JP3540037B2 - 識別媒体の発券方式およびその認証方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、特に繊維状の導電体を内部に不規則に散在させた識別媒体の発券方式およびその認証方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カードおよび有価証券等の識別媒体の発行(発券)方式およびその正当性を確認する方式として、たとえば磁気記録を用いるものが良く知られている。この例えばカードを用いた従来の発券および正当性を確認する方式によれば、例えば、磁気記録部に暗証番号等のカードに関する情報を記録し、カードが発行され、カードを利用する際に利用者がカードを読み取り装置に挿入し暗証番号を入力すると、読み取り装置が磁気記録部に記録された暗証番号を読み取り、入力された情報と照合することでカードの正当性を確認していた。
【0003】
しかし、このような磁気的に記録された情報を読み取る装置は、市販されているので入手が容易であり、また、磁気的に記録された情報を容易に書換えることができ、したがって、カードの偽造および改ざんが容易に行えるためセキュリティ性に問題があった。
【0004】
そこで、カードの偽造および改ざんを困難にしセキュリティ性を高める方法として、マイクロ波を用いる方式が提案されている。この方式によれば、図16に示すようにカード1には、不規則に散在する金属等の繊維状の導電体1aが埋設されている。
【0005】
この、繊維状の導電体1aは、カード1の製造過程においてランダムに分布するようにされているから、カード毎に異なるパターンを持ったカード1が得られる。
【0006】
このようなカード1にマイクロ波を照射して走査し、その反射波または透過波を測定して導電体1aのパターンを検出する。そして検出した導電体1aのパターンをA/D変換器(図示しない)によりディジタル化し、例えば、カード1に併設した磁気記録部(図示しない)に記録してカード1を使用可能な状態(カードの発行)とする。
【0007】
この磁気記録部に記録された情報(ディジタル化された導電体1aのパターン)と再び、カード1にマイクロ波を照射して検出した導電体1aのパターンをA/D変換器(図示しない)によりディジタル化した情報とを比較することにより、カード1の正当性を確認することができる。
【0008】
したがって、繊維状の導電体1aはカード毎に微妙な相違があり、この相違を再現することはほとんど不可能であり、偽造、改ざんが極めて困難となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のようなマイクロ波を用いる方式は、マイクロ波の発信装置および検出装置が必要であることから、認証のための装置が複雑になり、また、照射されたマイクロ波が外部に伝播するため、他の装置に影響を及ぼし、誤動作を引き起こすという問題もある。
【0010】
これらの問題を解決するのには、装置を簡易なものとするために専用のICを開発したり、マイクロ波の伝播を防止するために装置自体をシールドしなければならなかった。
【0011】
本出願人は上記のような問題を解消し、マイクロ波を漏洩することのない簡易な装置を用いたカードの正当性を認証することのできる認証方式として、カードの導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出する方式を特願平5−168650号として提案している。
【0012】
ところが、本出願人が提案した導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出する方式を利用した場合でも、検出された導電体の分布に応じて生ずる電界の変化をA/D変換(図示しない)し、ディジタル化して磁気ヘッド(図示しない)により磁気記録部(図示しない)に記録する。次に、再び、導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出し、A/D変換(図示しない)後、ディジタル化した情報と、先に磁気記録部(図示しない)に記録された情報を磁気ヘッド(図示しない)で読み出し、比較することでカードの正当性を認証していた。
【0013】
このため、磁気記録部に情報の書き込み及び読み取りを行う装置を認証装置内に設ける必要があり、また、磁気記録部の情報の読み取り及び書き込みを正確に行うために搬送系も精度の高い搬送系が必要となった。
【0014】
