JP3531377B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP3531377B2
JP3531377B2 JP24785496A JP24785496A JP3531377B2 JP 3531377 B2 JP3531377 B2 JP 3531377B2 JP 24785496 A JP24785496 A JP 24785496A JP 24785496 A JP24785496 A JP 24785496A JP 3531377 B2 JP3531377 B2 JP 3531377B2
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清俊 田中
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  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、太陽電池等の直
流電源を交流電力系統へ連系するための電力変換装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】太陽電池で発電した直流電力を交流電力
系統に連系する電力変換装置では、太陽電池の特性が図
2に示すような電圧−電流特性を有し、その出力電力最
大点、すなわち、電圧esと電流isの積ps=(es×i
s)が最大になる点が唯一点定まっており、さらにこの
電圧−電流特性は環境温度などによって変化する。この
ため、従来より、この種の電力変換装置では、太陽電池
の電圧や電流あるいは電力を監視しながら、系統への出
力電流をインバータにより調節し、常に太陽電池の出力
電力最大点で動作させるような制御が行われてきた。
【0003】一方、家庭用の電力変換装置では、感電等
の事故より危険を回避するため太陽電池の電圧を200
V程度に制限する事が必要で、また、電力変換時の損失
を減らすために交流200Vの商用電力系統に連系する
のが一般的であるため、太陽電池の電圧を例えば350
V程度に昇圧するコンバータを具備する必要がある。こ
のような技術については特開昭58−69469号公報
および特開昭63−596116号公報および特開平4
−21362号公報が知られている。
【0004】このため、特に太陽電池と交流側の絶縁を
省略したトランスレスタイプの電力変換装置では、昇圧
チョッパによるコンバータと単相電圧型PWMインバー
タで構成するのが一般的である。このような構成の電力
変換装置では、従来より昇圧チョッパによるコンバータ
により昇圧する電圧を制御し、インバータで商用電力系
統へ流す電流の制御および太陽電池の出力電力最大点で
動作させる制御を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
力変換装置では、コンバータにて昇圧する電圧を制御し
ようとしていたため、コンバータを制御するトランジス
タのオン比率Dを単純に増加させると太陽電池の入力電
流isは単純に増加し、出力電圧および出力電力を上昇
させるが、一方、太陽電池の特性により太陽電池の入力
電流isを増加させると太陽電池の出力電圧esが下がっ
てしまい所定の出力電力が得られなくなってしまう。つ
まり、太陽電池の特性より電圧es−電力psの関係は変
曲点を持っているのでトランジスタのオン比率Dで出力
電圧、電力を制御しようとすると制御を行うための補償
器を可変構造としなければならず、コンバータにて昇圧
する電圧の制御が複雑になる問題点があった。
【0006】本発明は、上記した従来の問題点を解消す
るためになされたもので、その課題とするところは、コ
ンバータの出力電圧の制御や太陽電池の出力電力最大点
で動作させる制御を簡単にしかも安定に行える装置を得
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】コンバータより出力する
電流を直流電源の出力電力最大点にて動作するように制
御するコンバータ出力電流制御手段と、前記インバータ
にてコンバータの出力である直流電圧と系統に出力する
交流電流を制御するインバータ出力電流制御手段を備え
たものである。
【0008】コンバータにて直流電源の出力電圧esお
