JP3524965B2 - 無線検針水道メータ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、水道メータの検針シス
テムにおいて、検針データの伝送を無線信号で行なうよ
うにした無線検針水道メータに関するものである。 【０００２】 【従来の技術】地下のメータボックス内に配設された無
線検針水道メータでは、水道メータのアンテナも地下の
メータボックス内に置かれる。 【０００３】そのため、メータボックスの金属製のふた
に電波の通り口としての穴を明ける必要があった。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術ではメ
ータボックスの金属製ふたに電波の通り口としての穴を
設けなければならないとか、その穴を通して電波が出入
りするので通信状態も良くないという問題点があった。 【０００５】そこで、本発明はこのような問題点を解消
できる無線検針水道メータを提供することを目的とする
ものである。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明の無線検針水道メ
ータは、上記の課題を解決するために、メータボックス
（１）のふた（７）に板状逆Ｆアンテナ（８）を内蔵
し、該板状逆Ｆアンテナ（８）の放射板（１１）を地導
体板（１０）の上部側に配設するとともに、水道メータ
（３）の無線ユニットに板状逆Ｆアンテナ（８）を同軸
テーブル（９）で接続し、更に、メータボックス（１）
のふた（７）を誘電体材料で構成し、これに板状逆Ｆア
ンテナ（８）の放射板（１１）を埋設するとともに、放
射板（１１）の周囲長を使用する電波の波長のほぼ１／
２に定めたことを特徴とするものである。 【０００７】 【０００８】 【作用】検針データなどの無線信号はメータボックス
（１）のふた（７）に内蔵された板状逆Ｆアンテナ
（８）を介して送・受信される。 【０００９】ふた（７）を構成する誘電体材料の比誘電
率をε_r とすると、誘電体材料内での電波の波長が自由
空間での波長λの１／ε_r ^1/2 になるため、比誘電率が
大きい程板状逆Ｆアンテナの放射板（１１）の寸法が小
さくできる。 【００１０】因みに、板状逆Ｆアンテナの放射板の周囲
長は通常ほぼ１／２波長に定められるものである。 【００１１】 【実施例】図１（ａ）において、１は地下に設けられた
メータボックス、２は地表面、３は水道メータである。 【００１２】水道メータ３は、メータ計量部４と、メー
タ電子ユニットを内蔵したメータ電子ユニットケース５
と、メータふた６を有する。図１（ａ）では、メータふ
た６は開いた状態を示している。 【００１３】７はメータボックス１のふたで、蝶番７ａ
の回りに回動させて上方に開くことができる。８はふた
７に内蔵した板状逆Ｆアンテナ、９は同軸ケーブルで、
板状逆Ｆアンテナ８と前記メータ電子ユニットの無線ユ
ニットとを電気的に接続する。 【００１４】板状逆Ｆアンテナ８は、図１（ｂ）に示す
ように、ふた７の下面にはふた７のほぼ全面にわたって
地導体板１０が密着して設けてある。１１はふた７を構
成する樹脂（誘電体）材料中に埋没されたかたちで配設
された放射板で、地導体板１０に取付けた同軸線用レセ
プタクル１２の中心導体と第１の導体棒１３で電気的に
接続されている。１４は第１の導体棒１３の近くに設け
られていて、地導体板１０と放射板１１とを短絡する第
２の導体棒である。 【００１５】地導体板１０は、図２，図３に示すように
四角い形状である。また導体からなる放射板１１も、図
２に示すように四角い形状を示しているが、その寸法は
地導体板１０よりも小さく、周囲長が使用する電波の波
長のほぼ１／２に定めてある。 【００１６】こうして、板状逆Ｆアンテナ８は、地導体
板１０、放射板１１、同軸線用レセプタクル１２、第１
の導体棒１３、第２の導体棒１４およびふた７の誘電体
材料から構成される。 【００１７】ふた７を構成する樹脂材料の比誘電率が仮
りに４であるとすると、自由空間の波長λに対し、ふた
７内の電波の波長はλ／４^1/2 に短縮される。従って、
ふた７内に板状逆Ｆアンテナを内蔵しないときに比較し
て、板状逆Ｆアンテナ８の寸法、特に放射板１１の寸法
は４^1/2 に小さくできる。つまり、約１／２に小形化で
きる。 【００１８】同軸ケーブル９は図１（ａ）に示すよう
に、メータ電子ユニットケース５から引出されて、板状
逆Ｆアンテナ８の同軸用レセプタクルに接続されるが、
メータ電子ユニットケース５からの引出し部や、同軸線
用レセプタクルとの接続部は何れも樹脂コーティングし
て防水処理がしてある。なお、同軸ケーブル９そのもの
も、防水処理をしたフレキシブルなものである。 【００１９】板状逆Ｆアンテナ８はふた７を構成する樹
脂材料中に内蔵されているため、ふた７は、板状逆Ｆア
ンテナ８のいわばアンテナカバーとして作用し、アンテ
ナを保護する。 【００２０】従って、ふた７の上に人が乗っても板状逆
Ｆアンテナが破損することはなく、いたずらをされる虞
れもない。放射板１１は、図２に示すように、地導体板
１０の中央に配置する。こうするのは、地導体板１０と
放射板１１との電磁気的分離を確実にするためである。 【００２１】なお、ふた７に用いる樹脂材料の比誘電率
が大きい程、放射板１１の寸法を小形にできるが、一般
に、樹脂材料の比誘電率は２〜１０のものが入手容易で
ある。 【００２２】 【発明の効果】本発明の無線検針水道メータは上述のよ
うに構成されているので、アンテナが地表面にあらわ
れ、通信状態を改善できる。 【００２３】また、アンテナの面積的制約がなく、特
に、メータ内にアンテナを内蔵しなくて良いので、この
面からも効果的である。更にふたは、板状逆Ｆアンテナ
のいわばアンテナカバーとして作用し、アンテナを保護
する。したがって、ふたのうえに人が乗っても板状逆Ｆ
アンテナが破損することはなく、いたずらをされる虞れ
もない。

【図面の簡単な説明】 【図１】（ａ）は本発明の実施例の設置状態を示す縦断
面略図、（ｂ）は同実施例のふたとアンテナ部分の拡大
縦断面図。 【図２】図１の実施例のアンテナの地導体板と放射板の
配置を説明する平面図。 【図３】図１の実施例のふたの下面図。 【符号の説明】 １ メータボックス ２ 地表面 ３ 水道メータ ５ 水道メータ電子ユニットケース ７ ふた ８ 板状逆Ｆアンテナ ９ 同軸ケーブル １０ 地導体板 １１ 放射板 １２ 同軸線用レセプタクル １３ 第１の導体棒 １４ 第２の導体棒

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G01F G08C H01Q

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 メータボックス（１）のふた（７）に板
   状逆Ｆアンテナ（８）を内蔵し、該板状逆Ｆアンテナ
   （８）の放射板（１１）を地導体板（１０）の上部側に
   配設するとともに、水道メータ（３）の無線ユニットに
   板状逆Ｆアンテナ（８）を同軸テーブル（９）で接続
   し、更に、メータボックス（１）のふた（７）を誘電体
   材料で構成し、これに板状逆Ｆアンテナ（８）の放射板
   （１１）を埋設するとともに、放射板（１１）の周囲長
   を使用する電波の波長のほぼ１／２に定めたことを特徴
   とする無線検針水道メータ。