JP3523945B2 - 表面検査方法 - Google Patents

表面検査方法

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JP3523945B2
JP3523945B2 JP25131395A JP25131395A JP3523945B2 JP 3523945 B2 JP3523945 B2 JP 3523945B2 JP 25131395 A JP25131395 A JP 25131395A JP 25131395 A JP25131395 A JP 25131395A JP 3523945 B2 JP3523945 B2 JP 3523945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、被検査物、たとえ
ば光輝焼鈍された大きな表面光沢を有するステンレス鋼
帯などの金属帯の表面検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼鈍および酸洗されたステンレス鋼の金
属帯に比べて、光輝焼鈍後のステンレス鋼帯の表面光沢
は非常に高く、したがってその表面に光を照射して、反
射光に基づいて疵の種別および形態を判定し、等級格付
けを行うことが困難である。その理由は、焼鈍酸洗済み
のステンレス鋼の表面光沢は低く、したがって比較的小
さな疵は目立ちにくく、程度の大きい疵を検出すればよ
い。これに対して表面光沢が充分に大きい光輝焼鈍済み
のステンレス鋼では、ごくわずかな疵が表面に存在して
も、製品価値が大きく低下し、その等級格付けが低下し
てしまう。したがってこのような表面光沢が高い金属帯
などの被検査物の表面に存在するごくわずかな疵であっ
ても、確実に検出することのできることが望まれる。先
行技術では光輝焼鈍済みのステンレス鋼の反射光量は極
めて大きいので、そのような大きな反射光量中のわずか
な疵に起因した反射光量の変化を検出することができな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、たと
えば光輝焼鈍されたステンレス鋼帯などの金属帯および
その他の被検査物における表面光沢が高い場合、その表
面にわずかな疵があっても確実に検出して表面の検査を
行うことができるようにした表面検査方法を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、被検査物の表
面に光を照射し、その反射光を受光して検出し、その受
光検出信号に含まれるノイズレベルNを検出し、受光検
出信号を、前記検出されたノイズレベルNで除算して、
正規化し、正規化した信号によって検査を行う表面検査
方法であって、検出される反射光は、正反射光と乱反射
光であり、正反射検出信号の第1利得と、乱反射検出信
号の前記第1利得よりも大きい第2利得とを、正反射検
出信号のノイズの第1平均波高値が、乱反射検出信号の
ノイズの第2平均波高値よりも大きくなるように、それ
ぞれ設定して、正反射検出信号と乱反射検出信号とをそ
れぞれ直流増幅し、こうして増幅された正反射検出信号
と乱反射検出信号との前記ノイズレベルNの検出と前記
正規化とを行うことを特徴とする表面検査方法である。
本発明に従えば、被検査物、たとえば光輝焼鈍されたス
テンレス鋼帯などの金属帯の表面にレーザ光などの光を
照射し、その反射光を受光して、受光検出信号を得、そ
の受光検出信号に含まれるノイズレベルNを検出して、
被検査物の表面に存在する疵に対応したレベルを有する
受光検出信号を、前記検出されたノイズレベルNで除算
して、正規化することによって、その被検査物の表面の
光沢の程度にかかわらず、その疵に対応した地肌レベル
に対する疵の受光検出信号を得ることができる。したが
って表面光沢が大きい光輝焼鈍されたステンレス鋼など
の表面におけるわずかな疵であっても、確実に検出する
ことが可能になる。
【0005】また、金属帯などの被検査物の表面の正反
射光と乱反射光とをそれぞれ検出して、その受光検出信
号を直流増幅し、正反射検出信号のレベルは、乱反射検
出信号のレベルよりも一般的に高く、したがってその正
反射検出信号を増幅する第1利得は、乱反射検出信号を
増幅する第2利得よりも小さく選び、正反射検出信号の
ノイズの第1平均波高値、すなわち地肌レベルが、乱反
射検出信号のノイズの第2平均波高値よりも大きくなる
ように設定して、一般的に低いレベルを有する乱反射検
出信号を、むやみに高利得で増幅してS/Nを悪化させ
ることがないようにする。
【0006】また本発明は、前記検査は、正規化された
正反射検出信号の前記表面による光吸収による変動分
と、正規化された乱反射検出信号の前記表面による光反
射による変動分との和に基づいて行うことを特徴とす
る。本発明に従えば、正反射検出信号は、金属帯などの
被検査物の表面に疵が存在することによって光が吸収さ
れ、したがってその正反射検出信号は、光吸収によって
低下する側の信号の変動分を得るようにし、これに対し
て乱反射検出信号は、疵の存在によって反射光の光強度
が増大することになり、その光反射による変動分を求め
る。このようにして正反射検出信号の光吸収による変動
分と、乱反射検出信号の光反射による変動分との和を求
めることによって、疵の種別、すなわち線状、点状およ
び面状の判別を行い、さらに各疵の種別毎の疵形態、た
とえば線状疵に関して後述のL1〜L9、点状疵に関し
てP1〜P6および面状疵に関してA1の疵形態を判別
し、これに基づいて被検査物である金属帯などの等級格
付けを行うことができる。前記変動分は、予め定める弁
別レベルでレベル弁別することによって、2値化し、こ
のような2値化データに基づいてもまた、被検査物の等
級格付けを行うことができる。
【0007】また本発明は、前記変動分を、予め定める
弁別レベルでレベル弁別して2値化し、この2値化され
たデータによって検査を行うことを特徴とする。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
一部を示す簡略化した側面図である。長尺材であるステ
ンレス鋼などの金属帯1は、いくつかの工程を経て製造
され、この実施の一形態では、光輝焼鈍されて矢符2の
方向に走行される。図1に示される構成において、金属
帯1の表裏両面の疵に対応したレベルを有する電気信号
を得、その後、後述のようにその電気信号が演算処理さ
れ、疵の種別、すなわち線状、点状および面状が判定さ
れ、さらにその疵形態、すなわち線状疵であるとき後述
のようにL1〜L9の各形態、点状疵であるとき後述の
ようにP1〜P6の各形態、および面状疵であるとき後
述のA1の形態を判定し、さらに後述の重み加算値を求
め、これに基づき、金属帯1の単位長さ、たとえば1m
毎の等級格付けを決定する。
【0012】走行される金属帯1は、まず穴検出手段3
によってその金属帯1に穴が存在するかどうかが検査さ
れ、その後、次の案内ロール4,5に巻掛けられて表裏
両面の疵の検査が行われる。
【0013】一方の案内ロール5には、金属帯1の表面
の疵の検査を行うために表面検査手段6が配置されてお
り、もう1つの他方の案内ロール4には、金属帯1の裏
面の疵を検査するために裏面検査手段7が配置される。
【0014】案内ロール4,5の軸線8,9は、図1の
紙面に垂直な一仮想平面91内にあり、その仮想平面9
1内でこれらの軸線8,9は相互に平行である。金属帯
1は、各案内ロール4,5の回転方向10,10aが、
これらの案内ロール4,5の軸線方向の一側方から見て
相互に逆方向となるように、案内ロール4,5に巻掛け
られる。図1において案内ロール4は時計方向10に回
転され、案内ロール5は反時計方向11に回転される。
これらの案内ロール4,5は、回転駆動される構成であ
ってもよいけれども、金属帯1の走行に伴って従動され
るように構成されていてもよい。案内ロール4,5の外
周面と金属帯1とはスリップすることはなく、これによ
って金属帯1の表面に疵が発生することを防ぐ。
【0015】図2は、案内ロール5付近の一部の簡略化
した側面図である。金属帯1の表面の疵の検査を行うた
めにレーザ光11が金属帯1の表面に、幅方向27(図
3参照)に走査して照射され、疵によって反射される反
射光12が得られる。レーザ光11は、金属帯1が案内
ロール5に巻掛けられている周方向の範囲内、たとえば
軸線9のまわりに周方向に約180度の範囲内で、この
案内ロール5の軸線9を含む平面13と案内ロール5、
したがって金属帯1の外周面との交線14上を走査する
ように、走査手段15によって図1および図2の紙面に
垂直方向に走査される。このレーザ光11は、金属帯1
の走行方向2に長さ2mm、金属帯1の幅方向の走査方
向に幅0.9mmを有するスポット光である。このレー
ザ光11は、前記平面13に関して図2の左方である一
方側から、案内ロール5の軸線9に平行な仮想走査平面
16内でレーザ光11が走査されて金属帯1に照射され
る。
【0016】反射光12は、前記平面13に関して図2
の右方である他方側で、交線14から導かれる。この反
射光12は、受光手段18によって受光されて、光強度
に対応した電圧または電流などのレベルを有する電気信
号に変換される。もう1つの裏面検出手段6は、上述の
表面検出手段7と同様な構成を有する。
【0017】案内ロール4,5は、直円柱状または直円
筒状であり、その外周面が軸線方向に一様な真円であ
る。
【0018】案内ロール5の外径は、約500mmφ以
上であることが好ましく、これによって図2を参照して
レーザ光11が、多角形反射鏡22の振動などによっ
て、図2に参照符11aで示される位置に不所望に変化
しても、その反射回折光は参照符11bで示されるよう
にして、受光手段18で受光されることが可能である。
これに対して案内ロール5の外径が、約500mmφ未
満であるとき、レーザ光11が参照符11aに変化した
ときに、反射回折光11cは大きくずれてしまい、受光
手段18によって検出されることが不可能になる。
【0019】案内ロール5は、できるだけ大きいことが
好ましく、たとえば約1300mmφを超える値であっ
てもよいけれども、本発明では、約1300mmφ未満
に選んで、案内ロール5の取扱いを容易にする。
【0020】図3は表面検出手段7の全体の構成を示す
斜視図であり、図4は走査手段15と受光手段18との
一部の構成を簡略化して示す斜視図であり、図5は走査
手段15を含む光学系の簡略化した正面から見た断面図
であり、図6はその図5に示される光学系の側方から見
た簡略化した断面図である。これらの図面を参照して、
レーザ光源20からのレーザ光は、平行光にするコリメ
ータ21を経てコリメートされ、多角形反射鏡22がモ
ータ23によって回転駆動されて、扇形ビーム24が得
られる。扇形ビーム24は、平面反射鏡25で反射さ
れ、放物柱面反射鏡26によってさらに反射され、仮想
走査平面16内でレーザ光11が金属帯1の幅方向に矢
符27で示されるように走査される。
【0021】金属帯1の幅方向の一端部には、半透過反
射鏡28が配置され、受光素子29は、走査されるレー
ザ光の開始を検出する。こうしてスポット光であるレー
ザ光の金属帯1の幅方向における位置を検出することが
できる。図3および図4では、コリメータ21からのレ
ーザ光の光経路は、簡略化して示されているけれども、
図5および図6では、そのレーザ光のために、さらに反
射鏡31〜33が備えられる。回転駆動される多角形反
射鏡22は、たとえば10面体であり、20000rp
mで高速度回転駆動される。これらの構成要素20〜3
3は、組合わされて、ハウジング34に固定されてユニ
ット化される。
【0022】仮想走査平面16内を走査するレーザ光1
1が案内ロール5に巻掛けられた金属帯1に存在する疵
を横切ると、瞬間的にレーザ光が回折して反射し、疵の
ない地肌による正反射光とは異なる方向に乱反射光が進
む現象が起こる。したがって特定角度の乱反射光だけを
連続的に見ると、疵で乱反射光が生まれることになる。
こうして検査対象となる金属帯1の表面に向かってコヒ
ーレントなレーザ光を照射することによって、その表面
の微細構造である疵に応じて回折が生じ、反射光は受光
手段18によって受光され、疵に独特な明暗模様を得る
ことができる。この明暗模様は、回折パターンと呼ぶこ
とができ、疵がない表面と疵を含む表面とでは、異なる
回折パターンが現れる。
【0023】図7は、受光手段18の構成を簡略化して
示す断面図である。仮想走査平面16内で走査されるレ
ーザ光11は、金属帯1の表面で正反射され、その正反
射光である第1反射光36は、第1受光検出手段37に
よって受光される。正反射光36よりも照射方向(図7
の前記平面13よりも左方)寄りに乱反射した第2反射
光38は、第2受光検出手段39によって検出される。
第1反射光36は、仮想受光平面40内にある。この仮
想受光平面40の近傍で、その仮想受光平面40から側
方にずれた第3反射光41は、第3受光検出手段42に
よって受光検出される。さらに仮想受光平面40から側
方に第3反射光41よりももっとずれた第4反射光43
は、第4受光検出手段44によって受光検出される。こ
れらの各第1〜第4受光検出手段37,39,42,4
4は、それぞれユニット化されてハウジング45に固定
される。
【0024】第1〜第4反射光36,38,41,43
を、参照符P,B,S1,S2で各チャネル毎に示すこ
とがある。参照符P,B,S1,S2はまた、第1〜第
4反射光に関連する構成を示すときに用いられる。
【0025】こうして受光手段18では、検査対象とな
る金属帯1の表面の光学的な特性をできるだけ多く引き
出すために、その金属帯1の表面にレーザ光11を照射
し、疵に対応した反射光である回折光成分を合計4つの
チャネルに分離して検出する。第1〜第4受光検出手段
37,39,42,44によって得られた検査対象であ
る金属帯1の画像をリアルタイムでオンライン処理し、
表面疵の特徴を適確に抽出することができるようにな
