JP3530164B2 - Sttdデコード方法およびsttdデコーダ - Google Patents

Sttdデコード方法およびsttdデコーダ

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JP3530164B2
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    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Radio Transmission System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、STTDデコード
方法およびSTTDデコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】ITU(国際電気通信連合)では、移動
体通信の世界統一の標準規格、IMT2000の策定が
進められており、IMT2000の対応規格の1つにW
−CDMA(Wide band Code Division Multiple Acces
s)方式が認められた。
【0003】W−CDMA方式では、端末における受信
特性を向上させる技術の1つとして、送信ダイバシティ
技術が採用されている。W−CDMAにおける送信ダイ
バシティには、いくつかのモードが存在する。その中の
1つがSTTD(Space TimeBlock Coded Transmit Ante
nna Diversity)である。
【0004】STTDは、CDMA通信の基地局が、デ
ィディケーテッド・ダウンリンク・フィジカルチャネル
(DPCH)に属する情報を、オープンループモードで
移動局に送信する際に、オプション的に採用される信号
処理である。
【0005】以下、STTDエンコーディングについて
説明する。
【0006】図8(a)に示すように、STTDエンコ
ーダ112に、情報シンボルS1,S2が連続して入力
される。図中、T,2Tは時間の経過を示す。
【0007】STTDエンコーダ112は、アンテナ1
18用の送信シンボルと、アンテナ120用の送信シン
ボルを並列に出力する。アンテナ118用の送信シンボ
ルは”S1,S2”であり、これは入力されたシンボル
とまったく同じである。
【0008】一方、アンテナ120用の送信シンボル
は、”−S2*,S1*"となる。ここで、”*”は共役複
素数であることを表す。
【0009】つまり、アンテナ118用の送信シンボル
は、2つの入力シンボルについて、入力データの共役複
素数を求め、シンボルの送信の順番を入れ替え、最初に
送信するシンボルに”−1”を乗算することにより求め
られる。
【0010】図8(b)に示すように、4相位相変調シ
ンボル(QPSKシンボル)は、位相平面(I,Q平
面)における位置を表す2ビットのデータからなる。最
初のビットはI成分を示し、2番目のデータはQ成分を
示す。I成分およびQ成分はそれぞれ、変調波の複素包
絡線の実数成分と虚数成分に相当する。
【0011】QPSKシンボルをSnとする。シンボル
Snは、実数成分と虚数成分に相当する2ビットのデー
タからなる。各ビットは、”+1”または”−1”のい
ずれかをとる。
【0012】すなわち、Sn=(±1,±1)である。
以下の説明では、例えば、S1=(1,1)とし、S2
=(−1,1)とする。すると、S1*=(1,−1)
となり、−S2*=S1*=(1,−1)となる。
【0013】図8(a)に示すように、アンテナ118
から送信された信号は、パスおよびパスを経由して
受信機(移動局)168の1本のアンテナ166に到達
する。一方、アンテナ120から送信された信号は、パ
スおよびパスを経由して受信機(移動局)168の
1本のアンテナ166に到達する。
【0014】図8(c)に示すように、パスを経由し
た信号とパスを経由した信号を合成した受信波と、パ
スを経由した信号とパスを経由した信号とを合成し
た受信波とでは、フェージングの様子が異なる。
【0015】つまり、各受信波の谷と谷,山と山が時間
的に重なる確率が低くなる。図8(c)では、各受信波
の時刻t1,時刻t2における振幅が異なる。
【0016】また、受信された信号に所定のデコード処
理を施すことにより、受信機168は、受信した信号波
が、アンテナ118から送信されたものであるか、ある
いはアンテナ120から送信されたものであるかを区別
することができる。
