JP3533215B2 - アミノ酸及びペプチドのリポソーム内への蓄積 - Google Patents

アミノ酸及びペプチドのリポソーム内への蓄積

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Description

【発明の詳細な説明】 いくつかの生体アミン及び抗腫瘍剤は、“遠隔装填
(remote loading)”として知られているプロトン勾配
を加えることによって、リポソーム内に蓄積することが
わかっている[例えば、Mayer等、バイオヒミカ・バイ
オフィジカ・エト・アクタ(Biochim.Biophys.Acta,)8
57,123(1986)、Mayer等、バイオケミストリー(Bioch
emistry),27,2053(1988)及びM.B.Bally等、ケミカ
ル・アンド・フィジカル・リピズ(Chem.Phys.Lipid
s),47,97(1988)参照]。この装填技術では、任意の
リポソームパラメーターを単独で変えることができる。
通常の技術に比較してはるかに高い、脂質に対する薬剤
の割合を達成することができる[Mayer等、Chem.Phys.L
ipids,40,333(1986)]。更に、薬剤の膜内外分布は、
一般に、小胞内媒体の緩衝能の変化により薬剤漏出を調
整するプロトン勾配によって決まる。
非両性イオン弱塩基である薬剤を取り込むために、プ
ロトン及び他のイオン勾配を用いることが、アドリアマ
イシン、局所麻酔剤であるジブカイン及びドパミン並び
に他の薬剤に関して実用的であることがわかっている。
この系の利点としては、十分な薬剤取り込み、受動的に
取り込まれた薬剤よりも低速での薬剤放出、及び他で達
成できるよりも脂質に対する薬剤の割合が高いことが挙
げられる。
更に、薬剤の存在しないときに、リポソームを調製で
きるので、保存中の薬剤放出又はリポソーム調製中の薬
剤分解にともなう問題を避けることができる。pH勾配で
のリポソーム内薬剤蓄積は、他の弱塩基、例えば、pH勾
配プローブであるメチルアミンと同様な方法で生ずると
信じられている。メチルアミンは、非帯電形態でのリポ
ソーム膜の両側を平衡化し、その環境のpHのヘンダーソ
ン−ハッセルバッハ(Henderson−Hasselbach)の関係
に従って、再イオン化する。平衡分布は、膜内外pH勾配
を反映し、その再分布をこれらの勾配の測定に用いるこ
とができる。
しかし、ヘンダーソン−ハッセルバッハの関係によっ
てイオン化される能力を有する全ての医薬が、この関係
にしたがってリポソーム内に蓄積するのではない。事
実、ある医薬は、蓄積するようには全くみえない。更
に、この関係にしたがって蓄積するかも知れないと考え
られるある医薬は、直ちに放出され、製造直後に使用し
なければならず、徐放性製品として実質的に使用できな
い非実際的な医薬製剤となる。
リポソームは、取り込まれた水性容積を含む完全に閉
鎖された脂質二分子膜である。リポソームは、単ラメラ
(1個の膜)でも、多重ラメラ(複数の膜状二分子膜
が、水性層により、それぞれ隣接する膜から分離されて
いることを特徴とする玉葱状構造物)でもよい小胞であ
る。二分子膜は、疎水性“尾”領域と親水性“頭”領域
とを有する2つの脂質単分子膜で構成されている。膜状
二分子膜においては、脂質単分子膜の疎水性(非極性)
“尾”が二分子膜の中心に向かって配向し、一方、親水
性(極性)“頭”は水性相に向かって配向している。
本発明の一つの態様は、弱酸又は弱塩基特性を示すあ
るアミノ酸及びペプチドの装填を開示することである。
より具体的には、本発明のこの態様のアミノ酸及びペプ
チドは、C末端及びその他のカルボキシル基の機能が、
その置換により変性されており、例えば、エステル又は
アミドのような官能基と結合しているものである。更に
具体的には、本発明の塩基性アミノ酸及びペプチドは、
メチルエステル、エチルエステル又はアミドの形に変性
されている。
膜内外濃度勾配、より具体的には膜内外pH勾配による
装填は、C末端カルボキシル官能基が置換され、アミノ
酸又はペプチドが弱酸又は弱塩基特性を示すような、更
に具体的には、かかるアミノ酸又はペプチドのカルボキ
シル官能基が、アミドやメチルエステルのような非酸性
基に変性されている、あるアミノ酸及びペプチドに対し
て生じる。このようなアミノ酸誘導体及びペプチド誘導
体は、弱塩基特性を示す。このようなアミノ酸及びペプ
チドは、膜内外濃度勾配(例えば、膜内外pH勾配)(内
側は酸性)による本発明の方法でLUV内に装填される。
本発明の方法は、アミノ酸誘導体であるリジンメチル
エステル、リジンアミド及びリジンエチルエステル並び
にペプチドであるボンベシン(pGlu−Gln−Arg−Leu−G
ly−Asn−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−N
H2)、ガストリン関連ペプチド(N−t−BOC−Trp−Me
t−Asp−Phe−アミド)及び成長ホルモン放出因子断片
(Lys−Tyr−Trp−Trp−Phe−NH2)について、膜内外濃
度勾配による装填をもたらす。
しかし、本発明の方法は、他のアミノ酸及びペプチド
をLUV内に装填することにはならない。例えば、ペプチ
ドであるヒスチジンメチルエステル、(Lys)メチル
エステル及び(Lys−(Ala))メチルエステルは、本
発明の方法によってリポソーム内に装填することができ
ない。
図1は、7.5/4.0(外部/内部)のpH勾配を有する100
nmのEPC小胞内へのリジンメチルエステルの時間経過を
グラフで示す(白丸)。pH勾配のない対照小胞(7.5/7.