る。これによって金属帯の表面処理技術の高度化、多様
化および新素材の登場に従って要求される表面品質に対
する厳しさに対処することができ、前述の先行技術にお
ける目視検査に代わり、自動的にリアルタイムで表面疵
の検出、疵種別および疵形態、さらにはその疵の程度の
判定を、行うことができるようになる。このことは特
に、光輝焼鈍などの高付加価値のステンレス鋼帯などの
製品を生産する鉄鋼プロセスにおいて不可欠である。
【0026】図8を参照して、図1〜図7に示される本
発明の実施の一形態の原理を簡略化して説明する。レー
ザ光11を検査対象となる金属帯1の表面に照射し、充
分離れたスクリーン46でその反射光を受光すると、金
属帯1の表面疵に対応した特徴ある回折パターンを得る
ことができる。
【0027】図9は、この図8に示される金属帯1の表
面の拡大断面図である。平行光線であるレーザ光11
が、検査対象となる表面に照射されると、その表面の凹
凸各部分47の微表面の傾きに応じて正反射光36だけ
でなく、乱反射光48が忠実に得られる。図9の点49
は、微小平面鏡と等価と考えることができ、その微小平
面鏡の傾きに依存して、照射されるレーザ光11を、反
射する。すなわち回折パターンは、レーザ光11が照射
された表面部の凹凸部分47の凹凸情報を、忠実にスク
リーン46(図8参照)に投影したものということがで
きる。
【0028】図10は、受光手段18の基本的な構成を
示す斜視図である。検査対象物である金属帯1は、XY
Z直交座標系において、走行方向2がY軸方向に一致し
ており、その幅方向はX軸である。スクリーン46は、
X軸を中心とする円筒面である。レーザ光11による反
射回折パターンは、X軸およびY軸方向の起伏の激しさ
が、fx軸およびfy軸に変換されて生じる。金属帯1
の表面である検査対象面のX軸方向の起伏変化(たとえ
ば圧延条痕などによる回折は、原点51を頂点とし、Y
軸を中心軸とする円錐面の母線方向に起こる。スクリー
ン46とこの円錐面との交線をfx軸とする。Y軸方向
の表面起伏変化による回折は、原点51からY−Z面内
に起こる。Y−Z面とスクリーン46の面との交線をf
y軸とする。fx軸とfy軸の交点Pは、0次の回折光
である正反射光の到達点であり、汚れや穴などの光を吸
収する疵によって、この点Pの光量は大きく変化する。
【0029】fx軸上で、前記点Pよりも点S1および
点S2の順序で離れずにずれて、X軸方向の表面起伏の
激しい面からの回折が生じる。たとえばすりきず状の疵
は、この方向に強く回折する。fy軸についても同様で
あり、Y軸方向の起伏の激しさに応じて点Pより離れた
位置に回折が起こる。或る種のかききずの場合、この方
向への強い回折光が得られる。このことから、回折パタ
ーンは表面疵の情報を豊富に含んでおり、これを合計4
チャネルP,B,S1,S2分、得て、表面疵の種別と
形態とその程度を判定する。
【0030】図10における各点P,B,S1,S2毎
の受光領域を、本発明の実施の一形態では、図11
(1)、図11(2)、図11(3)および図11
(4)にそれぞれ個別的に示す。これらの正反射および
乱反射の各反射光は、点P,B,S1,S2に対応し
て、第1〜第4受光検出手段37,39,42,44に
よってそれぞれ検出される。上述の説明において、参照
符P,B,S1,S2は、光とともに受光領域を表して
いる。
【0031】図12は、第1および第3受光検出手段3
7,42を簡略化して示す断面図である。正反射光であ
る第1反射光36は、集光レンズ53を経て、半透過反
射鏡54(前述の図7参照)を経て、前述のスクリーン
46に対応する細長い導光部材55に導かれる。また第
3反射光41は、集光レンズ53から半透過反射鏡54
を経て導光部材56に導かれる。金属帯1の表面に照射
されるレーザ光は、その幅方向に移動し、したがって反
射光の得られる回折パターンは、レーザ光の走査に合わ
せて、その位置が移動して行く。したがって特定角度の
反射光だけを受光するために、もしも仮に、その受光検
出手段を移動させる構成とすれば、レーザ光の走査周期
は3300回/秒であり、レーザ光の移動速度は10k
m/秒であって極めて高速度であり、したがって受光検
出手段を機械的に移動させて、しかもレーザ光の走査に
同期させることは不可能に近い。そこで本発明では、回
折パターンを静止して第1〜第4受光検出手段37,3
9,42,44で受光することができるようにする。
【0032】第1および第3受光検出手段37,42に
関連して、集光レンズ53を設けている。この集光レン
ズ53は凸レンズであり、この集光レンズ53に入射す
る平行光は、焦点距離fの位置に収束する。集光レンズ
53は、複数の球面レンズまたは非球面レンズから成
り、レーザ光の走査方向の両端部を所定の位置で切断
し、その切断面を接合面として隣接するもの同志を接合
して一体化した構成を有する。これによって被検査面で
ある金属帯1の幅方向の全走査範囲による反射回折光を
もれなく集光して導光部材55,56に導く。このよう
な金属帯1の表面からの光の導光部材55,56への伝
送経路が、図13に示されている。集光レンズ53によ
る正反射光36は、導光部材55に導かれ、側方にずれ
た第2反射光41は、集光レンズ53の働きによって大
きく屈曲されて導光部材56に導かれる。
【0033】導光部材55,56は、その長手方向がレ
ーザ光11の走査方向に平行であり、軸直角断面が直方
体または円形であり、集光レンズ53からの光を受け
て、長手方向に導く働きをする。導光部材55,56
は、たとえば透光性合成樹脂材料、たとえばポリカーボ
ネートなどの材料から成る。これらの導光部材55,5
6の長手軸線方向の端部には反射鏡58,59が設けら
れ、屈曲された反射光がホトマルチプライアなどの受光
素子60,61に受光されて、光強度に対応した電圧を
有する電気信号に変換される。このような受光素子6
0,61は、導光部材55,56の両側に配置されてい
てもよい。金属帯1のレーザ光が照射される位置14と
集光レンズ53との間の距離、および集光レンズ53と
各導光部材55,56との間の距離は、集光レンズ53
の焦点距離fに等しい値に設定される。したがって金属
帯1の表面によって生じた反射回折光は、導光部材5
5,56に静止回折パターンとして結像されて入射され
る。
【0034】集光レンズ53は、前述のように端部を切
断してこの切断面で相互に接合した構成を有している。
したがって各集光レンズ53は、個別的には、焦点を有
する独立したレンズとして作用し、レーザ光の走査範囲
の方向については、いかなる位置であっても、集光作用
を有する1枚のレンズとして作用する。したがってレー
ザ走査範囲で反射された回折光は、その走査範囲のいか
なる位置で反射されたものであっても、もれなく集光レ
ンズ53で集光されて導光部材55,56に結像される
ことになる。
【0035】このようにして金属帯1の幅方向の全幅に
わたってレーザ光を走査したとき、そのレーザ走査範囲
の全範囲で反射された回折光は、もれなく集光レンズ5
3で集光されて導光部材55,56に結像されることに
なり、これによって1台の装置を設けるだけで、金属帯
1の全範囲の検査を行うことが可能となり、構成を簡単
にして高能力の検査を行うことができるようになる。
【0036】複数の集光レンズ53は、相互に接合して
一体化されているので、金属帯1に対する位置合せを簡
単に行うことができ、変動などに対して複数の各集光レ
ンズ53は相互に位置ずれを起こすことがなく、信頼性
が高くなり、また装着する構造が簡単になる。各集光レ
ンズ相互間に遮光性仕切板を介在してもよい。
【0037】本発明の実施の他の形態では、各集光レン
ズ53は、相互に接合していなくてもよく、接触させて
装着するように構成されてもよい。
【0038】図14は、第2受光検出手段39の簡略化
した平面図である。この第2受光検出手段39では、前
述の複数の集光レンズ53の組合せに代えて、シリンド
リカルフルネルレンズ63が用いられ、このような構成
によってもまた、第2反射光38は、金属帯1の表面か
らシリンドリカルフルネルレンズ63を経て導光部材6
4に入射され、その軸線方向端部に配置された反射鏡6
5から、受光素子66によって検出される。これらおよ
びその他の構成は、前述の図12および図13に関連し
て説明された構成に類似する。
【0039】第4受光検出手段44もまた、第1〜第3
受光検出手段37,39,42に類似した構成を有す
る。すなわち集光レンズ53またはシリンドリカルフル
ネルレンズ63などの集光レンズ67(前述の図7参
照)を経て細長い導光部材68に反射回折光が入射さ
れ、その導光部材68の軸線方向の端部に配置された反
射鏡を経て受光素子69に光が導かれて受光される。
【0040】図15は、本発明の実施の他の形態の一部
の正面図である。図15のスクリーン46は、複数の隣
接して配置された各集光レンズ53毎に、その集光レン
ズ53の焦点位置に配置される。第1〜第4反射光3
6,38,41,43は、そのスクリーン46の受光位
置71〜74で結像される。したがってこの各位置71
〜74に受光素子を配置して、各反射光36,38,4
1,43の光強度を検出することができる。
【0041】本発明の実施のさらに他の形態として、各
位置71〜74に、光ファイバの各一端部をそれぞれ配
置し、その光ファイバの各他端部に受光素子をそれぞれ
設けるようにしてもよい。このようなスクリーン46
と、それに対応する各構成は、複数の各集光レンズ53
毎に実現される。
【0042】図16は、前述の実施の各態様における集
光レンズ53によるスクリーン46である導光部材55
上の結像状態を示す図である。照射して走査されるレー
ザ光11の金属帯1の表面における反射回折光は、走査
範囲のいかなる位置で反射されたものであっても、複数
の各集光レンズ53によって参照符75で示されるよう
に結像される。たとえば金属帯1の表面の任意の点76
において反射された反射回折光77は、結像位置78,
79にそれぞれ結像され、その点76が変位しても、参
照符80,81で示される導光部材55,56またはス
クリーン46で受光される。したがって金属帯1の表面
の疵による反射回折光は、もれなく、受光されて検出さ
れることが可能である。
【0043】このことをさらに図17を参照して説明す
る。検査対象である金属帯1の表面の点A1から角度θ
1,θ2方向に回折した反射回折光線a1,a2は、凸
レンズである集光レンズ53で屈折されて導光部材55
の位置Q1,Q2にレーザ光11の走査位置が、点B1
に移動したときにおいても、角度θ1,θ2を有する反
射回折光b2,b2は、導光部材55上の位置Q1,Q
2に到達する。したがって特定角度のみを受光する導光
部材55の位置を固定して、金属帯1の幅方向のレーザ
光11の走査によって、反射光36を検出することがで
きることが理解される。
【0044】上述の各説明は、主として第1受光検出手
段37に関連してなされたけれども、第2〜第4受光検
出手段39,42,44に関しても同様であり、このこ
とはまたさらに、図10に示される本発明の実施の他の
形態においても同様である。このようにして本発明に従
えば、第1〜第4受光検出手段37,39,42,44
によって、4チャネルの反射回折光36,38,41,
43を、前述のように参照符P,B,S1,S2で示さ
れるようにして、いわばマルチセンシング方式で検出す
るようにし、これによって疵種別および疵形態の判別を
正確に行い、その疵の程度、したがって金属帯1の等級
格付けを容易に行うことができるようになる。
【0045】図18は、穴検出手段3の構成を簡略化し
て示す斜視図である。レーザ光源83からの幅0.3m
m×流れ方向1.7mmのスポット光であるレーザ光が
発生され、コリメータ84によって平行光とされ、多角
形反射鏡85に導かれる。この多角形反射鏡85は、た
とえば8面体であってモータによって12000rpm
で走査され、検査対象である金属帯1の幅方向に矢符8
6で示されるように高速に移動される。金属帯1に穴8
7が存在するとき、その穴を介するレーザ光は、集光レ
ンズ88で集光され、ピンホトダイオード89で受光検
出される。このピンホトダイオード89からの出力をレ
ベル弁別することによって、穴87の存在を検出するこ
とができる。
【0046】このような金属帯1に穴87が存在すると
き、その穴87を含む金属帯1の長手方向の予め定める
範囲、たとえばその長手方向に1mの範囲の領域である
等級評価単位区画Qは、製品とならない部分であって、
最も悪い等級Kであると判定される。
【0047】このような金属帯1の長手方向の走行位置
は、金属帯1の走行距離に対応したパルス数を発生する
走行位置検出手段90の出力をカウンタで計数すること
によって検出することができる。これによって穴87の
金属帯1における走行方向の位置を、検出することが可
能となる。
【0048】図19は、第1〜第4受光検出手段37,
39,42,44に設けられている受光素子60,6
6,61,69に後続する電気回路を示すブロック図で
ある。各チャネル毎の受光検出信号は、Pチャネルの正
反射検出信号と、B,S1,S2の各チャネルの乱反射
検出信号とから成り、前処理回路(Front EndProcesso
r)FEP1〜FEP4にそれぞれ与えられる。
【0049】図20は、正反射光の受光素子60に後続
するそのPチャネルの具体的な電気的構成を示すブロッ
ク図である。前処理回路FEP1の出力は直流増幅回路
96に与えられる。この直流増幅回路96の利得は、利
得調整回路97によって設定される。
【0050】図21は第1〜第4前処理回路FEP1〜
FEP4における出力波形を示す。第1前処理回路FE
P1では、正反射検出信号の第1利得が、図21(1)
に示されるようにノイズの第1平均波高値VPが1.0
Vになるように、利得調整手段97によって設定され
る。同様にして第2〜第4前処理回路FEP2〜FEP
4の各平均波高値VB,VS1,VS2は、表1に示さ
れるように設定される。
【0051】
