JP3498680B2 - 生体磁場計測装置 - Google Patents

生体磁場計測装置

Info

Publication number
JP3498680B2
JP3498680B2 JP2000175555A JP2000175555A JP3498680B2 JP 3498680 B2 JP3498680 B2 JP 3498680B2 JP 2000175555 A JP2000175555 A JP 2000175555A JP 2000175555 A JP2000175555 A JP 2000175555A JP 3498680 B2 JP3498680 B2 JP 3498680B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
heart
magnetometer
ultrasonic
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000175555A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001029320A (ja
Inventor
明彦 神鳥
啓二 塚田
昭二 近藤
笹渕  仁
泰明 小見山
健二 勅使河原
博之 鈴木
隆一 篠村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2000175555A priority Critical patent/JP3498680B2/ja
Publication of JP2001029320A publication Critical patent/JP2001029320A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3498680B2 publication Critical patent/JP3498680B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,成人,小児,胎児
の心臓等から発する磁場の計測を行なうSQUID(S
uperconducting Quantum In
terference Device)磁束計を用いた
生体磁場計測装置,方法に関し,特に,シールドルーム
内に超音波探触子を配置し,被験体の超音波断層像,及
び被験体の心臓から発する磁場の波形をシールドルーム
内で表示するモニタ装置,シールドルーム内から生体磁
場の測定開始の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】胎児の心臓病の診断には超音波検査が広
く使用されていいるが,心臓の形状と大まかな動き,血
流の状態の把握はできるが,心臓の筋肉の細かな動きま
では検出できない。
【0003】従来の生体磁場計測では,シールドルーム
の外部に波形モニタ装置が配置され,オペレーターは,
シールドルームの内部で波形を確認できなかった。特
に,心臓の位置が一定でない胎児の心臓から発する磁場
を検出する場合には,オペレーターは,シールドルーム
外部のモニター装置を操作している人から情報を聞き,
測定場所を決定しなければならなかった(Rev.Sc
i.Instrum.66(10),pp.5085−
5091(1995))。
【0004】生体磁場計測装置を用いて心臓から発する
磁場(以下,心臓磁場と略記する)を計測して,心筋活
動の診断ができる。一方,超音波診断装置では心臓内の
血流状態等を診断できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の生体磁場計測で
は,測定場所を検索する時間が長くかかり,最適な場所
での磁場測定が困難であるという問題があった。更に,
SQUID磁束計の制御装置と磁場波形の取り込み制御
装置もシールドルームの外部に配置されていたために,
一番最適な時間帯に磁場波形を記録できないという問題
があった。
【0006】心疾患の判別を正確に行なうには,ほぼ同
時刻に得られた心臓磁場の計測結果と超音波診断装置の
結果とを照合して総合的に診断を行なう必要がある。し
かし,磁性材料を多く使用している従来の超音波診断装
置をシールドルーム内部に配置すると,磁気雑音を発生
するために,従来の超音波診断装置を生体磁場計測装置
が配置されるシールドルーム内部に配置できず,心臓磁
