JP3545725B2 - 光ディスク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大容量記録型光ディスクの記録フォーマット、特にランダムに記録可能で、かつ、2つ以上の情報記録面を持つ多層大容量の光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光ディスクのトラック構造の一例を、図10を用いて説明する。ディスク状記録媒体の半径方向に複数のグルーブトラック11及びランドトラック12が交互に配置されている。各トラックは半径方向に微小量ウォブルされている。また、各トラックは半径方向にそろった複数の円弧状セクタに分割されており、各円弧状セクタの先頭部には、記録領域を識別するためのアドレス情報を有するヘッダ6が配置されている。
【0003】
ヘッダ6はディスク半径方向にそろった、すなわち放射線上に配置されている。この例では、各トラックの幅は約0.6μm、グルーブ部の溝深さは約60nmである。またこの例ではセクタの長さは約6mmで、2048バイトのユーザ容量に相当する。グルーブ部およびランド部は約20nmの振幅で半径方向に揺動(ウォブル)されている。ウォブルの周期はセクタの長さの1/232すなわち、約25μmに設定されている。この1:232と言う比は、記録データの長さ(チャネルビット長)に対してウォブルの周期が整数倍になるように選ばれた結果である。これは、ウォブルから記録クロックを容易に生成できるようにするためである。
【0004】
図10はトラック先頭部のヘッダ部分すなわち識別情報部分の詳細を示したものである。図10で識別情報は第1の位置631、第2の位置632の2つの場所に半径方向にそろって放射状に配置されている。前後のトラックはグルーブ部11同士、ランド部12同士で接続している。この図の例では各識別情報はその右側の情報トラックの記録領域に対応している。さらに、図の右側のグルーブトラック11に対応する識別情報は第1の位置631に、ランドトラック12に対応する識別情報は第2の位置632に配置されている。すなわち、識別情報は、情報トラックに沿う方向の位置が隣接するトラック同士で異なっておりかつ2つ隣のトラックとは一致するように配置されている。すなわち、ランドとグルーブトラックの境界線上で見ると、識別情報の配置位置を第一と第二の領域に分け、1トラックおきに交互に第一と第二の識別情報領域を用いる構成となっている。
【0005】
このため、例えば、グルーブ部11上を光スポット21が走査した場合、常にどちらか片方のピットだけが再生されることとなり隣接トラックからのクロストークが生じる心配が無い。従って、プリピットに配されたアドレス情報をクロストーク無く良好に再生することが可能となる。プリピットのアドレス情報はこの例では8/16変調符号(チャンネルビット長0.14μm)により記録されている。
【0006】
ヘッダ部の識別情報は小さな窪み(ピット)によって、形成されている。これはディスクの製造時に基板の凹凸などとして、グルーブなどと同時に形成される。
【0007】
記録膜としては、相変化型記録膜(GeSbTe)が用いられており、記録マークは非晶質領域の形で形成される。
【0008】
以上の従来例については、たとえば、特許第2856390号などに詳しく記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例の識別情報、すなわちアドレスの配置方法に置いては、隣接トラック識別情報に起因するクロストークの影響を取り除くことができた。しかし、例えば、2トラック隣の識別情報が一つの光のスポット内に入るような条件で再生したときには、クロストークの影響が大きく出る問題があった。
【0010】
このような問題が生じる条件は、例えば、図11に示すように、記録層として2層(15,16)を有する光ディスクにおいて、二層のうちの一つの層16に光スポットを集光して情報再生した場合に、他方の層15上での光スポット21に関して起こりうる。なぜなら、層15の上では光スポットはフォーカスされていないため、光スポット21がボケて非常に大きくなってしまい、複数のトラックの影響を同時に受けることになるからである。
【0011】
