JP3517528B2 - 差動−シングルエンデッド型オーディオ・バス中継装置 - Google Patents

差動−シングルエンデッド型オーディオ・バス中継装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般的に言えば
オーディオ/ビデオ相互接続システムに関し、特に、そ
の様なシステムで使用するのに適したオーディオ差動型
バスの中継器(receiver)に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】バスで方向付けされる両方向オーディオ
/ビデオ相互接続システムは良く知られており、例え
ば、ビデオテープレコーダ、ビデオディスクプレーヤ、
テレビジョンチューナ、ビデオカメラ、ビデオモニタそ
の他類似機器のようなコンポーネント・オーディオ/ビ
デオ装置の相互接続に使用されている。典型的なシステ
ムにおいては、制御信号、オーディオ信号およびビデオ
信号を含んでいる共通バスが、種々の装置間に鎖状(デ
ィジー・チエーン状)に接続され、かつそれに接続され
ているすべてのオーディオ/ビデオユニットによって、
いわば共用(share)されるように3状態駆動器に
よって駆動されるようになっている。その様なシステム
は、例えば、1986年4月8日付でベイヤーズ・ジュ
ニア(Beyers,Jr)氏に付与された米国特許第
4,581,645号「切換式分散配置型コンポーネン
ト・オーディオ/ビデオ・システム」に開示されてい
る。
【0003】最近、米国電気工業会(U.S.Elec
trical Industries Associa
tion(EIA))によって、テレビジョン装置用の
オーディオ、ビデオおよび制御各部の相互接続に関する
標準化が検討されている。その検討中の標準の一つとし
て、オーディオおよびビデオの相互接続に、3状態平衡
線駆動器によって駆動される撚り線対ケーブルを使用す
ることが提案されている。各装置はこのバスに鎖状に接
続されており、そのバスは、最初の装置と最後の装置と
において120オームの負荷によって、およびブリッジ
(bridging)動作用に接続された入力を有する
比較的高い高インピーダンスの中間装置によって、終端
されている。その様なシステムの一例は、ホワイト(W
hite)氏他により1994年8月8日付出願の米国
特許出願第08/294,146号「3状態ビデオ差動
駆動器」に開示されている。
【0004】上記の提案におけるオーディオ・バス中継
器部の重要なパラメータには、(i)バスのオーディオ
差動信号レベルが2.0ボルトRMS(±20%)、
(ii)バス中継器の共通モード範囲が5.0ボルト(±
DC2.0ボルト)、(iii) (中継器の装置がオンまた
はオフ時の)最小入力インピーダンスが、差動、DC−
20KHzで3Kオーム、または共通モードに対し1.
5Kオーム、および(iv)共通モード排除比が60dB
であることがある。
【0005】これらの要求を満たすには、待機電源(s
tandby power supply)または精密
減衰回路を設けて(電源オフ(power down)
状態でバスの所要の分離を行い)、また利得および共通
モードに関する要求を満足させかつシングル・エンデッ
ト型−差動型の変換を行うために帰還制御型演算増幅器
を選択するという様な、従来の技術を使用することを考
えるであろう。しかし、その様な従来技術を組合せる方
法を採用すると、VCR(ビデオ・テープ・レコーダ)
やテレビジョン受像機のような大量生産型の大衆製品用
に使用するには、その中継器の構造が全体として非常に
高価になると共に複雑化することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】待機電源、精密回路ま
たは帰還制御型演算増幅器の使用を必要としない、簡単
化されたバス中継器(bus receiver)の必
要性が生じた。この発明は、このような必要性に応える
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明を具体化した差
動−シングルエンデッド型オーディオ・バス中継装置
(bus receiver apparatus)
は、一対のバイポーラ・トランジスタを有し、それら各
トランジスタの、ベースはそれぞれ抵抗を介してバス中
継器の各入力端子に結合され、エミッタは各電流源にダ
イオード結合され、またコレクタはそれぞれ負荷抵抗を
介して基準電位源に結合されている。この両エミッタ
は、利得制御抵抗を介して互いに結合されており、両コ
