JP3533373B2 - mRNA分子を特徴付けする方法 - Google Patents

mRNA分子を特徴付けする方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、特異的に発現したmRNA分子の定
性及び定量検出のための方法に関する。本発明の基礎と
なる技術は、本明細書中以下において略してDEPD(デジ
タル発現パターンディスプレー)と称する。
【0002】最近の予測では高等動物のゲノムは約100,
000の異なる遺伝子を含むと考えられ、その中でも比較
的少数のみが生物の各々の細胞で発現し、ポリペプチド
やタンパク質へ転換されている。生材料の世界では、実
質的に全ての工程及び代謝機能は、何時どの組織でどの
遺伝子が働き又は停止するかに依存していると考えられ
ている。従って、細胞過程、例えば、ホメオスタシス、
アレルギー反応、細胞周期の制御、老化及びプログラム
された細胞死(アポトーシス)への細胞の移行は特定の遺
伝子の特異的な発現に基づくか、又はそれに関連してい
ることが多くの所見から示されている。正常な発達の進
行、並びに例えば癌等の疾患を導く病理学的発現は共
に、本質的には遺伝子の発現の変化に基づいている。
【0003】従って、適切な対照との比較により遺伝子
の発現の相違を同定するためには異なって又は特異的に
発現したmRNA分子を検出するための特別の方法が必要で
ある。この種の方法は、診断学的にも、治療目的の評価
においても大きな重要性を有する。
【0004】この新規方法は、特に、細胞又は組織内の
できるだけ多くのmRNA分子を検出するために、そして、
特に好ましくは定性及び定量的の両方の観点から、他の
細胞又は組織又は特別な条件(疾患又は発展の段階)又は
治療段階とそれらを比較するために使用される。従っ
て、この新規方法は、例えば、特定されたmRNA集団に存
在する様々なmRNA分子の包括図(comprehensive pictur
e)の構築、及びデーターベース分析における好ましくは
デジタルである得られた情報を引き続き使用することを
可能にする。近い将来、全ヒト遺伝子配列は適当なデー
タベースから入手可能になると考えられる。従って、本
方法は、mRNA集団のレベルでの特異的発現パターンに
より反映される細胞過程の完全な検出及び特徴づけを可
能にする。そのため、例えば、特異的過程に含まれる個
々の遺伝子の発現パターンにおける変化を迅速かつ確実
に識別することが可能である。活性薬学成分の本質作用
の新規標的を特定することをも可能である。得られた情
報は、包括的な生化学的信号及び合成経路を介した公知
の標的遺伝子及び標的タンパク質の間の簡単な関連性を
作成するためにも使用することができる。
【0005】上記目的は当業者にも知られている。上記
した目的を達成するために、従来技術において様々な方
法が試みられている。
【0006】例えば、P. LiangとA.B. Pardeeは、ポリ
メラーゼ連鎖反応(PCR)により個々のmRNAを分離する方
法を記載している(P. Liang & A.B.Pardee 1992 Scienc
e 257、967-971)。この方法は、2種の関連した細胞型
において発現するmRNA集団を比較するために使用され
た。mRNA分子の複合混合物の、それぞれ50-100遺伝子の
全集団から成るフラクションへの分離は下記のようにし
て達成した。 1) 12の通称 T11VN型 (T11 = 11の連続したT、V=A、
C、G;N=A、C、G、T)の3'アンカープライマーを用いたm
RNAの一本鎖cDNAへの逆転写; 2) 放射標識したデオキシリボヌクレオチドの存在下
における、適当な3'アンカープライマー及び10ヌクレオ
チドを含む任意に選択した5'オリゴマーを用いた各々の
cDNAフラクションのPCR増幅。 生成物は、シークエンシングゲル上で分画され、50-100
バンドが100-500ヌクレオチドサイズ領域で観察され
た。バンドは、3'アンカープライマー及び任意に選択し
た5'オリゴマーの相補鎖を含むmRNAの3'末端に対応する
cDNAの増幅から得られた。2つのcDNAsから増幅されたバ
ンドのパターンは、それぞれのプライマー対について類
似しており、約80%のバンドの強度を分類することは不
可能であった。幾つかのバンドは、一方又は他方のPCR
混合物においてより強く表れ、幾つかは、2つの混合物
の内の片方においてのみ検出することができた。
【0007】任意に選択された5'プライマー(任意プラ
イマー)を用いて哺乳類で推定される50,000-100,000の
異なる全mRNAが検出可能であれば、これらのmRNAの約3
分の2を高確率で検出するためには、このような80-95種
のオリゴヌクレオチド及び約1000回のPCRが必要とな
る。近年様々な研究から、上記方法は偽陽性シグナルを
高率(90%にまで達する)で発生させることが明らかにな
った。
【0008】WO 95/13369は、特異的に発現したmRNAの
同時同定及びそれらの相対濃度の測定のための方法(TOG
A- 全遺伝子発現分析)を開示している。この方法は、オ
リゴ(dT)プライマーの特異的セットを用いて、単離され
たmRNAからの2本鎖cDNAを構築することを基礎とし
ている。この中で、下記構造を有する12のアンカープラ
イマーの混合物を使用している:5'末端から始まって、
4-40塩基の「スタッファー(stuffer)」又は「ヒール(he
el)」フラグメント、続いて、制限エンドヌクレアーゼ
(典型的にはNotI)認識配列、7-40 dTヌクレオチド、そ
して最後にプライマーの3'末端に2つの「アンカー塩
基」V、N。この場合、Vは、dA、 dC、又はdG基のデオキ
シリボヌクレオチドであり、Nは、デオキシリボヌクレ
オチドdA、dC、dG、及びdTを定義する。このように得ら
れたcDNAは、続いて、切断部位の配列として4塩基を認
識する制限酵素(例えば、MspI)を用いて完全に消化さ
れ、NotIにより切断され、適切に処理されたプラズミド
ベクターにクローニングされる。この場合のインサート
の配置は、ベクターにコードされたバクテリオファージ
特異的プロモーター(典型的にはT3)に対してアンチセン
スである。連結物は大腸菌株に形質転換され、cDNAバン
クが生成される。これらのcDNAライブラリーのプラズミ
ドDNAは単離され、上記で使用した制限酵素とは異なる6
