JP3530549B2 - 多気筒エンジンの燃料噴射制御方法 - Google Patents

多気筒エンジンの燃料噴射制御方法

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JP3530549B2 JP16264093A JP16264093A JP3530549B2 JP 3530549 B2 JP3530549 B2 JP 3530549B2 JP 16264093 A JP16264093 A JP 16264093A JP 16264093 A JP16264093 A JP 16264093A JP 3530549 B2 JP3530549 B2 JP 3530549B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、1サイクル中に機関の
要求噴射幅が変動した場合でも、良好に追従することの
できる多気筒エンジンの燃料噴射制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、自動車などの車輛にマイクロコン
ピュータが導入され、エンジン、パワートレイン等を高
精度に制御することが可能になった。これにより、車輛
制御システムの開発においては、マイクロコンピュータ
のソフトウエア開発が大きな比重を占めるようになり、
制御アルゴリズム上の処理の効率化が重要な課題となっ
ている。特に、最近のエンジン制御系では制御内容が複
雑化しており、CPUの効率的な活用はエンジン制御性
の向上を図る上でも重要である。 【0003】従来、上記マイクロコンピュータによるエ
ンジン制御システムにおける燃料の噴射開始時期は、一
定クランク角毎に入力するクランクパルスをカウントし
てエンジンの回転角位置を検出し、その検出値に基づい
て設定するもの(いわゆる角度制御)、あるいは所定ク
ランク角度間で計時した間隔時間に基づき噴射開始時期
を設定するもの(いわゆる時間制御)などがある。 【0004】また、従来の燃料噴射制御は、例えば特開
昭62−87650号公報に開示されているように、所
定クランク角毎、あるいは所定周期毎に演算され、この
設定した噴射パルス幅に相当する駆動信号を噴射対象気
筒のインジェクタへ所定タイミングで出力する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従って、噴射対象気筒
に対する噴射パルス幅が一旦決定されると、その後に過
渡運転等のように運転条件が変動した場合でも、加速時
における加速増量あるいは減速時の減量補正等は当該気
筒において補正制御することはできず、次の噴射対象気
筒において初めて設定されることになり、燃料噴射制御
における追従性に問題がある。 【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、運転条件が変動した場合でも噴射対象気筒において
追従性良く補正制御することのできる多気筒エンジンの
燃料噴射制御方法を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による多気筒エンジンの燃料噴射制御方法は、
筒及びクランク位置を示す気筒別クランク位置区間を総
合的に表すクランク総合位置変数をパラメータとして、
各気筒毎に1サイクルを、吸気行程後半、吸気行程前
半、排気行程後半、排気行程前半、燃焼行程後半、燃焼
行程前半、圧縮行程後半、圧縮行程前半の8区間に区分
し、この各区間を固有の数値で表した各気筒毎の噴射開
始区間テーブルを備え、設定された噴射開始セット時間
を、予め設定された時間周期で実行されるコンピュータ
割込み処理により、上記区間の起点クランク角を示すク
ランク角センサ信号入力から該区間の終点クランク角を
示すクランク角センサ信号入力までの間隔時間で順次ゼ
ロ或いは負になるまで減算して、燃料噴射を行う少なく
とも一つの噴射開始区間を特定し、該特定された噴射開
始区間を表す変数を噴射開始区間設定フラグにセット
し、クランク角センサ信号入力によるエンジン回転同期
により実行されるコンピュータ割込み処理により、現在
の気筒及びクランク位置を表す上記クランク位置総合変
数により該当気筒の上記噴射開始区間テーブルを参照
し、該テーブル参照により得た数値により表される区間
と上記噴射開始区間設定フラグにセットされた変数によ
り指定されている区間とを比較して、これら両区間の一
致により燃料噴射開始区間を決定し、上記テーブル参照
により得た数値により表される現在の区間が燃料噴射開
始区間であって、上記1サイクル中において現在の区間
よりも後の区間でも燃料噴射開始区間が設定されている
とき、現在の気筒別要求噴射幅に基づいて該当気筒にお
ける1回当たりの噴射量を求めて該噴射量を当該気筒の
有効噴射幅として設定すると共に、該噴射量を累積噴射
幅に足し込み、現在の区間が最終の燃料噴射開始区間で
あるとき、現時点の気筒別要求噴射幅から上記累積噴射
幅を減算して有効噴射幅を設定すると共に、現時点の累
積噴射幅を要求噴射幅とし、1サイクル中において現在
の区間が上記最終の燃料噴射開始区間よりも後の区間の
とき、現時点の気筒別要求噴射幅から上記累積噴射幅を
減算して、該減算値により有効噴射幅を設定すると共
に、現時点の累積噴射幅を要求噴射幅とし、1サイクル
中において現在の区間が上記最終の燃料噴射開始区間よ
りも後の区間であって、上記減 算値により設定した有効
噴射幅が前回の区間で設定した有効噴射幅より増加して
いるとき、現在噴射中であれば噴射タイマを延長し、噴
射が終了していれば噴射タイマを再セットして噴射を開
始し、一方、上記減算値により設定した有効噴射幅が前
回の区間で設定した有効噴射幅より減少しているとき、
現在噴射中であれば噴射タイマを短縮することを特徴と
する。 【0008】 【作用】本発明は、気筒別に噴射開始区間を設定するに
際し、気筒及びクランク位置を示す気筒別クランク位置
区間を総合的に表すクランク総合位置変数をパラメータ
として、各気筒毎に1サイクルを、吸気行程後半、吸気
行程前半、排気行程後半、排気行程前半、燃焼行程後
半、燃焼行程前半、圧縮行程後半、圧縮行程前半の8区
間に区分し、この各区間を固有の数値で表した各気筒毎
の噴射開始区間テーブルを備える。そして、設定された
噴射開始セット時間を、予め設定された時間周期で実行
される割込み処理において、上記区間の起点クランク角
を示すクランク角センサ信号入力から該区間の終点クラ
ンク角を示すクランク角センサ信号入力までの間隔時間
で順次ゼロ或いは負になるまで減算して、燃料噴射を行
う噴射開始区間を特定し、該特定された噴射開始区間を
表す変数を噴射開始区間設定フラグにセットする。そし
て、クランク角センサ信号入力によるエンジン回転同期
により実行される割込み処理において、現在の気筒及び
クランク位置を表す上記クランク位置総合変数により該
当気筒の上記噴射開始区間テーブルを参照し、該テーブ
ル参照により得た数値により表される区間と上記噴射開
始区間設定フラグにセットされた変数により指定されて
いる区間とを比較して、これら両区間の一致により燃料
噴射開始区間を決定する。 【0009】そして、テーブル参照により得た数値によ
り表される現在の区間が燃料噴射開始区間であって、1
サイクル中において現在の区間よりも後の区間でも燃料
噴射開始区間が設定されているとき、現在の気筒別要求
噴射幅に基づいて該当気筒における1回当たりの噴射量
を求めて該噴射量を当該気筒の有効噴射幅として設定す
ると共に、該噴射量を累積噴射幅に足し込む。また、現
在の区間が最終の燃料噴射開始区間であるとき、現時点
の気筒別要求噴射幅から上記累積噴射幅を減算して有効
噴射幅を設定すると共に、現時点の累積噴射幅を要求噴
射幅とする。また、1サイクル中において現在の区間が
上記最終の燃料噴射開始区間よりも後の区間のとき、現
時点の気筒別要求噴射幅から上記累積噴射幅を減算し
て、該減算値により有効噴射幅を設定すると共に、現時
点の累積噴射幅を要求噴射幅とする。そして、1サイク
ル中において現在の区間が上記最終の燃料噴射開始区間
よりも後の区間であって、上記減算値により設定した有
効噴射幅が前回の区間で設定した有効噴射幅より増加し
ているとき、現在噴射中であれば噴射タイマを延長し、
噴射が終了していれば噴射タイマを再セットして噴射を
開始する。一方、上記減算値により設定した有効噴射幅
が前回の区間で設定した有効噴射幅より減少していると
き、現在噴射中であれば噴射タイマを短縮する。 【0010】 【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。 【0011】図面は本発明の一実施例に係り、図1は
0.5ms毎の定期割込み処理を示すフローチャート、
図2はクラセン割込み処理を示すフローチャート、図3
はジョブ優先処理を示すフローチャート、図4〜図7は
ジョブ実行サブルーチンを示すフローチャート、図8は
クランク位置算出サブルーチンを示すフローチャート、
図9はCCAS・RCAS判別サブルーチンを示すフロ
ーチャート、図10、図11は燃料噴射開始時期の算出
ルーチンを示すフローチャート、図12は噴射タイマセ
ットサブルーチンを示すフローチャート、図13、図1
4は噴射タイマセットマクロ1ルーチンを示すフローチ
ャート、図15、図16は噴射タイマセットマクロ2ル
ーチンを示すフローチャート、図17はジョブの実行状
態を示す説明図、図18はジョブフラグの説明図、図1
9はジョブ実行中フラグとオーバーラップカウンタの変
化を示す説明図、図20はシステムシフトバッファの説
明図、図21はクラセン間隔テーブルの説明図、図22
は気筒・クランク位置状態マップの説明図、図23はク
ランク位置、カム位置とクランク位置変数、噴射開始区
間テーブル及び気筒別行程順のタイムチャート、図24
は噴射開始区間、及び噴射開始区間設定フラグの説明
図、図25は噴射タイマコントロールを示すタイムチャ
ート、図26はエンジン系の概略構成図、図27はクラ
ンクロータとクランク角センサの正面図、図28はカム
ロータとカム角センサの正面図、図29は電子制御系の
回路構成図である。 【0012】本実施例のエンジン制御システムでは、図
29に示すマイクロコンピュータを中核とした電子制御
装置(ECU)50によって図26に示すエンジン系が
制御され、燃料噴射制御、点火時期制御などが行われ
る。このECU50のマイクロコンピュータには、新し
い概念に基づくオペレーティングシステム(OS)が搭
載されており、このOSの管理下で、各制御ストラテジ
ーに基づく各ジョブが、それぞれの優先レベルに従って
実行される。 【0013】まず、エンジン系の機器構成について説明
する。 【0014】図26において、符号1はエンジン(本実
施例においては水平対向4気筒エンジン)であり、右バ
ンクR側に#1,#3気筒を、左バンクL側に#2,#
4気筒を備える。そして、シリンダブロック1aの左右
両バンクに併設するシリンダヘッド2の吸気ポート2a
にインテークマニホルド3が連通され、このインテーク
マニホルド3の上流にエアチャンバ4を介してスロット
ル通路5が連通されている。このスロットル通路5の上
流側には、吸気管6を介してエアクリーナ7が取付けら
れ、このエアクリーナ7が吸入空気の取入れ口であるエ
アインテークチャンバ8に連通されている。 【0015】また、上記排気ポート2bにエキゾースト
マニホルド9を介して排気管10が連通され、この排気
管10に触媒コンバータ11が介装されてマフラ12に
連通されている。一方、上記スロットル通路5にスロッ
トルバルブ5aが設けられ、このスロットル通路5の直
上流の上記吸気管6にインタークーラ13が介装され、
さらに、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の下流側に
レゾネータチャンバ14が介装されている。 【0016】また、上記レゾネータチャンバ14と上記
インテークマニホルド3とを連通して上記スロットルバ
ルブ5aの上流側と下流側とをバイパスするバイパス通
路15に、アイドルスピードコントロールバルブ(IS
CV)16が介装されている。さらに、このISCV1
6の直下流側に、吸気圧が負圧のとき開弁し、またター
ボチャージャ18によって過給されて吸気圧が正圧にな
ったとき閉弁するチェックバルブ17が介装されてい
る。 【0017】上記ターボチャージャ18は、上記吸気管
6の上記レゾネータチャンバ14の下流側にコンプレッ
サが介装され、タービンが上記排気管10に介装されて
いる。さらに、上記ターボチャージャ18のタービンハ
ウジング流入口には、ウエストゲート弁19が介装さ
れ、このウエストゲート弁19には、ウエストゲート弁
作動用アクチュエータ20が連設されている。 【0018】上記ウエストゲート弁作動用アクチュエー
タ20は、ダイヤフラムにより2室に仕切られ、一方が
ウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁21に
連通される圧力室を形成し、他方が上記ウエストゲート
弁19を閉方向に付勢するスプリングを収納したスプリ
ング室を形成している。 【0019】上記ウエストゲート弁制御用デューティソ
レノイド弁21は、上記レゾネータチャンバ14と上記
吸気管6の上記ターボチャージャ18のコンプレッサ下
流とを連通する通路に介装されており、ECU50から
出力される制御信号のデューティ比に応じて、上記レゾ
ネータチャンバ14側の圧力と上記コンプレッサ下流側
の圧力とを調圧し、上記ウエストゲート弁作動用アクチ
ュエータ20の圧力室に供給する。 【0020】すなわち、上記ECU50によって上記ウ
エストゲート弁制御用デューティソレノイド弁21を制