【表1】
【0052】こうして正反射検出信号の第1平均波高値
VPが、第2〜第4反射検出信号のノイズの第2平均波
高値VB,VS1,VS2以上となるように設定され
る。これによって一般的に低レベルの反射検出信号を、
むやみに高い利得で増幅してS/N比を悪化させてしま
うことが防がれ、したがってわずかな疵であっても、正
反射光からは勿論、各乱反射光B,S1,S2からも、
金属帯1の表面の疵に対応した反射検出信号のレベルの
変動を検出することが可能になる。
【0053】これらの各反射検出信号は、後述のように
正規化される。その後、表1に示される2値化のため
に、平均波高値VP,VB,VS1,VS2の上(すな
わち正)および下(すなわち負)の各弁別レベルでレベ
ル弁別され、その2値化されたデータは、幾何学的特徴
抽出用メモリGFE1,GFE2にそれぞれストアされ
る。一方の幾何学的特徴抽出用メモリGFE1は、いわ
ば一般疵の検出のために用いられ、正反射検出信号の金
属帯1の表面による光吸収による変動分を表すメモリM
Pn(添え字nは負を示す)と、残余の乱反射検出信号
の光反射による変動分を表すメモリMBp,MS1p,
MS2p(添え字pは正を示す)を備える。また特殊疵
のための幾何学的特徴抽出用メモリGFE2は、乱反射
検出信号の光吸収による変動分をストアするメモリMB
n,MS1n,MS2nを含む。このような各幾何学的
特徴抽出用メモリGFE1,GFE2の備えているメモ
リは表1に丸印を付して示すとともに、図22に併せて
示す。
【0054】表2は、線状疵、点状疵、面状疵および形
状疵などの具体的な各種類を示す。幾何学的特徴抽出用
メモリGFE1の出力によって検査される一般疵は、表
2の線状疵および点状疵である。もう1つの幾何学的特
徴抽出用メモリGFE2によって検出される特殊疵とい
うのは、表2の面状疵および形状疵である。後述のよう
に一般疵のための幾何学的特徴抽出用メモリGFE1の
出力を用いても面状疵の検査を行うことができる。
【0055】
【表2】
【0056】図19を再び参照して、タイミングコント
ロール回路TMCは、たとえば48MHzの基本クロッ
ク、第2同期パルス、走査スタートパルス、ミラー回転
パルスおよび有効走査パルスなどの画像バス共通の信号
を発生してマルチバス99に与えるとともに、階調デー
タが伝送される多値データのためのバス100に与えら
れる。マイクロコンピュータなどによって実現される処
理回路MPUは、穴検出手段3のピンホトダイオード8
9からの出力を受信するとともに、金属帯1の走行方向
の走行位置検出手段90からの出力を受信する。インタ
フェイス101は、外部記憶装置、たとえば磁気ハード
ディスクおよび光磁気ディスクなどとの接続を可能に
し、本件装置の出力をこれらの外部磁気記憶装置に転送
してストアさせることを可能にする。
【0057】第1〜第4受光検出手段60,66,6
1,69毎の合計4チャネルP,B,S1,S2分のア
ナログデジタル変換手段ABC1〜ABC4が設けられ
る。
【0058】図20を参照して、第1受光検出手段60
に対応するアナログデジタル変換手段ADC1の具体的
な回路の構成を説明する。前処理回路FEP1の直流増
幅回路96からの出力は、アナログデジタル変換回路A
DC1のアナログデジタル変換器102に与えられ、8
ビットのデジタル値に変換され、次のミラー反射率補正
回路103に与えられる。ミラー反射率補正回路103
には、補正値メモリ104からの補正されるべき図23
に示される波形を有する信号が金属帯1の幅方向の各走
査のたび毎に与えられる。アナログデジタル変換器10
2の出力波形は、図24(1)に示されるとおりであ
る。前処理回路FEP1の出力はまた、ミラー反射率サ
ンプリング回路105に与えられ、これによって補正値
メモリ104の出力レベルが設定される。こうしてミラ
ー反射率補正回路は、補正値メモリ104の出力に応じ
て、アナログデジタル変換器102の出力の回転駆動さ
れる多角形反射鏡の各反射面毎の反射率のむらを補正
し、ライン106には、図24(2)に示されるように
平均波高値が一定である信号を導出する。
【0059】このライン106の信号は、シェービング
補正回路107に与えられるとともに、シェービングサ
ンプリング回路108に与えられてサンプリングされ、
これによって1走査分の平均波高値が補正値メモリ10
9にストアされ、このメモリ109にストアされるレー
ザ光の1走査分の平均波高値の変化は、図25に示され
るとおりである。こうしてシェービング補正回路107
は、図26(1)に示されるライン106の平均波高値
VPが走査方向に変化する波形を補正して、ライン11
0には、図26(2)で示されるように平均波高値VP
が一定である信号を導出する。
【0060】ライン110からの受光検出信号は、正ピ
ーク検出回路112と、負ピーク検出回路113と、エ
ンベロープ検出回路114とにそれぞれ与えられる。正
ピーク検出回路112は、ライン110の反射検出信号
に応答し、そのピーク値をサンプリングして、図27
(1)の参照符115で示されるパルスをライン116
に導出し、減算回路117に与える。また負ピーク検出
回路113は、ライン110の受光検出信号の負ピーク
をサンプリングして検出し、ライン118には、図27
(2)で示される負のピークを表す信号119を導出し
て、減算回路120に与える。これらの減算回路11
7,120には、エンベロープ検出回路114からの図
27(3)の参照符121で示される平均波高値を表す
信号が導出される。この図27(1)〜図27(3)に
は、ライン110の受光検出信号が併せて示されてい
る。
【0061】減算回路117は、正ピーク検出回路11
2の出力Spからエンベロープ検出回路114の出力E
を減算し、その減算値(=Sp−E)をライン122に
導出する。このライン122の波形は、図28(1)に
示されるとおりであって、平均波高値以上のレベルを有
する正極性波高値が導出される。もう1つの減算回路1
20は、エンベロープ検出回路114の出力Eから負ピ
ーク検出回路113の出力Snを減算した減算値(=E
−Sn)を導出してライン123に与える。このライン
123の出力波形は、図28(2)に示されるとおりで
あって、平均波高値以下のレベルを有する負極性波高値
を表す。
【0062】絶対値比較回路124は、ライン122,
123の出力を受信し、それらの絶対値の大きい方の信
号を、ライン125に導出する。このライン125の出
力波形は、図29(1)に示されるとおりであり、こう
して得られた絶対値が正であるか負であるかは、図29
(2)に示されるとおりであり、この図29(2)で示
される信号波形は、疵種別および疵形態の判定のために
用いられることがある。
【0063】ノイズサンプリング回路126は、ライン
110に含まれるノイズの平均波高値VPを求める。こ
の平均波高値VPというのは、前述のエンベロープ検出
回路114によって得られたエンベロープEに類似する
ものであり、この実施例ではそのノイズレベルNが、も
っと高い精度で求められる。
【0064】ノイズサンプリング回路126では図30
に示されるように、金属帯1の走行方向2に沿って長さ
約130mm、幅約180mmの測定対象範囲127を
設定する。次に図31に示されるように測定対象範囲1
27を含む多数の走査によって得られるライン110の
受光検出信号から、その測定対象範囲127内の最小単
位128(走行方向長さ0.2mm、幅方向15mm)
を得る。この最小単位128は、16画素を含み、その
反射検出信号のノイズレベルの最大値VNmaxと最小
値VNmixとを求める。こうして最小単位128での
ノイズのピークツーピーク(peak to peak)値である値
(=VNmax−VNmin)を求め、その後、測定対
象範囲127の平均値を求める。こうして測定対象範囲
127におけるノイズのピークツーピーク値が得られ、
その1/2を、ノイズレベルNとして設定する。このノ
イズレベルの値は、金属帯1の地肌レベルからのノイズ
の振幅に対応し、前述のエンベロープ検出回路114に
よって得られるエンベロープレベルEに対応する。
【0065】正規化回路130は、ライン125に得ら
れる図29(1)の受光検出信号を、ノイズサンプリン
グ回路126によって得られたノイズレベルNで除算
し、すなわちノイズサンプリング回路126で得られた
ノイズレベルをN1とし、ライン125に得られる反射
検出信号のレベルをS1とするとき、S1/N1の割算
を行い、ライン131に、図32(1)で示される正規
化された受光検出信号を導出する。ライン131に得ら
れる図32(1)の信号の正極性および負極性は、図3
2(2)に示される信号によって表され、この図32
(2)の正負表示信号は、前述の図29(2)の信号と
同一である。
【0066】こうしてアナログデジタル変換回路ADC
1からは、ライン131を経て、正規化された多値ビッ
トから成る疵の濃度を表す濃度的特徴抽出のための信号
が導出される。残余の第2〜第3反射検出信号に対応す
るアナログデジタル変換回路ADC2〜ADC4もま
た、前述のアナログデジタル変換回路ADC1と類似の
構成を有する。これらの正規化された受光検出信号は、
ライン131を含む多値バス100に導出され、フレー
ムメモリFRM1にストアされて、多値階調画像として
ストアされ、たとえばカラーモニタ表示が可能になる。
チャネルPの正規化されたライン31からの受光検出信
号は、濃度的特徴量の抽出のためのメモリDFE1(De
nsty Feature Extraction)に与えられ、他のチャネル
B,S1,S2に関しても同様なメモリDFE2〜DF
E4が設けられる。
【0067】さらにアナログデジタル変換回路ADC1
では、ライン131に得られる正規化された多値反射検
出信号を、2値化回路132で2値データとする。この
2値化回路132では、ライン131に与えられる図3
2(1)の正規化された受光検出信号は、図32(1)
に示され、この受光検出信号は、前述の表1に示される
2値化弁別レベルでレベル弁別される。正反射信号36
の2値化は、負極性においてのみ行われ、その弁別レベ
ルは、S2/N2=2.5dBのライン134に設定さ
れる。こうして2値化回路132からライン135に
は、2値化データが図32(3)のようにして導出され
る。この2値化弁別レベル134で弁別レベルされて得
られた2値データの平均波高値に対する正極性または負
極性を表す信号は、図32(4)に示されるとおりであ
る。ライン135から得られる2値データは、幾何学的
特徴抽出用メモリGFE1(Geometrial Feature Extrac
tion)のメモリMPnにストアされる。残余のアナログ
デジタル変換回路ADC2〜ADC4に関してもまた同
様な2値化演算動作が行われ、その2値化されたデータ
は、前述のようにメモリMBp,MBn;MS1p,M
S1n;MS2p,MS2nにそれぞれストアされて、
幾何学的特徴量を求めるために用いられる。こうして得
られた2値データは2値バス136に導出される。
【0068】前述の図20のライン110に導出される
受光検出信号は、たとえば256階調であり、図33で
示されるようにして得られる。またライン135に得ら
れる2値データは、図34に示されるようにして得られ
る。図34の碁盤目状に示された基レベルは、ノイズの
平均波高値VP,VB,VS1またはVS2を示し、金
属帯1の検査されるべき表面の地肌レベルに対応する。
【0069】合計4チャネル分の受光検出信号を、図2
1に示されるようにノイズの平均波高値の上下の正極性
および負極性の各変動分だけを、前述のように採用し
て、幾何学的特徴抽出用メモリGFE1にストアし、ま
た濃度的特徴抽出用メモリDFE1〜DFE4およびF
RM1,FRM2にストアしておく。後述のように疵種
別および疵形態の判定を行うにあたり、その受光検出信
号の極性を選択することによって、一般疵および特殊疵
の検出が良好に達成されることを、本件発明者の実験に
よって、表3のように確かめられた。
【0070】
【表3】
【0071】図35は、本発明の実施の他の形態の構成
を示す図である。図21に示される2値化のための各弁
別レベルVP,VB,VS1,VS2に関してこの実施
の一形態では、弁別レベルVP,VB,VS1,VS2
をノイズレベルNに応じて変化して設定する場合、制限
値を設定する。これらの弁別レベルVP,VB,VS
1,VS2を、代表的にVC1,VC2で示す。この予
め設定した上下の制限値で比較し、その制限値内であれ
ば、そのまま2値化弁別レベルを用い、制限値から外れ
る場合は、制限値を弁別レベルとして2値化データを求
める。上下の制限値として、正極性の疵弁別レベルに対
してはVC2HとVC2Lを使用する。この結果、弁別
レベル演算回路7から出力する信号VC1が VC1L<VC1<VC1H ならば、信号VC1がそのまま出力し、 VC1≦VC1LまたはVC1N≦VC1 ならば、VC1LまたはVC1Hがその信号VC1に代
わって出力する。負極性側の信号VC2についても同様
である。したがって2値化回路132で設定される弁別
レベルは、第35図における斜線の範囲内で設定される
ことになる。
【0072】ノイズサンプリング回路126におけるノ
イズレベルNを求めるための測定対象範囲127は、走
行位置検出手段90の出力に応答して金属帯1の走行方
向2に、10m毎に演算して求め、一旦求めたノイズレ
ベルNは、そのまま金属帯1の走行方向10m間におい
て、共通に用いられる。
【0073】図36は、金属帯1の平面図である。本発
明に従い、金属帯1の検査による格付けを行う等級評価
単位区画を、第36図に示すように、幅W、長さHの区
画Qとする。たとえば、一事例として、W=1m、H=
1mとする。その等級評価単位区画Qを16等分割し
て、幅W/4、長さH/4の区画を疵種別判定単位区画
(以下、単位区画と略称する)qとして、この判定単位
区画q毎に量子化、プロフィール作成、特徴抽出、欠陥