【0017】したがって、振幅の大きな受信波を選択し
たり、あるいは各受信波を合成したりして、受信信号品
質を向上させることが可能である。
【0018】よって、受信機(移動局)168は、1本
のアンテナ166しか有していない場合でも、アンテナ
ダイバシティ受信を行った場合と同じように、受信品質
を向上させることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】CDMA受信機では、
検波特性を向上させるために、パイロットシンボルを用
いた内挿同期検波を行うことが多い。内挿同期検波は、
伝搬路(大気)におけるレイリーフェージング等によっ
て送信信号に生じる振幅および位相のずれを、受信信号
に含まれるパイロット信号の検波結果から推定し(正確
には、伝搬路の伝達関数を推定する)、推定された伝達
関数を用いて2つのパイロットシンボルに挟まれた情報
シンボルの位相を内挿補間し、より正確な復調信号を得
るという技術である。
【0020】この内挿同期検波における位相補償は、受
信シンボルに、推定された伝達関数に相当する演算係数
を複素乗算することにより行われるが、STTDエンコ
ードされた信号は、通常の受信信号と異なり、連続する
2シンボルが一組となってエンコードされているため、
複素乗算演算が複雑化する。
【0021】複素乗算器は、乗算器と加算器の組み合わ
せによって構成されるため、演算の複雑化は、使用する
要素回路の増大に直結し、複素乗算器の規模が大きくな
り、また、消費電力の増大をもたらす。携帯電話は、低
消費電力化に対する厳しい要求を満足させる必要があ
り、複素乗算器の規模の増大は、この要請に反する。
【0022】本発明は、このような問題を解決して、S
TTDエンコードされた信号についても効率的に内挿同
期検波を行い、回路規模の増大および消費電力の増大を
抑制することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】内挿同期検波は、各シン
ボル毎に行うのが常識であるが、本発明では、STTD
エンコードが施された信号については、連続する2シン
ボルを一組としてとらえ、複素乗算の演算における「演
算係数(伝達関数に相当する係数)」や「受信シンボル
データ自体」を共通して用いることができる項をピック
アップし、この共通性に着目して、2つのシンボルにつ
いて交互に、時分割で複素乗算演算を行なう。例えば、
第1のシンボルの前半,第2のシンボルの前半,第1の
シンボルの後半,第2のシンボルの後半というように演
算を行う。
【0024】係数やシンボルデータを共通に利用できれ
ば、時分割の各演算毎に、係数やシンボルデータを更新
する必要がなくなる。よって、メモリから、係数やシン
ボルデータを読み出す回数(リードアクセスの回数)を
減少させることができる。また、このことは、バスのト
グル率(バスを経由して通信されるデータの変化の割合
を示す)を減少させることになり、これらにより、充放
電電流が減少して、回路の低消費電力化が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0026】STTDデコーダの構成を説明する前に、
まず、STTDエンコード信号(送信信号)の伝搬モデ
ル、および受信側において、従来の手法に基づいて内挿
同期検波を行う場合の基本的な構成や複素乗算の演算式
について説明する。
【0027】図9に、STTDエンコード信号の伝搬モ
デルを示す。図9において、Tはシンボル時間を示し、
S1はI,Q成分を含んだ送信シンボル1、S2は送信
シンボル2を示す。
【0028】送信局では、基本的に2つの時間的に連続
したシンボルと2本の送信アンテナを用いて、情報シン
ボルのエンコードおよび送信を行う。
【0029】すなわち、時間Tにおいて、送信シンボル
S1と送信シンボルS2の共役複素数に−1を掛け合わ
せたものをそれぞれ、送信アンテナ1、送信アンテナ2
より同時に送信する。
【0030】次に、時間2Tでは、送信シンボルS2と
送信シンボルS1の共役複素数をそれぞれ送信アンテナ
1、送信アンテナ2より同時に送信する。以降は、次の
連続する2シンボルを用いて同様の動作を繰り返し行
う。
【0031】このようにSTTDエンコードは、2つの
送信シンボルを組み合わせて時間的なエンコードを行
い、空間的に異なる2つの送信アンテナよりそれぞれ同
時に送信することで成立する。次に、送信された情報シ
ンボルは、移動体通信環境下においてレイリーフェージ
ングの影響により振幅変動および位相変動され、受信さ