御し、上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20
を作動させて上記ウエストゲート弁19による排気ガス
リリーフを調整することにより、上記ターボチャージャ
18による過給圧を制御するようになっている。 【0021】また、上記インテークマニホルド3に絶対
圧センサ22が通路23を介して連通され、この通路2
3に、上記絶対圧センサ22と上記インテークマニホル
ド3或は大気とを選択的に連通する吸気管圧力/大気圧
切換ソレノイド弁24が介装されている。 【0022】さらに、上記インテークマニホルド3の各
気筒の各吸気ポート2aの直上流側にインジェクタ25
が臨まされ、また、上記シリンダヘッド2の各気筒毎
に、その先端を燃焼室に露呈する点火プラグ26aが取
付けられ、この点火プラグ26aに連設された点火コイ
ル26bにイグナイタ27が接続されている。 【0023】上記インジェクタ25には、燃料タンク2
8内に設けたインタンク式の燃料ポンプ29から燃料フ
ィルタ30を経て燃料が圧送され、プレッシャレギュレ
ータ31にて調圧される。 【0024】また、上記吸気管6の上記エアークリーナ
7の直下流に吸入空気量センサ32が介装され、上記ス
ロットルバルブ5aに、スロットル開度センサ33aと
アイドルスイッチ33bとを内蔵したスロットルセンサ
33が連設されている。 【0025】さらに、上記エンジン1のシリンダブロッ
ク1aにノックセンサ34が取付けられるとともに、こ
のシリンダブロック1aの左右両バンクを連通する冷却
水通路35に冷却水温センサ36が臨まされ、上記排気
管10の上記エキゾーストマニホルド9の集合部にO2
センサ37が臨まされている。 【0026】また、上記シリンダブロック1aに支承さ
れたクランクシャフト1bにクランクロータ38が軸着
され、このクランクロータ38の外周に、電磁ピックア
ップなどからなるクランク角センサ39が対設されてい
る。さらに、上記エンジン1のカムシャフト1cに連設
するカムロータ40に、電磁ピックアップなどからなる
気筒判別用のカム角センサ41が対設されている。尚、
上記クランク角センサ39及び上記カム角センサ41
は、電磁ピックアップなどの磁気センサに限らず、光セ
ンサなどでも良い。 【0027】上記クランクロータ38は、図27に示す
ように、その外周に突起38a,38b,38cが形成
され、これらの各突起38a,38b,38cが、各気
筒(#1,#2と#3,#4)の圧縮上死点前(BTD
C)θ1,θ2,θ3 の位置に形成されている。尚、本実施
例においては、θ1 =97°CA、θ2 =65°CA、
θ3 =10°CAである。 【0028】上記クランクロータ38の各突起は、上記
クランク角センサ39によって検出され、図23に示す
ようにBTDC97°,65°,10°CAのクランク
角信号(クラセン信号)がエンジン1/2回転毎(18
0°CA毎)に出力される。そして、各信号の入力間隔
時間がタイマによって計時され、エンジン回転数が算出
される。上記突起38bは、点火時期設定の際の基準ク
ランク角となり、また、突起38cは、始動時噴射開始
時期の基準クランク角となるとともに始動時の固定点火
時期を示すクランク角となる。 【0029】また、図28に示すように、上記カムロー
タ40の外周には、気筒判別用の突起40a,40b,
40cが形成され、突起40aが#3,#4気筒の圧縮
上死点後(ATDC)θ4 の位置に形成され、突起40
bが3個の突起で構成されて最初の突起が#1気筒のA
TDCθ5 の位置に形成されている。さらに、突起40
cが2個の突起で形成され、最初の突起が#2気筒のA
TCDθ6 の位置に形成されている。尚、本実施例にお
いては、θ4 =20°CA、θ5 =5°CA、θ6 =2
0°CAである。 【0030】そして、上記カムロータ40の各突起が上
記カム角センサ41によって検出され、各気筒の燃焼行
程順を#1→#3→#2→#4とした場合、この燃焼行
程順と、上記カム角センサ41の検出信号をカウンタに
よって計数した値とのパターン(図23のタイムチャー
ト参照)に基づいて、気筒判別がなされる。 【0031】一方、図29に示すように、ECU50
は、燃料噴射制御、点火時期制御などを行なうメインコ
ンピュータ51と、ノック検出処理を行なう専用のサブ
コンピュータ52との2つのコンピュータを中心として
構成され、各部に所定の安定化電源を供給する定電圧回
路53や各種の周辺回路が組込まれている。 【0032】上記定電圧回路53は、ECUリレー54
のリレー接点を介してバッテリ55に接続され、このバ
ッテリ55に、上記ECUリレー54のリレーコイルが
イグニッションスイッチ56を介して接続されている。
また、上記バッテリ55には、上記定電圧回路53が直
接接続され、さらに、燃料ポンプリレー57のリレー接
点を介して燃料ポンプ29が接続されている。 【0033】すなわち、上記定電圧回路53は、上記イ
グニッションスイッチ56がONされ、上記ECUリレ
ー54のリレー接点が閉となったとき、制御用電源を供
給し、また、上記イグニッションスイッチ56がOFF
されたとき、バックアップ用の電源を供給する。 【0034】上記メインコンピュータ51は、CPU5
8(以下、メインCPU58と称する)、ROM59、
RAM60、上記イグニッションスイッチ56がOFF
されたときにも上記定電圧回路53からバックアップ電
源が供給されてデータを保持するバックアップRAM6
1、カウンタ・タイマ群62、シリアル通信インターフ
ェースであるSCI63、及び、I/Oインターフェー
ス64がバスライン65を介して接続されたマイクロコ
ンピュータである。 【0035】尚、上記カウンタ・タイマ群62は、フリ
ーランニングカウンタ、カム角センサ(以下、適宜、カ
ムセンと略記する)信号の入力計数用カムセンカウンタ
などの各種カウンタ、噴射タイマ、点火タイマ、後述す
る0.5ms毎の定期割込みを発生させるための定期割
込みタイマ、クランク角センサ(以下、適宜、クラセン
と略記する)信号の入力間隔計時用クラセンタイマ、及
び、システム異常監視用のウオッチドッグタイマなどの
各種タイマを便宜上総称するものであり、上記メインコ
ンピュータ51においては、その他、各種のソフトウエ
アカウンタ・タイマが用いられる。 【0036】また、上記サブコンピュータ52も、上記
メインコンピュータ51と同様、CPU71(以下、サ
ブCPU71と称する)、ROM72、RAM73、カ
ウンタ・タイマ群74、SCI75、及び、I/Oイン
ターフェース76がバスライン77を介して接続された
マイクロコンピュータであり、上記メインコンピュータ
51とサブコンピュータ52とは、上記SCI63,7
5を介してシリアル通信ラインにより互いに接続されて
いる。 【0037】上記メインコンピュータ51のI/Oイン
ターフェース64には、入力ポートに、吸入空気量セン
サ32、スロットル開度センサ33a、水温センサ3
6、O2 センサ37、絶対圧センサ22、車速センサ4
2、及び、バッテリ55が、8チャンネル入力のA/D
変換器66を介して接続されるとともに、アイドルスイ
ッチ33b、クランク角センサ39、カム角センサ41
が接続されており、さらに、始動状態を検出するために
スタータスイッチ43が接続されている。 【0038】尚、本実施例においては、上記A/D変換
器66は、7チャンネル分の入力が使用され、残りの1
チャンネルは予備となっている。 【0039】また、上記I/Oインターフェース64の
出力ポートには、イグナイタ27が接続され、さらに、
駆動回路67を介して、ISCV16、インジェクタ2
5、燃料ポンプリレー57のリレーコイル、および、ウ
エストゲート弁制御用デューティソレノイド弁21、吸
気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁24が接続されてい
る。 【0040】一方、上記サブコンピュータ52のI/O
インターフェース76は、入力ポートに、クランク角セ
ンサ39、カム角センサ41が接続されるとともに、A
/D変換器78、周波数フィルタ79、アンプ80を介
してノックセンサ34が接続されており、上記ノックセ
ンサ34からのノック検出信号が上記アンプ80で所定
のレベルに増幅された後に上記周波数フィルタ79によ
り必要な周波数成分が抽出され、上記A/D変換器78
にてデジタル信号に変換されて入力されるようになって
いる。 【0041】上記メインコンピュータ51では、各セン
サ類からの検出信号を処理し、燃料噴射パルス幅、点火
時期などを演算する。すなわち、吸入空気量センサ32
の出力信号から吸入空気量を算出し、RAM60及びバ
ックアップRAM61に記憶されている各種データに基
づき、吸入空気量に見合った燃料噴射量を演算し、ま
た、点火時期などを算出する。 【0042】そして、上記燃料噴射量に相応する駆動パ
ルス幅信号を、駆動回路67を介して所定のタイミング
で該当気筒のインジェクタ25に出力して燃料を噴射
し、また、所定のタイミングでイグナイタ27に点火信
号を出力し、該当気筒の点火プラグ26aを点火する。 【0043】その結果、該当気筒に供給された混合気が
爆発燃焼し、エキゾーストマニホルド9の集合部に臨ま
されたO2 センサ37により排気ガス中の酸素濃度が検
出され、この検出信号が波形整形された後、上記メイン
CPU58で基準値(スライスレベル)と比較され、エ
ンジンの空燃比状態が目標空燃比に対し、リッチ側にあ
るか、リーン側にあるかが判別され、空燃比が目標空燃
比となるようフィードバック制御される。 【0044】一方、上記サブコンピュータ52では、エ
ンジン回転数とエンジン負荷とに基づいてノックセンサ
34からの信号のサンプル区間を設定し、このサンプル
区間でノックセンサ34からの信号を高速にA/D変換
して振動波形を忠実にデジタルデータに変換し、ノック
発生の有無を判定する。 【0045】上記サブコンピュータ52のI/Oインタ
ーフェース76の出力ポートは、上記メインコンピュー
タ51のI/Oインターフェース64の入力ポートに接
続されており、上記サブコンピュータ52でのノック判
定結果がI/Oインターフェース76に出力される。そ
して、上記メインコンピュータ51では、上記サブコン
ピュータ52からノック発生有りの判定結果が出力され
ると、SCI63を介してシリアル通信ラインよりノッ
クデータを読込み、このノックデータに基づいて直ちに
該当気筒の点火時期を遅らせ、ノックを回避する。 【0046】このようなエンジン制御において、上記メ
インコンピュータ51では、各センサ類からの信号入力
処理、エンジン回転数算出、吸入空気量算出、燃料噴射
量算出、点火時期算出といった各項目毎の各種プログラ
ムが、一つのOSの管理下で効率的に実行される。この
OSは、車輌制御のための各種マネジメント機能、及
び、このマネジメント機能に密着した内部ストラテジー
を有し、各種ジョブを体系的に結合する。 【0047】上記OSのマネジメント機能としては、 (1-1)ジョブの優先処理 (1ー2)セクション定義による各ジョブの分割ファイル対
応 (1-3)スタックの使用状況モニタ機能 (1-4)異常割込み動作のモニタ機能 (1-5)ジョブ毎に固有の制約を作らない標準マップ・標
準ワークメモリ設定 などの機能があり、制御ストラテジーの開発環境を向上
させるとともに、限られたCPU能力を最大限に発揮さ
せ、デジタル制御理論の基本である等時間間隔処理を可
能な限り達成することができる。 【0048】等時間間隔処理としては、0.5ms毎の
定期割込みを基本として、2,4,10,50,250
ms毎の5種類の等間隔割込みジョブが用意されてお
り、また、エンジン回転に同期した処理として、クラン
ク角信号入力により即割込み実行される高優先クラセン
ジョブ(以下、単にクラセンジョブと称する)と、より
優先順位が高い他のジョブがないときにクランク角信号
入力により割込み実行される比較的緊急度の低い低優先
クラセンジョブとが用意されている。 【0049】これらの各ジョブには、クラセンジョブ>
2msジョブ>4msジョブ>10msジョブ>低優先
クラセンジョブ>50msジョブ>250msジョブの
順で、7〜1の優先レベルが高位側から低位側に向かっ
て付けられており、図17に示すように、高速ジョブに
対し低速ジョブが分割して処理されるとともに、各ジョ
ブの多重待ち処理が行なわれる。 【0050】また、上記OSの下で働く各プログラム
は、機能別の領域毎に順番に配列されており、各機能毎
にセクション宣言によって名前が付けられている。上記
OS下で働く数々のストラテジーファイル(ユーザ側フ
ァイル)は、各機能毎にOSと同じ名前のセクション宣
言を用いることにより、開発段階において、例えば、初
期値設定処理、10ms毎の処理、バックグランド処理
等を別々のファイルに記述しても、各ファイルがリンク
されたとき、同じ処理は連続した1つの領域に集めら
れ、OSと融合し一体となって動作する。 【0051】各ストラテジーファイル側で使用する主な
セクション領域は、 ○変数宣言領域 ○自己ファイル名、ファイル制作時の自動記録領域 ○セッティングデータ領域 ○クラセンジョブ領域 ○2msジョブ領域 ○4msジョブ領域 ○10msジョブ領域 ○低優先クラセンジョブ領域 ○50msジョブ領域 ○250msジョブ領域 ○リセット時初期化ジョブ領域 ○エンスト時初期化ジョブ領域 ○バックグランドジョブ領域 ○プログラム本体の領域 であり、機能毎にファイルを分割してプログラム開発が
可能になるとともに、プログラムの構造化記述を可能に
する。 【0052】また、上記OSには、以上のマネジメント
