JP3514451B2 - 気泡掘削工法及び掘削用発泡剤 - Google Patents

気泡掘削工法及び掘削用発泡剤

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JP3514451B2 JP2001312937A JP2001312937A JP3514451B2 JP 3514451 B2 JP3514451 B2 JP 3514451B2 JP 2001312937 A JP2001312937 A JP 2001312937A JP 2001312937 A JP2001312937 A JP 2001312937A JP 3514451 B2 JP3514451 B2 JP 3514451B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、崩壊性及び破砕性
の極めて強い傾向を呈した地盤性状を有する地すべり
(対策)地域の地層(地盤)に対し、高品質なサンプル
連続して採取可能とした気泡掘削工法及びこの工法に使
用する掘削用発泡剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ボーリングなどのように回転
穿孔して地盤を掘削する工法の1つとして、掘削面に空
気を送り込む空気掘削工法が知られている。空気掘削工
法には、空気だけを送り込む一般的な工法(ダスト掘
り)のほかに、空気と共に気泡を送り込む気泡掘削工法
があり、さらに、この気泡掘削工法は、気泡をミスト状
(エアロゾル状)にして送り込むミスト式と、気泡をフ
ォーム状(ゲル状)にして送り込む硬膜泡式とに大別す
ることができる。
【0003】このうち、硬膜泡式の掘削工法は、高分子
系の発泡剤溶液に対し高分子系の膜面強化剤を添加した
上で、送気流体中に強制的に強く噴出し、気泡を連結さ
せたフォーム状にして掘削面に送るものである。フォー
ム状気泡の特性は、起泡剤に膜面強化剤を添加したので
気泡膜が丈夫であることであり、その性状は内部に空気
の微粒子を閉じこめたフォームラバーのような固体泡と
なっている。このような性状を有することから前記気泡
を硬膜泡(Stiff−Foam)と呼んでいる。
【0004】このような硬膜泡式掘削工法では硬膜泡を
掘削面に送り込み、この硬膜泡にスライムを付着させて
排出することができる。なお、溶媒物質である水に対す
る混合比は通常、起泡剤が1〜3%、添加剤は種類にも
よるが0.5〜1.0%である。また、硬膜泡を分散系
で分類すると、分散媒(連続相)がフォーム状の気泡
で、分散質(分散相)が空気である。このような硬膜泡
は、前述したミスト工法における気泡、つまり分散質
(分散相)が起泡剤、分散媒(連続相)が水といったも
のとは、相当に異なると言える。
【0005】以上のような硬膜泡式掘削工法は、ミスト
工法と比べてスライム排出能力が充分に大きいといった
利点がある。そのため、スライムが微粒であったり粘性
土であっても、マッドリングが発生しにくく、ジャーミ
ングの危険性は大幅に低減する。また、地層水(地下
水)が存在しても、硬膜泡はこれに溶けにくい。したが
って、掘削地盤の適応範囲を拡大することができる。
【0006】本出願人は、前記のような硬膜泡式掘削工
法をさらに改良して、特開平10−220159(発明
の名称:硬膜泡式掘削工法)の提案を行っている。すな
わち、この従来技術は、図2及び図3に示すように、ロ
ッド50の先端に内管51と外管52とから成るサンプ
ラーを固定し、この外管の先端に複数のビット(回転掘
削刃)53を取り付けたものであって、内管51と外管
52との隙間に硬い膜を持つ気泡が連結したフォーム状
の硬膜泡を送り込み(図中矢印で示す)、この硬膜泡を
スライム(掘削屑)と共にビット53間の隙間に形成さ
れた流路(Water Way 、又はAir Way )54から送り出
し、孔壁55と外管52との隙間から孔の外部に排出す
るものである。
【0007】特に、従来技術では、硬膜泡にスライムを
付着させて排出しつつ、回転するビット50によって掘
削面を掘削するにあたり、ミセル生成された起泡剤を発
泡させ界面活性ミセルにて覆われた微粒な気泡を形成
し、この微粒気泡を送気流体中に分散させてエアロゾル
状とし、これに所定の圧力をかけて掘削面まで送り込
み、ビット53間の流路54から微粒気泡を掘削面に噴
射することで、微粒気泡を膨脹させて硬膜泡を形成する
ことを特徴とする。
【0008】この従来技術においては、掘削面まで送り
込む微粒気泡をエアロゾル状とすることにより、この微
粒気泡を高速でコンスタントに送流することができる。
