JP3540731B2 - 眼底画像変形合成方法、そのプログラムを記録した記録媒体、及び眼底画像変形合成装置 - Google Patents

眼底画像変形合成方法、そのプログラムを記録した記録媒体、及び眼底画像変形合成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影角度の異なる複数枚の眼底画像を入力とする画像合成に関する。さらに詳しくは、眼底の血管や脈絡膜などが接合境界線上において不整合のない合成画像を得る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮影角度の異なる複数枚の眼底画像から1枚の全体画像を作成する場合、いろいろな角度から平面でない同一の対象を撮影して得られた複数枚の画像を元に画像合成されるため、種々の問題を生じる。
【0003】
例えば、「リモートセンシング画像のディジタルモザイク処理」に記載の手法のように、撮影対象上の同一の点が一致するようにアフィン変換等の簡単な幾何変換を施して平面上でつなぎ合わせる方法が知られている。
【0004】
しかし、上記の方法では、周辺部に歪みのある眼底画像同士は、完全に合致させることはできないとの問題がある。これは、眼底は3次元の曲面構造をしており、その一部を2次元平面に投影した写真では、中心から周辺に向かって歪みが増大していることが原因である。
【0005】
また、眼底画像が対象である場合に、眼球は完全な球体ではないし、光線の通り道である水晶体の屈折率も均一ではないために複数の画像を正確につなぎ合わせて画像を合成することが困難であるとの問題に対する対策として、複数の画像データから複数箇所を検出することで元の曲面を算出して精度良くつなぎ合わせる方法が提案されている(特開平6−243232号)。
【0006】
しかし、画像全体を変形するためには球面上に多数の対応点を設定する必要があり、そのため多くのメモリ容量や多くの計算時間が必要であり、対応点以外は大きな誤差が内在したままであるとの問題がある。そのため、画像の接合境界における血管等の画像は完全に繋がらないという問題がある。さらに、複数の対応点を満足するような方程式は、対応点の数が少ないと元の曲面と違う球面となるし、対応点数が多いと求めるアルゴリズムの誤差を最小する収束条件を満たすことができず、発散してしまい無限ループに陥るという問題がある。
【0007】
アフィン変換を繰り返すことで精度を向上させる方法、例えば特開平7−152895号が提案されている。しかし、対応する2点以外、すなわち、対応点として選択されなかった血管などは接合境界線において整合しないとの問題を解決するものではない。
【0008】
さらに、本発明者の出願にかかる特開2000−23921号がある。この発明は、眼底画像上の対応点を合致させることによって眼底画像を合成するものであるが、眼底画像の境界部分、すなわち、接合境界線(以下、接合線)において、画像を変形させて、血管をシームレスにつなげようとするものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
シームレスな眼底画像を提供することは、眼科医から患者への病状説明や、インフォームドコンセントの場面において、あるいは、病状を医師間で説明する際に重要である。
【0010】
本発明の課題は、眼底のレーザー治療前の病変部位の位置把握などのため、最も重要な眼底の血管走行の具合や脈絡膜の様子が1枚の画像で把握可能な、眼科医にとって違和感の少ないシームレスな眼底画像を、複数枚の画像を元に合成する方法を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は以下に列記する手段を採用する。
【0012】
その一手段は、撮影角度の異なる複数枚の眼底画像から合成画像を得る眼底画像変形合成装置、および、眼底画像変形合成装置における眼底画像変形合成方法であって、同一被験者の視線の異なる複数枚の眼底画像を入力し、それらのうちの2枚の眼底画像A,Bについて、合成位置を定め該合成位置を合致させて前記2枚の眼底画像を合成する重ね合わせ処理過程と、前記合致させた合成位置を通る接合線で眼底画像Aと眼底画像Bを接合する過程(例えば、眼底画像Aと眼底画像Bが横並びならば、縦に接合し、眼底画像Aと眼底画像Bが縦並びならば、横に接合するなど)と、前記眼底画像Aおよび眼底画像Bにおいて、それぞれ接合線上を通る血管を検出し該接合線と該血管との交点を前記眼底画像Aおよび眼底画像Bそれぞれから求める過程と、前記接合線と血管との交点を中心とした一定サイズの周辺領域を前述の接合前の眼底画像Aから取り、該眼底画像Aの1交点に対応する眼底画像Bの交点ペアを見つけるため、該眼底画像Bの接合線上で抽出された全ての、または眼底画像Aの交点から一定の距離の、または血管本数で制限された前記接合線と血管との交点およびその近傍点を中心とした接合前の眼底画像B上の周辺領域との相関を求め、その相関値が一定値以上で最大の時、該眼底画像Aの前記血管の1交点と対応する眼底画像Bの位置とする交点ペアを見つけるために行う接合線上の交点相関計算処理過程と、前記接合線上の交点相関計算処理過程を用いて、眼底画像A上における他の全ての前記接合線と血管との交点に対する眼底画像B上の前記接合線と血管との交点ペアを見つけた後、各相関値を比較し、各対応血管を決定する対応血管決定処理過程と、眼底画像Aの前記接合線と血管との交点と、眼底画像Bの前記接合線と血管との交点との該接合線上の中点で、前記対応血管同士を接続するために、眼底画像A,Bそれぞれにおいて、該接合線上の各連続する2交点を一辺とし、該接合線から一定の長さをもう一辺とする長方形を、対応する該接合線から一定の長さ離れた該接合線と平行な一辺の長さは同一とし、対応する該接合線上の各連続する2中点を一辺とする台形に、変形させる画像変形処理過程と、前記変形した画像同士を合成する画像変形合成処理過程と、前記合成された合成画像を表示する過程および前記合成画像を蓄積する過程のいずれか一方または双方とを有することを特徴とするものである
【0013】
