JP3505329B2 - 移動体通信システムの基地局 - Google Patents
移動体通信システムの基地局Info
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Description
り、サービスエリア内の移動局との無線通信を行う、例
えばパーソナルハンディホンシステム(以下、「PH
S」と略記する。)などの移動体通信システムの基地局
に関する。
地局との間の通信を無線によって行う通信サービスが普
及し、今日では、さらに安い通話料金でこのような通信
サービスを提供することができるPHSが実用化されて
いる。このようなPHSにおいては、基地局側装置の送
信出力を小さくすることによって、基地局側装置の小型
化および低コスト化が図られている。基地局側装置の送
信出力を小さくすることによって、個々の基地局のサー
ビスエリアは小さくなり、その分、多数の基地局が、相
互の設置間隔が小さくなるように設置されることにな
る。
局PSとの間で通信を行うためのTDMA(Time Divis
ion Multiple Access)/TDD(Time Division Duple
x)フレームの一例を示す説明図である。図2におい
て、「#」は個々のタイムスロットを表し、「T」は送
信、「R」は受信を表している。また、PHS規格(R
CR STD−28)により、各TDDフレームは5m
secに、各タイムスロットは625μsecに定めら
れている。
Dフレームの#1(タイムスロット1)は、制御用物理
スロットとして使用され、#2(タイムスロット2)、
#3(タイムスロット3)および#4(タイムスロット
4)は、通信用物理スロットとして使用されている。個
々の基地局CSは、100msec毎に1回、この制御
チャネル#1(すなわち、#1Tおよび#1R)を用い
て、自己のサービスエリア内に位置する移動局PSの位
置登録、および当該移動局PSに対する通話チャネルの
設定のための通信を行う。各基地局CSおよび各移動局
PSは、制御チャネル#1における通信を、例えば、P
HS規格に定められているキャリア番号71(191
6.150MHz)の搬送波周波数で行う。
局CSは、該当する移動局PSに対し、通話チャネル
(#2〜#4)のうちの1つの空きスロットを割当て
る。さらに、当該移動局PSに対し、割当てたスロット
において通話を行う際の搬送波周波数を、PHS規格に
定められている、屋外公衆用通信用キャリアの使用可能
なキャリアから1つ割当てる。当該移動局PSは、割当
てられた通話チャネルに移り、割当てられたスロットお
よび周波数で通話を行う。
移動局PSとの間の通信を無線通信によって行う場合に
は、フェージングなどにより、基地局CSと移動局PS
との間の通話状態が悪化することは避けられない問題で
ある。前記フェージングは、例えば、基地局から送信さ
れた電波が一旦建物などに反射して移動局に到達した場
合の反射波あるいは回折波と、基地局から直接移動局に
到達した電波とが相互に干渉し合うことなどによって生
じる。このため、従来から、基地局と移動局との間の通
信を安定した通話状態に保つよう、例えば、受信ダイバ
ーシティあるいは送信ダイバーシティなどの通信方式が
用いられてきた。
い、すなわち同時に回線品質が劣化する確率が小さい2
つ以上の系を用意して、その出力を選択または合成する
ことによりフェージングの影響を低減するものである。
そのうちの受信ダイバーシティには、例えば、所定以上
の間隔をおいて設置された複数のアンテナにより通信を
受信し、各アンテナのうち、最も大きい受信信号レベル
を生じさせたアンテナによる受信内容を、受信結果とし
て選択的に復調して用いる方式などがある。また、送信
ダイバーシティには、例えば、所定以上の間隔をおいて
設置された複数のアンテナにより通信を受信し、各アン
テナのうち、最も大きい受信信号レベルを生じさせたア
ンテナによって送信を行う方式などがある。
300の一部構成を示すブロック図である。基地局30
0は、アンテナ301、送受信切替スイッチ302、受
信部303、アンテナ304、送受信切替スイッチ30
5、受信部306、選択部307、送信用電力増幅器
(ハイパワーアンプ、HPA)308、アンテナ切替ス
イッチ309、受信選択スイッチ310および復調回路
311を備える。
A/TDDフレームの上り区間に対応してアンテナ30
1を受信部303に接続し、TDDフレームの下り区間
に対応してアンテナ301をHPA308に接続する。
受信部303は、同調回路およびRSSI(Receiving
Signal Strength Indicator)回路を備え、アンテナ3
01で受信された受信信号から、その時点のタイムスロ
ットに割当てられている搬送波周波数を有した変調信号
を取り出す。さらに、取り出した変調信号の信号レベル
を測定して、測定値を選択部307に出力する。また、
受信部303は、同調回路により取り出された変調信号
を、受信選択スイッチ310に出力する。
スイッチ302と同様であるので、説明を省略する。受
信部306は、受信部303と同様であるので、説明を
省略する。選択部307は、受信部303の測定値と、
受信部306の測定値とを比較して、アンテナ301と
アンテナ304とのうち、最も大きい受信信号レベルを
生じさせたアンテナを判定する。次いで、最も大きい受
信信号レベルを生じさせたと判定したアンテナで受信さ
れた変調信号が選択されるよう、受信選択スイッチ31
0にセレクト信号を出力する。さらに、選択部307
は、受信時のタイムスロットに対応した送信時のタイム
スロットにおいて、受信時に判定したアンテナ側の送受
信切替スイッチが選択されるよう、アンテナ切替スイッ
チ309にセレクト信号を出力する。
幅し、アンテナ切替スイッチ309に出力する。アンテ
ナ切替スイッチ309は、選択部307のセレクト信号
に従って、送受信切替スイッチ302と送受信切替スイ
ッチ305とのいずれかを選択し、HPA308の出力
を選択した送受信切替スイッチに出力する。
からのセレクト信号に従って、受信部303の同調回路
の出力と、受信部306の同調回路の出力とのいずれか
を選択し、選択した方の出力を復調回路311に出力す
る。復調回路311は、入力された変調信号を復調して
出力する。これにより、基地局300は、受信時の通信
状態が最も良好であったアンテナを、前記受信時の通信