よび出力電流isを検出して、その電圧es、電流isよ
り直流電源の出力電力psを演算し、その出力電力psを
出力電流isで微分した値(dps/des)を演算する
微分演算手段、および(dps/des)の目標値を0と
してコンバータの出力電流を制御するコンバータ出力電
流制御手段を備えたものである。
【0009】微分演算手段を(dps/des)をラプラ
ス変換した(sps/ses)を、太陽電池出力に含まれ
る商用電源周波数成分の微少な変動より (ただし、(1/Ts)は商用電源の角周波数)により
求めるようにしたものである。
【0010】インバータをコンバータの出力である直流
電圧edとその目標値ed*を所定値として出力電流制御
器にて求めたインバータの出力電流指令Ia*’を、商
用電源の所定位相にてサンプルホールドして出力電流の
目標値Ia*を求める目標電流演算手段とインバータ出
力電圧eaを ea=ea’+ωaLaIa*・cosθ+Va ea’=Kai(Ia*・sinθ−is) ただし、ωs :電源周波数 La :連係リアクタ Va :商用電源電圧 Kai :制御ゲイン ia :出力電流 により制御するインバータ出力電流制御手段を備えたも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。ただし、本文中の記号の表現は書類
作成上の制約により下記のように表現しており、図およ
び数式中の表現とは差があるが同様として扱うものとす
る。 (1)記号の添え字は半角英数字で表す。 (2)*は、記号の右肩に付したものとみなし、目標値で
あることを示す。 (3)sはラプラスの演算子を示す。
【0012】図1は、この発明の一実施例を示す電力変
換装置の主回路構成図で、1は直流電源である太陽電池
で、その太陽電池1の特性を等価的に表すため光電流源
Iphとダイオード電流源idsが並列接続されたものとし
ている。また、太陽電池に並列に接続された入力コンデ
ンサCfは、太陽電池に流れる高周波電流の通路を確保
し高周波電流を低減するために設けたである。
【0013】2は、リアクタLc、トランジスタTc、ダ
イオードDc、コンデンサCdより構成されるコンバータ
でトランジスタTcをオン/オフさせることにより出力
を制御する。
【0014】3は、トランジスタT1、T2、T3、T
4、およびそのトランジスタに逆接続されたダイオード
D1、D2、D3、D4をフルブリッジ接続したインバ
ータで、リアクタLa、コンデンサCaよりなる出力フィ
ルタ4を介して商用電力系統5に接続される。
【0015】上記のように構成された電力変換装置にお
いて、コンバータ2に付与することが出来ると考えられ
る制御機能は、 (1)太陽電池1の最大出力制御機能、(2)コンバータ2の
出力側電圧制御機能 の2つである。電力変換装置として2つの制御機能は同
時に実現する必要があるが、コンバータ2の制御入力
は、トランジスタTcのオンオフ信号(オン比率をDと
する)1つだけであるから、2つの制御機能を同時に持
たせることは出来ない。そこで、(1)、(2)のどちらの機
能を持たせるのが良いかについて考察する。
【0016】準備として太陽電池1の特性(図2参照)
について述べる。太陽電池1の電圧es−電流is特性、
電圧es−出力ps特性、および電圧es−出力psの電圧
微分dps/des特性は、 で表される。ただし、Iph :光電流 Io :逆方向飽和電流 q :電子電荷 k :ボルツマン定数 T :太陽電池の絶対温度 図2は上記の関係を示したものである。図からわかるよ
うに太陽電池1は、 の点で最大出力を発生する。
【0017】この準備のもとで、まず(1)の機能を持た
せることが出来るかどうかについて考察する。トランジ
スタTcのオン比率Dを大きくすると、電流isは単純に
増加し、電圧esは単純に降下する。このとき、出力の
電圧微分dps/desは単純に増加する。従って、dp
s/desの目標値を0としてdps/desをフィードバ
ックし、それらの偏差を増幅してes、さらに、isの制
御を通して、トランジスタTcのオン比率Dを制御すれ
ば(1)の制御が出来ると考えられる。
【0018】次に(2)の機能を持たせることが出来るか
どうかについて考察する。コンバータ2の出力である直
流電圧edを上昇させようとするならば出力psを増加さ
