JP3540086B2 - Aqueous resin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木建築製品等の内装塗料や、自動車や建材等の外装用塗料等の保護コーティング材や塗料として好適に用いられる感熱ゲル化性を有する水性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コーティング材や塗料として用いられる水系塗装材を、基材に塗布された後高温で乾燥処理されるライン塗装に用いた場合、水系塗装材は、乾燥時に表面に皮膜が形成されて内部乾燥が進みにくいという第1問題点や、塗膜等の被覆層に対し、フクレやクラックが乾燥時に生じ易いという第2問題点を有している。
【0003】
上記第1問題点を回避するために、特開平4−261453号公報では、塗装材に感熱ゲル化性を付与して、乾燥時の皮膜の形成を抑制できる合成樹脂ラテックス組成物が開示されている。
【0004】
上記の合成樹脂ラテックス組成物は、化学安定性指数が24以下のカルボン酸含有合成樹脂ラテックスと、多価金属錯体の水溶液と、アルキルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加物とを混合したものである。
【0005】
また、前記第2問題点を回避するために、特開平6−299000号公報には、塗装材に感熱ゲル化性を付与して、被覆層に対するフクレやクラックの発生を軽減できる感熱ゲル化性共重合体ラテックスが開示されている。
【0006】
上記感熱ゲル化性共重合体ラテックスは、第1単量体成分1〜99.9重量%、第2単量体成分0.1〜20重量%および第3単量体成分0〜98.9重量%とからなる単量体混合物100重量部を、エチレン性不飽和界面活性剤0.1〜20重量部の存在下で乳化重合して得られる、ガラス転移点が+30〜−70℃の共重合体のラテックスに、感熱ゲル化剤が含有されてなるものである。
【0007】
上記の第1単量体成分は、脂肪族共役ジエン系単量体および/または(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体であり、上記の第2単量体成分は、官能基を有する単量体であり、上記の第3単量体成分は第1単量体成分および第2単量体成分と共重合可能な単量体である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の各公報の構成では、感熱ゲル化性の付与によって、乾燥時に表面における皮膜の形成が回避されて内部においても乾燥が進み、確実な乾燥を実現できるものであるが、その塗膜の乾燥時間が長く、塗膜、特に厚さの大きな塗膜を形成する際に、乾燥におけるコストアップを招来するという問題を生じている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の水性樹脂組成物は、以上の課題を解決するために、水性樹脂と、感熱ゲル化剤としてのポリエーテル変性ポリシロキサンと、感熱ゲル化助剤としての炭酸塩アンモニウム錯体とを含み、水性樹脂は、分子内にカルボキシル基を有する第1重合性単量体成分(a)と、上記第1重合性単量体成分(a)のカルボキシル基と反応し得る多官能性不飽和単量体を少なくとも含む第2重合性単量体成分(b)とを多段重合して得られたものであることを特徴としている。
【0010】
上記構成によれば、多段重合して得られた水性樹脂と、ポリエーテル変性ポリシロキサンと、炭酸塩アンモニウム錯体とを含むことにより、感熱ゲル化性を付与しながら、塗膜の乾燥時間、特に、塗膜の厚さが2〜20mmといった厚膜の塗膜の乾燥時間を短縮させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。
【0012】
本発明の水性樹脂組成物は、重合性単量体を多段重合して得られる水性樹脂と、感熱ゲル化剤とを含有しているものである。水性樹脂とは、水を含む溶媒に可溶、あるいは上記溶媒にエマルジョンとして懸濁させて用いられる樹脂である。上記水性樹脂としては、分子内にカルボキシル基を有する第1重合性単量体成分(a)を含む重合性単量体を多段乳化重合して得られるものが好ましい。
【0013】
第1重合性単量体成分(a)としては、分子内にカルボキシル基を有する重合性単量体であれば、特に制限されず、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノメチルマイエート、およびモノエチルマイエート等の不飽和カルボン酸塩、またはその誘導体を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を用いることができる。
【0014】
第1重合性単量体成分(a)の使用量は、用いる重合性単量体の全量に対し、0.1〜10重量%の範囲内で用いる。第1重合性単量体成分(a)の使用量が0.1重量%未満の場合は、多段乳化重合の安定性が低下したり、各種被塗装物に対する密着性が低下したりする不都合を生じ、逆に、第1重合性単量体成分(a)の使用量が10重量%を越える場合は、得られる塗膜の耐水性が低下するという不都合を生じるので共に好ましくない。
【0015】
本願発明の水性樹脂組成物では、水性樹脂は、必要に応じて上記第1重合性単量体成分(a)と異なる第2重合性単量体成分(b)とを含んで多段重合させたものでもよい。
【0016】
第2重合性単量体成分(b)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−クロルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族不飽和単量体類;(メタ)アクリロニトリル等の不飽和シアン化合物類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のビドロキシル基含有不飽和単量体類;グリシジル(メタ)アクリレート、アクリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有不飽和単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性不飽和単量体類を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を用いることができる。第2重合性単量体成分(b)は、重合性単量体の全量に対し90〜99.9重量%の範囲内で用いられる。
【0017】
本発明の水性樹脂組成物は、第1重合性単量体成分(a)および第2重合性単量体成分(b)からなる重合性単量体成分を水性媒体中で多段乳化重合して得られたものが、球状の粒子形状(粒径1μm以下)が得られ、かつ、所望する特性を発揮できることから好ましく、このような多段重合の際、例えば第一段目の重合の際、第1重合性単量体成分(a)、別段となる第二段目の重合において、カルボキシル基と反応し得る基を有する前述の多官能性不飽和単量体類を含むことが望ましい。
【0018】
第一段目の重合から、カルボキシル基を有する第1重合性単量体成分(a)を省いた場合、重合安定性が低下することがあり、第二段目の重合から多官能性不飽和単量体類を省いた場合、塗膜の耐水物性が低下したりすることがある。さらに、多段重合における同一の段目に、上記第1重合性単量体成分(a)と多官能性不飽和単量体類とを同時に用いると、得られた合成樹脂エマルジョンである水性樹脂の粘度が上昇し過ぎる等の取扱い上、好ましくない欠点を生じることがある。
【0019】
