JP3537824B2 - 粒子特性の計測 - Google Patents

粒子特性の計測

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JP3537824B2 JP51558196A JP51558196A JP3537824B2 JP 3537824 B2 JP3537824 B2 JP 3537824B2 JP 51558196 A JP51558196 A JP 51558196A JP 51558196 A JP51558196 A JP 51558196A JP 3537824 B2 JP3537824 B2 JP 3537824B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、個体又は液体の媒体中に浮遊した粒子の特
性の計測に関する。本発明は、特に全体の又は細分化さ
れた血液中に浮遊した赤血球の変形性能の計測に適用さ
れる。 発明の技術背景 買血が反対されているために無料で献血しているよう
な国でも、血液型を決めたり、色々な病気に対して審査
したり、貯蔵手段として血液を冷凍したりする必要があ
り、医療システムに使用する血液入手も含めて実質的に
費用が発生する。一単位(450ml)の血液を供給する実
費を推定すると、250オーストラリアドル程であり、ま
た350万人の人口を有したオーストラリアのシドニーの
ような市では、毎年約300,000単位の血液が使われてい
る。この関連で、要語の『血液』は、血液や血液状の又
は塩水溶液中の赤血球の懸濁液を含む血液派生液に関連
して使用される。そのような血液状又は血液派生液は、
心臓切開手術や自動車事故犠牲者や難産や同様な医療処
置に対して実質的に需要がある。 貯蔵される血液の性能は、血液サンプル中の赤血球の
『寿命』に依るところが大きい。医学要語で赤血球の悪
い状態とは、変形能力の欠除、逆の言い方では「脆性」
として知られているものである。平均的な赤血球は、7.
5μmの直径で、毛細血管(3μmと細い)を抹消へと
通過して行くためには容易に変形しなければならない。
変形ができないと言うことは、循環効率を悪化させるこ
とになる。異常な変形性能は、鎌状血球貧血や糖尿病と
形を変えた病気に結びついている。かくして、人の血液
の僅かなサンプルについて素早く計測して、赤血球の変
形性能を決めることで血液の状態を判定できることは有
益なことである。 赤血球の変形性能は、訓練された運動選手の適応レベ
ルと共に高まり、かくして赤血球の変形性能を早く計測
できると言うことは適応度の評価を助ける有用な道具と
なろう。 血液の『貯蔵寿命』に関する限り、人によって、また
サンプルによってかなりの幅がある。幾つかの例では、
劣化は3日から6日で始まり、また他の例では、10週間
たっても状態の目立ったロスが無い。適当なテスト管理
様式が無い状態では、幾つかの単位の血液は、もし使用
されずにこのような期間が経過した時、廃棄されるまで
に通常は3週間から7週間保管されている。 血液サンプルの有効性についての実効コストを削減す
るために、貯蔵血液の製造コストをより長期間に渡っ
て、多分2ケ月に渡って割賦償還するようにするのが大
いに望まれるところである。もし貯蔵期間が延長されれ
ば、割賦償還期間も延長される。特定の血液サンプルが
或る適切な最小限の状態より良い状態なのかどうかを決
定し得る簡単で有効なテストが利用できれば、貯蔵期間
を延長できる。もしそのようなテストが利用できれば、
一番早く劣化するサンプルの『貯蔵寿命』に基づいて全
ての血液サンプルを廃棄する代わりに、実際に劣化して
しまった血液サンプルのみがすぐに廃棄されるようにな
ろう。 血液に係る特定な問題は、一度サンプルが無菌容器内
にシールされるとその無菌状態の維持が大いに望まれる
点である。従って、無菌状態に維持されなければならな
い血液や他のその種の液体に関して低コストのテスト方
法を提供するには、ともかくテストはシールを破らずに
シール容器に適用されることが大いに望ましい。このよ
うにすれば、サンプルの中味を汚染する可能性は回避さ
れよう。 注意深く構成された小室内に保持された懸濁液に超音
波信号を通すことによって、液体懸濁の赤血球の可撓性
を計測することは、オーストラリア特許第557,256号
(本願発明者の一人によって発明され、本願出願人に譲
渡されている)から知ることができる。赤血球の変形性
能は、周波数による超音波エネルギーの吸収変化を使用
して計測される。赤血球壁は、機械的な弛緩時間をそれ
らの変形性能に関連させており、また超音波が血液中に
