにホルダ40が上動位置から下動位置に移動することにより、第1のディスク駆動カム28はディスクレバー60の係合部66と係合し、ディスクレバー60を図28に矢印C2で示す方向に回動付勢する。これにより、ディスクレバー60に設けられている係合爪部63は、図28に示すように8cmディスク11から離間する。
この際、図4(A)に示されるように、第1のディスク駆動カム28にはテーパ面が形成されているため、ディスクレバー60の回動付勢を円滑に行なうことができる。
【0164】
続いて、キャリアユニット70が8cmディスク11を保持する位置から退避する動作について説明する。
前記したように、キャリアユニット70が8L完了位置P4まで搬送されると、8cmディスク11はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。即ち、8cmディスク11は、この状態において図中矢印Y1,Y2方向への移動が不可能となる。
【0165】
制御手段は、8cmディスク11がクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされたことを図示しない検知スイッチにより検知すると、再びローディングモータ100を駆動し、キャリアユニット70を図28に示す位置まで移動させる。 尚、以下の説明において、図28に示すキャリアユニット70の位置を8cmディスクローディング退避位置(8L退避位置と略称する)といい、図中P5で示すものとする。
【0166】
前記のように8cmディスク11がクランプされた状態でキャリアユニット70が8L完了位置P4(図27参照)から8L退避位置P5(図28参照)に移動することにより、8cmディスク11は各クリップディスク74−1〜74−4から離脱する。これにより、キャリアユニット70による8cmディスク11の保持も解除される。
【0167】
尚、8cmディスク11がディスク装置10から排出される際には、上記した装着時における動作と反対の動作となるためその説明は省略する。
但し、8cmディスク11の排出時には、図26に示す8L開始位置P2から図2に示すイジェクト位置P1位置までの間も、ローディングモータ100には正規電圧(E)が印加される。このため、操作者がキャリアユニット70から8cmディスク11を取り出す(離脱させる)操作は、キャリアユニット70が図2に示すイジェクト位置P1にある状態において行なわれる。この状態では、8cmディスク11はフロントベゼル130から大きく引き出されるため、8cmディスク11の取り出し操作を容易に行うことができる。
【0168】
続いて、図29乃至図31を用いて12cmディスク12がディスク装置10に挿入された時の搬送動作について説明する。
図2に示したイジェクト状態のディスク装置10に、フロントベゼル130を介して12cmディスク12を挿入すると、前記したように12cmディスク12はディスク対向面93に案内されて図中矢印Y1方向に進行し、やがて12cmディスク用湾曲壁95に当接し、これと共に12cmディスク用舌片部88(クリップディスク74−1〜74−4)に保持される。
【0169】
また、12cmディスク12が12cmディスク用湾曲壁95と当接することにより、12cmディスク検出用スイッチ97は12cmディスク12により押圧操作される。これにより、制御装置は12cmディスク12がキャリアユニット70に保持されたことを検知する。
【0170】
12cmディスク12がキャリアユニット70に保持されたことが検知されると、制御装置はローディングモータ100に対し電圧印加を開始する。この際、12cmディスク12の挿入時においても、制御装置はキャリアユニット70が図2に示す位置から図29に示す位置まで移動する間は、ローディングモータ100に対して正規駆動電圧(E)の半分の電圧(E/2)を印加する構成としており、ディスク挿入時における操作性の向上を図っている。
尚、以下の説明において、キャリアユニット70の図29に示す位置を12cmディスクローディング開始位置(12L開始位置と略称する)といい、図中P4で示すものとする。また、この12L開始位置P4位置は、8cmディスク11の搬送時における、図27に示した8L完了位置P4と同一の位置となるよう設定されている。
【0171】
一方、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から12L開始位置P4まで移動することにより、キャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1が図中矢印Y1方向に移動する。これにより、ディスクレバー60は、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力によりレバー本体部61が段差状のカム部N1に摺接しつつ、反時計方向(図29に矢印C1で示す方向)に回動し、ディスクレバー60に形成されている係合爪部63は図29に示すように、12cmディスク12の挿入方向後部に係合する。ディスクレバー60は、レバー本体部61が段差状のカム部N1から離間した後は、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力により、12cmディスク12を押圧する。