それゆえ、水性樹脂組成物は、上述のような多段乳化重合して必要な官能基を別々に分けて重合することにより、乾燥時間を短縮化しながら、2〜20mmの厚膜を容易に、かつ短時間の乾燥にて形成し得る感熱ゲル化性、および耐久性を示す耐水物性を共に高いレベルで実現させることが、より確実に可能となる。
【0020】
前述の感熱ゲル化剤としては、例えば、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキルフェノールホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加物、ポリエーテルホルマール、ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、水溶性ポリアミド、デンプン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、タンパク、炭酸塩、重炭酸塩、ポリリン酸塩、曇点を有するノニオン系界面活性剤などをあげることができる。
【0021】
これらのうち、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキルフェノールホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加物が好ましく、さらにポリエーテル変性ポリシロキサンが望ましい。
【0022】
上記感熱ゲル化剤の添加量は、合成樹脂エルマジョンである水性樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。この範囲内であれば、下記の感熱ゲル化助剤を併用することにより、厚さが、例えば2mmから20mmといった厚膜化が、特に5mmから20mmの厚さといった従来には何ら考慮されていない厚膜化が容易に可能となる。また、常温での放置安定性を維持することができる。
【0023】
前述の感熱ゲル化助剤は、上記の感熱ゲル化剤と共に、水性樹脂組成物の感熱ゲル化性をさらに向上させるためのものである。感熱ゲル化助剤としては、多価金属、特に多価金属錯塩であり、具体的には、炭酸亜鉛錯塩、炭酸ジルコニウム錯塩等の炭酸塩の錯塩、酢酸亜鉛錯塩、アクリル酸亜鉛錯塩、グリシン酸亜鉛錯塩、リンゴ酸亜鉛錯塩を挙げることができ、炭酸亜鉛錯塩が特に好ましい。
【0024】
このような多価金属錯塩としては、本願発明の水性樹脂組成物が水系溶媒にて用いられることから、水溶液にて用いられるものが好ましく、水溶性の点から、炭酸多価金属塩アンモニウム錯体が好ましく、特に、上記炭酸多価金属塩アンモニウム錯体としての炭酸亜鉛アンモニウムを用いることが望ましい。
【0025】
上記の多価金属錯塩の添加量としては、水性樹脂100重量部に対して、0.05〜20重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。この範囲内であれば、前記の感熱ゲル化剤と併用することにより、厚膜化を容易に可能となる。また、多価金属錯塩による金属架橋が、多価金属と水性樹脂中の各カルボン酸との間で生じるため、水性樹脂組成物による塗膜の耐水性が顕著に向上させることが可能となる。
【0026】
【実施例】
本発明の各実施例について説明すれば、以下の通りである。
【0027】
本発明の水性樹脂組成物は、分子内にカルボキシル基を有する第1重合性単量体成分(a)と、必要に応じて上記第1重合性単量体成分(a)と異なる第2重合性単量体成分(b)とを多段重合して得られる水性樹脂である合成樹脂エマルジョンと、感熱ゲル化剤と、必要に応じて感熱ゲル化助剤とを含有しているものである。
【0028】
(実施例1)
上記合成樹脂エマルジョンの一例を、実施例1の合成樹脂エマルジョン(A)として説明すると、まず、攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リットルのセパラブルフラスコに対し、100部の脱イオン水、0.1部のエチレン系不飽和界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10)を仕込んだ後、窒素ガスを吹き込みながら、攪拌下70℃まで昇温した。
【0029】
その後、第一段目の重合工程として、30部のメチルメタクリレート、18部の2−エチルヘキシルアクリレート、2部のアクリル酸、100部の脱イオン水、および1.0部の上記エチレン系不飽和界面活性剤からなる重合性単量体第1混合液を1時間にわたって均一滴下した。このとき同時に、30部の過硫酸カリウム5%水溶液、30部の亜硫酸水素ナトリウム2%水溶液を1時間にわたって均一滴下した。
【0030】
続いて、30分間、セパラブルフラスコ内の温度を維持する熟成を行った後、第2段目の重合工程として、16部のメチルメタクリレート、32部の2−エチルヘキシルアクリレート、2部のグリシジルメタクリレート、20部の脱イオン水、および1.0部の上記エチレン系不飽和界面活性剤からなる重合性単量体第2混合液を1時間にわたって均一滴下した。このとき同時に、30部の過硫酸カリウム5%水溶液、30部の亜硫酸水素ナトリウム2%水溶液を1時間にわたって均一滴下した。
【0031】
続いて、60分間、セパラブルフラスコ内の温度を維持する熟成を行い、冷却後、4部の25%アンモニア水を添加して中和することにより、不揮発分50重量%、pH7.0、粘度1000mPa・sである重合安定性の良好な合成樹脂エマルジョン(A)を得た。上記合成樹脂エマルジョン(A)の組成および重合安定性の結果を表1に示した。
【0032】
その次に、100部の上記合成樹脂エマルジョン(A)に対し、酸化亜鉛換算で5部となる炭酸亜鉛アンモニウム水溶液と、1部のポリエーテル変性ポリシロキサン(東芝シリコーン(株)、商品名:TPA−4390)とを攪拌しながら順次添加して、水性樹脂組成物(1)を得た。
【0033】
この水性樹脂組成物(1)は、常温での貯蔵安定性を測定するために、上記水性樹脂組成物(1)を、40℃の雰囲気下で1ヵ月放置したが、上記水性樹脂組成物(1)の粘度や外観に変化が観察されず、常温での貯蔵安定性が良好なものであった。
【0034】
次に、水性樹脂組成物(1)に関する乾燥時間を測定したところ、塗膜の厚さが10mmと厚いにもかかわらず、乾燥が短時間である10分にて完了していることが判った。その結果を表2に合わせて示した。また、塗膜の乾燥状態を観察したところ、塗膜においてウキやフクレの発生がなく、得られた塗膜は外観に優れたものであった。
【0035】
この乾燥時間の測定方法について説明すると、まず、水性樹脂組成物(1)を、型枠の中のガラス板上に、塗膜の厚さが10mmとなるように流し込み、80℃(風速1m/s)で乾燥時間をそれぞれ代えて乾燥させ、乾燥直後の塗膜に内部まで、つまり厚さ方向の内部を面状に露出するように傷をつけて、上記塗膜を水に浸漬した際に上記水性樹脂組成物(1)が水に再溶解しなくなるまでの乾燥時間を、乾燥完了時間として観察した。その結果を表2に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
続いて、上記水性樹脂組成物(1)に関する耐水物性(耐水白化試験)を測定したところ、長期間にわたって耐水物性を示すことが判った。その結果を表2に合わせて示した。
【0039】
耐水白化試験とは、ガラス板上、水性樹脂組成物(1)を膜厚100μmとなるように塗布し、23℃にて24時間乾燥して塗膜を形成した後、両端に開口を有する円筒状の透明なスポットガラスを上記塗膜上に載置し、そのスポットガラス中に50mlの脱イオン水を入れ、上記スポットガラス内の水、および塗膜上の水との界面を、白化するか否かを観察する試験である。