本発明は、導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出するとともに、これに対応したデータを識別媒体に光学的に検出可能なように記録することにより識別媒体の認証(正当性)を簡単な構成の装置で迅速に、かつ、正確に行い、また、導電体の分布に対応した情報の記録及び読み取りを容易に、かつ、正確に行うことのできる識別媒体の発券方式および認証方式を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、繊維状の導電体がランダムに散在された識別媒体と、識別媒体の発券を行う装置とからなる識別媒体の発券方式であって、発券を行う装置は、識別媒体の導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出する電界検出手段と、電界検出手段により検出された電界の値の最大値および最小値を基準として所定のレベルごとに分割するレベル分割手段と、レベル分割手段により分割された電界の値を光学反射量に変換する光学反射量変換手段と、光学反射量変換手段により変換された光学反射量を識別媒体の光学反射量によって情報を表示する領域に記録する手段により識別媒体の発券を行うものである。
【0016】
また、本発明によれば、繊維状の導電体がランダムに散在された識別媒体と、識別媒体の正当性を確認する認証装置とからなる識別媒体の認証方式であって、識別媒体は、光学反射量によって情報を表示する領域を有し、認証装置は、識別媒体の導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出する電界検出手段と、領域の光学反射量を検出する光学検出手段とを有し、認証装置は、導電体の分布および領域の光学反射量を検出してこれらを比較することにより、識別媒体の正当性の確認を行うものである。
【0017】
さらに、本発明によれば、認証装置は、識別媒体の片側に配置され、交流電源に接続された第1の電極と、識別媒体の他の側に配置された第2の電極とを有し、電界検出手段は前記第2の電極に接続され、交流電源からの交流に基づき第1の電極に印加される電圧により発生する電界が識別媒体を通過することにより識別媒体の導電体の分布に応じて第2の電極に生ずる変化を検出することにより行うものである。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面により詳細に説明する。
【0019】
図1(a)(b)には、本発明による識別媒体の発券方式およびその認証方式に使用される識別媒体を商品券に適用した場合の一実施例が示されている。図1の(a)は商品券10の表面、(b)は商品券10の裏面をそれぞれ示し、商品券10には図16に示すカード1と同様に導電体1aが埋設されている。
【0020】
商品券10の材質としては、上質紙を用いることができるが、合成紙等の樹脂材料を用いることもできる。
【0021】
導電体1aとしては、その形状が繊維状が望ましいが、鱗片状等でも本発明に用いることができる。
【0022】
導電体1aは、その分布によって電界の変化を充分に生じさせることができる材料および分布状態であればよく、そのような材料として、例えば、室温(20℃)の体積抵抗率(ρ)が1×10-8〜100×10-8Ωmの範囲の金属(Sn、Bi、Se、Te、Zn、In、Al、Pb、Fe、Co、Ni、Cr、Cu、Ti、Ag、Au等の単体若しくはこれらを任意に組み合わせた合金)を用いることができる。
【0023】
これらの導電体1aを構成する材料を用いることによって、センサヘッド224により検出される波形の形状が尖鋭となり、商品券10を識別するのに充分な変化を持つので望ましい。
【0024】
導電体1aは同図においては商品券10の一部に表示されているが、商品券10の全面にランダムに分布している。
【0025】
図1(a)に示す商品券10の表面には、通常の商品券と同様の所定の文字、図形等の印刷12が施されている。図1(b)に示す商品券10の裏面には、本発明の特徴である導電体1aの分布を表す分布表示部14が設けられ、分布表示部14に隣接してタイミング用バー16が設けられている。分布表示部14は、図2に示すような所定のトラック18について導電体1aの分布を読み取り、この読み取られた分布に対応したデータが表示される。分布表示部14は、図3および図3を部分拡大した図4に示すように、本実施例では網点によって表される濃度により導電体1aの分布を表すものであり、後述するように導電体1aの分布について読み取られたデータをたとえば10段階に分け、その段階に応じて網点の濃度を設定する。タイミング用バー16は導電体1aの分布および分布表示部14を読み取る場合のタイミングを表示するバーである。
【0026】
このタイミング用バー16は、導電体1aの分布を表す分布表示部14を光学的に検出する際のタイミングを取るものであるが、商品券10の分布表示部14に形成される網点の大きさ等により、単に商品券10をセンサヘッド222および224の間を手差しで通過させる程度で充分に分布表示部14に形成されている網点を区別して読み取ることができるときには、タイミング用バー16を省略することもできる。
【0027】
そして、商品券にはさらに、裏面にバーコード20が必要に応じて印刷される。