伝播されると、弛緩作用で壁を変形させる時に幾分エネ
ルギーが吸収される。α/fとf(ここでαは吸収係数で
あり、fは周波数である)の間には、近似したリニアな
関係がある。 所望の結果を供するために、周波数毎に、更に幾つか
の異なった周波数で幾つかの計測を行わなければなら
ず、その方法は比較的時間のかかるものである。更に手
間のかかるインピーダンスのマッチングが個々の周波数
毎に実施されなければならない。そのための装置の費用
は、約4万〜5万オーストラリアドルであり、実施計測
時間は、商業血液銀行や病院で使用するには余りにも長
い2時間のオーダーとなっている。 図14は、上述の従来技術に従って計測される異なった
条件の5つの血液サンプルに対してα/f対fのプロット
を示している。 従来技術の方法では、血液は特別の小室内に配置され
なければならない。従って、サンプルをテストするため
に、特定の血液サンプルを取り囲んでいる無菌バリヤー
を破る必要がある。従って、そのサンプルが満足なもの
であることが判った場合、サンプルを再包装して再度殺
菌する必要がある。当然、この再度の殺菌は、この従来
技術の方法の実施コストを実質的に増大する。この理由
に依って、上述のオーストラリア特許に開示された方法
は実際には使われず、何ら商業上成功を納めずに、代わ
りに実験室での研究道具に留まっている。 発明の開示 本発明の目的は、媒体中の浮遊粒子の特性を検出する
方法であって、商業上適用できるように十分に早く実施
される方法を提供することで、上述の困難を実質的に克
服又は改善するものである。 本発明の一局面では、媒体中の浮遊粒子の変形性能を
計測する方法が開示されており、該方法は: 隔設された一対の超音波変換器の間に上記媒体を配置
し、 上記変換器の一つに或る範囲の周波数から成る又は含
む入力電気信号を送って上記媒体中に超音波信号を伝搬
させ、 上記変換器の他方によって上記超音波信号を受信し、
結果としての出力電気信号を発生し、 上記出力電気信号を演算して周波数の関数として粒子
に対するn個の吸収係数値を算出し(α(fn))、各
周波数によって吸収係数値を目盛り(α(fn)/
fn)、上記のn点の内の少なくても2点について、周波
数で目盛りされた吸収値間の差と各周波数間の差との比
率を計算する(Δ((fn)/)1,2/Δf1,2)各工程か
ら構成されていることを特徴としている。 一つの好適な形で、入力信号は、一方の変換器に送ら
れている間に上記範囲の周波数の一端から他端へ掃引さ
れた掃引信号である。 もう一つの別の好適な形で、入力信号は、高調波量が
所望の範囲の周波数を含んだ方形パルスである。 本方法が無菌状態でシールされたフレキシブル壁容器
の血液に関連して使用される場合、例えば、容器は好ま
しくは、超音波透過材から成る窓手段が各々変換器間に
配置されている。 本発明の別の局面では、媒体中の浮遊粒子の変形性能
を計測する装置が開示されており、該装置は; 間に上記媒体のサンプルが配置される一対の対向し隔
設された超音波変換器と、 或る範囲の周波数を含む入力電気信号を上記変換器の
一方に送って上記媒体中に超音波信号を伝播させ、伝播
された信号が上記変換器の他方によって受信されて出力
電気信号を発生するようにした信号発生器と、 上記出力電気信号を受信して周波数の関数として粒子
に対するn個の吸収係数値を算出し(α(fn))、各
周波数によって吸収係数値を目盛り(α(fn)/
fn)、上記のn点の内の少なくても2点に対して、周波
数で目盛りされた吸収値間の差と各周波数間の差との比
率を算出する(Δ(α(f)/f)1,2/Δf1,2)信号演
算手段と、から構成されていることを特徴としている。 無菌でシールされた液体サンプルに対する特定の関係
には、超音波透過材から成る窓手段から形成された又は
含んだフレキシブル壁容器が開示されている。 本発明の更に別の局面に依ると、赤血球の変形性能の
計測に使用するシリンジが開示されており、該シリンジ
は、中腔の筒の一端に接続された中腔針と、上記筒内に
その他方端から延びているプランジャーとから構成され
ており、更に筒の針端部近傍の内部に配置された第1変
換器と、プランジャーに担持された第2変換器とから構
成されており、プランジャーは血液のサンプルを吸い上
げるのに使用され、その後に変換器は変形性能を決め得
る赤血球の音波吸収度を計測するのに使用されることを
特徴としている。 本発明の更に別の局面に依ると、浮遊赤血球の音波吸
収度を計測する方法が開示されており、該方法は: 一対の超音波変換器の間に上記赤血球を配置し、上記
変換器の一方に入力電気信号を送って、或る範囲の周波
