JP3545669B2 - Architectural shock absorber and manufacturing method thereof - Google Patents

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JP3545669B2 JP2000098303A JP2000098303A JP3545669B2 JP 3545669 B2 JP3545669 B2 JP 3545669B2 JP 2000098303 A JP2000098303 A JP 2000098303A JP 2000098303 A JP2000098303 A JP 2000098303A JP 3545669 B2 JP3545669 B2 JP 3545669B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、建築物の構造体の一部に、地震時等において加えられる構造体を変形させようとする外力を減衰したり、そのような外力の伝達を遮断する等のために建築物の構造体間に取り付けられる、建築物用緩衝装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、例えば、地震時等において建築物に加えられる、構造物を変形させようとする外力を減衰するために、例えば、図5,6に示すように、油圧制震ダンパー14(建築物用緩衝装置)を有する制震構造10が取り付けられている。すなわち、図5は建築物1の構造を示す図であり、この建築物1には柱3や梁5の他に、V字型のブレース(筋交い)7が設けられている。
【0003】
ブレース7の下端部と梁5(又は床8)との間には、制震構造10が設置されている。すなわち図6に示すように、梁5の両端部上には各々、梁5と一体的に固定された固定ブロック12が設けられ、この固定ブロック12とV字型のブレース7の下端部7aとの間に、油圧制震ダンパー14が設けられている。
【0004】
油圧制震ダンパー14は、図7に示すように、その一端部(図中左端部)のピン結合部にシリンダ16が連結され、その他端部(図中右端部)のピン結合部にピストン18が連結されていて、シリンダ16の内部に、ピストン18によって分割されて内部に作動油が充填された油室20,21を有している。油室20と油室21とは、バルブユニット23の途中に絞り部19が設けられた油路23aを介して連通している。
【0005】
このような油圧制震ダンパー14は、建築物1へ加わる地震等の外力により、ブレース7の下端部7aと固定ブロック12とが接近するように建築物1の構造が変形するときは、油圧制震ダンパー14は収縮動作を行う。すなわち、ピストン18がシリンダ16の油室21の突き当たり面(図7中左側面)の方に接近するように相対移動し、油室21内の作動油がバルブユニット23の途中に絞り部19が設けられた油路23aを通って油室20内に移動する。
【0006】
このとき作動油は、断面積が絞られている絞り部19が設けられたバルブユニット23の油路23aを通って移動するため、作動油の移動が抵抗を受ける。このことにより、シリンダ16とピストン18の相対移動速度、すなわちブレース7の下端部7aと固定ブロック12との接近速度を低く抑えて、外力によるブレース7の下端部7aと固定ブロック12間の急激な接近運動を減衰させることができる。
【0007】
ブレース7の下端部7aと固定ブロック12とが、互いに離隔するように建築物1の構造が変形する場合は、油圧制震ダンパー14は上記収縮動作とは逆の伸長動作を行う。すなわち、ピストン18がシリンダ16の油室20の突き当たり面(図7中右側面)の方に接近するように相対移動するような、伸長動作を油圧制震ダンパー14は行う。このことにより、ブレース7の下端部7aと固定ブロック12との間の離隔速度を低く抑えて、外力によるブレース7の下端部7aと固定ブロック12間の急激な離隔運動を減衰させることができる。
【0008】
このような油圧制震ダンパー14のシリンダ16は、図8,9に示すような円筒状のシリンダ体16aを有し、このシリンダ体16aは鋳造により形成されている。図8に示すように、シリンダ体16aの外周には、絞り部19を有するバルブユニット23を取り付けるための平面部25aを有する座部25が、鋳造によりシリンダ体16aに一体的に形成されている。
【0009】
この座部25にはシリンダ体16aにかけて2つの孔27,28(連通路)があけられており、この2つの孔27,28は、ピストン18により隔てられた図8中左右の油室の各々と、バルブユニット23の油路23aの両端とを連通している。
【0010】
そして2つの孔27,28はその軸線が、シリンダ体16aの軸線と直交する線に対して傾いて設けられている。このため、2つの孔27,28の軸線の傾き角を変えたり座部25の高さや長さ等を変えることにより、ピストン18のストロークが異る仕様によりサイズが異る別の油圧制震ダンパー14のシリンダ体16aに対しても、マニホールド等の仲介部品を用いることなく同一のバルブユニット23を共用することを可能としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の油圧制震ダンパー14のシリンダ体16aは鋳造により形成されているため、その型の製作やその型の鋳物砂への型込め作業等が必要となるため、油圧制震ダンパー14のコストが高くなってしまうという問題があった。
