JP3534272B2 - デジタルビデオ信号デコーダ - Google Patents
デジタルビデオ信号デコーダInfo
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Description
てビデオ信号をデコードするためのビデオ信号デコーダ
に関し、特にデジタル形式のビデオ信号をデコードする
ためのビデオ信号デコーダに関する。
搬送波のベクトル図である。横軸は、U信号成分の軸で
あり、縦軸は、V信号成分の軸である。U信号は正弦波
で変調され、V信号は余弦波で変調されるので、U軸と
V軸は直交している。
Y信号という)と色信号(以下、C信号という)が混在
したコンポジット信号である。さらに、C信号は、U信
号(図の横軸)とV信号(図の縦軸)からなる。
は(R−Y)信号に相当する。B信号は青色信号であ
り、R信号は赤色信号である。Y信号は、ビデオ信号に
含まれている信号であり、既知の信号であるので、U信
号とV信号を復調することができれば、B信号とR信号
を得ることができる。Y信号とB信号とR信号が得られ
れば、R信号、G信号、B信号に変換し、テレビモニタ
等に画像表示することができる。
信号Cn+1は、第n+1ラインのC信号である。信号
Cn,Cn+1は、それぞれU信号とV信号の各成分が
混ざった信号である。信号Cnと信号Cn+1におい
て、U信号成分の軸は同じ方向を向いているが、V信号
成分の軸は180°反転している。つまり、C信号のV
信号成分は、1ライン毎に180°位相が反転する。
Cnを復調するのに必要な色基準信号であり、カラーバ
ーストBn+1は、第n+1ラインの信号Cn+1を復
調するのに必要な色基準信号である。カラーバーストB
n,Bn+1は、ビデオ信号に含まれている信号であ
る。カラーバーストBnは、U軸に対して位相差が13
5°であり、カラーバーストBn+1はU軸に対して位
相差が−135°である。C信号のV信号成分の軸がラ
イン毎に180°反転するので、カラーバーストBn,
Bn+1についてもライン毎に位相差が135°と−1
35°のいずれかに変化する。
ーダの構成を示すブロックである。ビデオ信号デコーダ
は、ビデオ信号復調回路50とヒュー補正回路60を有
する。復調回路50は、C信号を基にして、信号U1と
信号V1を出力する。信号U1は、U信号成分であり、
信号V1はV信号成分である。ヒュー補正回路60は、
信号U1,V1をヒュー(色相)補正して、信号U2,
V2を出力する。
号Cn+1は、C信号であり、復調回路50に入力され
る。1Hディレイライン51は、信号Cn+1を1H
(1水平走査期間)だけ遅延し、信号Cnを出力する。
信号Cnは、第nラインの信号であり、信号Cn+1は
第n+1ラインの信号である。
信号Cn+1を加算し、加算結果をU信号用同期検波器
54に出力する。なお、C信号において、U信号成分
は、正弦波で変調されており、V信号成分は、余弦波で
変調されている。
inωt+V(n)cosωt)+(U(n+1)si
nωt+V(n+1)cosωt) ここで、画像は前後する2ラインの間において、一般的
に相関関係が強い性質を有するので、信号U(n)と信
号U(n+1)はほぼ同じ信号であり、信号V(n)と
信号V(n+1)はほぼ同じ信号であると仮定すること
ができる。また、V信号成分は、第nラインと第n+1
ラインの間において、位相が180°反転しているの
で、上式は以下のように近似することができる。
波し、信号U1を出力する。信号U1は、C信号中のU
信号成分である。
号Cnと信号Cn+1を減算し、減算結果をV信号用同
期検波器55に出力する。 C(n)−C(n+1)≒2Vcosωt 同期検波器55は、2Vcosωtの信号を余弦波で検
波し、信号V1を出力する。信号V1は、C信号中のV
信号成分である。
る。図19は、C信号71をC信号72にヒュー補正す
る方法を示すベクトル図である。
トとの間の位相差により決まる。ヒューを変えると、R
信号、G信号、B信号の各信号成分が変化する。ヒュー
補正はC信号の位相を補正する。位相差θだけヒュー補
正し、C信号71をC信号72に変換する方法について
説明する。C信号71は、U信号成分がU1であり、V
信号成分がV1である。C信号72は、U信号成分がU
2であり、V信号成分がV2である。
2)への回転座標変換は、以下の式により行うことがで
きる。
る。
回路である。
供給されるヒュー補正量θが格納される。sin,co
sテーブル67は、レジスタ68に格納されているヒュ
ー補正量θに応じて、cosθとsinθと−sinθ
を乗算器61,62,63,64に出力する。
じ、U1cosθを出力する。乗算器62は、信号U1
にsinθを乗じ、U1sinθを出力する。乗算器6
3は、信号V1にcosθを乗じ、V1cosθを出力
する。乗算器64は、信号V1に−sinθを乗じ、−
V1sinθを出力する。
cosθと乗算器64が出力する−V1sinθを加算
し、信号U2=−V1sinθ+U1cosθを出力す
る。加算器66は、乗算器62が出力するU1sinθ
と乗算器63が出力するV1cosθを加算し、信号V
2=V1cosθ+U1sinθを出力する。
は、主にデジタル回路の組み合わせにより構成される。
デジタル回路は、サンプリングクロックに同期して動作
する。サンプリングクロックの生成方法として、ライン
ロック方式がある。ラインロック方式は、ビデオ信号中
の水平同期信号に同期し、1水平走査期間を分周したサ
ンプリングクロックを生成する方式である。この方式で
は、水平同期信号に同期をとる必要があるため、アナロ
グのクロック生成回路が必要になる。このため、ビデオ
信号デコーダは、デジタル回路とアナログ回路が混在し
たICとなり、ICの構成が複雑になる。
オ信号デコーダを提供することである。
ば、ビデオ信号中の水平同期信号及びカラーバーストに
対して非同期のサンプリングクロックと、前記サンプリ
ングクロックを用いてサンプリングされた、複数のサン
プリング信号レベルにより構成されるビデオ信号を入力
する入力端子と、前記ビデオ信号中の水平同期信号の立
ち下がり部分の中間点における信号レベルと当該中間点
をまたぐ複数のサンプリングタイミング及び信号レベル
から当該中間点のタイミングを第1の補間演算により求
め、当該中間点のタイミングと当該中間点の直前におけ
るサンプリングタイミングとの時間ずれを求めるずれ検
出手段と、各々のサンプリングタイミングを前記時間ず
れだけ補正して擬サンプリングタイミングを求め、当該
擬サンプリングタイミングをまたぐ複数のサンプリング
タイミング及び信号レベルから当該擬サンプリングタイ
ミングにおける信号レベルを第2の補間演算によって求
めることにより、水平同期信号に同期しかつ前記ビデオ
信号を復調した信号を出力する出力手段とを有するデジ
タルビデオ信号デコーダが提供される。
コーダの全体構成を示すブロック図である。
レート信号の2種類がある。コンポジット信号は、輝度
(Y)信号と色(C)信号が混在した信号である。セパ
レート信号は、予めY信号とC信号が分離している信号
である。コンポジット信号の場合は、コンポジットビデ
オ信号がA/D変換器22に入力される。セパレート信
号の場合は、Y信号がA/D変換器22に入力され、C
信号がA/D変換器23に入力される。
ックCLKを生成する。A/D変換器22,23は、サ
ンプリングクロックCLKに同期して入力アナログ信号
をサンプリングし、デジタル信号を生成する。デジタル
回路20は、サンプリングクロックCLKに同期して、
デジタル処理を行う。
平同期信号に同期させるため、ビデオ信号デコーダ内部
で生成していた。クロック発振器21は、必ずしも水平
同期信号に同期したサンプリングクロックCLKを生成
する必要はなく、ビデオ信号デコーダの内部に設けて
も、外部に独立して設けてもよい。
種々の規格に対応させることができる。例えば、13.