つの制限酵素を組み合わせて消化することにより線状化
される。線状cDNAは、T3ポリメラーゼによりcRNAへ翻訳
され、その結果、1本鎖cDNAの16のサブフラクションへ
転写される。これは、高温での熱耐性逆転写酵素の使
用、並びに2つの3'ヌクレオチドが4つの可能なデオキシ
リボヌクレオチド、dA、dC、dG、及びdTの完全な置換(p
ermutation)からなる16の異なるcRNAプライマーの各々
の1つの使用を必要とする。16 cDNA分画の生成物は、イ
ンサートのクローニング部位に近いベクター配列に対応
する3'オリゴヌクレオチド、及び4つの可能なデオキシ
リボヌクレオチドであるdA、dC、 dG及びdTの完全な置
換から成る2つの3'ヌクレオチドの付加を有する16 cDNA
合成プライマーの1つに対応する5'オリゴマー を使用す
るPCRの鋳型として使用される。最大256の異なるプール
はこのように生成され、それらの放射標識したバンド(
35S-dATP又は32P-dCTP)はポリアクリルアミドゲル上で
分析される。標識されたバンドの8つの同定された塩基
の長さ及び組成について得られた情報を基にしてクロー
ニング及び配列決定工程なしに完全なデータベース中に
おいて関連遺伝子の特徴を判断することが、理論的に可
能であると言える。
【0009】上記方法は、本発明において求められる高
い特異性、選択性及び再現性に関して以下の問題を引き
起こす: 1) NotI消化によるcDNA配列の潜在力喪失(potential l
oss); 2) ベクターライゲーションによるcDNA配列の潜在力喪
失; 3) 大腸菌への形質転換によるcDNA配列の潜在力喪失及
び異なるcDNAインサートの異なる増幅率; 4) プラズミド増幅及び大腸菌からの精製の後の細菌ゲ
ノムDNAによるPCRの鋳型の汚染; 5) インサートを含まないプラズミドDNAによるT3 RNA
ポリメラーゼ反応のためのテンプレートの汚染; 6) 6つの異なる制限エンドヌクレアーゼによる組み合
わせた線状化消化におけcDNAインサートの喪失; 7) cRNA合成増幅によるcDNA配列の喪失; 8) 第二cDNA合成増幅によるcDNA配列の喪失; 9) 塩基のミスペアリングの場合の逆転写酵素の選択性
はTaqポリメラーゼの選択性よりも一般的に約10-1000倍
(AMV RTの場合)少ないため(L.V.Mendelmanら、1990、J.
Biol. Chem. 265、2338-2346)、第二cDNA合成に使用さ
れる置換されたプライマーへの熱耐性逆転写酵素の不確
実な特異性; 10) 塩基のミスペアリングが使用されるプライマーに
より容認されてしまうことによる、記載された条件下で
PCRに使用される置換5'オリゴマーに対するTaqポリメラ
ーゼの不確実な選択性。従って、正確な分析情報は保証
されない。
【0010】M.Matzらは、特異的に発現された遺伝子を
同定するための別の方法を記載しており(ODD ?ordere
d differential display ? 1997、Nucl. Acid. Res. 2
5、2541-2542)、これはアダプター特異的オリゴヌクレ
オチドを用いたPCR増幅及びPCR抑制効果に基づくもので
ある。この場合、二本鎖cDNAは構造「ヒール-dT(13)」
を有するオリゴヌクレオチドを用いて生成される。ここ
で、「ヒール」は、12塩基の配列である。cDNAは4塩基を
含む認識配列を有する制限酵素(RasI)により完全に消化
され、「偽二本鎖アダプター」にライゲーションされる。
この分子は、適切な条件下で一緒にハイブリダイズされ
るより長い(39塩基)及びより短い(長いものの3'末端に
相補的な12塩基)オリゴマーからなる。オリゴヌクレオ
チドの5'末端はこの場合リン酸化されていない。理論的
には、cDNAの3'末端の特異的増幅は、cDNA合成プライマ
ー及びより長いアダプターオリゴマーの5'末端に対応す
るプライマーを用いて、PCR中で高いアニーリング温
度(65°C)を使用した第一のPCRにおいてこのようにして
可能である。異なる分画への複合cDNAの分画は、第二の
PCRにおいて達成される。これには、4つの全デオキシリ
ボヌクレオチド、dA、 dC、 dG、及びdTの完全な置換か
ら成る2つの3'ヌクレオチドが付加されたcDNA合成プラ
イマー、及び、4つの全デオキシリボヌクレオチドdA、
dC、dG、及びdTの完全な置換から成る2つの3'ヌクレオ
チドが付加されたより長いアダプターオリゴマーの3'末
端に対応するプライマーが使用される。アダプタープラ
イマーの特異性を増加させるために、人工的なミスペア
リング(ミスマッチ)がプライマーの3'末端に対して−4
の位置のオリゴヌクレオチドに導入されている。
【0011】上記方法は、本発明において求められる高
い特異性、選択性及び再現性に関連して下記の問題を生
ずる: 1) アンカー付けされていないcDNA合成プライマーの使
用は、フラグメント長さの再現性を保証しない; 2) PCRにおいて高いアニーリング温度を有する構造
「ヒール-dT(13)」のオリゴマーを用いたcDNAの3'末端
の増幅は再現性がない; 3) 「偽二本鎖アダプター」の使用におけるcDNAの3'末
端の選択的な増幅は保証されない; 4) 1つの人工的なミスマッチ導入を介する置換された
5'オリゴヌクレオチドのための第二のPCRにおける特異
性の増加は不十分である; 5) 第二のPCRで使用される3'オリゴマーは人工的ミス
マッチを含まず、従って、プライマー置換には選択性が
不十分である; 6) PCRの特異的配置により、個々のDNAフラグメント
(フラグメント長さ及び6つの公知ヌクレオチド)につい
てのゲル分析から得られる情報は、付加的なクローニン
グ及び配列決定工程なしには十分ではない。
【0012】Y. PrasharとS. Weissman (1996, Proc. N
atl. Acad. Sci. USA 93、659-663)は、二本鎖cDNAが以
下の構造を有する12のオリゴヌクレオチドを用いて調製
される方法を記載している:5'末端から始まって、「ヒ
ール」構造に続いて、18 dTヌクレオチド配列及びプラ
イマーの3'末端に2つの「アンカー塩基」V、N。ここ
で、Vは、dA、 dC、又はdG基のデオキシリボヌクレオチ
ドであり、Nは、デオキシリボヌクレオチドdA、dC、d
G、及びdTを定義する。cDNA合成は温度50℃で行われ、