5−白三角及び4.0/4.0−白四角)についてもテストし
た。取り込みは、20℃で行なった。リジンメチルエステ
ルの外部濃度は、1.3mMであった。
図2は、7.5/4.0(外部/内部)のpH勾配を有する100
nmのEPC:コレステロール小胞(55:45モル%)内へのリ
ジンメチルエステルの取り込みの時間経過をグラフで示
す。取り込みは、4℃(白丸)、20℃(白三角)及び37
℃(白四角)で行なった。リジンメチルエステルの外部
濃度は、2.0mMであった。
図3は、7.5/4.0(外部/内部)(白四角)及び7.5/
7.5(外部/内部)(白丸)のpH勾配を有する100nmのEP
C小胞内へのLys−Tyr−Trp−Trp−Phe−アミドの取り込
みの時間経過をグラフで示す。取り込みは、23℃で行な
った。Lys−Tyr−Trp−Trp−Phe−アミドの外部濃度
は、76uMであった。
本発明は、pH勾配を有するリポソーム組成物に関し、
かかるリポソームは、イオン(プロトン)濃度の異なる
第一の内部緩衝水溶液と第二の外部緩衝水溶液とを用い
てリポソームを製剤化することにより、ヘンダーソン−
ハッセルバッハの関係から予想されるような、著しく高
いアミノ酸及びペプチドの蓄積を示す。
更に、本発明は、C末端カルボキシル官能基置換アミ
ノ酸又はペプチド、従ってアミノ酸又はペプチドが弱酸
又は弱塩基特性を示すような、更に具体的には、かかる
アミノ酸又はペプチドのカルボキシル官能基が、アミド
やメチルエステルのような非酸性基に変性されている、
アミノ酸又はペプチドを、リポソームに装填する方法に
関するものである。このようなアミノ酸誘導体及びペプ
チド誘導体は、弱塩基特性を示す。
装填は、膜を挟んで、一つもしくはそれ以上の荷電種
(charged species)の濃度勾配を有し、該濃度勾配
が、ペプチドをリポソーム内に装填させるようにする膜
内外ポテンシャルを発生させることができるリポソーム
を調製すること、及びアミノ酸又はペプチドをこのリポ
ソームと混合することを含む。リポソームは、任意の方
法で形成することができるものであるが、大単ラメラ小
胞(large unilamellar vesicles)であることが好まし
い。濃度勾配は、一つもしくはそれ以上の荷電種の第一
の濃度を有する第一の媒体をリポソーム内にカプセル化
し、そのリポソームを、一つもしくはそれ以上の荷電種
の第二の濃度を有する第二の媒体中に懸濁させることに
より形成される。このような濃度勾配は、例えば、pH勾
配であることができる。
本発明の膜内外濃度勾配法により装填することのでき
るアミノ酸誘導体及びペプチド誘導体としては、アミノ
酸誘導体であるリジンメチルエステル、リジンアミド及
びリジンエチルエステル並びにペプチドであるボンベシ
ン(pGlu−Gln−Arg−Leu−Gly−Asn−Gln−Trp−Ala−
Val−Gly−His−Leu−Met−NH2)、ガストリン関連ペプ
チド(N−t−BOC−Trp−Met−Asp−Phe−アミド)、
成長ホルモン放出ペプチドTyr−Gly−Trp−Phe−Phe−
アミド及びTrp−Ala−Trp−Phe−Ala−アミド、及び成
長ホルモン放出因子断片(Lys−Tyr−Trp−Trp−Phe−N
H2)が挙げられる。
ペプチドであるヒスチジンメチルエステル、Trp−Nle
−Arg−Phe−アミド(軟体心臓興奮神経ペプチド類似
物)、p−Glu−Ser−Leu−Arg−Trp−アミド(いそぎ
んちゃく神経ペプチド)、黄体形成ホルモン放出ホルモ
ン(pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−
Gly−NH2)、Lys8−バソプレシン(Cys−Tyr−Phe−Gln
−Asn−Cys−Pro−Lys−Gly−NH2)、(Lys)メチル
エステル及び(Lys−(Ala))メチルエステルは、本
発明の方法によってリポソーム内に装填することができ
ない。
本発明の方法によりリポソーム内に装填されたこのよ
うなC末端置換アミノ酸又はペプチドを含む医薬製剤も
開示される。
装填方法は、アミノ酸誘導体又はペプチド誘導体を、
膜を挟んで膜内外ポテンシャルを有するリポソームと混
合することにより進行し、この膜内外ポテンシャルは、
剤が正に帯電していれば、リポソームの内部ポテンシャ
ルが外部媒体のポテンシャルに対して負であり、剤が負
に帯電していれば、リポソームの内部ポテンシャルが外
部媒体のポテンシャルに対して正であるようになってい
る。膜内外ポテンシャルは、膜を挟んで一つ以上の荷電
種の濃度勾配、例えば、H+イオンを生成することによ
り、作ることができ、この場合、濃度勾配はpH勾配であ
る。
一般に、本発明のリポソーム組成物は、とりわけ、卵
ホスファチジルコリン(EPC)、水素化大豆ホスファチ
ジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジ
ミリストイルホスファチジルコリン、ジアラチドノイル
ホスファチジルコリンなどのリン脂質を含んでもよく、
更に、多くのステロイド組成物及び他の組成物を含んで
もよい。
リポソーム組成物が更にステロイド組成物を含む場合
は、コレステロールを含んでもよく、55:45(脂質:ス
テロイド脂質)の重量比で、好ましく用いることができ
る。
本発明は、膜内外イオン勾配、好ましくは膜内外pH勾
配を示すリポソーム内に、アミノ酸及びペプチドを有効
に取り込むことを開示する。
この発明の膜内外濃度勾配法により装填することがで
きるアミノ酸誘導体及びペプチド誘導体としては、アミ
ノ酸誘導体であるリジンメチルエステル、リジンアミド
及びリジンエチルエステル並びにペプチドであるボンベ
シン(pGlu−Gln−Arg−Leu−Gly−Asn−Gln−Trp−Ala
−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2)、ガストリン関連ペ
プチド(N−t−BOC−Trp−Met−Asp−Phe−アミド)
及び成長ホルモン放出因子断片(Lys−Tyr−Trp−Trp−
Phe−NH2)が挙げられる。
ペプチドであるヒスチジンメチルエステル、(Lys)
メチルエステル及び(Lys−(Ala))メチルエステ
ルは、本発明の方法によってリポソーム内に装填するこ
とができない。
本発明のリポソームは、当該技術において公知の任意
の方法で形成することができるが、好ましくは、Balley