せ、逆に降下させようとするならば出力psを減少させ
なければならない。前述のようにトランジスタTcのオ
ン比率Dを大きくすると電圧esは単純に降下する。と
ころが電圧es−出力psの関係は変曲点をもっているの
で、トランジスタTcのオン比率Dで単純に出力psは制
御出来ない。従って(2)の制御を行うには補償器を可変
構造としなければならず、(2)の制御は難しいと考えら
れる。以上よりコンバータ2では、従来の(2)の機能を
持たせるよりも(1)の機能を持たせるほうが容易に実現
できる。なお、(1)の機能を持たせる場合、コンバータ
2では、直流電圧edを上げる機能は持っているが、そ
れを制御する機能は持っていない。
【0019】つぎにこの発明のインバータの機能につい
て説明する。上記のように構成されたインバータ3はそ
の交流側の電圧eaの振幅と位相を制御する機能をもっ
ている。この機能により直流電圧edが所定値以上のと
きインバータ3の交流側電流iaの振幅と位相の制御が
出来、力率が1の正弦波電流を出力する機能を持たせる
ことができる。また、インバータ3の損失を無視する
と、その交流側と直流側の電力は等しいことと、単相商
用交流電源電圧が所定の許容範囲に入っていることを考
慮すると、インバータ3の交流側電流iaを制御するこ
とによってこれらの電力を制御することが出来、これに
より直流電圧edを所定値に制御する機能を持たせるこ
とが出来る。なお、交流電源側の出力フィルタ4のコン
デンサCaは、インバータ3が動作することによって発
生する高調波電流の通路を確保するためのもので、イン
バータ3の交流側電流iaと交流電源電流ioは、力率制
御の観点からは、 とみなせる。
【0020】結局、直流電圧edを所定値に制御しイン
バータ3の交流側電流iaを力率1の正弦波にする制御
は、交流電流制御ループをマイナー制御ループに、直流
電圧制御ループをメイン制御ループとする単相フルブリ
ッジPWMインバータの制御によって実現できる。
【0021】つぎに、この発明のコンバータ2による最
大出力制御方法について説明する。コンバータ2による
最大出力制御方法を説明するに当たり、まずコンバータ
2を数式で表現する。
【0022】コンバータ2の制御入力は前述したように
トランジスタTcのオンオフ信号(オン比率D)1つだ
けである。コンバータ2で出力電圧edは制御しない
が、搬送波である三角波をed×f(t) (f(t)
は1−0で振る三角波)として状態平均化すると、トラ
ンジスタTcのオンオフ制御によって、トランジスタTc
部の電圧eTを に制御できる。この電圧がコンバータ2の制御入力にな
る。なお、コンバータ出力電流iT=(1−D)・icが
コンデンサCdに流入するのでedはiTの影響を受け
る。また、edはインバータ3の直流側電流idの影響も
受ける。
【0023】図1中のコンバータ2の部分についてはト
ランジスタTcがオンの場合以下の関係式が成立する。
【数1】
【数2】
【0024】また、トランジスタTcがオフの場合以下
の関係式が成立する。
【数3】
【数4】
【0025】オン比率をDとして、オン、オフの状態を
状態平均化法で結びつけると、
【数5】
【数6】 となる。これを状態平均化状態方程式で表現すると
【数7】 となる。
【0026】この式は、is中にesを含んでいるから非
線形である。そこで線形化する。最大出力制御法を導出
することを目的としているから、dps/des=0の点
を平衡点とすると
【数8】 ここで、
【数9】 である。
【0027】線形化にあたって光量や温度の影響を受け
るIph、Ioの変化や太陽電池1の絶対温度Tの変化は
制御系の変化に比べて遅く無視出来るものとしている。
【0028】つぎに(13)、(14)式において制御
入力であるeTをどのように制御すれば最大出力制御出
来るかについて述べる。
【0029】太陽電池1の出力を制御するには図2から
わかるようにesあるいはisを制御すればよい。esは
状態変数であるがisはそうではないので、esを制御す
ることによって太陽電池1の出力を制御することにす
る。太陽電池1の出力が最大になるのはdps/des=
0のときであるので、目標値として0を採用し、それと
dps/desの差を出力補償器を通し、電圧目標値es
*を(dps/des−0)>0のとき大きくなるように