【0012】
その上、異る仕様の油圧制震ダンパー14のサイズの異るシリンダ体16aの間で、同一のバルブユニット23を共用するためには、シリンダ体16aの座部25の高さや長さ等のサイズを変える必要が生じ、そのようなサイズの異る毎にシリンダ体16aの鋳物の型の製作や、その型の鋳物砂への型込め作業等が必要となって、油圧制震ダンパー14にかかるコストが著しく高くなってしまうという問題があった。
【0013】
このような問題を解決するために、図10,11に示すようなシリンダ体66が考えられる。これは、安価な鋼管を用いたシリンダ体66の外周面に、バルブユニット23を取り付けるための平面部50aを有する座部材50を接触させて、その座部材50の周部をシリンダ体66の外周面に溶接により溶着したものである。
【0014】
座部材50にはシリンダ体66の肉厚部分にかけて各々が同軸状の2つの孔56,57(連通路)があけられており、この2つの孔56,57は、ピストン18により隔てられた図7中の左右の油室21,20の各々と、バルブユニット23の油路23aの両端とを連通している。このように鋳物を用いないで座部材50を有するシリンダ体66を製造することにより、従来の鋳物のシリンダ16よりもコストを低減させることができる。
【0015】
そして、異る仕様で油圧制震ダンパーのシリンダ体66のサイズが変った場合には、同一のシリンダ体66に高さや長さ等を変えた別の座部材50を溶着したシリンダ66と交換するだけで、同一のバルブユニット23を異る仕様の油圧制震ダンパー間で共用することが可能となる。このため、従来の鋳物を用いた場合のように異る仕様の油圧制震ダンパー毎に異るシリンダ16の型を作り替えて製造しなくとも済むので、上記鋳物のシリンダ16の場合よりも著しくコストを低減させることができる。
【0016】
しかしながら、このような座部材50を設けたシリンダ66にあっては、その座部材50の周部をシリンダ体66の外周面に溶接により溶着しただけなので、座部材50の内周面とシリンダ体66の外周面との間の機械的な隙間を完全に除去することはできない。このため、その隙間を通って2つの孔56と57とが直接連通して、バルブユニット23の絞り部19による2つの油室間の作動油の移動量の制御を正常に行えなくなるという新たな問題が生じてくる。
【0017】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、シリンダ体を鋳造により形成する場合に比べて安価に形成することができると共に、バルブユニットによる2つの油室間の作動油の移動量の制御を正常に行うことができる建築物用緩衝装置及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の建築物用緩衝装置は、
シリンダ体の外周面上に接触して取付けたバルブユニット取付け用の座部材に予め設けられた貫通孔内を隙間なく溶着金属で埋めると共に、
前記溶着金属部分と前記シリンダ体の肉厚部分を同軸状に穿通することによって、前記バルブユニットの油路の両端と前記シリンダ体内の2つの油室の各々とを連通する連通路を形成した構成としたものである。
【0019】
このような構成の建築物用緩衝装置によれば、鋳物を用いなくともバルブユニット取付け用の座部材を有するシリンダ体を形成することができるので、シリンダ体を鋳造により形成する場合に比べて、建築物用緩衝装置のコストを著しく低減させることができる。
【0020】
また、溶着金属部分とシリンダ体の肉厚部分を同軸状に穿通することによって、バルブユニットの油路の両端とシリンダ体内の2つの油室の各々とを連通する連通路を形成したため、連通路同士が直接連通することを防止できるので、バルブユニットによる2つの油室間の作動油の移動量の制御を正常に行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1,図2は、本発明による建築物用緩衝装置及びその製造方法の第1の実施の形態について説明するために参照する図である。
【0022】
図1,図2は、油圧制震ダンパー(建築物用緩衝装置)のシリンダ26のシリンダ体26aを示す図である。このシリンダ体26aは、鋼管により形成されており、このシリンダ体26aの外周面には、絞り部19を有するバルブユニット23を取り付けるための平面部30aを有する、座部材30の周部が溶接されることにより、座部材30がシリンダ体26aの外周面に接触した状態で設けられている。この座部材30には、予め2つの孔32,32があけられている。
【0023】
この孔32,32は、座部材30がシリンダ体26aの外周面上に設けられた後で、孔32,32内のシリンダ体26aの外周面上に溶接棒を溶かして作った溶着金属34により隙間なく埋められる。そして、孔32,32から平面部30aより上に盛り上がった溶着金属34の不要部分は、その平面部30aと同一平面となるよう切削加工、或は研削加工により除去される。
【0024】