この場合、半径方向に揃った識別情報が同時に一つのスポット内に入ってしまうことになるため、この識別情報部の影響が非常に大きくなってしまい、二層記録媒体への展開は実質的に不可能であった。
【0012】
同様の層間の影響は図12に示したように、記録部と未記録部が混在する場合にも現れる。図12の例では記録単位領域(記録ユニット)の先頭が複数のトラック11にわたって周方向に揃っている。このため、光スポット21が記録済みの記録単位領域13が多数存在する領域から、未記録部が大多数である領域へと移動したときに、光スポット全体では反射率や透過率が大きく変化することになる。このため、この層15が光スポットの反射光や透過光に急激に影響を与えるため、多層記録型ディスクでの層間の影響によって、記録再生対象の層16の再生信号品質が大きく劣化することになる。
【0013】
本発明の目的は、上記課題を解決し、2層記録媒体への適用が容易な記録フォーマットを有する光ディスクを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の光ディスクは、第1の層のディスク状基板と第2の層のディスク状基板とが合わせられており、それぞれのディスク状基板の記録層に、スパイラル状のグルーブと該グルーブに隣接するスパイラル状のランドの両者で構成されたトラックを有する光ディスクにおいて、
前記グルーブが途切れた領域に少なくとも情報記録単位の番号が記録された識別情報が、前記グルーブトラックおよびランドトラックの延長線上に配された微小な凹部あるいは凸部であるプリピットにより予め記録されており、かつ前記グルーブの途切れた領域がトラックに沿って一定の間隔D(mm)を置いて形成されており、ディスク内の任意のトラック1周はM×D+α(mm)あるいはM×D−α(mm)(M:自然数、α:0でない正の実数)のいずれかの長さを持ち、αはディスク内で一定であり、前記グルーブトラック上の識別情報(Nバイト)と前記ランドトラック上の識別情報(Nバイト)はそれぞれ2つに分割されており、かつ前記分割された各々の識別情報(N/2,N/2)は、そのトラック方向の前後にランド部を有し、且つ分割された識別情報とその前後のランド部とは同じ長さであり、各識別情報の前後左右がランド部となるように配置されている。
【0015】
またこの発明の光ディスクは、第1の層のディスク状基板と第2の層のディスク状基板とが合わせられており、それぞれのディスク状基板の記録層に、スパイラル状のグルーブと該グルーブに隣接するスパイラル状のランドの両者で構成されたトラックを有する光ディスクにおいて、前記グルーブが途切れた領域に少なくとも情報記録単位の番号が記録された識別情報が、前記グルーブトラックおよびランドトラックの延長線上に配された微小な凹部あるいは凸部であるプリピットにより予め記録されており、かつ前記グルーブの途切れた領域がトラックに沿って一定の間隔D(mm)を置いて形成されており、ディスク内の任意のトラック1周はM×D+α(mm)あるいはM×D−α(mm)(M:自然数、α:0でない正の実数)のいずれかの長さを持ち、αはディスク内で一定であり、前記グルーブトラック上の識別情報(Nバイト)は2つに分割されており、かつ前記分割された各々の識別情報(N/2,N/2)は、そのトラック方向の前後にランド部を有し、且つ分割された識別情報とその前後のランド部とは同じ長さであり、各識別情報の前後左右がランド部となるように配置されている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1に本発明の光ディスクのトラックおよびヘッダ領域の配置を示す。光ディスク101は例えば直径120mmの円盤状のディスクであり、中心部にはディスクを回転させるモータに取り付けるための内穴102(例えば直径15mm)が開いている。光ディスク101の記録領域最内周部103(例えば直径48mm)から記録領域最外周部104(例えば直径116mm)の間の領域にはグルーブがスパイラル状に形成されており、データの記録再生を行うことができる。
【0018】