また、ビット53間から噴射した微粒気泡は界面活性ミ
セルにて覆われた状態のまま破裂することなく大きく膨
脹し、硬膜泡となって優れたスライム排出能力を発揮す
ることができる。しかも、微粒気泡が膨脹するときに生
じる断熱変化によってビットを冷却することができ、こ
れにより作業効率を高めることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】確かに、この従来技術
は、他の工法では採取不可能とされていた地盤に対して
もサンプリングを行うことができ優れたものであるが、
最近では、地すべり(対策)地域のようなより困難な地
盤(地層)についても、"より高品質なサンプル"を"よ
り連続して採取(サンプリング)する"との要望が高ま
っている。
【0010】すなわち、地すべり(対策)地域の地層
は、崩壊性、及び、破砕性の極めて強い傾向を呈した地
盤性状であるものが殆どである。このような性状を有す
る地盤(地層)は、非常に複雑な地層構造を呈している
ので、亀裂等が相当に発達して、地層内に一様に分布し
ているため、これら亀裂には粘性土が介在し、一部は風
化の進行により全体として粘性土層となっている場合も
多々ある。しかし、このような粘性土層に対して、この
従来技術を適用した場合には、次のような現象が生じ
る。
【0011】(1)地すべり(対策)地域に介在する粘
性土は、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)等
のアルカリ土類金属、あるいは、珪酸塩(類)系の粘土
鉱物であるカオリナイト(カオリンの主成分)、及び、
モンモリロナイト(ベントナイトの主成分)等を多量に
含んでいる。このようなアルカリ土類金属、珪酸塩系の
粘土鉱物を構成する主な原子・原子団は、イオン化傾向
が強い性状を有するものが多い。 (2)先願の発明において使用される発泡剤は、界面活
性剤をミセル生成させた溶液にして発泡させているた
め、その気泡は界面活性効力が極めて強いものとなって
いる。 (3)風化岩盤等のサンプリングでは、硬膜気泡の界面
活性効果により、サンプリング中に発生する掘削屑(ス
ライム)等は、コロイド粒径、又は、懸濁径状等のナノ
メータークラスの微細粒径から数ミリメーターの粗粒に
至る千差万別の形状を示し、硬膜気泡の連続相に、瞬時
に収着され、孔口より噴出、排棄される。
【0012】そのため、この3つの項目に示すような要
因が、サンプリング施工中に相互間で複雑に関連する
と、ある特定な反応が起因し、その結果として孔壁55
とサンプラー外管52外壁の間、及びビット53間の流
路54に粘土ペースト状のものが付着してしまい(図3
参照)、さらにこの現象が進むと流路54が詰まり、硬
膜気泡の連続相を高速流且つ層流状態に保持することが
不可能となり、サンプリングの続行はできなくなる。
【0013】すなわち、前記のような従来技術において
硬膜泡を形成するために使用している界面活性剤は、地
球環境にも充分配慮するため、主原料は、椰子の実から
得られる植物性油脂であるラウリン酸(C12242
より生成したラウリルアルコール(C1226O)であ
る。このラウリルアルコールを原料としたアニオン(陰
イオン)系界面活性剤の特性は、構成分子量が少なく、
従って、炭素化合物の構造式も単純であるため、土壌内
に生息するバクテリアによって生分解される効率は、他
の気泡工法のそれと比較にならない程、良好である。
【0014】しかし、その反面、気泡掘削工法に使用す
る場合、気泡膜が脆く、又、発泡効率も低いので、この
ままでは地球環境に対してだけ有効で、掘削(ボーリン
グ)に対する気泡性状は殆ど満足していない。そこで、
従来技術では、この欠点を補うため、界面活性溶液を活
性分子数の非常に多い超高分子ミセルに生成し、併せ
て、これをビット先端で2次発泡させることにより硬膜
泡としている。また、従来技術で使用する界面活性剤の
炭素化合物の構造式は単純で石鹸のそれに類似している
ために、アルカリ土類金属(2価のイオン:Mg2+、C
2+等)の影響を受けやすい。このため、溶液(水)と
して使用する希釈水も事前に(溶液にする前)アルカリ
土類金属原子を除去し、軟水化してから使用している。
【0015】このように、従来技術で使用されていたア
ニオン系界面活性剤は、地すべり(対策)地域に介在す
る粘性土に含まれているマグネシウム(Mg)、カルシ
ウム(Ca)等のアルカリ土類金属に接すると、気泡膜
が脆くなり、発泡効率が低下する可能性がある。そのた
め、従来技術を地すべり(対策)地域に使用した場合