生成する。そこで、es*と(13)、(14)式を関
連づける制御法について考える。
【0030】(1)制御系を簡単にするため非干渉化補償
器を設ける。
【0031】(2)過電流によるトランジスタTcの破損を
防ぐために電流目標値制限付きic補償器を設ける。
【0032】(3)esを制御するにはコンデンサCfに流
れ込む電流(is−ic)を制御すればよい。従って、e
s補償器の出力は(is−ic)*であり とすればよい。ところがisはesと関数関係にあり制御
出来ないから、それをフィードフォワード補償して とし、icを制御してesを制御する。
【0033】以上の制御を行うと となる。(20)式を(13)式に代入すると
【数10】 を得る。
【0034】この式もisを含んでいるから非線形であ
る。そこでdps/des=0の点を平衡点として線形化
すると
【数11】 を得る。ここでAは(15)式で表される。
【0035】さて、(22)式においてΔes*を入力
としΔesを出力とする伝達関数は
【数12】 で表される。これらの伝達関数の極はKciとKceによっ
て自由に変えられる。極はAの変動の影響を受けて変動
するが、KciとKceを適切に選べばそれは大きくはな
い。
【0036】伝達関数が(23)式で表される制御対象
に対して最大出力制御を行う。最大出力制御に用いるd
ps/desは最大出力点を平衡点とする近傍で
【数13】 で表される。dps/desは と変形出来る。この式をラプラス変換するとsps/s
esとなるので(23)、(24)式から
【数14】 が得られる。
【0037】一方、前述したことから とし、(dps/des−0)の定常偏差が0になるよう
と、Ce(s)を比例積分要素にすると
【数15】 を得る。(29)式から定常偏差が0で、かつ極を自由
に決定するのにKpp=0でよく、このときは、
【数16】 が得られる。
【0038】ここで、dps/desの求め方について述
べる。インバータが単相であるので、インバータの直流
電力は商用周波数の2倍の周波数で脈動する。コンデン
サCd、Cf、リアクトルLcが有限であるので太陽電池
の出力もある程度脈動する。従って実際の制御系を構成
するとき、dps/desを検出するために特別の信号を
注入する必要はない。dps/desは前述したようにs
ps/sesに変形できる。連続系でこの値を求めるのは
簡単でないのでωaを電源角周波数とするとき、1/Ts
≒20ωa程度に選び、 で代用することにする。
【0039】(30)式の一巡伝達関数は、
【数17】 で表されるが、(32)式の交差角周波数をωcとする
とき となるようにωcを選べば、(30)式の一巡伝達関数
はほぼそのまま成り立つものと考えられる。
【0040】図3は以上説明した内容のdps/des=
0を平衡点とする平衡点近傍のブロック線図である。
【0041】次に単相電圧型PWMインバータにて直流
電圧制御と交流電流の力率1制御を行う方法について説
明する。まず、インバータ3の制御法を説明するに当た
り、インバータ3を数式で表現する。
【0042】単相電圧型PWMインバータの出力電圧の
基本波は、直流電圧をed、搬送波である三角波をed/
2×f1(t)(f1(t)は±1で振る三角波)、トラ
ンジスタブリッジの一方の交流電圧目標値をea*/
2、他方の交流電圧目標値を−ea*/2とするとき、
ed≧ea*、三角波の周波数≫ea*の周波数であれ
ば、ea*である。
【0043】インバータ3の出力電圧eaの中にはパル
ス幅変調に伴う高調波電圧が当然含まれているが、その
高調波電圧はリアクトルLaにかかり、交流電流中の高
調波は抑制されるので、制御系の設計においては考慮し
ないものとする。即ち、制御系の設計においてはea=
ea*とする。(交流電源に並列に接続されているコン
デンサCaは交流電源のインピーダンスが無視出来ない
程度にあるとき、インバータの出力電流中の高調波電流
を流す役目を果たすが、制御系の設計においてはこれも
考慮しないこととする。)
【0044】インバータ3の交流側においては出力電圧
をea、出力電流をia、商用電力系統の電源電圧をva
とすると が成立する。また、直流側においてはコンバータ出力電
流を(1−D)ic=iT、インバータ直流電流をid、
コンデンサCdの直流電圧をedとすると が成立する。