相手である移動局に対する送信用アンテナとして選択す
るので、基地局から移動局への送信時においても良好な
通信状態で通信を行うことができる。
PHSにおいては、加入者に対して安い通話料金で上記
通信サービスを提供するために、基地局側装置の送信出
力を小さくすることによって、基地局側装置の小型化お
よび低コスト化が図られていた。しかしながら、市街地
や首都圏の中心地域など、個々の基地局の設置場所を確
保するためのコストが比較的高い場所では、基地局の設
置個数が多いと、基地局側装置のコストは低くても、基
地局の設置コストが非常に高くなってしまうという問題
点を有する。このため、基地局の高機能化、高出力化に
よる個々の基地局側装置の高価格化はある程度やむを得
ないものとしても、その分、基地局の設置密度を低減し
たいという要望がある。
は、基地局の設置場所を確保するためのコストが高いば
かりではなく、単位面積辺りの通信トラヒックが高い場
合が多い。このような場所で、単純に基地局の設置密度
を低減したのでは、提供する通信サービスの質が低下す
ることとなり、本質的な問題解決とはならない。上記2
つの問題点を解決するには、個々の基地局側装置は、送
信出力を増大し、かつ、受信感度を高めるだけでなく、
移動局に対する単位時間当たりの同時接続数を多くしな
ければならない。
法が考えられる。すなわち、同時刻のタイムスロットに
対して相異なる搬送波周波数を割当てることにし、複数
のTDDフレームを同時に用いることにより、1台の基
地局において、より多くの移動局に対して通信内容を中
継することができるようにしたものである。図4は、同
時刻のタイムスロットに対して相異なる搬送波周波数が
割当てられた2つのTDDフレームを用いる場合におけ
る、各TDDフレームの基地局側のチャネル割当てを示
す説明図である。図4において、「#」は個々のタイム
スロットを表し、「T」は送信、「R」は受信を表して
いる。
りとも#1(タイムスロット1)〜#4(タイムスロッ
ト4)からなり、図2に示したTDDフレームと同様で
ある。すなわち、#1は制御チャネルとして使用され、
当該制御チャネルにおける通信は、キャリア番号71
(1916.150MHz)の搬送波周波数で行われ
る。#2〜#4は、通話チャネルとして使用される。
りとも#5(タイムスロット5)〜#8(タイムスロッ
ト8)からなる。第2TDDフレームの#5〜#8は、
第1TDDフレームの#1がすでに制御チャネルとして
割当てられているので、すべて通話チャネルとして使用
することができる。また、各通話チャネルに割当てられ
る搬送波周波数については、通話チャネルである#5に
は、制御チャネルである#1とは当然異なる搬送波周波
数が割当てられる。また、同時刻に使用される通話チャ
ネル同士では、キャリア番号71以外の屋外公衆用通信
用空き周波数の中から、第1TDDフレームと第2TD
Dフレームとで相異なる搬送波周波数が割当てられる。
例えば、第1TDDフレームの#2と第2TDDフレー
ムの#6とには、上記空き周波数の中からそれぞれ相異
なる搬送波周波数が割当てられる。
ムを使用することにより、各基地局は、2台の基地局3
00で通信の中継を行うよりも1台分多くの移動局、す
なわち7台の移動局に対して、通信の中継を行うことが
できる。図5は、図4に示した2つのTDDフレームを
用いて移動局との通信を行う、PHSの基地局500の
一部構成を示すブロック図である。
ナ504、送受信切替スイッチ511〜送受信切替スイ
ッチ514、受信部521〜受信部524、判定部53
1、選択部532、HPA541、HPA542、アン
テナ切替スイッチ551、アンテナ切替スイッチ55
2、合成器561〜合成器564およびを備える。送受
信切替スイッチ511〜送受信切替スイッチ514は、
それぞれに対応するアンテナ501〜アンテナ504の
送信/受信を、TDDフレームのタイムスロットの下り
/上りに応じて切り替える。それぞれの送受信切替スイ
ッチ511〜送受信切替スイッチ514の具体的動作
は、図3に示した送受信切替スイッチ302または送受
信切替スイッチ305と同様である。
同様の構成からなり、それぞれに対応するアンテナ50
1〜アンテナ504で受信された受信信号から、そのタ
イムスロットに割当てられた搬送波周波数を有する、2
系統の変調信号を取り出す。さらに、受信部521〜受
信部524は、取り出された変調信号のそれぞれの受信
信号レベルを測定し、各測定値を判定部531に出力す
る。
様の構成からなるので、以下では図6を用いて、受信部
521のより詳細な構成とその処理内容とを説明する。
また、受信部522〜受信部524についての説明を省
略する。図6は、受信部521のより詳細な構成を示す
ブロック図である。受信部521は、それぞれ、同調回
路601、同調回路602、RSSI回路603および
RSSI回路604を備える。
しない受信制御部からの入力により、内蔵する図示しな
い局部発振器の局部発振周波数Aが、上りの各タイムス
ロット毎に設定される。局部発振周波数Aの設定は、例
えば、同調回路601の局部発振器内部のPLLのプロ
グラマブルデバイダの分周数を所定数に設定することに
より行われる。これにより、同調回路601は、例え
ば、第1TDDフレームの上りの各タイムスロットに割
当てられた搬送波周波数に同調できるようになり、アン
テナ501で受信された受信信号から、第1TDDフレ
ームのタイムスロットに割当てられた移動局からの変調
信号を取り出すことができる。なお、以下では、第1T
DDフレームの各タイムスロットを用いて通信される変
調信号を、「系統1」とする。
の構成からなり、基地局内の図示しない受信制御部から
の入力により、内蔵する図示しない局部発振器の局部発
振周波数Bが設定される。局部発振周波数Bの設定は、
同調回路601と同様にして行われる。これにより、同
調回路602は、アンテナ501で受信された受信信号
から、例えば、第2TDDフレームの各タイムスロット
に割当てられた搬送波周波数の変調信号を取り出すこと
ができる。また、以下では、第2TDDフレームの各タ
イムスロットを用いて通信される変調信号を、「系統
2」とする。なお、図6において送受信切替スイッチ5
11からの入力は便宜上そのまま2つの同調回路60
1、602に分配されるよう描いてあるが、実際には分
配器を用いて各同調回路601、602に分配するもの
である。