5MHz、4Fsc、スクエアサンプリングレート等であ
る。13.5MHzは、CCIR規格である。4F
scは、色副搬送波周波数(Fsc)を考慮した規格であ
る。スクエアサンプリングは、画面上において横方向の
画素間隔と縦方向の画素間隔を等しくするためのサンプ
リング方法である。
でサンプリングクロックを生成することができる。ただ
し、水平同期信号に同期していないため、ビデオ信号デ
コーダ中の位置補正回路36において信号の補正を行う
必要がある。
力される場合について説明する。A/D変換器22は、
デジタルのコンポジット信号を出力する。Y/C分離回
路24は、コムフィルタまたはトラップフィルタおよび
カラーバンドパスフィルタ等により構成され、コンポジ
ット信号をY信号とC信号に分離する。Y信号は、乗算
器25に供給される。C信号はセレクタ27に供給され
る。
示す波形図である。コンポジットビデオ信号は、水平同
期信号11とカラーバースト12とY/C信号13を有
する。カラーバースト12は、期間T1の間に現れる色
基準信号である。Y/C信号13は、期間T2の間に現
れる信号であり、Y信号とC信号が混在している。Y信
号は、直流成分の信号であり、C信号は色副搬送波に乗
った交流成分の信号である。コンポジットビデオ信号
は、Y/C分離回路24(図1)によりY信号とC信号
に分離される。
る。C信号は、Y/C分離回路24においてカラーバン
ドパスフィルタを通過する信号であり、カラーバースト
12とC信号14からなる。
る。Y信号は、Y/C分離回路24においてトラップフ
ィルタを通過する信号であり、水平同期信号11とY信
号10からなる。
回路24から出力されるY信号と自動利得制御(AG
C)回路32から出力される乗数cof1を乗算し、乗
算結果を輝度信号処理回路26へ出力する。AGC回路
32は、信号源の相違等によりY信号レベルが変位した
場合に、適正なY信号レベルに制御する。Y信号が適正
なレベルであるときには、乗数cof1=1である。
同期信号(HSYNC)検出回路30は、デジタルのコ
ンポジット信号から水平同期信号を検出し、水平同期信
号の位置を同期深さ検出回路31に出力する。同期深さ
検出回路31は、コンポジット信号を基に水平同期信号
の深さdet1を検出する。同期深さ検出回路31の詳
細は、後に図9を参照しながら説明する。
ef1が入力される。係数gain1は、Y信号を増幅
するための増幅係数である。係数ref1は、適正な同
期信号の深さの目標値である。
いときには大きな乗数cof1を出力し、同期深さde
t1が深いときには小さな乗数cof1を出力する。輝
度信号処理回路26は、AGCされたY信号に対して輪
郭強調等の必要な処理を行う。
は、Y/C分離回路24からセレクタ27に供給され
る。セレクタ27は、ビデオ信号がコンポジット信号か
セパレート信号かにより出力を切り替える。
にはY/C分離回路24から出力されるC信号を出力
し、セパレート信号の場合にはA/D変換器23から出
力されるC信号を出力する。
るC信号と、自動色利得制御(ACC)回路33から出
力される乗数cof2を乗算し、乗算結果を色復調処理
回路29に出力する。ACC回路33は、信号伝送路の
特性等により色信号レベルが変位した場合に、適正なC
信号のレベルに制御する。C信号が適正なレベルである
ときには、乗数cof2=1である。
C回路33には、係数gain2,ref2が入力され
る。係数gain2は、C信号を増幅するための増幅係
数である。係数ref2は、適正なU信号のレベルの目
標値である。U信号は、色復調回路29により復調され
る色信号である。
号を復調し、U信号とV信号を出力する。復調されたU
信号det2は、ACC回路33にフィードバックされ
る。ACC回路33は、U信号が大きすぎるときには色
が濃くなりすぎるので小さな乗数cof2を出力し、U
信号が小さすぎるときには色が淡くなりすぎるので大き
な乗数cof2を出力する。
37において生成される位相角φおよびヒュー(色相)
補正量θが入力される。色復調処理回路29は、位相角
φおよびヒュー補正量θを基に、ACCされたC信号を
復調し、U信号とV信号を出力する。回路の詳細は、後
に図3を参照しながら説明する。
26からY信号が供給され、色復調処理回路29からU
信号とV信号が供給される。位置補正回路36は、サン
プリングクロックCLKが水平同期信号に同期していな
いため、Y信号、U信号およびV信号を位置補正する。
/D変換器22から出力されるコンポジット信号からH
SYNCの立ち下がりを検出する。HSYNCの立ち下
がりは、同期深さ検出回路31から出力される同期深さ
det1を基に検出される。位置補正量演算回路35
は、HSYNCの立ち下がりの位置に応じて、サンプリ
ングデータの位置補正量を演算する。位置補正回路36
は、位置補正量に応じて、Y信号、U信号およびV信号
のサンプリングデータの位置補正を行う。詳細は、後に
説明する。
る。まず、その前に、色復調を行うための基準となるカ
ラーバーストについて説明する。図4は、PAL方式ビ
デオ信号のカラーバーストを示すベクトル図である。
オ信号に含まれる信号であり、カラーバーストBn+1
は、第n+1ラインのビデオ信号に含まれる信号であ
る。U軸−V軸座標において、カラーバーストBnの位
相差は+135°であり、カラーバーストBn+1の位
相差は−135°である。カラーバーストの位相差は、
1ライン毎に交互に+135°か−135°に変化す
る。
を示すブロック図である。C信号(カラーバーストを含
む)は、乗算器1および乗算器3に供給される。si
n,cosテーブル7は、正弦値を乗算器1に供給し、
余弦値を乗算器3に供給する。テーブル7は、1周期分
の正弦値と余弦値を記憶していれば十分である。
算結果をローパスフィルタ(LPF)2に供給する。ロ
ーパスフィルタ2は、低域周波数成分のみを通過させ、
U信号として出力する。乗算器3は、C信号に余弦値を
乗じて、乗算結果をローパスフィルタ(LPF)4に供
給する。ローパスフィルタ4は、低域周波数成分のみを
通過させ、V信号として出力する。
出力するU信号とローパスフィルタ4が出力するV信号
を入力し、C信号に含まれるカラーバーストの位相差を
検出する。位相差の検出方法は、後に説明する。
じ周波数(色副搬送波周波数)で0〜2π〔rad〕の
位相を周期的に出力する。その際、初位相は、位相差検
出器5が検出する位相差により決定され、1サンプル当
たりの進み位相は、φである。
されるヒュー補正量θを記憶する。ヒュー補正量θは、
位相の補正量である。加算器9は、デジタル発振器6が
出力する位相に、ヒュー補正量レジスタ8に記憶されて