等、PCT出願番号US86/01102、1986年2月27日公開、及
びMayer等、PCT出願番号US88/00646、1988年9月7日公
開、に記載されている方法により形成するのが好まし
い。これらの技術により、イオン化しうる剤をリポソー
ムに装填することで、そうでない場合に、中性pH及び/
又は受動取り込み技術により得られることができるより
も高い濃度での水溶液中の剤の溶解度から予想されるよ
りも、かなり高い内部濃度が達成される。
この技術では、膜内外イオン(pH)勾配がリポソーム
の内部膜及び外部膜の間に生じ、そのイオン(pH)勾配
により、リポソーム内に剤が装填され、それが取り込み
を行わせる。例えば、Na+、Cl−、K+、Li+、OH−、
好ましくはH+のような一つ以上の電荷種について、リ
ポソーム膜を挟んで濃度勾配を作ることによって、膜内
外勾配が生じるので、そのイオン勾配により、膜を越え
てのイオン化しうる剤の取り込みが行われる。
本発明では、膜内外イオン(H+)勾配を用いて、イ
オン勾配を作り、弱塩基窒素基を有する傾向のある剤を
リポソーム内に装填するのが好ましい。本発明において
は、先ず、リポソームを緩衝水溶液中で形成するのが好
ましい。最初の溶液は、装填しようとする剤が、塩基性
pHで荷電種を生ずるか、あるいは酸性pHで生ずるかによ
って、酸性か塩基性のいずれかである。例えば、弱塩基
性剤を装填する場合、荷電種は、低いpH、即ち約2.0〜
5.0のpH、好ましくは約4.0のpHで生成する。酸性内部緩
衝水溶液を有するリポソームの形成後、リポソームに対
して外部の緩衝液を、内部緩衝液のpHよりもかなり高い
pH、好ましくは内部緩衝液よりも少なくとも約3.0〜4.0
pH単位高いpHに変える。
外部緩衝液を変更することにより、リポソーム内への
剤の蓄積を行うpH勾配が生ずる。一般に、剤は、荷電し
ていない形態において、荷電した(弱塩基性の剤の場
合、プロトン化した)形態におけるよりもはるかに容易
にリポソームの脂質層を通り抜けるであろう。このよう
にして、外部緩衝液内の荷電していない剤は、容易にリ
ポソームを通り抜けて内部緩衝液に入り、プロトン化さ
れ、リポソーム層を容易に通り抜けない“取り込まれ
た”プロトン化された分子として、リポソーム内に残る
であろう。剤は、このように、内部緩衝液と外部緩衝液
との間のpH勾配の関数として、リポソーム内に集まるで
あろう。
以下に詳細に述べるような代表的なリポソーム調製技
術では、それらが形成される際に、第一の緩衝水溶液が
リポソームを取り囲み、リポソームの内側と外側の緩衝
液となる。濃度勾配を生じさせるためには、荷電種の濃
度が内部緩衝液とは異なるように、元の外部緩衝液を酸
性又は塩基性にするか、あるいは外部緩衝液を、異なる
荷電種を有する新しい外部媒体と置換してもよい。外部
媒体の置換は、種々の技術、例えば新しい媒体で平衡化
したゲル濾過カラム、例えばセファデックス(Sephade
x)カラムにリポソーム製剤を通すか、又は透析若しく
は関連技術により行うことができる。
本発明においては、酸性(pH約3.0〜5.0)の第一の内
部緩衝液及びpHが好ましくは約6.5と8.0の間、好ましく
は7.4である第二の外部緩衝液を用いて形成されるリポ
ソーム組成物が好ましい。外部緩衝液のより塩基性又は
中性pHと相対的に、内部緩衝液のpHを低くすることによ
り、リポソーム内に剤を蓄積させるように作用する膜内
外勾配が生成する。
本発明のリポソーム製剤に用いることのできる脂質に
は、合成又は天然のリン脂質があり、とりわけ、ホスフ
ァチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミ
ン(PE)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジ
ルグリセロール(PG)、ホスファチジン酸(PA)、ホス
ファチジルイノシトール(PI)、スルフィンゴミエリン
(SPM)、カルジオリピンの単独又は組合せが挙げられ
る。本発明において有用なリン脂質としては、ジミリス
トイルホスファチジルコリン(DMPC)及びジミリストイ
ルホスファチジルグリセロール(DMPG)も挙げることが
できる。他の実施形態では、ジステアリルホスファチジ
ルコリン(DSPC)、ジパルミトイルホスファチジルコリ
ン(DPPC)又は水素化大豆ホスファチジルコリン(HSP
C)を用いてもよい。ジミリストイルホスファチジルコ
リン(DMPC)とジアラチドノイルホスファチジルコリン
(DAPC)とを同様に用いてもよい。
DSPC(65℃のTc)、DPPC(45℃のTc)、DAPC(85℃の
Tc)のように、脂質の転移温度(Tc)が高いため、これ
らのリポソームを作るためには、それらのTc前後又はわ
ずかに高い温度、例えばTcよりも5℃まで高い温度で、
このような脂質を加熱するのが好ましい。
好ましい実施形態においては、卵ホスファチジルコリ
ンが用いられる。本発明の多数の実施態様においては、
選ばれたリン脂質にかかわらず、リポソームにステロイ
ド成分を加えてもよい。このようなステロイド成分は、
例えば、コレステロール、コレスタノール、コプロスタ
ノール又はコレスタンよりなる群から選ばれてもよい。
更に、コレステロールヘミスクシネート(CHS)のよう
なステロールの有機酸誘導体とともに、コレステロール
のポリエチレングリコール誘導体(PEG−コレステロー
ル)を、上記リン脂質のどれかと組み合わせて用いても
よい。アルファートコフェロールヘミスクシネート(TH
S)の有機酸誘導体を用いてもよい。CHS及びTHS含有リ
ポソーム並びにそれらのトリス形態は、一般に、ステロ
ール類を含むリポソームを製造する当該技術において公
知の任意の方法で作ることができる。
得られたリン脂質−ステロール混合物が、安定なリポ
ソームになるのであれば、上記のどのステロールを用い
てもよい。特に、Janoff等、米国特許第4,721,612号、1
988年1月26日発行、名称“ステロイドのリポソーム”
及びJanoff等、PCT公開番号87/02219、1987年4月23日
発行、名称“アルファトコフェロールを基体とした媒
体”の方法を参照のこと。これらの関連部分は、ここに
参照のために記載されている。リポソームが、剤の急速
な放出を防ぐように設計されているある例においては、
リポソームを含む脂質の30〜45重量モル%に等しい量の
コレステロールを、上記リン脂質又はリン脂質/ステロ
