JP3533059B2 - 二重膜金属性空気膜構造 - Google Patents

二重膜金属性空気膜構造

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明が属する技術分野】 本発明は、内部に柱のない
大空間建築物の構築に適した空気膜構造に関し、更に詳
細に言えば、膜材料を金属膜とした金属性空気膜構造に
係るものである。 【0002】 【従来の技術】 空気膜構造は、空気圧を利用して膜面
に張力を与えることにより形態を安定させ、強風や積雪
等の外力に抵抗させるものであるが、従来の空気膜構造
で一般に使用されている膜材料は、合成繊維やガラス繊
維で織られた織布に耐久性や防水性、防炎性などのコー
ティング加工を施したものであり、コーティング材料に
は塩化ビニル樹脂・合成ゴム・フッ素樹脂などが使用さ
れている。 【0003】このようなコーティング加工による耐久性
や防炎性の向上には一定の限界があるので、最近では膜
材料にステンレス鋼材等の金属膜を使用することが提案
されている。この金属性空気膜構造では、膜構造の全体
を単一膜体で構成するときには、形成可能形態が極めて
限定されてしまうため、図5に示したように膜構造を複
数区画に分割して各区画に一枚の金属膜10を割り当
て、隣接する金属膜10,10同士をコントラクション
ジョイント11で接合することによって複合金属膜体1
2を構成している。 【0004】このコントラクションジョイント11は、
図6に示したように中央部11aをU字状に折り曲げて
全体長さを予め収縮させたものであり、両端部11b,
11cが溶接等で金属膜10に接合されている。複合金
属膜体12の周辺部を固定構造物に拘束させた状態で内
圧が加えられたとき、折り曲げられた中央部11aが一
部または全部伸長することによって、複合金属膜体12
の全体としての変形能を改善するものである。 【0005】しかし、このような金属性空気膜構造で
は、コントラクションジョイント11を曲げ加工してか
ら金属膜10に接合するため、複合金属膜体12の製作
加工が簡単でなく、少なくとも曲げ加工の工程分だけコ
ストが増加する。また、折り曲げ部分の伸長に依存する
上記コントラクションジョイント11では、変形能は伸
長方向の一方向のみに限定して与えらえるため、コント
ラクションジョイント11,11同士が交差する箇所、
例えば図5のA点には隙間が発生して雨漏りの原因とな
る。 【0006】そのため、各A点に対してパッチ処理によ
る隙間閉塞を行なう必要があるが、この作業には高所ま
で足場を組み上げる必要があるので、その資材費と労力
コストが嵩むことになる。また、形成形態によっては、
コントラクションジョイント11が伸び切った所と一部
しか伸長していない所が混在するため、得られる金属性
空気膜構造は外観体裁においても良くない。また、一重
膜では、居室内部空間の内圧を外気圧より高める必要が
あるため、閉鎖空間とする必要があり、窓、ドア等の開
口部を設けることができない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 従って本発明の目的
は、複合金属膜体の製作加工が簡単かつコスト安く行な
えるとともに、形成可能形態の多様性に富み、雨漏りの
心配がなくて面倒なパッチ作業が不要となり、外観体裁
においても優れ、更に居室内部空間に窓、ドア等の開口
部を設けることができる二重膜金属性空気膜構造を提供
することである。 【0008】 【課題を達成するための手段】 以下、図面中の参照符
号を用いて説明すると、本発明の金属性空気膜構造で
は、目的建築物に対応するように配置されたそれぞれ降
伏点の異なる金属膜1,2を相接合してなる2枚の複合
金属膜体3,3aによって二重膜を構成し、該複合金属
膜体3,3aの周辺部同士を拘束した状態で該二重膜内
に所定内圧を与えることによって、降伏点の高い方の金
属膜部分1を弾性変形させる一方、降伏点の低い方の金
属膜部分2を塑性変形させて、複合金属膜体3,3aを
所要形態に変形させ、その後内圧を下げることにより、
降伏点の低い方の金属膜部分2を弾性域に戻して外圧に
抵抗させる。 【0009】複合金属膜体3,3aは、降伏点の低い方
の金属膜部分2をコントラクションジョイントに代わる
ジョイント部材として、降伏点の高い方の金属膜部分1
に工事現場で順次接合して成るものである。これら複合
金属膜体3,3aの周辺部同士を拘束し、複合金属膜体
3,3aからなる二重膜の全ての開口部を閉鎖した状態
で送風機を運転することによって、図4に示すように複
合金属膜体3,3aで包囲された二重膜内の内部空間に
所要の空気圧を導入する。この内圧が上昇するにつれて
複合金属膜体3,3aは自重と外圧に抗して引き張ら
れ、全体として上下方向に凸の曲面状に弾性変形して行
く。それぞれの複合金属膜体3,3aのうち降伏点の低
い方の金属膜部分2が先に弾性域を越えて塑性変形す
る。内圧を上昇させると膜に発生する応力はライズの増
加と共に減少し、ある内圧で必ず所定のライズにおいて
釣り合い安定する。 【0010】降伏点の低い金属膜部分2の形状、大きさ
(幅)、配置を屋根の平面形に応じて適当に調整し、内
圧を加えることによって塑性変形させることにより、屋
根の完成時の形状、ライズをコントロールすることがで