レクタは差動増幅器を介して出力端子に結合されてい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
上記およびその他の諸特徴を説明する。なお各図を通じ
同等の素子には同様な参照符号を付けて示してある。図
1に示すバス中継器(bus receiver)は、
第1と第2のPNPトランジスタQ1とQ2を持ってい
る。第1の入力抵抗R1と第2の入力抵抗R2があっ
て、第1の入力抵抗R1は第1の信号入力端子1と第1
のPNPトランジスタQ1のベース電極との間に、また
第2の入力抵抗R2は第2の信号入力端子2と第2のP
NPトランジスタQ2のベース電極との間に、それぞれ
接続されている。
【0009】第1と第2の定電流源16と20(それぞ
れ破線枠で示す)が設けられていて、第1の定電流源1
6の出力18は第1のPNダイオードCR1を介して、
第1のPNPトランジスタQ1のエミッタ電極に、また
第2の定電流源20の出力22は第2のPNダイオード
CR2を介して第2のPNPトランジスタQ2のエミッ
タ電極に結合されている。第1と第2のPNPトランジ
スタQ1とQ2の各コレクタ電極と、図に接地点として
示した基準電位源14との間には、それぞれ第1のコレ
クタ負荷抵抗R7と第2のコレクタ負荷抵抗R8とが結
合されている。また、第1と第2のトランジスタQ1と
Q2のエミッタ電極相互間にはエミッタ負荷抵抗R5が
結合されている。
【0010】第1のトランジスタQ1のコレクタ電極と
第2のトランジスタQ2のコレクタ電極とにそれぞれ接
続された第1の入力端子24と第2の入力端子26とを
有する差動増幅器30(破線枠で示す)が設けられてい
て、その出力端子28にシングルエンデッド出力信号を
生成する。
【0011】比較的低い入力オフセット電圧を有する形
式の差動増幅器の場合には、入力トランジスタQ1とQ
2のコレクタ負荷抵抗R7とR8の値は実質的に等しく
選び、入力トランジスタQ1とQ2のコレクタ負荷電路
にオフセット電圧を導入する必要はない。
【0012】増幅器30として使用する図示の差動増幅
器は1個のバイポーラ・トランジスタQ7を有し、或る
入力電圧オフセットを必要とするものである。このDC
オフセットは、入力トランジスタQ1の負荷抵抗R7と
直列に接続された2個のダイオードCR3とCR4の接
続体によって与えられる。抵抗R7としては、コレクタ
負荷抵抗R8よりも僅かに小さな抵抗値を有するものが
選ばれている。これらの調整によって、差動−シングル
エンデッド型(すなわち、非差動型)変換を行うため
の、1個のNPNトランジスタを使用した差動増幅器3
0の入力オフセットが補償される。
【0013】より詳しく言えば、差動増幅器30は、例
えば無条件に安定性を確保するような全体的な帰還回路
を持っていない。上記のように、差動−シングルエンデ
ッド型変換器として1個のトランジスタ(例えば、Q
7)を使用するためには、入力段のコレクタ負荷に或る
DCオフセットを加える。図示の実施例では、このDC
オフセットはトランジスタQ1のコレクタ負荷中の直列
接続されたダイオードCR3とCR4によって与えられ
る。従って、増幅器30の入力トランジスタQ7は、そ
のベースをトランジスタQ1のコレクタ(より正性の、
無入力時負荷電圧を有す)に接続され、またエミッタを
入力トランジスタQ2のコレクタ(低い、無入力時負荷
電圧を有す)に接続されている。
【0014】差動増幅器30の上記以外の素子は、エミ
ッタホロワ出力段(PNPトランジスタQ9)と、この
差動増幅器の入力トランジスタQ7のコレクタ電極を上
記エミッタホロワ出力段の入力に結合するためのベース
共通(ベース接地)増幅段(PNPトランジスタQ8)
である。
【0015】上記のベース共通(ベース接地)段は、P
NPトランジスタQ8より成り、そのベース電極は電源
端子12と大地との間に接続された抵抗R12とR13
から成る分圧器によって生成される正の基準電圧源に接
続されている。この2個の抵抗R12とR13の共通接
続点における基準電圧は、この共通接続点と電源端子と
の間に結合されたキャパシタC1によって濾波すなわち
平滑化されて、トランジスタQ8のベースに印加され
る。ベース共通型に接続されたトランジスタQ8のエミ
ッタは、差動増幅器入力トランジスタQ7のコレクタに
接続されていて、抵抗R10(ベース共通段の入力と電
源端子12の間に接続されている)によってこれら両ト
ランジスタに供給される動作電流に対し、入力トランジ
スタのコレクタ電圧を一定値に調整する。すなわち、ベ
ース共通段(Q8)によって調整されるトランジスタQ
7のコレクタ電圧は、上記分圧器の出力からベース共通
段Q8のベース・エミッタ間電圧降下分を差引いた値に
等しい。