【0028】
図5には、本発明による識別媒体の発券方式に使用される商品券の発券装置の1例として、図1の商品券の発券装置の一実施例が示されている。同図に示すように、商品券発券装置は金属繊維分布検出センサ22、タイミングバー検出センサ24および媒体位置検出センサ26を有する。金属繊維分布検出センサ22は、導電体1aの分布を図2のトラック18に沿って検出するセンサであり、導電体1aの分布に応じた電界の変化を検出する。
【0029】
図6には、金属繊維分布検出センサ22の構成が示されている。金属繊維分布検出センサ22は、センサヘッド222(第1の電極)および224(第2の電極)を有する。これらのヘッド222、224は、商品券10を挟んで、その両側に商品券10と所定の距離となるように配置されている。ヘッド222には交流電源226が接続されている。
【0030】
金属繊維分布検出センサ22はまた、商品券10の両側に、接地された銅箔228、230を有する。銅箔228、230は商品券10の大きさおよび形状に応じて図1に示すように商品券10の両側のアクリル板232、234上に形成され、図7に示すように銅箔228、230に設けられた孔236、238内にヘッド222または224がそれぞれ配置される。
【0031】
センサヘッド222および224は直径3.5mmの棒状の先端が尖った金属で、その周囲には銅箔228、230に設けられた孔236、238により直径6mmの非導電部が形成され、その外側に銅箔228、230による導電部が絶縁されて形成されている。
【0032】
センサヘッド222には交流電源226から発生された一定の交流電圧が印加され、これによりセンサヘッド222に電界が発生する。そして、後述するように、商品券10を通過した電界がセンサヘッド224に発生する。
【0033】
このとき、商品券10中には、導電体1aが分布している所は電界が通過できず、導電体1aが分布していない所は電界が通過でき、この通過した電界をセンサヘッド224により検出することにより商品券10の導電体1aの分布を読み取ることができる。
【0034】
交流電源226の周波数は、100kHz〜100MHzの範囲に設定することが望ましく、特に、1MHz〜50MHzの範囲では、繊維状の導電体1aの分布状態にもよるが、検出される出力波形の凹凸形状が尖鋭で照合に適した出力波形を得ることができる。
【0035】
図6に示すように、センサヘッド222と224の間に商品券10が配置され、センサヘッド222から発生された電界が、ヘッド222と224間を移動する商品券10中の導電体1aの分布に応じた電界がセンサヘッド224に現れる。
【0036】
このセンサヘッド224に現れる電界の変化を測定することにより商品券10内のトラック18上における導電体1aの分布を検出することができる。電界の測定は、例えば、商品券10上に設定されたトラック18がセンサヘッド222および224間を商品券10を長手方向に通過させることにより行われる。
【0037】
検出される出力波形(信号)は、例えば、図9に示すような出力波形が得られる。
【0038】
センサヘッド222および224の間に商品券10を通すと、センサヘッド222側から印加された電界は、その商品券10中に分布している導電体1aの部分では電界が遮断され、センサヘッド224側へは通過せず、導電体1aの分布がない部分ではセンサヘッド224側に電界が通過し、商品券10に固有の導電体1aの分布が検出される。
【0039】
センサヘッド224には増幅器240が接続される。増幅器240はセンサヘッド224に発生した電界の変化に応じた電圧を増幅する。増幅器240からの出力は図5の金属繊維分布検出センサ22の出力としてA/D変換部28に送られる。A/D変換部28は金属繊維分布検出センサ22から入力された信号をデジタル信号に変換し、サンプリング部32へ出力する。
【0040】
タイミングバー検出センサ24は、タイミング用バー16を検出する光学センサである。タイミングバー検出センサ24からの出力はA/D変換部30に送られ、A/D変換部30でデジタル信号に変換されてサンプリング部32に送られる。
【0041】
媒体位置検出センサ26は商品券10の位置を検出するセンサであり、その検出出力(信号)はサンプリング部32に送られる。
【0042】
サンプリング部32は、媒体位置検出センサ26からの信号によって商品券10の位置を検出し、タイミングバー検出センサ24からの信号に基づいてタイミングバー16の位置を検出し、金属繊維分布検出センサ22から入力される図9のような信号を、図10に示すようにタイミング用バー16に同期させサンプリングして図11のような信号として出力する。
【0043】