【0045】さらに、交流側と直流側の間には、単相フ
ルブリッジPWMインバータ中での損失を無視すると が成立する。(36)式があるので非線形系である。
【0046】次に制御法について説明する。(34)〜
(36)式でiaの力率1の制御法とedの大きさの制御
法を導出する。
【0047】まず、iaの力率1の制御法を導出する。
vaは商用電力系統の電源電圧で である。ここで、θ=ωa・tでωaは交流電源の角周波
数である。力率1にするため,iaの指令ia*は とする。ただし、Ia*は時間関数である。
【0048】これに対してフィードフォワード制御して とすれば(38)式の電流が流れることになるが、va
に検出誤差があること、Laにモデル誤差が生じるこ
と、実用的には微分が出来ないことを考慮して、フィー
ドバック制御と併用することにし、 とする。(34)、(40)および(41)式より となる。
【0049】Ia*が時間関数であるので、(42)は
非線形であり、iaについて解くことは困難である。し
かし、Ia*の変化のタイミングをθ=0,2π,4
π,・・・(sinθ=0)の点に限れば、その他の時刻
ではIa*が一定であるから(これはIa*を離散的に扱
っていることを意味する。交流電流に直流分が含まれな
いようにするためにこの制御は有効である。)所定の期
間毎にラプラス変換が可能で
【数18】 となり が成立し、力率1の制御ができる。(後述するようにe
dを制御する場合もIa*を離散的に扱った方が好都合で
ある。)
【0050】次に、edの制御法について述べる。(3
5)式より ここで、iTはコンバータから流入する電流で、ed制御
においては外乱であり、edはidで制御する。ところで
idは(36)式より であるから、定常状態でも脈動する。
【0051】iTは外乱といってもコンバータで制御出
来ないわけではないが、edを一定にするために、idに
合わせて脈動させていては太陽電池1に流れる電流も大
きく脈動することになり、最大出力制御の点で好ましく
ない。そこで、edは定常状態で脈動してもよいことと
する。制御したいものはedの直流分である。
【0052】つぎに脈動について述べる。iaが(4
4)式で表されるので(34)式からeaは で表される。従って、ea・iaは
【数19】 で表される。
【0053】この式から分かるようにコンデンサCdか
ら流出する電力は、直流分 VaIa/2と交流分
【数20】 とに分けて考えることができる。この交流分によって生
じるedおよびidの脈動はπ/ωaの周期で元に戻る
(edの脈動がどの程度になるかはCdの値による)。
【0054】従って、edの直流分はVaIa/2で制御
できる。Vaは大体所定の範囲に入っていること、およ
び電源電圧であって操作できるものではなく制御対象の
パラメータとして扱うべきものであることを考えると、
結局、edの直流分を制御するためにはIaを制御すれば
良いことになる。edの直流分を制御する観点からいえ
ば、Ia*はπ/ωaの周期毎に変えてよいが、前述した
ようにiaに直流分が含まれないようにするために、θ
=0のとき、即ち、2π/ωa毎に変えるものとする。
【0055】edの直流分を制御する観点から制御法を
整理すると (1)Ia*’はedの補償器の出力で
【数21】 である。Tvはedのπ/ωaの周期の脈動を遮断するよ
うに、Tv≫π/ωaになるように選ぶ。
【0056】(2)Ia*’はθ=0毎にサンプリングさ
れ、零次ホールドされ、Ia*になる。以上(1)、(2)に
より目標電流制御手段を構成する。
【0057】(3)Ia*はia制御系の目標値にも使う。
IaはIa*に等しくなる。
【0058】(4)このときのed制御系のブロック線図を
図4に示す。図中に1/edが含まれるのでこの図は非
線形である。Va/2はゲインと考えればよい。非線形
系は線形系に近似して制御系を考えるのが一般的であ
る。edの平衡点ed0はed補償器に積分要素が含まれて
いるのでed*と等しいと考えられ、1/edは と近似できる。ここでΔedは交流的変動分を表してい
るのではなく、edの直流的変動分を表している。Ia*
の平衡点Ia0*は、太陽電池1からコンバータ2を通し
てコンデンサCdに流入する電流の平衡点をIT0(最大
出力制御をしているのでed*・IT0が最大出力に相当