機能に密着した内部ストラテジーとして、 (2-1)A/D変換処理 (2-2)クランク位置に係る各種情報の算出 (2-3)デバッグ用シミュレーション機能(エンジン回転
及びA/D変換) (2-4)点火タイマのセット (2-5)噴射タイマのセット などの機能を備えており、さらに、これらの機能に係る
各種サービスルーチンが各ジョブ中に用意されている。 【0053】従来、このような機能は各ジョブレベルで
達成するようになっていたが、本システムにおいては、
すべてOS側に用意され、OS側で処理したA/D変換
結果、クランク位置情報、エンジン回転数などに基づい
て、ユーザ側の各ジョブで、燃料噴射量、点火時期など
を設定すると、これらの指示値がOSによって噴射タイ
マ、点火タイマにセットされるようになっている。 【0054】次に、上記メインコンピュータ51におけ
る燃料噴射制御の機能を、ジョブ処理の説明を基本とし
て、図1〜図16に示すフローチャートに従って説明す
る。尚、サブコンピュータ52はノック検出処理専用の
コンピュータであるため、その動作説明を省略する。 【0055】まず、イグニッションスイッチ56がON
されてシステムに電源が投入されると、リセットに伴う
リセット割込みが起動し、各種イニシャライズが行なわ
れるとともに、0.5ms毎に定期割込みを起動するた
めの定期割込みタイマが起動され、クランク角センサ3
9からの信号入力毎(BTDC97°,65°,10°
CA毎のエンジン1回転に6回)に起動されるクラセン
割込みが許可され、その後、バックグランドジョブの実
行状態となる。 【0056】そして、このバックグランドジョブの上
で、0.5ms毎の定期割込みと、エンジン1回転に6
回のクラセン割込みとにより、7レベルのジョブが優先
処理される。この2つの割込みにおいては、各自の処理
を実行後、共通のアドレスにジャンプし、ジョブ優先処
理を実行する。 【0057】尚、上記リセット割込みは、内部演算にお
いて0による除算を実行した場合や、無限ループが発生
した場合など、正常時には発生しない要因によっても、
起動される。 【0058】まず、図1に示す0.5ms毎の定期割込
みについて説明する。この定期割込みでは、ステップS1
00で、OS用ワークエリアを設定し、ステップS101で、
ウオッチドッグタイマを初期化すると、ステップS102へ
進んで、P−RUNフラグを20回に1回すなわち10
ms毎に反転する。このP−RUNフラグは、図示しな
い保護回路によってシステムが自動的にリセットされな
いようにするためのフラグであり、システムが正常に動
作して一定時間毎(10ms毎)に反転される限り、上
記保護回路の作動が阻止される。 【0059】次いで、ステップS103へ進み、スイッチ出
力の転写を行なう。このスイッチ出力は、各ジョブ中で
メモリに書き込んだビットのON,OFF値であり、各
ジョブからは直接I/Oインターフェース64の出力ポ
ートに出力せず、OS側で0.5ms毎にメモリの値を
出力ポートに転写する。 【0060】次に、ステップS104へ進むと、A/D変換
サブルーチンを実行してA/D変換に係る各種設定を行
ない、ステップS105で、ジョブフラグ作成サブルーチン
を実行して、2,4,10,50,250ms毎の各ジ
ョブ割込み要求を示すジョブフラグJB_FLGを作成
した後、ステップS106で、A/D変換をスタートする。 【0061】上記A/D変換は、基本的に、A/D変換
器66の8チャンネル入力が0.5ms毎に所定の変換
順番毎に処理され、4ms周期で全入力の変換が行なわ
れる。但し、特定の1つのチャンネルは、回転脈動が発
生する吸入管圧力などをA/D変換するためクランク角
90°毎に(0.5msの時間精度で)同期し、変換順
番に対して割込んだ形で処理が行なわれ、その後の入力
の順番を1つ遅れにする。 【0062】尚、エンジン回転数3750rpm以上で
は、A/D変換の最後の順番の入力が完全に停止し、7
500rpm以上では、最後から2番目の入力も停止す
るが、A/D変換の順番は、スロットル開度、吸入空気
量など変化の速いものを先として、冷却水温、電圧など
比較的変化の遅いものが後になるように設定してあり、
且つ、最後のA/D変換順番をクランク同期入力に設定
してあるため、特に支障は生じない。 【0063】また、図18に示すように、上記ジョブフ
ラグJB_FLGは、1バイト変数の各ビットを各ジョ
ブに対応するフラグとして割当てたものであり、複数の
ジョブ要求が同時に可能なようになっている。この1バ
イト変数のビット1〜ビット7は優先レベル1〜7に対
応し、それぞれ、250msジョブ、50msジョブ、
低優先クラセンジョブ、10msジョブ、4msジョ
ブ、2msジョブ、クラセンジョブのフラグに割当てら
れている。そして、所定のビットが立てられたとき、対
応する優先レベルのジョブ割込み要求がなされる。尚、
ビット0はバックグランドジョブのフラグに割当てられ
て通常は参照されない。 【0064】そして、上記ステップS105でジョブフラグ
作成サブルーチンによりジョブフラグJB_FLGを作
成し、上記ステップS106でA/D変換をスタートした後
は、ステップS107へ進み、ジョブフラグJB_FLGの
いずれかのジョブに対応するビットが立っているか否か
を調べる。 【0065】その結果、ジョブフラグJB_FLGのビ
ットが一つも立っていないときには、どのジョブからも
要求がないため割込みを終了し、ジョブフラグJB_F
LGのいずれかのビットが立っているときには、ステッ
プS108へ進んで、現状レベル(この定期割込みが実行さ
れる時点で所定の優先レベルのジョブが実行されていた
状態)以下のフラグがないか否かを調べる。 【0066】上記ステップS108で、現状レベル以下のフ
ラグがないときには、ラベルWAR_JBで示される図
3のジョブ優先処理にジャンプし、現状レベル以下のフ
ラグがあるときには、ステップS109で、現状レベル以下
のレベルのオーバーラップカウンタOLCを1増加させ
る。 【0067】上記オーバーラップカウンタOLCは、ジ
ョブ要求を記憶するためのカウンタであり、各優先レベ
ル毎に1バイト割当てられ、上記ジョブフラグJB_F
LGによるジョブ要求時にインクリメント、ジョブ終了
時にデクリメントされる。すなわち、カウンタによって
ジョブ要求を記憶することによりジョブの多重要求に対
応することができるのである。 【0068】次いで、上記ステップS109からステップS1
10へ進み、現状レベルより高いフラグがないか否かを調
べ、現状レベルより高いフラグがないときには、ルーチ
ンを抜けて割込みを終了し、現状レベルより高いフラグ
があるときには、ラベルWAR_JBのジョブ優先処理
へジャンプする。 【0069】一方、この0.5ms毎の定期割込みに対
し、図2のクラセンによる割込みでは、ステップS200
で、OS用ワークエリアを設定すると、ステップS201
で、後述するクランク位置算出のサブルーチンを実行
し、現在のクランク位置を判別するためのクランク位置
変数、及び、最新の3つのクラセン間隔の和であるエン
ジン半回転の経過時間すなわち半回転時間を算出する。 【0070】上記クランク位置変数は、OS中で用意さ
れるシステム変数であり、図23に示すように、#1〜
#4気筒に対するクランク位置を、クランク角センサ3
9からの信号入力によるBTDC97°,65°,10
°CAによって12の状態に区分し、現在のクランク位
置を表わす。 【0071】すなわち、各気筒毎に、0,1,2の数値
でクラセン入力順を示すクランク位置情報変数S_CC
AS、#1気筒を0、#3気筒を1、#2気筒を2、#
4気筒を3として気筒の燃焼順を示す気筒情報変数S_
RCAS、及び、0〜11の数値でクラセン順序及び気
筒順序を総合的に表わす総合位置変数S_ACASの3
変数によって現在のクランク位置を表わし、さらに、ク
ランク位置が確証をもって正常に判別されたときを0、
判別結果がつじつまが合わず不安の残る推定状態を1、
不明な状態を2とするエラーレベルS_ECASによ
り、クランク位置の判別状況を表わすようになってい
る。尚、図23においては、システム変数であることを
示すS_を省略している。 【0072】次いで、上記ステップS201からステップS2
02へ進むと、クランク位置算出のサブルーチンにおいて
クランク位置判定が正常に終了したか或は判定不能であ
ったかを、アキュムレータAにストアされているコード
を読み出すことにより調べる(エラーコード1、正常終
了コード0)。 【0073】そして、上記ステップS202で、アキュムレ
ータAの値が1であり、クランク位置が判定不能であっ
たときには、割込みを終了し、アキュムレータAの値が
0であり、クランク位置が正常に判定されているときに
は、ステップS203へ進み、エンストフラグを解除する。 【0074】尚、上記エンストフラグは、エンジンがエ
ンスト状態であることを示すフラグであり、クラセン間
隔が0.5sec以上の時間(約30rpm以下)のと
き、50msジョブに用意されているエンスト処理ルー
チンによりセットされ、このクラセン割込みによりクリ
アされてエンスト状態が解除される。 【0075】次に、ステップS204へ進むと、点火タイマ
セットのサブルーチンを実行し、ユーザジョブ側で設定
した点火時期の指示値に基づいて作成された点火スケジ
ュールに従って点火タイマをセットする。この点火スケ
ジュールは、ドエル開始時期、ドエルオン待ち時間、ド
エルオフ待ち時間などをメンバーとする構造体変数であ
り、10msジョブ中に作成ルーチンが用意され、この
点火スケジュールに従って点火シーケンスが決定され
る。 【0076】次いで、ステップS205で、後述する噴射タ
イマセットサブルーチンを実行し、ユーザジョブ側で設
定した気筒毎の要求燃料噴射幅に対応する噴射時間を、
1回噴射或は複数回噴射に応じた1回当りの有効噴射幅
として算出し、噴射タイマにセットしてステップS206へ
進む。 【0077】ステップS206では、このクラセンが実行さ
れた現状のジョブレベルが自身のジョブレベルであるか
否かを判別し、現状がクラセンジョブ自身のレベルであ
るときには、ステップS207、S208で、クラセンジョブ、
低優先クラセンジョブのオーバーラップカウンタOLC
を、それぞれ1増加させて割込みを終了し、現状のジョ
ブレベルがクラセンジョブのレベルでないときには、ス
テップS209で、現状のジョブレベルが低優先クラセンジ
ョブのレベル以上であるか否かを調べる。 【0078】そして、現状のジョブレベルが低優先クラ
センジョブ以上であるときには、上記ステップS209から
ステップS210へ進んで、低優先クラセンジョブのオーバ
ーラップカウンタOLCを1増加させると、ステップS2
11で、クラセンジョブのジョブフラグをセットし、ラベ
ルWAR_JBのジョブ優先処理へジャンプする。 【0079】一方、上記ステップS209で、現状のジョブ
レベルが低優先クラセンジョブ以上でないときには、上
記ステップS209からステップS212へ進み、クラセンジョ
ブのジョブフラグをセットすると、ステップS213で、低
優先クラセンジョブのジョブフラグをセットし、ラベル
WAR_JBのジョブ優先処理へジャンプする。 【0080】図3に示すジョブ優先処理では、ステップ
S300で、ジョブの優先レベルを示す1バイト変数である
ジョブレベルJB_LEVを1つ上げると、ステップS3
01へ進んで、この優先レベルに対応するジョブフラグが
立っていないか調べる。そして、ジョブフラグが立って
いないときには、ステップS300へ戻ってさらにジョブレ
ベルJB_LEVを1つ上げ、ジョブフラグが立ってい
るときには、ステップS302へ進み、ジョブフラグの立っ
ているジョブのオーバーラップカウンタOLCを初期値
の0から1にし、ステップS303へ進む。 【0081】ステップS303では、より上のジョブフラグ
があるか否かを調べ、より上のジョブがあるときには、
ステップS300へ戻って前述の処理を繰り返し、より上の
ジョブがないときには、ステップS304へ進んで、ジョブ
実行中フラグJB_RUNをセットすると、ステップS3
05で、後述するジョブ実行サブルーチンにより最上位の
ジョブを実行する。 【0082】上記ジョブ実行中フラグJB_RUNは、
ジョブの実行開始時にセットされ、終了時にクリアされ
るフラグであり、このフラグにより、処理の途中で、よ
り優先度の高いジョブによって割込まれたジョブを識別
することができる。 【0083】例えば、図19に示すように、JB_LE
V=4の10msジョブを実行中、JB_LEV=6の
2msジョブの割込み要求がなされると、10msジョ
ブの処理が中断され、より優先度の高い2msジョブ
が、JB_RUN=1、OLC=1にセットされ、実行
される。そして、この2msジョブの処理中に、JB_
LEV=5の4msジョブの割込み要求が発生すると、
この4msジョブは、JB_RUN=0、OLC=1と
されて割込みが受付けられるが、実行はされず待機状態
となる。 【0084】その後、ジョブ実行サブルーチンによるジ
ョブの実行が終了すると、上記ステップS305からステッ
プS306へ進んでオーバーラップカウンタOLCを1減ら
し、ステップS307で、オーバーラップカウンタOLCが
ゼロになったか否かを調べる。その結果、オーバラップ
カウンタOLCがゼロになっておらず、同じ優先レベル
でジョブ割込み要求が複数回あるときには、ステップS3
05へ戻ってジョブを繰返し実行し、オーバラップカウン
タOLCがゼロになったとき、ステップS307からステッ
プS308へ進んで、ジョブ実行中フラグJB_RUNをク
リアする。 【0085】次に、ステップS309へ進み、ジョブレベル
JB_LEVを1つ下げて次のジョブレベルに移ると、
ステップS310で、このジョブレベルJB_LEVがゼロ
