JP3510967B2 - スパッタ装置 - Google Patents

スパッタ装置

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JP3510967B2
JP3510967B2 JP23923697A JP23923697A JP3510967B2 JP 3510967 B2 JP3510967 B2 JP 3510967B2 JP 23923697 A JP23923697 A JP 23923697A JP 23923697 A JP23923697 A JP 23923697A JP 3510967 B2 JP3510967 B2 JP 3510967B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板を順次移送し
て膜形成するスパッタ装置に関し、更に詳しくは全体が
コンパクトな構成できる基板移動支持手段を備え、多層
膜の形成に好適なスパッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のスパッタ部に基板を順次移送して
膜形成するスパッタ装置においては、スパッタ部を一列
に繋げて配置し、ターゲット表面と一定の位置間隔で対
向配置された該基板セット部へ基板を保持した基板保持
具をコンベア等の搬送手段で搬送して、順次膜形成して
いる。また、真空槽内に複数のスパッタ部を環状に配置
した例もあるが、搬送は同様にして行なわれ、同様に膜
形成されるのが一般である。かかる従来例では、真空槽
部が大きくなり、その排気に時間がかかり、設備使用効
率換言すれば生産性が悪い問題があった。また、真空槽
内の壁面等に付着した不要な堆積物を定期的に除去する
等の設備保全作業も長時間を要していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
従来例の問題解決を第1の課題とし、真空槽がコンパク
トに構成でき、生産性、保全性のよいスパッタ装置の提
供を第1の目的とし、併せ以下の課題解決も目的として
いる。すなわち、スパッタ法による薄膜形成では、以下
の課題が注目されている。スパッタ粒子の運動エネルギ
ー状態は、質量の異なる原子毎にターゲットの表面位置
から基板表面に至る空間の真空度及び距離により変化す
る。このため、堆積基板表面におけるスパッタ粒子の運
動エネルギー状態を最適化できる技術の開発が次世代の
薄膜形成装置には待望されている。特に、プラズマに基
板表面を曝すことの無い特公平4-11624号公報、特公平5
-75827号公報等で公知の対向ターゲット式スパッタ法で
は、基板表面に飛散するスパッタ粒子の運動エネルギー
状態を精度良く調節できる技術を組合せることにより、
基板表面には異常なエネルギーを有する粒子の飛来を阻
止すると共に超薄膜形成における基板表面を拡散するス
パッタ粒子のエネルギー状態をスパッタ原子の性質に合
わせて制御できると期待される。
【0004】本発明はかかる先端的技術開発の要望をも
課題としたもので、基板の位置を可調整にして数原子層
の多層膜を積層して優れた機能性の薄膜を形成するのに
適したスパッタ装置をも目的としたものである。更に
は、複数の基板を使用して且つ多層薄膜を連続して形成
するスパッタ装置において、薄膜層間にコンタミの付着
が生じないスパッタ装置をも目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の発明
により達成される。すなわち、本発明は、複数のスパッ
タ部に基板を順次移送して膜形成するスパッタ装置にお
いて、スパッタ部が一対のターゲットを所定の間隔を隔
てて対向配置する対向ターゲット式スパッタ法のターゲ
ット間の空間の基板に対面する側面を除いて密閉した箱
型ターゲットユニットからなり、スパッタ部、基板装着
部等の機能部を略同一円上に配置し、その中心部に基板
を保持して回動して基板を各機能部のセット位置にセッ
トする回転支持手段を設け、回動して各部に基板を移送
するようにすると共にスパッタ部の基板セット位置を半
径方向に調整可能としたことを特徴とするスパッタ装置
である。中でも、複数のスパッタ部を環状に配置し、回
転支持手段を回転支軸に各スパッタ部に対応した複数の