に、サンプリング性能が損なわれるのではないかと、本
出願人は推測している。
【0016】本発明は、前記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
地すべり(対策)地域の地層のように粘土層が含まれた
地層に対するサンプリング性能に優れた気泡掘削工法及
び掘削用発泡剤を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、ノニオン性界面活性剤とア
ニオン性界面活性剤とを混合してなる発泡剤溶液を使用
し、この発泡剤溶液をミセル濃度に希釈した状態で圧縮
空気中に噴出させて発泡させ、この泡を圧縮空気ととも
に掘さく用エアホースに取付けられたサンプラーチュー
ブ先端まで供給し、この泡によって地中に挿入されたサ
ンプラーチューブ先端から掘削屑を孔外に搬出すること
を特徴とする。
【0018】この請求項1記載の発明によれば、ミセル
濃度に希釈された発泡剤が圧縮空気中に高速噴出され、
高速気流の圧縮空気と混合されて、直ちに発泡してサン
プラーチューブ先端まで供給されるので、高粘度の発泡
剤でも充分に発泡して、サンプラーチューブ先端から岩
粉を円滑に孔外に搬出することができる。特に、発泡剤
がノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを混
合してなるものであるから、地すべり(対策)地域に介
在する粘性土に含まれているマグネシウム(Mg)、カ
ルシウム(Ca)等のアルカリ土類金属に接した場合で
あっても、気泡膜が脆くなるようなおそれもなく、スラ
イムを円滑に孔の外部に排出できる。
【0019】請求項2記載の発明は、硬い膜を持つ気泡
が連結したフォーム状の硬膜泡を掘削面に送り込み、こ
の硬膜泡に掘削屑を付着させて排出しつつ、回転するビ
ットによって掘削面を掘削する硬膜泡式掘削工法におい
て、前記硬膜泡を発生するための発泡剤溶液として、ノ
ニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを混合し
てなる発泡剤溶液を使用し、ミセル生成された発泡剤を
発泡させ界面活性ミセルにて覆われた微粒な気泡を形成
し、前記微粒気泡を送気流体中に分散させてエアロゾル
状とし、これに所定の圧力をかけて掘削面まで送り込
み、前記ビットから前記微粒気泡を掘削面に噴射し微粒
気泡を膨脹させて前記硬膜泡を形成することを特徴とす
る。
【0020】この請求項2記載の発明によれば、掘削面
まで送り込む微粒気泡をエアロゾル状とすることによ
り、この微粒気泡を高速でコンスタントに送流すること
ができる。また、ビットから噴射した微粒気泡は界面活
性ミセルにて覆われた状態のまま破裂することなく大き
く膨脹し、硬膜泡となって優れたスライム排出能力を発
揮することができる。しかも、微粒気泡が膨脹するとき
に生じる断熱変化によってビットを冷却することがで
き、これにより作業効率を高めることができる。また、
前記請求項1の発明と同様に、発泡剤がノニオン性界面
活性剤とアニオン性界面活性剤とを混合してなるもので
あるから、地すべり(対策)地域に介在する粘性土に含
まれているマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)
等のアルカリ土類金属に接した場合であっても、気泡膜
が脆くなるようなおそれもなく、スライムを円滑に孔の
外部に排出できる。
【0021】請求項3記載の発明は、掘削用発泡剤にお
いて、ノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤と
を主成分としたことを特徴とする。この請求項3記載の
発明の発泡剤を使用して掘削を行うと、前記請求項1ま
たは請求項2の発明の場合と同様に、発泡剤がノニオン
性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを混合してなる
ものであるから、地すべり(対策)地域に介在する粘性
土に含まれているマグネシウム(Mg)、カルシウム
(Ca)等のアルカリ土類金属に接した場合であって
も、気泡膜が脆くなるようなおそれもなく、スライムを
円滑に孔の外部に排出できる。しかも、請求項1、請求
項2の発明や従来技術として説明した発明の掘削工法に
限らず、サンプリング以外のくい打ちその他の掘削工法
にも広く使用できる。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、ノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活