イドの組合せの何れかと組み合わせて用いるのが好まし
い。一般に、このような組成物は、蓄積された剤のリポ
ソームからの好ましくない急速な放出をきっと防ぐであ
ろう。リポソームからの剤の急速な放出を防ぐ膜安定化
成分と脂質との任意の組合せを用いてもよく、当業者で
あれば、剤の急速な放出を防ぐリポソームを製剤化する
ために、膜安定化成分とリン脂質を改変することができ
るであろう。
本発明のこの態様においては、ホスファチジルコリン
か、あるいは約45重量モル%のコレステロールと約55重
量モル%のホスファチジルコリンの混合物のいずれかを
を用いるのが最も好ましい。
本発明のリポソームを形成するには、いくつかの方法
を用いることができる。例えば、多重ラメラ小胞(ML
V)、安定複ラメラ小胞(SPLV)又は逆相蒸発小胞(RE
V)を用いることができる。しかし、用いられるフィル
ターサイズによって決まる大きさの大単ラメラ小胞(LU
V)を形成するフィルターから、MLVを押し出すのが好ま
しい。一般に、30、50、60、100、200又は800nmの細孔
のポリカーボネートフィルターを用いることができる。
Cullis等、PCT公開番号WO86/000238、1986年1月16日
(その関連部分は、ここに参照のために記載されてい
る)に記載されているこの方法では、リポソーム懸濁液
を押し出し装置に繰り返し通して、均一サイズ分布のリ
ポソームの母集団とする。
例えば、直路(straight−through)膜フィルター
(ヌクレオポア(Nucleopore)ポリカーボネートフィル
ター)又は蛇行路フィルター(例えば、0.1umサイズの
ヌクレオポアフィルターメンブラフィル(membrafil)
フィルター(混合セルロースエステル))により濾過を
行ってもよく、あるいはホモゲナイゼイシヨンのような
別の粉砕技術により行ってもよい。リポソームの大きさ
は、直径が0.03から約2ミクロン以上まで変わってもよ
く、好ましくは0.05〜0.3ミクロン、最も好ましくは0.1
〜0.2ミクロンである。この大きさの範囲は、MLV、SPLV
又はLUVであるリポソームを含むものである。
本発明において、好ましいリポソームは、0.1〜0.2ミ
クロンの単ラメラリポソームであるものである。
上に述べたように、室温よりも高い、ゲルから液晶ま
でのTcを有するリポソームを形成するのに、多数の脂質
を用いることができる。このような場合、加熱バレル又
は熱ジャケットを有するエクストルーダー用いることが
できる。このような装置は、LUVの押し出しをさせるリ
ポソーム懸濁温度を高めるのに役立つ。熱ジャケットを
備えたエクストルーダーで使用される脂質には、例えば
DSPC、DPPC、DMPCおよびDAPC又はこれらの混合物があ
り、これらは、リポソームからの剤の急速な放出を防ぐ
ために、ある実施態様ではコレステロールを含んでもよ
い。一般に、DSPCを含むリポソームは65℃で、DPPCを含
むものは45℃で、DAPCを含むものは85℃で(脂質Tcより
も5℃高い)押し出される。
示されたように、本発明で用いるのに好ましいリポソ
ームは、大きさが約0.06〜0.3ミクロンのLUVである。本
出願において規定されているように、小胞の均一な母集
団は、実質的に、同一サイズのリポソームを含むもので
あり、粒子サイズのガウス分布を有していてもよい。こ
のような母集団は、均一サイズ分布であるといわれ、サ
イズに関して、単一モード(unimodal)であってもよ
い。“単一モード”という用語は、粒子サイズの狭い多
分散性を有する母集団を意味し、粒子は単一の“モー
ド”である。リポソームの母集団は、準弾性光散乱法に
より測定した場合に、その母集団がガウス分布に近似
し、二次多項式がサンプルの自己相関関数の自然対数に
合致すれば、単一モードである[Koppel、J.Chem.Phy
s.,57,4814(1972)]。この合致がぴったりしていれば
いるほど、単一モード性(unimodality)の程度はよく
なる。この合致の厳密性は、サンプルのカイの2乗(ch
i2)値が、どれだけ1に近いかにより、求めることがで
きる。2.0以下のchi2値は、単一モードの母集団を示
す。
本発明を実施するに際し、他の粉砕技術を用いてもよ
い。例えば、ホモゲナイゼイションやミリング技術をう
まく用いることができる。このような技術により、サイ
ズ分布に関して均一又は単一モードであるリポソームが
得られる。上に述べた特性を有する第一の緩衝水溶液を
カプセル化するリポソームを調製してもよい。
リポソーム調製中、脂質を懸濁させるために、有機溶
媒を用いてもよい。本発明での使用に適した有機溶剤に
は、脂質を可溶化する、各種の極性及び誘電性能を有す
るものがあり、とりわけ、例えば、クロロホルム、メタ
ノール、エタノール、ヂメチルスルホキシド(DMSO)、
塩化メチレン及びベンゼン:メタノール(70:30)のよ
うな溶剤混合物が挙げられる。その結果、脂質を含む溶
液(脂質と他の成分とが全体に均一に分散されている混
合物)が形成される。溶剤は、一般に、それらの生物適
合性、低毒性及び可溶化能に基づいて選択される。
本発明の一つの好ましい実施態様は、臨床部位(clin
ical site)において、剤の高度に有効な取り込みが行
われる3成分リポソーム−剤処理系である。剤が、リポ
ソームの内部が酸である膜pH勾配で装填されるものであ
る場合、システムの第一の成分(バイアル1)は、酸性
水溶液又は緩衝液、例えば、クエン酸緩衝液(300mM、p
H3.8〜4.2、好ましくは4.0)内のリポソームを含む。
システムの第二の成分(バイアル2)は、相対的に塩
基性の緩衝液又は水溶液、例えば、炭酸ナトリウム若し
くはビス燐酸ナトリウム溶液又はpH10〜12、好ましくは
pH11.5の塩化ナトリウム/HEPES緩衝生理食塩水("HB
S")を含み、これはリポソーム製剤の外部水溶液又は緩
衝液の一部となる。
第三の成分(バイアル3)は、取り込もうとする剤で
ある。上記処理システムは、上に述べたように、酸性媒
体内のリポソームを含む第一バイアル、相対的に塩基性
の溶液を含む第二のバイアル及びアミノ酸又はペプチド
(剤)医薬を含む第三のバイアルの3バイアル系とし
て、提供されることができる。リポソームの内部緩衝液
が相対的に塩基性の、即ちpHが8.5〜11.5である膜勾配
で装填される剤に、同様の処理系を提供することができ
る。このような場合、第一の成分は、相対的にアルカリ