数を有した超音波信号を媒体中に伝搬し、 上記変換器の他方によって上記超音波信号を受信し
て、結果としての出力電気信号を発生し、 一つ又は複数の周波数に対して吸収係数αを算出する
ために、上記出力信号を演算する各工程から構成されて
おり、上記吸収係数は、変換器間の間隔に逆比例し、ま
た上記出力電気信号の振幅の自然対数に比例することを
特徴としている。 図面の説明 本発明の幾つかの実施例を、図面を参照にして説明す
る。 図1は、第1実施例のテスト装置の電気回路の回路線
図であり、 図2は、血液サンプル袋の概略斜視図であり、 図3は、第1実施例のテスト装置に通される図2の袋
を図示した概略斜視図であり、 図4は、図3のテスト装置を通った概略長手中央配置
の横断面図であり、 図5は、第2実施例に係る開状態のテスト装置の概略
斜視図であり、 図6は、血液や類似液体の袋を収容した装置を示した
図5の同様図であり、 図7は、図5及び図6の装置と共に使用するテスト回
路のブロック線図であり、 図8から図11は、図5から図7の装置によって得られ
たテスト結果のプロットであり、 図12と図13は、各々第3実施例のテスト中のシリンジ
の斜視図とそれを通った長手横断面図であり、 図14は、周波数に対する周波数目盛りの吸収率の従来
技術のプロットである。 発明を実施するための最良の形態 第1実施例の構成は、幾つかの周波数の各々において
労力集約的な計測を行う代わりに、掃引発振器を使用し
てこれによって大きな範囲の周波数をカバーする一回の
計測でデータを発生させられるようにするものである。
従って、好適な実施例の電気回路1は、可変周波数の発
振器4の形をとっており、その出力は、好ましくはほぼ
0から100MHzの間の範囲で発生される。周波数範囲が大
きければ大きい程、引き続き算出される変形性能値にお
ける信頼性が大きくなる。この信号は増幅器6に送られ
て、その出力は第1変換器7に接続されている。変換器
7は、好ましくは圧電変換器であるが、他の変換器も使
用される。 第1変換器7によって発生された超音波信号は、血液
サンプル8を通って第2変換器9によって受信される。
第2変換器9の出力は、増幅器10によって増幅され、次
いで信号演算装置13への入力を形成する。 受信信号の振幅は、次によって伝達信号のものに関連
している: 但し、Arecは受信信号の振幅であり、Kは変換器の複
合の電気−圧力係数と受信器の増幅利得であり、Aelec
は、発信変換器側の電気信号の振幅であり、α(f)は
(周波数依存の)吸収係数であり、dは変換器7、9間
の距離である。 次いで、いずれの周波数でも吸収係数α(f)は次ぎ
のように算出される: 各種の周波数における受信信号の振幅から吸収係数α
(f)は次のように算出される: 但し、dは変換器間の距離であり、Arec(f)は各周波
数における受信信号の振幅であり、C(f)は各周波数
における変換器、増幅器、ケーブル、波形状に対する修
正関数である。修正関数C(f)は、基準媒体として
(例えば)蒸留水を使用して得られる。次いでα(f)
/fは受信信号における各周波数で算出される。次いでこ
の量は、次のように周波数の直線関数に対応されてい
る。 但し、mは最も適合した線の傾きであり、bはずれであ
る。線の傾きは血液サンプルにおける赤血球の変形性能
の尺度になる。 図2に示されているように、血液サンプル8は、プラ
スチック袋15内に収容されている。袋15は、従来のPVC
や他の生物学的に許容可能なプラスチック材から形成さ
れる。袋15は、好ましくはPVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)のような低超音波吸収材や実質的に『超音波を通
す』と思われる素材から製造される。更に、素材の厚さ
は、特定の超音波周波数に対してλ/4で最適化される。
代わりに、吸収式スペクトル方法が使用される場合は、
λ/4から有意味に分岐した厚さが使用され、袋における
その吸収に対する修正は回旋関数によって行われる。代
わりに、袋15が超音波不透過材から形成されている場
合、2つの対向した超音波透過窓16(仮想線で図示され
ている)を設けることができる。 図3に見られるように、各変換器7、9の作用面が対
応した正面18と面一となるように第1と第2の変換器
7、8を対向正面18に搭載した2つのハウジング17間に
袋5が通される。更に、好ましくは正面18には各々隔設
され且つ対応真空ライン20に接続された幾つかの隔設開
口19が設けられる。 図4に示すように、真空ライン20は、袋15がハウジン