性剤との混合比がほぼ1対1であることを特徴とする。
この請求項4記載の発明によれば、比較的広範囲な性状
の地層に対して、効果的なサンプリングを行うことが可
能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。まず、本発明において硬膜泡を形成する
ための発泡剤溶液の原理、構成、混合方法について説明
し、次に、この気泡剤溶液を使用した掘削設備・掘削方
法およびその作用について述べる。
【0024】[1.本発明の発泡剤溶液の原理]地すべ
り(対策)地域の地層に含まれている粘土粒子のような
疎水コロイド粒子の溶液(疎液コロイド)は、粒子の負
帯電による反発力、つまり、電気二重層の厚い拡散層に
より安定している。粘土スライムのコロイド粒子はイオ
ンミセルを形成しているので、アニオン(負イオン)性
の硬膜泡に収着(吸着と吸収が同時に発生する現象)が
瞬時にして行われている。よって、この時、イオンミセ
ルの拡散イオン層に拡散している、カチオン(主に、C
2+、Mg2+)が、硬膜泡を形成している、活性効力の
極めて高いアニオン性界面活性剤ミセルに吸着結合され
るため、拡散(イオン)層が薄くなり、電気的反発力が
減少して、ファンデル・ワールス・力により凝集現象が
発生するが、この反応現象は、比較的緩やかに進行す
る。
【0025】しかし、この現象に縮重合反応による、立
体的な構造を有する高分子の長い鎖状の橋かけ凝集反応
(現象)が併合すると、凝集は一気に進行し、それから
短時間に凝固(合一)現象が発生してしまう。そこで、
本発明においては、このようなメカニズムにより、凝
集、凝固現象の防止技術として、防止効果能力と、その
効果の持続及び安定性に最適な工法として、ノニオン
(非イオン)性界面活性剤をアニオン性界面活性剤に添
加し、粘土スライムのイオンミセルに荷電様式による、
水和型保護層を被覆される技術を開発した。
【0026】この防止技術の基本的理論について説明す
ると、アニオン性界面活性剤の硬膜泡は、気泡膜が界面
活性分子のミセルにより形成されているため、一般の気
泡に比べ、イオン濃度(アニオン)が著しく高い。ちな
みに、電気二重層の拡散層を薄くし、コロイド粒子を凝
集させるため、かなり昔より、無機塩(NaOH:カセ
イソーダ等)の電解質を添加することが知られており、
このコロイドを凝集させるために必要な塩の最小濃度を
臨界凝集濃度(単に凝集濃度)、又は、凝析値と称す
る。
【0027】当然のことながら、疎水ゾル(安定性の良
好な疎水コロイド)に電解質を添加した際に生じる凝集
は、コロイド粒子の帯電符号と反対符号のイオン(対イ
オン)のみに影響され、そのイオン価の大きさに比例し
て凝集効果が顕著に現れる。この法則をシュルツ・ハー
ディの原子価法則と称する。
【0028】この法則に従えば、1価のアルカリ金属
(Li、Na、K等)より2価のアルカリ土類金属(M
g、Ca等)の方が、凝集効果が顕著に現れる事となる
ので、一般工法である送水式ボーリングでは、粘土(鉱
物)のコロイド粒子は、2価のMg2+、Ca2+等が、循
環水中等に相当数、遊離されていると考えられるので、
凝集現象が容易に発生し、結果として掘削(ボーリン
グ)作業の時間経過に伴い、この循環水の粘性が増すこ
ととなるので、作業そのものに重大な障害を引き起こし
てしまう。具体的には、Na+、Mg2+、Ca2+等の、
カチオンの電気二重層(荷電保護層)の破壊力は、原子
価の6乗に比例する(シェルツ・ハーディの法則)か
ら、Mg2+、Ca2+等のアルカリ土類金属は、Na+
のアルカリ金属に比べ、64倍にも相当することにな
る。
【0029】[2.本発明による発泡剤溶液]このこと
に対し、本発明では、アニオン濃度が著しく高くなって
いると説明したが、ノニオン性界面活性剤を添加するこ
とでイオンミセルを形成している粘土スライムのコロイ
ド粒子に保護作用を生じさせ、凝集、凝固現象の発生を
防止させている。この保護作用とは、疎液(水)コロイ
ドに親液(水)コロイドを添加すると、親水コロイドが
疎水コロイドの表面に吸着されて、あたか恰も、親水コ
ロイドであるかのごとき性質を示し、コロイド(溶液)
の安定性を増す作用のことである。この場合の親水コロ
イドを保護コロイドと称する。
【0030】ただし、この保護作用を活用する場合は、
注意の必要なことがある。それは、親水コロイドを(疎
水コロイド)に多量に添加しなければ(少量の添加で
は)、逆に疎水コロイドは不安定となる。このような現
象を増感と称され、親水コロイドの添加量はチグモンデ