その孔32,32内の溶着金属34からシリンダ体26aの肉厚部にかけて同軸状に、バルブユニット23の油路23aの両端とシリンダ体26aの内側の油室の各々とを連通する2つの孔36,37(連通路)が、ドリル加工により貫いて形成される。この2つの孔36,37は、ピストン18により隔てられた図1中左右2つの油室20,21間をバルブユニット23の油路23aを介して連通する油路の一部を構成している。
【0025】
このような本発明の第1の実施の形態によれば、シリンダ体26aに鋳物よりも安価な鋼管を用いて、溶接によりその外周面上に座部材30を設けたシリンダ体26aを形成することができるので、油圧制震ダンパーのコストを、シリンダ体を鋳造により形成する場合に比べて低減させることができる。
【0026】
そして、溶着金属34により座部材30の孔32,32内を隙間無く埋めてから2つの孔36,37をあけるので、たとえ座部材30の内周面とシリンダ体26aの外周面との間に微小な隙間があったとしても、その微小な隙間は溶着金属34により塞がれて孔36,37間に油が直接流れることを防止することができる。このため、バルブユニット23による2つの油室間の作動油の移動量の制御を正常に行うことができる。
【0027】
また、2つの孔36,37はその軸線が、シリンダ体26aの軸線と直交する線に対して傾いて設けられている。このため、2つの孔36,37の軸線の傾き角を変えたり座部材30の高さや長さ等を変えることにより、ピストン18のストロークが異る仕様の油圧制震ダンパーのシリンダ体に対しても、マニホールド等の仲介部品を用いることなく同一のバルブユニット23を共用することを可能としている。
【0028】
また、従来のようにシリンダ体を鋳物で形成する場合は、バルブユニット23用の座部の高さや長さを変えるためには別の型を用いてまた鋳造し直さなければならないので、バルブユニット23を共用しようとすると、油圧制震ダンパーの仕様が異る毎に別の型を用いて鋳造し直さなければならない。このため従来は油圧制震ダンパーにかかるコストが著しく高くつくが、上記第1の実施の形態によれば座部材30のサイズを変えるだけで済むので、油圧制震ダンパーにかかるコストを著しく低減させることができる。
【0029】
一方、座部材30は比較的大きな面積の1つの部品に2つの孔32,32があいているので、それらの2つの孔32,32の孔あけ位置、すなわち2つの孔36,37の孔あけ位置の自由度を大きくすることができるという利点もある。
【0030】
なお、この第1の実施の形態においては座部材30は、その周部が溶接されることによりシリンダ体26aの外周面に設けられたが、座部材30はネジ止め等他の手段によりシリンダ体26aの外周面に設けてもよい。
【0031】
図3,図4は、本発明の第2の実施の形態について説明するために参照する図である。
前記第1の実施の形態においては、座部材30をシリンダ体26aの外周面上に溶接により設けたものであったのに対し、この第2の実施の形態は、油圧制震ダンパーのシリンダ46のシリンダ体46aの肉厚部に大きな孔40をあけ、この孔40にバルブユニット取付け用の座部材42を機械的に嵌合して、そのフランジ部42aをシリンダ体46aの外周面上に溶接して設けた点において異るものである。
【0032】
そして、バルブユニット23の油路23aの両端とシリンダ体46aの内側の油室の各々とを連通する2つの孔44,45(連通路)が、ドリル加工により貫いて形成される。2つの孔44,45は、ピストン18により隔てられた図3中左右2つの油室20,21間をバルブユニット23の油路23aを介して連通する油路の一部を構成している。
【0033】
このような本発明の第2の実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、この第2の実施の形態においては、シリンダ体46aに大きな孔40を1つあけ、この大きな孔40に1つの座部材42を機械的に嵌合して設け、この1つの座部材42に2つの孔44,45をあけたが、これと異り、シリンダ体46aに上記孔40よりは小さな孔を2つあけ、この2つの孔の各々に座部材42よりは小さい座部材を機械的に嵌合して設け、この2つの座部材の各々に1つずつ孔44,45のような、油路を構成する孔をあけるようにしてもよい。
【0034】
また、前記第1,第2の実施の形態においては、孔36,37、孔44,45が、シリンダ体26a,シリンダ体46aの軸線と直交する軸に対して傾いた軸線を有していたが、孔36,37、孔44,45は、シリンダ体26a,シリンダ体46aの軸線と直交する軸と一致する軸線を有するようにしてもよい。
【0035】
また、前記実施の形態においては外部から加えられた振動を減衰する油圧制震ダンパーについて説明したが、本発明は油圧制震ダンパーに限定する必要はなく、例えば外部から加えられた振動の伝達を遮断する油圧免振ダンパー等の、他のどのような種類の建築物用緩衝装置にも本発明は適用することができる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について具体的に述べてきたが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて、その他にも各種の変更が可能なものである。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、鋳物を用いなくともバルブユニット取付け用の座部材を有するシリンダ体を形成することができるので、シリンダ体を鋳造により形成する場合に比べて、建築物用緩衝装置のコストを著しく低減させることができる。