【0040】
なお、表2中の「〇」は、全く再溶解が観察されず、水が透明な状態であったことを示し、表2中の「△」は、再溶解して僅かに白濁することを示し、表2中の「×」は再溶解して著しく白濁することを示す。
【0041】
(実施例2)
上記合成樹脂エマルジョンの他の例を、実施例2の合成樹脂エマルジョン(B)として説明する。実施例2では、上記実施例1の重合性単量体第1混合液における2部のアクリル酸、30部のメチルメタクリレートに代えて、3部のメタクリル酸、29部のメチルメタクリレートを用いた他は、上記実施例1と同様に操作して、不揮発分50重量%、pH7.0、粘度1000mPa・sである重合安定性の良好な合成樹脂エマルジョン(B)を得た。上記合成樹脂エマルジョン(B)の組成および重合安定性の結果を表1に示した。
【0042】
その次に、100部の上記合成樹脂エマルジョン(B)に対し、酸化亜鉛換算で5部となる炭酸亜鉛アンモニウム水溶液と、1部の前記のポリエーテル変性ポリシロキサンとを攪拌しながら順次添加して、水性樹脂組成物(2)を得た。
【0043】
この水性樹脂組成物(2)は、実施例1と同様に常温での貯蔵安定性を測定したところ、上記水性樹脂組成物(2)の粘度や外観に変化が観察されず、貯蔵安定性が良好なものであった。
【0044】
また、上記水性樹脂組成物(2)は、実施例1と同様に乾燥時間を測定したところ、乾燥が短時間で完了していることが判った。その結果を表2に合わせて示した。また、乾燥状態を観察したところ、ウキやフクレの発生がなく外観に優れたものであった。実施例1と同様に水性樹脂組成物(2)に関する耐水物性(耐水白化試験)を測定したところ、長期間にわたって耐水物性を示すことが判った。その結果を表2に合わせて示した。
【0045】
(実施例3)
上記合成樹脂エマルジョンのさらに他の例を、実施例3の合成樹脂エマルジョン(C)として説明する。実施例3では、前記実施例1の重合性単量体第1混合液における2部のアクリル酸、30部のメチルメタクリレートに代えて、2.5部のメタクリル酸、20部のメチルメタクリレート、および10部のスチレンを用い、かつ、前記実施例1の重合性単量体第2混合液の16部のメチルメタクリレートに代えて、0.5部のメタクリル酸、9部のメチルメタクリレート、6部のスチレンを用いた他は、前記実施例1と同様に操作して、不揮発分50重量%、pH7.0、粘度2000mPa・sである重合安定性の良好な合成樹脂エマルジョン(C)を得た。上記合成樹脂エマルジョン(C)の組成および重合安定性の結果を表1に示した。
【0046】
その次に、100部の上記合成樹脂エマルジョン(C)に対し、酸化亜鉛換算で5部となる炭酸亜鉛アンモニウム水溶液と、1部の前記のポリエーテル変性ポリシロキサンとを攪拌しながら順次添加して、水性樹脂組成物(3)を得た。
【0047】
この水性樹脂組成物(3)は、実施例1と同様に常温での貯蔵安定性を測定したところ、上記水性樹脂組成物(3)の粘度や外観に変化が観察されず、貯蔵安定性が良好なものであった。
【0048】
また、上記水性樹脂組成物(3)は、実施例1と同様に乾燥時間を測定したところ、乾燥が短時間で完了していることが判った。その結果を表2に合わせて示した。また、乾燥状態を観察したところ、ウキやフクレの発生がなく外観に優れたものであった。実施例1と同様に水性樹脂組成物(3)に関する耐水物性(耐水白化試験)を測定したところ、長期間にわたって耐水物性を示すことが判った。その結果を表2に合わせて示した。
【0049】
次に、本願発明の水性樹脂組成物の特徴を説明するための各比較例について説明する。
【0050】
(比較例1)
比較例1では、前記実施例1の重合性単量体第2混合液の2部のグリシジルメタクリレートを省いた他は、前記実施例1と同様に操作して、不揮発分50重量%、pH7.0、粘度1000mPa・sである重合安定性の良好な合成樹脂エマルジョン(D)を得た。上記合成樹脂エマルジョン(D)の組成および重合安定性の結果を表1に示した。
【0051】
その次に、100部の上記合成樹脂エマルジョン(D)に対し、酸化亜鉛換算で5部となる炭酸亜鉛アンモニウム水溶液と、1部の前記のポリエーテル変性ポリシロキサンとを攪拌しながら順次添加して、比較組成物(4)を得た。
【0052】
この比較組成物(4)は、実施例1と同様に常温での貯蔵安定性を測定したところ、上記比較組成物(4)の粘度や外観に変化が観察されず、貯蔵安定性が良好なものであった。
【0053】
また、上記比較組成物(4)は、実施例1と同様に乾燥時間を測定したところ、乾燥完了に少なくとも20分間は必要となっていることが判った。その結果を表2に合わせて示した。実施例1と同様に比較組成物(4)に関する耐水物性(耐水白化試験)を測定したところ、1日間という短期間にて耐水物性の低下を示すことが判った。その結果を表2に合わせて示した。
【0054】
(比較例2)
比較例2では、前記実施例1の重合性単量体第1混合液の2部のアクリル酸を省いた他は、前記実施例1と同様に操作したところ、重合安定性が著しく不良であり、良好な合成樹脂エマルジョンが得られなかった。よって、比較例2では、上記合成樹脂エマルジョンによる水性樹脂組成物の貯蔵安定性、乾燥時間、および耐水物性を測定することが不可能であった。
【0055】
(比較例3)
比較例3の合成樹脂エマルジョンは、1段のみによる重合工程と、上記重合工程においてカルボキシル基を有する単量体成分を省いたこととによって作製されたものである。
【0056】
つまり、攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リットルのセパラブルフラスコに対し、100部の脱イオン水、0.1部のエチレン系不飽和界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10)を仕込んだ後、窒素ガスを吹き込みながら、攪拌下70℃まで昇温した。
【0057】
その後、第一段目の重合工程として、52部のメチルアクリレート、48部の2−エチルヘキシルアルキレート、200部の脱イオン水、および2部の上記エチレン系不飽和界面活性剤からなる重合性単量体混合液を3時間にわたって均一滴下した。このとき同時に、60部の過硫酸カリウム5%水溶液、60部の亜硫酸水素ナトリウム2%水溶液を3時間にわたって均一滴下した。
【0058】
続いて、120分間、セパラブルフラスコ内の温度を維持する熟成を行ったところ、重合安定性が著しく不良であり、良好な合成樹脂エマルジョンが得られなかった。このことから、比較例3では、上記合成樹脂エマルジョンによる水性樹脂組成物の貯蔵安定性、乾燥時間、および耐水物性を測定することが不可能であった。
【0059】
(比較例4)
比較例4の合成樹脂エマルジョンは、1段のみによる重合工程によって作製されたものである。
【0060】
つまり、前記実施例1における重合性単量体混合液の2部のアクリル酸、30部のメチルアクリレート、18部の2−エチルヘキシルアルキレートに代えて、重合性単量体混合液として、2部のアクリル酸、48部のメチルアクリレート、50部の2−エチルヘキシルアルキレートを用いて重合を行い、前記実施例1における2段目の重合工程を省き、重合性単量体混合液の滴下を3時間、過硫酸カリウム5%水溶液、亜硫酸水素ナトリウム2%水溶液の滴下を3時間、熟成を120分間行った他は、前記実施例1と同様に操作したところ、不揮発分50重量%、pH7.0、粘度1000mPa・sである重合安定性が良好な合成樹脂エマルジョン(E)を得た。