場の計測と同時に超音波診断装置による検査ができない
という問題があった。
【0007】胎児の心臓から発生する大変微弱な磁場の
計測では,生体磁場計測装置のセンサ部を胎児の心臓に
できるだけ近づけなければならない。しかし,胎児は子
宮の中で移動するために胎児の心臓から発生する磁場を
計測する直前に,胎児の心臓の位置を,無侵襲な診断が
可能な超音波診断装置で確認することが望ましく,シー
ルドルームの中で超音波診断装置を使用することが強く
望まれていた。
【0008】本発明の目的は,シールドルーム内で被験
体の心臓から計測された磁場波形,演算処理により求め
られた磁場分布,電流分布等の観察,及び磁場波形の計
測開始の制御を可能にし,迅速に最適な測定場所にセン
サを合わせることが可能となる生体磁場計測装置,方法
を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は,シールドルーム内で
超音波検査と共に生体磁場の計測を行なう装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の生体磁場計測装
置では,シールドルーム内で,被験体の内部の胎児の心
臓から発する磁場波形,心臓に於ける磁場分布,電流分
布をモニタするディスプレイと,心臓の心拍に同期して
音声を発するスピーカと,SQUID磁束計と,磁場波
形の取り込みの制御を行うスイッチとを有し,ベッドを
移動させる手段と,クライオスタットを保持するガント
リを移動させる手段と,ベッド上で被験者の体の一部を
上昇又は下降させるエアーマットを有する。
【0011】本発明の生体磁場計測装置によれば,シー
ルド内部にいるオペレーターは,被験体の内部の胎児の
心臓から発する磁場波形をリアルタイムにディスプレイ
の表示画面で観察ができ,最適な測定位置にセンサを迅
速に合わせることができる。
【0012】また,本発明の装置では,シールドルーム
内に超音波診断装置の超音波探触子を配置し,超音波の
送信を行なう送信回路と,超音波の受信を行ない受信信
号の処理を行なう処理回路とからなる超音波診断装置の
本体部をシールドルーム外に配置し,超音波断層像をシ
ールドルーム内に配置された上記ディスプレイに表示す
る。
【0013】生体磁場の計測結果と被験体の内部の胎児
の超音波断層像を,シールドルーム内で確認可能とする
本発明の構成によれば,胎児の心臓から発生する磁場を
計測する際に,シールドルーム内部にいるオペレーター
は,胎児の心臓の位置を超音波断層像によりほぼリアル
タイにム観察できるため,最適な測定位置にSQUID
磁束計の位置を迅速に合わせることができ,胎児の心臓
から発生する磁場を高感度で鮮明に検出できる。成人又
は小児の心臓から発生する磁場を計測する際には,超音
波断層像により心臓内の血流状態を同時に観察しなが
ら,心臓磁場の計測ができる。
【0014】本発明の生体磁場計測装置によれば,不整
脈等の胎児の心臓の異常を検出でき,心臓疾患の早期診
断が可能となり,胎内治療や出生後の治療に対する重要
な情報を得ることができる。
【0015】図1,図7に示すように,本発明の生体磁
場計測装置は,シールドルーム1と,ベッド4と,被験
体からの磁場を検出するSQUID磁束計と,SQUI
D磁束計を極低温(液体ヘリウムHe温度,又は液体窒
素温度)に保持するクライオスタット2と,クライオス
タットを保持するガントリー180と,SQUID磁束
計を駆動し,SQUID磁束計からの信号を検出する駆
動検出回路50の出力を収集し演算処理を行なうコンピ
ュータ90とを具備し,シールドルーム1内に,計測さ
れた磁場波形,計測された心電図波形,演算処理で得ら
れた磁場の分布,演算処理で得られた電流の分布,の何
れか一つ以上を表示する手段(モニタディスプレイ8
0),SQUID磁束計の動作を制御するSQUID磁
束計動作用ボタン19a,データ収集の開始を制御する
データ収集開始ボタン19b,母体及び胎児の心拍に同
期してビープ音を発生するスピーカ100が配置され,
シールドルーム外に,アンプフィルタユニット60,測
定された磁場波形から心拍及び心拍数を検出する手段
(心拍数検出ユニット)11とが配置される。
【0016】クライオスタット2の内部には,胎児の心
臓から発生する磁場を検出するために,例えば,4〜1
6個の磁場の法線成分(z成分)を検出するSQUID
磁束計が2×2〜4×4のマトリック状に配置されてい
る。複数個のSQUID磁束計による検出信号から得る