【0016】ベース共通段の出力電圧は、トランジスタ
Q8のコレクタと大地との間に結合されている負荷抵抗
14の両端間に生じる。ベース共通段の負荷抵抗R14
と並列接続されたキャパシタC2は、低域通過フィルタ
として働くもので、図中に付記した容量値を有する場合
は約1マイクロ秒の時定数を呈し、高周波数応答を約1
60KHzに制限する。この周波数は、オーディオ帯域
よりは十分上であるが、一方オーディオ・チャンネルに
入り込む高周波数のビデオ・クロストークやノイズを低
減するように十分低い。
【0017】差動入力段(Q1、Q2)と差動増幅器3
0の総合利得は、差動入力段のエミッタ負荷抵抗R5の
値と差動出力段のコレクタ負荷抵抗R14の値とによっ
て決定される。正味の利得は、ほぼR14/R15に等
しい。
【0018】この発明で使用されたベース共通段(Q
8、R10およびベース・バイアス回路R11−R13
とC1)は、正の電源線路から流れるトランジスタQ7
のコレクタ電流と同大の電流を生成する(mirror
s)すなわちコレクタ電流を反映させる、一般に言う電
流ミラー増幅器の作用を行うものと考えることができ
る。別の言い方をすれば、この応用例においては、電流
ミラー増幅器は図示されているベース共通増幅器段の適
切な代替手段である。もし必要があれば、図2に示すよ
うに、トランジスタQ8とその付属ベース・バイアス回
路を取除くことによりベース共通段(Q8)を電流ミラ
ー増幅器(200)で置換し、そのミラー入力をトラン
ジスタQ7のコレクタに接続しまたミラー出力を負荷抵
抗R14に接続することもできる。
【0019】図2において、電流ミラー増幅器200
(輪郭を破線で示す)は、ダイオードCR5とPNPト
ランジスタQ10で構成されている。このダイオードC
R5は、アノードを電源端子12に、カソードをトラン
ジスタQ7のコレクタとトランジスタQ10のベースに
接続されている。トランジスタQ10のエミッタ電極と
コレクタ電極は、電源端子12と負荷抵抗R14に、そ
れぞれ接続されている。動作時に、このダイオードCR
5は、トランジスタQ10をバイアスして、トランジス
タQ7から電流ミラー入力に供給されるコレクタ電流
(Q7の)に比例したコレクタ電流をトランジスタQ1
0が負荷抵抗R14に供給するようにする。上記の変更
の外の、その全体的な動作はベース共通段の例について
前述した動作と同様である。
【0020】次に、差動増幅器30のエミッタホロワ出
力段について説明する。この出力段は、PNPトランジ
スタQ9より成り、そのベースはベース共通段の出力
(トランジスタQ8のコレクタ)に結合され、コレクタ
は基準電位源14(すなわち、大地)に結合され、また
そのエミッタはエミッタ負荷抵抗R15を介して電源端
子12に結合され、また差動増幅器の出力端子28に結
合されている。
【0021】電流源16は、2個のPNPトランジスタ
Q3とQ5を使用した定電流源であって、調整器出力端
子18における電圧変動には本質的に無関係に精密な調
整を行う。詳しく説明すると、電流源16においては、
電源端子12が、トランジスタQ5のエミッタに直接
に、および抵抗R3を介してトランジスタQ5のベース
とトランジスタQ3のエミッタに、結合されている。ト
ランジスタQ3のベースとトランジスタQ5のコレクタ
は、共に抵抗R9を介して大地(14)に結合されてい
て、このQ3のコレクタに生じる出力電流が出力端子1
8に供給される。
【0022】この出力電流は、トランジスタQ5のV
beを抵抗R3の値で除した値にほぼ等しく、図示の素
子値の場合は約1ミリアンペアである。抵抗R9はトラ
ンジスタQ5のコレクタ電流をサンプリングして、もし
抵抗R3を流れる電流が上記1ミリアンペアの規定値に
対して増加するとトランジスタQ3をターンオフするよ
うな、トランジスタQ3に対する帰還電圧を発生する。
これとは逆に、抵抗R3を流れる電流が上記規定値以下
に減少すると、抵抗R9両端間の低下した電圧はトラン
ジスタQ3をより多量の電流を流すように駆動し、こう
して、端子18に供給される出力電流の変動傾向をすべ
て抑止するように働く。電流源20は、電流源16と同
一構成である(すなわち抵抗R4とR6およびトランジ
スタQ6とQ4は電流源16の対応素子R3、R9、Q
5、Q3と同様に接続されている)から、説明を省略す
る。
【0023】動作を説明すると、電源電圧がターンオフ
されると(すなわち、端子12の電圧がゼロに低下する
と)、トランジスタQ1とQ2のコレクタ/ベース接合
の特性およびダイオードCR1とCR2の作用によっ
て、図1および図2に示された差動バス中継器は、入力
1および入力2に接続されたバスから「オフ状態」に分