図1には記録再生可能な領域内の識別情報部すなわちヘッダ領域を含む周辺の拡大図を上部に示している。本実施の形態の光ディスクはいわゆるランド&グルーブ記録フォーマットの光ディスクであり、物理的な凹部により形成されたグルーブトラック105と隣接する2つのグルーブトラック105の間に相対的に形成されたランドトラック106が情報記録トラックとして配置されている。グルーブトラック105とランドトラック106は記録領域107を構成し、例えばディスク媒体の相変化によるマークを記録可能であり、このマークによりユーザデータが記録される。
【0019】
グルーブトラック105はユーザデータの記録単位毎にその先頭の一部が途切れており、その途切れた領域(ヘッダ領域108)に例えば記録単位の番号を示す識別情報が、微小な凹部あるいは凸部であるプリピットにより予め記録される。ヘッダ領域108はトラックに沿ってほぼ一定の間隔D(mm)をおいて配置される。このときの様子を図8に示す。図8(a)の場合は、グルーブトラック105がスパイラル状に一周する長さ(曲線ABの長さ)は、ヘッダ領域108の先頭から次のヘッダ領域108の先頭までの長さがD(mm)であるので、M×D−α(mm)(Mは正の整数で図8の場合は6、αは実数)となる。
【0020】
すなわち、トラック一周後のヘッダ領域108は一周前のヘッダ領域からα(mm)だけずれて形成される。光ディスク101内の任意のトラックにおいてこの条件が成り立つように構成すると、ディスク全面においてヘッダ領域108が半径方向に揃わずに、少しずつずれながら形成される。こうして、結果としてヘッダ領域108はディスク上でグルーブトラック105のスパイラル形状とは異なるスパイラル形状に形成される。なお、図8(b)のようにグルーブトラック105がスパイラル状に一周する長さを、M×D+α(mm)としてもよい。この場合は、ヘッダ領域108によりディスク上に形成されるスパイラル形状が図8(a)とは逆方向の形状になる。
【0021】
ここで、例えば2層の記録層を有する光ディスクへの本発明の光ディスクのトラックおよびヘッダ領域の配置を考える。
【0022】
図2のように、情報記録層が対物レンズ121に近い側から第0層122、第1層123と積層されているとする。この場合、第1層123に集光した光スポットは、第0層122ではフォーカスされずボケた状態(デフォーカス状態)で非常に大きな光スポットを形成することになる。この第0層122に形成されたデフォーカス状態の光スポットの反射光は、対物レンズ121内に、第1層123に集光した光スポットによる反射光と共に入射するため、情報記録再生上、漏話(クロストーク)成分となる。したがって、第0層122のデフォーカス状態の光スポットによる反射光が大きく変動する場合は、正確な情報記録再生に大きな影響を及ぼし、実質的に記録再生が不可能となってしまう。
【0023】
本発明の光ディスクにおいて第1層123の情報を記録再生する場合の、第0層122のデフォーカス状態の光スポットの状態を図3(a)に示す。
【0024】
本発明の光ディスクにおいては上記のようにヘッダ領域108がディスク上でスパイラル状に形成されているため(図3上図参照)、デフォーカス状態の光スポット124内にヘッダ領域108が大きな面積を占めることがなく、光スポット124の移動とともに、徐々にヘッダ領域108を横切るようになる。このとき光スポット124による反射光量は大きな変動を示さない。
【0025】
一方、従来の光ディスクでは図3(b)の如く、デフォーカス状態の光スポット21は、半径方向に揃って放射状に配置されたヘッダ領域6を横切るとき、記録領域24が光スポット21内のほぼ全域を占める状態から、ヘッダ領域6が光スポット21内のほぼ全域を占める状態へと急激に変化するため反射光量が大きく変動してしまうことになる。このときの情報再生対象である第1層123の再生信号の様子を図9に示す。
【0026】
本発明の光ディスクの場合は、第0層122からの反射光量は大きな変動を示さないため、図9(a)のように安定したレベルを維持する。一方、従来の光ディスクの場合は図9(b)のように、第0層122上のデフォーカス状態の光スポット21がヘッダ領域6を横切るときに反射光量が大きく変化するため、第1層123の再生信号を大きく変動させてしまう。このように、従来問題となっていたヘッダ領域によるクロストークが本発明による光ディスクでは問題とならなくなる。また、従来問題となっていた記録部と未記録部が混在する場合についても、本発明の光ディスクでは問題とはならなくなる。これは図4に示すように記録済みの記録単位領域が多数存在する領域125から、未記録部が大多数である記録領域126へと移動したとき、光スポットは緩やかに両領域を移行することになり、従来のような急激な反射率変化を起こさないからである。