あるいは、前記重ね合わせ処理過程では、2枚の眼底画像A,Bを任意の位置に重ね合わせ、重なっている領域内の任意の点を合成位置とすることを特徴とする上記の眼底画像変形合成装置、および、眼底画像変形合成方法である。
【0014】
あるいは、前記重ね合わせ処理過程では、ポインティングデバイスを用いて手動で操作者が入力指示を行った2枚の眼底画像A,Bについて処理を行うことを特徴とする上記の眼底画像変形合成装置、および、眼底画像変形合成方法である。
【0015】
あるいは、前記重ね合わせ処理過程では、同一被験者の視線の異なる眼底画像を複数枚入力する眼底画像入力過程と、前記入力された複数枚の眼底画像を画像処理により2値化し、血管画像を抽出する過程と、前記抽出された血管画像を細線化し、血管の交点である分岐点および交叉点を求める過程と、前記複数枚の眼底画像のうちで合成対象となる2枚の眼底画像A,Bのうち、眼底画像A上のある血管の1交点を中心した一定サイズの周辺領域に対する眼底画像B上で抽出された全ての血管の交点およびその近傍点を中心とした周辺領域との相関を求め、その相関の最大値を眼底画像Aの前記血管の1交点と対応する眼底画像Bの位置とする交点ペアを見つける交点相関計算処理過程と、前記眼底画像A上の他の各交点に対する眼底画像B上の交点ペアを見つける前記交点相関処理を行い、見つけた各交点ペアの中で最大でかつある閾値以上の相関値を持つ交点ペアを当該2枚の眼底画像の合成位置とする合成位置決定処理過程と、前記合成位置決定処理過程で決定された交点ペアの位置を合致させることにより前記2枚の眼底画像を合成する過程とを有することを特徴とする上記の眼底画像変形合成装置、および、眼底画像変形合成方法である。
【0016】
あるいは、上記の眼底画像変形合成方法における過程をコンピュータに実行させるプログラムを、該コンピュータが読み取り可能な媒体に記録したことを特徴とする眼底画像変形合成プログラムを記録した記録媒体である。
【0017】
いろいろな角度から撮影して得られた眼底画像から合成された1枚の全体画像が、あたかも元より1枚の画像として撮影されたのように切れ目のない、すなわちシームレスな画像としての印象を与える主因子を検討したところ、撮影された各画像に対する変形操作が均等に行われることよりも、画像の接合線近傍において血管あるいは脈絡膜の画像が不整合なく合成されていることが多大な影響を与えていることを発見した。
【0018】
そこで、本発明は、血管等の交差点あるいは分岐点を特徴点として、その特徴点を通る眼底画像の接合境界線を中心とする両側に、それぞれ一定幅で、接合境界線に接する一定幅の各画像の内側領域、すなわち局所的な領域についてのみ画像の線形変形を行うことにより、少ない演算量とメモリ量により、シームレスな合成画像を得ることを可能としたものである。
【0019】
前記の線形変換において、入力された画像の血管等が45度を超える程度に大きく変形を受けると、境界線においてシームレスに接合しているとの印象はほとんど失われてしまう。前記変換においては、原画像に対して血管等が特に40度以下の屈折であることが好ましい。
【0020】
本発明では、そのために、画像の変換において対応する血管を見つける際に走査する範囲を限定するとの手段を採用した。具体的には、接合境界線上において接合境界線上の血管を中心とする両側に、一定幅の局所領域の長さ以下に対応する血管を見い出す探索範囲を限定することである。すなわち、血管等の画像の過度の屈折を抑止するためには、接合境界線を中心とする両側の局所領域の幅を一定の長さ以上とする必要がある。
【0021】
本発明では、3枚以上の画像が重なっている場合には、重なっている2枚の画像を接合する接合線において変形を行う。対応する2枚の決め方は任意の方法で構わない。例えば表示における優先順位に従って上位2枚の接合線で処理する。あるいは、先ず2枚について、接合線において変形処理を行い、その後、次の画像との接合線において変形処理を行うというように順次繰り返すというような方法でも構わない。
【0022】
また、眼底画像を接合する接合線は、直線である必要はなく、曲線であっても構わない。
【0023】
なお、入力される眼底画像は、少なくとも1以上の眼底画像と重なり合っている領域があることを前提としている。したがって、重なりが1つもない眼底画像が入力された場合は、本発明で処理することは可能であるが、重なる場所が見つからないため、合成はされない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
【0025】
図1,2,3に本発明の眼底画像変形合成方法の一実施形態例のフローチャートを、図4に本発明の眼底画像変形合成方法を実施するための一構成例を示す。
【0026】
図1において、S101はスタート、S102は眼底画像を複数枚入力する処理、S103は眼底画像を2値化し、血管画像を抽出する処理、S104は血管画像を細線化し、血管の交点(分岐点および交叉点)を求める処理、S105は眼底画像A上の血管の1交点と、重ね合わせる対象である眼底画像B上の全ての交点もしくはその近傍点を、中心とした一定サイズの周辺領域に対する相関を求め、最大相関値を持つ交点ペアを見つける処理、S106は眼底画像A上の血管の全ての交点に対してS105を処理し、各交点ペアの中で最大かつある閾値以上の交点ペアを2枚の眼底画像(A,B)の合成位置とする処理、S107はS106で決定された交点ペアの位置を合致させることにより2枚の眼底画像(A,B)を合成する処理、S108は全ての画像を処理したか?の判断処理を示す。S108において、Noの場合には、全ての画像を処理するまでS105からの処理を繰り返し、Yesの場合には、下記のS109からの処理へ移行する。
【0027】
