JP3518740B2 - クラッドワイヤー型の蒸着材およびその製造方法 - Google Patents

クラッドワイヤー型の蒸着材およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放熱膜の作製に用
いる蒸着材に関し、特にブラウン管の内壁に設ける放熱
用膜を製造する際に用いる蒸着材に係わる。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管のガラスの内壁は蛍光体、光
反射膜、シャドーマスクが配置されている。電子銃から
放出された電子がシャドーマスクを通り蛍光体に当たる
と、蛍光体が発光して画像が得られる。蛍光体から出た
光を有効に利用するため、光反射膜が設けられている。
この光反射膜は可視光領域の光反射率の高いアルミニウ
ムの蒸着膜が主に用いられている。
【0003】ブラウン管においては、電子銃から放出さ
れる電子はシャドーマスクにも当たりシャドーマスクの
温度が上昇するとともに、赤外線が放出される。アルミ
ニウムに赤外線が反射され、シャドーマスクの温度はま
すます上がることとなる。シャドーマスクが熱膨張する
ことで蛍光体に電子が正確に当たらなくなり、色ずれが
生じる問題というがあった。この色ずれを防ぐ方法とし
て、シャドーマスクに熱膨張係数の小さいインバー材を
使用したり、光反射膜の上にカーボン粉末を塗布して赤
外線の反射を下げる、つまり放熱膜の作用をさせること
が行われている。しかしながら、インバー材は高価であ
ることや、カーボン粉末塗布は設備的に大掛かりになる
などの問題点があった。ブラウン管の場合、その内壁に
アルミ膜を蒸着して単層の放熱膜としたり、さらにアル
ミ膜の上にカーボン膜を吹き付け/塗布して、2層の放
熱膜を設けていた。単層膜よりも2層以上の膜で放熱膜
を構成することが多い。また、2層以上の膜の場合、各
々の層の組成は全く別の元素で構成されていた。
【0004】これらの従来技術において、1回の蒸着作
業で蒸着初期と終期で組成の異なる膜を作製する方法
は、ほとんど検討されていない。本来、蒸着初期と終期
で蒸着膜に組成差がない均一な蒸着膜を得ることを、主
目的に技術検討されているため、蒸着初期と終期で組成
の異なる膜を作製するには、初期蒸着原料(A原料と言
う)を蒸発トレーに載せ蒸発させた後、初期蒸着原料と
異なった蒸着原料(B原料と言う)を再度蒸発トレーに
載せ、蒸発させる事で実現させてきた。ただし、この方
法ではA組成膜とB組成膜が完全に分離した2層構造の
蒸着膜となると共に2回の蒸着作業となる。
【0005】A組成からB組成に連続的に変化した膜
を、1回の蒸着で実現する方法として、蒸気圧の差を利
用することが考えられる。つまりA原料とB原料を、溶
解もしくは粉末冶金法で一体化して蒸着原料とすること
が考えられる。蒸気圧の差で蒸着初期と蒸着終期では異
なった組成が得られるが、その組成差は小さいものであ
る。
【0006】例えば、ニッケル81.4wt%、鉄1
8.6wt%の原料を溶解して作製した蒸着原料を用い
て蒸着した時の膜の組成は、蒸着初期の膜ではニッケル
80.2wt%、鉄19.8wt%で、約3800Å蒸
着された蒸着終期では、ニッケル81.0wt%、鉄1
9.0wt%となる。蒸着初期と終期では0.8wt%
の組成の差が生じる。蒸着原料と比べて蒸着された膜の
組成が異なるのは、ニッケルに比べ鉄の蒸気圧が高く、
ニッケルより鉄が蒸発し易いためである。蒸着初期と終
期では0.8wt%の差は、同一組成膜を作るには大き
いが、一回の蒸着で蒸着初期と終期で組成差の大きい膜
を作るには満足出来る組成差ではない。
【0007】組成差を大きくする方法として、被蒸着物
に対向して蒸発トレーに蒸気圧の低い原料を載せ、その
上に蒸気圧の高い原料を載せるような事を行ってきた。
例えば、ニッケルと鉄の板状のものを、ニッケル81.