よって取り出された、系統1の変調信号の信号レベルを
測定し、判定部531に出力する。RSSI回路604
は、同調回路602によって取り出された、系統2の変
調信号の信号レベルを測定し、判定部531に出力す
る。なお、図5および図6には図示しないが、各受信部
521〜受信部524内の同調回路601によって取り
出された系統1の変調信号は、判定部531の判定結果
に従って、最大受信信号レベルを与えたアンテナに対応
する同調回路601の出力が選択され、図示しない復調
回路に出力される。また、各受信部521〜受信部52
4内の同調回路602によって取り出された系統2の変
調信号は、判定部531の判定結果に従って、最大受信
信号レベルを与えたアンテナに対応する同調回路602
の出力が選択され、図示しない復調回路に出力される。
これにより、4つのアンテナ、すなわちアンテナ501
〜アンテナ504により受信選択ダイバーシティが行わ
れる。
は、基地局500内のマイクロコンピュータなどが、ソ
フトウェアプログラムを実行することによって実現され
る。判定部531は、TDDフレームの上り各タイムス
ロットにおいて、受信部521〜受信部524のそれぞ
れに内蔵されているRSSI回路603の測定値、すな
わち系統1の変調信号の受信信号レベル測定値のうち、
最も大きい受信信号レベルを示す測定値を求めるととも
に、当該最大受信信号レベルを与えたアンテナを判定
し、選択部532に出力する。同時に、受信部521〜
受信部524のそれぞれに内蔵されているRSSI回路
604の測定値、すなわち系統2の変調信号の受信信号
レベル測定値のうち、最も大きい受信信号レベルを示す
測定値を求めるとともに、当該最大受信信号レベルを与
えたアンテナを判定し、選択部532に出力する。
各タイムスロットにおいては、対応する直前の上りタイ
ムスロットにおいて判定部531によって判定された2
つのアンテナのうち、さらに、判定部531によって求
められた最大受信信号レベルが大きい方のアンテナに対
応する、1つの合成器561〜合成器564が選択され
るよう、アンテナ切替スイッチ551とアンテナ切替ス
イッチ552とにセレクト信号を出力する。
タイムスロットに割当てられた移動局に対して送信され
るべき変調信号、すなわち、系統1の変調信号を増幅
し、アンテナ切替スイッチ551に出力する。HPA5
42は、第2TDDフレームの各タイムスロットに割当
てられた移動局に対して送信されるべき変調信号、すな
わち、系統2の変調信号を増幅し、アンテナ切替スイッ
チ552に出力する。
32からのセレクト信号に従って、合成器561〜合成
器564のそれぞれに接続されている4つの出力端子の
うちの1つを選択し、選択された出力端子から、その入
力である増幅された系統1の変調信号を出力する。アン
テナ切替スイッチ552は、選択部532からのセレク
ト信号に従って、合成器561〜合成器564のそれぞ
れに接続されている4つの出力端子のうちの1つを選択
し、選択された出力端子から、その入力である増幅され
た系統2の変調信号を出力する。これにより、アンテナ
切替スイッチ551とアンテナ切替スイッチ552とに
おいて、選択部532からのセレクト信号に従って、同
一の合成器に接続される出力端子が選択される。
れ、同様の構成を有し、選択部532のセレクト信号に
応じて、系統1の変調信号と系統2の変調信号とが入力
された場合には、前記2入力を混合して、対応する送受
信切替スイッチに出力する。また、基地局500に対応
する移動局は、待ち受け状態にある間には、キャリア番
号71(1916.150MHz)の搬送波周波数で、
TDDフレームの#1に割当てられている制御チャネル
を用いて基地局500と通信を行い、自己の位置登録な
どを行う。また、基地局500によって、通話チャネル
および搬送波周波数が割当てられた後は、自己の受信周
波数および送信周波数を割当てられた周波数に設定し、
割当てられた通話チャネルを用いて通信を行う。
サービスエリア内の最大7台までの移動局に対して通信
の中継を行うことができるとともに、4つのアンテナを
用いて受信ダイバーシティおよび送信ダイバーシティを
行うことにより、移動局の通信を精度良く中継すること
ができる。また、基地局500は、移動局の構成に新た
な構成要素を付加しなくても、通信の中継を行うことが
できるので、当該PHSにおいて従来の移動局を使用す
ることができる。
ては、HPA541およびHPA542の出力は、それ
ぞれ、アンテナ切替スイッチ、合成器および送受信切替
スイッチを介して、初めてアンテナに到達する。アンテ
ナ切替スイッチおよび送受信切替スイッチは、いずれ
も、上記各HPAからアンテナまでの伝送経路における
抵抗であり、これらによる送信出力の損失は、各系統に
つき合計で1dB〜1、5dBとなる。また、個々の合
成器における送信出力の損失は、さらに大きく、理論上
約3dBとなる。合成器561〜合成器564は、同様
の構成からなるので、以下に合成器561の具体的構成
を示す。
合成器561における電力損失を示す説明図である。図
7(a)において、合成器561の入力側を、紙面に対
し左側に示す。図7(b)において、横軸は合成器56
1に入力される変調信号の搬送波周波数を示し、縦軸は
合成器561の電力比を示す。合成器561は、例え
ば、図7(a)に示すブランチライン形のパターンで形
成されており、前記パターンの出力側の一端は、各系統
の変調信号の伝送経路においてインピーダンスマッチン
グされた50Ωの終端抵抗を介して接地されている。前
記パターンの出力側の他端は、送受信切替スイッチ51
1に接続されている。
アンテナ切替スイッチ551とアンテナ切替スイッチ5
52とにおいて、合成器561が選択された場合には、
合成器561には、アンテナ切替スイッチ551とアン
テナ切替スイッチ552とに対応する各入力端に、HP
A541で増幅された変調信号(搬送波周波数f1)
と、HPA542で増幅された変調信号(搬送波周波数
f2)とが入力される。図7(a)に示したパターンか
らも明らかなように、合成器561においては、いずれ
の入力も、出力端と接地端とに電力が2分されるので、
出力端では入力された電力の50%が失われることにな
る。従って、図7(b)に示すように、合成器561に
おける電力損失は、約3dBとなる。
541またはHPA542から、アンテナ501〜アン