になったか否かを調べる。そして、ジョブレベルJB_
LEVがゼロのときには、この割込みを終了し、ジョブ
レベルJB_LEVがゼロでないときには、ステップS3
11へ進んで、オーバーラップカウンタOLCがゼロか否
かを調べる。 【0086】上記ステップS311で、オーバーラップカウ
ンタOLCがゼロのときには、このレベルではジョブ要
求はないため、上記ステップS311からステップS309へ戻
って、ジョブレベルJB_LEVをさらに1つ下げて同
様の処理を繰返し、オーバーラップカウンタOLCがゼ
ロでないときには、ステップS312へ進んで、このジョブ
レベルにおいて、ジョブ実行中フラグJB_RUNがセ
ットされているか否かを調べる。 【0087】上記ステップS312で、ジョブ実行中フラグ
JB_RUNがセットされているときには、割込み前に
ジョブを実行中であったため、割込みを終了して割込み
前のジョブへ戻り、ジョブ実行中フラグJB_RUNが
セットされていなければ、ステップS304へ戻って、この
レベルのジョブを実行し、同様の処理を繰返す。 【0088】すなわち、図19において、JB_LEV
=6の2msジョブが終了し、OLC=0、JB_RU
N=0になると、ジョブレベルが1つ下げられ、JB_
LEV=5の4msジョブが、JB_RUN=0、OL
C=1の待機状態からJB_RUN=1にセットされ、
実行される。さらに、4msジョブが終了すると、JB
_LEV=4に移り、JB_RUN=1(ジョブ実行
中)の状態から、2msジョブ及び4msジョブによっ
て中断されていた10msジョブの処理が再開される。 【0089】このように、0.5ms毎の定期割込み、
クラセン割込みを基本タイミングとして、各ジョブの優
先レベル及び実行タイミングを知らせるジョブフラグJ
B_FLGを作成するため、可能な限り正確に、等時間
間隔処理、エンジン回転同期処理を実現し、各ジョブを
効率良く処理することができる。さらに、基本タイミン
グとなる各割込み毎に更新されるジョブフラグJB_F
LGによらず、オーバーラップカウンタOLCによって
ジョブの多重要求を記憶するため、あるジョブの処理時
間が長引き、再度、同じジョブを実行すべきタイミング
となった場合においても、処理を途中で放棄することな
く、可能な限り最後まで処理を継続することができる。 【0090】次に、図4〜図7のジョブ実行サブルーチ
ンについて説明する。 【0091】まず、ステップS500で、ジョブフラグJB
_FLGを参照して実行すべきジョブがクラセンジョブ
でないか否かを調べ、クラセンジョブでないときには、
ラベルALJ10へ分岐し、クラセンジョブのときに
は、ステップS501へ進んで、気筒判別がついているか否
かを調べる。 【0092】そして、気筒判別がついていないときに
は、そのままルーチンを抜けてジョブを実行せず、気筒
判別がついているとき、上記ステップS501からステップ
S502へ進んで、オーバーラップカウンタOLCの値を参
照して多重待ち状態であるか否かを調べる。 【0093】上記ステップS502では、多重待ち状態でな
いとき、ステップS503へ進んで、クラセン割込み毎に算
出されるシステム変数S_ACAS(クランク総合位置
変数)をユーザ変数ACASとし、一方、多重待ち状態
のときには、ステップS504へ分岐し、ユーザ変数ACA
Sを一つ増やして12で割った剰余をとって新たなユー
ザ変数ACASとし、このユーザ変数ACASを0,
1,2,…11,0,1,…とソフトウエア的に更新し
てゆく。 【0094】すなわち、クラセンジョブ及び低優先クラ
センジョブは、自身または優先度の高いジョブに邪魔さ
れて遅れることがあるが、クラセン割込みは正確にクラ
ンク角センサ信号に同期して実行され、システム変数S
_ACASはジョブの遅れに関係なく更新される。 【0095】従って、ジョブ中でシステム変数S_AC
ASを参照して気筒及びクランク位置に係る情報を知
り、この情報に応じた仕事を行なおうとしても、自身が
他のジョブに邪魔されて遅れた場合には、自身の仕事に
対応した気筒及びクランク位置に係る情報を知ることが
できなくなる。このため、クラセンジョブ及び低優先ク
ラセンジョブ中では、多重待ち状態でないときにOS用
のシステム変数S_ACASをユーザ用変数ACASと
して取込み、このユーザ変数ACASをジョブ実行毎に
更新して多重要求の場合にも、自身に対応した気筒及び
クランク位置に係る情報を得て適正な処理がなされるよ
うにするのである。 【0096】その後、上記ステップS503或は上記ステッ
プS504からステップS505へ進み、ジョブのワークエリア
を設定すると、ステップS506で、レベルゼロの割込みを
許可し、ステップS507で、クラセンジョブのセクション
に移る。そして、このクラセンジョブセクションにリン
クされた処理を実行し、ステップS508で、割込みを禁止
してルーチンを抜ける。 【0097】次に、ステップS500で、これから実行すべ
きジョブがクラセンジョブでないときには、ラベルAL
J10のステップS510で、2msジョブでないか否か調
べ、2msジョブのとき、ステップS511で、ジョブのワ
ークエリアを設定すると、ステップS512で、レベルゼロ
の割込みを許可し、ステップS513で、2msジョブのセ
クションに移る。そして、このセクションにリンクされ
ているジョブ本体(ユーザ側の制御ストラテジーに基づ
くルーチン、或は、OS側で用意したサービスルーチ
ン)を実行し、ステップS514で、割込みを禁止してルー
チンを抜ける。 【0098】一方、上記ステップS510で、実行すべきジ
ョブが2msジョブでないときには、ステップS510から
ステップS520へ分岐し、実行すべきジョブが4msジョ
ブか否かを調べる。そして、4msジョブでないときに
は、ラベルALJ30へ分岐し、4msジョブのときに
は、ステップS521で、ジョブのワークエリアを設定する
と、ステップS522へ進む。尚、この4msジョブは、A
/D変換利用ジョブであり、後述するシステムシフトバ
ッファSSHBを介してA/D変換データを利用する。 【0099】ステップS522では、レベルゼロの割込みを
許可し、次いで、ステップS523へ進むと、スイッチ入力
を読込み、ステップS524で、4msジョブのセクション
に移って、リンクされているジョブ本体を実行する。そ
の後、4msジョブのセクションから抜けると、ステッ
プS525で、割込みを禁止し、ステップS526へ進んで、シ
ステムシフトバッファSSHBをシフトしてルーチンを
抜ける。 【0100】上記システムシフトバッファSSHBは、
図20に示すように、8チャンネルの各A/D変換結果
がストアされる先頭オフセットアドレス0,+8,+1
6,+24,+32,+34,+36,+38番の各メ
モリ、及び、4ms毎のクランク同期のA/D変換結果
がストアされる先頭オフセットアドレス−2番地の1ワ
ードのメモリからなり、0.5ms毎に実行される1回
のA/D変換結果が1ワード(2バイト)でストアされ
る。 【0101】先頭オフセットアドレス0番地からは、4
段のシフトメモリとなっており、90°CA毎のA/D
変換結果がストアされ、最新4データ(1回転分)をジ
ョブから参照することができる。また、先頭オフセット
アドレス+32,+34,+36,+38番地は、各1
ワードのメモリであり、なまし処理機能が選択されたと
き、A/D変換結果を加重平均した値がストアされてノ
イズ除去と精度向上を図ることができるようになってお
り、これらのメモリのデータは、低速ジョブで利用でき
る。 【0102】また、各先頭オフセットアドレス+8,+
16,+24番地からは、各4ワードのメモリであり、
4msジョブで利用するようになっている。これらの各
メモリは、最新のA/D変換結果が先頭から数えて、4
msジョブのオーバーラップカウンタOLCの値だけ後
のワードにストアされ、4msジョブ実行に際し、先頭
方向からデータが読出され、ジョブの終了に伴って、後
の各ワードのデータが順に先頭方向にシフトされるの
で、先にストアしたデータから読出されるFIFOバッ
ファとなっている。 【0103】すなわち、A/D変換は、0.5ms毎の
定期割込みにより4ms周期で正確に行なわれるが、4
msジョブは優先度の高いジョブに邪魔されて遅れるこ
とがある。従って、A/D変換の受渡しにFIFOバッ
ファを用い、4msジョブで+8〜,+16〜,+24
〜番地の各FIFOバッファのデータを参照後、上記ス
テップS526で、各FIFOバッファのデータを順にシフ
トするのである。 【0104】一方、上記ステップS520で、実行すべきジ
ョブが4msジョブでなく、ラベルALJ30へ分岐し
たときには、ステップS530で、実行すべきジョブが10
msジョブか否かを調べ、10msジョブのとき、ステ
ップS531で、ジョブのワークエリアを設定し、ステップ
S532で、レベルゼロの割込みを許可すると、ステップS5
33で、10msジョブのセクションに移って、ジョブ本
体を実行し、ステップS534で割込みを禁止してルーチン
を抜ける。 【0105】尚、上記10msジョブのセクションに
は、半回転時間からエンジン回転数を算出するサービス
ルーチン、前述した点火スケジュールを作成するサービ
スルーチンなどがOS側で用意されている。 【0106】また、上記ステップS530で、実行すべきジ
ョブが10msジョブでないときにはステップS540へ分
岐し、実行すべきジョブが低優先クラセンジョブである
か否かを調べる。そして、低優先クラセンジョブでない
ときには、上記ステップS540からラベルALJ50へ分
岐し、実行すべきジョブが低優先クラセンジョブのとき
は、上記ステップS540からステップS541へ進んで、現在
の状態が多重待ち状態であるか否かを調べる。 【0107】そして、現在の状態が多重待ち状態でない
ときには、上記ステップS541からステップS542へ進ん
で、システム変数S_ACAS(クランク総合位置変
数)をユーザ変数ACASとしてステップS544へ進み、
多重待ち状態のときには、上記ステップS541からステッ
プS543へ分岐し、ユーザ変数ACASを一つ増やして1
2で割った剰余をとった後、ステップS544へ進む。 【0108】ステップS544では、ジョブのワークエリア
を設定し、ステップS545で、レベルゼロの割込みを許可
すると、ステップS546で、低優先クラセンジョブのセク
ションに移り、ジョブ本体を実行した後、ステップS547
で割込みを禁止し、ルーチンを抜ける。 【0109】さらに、ラベルALJ50では、ステップ
S550で、実行すべきジョブが50msジョブであるか否
かを調べ、50msジョブのときには、ステップS551へ
進んでジョブのワークエリアを設定し、ステップS552へ
進む。 【0110】ステップS552では、レベルゼロの割込みを
許可すると、ステップS553で、50msジョブのセクシ
ョンに移り、OS側で用意したエンスト処理ルーチン、
気筒別の点火時期リタードルーチン、燃料噴射開始時期
算出ルーチンなどを実行し、また、ユーザ側の制御スト
ラテジーに基づくルーチンを実行する。そして、ジョブ
の終了後、ステップS554で割込みを禁止し、ルーチンを
抜ける。 【0111】一方、上記ステップS550で実行すべきジョ
ブが50msジョブではないときにはステップS560へ分
岐し、ジョブのワークエリアを設定し、ステップS561で
レベルゼロの割込みを許可し、ステップS562へ進んで、
250msジョブのセクション領域へ移行し、ジョブ本
体を実行後、ステップS563で割込みを禁止してルーチン
を抜ける。 【0112】以上のジョブ優先処理においては、クラン
ク位置を常に的確に把握しておく必要があり、クラセン
割込み毎に、図8に示すクランク位置算出サブルーチン
が実行されて前述したクランク位置変数S_CCAS,
S_RCAS,S_ACAS,S_ECASが算出され
る。尚、以下の説明においては、システム変数であるこ
とを示すS_をクランク位置変数から省略する。 【0113】このクランク位置算出サブルーチンでは、
まず、ステップS600で、クラセンタイマの下2バイトを
ソフトタイマの下2バイトにストアする。このクラセン
タイマはECU50に備えられたハードウエアタイマで
あり、本実施例においては、16ビットタイマで最大2
55msまで計数が可能であるが、メモリ上に3バイト
の連続した領域を確保して下2バイトにクラセンタイマ
の2バイトを転写し、クラセンタイマのオーバーフロー
により発生する割込みで3バイト目をカウントアップす
ることによりソフトタイマとして使用する。これによ
り、クランク角センサ39からの信号入力間隔時間(以
下「クラセン間隔」と略記する)を最大64sec(2
55ms×256)まで計数することが可能となり、1
6ビット以上の特別なハードウエアタイマを使用するこ
となく、クランキング時などクラセン間隔が極めて長い
場合にも容易に対応することができる。 【0114】次いで、ステップS601へ進むと、クラセン
間隔が設定時間以下か否かを調べる。この設定時間は、
最大エンジン回転数に対応するクラセン間隔としての時
間、例えば0.3msであり、上記ステップS601でクラ
セン間隔が設定時間以下のときには、ノイズの混入など
によるクラセンタイマの計数エラーとしてステップS602
でアキュムレータAにエラーコード1を格納してルーチ
ンを抜け、また、上記ステップS601で、クラセン間隔が
設定時間より長いときには、クラセンタイマの計数が正
常であるとしてステップS603へ進む。 【0115】ステップS603では、後述するCCAS・R
CAS判別サブルーチンを実行してクランク位置を判別
し、ステップS604で、エラーレベルECASが2である
か否か、すなわち、クランキング時などのように気筒判