れる。
【0032】すなわち、送信アンテナ1から送信された
シンボルは、振幅変動および位相変動の伝達関数(チャ
ネル推定値)α1が掛け合わされて受信される。同様
に、送信アンテナ2から送信されたシンボルは、振幅変
動および位相変動の伝達関数(チャネル推定値)α2が
掛け合わされて受信される。
【0033】このとき、受信端における2つのアンテナ
間の伝播遅延は、チップレートよりも充分短いことが報
告されており、受信シンボルR1もしくはR2は、2本
のアンテナより同時に送信された情報シンボルが足し合
わされた状態となって受信される。従って、受信シンボ
ルR1,R2は、白色雑音を無視したとすると、以下の
式(1)で表される。
【0034】 R1=S1・α1―S2*・α2(S2*はS2の共役複素数を示す) R2=S2・α1+S1*・α2(S1*はS1の共役複素数を示す)…式(1) 受信機では、式(1)で表される受信シンボルR1,R
2と各送信アンテナの伝播路における伝達関数の推定値
α1、α2を用いて、同期検波およびSTTDデコード
を行い、S1,S2を復調する。すなわち、式(1)を
用いて送信シンボルS1,S2を復調すると、式(2)
のように表される。
【0035】 2・S1=R1・α1*+R2*・α2 2・S2=−R1・α2+R2・α1* ……式(2) ここで、STTDデコードは、同期検波の演算手順を変
更することで実現できるため、回路構成としては、図7
に示す内挿補間同期検波方式における同期検波回路で構
成することが可能である。具体的には、上述の(1)式
や(2)式の演算は、例えば、図10のような構成の演
算回路にて行うことができる。
【0036】しかしながら、STTDデコードを伴う同
期検波を実現するためには、従来のシンボル毎の同期検
波と比較して、次のような問題が発生する。
【0037】つまり、STTDによる送信ダイバシティ
が適用されない場合は、エンコードされない同一シンボ
ルが2アンテナから同時に送信される。従って、白色雑
音を無視した場合、受信シンボルR1,R2は、以下の
式(3)のように表される。
【0038】 S1=R1・α*(ここで、α=α1+α2) S2=R2・α* ……式(3) ここで、式(2)(STTDエンコードを行う場合の演
算式)と、式(3)(STTDエンコードを行わない場
合の演算式)をI成分、Q成分を考慮して、展開すると
それぞれ、次の(4)式,(5)式のようになる。 S1i= α1i・R1i+α1q・R1q+α2i・R2i+α2q・R2q S1q=‐α1q・R1i+α1i・R1q+α2q・R2i‐α2i・R2q S2i= α1i・R2i+α1q・R2q‐α2i・R1i+α2q・R1q S2q=‐α1q・R2i+α1i・R2q‐α2q・R1i+α2i・R1q …式(4) S1i= αi・R1i+αq・R1q S1q=‐αq・R1i+αi・R1q S2i= αi・R2i+αq・R2q S2q=‐αq・R2i+αi・R2q …式(5) 式(4)(STTDエンコード信号に対するデコード用
演算式)と、式(5)(STTDエンコード無しの信号
を復調するときの演算式)の各演算式の時分割処理の順
序を図11(a),(b)に示す。
【0039】図11(a)は、STTDを行う場合の内
挿同期検波(STTDデコード兼用)の演算式を示し、
図中の〜は時分割処理の順番を示している。図11
(b)は、STTDエンコード無しの場合の内挿同期検
波の処理手順を示す。同様に、図中の,は処理の順
番を示している。
【0040】図11(a),(b)を比較すると明らか
なように、従来技術にしたがってSTTDデコードを実
現しようとした場合、STTDを用いない同期検波は、
一つのシンボル(S1(あるいはS2))を復元するた
めの処理は、(あるいは)の処理のみであるのに対
し、STTDデコードを行う場合では、情報シンボルS
1(S2)を復調するのに、および(および)
の処理を時分割で行う必要がある。
【0041】したがって、STTDを用いない同期検波
と比較して、STTDデコードを行う場合の構成は、1
情報シンボルの復調に、複素乗算の回数が2倍必要とな
る。つまり、STTDデコードではSTTDが適用され
ないときと比較して2倍の演算量が必要であるため、回
路の消費電力が従来と比較して2倍になってしまう。
【0042】複素乗算器は、乗算器および加算器の組み
合わせによって構成されるため、回路規模も増大する。
複素乗算器の消費電力増加は、受信機の通話時間等にも
大きく影響する。