【0027】
こうして、本発明の光ディスクでは従来問題となっていたデフォーカス状態の光スポットによる他方の層への影響が抑制され、2層の記録層への情報の展開が初めて可能となるのである。
【0028】
次に、本発明の光ディスクにおけるヘッダ領域のプリピットの配置について説明する。図1のヘッダ領域108にはグルーブトラック105およびランドトラック106の延長線上に、記録単位の番号等を含む識別情報をプリピットとして記録する。このとき、グルーブトラック105上のプリピットヘッダ109とランドトラック106上のプリピットヘッダ110は半径方向に隣接させた場合、互いの信号がクロストークとなるため、円周方向にずらして配置する。
【0029】
この条件の下になるべくヘッダ領域を短く構成した場合には図5(a)のような構成になる。この場合、プリピットヘッダ109とプリピットヘッダ110の長さを共にNバイトとすると、グルーブトラック105およびランドトラック106が途切れる区間は、2Nバイトとなる。しかしこのようにヘッダ領域108を構成すると、グルーブ上のプリピットヘッダ109はその両隣にランド領域が隣接するのに対して、ランド上のプリピットヘッダ110は一方がランド領域であるが、他方はグルーブ領域が非常に近接して配されることになる。この場合、プリピットヘッダ109とプリピットヘッダ110の再生信号振幅が一致しない状態となることが容易に想像される。したがって、このようなプリピットヘッダの配置は好ましくない。
【0030】
そこで図5(b)のようにプリピットヘッダの両隣が常にランド領域となるように、グルーブトラック105およびランドトラック106の途切れる区間を広げて構成する。この場合は、グルーブ上のプリピットヘッダ109とランド上のプリピットヘッダ110を再生した場合はほぼ同一の信号振幅が得られることが期待できる。ところで、この場合、グルーブトラック105とランドトラック106の途切れる区間は3Nバイトとなる。各トラックのヘッダ領域において有効な情報(識別情報)はそのうちNバイトのみであるため、残りの2Nバイトは冗長な領域である。本発明の光ディスクではこの冗長な領域を低減させるために図5(c)のようなプリピットヘッダの配置を採る。識別情報に含まれる記録単位の番号は通常読取り率の向上のため2回同じ情報が繰返し記録されることが多い。したがって、この識別情報を記録したプリピットヘッダは同一の記録単位の番号が記録された2つのプリピットヘッダとして物理的に2等分することが可能である。
【0031】
そこで、グルーブ上のプリピットヘッダ109とランド上のプリピットヘッダ110を各々2等分し、図5(c)のように分割したプリピットヘッダの間に互いのプリピットヘッダが入るように交互に配置する。こうすると、各々のプリピットヘッダの長さはN/2バイトとなりグルーブトラック105とランドトラック106が途切れる区間は2.5Nバイトとなる。各トラックのヘッダ領域において有効な情報(識別情報)は分割前と同じくNバイトであるため、冗長な領域は1.5Nバイトとなり分割前よりも25%低減した、よって本発明のプリピットヘッダの配置を採ることにより、冗長度が低減でき、ひいてはユーザデータ容量を拡大するという効果があるのである。
【0032】
なお、図5(c)のようなプリピットヘッダの配置を採る場合、図8で説明したトラック1周の長さとは、グルーブトラック105あるいはランドトラック106がスパイラル状に一周する長さであるので、その一周あたりのずれ量αは図5(c)からも分かるように1つのプリピットヘッダ長の2倍(Nバイト)となる。
【0033】
次に、本発明の別の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0034】
図6は、本発明の光ディスクの第2の実施形態の全体図およびヘッダ領域周辺拡大図である。
【0035】