テナ504までの間に、電力比で4〜4、5dBもの送
信出力の損失を生じてしまうという問題点がある。この
ような大きな電力損失に抗して、基地局500の送信出
力を500mWまで増大するためには、HPA541お
よびHPA542の出力を大きくしなければならない。
しかし、HPAの出力を大きくしようとすると、HPA
の素子自体が非常に高価になり、基地局500の製造に
大きなコストがかかってしまう。
ぞれの後段にHPAを備え、合成器561〜合成器56
4の損失分を補償する方法も考えられる。この場合、合
成器61〜合成器564の出力を、1個の線形増幅器を
用いて一括増幅しなければならないが、上記の方法と同
様に、広いダイナミックレンジにわたって精度良く線形
性を保ったまま変調信号を増幅することができる、高価
な線形増幅器を用いなければならないため、基地局50
0の製造に大きなコストがかかってしまうという問題点
がある。
の上昇を抑え、通信品質を保ちながら、より多くの同時
接続処理を行うことができる移動体通信システムの基地
局を提供することである。
信システムの基地局は、制御チャネルを含む複数の通信
チャネルを時分割された各スロットに設定し、送信ダイ
バーシティにより移動局との通信を行うTDMA−TD
Dアクセス方式の移動体通信システムの基地局であっ
て、送信データを変調し、変調信号の周波数を前記通信
チャネル毎に設定された周波数に変換して、送信信号を
生成する複数の送信信号生成手段と、送信信号生成手段
の数以上備えられ、前記送信信号を増幅する増幅手段
と、送信信号生成手段の数以上の送受信用アンテナと、
各受信スロットにおいて各送受信用アンテナによって受
信された、各通信チャネルの信号の受信信号レベルを測
定し、通信チャネル毎に、最大受信信号レベルを与えた
第1位アンテナを特定する特定手段と、前記特定手段に
より通信チャネル毎に特定された第1位アンテナが、同
一受信スロットで、重複して特定されているか否かを判
定する重複判定手段と、前記重複判定手段により重複し
て特定されていると判定された場合には、第1位アンテ
ナが重複して特定されている同一スロットの通信チャネ
ルについて、それぞれ、同一スロットの他の通信チャネ
ルの第1位アンテナとして特定されていない、相異なる
アンテナに割当てる割当手段と、前記各スロットの送信
時において、重複が判定されている通信チャネルに対応
した増幅手段の出力を、割当手段によりそれぞれに割当
てられたアンテナから送信するとともに、否と判定され
ている通信チャネルに対応した増幅手段の出力を、特定
手段によりそれぞれに特定された第1位アンテナから送
信する送信手段とを備える。
局は、請求項1記載の移動体通信システムの基地局にお
いて、前記割当手段は、さらに、前記第1位アンテナが
重複して特定された前記通信チャネルのうち、最大受信
信号レベルが最も小さい通信チャネルを識別する識別手
段と、最大受信信号レベルが最も小さいと識別された通
信チャネルを、当該通信チャネルについて特定された第
1位アンテナに割当てる第1割当手段とを備える。
るPHSの基地局100の一部構成を示すブロック図で
ある。基地局100は、アンテナ101〜アンテナ10
4、送受信切替スイッチ111〜送受信切替スイッチ1
14、受信部121〜受信部124、判定部131、選
択部132、HPA141、HPA142、アンテナ切
替スイッチ151、アンテナ切替スイッチ152、受信
選択スイッチ161、受信選択スイッチ162、復調回
路163および復調回路164を備える。
4に示した2つのTDDフレームを同時に使用し、7台
の移動局に対して通信を中継する。送受信切替スイッチ
111〜送受信切替スイッチ114は、送受信切替スイ
ッチ511〜送受信切替スイッチ514と同様、それぞ
れに対応するアンテナ101〜アンテナ104の送信/
受信を切り替える。
21〜受信部524と同様、それぞれ、図6に示した各
構成要素を備える。受信部121は、アンテナ101で
受信された受信信号を、送受信切替スイッチ111を介
して入力する。受信部122は、アンテナ102で受信
された受信信号を、送受信切替スイッチ112を介して
入力する。受信部123は、アンテナ103で受信され
た受信信号を、送受信切替スイッチ113を介して入力
する。受信部124は、アンテナ104で受信された受
信信号を、送受信切替スイッチ114を介して入力す
る。
1において、入力された受信信号から系統1の変調信号
を取り出し、RSSI回路603において、取り出され
た系統1の変調信号の受信信号レベルを測定し、測定値
を判定部131に出力する。また同時に、同調回路60
2において、入力された受信信号から系統2の変調信号
を取り出し、RSSI回路604において、取り出され
た系統2の変調信号の受信信号レベルを測定し、測定値
を判定部131に出力する。
路601により取り出された系統1の変調信号を、受信
選択スイッチ161の対応する入力端子に出力する。さ
らに、同調回路602により取り出された系統2の変調
信号を、受信選択スイッチ162の対応する入力端子に
出力する。以下の判定部131および選択部132は、
基地局100内のマイクロコンピュータなどが、ソフト
ウェアプログラムを実行することによって実現される。
124内のRSSI回路603から入力された系統1の
変調信号に対応する受信信号レベルの測定値のうち、最
大受信信号レベルと、第2位の受信信号レベルとを求
め、前記最大受信信号レベルを与えた第1位アンテナ
と、前記第2位の受信信号レベルを与えた第2位アンテ
ナとを判定する。さらに、前記最大受信信号レベルと第
1位アンテナとの組みと、判定した第2位アンテナとを
判定結果として選択部132に出力する。また同様に、
判定部131は、各受信部121〜受信部124内のR
SSI回路604から入力された系統2の変調信号に対
応する受信信号レベルの測定値のうち、最大受信信号レ
ベルと、第2位の受信信号レベルとを求め、前記最大受
信信号レベルを与えた第1位アンテナと、前記第2位の
受信信号レベルを与えた第2位アンテナとを判定する。
おいては、判定部131の判定結果に従い、受信選択ス
イッチ161の入力のうち、判定された第1位アンテナ
に対応する系統1の変調信号が選択されるよう、受信選
択スイッチ161にセレクト信号を出力する。同時に、
受信選択スイッチ162の入力のうち、判定された第1
位アンテナに対応する系統2の変調信号が選択されるよ