4wt%、鉄18.6wt%の重量で蒸着トレー上に、
ニッケル、鉄の順に鉄を上にして蒸着すると、蒸着膜組
成は蒸着初期ではニッケル60.0wt%、鉄40.0
wt%、蒸着終期ではニッケル92.0wt%、鉄4.
0wt%と、合金法に比べ組成差は大きくなるが、蒸発
トレーへの蒸着原料をずれることなくセットすることが
難しく、自動化等がネックであった。蒸着原料がずれる
と膜の組成が変わる。つまり蒸着作業毎に蒸着初期と終
期での組成差にばらつきが発生することになる。30回
の実験を行ったところ、蒸着初期の膜組成がニッケル5
3.4〜81.0wt%、鉄19.0〜46.6wt%
まで大きくばらつき使用することができなかった。
【0008】蒸着原料の蒸発トレーへの供給自動化を行
うには、蒸着原料形状が揃っていること、パーツフィー
ダーでの整列、送りが容易な形状、ロボット等で取り扱
う時の取扱易さが重要である事と、蒸着膜厚を制御する
ためにも原料の体積(重量)を正確にする必要がある。
外径φ1〜3mmx長さ7〜15mmの丸棒形状の蒸着
原料の場合、外形寸法は±0.05mm、長さ±0.1
mm程度の公差が要求される。
【0009】粉末冶金、溶解鋳造法ではこれらの形状、
精度を得るためには非常に高価な金型を製作するか、母
原料を機械加工を行い所望の形状にする必要があった。
高価な金型の製作もしくは機械加工いずれにしても価格
的に高いものとなってしまうと言う欠点があった。
【0010】また、粉末冶金法で製造する時、融点の低
い錫を原料とすることは難しかった。例えば融点660
℃のアルミニウムと融点231℃錫の粉末をホットプレ
ス(HP)を用いた粉末冶金法では、錫の融点より低い
200℃位の温度ではHPを行っても粉末がほとんど固
まらない。アルミニウムの比重2.69(g/cm
に比べ錫の比重は7.28(g/cm)と約3倍あ
り、50wt%でも体積では約20vol%位になるた
め、アルミニウムを熔着させられず、HPを行っても非
常に脆く、必要な形状に機械加工することは出来なかっ
た。
【0011】発明者らは、これらを解決する方策とし
て、柱状の芯材と前記芯材を覆うように設けた筒状の外
装材を備え、前記外装材が高蒸気圧の金属であり、前記
芯材が低蒸気圧の金属である、クラッドワイヤー型蒸着
材を開発し既に出願している。前記クラッドワイヤー型
蒸着材を用いることで、例えば蒸着初期がアルミニウム
リッチで蒸着中期がアルミニウムとニッケルの合金であ
り蒸着終期がニッケルリッチとなる傾斜型の組成を持っ
た蒸着膜が1回の蒸着作業で得られることを開示してい
る。
【0012】しかしながら、芯材をニッケル、外装材を
アルミニウムとしたクラッドワイヤー型蒸着材を使用し
多数の蒸着膜を形成し、膜厚方向の組成分析を行なった
ところ、特に蒸着初期の膜の組成にばらつきが発生する
ことが判ってきた。蒸着初期の組成でアルミニウムの含
有量が98〜100%(残りはニッケル)の範囲でばら
ついていることが判明した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
蒸着初期の膜組成と蒸着終期の膜組成は異なっており、
蒸着初期の組成は蒸気圧の高い材料がリッチであり、蒸
着終期の組成は蒸気圧の低い材料がリッチである蒸着膜
を得ることを目的とする。また、蒸着膜が容易に得ら
れ、蒸着初期と終期の組成差が大きい蒸着膜を、一回の
蒸着で飛ばす事ができて、蒸着膜組成のばらつきの小さ
な蒸着材を提供すること、あるいは蒸着装置に容易に蒸
着原料を自動的に供給できる蒸着材を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のクラッドワイヤ