きる。このように形成された金属性空気膜構造は、建築
物の屋根部分として、あるいは建築物の側壁部分と屋根
部分を含めた本体構造として使用される。 【0011】使用に当たっては、形態形成時に導入した
初期内圧よりも内圧を下げ、降伏点の低い方の金属膜部
分2を弾性域に戻して、降伏点の高い方の金属膜部分1
とともに風や雪による外力に抵抗させる。内圧の低減に
よって、複合金属膜体3,3aは図3の実線位置から鎖
線位置へと若干ライズが低下する。この使用時の内圧
は、風や雪による変形を抑制し、空気膜構造全体の安定
性を増すために、外部気圧よりも多少高く設定維持され
る。 【0012】 【発明の実施の形態】 図1に示す実施例では、複合金
属膜体3,3aの中心部に降伏点の低い方の金属膜部分
2が円形に配置され、これに対して降伏点の低い方の金
属膜部分2が放射線状に配置され、この間に降伏点の高
い方の金属膜部分1が交互に放射状に配置されている。
降伏点の低い方の金属膜部分2は降伏点の高い方の金属
膜部分1よりも幅が狭くなっている。いずれもステンレ
ス鋼材よりなる両金属膜部分1,2は、溶接により全長
にわたって相接合されている。図4は二枚の複合金属膜
体3,3aを建築物の屋根部分に使用した二重膜構造の
実施例である。一重膜構造では、居室内部空間の内圧を
外気圧より高める必要があるために閉鎖空間とする必要
があるが、二重膜構造ではその必要がなく、窓、ドア等
の開口部6を設けることができる。 【0013】これら金属膜部分1,2は与圧前は同一平
面に配列されており、全体として円形に構成された複合
金属膜体3,3aの周辺部は、コンプレッションリング
5を介して固定構造物4に接合される。与圧時に膜面か
らの圧縮力はコンプレッションリング5より固定構造物
4に伝達される。本実施例では、固定構造物4は建築物
の側壁部であり、コンプレッションリング5は、該側壁
部の上端部に定着されている。所定の内圧が付与される
ことによって、凸の曲面形状に変形したこの二重膜金属
性空気膜構造は、建築物の屋根部分として使用される。 【0014】 【発明の効果】 以上のように本発明の二重膜金属性空
気膜構造では、降伏点の異なる金属膜を相接合してなる
2枚の複合金属膜体によって二重膜を構成し、該複合金
属膜体の周辺部同士を拘束した状態で該二重膜内に所定
内圧を与えて降伏点の高い方の金属膜部分を弾性変形さ
せる一方、降伏点の低い方の金属膜部分を塑性変形させ
ることによって、2枚の複合金属膜体を所要形態に変形
させ、その後内圧を下げて降伏点の低い方の金属膜部分
を弾性域に戻すものであり、ジョイント部材として働く
降伏点の低い方の金属膜部分には何ら曲げ加工を施す必
要がないため、複合金属膜体の製作加工が簡単かつコス
ト安く行なえ、かつ、窓、ドア等の開口部を設けること
もできる。 【0015】従来のコントラクションジョイントとは異
なり、この降伏点の低い方の金属膜部分の塑性変形には
方向性がないので、形成可能形態の自由度が増し、その
形状と配置に応じて多様な形態を的確に形成することが
できる。また、降伏点の低い金属膜部分が交差する箇所
(図1のA点)には塑性変形によって隙間が出来ないの
で、雨漏りの心配が皆無であり、多大の資材費と労力コ
ストをかけて面倒なパッチ作業をする必要がない。 【0016】また、降伏点の低い方の金属膜部分は一様
に塑性変形するため、従来のコントラクションジョイン
トとは異なり、無用な凹凸部がジョイント部分に出来る
ことがなく、外観体裁に優れた金属性空気膜構造が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施例に係る二重膜金属性空気膜
構造に用いる複合金属膜体の平面図である。 【図2】 該複合金属膜体2枚からなる二重膜の周辺部
を固定構造物に装着した状態の垂直断面図である。 【図3】 該二重膜内に所定の内圧を与えた状態の垂直
断面図である。 【図4】 開口部のある建築物の屋根部分に適用した例
を示す二重膜金属性空気膜構造の立面図である。 【図5】 従来の金属性空気膜構造に用いた複合金属膜
体の平面図である。 【図6】 図5の複合金属膜体のジョイント部分の拡大
図である。 【符号の説明】 1 降伏点が高い方の金属膜部分 2 降伏点が低い方の金属膜部分 3 複合金属膜体 4 固定構造物 5 コンプレッションリング 6 窓、ドア等の開口部 10 従来の金属膜部分 11 従来のコントラクションジョイント 12 従来の複合金属膜体

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 目的建築物に対応するように配置された
    降伏点の異なる金属膜を相接合した複合金属膜体2枚か
    らなる二重膜を構成し、該複合金属膜体の周辺部同士を
    拘束した状態で該二重膜内に所定内圧を与えることによ
    って、降伏点の高い方の金属膜部分を弾性変形させる一
    方、降伏点の低い方の金属膜部分を塑性変形させて、複
    合金属膜体を所要形態に変形させ、その後内圧を下げる
    ことにより、降伏点の低い方の金属膜部分を弾性域に戻
    して外圧に抵抗させる二重膜金属性空気膜構造。
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