複合混合物を12の異なるプールへ分けることを可能にす
ることが意図される。切断部位の配列として6ヌクレオ
チドを認識する様々な制限エンドヌクレアーゼによるcD
NAの完全な消化後に、得られたDNAフラグメントに構造Y
を有するアダプターを付与する。続くPCRにおいて、cDN
Aの「ヒール」構造へ結合する3'プライマーが使用され
る。使用される5'プライマーは、結合部位がYアダプタ
ーの外領域に位置し、この領域の相補鎖が第一合成にお
いて形成される場合にのみ生成されるオリゴヌクレオチ
ドである。Yアダプターを両側に有する全てのフラグメ
ントは増幅することができない。
【0013】筆者により主張される異なる画分へのcDNA
生成物の分画は、3'末端において置換されているcDNA合
成プライマーを使用しているために再現することができ
ない。更に、特異的アダプター構造の使用に起因して、
置換PCR5'プライマーは使用することができない。
【0014】WO 97/29211は、二本鎖cDNAが12オリゴヌ
クレオチドを用いて調製される「制限ディスプレイ(RD-
PCR)」技術を説明している。これらのプライマーは、下
記構造を有している:5'末端から始まって、「ヒール」
構造に続いて、4つの全デオキシリボヌクレオチドdA、d
C、dG及びdTの完全な置換から成る2つのデオデオキシリ
ボヌクレオチド、17 dTヌクレオチドの配列、及びプラ
イマーの3'末端の2つの「アンカー塩基」V、N 。ここ
で、Vは、dA、 dC、又はdG基のデオキシリボヌクレオチ
ドであり、Nは、デオキシリボヌクレオチドdA、dC、d
G、及びdTを定義する。1以上の制限エンドヌクレアーゼ
によるcDNAの完全な消化後に、アダプター分子はcDNAフ
ラグメントへライゲーションされる。 続くPCRでは、cD
NAの「ヒール」構造へ選択的に結合し、2つの3'ヌクレ
オチドV、Nをプライマーの3'末端に付加的に有する3'プ
ライマーが使用される。ここで、Vは、dA、 dC、又はdG
基のデオキシリボヌクレオチドであり、Nは、デオキシ
リボヌクレオチドdA、dC、dG、及びdTを定義する。使用
される5'プライマーは、アダプタープライマーの3'配列
に対応し、また4つの全デオキシリボヌクレオチドdA、d
C、dG及びdTの完全な置換を有する1つの3'ヌクレオチ
ド又は2つの3'ヌクレオチド又は3つの3'ヌクレオチドを
付加的に有する、オリゴヌクレオチドである。PCRはこ
の場合、様々な置換の組み合わせを用いて行い、第一PC
R(又は最初の10-25のPCRサイクル)では、1つの置換のみ
を有する5'プライマーを使用し、続いて、第二のPCR(又
は残りのPCRサイクル)では、2つ又は3つの置換のみを有
する5'プライマーが使用される。これは、様々な5'プラ
イマー置換に対する選択性を顕著に増加することを意図
している。
【0015】上記方法は、本発明において求められる高
い特異性、選択性及び再現性に関して、下記の問題を生
じる:1) 3'置換を有する様々なcDNA合成プライマーの
使用は選択的ではなく、そのため方法の再現性を保証す
ることができない;2) 異なる数の3'置換を有する5'
プライマーによる複数のPCRサイクルへの増幅工程の分
割は、用いられる技術、例えば、データベース本位の遺
伝子発現分析において、それ自体十分には配列選択的で
ない。
【0016】Katoは、クラスIIS制限エンドヌクレアー
ゼによる二本鎖cDNAの消化に基づく方法("molecular in
dexing" ?1995、Nucl. Acids Res.、Vol. 23, 3685-90
及び1996、Nucl. Acids Res.、Vol. 24, 394-95)を記載
している。これらは、未知の配列のcDNAの5'突出を生成
する。続いて、5'突出のヌクレオチド2-4(5'末端に対し
て)が各場合に完全なcDNAプールの64分の1と相補的
である、64種のビオチン化アダプターを、大腸菌から
のDNAリガーゼによりライゲーションさせる。アダプタ
ー突出の特異的な5'ヌクレオチドは未特定のままであ
る。この場合にライゲーションされたcDNAフラグメント
は、ストレプトアビジンに結合した磁気粒子への結合に
より精製される。続くPCRでは、cDNAのアダプターライ
ゲーションされた3'末端は、低いアニーリング温度で、
アダプターオリゴヌクレオチド、及び3つのヌクレオチ
ドdA、dC、又はdGのうちの1つにより3'末端を伸長した
オリゴ-(dT)オリゴマーを用いて増幅される。cDNAは、
このようにして192の異なる集合へ分画される。この方
法は更に、本発明において求められる高い特異性、選択
性及び再現性に関連して下記の問題も生じる: 1) 5'突出としての4つのヌクレオチドとのアダプター
のライゲーションは、更なる後処理なしでは、cDNAイン
サートの最初の3又は4塩基を確実に決定することがで
きるほど十分には置換特異的ではない; 2) 最大ライゲーション特異性に達するためには、ライ
ゲーションにおいて極少量のアダプター分子のみが使用
されるが、これはライゲーション効率を明白に低減させ
てしまう。その結果、方法全体の感度が低下する; 3) アンカー付けされたオリゴ-(dT)プライマーを用い
たcDNAのプールへの分割は、PCRにおいて低いアニーリ
ング温度を用いる場合に上手く実施できない。
【0017】上記した従来技術の欠点の概要、特に、cD
NAの3'末端のPCR増幅中の再現性および配列性がないこ
と又は低いことのために、公知方法と比較して、特異
性、選択性、感度及び信頼できる再現性に関して、更
に、得られる結果の間違いの頻度を低減することに関し
て顕著に優れている方法を開発及び確立することが必要
である。これらの規準は、例えば、デジタルディスプレ
イを用いた特異的遺伝子発現のためにデータベースを使
用した分析を行う場合に特に必要である。
【0018】従って、本発明は、下記の工程、 (a)組織試料からのポリA+ RNAの単離及び精製; (b)mRNA分子からの二本鎖cDNAの合成; (c)制限エンドヌクレアーゼを用いた酵素的消化によるc
DNAの切断; (d)切断されたcDNAへのアダプター分子のハイブリダイ
ゼイション及びライゲーション; 及び、第一の選択肢としては、 (e)デオキシリボヌクレオチド及びKlenow DNAポリメラ