磁場波形から,胎児の心臓に於ける,磁場分布図と電流
分布図とを得ることができる。更に,詳細な情報を必要
とする場合には,磁場の3成分(x,y,z成分)を検
出するSQUID磁束計をマトリックス状に配置しても
良い。
【0017】シールドルーム1の内部には超音波探触子
8が配置され,シールドルーム1の外部には,被験体に
対して超音波の送信を行なう送信回路と,被験体からの
反射超音波の受信を行ない受信信号の処理を行なう処理
回路とからなる超音波診断装置の本体部6が配置され
る。本体部6により信号処理された超音波断層像は,上
記のモニタディスプレイ80に表示される。上記の本体
部6の構成要素を非磁性材料を用いて構成して,本体部
6からの磁場発生が,被験体から発生する磁場の検出に
妨害とならない程度に十分小さく遮蔽されている場合に
は,磁束計が内蔵されるクライオスタット2から離れた
シールドルーム1の内部の位置に,本体部6を配置する
こともできる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図を参照して詳
細に説明する。
【0019】図1は本発明の実施例である生体磁場計測
装置の構成を示す図である。図1に示すように,シール
ドルーム1内に,SQUID磁束計を極低温に保持する
クライオスタット2と,クライオスタット2を保持する
ガントリ180と,被験者が横になるベッド4と,SQ
UID磁束計の動作を制御するSQUID磁束計動作用
ボタン19aと,データ収集の開始を制御するデータ収
集開始ボタン19bと,SQUID磁束計の出力波形等
を表示するモニタディスプレイ80と,母体及び胎児の
心臓の鼓動(心拍)に同期してビープ音を発生するスピ
ーカ100が配置されている。SQUID磁束計動作用
ボタン19aとデータ収集開始ボタン19bは,磁場雑
音の発生をさけるため,SQUID磁束計から遠ざけた
位置に置く。ボタン19a,19bは,赤外線によるス
イッチ等のような電流の発生が少ないものが望ましい。
モニタディスプレイ80は,液晶ディスプレイ,プラズ
マディスプレイ,投影によるディスプレイ等のような磁
場の発生が少ないモニタ装置が望ましい。
【0020】シールドルームの外部には,SQUID磁
束計を駆動し,SQUID磁束計からの磁気信号を検出
する駆動検出回路50と,駆動検出回路50の出力にア
ンプ又はフィルターを施すアンプフィルタユニット60
と,アンプフィルタ60の出力をディジタルのデータと
して収録するコンピュータ90と,測定された磁場波形
から心臓の心拍,及び心拍数を検出する心拍数検出ユニ
ット11とが配置されている。心拍数検出ユニット11
は,例えば心臓から発する磁場信号に狭帯域(10Hz
〜20Hz等)のバンドパスフィルターをかけて,ピー
クディテクションを行う回路を有する構成とする。但
し,ソフトウェアにより同様の心拍検出を行ってもよ
い。
【0021】図2は,本発明の実施例のシールドルーム
内に於ける生体磁場装置の構成を示す図である。ベッド
の下部の4つの車輪305がシールドルームの床に配置
されたレール295の上をスライドすることにより,ベ
ッド全体がA方向(ベッド短軸方向)に移動できる。ベ
ッドのB方向(上下方向)の移動は,油圧シリンダーに
連動された上下移動用レバー285によって微調整がで
きる。ベッドのC方向(ベッド長軸方向)の移動は,ベ
ッド天板315のスライドによって微調整ができる。ク
ライオスタット2を保持しているガントリ180は,ク
ライオスタット2をD方向(xz面内)とE方向(yz
面内)に回転が可能である。更に,ベッドの上には,被
験者の体の一部分を上昇させて心臓(成人の心臓,又は
胎児)をクライオスタット2の下方先端に近づけるため
のエアーマット245が配置してある。ベッド4のA,
B,C方向の移動と,ガントリ180のD,E方向の移
動と,エアーマット245の上下移動は,手動又はリモ
ートコントロールレバー19cによって制御可能であ
る。
【0022】図1及び図2に示す装置に於ける生体磁場
の測定の手順を以下に説明する。被験者はベッド4に横
たわり,シールドルーム1内にいるオペレーターは,手
動又はリモートコントロールレバー19cによって,ベ
ッド4を上下,左右,前後(A,B,C方向)に移動さ
せ,SQUID磁束計を内蔵するクライオスタット2と
患者の心臓との位置合わせを行う。必要に応じてガント
リ180をD,E方向に回転させて,被験者の心臓とク