いる位相補正量θを加算し、出力する。sin,cos
テーブル7は、加算器9が出力する位相の正弦値と余弦
値を出力する。
する。カラーバーストは、図4に示したように、ライン
毎に位相差が+135°と−135°との間を交互に変
化する。カラーバーストは、第nラインでは+135°
の位相差になり、第n+1ラインでは−135°の位相
差になる。デジタル発振器6は、カラーバーストの位相
に合わせるため、第nラインでは+135°の位相差、
第n+1ラインでは−135°の位相差で発振を行う。
ストの位相に合わせるため、位相ロックループ(PL
L)方式を用いる。カラーバーストは、sinωtの信
号である。これに対し、デジタル発振器6は、位相を合
わせる前、カラーバーストの位相ωtに対してαだけず
れた位相ωt−αを出力する。
は、カラーバーストゲート期間T1(図2(A))に行
われる。PLLを行う際、ヒュー補正量レジスタ8にヒ
ュー補正量θ=0が記憶される。ヒュー補正量θが0の
とき、sin,cosテーブル7は、sin(ωt−
α)とcos(ωt−α)を出力する。
を乗算する。PLLを行う間(期間T1)、C信号はs
inωt(カラーバースト信号)である。したがって、
乗算器1は、以下の信号を出力する。
信号のうち、2ωtの高周波成分をカットし、以下の一
定値のU信号を出力する。
(ωt−α)を乗算する。カラーバーストは、sinω
tである。したがって、乗算器3は、以下の信号を出力
する。
信号のうち、2ωt−αの高周波成分をカットし、以下
のV信号を出力する。
(PLL)必要がある。位相差α=0になると、式
(3)のU信号は1/2になり、式(5)のV信号は0
になる。
信号およびV信号を示す。図5(A)は、デコード対象
のC信号であり、カラーバースト12とY/C信号14
を含む。図5(B)は、ローパスフィルタ2から出力さ
れるU信号であり、バーストゲート期間T1の信号12
Uは、所定値になる。図5(C)は、ローパスフィルタ
4から出力されるV信号であり、バーストゲート期間T
1の信号12Vは0になる。
るため、図3において、以下のようなフィードバック処
理を行う。位相差検出器5は、式(3)のU信号と式
(5)のV信号を基に位相差αを検出する。−90°<
α<90°のとき、V信号の値をデジタル発振器6にフ
ィードバックする。位相差α=0のとき、式(5)のV
信号は0になる。−90°<α<90°のとき、位相差
αが大きければ大きいほど、V信号の値も大きくなり、
位相差αと同じ符号のV信号の値が得られる。つまり、
位相差αが大きければ大きなフィードバック係数がフィ
ードバックされ、位相差αが小さければ小さなフィード
バック係数がフィードバックされる。また、位相差αの
符号に応じて、位相差α=0になる方向へフィードバッ
クされる。
が大きくなるほどV信号が小さくなってしまうので、こ
れを防ぐためにある定数をデジタル発振器6にフィード
バックする。ある定数とは、例えばα=90°における
V信号の値である。同様に、−90°>α>−180°
のときは、例えばα=−90°におけるV信号の値をデ
ジタル発振器6にフィードバックする。U信号は、αが
90°と−90°において符号が反転する。したがっ
て、90°と−90°を境界とする位相差αの範囲は、
U信号の符号を基に判別することができる。
位相差検出器6からのフィードバックにより、位相差α
が0に近づくようにする。フィードバックを繰り返すこ
とにより、位相差α=0で位相がロックされる。
を示す波形図である。横軸が時間であり、縦軸が位相で
ある。波形16は、位相ロック前の波形であり、ωt−
αの位相を示す。波形15は、位相ロック後の波形であ
り、ωtの位相を示す。
(図2(A))において、位相差α=0に位相をロック
するためのPLLについて説明した。次は、期間T2に
おいて、C信号を基にU信号とV信号を生成する方法に
ついて説明する。
説明する。ヒュー補正を行わない場合には、補正量θ=
0である。sin,cosテーブル7は、sinωtと
cosωtを出力する。
うに、U信号を正弦波で変調した信号と、V信号を余弦
波で変調した信号の合成信号である。 C信号=Usinωt+Vcosωt 乗算器1は、以下のように、C信号にsinωtを乗じ
る。
信号のうち、2ωtの高周波成分をカットし、以下のU
信号を出力する。
る。 C信号×cosωt =(Usinωt+Vcosωt)×cosωt =Usinωtcosωt+Vcos2 ωt =U×{sin(2ωt)/2}+V×〔{1−cos(2ωt)}/2〕 =(U/2)×sin(2ωt)+V/2−(V/2)×cos(2ωt) ・・・(8) ローパスフィルタ4は、乗算器3が出力する式(8)の
信号のうち、2ωtの高周波成分をカットし、以下のV
信号を出力する。
することができる。次に、ヒュー補正について説明す
る。
信号ベクトル71からヒュー補正後C信号ベクトル72
に変換するため、式(1)に示した回転行列を用いて、
座標変換を行っていた。つまり、図18のヒュー補正回
路60に示すように、U信号とV信号を生成した後に、
U信号とV信号のそれぞれについてヒュー補正を行って
いた。本実施例では、ヒュー補正量レジスタ8を用い
て、より簡単な回路構成でヒュー補正を行う。
されるヒュー補正量θを記憶し、加算器9に供給する。
ヒュー補正量θは、カラーバースト期間T1(図2
(A))では0であり、期間T2では所望の補正量であ
る。
既に位相差α=0にロックされており、ωtを出力す
る。加算器9は、ωt+θを出力する。図19におい
て、ωtは、補正前のC信号71の位相であり、ωt+
θは、補正後のC信号72の位相である。sin,co
sテーブル7は、補正後の位相ωt+θについての正弦
値sin(ωt+θ)と余弦値cos(ωt+θ)を出
力する。
n(ωt+θ)を乗じる。θは、ヒュー補正量である。 C信号×sin(ωt+θ) =(Usinωt+Vcosωt)×(sinωtcosθ+cosωtsi nθ) =Usin2 ωtcosθ+Usinωtcosωtsinθ+Vcosωt sinωtcosθ+Vcos2 ωtsinθ =Ucosθ〔{1−cos(2ωt)}/2〕+Usinθ{sin(2ω t)/2}+Vcosθ{sin(2ωt)/2}+Vsinθ〔{1+cos (2ωt)}/2〕 ・・・(10) ローパスフィルタ2は、乗算器1が出力する式(10)
の信号のうち、2ωtの高周波成分をカットし、以下の
U信号を出力する。
=0のとき、U信号はU/2である。
号にcos(ωt+θ)を乗じる。θは、ヒュー補正量