グ17間を通る時に窓16のシート材が変換器7、9の作用
面と密接状態に保持されるように真空ポンプ21に接続さ
れている。一対の電線22は、変換器7、9を図1の電気
回路1に接続している。 さて、本発明の第2実施例を図5から図7を参照にし
て説明する。図5と図6のテスト装置30は、4脚32上に
搭載されたほぼ矩形状の台31から構成されている。台31
には蓋33が蝶番連結されている。図6に示された閉鎖位
置では、蓋33と台31の底34とは実質的に平行となってい
る。底34の中央には、蓋33の中央に搭載された受信用変
換器36に面向するように変換器35が搭載されている。一
般に、変換器はPZT−4(鉛ジルコニウムチタン酸塩化
合物)を使用した圧電変換器となっている。 図6に示されているように、プラスチック袋15に収容
された血液サンプル8は、袋15がテスト装置30から或る
程度突き出るように底34と蓋33の間に留め″clamped″
られる。ここで、袋15は蓋33と底34の間の容積より多く
充満していることが明らかである。従ってこれで、袋15
のプラスチック材が変換器35、36に確実に当接してお
り、また2つの変換器35、36間の領域の血液中には気泡
等が確実に存在していない。好ましくは、変換器35、36
と袋15の間で良好な超音波結合を確保するように変換器
35、36近傍の袋15の外面を濡らすべく超音波結合液が使
用される。好ましい結合液は蒸留水である。 代替例として、テスト装置は、円形又は半球状底部を
有することができる。(例えば、非血液パックについて
の計測等で)小容量に対しては小室付きインサートを組
込むこともできる。 さて図7を見るに、図5と図6のテスト装置30に接続
された電子装置が概略的に図7に示されている。発信変
換器35は、内部インピーダンスの適応回路を介してパル
ス発信器40に接続されている。受信変換器36は、出力が
蓄積形オシロスコープのような高速アナログ−デジタル
変換器(ADC)42(500MS/sまでサンプリングする)に接
続された非常に低いノイズの広帯域増幅器41に接続され
ている。オシロスコープ42のデジタル出口は、データ記
録と、高速フーリエ変換及び解析を含む信号処理とを目
的としてパーソナルコンピュータ43に接続されている。 サンプリング用オシロスコープ42は、好ましくは、発
信変換器35の後壁からのエコーや同様な反射から生ずる
信号を排除するように受信変換器36からの出力を時間ゲ
ート制御する。一般に5ボルトのオーダーの受信信号の
振幅は、袋15及びその中身の超音波吸収係数を算出する
のに使用される。 短パルスは広領域の周波数を含んでおり、また非常に
短いパルスは非常に広い帯域幅を有している。パルス幅
は、好ましくは10ns以下でなければならないと決められ
ており、パルスは1ns以下の立上り時間を有している。 受信波形のスペクトルは、その受信波形のサンプルを
高速フーリエ変換することで算出される。受信波形の振
幅スペクトルは、媒体の周波数に依存した吸収率を表す
一組の振幅を発生させながら変換器やケーブルや増幅器
の変換関数から解析される。 変換器35、41の非理想関数と、計測システムにおける
他の歪みの影響は周波数領域で実施される解析によって
除去される。 図7に示されているように、パルス発信器40の電気出
力A(f)は、変換器ターミナルにおいて利用可能であ
り、増幅器の出力B(f)はオシロスコープ42によって
サンプリングされる。 発信変換器35の変換関数X1(f)は、そのターミナル
における電圧A(f)を幾らかの周波数依存歪みを持っ
た正面上の速度に変換する。媒体の変換関数T(f)
は、速度を圧力に変換する媒体の周波数独立の体積弾性
率βと、周波数と距離の関数として圧力の振幅を減じる
媒体の吸収率M(f)とから構成されている。小室15の
入力側での圧力P0(f)は、小室の出力側における圧力
のように媒体における吸収率によって減衰される。 計測システムの全体の変換関数は、次のようになって
いる: M(f)を求めて整理すると: 計測の目的は、α(f)を引き出してそれを役立つ形
に表す: そうなるために、変換関数X1(f),X2(f),G
(f)が決められなければならない。βとM(f)が判
っていて、例えばβ’とM'(f)とすれば、X1(f),X
2(f)及びG(f)の組合わせは次から決められる: 但し、A'(f)及びB'(f)は、小室における媒体T'に
対して各々計測された入力及び出力の電圧であり、T'
(f)=β’・−α’(f)・dは媒体T'の変換関数で
ある。β’とα’の両方共、多数の媒体に対して刊行さ