ライオスタット2の位置とを最適な位置関係に保持す
る。被験者の心臓とクライオスタット2との位置が20
cm程度まで近づいた時点で,オペレーターはSQUI
D磁束計動作用ボタン19aを押してSQUID磁束計
を動作させる。オペレーターはSQUID磁束計からの
出力波形をモニタディスプレイ80で見ると同時に,ス
ピーカ100から発する被験者の心臓の心拍に伴うビー
プ音を聞きながら,最後の微調整を行っていく。微調整
が終わった後に,オペレーターはモニタディスプレイ8
0の磁場波形を見ながら,磁場波形を記録したい時点で
データ収集開始ボタン19bを押してコンピュータ90
へ磁場波形の収録を行う。以上が一般的な動作手順であ
る。
【0023】図3は,本発明の実施例である胎児の心臓
から発する磁場を検出する磁場測定の構成を示す図であ
る。母体の心臓130から発生する磁場と胎児の心臓1
40から発生する磁場とを区別するために,四肢誘導心
電計120による母体の心電図測定を,クライオスタッ
ト2の内部にあるSQUID磁束計による磁場測定と同
時に行う。モニタディスプレイ80に母体の心電図情報
と,クライオスタット2内のSQUID磁束計による胎
児の心磁図情報とを同時に表示する。オペレーターは胎
児の心臓の磁場波形を見ながら,そして胎児の心臓の心
拍に伴うビープ音を聞きながら,ベッド4又はクライオ
スタット2の何れかを移動させて,胎児の心臓の場所を
探索することが可能となる。このようにして,クライオ
スタット2の下部を母体の腹部面に密着させて(図11
参照),胎児の心臓の磁場を検出するのに最適な位置を
選択できる。なお,アンプフィルタユニット60を構成
するフィルタとして,母体の呼吸による腹部の運動が原
因で生じる雑音(2〜3Hzの腹部の動きがクラオイス
タットに振動を与え,この振動がSQUID磁束計に伝
達して,雑音の発生原因となる)を除去するために,駆
動検出回路50の出力信号のうち,2〜3Hzの周波数
成分を遮断し,所定の周波数帯(4〜5Hz以上)を持
つ信号を通過させるアナログ又はディジタルフイルタを
使用する。
【0024】図4は,胎児の心臓から発する磁場測定の
結果を示す画面の例を示す図であり,図3に示した胎児
の心臓から発する磁場検出時に於けるモニタディスプレ
イ80に表示される画面を示す図である。画面の上段に
示すように,SQUID磁束計のチャネル0,1,2,
3に於いてそれぞれ検出した,胎児の心臓から発する磁
場波形15−1,15−2,15−3,15−4は,リ
アルタイムに画面の左から右へとスイープして波形を描
いていく。画面の下段に示すように,同時に母体の心電
図(ECG)205をスイープして描いていく。オペレ
ーターは,上段の波形15−1,15−2,15−3,
15−4のピークの位置と下段の波形205のピークの
位置とが一致していないことによって,胎児の心臓から
発する磁場が検出されていることを確認する。
【0025】画面は,上段の波形15−1,15−2,
15−3,15−4から検出される心拍数を数値で表示
する胎児の心臓心拍数(図4,図5では心拍数=14
2)を表示する部分175と,胎児の心拍のタイミング
を知らせるために胎児の心拍に同期して点滅する胎児の
心臓心拍同期点滅灯165と,画面の下段の母体の心電
図205から得られる母体の心拍数を数値で表示する母
体の心臓心拍数(図4,図5では心拍数=70)を表示
する部分195とを有し,母体の心臓130の心拍のタ
イミングを知らせるための母体の心拍に同期して点滅す
る母体の心臓心拍同期点滅灯185を表示する。母体の
心拍数は,四肢誘導心電計120又は母体の心臓130
から発する磁場波形から抽出してもよい。
【0026】胎児の心拍のタイミングを知らせる胎児の
心臓心拍同期点滅灯165が点滅すると同時に,スピー
カ100から胎児の心拍に合わせたビープ音を発生させ
る。必要に応じて母体の心臓130の心拍に対応したビ
ープ音も同時に発生させる。オペレーターは,スピーカ
100から発する胎児の心拍に同期するビープ音,胎児
の心臓心拍同期点滅灯165,胎児の心臓から発する磁
場波形15等を参照しながら,胎児の心臓から発する磁
場信号が検出できる最適な場所にSQUID磁束計を内
蔵するクライオスタット2を妊婦の腹部の上に迅速に合
わせることが可能となる。
【0027】図5は,胎児の心臓から発する磁場測定の
結果を示す画面の他の例を示す図であり,図3に示した