ィー(Zsigmondy) によって定義された金数で表示されて
いる。しかし、粘土層のサンプリングでは、粘土スライ
ムが凝集、凝固(合一)現象を発生させてしまう。
【0031】この原因は、疎水コロイドであるイオンミ
セルを形成した粘土スライムの粒子表面に、親水コロイ
ド(保護コロイド)である、アニオン性界面活性剤のミ
セルで形成された硬膜泡が吸着するため、イオンミセル
の電気二重層(拡散イオン層)が薄くなってしまうこと
は再々説明したが、ここに適量のノニオン(非イオン)
界面活性剤を添加することで、この電荷(保護)層、す
なわち、電気二重層と水和(保護)層の複合層を形成
し、これを粘土スライムの粒子表面に吸着させる。
【0032】また、粘土は、他の疎水粒子に比べ、水和
し易い傾向があるため、より強固な水和層が形成され
る。この水和層は、非イオン(ノニオン)性界面活性剤
のミセルによって、水を強く引き付けて作る高密度の水
弾性膜を形成し、水和層そのものの層厚は、この活性剤
の親水基である酸化エチレン基の鎖を長くすることで可
能となる。
【0033】このことにより、アニオン性界面活性剤の
ミセルが吸着し、電気二重層が薄くなって電荷保護層が
他の粒子による衝突で、破壊されることが防止できると
共に、水和層を適当な厚さに制御することで電荷保護層
が被覆されるため、保護層全体として、ほぼ無電荷状態
となる。このような状態であるならば、粘土スライムの
コロイド粒子は、イオン濃度が著しく高い硬膜泡に収着
されても、凝集、凝固(合一)現象は、殆ど発生しなく
なる。
【0034】[3.ノニオン性界面活性剤の特性]ノニ
オン性界面活性剤の特性に転相現象があり、この転相に
より生成されたO/W型エマルジョン(Oil-in-Woter e
mulsion )は、安定が良好となる性質を有している。こ
のことは、ノニオン性界面活性剤の水に対する溶解性
は、温度で非常に変化することに関連し、この要因は、
H.L.B(HidropHile-LypopHile-Balance) (親
水・親油バランス)である。ノニオン性界面活性剤で
は、炭素水素基の長さが親油性(疎水性)を決め、酸化
エチレン基の長さが、親水性を決めている。
【0035】このH.L.B値が大きくなると親水性が
増し、小さくなると親油(疎水)性が増すことを示し、
O/W型のエマルジョンを生成するためには、10<
H.L.B<18の範囲のものが適している。例えば、
H.L.B=13のノニオン性界面活性剤を水で希釈
(溶解)し、乳化させると、この乳化剤(ノニオン性界
面活性剤)は、常温では溶解しているが、この水溶液の
温度を上昇させ、ある温度に達すると急に濁りはじめ
る。この時の温度を、この乳化剤の曇り点と称し、H.
L.Bが、大きさ(水溶性の大きさ)に比例して高くな
る。
【0036】この曇り点の発生メカニズムを説明する
と、常温から曇り点まで乳化剤が溶解していることは、
親水基の酸化エチレン基(−CHCHO−)のOと
水分子のOHとの間に、−O・・・・H−O−の水素結
合ができて、乳化剤が水と馴染んでいるからである。こ
の水素結合は、温度が上昇すると結合が切れる(破損す
る)特性を有しており、曇り点を越えると、水素結合が
切れて、乳化剤は水に溶解できなくなり、析出(溶融状
態から結晶が分離して出現する)し始めるために濁る。
【0037】この現象は、それまで親水性であった乳化
剤(ノニオン性界面活性剤)が、疎水性(親油性)に変
化することである。このことにより、曇り点以上でこの
乳化剤を使用して、乳化すればW/O(Woter-in-Oil e
mulsion )型の乳濁液(エマルジョン)が生成されたこ
とになる。また、このW/O型エマルジョンを冷却する
と、再度、O/W型のエマルジョンに戻る。このよう
に、曇り点を境に、これを超えると、O/W型よりW/
O型に変化し、W/O型エマルジョンを曇り点以下の温
度に冷却すれば、再び、O/W型になる。この現象を転
相と称し、可逆性を有している。そして、この転相の現
象が発生する温度を転相温度と称している。
【0038】[4.ノニオン性界面活性剤の選定]本発
明において、水和保護層の生成材料として使用するノニ
オン性界面活性剤の選定に際し、次の点に留意した。 (1)H.L.B値。 防止効果能力とその効果の安定した持続性に関しては、
H.L.B値、曇り点、表面と界面の張力、起泡高さ、
アニオン性界面活性剤との馴染み具合等を検討項目とし
た。この内、特に、H.L.B値は、曇り点と関連し、
希釈水との溶解時間にも大きく影響するため、重要であ
るが、本実施の形態ではアニオン性界面活性剤のH.