【0038】
また、溶着金属部分とシリンダ体の肉厚部分を同軸状に穿通することによって、バルブユニットの油路の両端とシリンダ体内の2つの油室の各々とを連通する連通路を形成したため、連通路同士が直接連通することを防止できるので、バルブユニットによる2つの油室間の作動油の移動量の制御を正常に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る油圧制震ダンパーのシリンダ26のシリンダ体26a及び座部材30を示す側面断面図である。
【図2】図1におけるシリンダ体26aのA−A線断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る油圧制震ダンパーのシリンダ46のシリンダ体46a及び座部材42を示す側面断面図である。
【図4】図3におけるシリンダ体46aのA−A線断面図である。
【図5】制震構造10を用いた建築物1の構造を示す概念図である。
【図6】図5における建築物1の各階における制震構造10の拡大詳細図である。
【図7】図6における制震構造10に用いる従来の油圧制震ダンパー14の拡大断面図である。
【図8】図7におけるシリンダ16のシリンダ体16aを示す側面断面図である。
【図9】図8におけるシリンダ体16aのA−A線断面図である。
【図10】他の従来のシリンダ体66を示す側面断面図である。
【図11】図10におけるシリンダ体66のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 建築物
3 柱
5 梁
7 ブレース
7a 下端部
8 床
10 制震構造
12 固定ブロック
14 油圧制震ダンパー
16 シリンダ
16a シリンダ体
18 ピストン
19 絞り部
20,21 油室
23 バルブユニット
23a 油路
25 座部
25a 平面部
26 シリンダ
26a シリンダ体
27,28 孔
30 座部材
30a 平面部
32 孔
34 溶着金属
36,37 孔
40 大きな孔
42 座部材
42a フランジ部
44,45 孔
46 シリンダ
46a シリンダ体
50 座部材
50a 平面部
56,57 孔
66 シリンダ体
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to, for example, a construction for a part of a structure of a building for attenuating an external force for deforming the structure applied at the time of an earthquake or the like or for interrupting the transmission of such an external force. BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a shock absorber for a building, which is attached between structures of objects, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, in order to attenuate an external force applied to a building at the time of an earthquake or the like to deform the structure, for example, as shown in FIGS. A damping structure 10 having a shock absorber is mounted. That is, FIG. 5 is a view showing the structure of the building 1. The building 1 is provided with a V-shaped brace 7 in addition to the columns 3 and the beams 5.
[0003]
A vibration control structure 10 is provided between the lower end of the brace 7 and the beam 5 (or the floor 8). That is, as shown in FIG. 6, a fixed block 12 fixed integrally with the beam 5 is provided on both ends of the beam 5, and the fixed block 12 and the lower end 7 a of the V-shaped brace 7 are provided. The hydraulic vibration damper 14 is provided between them.