離される。大地電位または或る低電位の+Vと入力端子
1、2における或る正の共通モード電圧によって、ダイ
オードCR1とCR2は逆バイアスされて導通せず、バ
スを大地から分離する。トランジスタQ1とQ2にエミ
ッタ電流が流れず共通モード電圧が負でない限り、トラ
ンジスタQ1とQ2の両ベースおよび両コレクタは導通
しない。従って、電力(電源電圧)遮断状態では入力信
号は入力(loading)しない。
【0024】電力(電源電圧)を供給すると、入力イン
ピーダンスはトランジスタQ1とQ2のベータのほぼR
5倍となり、この値は非常に高い。入力抵抗R1とR2
は、R5とベータの積よりも遙に小さいから実際の入力
インピーダンスには殆ど寄与しないが、増幅器入力に対
する保護の手段にはなる。
【0025】もし共通モード電圧の最大振幅値がトラン
ジスタQ1とQ2のベース・エミッタ間降伏電圧よりも
小さいと、ダイオードCR1とCR2は設ける必要が無
く省略することができる。それは両ダイオードの作用が
トランジスタQ1とQ2のベース・エミッタ間接合の作
用と重複するからである。また、入力端子1と2間の最
大差動電圧が、トランジスタQ1とQ2のベース・エミ
ッタ間降伏電圧よりも大きいと、抵抗R5の位置はダイ
オードCR1とCR2の図示された両カソードから両ア
ノード側へ移すべきである。しかし、回路の直線性を最
大とするためには、この抵抗R5を両カソード(すなわ
ち、トランジスタQ1とQ2のエミッタ)に接続するこ
とが好ましい。
【0026】トランジスタQ1およびQ2の両コレクタ
負荷インピーダンス(R7、CR3、CR4およびR
8)の値および増幅器30の特性については、回路の共
通モード範囲を保持するために、大地に対し抵抗R7お
よびR8の両端間に或る最小電圧が生成されるように、
特別の考慮を払う必要がある。或いは別の形として、も
し負の電源を使用すれば、コレクタ負荷はその負の電源
へ戻すように接続できるしまた差動増幅器30として普
通の演算増幅器を使用することができるので、上記の考
慮は不要となる。しかし、前述したように、テレビジョ
ン受像機やVCRのような大量生産による大衆製品にお
いては、分割電源(分割給電)動作よりも単一電源(単
一給電)動作の方が好ましい。
【0027】次に、DCオフセット用ダイオードCR3
とCR4の作用を検討する。トランジスタQ1とQ2の
コレクタ負荷の差動電流利得は、Q1負荷(すなわち、
CR3、CR4とR7の和)の正味抵抗性インピーダン
スの値をQ2負荷(すなわち、抵抗R8)の値と実質的
に等しく選ぶことによって、実質的に等しくすることが
できる。ダイオードCR3とCR4は差動増幅器トラン
ジスタQ7を適切にDCバイアス(オフセット)するた
めに、設けられている。一方のダイオードはトランジス
タQ7のVbeをほぼ打消すように働き、他方のダイオ
ードはDCバッテリとして働いて、その電位と抵抗R7
の端子間DC電圧がトランジスタQ7エミッタ電圧を設
定し従ってトランジスタQ7のバイアス条件を決めるよ
うに働く。
【0028】DCバッテリとして働くダイオードを使用
することは、正電源12からトランジスタQ7のベース
へバイアス抵抗を用いる方法よりも好ましい。その理由
は、バス中継器の総合的な電源排除比を低減させる、電
源に関連する依存性を出力に与えることが無いからであ
る。ダイオードに打消し得ないVbeがあるために、動
作温度範囲全体を通じてDC出力に或る程度のシフトが
生じるが、オーディオ・バス中継器では上記出力はAC
結合されるのでこのシフトは問題にならない。
【0029】既に説明したように、ベース共通増幅器ト
ランジスタQ8は、電流ミラー増幅器として働いて、信
号電流を入力トランジスタQ7のコレクタから負荷抵抗
R14を通して大地へと流すようにする。前述のよう
に、この代替形として電流ミラー増幅器を使用すること
ができる。何れの形であっても、この差動増幅器の第2
段は大地に対して負荷抵抗R14(およびキャパシタC
2)の両端間に或る電圧を発生させることである。
【0030】このことは、出力に電源電圧依存性を導入
する作用を除いて、良好な電源(電圧)排除性を維持す
るために望ましい。トランジスタQ8のコレクタにおけ
るAC電圧利得は、抵抗R14/R15の比にほぼ等し
い。キャパシタC2は、或る程度の低域通過特性を意図
的に導入して、バスでピックアップされる可能性のある
少量のRFおよびビデオ成分に対する後続回路の感応性
を低減するために、設けられるものである。
【0031】トランジスタQ9は、ただ比較的低い出力
インピーダンスを得るためのみに必要なものである。も
し、負荷インピーダンスが比較的高くて、抵抗R14と