S109はS107で決定された交点ペアを通る接合線で画像を切断し、画像を接合する処理、S110は接合線上を通る血管(S104の細線化された血管)と接合線との交点を2枚の眼底画像(A,B)から求める処理、S111はS110で求めた眼底画像AとBの交点を中心とした一定サイズの周辺領域に対する相関を求め、一定値以上で最大の相関値を持つ交点ペアを対応する交点と見なす処理、S112は眼底画像Aの血管と眼底画像Bの血管を接合線上において、眼底画像AとBのS111で求めた2つの交点の接合線上での中点で対応血管を接続するために眼底画像A,Bそれぞれにおいて該接合線の各連続する2交点を1辺とし、接合線から一定の長さをもう1辺とする長方形を、対応する各連続する2中点を1辺とする台形に変形する処理、S113は変形した眼底画像同士を接合線上で接合する処理、S114は合成画像を表示する処理、S115は合成画像を蓄積する処理、S116はエンドを示す。
【0028】
図2は、上記S111の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0029】
図2において、S111−1はスタート、S111−2は眼底画像AおよびB上においてS110で求めた交点を中心とする一定サイズMの周辺領域(テンプレート)を求める処理、S111−2は眼底画像Aにある或るテンプレートTAiに対して、眼底画像B上のテンプレートTBjとの相関を計算し、或る閾値以上で最大の相関値をもつものを対応血管交点として抽出する処理(ただし、一定本数以上、一定の距離(45度以下の屈折)以上離れているものは探索対象から除く)、S111−3は全てのテンプレートを処理したか?の判断処理を示す。
【0030】
S111−3において、Noの場合には、全てのテンプレートを処理するまでS111−3の処理を繰り返し、Yesの場合には、S111−4のエンドとし、S111の処理を終える。
【0031】
図3は、上記S112の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0032】
図3において、S112−1はスタート、S112−2は2枚の画像A,Bそれぞれについて有効な対応血管交点に対しラベルP,Qを、P0,P1,…,Pn,Pn+1:画像Aの血管交点点列、Q0,Q1,…,Qn,Qn+1:画像Bの血管交点点列(ここでnはn番目の対応する血管交点である)のように付与する処理、S112−3は各血管交点との中点をRとし、中点の点列をR0,R1,…,Rn,Rn+1とする処理、S112−4は画像Aの血管交点点列から隣接する2点Pn,Pn+1を順に選択し2点Pn,Pn+1を結ふ線分を底辺とする高さw、頂点An+1の2等辺三角形(Pn,Pn+1,An+1)を定義し、さらに隣接する中点2点(Rn,Rn+1)を結ぶ線分を底辺とする高さw、頂点An+1の2等辺三角形(Rn,Rn+1,An+1)を定義する処理、S112−5は三角形(Pn,Pn+1,An+1)を三角形(Rn,Rn+1,An+1)に変形させる変換式を求める処理、S112−6はnを変化させ、全ての変換式を求めたか?の判断処理を示す。
【0033】
S112−6において、Noの場合には、全ての変換式を求めるまでS112−6の処理を繰り返し、Yesになれば、S112−7へ移行する。S112−7は求めた変換式に従い、長方形を台形に変形する処理を順次実行する処理、S112−8は変換処理を2枚の画像A,Bそれぞれについて全ての対象領域を長方形から台形に変形する処理を実行したか?の判断処理を示す。
【0034】
S112−8において、Noの場合には、全ての対象領域について処理するまでS112−8の処理を繰り返し、Yesになれば、S112−9のエンドとし、S112の処理を終える。
【0035】
図4において、201は複数枚の入力画像(眼底画像)、202は入力部、203は制御部、204は特徴抽出部、205は相関処理部、206は画像合成部、207は画像接合部、208は画像変形部、209は画像蓄積部、210はデータ蓄積部、211は表示部を示す。
【0036】
入力部202は外部から同一被験者の視線の異なる複数の眼底画像を入力し、特徴点抽出部204は該複数の眼底画像から特徴点を抽出し、相関処理部205は該抽出された特徴点の周辺領域の相関をとり、画像合成部206は該相関の高い領域の特徴点を合致させることにより画像合成し、画像接合部207は該合成される眼底画像の接合線で画像を接合し、例えば特徴抽出部204などに含まれる対応血管抽出部は該接合線上において対応する血管を抽出し、画像変形部208は該接合線上の対応血管を対応させるために対応血管周辺領域を変形させ、表示部211は該変形後の合成画像を表示し、画像蓄積部209は該合成画像を蓄積し、制御部203は前記各部を制御する。本発明は、少なくともこれらの各部を備えた画像処理手段を用いた眼底画像変形合成方法である。なお、対応血管周辺領域とは、接合線Lの各血管の対応する2交点(Pi,Pi+1)を1辺とし、接合線L上から一定距離wを別の辺とする矩形領域を指す。
【0037】
また、図5、図6(図5の一部拡大図)に本発明の眼底画像変形合成方法の一合成例、図7に接合線における対応血管の状態例を示す。
【0038】
図5、図6において、301は眼底画像A、302は眼底画像B、303は交点画像A、304は交点画像B、305は分岐点、306は交叉点、307は合成画像、308は周辺領域TKAi、309は交点KAi、310は周辺領域TKBj、311は交点KBj、312は近傍領域DKBj、313は接合線L、314は血管、Mは周辺領域TKAi(または周辺領域TKBj)の大きさ、Nは近傍領域DKBjの大きさを、それぞれ表す。なお、血管の交点の近傍領域もしくは単に近傍領域DKBj313とは、血管の交点(分岐点あるいは交叉点)(Pi,Qiなど)を中心とする大きさN×Nの矩形領域を指す。ここで、図6のように、NはMより小さく設定する。
【0039】
また、図7において、401は合成画像、402は画像A、403は画像B、TP1は画像A上の中心P1、大きさM×Mの周辺領域、TQ1は画像B上の中心Q1、大きさM×Mの周辺領域、P1,P2,P3,P4,P5は画像A上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれ交点を、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5は画像B上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれ交点を、TP5は画像A上の中心P5、大きさM×Mの周辺領域、TQ5は画像B上の中心Q5、大きさM×Mの周辺領域を、それぞれ表す。