ー型の蒸着材は、芯材と、前記芯材を覆うように設けた
筒状の外装材を備え、前記外装材が高蒸気圧の金属であ
り、前記芯材が低蒸気圧の金属であって、前記外装材の
偏肉比が2.0以下で、一回の蒸着作業で蒸着初期が高
蒸気圧の金属がリッチで蒸着終期が低蒸気圧の金属がリ
ッチとなる傾斜組成膜を得るためのクラッドワイヤー型
の蒸着材である。本発明において、芯材は柱状の芯材で
あることが望ましい。柱状とは、棒または棒状、円柱ま
たは円柱状、多角柱または多角柱状などの形状を含むも
のを意味する。筒状とは、前記芯材の少なくとも側面に
密着して覆う構成を含むものを意味する。
【0015】本発明のクラッドワイヤー型の蒸着材は、
芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒状の外装材を備
え、前記外装材が高蒸気圧の金属であり、前記芯材が低
蒸気圧の金属であって、前記外装材の偏肉比が1.6以
下で、一回の蒸着作業で蒸着初期が高蒸気圧の金属がリ
ッチで蒸着終期が低蒸気圧の金属がリッチとなる傾斜組
成膜を得るためのクラッドワイヤー型の蒸着材である。
【0016】ここで、偏肉比を規定すべき理由を説明す
る。外装材となるパイプの中に芯材となるを挿入し
て、冷間線引き加工を行ないクラッドワイヤー型の蒸着
素材を製作するが、長尺の蒸着素材を作製する場合、パ
イプの内径と芯材となる棒の外径の差すなわち隙間を確
保しないと、パイプの内に芯材の棒を挿入することが難
しい。例えば、発明者の検討によると、数mの長さを有
するパイプ(内径φ6.25mm)に対して、容易に挿
入できる棒の最大の外径はφ5.5mm程度である。従
って、芯材の外径はパイプの内径の80%以下であるこ
とが好ましい。しかし、このように外装材の内径と芯材
の外径の差がある状態で冷間線引き加工を行なうと、芯
材の中心が正確に外装材の中心と一致しない、つまり外
装材の肉厚に差が生じた蒸着素材になり易い
【0017】外装材の肉厚に差が生じた蒸着素材を加工
して蒸着材を作製し、蒸着用のトレーに設置した場合、
被蒸着物に対して外装材の肉厚が薄い部分や厚い部分が
ばらばらに対向することがわかった。外装材の肉厚と蒸
着膜の初期の組成を比較検討したところ、強い関係があ
ることを見出した。外装材の厚い部分の厚さと薄い部分
の厚さの比(以下、偏肉比と言う)が2.0以下、好ま
しくは1.6以下であれば、蒸着膜組成のばらつきの少
ない蒸着材を提供できるものである。
【0018】偏肉比とは、柱状の蒸着材を長手方向と直
角に切断した面について、外装材の最大肉厚を最小肉厚
で除した値を言い、1から無限大までである。偏肉比1
とは、外装材の肉厚が一定であることを指す。無限大と
は最小肉厚部がゼロ、つまり芯材が表面に現れているこ
とである。図5に最大肉厚、最小肉厚の測定例を示し詳
細に説明する。図5a)は、外装材2aと芯材1aがほ
ぼ円形であり、各々の中心点が一致しない状態である。
図5b)は、外装材2bと芯材1bの中心点は一致して
いるが、外装材が円形で芯材が楕円形状となっている。
図5c)は、外装材2cがほぼ円形で芯材1cの外周に
凹凸が生じている形状である。いずれにしても、外装材
の表面と芯材間の寸法が最も小さい個所を最小肉厚、最
も大きい個所を最大肉厚とする。測定は測長機能を有す
る光学顕微鏡を用い、10から20倍に拡大した状態で
測定するか、10から20倍の拡大写真を撮影しノギス
等で寸法を測定する。
【0019】同一の真空度において、低温で蒸発する金
属を高蒸気圧の金属といい、高温にしなければ蒸発しな
い金属を低蒸気圧の金属という。例えば、アルミニウム