う、受信選択スイッチ162にセレクト信号を出力す
る。
おいては、まず、当該タイムスロットに対応する直前の
上りタイムスロットにおいて判定された2つの第1位ア
ンテナが、同一のアンテナであるか否かを調べる。調べ
た結果、同一でなければ、アンテナ切替スイッチ151
において、系統1の変調信号に対して判定された、第1
位アンテナに対応する出力端子が選択されるよう、アン
テナ切替スイッチ151にセレクト信号を出力する。同
時に、アンテナ切替スイッチ152において、系統2の
変調信号について判定された、第1位アンテナに対応す
る出力端子が選択されるよう、アンテナ切替スイッチ1
52にセレクト信号を出力する。
信号の最大受信信号レベルと、系統2の変調信号の最大
受信信号レベルとを比較し、前記最大受信信号レベルが
大きい方の系統の変調信号については第2位アンテナ
が、他方の系統の変調信号については第1位アンテナが
選択されるよう、アンテナ切替スイッチ151とアンテ
ナ切替スイッチ152とにセレクト信号を出力する。
りタイムスロットを用いて送信されるべき系統1の変調
信号を増幅する。HPA142は、第2TDDフレーム
の下りタイムスロットを用いて送信されるべき系統2の
変調信号を増幅する。アンテナ切替スイッチ151は、
選択部132からのセレクト信号に従って出力端子を選
択し、増幅された系統1の変調信号を、選択されたアン
テナに出力する。
32からのセレクト信号に従って出力端子を選択し、増
幅された系統2の変調信号を、選択されたアンテナに出
力する。受信選択スイッチ161は、4入力端子に、各
受信部121〜受信部124の同調回路601により取
り出された系統1の変調信号を入力しており、選択部1
32からのセレクト信号に従って前記入力のうちの1つ
を選択し、選択された入力を復調回路163に出力す
る。
に、各受信部121〜受信部124の同調回路602に
より取り出された系統2の変調信号を入力しており、選
択部132からのセレクト信号に従って前記入力のうち
の1つを選択し、選択された入力を復調回路164に出
力する。復調回路163は、受信選択スイッチ161に
おいて選択された、系統1の変調信号を復調する。
2において選択された、系統2の変調信号を復調する。
上記のように、本実施の形態によれば、選択部132は
当該タイムスロットに対応する直前の上りタイムスロッ
トにおいて判定された第1位アンテナが、同一のアンテ
ナであるか否かを調べ、同一であれば、系統1の変調信
号の最大受信信号レベルと、系統2の変調信号の最大受
信信号レベルとを比較して、前記最大受信信号レベルが
大きい方の系統の変調信号については第2位アンテナ
が、他方の系統の変調信号については第1位アンテナが
選択されるよう、アンテナ切替スイッチ151とアンテ
ナ切替スイッチ152とにセレクト信号を出力するの
で、HPA141とHPA142との出力は、必ず異な
るアンテナから送信される。従って、基地局100で
は、基地局500においてアンテナ切り換えスイッチ5
51、552と送受信切り換えスイッチ511〜514
との間に備えられていた合成器561〜564を使用せ
ずに、搬送波周波数の異なる2系統の変調信号を、送信
ダイバーシティを用いて同時に送信することができる。
約3dBの電力損失を回避することができるので、その
分、HPA541およびHPA542と比べて、HPA
141およびHPA142の出力に、それ程高いレベル
を要しない。これにより、HPA141およびHPA1
42においては、HPA541およびHPA542より
低いランクの素子を用いることができる。HPAは、H
PAを構成する素子のランクが上がると価格が急上昇す
るので、これにより、基地局100は、基地局500よ
りも送信部を低コストに構成することができる。また、
基地局100は、合成器561〜564を備えない分、
基地局500よりもコンパクトに設計することができ
る。
141とHPA142とをそれぞれ、アンテナ切替スイ
ッチ151とアンテナ切替スイッチ152との前段に備
るよう構成したが、HPAは、必ずしもアンテナ切替ス
イッチの前段に備えられる必要はなく、例えば、送受信
切替スイッチ111〜114の後段にそれぞれ1つ備え
られても良い。この場合、HPAの個数は増加するが、
各混合器561〜564による約3dBの電力損失を回
避することができる分、素子のランクを下げることがで
きるとともに、アンテナ切替スイッチの前段で増幅する
よりも効率良く変調信号の増幅を行うことができるの
で、個々のHPAについてはさらにランクの低い素子を
用いることができる。なお、これらの説明は図9を用い
て後述している。
0と同様、サービスエリア内の最大7台までの移動局に
対して通信の中継を行うことができるとともに、4つの
アンテナを用いて受信ダイバーシティを行うことによ
り、上りタイムスロットにおける移動局からの送信内容
を精度良く受信することができる。また、基地局500
と同様、基地局100は、移動局の構成に新たな構成要
素を付加しなくても、移動局との通信を行うことができ
るので、本発明による移動体通信システムの基地局にお
いて従来の移動局を使用することができる。従って、本
発明の移動体通信システムの基地局においては、基地局
100と、従来の基地局300とを適材適所に配置して
用いることができ、より効率よく、低コストな移動体通
信システムの基地局を実現することができる。さらに、
基地局100は、より簡易な構成を用いて基地局500
における送信出力の損失を低減するとともに、より低コ
ストな送信部の構成を実現しながら、4つのアンテナに
よる2系統の変調信号の送信ダイバーシティを行うこと
ができ、サービスエリア内の移動局に対して、下りタイ
ムスロットにおける送信内容を精度良く送信することが
できる。従って、本実施の形態の基地局100は、1台
でより多くの同時接続処理を行うことができるととも
に、比較的低コストで簡易に構成され、品質の良い無線
通信サービスを提供することができる。
00は、アンテナ101〜アンテナ104からなる4本
のアンテナを備えるとしたが、基地局100に備えられ
るアンテナの数は4本に限らず、何本でも良い。ただ
し、少なくとも3本以上が好ましい。また、その場合に
おいても、各アンテナにつき、受信部と送受信切り替え
スイッチとを備えるものとする。
00は、第1TDDフレームと第2TDDフレームとか