ーゼを用いたcDNA 5'突出の埋め込み; (f)cDNAの3'末端の選択的な精製; (g)制限エンドヌクレアーゼを用いた酵素的消化によるc
DNAからの3'-ポリ-dAヌクレオチドの除去; (h)切断されたcDNAへのアダプター分子のハイブリダイ
ゼイション及びライゲーション; (i)PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によるcDNAフラグメント
の増幅; (j)それぞれの長さに応じた増幅生成物の分画; (k)増幅生成物の分析; 又は、第二の選択肢としては、 (e)cDNA の3'末端の選択的精製; (f)制限エンドヌクレアーゼを用いた酵素的消化によるc
DNAからの3'-ポリ-dAヌクレオチドの除去; (g)切断されたcDNAへのアダプター分子のハイブリダイ
ゼイション及びライゲーション; (h)2又は3つの置換を3'末端に有し、かつ、アダプタ
ー分子により特定される相補鎖と比較して1又は2の人
工的ミスマッチを含む5'プライマーを用いたPCR(ポリメ
ラーゼ連鎖反応)によるcDNAフラグメントの増幅; (i)それぞれの長さに応じた増幅生成物の分画; (j)増幅生成物の分析; 又は、第三の選択肢としては、 (e)2又は3つの置換を3'末端に有し、かつ、アダプタ
ー分子により特定される相補鎖と比較して1又は2の人
工的なミスマッチを含む5'プライマーを用いたPCR(ポ
リメラーゼ連鎖反応)によるcDNAフラグメントの増幅; (f)それぞれの長さに応じた増幅生成物の分画; (g)増幅生成物の分析; のいずれかの工程を含み、第一及び第二選択肢の工程
(b)においては、第一鎖cDNA分子の合成は、第一塩基がd
A、dC、又はdGであり、第二塩基がdA、dC、dG、 又はdT
である2塩基の3'伸長を有し、かつ、5-15、好ましくは6
-15塩基の5'伸長を有し、これが、認識配列の16/14下
流の切断特徴を有する制限エンドヌクレアーゼの切断部
位をコードしている、アンカー付けされたオリゴ-dTヌ
クレオチドを用いた逆転写により行われ; 又は、第三の
選択肢の工程(b)においては、第一鎖cDNA分子の合成
は、第一塩基がdA、 dC、又はdGであり、かつ、第二塩
基が、dA、 dC、dG又はdTである、2塩基の3'伸長を有
し、かつ任意の配列の5-15塩基の5'伸長を有する、アン
カー付けされたオリゴ-dTヌクレオチドを用いた逆転写
により行われる、mRNA分子を同定及び特徴付けするため
の方法が提供される。
【0019】認識配列の16/14下流の切断特徴を有する
酵素は、当業者に知られている。Eco571及びBsg1は、[s
ic]の例である (例えば、A. Janulaitisら、Nucleic Ac
idsRes. 20 (1992)、pp. 6042-6049; Petrusyteら、Gen
e 74 (1988)、pp. 89-91参照)。
【0020】この新規方法においては、オリゴ-dTヌク
レオチドは、2'-O-メチル化リボヌクレオチドにより完
全に置換されていることが好ましい。あるいは、オリゴ
-dTヌクレオチドは標準デオキシリボヌクレオチドから
なることができる。
【0021】更にこの新規方法においては、オリゴ-dT
ヌクレオチドは、遊離5'末端及び/又は内部dTヌクレオ
チド上に、C9スぺーサーを介してビオチン残基を付与す
ることが好ましい。
【0022】好ましい態様は、第二選択肢の工程(h)又
は第三選択肢の工程(e)において、アダプター分子によ
り特定される相補鎖と比較して、ミスマッチが位置-3、
又は-3及び-4、又は-4及び-5に位置する本新規方法に関
する。
【0023】本新規方法の更に好ましい態様は、工程
(c)において、認識配列として5ヌクレオチドを有し、切
断されるcDNAフラグメントの認識配列の部分ではない2-
4、特に4ヌクレオチドからなる突出を生成するクラスII
S制限酵素を使用することを特徴とする。
【0024】本新規方法の更に好ましい態様は、第一選
択肢の工程(f)又は第二選択肢の工程(e)において、cDNA
の3'末端の選択的な精製が、ビオチン結合分子ストレプ
トアビジンと結合した常磁気ビーズを用いて行われるこ
とを特徴とする。
【0025】クラスIIS制限酵素は、本新規方法の第一
選択肢の工程(g)又は第二選択肢の工程(f)において好ま
しくは使用される。本新規方法の第一選択肢の工程(d)
若しくは工程(h)、又は、第二選択肢の工程(g)から得ら
れる生成物を、工程(I)の増幅の前に、T4エンドヌクレ
アーゼVII、SIヌクレアーゼ、及び文豆(mung bean)ヌ
クレアーゼから成る群から選ばれるヌクレアーゼと共に
インキュベートすることが更に好ましい。
【0026】本新規方法は更に好ましくは、第一選択肢
の工程(I)、又は、第二選択肢の工程(h)、又は、第三選
択肢の工程(e)において、cDNAフラグメント増幅を、ラ
イゲーションされたアダプター分子のセンスオリゴマー
の相補鎖へハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを用
いて行うことを特徴とする。本新規方法は更に好ましく
は、第一選択肢の工程(k)、又は、第二選択肢の工程
(j)、又は、第三選択肢の工程(g)において、分析を、生
成物の長さの違いに基づき、そして操作を通して既知の
9又は10ヌクレオチドの塩基配列の知識を用いて行うこ
とを特徴とする。
【0027】更に好ましい態様は、新規遺伝子の、所望
によりコンピューターを使用した同定及び単離、並びに
分析のための前記請求項[sic]のいずれかの新規方法
の使用に関連する。
【0028】本新規DEPD法は、cDNAフラグメント中の幾
つかのヌクレオチドの同定におけるエラーの発生率を顕
著に低減し、適切なデータベース内のコードされた遺伝
子の同定を可能にするために開発された。本新規方法の
改善された効率は、置換特異的ミスマッチPCRと適切に
組み合わせた特異的ライゲーション技術の使用に由来す
る。これは、cDNAsの3'末端の選択的精製後に、フラグ
メントの5'末端及び3'末端へのアダブター分子のライゲ
ーションを引き起こす。続くPCRにおいて使用されるプ
ライマーは各々、好ましくは、置換として2つの塩基を
有する。PCRプライマーの置換特異性は、高いアニーリ
ング温度、そして好ましくは、選択的オリゴヌクレオチ
ド部位における人工的鋳型ミスマッチの同時導入により
顕著に増加する。
【0029】PCRによりヌクレオチド配列を決定するた