性の緩衝液内のリポソームを含み、第二の成分は、相対
的に酸性の溶液を含み、第三の成分は、取り込もうとす
る剤を含むことができよう。
リポソームをはさむpH勾配の形成(第一バイアルと第
二バイアルを混合することにより)後、アミノ酸又はペ
プチドと混合する前に、リポソームを加熱してもよい。
ある環境下、及び剤の急速な放出をできるだけ少なくす
るために、少なくとも30モル%のコレステロールを含む
リポソーム中に剤を装填しようとする場合は、リポソー
ム組成物にとって及びアミノ酸又はペプチドの存在にと
って適当なある温度まで、リポソームを加熱して、装填
を促進することが有利であろう。装填は、例えば、4〜
60℃の温度で生ずることができる。
上記処理系を用いて、剤をリポソーム内に装填するた
めには、Mayer等、PCT公開番号WO88/06442、1988年9月
7日(その関連部分は、ここに参照のために記載されて
いる)に記載されている方法を、本発明の剤に使うため
に改変してもよい。
リポソーム−剤搬送系においては、剤をリポソーム内
に取り込むか又はリポソームと会合させ、その後、治療
しようとする患者に投与する。剤が薬剤である例につい
ては、Rahman等、米国特許第3,993,754号;Sears、米国
特許第4,145,410号;Papahadjopoulos等、米国特許第4,2
35,871号;Schneider等、米国特許第4,114,179号;Renke
等、米国特許第4,522,803号;及びFountain等、米国特
許第4,588,578号参照。明細書全体を通じて用いられる
場合、アミノ酸及びペプチドという用語と剤という用語
は、互いに交換できるものとして用いられる。
内部緩衝液として使用する緩衝液の選択は、装填する
ために選ばれる剤によって変わるであろう。当業者であ
れば、特定の剤のイオン化された種の相対溶解度及び内
部緩衝液として使用する緩衝液を決めるための緩衝強度
を評価することができるであろう。本発明においては、
必要な場合、溶液が医薬的に適合していれば、即ち、そ
こでその溶液を有害作用なしに患者に投与できれば、上
に一般的に述べた特性と有する任意の緩衝液を用いるこ
とができる。
代表的な内部緩衝液としては、とりわけ、クエン酸、
シュウ酸、コハク酸及びその他の好ましい有機酸塩が挙
げられる。100mMから300mMまでの範囲の濃度のクエン酸
が好ましい。クエン酸緩衝液の濃度は、300mMであるこ
とが最も好ましい。
代表的な外部緩衝液としては、とりわけ、NaCl、KC
l、リン酸カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、ビスリン酸ナトリウム、硫酸カリウム、(N−2−
ヒドロキシエチルピペラジン−N'−2−エタンスルホン
酸)("HEPES")、2−[N−モルホリノ]エタンスル
ホン酸("MES")、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペ
ラジン−N'−3−プロパンスルホン酸("EPPS")、2−
[N−シクロヘキシルアミノ]エタンスルホン酸("CHE
S")、ピペラジン−N,N'−ビス[2−エタンスルホン
酸]("PIPES")及びそれらの混合物を挙げることがで
きる。本発明において、好ましい外部緩衝液は、NaCl/H
EPESであり、更に好ましくは、pH7.5の150mM Na2SO4、2
0mM HEPESである。
本発明を利用する剤の装填効率は、一般に、20%から
100%までの範囲であり、好ましくは50%以上である。
一般に、本発明による剤の装填効率は、ヘンダーソン−
ハッセルバッハの関係から期待される通りである。もち
ろん、全ての剤が、ヘンダーソン−ハッセルバッハの関
係に従ってリポソーム内に容易に蓄積するのではなく、
ある剤(比較例13、14、15参照)は、ある場合には、全
く蓄積しないようである。
本発明の方法により形成されるリポソームを、形成の
種々の段階で、凍結乾燥又は脱水してもよい。例えば、
溶剤の除去後、剤の添加前、あるいは膜の水和によるリ
ポソームの形成前に、脂質膜を凍結乾燥してもよい。こ
のような脱水は、脂質又はリポソームを減圧下におくこ
とにより実施することができ、それにより全ての懸濁し
ている溶剤を除去する。
リポソーム自体は、多くの任意の方法で脱水すること
ができる。Bally等、PCT公開番号86/01102、1986年2月
27日公開、名称“リポソーム内への抗腫瘍剤のカプセル
化";Janoff等、PCT公開番号86/01103、1986年2月27日
公開、名称“脱水リポソーム";Schneider等、米国特許
第4229360号、1980年10月29日発行;及びMayer等、PCT
公開番号88/06442、1988年9月7日公開(これらの関連
部分は、ここに参照のために記載されている)の方法に
より、親水性の剤の存在下で、リポソームを脱水しても
よい。他方或はそれに加えて、水和リポソーム製剤を液
体窒素内の周囲媒体に入れ、脱水工程前にそれを凍結さ
せることにより、水和リポソーム製剤を脱水してもよ
い。
前もっての凍結を伴う脱水は、Bally等、PCT公開番号
86/01103、1986年2月27日公開(その関連部分は、ここ
に参照のために記載されている)の技術による製法にお
いて、糖類のような一つ以上の保護剤の存在下で行うこ
とができる。このような技術は、製剤の長期保存及び安
定性を高める。例えば、0.5:1から100:1の範囲、好まし
くは20:1の糖:脂質重量/重量比で、装填された剤を再
水和中に保持するリポソームの能力に影響を与えること
なく、剤を糖溶液と混合することができる。上記リポソ
ーム製剤の脱水には、他の適当な方法を用いてもよい。
リポソームを脱水したら、それらを使用するまで、長
期間保存することができる。保存に適した温度は、リポ
ソームの脂質組成及びカプセル化された物質の温度感受
性によって決まるであろう。例えば、アミノ酸及びペプ
チドは、熱に不安定であり、従って、このような剤を含
む脱水リポソームは、剤の効能が失われないように、冷
蔵条件下、例えば約4℃で保存しなければならない。ま
た、このような剤については、脱水工程を、室温よりも
むしろ低温で行うのが好ましい。脱水リポソームを使用
する場合は、水溶液、例えば蒸留水又は適当な緩衝液を
単にリポソームに加え、再水和させることにより、再水
和を行う。溶液を穏やかに渦巻かせて、リポソームを水