別がなされていない状態であるか否かを調べ、ECAS
=2のときには、ステップS605へ分岐してアキュムレー
タAにエラーコード1を格納し、ルーチンを抜ける。 【0116】一方、上記ステップS604で、ECAS≠2
のときには、ステップS606へ進み、ソフトタイマの3バ
イト目を0とする。そしてステップS607へ進み、クラン
ク位置情報変数CCASが1であるか否か、すなわち、
現在のクランク位置がBTDC65°CA〜10°CA
の間(図23参照)であるか否かを調べ、CCAS=1
のときには、ステップS607からステップS609へジャンプ
し、CCAS≠1のときには、ステップS607からステッ
プS608へ進んで、A/D変換リクエストを1増加させ、
ステップS609へ進む。 【0117】このA/D変換リクエストは、クランク角
90°CA毎にクランク同期A/D変換を指示するため
のフラグ的な変数であり、0、1の値をとり、値が1の
ときクランク同期A/D変換を指示する。すなわち、前
述したように、8チャンネルのA/D変換のうち1チャ
ンネルのA/D変換はクランク角90°CA毎に行なわ
れるが、CCASが0になったとき(BTDC97°C
A)と、CCASが2になったとき(BTDC10°C
A)、クランク同期のA/D変換リクエストをセット
し、0.5ms毎のA/D変換順番に対してクランク角
90°毎(正確には、87゜,93゜毎)のA/D変換
を割込ませるのである。 【0118】その後、ステップS609では、気筒情報変数
RCASを3倍してクランク位置情報変数CCASを加
算することにより総合位置変数ACASを算出すると
(ACAS=RCAS×3+CCAS)、ステップS610
で、ソフトタイマを2バイトでリミットし、クラセンタ
イマがオーバーフローしている場合には下2バイトをF
FFF(255ms)としてステップS611へ進む。 【0119】ステップS611では、総合位置変数ACAS
=0,1,2,…11を添字とする配列TCAS[AC
AS](配列の要素)にクラセン間隔データをストア
し、ステップS612で、クランク位置情報変数CCAS=
0,1,2を添字とする配列MTCSX[CCAS]
(配列の要素)にクラセン間隔データをストアする。 【0120】配列TCASは、図21(a)に示すよう
に、ACAS=0,1,2,…11に対応するエンジン
2回転分のクラセン間隔データがストアされた12ワー
ドのクラセン間隔テーブルであり、配列MTCSXは、
同図(b)に示すように、CCAS=0,1,2に対応
する3ヶのクラセン間隔データがストアされた3ワード
のクラセン間隔テーブルである。 【0121】すなわち、上記ステップS603のCCAS・
RCAS判別サブルーチン(詳細は後述する)、及びス
テップS609により各情報変数CCAS,RCAS,AC
ASが更新され、例えば、CCAS=1、RCAS=
1、ACAS=4に更新されて、現在、クランク位置が
#3気筒のBTDC65゜〜10゜CAのとき、クラセ
ンタイマによって計時された#3気筒のBTDC97゜
CAにおけるクラセン信号入力から#3気筒のBTDC
65゜CAにおけるクラセン信号入力までの時間(クラ
セン間隔データ)を、ステップS611で総合位置変数AC
ASをパラメータとして配列TCASのACAS=3の
アドレスにストアすると共に、ステップS612でクランク
位置情報変数CCASをパラメータとして配列MTCS
XのCCAS=0のアドレスにストアする。 【0122】従って、クラセン入力によるクラセン割込
み毎に総合位置変数ACAS、クランク位置情報変数C
CASが更新される都度、配列TCAS,MTCSX内
のデータが順次更新されるので、配列TCASを参照す
ることにより、各気筒の各クランク位置におけるクラセ
ン間隔の変化(回転速度の変化)を知ることができ、各
気筒の失火の有無、燃焼状態などを判断することがで
き、全気筒の運転状況を把握することができる。また、
配列MTCSXを参照することにより、常に最新のクラ
セン間隔を得ることができ、現在の運転状況を迅速に把
握することができる。 【0123】次いで、ステップS613へ進むと、再び、エ
ラーレベルECASの値を調べる。ここでは、前述のス
テップS604においてECAS≠2であることを既に確認
してあるため、エラーレベルECASが1か否か、すな
わち、クランク位置の判別が不安の残る推定状態である
か否かを調べる。 【0124】上記ステップS613でECAS≠1(すなわ
ちECAS=0)であり、クランク位置が確証をもって
判別されているときには、上記ステップS613からステッ
プS614へ進んで、最新3ヶのクラセン間隔データの和
(配列MTCSXにストアされているクラセン間隔デー
タの和)を、3バイトの半回転時間MTCS18として
算出する(MTCS18=ΣMTCSX)。すなわち、
半回転時間MTCS18は、クラセン割込み毎にクラン
ク位置情報変数CCASが更新されて配列MTCSX内
のデータが更新される毎に算出され、BTDC97°,
65°,10°CAの各位置毎にクラセン間隔の移動和
を取ることにより常に最新のデータが得られるようにな
っている。 【0125】一方、上記ステップS613で、ECAS=1
であり、クランク位置の判別が不安の残る推定状態であ
るときには、配列MTCSXから半回転時間MTCS1
8を算出せず、ステップS615で半回転時間推定のサブル
ーチンを実行して半回転時間MTCS18を推定する。 【0126】この半回転時間MTCS18の推定は、前
回のクラセン間隔時間から今回の半回転時間を推定する
ものである。すなわち、図23に示すように、現在のク
ランク位置情報変数CCASが1であれば、前回のクラ
ンク角間角度は32゜CA(BTDC97゜〜65゜C
A間の角度)であり、このクランク角間角度と前回のク
ラセン間隔データとから、次式に基づき半回転時間MT
CS18を算出する。MTCS18=前回のクラセン間
隔×180/32また、CCAS=2のときには、BT
DC65゜〜10゜CA間の角度55゜CAと前回のク
ラセン間隔データから、前回のクラセン間隔×180/
55により半回転時間MTCS18を算出し、さらに、
CCAS=0のときには、BTDC10゜CA〜ATD
C83゜CA(次の気筒のBTDC97゜CA)間の角
度93゜CAと前回のクラセン間隔データとから、前回
のクラセン間隔×180/93により半回転時間MTC
S18を算出する。 【0127】そして、上記ステップS614で半回転時間M
TCS18を算出した後、或は、上記ステップS615で半
回転時間MTCS18を推定した後は、ステップS616へ
進み、3バイトの半回転時間MTCS18を2バイトに
リミットして所定の変数MTCSKにストアすると、ス
テップS617で、この変数MTCSKを2倍して変数MT
CSK4にストアし、ステップS618で、正常終了コード
0をアキュムレータAに格納してルーチンを抜ける。 【0128】そして、前述のジョブ実行サブルーチンに
おいて10ms毎にエンジン回転数が算出され、このエ
ンジン回転数は、3バイトの半回転時間MTCS18を
2バイトにリミットした変数MTCSKの逆数から算出
される。 【0129】詳述すると、毎分回転数rpmの単位時間
(1min)の半分の時間30secを半回転時間MT
CSKで割算することにより、1rpmを単位とする2
バイト単位の変数NRPM、すなわち、エンジン回転数
が算出され(NRPM=30sec/MTCSK)、こ
のエンジン回転数が基本パラメータの1つとして各種の
制御量演算処理に用いられるのである。 【0130】次に、図9に示すフローチャートに従っ
て、上記クランク位置算出サブルーチンのステップS603
で実行されるCCAS・RCAS判別サブルーチンにつ
いて説明する。 【0131】このサブルーチンでは、まず最初に、ステ
ップS800で、カムセンカウンタを0〜4にリミットす
る。このカムセンカウンタで計数されるカム角センサ4
1からのカムパルスの数(クラセン信号入力間のカムパ
ルス数)は、図23に示すように、正常状態の場合0〜
3であるが、ノイズなどの影響により4以上の異常な計
数値となるおそれがあるため、カムセンカウンタを0〜
4にリミットして異常な状態を4で代表するのである。 【0132】次に、ステップS801へ進み、カムセンカウ
ンタ(の計数値)、気筒情報変数RCAS、クランク位
置情報変数CCASから、5×4×2の組合わせ(カム
センカウンタが0〜4の5種類、気筒情報変数RCAS
が0〜3の4種類、クランク位置情報変数CCASが
0,1と2の場合の2種類)に対する状態データがスト
アされている気筒・クランク位置状態マップCCHMA
Pを読む。 【0133】この気筒・クランク位置状態マップCCH
MAPは、図22(a)及び(b)に示すように、クラ
ンク位置情報変数CCASが0或は1の場合と、気筒情
報変数RCASの変化点であるクランク位置情報変数C
CASが2の場合とに分け、カムセンカウンタと気筒情
報変数RCASとの各組合わせの起こり得る全ての状態
に対し、正常か異常か、確定して良いか推定すべきかを
示す状態データがストアされており、現在の状態を評価
し、次にとるべき状態を知ることができる。 【0134】この状態データは2ビットのデータであ
り、ビット0の値により確定か推定かを表わし、ビット
1の値により正常か異常かを表わす。ビット0の値は、
0のとき確定、1のとき推定を示し、図22からわかる
ように、カムセンカウンタが2,3の場合にのみ確定で
あって(図23に示すカムセン信号パターン参照)、そ
れ以外は推定せざるを得ない状態である。また、ビット
1の値は、0のとき正常、1のとき異常を示し、カムセ
ンカウンタが3以下で、且つ、図23によるクランク位
置変数の組合せに合致する場合のみ正常であって、それ
以外は異常な状態である。 【0135】例えば、CCAS=0或は1、すなわち、
ある気筒のBTDC97°〜10°CAに対し、カムセ
ンカウンタが0で気筒情報変数RCASが0となる組合
せは、図23からもわかるように、クランク位置を正常
に推定すれば良い状態であるため、図22に示す気筒・
クランク位置状態マップCCHMAPの該当領域に2進
数で01(正常推定)の状態データがストアされてお
り、さらに、カムセンカウンタが1で気筒情報変数RC
ASが0となる組合せは、明らかに異常であって推定す
るしかない状態であるため、気筒・クランク位置状態マ
ップCCHMAPの該当領域に2進数で11(異常推
定)の状態データがストアされている。 【0136】また、CCAS=2、すなわち、ある気筒
のBTDC10°CA〜ATDC83°CAに対し、カ
ムセンカウンタが3で気筒情報変数RCASが0となる
組合せは、#1気筒のTDCを挟んだクランク位置と正
常に確定できるため、気筒・クランク位置状態マップC
CHMAPの該当領域に2進数で00(正常確定)の状
態データがストアされており、さらに、カムセンカウン
タが2で気筒情報変数RCASが0となる組合せは、明
らかに異常ではあるがカムセン入力が2ヶある以上確定
せざるを得ない状態であるため、気筒・クランク位置状
態マップCCHMAPの該当領域に2進数で10(異常
確定)の状態データがストアされている。 【0137】そして、上記ステップS801で気筒・クラン
ク位置状態マップCCHMAPから状態データを読込む
と、ステップS802へ進み、エラーレベルECASが2で
ないか否か、すなわち、現在の状態が気筒判別のなされ
ていない不明な状態であるか否かを調べ、ECAS=2
のときには、ステップS803で気筒・クランク位置状態マ
ップCCHMAPから読込んだ状態データのビット0が
0か否か、すなわち確定状態か否かを調べ、確定状態の
ときにはステップS804へ進み、確定状態でなく推定状態
であるときにはルーチンを抜けて確定状態となるまで待
つ。 【0138】一方、上記ステップS802でECAS≠2の
ときにはステップS804へ進んで、推定状態か否かを調
べ、確定状態、推定状態に応じてステップS805以降の処
理或はステップS812以降の処理へ進む。また、上記ステ
ップS803において確定状態でステップS804へ進んだとき
には、ステップS805以降の処理へ進む。 【0139】まず、ステップS805以降の処理について説
明すると、このステップS805へ進んだときには、正常、
異常に拘らず気筒判別がなされた確定状態であるため、
図23のタイムチャートからもわかるように、今回のク
ラセン割込みはカムパルスが3ヶ或は2ヶ入力された後
のBTDC97°CAの割込みであるため、クランク位
置情報変数CCASを0にする。 【0140】次いで、ステップS806へ進んでカムセンカ
ウンタが3でないか否かを調べ、カムセンカウンタが3
でないとき、すなわちカムセンカウンタが2のときに
は、#2気筒の点火後であるため、ステップS807で気筒
情報変数RCASを3にしてステップS809へ進み、カム
センカウンタが3のときには、#1気筒の点火後である
ため、ステップS808で気筒情報変数RCASを1にして
ステップS809へ進む。 【0141】ステップS809では、更新したクランク位置
情報変数CCAS、気筒情報変数RCAS、及び、カム
センカウンタをパラメータとして再び気筒・クランク位
置状態マップCCHMAPから状態データを読込み、こ
の状態データのビット1が1であるか、すなわち異常状
態であるか否かを調べる。 【0142】その結果、上記ステップS809において、状
態データのビット1が1で異常状態と判定されるときに
は、クランク位置情報変数CCAS、気筒情報変数RC
ASの更新結果は不安の残る推定であるとしてステップ
S810でエラーレベルECASを1にしてルーチンを抜
け、状態データのビット1が0であり正常状態であると
きには、ステップS811でエラーレベルECASを0とし