【0040】
そして、図8に合成画像例を、図9に眼底画像変形合成処理例を示す。
【0041】
図8において、A1,A2,A3,A4,A5は画像A上で接合線L上における各血管の連続する2交点(PiとPi+1)を1辺とし接合線Lから一定距離wを別の辺(SiとSi+1)とする矩形領域で接合線Lと対辺の中点の位置をそれぞれ示し、B1,B2,B3,B4,B5は画像B上で接合線L上における各血管の連続する2交点(QiとQi+1)を1辺とし接合線Lから一定距離wを別の辺(UiとUi+1)とする矩形領域で接合線Lと対辺の中点の位置をそれぞれ示し、P1,P2,P3,P4,P5は画像A上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれ交点を、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5は画像B上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれ交点を、R1,R2,R3,R4,R5は画像AとBと接合線L上でのそれぞれの中点(R1はP1とQ1の中点、以下同様に、R2はP2とQ2の中点、R3はP3とQ3の中点、R4はP4とQ4の中点、R5はP5とQ5の中点)を、示す。ただし、P0,P6,Q0,Q6は、それぞれ画像A,Bの接合線と矩形領域が交わる両端点を示す。なお、図8の例においては、P3,Q3,R3は対応点のため同一点となる。
【0042】
また、図9において、601は処理画像を、602は変形合成画像をそれぞれ示す。
【0043】
まず、同一被験者の視線の異なる眼底画像を複数枚入力する処理S102としてデジタル眼底カメラを用いて撮影された入力画像201が入力部202を通じて入力され、制御部203を通じて画像蓄積部207へ蓄積する。また、制御部203では各眼底画像の位置関係(上下左右など)を把握し、データ蓄積部208へ蓄積する。この際、各眼底画像は少なくとも1つの眼底画像と重なりを持つ様に撮影する。次に、制御部203は、特徴抽出部204に対して各眼底画像を2値化し、血管画像を抽出する処理S103および該血管画像を細線化し、血管の交点(分岐点および交叉点)を求める処理S104を実行させる。
【0044】
ここでは例として、図5に示すような2枚のペアとなる眼底画像A301と眼底画像B302を合成する処理例を説明する。血管の分岐点および交叉点を求める処理S104まで実行された結果得られた分岐点305と交叉点306を眼底画像中にプロットすると、交点画像A303と交点画像B304のように表される。そして、眼底画像の位置関係に基づき、以下に説明する一連の処理(S105からS107)を隣り合う2枚の眼底画像の組み(図5の例では、眼底画像A301と眼底画像B302)を対象に繰り返し処理する。この際、位置関係に応じて、ある位置の眼底画像は、重なる位置を調べる対象となるペアの眼底画像の位置を限定する(例えば、眼底画像A301は眼底画像B302との重なる位置は調べるが、上下の眼底画像との重なる位置は調べないなど)こともできる。このような位置の限定は画像を変形しない場合や表示の優先度を考慮して行われる。また、位置の限定を行うと計算時間が減少する効果がある。
【0045】
制御部203は相関処理部205に対して、眼底画像A上の血管の1交点と、重ね合わせる対象である眼底画像B上の全ての交点もしくは近傍点を中心とした一定サイズの周辺領域に対する相関を求め、最大相関値を持つ交点ペアを見つける処理S105から決定された交点ペアの位置を合致させることにより2枚の眼底画像(A,B)を合成する処理S108までの一連の処理を実行するように指示する。なお、血管の交点の近傍点とは、血管の交点(分岐点あるいは交叉点)(Pi,Qiなど)を中心とする大きさN×Nの矩形領域(近傍領域DKBj)の範囲内に複数存在する点(N2個)のうちある一点を指す。また、血管の交点もしくは交点の近傍点を中心とする周辺領域(TKAi,TKBj,TPi,TQj)とは、血管の交点もしくは交点の近傍点を中心とする大きさM×Mの矩形領域を指す。この大きさM×Mの周辺領域は、この周辺領域の中心点が血管もしくは交点の近傍点となる範囲を移動可能である。
【0046】
処理概略は以下の通りである。基本的な考えは、眼底画像A301にある全ての血管の交点(分岐点または交叉点)を基準として、それぞれの交点に対応する血管の交点もしくはその近傍にあると予想される眼底画像B302上の対応点を探索するということである。なお、血管交点の近傍点は近傍領域DKBj内の点をとるとする。また、対応点とは、重なりのある2枚の眼底画像において、一方の眼底画像上の一点と他方の眼底画像上で対応する一点、すなわち眼底画像中の同一点、例えば同じ交点などを指す。眼底画像A301にある全ての血管の交点(分岐点または交叉点)中の一交点KAiと、眼底画像B302にある全ての血管の交点(分岐点または交叉点)KBjもしくは交点の近傍点との類似度合いを判定するために、眼底画像A301の血管の一交点を中心とする周辺領域TKAiと眼底画像B302にある全ての血管の交点もしくは交点の近傍点を中心とする周辺領域TKBjとの相関係数rを計算する。眼底画像A301の血管の一交点を中心とする周辺領域TKAiと最も相関の高い眼底画像B302上の交点もしくは交点の近傍点を中心とする周辺領域TKBjを見つけ、そのときの眼底画像A301の血管の一交点と眼底画像B302上の交点(もしくは交点の近傍点)を合成点とし、この合成点を合致させるように2枚の眼底画像301と302を合成する。この後、制御部203は画像接合部207に、S107で決定された交点ペアを通る接合線で画像を切断し、画像を接合する処理S109を行うように指示する。この際、切断前の画像301と302のデータも保持しておく。
【0047】