である。 C信号×cos(ωt+θ) =(Usinωt+Vcosωt)×(cosωtcosθ−sinωtsi nθ) =Usinωtcosωtsinθ−Usin2 ωtsinθ+Vcos2 ω tcosθ−Vcosωtsinωtsinθ =Usinθ{sin(2ωt)/2}−Usinθ〔{1−cos(2ωt )}/2〕+Vcosθ〔{1+cos(2ωt)}/2〕−Vsinθ{si n(2ωt)/2} ・・・(12) ローパスフィルタ4は、乗算器3が出力する式(12)
の信号のうち、2ωtの高周波成分をカットし、以下の
V信号を出力する。
=0のとき、V信号はV/2である。
のか、または−135°であるのかを判定し、前述の位
相ロックを行う方法を示す。位相ロックは、期間T1の
カラーバースト信号を対象に行う。カラーバーストは、
図4に示したように、対象ラインにおいて位相差が+1
35°であるのか−135°であるのかが分かっていな
い。そこで、以下のようにして、位相ロックを行う。
出処理を示すフローチャートである。ステップS1で
は、レジスタcountを0にクリアし、その他必要な
初期化処理を行う。レジスタcountは、位相ロック
した回数をカウントするためのレジスタである。
ラーバーストを、前述の方法で位相ロックし、位相差α
=0にする。そして、レジスタcountとレジスタl
ineをインクリメントする。レジスタlineは、対
象ラインのライン番号を格納するレジスタである。レジ
スタlineをインクリメントすることにより、対象ラ
インのライン番号を1つ進めることができる。
否かをチェックする。位相がロックされたときには、ス
テップS4へ進む。ただし、ロックされる位相は135
°または−135°である。しかし、そのどちらである
のかは、現時点で断定できない。
4であるのか否かをチェックする。レジスタcount
が4であるということは、4回連続位相がロックしたこ
とを示す。最初のステップS4の処理においては、レジ
スタcountは1であり、4ではないので、ステップ
S6へ進む。
間)の間何もせず待機し、レジスタlineをインクリ
メントする。この際、PLLの位相ロック動作を停止状
態にする。つまり、例えばステップS2で第1ラインを
位相ロックしたときには、第2ラインのときは何もせ
ず、レジスタlineをインクリメントする。その後、
ステップS2へ戻る。ステップS2では、例えば第3ラ
インについて位相ロックを行う。
を行い、4回連続位相がロックするまで処理を繰り返
す。1ラインおきに位相ロックを行うということは、例
えば奇数ラインのみについて位相ロックを行うことを意
味する。もちろん、偶数ラインのみについてでもよい。
これにより、毎回位相ロックされる位相は+135°か
−135°のいずれかである。
大きいと、PLLにより位相ロックされるまでにかなり
の時間(約数ライン分の時間)を要する。そこで、1ラ
インおきに位相ロックを行うことにより、毎回小さな位
相差αで例えば+135°に位相ロックを行うことがで
き、短時間で位相ロックされる。
か−135°かが分からないため、次のラインの位相が
−135°なのか+135°なのかも予測することが困
難である。以上の理由により、1ラインおきに位相ロッ
クを行う。
等には、安定した位相ロックが行われない。その場合
は、ステップS3において、位相がロックされないと判
断され、ステップS5へ進む。
0にクリアし、改めて連続して位相ロックされる回数を
数えなおす。その後、ステップS6へ進み、上述の処理
を繰り返す。
安定した位相ロックにより、信頼性の高い位相差検出を
行うことができたことを示す。その際には、ステップS
4において、レジスタcountが4であると判断さ
れ、ステップS7へ進む。
クを行わない状態で+90°位相をずらし、ロックの状
態を調べる。図5(C)に示したように、V信号12V
が0になっていれば、位相ロックがOKの状態であり、
V信号12Vの絶対値があるしきい値以上であるときに
は、位相ロックがNGの状態である。
相が+135であれば、+90°位相をずらすと−13
5°になり、位相ロックがOKの状態になる。一方、前
回位相ロックされた位相が−135であれば、+90°
位相をずらすと−45°になり、位相ロックがNGの状
態になる。
に示すように、+135のカラーバーストBnと−13
5°のカラーバーストBn+1の2つを正しく認識でき
たことを示すので、ステップS9へ進む。
は、図8に示すように−135°のカラーバーストB
n’と−45°のカラーバーストBn+1’の誤った2
つを認識してしまったので、ステップS8へ進む。ステ
ップS8では、180°位相をずらし、ステップS11
へ進む。つまり、−45°の位相差について180°位
相をずらして、+135°の正しい位相差に修正する。
クトル図である。カラーバーストBn’は、4回連続位
相ロックした信号である(ステップS4)。カラーバー
ストBn+1’は、カラーバーストBn’について+9
0°位相をずらした信号である(ステップS7)。カラ
ーバーストBn+1”は、カラーバーストBn+1’に
ついて180°位相をずらした信号である(ステップS
8)。以上の修正処理により、+135°のカラーバー
ストBn+1”と−135°のカラーバーストBn’を
検出することができる。
行った後、ステップS11では、+90°位相をずらし
て位相ロックし、レジスタlineをインクリメントす
る。つまり、+135°のカラーバーストBn+1”に
ついて+90°位相をずらして、−135°のカラーバ
ーストで位相ロックする。その後、ステップS9へ進
む。
て位相ロックし、レジスタlineをインクリメントす
る。ステップS7において位相ロックがOKの状態であ
っても、NGの状態であっても、ステップS9に入る状
態で位相差は−135°の状態であるので、−90°位
相をずらすことにより、+135°のカラーバーストを
位相ロックする。
して位相ロックし、レジスタlineをインクリメント
する。前ステップにおいて位相は+135°の状態であ
るので、+90°位相をずらすことにより、−135°
のカラーバーストを位相ロックする。
り返し、+135°と−135°を交互に位相ロック
し、位相差α=0の状態でU信号とV信号を生成する。
なお、仮にPLLによる位相ロックが途中ではずれてし
まったときには、ステップS1からの処理をやり直す。
行うことにより、1Hディレイラインを用いずに簡単な
回路構成(図3)でビデオ信号のデコードを行うことが
できる。これにより、回路の小型化および低コスト化を
実現できる。
トの位相差が+135°か−135°かが分からなくて
も、いずれかであると仮定して、位相ロックの状態がO
KであるのかNGであるのかを調べ、NGであるときに
は、所定の修正処理を行うことにより、相対的位相関係