【0043】以上が、本発明の発明者によりなされた検
討の結果である。
【0044】本発明では、STTDデコードにおいて、
情報シンボルS1、S2を順番に復調するのではなく、
2シンボルまとめて1組とみなして、係数やシンボルデ
ータを共用できる項を優先的に時分割で処理していき、
位相補償部への入力データのバストグル率(メモリに対
するリードアクセス回数と考えてもよい)を1/2に減
少させる。以下、具体的に説明する。
【0045】(実施の形態1)図7は、内挿補間同期検
波を行う同期検波回路の基本的な構成を示すブロック図
である。
【0046】受信シンボルは、逆拡散部1によって逆拡
散され、復調された情報シンボルは、シンボル蓄積メモ
リ2に蓄積されるとともに、パイロットシンボル抜き取
り部3に入力される。伝達関数推定に用いるパイロット
シンボルは、パイロットシンボル抜き取り部3において
抽出され、伝達関数推定部4に入力される。
【0047】伝達関数推定部4では、検波対象となるス
ロットの前後数スロットにわたる既知のパイロットシン
ボルを用いて、伝播路の伝達関数が推定される。
【0048】位相補償部6では、シンボル蓄積メモリ2
に蓄積された情報シンボルのうち、検波対象となる情報
シンボルを読み出し、伝達関数推定部4で求められた位
相補償量を複素乗算することにより、情報シンボルの位
相を補償する。位相補償部6の出力結果はレイク合成部
7に送られる。
【0049】なお、内挿同期検波における伝達関数の推
定および同期検波は、たとえば、「三瓶政一、陸上通信
用16QAMのフェージングひずみ補償方式、信学論B-
2 Vol.J72-B-2 PP.7-15 1989年1月」に開示されてい
る。
【0050】図1は、本発明のSTTDデコーダ(ST
TDデコード機能をもつ内挿同期検波回路とみることも
できる)の具体的な構成の一例を示すブロック図であ
る。
【0051】図1の回路の位相補償部6では、図11
(a),(b)の従来例のような1シンボル毎の演算を
行なわず、図2に示すような、2つの連続するシンボル
に渡る時分割演算を交互に行う。図2から明らかなよう
に、図1の回路では、演算係数(伝達関数)αを共通に
利用できる部分のみを優先的に時分割処理することで、
メモリアクセス回数(バス・トグル率)を減少させる。
【0052】以下、図1の回路の構成と動作を説明す
る。
【0053】図1において、まず、受信シンボルは、逆
拡散部1によって逆拡散され、復調された情報シンボル
は、シンボル蓄積メモリ2に蓄積されるとともに、パイ
ロットシンボル抜き取り部3に入力される。
【0054】伝達関数推定に用いるパイロットシンボル
は、パイロットシンボル抜き取り部3において抽出さ
れ、伝達関数推定部4に入力される。伝達関数推定部4
では、2送信アンテナの伝播路における伝達関数α1、
α2がそれぞれ推定され、伝達関数選択部5に入力され
る。
【0055】次に、位相補償部6における動作を4段階
にわけて説明する。位相補償部6では、図2に示される
〜の各演算を時分割で行って、QPSKシンボル
(S1i,S1q)と、QPSKシンボル(S2i,S
2q)を復調する。
【0056】第1段階では、図2のに示す演算を行
う。すなわち、シンボル蓄積メモリ2から、受信情報シ
ンボルR1の同相/直交成分であるR1i,R1qを読
み出し、それぞれを、位相補償部6のシンボル入力端子
Di,Dqに供給する。
【0057】一方、位相補償部6の係数αが与えられる
ポート(aw、ax、ay、az)には演算係数発生部5から発
生する係数(α1i、−α1q、α1q、α1i)がそ
れぞれ入力される。
【0058】そして、乗算器10〜13による乗算と、
加算器14,15による加算が行われる。これにより、
図2の左上に示されるの演算が終了する。この演算結
果は、レイク合成部7に供給される。
【0059】第2段階では、図2の右下に示されるの
処理を行う。ここで注目すべきは、処理と処理にお
いて、演算の対象となるシンボルはRi,Rqと変化し
ないので、データを更新する必要がないということであ
る。
【0060】したがって、第2段階では、位相補償部6
の入力ポートDi、Dqへの入力は変化させずに、位相
補償部6の入力ポートaw、ax、ay、azに与える係数のみ
を変化させる。つまり、係数を、−α2i、−α2q、
α2q、−α2iとする。これにより、図2のの演算
が行われる。この演算結果は、レイク合成部7に送ら
れ、第1段階における複素乗算結果と足し合わされる。
【0061】第3段階では、図2の右上に示されるの