めに用いられる複数の個々の工程の新規な組み合わせに
起因して、技術の特異性に関する相乗作用効果が現れ
る。結果は、個々の手順の制御機構の型であり、これ
は、例えば、ライゲーションでは、発生するエラーはミ
スマッチプライマーを用いた選択的PCRにより訂正する
ことができる。PCRの置換選択性は、特定された鋳型ミ
スマッチの好ましい導入により明らかに増加する。
【0030】別の好ましい態様では、cDNAテンプレート
の両部位における置換プライマーの使用はエラー訂正効
果を示す。これは、反対のプライマーが正しい置換のみ
を増幅する場合には、第一のPCRサイクルの一つにおけ
る1つのオリゴマーにより間違って生成した増幅産物
が、それらのさらなる複製を抑制してしまうからであ
る。別の好ましい態様では、DEPD法においてライゲーシ
ョン及びPCR置換技術を適切に組み合わせて使用するこ
とにより、9又は10ヌクレオチド及び増幅したフラグメ
ントの長さを特定することが可能である。cDNAフラグメ
ントの塩基配列の決定の際にエラーが生じるとしても、
この情報は、好ましくはデータベース分析により遺伝子
の信用性の高い同定を行うのに十分なはずである。
【0031】本新規DEPD法の使用により、mRNA発現パタ
ーンのレベルにおいて、特定された系及び/又は特定さ
れた状況に含まれる全遺伝子の相互作用を包括的に分析
することが特に可能となり、少量の組織又は細胞が、特
異的及び再現可能な結果に必要とされる。本方法は、多
数の応用において使用することが可能である。これらと
しては、器官、組織、組織片又は疾患組織又は組織片と
それに対応する健康な材料との比較が挙げられ、適当な
場合には、活性成分を投与しない対応する対照に対す
る、活性薬学成分を用いた比較研究の計画も範囲内であ
る。本新規方法は更に、動物モデル内の特定された条件
を比較することも可能にし、ここで器官、組織、組織
片、又は疾患組織又は疾患組織片と対応する健康な材料
との比較分析が特に好ましい。更なる応用としては、通
称ノックアウト動物も含むトランスジェニック動物の分
析、抗体、アンチセンス及びリボザイムオリゴヌクレオ
チドの使用についての表現型評価、及び、特定遺伝子の
関連を明らかにするための機能的研究計画で使用される
比較手段が挙げられる。
【0032】特異的に発現される遺伝子の単離及びそれ
に続くクローニング及び配列決定が不必要であるため、
そのような技術の使用により、研究材料のスクリーニン
グの速度を顕著に増加させることができる。従って、更
に多数の試料又は1試料のさらに多くの異なる段階(例
えば、数時間/数日間にわたる遺伝子発現の経時的変
化)を研究することが可能になる。これは、新規な薬剤
標的の候補の発見との関連で重要なだけでなく、特に、
治療候補物質の作用機構を明らかにすることとの関連に
おいても重要である。この場合、特に大量の試料材料が
詳細な研究から得られることがあるためである。
【0033】本発明の更なる側面は、データベース本位
の遺伝子発現分析法の機構内で好ましく使用することで
ある。近年構築された同様の高効率を有する方法、例え
ば、チップハイブリダイゼイションの分析技術、及び、
自動化データ分析を介したチップ生成によるチップハイ
ブリダイゼイション技術(例えばAffymetrix、USA)な
どの非常に複雑な技術と比較して、本新規方法は、冒頭
に記載したタイプの公知方法に比べ性能的に明らかに優
れている驚くほど単純で安価な代替方法を提供する。
【0034】本新規方法及びその好ましい態様は、以下
に詳細に記載する。確立した標準法に関する詳細情報に
ついては、例えば、J. Sambrookら 1989: Molecular Cl
oning: A Laboratory manual、Cold Spring Harbor Lab
oratory Press、Cold SpringHarbor、New Yorkを参照す
ることができる。
【0035】実施例1) mRNAの単離 研究すべき組織、組織片、バイオプシー試料、細胞等か
らの完全RNAの単離及び精製は、記載された標準方法に
より行う。ゲノムDNAによる単離されたRNAへの汚染の可
能性を完全に除去するために、DNaseI(Boehringer Man
nheim、Germany)による酵素消化を行う。続いてオリゴ
(dT)結合磁気粒子(オリゴ(dT)磁気ビーズPromeg
a、WI、USA)を用いて全RNAからのポリA+ mRNAの精製を
行う。
【0036】2) cDNAの合成 二本鎖cDNAは、下記の構造を有する12のアンカープライ
マーの混合物を用いてmRNAから合成される: 5'末端か
ら開始して、5-15塩基、例えば、5又は6塩基の「ヒー
ル」フラグメント(5'伸長)、続いて、制限酵素BsgI又は
Eco57Iの片方の認識配列。これに14 dTヌクレオチド配
列、プライマーの3'末端に2つのアンカーヌクレオチド
V、Nが続く。ここで、Vは、dA、 dC、又はdG基のデオキ
シリボヌクレオチドであり、Nは、デオキシリボヌクレ
オチドdA、dC、dG、及びdTを定義する。dT配列及び適当
な場合には「ヒール」フラグメントのデオキシリボヌク
レオチドは、この場合、2'-O-メチル化リボヌクレオチ
ドにより完全に置換される。cDNA合成プライマーには、
5'末端及び/又は1以上の内部dTヌクレオチドにビオチン
残基を付与する(C9スぺーサー)。
【0037】あるいは、2'-O-メチル化リボヌクレオチ
ドの代わりに12の未修飾の(即ちデオキシリボヌクレオ
チドからなる)アンカープライマーの混合物を用いて、
cDNA合成を行うこともできる。
【0038】3)制限エンドヌクレアーゼによるcDNAの第
一の消化 切断部位の配列として5塩基を認識し(例えば: FokI、Bs
m AI、Bsm FI又はBbvI)、cDNAの突出として2つ又は4つ
の未知のヌクレオチドを生成するIIS型制限酵素によるc
DNAの完全な消化。以下の実施例において記載されてい
る酵素は、4塩基のヌクレオチド突出を生成する。より
短い突出を使用する場合には、ライゲーションされるア
ダプターを適切に短くすることが必要である。
【0039】4) 第一のアダプターライゲーション a) 酵素的消化は、cDNAにおいて4つの未知のヌクレオ
チドからなる5'突出を生成する。2つのオリゴマーから
なる16のアダプター分子(5'-リン酸化されていない