本実施形態は、グルーブトラックのみを情報記録トラックとして用いる、いわゆるグルーブ記録フォーマットの光ディスクに本発明を適用したものである。第1の実施形態である図1の光ディスクとの違いは、グルーブトラック105のみを情報を記録再生するトラックとして用いる点である。したがって、ヘッダ領域108もグルーブトラック105上にのみ配置される。ヘッダ領域108はトラックに沿ってほぼ一定の間隔D(mm)をおいて配置されるのは第1の実施の形態と同じである。また、グルーブトラック105がスパイラル状に一周する長さとヘッダ領域間隔との関係も、図8の第1の実施の形態と同じであり、トラック1周後のヘッダ領域108は一周前のヘッダ領域からα(mm)だけずれて形成される。
【0036】
結果としてヘッダ領域108がディスク上でスパイラル状に形成されるのは第1の実施形態と同じである。したがって、2層の情報記録層をもつ光ディスクにおける情報記録層間のクロストークの問題は、第1の実施の形態と同様の議論により、問題とならなくなるのは明らかである。
【0037】
次に、本実施形態の光ディスクにおけるヘッダ領域のプリピットの配置について図7を用いて説明する。グルーブトラック105のみにプリピットヘッダ109を配置する場合に、なるべくヘッダ領域を短く構成した場合には図7(a)のようになる。この場合、プリピットヘッダ109の長さをNバイトとすると、グルーブトラック105が途切れる区間はNバイトとなる。しかしこのようにヘッダ領域108を構成すると、プリピットヘッダ109には左右にグルーブ領域が非常に近接して配されることになる。
【0038】
この場合、プリピットヘッダ109の信号振幅が十分に得られない状態となることが容易に想像される。したがって、このようなプリピットヘッダ配置は好ましくない。そこで図7(b)のようにプリピットヘッダの両隣が常にランド領域となるように、グルーブトラック105の途切れる区間を広げて構成する。こうすると、プリピットヘッダ109を再生した場合に十分な信号振幅が期待できる。この場合、グルーブトラック105の途切れる区間は3Nバイトとなる。各トラックのヘッダ領域において有効な情報(識別情報)はそのうちNバイトのみであるため、残りの2Nバイトは冗長な領域である。
【0039】
したがって、第1の実施の形態の光ディスクと同様に本実施形態の光ディスクではこの冗長な領域を低減させるために図7(c)のようなプリピットヘッダの配置を採る。すなわち、プリピットヘッダ109を同一の記録単位の番号が記録された2つのプリピットヘッダとして物理的に2等分し、分割したプリピットヘッダの間に隣接するトラックのプリピットヘッダが入るように隣接トラックで交互に配置するのである。こうすると、各々のプリピットヘッダの長さはN/2バイトとなりグルーブトラック105が途切れる区間は2.5Nバイトとなる。各トラックのヘッダ領域において有効な情報(識別情報)は分割前と同じくNバイトであるため、冗長な領域は1.5Nバイトとなり分割前よりも25%低減した。
【0040】
よって本実施の形態のプリピットヘッダの配置を採ることにより、第1の実施形態の光ディスクと同じく冗長度が低減でき、ひいてはユーザデータ容量を拡大するという効果があるのである。
【0041】
なお、図7(c)のようなプリピットヘッダの配置を採る場合、上述したトラック一周あたりのずれ量αは図から明らかなように、1つのプリピットヘッダ長とほぼ同一(N/2バイト)となる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ディスクは、ディスク上にスパイラル状に形成されたグルーブあるいはグルーブとランドの情報記録トラックにユーザデータを記録するものであり、識別情報をグルーブの途切れた領域(ヘッダ領域)にプリピットとして記録する。このヘッダ領域をディスク半径方向について少しずつ(α)ずらして形成し、ディスク面内でヘッダ領域がスパイラルを形成するように構成する。これににより、2層の情報記録層を有する光ディスクにおいて、一方の層から他方の層へ漏れこむクロストークを低減することが可能となる。
【0043】
また、識別情報を含むプリピットヘッダを2等分させ、隣接するトラック上のプリピットヘッダの間に交互に配置することにより、ヘッダ領域をトラック毎にずらしたことによる冗長度を軽減する事ができ、ユーザデータ容量を増加させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の光ディスクの全体図およびヘッダ領域周辺の拡大図。