により+135°と−135°を検出することができ
る。
うに回転座標変換を行うため、4つの乗算器61〜64
と2つの加算器65,66と専用のsin,cosテー
ブル67を必要としていた。本実施例では、図3に示す
ように、上記のような回転行列演算を行わずに簡単な回
路構成でヒュー補正を行うことができる。これにより、
回路の小型化および低コスト化を実現できる。
細を示すブロック図である。コンポジット信号は、A/
D変換器22においてデジタル信号W1に変換される。
図10(A)は、デジタルのコンポジット信号W1の波
形図を示す。コンポジット信号W1は、水平同期信号1
1、カラーバースト12およびY/C信号13を有す
る。ブランキングレベルBLは、水平同期信号11の上
端のレベルである。同期レベルSLは、水平同期信号1
1の底のレベルであり、0Vよりもわずかに大きなレベ
ルである。同期深さDPは、水平同期信号11の深さで
あり、BL−SLである。
クランプ回路41およびHSYNC検出回路30に供給
される。HSYNC検出回路30は、同期ゲート信号W
3を出力する。同期ゲート信号W3は、図11に示すよ
うに、コンポジット信号が同期レベルSLのときローレ
ベルであり、それ以外のときにはハイレベルである。具
体的には、例えば、同期レベルSLよりも少し上にしき
い値を設け、コンポジット信号がしきい値よりも小さい
ときには同期ゲート信号W3をローレベルにし、コンポ
ジット信号がしきい値よりも大きいときには同期ゲート
信号W3をハイレベルにする。
/D変換器22およびクランプ回路41に供給される。
A/D変換器22は、同期ゲート信号W3を基に水平同
期信号の位置を認識し、アナログのコンポジット信号を
ダイナミックレンジ一杯のデジタル信号に変換する。
を基に水平同期信号の位置を認識し、コンポジット信号
W1を同期レベルSLでクランプし、コンポジット信号
W2を出力する。図10(B)は、コンポジット信号W
2の波形図を示す。コンポジット信号W2は、同期レベ
ルSLでクランプされている。
タ(LPF)42に供給される。LPF42は、コンポ
ジット信号W2の低周波数成分のみを通過させ、信号W
4を出力する。
に示す。コンポジット信号W2のフロントポーチFP
は、水平同期信号11の前に位置するブランキングレベ
ルBLの部分である。バックポーチBPは、水平同期信
号11の後ろに位置し、直流成分がブランキングレベル
BLの部分であり、カラーバースト12を含む。LPF
42は、コンポジット信号W2のカラーバースト12を
カットし、信号W4を出力する。信号W4のバックポー
チBPは、ブランキングレベルBLの直流成分により構
成される。
化回路(以下、累計加算器と略す)43に供給される。
バーストゲート回路44は、バーストゲートW5を生成
する。図11に、バーストゲートW5の波形図を示す。
バーストゲートW5は、コンポジット信号のカラーバー
スト12の期間だけローレベルとなり、その他はハイレ
ベルとなる。カラーバースト12の期間は、NTSC方
式またはPAL方式等の規格により一意的に決まる。
ローレベルの期間中、信号W4の平均レベルDP1を求
める。具体的には、信号W4のレベルを複数回サンプリ
ングし、累計加算したレベルをサンプル数で割り、平均
レベルDP1を求める。
り、ブランキングレベルBLの時間平均レベルDP1が
求められる。同期レベルSLは0Vにクランプされてい
るので、ブランキングレベルBL=同期深さDP1にな
る。
ト12以外の領域は非常に狭い。また、フロントポーチ
FPの領域も狭い。これら狭い領域において、ブランキ
ングレベルBLを求めようとすると、わずかなサンプル
数しかとることができず、ノイズに影響されやすい。
の高周波成分をカットすることにより、バックポーチB
P全体をブランキングレベルBLの一定値にする。これ
により、バックポーチBPのブランキングレベルBLの
部分が広くなる。この広い領域において、平均レベルを
求めることにより、ノイズに強い正確なブランキングレ
ベルBL、すなわち同期深さDP1を求めることができ
る。
ルを求める代わりに、より広い領域であるバックポーチ
BP期間において平均レベルを求めれば、より正確な同
期深さDP1を求めることができる。
し、今回求められた同期深さDP1を修正する回路であ
り、1水平走査期間(1H)につき1回演算を行う。以
下、回路45の動作を説明する。
る。加算器46は、減算器40の出力信号に同期深さD
P1を加算する。減算器40は、1つ前のラインにおけ
る同期深さの負値を出力する。すなわち、減算器40
は、レジスタ49の値を符号反転させて出力する。1つ
前のラインの同期深さと現ラインの同期深さDP1はそ
れほど変わらないので、加算器46は0に近い値を出力
する。
数gainを乗算する。係数gainは、1以下の値で
あり、今回求められた同期深さDP1を反映させる率で
ある。係数gainを1にすれば、前ラインの同期深さ
は現ラインの同期深さで置き換えられる。係数gain
を1より小さな数とすることにより、前ラインの同期深
さに現ラインの同期深さが一定割合で加味される。
ジスタ49の値を加算する。レジスタ49には、調整用
の同期深さが記憶されている。レジスタ49は、加算器
48の加算結果を記憶する。つまり、レジスタ49に
は、1つ前のラインの同期深さと現ラインの同期深さの
差に係数gainを乗じた値が、1つ前のラインの同期
深さに加算され、記憶される。このように設定された現
ラインの同期深さdet1が、レジスタ49から出力さ
れる。
ている場合には、バックポーチBPの平均レベルを求め
たとしても、ラインによっては正確な同期深さを求めら
れない場合がある。しかし、回路45において、前のラ
インの同期深さとの平均値をとれば、ノイズの影響を和
らげることができる。
回求められた同期深さDP1を大きく反映させて同期深
さdet1を出力し、小さければ小さいほどノイズに強
くするため前ラインとの差が少ない同期深さdet1を
出力する。
AGC回路32およびHSYNC立ち下がり検出回路3
4において使用される。その他、図には示さないが、H
SYNCの検出を行う際や、コンポジット信号からHS
YNCを分離する際や、Y−U−V信号からR−G−B
信号を求める際等に、同期深さDPまたはブランキング
レベルBLを用いることができる。
構成することができ、信頼性の高いブランキングレベル
BLまたは同期深さDPを検出することができる。次
に、図1のAGC回路32およびACC回路33につい
て説明する。AGC回路32は、同期深さdet1が基
準値よりも小さいときにはY信号を増幅する。ACC回
路33は、色復調処理回路29から出力されるU信号d