「偽二本鎖」アダプター)を制限酵素消化後に、cDNAへ
ライゲーションする。アダプターは典型的には異なる長
さの2つのオリゴヌクレオチドからなり、長いものは25-
35からなり、短いもの(長いものの3'末端と相補であ
る)は8-25塩基、特に8-12塩基からなる。アダプターは
適切な条件下で2つのオリゴヌクレオチドのハイブリダ
イゼイションにより生成され、4ヌクレオチド突出を形
成する。ヌクレオチド3又は4(アンチセンスオリゴマー
の5'末端に対して、「内部」 ヌクレオチド)は、4つの
可能なデオキシリボヌクレオチドdA、 dC、 dG、 及びd
Tの内の1つとなる可能性があり、「外部」 ヌクレオチ
ド1及び2は(アンチセンスオリゴマーの5'末端に対し
て)は未特定のままであり、通常、4つの全デオキシリ
ボヌクレオチドの完全な組み合わせの混合物からなる。
これは16の置換アダプターを生成し、その2つの「内
部」ヌクレオチドはライゲーションの特異性を決定す
る。正確なアダプターライゲーションを確実にするため
に、ライゲーション混合物は、続いて、T4エンドヌクレ
アーゼVII、S1ヌクレアーゼ、及び文豆ヌクレアーゼか
らなる群から選択されるヌクレアーゼと共にインキュベ
ートする。
【0040】16の置換アダプター分子のライゲーション
は、4-37℃で1-16時間0-150 mM酢酸Na、1-5単位のT4 DN
Aリガーゼ(又はTaq DNAリガーゼ又は大腸菌DNAリガー
ゼ)を含む適切な緩衝液中で行う。16ライゲーション混
合物の各々は、精製後、PCRにおける鋳型として使用さ
れる((8a)参照)。
【0041】b) 4ヌクレオチド突出を形成する16の代
りに64の異なる「偽二本鎖」アダプターを最終的にcDNA
へライゲーションする。この場合、64のアダプター突出
が塩基2-4(アンチセンスオリゴマーの5'末端に対し
て)の全デオキシリボヌクレオチドの組み合わせからな
り、「外部」ヌクレオチド(アンチセンスオリゴマーの
5'末端に対して)は、4つの全ヌクレオチドの混合物と
して使用される。これは、3つの「内部」ヌクレオチド
がライゲーションの特異性を決定することを意味する。
この方法は、大腸菌からのDNAリガーゼはライゲーショ
ンにおいてアダプター突出の最初の3塩基を識別できる
という理解に基づいている。これは既に上記した条件下
で行うことができる。正確なアダプターライゲーション
を確実にするために、ライゲーション混合物は続いて、
T4エンドヌクレアーゼVII、S1ヌクレアーゼ、及び文豆
ヌクレアーゼからなる群から選ばれるヌクレアーゼと共
にインキュベートされる。
【0042】c) あるいは、16又は64の異なる「偽二本
鎖」アダプターのライゲーションの代りに、cDNAの5-突
出がKlenow DNAポリメラーゼを用いてデオキシリボヌク
レオチドにより埋め込まれる。これは、ジデオキシリボ
ヌクレオチド(ddNTP)及び競合的アダプター分子の使
用により可能になる。さらに、cDNAの3'末端は、それぞ
れの工程の後に使用したヌクレオチドを除去できるよう
にするために磁気粒子から抽出されない。例えば、5'-G
GTT-3'の塩基突出が埋め込まれた場合、cDNAは、dGで始
まる全ての突出をブロックするためにddCヌクレオチド
により先ずインキュベートされる。ジデオキシリボヌク
レオチド[sic]の除去後に、cDNAをdAヌクレオチドと共
にインキュベートする。その後に、ここで使用されるま
でに埋め込み5'突出を有するcDNAs[sic]に対する平滑及
び粘着末端を有するアダプター分子がライゲーションさ
れる。同じ工程では、2つの競合アダプター分子がライ
ゲーションされる。これは同様に、粘着末端、及び1つ
のdC又は3つのdC分子からなる5'突出を有する。これら
は、それぞれcDNAの5'突出5'GTTT-3'及び5'GGGT3'をブ
ロックする。これに続いて、ストレプトアビジン結合cD
NAフラグメントの精製を行い、これをdCヌクレオチドと
共にインキュベートする。続いて、完全かつ正確に埋め
込まれたcDANにのみライゲーションできる平滑末端を有
するアダプター分子のライゲーションを行う。このよう
にして、256の可能なcDNA 5'突出は各々、DNAポリメラ
ーゼを用いて完全に埋め込まれ、PCRに使用される。
【0043】5) cDNAの3'末端の選択的精製 cDNAの3'末端の選択的増幅を確実にするため、これらの
フラグメントを複合体cDNAの完全なプールから特異的に
精製する。cDNAの3'末端は、好ましくは、ストレプトア
ビジンと結合している磁気粒子(磁気ビーズ)により、
cDNA混合物から選択的に精製することができる(Biomagn
etic Techniques in Molecular Biology、Dynal、N-021
2 Oslo、Norwayも参照)。この種の精製は、その後のPCR
において、内部(即ち、3'末端ではない)cDNAフラグメ
ントの非特異的増幅が生じないことを保証する。磁気粒
子からのcDNAの抽出は、高温(65℃)での有機溶媒によ
る抽出、又は制限エンドヌクレアーゼBsgI又はEco57I
(下記参照)の片方を用いた酵素的消化のいずれかを用い
て行う。
【0044】6) 選択肢(4b)のための制限エンドヌクレ
アーゼを用いたcDNAの第二の消化 制限酵素BsgI又はEco57Iの片方によるライゲーションさ
れたcDNAの完全な消化。この場合、cDNAの3'末端のオリ
ゴdTヌクレオチドは完全に除去され、mRNAのポリ-dA伸
長に対して5'に位置するcDNAの最後の2つの3'塩基(V、
N)から成る2ヌクレオチド突出が生成される。
【0045】7) 選択肢(4b)のための第二のアダプター
ライゲーション (4b) それぞれの場合、2つのオリゴマーからなる4つのアダプ
ター分子は、制限酵素消化を行った後、(4b)からの1
つのライゲーション混合物にライゲーションされる。ア
ダプターは典型的には、異なる長さを有する2つのオリ
ゴヌクレオチドからなり、長いものは25-35からなり、
短いもの(5'-リン酸化された、長いものの3'末端に相
補的である)は22-30塩基からなる。アダプターは適切
な条件下で2つのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼ
イションにより生成し、2-ヌクレオチド突出を形成す
る。「外部」3'ヌクレオチドは、4つのデオキシリボヌ