てルーチンを抜ける。 【0143】一方、ステップS812以降の処理では、ステ
ップS812で、現在のクランク位置情報変数CCAS(前
回のクラセン割込みで算出されたクランク位置情報変数
CCAS)が2、すなわち、気筒情報変数RCASの変
化点であるか否かを調べ、CCAS=2のときには、ス
テップS812からステップS813へ進んで、気筒情報変数R
CASを1増加させ、ステップS814でクランク位置情報
変数CCASを0にしてステップS817へ進む。 【0144】一方、上記ステップS812で、CCAS≠2
のときには、上記ステップS812からステップS815へ進ん
でカムセンカウンタが0でないか否かを調べ、カムセン
カウンタが0でないときには、前述のステップS813へ分
岐し、カムセンカウンタが0のときには、ステップS816
でクランク位置情報変数CCASを1増加させ、ステッ
プS817へ進む。 【0145】ステップS817では、更新したクランク位置
情報変数CCAS、気筒情報変数RCAS、及び、カム
センカウンタをパラメータとして再び気筒・クランク位
置状態マップCCHMAPから状態データを読込んで異
常状態であるか否かを調べ、状態データのビット1が0
であり、正常状態であるときには、そのまま(現在のエ
ラーレベルECAS=0のまま)ルーチンを抜ける。ま
た、上記ステップS817で、状態データのビット1が1で
異常状態のときには、ステップS818へ進み、クランク位
置情報変数CCAS、気筒情報変数RCASの更新結果
は不安の残る推定であるとしてエラーレベルECASを
1にし、ルーチンを抜ける。 【0146】以上のように、クランク位置変数CCA
S,RCAS,ACAS,ECASにより刻々と変化す
るクランク位置の状態を把握し、さらに、気筒・クラン
ク位置状態マップCCHMAPを用いて、現在の状態を
評価し、次にとるべき状態を知ることができるため、通
常の条件判断による処理に比較して大幅にプログラムを
簡略化することができ、メモリ容量の節約、処理速度の
向上を図ることができるとともに、プログラムの可撓性
を向上して仕様変更に対しても柔軟に対処することがで
きる。 【0147】次に、図10、図11に示す燃料噴射開始
時期算出ルーチンについて説明する。この燃料噴射開始
時期算出ルーチンは、前述したジョブ実行サブルーチン
のステップS553で実行される50msジョブのうちの一
つで、吸気行程直前の10°CAを基準として何ms前
に燃料噴射を開始するのかを、全気筒について設定す
る。 【0148】まず、ステップS1000で始動時かを判断
し、始動時の場合にはステップS1001へ進み、噴射開始
遅れ時間IJDELYを0とし、ステップS1002で噴射
開始区間設定フラグIJTMGFを例えば2の1回噴射
にセットしてサブルーチンを抜ける。 【0149】上記噴射開始遅れ時間IJDELYは後述
する噴射タイマセットマクロ2で設定するタイマ待ち時
間に組込まれるもので、噴射開始区間の始り(BTDC
97゜CAクラセン信号入力(以下「97゜CAクラセ
ン」と略記する)、或はBTDC10゜CAクラセン信
号入力(以下「10゜CAクラセン」と略記する)から
何ms後に噴射開始するのかを決定する。また、上記噴
射開始区間設定フラグIJTMGFにより、#1〜#4
気筒の噴射開始区間が特定される。すなわち、この噴射
開始区間は、#1〜#4気筒毎の噴射開始区間テーブル
IJnTBL(n=#1,#2,#3,#4)に予め格
納されている。図23に示すように、この各噴射開始区
間テーブルIJnTBL(n=#1,#2,#3,#
4)では、#1〜#4気筒の1サイクルを前述のクラン
ク総合位置変数ACASに対応して97°CAクラセン
と10°CAクラセンとで8区間に区分し、各区間をビ
ット7〜ビット0に対応させた1バイトの変数として上
記噴射開始区間設定フラグIJTMGFにて噴射開始区
間を設定する。すなわち、本実施例では、噴射開始区間
テーブルIJnTBLの各噴射開始区間を、吸気行程の
後半を0、前半を1、排気行程の後半を2、前半を3、
燃焼行程の後半を4、前半を5、さらに、圧縮行程の後
半を6、前半すなわち吸気行程終了直後を7と定義して
いる。但し、噴射開始区間0では噴射処理を行わない。 【0150】従って、上記ステップS1002において、I
JTMGF=2は、8ビットの変数で表せば00000
010であるため、噴射開始区間1(10°CAのクラ
セン)から待ち時間無しで燃料噴射が開始される。 【0151】一方、上記ステップS1000で始動時ではな
いと判断されてステップS1003へ分岐すると、噴射開始
セット時間IJTIMEがゼロかを判断し、IJTIM
E=0の場合、上記ステップS1001へ戻りステップS100
1,S1002を経てルーチンを抜ける。 【0152】この噴射開始セット時間IJTIMEはユ
ーザ側の制御ストラテジーで設定するもので、例えば、
この噴射開始セット時間IJTIMEに要求噴射幅IJ
SEIn(n=#1,#2,#3,#4)を代入すれ
ば、噴射エンドを吸気行程直前のBTDC10°CAに
ほぼ固定することができる。また、この噴射開始セット
時間IJTIMEを任意に設定することで噴射エンド制
御を行うことができる。 【0153】従って、ユーザ側の制御ストラテジーにお
いてIJTIME=0と設定することも考えられ、この
場合には上記ステップS1003から、上記ステップS1001へ
戻り、ステップS1002で噴射開始区間1(10°CAク
ラセン)から待ち時間無しで噴射を開始する。 【0154】また、ステップS1003でIJTIME≠0
と判断されてステップS1004へ進むと、このステップS10
04以下において、噴射開始セット時間IJTIMEに基
づく噴射開始区間及び噴射開始遅れ時間IJDELYを
算出する。 【0155】すなわち、上記噴射開始セット時間IJT
IMEを噴射開始区間毎のクラセン間隔(BTDC97
°〜10°CA或はBTDC10°〜ATDC83°C
A間の間隔時間)で順次、ゼロ或は負になるまで減算し
て噴射開始区間を特定するとともに、この特定した噴射
開始区間の始め(97°CAクラセン或は10°CAク
ラセン)から何ms後に燃料噴射を開始すれば良いかを
噴射開始遅れ時間IJDELYにより設定する。 【0156】まず、ステップS1004では、上記噴射開始
セット時間IJTIMEからクラセン間隔を減算し、そ
の値をアキュムレータAに格納し、ステップS1005でこ
のアキュムレータAの値が正か、ゼロあるいは負かを判
断し、A≦0場合、ステップS1006へ進み、噴射開始遅
れ時間IJDELYを上記アキュムレータAに格納した
値の2の補数で設定し(IJDELY=−A)、ステッ
プS1007で噴射開始区間設定フラグIJTMGFを4と
してルーチンを抜ける。この場合、噴射開始区間は2で
あり、97°CAクラセンから上記噴射開始遅れ時間I
JDELY後に燃料噴射が開始される。 【0157】一方、上記ステップS1005で、A>0と判
断されると、ステップS1008へ分岐し、上記アキュムレ
ータAの値を、このアキュムレータAに格納した値から
クラセン間隔を減算した値とし(A=A−クラセン間
隔)、ステップS1009でこのアキュムレータAの値を参
照し、A≦0の場合、ステップS1010へ進み、噴射開始
遅れ時間IJDELYを上記アキュムレータAに格納し
た値の2の補数で設定し(IJDELY=−A)、ステ
ップS1011で噴射開始区間設定フラグIJTMGFを8
として、ルーチンを抜ける。この場合、噴射開始区間は
3であり、一つ前の10°CAクラセンから噴射開始遅
れ時間IJDELY後に燃料噴射が開始される。 【0158】一方、上記ステップS1009で、A>0と判
断されると、ステップS1012へ分岐し、上記アキュムレ
ータAの値を、このアキュムレータAに格納した値から
クラセン間隔を減算した値とし(A=A−クラセン間
隔)、ステップS1013でこのアキュムレータAの値を参
照し、A≦0の場合、ステップS1014へ進み、噴射開始
遅れ時間IJDELYを上記アキュムレータAの値の2
の補数で設定し(IJDELY=−A)、ステップS101
5で噴射開始区間設定フラグIJTMGFを16として
ルーチンを抜ける。この場合、噴射開始区間は4であ
り、一つ前の97°CAクラセンから上記噴射開始遅れ
時間IJDELY後に燃料噴射が開始される。 【0159】一方、上記ステップS1013で、A>0と判
断されると、ステップS1016へ分岐し、上記アキュムレ
ータAの値を、このアキュムレータAに格納した値から
クラセン間隔を減算した値とし(A=A−クラセン間
隔)、ステップS1017でこのアキュムレータAに格納し
た値を参照し、A≦0の場合、ステップS1018へ進み、
噴射開始遅れ時間IJDELYを上記アキュムレータA
の値の2の補数で設定し(IJDELY=−A)、ステ
ップS1019で噴射開始区間設定フラグIJTMGFを3
2としてルーチンを抜ける。この場合、噴射開始区間は
5であり、二つ前の10°CAクラセンから噴射開始遅
れ時間IJDELY後に燃料噴射が開始される。 【0160】一方、上記ステップS1017で、A>0と判
断されると、ステップS1020へ分岐し、上記アキュムレ
ータAの値を、このアキュムレータAに格納した値から
クラセン間隔を減算した値とし(A=A−クラセン間
隔)、ステップS1021でこのアキュムレータAに格納し
た値を参照し、A≦0の場合、ステップS1022へ進み、
噴射開始遅れ時間IJDELYを上記アキュムレータA
の値の2の補数で設定し(IJDELY=−A)、ステ
ップS1023で噴射開始区間設定フラグIJTMGFを6
4としてルーチンを抜ける。この場合、噴射開始区間は
6であり、二つ前の97°CAクラセンから噴射開始遅
れ時間IJDELY後に燃料噴射が開始される。 【0161】一方、上記ステップS1021で、A>0と判
断されると、ステップS1024へ分岐し、上記アキュムレ
ータAの値を、このアキュムレータAに格納した値から
クラセン間隔を減算した値とし(A=A−クラセン間
隔)、ステップS1025でこのアキュムレータAに格納し
た値を参照し、A≦0の場合、ステップS1026へ進み、
噴射開始遅れ時間IJDELYを上記アキュムレータA
に格納した値の2の補数で設定し(IJDELY=−
A)、ステップS1027で噴射開始区間設定フラグIJT
MGFを128としてルーチンを抜ける。この場合、噴
射開始区間は7であり、三つ前の10°CAクラセンか
ら噴射開始遅れ時間IJDELY後に燃料噴射が開始さ
れる。 【0162】一方、上記ステップS1025で、A>0と判
断されると、ステップS1028へ分岐し、噴射開始遅れ時
間IJDELYを0とし、ステップS1029で噴射開始区
間設定フラグIJTMGFを128としてルーチンを抜
ける。この場合、噴射開始区間は7であり、三つ前の1
0°CAクラセンから待ち時間なしで燃料噴射が開始さ
れる。すなわち、噴射開始区間7から待ち時間なしで開
始される燃料噴射が最大噴射量となる。 【0163】例えば、図24(a)に示すように、噴射
開始セット時間IJTIMEに基づいて噴射開始区間が
5(IJTMGF=32)に設定された場合、噴射開始
区間5から噴射開始遅れ時間IJDELY後に燃料噴射
が開始される。これを図23の総合位置変数ACASに
対応させて説明すれば、#1気筒ではACAS=2、#
3気筒ではACAS=5、#2気筒ではACAS=8、
#4気筒ではACAS=11となる。 【0164】尚、上記フローチャートでは噴射開始区間
設定フラグIJTMGFのビット指定を1気筒当り1カ
所としているが、噴射開始区間設定フラグIJTMGF
で複数のビットを指定して、1サイクル中に複数回噴射
させれば、例えば、初回噴射で気化の促進を図り、最後
の噴射で空燃比をトータル的に調整するすることができ
るばかりでなく、結果として、加速時の増量等に対して
も後の噴射量を調整することで柔軟に対応することがで
きる。 【0165】また、本フローチャートでは、噴射開始区
間を50msec毎に設定しているため、エンジン回転
数が9000〜10000rpm等の高回転数に達して
もメインCPU58の負担が増加することはなく、高回
転数域でも噴射エンド制御が可能になる。 【0166】図12は噴射タイマセットサブルーチン
で、図2に示すクラセンによる割込み処理ルーチンのス
テップS205で実行されるもので、噴射開始区間毎に噴射
タイマをセットする。 【0167】まず、ステップS1100でエラーレベルEC
ASが2かを判断し、ECAS=2の場合、クランク位
置の判別が不明な状態であるため、以降の処理をせずサ
ブルーチンを抜け、また、ECAS≠2の場合ステップ
S1101へ進み、クランク位置情報変数CCASが1かを
判断し、CCAS=1の場合、演算不要と判断してルー
チンを抜ける。図23に示すように、CCAS=1の場
合は65°CAクラセンの割込みであり、既に現噴射開
始区間における噴射タイマのセットが終了しているため
直ちにサブルーチンを抜け、処理負担を軽減する。一
方、CCAS≠1の場合は、97°CAクラセンの割込
みか、10°CAクラセンの割込みの何れかであり、噴
射開始区間の始りであるため、ステップS1102以下にお
いて現噴射開始区間での噴射幅及び噴射開始時期を設定
する。 【0168】まず、ステップS1102〜ステップS1105で
は、後述する噴射タイマセットマクロ1を全気筒につい
て実行し、現噴射開始区間における噴射幅(以下「有効
噴射幅」とする)TEIJAn(n=#1,#2,#
3,#4)を全気筒について設定する。 【0169】そして、ステップS1106で、上記各ステッ
プS1102〜ステップS1105で各々設定した有効噴射幅TE
IJAnが全てゼロかを判断し、全てゼロの場合、噴射