【0172】
これにより、12cmディスク12の挿入においても、12cmディスク12はその挿入方向前部をクリップディスク74−1〜74−4に保持されると共に、挿入方向後部をディスクレバー60により保持された構成となる。従って、12cmディスク12は挿入方向前部及び挿入方向後部の双方を保持されることになり、カートリッジに装着されていない構成の12cmディスク12であってもキャリアユニット70から離脱することを防止でき、安定した搬送処理を行うことができる。
【0173】
一方、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から12L開始位置P4に移動することにより、カートリッジレバー付勢バネ108に付勢されて軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104内を図中矢印Y2方向に移動する。
即ち、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70に対しては図中矢印Y2方向に相対的に移動する。また、12cmディスク12の挿入時における12L開始位置P4は、先に説明した8cmディスク11の挿入時における8L開始位置P2に比べ、図中矢印Y1方向に所定距離離間した位置に設定されている。
【0174】
このため、キャリアユニット70の12L開始位置P4への移動に伴い、カートリッジレバー77の係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54から離間し、かつ、コイルバネ108の付勢力によって時計方向に回動しつつ矢印Y1方向に移動する。これにより、カートリッジレバー77は右レール50に沿うように軸部105を中心として時計方向に回動し、図29に示されるように右レール50に沿った状態(図中、矢印Y1,Y2方向に延在する状態)となる。
【0175】
上記のようにキャリアユニット70が12L開始位置P4まで移動すると、制御装置はローディングモータ100に対し正規電圧(E)を印加し、これによりキャリアユニット70は独自に図中矢印Y1方向への移動を開始する。そして、図29に示すように、12cmディスク12が、その中央に形成されたセンターホール12aとターンテーブル24とが一致する位置まで搬送されると、制御装置は一旦12cmディスク12の搬送を中止する。
尚、以下の説明において、12cmディスク12のセンターホール12aとターンテーブル24とが一致するキャリアユニット70の位置を12cmディスクローディング完了位置(12L完了位置と略称する)といい、図中P5(図30参照)で示すものとする。また、この時における12cmディスク12の位置をローディング位置というものとする。
【0176】
このキャリアユニット70が12L開始位置P4から12L完了位置P5に移動する際、8cmディスク11の搬送時と同様に、ディスクレバー60は常に12cmディスク12の挿入方向後部と係合した状態を維持する。よって、12L開始位置P4から12L完了位置P5に12cmディスク12が搬送される間も、12cmディスク12はキャリアユニット70及びディスクレバー60に確実に保持され安定した状態で搬送が行なわれる。
【0177】
また、本実施例ではディスクレバー60をホルダ40に回動可能に配設することにより、直径寸法の異なる8cmディスク11と12cmディスク12の挿入方向後部の保持を一つのディスクレバー60により行う構成としている。これにより、ディスク装置10の部品点数の削減及び構成の簡単化を図ることができる。
【0178】
上記のように12cmディスク12がセンターホール12aとターンテーブル24とが一致する12L完了位置P5まで搬送されると、制御装置は前記したスライドモータを駆動し、ホルダ駆動スライダ30を図中矢印X1方向に移動させる(図3参照)。これにより、ホルダ40は図4(A)に示す上動位置から回動軸57を中心として図4(B)に示す下動位置に移動し、これに伴い12cmディスク12も下動してターンテーブル24に装着されると共に、クランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。
【0179】
これにより、12cmディスク12はディスクモータ25により回転可能な状態となる。しかしながら、前記したキャリアユニット70及びディスクレバー60により保持された状態では、12cmディスク12は回転することはできない。このため8cmディスク11がクランプされた後、キャリアユニット70及びディスクレバー60は12cmディスク12を保持する位置から退避するよう構成されている。
【0180】
先ず、ディスクレバー60が12cmディスク12を保持する位置から退避する動作について説明する.