れたデータ(例えば、Kay,G.W.C.and Lady,T.H.,Tables
of Physical and Chemical Constants,Longman Scient
ific & Technical)に見出されよう。もし変換関数が
時間不変量であれば、次にこの値は、変換器やケーブル
や増幅器に対する補償を行うために次に使用される実測
以前に算出される: もし電気入力電圧A(f)が時間不変量で、小室にお
ける媒体(原則的に媒体の質量に依る負荷作用)によっ
て影響されなければ、次にA'(f)はA(f)に次のよ
うに等しくなる: 上記等式の右側の要素は、2つのはっきりしたグルー
プに集約される。B(f)及びβは、計測されている媒
体に関連しており、T'(f)及びB'(f)は、基準媒体
に関連している。基準媒体に関連した要素は、計測ごと
に変化せず、それで単一の修正関数C(f)として共に
集約される。 修正関数は次のようになっている: それで媒体に対する吸収関数は次のように算出され
る: 図8は、水の媒体を通過する受信パルスの代表的な時
間に対するトレースを表している。受信データは、フー
リエ領域に変換され、次いで変換器と増幅器の変換関数
を説明するために解析される。次いで吸収係数は、周波
数の関数で算出され、次いで周波数で目盛りされる。周
波数目盛りの吸収係数の初期部分の傾きは、次に基準値
として得られる。図9は、水に対する周波数目盛りの吸
収係数の例を示している。 同様なプロセスがテスト中の赤血球に対して実施され
る。幾つかのサンプルが取り出され、平均化される。図
10と図11は、各々鮮血と熱で硬くなった血液に対する周
波数目盛りの吸収係数を周波数でプロットしたものを示
している。熱で硬くなった血液は、或る時間50℃の処理
を受けて赤血球の脆弱化を起こしてエージングの模擬実
験を行う鮮血によつて構成されている。5つの実験例に
渡って、鮮血の傾の平均値は、2.5(×10-13)であり、
熱で硬化された血液に対する5つの同様なサンプルで
は、傾きの平均値は2.1(×10-13)であった。 血液サンプルを更に長期間貯蔵しておいたり、又は輸
血に使用するのに充分に新しいかどうかを決めるのは、
時間経過中に集められた幾組かの観測データに基づいて
いる。この場合は、2.3未満の値は廃棄される。 上述した2つの実施例では、赤血球の状態の決定を1
分未満で行うことができ、病院や血液銀行等で商業上利
用するのにその方法論及び装置は良く適合している。か
くして、各単位の血液は、個々に且つ早くテストされ、
この方法が無ければ捨てられていたかも知れない許容し
得る血液を大いに救済することになる。 さて図12と図13を見ると、テストシリンジ45が本発明
の第3実施例を構成している。シリンジ45は、ほぼ従来
通りの針46と、筒47とプランジャー48を有している。し
かし、環状の発信変換器35は、筒47の針端部に配置さ
れ、円盤状受信変換器36は、プランジャー48上に担持さ
れている。シリンジ45は血液サンプルを採取するのに使
われ、針46を上にして、プランジャー48を針46に向けて
移動して筒47内に入っていた気泡を除去するのは当業者
には明らかなことである。この準備段階を経て変換器3
5、36は、筒47内に収容された血液の特性を計測するの
に使用される。一般に、筒47の容積は約3mlである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バジェノフ,ニコラス オーストラリア2076ニュー・サウス・ウ ェールズ州 ワールーンガ、ハルシオ ン・アベニュー14番 (72)発明者 キューザック,ピーター・ジョン オーストラリア2079ニュー・サウス・ウ ェールズ州 マウント・コラー、コラ ー・ロード10番 (56)参考文献 特表 平4−505368(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/49 G01N 15/00 G01N 29/02 G01N 33/483

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒体に浮遊した粒子の変形特性を計測する
    方法であって、 隔設された一対の超音波変換器の間に上記媒体を配置
    し、 上記変換器の一つに或る範囲の周波数から成る又は含む
    入力電気信号を送って上記媒体中に超音波信号を伝搬さ
    せ、 上記変換器の他方によって上記超音波信号を受信し、結
    果としての出力電気信号を発生し、 上記出力電気信号を演算して周波数の関数として粒子に