次に、上記合成点を通る接合線Lにおいて、画像を切断し、接合する場合に、接合線L上において、対応する血管同士が滑らかに接続できるように変形する処理を画像変形部208で行う。この場合、合成点は、前述のようにS108までの処理で自動的に求めても良いし、人が任意に指定した合成点でも構わない。
【0048】
先ず、制御部203から特徴抽出部204に指示し、接合線上を通る血管(S104の細線化された血管)と接合線との交点を2枚の眼底画像(A,B)から求める処理S110を行う。そして、S110で求めた眼底画像AとBの交点を中心とした一定サイズの周辺領域に対する相関を求め、一定値以上で最大の相関値を持つ交点ペアを対応する交点と見なす処理S111を行い、対応する血管の組を見つける。図7に示すように、接合線L上にある画像Aの血管の交点P1と画像Bの血管の交点Q1が対応するかを調べる。交点P1を中心とする矩形領域TP1を画像A402上で取り、その矩形領域TP1と、同様に交点Q1を中心とする矩形領域TQ1を画像B403上で取り、その矩形領域TQ1との相関値を調べる。同様に矩形領域TP1と矩形領域TQi(i=2,3,4,5)との相関を取る。各相関値を比較し、最大でかつ一定値以上の相関値をもつものを対応する交点ペアとする。
【0049】
この際、一定値以上の相関値が得られない交点については、変形して接続する血管から除外する。すなわち、明らかに対応する血管だけを変形させ、対応が見つからない血管については、処理をしない。この方針は、誤った変形をさせずに大きな変形をさせることができる効果がある。
【0050】
次に、制御部203から画像変形部208に指示し、眼底画像Aの血管と眼底画像Bの血管を接合線上において、眼底画像AとBのS111で求めた2つの交点の接合線上での中点で対応血管を接続するために眼底画像A,Bそれぞれにおいて該接合線の各連続する2交点を1辺とし、接合線から一定の長さをもう1辺とする長方形を、対応する各連続する2中点を1辺とする台形に変形する処理S112を行う。図8において、Pi,Qi(i=2,3,4,5)は対応する血管とする。また、P0とQ0,P6とQ6も対応するとする。図8の場合、P1とQ1の中点R1にP1とQ1を重ねるように変形を行う。すなわち、画像Aは三角形P011を三角形P011になる様に、変形を行い、画像Bは、三角形Q011を三角形Q011になる様に変形を行う。以下同様に、画像Aで、三角形Pii+1i+1を三角形Pii+1iに、画像Bで三角形Qii+1i+1を三角形Qii+1iに、それぞれ変形させる。
【0051】
そして、制御部203は、画像接合部207に指示し、変形した眼底画像同士を接合線上で接合する処理S113を実行する。
【0052】
以上で変形合成処理は終了し、制御部203を通じて、画像蓄積部207に合成画像を、データ蓄積部208に各画像の合成点の位置座標、画像n優先順位情報、合成方法等の合成データを、それぞれ蓄積する。この際、位置関係により複数の画像との合成が可能な場合には、位置の優先順位を定め、前面にある画像同士、重なりがある接合部について接合線上における画像の接合を本発明の画像変形合成手法を用いて行い、なめらかな血管および周辺の領域の接合を実現する。変形を行う必要が生じる理由は、球面である3次元構造をもつ眼底を2次元の平面に写像することにより、眼底写真の中央附近と周辺附近では歪みの程度が異なるためである。
【0053】
最後に合成した画像をディスプレイやプリンタ等の出力媒体に表示する合成画像を表示する処理S116を行う。
【0054】
本発明で行っている変形処理に用いている変換式について、図10を参照して説明する。変換後の個々の座標における画素値を変換式の逆写像を求めることにより取得する。変換後の座標値は、整数に量子化されているため、変換後の座標位置における画素値を計算するために逆写像を用いる。
【0055】
変換前の図形における3つのサンプル点{(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)}のgによる写像を{(x1',y1'),(x2',y2'),(x3',y3')}とすれば、gの逆写像Gはパラメータa〜fを用いて次のように表現される。
【0056】
【数1】
Figure 0003540731
【0057】
L=(x1'−x2')(y2'−y3')−(x2'−x3')(y1'−y2')とすれば、パラメータa〜fは以下のとおり。
【0058】
a={(x1−x2)(y2'−y3')−(x2−x3)(y1'−y2')}/L
b={(x2−x3)(x1'−x2')−(x1−x2)(x2'−x3')}/L
c={x1(x2'y3'−x3'y2')+x2(x3'y1'−x1'y3')+x3(x1'y2'−x2'y1')}/L
d={(y1−y2)(y2'−y3')−(y2−y3)(y1'−y2')}/L
e={(y2−y3)(x1'−x2')−(y1−y2)(x2'−x3')}/L
f={y1(x2'y3'−x3'y2')+y2(x3'y1'−x1'y3')+y3(x1'y2'−x2'y1')}/L
この逆写像Gにより求めた点(x1,y1)は、整数ではなく有理数となる。すなわち、サブピクセルの位置を表すことになるため、この点を囲む整数座標位置である4点の座標値の内分点として、4点の輝度値を内挿した値を変換後の座標点(x1',y1')の輝度値とする。
【0059】
次に、画像同士の境界部分を接合線Lにおいて、シームレスに接合するための変形処理を詳しく説明する。先ず切断位置(接合線L)の決定は、2枚の画像に対し、対応点(またはその近傍)を通る直線を切断面として設定される。接合線Lの方向は2枚の眼底画像の位置関係により、図11のように縦方向/横方向のいずれかに決定される。画像同士の境界部分の変形処理を以下の手順で行う。
【0060】
画像の接合線Lを決定した後、対応する血管同士が繋がるように接合線Lの周辺領域に変形処理を施す。
【0061】
先ず、接合線上の血管の交点情報を抽出抽出する。
・対象となる2枚の画像(画像A,B)に対し、切断面(直線)上を走査して交点点列(接合線L上の血管の有無情報)を検出する。