クレオチドdA、dC、dG又はdTの1つとなることができ、
「内部」ヌクレオチドは3つの塩基dA、dC又はdGの混合
物から特定することができる。従って、アダプター突出
の「外部」3'ヌクレオチドがライゲーションの特異性を
決定する。ライゲーション条件は、上記のとおりであ
る。256ライゲーション混合物の各々は、精製後、PCRの
テンプレートとして使用する((8b)参照)。
【0046】8a) 選択肢(4a)のためのPCR 全部で256-1024 PCRにおいて、使用される3'プライマー
は、2'-O-メチル化リボヌクレオチドにより完全に置換
されたcDNA合成プライマー(12アンカープライマーの混
合物)である。この場合、オリゴヌクレオチドの修飾塩
基の解離温度の上昇に起因して、置換されていないプラ
イマーを用いた場合に比べ、PCRにおいて明らかに高い
アニーリング温度(40%まで、例えば、L.L. Cummins 199
5、Nucl.Acids Res.、23, 2019-2024参照)を使用するこ
とが可能になる。
【0047】(4a)で生成したライゲーション混合物の一
部をPCRで使用する。5'プライマーは第一PCRサイクルで
は、4つ全デオキシリボヌクレオチドdA、dC、dG及びdT
の完全な置換から成る2又は3つの3'ヌクレオチドの付
加を有するセンスアダプターオリゴヌクレオチドの3'末
端に対応する長さ18-27塩基の16-64オリゴマーの何れか
である。この場合に使用するプライマー置換は、アダプ
ター突出の(4a)でのライゲーション混合物において特定
された塩基3-4又は2-4に対応している。第二に、次のPC
Rサイクルでは、同じ3'プライマー、そしてそれぞれの
場合において、第一のPCRの5'プライマーと対応する
が、4つ全デオキシリボヌクレオチドdA、dC、dG及びdT
の完全な置換から成る2又は3つの5'ヌクレオチドにより
伸長されている、長さ18-27塩基の16の5'オリゴヌクレ
オチドを用いて、更に16又は64のPCRが最初のPCR毎に行
う。
【0048】PCRにおける様々な置換の増幅の特異性を
確実にするために、選択的PCRプライマーを使用し、鋳
型DNAと関連して人工的に導入したミスマッチを複数含
むことができる。これらのミスマッチは、オリゴマーの
どの部分に位置してもよく、好ましくは、プライマーの
3'末端(位置0)に対して位置-2及び-3に2つのミスマッチ
を配置したり、位置-1に1つのミスマッチを配置するこ
とが好ましい。
【0049】PCRプロファイルは典型的には:95℃で3
分間、続いて95℃で45秒、65℃で45秒、72℃で60秒を20
-40サイクル、そして最終伸長が72℃で60秒であり、放
射標識又は蛍光標識されたPCRプライマーを使用して行
う。
【0050】8b) 選択肢(4a)のためのPCRの更なる可能
代替として、標準デオキシリボヌクレオチドからなる未
修飾のcDNA合成プライマー(12アンカープライマーの混
合物)を用いる以外は、PCRを8a)で説明したように行
う。
【0051】8c) 選択肢(4b)のためのPCR 全部で256 回のPCRにおいて、4つ全デオキシリボヌクレ
オチドdA、dC、dG及びdTの完全な置換から成る3つの3'
ヌクレオチドを付加した、第一のライゲーションされた
アダプター分子((4b)を参照)のセンスオリゴヌクレオチ
ドの3'末端に対応する18-27塩基の長さを有する64種の
5'プライマーを使用する。この場合に用いられるプライ
マー置換は、アダプター突出の、(4b)でのライゲーショ
ン混合物において特定された塩基2-4に対応している。
使用される3'プライマーは、第二のライゲーションされ
たアダプター分子((7)参照)のセンスオリゴヌクレオチ
ドの3'末端に対応する長さ18-27塩基を有する4つのオリ
ゴヌクレオチドである。
【0052】PCRプロファイルは典型的には:95℃で3分
間、続いて95℃で45秒で、65℃で45秒、72℃で60秒を20
-40サイクル、及び、最終伸長が72℃で60秒で行い、放
射標識又は蛍光標識したPCRプライマーを使用して行
う。
【0053】8d) 選択肢(4c)のためのPCR 全部で256回の PCR(1回のPCRは各々の「埋め込み反応」
のためである)において、ライゲーションされたアダプ
ター分子のセンスオリゴヌクレオチドの3'末端に対応す
る、18-27塩基の長さを有する5'プライマーを使用す
る。cDNA合成オリゴヌクレオチドを3'プライマーとして
使用する。PCRプロファイルは典型的には:95℃で3分
間、続いて95℃で45秒で、65℃で45秒、72℃で60秒を20
-40サイクル、そして最終伸長が72℃で60秒で行い、放
射標識されたヌクレオチドの存在下で行う。
【0054】9) PCR分析 PCRフラグメント分析は、典型的には7-8Mの尿素を含む6
%ポリアクリルアミドゲル(PAAゲル)上で行うか、又
は、キャピラリー電気泳動により行う。
【0055】結果から、cDNAの正確な5'ヌクレオチドの
増幅の選択性は、TOGA法の5'プライマー、特に、結果に
ついてコンピューター支援データベース分析を行う場合
には適当ではないことが分かる。5'プライマーの新規使
用におけるエラーの発生率は、≦5%である。エラーの発
生率は、上記ライゲーション法により、更に約0%まで
低減することができる。この非常に低いエラー発生率の
観点から、自動化データ分析の構築も可能になる。
フロントページの続き (72)発明者 ツイリング ステファン ドイツ連邦国、シュレブッシュ 51375 ミュンスター ガッシェン 20 (56)参考文献 特開 平8−308598(JP,A) 特表 平9−509306(JP,A) 国際公開97/005286(WO,A1) 国際公開97/029211(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS(DIALOG) EUROPAT(QUESTEL) WPI(DIALOG)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程、 (a)組織試料からのポリA+ RNAの単離及び精製; (b)mRNA分子からの二本鎖cDNAの合成; (c)制限エンドヌクレアーゼを用いた酵素的消化によるc
    DNAの切断; (d)切断されたcDNAへのアダプター分子のハイブリダイ