L.B値は、15前後に決定した。なお、この値につい
ては、溶解時間や溶液の温度を選択することにより、必
ずしもこれに限らない。
【0039】(2)自然環境への配慮。 本発明で使用する全ての界面活性剤の原料は、天然物で
あることが原則である。このことに従って、原料は、天
然アルコールを原料とした高級アルコール系エーテル型
非イオン性界面活性剤を使用し、超高分子の硬膜泡とし
て、発泡させて放出しても、土中のバクテリア等により
速やかに生分解される。このため、施工場所周辺の自然
環境に対し、充分に優しいものとした。
【0040】(3)アニオン性界面活性剤との希釈濃度
と配合技術。 前記したように、ノニオン性界面活性剤の希釈濃度と配
合量は、水和保護層の生成と、吸着に対し、極めて重要
である。このことに関しては、技術開発の一環として実
施した現場実験結果より、本発明に対応した気泡性状を
有するノニオン性界面活性剤の希釈濃度は、1%〜30
%の間で使用することが可能であったが、アニオン性界
面活性剤と配合して、優位性を満足するサンプリングが
実施できることを考慮すると、5%前後にすることが望
ましい。一方、アニオン性界面活性剤の希釈濃度は5%
とし、ノニオン性界面活性剤との混合濃度は10%を基
準とした。
【0041】この場合、ノニオン性界面活性剤とアニオ
ン性界面活性剤との配合手順としては、先ず、ノニオン
性界面活性剤を20℃以上の希釈水に設計基準濃度とし
た量(5%相当)を入れた後、アニオン性界面活性剤を
基準濃度である5%濃度に相当する量を入れ、配合し、
攪拌する。
【0042】(4)ノニオン性界面活性剤の希釈方法。 前記したように、この活性剤を活用して、粘土スライム
の凝集と凝固現象の発生を防止するために、この活性剤
のH.L.B値を15前後と決定したが、この値を示す
活性剤特性は、水に対する溶解が遅く、曇り点もかなり
高い温度になることである。そこで、次のような希釈方
法を採用した。
【0043】(a) 希釈水にノニオン性界面活性剤を設計
基準濃度(5%)に対応した量を入れ、6時間以上放置
した後、溶解状態を確認し、良好ならば攪拌等により均
等な溶液とする。ただし、放置時間は、希釈水の水温、
pH、イオン濃度により変化する。この溶液に、5%濃
度に相当するアニオン性界面活性剤を配合し、10%濃
度のノニオン性とアニオン性の混合溶液を作る。
【0044】(b) 現場(施工)条件等により、希釈に長
時間を費やすことが不可能である場合は、希釈水の温度
を55℃以上にして、疑似転相させて希釈する。この方
法であれば、瞬時に希釈することができる。この後は、
(a) と同様な手順で混合溶液を作る。
【0045】(c) 屋内で88℃以上の熱湯に近い希釈水
を大量に用意し、この希釈水に設計濃度に対応した活性
剤を入れると、瞬時に白く濁り、転相を生じ、溶解す
る。このままの状態で、溶液濃度が室温近くになるまで
放置した希釈水は、非常に安定しているので、一度に施
工数量に対応した大量のものを生成しておけば良いこと
になる。この後は、(a) と同様な手順で混合溶液を作
る。
【0046】[5.掘削設備の構成]図1を用いて、本
発明の硬膜泡式掘削工法を行うための掘削設備について
説明する。この掘削設備には2台のコンプレッサ1,1
が設けられている。これらコンプレッサ1,1の能力
は、2台で毎分1.2m3の空気Aを送り出すように設
定されている。
【0047】コンプレッサ1,1にはエアチャンバータ
ンク2を介して足場3上に設置された微粒気泡発生装置
4が接続されている。微粒気泡発生装置4には本発明の
発泡剤溶液Bが溜められている。この発泡剤溶液Bはア
ニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤との混合溶
液であり、その濃度は10%となっている。また、微粒
気泡発生装置4の上部にはラバル管5が設けられてい
る。ラバル管5にはデリバリーホース6が連結されてお
り、デリバリーホース6にはボーリングマシン11に支
持されたロッド7が接続されている。なお、ボーリング
マシン11は前記足場3上に設置されている。ロッド7
の先端部には内管10を有するサンプラー8が設けられ
ている。掘削孔径は120mm、サンプル径は92mm
である。さらにサンプラー8の先端部には掘削刃である