らなる2つのTDDフレームを同時に用いて移動局との
通信を行うとしたが、基地局100が使用するTDDフ
レームの数は、2フレームに限らず何フレームでも良
い。上記のように基地局100が、同時に3フレーム以
上のTDDフレームを使用する場合には、制御チャネル
として、そのうちの1チャネルを割当てるだけでよいの
で、基地局100は、さらに、より多くの移動局に対し
て通信の中継を行うことができる。ただし、基地局10
0が、同時に3フレーム以上のTDDフレームを使用す
る場合には、基地局100には、使用されるTDDフレ
ームと同数のHPA、アンテナ切り替えスイッチ、受信
選択スイッチおよび復調回路が備えられる。また、各受
信部には、使用されるTDDフレームと同数の同調回路
およびRSSI回路が備えられる。さらに、判定部13
1は、使用されるTDDフレーム毎に、その数に相当す
る順位まで、降順の受信信号レベルとその受信信号レベ
ルを与えるアンテナとの組みを判定し、判定結果を選択
部132に出力するものとする。
ティとして、使用される各TDDフレームに対応した相
異なる系統の変調信号ついて、同一のアンテナが第1位
アンテナとして判定された場合には、そのアンテナを第
1位アンテナとする変調信号のうち、最大受信信号レベ
ルが最も小さい変調信号を、当該第1位アンテナに割当
てる。なお、「割当てる」とは、選択部132が、当該
判定直後の対応する下りタイムスロットにおいて、当該
変調信号が当該アンテナから送信されるよう、アンテナ
切り替えスイッチにセレクト信号を出力することをい
う。以下においても、同様とする。さらに、最大受信信
号レベルが2番目に小さい変調信号を、その変調信号の
第2位アンテナに割当てる。この第2位アンテナが、他
の系統の変調信号について判定された第1位アンテナと
同一である場合には、このアンテナにより与えられる受
信信号レベルが小さい方の変調信号をこのアンテナに割
当てる。このようにして、選択部132は、異なる系統
の変調信号について同一のアンテナが判定された場合に
は、そのアンテナによって与えられる受信信号レベルが
より小さい方の変調信号を、優先してそのアンテナに割
当て、受信信号レベルが大きい方の変調信号は、より下
位のアンテナに割当てるものとする。
のTDDフレームを使用する場合には、判定部131
は、第1TDDフレーム、第2TDDフレームおよび第
3TDDフレームの同時刻上りタイムスロットのそれぞ
れに割当てられた系統1、系統2および系統3の各変調
信号について、(最大受信信号レベル、当該信号レベル
を与える第1位アンテナ)、(2番目に大きい受信信号
レベル、当該信号レベルを与える第2位アンテナ)、
(3番目に大きい受信信号レベル、当該信号レベルを与
える第3位アンテナ)を判定し、選択部132に出力す
る。下記表1はアンテナが4本、系統が3個ある場合に
おけるある上がりタイムスロットについての各系統の受
信信号(RSSI)レベルと判定部の判定結果を示して
いる。各系統の上段の数値が受信信号レベル、下段の数
値が判定結果の順位である。尚、表中の受信信号レベル
の値は便宜上正規化したものを示している。
テナの割り当てを行う。表1にみられるように系統1と
系統2とにアンテナ2が第1順位と判定されているの
で、選択部132は、系統1と系統2の受信信号レベル
を比較し、小さい方にアンテナ2を割り当てる。表1に
おいて系統1は受信信号レベルが91、系統2は90で
あるので、系統2にアンテナ2の割り当てが行われるこ
ととなる。
た系統1については第2順位のアンテナ1が割り当て候
補となるが、アンテナ1は系統3の第1順位となってい
るため、系統1と系統3のいずれに割り当てるか決定す
る必要がある。この場合、受信信号レベルの低い方が割
り当てられることとなるので、系統1が割り当てられ
る。残った系統3については、第2順位がアンテナ3と
なっているので、他に競合する系統が存在しない限り、
アンテナ3が割り当てられる。表2は以上のようにして
割り当てられたアンテナと系統との対応を示している。
ンテナ割当方法は、各系統の変調信号に対して、最も受
信感度の良いアンテナを送信用アンテナとして選択する
一例である。しかし、送信用アンテナとして同一のアン
テナが選ばれる度に、重複せずに第1位アンテナとして
判定されているアンテナについてまでも、該当する変調
信号につきそのアンテナによって与えられる受信信号レ
ベルを比較していたのでは、同時に使用されるTDDフ
レームの数が多くなった場合には、送信用アンテナの選
択処理に要する時間が問題となってくる。このため、第
1位アンテナとして同一のアンテナが重複して判定され
た場合には、上記と同様、該当する変調信号のうち最大
受信信号レベルが最も小さい変調信号を当該アンテナに
割当てるものとするが、該当する変調信号のうち最大受
信信号レベルが最も小さい変調信号以外の変調信号につ
いては、重複せずに第1位アンテナとして判定されてい
るアンテナを除いた残りのアンテナの中から、第2位ア
ンテナを割当てるとしても良い。
信号と、系統2の変調信号とに、第1位アンテナとして
同一のアンテナが判定された場合には、上記実施の形態
と同様、系統1の変調信号と、系統2の変調信号との最
大受信信号レベルを比較し、系統2の変調信号の最大受
信信号レベルが小さかった場合には、選択部132は、
系統2の変調信号を当該第1位アンテナに割当てる。ま
た、系統1の変調信号については、送信用アンテナとし
て、系統1の変調信号の第2位アンテナを割当てる。系
統1の変調信号の第2位アンテナが、系統3の変調信号
の第1位アンテナと同一である場合には、選択部132
は、系統3の変調信号をそのまま第1位アンテナに、系
統1の変調信号をその第3位アンテナに割当てる。
た第1位アンテナが重複した場合における当該各変調信
号の送信アンテナを、各変調信号の最大受信信号レベル
が小さい順に上位アンテナに割当てるとしても良い。す
なわち、系統1の変調信号と系統2の変調信号とについ
て、第1位アンテナが同一のアンテナに重複して判定さ
れた場合には、選択部132は、系統3の変調信号の第
1位アンテナとして判定されていないアンテナの中か
ら、各変調信号の最大受信信号レベルが小さい順に、優
先して上位アンテナに割当てることとしても良い。
ムスロット1)を制御チャネルに割当て、残りのチャネ
ルをすべて通話チャネルに割当てたが、必ずしもこのよ