[0004]
As shown in FIG. 7, the hydraulic damper 14 has a cylinder 16 connected to a pin connection at one end (left end in the drawing) and a piston 18 connected to a pin connection at the other end (right end in the drawing). Are connected to each other, and have oil chambers 20, 21 which are divided by a piston 18 and filled with hydraulic oil inside the cylinder 16. The oil chamber 20 and the oil chamber 21 communicate with each other via an oil passage 23a provided with a throttle portion 19 in the middle of the valve unit 23.
[0005]
Such a hydraulic vibration damper 14 is used when the structure of the building 1 is deformed such that the lower end 7a of the brace 7 and the fixed block 12 approach each other due to an external force such as an earthquake applied to the building 1. The vibration damper 14 performs a contracting operation. That is, the piston 18 relatively moves so as to approach the abutting surface (the left side surface in FIG. 7) of the oil chamber 21 of the cylinder 16, and the hydraulic oil in the oil chamber 21 is compressed in the valve unit 23 by the throttle 19. It moves into the oil chamber 20 through the provided oil passage 23a.
[0006]
At this time, the hydraulic oil moves through the oil passage 23a of the valve unit 23 provided with the throttle portion 19 having a reduced cross-sectional area, so that the movement of the hydraulic oil receives resistance. As a result, the relative moving speed of the cylinder 16 and the piston 18, that is, the approach speed between the lower end 7 a of the brace 7 and the fixed block 12 is suppressed to be low, and the abrupt movement between the lower end 7 a of the brace 7 and the fixed block 12 due to external force. Approaching movement can be attenuated.
[0007]
When the structure of the building 1 is deformed so that the lower end 7a of the brace 7 and the fixed block 12 are separated from each other, the hydraulic vibration damper 14 performs an extension operation opposite to the contraction operation. That is, the hydraulic vibration damper 14 performs an extension operation such that the piston 18 relatively moves so as to approach the end surface (the right side surface in FIG. 7) of the oil chamber 20 of the cylinder 16. As a result, the separation speed between the lower end 7a of the brace 7 and the fixed block 12 can be kept low, and the rapid separation movement between the lower end 7a of the brace 7 and the fixed block 12 due to external force can be attenuated.
[0008]
The cylinder 16 of such a hydraulic vibration damper 14 has a cylindrical cylinder body 16a as shown in FIGS. 8 and 9, and this cylinder body 16a is formed by casting. As shown in FIG. 8, on the outer periphery of the cylinder body 16a, a seat portion 25 having a flat portion 25a for mounting the valve unit 23 having the throttle portion 19 is formed integrally with the cylinder body 16a by casting. .
[0009]
The seat portion 25 has two holes 27, 28 (communication passages) formed through the cylinder body 16a. The two holes 27, 28 are respectively separated from the left and right oil chambers in FIG. And both ends of the oil passage 23a of the valve unit 23.
[0010]
The two holes 27 and 28 are provided such that their axes are inclined with respect to a line perpendicular to the axis of the cylinder body 16a. For this reason, by changing the inclination angle of the axis of the two holes 27 and 28 or changing the height and length of the seat 25, another hydraulic vibration damper having a different size according to the specification in which the stroke of the piston 18 is different. The same valve unit 23 can be shared with the fourteen cylinder bodies 16a without using intermediate components such as a manifold.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the cylinder body 16a of such a conventional hydraulic damper 14 is formed by casting, it is necessary to manufacture the mold and to mold the mold into molding sand. There is a problem that the cost of the damper 14 increases.
[0012]
In addition, in order to share the same valve unit 23 between the cylinder bodies 16a of different sizes of the hydraulic vibration dampers 14 of different specifications, it is necessary to adjust the height and length of the seat 25 of the cylinder body 16a. It is necessary to change the size. For each such size difference, it is necessary to manufacture a mold for the casting of the cylinder body 16a and to insert the mold into the casting sand. There is a problem that such a cost is significantly increased.
[0013]
In order to solve such a problem, a cylinder body 66 as shown in FIGS. This is achieved by bringing the seat member 50 having the flat portion 50a for mounting the valve unit 23 into contact with the outer peripheral surface of the cylinder body 66 using an inexpensive steel pipe, It is welded to the surface by welding.