する。)とすると であり となる。以上のことを考慮すると平衡点近傍のブロック
線図として図5が得られる。
【0059】(5)制御系設計を簡単化するために、図5
においてサンプリングおよび零次ホールドを除いた一巡
伝達関数Govを
【数22】 この交差角周波数ωovを とする。この条件下ではed制御系の閉ループ伝達関数
Δed/Δed*は
【数23】 となり、Tv、KpvおよびKivで自由に極を配置出来
る。
【0060】次に以上述べた制御方法を用いた電力変換
装置の一実施例とその特性を説明する。図6は、この発
明の一実施例を示す電力変換装置で、1〜5は図1に示
した主回路と全く同じである。6は太陽電池1の出力電
流isと出力電圧esよりdps/desを求める微分演算
手段である。7は最大出力制御を行うための補償器であ
るコンバータ出力電流制御手段で、その構成および動作
は前述した通りである。
【0061】また、12は、コンバータ2の出力電圧e
dとその目標値ed*とedの補償器である出力電流制御
器より得られたIa*’をサンプルホールドしてIa*を
得る目標電流演算手段で、13はインバータ3の出力電
流とインバータ3の入力電圧edを制御するためのイン
バータ出力電流制御手段である補償器でその構成および
動作は前述した通りである。14は三角関数発生器で商
用交流電源5に同期したsin(θ)とcos(θ)を発生す
る。
【0062】以上の電力変換装置にて、主回路部品の定
数を Cf=470μF Lc=1mH Cd=6×470μF La=2×680μH va=282sin(ωt) f=60Hz fc=12kHz とし、制御パラメータを Kpi=642.5 Kce=0.5774 Kci=1.750 Tv=0.0104 Kpv=0.4530 Kiv=9.109 Kai=1.360 とする。
【0063】図7および図8は上記電力変換装置にて制
御した場合の各出力電圧、電流等の波形を示す。図より
非常に良好な結果が得られたことがわかる。
【0064】
【発明の効果】コンバータより出力する電流を直流電源
の出力電力最大点にて動作するように制御し、前記イン
バータにてコンバータの出力である直流電圧と系統に出
力する交流電流を制御するようにしたものであるので、
コンバータの出力電圧の制御や直流電源の出力電力最大
点で動作させる制御を簡単にしかも安定に行える装置を
得ることができる。
【0065】コンバータにて直流電源の出力電圧esお
よび出力電流isを検出して、その電圧es、電流isよ
り太陽電池の出力電力psを演算し、その出力電力psを
出力電流isで微分した値(dps/des)を演算する
微分演算手段、および(dps/des)の目標値を0と
してコンバータの出力電流を制御するコンバータ出力電
流制御手段を備えたものであるので、太陽電池の出力電
力最大点で動作させる制御を簡単にしかも安定に行うこ
とができる。
【0066】微分演算手段を(dps/des)をラプラ
ス変換した (sps/ses)を、太陽電池出力に含ま
れる商用電源周波数成分の微少な変動より (ただし、(1/Ts)は商用電源の角周波数)により
求めるようにしたものであるので、微分演算結果が簡単
に得られることができる。
【0067】コンバータの出力である直流電圧edとそ
の目標値ed*を所定値として出力電流制御器にて求め
たインバータの出力電流指令を、商用電源の所定位相に
てサンプルホールドして出力電流の目標値Ia*を求め
る目標電流演算手段とインバータ出力電圧eaを ea=ea’+ωaLaIa*・cosθ+Va ea’=Kai(Ia*・sinθ−is) ただし、ωs :電源周波数 La :連係リアクタ Va :商用電源電圧 Kai:制御ゲイン ia :出力電流 により制御するインバータ出力電流制御手段を備えたも
のであるで、交流電流に直流分が含まれないようにイン
バータ出力電流を安定に制御できるとともにコンバータ
の出力である直流電圧edを安定に所定範囲内に制御で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の電力変換装置の一実施例を示す電
力変換装置の主回路構成図である。
【図2】 太陽電池の特性を示したものである。
【図3】 この発明の電力変換装置の一実施例を示す電