タイマを再セットする必要がないためサブルーチンを抜
ける。また、少なくとも一つの気筒がTEIJAn≠0
の場合には、ステップS1107へ進み、全ての噴射タイマ
を停止状態とし、その間、以下のステップS1108〜ステ
ップS1111の処理を行う。 【0170】このステップS1108〜ステップS1111では、
後述する噴射タイマセットマクロ2を全気筒について実
行し、上記噴射タイマセットマクロ1で設定した有効噴
射幅TEIJAnに基づく噴射時間を全気筒分設定す
る。 【0171】そして、ステップS1112で全ての噴射タイ
マを再スタートさせてサブルーチンを抜ける。 【0172】なお、上記ステップS1107で、全ての噴射
タイマが停止されると、噴射時間が計時されないため燃
料噴射中の気筒では燃料噴射が続行され、また噴射停止
中の気筒では噴射停止状態が続行される。また、上記ス
テップS1108〜ステップS1112で設定した噴射時間には噴
射タイマを停止した時間に相当する処理時間が考慮され
ている。 【0173】上記噴射タイマセットサブルーチンにおけ
るステップS1102〜ステップS1105で実行される気筒毎の
噴射タイマセットマクロ1は図13,図14に示す噴射
タイマセットマクロ1を示すフローチャートにて実行さ
れる。尚、この噴射タイマセットマクロ1のプログラム
は#1気筒の噴射タイマセットルーチンを基本プログラ
ムとし、これを#2〜#4気筒にも応用できるようにマ
クロ化したものである。 【0174】まず、ステップS1200で当該#n(n=
1,2,3或は4)気筒の現在の噴射開始区間番号を、
クランク総合位置変数ACASに基づき当該#n気筒の
噴射開始区間テーブルIJnTBL(図23)を参照し
て調査し、ステップS1201で噴射開始区間番号がゼロか
を判断する。そして、噴射開始区間がゼロの場合、ステ
ップS1202へ進み、噴射開始区間がゼロでない場合ステ
ップS1210へ進む。 【0175】噴射開始区間0の時は 吸気行程後半であ
り噴射処理を行わない為、ステップS1202ないしステッ
プS1209で次回の燃料噴射に備え燃料噴射の初期化処理
を実行する。まず、ステップS1202で当該#n気筒の累
積噴射幅TEIJBnをゼロとし、ステップS1203でユ
ーザ側ジョブから燃料カット要求があるかを判断し、燃
料カット要求がない場合ステップS1204へ進み、燃料カ
ット要求がある場合にはステップS1208へ進む。 【0176】燃料カット要求なしと判断してステップS1
204へ進むと、燃料カット状態フラグPRCUTの値を
参照して当該#n気筒が燃料カット状態かを判断し、燃
料カット状態ではない場合ステップS1205へ進み、また
燃料カット状態の場合ステップS1206へ進む。 【0177】この燃料カット状態フラグPRCUTは#
1〜#4気筒をビット0〜ビット3の4ビットに対応さ
せて表したもので、ユーザ側ジョブで燃料カットが要求
された時の最初のルーチンでセットされ、また燃料カッ
ト要求解除後の最初のルーチンでクリアされる。 【0178】上述したように、この燃料カット状態フラ
グPRCUTは、噴射開始区間0において当該#n気筒
に対応するビットがセットされているかを判断し、ユー
ザ側ジョブから燃料カット要求がなく、しかも、この燃
料カット状態フラグPRCUTがセットされている気筒
は次のサイクルで燃料が噴射されない。 【0179】そして、燃料カット状態ではないと判断さ
れてステップS1205へ進むと、噴射開始区間0では噴射
処理を行わないため当該#n気筒の有効噴射幅TEIJ
Anをゼロにして当該#n気筒の噴射タイマセットマク
ロ1を終了する。 【0180】また、上記ステップS1204から燃料カット
状態と判断されてステップS1206へ進むと、ユーザ側ジ
ョブから燃料カット要求がなく、燃料カット状態フラグ
PRCUTはセットされているので、復帰後、第1回目
のルーチンであり、次のサイクルにおける燃料カットリ
カバリに備え当該#n気筒の噴射開始区間ゼロで付着補
正量分に相当する燃料を1回噴射する為、ユーザ側ジョ
ブで設定した燃料付着補正量TEFUCHで当該#n気
筒の有効噴射幅TEIJAnを更新し、ステップS1207
で燃料カット状態フラグPRCUTの当該#n気筒に対
応するビットをクリアした後、当該#n気筒の噴射タイ
マセットマクロ1を終了する。 【0181】その結果、燃料カット及び燃料カットリカ
バリに備える付着補正を気筒毎に設定することができ
る。 【0182】また、上記ステップS1203で、ユーザ側ジ
ョブから燃料カット要求ありと判断した場合には、噴射
処理を行わない噴射開始区間0で、しかも燃料カットが
要求されているため、ステップS1208で有効噴射幅TE
IJAnをクリアし、ステップS1209で燃料カット状態
フラグPRCUTの当該#n気筒に対応するビットをセ
ットして、当該#n気筒の噴射タイマセットマクロ1を
終了する。 【0183】また、上記ステップS1201で現在の噴射開
始区間がゼロ以外、すなわち、噴射処理領域の区間であ
ると判断された場合には、ステップS1210以下で通常の
噴射処理を行う。まず、ステップS1210では、燃料カッ
ト状態フラグPRCUTの当該#n気筒のビットの値を
参照し、当該#n気筒が燃料カット状態かを判断し、燃
料カット状態の場合ステップS1211へ進み、有効噴射幅
TEIJAnをゼロにして当該#n気筒の噴射タイマセ
ットマクロ1を終了する。 【0184】一方、上記ステップS1210で燃料カット状
態ではないと判断されるとステップS1212で今より後の
区間では噴射しないかを、噴射開始区間設定フラグIJ
TMGFの値を参照して判断し、今より後の区間におい
ても噴射すると判断した場合、ステップS1213へ進み、
また、今より後の区間では噴射しないと判断した場合、
ステップS1218へ進む。 【0185】上記ステップS1212は1サイクル中におけ
る複数回噴射に対応したステップで、上記噴射開始区間
設定フラグIJTMGFのビット0〜ビット7で指定し
た区間が2箇所以上ある場合、例えば、図24(b)に
示すように、IJTMGF=32+4であれば、区間5
と2が噴射開始区間であり、噴射開始区間5(図23参
照)においては今より後の区間で噴射されるためステッ
プS1213へ進み、一方、噴射開始区間2では今より後の
区間で噴射しないためステップS1218へ進む。 【0186】そして、ステップS1213へ進むと、現在の
区間で噴射するかを、上記噴射開始区間設定フラグIJ
TMGFの値を参照してその指示値が前記ステップS120
0で検索した現在の噴射開始区間番号と一致するかによ
り判断し、現在の区間で噴射しない場合、ステップS121
4で有効噴射幅TEIJAnをゼロにして当該#n気筒
の噴射タイマセットマクロ1を終了する。 【0187】一方、上記ステップS1213で現在の区間で
噴射すると判断された場合には、ステップS1215へ進
み、ユーザ側ジョブで10ms毎に設定される気筒別要
求噴射幅IJSEInを2のn乗(n:0,1,2等、予
め設定し、或は1サイクル中の噴射回数に応じて設定す
る値)で除算して1回当りの噴射量を求め、その値をア
キュムレータAに格納し、ステップS1216でこのアキュ
ムレータAに格納した値で当該#n気筒の有効噴射幅T
EIJAnを設定し、ステップS1217で、上記アキュム
レータAの値に累積噴射幅TEIJBnを足し込み、噴
射タイマセットマクロ1を終了する。 【0188】図24(b)に示すように、噴射開始区間
が2箇所ある場合、上記次数nを1とすれば、最後の噴
射開始区間では、最新の気筒別要求噴射幅IJSEIn
の1/2に相当する有効噴射幅が設定される。 【0189】また、上記ステップS1212からステップS12
18へ進むと、現在の区間で噴射するかを上記ステップS1
213と同様、上記噴射開始区間設定フラグIJTMGF
の値を参照して判断し、現在の区間で噴射する場合、ス
テップS1219へ進み、また現在の区間で噴射しない場
合、ステップS1223へ進む。 【0190】そして、ステップS1219では、気筒別要求
噴射幅IJSEInから上記累積噴射幅TEIJBnを
減算した値をアキュムレータAに格納し、ステップS122
0で、このアキュムレータAの値で有効噴射幅TEIJ
Anを設定する。 【0191】次いで、ステップS1221で累積噴射幅TE
IJBnを要求噴射幅IJSEInとして、ステップS1
222へ進む。すなわち、現在の区間が噴射終了区間であ
り、これより後の区間では噴射しないため、このルーチ
ンにおいては累積噴射幅TEIJBnを要求噴射幅IJ
SEInと同一の値にする。その結果、例えば、1サイ
クル中1回噴射の場合には,TEIJBn=0であるた
めTEIJAn=IJSEInとなる。そして、次回の
噴射開始区間でのルーチン実行時には、TEIJBn=
IJSEIn=0となる。 【0192】そして、ステップS1222で噴射待ち設定フ
ラグFLG_IJをセットして噴射タイマセットマクロ
1を終了する。すなわち、このルーチンでは当該#n気
筒のサイクル中における最後の噴射であり、噴射待ち設
定フラグFLG_IJをセットすることで、後述する噴
射タイマセットマクロ2で設定される噴射終了時期を例
えば吸気行程直前の10°CAクラセンに合わせること
ができる。 【0193】一方、上記ステップS1218からステップS12
23へ進むと、気筒別要求噴射幅IJSEInから上記ス
テップS1221で設定した累積噴射幅TEIJBnを減算
した値をアキュムレータAに格納する。 【0194】そして、ステップS1224で上記アキュムレ
ータAの値を参照し、A<0、すなわち、運転条件が変
化して要求噴射量IJSEInが減少した場合、ステッ
プS1226へ進み、また、A≧0、すなわち、要求噴射量
IJSEInが増加したか或は変化していない場合、ス
テップS1225へ進む。燃料噴射幅がユーザ側ジョブにお
いて10ms毎に設定されるため、次のルーチン実行時
に読込む要求噴射幅IJSEInが前回のルーチン実行
時において読込んだ要求噴射幅IJSEInと相違して
いる場合、その差分を増量、或は減量することで、常に
最新の値で有効噴射幅TEIJAnを設定することがで
きるため運転条件の変化に対する追従性が良くなる。 【0195】その後、上記ステップS1224からステップS
1225へ進むと、上記アキュムレータAの値と噴射幅の許
容変動値、例えば0.5msとを比較し、A>0.5m
sの場合ステップS1226へ進み、A≦0.5msの場合
には前記ステップS1214へ進み、有効噴射幅TEIJA
nをゼロにして当該#n気筒の噴射タイマセットマクロ
1を終了する。 【0196】また、ステップS1224或はステップS1225か
らステップS1226へ進むと、有効噴射幅TEIJAnを
上記アキュムレータAの値(ステップS1224からの場合
は負の値)で設定し、ステップS1227で累積噴射幅TE
IJBnを上記要求噴射幅IJSEInとして、噴射タ
イマセットマクロ1を終了する。 【0197】上記噴射タイマセットサブルーチンにおけ
るステップS1108〜ステップS1111での噴射タイマセット
マクロ2は図15,図16に示す噴射タイマセットマク
ロ2を示すフローチャートにて実行される。尚、この噴
射タイマセットマクロ2のプログラムは上記噴射タイマ
セットマクロ1を示すフローチャートと同様に#1気筒
のタイマセットルーチンを基本プログラムとし、これを
#2〜#4気筒にも応用できるようにマクロ化したもの
である。 【0198】まず、ステップS1300で噴射タイマの状態
から前回の噴射開始区間で設定した燃料の噴射状況を判
断し、今回の噴射開始区間においても継続して噴射中の
場合ステップS1301へ進み、噴射待ち状態が継続されて
いる場合ステップS1307へ進み、また、噴射が終了され
ている場合ステップS1312へ進む。 【0199】継続して噴射中と判断されてステップS130
1へ進むと、停止中の噴射タイマの現状のタイマ値に、
当該#n気筒の前記噴射タイマセットマクロ1で設定し
た正或は負の値の有効噴射幅TEIJAn(ms)を加
算し、その値をアキュムレータAに格納する。従って、
前回のルーチンで一旦設定した噴射タイマの値がその後
の運転条件の変化に基づいて設定した最新の有効噴射幅
TEIJAnで修正されることになる。 【0200】次いで、ステップS1302で、上記キュムレ
ータAの値から処理時間(噴射タイマ停止から再セット
するまでの時間)を減算し、この減算した値をステップ
S1303で、ゼロから1サイクルの最大噴射量である2回
転時間の間にリミットし(0≦A<2回転時間、従っ
て、Aが負の場合にはA=0となる)、ステップS1304
で、現在噴射中であるためタイマ待ち時間を0とし、ス
テップS1305で噴射タイマのリロード値を上記アキュム
レータAの値で設定し、ステップS1306で上記リロード
値に対応する噴射パルスの出力パターンをタイマにセッ
トして当該#n気筒の噴射タイマセットマクロ2を終了
する。 【0201】その結果、1回噴射ではその噴射区間が過
ぎた後の区間で、複数回噴射では最後の噴射区間を過ぎ
た後の区間で、今回の区間で設定した有効噴射幅TEI
JAnが前回の区間で設定した値に比し、0.5ms以
上増加している場合には噴射タイマが延長され、また有
効噴射幅TEIJAnが減少している場合には、最後の
噴射区間の噴射タイマが短縮されて、1吸気行程中の気
筒に供給する噴射量の合計が調整される。 【0202】一方、上記ステップS1300で噴射待ち状態
が継続されていると判断されてステップS1307へ進む
と、噴射タイマにセットされているタイマリロード値
に、今回の区間で設定した正或は負の値の有効噴射幅T
EIJAnを加算して、その値をアキュムレータAに格
納し、ステップS1308で、上記アキュムレータAの値