[0014]
The seat member 50 is provided with two coaxial holes 56 and 57 (communication passages) through the thick portion of the cylinder body 66, and the two holes 56 and 57 are separated by the piston 18. Each of the left and right oil chambers 21 and 20 in 7 communicates with both ends of an oil passage 23a of the valve unit 23. By manufacturing the cylinder body 66 having the seat member 50 without using a casting as described above, the cost can be reduced as compared with the conventional casting cylinder 16.
[0015]
When the size of the cylinder body 66 of the hydraulic vibration damper changes according to different specifications, the cylinder body 66 in which another seat member 50 having a different height or length is welded to the same cylinder body 66 is replaced. With only this, it becomes possible to share the same valve unit 23 between hydraulic dampers of different specifications. For this reason, it is not necessary to remodel and manufacture a different cylinder 16 for each hydraulic vibration damper having a different specification as in the case of using a conventional casting. Cost can be reduced.
[0016]
However, in the cylinder 66 provided with such a seat member 50, since the peripheral portion of the seat member 50 is merely welded to the outer peripheral surface of the cylinder body 66 by welding, the inner peripheral surface of the seat member 50 and the cylinder body It is not possible to completely remove the mechanical gap between the outer peripheral surface 66 and the outer peripheral surface 66. Therefore, the two holes 56 and 57 communicate directly with each other through the gap, and the control of the movement amount of the hydraulic oil between the two oil chambers by the throttle portion 19 of the valve unit 23 cannot be performed normally. Problems arise.
[0017]
In view of the above problems, the present invention can form the cylinder body at a lower cost as compared with the case where the cylinder body is formed by casting, and normally controls the movement amount of the hydraulic oil between the two oil chambers by the valve unit. It is an object of the present invention to provide a shock absorber for a building and a method for manufacturing the shock absorber, which can be carried out at a time.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a shock absorber for buildings of the present invention is:
Filling the through holes provided in advance in the valve unit mounting seat member, which is mounted in contact with the outer peripheral surface of the cylinder body, with the weld metal without gaps,
A configuration in which the welded metal portion and the thick portion of the cylinder body are penetrated coaxially to form a communication path that communicates both ends of the oil passage of the valve unit with each of the two oil chambers in the cylinder body. It is what it was.
[0019]
According to the shock absorber for buildings having such a configuration, a cylinder body having a seat member for mounting the valve unit can be formed without using a casting, so that compared with a case where the cylinder body is formed by casting, The cost of the building shock absorber can be significantly reduced.
[0020]
In addition, since the welded metal portion and the thick portion of the cylinder body are penetrated coaxially to form a communication passage connecting both ends of the oil passage of the valve unit and each of the two oil chambers in the cylinder body, the communication passage is formed. Since direct communication can be prevented, the amount of movement of hydraulic oil between the two oil chambers by the valve unit can be controlled normally.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described with reference to the drawings.
FIGS. 1 and 2 are diagrams referred to for describing a first embodiment of a building shock absorber and a method of manufacturing the same according to the present invention.
[0022]
1 and 2 are views showing a cylinder body 26a of a cylinder 26 of a hydraulic vibration damper (building shock absorber). The cylinder 26a is formed of a steel pipe, and the outer periphery of the cylinder 26a is welded to the periphery of a seat member 30 having a flat portion 30a for mounting the valve unit 23 having the throttle portion 19 thereon. Thus, the seat member 30 is provided in a state of being in contact with the outer peripheral surface of the cylinder body 26a. The seat member 30 is provided with two holes 32, 32 in advance.
[0023]
After the seat member 30 is provided on the outer peripheral surface of the cylinder body 26a, the holes 32, 32 are formed by a weld metal 34 formed by melting a welding rod on the outer peripheral surface of the cylinder body 26a in the holes 32, 32. Filled without gaps. Unnecessary portions of the weld metal 34 rising from the holes 32, 32 above the plane portion 30a are removed by cutting or grinding so as to be flush with the plane portion 30a.
[0024]
Two holes communicating both ends of the oil passage 23a of the valve unit 23 and each of the oil chambers inside the cylinder 26a coaxially from the weld metal 34 in the holes 32, 32 to the thick portion of the cylinder 26a. 36 and 37 (communication passages) are formed by drilling. The two holes 36 and 37 constitute a part of an oil passage that communicates between the two left and right oil chambers 20 and 21 in FIG. 1 separated by the piston 18 via the oil passage 23 a of the valve unit 23. .