外部入出力端子34は、例えばRS232C等が用いられ、サンプリング部32からのサンプリングされた出力を網点設定部36に出力する。網点設定部36には網点変換テーブル38が接続され、この網点変換テーブル38には、サンプリングされた出力に対応する網点の濃度が記憶されている。網点設定部36は網点変換テーブル38のデータを参照して、サンプリング部32からのサンプリングされた出力に対応する網点の濃度を設定する。
【0044】
この網点の設定は図11に示すように、サンプリングされた出力の最大値および最小値の間を10段階に分け、この10段階にそれぞれ対応した階調を網点率で設定する。このとき、図12に示す感度曲線のように網点率と光学センサの感度の関係は直線的ではなく、たとえば網点率が50%を超えると光学センサの感度は殆ど増加しない。したがって、図13に示すように、10段階の階調の大部分を網点率が50%未満の部分に当てるようにするのが好ましい。
【0045】
この、実施例で用いた光学センサの感度曲線は図12に示すような曲線を描いているが、光学センサの種類によっては感度曲線が直線性を持つものもあり、この場合には、別途網点変換テーブル38に記憶されている網点の濃度を変更する必要がある。
【0046】
図5に戻って、印字部40は、例えばレーザプリンタ等が用いられ、設定された網点が商品券10の分布表示部14に印字される。このとき、商品券10の分布表示部14に印字される網点は、図4に示されているように濃度毎に区画されていてもよいし、また、検出される出力波形(信号)に対応して連続的に網点の濃度が変化するようにしてもよい。
【0047】
商品券10の発券装置の動作を、図8のフローチャートにより説明する。図8に示すように、まず商品券10の導電体1aの分布を金属繊維分布検出センサ22により電界貫通方式で読み取る(ステップ102)。次に、読み取った波形のタイミング用バー16に同期する部分を図10に示すように量子化する(ステップ104)。次に、タイミング用バー16の位置の部分を量子化したデータを正規化する(ステップ106)。すなわち、図11に示すように量子化した波形を10段階に分け、その後、その正規化した値を網点変換テーブル38のデータに照らし合わせて網点化し(ステップ108)、各タイミング用バー16と同期する位置に設定された網点率で網点をレーザプリンタ等の印字部40により商品券10の分布表示部14に印字し商品券10を発券する(ステップ110)。
【0048】
このとき、図8には図示しないが、ステップ106で正規化した波形の順番を、例えば、商品券10の発券日をキーとして順番を入替え(簡易な暗号化)、次に、ステップ108に進むようにすることで、商品券10の改ざんを有効に防止することができる。
【0049】
図14には、本発明による識別媒体の認証方式に使用される識別媒体の検査装置の1例として、図1の商品券10を検査する検査装置の一実施例が示されている。同図に示すように、商品券の検査装置は金属繊維分布検出センサ22、網点パターン検出センサ42、タイミングバー検出センサ24、媒体位置検出センサ26を有する。金属繊維分布検出センサ22、タイミングバー検出センサ24および媒体位置検出センサ26は、図5に示す商品券10の発行装置と同一の機能部であるためここでは、その説明を省略する。
【0050】
網点パターン検出センサ42は商品券10の分布表示部14に印字された網点のパターンの濃度を検出する光学センサである。金属繊維分布検出センサ22、網点パターン検出センサ42、タイミングバー検出センサ24の出力はそれぞれA/D変換部28、44、30に送られデジタルデータに変換される。サンプリング部46は、媒体位置検出センサ26からの信号によって商品券10の位置を検出し、タイミングバー検出センサ24からの信号に基づいてタイミング用バー16の位置を検出し、金属繊維分布検出センサ22から入力される信号を、タイミングバー16に同期してサンプリングするとともに、網点パターン検出センサ42から入力される信号を、タイミング用バー16に同期させてサンプリングする。
【0051】
サンプリングされた金属繊維分布検出センサ22からの信号は、量子化・正規化部48において量子化および正規化され、一方、サンプリングされた網点パターン検出センサ42からの信号も量子化・正規化部48において量子化および正規化される。このように、金属繊維分布検出センサ22からの信号および網点パターン検出センサ42からの信号が各サンプリング点においてそれぞれ前記の10段階のいずれであるかを判断し、これらを比較部50において比較する。比較の結果が一致すれば商品券10は正当なものと判断される。一致しない場合にはには偽造または改ざんされたものと判断される。判断の結果は、判定結果表示部52に送られ、例えば、正当な商品券10であると判断された場合には、青の点灯もしくは液晶表示等により文字による表示等がなされ、偽造または改ざんされた商品券10であると判断れさた場合には、赤の点灯もしくは液晶表示等により文字による表示がなされ、商品券10の判定結果が表示される。
【0052】