基板支持手段を半径方向に突設したものが搬送のコンパ
クト化すなわち真空槽のコンパクト化の面で好ましい。
更には回転支持手段が基板支持手段を回転支軸に同軸に
設けたその軸方向に移動する駆動手段により伸縮して半
径方向の基板位置を調整する構成が前記の第2の課題を
コンパクトな構成で実現できる点で好ましい。
【0006】本発明は、スパッタ部が基板に対面する面
を除いて密閉されたユニット構成であり、真空槽壁に一
体として取外し可能に取着された構造、またスパッタ部
が、基板との対面側のみ開口し、その他の側面は閉鎖さ
れた箱型ターゲットユニットで優れた効果を奏する。更
に、回転支持手段の各基板支持手段にスパッタ粒子を捕
獲する防塵カバーを設けたものが、長期安定運転面から
好ましい。以下、本発明の詳細を対向ターゲット式スパ
ッタ装置の実施例に基づいて説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】図1〜図6を用いて実施例のスパ
ッタ装置の詳細を示す。図1は、本発明の実施例の基本
構成の側面からの説明図である。図2は、該実施例の平
面での説明図である。図3は、実施例の基板ホルダーの
位置を調整可能にする回転支持手段の要部の構成の説明
図である。図4は、スパッタ部の箱型ユニットを構成す
るターゲットユニットの概略断面図である。図5は、ス
パッタ部の箱型ユニットを構成する他のターゲットユニ
ットの概略断面図である。図6は、実施例の箱型ユニッ
トの概略斜視図である。
【0008】図2に示すように、本例のスパッタ装置
は、8角形の筒状の真空槽10の側壁にの箱型ユニット70
からなるスパッタ部と、ロードロック室200からなる基
板脱着部及び窓を設けた真空遮蔽板300からなる観察窓
部の各機能部を配し、その中心に基板を回動により移送
する回転支持手段の駆動軸部20を配した多層膜の製造に
適した構成となっている。そして、駆動軸部20には各機
能部に対応して基板支持手段の基板支持アーム21を半径
方向に突設して、各機能部に基板の同時移送を可能と
し、生産性のよい構成としてある。図から明らかなよう
に、本例の通り、本発明では真空槽10は基板を移送する
コンパクトな回転支持手段を収納できればよく、真空部
分が全体として非常に小容量となり、真空排気等が迅速
にでき、設備使用効率の高く、且つ排気エネルギー消費
の少ないスパッタ装置が得られる。なお、この機能部の
個数、種類、配列、あるいは基板支持アームの個数等は
製造する製品に応じて適宜選定される。
【0009】以下各部の詳細を説明する。図1に示すよ
うに、真空槽10の上部蓋壁121には、回転支持手段の駆
動軸部20が設けられ、その接続部201,202には図示省略
した駆動装置が接続されている。なお、この駆動軸部20
として後述の回転支軸25と位置調整軸28を同軸として磁
性流体で真空シールする磁性流体式回転導入機が好まし
く使用される。この駆動軸部20は、図3に示すように、
基板支持アーム21を回動させる回転支軸25とこの内部に
同軸に配された螺着されたスライド部材281を軸方向に
スライドさせる位置調整軸28とからなり、前述の通り真
空槽10の上部蓋壁121に取着されている。そして、回転
支軸25及び位置調整軸28は、図1に示すように大気側で
接続部201,202を介して図示省略した駆動装置に接続さ
れ、夫々駆動されるようになっている。
【0010】基板支持手段は、以下のようになってい
る。すなわち、基板支持アーム21には、先端に基板ホル
ダー27が設けられた位置調整アーム22がその長手方向に
移動自在に挿着されている。そして、位置調整アーム22
と位置調整軸28に螺着されたスライド部材281とが結合
節を介して駆動リンク282で結合されて、リンク機構を
構成している。すなわち、位置調整軸28の回転によるス
ライド部材281の軸方向への移動により、全位置調整ア
ーム22が一斉に移動し、基板ホルダー27の位置を調整で
きるようになっている。スライド部材281は、端部材28
3、284の間の間隔の位置を決めることにより、基板ホル
ダー27のスライドする位置を調節する。すなわち、本例
では、スパッタプラズマを発生させる複数の箱型ユニッ
ト70からなるスパッタ部が、基板ホルダー27とスパッタ