種別疵形態判定を行い、合計16個の判定単位区画qか
ら1個の評価単位区画Qの等級格付けの決定を行う。
【0074】図37は、マイクロコンピュータによって
実現される処理回路140(前述の図19参照)の概略
の動作を説明するためのフローチャートである。処理回
路140には、幾何学的特徴抽出用メモリGFE1,G
FE2と多値データがストアされているフレームメモリ
FRM1とが接続され、また各バス99,100,13
6が接続されて、演算処理動作が行われる。
【0075】等級評価単位区画Qの等級格付けを行うに
あたり、まずステップa1では、フレームメモリFRM
1のストア内容が用いられ、これとは別に、ステップa
3では、2値データがストアされているメモリGFE
1,GFE2のストア内容が読出されて用いられる。等
級評価単位区画Qに含まれている合計16個の疵判定単
位区画qは、たとえば図38(1)に示されるように線
状疵であり、図38(2)に示されるように点状疵であ
り、さらに図38(3)に示されるように面状疵であ
る。これらの各疵種別毎の疵形態と、各疵形態毎の程度
についても、このような多値データと2値データとに基
づいて、評価判定される。
【0076】多値データに基づき、ステップa2では、
重み加算値Fが求められる。図38のステップa1,a
2のさらに具体的な動作は、図39に示されている。重
み加算値Fの演算にあたり、ステップb1からステップ
b2に移り、多値データが正反射光Pと乱反射光B,S
1,S2毎にストアされているフレームメモリFRM1
のストア内容を読出し、各疵判定単位区画qに含まれて
いる多数の各画素q1毎に、ノイズ平均波高値からの光
吸収された成分の変動分の絶対値、すなわち図21
(1)の平均波高値VPの信号の絶対値を読出すととも
に、乱反射光B,S1,S2のノイズ平均波高値からの
乱反射された成分の変動分の絶対値、すなわち図21
(2)〜図21(4)における平均波高値以上の成分の
変動分の絶対値を読出す。各チヤネルP,B,S1,S
2毎の前記変動分は、その一例として、疵判定単位区画
qにおいて図40に示されるように、3次元一体形状を
有している。
【0077】 F = ∫Vds …(1) 各疵における濃度、すなわち反射光強度V毎の面積は、
図41に示されるとおりである。図41(1)に示され
る疵判定単位区画qにおける濃度、したがって反射光強
度V1〜V5を有する露出された面積は、図41(2)
に示されるとおりである。
【0078】このような図40および図41に基づくデ
ータによって、ステップb3では、疵の面積Sを求める
ことができる。
【0079】 S = ∫ds …(2) また各チャネル毎の重み加算値F(P)は、Pチャネル
の正反射光36の受光検出信号に基づき、式2から求め
られる。このことは他のチャネルB,S1,S2の重み
加算値F(B),F(S1),F(S2)に関しても全
く同様に各チャネルB,S1,S2の受光検出信号に基
づいて求めることができる。これらの重み加算値という
のは、図40における各疵のいわば体積を表す。
【0080】ステップb5では、各疵判定単位区画qに
おける全チャネルP,B,S1,S2の総和の重み加算
値Fを求める。
【0081】 F = F(P)+F(B)+F(S1)+F(S2) …(3) 前述の図37におけるステップa3における2値データ
は、幾何学的特徴抽出用メモリGFE1にストアされて
いる2値データを読出して、次のステップa4において
複数の特徴量を求める。これによってステップa5で
は、疵判定単位区画qにおける疵種別と疵形態とを判定
する。前述のステップa4における特徴量を求める動作
は、図43においてもっと詳しく説明される。
【0082】図43において、ステップc1からステッ
プc2に移り、幾何学的特徴抽出用メモリGFE1に備
えられているメモリMPn,MBp,MS1p,MS2
pから読出された2値データを、各画素q1毎に加算
し、こうして各チャネルP,B,S1,S2毎の各画素
の論理値のOR演算を行う。こうして得られたOR演算
された各疵費用単位区画q毎の2値データは、図19に
示される2値画素のメモリM2にストアされる。
【0083】次のステップc3では、たとえば図44に
示される各疵評価単位区画q毎のヒストグラムを作成す
る。
【0084】図45は、この疵評価単位区画qに含まれ
る多数の画素q1を拡大して示している。この図45に
おいて黒塗りの部分が、疵のあった場所を示し、すなわ
ち論理「1」である。ステップc3では、この疵判定単
位区画qにおける長さ方向(金属帯1の走行方向、図4
5の上下方向)において、幅方向(図45の左右方向)
の単位升目あたり、すなわち各画素q1あたり、疵が何
回発生しているかの頻度を計数し、これによって図46
に示されるヒストグラムのプロフィールを作成する。
【0085】ステップc4では、このヒストグラムに基
づき、走行方向に最も長い値HLとその最長値HLを有
するヒストグラム上における疵143の第1面積SHL
を求める。またこのヒストグラムに基づき、幅方向に最
も広い値WWを有するヒストグラム上での疵144の第
2面積SWWを求める。これらの疵143,144は、
図46に示されるヒストグラム上で、分離しており、こ
れらの分離している疵毎の最長値HLおよび最広値WW
を上述のように検出する。
【0086】次のステップc5では、最長値HLを有す
る疵143の重み加算値FHLを、前述の多値データが
ストアされているフレームメモリFRM1のデータを読
出して、式2と同様にして求める。この重み加算値FH
Lは、各チャネルP,B,S1,S2毎の各画素の反射
光強度を加算した値と面積との積によって求められる。
同様にして、最広値WWを有する疵144の重み加算値
FHWを全チャネルにおける画素毎にわたり、前述の式
2と同様にして演算して求める。
【0087】ステップc6では、前述のステップc5で
求めた重み加算値FHL,FHWのうち、大きい方を、
重み加算値FHLWとして採用する。
【0088】ステップc7では、こうして採用された重
み加算値FHLW(すなわち重み加算値FHLまたはF
HWのいずれか一方)の疵143または144の面積S
LWを求める。この面積SLWは、SHLまたはSWW
のいずれか一方である。そこでステップc8では、濃度
AFを、式4から求める。
【0089】 AF = FHLW/SLW …(4) ステップc9では、疵判定単位区画qにおける疵の数N
Aを計数して求める。
【0090】図47に示される疵判定単位区画qでは、
疵の数NA=3である。また図48に示される疵を有す
る場合、その疵の数NA=2とする。すなわち図48で
は、疵の右側の辺144が上から下に連なっていると
き、1個の疵として計数し、また分離した辺145が存
在するとき、もう1つの疵として計数する。
【0091】ステップc10では、図47および図48
に示される疵判定単位区画qにおける疵の表面積SAと
全長HAを演算して求める。
【0092】 SA = S1+S2+S3 …(5) HA = H1+H2+H3 …(6) ステップc11では、前述のヒストグラムに基づいて得
られた最長値HLを有する疵143の面積SHLと最広
値WWを有する疵144の積SWWのうち、大きい方の
値SHLまたはSWWを、値SLWとして採用する。次
にステップc12では、この採用された面積SLWの総
面積SAに対する割合RAを演算して求める。ステップ
c13では、疵の平均長さAHを、式7によって求め
る。
【0093】 AH = HA/NA …(7) ステップc14では、図49(1)に示される疵判定単
位区画qの長さ方向において、幅方向の単位升目あたり
の画素あたり、疵が何回発生しているかの頻度、したが
って画素の計数を求めてヒストグラムを作成し、このよ
うなヒストグラムは、図46と同様な手法で得られる。
この図49(1)に示される疵判定単位区画qのヒスト
グラムは図49(2)に示されるとおりである。ステッ
プc15においてヒストグラム上における疵145,1
46,147は、予め定める高い弁別レベルh3以上で
あり、その個数N3=3である。またそれ以外の疵であ
って、前記高さ弁別レベルH3未満の弁別レベルh2以
上の疵148の数の個数N2=1である。さらに最小の
高さ弁別レベルh1以上の疵149の個数N1=1であ
る。本発明の実施の一形態では、このような個数N2,
N3が、ステップc15で得られて、用いられる。
【0094】さらにこれとともに、ヒストグラムに基づ
き、表4に示される各疵判定単位区画q毎の走行方向に
最も長い値HLと幅方向に最も広い値WWとに基づき表
4が作成される。
【0095】
【表4】
【0096】この表4に示される表の内容を、形状疵ボ
ックスと称することにする。この形状疵ボックスの内容
に従い、次の図50〜図55の各フローチャートによっ
て、図37のステップa5における疵判定単位区画q毎
の疵種別と疵形態とが判定される。図50のステップd
1では、表4の形状疵ボックスにおいて、各チャネル
P,B,S1,S2毎の重み加算値Fの最大値が、乱反
射光S1のチャネルであれば、ステップd2からステッ
プd3に移り、疵種別は線状疵であり、疵形態はL1で
あるものと判定する。またステップd4において各チャ
ネルP,B,S1,S2毎の重み加算値FがPチャネル
の重み加算値F(P)が最大であるとき、ステップd5
に移り、疵種別は面状疵であるものと判定し、疵形態は
A1であるものと判定する。他のチャネルD,S2の重
み加算値Fが他のチャネルS1,Pの重み加算値F(S
1),F(P)よりも大きいときには、図51〜図55
の各動作が、ステップd6から始まる。
【0097】図51では、最小値HLが、 2>HL≧0 …(8) であるとき、ステップe2,e4,e6,e8,e10
に示されるように、疵の数Maに応じて、疵種別が点状
疵であって、その疵形態がP1〜P6と判定される。
【0098】図52は、 5>HL≧2 …(9) であるとき、ステップf1からステップf2に移り、前
述の図43のステップc12において求められた値RA
が、 RA≧0.75 …(10) を判断し、式10が成立しなければ、次のステップf3
に移り、前述の図43のステップc3で得られた値AH
が、 AH≧3 …(11) が成立するかどうかが判断される。式11が成立しなけ
れば、前述の図51に移り、点状疵の疵形態が判定され
ることになる。
【0099】式10または式11が成立するとき、次の
ステップf4では、前述の図43のステップc8で得ら
れた値AF、 AF≧75 …(12) が成立すれば、線状疵の疵形態L3であるものと判断
し、式12が成立しなければステップf6において線状
疵の疵形態L2を判定する。
【0100】図53では、 15>HL≧5 …(13) であるときにステップg1に移り、次のステップg2に
おいて、 RA≧0.75 …(14) が成立し、またはステップg3において、 AH≧3 …(15) が成立するときには、次のステップg4に移り、 AF≧70 …(16) が成立するかどうかによって、ステップg5,g6で線
状疵の疵形態L5,L4を判定する。
【0101】図54では、 50>HL≧15 …(17) が成立するときステップj1からステップj2に移り、 RA≧0.75 …(18) が成立するかまたはステップj3において、 AH≧3 …(19) が成立するときには、次のステップj4において前述の
図43におけるステップc15で得られた値N2,N3
を用いて、 N2+3・N3≧3 …(20) が成立するかどうかによって、線状疵の疵形態L7,L
6を判定する。
【0102】図55では、 HL≧50 …(21) が成立するとき、ステップk1からステップk2に移
り、 RA≧0.75 …(22) が成立すれば、次のステップk3に移り、前述の式20
が成立するかどうかによって、線状疵の疵形態L9,L
8を判定する。前述のステップk2において式22が成
立しないときには、点状疵と判定し、前述の図51の動
作を行う。
【0103】このようにして図37のステップa5にお
いて各疵判定単位区画qにおける疵種別と疵形態とが判
定された後には、ステップa6においてその疵判定単位
区画qの判定等級重み値φを、表5から求める。この判
定等級重み値φは、異なる疵種別および異なる疵形態の
疵相互に試作する際に、作業者が目視で同程度の疵であ
ると認定することができる範囲として設定する。これに
よって判定等級重み値φが同一であれば、疵種別および
疵形態が異なっていても、作業者による目視では同程度
の疵であるとして等級格付が行われることになる。
【0104】たとえば疵種別、疵形態L1〜L9,P1
〜P6およびA1において、図37のステップa2にお
いて得られた重み加算値Fに基づき、表5の()内に示
された値が判定等級重み値φとして得られる。
【0105】
【表5】
【0106】そこでステップa7では、疵判定単位区画
qにおける疵種別毎に判定等級重み値φを加算する。た
とえば図56において、線状疵である疵形態L2,L
2,L5,L6の判定等級重み値φの加算値は90(=
20+40+10+20)で最大であり、点状疵の疵形
態P3の判定等級重み値φは10であり、面状疵の疵形
態A1の判定等級重み値φは20である。したがってス
テップa8では、最大値の判定等級重み値φが得られた
疵種別である線状疵を、等級評価単位区画Qの疵種別で
あるものと判定する。またステップa9では、等級評価
単位区画Qにおける各疵判定単位区画qの判定等級重み
値φの層はΦを求める。図56では、たとえば120
(=20+40+10+20+10+20)である。こ
れによってステップa10では、疵評価単位区画Qのス
テップaにおいて得られた疵種別と、ステップa9にお
いて得られた等級重み値Φとによって、表6から、等級
を求めることができる。
【0107】
【表6】
【0108】これによって等級評価単位区画Qの等級A
〜D,K,Jが作業者の目視と同程度で自動的にリアル
タイムで得ることができるようになる。
【0109】処理回路140の演算出力は、陰極線管ま