・交点点列の検出は両画像それぞれの対応点を始点として直線の両端点に向かって走査する。さらに、両端それぞれの交点について検出した順にインデックスを付与する。
・検出された個々の交点を中点とするマスクサイズMのテンプレートを用意する。
【0062】
次に、対応血管の決定を行う。
・一方の画像上にある個々のテンプレートに対して、他方の画像のテンプレートとの相関値を計算し、最も相関の高いものを対応血管として抽出する。相関値が一定値以下のものについては、対応血管の候補から除外する。
・テンプレート選定に当たっては、両画像が持つインデックス情報を利用し、インデックス値の差があらかじめ定義した値以下となる範囲で相関の計算を行い、インデックス値の差が大きな(遠距離にある)ものについては計算しない。また、図8の長さw以上の範囲は、走査しない。w以上離れている血管と接続すると血管の屈折角度が45度以上となり、実際上の血管でないと考えられることおよび接続した血管が滑らかに接続できないためである。本発明では、眼底画像上の血管の太さにおける平均値のm倍の長さをwとしている。
【0063】
そして、変形処理(図8参照)は次のように行う。
【0064】
2枚の画像A,Bそれぞれについて有効な対応血管交点に対し、次のようにラベルP,Qを付与する。
【0065】
P:(P0,P1,…,Pn,Pn+1,…)…画像Aの血管交点点列
Q:(Q0,Q1,…,Qn,Qn+1,…)…画像Bの血管交点点列
ここでnはn番目の対応する血管交点である。
【0066】
さらに、エッジ点PnとQnの中点をRnとし、中点の点列を
R:(R0,R1,…,Rn,Rn+1,…)とする。
【0067】
画像Aの血管交点点列から隣接する2点(Pn,Pn+1)を順に選択し、2点(Pn,Pn+1)を結ぶ線分を底辺とする高さw、頂点An+1の2等辺三角形(Pn,Pn+1,An+1)を定義する。さらに隣接する2点(Rn,Rn+1)を結ぶ線分を底辺とする高さw、頂点An+1の2等辺三角形(Rn,Rn+1,An+1)を定義する。変換処理は三角形(Pn,Pn+1,An+1)を三角形(Rn,Rn+1,An+1)に変形させることであり、nを変化させて先に述べた変換式に従い、長方形(Pn,Pn+1,Sn,Sn+1)を台形(Rn,Rn+1,Sn,Sn+1)に変形する処理を順次実行する。なお、変換後の個々の座標における画素値は、変換式の逆写像を求めることにより変換前の対応する座標を取得し、そこで得られた画素値をプロットする。ただし、先に述べた様に変換前の対する座標は、サブピクセルの場所になるため、その点を囲む4点の座標値を内分点の比に応じて内挿して決定する。
【0068】
上記の変換処理を2枚の画像A,Bそれぞれについて行う。
【0069】
さらに、接合境界線上で画像Aと画像Bの輝度差が大きい場合(一般には大きい)には、接合境界線上での輝度差の1/2の値を距離に反比例するように減衰させながら、部分領域内の各画素に作用させ、輝度差吸収処理を行う。
【0070】
以上に述べた本発明の眼底画像変形合成方法により具現した眼底画像の2つの例を模写した図を図12,13に示す。
【0071】
なお、図1,2,3のフローチャートで示した処理のステップをコンピュータに実行させることができることは言うまでもなく、コンピュータにその処理のステップを実行させるためのプログラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記憶媒体、例えば、FD(フロッピーディスク:登録商標)や、MO、ROM、メモリカード、CD、DVD、リムーバブルディスクなどに記録し、提供し、配布することが可能である。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、重なった眼底画像における接合線上で、対応する血管同士を合致するように変形させて合成するため、2次元の眼底画像がもつ歪みを修正し、違和感の少ない合成を実現できる効果がある。コンピュータ上で複数枚の眼底画像を合成し、合成した一枚のモンタージュ画像として眼底画像を高品質なプリンタ等へ出力できれば、手作業で紙を張り合わせる必要はなくなる効果がある。また、コンピュータを用いることにより、手作業でかかっていた作業時間の短縮、作業者の手作業への負担の軽減および空いた時間の他業務への転用ができる効果がある。また、コンピュータ上の電子データを用いているため、各眼底画像を別々に保存しておけば、何度も眼底画像合成のやり直しをすることが可能となる。また、手作業ではおおまかにしか眼底画像を重ね合わせることしかできないが、本発明では、自動的に合成した画像に対し各眼底画像の位置を一画素づつ上下左右にずらすなど、微調整を行うことも可能となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の眼底画像変形合成方法の一実施形態例を示すフローチャートである。
【図2】上記実施形態例のS111の詳細を示すフローチャートである。
【図3】上記実施形態例のS112の詳細を示すフローチャートである。
【図4】本発明の眼底画像変形合成方法を実施するための一構成例を示す図である。
【図5】本発明の眼底画像変形合成方法の一合成例を示す図である。
【図6】図5の一部拡大図である。
【図7】本発明の眼底画像変形合成方法での接合線における対応血管の状態例を示す図である。
【図8】本発明の眼底画像変形合成方法の合成画像例を示す図である。
【図9】本発明の眼底画像変形合成方法での眼底画像変形合成処理例を示す。
【図10】本発明の眼底画像変形合成方法で変形処理に用いている変換式について説明する図である。
【図11】(a),(b)は、本発明の眼底画像変形合成方法での画像同士の境界部分を接合線Lにおいて、シームレスに接合するための変形処理を説明する図である。
【図12】本発明の眼底画像変形合成方法により具現した眼底画像の一例を模写した図である。
【図13】本発明の眼底画像変形合成方法により具現した眼底画像の別の一例を模写した図である。
【符号の説明】
S101…スタート
S102…眼底画像を複数枚入力する処理
S103…眼底画像を2値化し、血管画像を抽出する処理