プラズマの空間120sとの間隔を真空状態を維持したまま
広い範囲に渡って調節できる。
【0011】図2で、6基のスパッタ部を形成する箱型
ユニット70とゲートバルブ210、基板ローデイングアー
ム220を有する1基のロードロック室200及び覗き窓を有
する真空遮蔽板300は真空槽10の8面からなる周囲側壁11
にOリング等の真空遮断部材を介して取着されている。
図1に示すように、真空槽10の下部壁41には、ガス排気
管40、排気ゲートバルブ42、排気管路43を介してターボ
分子ポンプ等の真空排気装置(図示省略)が接続され、
所定の到達真空度まで排気される。アルゴン、クリプト
ン、酸素、窒素等のスパッタガスがガス供給管30、ガス
流量調節弁31、ストップバルブ32を介して箱型ユニット
70に供給される。そして、各箱型ユニット70のターゲッ
トには図示省略した電源装置からスパッタ電力が供給さ
れるようになっている。
【0012】箱型ユニット70は、以下の通り、前述の公
報等で公知の対向ターゲット式スパッタ法の構成となっ
ている。すなわち、図6に示す箱型の支持枠体71の側面
のうち開口側面72に連なり対向する側面701a,701bに図
4の磁界発生手段を備えたターゲットユニット100Aから
なるターゲットユニット100a,100bを、側面701c〜701e
に図5の磁界発生手段のないターゲットユニット100Bか
らなるターゲットユニット100c〜100eをそのターゲット
面110aが空間120sに対面するように配置した構成であ
る。
【0013】箱型ユニット70から構成されるスパッタ部
は、前述のように、ターゲットユニット100a及び100bが
その永久磁石から構成される磁界発生手段130aのN極及
びS極が対向するように図6の箱型ユニット70の側70
1a、701bに取着されており、スパッタで生じる電子を箱
型空間120sに拘束する磁界を形成する。なお、場合によ
り、図6の箱型ユニット70の側701c、701d、701eに取
着されるターゲットユニット100c、100d、100eに代え
て、単なる真空遮蔽板が用いられる。ターゲットユニッ
ト100eの冷却ブロック150aには、図5に点線で示すよう
に、スパッタガスをガス供給管30を介して箱型ユニット
70の空間120s内に供給するための貫通孔170aが設けられ
ている。ガス供給管30と貫通孔170aとを真空シール部材
を介して接続する構造は通常のガス配管接続が好ましく
用いられる。なお、その目的からこの図5に点線で示す
貫通孔170aはターゲットユニット100eのみ設けるもの
で、ターゲットユニット100c、100dには設ける必要はな
い。
【0014】ターゲットユニット100A,100Bのターゲッ
ト110aは、スパッタにより生じる熱を吸収し、冷却する
ために冷却配管153、154が接続された熱伝導性のよい材
からなる冷却ブロック150aの前面に取着される。冷却ブ
ロック150aの前面には冷却溝151aが図に示すように隔壁
152aにより設けられ、ターゲット110aを取付けると冷却
ジャケットが形成され、冷却配管153、154から冷却穴15
3a、154aを通して冷却媒体が循環するようになってい
る。従って、非常に冷却効率の良い冷却ができ、高速製
膜に対応できる。
【0015】ターゲットユニット100A,100Bは、支持板1
60aと一体構造の冷却ブロック150aの支持板160aにおい
て、電気絶縁材からなるパッキン155aを介して図6の支
持枠体71に一定間隔のボルト111aによりを取付けられて
いる。図4の冷却ブロック150aには、磁界発生手段130a
を収納する収納部131aが、図示のように、ターゲット11
0aの周囲に沿ってその外側を囲むように設けられてい
る。図示の通り、収納部131aは槽外から磁界発生手段13
0aの永久磁石を出し入れする槽外に開口した所定深さの
穴を所定ピッチでブロック体に設けた構造となってお
り、磁界発生手段130aはこの収納部131aの穴部の各々に
棒状の永久磁石を図示の磁極配置で挿入して留め具132a
で固定し、複数個の永久磁石を一定ピッチでターゲット
110aの周囲に併設した構成となっている。
【0016】収納部131aの先端部には、ここに到る電子
を反射する電子捕捉板180aが、図示のように、ターゲッ