とニッケルを比較した場合、同一の真空度であればアル
ミニウムの方が低温で蒸発するので高蒸気圧と言え、ニ
ッケルはアルミニウムより高温にしないと蒸発しないの
で低蒸気圧と言える。つまり、同一真空度ではアルミニ
ウム、ニッケルの順で蒸発に必要な温度が高くなると言
える。
【0020】また、本発明の他のクラッドワイヤー型の
蒸着材は、芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒状の
外装材を備え、前記外装材が高蒸気圧の金属であり、前
記芯材がアルミニウムより低蒸気圧の金属であることを
特徴とする。さらに、上記本発明のいずれかに記載の偏
肉比の条件を備えることが望ましい。
【0021】また、本発明の他のクラッドワイヤー型の
蒸着材は、芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒状の
金属の外装材を備え、前記芯材が1種類の金属もしくは
2種類以上の金属で構成され、前記外装材の偏肉比が
2.0以下で、一回の蒸着作業で蒸着初期が高蒸気圧の
金属がリッチで蒸着終期が低蒸気圧の金属がリッチとな
る傾斜組成膜を得るためのクラッドワイヤー型の蒸着材
である。さらに、前記外装材が2種類以上の金属で構成
されていてもよい。さらに望ましくは、前記外装材の偏
肉比を1.6以下とする。
【0022】上記の本発明のクラッドワイヤー型の蒸着
材のいずれかにおいて、前記芯材が第2の外装材と第2
の芯材を備えたクラッド構造であることを特徴とする。
ここで、クラッドワイヤー型とは、芯線と、この芯線と
ほぼ同軸である被覆線を備える線材を切断したものを示
す。クラッド構造とは、線材の芯線が、さらに同軸のク
ラッドワイヤー型になっている状態を指す。即ち、第2
の芯材を覆うように第2の外装材を設け、さらに、この
第2の外装材を覆う様に外装材を設けた構造である。
【0023】上記の本発明のクラッドワイヤー型の蒸着
材のいずれかにおいて、前記芯材が2種類以上の金属か
らなる合金であることを特徴とする。さらに、前記外装
材が2種類以上の金属からなる合金であってもよい。
【0024】また、本発明の他のクラッドワイヤー型の
蒸着材は、芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒状の
外装材を備え、前記芯材がコバルト、クロム、モリブデ
ン、ニオブ、タンタル、タングステン、ベリリウム、ニ
ッケル、錫、鉄、シリコン、バナジウム、白金から選ば
れる少なくとも一つの材料で構成されることを特徴とす
る。さらに、上記本発明のいずれかに記載の偏肉比の条
件を備えることが好ましい。
【0025】また、本発明の他のクラッドワイヤー型の
蒸着材は、芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒状の
外装材を備え、前記外装材がアルミニウム、銀、マンガ
ン、マグネシウム、亜鉛、カドニウム、インジウムから
選ばれる少なくとも一つの材料で構成されることを特徴
とする。さらに、上記本発明のいずれかの偏肉比の条件
を備えることが好ましい。
【0026】また、本発明の他のクラッドワイヤー型の
蒸着材は、芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒状の
外装材を備え、前記外装材がアルミニウム、銀、マグネ
シウム、亜鉛、カドニウム、インジウムから選ばれる少
なくとも一つの材料で構成されることを特徴とする。さ
らに、これらの組成の外装材と組み合わせて、芯材がコ
バルト、クロム、モリブデン、ニオブ、タンタル、タン