    ゼイション及びライゲーション; 及び、第一の選択肢としては、 (e)デオキシリボヌクレオチド及びKlenow DNAポリメラ
    ーゼを用いたcDNA 5'突出の埋め込み; (f)cDNAの3'末端の選択的な精製; (g)制限エンドヌクレアーゼを用いた酵素的消化によるc
    DNAからの3'-ポリ-dAヌクレオチドの除去; (h)切断されたcDNAへのアダプター分子のハイブリダイ
    ゼイション及びライゲーション; (i)PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によるcDNAフラグメント
    の増幅; (j)それぞれの長さに応じた増幅生成物の分画; (k)増幅生成物の分析; 又は、第二の選択肢としては、 (e)cDNA の3'末端の選択的精製; (f)制限エンドヌクレアーゼを用いた酵素的消化によるc
    DNAからの3'-ポリ-dAヌクレオチドの除去; (g)切断されたcDNAへのアダプター分子のハイブリダイ
    ゼイション及びライゲーション; (h)2又は3つの置換を3'末端に有し、かつ、アダプタ
    ー分子により特定される相補鎖と比較して1又は2の人
    工的ミスマッチを含む5'プライマーを用いたPCR(ポリメ
    ラーゼ連鎖反応)によるcDNAフラグメントの増幅; (i)それぞれの長さに応じた増幅生成物の分画; (j)増幅生成物の分析; 又は、第三の選択肢としては、 (e)2又は3つの置換を3'末端に有し、かつ、アダプタ
    ー分子により特定される相補鎖と比較して1又は2の人
    工的なミスマッチを含む5'プライマーを用いたPCR(ポ
    リメラーゼ連鎖反応)によるcDNAフラグメントの増幅; (f)それぞれの長さに応じた増幅生成物の分画; (g)増幅生成物の分析; のいずれかの工程を含み、 第一及び第二選択肢の工程(b)においては、第一鎖cDNA
    分子の合成は、第一塩基がdA、dC、又はdGであり、第二
    塩基がdA、dC、dG、又はdTである2塩基の3'伸長を有
    し、かつ、5-15塩基の5'伸長を有し、これが、認識配列
    の16/14下流の切断特徴を有する制限エンドヌクレアー
    ゼの切断部位をコードしている、アンカー付けされたオ
    リゴ-dTヌクレオチドを用いた逆転写により行われ; 又
    は、 第三の選択肢の工程(b)においては、第一鎖cDNA分子の
    合成は、第一塩基がdA、 dC、又はdGであり、かつ、第
    二塩基が、dA、 dC、dG又はdTである、2塩基の3'伸長を
    有し、かつ任意の配列の5-15塩基の5'伸長を有する、ア
    ンカー付けされたオリゴ-dTヌクレオチドを用いた逆転
    写により行われる、mRNA分子を同定及び特徴付けするた
    めの方法。
  2. 【請求項2】 オリゴ-dTヌクレオチドが、2'-O-メチル
    化リボヌクレオチドにより完全に置換されていることを
    特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 オリゴ-dTヌクレオチドが、C9スぺーサ
    ーを介してビオチン残基をその遊離5'末端及び/又は内
    部dTヌクレオチドに有していることを特徴とする、請求
    項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 第二選択肢の工程(h)又は第三選択肢の
    工程(e)において、ミスマッチが、アダプター分子によ
    り特定される相補鎖と比較して、位置-3、又は-3と-4、
    又は、-4と-5に位置する、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(c)において、認識配列として5
    ヌクレオチドを有し、切断されるcDNAフラグメントの、
    認識配列の一部ではない、2-4ヌクレオチドからなる突
    出を生成する、クラスIIS制限酵素を使用することを特
    徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第一選択肢の工程(f)、又は、第二選択
    肢の工程(e)において、cDNAの3'末端の選択的精製をビ
    オチン結合分子ストレプトアビジンと結合した常磁気ビ
    ーズを用いて行うことを特徴とする、請求項1に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 第一選択肢の工程(g)又は第二選択肢の
    工程(f)において、クラスIIS制限酵素を使用することを
    特徴とする、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 第一選択肢の工程(d)若しくは工程(h)、
    又は第二選択肢の工程(g)から得られる生成物が、工程
    (i)の増幅の前に、T4エンドヌクレアーゼVII、S1ヌクレ
    アーゼ、及び文豆ヌクレアーゼからなる群から選ばれる
    ヌクレアーゼと共にインキュベートされることを特徴と
    する、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 第一選択肢の工程(i)又は第二選択肢の
    工程(h)又は第三選択肢の工程(e)において、cDNAフラグ
    メントの増幅を、ライゲーションされたアダプター分子
    のセンスオリゴマーの相補鎖へハイブリダイズするオリ
    ゴヌクレオチドを用いて行うことを特徴とする、請求項
    1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 第一選択肢の工程(k)又は第二選択肢
    の工程(j)又は第三選択肢の工程(g)において、生成物の
    長さの違いに基づき、そして操作を通して既知の9又は1
    0ヌクレオチドの塩基配列の知識を用いて分析を行うこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 新規遺伝子の同定及び単離、並びに分
    析のための請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
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