S104…血管画像を細線化し、血管の交点(分岐点および交叉点)を求める処理
S105…眼底画像A上の血管の1交点と、重ね合わせる対象である眼底画像B上の全ての交点もしくはその近傍点を、中心とした一定サイズの周辺領域に対する相関を求め、最大相関値を持つ交点ペアを見つける処理
S106…眼底画像A上の血管の全ての交点に対してS105を処理し、各交点ペアの中で最大かつある閾値以上の交点ペアを2枚の眼底画像(A,B)の合成位置とする処理
S107…S106で決定された交点ペアの位置を合致させることにより2枚の眼底画像(A,B)を合成する処理
S108…全ての画像を処理したか?の判断処理
S109…S107で決定された交点ペアを通る接合線で画像を切断し、画像を接合する処理
S110…接合線上を通る血管(S104の細線化された血管)と接合線との交点を2枚の眼底画像(A,B)から求める処理
S111…S110で求めた眼底画像AとBの交点を中心とした一定サイズの周辺領域に対する相関を求め、一定値以上で最大の相関値を持つ交点ペアを対応する交点と見なす処理
S112…眼底画像Aの血管と眼底画像Bの血管を接合線上において、眼底画像AとBのS111で求めた2つの交点の接合線上での中点で対応血管を接続するために眼底画像A,Bそれぞれにおいて該接合線の各連続する2交点を1辺とし、接合線から一定の長さをもう1辺とする長方形を、対応する各連続する2中点を1辺とする台形に変形する処理
S113…変形した眼底画像同士を接合線上で接合する処理
S114…合成画像を表示する処理
S115…合成画像を蓄積する処理
S116…エンド
201…複数枚の入力画像
202…入力部
203…制御部
204…特徴抽出部
205…相関処理部
206…画像合成部
207…画像接合部
208…画像変形部
209…画像蓄積部
210…データ蓄積部
211…表示部
301…眼底画像A
302…眼底画像B
303…分岐・交叉点画像A
304…分岐・交叉点画像B
305…分岐点
306…交叉点
307…合成画像
308…周辺領域TKAi
309…交点KAi
310…周辺領域TKBj
311…交点KBj
312…近傍領域DKBj
313…接合線L
M…周辺領域TKAiまたは周辺領域TKBjの大きさ
N…近傍領域DKBjの大きさ
P1…画像A上の中心P1、大きさM×Mの周辺領域
Q1…画像B上の中心Q1、大きさM×Mの周辺領域
1,P2,P3,P4,P5…画像A上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれの交点
1,Q2,Q3,Q4,Q5…画像B上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれの交点
P5…画像A上の中心P5、大きさM×Mの周辺領域
Q5…画像B上の中心Q5、大きさM×Mの周辺領域
1,A2,A3,A4,A5…画像A上で接合線上における各血管の連続する2交点(P1とPi+1)を1辺とし接合線Lから一定距離wを別の辺とする矩形領域で接合線と対辺の中点の位置
1,B2,B3,B4,B5…画像B上で接合線上における各血管の連続する2交点(QiとQi+1)を1辺とし接合線Lから一定距離wを別の辺とする矩形領域で接合線と対辺の中点の位置
1,P2,P3,P4,P5…画像A上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれ交点
1,Q2,Q3,Q4,Q5…画像B上で接合線Lと各細線化された血管とのそれぞれの交点
1,R2,R3,R4,R5…それぞれ、P1とQ1の中点,P2とQ2の中点,P3とQ3の中点,P4とQ4の中点,P5とQ5の中点
0,P6,Q0,Q6…それぞれ画像A,Bの接合線と矩形領域が交わる両端点
601…処理画像
602…変形合成画像

Claims (9)

  1. 撮影角度の異なる複数枚の眼底画像から合成画像を得る眼底画像変形合成装置における眼底画像変形合成方法であって、
    同一被験者の視線の異なる複数枚の眼底画像のうちの2枚の眼底画像A,Bについて、合成位置を定め該合成位置を合致させて前記2枚の眼底画像を合成する重ね合わせ処理過程と、
    前記合致させた合成位置を通る接合線で眼底画像Aと眼底画像Bを接合する過程と、
    前記眼底画像Aおよび眼底画像Bにおいて、それぞれ接合線上を通る血管を検出し該接合線と該血管との交点を前記眼底画像Aおよび眼底画像Bそれぞれから求める過程と、
    前記接合線と血管との交点を中心とした一定サイズの周辺領域を前述の接合前の眼底画像Aから取り、該眼底画像Aの1交点に対応する眼底画像Bの交点ペアを見つけるため、該眼底画像Bの接合線上で抽出された全ての、または眼底画像Aの交点から一定の距離の、または血管本数で制限された前記接合線と血管との交点およびその近傍点を中心とした接合前の眼底画像B上の周辺領域との相関を求め、その相関値が一定値以上で最大の時、該眼底画像Aの前記血管の1交点と対応する眼底画像Bの位置とする交点ペアを見つけるために行う接合線上の交点相関計算処理過程と、
    前記接合線上の交点相関計算処理過程を用いて、眼底画像A上における他の全ての前記接合線と血管との交点に対する眼底画像B上の前記接合線と血管との交点ペアを見つけた後、各相関値を比較し、各対応血管を決定する対応血管決定処理過程と、
    眼底画像Aの前記接合線と血管との交点と、眼底画像Bの前記接合線と血管との交点との該接合線上の中点で、前記対応血管同士を接続するために、眼底画像A,Bそれぞれにおいて、該接合線上の各連続する2交点を一辺とし、該接合線から一定の長さをもう一辺とする長方形を、対応する該接合線から一定の長さ離れた該接合線と平行な一辺の長さは同一とし、対応する該接合線上の各連続する2中点を一辺とする台形に、変形させる画像変形処理過程と、
    前記変形した画像同士を合成する画像変形合成処理過程と、
    前記合成された合成画像を表示する過程および前記合成画像を蓄積する過程のいずれか一方または双方とを有する
    ことを特徴とする眼底画像変形合成方法。