たは液晶などの目視表示手段151に目視表示され、ま
たプリンタ152によって記録紙153に印字される。
【0110】図57は、本発明の実施の一形態の具体的
な構成を示す電気回路図である。この図57に示される
構成は、前述の図19に示される処理回路140によっ
て達成されるものであり、構成を具体的に示すためにブ
ロック図で示す。特徴量演算手段152は、前述の図3
9において得られた各特徴量を導出して類似度演算手段
153に与える。類似度演算手段153は、基準パター
ンメモリ154から順次読出した疵基準パターンと疵特
徴データである特徴量との類似度とを演算する。この類
似度の計算は、疵基準パターンと疵特徴量のデータとの
間での長さ、幅、面積に基づく積和演算などを行うこと
によって達成される。基準パターンと特徴量データとの
演算は、その一例として線形識別関数によるものを一例
として挙げる。
【0111】特徴量演算手段152の出力をY、基準パ
ターンメモリ154の内容をW(i)、類似度演算手段
153の出力をFiとすると、FiはYとW(i)の内
積として次式で与えられる。
【0112】 Fi = W(i)・Y (i=1,2,3,…,d) …(23) 〔Dは疵種別の数〕 ここで、Fiを最大とするi0を判定手段155で求
め、i0番地の疵種別を識別結果として出力する。ただ
し、 Y = (x1,x2,x3,…,xd,1)t …(24) W(i) = {w1(i),w2(i),…,wd(i),wd+1(i)}t …(25) なお、x1,x2,…,xdは長さ、幅、面積等の抽出
された特徴量である。W(1),W(2),…,W
(d)は求める基準パターンである。すなわち、判定手
段155は、類似度演算手段153から出力された最も
類似度の高い疵基準パターンに基づいて、いずれの疵種
別であるかを判定するものであって、この疵の名称およ
び等級を出力する機能を有する。
【0113】出力制御手段156はディスプレイモニタ
である表示手段151を駆動して判定手段155からの
疵種別情報(疵名称、等級)に対応する文字を表示させ
るとともに前記特徴量演算手段152からの表面画像デ
ータに対応する表面像を表示させ、かつ、プリンタ15
2を駆動して上記疵種別情報および表示画像データの記
録を行う。
【0114】キーボード157は、オペレータによりマ
ニュアルで疵名称、階級等の疵種別情報に相当するデー
タを入力可能となっている。キーボード157からのキ
ー信号は、所定の疵種別情報に変換され表示手段151
に出力して表示させるとともに比較演算手段158に出
力する機能を有する。比較演算手段158は判定手段1
55にて判定された疵種別情報とキーボード157から
出力された疵種別情報とを比較して一致するか否かを判
断し、一致する場合には当該疵基準パターンが正しいと
判断して修正処理を行わず、不一致の場合には基準パタ
ーンメモリ154内の当該疵基準パターンを一定のアル
ゴニズムに従って修正し、新たな疵基準パターンとする
ものである。
【0115】動作中、特徴量演算手段152によって、
疵の長さ、幅および面積のいずれか1つ以上の特徴量が
求められ、この特徴量は疵特徴量のデータとして類似度
演算手段153に送出され、基準パターンメモリ154
から順次読出される多数の疵基準パターンに基づき、類
似度が演算される。しかる後、この類似度演算手段15
3から最も類似度の高い疵基準パターンが出力され、判
定手段155にてこの基準パターンがいずれの疵種別
(名称)および疵形態(等級)であるかが判定される。
その結果、ディスプレイモニタ151には、図58に示
す如く、表面画像の静止画159とともに自動判定され
た疵の像160の名称「ヘゲ」161および等級「3
級」162が一定期間表示される。
【0116】この状態で、疵判定の正確性をより向上さ
せるために、疵基準パターンの学習作業を行う場合に
は、オペレータはディスプレイモニタ151上の表面画
像160に対して目視により疵の像160の疵名称「ス
リバー」および等級「4」を判断し、キーボード157
上の該当キーを操作する。そうすると、キーボードによ
りキー入力データに対応する疵種別形態(名称および等
級)が求められ、これら名称および等級がデータ151
の所定位置164,165に表示されるとともに、比較
演算手段158に送出される。比較演算手段158では
自動判定された疵種別(ヘゲ:3級)とキー入力された
疵種別(スリバー:4級)とを比較する。この場合、両
疵種別は不一致であり、金属帯1の疵種別と判定手段1
55で判定された疵種別と疵形態とが間違っており、ひ
いては実ライン上のある疵種別に対して基準パターンメ
モリ154に記憶されている疵基準パターンが誤りであ
ることを意味しているので、一定のアルゴニズムに従っ
て基準パターンメモリ154内の該当疵基準パターンを
少しずつ修正する。
【0117】このような学習動作を順次入力される疵の
像160に対して繰返すことにより疵基準パターンを次
々に修正してゆくと、最終的には疵基準パターンによる
判定疵種別とキーボード157からの目視疵種別とがほ
ぼ一致するようになり、実ラインの実際の疵種別に合っ
た判定アルゴニズムが完成する。したがって、以上のよ
うにしてオペレータの目視判定を用いて基準パターンメ
モリ154の疵基準パターンを修正したならば、以後、
同種の被検査物あるいは同一ラインに関する限り、オペ
レータを介することなく無人化によって金属帯1の表面
に生じる疵の種別を判定することが可能であり、かつ、
正確な判定結果が得られる。
【0118】このように、本実施の形態によれば、実ラ
イン上の金属帯1における疵の像160と、この疵の像
160に対して基準パターンメモリ154内の各疵基準
パターンに基づき自動判定された疵種別とをディスプレ
イモニタ151上に表示させ、このときの疵基準パター
ンを、キーボード157から目視判定により入力された
疵種別を自動判定するように修正できるようにしたの
で、従来のようにサンプル板を用いることなくオンライ
ン下で学習能力を発揮させながらより実ラインの状態に
近付いた疵基準パターンを作成できる。したがって、各
種サンプル板の収集、オフライン下による学習作業とい
った手間を省くことができ、学習時間の短縮および労力
の軽減を図り得る。また、オンライン下で学習作業を行
われるので、被検査物1の変更等に容易に対応できる
上、学習作業による疵基準パターンの修正効果が実ライ
ンの疵判定に速やかに反映される。かくして、被検査物
1の表面検査を高精度にかつ大変効率よく行うことがで
きる。
【0119】表面品質の判定基準は必ずしも明確ではな
く、感覚的な要素がかなり強い。作業者である検査員自
身が判定ルールを明確に表現できないことも多い。した
がって、表面検査装置に導入する知識情報AI手法とし
ては、熟練者のノウハウをルールとして取り込むエキス
パートシステムのような手法よりも、教師による訓練に
より、判定のためのパラメータを獲得する学習機械の手
法が適していると考えられる。
【0120】図59は、本発明に従い、人間の脳におけ
る学習機能をモデル化したものであって、パターンの分
類を学習する能力を持っており、このユニットについ
て、学習機能を説明する。大きな円は細胞(ニューロ
ン)、x1〜xnは細胞に対する入力、小さな円はシナ
プス(細胞に与える刺激をコントロールする機能)を示
している。
【0121】この細胞の動作は、
【0122】
【数1】
【0123】で表される。αiは実数でシナプス荷重と
呼ばれ、刺激の伝わりやすさを表す係数、θは細胞が興
奮するか否かのしきい値、Φ(μ)はμ>0なら1、μ
<0なら0なる量子化関数である。
【0124】したがって、この細胞の出力OUTは
【0125】
【数2】
【0126】がθを超えたとき、興奮して1を出力す
る。また、教師信号とは細胞の反応が入りに対して正し
いか否かを教える信号であり、 α = (α1,α2,…,αn),x=(x1,x2,…,xn) …(28) とすると、反応が正しければ、α←α+cx(cは正の
定数)とし、誤っていれば、α←α−cxとする。
【0127】この細胞をある特定パターンに対応する細
胞とすると、最初誤った反応が多くても、人間から送ら
れる教師信号により徐々に正しい反応するようになって
くる。
【0128】この原理を疵種別、疵形態と等級の判定に
作用した本発明の実施の一形態を、図60に示す。これ
は最も簡単な構成例である。受光検出手段60,66,
61,69から送られてくるビデオ信号から、特徴量演
算手段167によって表面欠陥の各種の特徴量x=(x
1,x2,…,xn)が抽出される。これらの特徴量に
対して、適当な変換y=f(x)を回路168で行い、
これを疵種および等級を判定するための細胞に入力す
る。
【0129】この変換は、細胞へ与えるパターン入力の
線形分離性をよくするために行うもので、リアルタイム
の四則演算、対数演算などによるものである。たとえ
ば、欠陥の長さをxi、幅をxjとすると、長さと幅の
比をyk←xi/xjで求め新たな特徴量とするなどで
ある。
【0130】実際にこのシステムで学習をさせるための
訓練は、図60に示したようなシステムで行う。受光検
出手段60,66,61,69でとらえた画像はフレー
ムメモリに取り込まれ、カラー陰極線管CRTに表示さ
れる。ここには装置の判定結果なども同時に表示される
ので、検査員(教師)はライン下流に現れた実際の疵
と、このCRT画面とを照合し、判定結果の正誤または
正しい結果を手元の入力装置から入力する。この検査員
の入力した内容は処理回路MPUに送られて、学習部の
所定の係数を正しい判定を下せる方向に修正する。この
ような作業を繰返すことで、この装置の判定能力は徐々
に向上し、充分な訓練の後には検査員の判定とよく合致
するようになる。
【0131】本発明の実施の他の形態においては、表面
疵が微細な起伏で形成されているので、表面の凹凸を3
次元的に定量測定する技術が考案されている。その一例
として、光点走査速度変調によるセンシング原理を図6
1に示す。検査対象である金属帯1に対して一定速度で
レーザビームを走査し、その軌跡をレンズ169によっ
てスクリーン170上に結像させる。このとき、検査対
象の金属帯1の表面に凹凸があると、スクリーン170
上の光点の移動速度が変化する。図61では、点B2か
ら点C2へ走査するときに検査対象面が凹になっている
ため、スクリーン上で移動速度が速くなる。したがっ
て、スクリーン170上に図62に示される定ピッチの
格子縞171を描き、受光素子172で受光し、この透
過光量変化の位相検波をする回路173で行うことによ
って、凹凸を定量的に測定することができる。この原理
を応用すれば、現状のレーザビーム反射方式と同等の測
定スピードも実現可能である。
【0132】本発明はさらに、下記の実施の各形態が可
能である。
【0133】本発明は、長尺材を案内ロールに巻掛けて
連続的に走行し、長尺材が案内ロールに巻掛けられてい
る周方向の範囲内で、案内ロールの軸線を含む平面と長
尺材の外周面との交線上を、レーザ光が走査するよう
に、前記平面に関して一方側から、案内ロールの軸線に
平行な仮想走査面内でレーザ光を照射して走査し、前記
平面に関して他方側で、前記交線からの反射光を受光
し、受光した反射光に基づいて長尺材の表面の検査をす
ることを特徴とする長尺材の表面検査方法である。また
本発明は、外周面が軸線方向に一様であり、長尺材が巻
掛けられて連続的に走行される案内ロールと、走査手段
であって、レーザ光源からのレーザ光を、長尺材が案内
ロールに巻掛けられている周方向の範囲内で、案内ロー
ルの軸線を含む平面と長尺材の外周面との交線上を、走
査するように、前記平面に関して一方側から、案内ロー
ルの軸線に平行な仮想走査面内でレーザ光を照射して走
査する走査手段と、前記平面に関して他方側に配置さ
れ、案内ロールの軸線方向に延びる受光面を有し、前記
交線からの反射光を受光し、その光強度に対応する電気
信号のレベルを発生する受光手段と、受光手段の出力に
応答し、受光手段の出力を演算して長尺材の表面の検査
をする検査手段とを含むことを特徴とする長尺材の表面
検査装置である。また本発明は、案内ロールは、一仮想
平面内に平行な軸線を有して一対、設けられ、長尺材
は、各案内ロールの回転方向が相互に逆方向になるよう
に、各案内ロールに巻掛けられ、各案内ロールに対応し
て、前記レーザ光源と、走査手段と、受光手段との組合
せユニットがそれぞれ設けられることを特徴とする。本
発明に従えば、長尺材が案内ロールに巻掛けられて連続
的に走行され、その長尺材の表面には、案内ロールに巻
掛けられている長尺材の周方向の範囲内で、案内ロール
の軸線を含む平面と、案内ロール、したがって長尺材の
外周面との交線上をレーザ光が走査するように、前記案
内ロールの軸線を含む平面に関して一方側から、前記案
内ロールの軸線に平行な仮想走査面内でレーザ光を照射
して走査し、前記平面に関して他方側で、その前記交線
からの反射光を受光し、こうして得られた反射光に基づ
いて、長尺材の表面の検査を行う。したがって長尺材が
案内ロールに巻掛けられている範囲内でレーザ光が照射
されて、反射光が受光されるように構成され、これによ
って長尺材が振動することなく、この振動によって受光
手段による反射光の受光レベルが振動に起因した変化を
生じることがなくなる。これによって長尺材の表面の検
査能力が安定化する。さらに長尺材は、案内ロールに巻
掛けられているので、上述のように振動がなくなるとと
もに、その案内ロールに巻掛けられている周方向の範囲
内では、長尺材の自然状態において存在することのある
しわおよび曲げがなくなる。このことによってもまた長
尺材の表面の疵の検査を正確に行うことができるように
なる。長尺材としてたとえば金属帯では、そのエッジ部
の耳波、すなわちエッジウエーブを、検査時においてな
くすことが重要である。一般的に言えば、耳波は、他の
形状不良、たとえば中伸び、C反りなどに比べて、ウエ
ーブの波長が短く、波高は高いことが多く、特に板厚1
mm以下の薄板で、その傾向が強い。一般的には、耳波