前記したように、ベース20には第1及び第2のディスク駆動カム28,29が立設されている。この内、第2のディスク駆動カム29は、キャリアユニット70が12L完了位置P5まで移動したときにおける、ディスクレバー60の位置に対応した位置に配設されている。
【0181】
即ち、ディスクレバー60は、キャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動し、これに伴い12cmディスク12が同方向に搬送されると、これに伴い回転軸62を中心として回動する。そして、12cmディスク12が図30に示す12L完了位置P5まで移動し、これに伴いディスクレバー60が図30に示す位置まで回動した際、ディスクレバー60に形成されている係合部66は、ベース20に形成されている第2のディスク駆動カム29と対向するよう構成されている。
【0182】
従って、上記のようにホルダ40が上動位置から下動位置に移動することにより、第2のディスク駆動カム29はディスクレバー60の係合部66と係合し、ディスクレバー60を図17に矢印C2で示す方向に回動付勢する。これにより、ディスクレバー60に設けられている係合爪部63は、図31に示すように12cmディスク12から離間する。この際、第2のディスク駆動カム29には、前記した第1のディスク駆動カム28と同様にテーパ面が形成されているため、ディスクレバー60の回動付勢を円滑に行うことができる。
【0183】
続いて、キャリアユニット70が12cmディスク12を保持する位置から退避する動作について説明する。
【0184】
前記したように、キャリアユニット70が12L完了位置P5まで搬送されると、12cmディスク12はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされ、図中矢印Y1,Y2方向への移動が不可能となる。制御手段は、12cmディスク12がクランプされたことを図示しない検知スイッチにより検知すると、再びローディングモータ100を駆動し、キャリアユニット70を図31に示す位置まで移動させる。 尚、以下の説明において、図31に示すキャリアユニット70の位置を12cmディスクローディング退避位置(12L退避位置と略称する)といい、図中P6で示すものとする。
【0185】
前記のように12cmディスク12がクランプされた状態で、キャリアユニット70が12L完了位置P5から12L退避位置P6(図31参照)に移動することにより、12cmディスク12は各クリップディスク74−1〜74−4から離脱する。これにより、キャリアユニット70による12cmディスク12の保持も解除され、12cmディスク12に対して再生及び/または記録処理を行なうことが可能となる。
【0186】
尚、12cmディスク12がディスク装置10から排出される際には、上記した装着時における動作と反対の動作となるためその説明は省略する。 但し、12cmディスク12の排出時においても、12cmディスク12の取り出し操作性を向上させるため、図15に示す12L開始位置P4から図2に示すイジェクト位置P1までの間も、ローディングモータ100に対し正規電圧(E)が印加される構成としている。
【0187】
続いて、図32及び図33を用いてディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入された時の搬送動作について説明する。
図2に示したイジェクト状態のディスク装置10に、フロントベゼル130の挿入口133を介してディスクカートリッジ13を挿入すると、このディスクカートリッジ13の先端部はキャリアユニット70の前面89に先ず当接する。
前面89にはディスクカートリッジ検出用スイッチ98が配設されているため(図10参照)、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70の前面89に当接することにより、ディスクカートリッジ検出用スイッチ98は押圧操作される。これにより、制御装置は、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入されたことを検知する。
また、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70と当接した状態において、シャッタレバー78に設けられたシャッタ駆動ピン113は、ディスクカートリッジ13に配設されたシャッタ15の端部と係合する。
【0188】
ディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入されたことが検知されると、制御装置はローディングモータ100に対し電圧印加を開始する。この際、ディスクカートリッジ13の挿入時においても、制御装置はキャリアユニット70が図2に示す位置から図32に示す位置まで移動する間は、ローディングモータ100に対して正規駆動電圧(E)の半分の電圧(E/2)を印加する構成としており、ディスク挿入時における操作性の向上を図っている。すなわち、キャリアユニット70は、ローディングモータ100の駆動力にアシストされながらディスクカートリッジ13の挿入動作により押圧されながら図中矢印Y1方向に移動する。そのため、操作者は、比較的小さな操作力でディスクカートリッジ13を挿入することができる。