グステン、ベリリウム、ニッケル、錫、鉄、シリコン、
バナジウム、白金から選ばれる少なくとも一つの材料で
構成されることが望ましい。さらに望ましくは、上記本
発明のいずれかの偏肉比の条件を備える構成とする。
【0027】外装材の肉厚が薄いと冷間線引き加工途中
で切れてしまうことがある。そこで本発明のいずれかに
おいて、外装材の内径は外径の90%以下であることが
望ましい。さらに好ましくは80%以下である。
【0028】上記本発明のいずれかにおいて、クラッド
ワイヤー型の蒸着材の端面が、面取りされた形状である
ことを特徴とする。少なくとも外装材の側面(長手方向
の面)の端部の角が面取りによって除去されていること
が望ましい。端面の面取りは旋盤等で機械的に端部を除
去するか、転造加工のように外装材を塑性変形させて端
部に面取り加工を施すことも可能である。面取りによっ
て筒状部材の端が芯材の端を覆うようになってもよい。
なお、本発明に係る蒸着材は、加工によって変形する端
面を除いた領域について、上記偏肉率の条件を満たす範
囲内にあるという意味で長手方向に均一である。
【0029】本発明のクラッドワイヤー型の蒸着材の製
造方法は、芯材に外装材を被覆して蒸着素材を形成する
工程、前記蒸着素材を伸長させて前記外装材と前記芯材
を密着させる工程、伸長させた前記蒸着素材を切断して
所定の長さに分割してクラッドワイヤー型蒸着材を得る
工程を備えることを特徴とする。
【0030】外装材および芯材は、冷間線引き加工前も
しくは冷間線引き工程間に、不活性ガス中もしくは還元
ガス中でアニールすることもできる。例えば、外装材を
アルミニウム、芯材をニッケルとしたとき、アルミニウ
ムに比べて伸びにくいニッケルは冷間線引き加工中に切
れてしまうことがある。ニッケルを900℃で30分位
の時間をかけて、水素中で加熱除冷することで伸び易く
なり、冷間線引き加工時に切れることなく、アルミニウ
ム外装とニッケル芯材が密着したクラッドワイヤーを作
ることができる。ここで、水素中で室温近くまでニッケ
ルを冷却することが重要である。高温で大気中に晒すと
表面にニッケルの酸化層が形成されアルミニウムと強固
に一体化することができなくなるためである。
【0031】本発明に係る蒸着方法は、蒸着材を加熱す
る保持部材と、被蒸着体を支える支持部材と、前記保持
部材に電圧を印加することができる通電装置を備える真
空蒸着装置を用いた蒸着方法であって、被蒸着体と蒸着
材を前記真空蒸着装置に取り付け、前記真空蒸着装置内
を排気し、前記通電手段から前記保持部材に電圧を印加
し、前記電圧を途中で増大させ、前記蒸着材を蒸発させ
て前記被蒸着体に蒸着膜を形成することを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の
クラッドワイヤー型の蒸着材25の一実施態様の斜視図
である。略円柱状の芯材1と、前記芯材を覆うように設
けた略円筒状の外装材2が設けられ、両方の端面に面取
り3が施されている。寸法としては芯材1の外径がφ
0.75±0.05mm、外装材2の外径はφ2.0±
0.03mmで長さは15±0.2mm、端面の面取り
はC0.4mmとしている。本実施例では芯材をニッケ
ル、外装材をアルミニウムとしている。前記寸法形状で
はニッケルは約35wt%、アルミニウムは約65wt
%の組成となる。
【0033】次に本実施例で用いた製造方法について、
図6を用いて説明する。まず、芯材に外装材を被覆して
蒸着素材を形成する工程を説明する。芯材1となるニッ
ケルは外径φ5.5mm長さ2mの丸棒4、外装材2と
なるアルミニウムは内径φ6.25mm、外径φ15.