の範囲は、金属帯のエッジから30〜50mmまでが殆
んどであり、その部分の急峻度は0.03〜0.05に
達するものがある。本発明では、前述したようにレーザ
光の反射光を受光して表面疵を検査しているので、急峻
度が大きいと、表面検査は不可能になる。そこで検査の
目的を果すために、検査時においてのみ耳波などの形状
を消した状態を作るために、長尺材は上述のように案内
ロールに巻掛けられる。これによって耳波が見掛け上消
えたようになる。案内ロールの半径を大きく選ぶと、耳
波部は拘束を受けない幅方向外方へ逃げ、特に案内ロー
ルの外径を大きくすることによって、耳波長さの差を吸
収して安定化し、見掛け上、耳波が消滅している。
【0134】また本発明は、案内ロールの外径は、約5
00mmφ以上であることを特徴とする。さらにまた本
発明は、案内ロールの外径は、約1300mmφ未満で
あることを特徴とする。本発明に従えば、案内ロールの
外径は、約500mmφ以上に選び、たとえば約130
0mmφを越えてもよいけれども、実務上、約1300
mmφ未満に選ぶことによって、案内ロールの取り扱い
が容易になる。長尺材をこのような案内ロールに、周方
向にたとえば約180度巻付けた場合、長尺材である金
属帯の表面の耳波が消えることになり、検査を高精度で
行うことができるようになる。こうして長尺材の走行時
において、オンラインにて自動的に表面の検査を行うこ
とが可能になる。
【0135】また本発明は、走査手段は、レーザ光源か
らのレーザ光を反射する多角形反射鏡と、反射鏡を回転
駆動する回転駆動手段とを含むことを特徴とする。本発
明に従えば、案内ロールは一対、一仮想平面内で平行な
軸線を有して設けられ、たとえばブライドルロールなど
のようにして配置され、一対の各案内ロールの回転方向
が、それらの案内ロールの軸線方向一方側から見て相互
に逆方向になるように、長尺材が各案内ロールに巻掛け
られる。したがって各案内ロールに巻掛けられている長
尺材の表面にレーザ光を走査して、その反射光を検出す
ることによって、長尺材の表裏両面の検査を、長尺材の
走行時に同時に行うことが可能となる。レーザ光の走査
は、レーザ光源からのレーザ光を、回転駆動手段によっ
て高速度で回転駆動されるトリゴンミラーなどと呼ばれ
る多角形反射鏡によって反射させ、レーザ光を長尺材の
幅方向に走査することによって、その走査を容易に達成
することができる。
【0136】また本発明は、受光手段は、レーザ光の走
査方向に端部を隣接した状態で配設された複数の集光レ
ンズと、集光レンズに沿って細長く延び、集光レンズか
らの光をその長手方向に導く導光部材と、導光部材の端
部に配置され、光強度に対応した電気信号レベルを有す
る電気信号を導出する受光検出手段とを含むことを特徴
とする。また本発明は、前記集光レンズは、スポット状
レーザ光の走査方向の端部をそれぞれ所定位置で切断し
てこの切断面を接合面として接合し、一体化したもので
あることを特徴とする。本発明に従えば、長尺材の表面
からの反射光を受光する受光手段では、レーザ光の走査
方向に端部を互いに線接触させた状態で配置された複数
の集光レンズを有し、この集光レンズに沿って長手導光
部材が配置されており、したがって長尺材の被検査面の
全走査範囲による反射回折光を、漏れなく集光して、導
光部材の長手方向に導くことができる。案内ロールの外
径を前述のように大きく設定することによって、回転駆
動される多角形反射鏡の走査位置精度が低くても、たと
えば回転駆動される多角形反射鏡が振動などの影響を受
けやすくても、集光レンズを介して導光部材に反射光を
確実に受光することができる。導光部材によって導かれ
た光は、その端部に配置された受光検出手段で検出し、
光強度に対応した電圧または電流のレベルを有する電気
信号に変換される。本発明は、金属帯だけでなく、たと
えば合成樹脂製などのフィルムおよびその他の長手帯状
体である長尺材に関連して、広範囲に実施することがで
きる。
【0137】また本発明は、長手方向に走行される金属
帯の幅方向にレーザ光を走査し、その反射光を受光して
検出し、等級評価単位区画Qを、複数の各疵判定単位区
画qによって構成し、各疵判定単位区画qを、複数の各
画素q1によって構成し、前記受光検出信号によって、
疵判定単位区画qの反射光強度Vと面積Sとの積である
重み加算値Fを求め、前記受光検出信号によって、各画
素q1の2値データを得、この2値データによって、各
疵判定単位区画qの走行方向に沿う疵の平均長さAH
(=HA/NA)を含む複数の特徴量を演算して求め、
この特徴量によって、疵判定単位区画q毎の疵種別と各
疵種別毎の疵形態とを判定し、各疵判定単位区画qの疵
種別と疵形態と、その疵判定単位区画qの重み加算値F
とに対応した判定等級重み値φを決定して、異なる疵種
別および異なる疵形態を、共通の等級格付け可能とし、
等級評価単位区画Qに含まれる全ての疵判定単位区画q
の各疵種別毎に、判定等級重み値φを加算し、各疵種別
の和の最大値が得られた疵種別を、その等級評価単位区
画Qの疵種別であるものと判定し、等級評価単位区画Q
に含まれる全ての疵判定単位区画qの判定等級重み値φ
の総和である等級重み値Φを求め、等級評価単位区画Q
の前記判定された疵種別と、前記求められた等級重み値
Φとによって、等級評価単位区画Qの等級格付けを行う
ことを特徴とする金属帯の表面疵検査方法である。また
本発明は、疵判定単位区画q毎に判定される疵種別は、
線状、点状および面状であることを特徴とする。また本
発明は、反射光は、正反射光と乱反射光とを含み、画素
q1の正反射光の反射光強度Vは、その画素q1に含ま
れる各画素毎に、ノイズ平均波高値からの光吸収された
成分の変動分の絶対値であり、画素q1の乱反射光の反
射光強度Vは、ノイズ平均波高値からの乱反射された成
分の変動分の絶対値であり、これらの変動分の絶対値に
よって、正反射光および乱反射光毎に、疵判定単位区画
qの重み加算値F(P),F(B),F(S1),F
(S2)を求め、この正反射光および乱反射光毎の疵判
定単位区画の重み加算値F(P),F(B),F(S
1),F(S2)を加算して疵判定単位区画qの重み加
算値Fを求めることを特徴とする。また本発明は、疵判
定単位区画qの疵形態L1の程度は、その疵判定単位区
画qの重み加算値Fを比較して行うことを特徴とする。
また本発明は、正反射光および乱反射光毎の疵判定単位
区画qの重み加算値F(P),F(B),F(S1),
F(S2)を比較して疵種別と疵形態とを判別すること
を特徴とする。また本発明は、2値データによって、疵
判定単位区画q内の走行方向において幅方向の各画素q
1の疵を表す個数を計数してヒストグラムを作成し、か
つ疵判定単位区画q内の疵の数NAを求め、このヒスト
グラムに基づいて、走行方向に最も長い値HLが、予め
定める第1の範囲内にあるとき、疵判定単位区画qの疵
種別が点状疵であると判定し、さらに疵の数NAに対応
する点状疵の疵形態を判定することを特徴とする。また
本発明は、2値データによって、疵判定単位区画q内の
走行方向において幅方向の各画素q1の疵を表す個数を
計数してヒストグラムを作成し、このヒストグラムに基
づいて、走行方向に最も長い値HLを有する疵の第1面
積SHLを求め、幅方向に最も広い値WWを有する疵の
第2面積SWWを求め、疵判定単位区画q内の疵の総面
積SAと走行方向の全長HAと、疵の数NAとを求め、
疵の全長HAの疵の数NAに対する割合AH(=HA/
NA)を、平均長さとして演算して求め、走行方向の最
も長い値HLが、前記第1の範囲を超える第2の範囲内
にあり、かつ第1および第2面積SHLとSWWのう
ち、大きい方の面積SLWの総面積SAに対する割合R
A(=SLW/SA)が、予め定める値未満であり、か
つこの平均長さHA/NAが予め定める値未満であると
き、疵判定単位区画qは、点状疵を有するもの判定する
ことを特徴とする。また本発明は、走行方向の最も長い
計数値HLが、第2の範囲を超える第3の範囲内にあ
り、かつ前記割合RA(=SLW/SA)が、前記予め
定める値未満であるとき、疵判定単位区画qは、点状疵
を有するものと判定することを特徴とする。また本発明
は、2値データによって、疵判定単位区画q内の走行方
向において幅方向の各画素q1の疵を表す個数を計数し
てヒストグラムを作成し、このヒストグラムに基づい
て、走行方向に最も長い値HLを有する疵の第1面積S
HLを求め、幅方向に最も広い値WWを有する疵の第2
面積SWWを求め、疵判定単位区画q内の疵の総面積S
Aと走行方向の全長HAと、疵の数NAとを求め、疵の
全長HAの疵の数NAに対する割合AH(=HA/N
A)を、平均長さとして演算して求め、走行方向に最も
長い値HLが、前記第1の範囲を超える第2の範囲内に
ある場合において、第1および第2面積SHLとSWW
のうち、大きい方の面積SLWの総面積SAに対する割
合RA(=SLW/SA)が、予め定める値以上である
とき、または、第1および第2面積SHLとSWWのう
ち、大きい方の面積SLWの総面積SAに対する割合R
A(=SLW/SA)が予め定める値未満であり、かつ
この平均長さAH(=HA/NA)が予め定める値以上
であるとき、疵評価単位区画qは、線状疵を有するもの
と判定する。また本発明は、ヒストグラムに基づいて、
走行方向に最も長い値HLを有する疵の第1重み加算値
FHLと、幅方向に最も広い値WWを有する疵の第2重
み加算値FHWとを求め、第1重み加算値FHLと第2
重み加算値FWWとのうち、大きいほうの重み加算値F
HLWを、その大きい方の重み加算値FHLWに対応す
る第1または第2面積SLWで除算して、平均強度AF
(=FHW/SLW)を求め、この平均強度AFに対応
する線状疵の疵形態を判定することを特徴とする。また
本発明は、前記ヒストグラムに基づいて、走行方向の計
数値hを、予め定める1または複数の弁別レベルh2,
h3でレベル弁別し、この弁別レベルh2,h3以上の
計数値hの数N2,N3を演算した演算結果に対応し
て、線状疵の疵形態を判定することを特徴とする。また
本発明は、走行方向の最も長い値HLが第2の範囲を超
える第3の範囲内にあり、かつ前記割合RA(=SLW
/SA)が、前記予め定める値以上であるとき、疵判定
単位区画qは、線状疵を有するものと判定し、前記ヒス
トグラムに基づいて、走行方向の計数値hを、予め定め
る1または複数の弁別レベルh2,h3でレベル弁別
し、この弁別レベルh2,h3以上の計数値hの数N
2,N3を演算した演算結果に対応して、線状疵の疵形
態を判定することを特徴とする。また本発明は、長手方
向に走行する金属帯の表面に、幅方向にレーザ光を走査
する走査手段と、レーザ光の金属帯の表面からの正反射
光Pと乱反射光BS1,BS2とを受光する受光手段
と、受光手段の受光検出信号の多値データを画素毎にス
トアする第1メモリFRM1と、複数の画素q1から成
る各疵判定単位区画qの複数個から等級評価単位区画Q
を構成し、第1メモリFRM1のストア内容を読出し
て、疵判定単位区画qの反射光強度Vと面積Sとの積で
ある重み加算値F(P),F(B),F(S1),F
(S2);FHL,FHWを求める第1演算手段と、受
光手段の受光検出信号を2値データ化する2値化手段
と、2値化手段からの反射光Pと乱反射光B,S1,S
2との2値データを画素毎にOR演算するOR演算手段
と、OR演算手段の出力をストアする第2メモリM2
と、各疵判定単位区画qの複数の特徴量を演算して求め
る第2演算手段と、第2演算手段の出力に応答し、疵判
定単位区画q毎の疵種別および疵形態を判定する第1判
定手段と、第1演算手段と第1判定手段との出力に応答
し、異なる疵種別および疵形態を、共通の等級格付け可
能とする各疵評価単位区画qの判定等級重み値φを決定
する判定等級重み値決定手段と、判定等級重み値決定手
段の出力に応答し、等級評価単位区画Qに含まれる全て
の疵判定単位区画qの各疵種別毎に判定等級重み値φを
加算し、各疵種別の和の最大値が得られた疵種別を、そ
の等級評価単位区画Qの疵種別であるものと判定する第
2判定手段と、判定等級重み値決定手段の出力に応答
し、等級評価単位区画Qに含まれる全ての疵判定単位区
画qの判定等級重み値φを加算して、その総和である等
級重み値Φを演算する第3演算手段と、第2判定手段と
第3演算手段との出力に応答して、等級評価単位区画Q
の等級格付けを行う第3判定手段とを含むことを特徴と
する金属帯の表面疵検査装置である。また本発明は、受
光手段の出力に応答し、ノイズレベルNを演算して求め
るノイズレベル演算手段と、受光手段とノイズレベル演
算手段との出力に応答し、受光検出信号をノイズレベル
Nで除算して、第1メモリFRM1と2値化手段とに与
える正規化手段とを含むことを特徴とする。また本発明
は、受光手段は、レーザ光の照射方向を含み、かつ仮想
走査平面に直交する仮想受光平面内の正反射した第1反
射光Pの第1受光検出手段と、正反射光よりも照射方向
寄りに反射した第2反射光Bの第2受光検出手段と、前
記仮想受光平面から側方にずれた第3反射光S1の第3
受光検出手段と、前記仮想受光平面から側方に第3反射
光S1よりももっとずれた第4反射光S2の第4受光検
出手段とを含むことを特徴とする。また本発明は、受光
手段の出力に応答し、ノイズレベルNを演算して求める
ノイズレベル演算手段と、正規化手段であって、第1〜
第4受光検出手段とノイズレベル演算手段との出力に応
答し、第1受光検出手段の出力に対応する前記表面によ
る光吸収による変動分と、第2〜第4受光検出手段の出
力に対応する前記表面による光反射による変動分とを、
受光検出信号として用い、ノイズレベルNで除算し、第
1メモリFRM1と2値化手段とに与える正規化手段と
を含むことを特徴とする。また本発明は、2値化手段
は、正規化手段の出力をレベル弁別することを特徴とす
る。また本発明は、第1演算手段における画素q1の正
反射光の反射光強度Vは、その画素q1に含まれる各画
素毎に、ノイズ平均波高値からの光吸収された成分の変