尚、以下の説明において、キャリアユニット70の図32に示す位置をディスクカートリッジローディング開始位置(D開始位置と略称する)といい、図中P3で示すものとする。
【0189】
キャリアユニット70がイジェクト位置P1からDL開始位置P3(図32参照)まで移動する際、ディスクレバー60はディスクカートリッジ13の挿入に邪魔にならない位置に退避している。
即ち、キャリアユニット70がイジェクト位置P1からDL開始位置P3に移動することにより、ディスクレバー60はレバー本体部61がキャリアユニット70の裏面の段差状のカム部N1から離間する。しかしながら、前記したようにディスクカートリッジ13はキャリアユニット70の前面89と当接した状態であるため、レバー本体部61がカム部N1から離間しても、続いて係合爪部63がディスクカートリッジ13の側面に当接する。よって、ディスクレバー60はキャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時の位置を維持することとなり、ディスクレバー60がディスクカートリッジ13の挿入の邪魔になるようなことはない。
【0190】
一方、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から図中矢印Y1方向に移動を開始し、図32にP2で示す位置(この位置は、図26に示した8L開始位置P2と同じ位置)まで移動すると、この移動に伴いカートリッジレバー77はキャリアユニット70に対して矢印Y2方向に相対的に移動する。また、キャリアユニット70が位置P2まで移動した時点で、カートリッジレバー77の軸部105は、カートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y2方向限位置まで移動している。
【0191】
このキャリアユニット70のイジェクト位置P1から位置P2までの移動では、カートリッジレバー77の係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54と当接した状態を維持しており、よってホルダ40に対するカートリッジレバー77の位置は変化していない。しかしながら、前記のようにカートリッジレバー77がキャリアユニット70に対して矢印Y2方向に移動することにより、カートリッジレバー77はキャリアユニット70の前面89から図中矢印Y2方向に延出した状態となる。
【0192】
上記した位置P2から更にキャリアユニット70がDL開始位置P3に向け移動すると、前記したようにキャリアユニット70が位置P2まで移動した時点で軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y2方向限の位置まで移動しているため、カートリッジレバー77はキャリアユニット70と共に図中矢印Y1方向に移動する。
【0193】
これにより、係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54から離間し、カートリッジレバー77はコイルバネ108の付勢力によって時計方向に回動しつつ矢印Y1方向に移動する。従って、カートリッジレバー77はコイルバネ108に付勢されて右レール50に沿うように軸部105を中心として時計方向に回動する。また、ディスクカートリッジ13の側面には係合凹部16が形成されており、この係合凹部16の形成位置は上記のように回動するカートリッジレバー77の係合爪106の移動軌跡上に位置するよう構成されている。
【0194】
従って、カートリッジレバー77の上記回動により、図18に示すように、係合爪106はディスクカートリッジ13の係合凹部16に係合する。そして、キャリアユニット70の移動に伴い、カートリッジレバー77の側面が縁部53aから離間した状態において、カートリッジレバー77は係合爪106が係合凹部16に係合した状態を維持しつつ、右レール50に沿った状態(図中、矢印Y1,Y2方向に延在する状態)となる。
【0195】
更に、上記したキャリアユニット70の移動に伴い、シャッタレバー78は反時計方向に回動する。具体的には、シャッタレバー78に配設されたシャッタ駆動ピン113はスリット126に係合しているため、キャリアユニット70の挿入に伴いシャッタ駆動ピン113はスリット126の形状に案内されて移動する。
【0196】
これにより、シャッタレバー78は、図32に示されるように、反時計方向に回動し、またシャッタ駆動ピン113と係合しているシャッタ15は矢印X2方向に摺動して開蓋される。そして、シャッタ15が完全に開蓋した状態で、前記のようにシャッタ駆動ピン113はスリット126の直線部に保持された状態になる。
【0197】
また、図10(A)(B)及び図31に示されるように、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70と共に、挿入方向(Y1方向)に搬送される挿入過程では、上記のようにシャッタレバー78が反時計方向へ回動してシャッタ15がX2方向に摺動して開く。
【0198】