なお、商品券の検査装置は、商品券の発券装置と同一の機能部を有する回路から構成されていることから、これらの同一の機能部を共用した発券および検査装置として構成することもできる。
【0053】
商品券の検査装置の動作を、図15のフローチャートにより説明する。図15に示すように、まず商品券10の導電体1aの分布を金属繊維分布検出センサ22により電界貫通方式で検出し(ステップ122)、量子化および正規化する(ステップ124)。次に、商品券10の分布表示部14に印字された網点のパターンの濃度を網点パターン検出センサ42により検出し(ステップ126)、量子化および正規化する(ステップ128)。次に、導電体1aを正規化した情報と網点パターンを正規化した情報とを比較し(ステップ130)、一致するか否かを判断する(ステップ132)。一致した場合には、その商品券10が真券である旨を表示する(ステップ134)。一致しない場合には、その商品券10が偽券である旨を表示する(ステップ136)。
【0054】
このとき、図15には図示しないが、図8において正規化した波形の順番を入替えて暗号化した場合には、ステップ128で正規化した波形の順番を、例えば、商品券10の発券日をキーとして順番を入替え(簡易な復合化)、次に、ステップ130に進むようにすることで、商品券10の改ざんを有効に防止することができる。
【0055】
本実施例によれば、上記のように発券時には、商品券10の導電体1aの分布をトラック18に沿って読み取り、読み取った分布パターンの信号をタイミング用バー16に同期してサンプリングし、その最大値および最小値を基準として10段階に量子化し、網点のパターンに置き換えて商品券10の分布表示部14に印字する。認証時には商品券10の導電体1aの分布をトラック18に沿って読み取るとともに、分布表示部14の網点パターンを読み取り、これらをタイミング用バー16に同期してそれぞれサンプリングして量子化し、比較する。商品券10の分布表示部14には導電体1aの分布パターンに応じた網点パターンが発券時に印字されているから、これらが一致した場合に真券であると判断する。
【0056】
このように、導電体1aの分布パターンを検出するばかりでなく、これに対応する網点パターンを検出し、これらを比較して商品券10の真偽を判断するから、真偽の判断を適切に、かつ、容易に行うことができる。また、発券及び検査装置を共用することもできることから、発券及び検査装置の回路構成も簡易なものとすることができる。さらに、導電体1aの分布パターンに対応するパターンとして網点パターンを用いているから、たとえば上記のように10段階を表示する場合にデジタルパターンによって0〜9を表示する場合には4ビットすなわち4個のパターンを必要とするのに対し、本実施例の網点パターンの場合には1個のパターンでよく、広いスペースを要することなく情報を表示することができ、読み取りも光学センサを用いることにより問題なく行うことができる。
【0057】
そして、本実施例によれば、電界を検出して分布された導電体1aのパターンを読み取っているから、静電容量を測定して導電体1aの分布パターンを測定するする方法に比べ、直流ドリフトの発生が極めて少なく、安定した分布パターンの検出を行うことができ、分布パターンの検出においても、商品券10とセンサヘッド222とセンサヘッド224との距離による出力誤差が少ないため、商品券10をセンサヘッド222または224に近接または接触させる必要がなく、発券および検査装置の設計精度が低くてよく、また、商品券10を通過する電界の量を検出していることから、厚みのある商品券10以外の媒体の発券(発行)及び認証にも応用することができる。
【0058】
なお、上記の実施例においては、網点パターンによって導電体1aの分布パターンを表示しているが、導電体1aのパターンを表示する分布表示部14は、網点に限られず、光学的に検出可能であれば、他のパターンでもよい。
【0059】
また、識別される媒体は上記の例の商品券等の有価証券に限られず、IDカード、クレジットカード、証明書その他偽造を防止するため認証を必要とするものであれば何でもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、媒体内に埋設された導電体の分布を、電界検出手段を用いて検出し、この検出した導電体の分布を光学検出手段で検出可能な情報として媒体に記録して媒体を発券し、また、媒体内に埋設された導電体の分布を、電界検出手段を用いて検出し、この検出した導電体の分布と該媒体の発券時に光学検出手段で検出可能なように記録した情報とを比較し、媒体の真偽を判断する。
【0061】
したがって、簡易な装置によって媒体に特有の分布パターン及びこれに対応する濃度パターンを容易に、かつ、正確に検出し、また、セキュリティ性の高い媒体の発券を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による認証方式に使用される識別媒体を商品券に適用した場合の一実施例を示す図である。