動分の絶対値であり、画素q1の乱反射光の反射光強度
Vは、ノイズ平均波高値からの乱反射された成分の変動
分の絶対値であり、これらの変動分の絶対値によって、
正反射光および乱反射光毎に、疵判定単位区画qの重み
加算値F(P),F(B),F(S1),F(S2)を
求め、この正反射光および乱反射光毎の疵判定単位区画
の重み加算値F(P),F(B),F(S1),F(S
2)を加算して疵判定単位区画qの重み加算値Fを求め
ることを特徴とする。また本発明は、第1判定手段は、
疵判定単位区画qの疵形態L1の程度を、その疵判定単
位区画qの重み加算値Fを比較して行うことを特徴とす
る。また本発明は、第1判定手段は、正反射光および乱
反射光毎の疵判定単位区画qの重み加算値F(P),F
(B),F(S1),F(S2)を比較して疵種別と疵
形態とを判定することを特徴とする。また本発明は、第
2演算手段は、2値データによって、疵判定単位区画q
内の走行方向において幅方向の各画素q1の疵を表す個
数を計数してヒストグラムを作成し、かつ疵判定単位区
画q内の疵の数NAを求め、このヒストグラムに基づい
て、走行方向に最も長い値HLを求め、第1判定手段
は、この走行方向に最も長い値HLが、予め定める第1
の範囲内にあるとき、疵判定単位区画qの疵種別が、点
状疵であると判定し、さらに疵の数NAに対応する点状
疵の疵形態を判定することを特徴とする。また本発明
は、第2演算手段は、2値データによって、疵判定単位
区画q内の走行方向において幅方向の各画素q1の疵を
表す個数を計数してヒストグラムを作成し、このヒスト
グラムに基づいて、走行方向に最も長い値HLを有する
疵の第1面積SHLを求め、幅方向に最も広い値WWを
有する疵の第2面積SWWを求め、疵判定単位区画q内
の疵の総面積SAと走行方向の全長HAと、疵の数NA
とを求め、第1判定手段は、走行方向の最も長い値HL
が、前記第1の範囲を超える第2の範囲内にあり、かつ
第1および第2面積SHLとSWWのうち、大きい方の
面積SLWの総面積SAに対する割合RA(=SLW/
SA)が、予め定める値未満であり、かつこの平均長さ
AH(=HA/NA)が予め定める値未満であるとき、
疵判定単位区画qは、点状疵を有するもの判定すること
を特徴とする。また本発明は、第1判定手段は、走行方
向の最も長い計数値HLが、第2の範囲を超える第3の
範囲内にあり、かつ前記割合SLW/SAが、前記予め
定める値未満であるとき、疵判定単位区画qは、点状疵
を有するものと判定することを特徴とする。また本発明
は、第2演算手段は、2値データによって、疵判定単位
区画q内の走行方向において幅方向の各画素q1の疵を
表す個数を計数してヒストグラムを作成し、このヒスト
グラムに基づいて、走行方向に最も長い値HLを有する
疵の第1面積SHLを求め、幅方向に最も広い値WWを
有する疵の第2面積SWWを求め、疵判定単位区画q内
の疵の総面積SAと走行方向の全長HAと、疵の数NA
とを求め、疵の全長HAの疵の数NAに対する割合AH
(=HA/NA)を、平均長さとして演算して求め、第
1判定手段は、走行方向に最も長い値HLが、前記第1
の範囲を超える第2の範囲内にある場合において、第1
および第2面積SHLとSWWのうち、大きい方の面積
SLWの総面積SAに対する割合RA(=SLW/S
A)が、予め定める値以上であるとき、または、第1お
よび第2面積SHLとSWWのうち、大きい方の面積S
LWの総面積SAに対する割合RA(=SLW/SA)
が予め定める値未満であり、かつこの平均長さAH(=
HA/NA)が予め定める値以上であるとき、疵評価単
位区画qは、線状疵を有するものと判定することを特徴
とする。また本発明は、第2演算手段は、ヒストグラム
に基づいて、走行方向に最も長い値HLを有する疵の第
1重み加算値FHLと、幅方向に最も広い値WWを有す
る疵の第2重み加算値FHWとを求め、第1重み加算値
FHLと第2重み加算値FWWとのうち、大きいほうの
重み加算値FHLWを、その大きい方の重み加算値FH
LWに対応する第1または第2面積SLWで除算して、
平均強度AF(=FHW/SLW)を求め、第1判定手
段は、この平均強度AFに対応する線状疵の疵形態を判
定することを特徴とする。また本発明は、第1判定手段
は、前記ヒストグラムに基づいて、走行方向の計数値h
を、予め定める1または複数の弁別レベルh2,h3で
レベル弁別し、この弁別レベルh2,h3以上の計数値
hの数N2,N3を演算した演算結果に対応して、線状
疵の疵形態を判定することを特徴とする。また本発明
は、第1判定手段は、走行方向の最も長い値HLが第2
の範囲を超える第3の範囲内にあり、かつ前記割合RA
(=SLW/SA)が、前記予め定める値以上であると
き、疵判定単位区画qは、線状疵を有するものと判定
し、前記ヒストグラムに基づいて、走行方向の計数値h
を、予め定める1または複数の弁別レベルh2,h3で
レベル弁別し、この弁別レベルh2,h3以上の計数値
hの数N2,N3を演算した演算結果に対応して、線状
疵の疵形態を判定することを特徴とする。
【0138】本発明に従えば、金属帯の幅方向にレーザ
光を照射してその反射光を受光し、これによって疵判定
単位区画qの重み加算値Fを求め、また受光検出信号に
よって2値データを得て、複数の特徴量を演算して求
め、この特徴量の1つには、走行方向に沿う疵の平均長
さAH(=HA/NA)を含み、これらの特徴量を用い
て、各疵判定単位区画q内の疵種別、(すなわち線状
疵、点状疵および面状疵)を判定するとともに、疵種
別、すなわち線状疵における疵形態L1〜L9、点状疵
における疵形態P1〜P6および面状疵における疵形態
A1を判定する。こうして得た疵判定単位区画qにおけ
る疵種別、疵形態および重み加算値Fとに基づき、判定
等級重み値φを決定し、これによって異なる疵種別およ
び異なる疵形態を共通の等級格付け可能とし、たとえば
異なる疵種別および疵形態の疵を、同一程度の疵とみな
すことを可能とする。本発明に従えばさらに、等級評価
単位区画Qに含まれる全ての疵判定単位区画qの各疵種
別、すなわち線状疵、点状疵および面状疵毎に、判定等
級重み値φを加算し、各疵種別の和の最大値が得られた
疵種別を、その等級評価判定区画Qの疵種別であるもの
と判定する。この等級評価単位区画Qに含まれる全ての
疵判定単位区画qの判定等級重み値φの総和である等級
重み値Φを求め、こうして得られた等級重み値Φを用い
て、等級評価単位区画Qの疵種別とによって、その等級
評価単位区画Qの等級格付けを行う。このように疵の平
均長さAH(=HA/NA)を含む特徴量を用いて、金
属帯の表面疵を有する等級評価単位区画Qの等級格付け
を、作業者の目視と同程度で検査することが初めて可能
になる。さらに本発明に従えば、反射光は、正反射光だ
けでなく乱反射光を用い、重み加算値Fを求めるにあた
って必要な正反射光の反射光強度Vは、その金属帯の表
面の疵によって、照射されたレーザ光が光吸収され、こ
れによって得られる光吸収された成分の変動分の絶対値
を用い、これに対して乱反射光の反射光強度Vは、金属
帯の表面の疵によって乱反射された成分の変動分の絶対
値を用い、したがって疵が大きいとき正反射光の前記光
吸収による変動分の絶対値は大きくなり、またこれとと
もに乱反射光の乱反射された変動分の絶対値も大きくな
る。これによって疵の検出精度をさらに精密に行うこと
が可能になる。本発明に従えば、正反射光および乱反射
光の各反射光毎に、たとえば後述の実施例では4チャネ
ルP,B,S1,S2の各チャネル毎に、重み加算値F
(P),F(B),F(S1),F(S2)を求め、こ
れらの加算値を加算して疵判定単位区画qの重み加算値
Fを求める。疵判定単位区画qの疵形態L1は、その疵
判定単位区画qの重み加算値Fを比較して行い、予め定
めるチャネル(後述の実施例ではS1)の重み加算値F
が、他のチャネルP,B,Sの各重み加算値Fよりも大
きいとき、線状疵の疵形態L1であると判定する。また
正反射光と乱反射光との各重み加算値F(P),F
(B),F(S1),F(S2)を比較し、たとえば正
反射光のチャネルPの重み加算値F(B)が他の乱反射
光のチャネルB,S1,S2の重み加算値F(B),F
(S1),F(S2)よりも大きいとき、疵種別は面状
疵であり、その疵形態は後述のA1であるものと判定す
る。本発明に従えば、点状疵の疵形態を判定するにあた
っては、2値データを用い、金属帯の幅方向の画素の疵
を表す個数を計数してヒストグラムを作成し、疵判定単
位区画q内における走行方向に最も長い値HAが、予め
定める第1の範囲内にあって小さいとき、その疵判定単
位区画qの疵種別は点状疵であるものと判定し、疵の数
NAに対応して疵形態P1〜P6を判定する。線状疵の
疵形態L2〜L7を判定するにあたっては、疵の平均長
さAH(=HA/NA)を求めることが重要であり、こ
の平均長さが予め定める値(たとえば後述のように3)
未満であれば、点状疵であるものと判定する。この平均
長さAHが前記予め定める値(たとえば3)以上であれ
ば、ヒストグラムにおける最長値HLおよび最広値WW
の各第1および第2面積SHL,SWWのうち大きい方
の面積SLWの総面積SAに対する割合RA(=SLW
/SA)を求めるとともに、第1および第2重み加算値
FHL,FWWのうち大きい方の重み加算値FHWを、
その大きい方の重み加算値FHWを有する第1または第
2面積SLWで除算した平均強度AF(=FHW/SL
W)を求め、これによって線状疵の疵形態L2〜L5を
求める。さらに線状疵の疵形態L6〜L9を判定するに
あたり。前記ヒストグラムに基づき、走査方向の計数値
hを1または複数の弁別レベルh2,h3でレベル弁別
し、こうして得た計数値N2,N3によって、線状疵の
疵形態L6〜L9を判定する。本発明に従えば、正反射
光である第1反射光Pとともに、第2〜第4反射光であ
る乱反射光B,S1,S2を用い、これによって特徴量
を求めるようにしたので、疵の種別および疵の形態を、
さらに高い精度で判定することが可能になる。
【0139】また本発明は、長手方向に走行する金属帯
の表面に、その金属帯の幅方向に、レーザ光を走査する
走査手段と、金属帯の表面からの反射光を受光して検出
する受光手段と、受光手段の出力に応答し、ノイズレベ
ルNを演算して求めるノイズレベル演算手段と、受光手
段とノイズレベル演算手段との出力に応答し、受光検出
信号をノイズレベルNで除算する正規化手段と、正規化
手段の出力に応答し、金属帯表面の一定区画qにおける
疵の特徴量を演算する特徴量演算手段と、この特徴量演
算手段によって演算された一定区画qの表面像の疵の特
徴量と複数の特徴順パターンとの間で類似度を演算し、
疵特徴量に最も近い疵基準パターンを出力する類似度演
算手段と、この類似度演算手段によって得られた演算結
果に基づいて疵の種別を判定する疵種別判定手段と、疵
種別判定手段によって判定された疵種別を前記一定区画
qの表面像とともに表示する表示手段と、疵種別を入力
するための入力装置と、この入力装置によって入力され
た疵種別と疵種別判定手段によって判定された疵種別と
を比較し、不一致の場合には、疵基準パターンに修正を
加えて新たな基準順パターンとするパターン修正手段と
を含むことを特徴とする金属帯の表面疵検査装置であ
る。また本発明は、表示手段は、疵種別判定手段によっ
て判定された疵種別と前記入力装置によって入力された
疵種別とを対比して表面像とともに表示させる構成を有
することを特徴とする。また本発明は、受光手段は、走
査されるレーザ光の被検査物の表面によって反射された
仮想受光平面内の前記正反射光である第1反射光の第1
受光検出手段と、正反射光よりも照射方向寄りに乱反射
した第2反射光Bの第2受光検出手段と、前記仮想受光
平面から側方にずれた第3反射光S1の第3受光検出手
段と、前記仮想受光平面から側方に第3反射光S1より
ももっとずれた第4反射光S2の第4受光検出手段とを
含み、特徴量演算手段は、正規化手段の出力に応答し、
第1受光検出手段の出力に対応する前記表面による光吸
収による変動分と、第2〜第4受光検出手段に対応する
前記表面による光反射による変動分とに基づいて、前記
表面の検査を行うことを特徴とする金属帯の表面疵検査
装置である。また本発明は、疵特徴量演算手段は、前記
変動分をレベル弁別して2値化データを得、この2値化
データを、前記表面の検査のために用いることを特徴と
する。
【0140】本発明に従えば、被検査物、たとえば光輝
焼鈍されたステンレス鋼帯などの金属帯の表面にレーザ
光などの光を照射し、その反射光を受光して、受光検出
信号を得、その受光検出信号に含まれるノイズレベルN
を検出して、被検査物の表面に存在する疵に対応したレ
ベルを有する受光検出信号を、前記検出されたノイズレ
ベルNで除算して、正規化することによって、その被検
査物の表面の光沢の程度にかかわらず、その疵に対応し
た地肌レベルに対する疵の受光検出信号を得ることがで
きる。したがって表面光沢が大きい光輝焼鈍されたステ
ンレス鋼などの表面におけるわずかな疵であっても、確
実に検出することが可能になる。こうして得られた正規
化手段の出力によって、一定区画qにおける疵特徴デー
タが得られ、この疵特徴データと複数の疵基準データと
の間で類似度が演算されて疵特徴データは最も近い疵基
準パターンが出力され、この出力に基づいて疵の種別が
判定されて一定エリアの表面像とともに表示され、ここ
で、入力装置により疵種別が入力されると、この入力さ
れた疵種別と判定された疵種別とが比較され、不一致の
場合には疵基準パターンに修正が加えられて新たな疵基
準パターンが設定される。さらに本発明に従えば、正反
射光である第1反射光と、正反射光よりも照射方向寄り
の乱反射光である第2反射光Bと、レーザ光の照射方向
を含み、かつ仮想走査平面に直交する仮想受光平面40
から側方にずれた第3反射光S1と、その第3反射光S
1よりももっとずれた第4反射光S2とを用いて、合計
4チャネルの反射光を用い、金属帯の表面の疵の検査を
確実に行うことができるようになる。本発明に従えば、