ビット9が回転自在に設けられている。
【0048】[6.硬膜泡の発生]以上のような構成を
持つ本実施の形態の掘削設備では、次のようにして工程
を経て硬膜泡をビット先端に送り込んでいる。 (1) 微粒気泡発生装置4が発泡剤溶液Bを流速500k
m/hで発泡させ、微粒気泡Cを形成する。 (2) 微粒気泡発生装置4はラバル管5を介して微粒気泡
Cをデリバリーホース6内の空気A中に分散させてエア
ロゾル状とし、これに所定の圧力をかけて流速200k
m/hで、ロッド7およびサンプラー8を通過させつつ
ビット9まで送り込む。このとき、微粒気泡Cの送流量
は毎分1.2m3の空気Aに対し毎時10リットルとす
る。 (3) ビット9は微粒気泡Cを掘削面に噴射し、微粒気泡
Bは100〜1000倍に膨脹して粘性係数10〜15
ηである硬膜泡Dを形成する。
【0049】[7.硬膜泡の作用]このように本実施の
形態では、微粒気泡Cをエアロゾル状としているため、
微粒気泡Cは流速200km/hといった高速で、ラバ
ル管5よりビット9に至るまでの急激な断面形状の変化
にも充分対応しつつ、デリバリーホース6やロッド7を
スムーズに通過することができる。しかも、発泡剤溶液
Bを流速500km/hといった極めて速い高速流で発
泡させるので、均一な微粒気泡Cを空気A中に均等に分
散させることができる。また、濃度が10%である発泡
剤溶液Bの比重は1.0として差支えなく、このような
発泡剤溶液から作る微粒気泡Cを、毎分1.2m3の空
気A中に毎時10リットル送流する場合、発泡剤溶液B
の質量は空気の10%程度であり、微粒気泡Cの質量は
空気Aとほぼ同様となる。したがって、微粒気泡Cを安
定して高速で送ることが可能である。
【0050】さらに、ビット9から噴射された微粒気泡
Cは界面活性ミセルて覆われた状態のまま破裂すること
なく、粒径が100〜1000倍にまで膨脹するので、
体積膨脹により多大な断熱変化が生じ、周囲の温度が大
きく下がる。そのため回転中のビット9を十分に冷却す
ることができ、作業効率を高めることができる。また、
フォーム状となった硬膜泡Dは、スライムのほとんど
と、ある程度の地層水(地下水)であればこれも同時に
気泡内に閉じこめたり、気泡膜に付着させることがで
き、一気に孔口まで運搬して孔外に排出させることが可
能である。
【0051】[8.他の実施の形態]本発明における発
泡剤溶液は前記実施の形態に限定されるものではなく、
地すべり地域の地層の状態に応じて、次のような配合比
を採用することができる。 (1) ノニオン性界面活性剤5%、アニオン性界面活性剤
10%、合計15%。 (2) ノニオン性界面活性剤10%、アニオン性界面活性
剤5%、合計15%。 (3) ノニオン性界面活性剤10%、アニオン性界面活性
剤10%、合計20%。 (4) ノニオン性界面活性剤2%、アニオン性界面活性剤
5%、合計7%。 (5) ノニオン性界面活性剤5%、アニオン性界面活性剤
2%、合計7%。 この配合比は、地層内に含まれる、Mg2+、Ca2+等の
アルカリ土類金属の含有量、粘土質に対する砂礫、岩石
などの含有量に応じて、排出されるスライムの正常が異
なるため、各界面活性剤のの濃度および合計の濃度を調
節することが重要である。いずれにせよ、粘土層に含ま
れるアルカリ土類金属の影響を排除するためには、2種
類の界面活性剤の相互作用が不可欠であり、これによ
り、ビット先端のスライムの詰まりを解消し、良好なサ
ンプリングが可能となる。
【0052】また、本発明では、希釈水中にコロイド粒
子の電荷を中和して、界面活性作用を低下させる物質が
存在する場合には、塩素イオンを含む添加剤等の電解質
を添加することもできる。この電解質は、通常約0.5
〜1.5ppm添加することにより効果が得られるが、
界面活性作用を低下させる物質や季節等の条件により増
減される。この様な電解質の添加により、コロイド粒子
表面は無電荷状態となり、電荷を中和する物質が存在し
ても表面に結合することがなくなる。
【0053】
【実施例】次のような発泡剤溶液を使用して、前記のよ
うな掘削設備および方法を使用して、サンプリングを行
った実施例を以下に示す。 (1) ノニオン性界面活性剤。 原料:天然アルコール。 型式:高級アルコール系エーテル型非イオン系界面活性
剤。 特性:常温(無色〜淡黄色)、pH(5%水溶液:5.