0mmで長さ2.05mのパイプである。アルミニウム
のパイプ5の中空部にニッケルの丸棒4を挿入する前
に、各々の材料の表面の油等の付着物や酸化皮膜を除去
するために酸洗いをおこなった。また、ニッケルの丸棒
4は960℃の温度で水素中において約30分間アニー
ルを行なった(ステップ1)。アルミニウムのパイプ5
にニッケルの丸棒4を挿入する(ステップ2)。アルミ
ニウムのパイプ5からニッケルの丸棒4が抜け落ちない
ように、アルミニウムのパイプ5の両方の端部6をハン
マーでたたいてニッケルの丸棒5を固定した。アルミニ
ウムのパイプ5をニッケルの丸棒5より0.05m長く
したのは、アルミニウムのパイプ5を変形させニッケル
の丸棒5を固定し易くするためである。わかりやすくす
るために固定した様子を断面で示している(ステップ
3)。アルミニウムのパイプの一方の端部6を線引きダ
イス20の内径より小さくなるように、頭打機と呼ばれ
る装置を用いて頭打部7を形成した(ステップ4)。こ
の工程を頭打ちと称し、線引きダイスの内径を徐々に小
さくしていくにしたがって、適時実施した。
【0034】次に、アルミニウムのパイプ5とニッケル
の丸棒4を密着させ伸長させる工程を説明する。ニッケ
ルの丸棒4をアルミニウムのパイプ5に挿入した状態で
線引き用ダイス20に通し、引っ張り加重装置21で頭
打部7を挟持して、引っ張り加重装置を動かし、外径を
徐々に細くして伸長させ、所定の外径を得る(ステップ
5)。本実施例では外径φ15.0mmから外径φ2m
mまで加工するのに、一回の線引きで断面積が約5〜1
0%の減少率で縮小されたため、45種の線引きダイス
を使用した。本実施例では、常温で冷間線引き加工行っ
たが、熱間線引き加工することで一回の線引きでの線引
き率を上げ、線引きダイスの数を減らすことは可能であ
るが、蒸着素材の酸化防止策をとる必要があるため、一
回の線引き率を下げて線引き回数を増やした方が容易で
ある。
【0035】次に、所定の長さに分割したクラッドワイ
ヤー型蒸着材を得る工程を説明する。所定の線径まで線
引きを行なって、蒸着素材22を得る。この蒸着素材を
a−a’,b−b’で切断して、頭打部7と終端部7′
を含む端を除去した(ステップ6)。蒸着素材を所定の
長さに切断し、面取りを行なってクラッドワイヤー型蒸
着材25が得られた(ステップ7)。本実施例では所定
の長さに切断した後、旋盤を用いて面取り3を形成し
た。もちろん、アルミニウムを塑性変形させる転造加工
によって面取り3を形成することも可能である。図1に
示すように面取りを形成した丸棒形状としたため、振動
式パーツフィーダーで蒸着材を整列、搬送を行っても何
ら問題なく蒸着機に供給できた。面取りを行わない蒸着
材に付いても実験を行ったが、蒸着材の端面がパーツフ
ィーダーの壁面や蒸着材同士が引っかかり、整列や搬送
が上手く行かない。また、面取りをC1mmつまり端部
を円錐形にすると、蒸着材の下に他の蒸着材が潜り込
み、整列や搬送が上手く行かなかった。これらのことか
ら、面取りはC0.3〜0.6mmが最も整列と搬送が
問題なく行える値と考えられる。ただし、これらの最適
な面取りの寸法は、外径φ2、長さ15mmの蒸着材形
状の時であり、外径、長さが変われば最適値は変わる
が、概略外径値の15〜30%の面取りを行えば良い。
実施例ではC面取りを行ったが、曲面を持ったr面取り
でも良い。
【0036】図2に、本発明の外装材がアルミニウム、
芯材がニッケルのクラッドワイヤー型蒸着材の断面のS
EM写真を示す。図2a)は全体写真で、図2b)は図
2a)の部分拡大写真である。図3a)、b)は図2
a)b)に対応する模式図である。芯材2のニッケルの
外周部には凹凸が生じており、凸部31が存在し凸部3
1の近傍が外装材の最小肉厚部分である。符号32,3
3は倍率を示すスケールである。32は長さ1mmに相
当し、33は長さ100μmに相当する。符号34は断
面研磨加工時の研磨傷である。図2a)に示した蒸着材
の偏肉比は1.1である。なお、蒸着材の断面寸法はこ
れに限るものではない。例えば、外装材の外径と内径の
比は1.5〜5.0のものも作製することができた。
【0037】本発明のように偏肉比を規定することで、
ばらつきの少ないクラッドワイヤー型蒸着材が得られる