正反射検出信号は、金属帯などの被検査物の表面に疵が
存在することによって光が吸収され、したがってその正
反射検出信号は、光吸収によって低下する側の信号の変
動分を得るようにし、これに対して乱反射検出信号は、
疵の存在によって反射光の光強度が増大することにな
り、その光反射による変動分を求める。このようにして
正反射検出信号の光吸収による変動分と、乱反射検出信
号の光反射による変動分とを求めることによって、たと
えば疵の種別、すなわち線状、点状および面状の判別を
行い、さらに各疵の種別毎の疵形態、たとえば線状疵に
関して後述のL1〜L9、点状疵に関してP1〜P6お
よび面状疵に関してA1の疵形態を判別し、これに基づ
いて被検査物である金属帯などの等級格付けを行うこと
ができる。前記変動分は、予め定める弁別レベルでレベ
ル弁別することによって、2値化し、このような2値化
データに基づいてもまた、被検査物の等級格付けを行う
ことができる。
【0141】
【発明の効果】本発明によれば、被検査物、たとえば光
輝焼鈍された表面光沢が高いステンレス鋼などの金属帯
などの表面にレーザ光などの光を照射し、その反射で得
られた光のノイズレベルNを検出し、受光検出信号を、
検出されたノイズレベルNで除算することによって正規
化し、こうして正規化した信号によって、検査を行うこ
とによって、たとえば光輝焼鈍されたステンレス鋼など
の高い表面光沢に、わずかな疵が存在しても、ノイズと
誤検出することなく、確実に検出することが可能にな
る。
【0142】また、正反射検出信号と乱反射検出信号と
を検出し、乱反射検出信号を、正反射検出信号の第1利
得よりも大きい第2利得で直流増幅し、その正反射検出
信号のノイズの第1平均波高値、すなわち地肌レベル
が、乱反射検出信号のノイズの第2平均波高値よりも大
きくなるようにそれぞれ設定し、これによって一般的に
低い乱反射検出信号を、むやみに高い利得で増幅してS
/N比を悪化することなく、乱反射検出信号を用いて疵
の検出が確実になる。
【0143】さらに本発明によれば、正反射検出信号
は、たとえば光輝焼鈍されたステンレス鋼などの金属帯
の表面に照射されたレーザ光などの光が疵によって光吸
収され、その正反射光の光強度が低下し、こうして光吸
収による変動分を得、これに対して乱反射検出信号は疵
の存在によって光反射による変動分が増大し、このよう
にして正反射検出信号の光吸収による変動分と、乱反射
検出信号の光吸収による変動分との和に基づいて金属帯
などの被検査物の表面の検査を行うようにする。これに
よってわずかな疵であっても、検出が確実になる。
【0144】また本発明に従えば、正反射光および乱反
射光の前記各変動分を、予め定める弁別レベルでレベル
弁別して2値化を行い、こうしてS/N比が予め定める
値である正反射および乱反射の各検出信号を正規化して
正確な2値化データを得ることができる。この2値化デ
ータを用いて、被検査物表面の検査を行うことができ
る。
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の一部を示す簡略化した
側面図である。
【図2】案内ロール5付近の一部の簡略化した側面図で
ある。
【図3】表面検出手段7の全体の構成を示す斜視図であ
る。
【図4】走査手段15と受光手段18との一部の構成を
簡略化して示す斜視図である。
【図5】走査手段15を含む光学系の簡略化した正面か
ら見た断面図である。
【図6】図5に示される光学系の側方から見た簡略化し
た断面図である。
【図7】受光手段18の構造を簡略化して示す断面図で
ある。
【図8】本発明の実施の一形態の原理を簡略化して示す
斜視図である。
【図9】図8に示される金属帯1の表面の拡大断面図で
ある。
【図10】受光手段18の基本的な構成を示す斜視図で
ある。
【図11】図10における各点P,B,S1,S2毎の
受光領域を個別的に示す簡略化した斜視図であり、これ
らの各点P,B,S1,S2には斜線を施して示す。
【図12】第1および第3受光検出手段37,42を簡
略化して示す断面図である。
【図13】図12に示される第1および第3受光検出手
段37,42の光経路を示す図である。
【図14】第2受光検出手段39の簡略化した平面図で
ある。
【図15】本発明の実施の他の形態の一部のスクリーン
46を示す表面図である。
【図16】本発明の実施の各形態における集光レンズ5
3によるスクリーン46である導光部材55上の結像状
態を示す図である。
【図17】図16に示される金属帯1の表面の像が導光
部材55に結像される状態を示す図である。
【図18】穴検出手段3の構成を簡略化して示す斜視図
である。
【図19】第1〜第4受光検出手段37,39,42,
44に設けられている受光素子60,66,61,69
に後続する電気回路を示すブロック図である。
【図20】正反射光の受光素子60に後続するPチャネ
ルの具体的な電気的構成を示すブロック図である。
【図21】第1〜第4前処理回路FEP1〜FEP4に
おける出力波形を示す図である。
【図22】幾何学的特徴抽出用メモリGFE1,GFE
2のストア内容を説明するための図である。
【図23】補正値メモリ104からの補正されるべき波
形を有する信号の波形を示す波形図である。
【図24】アナログデジタル変換器102の出力波形と
ライン106に導出される平均波高値が一定である信号
の波形をそれぞれ示す波形図である。
【図25】メモリ109にストアされるレーザ光の1走
査分の平均波高値の変化を示す波形図である。
【図26】シェービング補正回路107の働きを説明す
るための波形図である。
【図27】正ピーク検出回路112と負ピーク検出回路
113とエンベロープ検出回路114の働きを説明する
ための波形図である。
【図28】減算回路117の働きを説明するための波形
図である。
【図29】絶対値比較回路124の働きを説明するため
の波形図である。
【図30】ノイズレベルNを演算して求めるための計測
対象範囲127を説明するための斜視図である。
【図31】計測対象範囲127からノイズレベルNを演
算して求めるための動作を説明するための斜視図であ
る。
【図32】正規化された受光検出信号を説明するための
波形図である。
【図33】多値バス100のデータを説明するための斜
視図である。
【図34】2値バス136のデータを説明するための斜
視図である。
【図35】本発明の実施の他の形態の2値化のための各
弁別レベルVP,VB,VS1,VS2に制限値を設定
するときの状態を説明するための図である。
【図36】金属帯1の平面図である。
【図37】マイクロコンピュータによって実現される処
理回路140の概略の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図38】疵判定単位区画qにおける疵種別を説明する
ための図である。
【図39】図38に示されるステップa1,a2のさら
に具体的な動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図40】多値データに基づいて重み加算値Fを演算す
るための動作を説明するための斜視図である。
【図41】疵判定単位区画qにおける濃度を説明するた
めの図である。
【図42】疵判定単位区画qにおける面積Sを説明する
ための斜視図である。
【図43】図37におけるステップa4における特徴量
を求める動作を説明するためのフローチャートである。
【図44】疵判定単位区画qのヒストグラムを求めるた
めの平面図である。
【図45】疵判定単位区画qの各画素q1毎の2値画像
データを示す図である。
【図46】図45に示される疵判定単位区画qにおける
ヒストグラムを示す図である。
【図47】疵判定単位区画qにおける合計3つの疵が存
在する状態を示す図である。
【図48】疵判定単位区画qにおける疵が存在する状態
を示す図である。
【図49】疵判定単位区画qにおける疵ヒストグラムを
高さh1,h2,h3でレベル弁別する動作を説明する
ための図である。
【図50】形状疵ボックスの内容に従って疵種別および
疵形態を判定する動作を説明するためのフローチャート
である。
【図51】形状疵ボックスの内容に従って点状疵の疵形
態P1〜P6を判定するための動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図52】形状疵ボックスの内容に従って線状疵L2,
A3を判定する動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図53】形状疵ボックスの内容に従って疵形態L4,
L5を判定するための動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図54】形状疵ボックスの内容に従い、線状疵の疵形
態L6,L7を判定するための動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図55】形状疵ボックスの内容に従い、線状疵の疵形
態L8,L9を判定するための動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図56】等級評価単位区画Qにおける疵種別と等級重
み値Φとを説明するための図である。
【図57】本発明の実施の一形態の具体的な構成を示
し、処理回路140の動作をブロック図で示す電気回路
図である。
【図58】表示手段151の表示状態を示す正面図であ
る。
【図59】本発明の実施の他の形態の学習の手法による
金属帯1の疵種別、疵形態と等級の判定を説明するため
の図である。
【図60】図59に示される本発明の実施の一形態にお
ける構成を示すブロック図である。
【図61】本発明の実施のさらに他の形態における金属
帯1の表面疵を検出するための具体的な構成を示すブロ
ック図である。
【図62】図61に示されるスクリーン170に関連し
て用いられる位相検波のための格子縞171を説明する
ための正面図である。
【符号の説明】
1 金属帯 3 穴検出手段 4,5 案内ロール 6 表面検査手段 7 裏面検査手段 8,9 軸線 10,10a 回転方向 11 レーザ光 12 反射光 13 平面 14 交線 16 仮想走査平面 18 受光手段 20,83 レーザ光源 22,85 多角形反射鏡 23 モータ 29,60,61,66,69 受光素子 36 第1反射光 37 第1受光検出手段 38 第2反射光 39 第2受光検出手段 40 仮想受光平面 41 第3反射光 42 第3受光検出手段 43 第4反射光 44 第4受光検出手段 45 ハウジング 46 スクリーン 53,88 集光レンズ 54 半透過反射鏡 55,56,64,68 導光部材 63 シリンドリカルフルネルレンズ 87 穴 89 ピンホトダイオード 90 走行位置検出手段 91 仮想平面 96 直流増幅回路 97 利得調整回路 100 多値バス 102 アナログデジタル変換器 103 ミラー反射率補正回路 104 補正値メモリ 105 ミラー反射率サンプリング回路 107 シェービング補正回路 109 補正値メモリ 112 正ピーク検出回路 113 負ピーク検出回路 114 エンベロープ検出回路 117,120 減算回路 124 絶対値比較回路 126 ノイズサンプリング回路 130 正規化回路 132 2値化回路 140 処理回路 151 目視表示手段 152 特微量演算手段 153 類似度演算手段 154 基準パターンメモリ 155 判定手段 156 出力制御手段 180 プリンタ 181 記録紙 ADC1〜ADC4 アナログデジタル変換回路 FEP1〜FEP4 第1〜第4前処理回路 FRM1 フレームメモリ GFE1,GFE2 幾何学的特徴抽出用メモリ MPn;MBp,MBn;MS1p,MS1n;MS2
p,MS2n メモリP,B,S1,S2 チャネル q 疵種別判定単位区画 Q 評価単位区画 VP,VB,VS1,VS2 平均波高値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 秋生 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新 製鋼株式会社 周南製鋼所内 (56)参考文献 特開 昭60−179640(JP,A) 特開 平4−238207(JP,A) 特開 平6−213819(JP,A) 特開 平6−82388(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査物の表面に光を照射し、 その反射光を受光して検出し、 その受光検出信号に含まれるノイズレベルNを検出し、 受光検出信号を、前記検出されたノイズレベルNで除算
    して、正規化し、 正規化した信号によって検査を行う表面検査方法であっ
    て、 検出される反射光は、正反射光と乱反射光であり、 正反射検出信号の第1利得と、乱反射検出信号の前記第
    1利得よりも大きい第2利得とを、正反射検出信号のノ
    イズの第1平均波高値が、乱反射検出信号のノイズの第
    2平均波高値よりも大きくなるように、それぞれ設定し
    て、正反射検出信号と乱反射検出信号とをそれぞれ直流
    増幅し、 こうして増幅された正反射検出信号と乱反射検出信号と
    の前記ノイズレベルNの検出と前記正規化とを行うこと
    を特徴とする表面検査方法。
  2. 【請求項2】 前記検査は、 正規化された正反射検出信号の前記表面による光吸収に
    よる変動分と、 正規化された乱反射検出信号の前記表面による光反射に
    よる変動分との和に基づいて行うことを特徴とする請求
    項1記載の表面検査方法。
  3. 【請求項3】 前記変動分を、予め定める弁別レベルで
    レベル弁別して2値化し、この2値化されたデータによ
    って検査を行うことを特徴とする請求項1または2記載
    の表面検査方法。
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