【0061】
その次に、100部の上記合成樹脂エマルジョン(E)に対し、酸化亜鉛換算で5部となる炭酸亜鉛アンモニウム水溶液と、1部の前記のポリエーテル変性ポリシロキサンとを攪拌しながら順次添加して、比較組成物(5)を得た。
【0062】
この比較組成物(5)は、実施例1と同様に常温での貯蔵安定性を測定したところ、上記比較組成物(5)の粘度や外観に変化が観察されず、貯蔵安定性が良好なものであった。
【0063】
また、上記比較組成物(5)は、実施例1と同様に乾燥時間を測定したところ、乾燥時間が20分間でも乾燥不良となっており、塗膜の乾燥完了には乾燥時間が20分を越えて必要となっていることが判った。その結果を表2に合わせて示した。実施例1と同様に比較組成物(5)に関する耐水物性(耐水白化試験)を測定したところ、1日間も経過しないという短期間にて耐水物性の低下を示すことが判った。その結果を表2に合わせて示した。
【0064】
(比較例5)
比較例5の合成樹脂エマルジョンは、1段のみによる重合工程と、上記重合工程において、カルボキシル基を有する単量体成分と、カルボキシル基と反応する多官能基を有する単量体成分とを混合して重合して作製されたものである。
【0065】
つまり、攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リットルのセパラブルフラスコに対し、100部の脱イオン水、0.1部のエチレン系不飽和界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10)を仕込んだ後、窒素ガスを吹き込みながら、攪拌下70℃まで昇温した。
【0066】
その後、第一段目の重合工程として、48部のメチルアクリレート、48部の2−エチルヘキシルアクリレート、2部のアクリル酸(カルボキシル基を有する単量体成分)、2部のグリシジルメタクリレート(カルボキシル基と反応する多官能基を有する単量体成分)、100部の脱イオン水、および1.0部の上記エチレン系不飽和界面活性剤からなる重合性単量体混合液を3時間にわたって均一滴下した。このとき同時に、30部の過硫酸カリウム5%水溶液、30部の亜硫酸水素ナトリウム2%水溶液を3時間にわたって均一滴下した。
【0067】
続いて、120分間、セパラブルフラスコ内の温度を維持する熟成を行ったところ、重合安定性が著しく不良であり、良好な合成樹脂エマルジョンが得られなかった。このことから、比較例5では、上記合成樹脂エマルジョンによる水性樹脂組成物の貯蔵安定性、乾燥時間、および耐水物性を測定することが不可能であった。
【0068】
このことから、カルボキシル基を有する重合性単量体成分としてのアクリル酸と、上記カルボキシル基と反応し得る多官能性不飽和単量体類としてのグリシジルメタクリレートとを、同重量部にて用いた場合には、重合安定性が低下することが判った。
【0069】
よって、この比較例5と、前述の実施例3との結果から、カルボキシル基を有する重合性単量体成分と、上記カルボキシル基と反応し得る多官能性不飽和単量体類とを同一の重合段にて用いる場合には、カルボキシル基を有する重合性単量体成分を、上記カルボキシル基と反応し得る多官能性不飽和単量体類に対して、半分の重量部以下、モル比では、0.8以下にて用いることが好ましいことが判る。
【0070】
このように上記各実施例の構成では、多段重合による水性樹脂である合成樹脂エマルジョンと、感熱ゲル化剤と、好ましくは感熱ゲル化助剤とを有することによって、塗膜の表面に皮膜が形成されることによる内部乾燥の不良という不都合を回避しながら、塗膜の厚さが10mmといった厚膜においても、10分程度の乾燥時間にて乾燥が完了すると共に、乾燥による塗膜のウキやフクレの発生を防止できて、外観、耐水物性、および耐久性に優れた塗膜を形成できるものとなっている。
【0071】
このことから、上記構成では、工場塗装用バインダー、内外装用各種塗装材、繊維処理用バインダー、合成皮革用バインダー等の基材の塗膜に用いた場合、上記塗膜を作製する際、その乾燥時間を短縮化できるので、上記基材の生産性や量産性を改善できると共に、乾燥のための費用を軽減できて、コストダウンを図ることが可能となる。
【0072】
また、上記構成では、合成樹脂エマルジョンのガラス転移温度を高く設定することにより、得られた塗膜の硬度を大きくできるが、このような塗膜の硬度を大きくしても、塗膜、特に厚膜の乾燥時間を短縮化できるので、より強靱な塗膜を短時間にて形成できて、耐久性に優れた塗膜を形成できるものとなっている。
【0073】
このことから、上記構成では、厚膜の塗膜を、その硬度を大きくして形成できることから、優れた切削加工性を有するものとなっており、内外装用各種塗装材として用いた場合、装飾性を上記塗装材に付与することが容易に可能となる。
【0074】
【発明の効果】
本発明の水性樹脂組成物は、以上のように、水性樹脂と、感熱ゲル化剤としてのポリエーテル変性ポリシロキサンと、感熱ゲル化助剤としての炭酸塩アンモニウム錯体とを含み、水性樹脂は、分子内にカルボキシル基を有する第1重合性単量体成分(a)と、上記第1重合性単量体成分(a)のカルボキシル基と反応し 得る多官能性不飽和単量体を少なくとも含む第2重合性単量体成分(b)とを多段重合して得られた構成である。
【0075】
それゆえ、上記構成は、別段にて重合させる多段重合によって得られた水性樹脂と、感熱ゲル化剤としてのポリエーテル変性ポリシロキサンと、感熱ゲル化助剤としての炭酸塩アンモニウム錯体とを含有したことにより、塗膜の乾燥時間、特に厚膜の塗膜の乾燥完了時間を短縮させることができる。よって、上記構成では、塗膜を形成する際のコストダウンを図ることが可能となるという効果を奏する。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermosensitive gelling aqueous resin composition which is suitably used as a protective coating material or paint such as an interior paint for civil engineering and building products and an exterior paint for automobiles and building materials.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when a water-based coating material used as a coating material or paint is applied to a line coating that is applied to a substrate and then dried at a high temperature, the water-based coating material forms a film on the surface during drying, and It has a first problem that drying is difficult to proceed, and a second problem that blisters and cracks easily occur during drying of a coating layer such as a coating film.