et2が小さいときにC信号を増幅する。U信号det
2は、図5(B)の一定レベル12Uの信号であり、カ
ラーバーストを色復調した信号である。
回路で構成することができる。次に、回路の詳細を示
す。図12は、AGC回路32およびACC回路33の
詳細を示すブロック図である。
深さdet1であり、ACC回路33ではU信号det
2である。目標値refは、検出値detが増幅により
到達すべき目標値であり、AGC回路32ではref
1、ACC回路33ではref2である。
回路32ではgain1、ACC回路33ではgain
2である。係数gainが1であると、検出値detが
目標値refに達するように増幅される。係数gain
が1.2であると、係数gainが1であるときより2
0%輝度が上がるまたは色が濃くなる。
nを乗じる。減算器82は、検出値detの符号を反転
し、負の値−detを出力する。加算器83は、乗算器
81の乗算結果と減算器82の減算結果を加算し、以下
の値を出力する。
Aは、小さいほどゆっくりとY信号またはC信号の増幅
を行い、大きいほど急激な増幅を行うことができ、1以
下の値である。
スタ87の値を加算する。レジスタ87には、初期値と
して約1が記憶されている。加算器85の出力は、リミ
ッタ86において上限値制限され、乗数cofが大きく
なりすぎるのを抑える。
記憶する。レジスタ87の値は、加算器85にフィード
バックされる。加算器85は、1ライン毎に加算を行
う。つまり、レジスタ87からフィードバックされた値
と、増幅器84から出力される次のラインの値を加算す
る。
的なノイズ等により極端に小さくなってしまったときに
は、レジスタ87に記憶されている前のラインの乗数c
ofを加算器85にフィードバックさせることにより、
前ラインの乗数を考慮した現ラインの乗数を求めること
ができるので、ノイズの影響を受けにくくなる。
係数gainのいずれかを出力する。セレクタ88は、
オン信号ONが供給されたときには、レジスタ87の値
を乗数cofとして出力し、オフ信号OFFが供給され
たときには、係数gainを乗数cofとして出力す
る。乗数cofは、AGC乗数cof1またはACC乗
数cof2である。
て検出できる期間のみAGCおよびACCを行うため、
当該期間中セレクタ88にオン信号ONを供給する。そ
れ以外は、セレクタ88にオフ信号OFFを供給し、乗
数cofを係数gainの固定値にして増幅を行う。
信号源の違いやA/D変換器のゲインが適正でない等に
よる入力信号レベルの変動を、増幅により自動的に吸収
し、標準信号レベルに調整する。
において検出される同期深さDPに応じてY信号の増幅
を行う。ACC回路33は、色復調処理回路29から出
力されるU信号det2の大きさに応じてC信号の増幅
を行う。U信号det2の大きさとは、図5(B)に示
すように、カラーバーストの期間T1における一定レベ
ル12Uの大きさである。
オ信号の高周波成分が減衰しやすいので、Y信号よりも
C信号の方が減衰しやい。本実施例では、AGC回路3
2とACC回路33を独立に設けることにより、C信号
の振幅を適正レベルまで増幅することができる。
デジタル回路で構成することができるので、回路部品点
数を減らすことができ、1チップ化しやすい。図13
は、図1のHSYNC立ち下がり検出回路34の動作を
説明するためのグラフである。横軸は時間を示し、縦軸
はレベルを示す。水平同期信号11は、ブランキングレ
ベルBLから立ち下がりを開始し、同期レベルSLで立
ち下がりを終了する。
回路34は、同期深さ検出回路31から供給される同期
深さdet1と、A/D変換器22から供給されるデジ
タルコンポジット信号を入力し、HSYNCの立ち下が
り位置を検出し出力する。
ト信号をサンプリングクロックCLKでサンプリング
し、デジタルコンポジット信号をHSYNC立ち下がり
検出回路34に出力する。デジタルコンポジット信号
は、多数のサンプリングデータの集まりである。
出回路34は、コンポジット信号中の水平同期信号11
の立ち下がり点P0を検出する。水平同期信号の立ち下
がり部分は、ある程度の傾斜を有するので、少なくとも
2以上のサンプリング点を有する。サンプリング点は、
例えばP1,P2である。
点であり、レベルL1を有する。点P2は、時間T2に
サンプリングされた点であり、レベルL2を有する。サ
ンプリングクロックCLKは、水平同期信号11に必ず
しも同期していないので、サンプリング点P1,P2の
位置は立ち下がり中のどこで得られるか定かではない。
とは、ライン毎にずれたサンプリング点が得られること
にもなる。例えば、縦線を描く画像は、わずかにギザギ
ザした縦線として表示されてしまう。
グデータの位置補正を行い、サンプリングデータを水平
同期信号11に同期させる。サンプリングデータの位置
補正を行うため、まず、水平同期信号11の立ち下がり
位置を示す点P0の検出を行う。点P0は、水平同期信
号の立ち下がりの真ん中のレベルA0の点である。
ルA0は、以下の式で表される。BLはブランキングレ
ベルであり、SLは同期レベルである。 A0=(BL−SL)/2 ここで、同期深さDPは、 DP=BL−SL である。同期深さDPは、同期深さ検出回路31(図
1)からHSYNC立ち下がり検出回路34に供給され
る。
る。 A0=DP/2 上式により、レベルA0を算出した後、レベルA0をま
たぐ2つのサンプリング点P1とP2を検出する。HS
YNC立ち下がり検出回路34(図1)は、点P1,P
2の座標値およびレベルA0を位置補正量演算回路35
に出力する。
行うことにより、サンプリングポイントおよび信号レベ
ルの補正量を求めることができる。まず、サンプリング
点P1とP2を用いて直線補間することにより、点P0
を求める。点P0は、時間T0における点である。時間
T0は、サンプリング点P1,P2を用いて、次式の直
線補間により表すことができる。
A0)×T2}/(L1−L2) 以上により、点P0の座標(T0,A0)を算出するこ
とができる。点P1,P2から点P0の座標値を求め、
その後のサンプリングポイントについても、同様にして
座標をずらす。ずらした座標に合わせて信号レベルを補
間演算によって求める。以上の補正を行えば、水平同期
信号11に同期したサンプリングデータを得ることがで
きる。
間間隔であり、N=T2−T1である。Nは、例えば1
6クロックの間隔である。点P1と点P0の時間間隔
は、M=T0−T1である。したがって、全てのサンプ
リング座標をM/Nだけずらすように補間すれば、水平
同期信号に同期したデータを生成することができる。位
置補正量演算回路35は、補正量M/Nを位置補正回路
36(図1)に出力する。