うに割当てる必要はなく、第1TDDフレームの#1と
第2TDDフレームの#1とを両方とも制御チャネルに
割当てても良い。また、各通話チャネルに対する搬送波
周波数の割当て方は、各通話チャネル(#2〜#8)の
それぞれについて相異なる搬送波周波数を割当てように
しても良いし、また、第1TDDフレームの通話チャネ
ル(#2〜#4)には共通の搬送波周波数を割当て、第
2TDDフレームの通話チャネル(#5〜#8)には、
第1TDDフレームの通話チャネル(#2〜#4)に割
当てられた搬送波周波数とは異なる、共通の搬送波周波
数を割当てるようにしても良い。
バーシティをアンテナ選択ダイバーシティを用いて説明
したが、受信ダイバーシティの方式は、アンテナ選択ダ
イバーシティに限らず、例えば、合成ダイバーシティで
あっても良い。合成ダイバーシティを行う場合には、さ
らに位相制御回路を備えるのが望ましい。これは、各ア
ンテナで受信される受信信号が、それぞれに位相差を有
するからであり、位相制御回路により各アンテナの受信
信号の位相を合わせてから合成するためである。もっと
も、合成ダイバシティであっても移送制御回路を必ず備
える必要はない。
て説明する。図8はその一例(以下、実施の形態2とい
う。)を示したものである。この実施の形態2が上述し
た実施の形態1と異なる点は次の通りである。即ち、実
施の形態1では図1に示されているようにアンテナ切替
スイッチ151と152の出力端子が各系統毎に接続さ
れ、接続後の線路を各送受信スイッチ111〜114の
切替端子に接続しているが、この実施の形態2では図8
に示すようにアンテナ切替スイッチ151、152の出
力端子は相互に接続することなく個別に送受信スイッチ
115〜118の切替端子に接続されている。この構成
で実施の形態1と同様に各送信系統とアンテナとの接続
動作を実現するために、送受信スイッチ115〜118
として図8に示すように3ポート切替型のスイッチを用
い、そのうち2ポートに各送信系統のアンテナ切替スイ
ッチ151、152の出力端子を接続している。残りの
1ポートは受信系統と接続されている。3ポート型の送
受信スイッチ115〜118の切替えは選択部132か
らの信号により切り替えられる。
形態1に比較して次のような利点がある。即ち、実施の
形態1では、アンテナ切替スイッチ151と152の出
力側の各系統がつながっているので、送信系統間のアイ
ソレーション(漏洩電力を少なくするための度合い)を
高くしようと考えると、アンテナ切替スイッチ151、
152のアイソレーションが高性能のものを必要とする
し、このアイソレーションの関係より、アンテナ切替ス
イッチ151、152と送受信切替スイッチ111〜1
14との間の整合をとるのが難しくなるのに対して実施
の形態2では、アンテナ切替スイッチ151と152の
間に送受信切替スイッチ115〜118を接続している
ために、系統間のアイソレーションが実施の形態より優
れている。そのため、アイソレーションを考慮する度合
いが大幅に減少する。また、整合を取るのが実施の形態
1より簡単になる。
下、実施の形態3という。)を示している。この実施の
形態3の特徴的な構成は以下の通りである。即ち、上述
した実施の形態1では図1にみられるように送信系統で
は信号の流れの方向に沿ってHPA141、142、ア
ンテナ切替スイッチ151、152、送受信スイッチ1
11〜114の順に配置されているが、本実施の形態3
においては、図9にみられるようにアンテナ切替スイッ
チ151、152、HPA143〜146、送受信スイ
ッチ111〜114の順に配置されている。そして、ア
ンテナ切替スイッチ151、152とHPA143〜1
46の間に新たに系統切替スイッチ153〜156が挿
入されている。この系統切替スイッチ153〜156は
送信系統のアイソレーションを良くするために設けられ
ている。
統切替スイッチ153〜156、送受信スイッチ111
〜114の切替制御は選択部132によって行われる。
即ち、選択部132の選択信号によりアンテナ切替スイ
ッチ151、152がいずれかのアンテナ101〜10
4を選択し、系統切替スイッチ153〜156がアンテ
ナ切替スイッチ151、152の出力系統の内、どちら
かの系統を選択するよう切り替わる。送信する信号は4
個のHPA143〜146のいずれかにより増幅され、
送受信切替SW111〜114、アンテナ101〜10
4を通って無線送信される。
143〜146は選択されたもののみ、電源供給される
ようにするのが望ましい。実施の形態3の構成とすれ
ば、実施の形態1、2に比較して次のような利点があ
る。即ち、この実施の形態3によると、HPA143〜
146の後段の電力損失が実施の形態1、2より少な
く、HPAの性能(低歪み増幅を行う性能)が低いもの
で対応できる。このように、HPAの出力が低くて良い
ので、実施の形態1、2より低消費電力化が可能とな
る。つまり、アンテナ101〜104から出力される無
線電波の大きさは決められており、その直前には送受信
切替スイッチ111〜114のみしかないので、HPA
143〜146ではその電力損失のみを考慮すれば良
い。そのため、HPAは低性能な増幅器を使用できる。
一方、高性能の増幅器を用いた場合には効率の低いとこ
ろで増幅制御が行えるので、効率が高くなる。
最前段にあると、アンテナから出力される大きさと、複
数の回路で減衰する量とを考慮し、HPAの性能や、利
用効率を決定しなくてはならないため、HPAとしてよ
りよい性能を持ち、高い効率を備えるものが必要となっ
てしまうが、実施の形態3ではHPAは各アンテナ毎に
存在するところからそのような性能、効率を備える必要
がなくなる。加えて、この実施の形態3では、アンテナ
を選択した後にHPAによる増幅を行っているので、系
統切替スイッチ153〜156の存在と相埃って送信系
統間のアイソレーションがとりやすいといった利点があ
る。
れば、移動体通信システムの基地局は、送信信号生成手
段の数以上の送受信用アンテナを備えている。特定手段
は、各受信スロットにおいて各送受信用アンテナによっ
て受信された、制御チャネルを含む各通信チャネルの信
号の受信信号レベルを測定し、通信チャネル毎に、最大
受信信号レベルを与えた第1位アンテナを特定する。こ
れにより、その通信チャネルが割当てられた移動局と基
地局との間で、最も通信状態状態の良い伝送路を与える
アンテナが特定される。