ト110aの周辺を覆うように設けられている。図4は電子
捕捉板180aの材質を磁性材料にした場合であり、電子捕
捉板180aの前面換言すれば磁界発生手段130aの磁極先端
部は槽内側にターゲット110a前面より実効的に所定長d
だけ突出して設けられており、ターゲット110aの前面の
外縁周囲部に水平磁界を形成する。磁極先端部がターゲ
ット110aの表面より突き出ていない構造でも水平磁界が
ターゲット110a外縁周囲表面に形成される。図6に示す
ターゲットユニット100a、100b、100c、100d、100eを取
着した箱型ユニット70は、開口側面72をOリング等の真
空シール材を介して真空槽10の周囲側壁11に取着するこ
とにより設置され、図1、図2のスパッタ装置が構成さ
れる。
【0017】以上の本例のスパッタ装置のスパッタ部す
なわち図6に示した箱型ユニット構成は、先に本発明者
が出願した特願平8-162676号明細書に開示したものと基
本的に同じであり、そのスパッタプラズマを生成・拘束
する電磁場形成も該開示と同様以下のようになる。すな
わち、ターゲットユニット100a、100bのターゲット面に
は前記水平磁界によるマグネトロンモードの電磁場がタ
ーゲット外縁周囲に形成され、かつ対向するターゲット
間の空間にはその周囲を囲む筒状の磁界による対向モー
ドの電磁場がターゲット全域に形成される結果、高密度
プラズマがターゲット110a、110aの全面に亘って形成さ
れる。
【0018】また、ターゲットユニット100c、100d、10
0eのターゲット面はターゲットユニット100a、100bが形
成する磁力線分布に隣接して配置されているので、ター
ゲットユニット100c、100d、100eのターゲット面前面の
近傍空間にはターゲット面に平行な磁界によるミラー式
マグネトロンモードの電磁場が形成される結果、高密度
スパッタプラズマがターゲット表面に形成される。従っ
て、5面をターゲットにした図6に示す箱型ユニット70
ではスパッタされた粒子は、ガス供給管30から各箱型ユ
ニット70毎に供給されるスパッタガス粒子と共に開口部
を介して高真空に排気される真空槽10に飛来する。
【0019】ところで、ターゲットユニット100c、100
d、100eの替わりに真空遮断する単なるプレートを設け
て、箱型ユニット70を構成したものでも、スパッタ粒子
とスパッタガス粒子を箱型空間120sから真空槽10に移送
して基板に高品質の薄膜形成することができる効果は前
述の5側面全てをターゲットとした5面ターゲットの場
合と大差なく優れている。なお、この場合ターゲットユ
ニット100c、100d、100eの替わりに設けたプレート面に
はスパッタ粒子が堆積するので、スパッタガス粒子とタ
ーゲット110aの材質の純度で規制される薄膜の純度及び
プラズマエネルギーの状態は5面ターゲットの場合と大
差ない。
【0020】図1に示すように真空槽10の下部壁41に設
置した真空排気系により真空槽10内のガス、スパッタ粒
子等は排気される。このため、周囲側壁11に設置された
箱型ユニット70の空間120sに生成・拘束される高密度の
運動エネルギーを有するスパッタ粒子やガスは粒子間の
弾性衝突を繰り返しながら真空槽10内に拡散し、高真空
排気系の配管を介して大気に排出される。本発明では、
スパッタ部となる箱型ユニット70の空間120sに生成した
高密度の粒子(低真空状態)分布を高真空に排気するこ
とを特徴としている。上部蓋壁121の中心部に設ける駆
動軸部20の位置調整軸28を介して、図2、3に示すように
基板ホルダー27は真空槽10の側壁11に取着した複数の箱
型ユニット70の空間120sに対する位置を調整できる。こ
の位置の調整により、箱型ユニット70の空間120sの真空
槽10へのガス通路の抵抗が調整でき、基板ホルダー27表
面に取着した基板の前面の真空状態を変えることができ
る。則ち、高密度の粒子(低真空状態)分布から弾性衝
突を繰り返しながら拡散することにより変化する粒子間
のエネルギー分布調節及び分散方向を考慮した基板表面
での堆積が可能になる。
【0021】また、図3に示すように基板ホルダー27を
支持する位置調整アーム22には基板を加熱する赤外線等
の真空用ヒーター271を絶縁セラミックプレート等の絶