そのため、シャッタ15の先端部15aが摺動ガイド157の傾斜部157bに乗り上げ、傾斜部157bを摺動してホルダ40の中央(上方)に持ち上げられる。そして、シャッタ15は、先端部15aが摺動ガイド157の高水平部157cに乗り上げると、ホルダ40の所定高さ位置である上下方向の中央に保持される。これにより、ディスクカートリッジ13は、シャッタ15を介して下方に撓まないように挿入高さ位置が上昇し、ターンテーブル24の突出部分に接触することなくスムーズに挿入方向に移動することができる。よって、ディスク装置10は、従来のものよりもディスクカートリッジ13の挿入高さ(挿入口133の高さ位置)を下げて薄型化を図ることができる。
【0199】
このように、ディスク装置10では、キャリアユニット70のカートリッジレバー77が挿入位置に挿入されたディスクカートリッジ13を把持して装着位置へ搬送し、あるいは装着位置のディスクカートリッジ13を挿入位置へイジェクトする。そして、キャリアユニット70に揺動可能に設けられたシャッタレバー78のシャッタ駆動ピン113が、ベースカバー120のスリット126に係合しながら挿入位置から装着位置へ移動する過程でカートリッジ13のシャッタ15に係合してディスクカートリッジ13のシャッタ15を開閉させる。
【0200】
上記のようにキャリアユニット70がDL開始位置P3まで移動すると、制御装置はローディングモータ100に対し正規電圧(E)を印加する。これにより、キャリアユニット70は、操作者がディスクカートリッジ13を押圧しなくてもローディングモータ100の駆動力のみにより図中矢印Y1方向に移動を開始し、これに伴いカートリッジレバー77に係合されたディスクカートリッジ13も図中矢印Y1方向に自動的に搬送される。そして、図33に示すように、ディスクカートリッジ13に装着されたDVD−RAM14のセンタホール14aがターンテーブル24とが一致する位置まで搬送されると、制御装置はローディングモータ100の回転を停止させてキャリアユニット70の移動を停止させる。尚、以下の説明において、DVD−RAM14のセンタホール14aとターンテーブル24とが一致するキャリアユニット70の位置をディスクカートリッジローディング完了位置(DL完了位置と略称する)といい、図中P6で示すものとする。このDL完了位置P6は、図31に示した12L退避位置P6と同じ位置である。また、この時におけるディスクカートリッジ13の位置をローディング位置というものとする。
【0201】
このキャリアユニット70がDL開始位置P3からDL完了位置P6(図33参照)に移動する際も、ディスクレバー60はディスクカートリッジ13の側面に当接し、ディスクカートリッジ13の搬送の邪魔にならないよう退避した位置を維持している。
【0202】
上記のようにディスクカートリッジ13がDL完了位置P6まで搬送されると、制御装置は前記したスライドモータ(図示せず)を駆動し、ホルダ駆動スライダ30を図中矢印X1方向に移動させる(図3参照)。これにより、ホルダ40は図4(A)に示す上動位置から回動軸57を中心として図4(B)に示す下動位置に移動し、これに伴いディスクカートリッジ13も下動する。
【0203】
よって、ディスクカートリッジ13に内設されているDVD−RAM14はターンテーブル24に装着され、クランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。これにより、DVD−RAM14はディスクモータ25により回転可能な状態となり、DVD−RAM14に対し再生/記録処理が可能となる。
【0204】
尚、ディスクカートリッジ13がディスク装置10から排出される際には、上記した装着時における動作と反対の動作となるためその説明は省略する。但し、ディスクカートリッジ13の排出時においては、取り出し操作性の向上を図るため、DL完了位置P6からイジェクト位置P1までの間の全ての間において、ローディングモータ100には正規電圧(E)が印加される構成とされている。
【0205】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、カートリッジの挿入過程で前記シャッタが開方向に移動すると共に、カートリッジをホルダ内の所定高さ位置に導くようにシャッタが摺動する傾斜部を有するガイド部を備えてなるため、カートリッジが下方に撓むことを防止でき、カートリッジをスムーズに挿入することができる。さらに、その分カートリッジの挿入高さを低くすることが可能になり、その結果カートリッジの挿入高さをターンテーブルの突出部に接触しない位置まで下げて装置の薄型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるディスク装置の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例であるディスク装置の平面図である。
【図3】本発明の一実施例であるディスク装置の正面図である。
【図4】本発明の一実施例であるディスク装置の側面図であり、ホルダの動作を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例であるディスク装置に設けられるキャリアユニットの分解斜視図である。