演算を行う。第3段階では、シンボル蓄積メモリ2か
ら、情報シンボルR2の同相/直交成分R2i,R2q
が新たに読み出され、位相補償部6の入力ポートDi、
Dqに入力される。
【0062】一方、位相補償部6の入力ポートaw、ax、
ay、azには、演算係数発生部5より、α2i、α2q、
‐α2q、α2i、がそれぞれ入力される。この演算結
果は、レイク合成部7に送られ、第1〜2段階における
複素乗算結果と足し合わされる。
【0063】第4段階では、図2の右下に示されるの
演算処理がなされる。ここで注目すべきは、処理と処
理において、演算の対象となるシンボルはR2i,R
2qと変化しないので、データを更新する必要がないと
いうことである。
【0064】したがって、位相補償部6の入力ポートD
i、Dqへの入力は変化させずに、位相補償部6の入力
ポートaw、ax、ay、azへ、α1i、α1q、−α1q、
α1i、をそれぞれ入力する。この演算結果は、また、
レイク合成部7に送られ、第1段階〜第3段階の各複素
乗算結果と足し合わされる。
【0065】これにより、STTDデコードおよび同期
検波がなされ、シンボルS1,S2が復調される。
【0066】図2から明らかなように、本実施の形態に
よるSTTDデコード方法では、4回の時分割処理のう
ち、情報シンボル(位相補償部6の入力ポートDi,D
qに入力される情報シンボル)を更新するのは2回だけ
であり、各時分割処理毎にデータを更新していた従来に
比べ、メモリアクセス数やバストグル率を半分にするこ
とができる。よって、回路の低消費電力化が可能とな
る。つまり、本発明の構成によれば、上述の動作によ
り、位相補償部6の入力ポートのバス幅が同一だった場
合、消費電力を25%低減させることができる。
【0067】なお、上述の例では、4つの乗算器を用い
た複素乗算器により位相補償部6は構成されているが、
乗算器をいくつ用いた場合でも、情報シンボルR1、R
2を複数段階の処理で固定しておくという演算方法を用
いて実施できることはいうまでもない。
【0068】(実施の形態2)図3は、本発明のSTT
Dデコーダの他の構成例を示すブロック図である。
【0069】図3のSTTDデコーダの特徴は、図1の
場合(シンボルデータを固定して演算係数を変化させる
方式)と異なり、演算係数を共通使用し、シンボルデー
タを変化させることにある。
【0070】考え方としては、前掲の実施の形態と同じ
である。本実施の形態において実行される同期検波(S
TTDデコード兼用)のための演算は、図4に示すよう
な4つの時分割処理である。
【0071】図3に示される位相補償部8は以下のとお
りである。すなわち、第1段階では、図4の処理が行
われる。シンボル蓄積メモリ2から、情報シンボルR1
(R1i,R1q)が読み出され、R1i、R1q、−
R1q、R1iが位相補償部8の入力ポートDw、Dx、D
y、Dzに入力される。
【0072】そして位相補償部8の入力ポートai、aqに
は、演算係数発生部9より、α1i、α1qがそれぞれ
入力される。そして、図4の処理の演算が行われ、そ
の結果はレイク合成部7に送られ、レイク合成部7にて
一時的に記憶される。
【0073】第2段階では、図4の処理が行われる。
つまり、位相補償部8の入力ポートai、aqに入力は変化
させずに、位相補償部8の入力ポートDw、Dx、Dy、Dz
へ、R2i、R2q、R2q、R2iがそれぞれ入力さ
れる。その演算結果は、また、レイク合成部7に送ら
れ、第1段階における複素乗算結果と足し合わされる。
【0074】第3段階では、伝達関数推定部4から、α
2(α2i、α2q)が新たに読み出され、位相補償部
8の入力ポートai、aqに入力される。そして位相補償部
8の入力ポートDw、Dx、Dy、Dzへはシンボル蓄積メモリ
2より、R2i,R2q、−R2q、R2i、がそれぞ
れ入力される。その演算結果は、レイク合成部7に送ら
れ、第1段階および第2段階における複素乗算結果と足
し合わされる。
【0075】第4段階では、位相補償部8の入力ポート
αi、αqの入力は変化させずに、位相補償部8の入力
ポートDw、Dx、Dy、Dzへ、−R1i、−R1q、R1
q、−R1i、がそれぞれ入力される。その結果はま
た、レイク合成部7に送られ、第1〜第3段階における
複素乗算結果と足し合わされる。第1〜第4段階処理の
結果、STTDデコードおよび同期検波がなされ、シン
ボルS1,S2が復調される。
【0076】図4でも明らかなように、本実施の形態2