【図2】2層の情報記録層を持つ光ディスクにおける光ビームの集光の様子を表す図。
【図3】デフォーカス状態の光スポットが情報記録層を走査する様子を表す図。
【図4】デフォーカス状態の光スポットが記録済み領域と未記録領域のある情報記録層を走査する様子を表す図。
【図5】本発明の第1の実施形態において、識別情報を記録したプリピットヘッダを分割することによる効果を説明する図。
【図6】本発明の第2の実施形態の光ディスクの全体図およびヘッダ領域周辺の拡大図。
【図7】本発明の第2の実施形態において、識別情報を記録したプリピットヘッダを分割することによる効果を説明する図。
【図8】本発明光ディスクにおいて、1トラックに渡るヘッダ領域の配置を説明する図。
【図9】記録層を2層有する光ディスクの第1層を再生した場合の再生信号の様子を表す図。
【図10】従来の光ディスクのトラック構造の一例を表す図。
【図11】従来の光ディスクの記録層を2層有する光ディスクにおける光ビームの集光の様子を表す図。
【図12】従来の光ディスクにおいて、記録済み領域と未記録領域がある場合の光スポットとの相対関係を表す図。
【符号の説明】
101…光ディスク、102…内穴、103…記録領域最内周部、104…記録領域最外周部、105…グルーブトラック、106…ランドトラック、107…記録領域、108…ヘッダ領域、109…プリピットヘッダ(グルーブ)、110…プリピットヘッダ(ランド)。
Claims (4)
- 第1の層のディスク状基板と第2の層のディスク状基板とが合わせられており、それぞれのディスク状基板の記録層に、スパイラル状のグルーブと該グルーブに隣接するスパイラル状のランドの両者で構成されたトラックを有する光ディスクにおいて、
前記グルーブが途切れた領域に少なくとも情報記録単位の番号が記録された識別情報が、前記グルーブトラックおよびランドトラックの延長線上に配された微小な凹部あるいは凸部であるプリピットにより予め記録されており、かつ前記グルーブの途切れた領域がトラックに沿って一定の間隔D(mm)を置いて形成されており、
ディスク内の任意のトラック1周はM×D+α(mm)あるいはM×D−α(mm)(M:自然数、α:0でない正の実数)のいずれかの長さを持ち、αはディスク内で一定であり、
前記グルーブトラック上の識別情報(Nバイト)と前記ランドトラック上の識別情報(Nバイト)はそれぞれ2つに分割されており、かつ前記分割された各々の識別情報(N/2,N/2)は、そのトラック方向の前後にランド部を有し、且つ分割された識別情報とその前後のランド部とは同じ長さであり、各識別情報の前後左右がランド部となるように配置されていることを特徴とする光ディスク。 - 前記分割された識別情報に記録された情報記録単位の番号は同一であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記αは、前記分割された一つの識別情報の物理的長さの略2倍であることを特徴とする請求項2記載の光ディスク。
- 第1の層のディスク状基板と第2の層のディスク状基板とが合わせられており、それぞれのディスク状基板の記録層に、スパイラル状のグルーブと該グルーブに隣接するスパイラル状のランドの両者で構成されたトラックを有する光ディスクにおいて、
前記グルーブが途切れた領域に少なくとも情報記録単位の番号が記録された識別情報が、前記グルーブトラックおよびランドトラックの延長線上に配された微小な凹部あるいは凸部であるプリピットにより予め記録されており、かつ前記グルーブの途切れた領域がトラックに沿って一定の間隔D(mm)を置いて形成されており、
ディスク内の任意のトラック1周はM×D+α(mm)あるいはM×D−α(mm)(M:自然数、α:0でない正の実数)のいずれかの長さを持ち、αはディスク内で一定であり、
前記グルーブトラック上の識別情報(Nバイト)は2つに分割されており、かつ前記分割された各々の識別情報(N/2,N/2)は、そのトラック方向の前後にランド部を有し、且つ分割された識別情報とその前後のランド部とは同じ長さであり、各識別情報の前後左右がランド部となるように配置されていることを特徴とする光ディスク。
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