  2. 前記重ね合わせ処理過程では、2枚の眼底画像A,Bを任意の位置に重ね合わせ、重なっている領域内の任意の点を合成位置とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼底画像変形合成方法。
  3. 前記重ね合わせ処理過程では、ポインティングデバイスを用いて手動で操作者が入力指示を行った2枚の眼底画像A,Bについて処理を行う
    ことを特徴とする請求項1または2記載の眼底画像変形合成方法。
  4. 前記重ね合わせ処理過程では、
    同一被験者の視線の異なる眼底画像を複数枚入力する眼底画像入力過程と、
    前記入力された複数枚の眼底画像を画像処理により2値化し、血管画像を抽出する過程と、
    前記抽出された血管画像を細線化し、血管の交点である分岐点および交叉点を求める過程と、
    前記複数枚の眼底画像のうちで合成対象となる2枚の眼底画像A,Bのうち、眼底画像A上のある血管の1交点を中心した一定サイズの周辺領域に対する眼底画像B上で抽出された全ての血管の交点およびその近傍点を中心とした周辺領域との相関を求め、その相関の最大値を眼底画像Aの前記血管の1交点と対応する眼底画像Bの位置とする交点ペアを見つける交点相関計算処理過程と、
    前記眼底画像A上の他の各交点に対する眼底画像B上の交点ペアを見つける前記交点相関処理を行い、見つけた各交点ペアの中で最大でかつある閾値以上の相関値を持つ交点ペアを当該2枚の眼底画像の合成位置とする合成位置決定処理過程と、
    前記合成位置決定処理過程で決定された交点ペアの位置を合致させることにより前記2枚の眼底画像を合成する過程とを有する
    ことを特徴とする請求項1または2または3記載の眼底画像変形合成方法。
  5. 請求項1から請求項4に記載の眼底画像変形合成方法における過程をコンピュータに実行させるプログラムを、
    該コンピュータが読み取り可能な媒体に記録した
    ことを特徴とする眼底画像変形合成プログラムを記録した記録媒体。
  6. 撮影角度の異なる複数枚の眼底画像から合成画像を得る眼底画像変形合成装置であって、
    同一被験者の視線の異なる複数枚の眼底画像を入力し、それらのうちの2枚の眼底画像A,Bについて、合成位置を定め該合成位置を合致させて前記2枚の眼底画像を合成する重ね合わせ処理手段と、
    前記合致させた合成位置を通る接合線で眼底画像Aと眼底画像Bを接合する手段と、
    前記眼底画像Aおよび眼底画像Bにおいて、それぞれ接合線上を通る血管を検出し該接合線と該血管との交点を前記眼底画像Aおよび眼底画像Bそれぞれから求める手段と、
    前記接合線と血管との交点を中心とした一定サイズの周辺領域を前述の接合前の眼底画像Aから取り、該眼底画像Aの1交点に対応する眼底画像Bの交点ペアを見つけるため、該眼底画像Bの接合線上で抽出された全ての、または眼底画像Aの交点から一定の距離の、または血管本数で制限された前記接合線と血管との交点およびその近傍点を中心とした接合前の眼底画像B上の周辺領域との相関を求め、その相関値が一定値以上で最大の時、該眼底画像Aの前記血管の1交点と対応する眼底画像Bの位置とする交点ペアを見つけるために行う接合線上の交点相関計算処理手段と、
    前記接合線上の交点相関計算処理手段を用いて、眼底画像A上における他の全ての前記接合線と血管との交点に対する眼底画像B上の前記接合線と血管との交点ペアを見つけた後、各相関値を比較し、各対応血管を決定する対応血管決定処理手段と、
    眼底画像Aの前記接合線と血管との交点と、眼底画像Bの前記接合線と血管との交点との該接合線上の中点で、前記対応血管同士を接続するために、眼底画像A,Bそれぞれにおいて、該接合線上の各連続する2交点を一辺とし、該接合線から一定の長さをもう一辺とする長方形を、対応する該接合線から一定の長さ離れた該接合線と平行な一辺の長さは同一とし、対応する該接合線上の各連続する2中点を一辺とする台形に、変形させる画像変形処理手段と、
    前記変形した画像同士を合成する画像変形合成処理手段と、
    前記合成された合成画像を表示する手段および前記合成画像を蓄積する手段のいずれか一方または双方とを有する
    ことを特徴とする眼底画像変形合成装置。
  7. 前記重ね合わせ処理手段では、2枚の眼底画像A,Bを任意の位置に重ね合わせ、重なっている領域内の任意の点を合成位置とする
    ことを特徴とする請求項6に記載の眼底画像変形合成装置。
  8. 前記重ね合わせ処理手段では、ポインティングデバイスを用いて手動で操作者が入力指示を行った2枚の眼底画像A,Bについて処理を行う
    ことを特徴とする請求項6または7記載の眼底画像変形合成装置。
  9. 前記重ね合わせ処理手段では、
    同一被験者の視線の異なる眼底画像を複数枚入力する眼底画像入力手段と、
    前記入力された複数枚の眼底画像を画像処理により2値化し、血管画像を抽出する手段と、
    前記抽出された血管画像を細線化し、血管の交点である分岐点および交叉点を求める手段と、
    前記複数枚の眼底画像のうちで合成対象となる2枚の眼底画像A,Bのうち、眼底画像A上のある血管の1交点を中心した一定サイズの周辺領域に対する眼底画像B上で抽出された全ての血管の交点およびその近傍点を中心とした周辺領域との相関を求め、その相関の最大値を眼底画像Aの前記血管の1交点と対応する眼底画像Bの位置とする交点ペアを 見つける交点相関計算処理手段と、
    前記眼底画像A上の他の各交点に対する眼底画像B上の交点ペアを見つける前記交点相関処理を行い、見つけた各交点ペアの中で最大でかつある閾値以上の相関値を持つ交点ペアを当該2枚の眼底画像の合成位置とする合成位置決定処理手段と、
    前記合成位置決定処理手段で決定された交点ペアの位置を合致させることにより前記2枚の眼底画像を合成する手段とを有する
    ことを特徴とする請求項6または7または8記載の眼底画像変形合成装置。
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