によるSTTDデコード方法では、位相補償部の入力ポ
ートαi、αqに入力される演算係数(すなわち、伝達
関数推定値)α1もしくはα2の変化は、4回の処理の
うちの2回に抑えられ、よって、バストグル率を1/2
に低減される。
【0077】従って、本発明の構成によれば、上述の動
作により、位相補償部の入力ポートのバス幅が同一だっ
た場合、消費電力を25%低減させることができる。
【0078】なお、上述の例では、4つの乗算器を用い
た複素乗算器により位相補償部8は構成されているが、
乗算器をいくつ用いた場合でも、伝達関数推定値α1、
α2を複数段階の処理で固定しておくという演算方法を
用いて実施できることはいうまでもない。
【0079】以上説明した本発明のSTTDデコード方
法の一例の手順をまとめると、図5のようになる。
【0080】すなわち、パイロット信号に基づいて前記
伝搬路の伝達関数を推定し、前記受信信号に含まれる受
信情報シンボル(R1,R2)を、前記推定された伝達
関数で補正して内挿同期検波を行って前記連続する2つ
の情報シンボル(S1,S2)を復調するに際し、前記
連続する2つの情報シンボルの各々(S1,S2)を復
調するために必要な複素乗算の各演算式を、推定された
前記伝達関数(α1,α2)または受信シンボル(R
1,R2)の共通性に基づき前半の項と後半の項に分割
し、各演算式の前記前半の項どうしを一組として、時分
割方式で前半の項の各々の演算をなす(ステップ10
0)。
【0081】各演算式の後半の項どうしを一組とし、時
分割方式で前記後半の項の各々の演算をなす(ステップ
101)。
【0082】各前半の項と各後半の項とを合算して、前
記連続する2つの情報シンボルの各々(S1,S2)を
復調する(ステップ102)。
【0083】(実施の形態3)図6は、前掲の実施の形
態で説明した同期検波回路(兼STTDデコーダ)を搭
載したCDMA受信装置のブロック図である。
【0084】図6のCDMA受信装置は、受信アンテナ
10と、所定の周波数でフィルタリングし、ベースバン
ド信号に復調する高周波信号処理部11と、アナログ信
号をデジタル信号に変換するA/D変換部12と、受信信
号を所定のタイミングで逆拡散しデータを復調する逆拡
散部13と、逆拡散後データの同期検波およびSTTD
デコードを行う同期検波兼STTDデコーダ(STTD
デコード部)14と、逆拡散され、同期検波およびST
TDデコードされたマルチパスをレイク合成するレイク
合成部15と、チャネルデコードを行うチャネルコーデ
ック部16とを備えている。受信信号は、高周波信号処
理部11においてベースバンド信号に復調され、A/D
変換されてデジタルデータに変換された後、逆拡散部1
3に入力される。逆拡散部13では、所望のマルチパス
数および、多重コード数分の逆拡散器により、逆拡散さ
れデータが復調される。同期検波兼STTDデコーダ
(STTDデコード部)14およびレイク合成部15で
は、これら複数のデータをコード毎にマルチパスの位相
を補償し、レイク合成を行う。
【0085】なお同期検波回路(兼STTDデコード
部)14は、実施の形態1もしくは2と同じ構成を有し
ており、消費電力の削減に役立つ。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、同期検波
を用いたSTTDデコードにおける時分割処理の順番
を、情報シンボルS1、S2を順番に復調するのではな
く、連続する2シンボルを1つの単位として、かつ、演
算係数やデータの共通性に着目して処理することによ
り、データの更新回数を減らす(メモリアクセスを減ら
す)ことができる。これにより、位相補償部における入
力のバストグル率を1/2に減少させることができ、回
路の低消費電力化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるSTTDデコー
ダ(STTDデコーダ兼用同期検波回路)の構成を示す
ブロック図
【図2】図1のSTTDデコーダにおける複素乗算演算
の手順を説明するための図
【図3】本発明の実施の形態2にかかるSTTDデコー
ダ(STTDデコーダ兼用同期検波回路)の構成を示す
ブロック図
【図4】図3のSTTDデコーダにおける複素乗算演算
の手順を説明するための図
【図5】本発明のSTTDデコーダにおける、同期検波
(STTDデコード兼用)の手順を示すフロー図
【図6】本発明のSTTDデコーダを搭載したCDMA
受信機の構成を示すブロック図
【図7】同期検波回路の基本的な構成を示すブロック図