力変換装置のコンバータの最大電力制御系のdps/d
es=0を平衡点とする平衡点近傍のブロック線図であ
る。
【図4】 この発明の電力変換装置の一実施例を示す電
力変換装置のインバータの直流電圧制御系のブロック線
図である。
【図5】 この発明の電力変換装置の一実施例を示す電
力変換装置のインバータの平衡点近傍の直流電圧制御系
のブロック線図である。
【図6】 この発明の電力変換装置の一実施例を示す電
力変換装置の回路図および制御ブロック図である。
【図7】 この発明の電力変換装置の一実施例の電力変
換装置にて制御を行ったときの波形図である。
【図8】 この発明の電力変換装置の一実施例の電力変
換装置にて制御を行ったときの波形図である。
【符号の説明】
1 太陽電池 2 コンバータ 3 インバータ 5 商用電力系統 6 微分演算手段 7 コンバータ出力電流制御手段 12 目標電流演算手段 13 インバータ出力電流制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H02N 6/00 H02N 6/00 (56)参考文献 特開 昭62−154121(JP,A) 特開 平6−253451(JP,A) 特開 平7−336910(JP,A) 特開 平7−36556(JP,A) 特開 昭58−33976(JP,A) 特開 昭58−69469(JP,A) 特開 平4−21362(JP,A) 特開 昭63−59611(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05F 1/67 H02J 3/38 H02M 3/155 H02M 7/48 H02N 6/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧と電流の積が最大になる点が唯一決ま
    るような特性を有する直流電源の直流電力を昇圧するコ
    ンバータと、 前記直流電源が最大出力を出力する 出力電力最大点で前
    記コンバータから電流を出力するように制御するコンバ
    ータ出力電流制御手段と、前記コンバータの出力である直流電力を 交流に変換して
    交流電力系統と連系するインバータと、 前記交流電力系統 に出力する交流電流により、前記コン
    バータの直流電圧を所定値になるように制御するインバ
    ータ出力電流制御手段を備える電力変換装置。
  2. 【請求項2】コンバータは、直流電源の出力電圧esお
    よび出力電流isを検出して、その電圧es、電流isよ
    り直流電源の出力電力psを演算し、その出力電力psを
    出力電流isで微分した値(dps/des)を演算する
    微分演算手段、および(dps/des)の目標値を0と
    してコンバータの出力電流を制御するコンバータ出力電
    流制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    電力変換装置。
  3. 【請求項3】微分演算手段は、(dps/des)をラプ
    ラス変換した(sps/ses)を、直流電源出力に含ま
    れる商用電源周波数成分の微少な変動より (ただし、(1/Ts)は商用電源の角周波数)により
    求めることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装
    置。
  4. 【請求項4】インバータは、コンバータの出力である直
    流電圧edとその目標値ed*を所定値として出力電流制
    御器にて求めたインバータの出力電流指令Ia*’を、
    商用電源の所定位相にてサンプルホールドして出力電流
    の目標値Ia*を求める目標電流演算手段と、インバー
    タ出力電圧eaを ea=ea’+ωaLaIa*・cosθ+Va ea’=Kai(Ia*・sinθ−is) ただし、ωs :電源周波数 La :連係リアクタ Va :商用電源電圧 Kai :制御ゲイン ia :出力電流 により制御するインバータ出力電流制御手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
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