キャパシタC2によって設定される利得または応答性に
影響を与えない場合には、トランジスタQ9と抵抗R1
5を除いて、抵抗R14の両端間から出力を取出すこと
もできる。また、トランジスタQ8(図1)またはQ1
0(図2)の出力を信号電流として取出し、或る特定応
用形における内部大地電位の問題低減の目的で抵抗R1
4とキャパシタC2を遠隔配置することによりこの抵抗
R14とキャパシタC2の両端間の出力を遠隔検知する
ことが望ましいような、幾つかの応用例もある。
【0032】
【発明の効果】電源オフ状態で、待機電源を使用する要
なく、バスのローディングを除くことができ、また、使
用素子間の精密なマッチングを要せずに共通モード排除
特性が得られ、しかも動作電圧は単極性でよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した差動オーディオ・バス中継
器の詳細な構成図である。
【図2】図1に示した中継器の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 入力端子 R1 入力抵抗 R2 入力抵抗 Q1 1対のバイポーラ・トランジスタの一方 Q1 1対のバイポーラ・トランジスタの他方 16 電流源 20 電流源 CR1 結合用のダイオード CR2 結合用のダイオード CR3、CR4 DCオフセット手段(半導体ダイオー
ド) R5 利得制御抵抗 R7 コレクタ負荷抵抗 R8 コレクタ負荷抵抗 R5 利得制御抵抗 R14 負荷抵抗 30 差動増幅器 Q7 第3のバイポーラ・トランジスタ Q8 ベース共通増幅器 Q7 エミッタホロワ出力段 200 電流ミラー増幅器 28 出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チヤールズ マイケル ホワイト アメリカ合衆国 インデイアナ州 ノー ブルズビル フエアフイールド・ブール バード 18948 (72)発明者 トーマス デイビツド ガーレイ アメリカ合衆国 インデイアナ州 イン デイアナポリスグリーン・スプリング ス・ロード ウエスト 7043 (56)参考文献 特開 平7−111480(JP,A) 特開 平5−48350(JP,A) 特開 平6−260855(JP,A) 特開 昭61−225910(JP,A) 特開 昭56−34207(JP,A) 特開 平2−60312(JP,A) 特開 平5−160651(JP,A) 実開 平3−90118(JP,U) 特表 昭62−500276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 3/45

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のバイポーラ・トランジスタを具え
    て成る差動−シングルエンデッド型オーディオ・バス中
    継装置であって、 上記両バイポーラ・トランジスタは、それぞれ、ベース
    電極が各別の入力抵抗を介して上記バス中継装置の各別
    の入力端子に結合され、エミッタ電極が各別の電流源に
    ダイオード結合され、コレクタ電極が各別のコレクタ負
    荷抵抗を介して基準電位源に結合されており、 上記の両バイポーラ・トランジスタのエミッタ電極は利
    得制御抵抗を介して相互に結合され、上記両バイポーラ
    ・トランジスタのコレクタ電極はシングルエンデッド出
    力段を有する差動増幅器を介して出力端子に結合され、
    上記のコレクタ負荷抵抗のうちの1個に少なくとも1個
    のDCオフセット手段が結合されており、 さらに上記差動増幅器が第3のバイポーラ・トランジス
    タを有し、この第3のバイポーラ・トランジスタは、上
    記1対のトランジスタの両コレクタ電極の各別のものに
    それぞれ接続されたエミッタ電極およびベース電極と、
    シングルエンデッド型出力信号を生成するコレクタ電極
    とを有する、差動−シングルエンデッド型オーディオ・
    バス中継装置。
  2. 【請求項2】 上記差動増幅器が、更に、上記シングル
    エンデッド型出力信号を上記出力端子に結合する電流ミ
    ラー増幅器を具えて成る、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 上記差動増幅器が、更に、上記シングル
    エンデッド型出力信号を上記出力端子に結合するベース
    共通増幅器を具えて成る、請求項1に記載の装置。
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