【図6】キャリアユニットに配設されるクリップディスクの斜視図である。
【図7】クリップディスクの動作を説明するための図である(その1)。
【図8】クリップディスクの動作を説明するための図である(その2)。
【図9】クリップディスクの動作を説明するための図である(その3)。
【図10】キャリアユニットに配設されるディスク検出スイッチ及びディスク用湾曲壁を説明するための図である。
【図11】ディスクレバーの動作を説明するための図である。
【図12】前面ベゼルの正面図である。
【図13】前面ベゼルの側断面図である。
【図14】前面ベゼルの開閉蓋131,132がディスクカートリッジ13の挿入操作により開放動作した状態を示す側断面図である。
【図15】ディスク11,12が開閉蓋131,132のスリット135に挿入された動作状態を示す側断面図である。
【図16】ドア部材開閉駆動機構140が設けられた前面ベゼル130の背面図である。
【図17】図16中A−A線に沿う縦断面図である。
【図18】ドア部材開閉駆動機構140を側方からみた側面図である。
【図19】挿入された記録媒体に応じたディスクレバー60の動作位置を示すための平面図である。
【図20】記録媒体挿入前のドア部材開閉駆動機構140の動作状態を示す側断面図である。
【図21】ディスク11,12の挿入、イジェクト時のドア部材開閉駆動機構140の動作状態を示す側断面図である。
【図22】ディスク11,12がキャリアユニット70の搬送動作により装置内にローディングされているときの動作状態を示す側断面図である。
【図23】ディスクカートリッジ13の挿入時の動作状態を示す側断面図である。
【図24】ディスクカートリッジ13のイジェクト(排出)時の動作状態を示す側断面図である。
【図25】ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70の搬送動作により装置内にローディングされているときの動作状態を示す側断面図である。
【図26】本発明の一実施例であるディスク装置に8cmディスクがローディング開始位置まで挿入された状態を示す図である。
【図27】本発明の一実施例であるディスク装置に8cmディスクがローディング完了位置までローディングされた状態を示す図である。
【図28】本発明の一実施例であるディスク装置が8cmディスクに対し記録/再生処理を実施している状態を示す図である。
【図29】本発明の一実施例であるディスク装置に12cmディスクがローディング開始位置まで挿入された状態を示す図である。
【図30】本発明の一実施例であるディスク装置に12cmディスクがローディング完了位置までローディングされた状態を示す図である。
【図31】本発明の一実施例であるディスク装置が12cmディスクに対し記録/再生処理を実施している状態を示す図である。
【図32】本発明の一実施例であるディスク装置にディスクカートリッジがローディング開始位置まで挿入された状態を示す図である。
【図33】本発明の一実施例であるディスク装置がディスクカートリッジ内のディスクに対し記録/再生処理を実施している状態を示す図である。
【符号の説明】
10 ディスク装置
11 8cmディスク
12 12cmディスク
13 ディスクカートリッジ
14 デジタルビデオディスク
15 シャッタ
15a 先端部
20 ベース
24 ターンテーブル
25 ディスクモータ
26 ピックアップ
27 ガイドシャフト
28 第1のディスクレバー駆動カム
29 第2のディスクレバー駆動カム
30 ホルダ駆動スライダ
31 カム板部
32,33 斜めカム
40 ホルダ
46 垂下部
47,48 従動ピン
57 回動軸
58 クランパ
59 クランパホルダ
60 ディスクレバー
61 レバー本体部
70 キャリアユニット
71 上部半体
72 右下部半体
73 左下部半体
74(74−1,74−2,74−3,74−4) クリップディスク
77 カートリッジレバー
78 シャッタレバー
103,104 カートリッジレバー案内溝
120 ベースカバー
130 前面ベゼル
131,132 ドア部材
133 挿入口
135 スリット
136,137 弾性部材
140 ドア部材開閉駆動機構
141 ブラケット
142 スライド部材
143 コイルバネ
144 回動部材
145 トーションバネ
157 摺動ガイド
157a 低水平部
157b 傾斜部
157c 高水平部

Claims (1)

  1. 内部にディスク状記録媒体が収容されたカートリッジが挿入または排出される開口と、
    該開口を通過した前記ディスク状記録媒体が挿入されるホルダと、
    前記カートリッジが所定装着位置に移動する過程で前記カートリッジのシャッタを開くシャッタ開閉機構と、
    を備えてなるディスク装置において、
    前記カートリッジの挿入過程で前記シャッタが開方向に移動すると共に、前記カートリッジを前記ホルダ内の所定高さ位置に導くように前記シャッタが摺動する傾斜部を有するガイド部を備えてなることを特徴とするディスク装置。
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