して特定されていると判定された場合には、第1位アン
テナが重複して特定されている同一スロットの通信チャ
ネルを、それぞれ、同一スロットの他の通信チャネルの
第1位アンテナとして特定されていない、相異なるアン
テナに割当てる。送信手段は、各スロットの送信時にお
いて、重複が判定されている通信チャネルに対応した増
幅手段の出力を、割当手段によりそれぞれに割当てられ
たアンテナから送信するとともに、否と判定されている
通信チャネルに対応した増幅手段の出力を、特定された
第1位アンテナから送信する。これにより、異なる増幅
手段の出力が同一アンテナから送信されることを防止す
ることができるので、各増幅手段とアンテナとの間に合
成器を介在することなく、かつ、各通信チャネルに対応
した移動局との間でより通信状態の良い伝送路を提供す
るアンテナを選び出し、当該各アンテナから各増幅手段
の出力を送信することができる。
の出力を送信することにより、合成器による送信電力の
損失を防止することができる。従って、本発明の移動体
通信システムの基地局において、その分、各増幅手段の
コスト上昇を抑制し、より低コストでコンパクトな基地
局を実現することができるとともに、上記送信ダイバー
シティにより、より品質の良い通信を行うことができ
る。
手段は、前記第1位アンテナが重複して特定されたチャ
ネルのうち、最大受信信号レベルが最も小さいと識別さ
れたチャネルを、当該チャネルについて特定された第1
位アンテナに割当てる。これによって、第1位アンテナ
が重複して特定された場合には、もともと、いずれのア
ンテナによる伝送路でも通信状態がよくないチャネル
を、優先的に第1位アンテナに割当てることができる。
この結果、本発明の移動体通信システムの基地局は、第
1位アンテナが重複して特定されたチャネルに対し、極
度な送信品質の劣化を防止することができ、これによ
り、基地局からの送信品質を一定以上に保持することが
できる。
100の一部構成を示すブロック図である。
で通信を行うためのTDMA/TDDフレームの一例を
示す説明図である。
構成を示すブロック図である。
波周波数が割当てられる2つのTDDフレームを同時に
用いる場合における、各TDDフレームの基地局側のチ
ャネル割当てを示す説明図である。
動局との通信を行う、PHSの基地局500の一部構成
を示すブロック図である。
図である。
における電力損失を示す説明図である。
である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 制御チャネルを含む複数の通信チャネル
を時分割された各スロットに設定し、送信ダイバーシテ
ィにより移動局との通信を行うTDMA−TDDアクセ
ス方式の移動体通信システムの基地局であって、 送信データを変調し、変調信号の周波数を前記通信チャ
ネル毎に設定された周波数に変換して、送信信号を生成
する複数の送信信号生成手段と、 送信信号生成手段の数以上備えられ、前記送信信号を増
幅する増幅手段と、 送信信号生成手段の数以上の送受信用アンテナと、 各受信スロットにおいて各送受信用アンテナによって受
信された、各通信チャネルの信号の受信信号レベルを測
定し、通信チャネル毎に、最大受信信号レベルを与えた
第1位アンテナを特定する特定手段と、 前記特定手段により通信チャネル毎に特定された第1位
アンテナが、同一受信スロットで、重複して特定されて
いるか否かを判定する重複判定手段と、 前記重複判定手段により重複して特定されていると判定
された場合には、第1位アンテナが重複して特定されて
いる同一スロットの通信チャネルについて、それぞれ、
同一スロットの他の通信チャネルの第1位アンテナとし
て特定されていない、相異なるアンテナに割当てる割当
手段と、 前記各スロットの送信時において、重複が判定されてい
る通信チャネルに対応した増幅手段の出力を、割当手段
によりそれぞれに割当てられたアンテナから送信すると
ともに、否と判定されている通信チャネルに対応した増
幅手段の出力を、特定手段によりそれぞれに特定された
第1位アンテナから送信する送信手段と を備えること
を特徴とする移動体通信システムの基地局。 - 【請求項2】 請求項1記載の移動体通信システムの基
地局において、 前記割当手段は、さらに、 前記第1位アンテナが重複して特定された前記通信チャ
ネルのうち、最大受信信号レベルが最も小さい通信チャ
ネルを識別する識別手段と、 最大受信信号レベルが最も小さいと識別された通信チャ
ネルを、当該通信チャネルについて特定された第1位ア
ンテナに割当てる第1割当手段とを備えることを特徴と
する移動体通信システムの基地局。 - 【請求項3】 複数の通信チャネルを時分割された各ス
ロットに設定し、送信ダイバーシティにより移動局との
通信を行うTDMA方式の移動体通信システムの基地局
であって、 送信データを変調し、変調信号の周波数を前記通信チャ
ネル毎に設定された周波数に変換して、送信信号を生成
する複数の送信信号生成手段と、 送信信号生成手段の数以上備えられ、前記送信信号を増
幅する増幅手段と、 送信信号生成手段の数以上の送受信用アンテナと、 各受信スロットにおいて各送受信用アンテナによって受
信された、各通信チャネルの信号の受信信号レベルを測
定し、通信チャネル毎に、受信信号レベルの大きさに基
づいて優先順位を決定し、選択可能なアンテナのうち優
先順位の高いアンテナを特定する特定手段と、 前記特定手段により通信チャネル毎に特定された前記ア
ンテナが、同一受信スロットで、他の系統と重複して特
定されているか否かを判定する重複判定手段と、 前記重複判定手段により重複して特定されていると判定
された場合には、アンテナが重複して特定されている同
一スロットの通信チャネルについて、受信信号レベルを
比較し、受信信号レベルの低い方の系統にそのアンテナ
を割当て、受信信号レベルの高い方の系統に相異なるア
ンテナを割当てる割当手段と、 前記各スロットの送信時において、重複が判定されてい
る通信チャネルに対応した増幅手段の出力を、割当手段
によりそれぞれに割当てられたアンテナから送信すると
ともに、否と判定されている通信チャネルに対応した増
幅手段の出力を、特定手段によりそれぞれに特定された
アンテナから送信する送信手段とを備えることを特徴と
する移動体通信システムの基地局。
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