びV信号のデータを位置補正する。図14は、信号の位
置補正を行う例を示す波形図である。点P11,P12
は、サンプリング点の一部である。サンプリング点P1
1,P12を基に、上述と同様に直線補間を行い、M/
Nだけ位置補正した点P10を求める。位置補正された
データP10は、水平同期信号に同期したデータであ
る。
の立ち下がり位置P0の検出およびデータの位置補正を
行う場合について述べたが、他の補間方法を用いてもよ
い。また、3点以上のサンプリングデータを用いて、補
間を行ってもよい。
成分を含まない信号に対して位置補正を行うことが望ま
しい。高周波信号に対して直線補間を行うと、補間精度
が低下する。
1)から出力されるU信号およびV信号に対して、位置
補正を行っている。色復調処理回路29は、図3に示し
たように、LPF2,4によりU信号およびV信号の高
周波成分をカットしているので、直線補間を用いても高
精度の位置補正を行うことができる。
コーダの全体構成を示すブロック図である。図は、サン
プリングデータの位置補正を行う上で必要な回路のみを
示す。これに、上述の他の機能の回路を組み合わせるこ
ともできる。
分離する前に位置補正を行う。コンポジット信号は、U
信号およびV信号に比べ、高周波成分を多く含んでいる
ので、直線補間よりも高精度の補間を行うのが好まし
い。
ックCLKを生成する。A/D変換器22およびデジタ
ル回路20’は、サンプリングクロックCLKに同期し
て、動作する。
おいてデジタル信号に変換される。デジタルのコンポジ
ット信号は、HSYNC立ち下がり検出回路34におい
て水平同期信号の立ち下がり位置の点P0を検出する。
点P0は、高精度補間により算出される。位置補正量演
算回路35は、点P0を基に位置補正量M/Nを演算す
る。
から出力されるコンポジット信号のサンプリングデータ
を補間し、M/Nだけサンプリングタイミングを修正す
る。Y/C分離回路24は、コムフィルタ等により構成
され、位置補正されたコンポジット信号をY/C分離す
る。Y信号は、輝度信号処理回路26に出力される。C
信号は、色復調処理回路29に出力される。
輪郭強調等の処理を行い、Y信号を出力する。色復調処
理回路29は、C信号を色復調し、U信号とV信号を出
力する。
説明する。位相角補正回路37は、サンプリングクロッ
クCLKが水平同期信号に非同期であるため等の理由に
より、ライン毎にサンプリング数が変化してしまう場合
に、位相角の補正を行う。また、ビデオ信号の規格が異
なるために、サンプリング数が変化する場合にも適用す
ることができる。
を色復調回路29内のデジタル発振器6(図3)に出力
する。位相角φは、1サンプリング間隔の間に進む位相
角である。デジタル発振器6は、サンプリングクロック
CLKに応じてφずつ位相角を進める。すなわち、デジ
タル発振器6はクロックCLKと位相角φの積によって
発振周波数を決める。
いて説明する。NTSC方式の場合、1Hの色副搬送の
回転数は、fsc/fh =227.5である。1回転は、
360°である。ここで、fscは、色副搬送周波数であ
り、約3.38MHzである。fh は、水平同期周波数
であり、約15.7kHzである。
サンプリング周波数を用いてコンポジット信号をサンプ
リングした場合、1Hのサンプリング数は780であ
る。したがって、1サンプリングクロック当たりの位相
角は、 (227.5/780)×360°=105° である。
6(図3)に供給すればよい。デジタル発振器6は、サ
ンプリングクロック毎に105°ずつ位相を進める。サ
ンプリングクロックCLKが非同期の場合には、サンプ
リング数がほとんどのラインでは780となるが、とき
どき779または781になりうる。サンプリング数が
779または781のラインは、本来1ライン全てが同
じ色であるとしても、画面の左端と右端とでは、ずれた
色として復調されてしまう。つまり、デジタル発振器6
は、サンプリングクロックに応じて位相角φを累算して
いくほど、誤差も累算され、画面の右端において色ずれ
をおこす。
路29(図1)の出力信号について、サンプリングデー
タの補正を行う。したがって、ここで説明する色復調処
理回路29においては、未だサンプリングデータの復調
は行われていない。
因は、サンプリング数が779または781のラインに
ついても、位相角φ=105°を用いて復調を行ってし
まうためである。このような色ずれを解消するために、
位相角補正回路37は、位相角φの補正を行う。
NTSC方式に比べ1Hが短いため、サンプリング数が
778である。位相角補正回路37を用いれば、サンプ
リング数が780用に設定してある回路であっても、サ
ンプリング数が778のコンポジット信号を適正に復調
することができる。このように、種々のサンプリング数
またはサンプリング周波数に適用可能である。
成を示すブロック図である。1サンプル位相角レジスタ
91は、標準使用の信号の1サンプル当たりの位相角φ
1を記憶する。例えば、スクエアサンプリング方式の場
合には、サンプリング数が780であるので、位相角φ
1は、 φ1=(227.5/780)×360°=105° である。
いる位相角φ1とレジスタ90に記憶されている位相角
φ2を加算する。補正値レジスタ90は、補正位相角φ
2を記憶する。位相角φ2の初期値は、0°である。
ジスタ94の値を加算する。レジスタ94は、初期時に
0を記憶している。レジスタ94は、加算器93の加算
結果を記憶する。
ドバックされる。加算器93は、実際にデコードを行う
信号の1Hのサンプリング数だけ、繰り返し加算を行
う。レジスタ94には、位相角がサンプリング数だけ累
算された値が記憶される。レジスタ95は、1H毎にレ
ジスタ94の値を記憶する。例えば、ファミリコンピュ
ータの信号をデコードする場合には、サンプリング数は
778である。レジスタ95には、例えば、以下のよう
に、778回加算された位相角φ3が記憶される。
C方式の場合、1Hの色副搬送の回転数は、サンプリン
グ数に関係なく、fsc/fh =227.5であるので、
位相角φ4は、以下のようになる。
7の位相角φ4の差分を計算する。例えば、以下のよう
になる。
タ)の場合であるが、サンプリング数が780(スクエ
アサンプリング)の場合には、φ4=φ3となる。
倍する。乗数Aは、サンプリング数の逆数(例えば、1
/778)以下の値である。乗数A=1/778の場合
には、以下のようになる。
器99は、増幅器98の出力値とレジスタ90の位相角
φ2を1Hに1回加算する。位相角φ2の初期値は、0
°である。レジスタ90には、加算器99の加算結果φ
2が記憶される。位相角φ2は、加算器99および加算