縁プレート272を介することにより電気絶縁して設置す
ることができる。従来のスパッタ技術では、箱型ユニッ
ト70の空間120sから飛散するスパッタ粒子が真空槽10の
周囲内壁面に飛散して表面を汚染し、大気開放等により
水分子や酸素原子との結合により真空排気性能を劣化さ
せたり、壁面に付着したスパッタ粒子がコンタミとなっ
て優れた薄膜形成を阻害する問題があった。これに対し
て、本例では、図3に示すように基板支持アーム21とこ
の基板支持アーム21を介して移動する位置調整アーム22
と更に位置調整アーム22を介して移動するガイド管263
を設け、ガイド管263の先端部に防塵カバー261を設けた
構成とし、スパッタ粒子の飛散を防止している。防塵カ
バー261は箱型ユニット70の空間120sの開口面積より数1
0%以上大きい面積を囲む構造の箱型からなり、スパッ
タ粒子を防塵カバー261の側壁268、底側壁269で拘束す
る構造を特徴にしている。
【0022】なお、防塵カバー261は、防塵カバー261の
接続部265と基板支持アーム21の接続部266とをプレート
状バネ262で接続し、以下のように移動するようになっ
ている。即ち、基板ホルダー27、ヒーター271等を設置
した位置調整アーム22の移動と連動して防塵カバー261
は移動し、側壁268の先端部267は真空槽10の側壁11の内
面に設けた仕切プレート(図示省略)と接触して停止す
る。位置調整アーム22の移動により、基板ホルダー27の
位置を更にスパッタ部に近接させることができる。この
場合には、防塵カバー261と基板ホルダー27の相対位置
は変化する。基板ホルダー27を回転させる場合には、位
置調整アーム22の後退方向への移動により底側壁269を
介して防塵カバー261は回転中心に移動するので、側壁1
1の内面に設けた仕切プレート(図示省略)端の内側を
回転できる。防塵カバー261は、スパッタ粒子が真空槽1
0内に飛散するのを防止する機能を有し、かつガス分子
は防塵カバー261を通過して真空排気系まで拡散できる
機能を持つことが必要で、この両機能を満たす構造と材
料からなものが用いられ、多重に構成した網状プレート
が好ましく適用される。表面を荒らした銅の網を数ミリ
ピッチで数層積層した網状プレートを用いることによ
り、基板表面に堆積する以外のスパッタ粒子は防塵カバ
ー261を構成する網状プレートに堆積するが、スパッタ
ガスは網状プレートを構成する空隙を介して高真空の真
空槽10に拡散する。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上の通り、機能部を同一円
上に配列し、その中心に基板を保持して回動して基板を
各機能部のセット位置にセットする回転支持手段を設け
たスパッタ装置であり、真空部の容積が小さいコンパク
トな構成となり、排気が迅速にでき、設備使用効率が高
く且つ省エネルギーのスパッタ装置が実現される。と同
時にそのスパッタ部から基板表面の位置を所定の範囲に
渡って任意に距離調節して設定できると共にスパッタ部
近傍の低真空状態から基板表面の真空度を変化させるこ
とを可能にするスパッタ技術であるため、薄膜形成に極
めて重要な堆積表面におけるスパッタ粒子の運動エネル
ギー状態を基板の配置を変えることで広範囲に調節でき
るスパッタ装置を実現した。
【0024】また、防塵カバーを基板支持手段の位置調
節機構に設けることで、複数のスパッタ部を側壁に構成
するスパッタ装置においても真空槽内壁にコンタミを堆
積する問題点を解消し、かつ他のスパッタ部及び他のス
パッタ部と対向する基板面にスパッタ粒子が飛散し付着
する問題も解消することができる。本発明のスパッタ装
置は性能向上に貢献すると共に特に長期安定性の向上、
コンタミ防塵カバーの網状プレートの交換により常に真
空槽内を正常に維持できるため、品質、生産性に極めて
大きな効果を奏する。また、装置の小型化に伴う設備使
用環境の少スペース化に伴う経済効果に寄与する。以
上、本発明は多層薄膜を形成するスパッタ装置の生産性
向上、膜質向上、保全性向上、コンパクト化、省エネル
ギー化等に大きな寄与をなすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例の基本構成の側面から