[0025]
According to such a first embodiment of the present invention, a cylinder 26a having a seat member 30 provided on the outer peripheral surface thereof is formed by welding using a steel pipe that is less expensive than a casting for the cylinder 26a. Therefore, the cost of the hydraulic vibration damper can be reduced as compared with the case where the cylinder body is formed by casting.
[0026]
Then, the holes 32, 32 of the seat member 30 are filled with the weld metal 34 without any gap, and then the two holes 36, 37 are opened. Therefore, for example, between the inner peripheral surface of the seat member 30 and the outer peripheral surface of the cylinder body 26a. Even if there is a minute gap, the minute gap can be closed by the weld metal 34 to prevent oil from flowing directly between the holes 36 and 37. Therefore, the control of the movement amount of the hydraulic oil between the two oil chambers by the valve unit 23 can be performed normally.
[0027]
The two holes 36 and 37 are provided such that their axes are inclined with respect to a line orthogonal to the axis of the cylinder body 26a. For this reason, by changing the inclination angle of the axis of the two holes 36 and 37 or changing the height and length of the seat member 30, the stroke of the piston 18 is different from the cylinder body of the hydraulic vibration damper having a different stroke. Also, it is possible to share the same valve unit 23 without using an intermediate component such as a manifold.
[0028]
Further, when the cylinder body is formed by casting as in the prior art, the valve unit must be re-cast using another mold in order to change the height and length of the seat for the valve unit 23. In order to use the same 23, it is necessary to recast using a different mold every time the specifications of the hydraulic damper are different. For this reason, conventionally, the cost of the hydraulic vibration damper is extremely high. However, according to the first embodiment, only the size of the seat member 30 needs to be changed, so that the cost of the hydraulic vibration damper is significantly reduced. be able to.
[0029]
On the other hand, since the seat member 30 has two holes 32, 32 in one part having a relatively large area, the positions of the two holes 32, 32, that is, the holes 36, 37 are formed. There is also an advantage that the degree of freedom of the position can be increased.
[0030]
In the first embodiment, the seat member 30 is provided on the outer peripheral surface of the cylinder body 26a by welding the periphery thereof. However, the seat member 30 may be provided by another means such as screwing. 26a may be provided on the outer peripheral surface.
[0031]
FIG. 3 and FIG. 4 are diagrams referred to for describing a second embodiment of the present invention.
In the first embodiment, the seat member 30 is provided on the outer peripheral surface of the cylinder body 26a by welding. On the other hand, in the second embodiment, the cylinder 46 of the hydraulic vibration damper is provided. A large hole 40 is made in a thick portion of the cylinder body 46a, and a seat member 42 for mounting a valve unit is mechanically fitted into the hole 40, and the flange portion 42a is welded on the outer peripheral surface of the cylinder body 46a. It is different in that it is provided as such.
[0032]
Then, two holes 44 and 45 (communication passages) communicating both ends of the oil passage 23a of the valve unit 23 and each of the oil chambers inside the cylinder body 46a are formed by drilling. The two holes 44 and 45 constitute a part of an oil passage that communicates between the two left and right oil chambers 20 and 21 in FIG. 3 separated by the piston 18 via the oil passage 23a of the valve unit 23.
[0033]
According to the second embodiment of the present invention, the same effects as those of the first embodiment can be obtained.
In the second embodiment, one large hole 40 is formed in the cylinder body 46a, and one large seat member 42 is provided in the large hole 40 by mechanical fitting. In contrast to this, two holes 44 and 45 are formed in the cylinder body 46a, and two holes smaller than the hole 40 are formed in the cylinder body 46a, and a seat member smaller than the seat member 42 is provided in each of the two holes. The two seat members may be provided with holes that form an oil passage, such as the holes 44 and 45, one by one.
[0034]
In the first and second embodiments, the holes 36 and 37 and the holes 44 and 45 have axes inclined with respect to axes perpendicular to the axes of the cylinder bodies 26a and 46a. However, the holes 36 and 37 and the holes 44 and 45 may have an axis coinciding with an axis orthogonal to the axis of the cylinder body 26a and the cylinder body 46a.