を、ゼロから1サイクルの最大噴射量である2回転時間
にリミットし(0≦A<2回転時間)、ステップS1309
で直ちに噴射を行うべくタイマ待ち時間を0として、ス
テップS1310でタイマリロード値を上記アキュムレータ
Aに格納されている値で設定し、ステップS1311で上記
タイマリロード値に対応する噴射パルスの出力パターン
をタイマにセットして当該#n気筒の噴射タイマセット
マクロ2を終了する。 【0203】上記タイマ待ち時間は、噴射終了時期を調
整するために、後述するステップS1325で設定されるも
のであるが、前回の噴射開始区間で設定された待ち時間
が今回の噴射開始区間においても依然と計時されている
場合には、タイマ待ち時間が異常に長いので、上記ステ
ップS1309でゼロにし、今回の噴射開始区間で直ちに噴
射を開始し、1吸気行程中に供給する噴射量を調整す
る。 【0204】また、上記ステップS1300で前回の噴射開
始区間での噴射が既に終了していると判断して、ステッ
プS1312へ進むとアキュムレータAに有効噴射幅TEI
JAnを格納し、ステップS1313で、このアキュムレー
タAの値が正か負あるいはゼロかを判断し、A≦0場合
ステップS1314へ進み、また、A>0の場合ステップS13
18へ分岐する。 【0205】ステップS1314では、有効噴射幅TEIJ
Anが増加してしないので1サイクル中の噴射を終了さ
せるため、噴射待ち設定フラグFLG_IJをクリア
し、ステップS1315でタイマ待ち時間をゼロとし、ステ
ップS1316で噴射タイマのリロード値をゼロとし、ステ
ップS1317で出力パターンをゼロとして当該#n気筒の
噴射タイマセットマクロ2を終了する。 【0206】また、上記ステップS1313で有効噴射幅T
EIJAnが正の場合には、噴射量の増加分を補償する
ためステップS1318で、上記アキュムレータAに、他の
制御ストラテジーで設定した気筒別の無駄時間TSIN
Jn(n=#1,#2,#3,#4)を加算し、ステッ
プS1319で上記アキュムレータAに格納されている値が
1サイクルの最大噴射量である2回転時間を越えている
場合、2回転時間にリミットし(A<2回転時間)、ス
テップS1320で噴射待ち設定フラグFLG_IJの値を
参照して噴射待ち状態ではないかを判断し、噴射待ち状
態ではない場合、すなわち、噴射待ち設定フラグFLG
_IJがクリアされている場合には、ステップS1321へ
進み、増量分を直ちに噴射させるべくタイマ待ち時間を
0として、ステップS1322でタイマリロード値を上記ア
キュムレータAの値(TEIJAn+TSINJn)で
設定し、ステップS1323で上記タイマリロード値に対応
する噴射パルスの出力パターンを噴射タイマにセットし
て当該#n気筒の噴射タイマセットマクロ2を終了す
る。 【0207】一方、上記ステップS1320で噴射待ち状態
と判断されてステップS1324へ進むと、噴射待ち設定フ
ラグFLG_IJをクリアした後、ステップS1325で、
上記噴射開始時期算出ルーチンで設定した噴射開始遅れ
時間IJDELYでタイマ待ち時間を設定し、ステップ
S1326でタイマリロード値を上記アキュムレータAの値
で設定し、 ステップS1327で上記タイマリロード値に対
応する噴射パルスの出力パターンを噴射タイマにセット
して当該#n気筒の噴射タイマセットマクロ2を終了す
る。その結果、この噴射開始区間の始りから所定タイマ
待ち時間(IJDELY)後に燃料噴射が開始される。 【0208】以上の結果、図25に示すように、燃料噴
射開始時期の算出ルーチンで設定した噴射開始区間設定
フラグIJTMGFによるビット指定で、1サイクル中
の噴射回数を4回、3回、2回等、複数回に設定するこ
とができる。また、複数回噴射において、最終回以外の
有効噴射幅を要求噴射幅の1/4,1/2、あるいは1
/1等、任意に設定することができ、最終回噴射におい
て1サイクル中の噴射幅の合計が最新の要求噴射幅にな
るように調整することができる。さらに、最終回噴射の
噴射開始区間内で噴射が終了しない場合には、噴射タイ
マを延長し、また有効噴射幅が減少した場合には、噴射
タイマを短縮して加速増量等過渡時の追従性を良くす
る。 【0209】なお、図25(b)は、4回噴射(IJT
MGF=128+32+8+2)で、1噴射当りの有効
噴射幅が要求噴射幅の1/4、同図(c)は、3回噴射
(IJTMGF=32+8+2に設定)で、1噴射当り
の有効噴射幅が要求噴射幅の1/4、同図(d)は、2
回噴射(IJTMGF=16+2に設定)で、1噴射当
りの有効噴射幅が要求噴射幅の1/1、同図(e)は、
2回噴射(IJTMGF=4+2に設定)で、1噴射当
りの有効噴射幅が要求噴射幅の1/1にそれぞれ設定し
た場合の例を示したものである。 【0210】以上、本発明の一実施例について説明した
が、これに限定されず、多気筒エンジンであればよく、
また、水平対向エンジン以外のエンジンにも適用するこ
とができる。 【0211】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
筒別に噴射開始区間を設定するに際し、気筒及びクラン
ク位置を示す気筒別クランク位置区間を総合的に表すク
ランク総合位置変数をパラメータとして、各気筒毎に1
サイクルを、吸気行程後半、吸気行程前半、排気行程後
半、排気行程前半、燃焼行程後半、燃焼行程前半、圧縮
行程後半、圧縮行程前半の8区間に区分し、この各区間
を固有の数値で表した各気筒毎の噴射開始区間テーブル
を備える。そして、設定された噴射開始セット時間を、
予め設定された時間周期で実行される割込み処理におい
て、上記区間の起点クランク角を示すクランク角センサ
信号入力から該区間の終点クランク角を示すクランク角
センサ信号入力までの間隔時間で順次ゼロ或いは負にな
るまで減算して、燃料噴射を行う噴射開始区間を特定
し、該特定された噴射開始区間を表す変数を噴射開始区
間設定フラグにセットする。そして、クランク角センサ
信号入力によるエンジン回転同期により実行される割込
み処理において、現在の気筒及びクランク位置を表す上
記クランク位置総合変数により該当気筒の上記噴射開始
区間テーブルを参照し、該テーブル参照により得た数値
により表される区間と上記噴射開始区間設定フラグにセ
ットされた変数により指定されている区間とを比較し
て、これら両区間の一致により燃料噴射開始区間を決定
する。従って、エンジン回転同期の割込み処理において
はテーブル参照と、該テーブル参照により得た数値によ
り表される区間と上記噴射開始区間設定フラグにセット
された変数により指定されている区間との一致判断と
で、噴射開始区間が決定されるため、処理が簡素化して
エンジン回転に同期して実行する割込み処理の負担を著
しく軽減することができ、エンジン回転に同期して実行
する割込み処理の頻度が高くなるエンジン高回転時であ
っても処理に余裕ができて、他の制御処理に支障をきた
すこと無く、良好な燃料噴射制御性を得ることができ
る。 【0212】テーブル参照により得た数値により表され
る現在の区間が燃料噴射開始区間であって、1サイクル
中において現在の区間よりも後の区間でも燃料噴射開始
区間が設定されているとき、現在の気筒別要求噴射幅に
基づいて該当気筒における1回当たりの噴射量を求めて
該噴射量を当該気筒の有効噴射幅として設定すると共
に、該噴射量を累積噴射幅に足し込む。また、現在の区
間が最終の燃料噴射開始区間であるとき、現時点の気筒
別要求噴射幅から上記累積噴射幅を減算して有効噴射幅
を設定すると共に、現時点の累積噴射幅を要求噴射幅と
する。また、1サイクル中において現在の区間が上記最
終の燃料噴射開始区間よりも後の区間のとき、現時点の
気筒別要求噴射幅から上記累積噴射幅を減算して、該減
算値により有効噴射幅を設定すると共に、現時点の累積
噴射幅を要求噴射幅とする。そして、1サイクル中にお
いて現在の区間が上記最終の燃料噴射開始区間よりも後
の区間であって、上記減算値により設定した有効噴射幅
が前回の区間で設定した有効噴射幅より増加していると
き、現在噴射中であれば噴射タイマを延長し、噴射が終
了していれば噴射タイマを再セットして噴射を開始し、
一方、上記減算値により設定した有効噴射幅が前回の区
間で設定した有効噴射幅より減少しているとき、現在噴
射中であれば噴射タイマを短縮する。従って、最終の燃
料噴射開始区間後も、すなわち、最終の燃料噴射開始後
も、常に最新の気筒別要求噴射幅と、現在まで噴射した
累積噴射幅との比較により、最新の気筒別要求噴射幅に
対応して燃料噴射量を的確に増減補正して燃料噴射する
ことができ、加減速等の過渡時であっても運転条件の変
動に対応して燃料噴射制御における追従性を著しく向上
することができる。 【0213】
【図面の簡単な説明】 【図1】0.5ms毎の定期割込み処理を示すフローチ
ャート 【図2】クラセン割込み処理を示すフローチャート 【図3】ジョブ優先処理を示すフローチャート 【図4】ジョブ実行サブルーチンを示すフローチャート 【図5】同上 【図6】同上 【図7】同上 【図8】クランク位置算出サブルーチンを示すフローチ
ャート 【図9】CCAS・RCAS判別サブルーチンを示すフ
ローチャート 【図10】燃料噴射開始時期算出ルーチンを示すフロー
チャート 【図11】同上 【図12】噴射タイマセットサブルーチンを示すフロー
チャート 【図13】噴射タイマセットマクロ1ルーチンを示すフ
ローチャート 【図14】同上 【図15】噴射タイマセットマクロ2ルーチンを示すフ
ローチャート 【図16】同上 【図17】ジョブの実行状態を示す説明図 【図18】ジョブフラグの説明図 【図19】ジョブ実行中フラグとオーバーラップカウン
タの変化を示す説明図 【図20】システムシフトバッファの説明図 【図21】クラセン間隔テーブルの説明図 【図22】気筒・クランク位置状態マップの説明図 【図23】クランク位置、カム位置とクランク位置変
数、噴射開始区間テーブル及び気筒別行程順のタイムチ
ャート 【図24】噴射開始区間、及び噴射開始区間設定フラグ
の説明図 【図25】噴射タイマコントロールを示すタイムチャー
ト 【図26】エンジン系の概略構成図 【図27】クランクロータとクランク角センサの正面図 【図28】カムロータとカム角センサの正面図 【図29】電子制御系の回路構成図 【符号の説明】 1…エンジン IJnTBL…噴射開始区間テーブル IJTMGF…噴射開始区間設定フラグ TEIJAn…有効噴射幅 IJSEIn…要求噴射幅

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】気筒及びクランク位置を示す気筒別クラン
    ク位置区間を総合的に表すクランク総合位置変数をパラ
    メータとして、各気筒毎に1サイクルを、吸気行程後
    半、吸気行程前半、排気行程後半、排気行程前半、燃焼
    行程後半、燃焼行程前半、圧縮行程後半、圧縮行程前半
    の8区間に区分し、この各区間を固有の数値で表した各
    気筒毎の噴射開始区間テーブルを備え、 設定された噴射開始セット時間を、予め設定された時間
    周期で実行されるコンピュータ割込み処理により、上記
    区間の起点クランク角を示すクランク角センサ信号入力
    から該区間の終点クランク角を示すクランク角センサ信
    号入力までの間隔時間で順次ゼロ或いは負になるまで減
    算して、燃料噴射を行う少なくとも一つの噴射開始区間
    を特定し、該特定された噴射開始区間を表す変数を噴射
    開始区間設定フラグにセットし、 クランク角センサ信号入力によるエンジン回転同期によ
    り実行されるコンピュータ割込み処理により、現在の気
    筒及びクランク位置を表す上記クランク位置総合変数に
    より該当気筒の上記噴射開始区間テーブルを参照し、該
    テーブル参照により得た数値により表される区間と上記
    噴射開始区間設定フラグにセットされた変数により指定
    されている区間とを比較して、これら両区間の一致によ
    り燃料噴射開始区間を決定し、 上記テーブル参照により得た数値により表される現在の
    区間が燃料噴射開始区間であって、上記1サイクル中に
    おいて現在の区間よりも後の区間でも燃料噴射開始区間
    が設定されているとき、現在の気筒別要求噴射幅に基づ
    いて該当気筒における1回当たりの噴射量を求めて該噴
    射量を当該気筒の有効噴射幅として設定すると共に、該
    噴射量を累積噴射幅に足し込み、 現在の区間が最終の燃料噴射開始区間であるとき、現時
    点の気筒別要求噴射幅から上記累積噴射幅を減算して有
    効噴射幅を設定すると共に、現時点の累積噴射幅を要求
    噴射幅とし、 1サイクル中において現在の区間が上記最終の燃料噴射
    開始区間よりも後の区間のとき、現時点の気筒別要求噴
    射幅から上記累積噴射幅を減算して、該減算値により有
    効噴射幅を設定すると共に、現時点の累積噴射幅を要求
    噴射幅とし、 1サイクル中において現在の区間が上記最終の燃料噴射
    開始区間よりも後の区間であって、上記減算値により設
    定した有効噴射幅が前回の区間で設定した有効噴射幅よ
    り増加しているとき、 現在噴射中であれば噴射タイマを
    延長し、噴射が終了していれば噴射タイマを再セットし
    て噴射を開始し、一方、上記減算値により設定した有効
    噴射幅が前回の区間で設定した有効噴射幅より減少して
    いるとき、現在噴射中であれば噴射タイマを短縮するこ
    とを特徴とする多気筒エンジンの燃料噴射制御方法。
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