[0003]
In order to avoid the first problem, JP-A-4-261453 discloses a synthetic resin latex composition capable of imparting a thermosensitive gelling property to a coating material and suppressing the formation of a film during drying. I have.
[0004]
The above synthetic resin latex composition is a mixture of a carboxylic acid-containing synthetic resin latex having a chemical stability index of 24 or less, an aqueous solution of a polyvalent metal complex, and an alkylphenol-formalin condensate alkylene oxide adduct. .
[0005]
Further, in order to avoid the second problem, JP-A-6-299000 discloses a thermosensitive gelling agent capable of imparting a thermosensitive gelling agent to a coating material to reduce the occurrence of blisters and cracks on a coating layer. A copolymer latex is disclosed.
[0006]
The thermosensitive gelling copolymer latex contains 1 to 99.9% by weight of a first monomer component, 0.1 to 20% by weight of a second monomer component, and 0 to 98.9 of a third monomer component. % By weight of a monomer mixture of 100% by weight in the presence of 0.1 to 20 parts by weight of an ethylenically unsaturated surfactant. The polymer latex contains a thermosensitive gelling agent.
[0007]
The first monomer component is an aliphatic conjugated diene monomer and / or an alkyl (meth) acrylate monomer, and the second monomer component is a monomer having a functional group. The third monomer component is a monomer copolymerizable with the first monomer component and the second monomer component.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the configuration of each of the above-mentioned conventional publications, the formation of a film on the surface during drying is prevented by the provision of the thermosensitive gelling property, and the drying proceeds inside, whereby reliable drying can be realized. When the film is dried for a long time and a coating film, especially a thick coating film, is formed, there is a problem that the cost in drying is increased.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The aqueous resin composition of the present invention, in order to solve the above problems, an aqueous resin,As a thermosensitive gelling agentA polyether-modified polysiloxane,As a thermosensitive gelling aidContaining ammonium carbonate complexIn addition, the aqueous resin is composed of a first polymerizable monomer component (a) having a carboxyl group in the molecule and a polyfunctional unsaturated monomer capable of reacting with the carboxyl group of the first polymerizable monomer component (a). It is obtained by multi-stage polymerization of a second polymerizable monomer component (b) containing at least a monomer.It is characterized by:
[0010]
According to the above configuration,Aqueous resin obtained by multi-stage polymerization,By including a polyether-modified polysiloxane and an ammonium carbonate complex, while imparting heat-sensitive gelling property, the drying time of the coating film, particularly, a thick coating film having a thickness of 2 to 20 mm. Drying time can be shortened.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
[0012]
The aqueous resin composition of the present invention contains an aqueous resin obtained by multi-stage polymerization of a polymerizable monomer, and a thermosensitive gelling agent. The aqueous resin is a resin that is soluble in a solvent containing water or is used as an emulsion suspended in the solvent. As the above-mentioned aqueous resin, a resin obtained by multistage emulsion polymerization of a polymerizable monomer containing the first polymerizable monomer component (a) having a carboxyl group in the molecule is preferable.
[0013]
The first polymerizable monomer component (a) is not particularly limited as long as it is a polymerizable monomer having a carboxyl group in the molecule. For example, (meth) acrylic acid, crotonic acid, itaconic acid, fumaric acid , Maleic acid, monomethyl fumarate, monoethyl fumarate, monomethyl myate, and unsaturated carboxylic acid salts such as monoethyl myate, or derivatives thereof, and one or a mixture of two or more of these. Can be used.
[0014]
The amount of the first polymerizable monomer component (a) used is in the range of 0.1 to 10% by weight based on the total amount of the polymerizable monomer used. When the amount of the first polymerizable monomer component (a) used is less than 0.1% by weight, the inconvenience that the stability of the multi-stage emulsion polymerization is reduced and the adhesion to various coated objects is reduced. Conversely, if the amount of the first polymerizable monomer component (a) used exceeds 10% by weight, the resulting coating film is disadvantageously reduced in water resistance, which is both undesirable.
[0015]
In the aqueous resin composition of the present invention, the aqueous resin was subjected to multi-stage polymerization by containing the first polymerizable monomer component (a) and a different second polymerizable monomer component (b) as necessary. It may be something.
[0016]
Examples of the second polymerizable monomer component (b) include, for example, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, and the like. (Meth) acrylic esters; aromatic unsaturated monomers such as styrene, α-chlorostyrene and vinyltoluene; unsaturated cyanides such as (meth) acrylonitrile; hydroxyethyl (meth) acrylate, hydroxypropyl (meth) ) Unsaturated monomers containing a vidroxyl group such as acrylate; unsaturated monomers containing a glycidyl group such as glycidyl (meth) acrylate, acrylic glycidyl ether, allyl glycidyl ether, divinylbenzene, ethylene glycol di (meth) acrylate, etc. Polyfunctional unsaturated monomer And one or a mixture of two or more of these can be used. The second polymerizable monomer component (b) is used in the range of 90 to 99.9% by weight based on the total amount of the polymerizable monomer.
[0017]
The aqueous resin composition of the present invention is obtained by subjecting a polymerizable monomer component comprising a first polymerizable monomer component (a) and a second polymerizable monomer component (b) to multistage emulsion polymerization in an aqueous medium. The obtained product is preferable because a spherical particle shape (having a particle size of 1 μm or less) can be obtained and desired characteristics can be exhibited. In the case of such multi-stage polymerization, for example, in the case of the first-stage polymerization, It is desirable that the first polymerizable monomer component (a) contains the above-mentioned polyfunctional unsaturated monomer having a group capable of reacting with a carboxyl group in the second polymerization which is a separate step.
[0018]
When the first polymerizable monomer component (a) having a carboxyl group is omitted from the first-stage polymerization, the polymerization stability may be reduced. If the monomers are omitted, the water resistance of the coating film may decrease. Further, when the first polymerizable monomer component (a) and the polyfunctional unsaturated monomer are simultaneously used in the same stage in the multistage polymerization, the aqueous resin which is the obtained synthetic resin emulsion is obtained. In some cases, the drawbacks are unfavorable in handling such as excessive increase in viscosity.
[0019]
Therefore, the aqueous resin composition can easily form a thick film of 2 to 20 mm while shortening the drying time by separately dividing and polymerizing necessary functional groups by multi-stage emulsion polymerization as described above, and It is possible to more reliably realize both the heat-sensitive gelling property that can be formed by drying in a short time and the water resistance property that indicates durability at a high level.
[0020]
Examples of the aforementioned thermosensitive gelling agent include polyether-modified polysiloxane, alkylene oxide adduct of alkylphenol formalin condensate, polyether formal, polyvinyl methyl ether, polypropylene glycol, water-soluble polyamide, starch, methyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, carboxy Examples include methylcellulose, protein, carbonate, bicarbonate, polyphosphate, and nonionic surfactant having a cloud point.