溶液中に再懸濁させることができる。再水和は、室温又
はリポソーム及びそれらの内部含有物の組成に適した他
の温度で行うことができる。
膜内外pH勾配を発生させるのに用いられる濃度勾配
は、脱水の前かあるいは再水和の後に、上述の外部媒体
交換技術を用いて、生成することができる。例えば、リ
ポソームを、膜内外pH勾配の設定前に脱水してもよく、
例えば、それらの第一の外部媒体から脱水してもよい。
再水和の際、リポソームを相対的に酸性又は塩基性pHの
第二の外部媒体と混合することにより、pH勾配を設定す
ることができる。pH勾配の設定と同時又はその後に、剤
をリポソームと混合することができる。膜内外pH勾配を
持った後、リポソームを脱水する場合、それらを中性pH
の水溶液と混合して、リポソームを再水和してもよい。
例えば、第一の媒体としてクエン酸緩衝液を含むリポソ
ームを用いる上記の場合、再水和工程は、NaCl/HEPES緩
衝液と剤、例えばリジンメチルエステルを添加すること
により進行するであろう。
リポソームが、相対的に塩基性の溶液(例えば、NaCl
/HEPES)をすでに含み、従って、すでに膜内外pH勾配を
有している場合は、水又は他の中性水溶液及び剤を加え
て、再水和する。最後に、膜内外pH勾配を有し、剤を含
有するリポソームを脱水した場合は、水又は他の水溶液
を用いて、再水和が進行する。一方、必要であれば、第
二の剤を添加してもよい。
反復投与及び徐放性製剤を必要とする多数の病状又は
薬理学的状態の治療において、本発明のアミノ酸及びペ
プチド製剤を含むリポソームを、哺乳動物、特にヒトの
治療に用いることができる。本発明の剤含有リポソーム
の投与形態によって、その化合物が搬送される器官の部
位及び細胞が決まるであろう。
本発明のリポソームは、単独で投与されてもよいが、
一般には、目的とする投与経路及び標準製薬プラクティ
スに関して選択される製薬担体と混合して、投与される
であろう。製剤は、非経口で、例えば静脈内に注射して
もよい。非経口投与については、それらを、例えば、等
張性が必要又は所望であれば、溶液を等張性にするのに
十分な塩又はグルコースのような他の溶質を含んでもよ
い無菌水溶液の形で使用することができる。本発明のリ
ポソームは、皮下又は筋肉内に用いてもよい。その他の
使用法は、製剤の特性に応じて、当業者が想像できるも
のであろう。
経口投与形態については、本発明のリポソーム製剤
は、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、粉末薬、シ
ロップ、エリキシル剤、水溶液、懸濁液等の形で使用す
ることができる。錠剤の場合、使用できる担体として
は、ラクトース、クエン酸ナトリウム及びリン酸の塩を
挙げることができる。デンプン、潤滑剤、タルクのよう
な種々の崩壊剤が、一般に錠剤に用いられる。カプセル
形態での経口投与については、有用な希釈剤は、ラクト
ース及び高分子量ポリエチレングリコールである。経口
用に水性懸濁液が必要な場合は、活性成分を乳化、懸濁
剤と組み合わせる。もし所望であれば、ある種の甘味及
び/又は着香剤を加えることができる。
局所投与形態については、本発明のリポソーム製剤
を、ゲル、オイル、エマルジョン等のような投与形態に
混入してもよい。これらの製剤は、クリーム、ペース
ト、軟膏、ゲル、ローションなどの直接塗布により投与
することができる。病状又は薬理学的状態の治療でのヒ
トへの投与については、処方する医者が、特定のヒト治
療対象者への新生物性剤の適当な投与量を最終的に決め
るであろう。そして、これは、使用する剤の薬物動力学
と共に、個人の年齢、体重及び反応によって変わるもの
と予測することができる。
また、患者の病状の性質及び重さ又は薬理学的状態
も、投与養生(dosage regimen)に影響を与えるであろ
う。リポソーム形態での薬剤投与量は、一般に、遊離薬
剤で用いられる量程度であると予測されるが、ある場合
には、これらの限度範囲外の投与量を投与する必要があ
るかもしれない。
次の実施例は、説明の目的でのみ与えられるものであ
り、この発明の範囲を限定するものと考えるべきではな
い。
実施例 原料及び方法 卵ホスファチジルコリン(EPC)をAvanti Polar Lipi
ds,Inc.,Birmingham,Alabamaから入手した。14C−メチ
ルアミン及び3H−トリフェニルホスホニウムブロミドを
New England Nuclearから購入した。使用した他の全て
の化学薬品は、Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO.から
購入した。
リジンメチルエステルは、Sigma Chemical Co.から購
入した。疎水性ペンタペプチド(H3N+−Ala−Met−Leu
−Trp−Ala−COO;ここで、カルボキシル官能基は、メチ
ルエステル又はアミドとなるように変性した。)は、de
Kroon等、BBA,981,371(1989)の固相合成法を用いて
合成した。
実施例1 リポソームの膜内外pH勾配によるリジンメチルエステル
の装填−EPC小胞 1.0mlクエン酸(300mM)緩衝液中、pH4.0で50mgのEPC
を水和することにより、多重ラメラ小胞(MLV)を製造
した。MLVを液体窒素中で凍結し、50〜60℃において水
中で融解し、5回の凍結融解を行なった。
得られたMLVを、Hope等、BBA,812,55(1985)に記載
されているように、Lipex Biomembranes Inc.(Vancouv
er,Canada)から取得した装置を用い、2枚重ねの100nm
細孔のポリカーボネートフィルター(Nucleopore)から
10回吐出した。得られた大単ラメラ小胞(LUV)は、NIC
OMP粒子サイザーを用いる準弾性光散乱(QELS)で測定
した直径が108nmであった。
pH4.0の媒体中のLUVを、150mM NaCl、20mM HEPES(pH
7.5)(Hepes緩衝生理食塩水、"HBS")で前もって平衡
化した10cmのSephadex G−50(中位)カラムに通し、外
部/内部のpHが7.5/4.0のpH勾配を発生させた。
まず、pH勾配を示すLUV 0.25mlを添加した1.0ml HBS
媒体に、0.47mgのリジンメチルエステル(2.0mMリジン
メチルエステル)を溶解することにより、リジンメチル
エステルの取り込みを開始した。23℃でリポソームをイ