の説明図である。
【図2】図2は、該実施例の平面での説明図である。
【図3】図3は、実施例の基板ホルダーの位置を調整可
能にする回転支持手段の要部の構成の説明図である。
【図4】図4は、スパッタ部の箱型ユニットを構成する
ターゲットユニットの概略断面図である。
【図5】図5は、スパッタ部の箱型ユニットを構成する
他のターゲットユニットの概略断面図である。
【図6】図6は、実施例の箱型ユニットの概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 真空槽 20 駆動軸部 21 基板支持アーム 22 位置調整アーム 25 回転支軸 27 基板ホルダー 28 位置調整軸 30 ガス供給管 40 ガス排気管 70 箱型ユニット 100A、100B、100a〜100e ターゲット
ユニット 110a ターゲット 130a 磁界発生手段 261 防塵カバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−158461(JP,A) 特開 昭61−159572(JP,A) 特開 昭61−159571(JP,A) 特開 平3−19252(JP,A) 特開 平7−118833(JP,A) 特開 平1−158644(JP,A) 特開 平9−209142(JP,A) 特開 平10−280131(JP,A) 特開 平3−146661(JP,A) 特公 平3−17907(JP,B2) 特公 昭63−20303(JP,B1) 特公 昭62−14633(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/34 C23C 14/56

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスパッタ部に基板を順次移送して
    膜形成するスパッタ装置において、スパッタ部が一対の
    ターゲットを所定の間隔を隔てて対向配置する対向ター
    ゲット式スパッタ法のターゲット間の空間の基板に対面
    する側面を除いて密閉した箱型ターゲットユニットから
    なり、スパッタ部、基板装着部等の機能部を略同一円上
    に配置し、その中心部に基板を保持して回動して基板を
    各機能部のセット位置にセットする回転支持手段を設
    け、回動して各部に基板を移送するようにすると共にス
    パッタ部の基板セット位置を半径方向に調整可能とした
    ことを特徴とするスパッタ装置。
  2. 【請求項2】 複数のスパッタ部を環状に配置し、回転
    支持手段を回転支軸に各スパッタ部に対応した複数の基
    板支持手段を半径方向に突設したものとした請求項2記
    載のスパッタ装置。
  3. 【請求項3】 回転支持手段が基板支持手段を回転支軸
    に同軸に設けたその軸方向に移動する駆動手段により伸
    縮して半径方向の基板位置を調整する請求項1又は2記
    載のスパッタ装置。
  4. 【請求項4】 箱型ターゲットユニットが、箱型の支持
    枠体の開口側面に連なる対向した側面にターゲットの外
    側を囲むように磁界発生手段を備えたターゲットユニッ
    トを取着し、その他の側面に遮蔽板を取着して密閉され
    た箱型ユニットである請求項1〜3記載のいずれかのス
    パッタ装置。
  5. 【請求項5】 ターゲットユニットが支持枠体に取付け
    られる支持板と一体構造の冷却ブロックにターゲットが
    取付けられている請求項4記載のスパッタ装置。
  6. 【請求項6】 冷却ブロックに槽外から磁界発生手段の
    永久磁石を出し入れする収納部がターゲットの外側を囲
    むように一体的に設けられている請求項5記載のスパッ
    タ装置。
  7. 【請求項7】 箱型ターゲットユニットの遮蔽板がター
    ゲットである請求項4〜6記載のいずれかのスパッタ装
    置。
  8. 【請求項8】 回転支持手段の各基板支持手段にスパッ
    タ粒子を捕獲する防塵カバーを設けた請求項1〜7記載
    のいずれかのスパッタ装置。
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