[0035]
Further, in the above-described embodiment, the hydraulic damper for damping the vibration applied from the outside has been described. However, the present invention is not limited to the hydraulic damper, and for example, the transmission of the vibration applied from the outside may be performed. The present invention can be applied to any other type of building shock absorber, such as a shut-off hydraulic anti-vibration damper.
[0036]
As described above, the embodiments of the present invention have been specifically described. However, the present invention is not limited to the above embodiments, and various other changes may be made based on the technical idea of the present invention. It is possible.
[0037]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a cylinder having a seat member for mounting a valve unit can be formed without using a casting. The cost of the shock absorber can be significantly reduced.
[0038]
In addition, since the welded metal portion and the thick portion of the cylinder body are penetrated coaxially to form a communication passage connecting both ends of the oil passage of the valve unit and each of the two oil chambers in the cylinder body, the communication passage is formed. Since direct communication can be prevented, the amount of movement of hydraulic oil between the two oil chambers by the valve unit can be controlled normally.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view showing a cylinder body 26a and a seat member 30 of a cylinder 26 of a hydraulic damper according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view taken along line AA of the cylinder body 26a in FIG.
FIG. 3 is a side sectional view showing a cylinder body 46a and a seat member 42 of a cylinder 46 of a hydraulic damper according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a sectional view taken along line AA of the cylinder body 46a in FIG.
FIG. 5 is a conceptual diagram showing a structure of a building 1 using a vibration control structure 10.
6 is an enlarged detailed view of a vibration control structure 10 on each floor of the building 1 in FIG.
7 is an enlarged sectional view of a conventional hydraulic damper 14 used for the damping structure 10 in FIG.
8 is a side sectional view showing a cylinder body 16a of the cylinder 16 in FIG.
9 is a cross-sectional view of the cylinder body 16a in FIG. 8 taken along line AA.
FIG. 10 is a side sectional view showing another conventional cylinder body 66.
11 is a sectional view taken along line AA of the cylinder body 66 in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Building 3 Column 5 Beam 7 Brace 7a Lower end 8 Floor 10 Vibration control structure 12 Fixed block 14 Hydraulic vibration damper 16 Cylinder 16a Cylinder body 18 Piston 19 Throttle part 20, 21 Oil chamber 23 Valve unit 23a Oil passage 25 Seat part 25a flat portion 26 cylinder 26a cylinder body 27, 28 hole 30 seat member 30a flat portion 32 hole 34 weld metal 36, 37 hole 40 large hole 42 seat member 42a flange portion 44, 45 hole 46 cylinder 46a cylinder body 50 seat member 50a flat surface Part 56, 57 hole 66 cylinder body

Claims (2)

シリンダ体の外周面上に接触して取付けたバルブユニット取付け用の座部材に予め設けられた貫通孔内を隙間なく溶着金属で埋めると共に、
前記溶着金属部分と前記シリンダ体の肉厚部分を同軸状に穿通することによって、
前記バルブユニットの油路の両端と前記シリンダ体内の2つの油室の各々とを連通する連通路を形成した
ことを特徴とする建築物用緩衝装置。
Filling the through holes provided in advance in the valve unit mounting seat member, which is mounted in contact with the outer peripheral surface of the cylinder body, with the weld metal without gaps,
By penetrating the welded metal part and the thick part of the cylinder body coaxially,
A damping device for a building, wherein a communication passage communicating between both ends of an oil passage of the valve unit and each of two oil chambers in the cylinder is formed.
貫通孔を有するバルブユニット取付け用の座部材をシリンダ体の外周面上に接触して取付け、
前記貫通孔内を隙間なく溶着金属で埋めた後に、
前記溶着金属部分と前記シリンダ体の肉厚部分を同軸状に穿通することによって、
前記バルブユニットの油路の両端と前記シリンダ体内の2つの油室の各々とを連通する連通路を形成する
ことを特徴とする建築物用緩衝装置の製造方法。
A seat member for mounting a valve unit having a through hole is mounted in contact with the outer peripheral surface of the cylinder body,
After filling the through hole with the weld metal without gaps,
By penetrating the welded metal part and the thick part of the cylinder body coaxially,
A method of manufacturing a shock absorber for a building, comprising forming a communication passage connecting both ends of an oil passage of the valve unit and each of two oil chambers in the cylinder.
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