ンキュベートし、このインキュベーション混合物から、
選ばれた時間(図1参照)にその一部の0.1mlを取り出
し、1ml(乾燥)Sephadex G−50カラムに通すことによ
り、取り込まれなかった物質を除去し、2500rpmで1分
間遠心分離した。
実施例2 pH勾配無しの対照 pH4.0の媒体中のLUVを、pH4.0において、300mMクエン
酸緩衝液で前もって平衡化した10cmのSephadex G−50
(中位)カラムに通して、実施例1の方法を繰り返し、
pH勾配を発生させなかった。
pH7.0の媒体中でLUVを作り、150mM NaCl、20mM HEPES
(pH7.5)(Hepes緩衝生理食塩水、"HBS")で前もって
平衡化した10cmのSephadex G−50(中位)カラムに通し
て、同様にこの方法を繰り返し、pH勾配を発生させなか
った。
実施例3 EPCLUVに装填されたリジンメチルエステルの測定 リジンメチルエステルの標識第一級アミノ基に対して
TNBS(トリニトロベンゼンスルホン酸)を用い、Hope及
びCullis、J.Biol.Chem.,262,4360(1987)が用いた方
法を改変することにより、実施例1、2のLUVの内側の
リジンメチルエステル濃度を測定した。標識に用いた緩
衝液は、pH10.0の100mM NaHCO3、50mM H3BO3であった。
2.5mlの緩衝液(pH10.0)を含む対照吸収セルを、比較
光束内に置いた。サンプル吸収セルは、2.5mlの緩衝液
(pH10.0)を0.5mM TNBSと共に含み、次いで、リジンメ
チルエステルを含む小胞の一部(50ul)を添加した。得
られた吸光度変化を、暗所で1時間インキュベートした
後、420nmで測定した。両吸収セルにトリトン(Trito
n)X−100(200ul、0.5%)を加えて、小胞を可溶化
し、TNBSに対して存在する全ての第一級アミノ基を露光
した。活性剤存在下の吸光度を、100%標識を示すもの
とした。
実施例4 pH勾配と膜ポテンシャルの測定 Hope等、BBA,812,55(1985)及びMadden等、Chem.Phy
s.Lipids,53,37(1990)に示されているように、14C−
メチレンアミン及び3H−トリフェニルホスホニウムブロ
ミド(3H−TPP)をそれぞれ用い、pH勾配と存在する膜
ポテンシャルの大きさを測定した。用いた濃度は、1uCi
/mlであった。蓄積したプローブの量は、液体シンチレ
ーション計数により測定した。膜内外pH勾配は、Mayer
等、Biochemistry,27,2053(1988)に示されているよう
に、pH=log([メチルアミン]in/[メチルアミン]ou
t)の関係を用いて計算することができた。膜ポテンシ
ャルは、3H−TPPについて同様に計算した(Hope等、BA
A,812,55(1985)参照)。
実施例5 リン脂質濃度の測定 リン脂質濃度は、Fisk及びSubbarow、J.Biol.Chem.,6
6,375(1925)の方法を改変して計算した。代表的なリ
ン脂質濃度は、約3.0mMであった。
実施例6 EPCLUV内へのリジンメチルエステルの装填結果 図1は、白丸で示されるように、内部が酸性(ここで
pHi=4.0、pHo=7.5)の実施例1の方法により、リジン
メチルエステルが、EPCLUV内に急速に蓄積することを示
す。アミノ酸は、インキュベーションの最初の5〜10分
で、最高濃度に急速に装填された。測定されたpH勾配の
対応する低下も認められ、黒丸で示され、右軸の目盛を
用いて読みとられた。ここで、勾配は、3.5から1pH単位
まで低下した。残留pH勾配のこのような低下は、中性の
膜を透過した後のこのメチルエステルのプロトン化によ
るものである。取り込まれた最高濃度は、リン脂質1umo
l当りリジンメチルエステル約85nmolであった。この取
り込みの高濃度は、リジンメチルエステルが漏出するこ
となく、少なくとも24時間保持された。
リポソームがpH勾配を示さず(上記実施例2参照)、
内部及び外部浴液が共にpH4.0(4.0/4.0)(白四角)で
ある場合、又は両者がpH7.5(7.5/7.5)(白三角)であ
る場合は、リジンメチルエステルは、ほとんどLUV内に
取り込まれなかった(pH勾配を有する小胞について認め
られたもののわずか10%程度)。
実施例7 リポソーム膜内外pH勾配によるリジンメチルエステルの
装填−EPC:コレステロール小胞 EPC43mgとコレステロール17mgとを1.0mlのクロロホル
ムに溶解して、EPC:コレステロール(55:45mol%)を作
成した。次いで、窒素気流下でクロロホルムを除去した
後、引き続いて減圧下に貯蔵した。20mlのクエン酸緩衝
液(pH4.0)を用いて、実施例1の方法を使用し、凍結
解凍したMLVを作り、次いで同様に押し出して、LUVを形
成した。EPC:コレステロール小胞の場合、押出工程は、
65℃で生じた。
実施例1に開示されているようにして、20℃におい
て、pH勾配が設定され、リジンメチルエステルが小胞内
に装填された。
リジンメチルエステルの装填工程を4℃及び37℃で行
なった状態で、上記方法を繰り返した。実施例3、4及
び5に従って、EPC:コレステロール小胞内へのリジンメ
チルエステルの装填量を測定した。
図2は、7.5/4.0(外部/内部)のpH勾配を示すLUV内
へのアミノ酸装填の時間経過のグラフである。取り込み
の時間経過は、37℃(白四角)、20℃(白三角)及び4
℃(白丸)の取り込みインキュベーション温度において
報告されている。非常に高い濃度(リン脂質1umol当り
約70nmol)の装填が、37℃では10分以内、20℃では1時
間、4℃ではおそらく22時間以上後で達成された。取り
込まれたリジンメチルエステルの量は、高温(37℃)で
の長期間(20時間を越える)後でさえ、まったく安定な
ままであることが再度わかった。
実施例8 実施例1の方法を用い、23℃で1時間のインキュベー
ションを行なって、アミノ酸リジンエチルエステルをLU
V内へ装填した。このアミノ酸誘導体の装填は、リン脂
質1umol当りペプチド378.0nmolの値で起こった。
実施例9 実施例1の方法を用い、23℃で1時間のインキュベー
ションを行って、ボンベシン(pGlu−Gln−Arg−Leu−G
ly−Asn−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−N