ことを確認する。そのために、図4に示すような偏肉し
たアルミニウムパイプ41を用いて、アルミニウムの外
装材とニッケルの芯材を有するクラッドワイヤー型蒸着
材を、前述した方法で試作した。偏肉したアルミニウム
パイプ41を、a点、b点、c点で切断した断面を模式
的に示している。この様に偏肉したアルミパイプを使用
することで、偏肉した、アルミニウムの外装材とニッケ
ルの芯材を有するクラッドワイヤー型蒸着材が容易に得
られる。φ2mmで15mm長さに切断したとき、偏肉
比は1から7のものが得られた。連続的に偏肉比は変化
するので、15mm長さ両端の偏肉比の平均を各々のク
ラッドワイヤー型蒸着材の偏肉比とした。
【0038】偏肉比1から7のクラッドワイヤー型蒸着
材を用いて、シリコンウェファーの上にアルミニウムと
ニッケルの複合膜を形成した。蒸着条件は真空度1〜5
x10−2Pa、印加電圧3.5〜5.0V、蒸着時間
90秒、蒸着材を載せるトレーはボロンナイトライト
(BN)を使用し、2500Åの蒸着膜厚となるように
した。トレーに印加する電圧は、初期の20秒で3.5
Vとし、その後で5.0Vに上げる2段階方式とした。
2段階方式としたのは、蒸着初期に高蒸気圧のアルミニ
ウムが蒸発する温度まで昇温し、その後ニッケルが蒸発
する温度まで上げることにより、蒸着初期の膜にニッケ
ルが入り込むのを抑えるためである。蒸着した膜につい
て、オージェ分析器を用いて膜厚方向のアルミニウムと
ニッケルの組成分析を行なった。
【0039】図7に偏肉比と蒸着初期の蒸着膜のアルミ
ニウム含有率を示す。偏肉比1.6以下ではアルミニウ
ム100%であり、偏肉比2.0以下ではアルミニウム
99.5%であり、偏肉比3.0以上ではアルミニウム
99%以下になっていることがわかる。
【0040】次に、偏肉比2.O以下の外装材がアルミ
ニウムであり、芯材がニッケルであるクラッドワイヤー
型蒸着材を用いて実験した。50回の蒸着実験を行な
い、蒸着初期の膜の組成を分析した。蒸着初期の膜のア
ルミニウム含有量は99.5から100%であり、平均
99.8%の結果が得られた。
【0041】
【発明の効果】以上で説明したように、円柱状の芯材
と、前記芯材を覆うように設けた円筒状の外装材を備
え、前記外装材が高蒸気圧の金属であり、前記芯材が低
蒸気圧の金属であるクラッドワイヤー型の蒸着材で、外
装材の偏肉比を2.0以下とすることにより、蒸着初期
の膜組成と蒸着終期の膜組成が異なっており、蒸着初期
の組成は蒸気圧の高い材料がリッチであり、蒸着終期の
組成は蒸気圧の低い材料がリッチである蒸着膜が容易に
得られ、蒸着初期の膜の組成のばらつきが少なく、蒸着
初期と終期の組成差が大きい蒸着膜を、一回の蒸着で飛
ばす事が出来、また蒸着装置に容易に蒸着原料を自動供
給出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクラッドワイヤー型蒸着材の斜視図で
ある。
【図2】本発明のクラッドワイヤー型蒸着材の断面SE
M写真である。
【図3】図2の断面走査型電子顕微鏡写真の模式図であ
る。
【図4】試験的に偏肉比の異なった蒸着材を得るアルミ
ニウムパイプを示す図である。
【図5】最大肉厚と最小肉厚を説明する図である。
【図6】本発明のクラッドワイヤー型蒸着材の製造工程
を示す図である。
【図7】偏肉比と蒸着初期膜のアルミニウム含有量の関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 芯材、2 外装材、3 面取り部、1a 1b 1
c 芯材、2a 2b 2c 外装材、4 丸棒、5
パイプ、6 端部、7 頭打部、7′ 終端部、20
線引きダイス、21 引張り加重装置、22 蒸着素
材、25 クラッドワイヤー型蒸着材、31 凸部、3
2 33 倍率スケール、34 断面研磨加工時の研磨
傷、41 偏肉したアルミニウムパイプ

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒
    状の外装材を備え、前記外装材が高蒸気圧の金属であ
    り、前記芯材が低蒸気圧の金属であって、前記外装材の
    偏肉比が2.0以下で、一回の蒸着作業で蒸着初期が高
    蒸気圧の金属がリッチで蒸着終期が低蒸気圧の金属がリ