    対するn個の吸収係数値(α(fn))を算出し、各周
    波数によって吸収係数値を目盛り(α(fn)/fn)、
    上記のn点のうち少なくとも2点について、周波数で目
    盛られた吸収値の差と各周波数間の差との比率(Δ(α
    (fn)/fn1,2/Δf1,2)を計算する各工程から構
    成されていることを特徴とする媒体に浮遊した粒子の変
    形特性を計測する方法。
  2. 【請求項2】入力信号が、上記範囲の周波数の一端から
    他端へ掃引された周波数掃引信号である請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】入力信号は、高調波量が所望の範囲の周波
    数を含んだ方形パルスである請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】方形パルスが、10ns以下のパルス幅を有す
    る請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】方形パルスが、1ns以下の立ち上がり時間
    を有する請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】上記方法が、さらに、上記算出された比率
    を基準値と比較して、粒子が所望の変形特性を有するか
    否かを決定する工程を含む請求項1ないし5いずれかに
    記載の方法。
  7. 【請求項7】上記粒子が、赤血球である請求項1ないし
    6いずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】媒体中に浮遊された粒子の変形性能を計測
    する装置であって、 間に上記媒体のサンプルが配置される一対の対向し隔設
    された超音波変換器と、 或る範囲の周波数を含む入力電気信号を上記変換器の一
    方に送って上記媒体中に超音波信号を伝搬させ、伝搬さ
    れた信号が上記変換器の他方によって受信されて出力信
    号を発生するようにした信号発生器と、 上記出力信号を受信して周波数の関数として粒子に対す
    るn個の吸収係数値(α(fn))を算出し、各周波数
    によって吸収係数値を目盛り(α(fn)/fn)、上記
    のn点のうち少なくとも2点に対して、周波数で目盛ら
    れた吸収値間の差と各周波数間の差との比率(Δ(α
    (fn)/fn1,2/Δf1,2)を計算する信号演算手段
    と、 から構成されていることを特徴とする媒体中に浮遊した
    粒子の変形性能を計測する装置。
  9. 【請求項9】信号発生器が、上記範囲の周波数の一端か
    ら他端へ掃引された周波数掃引信号を発生する請求項8
    に記載の装置。
  10. 【請求項10】信号発生器は、高調波量が所望の範囲の
    周波数を含んだ方形パルスを発生する請求項8に記載の
    装置。
  11. 【請求項11】方形パルスが、10ns以下のパルス幅を有
    する請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】方形パルスが、1ns以下の立ち上がり時
    間を有する請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】上記信号演算手段が、粒子が所望の変形
    特性を有するか否かを決定するために、上記算出された
    比率が比較される基準値を記憶するようにした請求項8
    ないし12いずれかに記載の装置。
  14. 【請求項14】上記粒子が、赤血球である請求項8ない
    し13いずれかに記載の装置。
  15. 【請求項15】上記粒子が赤血球であり、上記装置は、
    浮遊した赤血球変形性能の計測に使用するシリンジを含
    み、 該シリンジが、中空の筒の一端に接続された中空針と、
    該筒の内側に該筒の他方端から延びているプランジャー
    とから構成され、上記一対の変換器のうち第1の変換器
    が上記筒の針端部近傍の内部に配置され、第2の変換器
    が該プランジャーに担持されて、 プランジャーが、血液を筒の内部に吸い上げるのに使用
    され、その後に、一対の変換器が変形性能を決定するた
    めに筒内の赤血球の超音波吸収値を計測するのに使用さ
    れることを特徴とする請求項8ないし13いずれかに記載
    の装置。
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