器92にフィードバックされる。
φ1と補正位相角φ2を加算し、位相角φを出力する。
位相角φは、例えば、以下のようになる。 φ=φ1+φ2 =105°+0.27° =105.27° サンプリング数が少なくなると(778)、1サンプル
当たりの位相角φは大きくなる(105.27°)。1
Hに進む位相角(778×105.27°)は、変わら
ない。
出する方法について説明した。次に、連続するラインの
各ラインについての位相角φを算出する方法を説明す
る。加算器93は、前ラインの位相角φについてサンプ
リング数だけ累計加算するので、補正値レジスタ90に
は前ラインの補正位相角φ2が記憶される。位相角φ2
は、加算器92にフィードバックされる。加算器92
は、現ラインの位相角φを出力する。増幅器98の乗数
Aを小さくすると、ライン毎の位相角φの変化を小さく
することができ、徐々に位相角φを変化させることがで
きる。
位相角φ1に対応する標準サンプリング数(例えば、7
80)と実際のサンプリング数(例えば、778)が異
なる場合であっても、適正な位相角φを出力することが
できる。位相角φが適正であれば、色ずれのない適正な
色復調を行うことができる。
ーストに対して非同期のサンプリングクロックCLKを
用いることができるので、ビデオ信号に同期したクロッ
ク生成回路が不要になる。ビデオ信号に同期したクロッ
ク生成回路は、一般的にアナログ回路により構成され
る。しかし、ビデオ信号に非同期のクロック生成回路で
あれば、フルデジタル回路で構成することができ、IC
を容易かつ小型に実現することができる。
3.5MHzや4fsc等の種々のサンプリング周波数に
適用可能である。また、NTSC方式やPAL方式等の
種々のビデオ信号をデコードすることができる。
準信号を採用していることが多い。VTR再生信号は、
水平同期信号とカラーバーストが必ずしも正確な周波数
関係にないため、水平同期信号またはカラーバーストに
同期したサンプリングクロックを用いても、デコード性
能に限界が生じる。本実施例のように、非同期のサンプ
リングクロックを用いることにより、デコード性能を向
上させることができる。
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
デジタルビデオ信号デコーダに用いるサンプリングクロ
ックは、水平同期信号に同期でも非同期でもよく、サン
プリングクロックの自由度が高い。また、サンプリング
周波数も限定されない。さらに、NTSC方式やPAL
方式等の種々の規格のビデオ信号を復調することができ
る。
号に非同期でもよいので、アナログのクロック生成回路
を用いる必要はなく、フルデジタルのビデオ信号デコー
ダを生成することができる。
体構成を示すブロック図である。
ポジットビデオ信号を示す波形図であり、図2(B)
は、C信号を示す波形図であり、図2(C)は、Y信号
を示す波形図である。
である。
ベクトル図である。
信号を示す。図5(A)はデコード対象のC信号の波形
図であり、図5(B)はU信号の波形図であり、図5
(C)はV信号の波形図である。
ある。
フローチャートである。
る。
図である。
図10(A)は、コンポジット信号W1の波形図であ
り、図10(B)は、コンポジット信号W2の波形図で
ある。
である。
示すブロック図である。
を説明するためのグラフである。
を行う例を示す波形図である。
構成を示すブロック図である。
図である。
ル図である。
示すブロックである。
法を示すベクトル図である。
Claims (3)
- 【請求項1】ビデオ信号中の水平同期信号及びカラーバ
ーストに対して非同期のサンプリングクロックと、 前記サンプリングクロックを用いてサンプリングされ
た、複数のサンプリング信号レベルにより構成されるビ
デオ信号を入力する入力端子と、前記ビデオ信号中の水平同期信号の立ち下がり部分の中
間点における信号レベルと当該中間点をまたぐ複数のサ
ンプリングタイミング及び信号レベルから当該中間点の
タイミングを第1の補間演算により求め、当該中間点の
タイミングと当該中間点の直前におけるサンプリングタ
イミングとの時間ずれを求めるずれ検出手段と、 各々のサンプリングタイミングを前記時間ずれだけ補正
して擬サンプリングタイミングを求め、当該擬サンプリ
ングタイミングをまたぐ複数のサンプリングタイミング
及び信号レベルから当該擬サンプリングタイミングにお
ける信号レベルを第2の補間演算によって求めることに
より、水平同期信号に同期しかつ前記ビデオ信号を復調
した信号を出力する出力手段と を有するデジタルビデオ
信号デコーダ。 - 【請求項2】前記出力手段は、 前記入力端子に入力されるビデオ信号を復調する復調手
段と、 前記復調手段により復調されたビデオ信号を構成する信
号レベルに対して前記第2の補間演算を行う補正手段と
を含む請求項1記載のデジタルビデオ信号デコーダ。 - 【請求項3】前記出力手段は、 前記入力手段に入力されるビデオ信号を構成する信号レ
ベルに対して前記第2の補間演算を行う補正手段と前記
補正手段により生成されるビデオ信号を復調する復調手
段とを含む請求項1記載のデジタルビデオ信号デコー
ダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16993895A JP3534272B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | デジタルビデオ信号デコーダ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16993895A JP3534272B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | デジタルビデオ信号デコーダ |
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JPH0923353A JPH0923353A (ja) | 1997-01-21 |
JP3534272B2 true JP3534272B2 (ja) | 2004-06-07 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP3534272B2 (ja) |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP16993895A patent/JP3534272B2/ja not_active Expired - Fee Related
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