【図8】(a)STTDエンコードの内容を説明するた
めの図 (b)STTDエンコードされたQPSK信号の位相平
面における関係を示す図 (c)STTDエンコードの効果を説明するための図
【図9】STTDエンコード信号が受信側に届くまでの
伝搬モデルを示す図
【図10】従来方式に基づいてSTTDデコードを行う
場合に必要となる演算回路の構成例を示す回路図
【図11】(a)従来方式により、STTDデコードを
行う場合の、内挿同期検波における複素乗算の内容を示
す図 (b)STTDデコード無しの場合の複素乗算の、内挿
同期検波における複素乗算の内容を示す図
【符号の説明】
1,13 逆拡散部 2 シンボル蓄積メモリ 3 パイロットシンボル抜き取り部 4 伝達関数推定部 5 演算係数発生部 6 位相補償部 7,15 レイク合成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00 - 13/06 H04B 1/69 - 1/713 H04B 7/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続する2つの情報シンボル(S1,S
    2)にSTTDエンコードを施して送信側から送信され
    た信号が、伝搬路の伝達関数に対応する振幅および位相
    の変動を受けて受信側において受信され、その受信信号
    に挿入されているパイロット信号に基づいて前記伝搬路
    の伝達関数を推定し、前記受信信号に含まれる受信情報
    シンボル(R1,R2)を、前記推定された伝達関数で
    補正して内挿同期検波を行って前記連続する2つの情報
    シンボル(S1,S2)を復調するに際し、 前記連続する2つの情報シンボルの各々(S1,S2)
    を復調するために必要な複素乗算の各演算式を、推定さ
    れた前記伝達関数(α1,α2)または受信シンボル
    (R1,R2)の共通性に基づき前半の項と後半の項に
    分割し、前記各演算式の前記前半の項どうしを一組とし
    て、時分割方式で前半の項の各々の演算をなし、また前
    記各演算式の前記後半の項どうしを一組とし、時分割方
    式で前記後半の項の各々の演算をなし、各前半の項と各
    後半の項とを合算して、前記連続する2つの情報シンボ
    ルの各々(S1,S2)を復調することを特徴とするS
    TTDデコード方法。
  2. 【請求項2】 内挿同期検波を行ってSTTDエンコー
    ド信号を復調するSTTDデコーダであって、 逆拡散後の受信情報シンボルを蓄積するシンボル蓄積メ
    モリと、 逆拡散後の信号から伝達関数推定に用いられるパイロッ
    トシンボルを抜き出すパイロットシンボル抜き取り部
    と、 伝搬路における伝達関数推定を行う伝達関数推定部と、 推定された伝達関数推定値に基づき、STTDデコード
    に必要な演算係数を発生させる演算係数発生部と、 STTDデコードを兼ねた内挿同期検波の複素乗算演算
    を実行するに際し、連続する2つの情報シンボルの各々
    を復調するために必要な各演算式を、推定された前記伝
    達関数または受信情報シンボルの共通性に基づき前半の
    項と後半の項に分割し、前記各演算式の前記前半の項ど
    うしを一組として、時分割方式で前半の項の各々の演算
    をなし、また前記各演算式の前記後半の項どうしを一組
    とし、時分割方式で前記後半の項の各々の演算を行う位
    相補償部と、 この位相補償部での複素乗算結果を足し合わせて連続す
    る2つの受信情報シンボルを復調すると共に、RAKE
    合成を行うRAKE合成部と、を有することを特徴とす
    るSTTDデコーダ。
  3. 【請求項3】 受信アンテナと、所定の周波数でフィル
    タリングしベースバンド信号に復調する高周波信号処理
    部と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換
    部と、受信信号を所定のタイミングで逆拡散しデータを
    復調する逆拡散部と、逆拡散後データの同期検波を行う
    請求項2記載の内挿補間同期検波兼用のSTTDデコー
    ダと、チャネルデコードを行うチャネルコーデック部と
    を有することを特徴とするCDMA受信装置。
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