[0021]
Among them, polyether-modified polysiloxane and alkylene oxide adduct of alkylphenol formalin condensate are preferable, and polyether-modified polysiloxane is more preferable.
[0022]
The amount of the heat-sensitive gelling agent to be added is preferably 0.1 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the aqueous resin which is synthetic resin ermension. Within this range, by using the following heat-sensitive gelling aid together, the thickness, for example, a thick film such as 2 mm to 20 mm, especially no thickness of 5 mm to 20 mm has been considered in the past. Thick film can be easily formed. In addition, the storage stability at room temperature can be maintained.
[0023]
The above-mentioned heat-sensitive gelling aid is used together with the above-mentioned heat-sensitive gelling agent to further improve the heat-sensitive gelling property of the aqueous resin composition. Examples of the heat-sensitive gelling aid include polyvalent metals, particularly polyvalent metal complexes, and specifically, carbonate complexes such as zinc carbonate complex and zirconium carbonate complex, zinc acetate complex, zinc acrylate complex, and glycinate. Zinc complex salts and zinc malate complex salts can be mentioned, and zinc carbonate complex salts are particularly preferred.
[0024]
As such a polyvalent metal complex salt, those used in an aqueous solution are preferable since the aqueous resin composition of the present invention is used in an aqueous solvent, and from the viewpoint of water solubility, a polyvalent metal carbonate ammonium complex is preferable. Preferably, it is particularly preferable to use zinc ammonium carbonate as the above-mentioned ammonium polyvalent metal carbonate complex.
[0025]
The amount of the polyvalent metal complex salt to be added is preferably 0.05 to 20 parts by weight, more preferably 0.1 to 10 parts by weight, based on 100 parts by weight of the aqueous resin. Within this range, a thick film can be easily formed by using the above-mentioned thermosensitive gelling agent in combination. In addition, since metal crosslinking by the polyvalent metal complex salt occurs between the polyvalent metal and each carboxylic acid in the aqueous resin, the water resistance of the coating film by the aqueous resin composition can be significantly improved.
[0026]
【Example】
The following describes each embodiment of the present invention.
[0027]
The aqueous resin composition of the present invention comprises a first polymerizable monomer component (a) having a carboxyl group in the molecule and, if necessary, a second polymerizable component different from the first polymerizable monomer component (a). It contains a synthetic resin emulsion which is an aqueous resin obtained by multi-stage polymerization of the reactive monomer component (b), a thermosensitive gelling agent, and, if necessary, a thermogelling aid.
[0028]
(Example 1)
An example of the above synthetic resin emulsion will be described as a synthetic resin emulsion (A) of Example 1. First, 100 parts of a 1-liter separable flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a dropping funnel, and a thermometer is added. After charging deionized water and 0.1 part of an ethylenically unsaturated surfactant (manufactured by Dai-ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd., trade name: Aqualon HS-10), the mixture is stirred to 70 ° C. while blowing nitrogen gas. The temperature rose.
[0029]
Then, as a first polymerization step, 30 parts of methyl methacrylate, 18 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 2 parts of acrylic acid, 100 parts of deionized water, and 1.0 part of the above ethylenically unsaturated interface The first mixture of the polymerizable monomer comprising the activator was dropped uniformly over 1 hour. At the same time, 30 parts of a 5% aqueous solution of potassium persulfate and 30 parts of a 2% aqueous solution of sodium bisulfite were uniformly dropped over 1 hour.
[0030]
Subsequently, after aging for 30 minutes while maintaining the temperature in the separable flask, as a second polymerization step, 16 parts of methyl methacrylate, 32 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 2 parts of glycidyl methacrylate, 20 parts of deionized water and 1.0 part of the above-mentioned polymerizable monomer second liquid mixture comprising the ethylenically unsaturated surfactant were uniformly dropped over 1 hour. At the same time, 30 parts of a 5% aqueous solution of potassium persulfate and 30 parts of a 2% aqueous solution of sodium bisulfite were uniformly dropped over 1 hour.
[0031]
Subsequently, aging was performed for 60 minutes to maintain the temperature in the separable flask. After cooling, the mixture was neutralized by adding 4 parts of 25% aqueous ammonia, whereby the nonvolatile content was 50% by weight, the pH was 7.0, and the viscosity was 50%. A synthetic resin emulsion (A) having a good polymerization stability of 1000 mPa · s was obtained. Table 1 shows the composition of the synthetic resin emulsion (A) and the results of polymerization stability.
[0032]
Then, for 100 parts of the synthetic resin emulsion (A), 5 parts of zinc oxide equivalent aqueous zinc ammonium carbonate solution and 1 part of a polyether-modified polysiloxane (Toshiba Silicone Co., Ltd., trade name: TPA) -4390) were sequentially added with stirring to obtain an aqueous resin composition (1).
[0033]
The aqueous resin composition (1) was allowed to stand for one month in an atmosphere of 40 ° C. in order to measure the storage stability at room temperature. No change was observed in the viscosity and appearance of 1), and the storage stability at room temperature was good.
[0034]
Next, when the drying time of the aqueous resin composition (1) was measured, it was found that the drying was completed in a short time of 10 minutes despite the thickness of the coating film being as thick as 10 mm. . The results are shown in Table 2. Further, when the dried state of the coating film was observed, there was no occurrence of blisters or blisters in the coating film, and the obtained coating film was excellent in appearance.
[0035]
The method of measuring the drying time will be described. First, the aqueous resin composition (1) is poured onto a glass plate in a mold so that the thickness of the coating film becomes 10 mm, and the temperature is 80 ° C. (wind speed 1 m / In s), drying is performed by changing the drying time, and the coating immediately after drying is scratched to the inside, that is, the inside in the thickness direction is exposed so as to be planar, and when the coating is immersed in water, The drying time until the aqueous resin composition (1) was not redissolved in water was observed as the drying completion time. The results are shown in Table 2.
[0036]
[Table 1]
[0037]
[Table 2]
[0038]
Subsequently, when the water resistance (water whitening test) of the water-based resin composition (1) was measured, it was found that the water resistance was exhibited over a long period of time. The results are shown in Table 2.
[0039]
The water-whitening test is performed by applying the aqueous resin composition (1) on a glass plate so as to have a thickness of 100 μm, drying the coating at 23 ° C. for 24 hours to form a coating film, and then forming a cylinder having openings at both ends. A transparent spot glass is placed on the coating film, and 50 ml of deionized water is put into the spot glass to whiten the interface between the water in the spot glass and the water on the coating film. It is a test to observe whether or not.
[0040]
In Table 2, "〇" indicates that no re-dissolution was observed and the water was in a transparent state, and "△" in Table 2 indicates that the re-dissolution was slightly cloudy. In Table 2, "x" in Table 2 indicates that the substance was redissolved and became extremely cloudy.