    ッチとなる傾斜組成膜を得るためのクラッドワイヤー型
    の蒸着材。
  2. 【請求項2】 芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒
    状の外装材を備え、前記外装材が高蒸気圧の金属であ
    り、前記芯材が低蒸気圧の金属であって、前記外装材の
    偏肉比が1.6以下で、一回の蒸着作業で蒸着初期が高
    蒸気圧の金属がリッチで蒸着終期が低蒸気圧の金属がリ
    ッチとなる傾斜組成膜を得るためのクラッドワイヤー型
    の蒸着材。
  3. 【請求項3】 前記外装材がアルミニウムであり、前記
    芯材がアルミニウムより低蒸気圧の金属であることを特
    徴とする請求項1または2のいずれかに記載のクラッド
    ワイヤー型の蒸着材。
  4. 【請求項4】 芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒
    状の金属の外装材を備え、前記芯材が1種類の金属もし
    くは2種類以上の金属で構成され、前記外装材の偏肉比
    が2.0以下で、一回の蒸着作業で蒸着初期が高蒸気圧
    の金属がリッチで蒸着終期が低蒸気圧の金属がリッチと
    なる傾斜組成膜を得るためのクラッドワイヤー型の蒸着
    材。
  5. 【請求項5】 前記芯材が第2の外装材と第2の芯材を
    備えたクラッド構造であることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれかに記載のクラッドワイヤー型の蒸着
    材。
  6. 【請求項6】 前記芯材が2種類以上の金属からなる合
    金であることを特徴とする請求項4に記載のクラッドワ
    イヤー型の蒸着材。
  7. 【請求項7】 芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒
    状の外装材を備え、前記芯材がコバルト、クロム、モリ
    ブデン、ニオブ、タンタル、タングステン、ベリリウ
    ム、ニッケル、錫、鉄、シリコン、バナジウム、白金か
    ら選ばれる少なくとも一つの材料で構成されることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、6のいずれかに記載の
    クラッドワイヤー型の蒸着材。
  8. 【請求項8】 芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒
    状の外装材を備え、前記外装材がアルミニウム、銀、マ
    グネシウム、亜鉛、カドニウム、インジウムから選ばれ
    る少なくとも一つの材料で構成されることを特徴とする
    請求項1、2、4のいずれかに記載のクラッドワイヤー
    型の蒸着材。
  9. 【請求項9】 芯材と、前記芯材を覆うように設けた筒
    状の外装材を備え、前記外装材がアルミニウムであり、
    前記芯材がニッケルもしくはコバルト、鉄、鉛、錫、ニ
    オブ、タンタル、ベリリウム、チタンから選ばれる少な
    くとも一つの材料で構成されることを特徴とする請求項
    1、2、4のいずれかに記載のクラッドワイヤー型の蒸
    着材。
  10. 【請求項10】 芯材に外装材を被覆して蒸着素材を形
    成する工程、前記蒸着素材を伸長させて前記外装材と前
    記芯材を密着させる工程、伸長させた前記蒸着素材を切
    断して所定の長さに分割してクラッドワイヤー型蒸着材
    を得る工程を備えることを特徴とするクラッドワイヤー
    型の蒸着材の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のクラッドワイヤー
    型の蒸着材の製造方法であって、前記芯材を不活性ガス
    雰囲気もしくは還元ガス雰囲気中で熱処理する工程と、
    前記蒸着素材を伸長させて前記外装材と前記芯材を密着
    させる工程を含むことを特徴とするクラッドワイヤー型
    の蒸着材の製造方法。
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