H2)をLUV内へ装填した。このペプチド酸誘導体の装填
は、リン脂質1umol当りペプチド34.6nmolの値で起こっ
た。
実施例10 実施例1の方法を用い、ガストリン関連ペプチド(N
−t−BOC−Trp−Met−Asp−Phe−NH2)を、LUVと共
に、23℃で1時間インキュベートした。このインキュベ
ーション期間の後、リン脂質1umol当りペプチド25.1nmo
lが、LUV内に装填された。
実施例11 実施例1の方法を用い、ペプチドである成長ホルモン
放出因子断片(Lys−Tyr−Trp−Trp−Phe−NH2)74ug
を、LUVと共に、60℃で2時間インキュベートした。こ
のインキュベーション期間の後、リン脂質1umol当りペ
プチド195.0nmolが、LUV内に装填された。
実施例12 実施例1の方法を用い、ペプチドである成長ホルモン
放出因子断片(Lys−Tyr−Trp−Trp−Phe−NH2)74ug
を、LUVと共に、23℃で2時間インキュベートし、その
結果を図3に示す。2時間のインキュベーション期間の
後、リン脂質1umol当りのペプチド約55nmolが、LUV内に
装填された。図において、白四角は、7.5/4.0(外部/
内部)の初期pH勾配での取り込み過程を示し、黒四角
は、残留pH勾配を示すが、それは右軸の目盛を用いて読
みとられた。白丸は、pH勾配がない場合の取り込み経過
を示し、内部及び外部溶液が、両者とも最初pH7.5であ
った。
比較例13 実施例1の方法を用い、アミノ酸誘導体であるヒスチ
ジンメチルエステル(Sigma Chemical Co.,St.Louis,M
O)0.48mgを、23℃でLUVとインキュベートした。1時間
のインキュベーション後、装填は起こらなかった(脂質
1umol当りペプチド0nmolが装填)。
比較例14 実施例1の方法を用い、ペプチドである(Lys)
チルエステル0.34mgを、23℃でLUVとインキュベートし
た。約1時間のインキュベーション後、装填は起こらな
かった(脂質1umol当りペプチド0nmolが装填)。
比較例15 実施例1の方法を用い、ペプチドである(Lys−(Al
a))メチルエステル0.95mgを、23℃でLUVとインキュ
ベートした。約1時間のインキュベーション後、装填は
起こらなかった(脂質1umol当りペプチド0nmolが装
填)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラーク―レウイス,イアン カナダ国 ブリティッシュコロンビア州 ヴィ6アール 2ピー9 ヴァンクー バー ウエストトゥエルフスアベニュー 4377 (72)発明者 クリス,ピーター,アール カナダ国 ブリティッシュコロンビア州 ヴィ6アール 1エイチ4 ヴァンク ーバー ウエストファーストアベニュー 3732 (56)参考文献 特開 平2−196713(JP,A) 特表 昭63−503526(JP,A) 特表 昭62−500101(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/127 A61K 38/00 - 38/58 A61K 31/223

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)膜を挟んで、一つもしくはそれ以上
    の荷電種(charged species)の濃度勾配を有し、該濃
    度勾配が、C末端置換アミノ酸又はペプチドをリポソー
    ム内に装填させるようにする膜内外ポテンシャルを発生
    させることができるリポソームを調製する工程、及び (b)上記C末端置換アミノ酸又はペプチドをこのリポ
    ソームと混合する工程からなり、該C末端置換アミノ酸
    又はペプチドが、リジンメチルエステル、リジンアミ
    ド、リジンエチルエステル、ボンベシン、ガストリン関
    連ペプチド(N−t−BOC−Trp−Met−Asp−Phe−アミ
    ド)又は成長ホルモン放出因子断片(Lys−Tyr−Trp−T
    rp−Phe−NH2)である、 上記C末端置換アミノ酸又はペプチドをリポソームに装
    填する方法。
  2. 【請求項2】濃度勾配が、 (a)一つもしくはそれ以上の荷電種の第一の濃度を有
    する第一の媒体をリポソーム内にカプセル化し、そして (b)一つもしくはそれ以上の荷電種の第二の濃度を有
    する第二の媒体中に該リポソームを懸濁させることによ
    り形成される請求の範囲1の方法。
  3. 【請求項3】濃度勾配がpH勾配である請求の範囲2の方
    法。
  4. 【請求項4】請求の範囲1の方法によりリポソーム内に
    装填された、リジンメチルエステル、リジンアミド、リ
    ジンエチルエステル、ボンベシン、ガストリン関連ペプ
    チド(N−t−BOC−Trp−Met−Asp−Phe−アミド)又
    は成長ホルモン放出因子断片(Lys−Tyr−Trp−Trp−Ph
    e−NH2)からなるC末端置換アミノ酸又はペプチドを含
    む医薬製剤。
  5. 【請求項5】リジンメチルエステル、リジンアミド、リ
    ジンエチルエステル、ボンベシン、ガストリン関連ペプ
    チド(N−t−BOC−Trp−Met−Asp−Phe−アミド)又
    は成長ホルモン放出因子断片(Lys−Tyr−Trp−Trp−Ph
    e−NH2)からなるC末端置換アミノ酸又はペプチドがそ
    の中にカプセル化されたリポソームを含む医薬製剤であ
    り、 該リポソームは、それらの膜を挟んで膜内外ポテンシャ
    ルを有し、この膜内外ポテンシャルは、該C末端置換ア
    ミノ酸又はペプチドが正に帯電していれば、リポソーム
    の内部ポテンシャルが外部媒体のポテンシャルに対して
    負であり、該C末端置換アミノ酸又はペプチドが負に帯
    電していれば、リポソームの内部ポテンシャルが外部媒
    体のポテンシャルに対して正であるようになっているも
    のである、医薬製剤。
  6. 【請求項6】膜内外ポテンシャルが、リポソーム膜を挟
    んで一つ以上の荷電種の濃度勾配を生成することにより
    作られている請求の範囲5の医薬製剤。
  7. 【請求項7】濃度勾配がpH勾配である請求の範囲6の医
    薬製剤。
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