[0041]
(Example 2)
Another example of the synthetic resin emulsion will be described as a synthetic resin emulsion (B) of Example 2. In Example 2, 3 parts of methacrylic acid and 29 parts of methyl methacrylate were used in place of 2 parts of acrylic acid and 30 parts of methyl methacrylate in the polymerizable monomer first mixture of Example 1 described above. Was operated in the same manner as in Example 1 to obtain a synthetic resin emulsion (B) having a nonvolatile content of 50% by weight, a pH of 7.0, and a viscosity of 1,000 mPa · s and having good polymerization stability. Table 1 shows the composition of the synthetic resin emulsion (B) and the results of polymerization stability.
[0042]
Then, to 100 parts of the synthetic resin emulsion (B), 5 parts of zinc oxide aqueous solution in terms of zinc oxide and 1 part of the above polyether-modified polysiloxane were sequentially added with stirring. Thus, an aqueous resin composition (2) was obtained.
[0043]
The aqueous resin composition (2) was measured for storage stability at room temperature in the same manner as in Example 1. As a result, no change was observed in the viscosity and appearance of the aqueous resin composition (2), and the storage stability was low. It was good.
[0044]
When the drying time of the aqueous resin composition (2) was measured in the same manner as in Example 1, it was found that the drying was completed in a short time. The results are shown in Table 2. Further, when the dried state was observed, it was found that there was no occurrence of blisters and blisters and the appearance was excellent. The water resistance (water resistance whitening test) of the aqueous resin composition (2) was measured in the same manner as in Example 1, and it was found that the water resistance was exhibited over a long period of time. The results are shown in Table 2.
[0045]
(Example 3)
Still another example of the synthetic resin emulsion will be described as a synthetic resin emulsion (C) of Example 3. In Example 3, 2.5 parts of methacrylic acid, 20 parts of methyl methacrylate, and 2.5 parts of methacrylic acid in place of 2 parts of acrylic acid and 30 parts of methyl methacrylate in the polymerizable monomer first mixture of Example 1 were used. Using 10 parts of styrene, and replacing 0.5 parts of methacrylic acid, 9 parts of methyl methacrylate, and 6 parts of 6 parts of methyl methacrylate of the polymerizable monomer second mixture of Example 1 above. Except for using styrene, the same operation as in Example 1 was performed to obtain a synthetic resin emulsion (C) having a nonvolatile content of 50% by weight, a pH of 7.0, and a viscosity of 2,000 mPa · s and having good polymerization stability. Table 1 shows the composition and the polymerization stability of the synthetic resin emulsion (C).
[0046]
Next, to 100 parts of the above synthetic resin emulsion (C), 5 parts of an aqueous solution of zinc ammonium carbonate in terms of zinc oxide and 1 part of the above polyether-modified polysiloxane were sequentially added with stirring. Thus, an aqueous resin composition (3) was obtained.
[0047]
The aqueous resin composition (3) was measured for storage stability at room temperature in the same manner as in Example 1. As a result, no change was observed in the viscosity and appearance of the aqueous resin composition (3), and the storage stability was low. It was good.
[0048]
The drying time of the aqueous resin composition (3) was measured in the same manner as in Example 1, and it was found that the drying was completed in a short time. The results are shown in Table 2. Further, when the dried state was observed, it was found that there was no occurrence of blisters and blisters and the appearance was excellent. The water resistance (water resistance whitening test) of the aqueous resin composition (3) was measured in the same manner as in Example 1, and it was found that the water resistance was exhibited over a long period of time. The results are shown in Table 2.
[0049]
Next, each comparative example for explaining the characteristics of the aqueous resin composition of the present invention will be described.
[0050]
(Comparative Example 1)
In Comparative Example 1, the same operation as in Example 1 was performed except that 2 parts of glycidyl methacrylate in the second mixture of the polymerizable monomer in Example 1 was omitted, and the nonvolatile content was 50% by weight and the pH was 7.0. 0, a synthetic resin emulsion (D) having a viscosity of 1000 mPa · s and good polymerization stability was obtained. Table 1 shows the composition and the polymerization stability of the synthetic resin emulsion (D).
[0051]
Then, 100 parts of the above synthetic resin emulsion (D), Aqueous zinc ammonium carbonate solution (5 parts in terms of zinc oxide) and 1 part of the above polyether-modified polysiloxane were sequentially added with stirring to obtain a comparative composition (4).
[0052]
When the storage stability of this comparative composition (4) at room temperature was measured in the same manner as in Example 1, no change was observed in the viscosity and appearance of the comparative composition (4), and the storage stability was good. Was something.
[0053]
In addition, when the drying time of the comparative composition (4) was measured in the same manner as in Example 1, it was found that at least 20 minutes were required for completing the drying. The results are shown in Table 2. When the water resistance (water whitening test) of the comparative composition (4) was measured in the same manner as in Example 1, it was found that the water resistance was reduced in a short period of one day. The results are shown in Table 2.
[0054]
(Comparative Example 2)
Comparative Example 2 was performed in the same manner as in Example 1 except that 2 parts of acrylic acid in the polymerizable monomer first mixed solution of Example 1 was omitted, and the polymerization stability was significantly poor. No good synthetic resin emulsion was obtained. Therefore, in Comparative Example 2, it was impossible to measure the storage stability, drying time, and water resistance of the aqueous resin composition using the synthetic resin emulsion.
[0055]
(Comparative Example 3)
The synthetic resin emulsion of Comparative Example 3 was produced by a polymerization step using only one stage and omitting the monomer component having a carboxyl group in the polymerization step.
[0056]
That is, 100 parts of deionized water, 0.1 part of an ethylenically unsaturated surfactant (Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.) Co., Ltd., trade name: AQUALON HS-10), and then heated to 70 ° C. with stirring while blowing in nitrogen gas.
[0057]
Thereafter, as a first polymerization step, a polymerizable monomer comprising 52 parts of methyl acrylate, 48 parts of 2-ethylhexyl alkylate, 200 parts of deionized water, and 2 parts of the above ethylenically unsaturated surfactant was used. The monomer mixture was dropped uniformly over 3 hours. At the same time, 60 parts of a 5% aqueous solution of potassium persulfate and 60 parts of a 2% aqueous solution of sodium bisulfite were dropped uniformly over 3 hours.
[0058]
Subsequently, when aging was performed for 120 minutes while maintaining the temperature in the separable flask, the polymerization stability was extremely poor, and a good synthetic resin emulsion could not be obtained. For this reason, in Comparative Example 3, it was impossible to measure the storage stability, drying time, and water resistance of the aqueous resin composition using the synthetic resin emulsion.
[0059]
(Comparative Example 4)
The synthetic resin emulsion of Comparative Example 4 was produced by a polymerization step using only one stage.