【図2】図1の商品券の発券過程を示す図である。
【図3】図1の商品券の発券過程を示す図である。
【図4】図3の分布表示部14を示す拡大図である。
【図5】本発明による認証方式に使用される識別媒体の発行装置を商品券の発券装置に適用した場合の一実施例を示すブロック図である。
【図6】図5の金属繊維分布検出センサ22の構成の一実施例を示す概略構成図である。
【図7】図6の一部を示す平面図である。
【図8】本発明による認証方式による媒体の発券動作を示すフローチャートである。
【図9】図5の金属繊維分布検出センサ22により読み取られた分布を示す図である。
【図10】図9の信号のサンプリングを示す図である。
【図11】図10の信号の量子化を示す図である。
【図12】網点率と光学センサ感度の感度曲線を示す図である。
【図13】網点率と階調の対応関係の1例を示す図である。
【図14】本発明による認証方式に使用される識別媒体の検査装置を商品券の検査装置に適用した場合の一実施例を示すブロック図である。
【図15】本発明による認証方式による媒体の検査動作を示すフローチャートである。
【図16】従来のカードの1例を示す図である。
【符号の説明】
1 カード
1a 導電体
10 商品券
12 印刷
14 分布表示部
16 タイミング用バー
18 トラック
20 バーコード
22 金属繊維分布検出センサ
24 タイミングバー検出センサ
26 媒体位置検出センサ
28、30、44 A/D変換部
32、46 サンプリング部
36 網点設定部
38 網点変換テーブル
40 印字部
42 網点パターン検出センサ
48 量子化・正規化部
50 比較部
52 判定結果表示部
222、224 センサヘッド
226 交流電源
228、230 銅箔
232、234 アクリル板
236、238 孔
240 増幅器

Claims (7)

  1. 繊維状の導電体がランダムに散在された識別媒体と、
    前記識別媒体の発券を行う装置とからなる識別媒体の発券方式であって、
    前記発券を行う装置は、前記識別媒体の前記導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出する電界検出手段と、
    前記電界検出手段により検出された電界の値の最大値および最小値を基準として所定のレベルごとに分割するレベル分割手段と、
    前記レベル分割手段により分割された電界の値を光学反射量に変換する光学反射量変換手段と、
    前記光学反射量変換手段により変換された光学反射量を前記識別媒体の前記光学反射量によって情報を表示する領域に記録する手段とを有することを特徴とする識別媒体の発券方式。
  2. 請求項1に記載の発券方式において、
    前記発券を行う装置は、
    前記識別媒体の前記光学反射量によって情報を表示する領域に記録される情報を暗号化する手段を含むことを特徴とする識別媒体の発券方式。
  3. 繊維状の導電体がランダムに散在された識別媒体と、
    前記識別媒体の正当性を確認する認証装置とからなる識別媒体の認証方式であって、
    前記識別媒体は、光学反射量によって情報を表示する領域を有し、
    前記認証装置は、前記識別媒体の前記導電体の分布に応じて生ずる電界の変化を検出する電界検出手段と、前記領域の光学反射量を検出する光学検出手段とを有し、
    前記認証装置は、前記導電体の分布および前記領域の光学反射量を検出してこれらを比較することにより、前記識別媒体の正当性を確認することを特徴とする識別媒体の認証方式。
  4. 請求項3に記載の認証方式において、
    前記認証装置は、
    さらに前記光学反射量によって情報を表示する領域に記録された情報を復号化する手段を含むことを特徴とする識別媒体の認証方式。
  5. 請求項3または4に記載の認証方式において、前記領域はそれぞれ、印刷部と非印刷部との面積比率によって光学反射量を表すことを特徴とする識別媒体の認証方式。
  6. 請求項5に記載の認証方式において、前記領域はそれぞれ、網点によって光学反射量を表すことを特徴とする識別媒体の認証方式。
  7. 請求項3に記載の認証方式において、前記認証装置は、
    前記識別媒体の片側に配置され、交流電源に接続された第1の電極と、
    前記識別媒体の他の側に配置された第2の電極とを有し、
    前記電界検出手段は前記第2の電極に接続され、前記交流電源からの交流に基づき前記第1の電極に印加される電圧により発生する電界が前記識別媒体を通過することにより前記識別媒体の前記導電体の分布に応じて前記第2の電極に生ずる変化を検出することを特徴とする識別媒体の認証方式。
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