0〜7.5)、H.L.B値(14.0)、曇り点(2
%水溶液:88℃)、凝固点(9℃)、粘度(25℃:
111mPa・sec)、気泡高(ロス・マイルス法)
(直後:11.6cm、5分後:7.6cm)、浸透時
間(100sec以上)、使用濃度(基準濃度:5%、
許容濃度:1%〜20%)、希釈水(放置型)水温(2
5℃、許容水温:15℃〜30℃)、水質改良水(JF
B工法指定基準に準ずる)、電解質濃度(基準濃度1.
5ppm、許容濃度:1.0ppm〜2.0ppm)。 (2) アニオン性界面活性剤。 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩
[C1225O(C2 4O)nSO3−Na+] (3) 希釈・配合手順(前記した通り)。 ノニオン性界面活性剤5%、アニオン性界面活性剤5
%、合計10%。 (4) 気泡発生方法と掘削、及び、サンプリング方法(前
記した通り)。
【0054】(5) 施工実験。 施工実験として、既に従来技術でサンプリングを行った
掘削孔を利用し、その中にセメント25kg、ベントナ
イト2kg、塩化カルシウム500ccに、水20lを
入れ、こ捏ね合わせて団子状にして掘削孔に投下し、一
晩、養生させたものを粘性土層として試錐した。
【0055】(a) 気泡性状。 従来技術の気泡性状と同様であった。 (b) 流路状態。 従来技術の工法における流路圧力より、若干低くなった
分、気泡流速は速くなったと思える。
【0056】(c) サンプリング実験。 サンプル表面は、従来のものと比べると、相当滑らかに
なっていたので、より高品質のサンプリングが充分に可
能となった。具体的に説明すれば、サンプリング施工中
のビット噴射圧力は、殆ど変化せず、掘削回転も標準回
転数60rpmの2倍となる120rpmの高速回転に
して、1cm/secの速度で掘削しても、掘削圧力
(ビットの噴射圧力)は変化しないため、スムーズなサ
ンプリングが可能となった。(当然の結果としてサンプ
ルの品質は申し分の無いものであった。)
【0057】(d) 粘土スライムペーストの付着状況。 粘土スライムペースト(粘土スライムの凝集と凝固)の
付着、ビットの気泡噴射溝(Air-way)の詰まり、及び、
サンプラー外管壁、ロッドには粘土ペーストの付着は、
一切認められなかった。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
地すべり(対策)地域の地層のように粘土層が含まれた
地層に対するサンプリング性能に優れた気泡掘削工法及
び掘削用発泡剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気泡掘削工法に使用する掘削設備を示
す構成図。
【図2】従来技術の掘削工法におけるスライムの付着初
期の状態を示す斜視図。
【図3】従来技術の掘削工法におけるスライムの付着が
進行する状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…コンプレッサ 2…エアチャンバータンク 3…足場 4…微粒気泡発生装置 5…ラバル管 6…デリバリーホース 7…ロッド 8…サンプラー 9…ビット 10…内管 11…ボーリングマシン A…空気 B…発泡剤溶液 C…微粒気泡 D…硬膜泡
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21B 21/14 E21B 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノニオン性界面活性剤とアニオン性界面
    活性剤とを主成分とした発泡剤溶液を使用し、この発泡
    剤溶液をミセル濃度に希釈した状態で圧縮空気中に噴出
    させて発泡させ、この泡を圧縮空気とともに掘さく用エ
    アホースに取付けられたサンプラーチューブ先端まで供
    給し、この泡によって地中に挿入されたサンプラーチュ
    ーブ先端から掘削屑を孔外に搬出することを特徴とする
    気泡掘削工法。
  2. 【請求項2】 硬い膜を持つ気泡が連結したフォーム状
    の硬膜泡を掘削面に送り込み、この硬膜泡に掘削屑を付
    着させて排出しつつ、回転するビットによって掘削面を
    掘削する硬膜泡式掘削工法において、 前記硬膜泡を発生するための発泡剤溶液として、ノニオ
    ン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを主成分とし
    た発泡剤溶液を使用し、 ミセル生成された発泡剤を発泡させ界面活性ミセルにて
    覆われた微粒な気泡を形成し、前記微粒気泡を送気流体
    中に分散させてエアロゾル状とし、これに所定の圧力を
    かけて掘削面まで送り込み、前記ビットから前記微粒気
    泡を掘削面に噴射し微粒気泡を膨脹させて前記硬膜泡を
    形成することを特徴とする気泡掘削工法。
  3. 【請求項3】 ノニオン性界面活性剤とアニオン性界面
    活性剤とを主成分としたことを特徴とする掘削用発泡
    剤。
  4. 【請求項4】 ノニオン性界面活性剤とアニオン性界面
    活性剤との配合比がほぼ1対1であることを特徴とする
    請求項3記載の掘削用発泡剤。
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