[0060]
That is, instead of 2 parts of acrylic acid, 30 parts of methyl acrylate, and 18 parts of 2-ethylhexyl alkylate in the polymerizable monomer mixture in Example 1, 2 parts of a polymerizable monomer mixture were used. Of acrylic acid, 48 parts of methyl acrylate and 50 parts of 2-ethylhexyl alkylate, and the second polymerization step in Example 1 was omitted. The operation was carried out in the same manner as in Example 1 except that a 5% aqueous solution of potassium persulfate and a 2% aqueous solution of sodium hydrogen sulfite were added dropwise for 3 hours and aging was performed for 120 minutes. The nonvolatile content was 50% by weight and the pH was 7.0. Thus, a synthetic resin emulsion (E) having a viscosity of 1000 mPa · s and good polymerization stability was obtained.
[0061]
Then, to 100 parts of the synthetic resin emulsion (E), an aqueous solution of zinc ammonium carbonate, which is 5 parts in terms of zinc oxide, and 1 part of the polyether-modified polysiloxane are sequentially added with stirring. Thus, a comparative composition (5) was obtained.
[0062]
When the storage stability of this comparative composition (5) at room temperature was measured in the same manner as in Example 1, no change was observed in the viscosity and appearance of the comparative composition (5), and the storage stability was good. Was something.
[0063]
In addition, when the drying time of the comparative composition (5) was measured in the same manner as in Example 1, the drying time was poor even when the drying time was 20 minutes. It turns out that it is necessary beyond. The results are shown in Table 2. When the water resistance (water whitening test) of the comparative composition (5) was measured in the same manner as in Example 1, it was found that the water resistance was reduced in a short period of time, even after one day. The results are shown in Table 2.
[0064]
(Comparative Example 5)
The synthetic resin emulsion of Comparative Example 5 is obtained by mixing a monomer component having a carboxyl group and a monomer component having a polyfunctional group that reacts with the carboxyl group in the polymerization step using only one stage and the polymerization step. It is produced by polymerization.
[0065]
That is, 100 parts of deionized water and 0.1 part of an ethylenically unsaturated surfactant (Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.) were added to a 1-liter separable flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a dropping funnel and a thermometer. Co., Ltd., trade name: AQUALON HS-10), and then heated to 70 ° C. with stirring while blowing in nitrogen gas.
[0066]
Then, as a first polymerization step, 48 parts of methyl acrylate, 48 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 2 parts of acrylic acid (a monomer component having a carboxyl group), and 2 parts of glycidyl methacrylate (with a carboxyl group and A polymerizable monomer mixture consisting of a monomer component having a polyfunctional group that reacts), 100 parts of deionized water, and 1.0 part of the above ethylenically unsaturated surfactant was uniformly dropped over 3 hours. . At this time, 30 parts of a 5% aqueous solution of potassium persulfate and 30 parts of a 2% aqueous solution of sodium bisulfite were simultaneously added dropwise over 3 hours.
[0067]
Subsequently, when aging was performed for 120 minutes while maintaining the temperature in the separable flask, the polymerization stability was extremely poor, and a good synthetic resin emulsion could not be obtained. For this reason, in Comparative Example 5, it was impossible to measure the storage stability, drying time, and water resistance of the aqueous resin composition using the synthetic resin emulsion.
[0068]
From this, acrylic acid as a polymerizable monomer component having a carboxyl group and glycidyl methacrylate as a polyfunctional unsaturated monomer capable of reacting with the carboxyl group were used in the same parts by weight. In this case, it was found that the polymerization stability was reduced.
[0069]
Therefore, from the results of Comparative Example 5 and Example 3, the polymerizable monomer component having a carboxyl group and the polyfunctional unsaturated monomer capable of reacting with the carboxyl group were the same. When used in the polymerization stage, the polymerizable monomer component having a carboxyl group, the polyfunctional unsaturated monomers capable of reacting with the carboxyl group, less than half by weight, in molar ratio , 0.8 or less.
[0070]
As described above, in the configuration of each of the above embodiments, a film is formed on the surface of the coating film by having the synthetic resin emulsion which is an aqueous resin by multi-stage polymerization, a thermosensitive gelling agent, and preferably a thermogelling aid. In addition to avoiding the inconvenience of poor internal drying due to the drying, even in the case of a thick film having a thickness of 10 mm, drying is completed in a drying time of about 10 minutes. Can be prevented, and a coating film excellent in appearance, water resistance and durability can be formed.
[0071]
From this, in the above configuration, when used as a base material coating such as a binder for factory coating, various coating materials for interior and exterior, a binder for fiber treatment, a binder for synthetic leather, etc. Since the time can be shortened, the productivity and mass productivity of the base material can be improved, and the cost for drying can be reduced, and the cost can be reduced.
[0072]
Further, in the above configuration, the hardness of the obtained coating film can be increased by setting the glass transition temperature of the synthetic resin emulsion to be high. Since the drying time of the film can be shortened, a tougher coating film can be formed in a short time, and a coating film having excellent durability can be formed.
[0073]
From this, in the above configuration, since a thick coating film can be formed by increasing its hardness, it has excellent cutting workability. Can be easily applied to the coating material.
[0074]
【The invention's effect】
The aqueous resin composition of the present invention, as described above, an aqueous resin,As a thermosensitive gelling agentA polyether-modified polysiloxane,As a thermosensitive gelling aidContaining ammonium carbonate complexThe aqueous resin reacts with the first polymerizable monomer component (a) having a carboxyl group in the molecule and the carboxyl group of the first polymerizable monomer component (a). Obtained by multi-stage polymerization of the obtained second polymerizable monomer component (b) containing at least a polyfunctional unsaturated monomer.Configuration.
[0075]
Therefore, the above-described configuration is based on an aqueous resin obtained by multi-stage polymerization in which polymerization is performed separately, and a heat-sensitive gel.ConversionAgentPolyether-modified polysiloxane and ammonium carbonate complex as thermal gelling aid, It is possible to shorten the drying time of the coating film, in particular, the drying completion time of the thick coating film. Therefore, the above configuration has an effect that it is possible to reduce the cost when forming the coating film.
Claims (6)
水性樹脂は、分子内にカルボキシル基を有する第1重合性単量体成分(a)と、上記第1重合性単量体成分(a)のカルボキシル基と反応し得る多官能性不飽和単量体を少なくとも含む第2重合性単量体成分(b)とを多段重合して得られたものであることを特徴とする水性樹脂組成物。And aqueous resin, and a polyether-modified polysiloxane of the heat-sensitive gelling agent, a carbonate ammonium complexes as thermal gelling aids seen including,
The aqueous resin comprises a first polymerizable monomer component (a) having a carboxyl group in the molecule and a polyfunctional unsaturated monomer capable of reacting with the carboxyl group of the first polymerizable monomer component (a). An aqueous resin composition obtained by multistage polymerization of a second polymerizable monomer component (b) containing at least a polymer .
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