胎児の心臓から発する磁場検出時に於けるモニタディス
プレイ80に表示される画面を示す図である。モニタデ
ィスプレイ80に,胎児の心臓に於ける磁場分布図21
5と,胎児の心臓に於ける電流分布図225とが,胎児
の心臓から発する磁場波形15−1,15−2,15−
3,15−4と,母体の心電図205の波形表示と同時
にリアルタイムに表示されている。
【0028】磁場分布図215は,複数個のSQUID
磁束計により測定された法線方向の磁場成分(Bz
分)の分布,測定された接線方向の磁場成分(Bx
y)の絶対値(√(Bx 2+By 2)),測定された法線
方向の磁場成分の微分値(dBz/dx,dBz/dy)
の絶対値(√((dBz/dx)2+(dBz/d
y)2))の,何れかを用いて表示している。
【0029】図5に示す例では,9個のSQUID磁束
計により測定された法線方向の磁場成分(Bz成分)の
微分値(dBz/dx,dBz/dy)の絶対値(√
((dBz/dx)2+(dBz/dy)2))から求めた
磁場分布図215を示している。
【0030】電流分布図225は,測定された接線方向
の磁場成分(Bx,By)のベクトル値を反時計周りに9
0度まわした方向か,測定された法線方向の磁場成分の
微分値(dBz/dx,dBz/dy)のベクトル値を反
時計周りに90度まわした方向を示している。
【0031】図5の画面は図4と同様に,胎児の心臓心
拍同期点滅灯165と,胎児の心臓心拍数を表示する部
分175と,母体の心臓心拍同期点滅灯185,母体の
心臓心拍数(図4,図5では心拍数=70)を表示する
部分195とを有している。
【0032】表示される分布図は,胎児の心臓から発す
る磁場信号のピーク値を,心拍数検出ユニット11によ
って検出し,磁場,電流の分布図を表示する時刻を表わ
す線235により示される時相に於ける磁場,電流の分
布である。磁場分布図215と電流分布図225は,各
心拍全てに表示してもよいし,2〜3心拍に1度表示す
るものでも構わない。オペレーターは,磁場分布図21
5又は電流分布図225と,胎児の心臓から発する磁場
波形15とを見ながら,ベッド4やガントリ180を移
動して胎児の心臓から発する磁場の最も強い磁場の場所
や観測範囲を決めていくことが可能となる。
【0033】磁場分布図215又は電流分布図225の
表示画面の上下方向は,オペレーターがベッド4の上方
のクライオスタット2側から母体を見て得られるセンサ
位置に対応させることによって,母体のどの部位に胎児
の心臓から発する磁場が強く出ているかが判断でき,母
体内での胎児の位置が簡単に理解できるようになる。
【0034】図6は,図3の胎児の心臓140が存在す
る妊婦の下腹部近辺とベッド4の間に配置されるエアー
マット245の構成図である。図6は,エアーがエアー
入力部275からエアーマット245に最大限に充填さ
れた状態を示している。妊婦が横に転んでエアーマット
245から落ちないように,転倒防止用ガイド255を
フラット部265の両側に有している。しぼませたエア
ーマット245上に下腹部が位置するように,妊婦はベ
ッド4に仰向け,又は脇を下にして横になる。
【0035】その後,オペレーターはエアー入力部27
5からエアーをポンプ等を用いてエアーマット245に
入れて,妊婦の下腹部を上昇させていく。妊婦の下腹部
のみを上昇させることにより,母体の心臓130からク
ライオスタット2を遠ざけることができるため,胎児の
心臓からの磁場信号のみの分離が容易になる。エアーマ
ット245内のエアーの入力の調整は,リモートコント
ロールレバー19cによっても可能である。
【0036】図7は,本発明の実施例の生体磁場計測装
置の他の構成例であり,図1に示す構成の装置に於い
て,シールドルームの内部で超音波断層像を観察可能と
する構成を説明する図である。図7に関する説明では,
図1と共通する説明は省略する。図7に示すように,シ
ールドルーム1の内部には,被験者(図示せず)が横に
なるベッド4上で,超音波検査を行なう超音波プローブ
(超音波探触子)8と,被験者からの反射超音波を超音
波プローブ8で受信して信号処理を行ない得られた超音
波断層像を表示するモニタディスプレイ80と,超音波
診断装置のゲイン,フォーカス,各種の撮影モード(測
定モード)等を設定するコンローラ110が配置されて
いる。各種の撮影モード(測定モード)としては,後で
説明するAモード,Bモード,Mモード,ドップラーモ
ード又はCFMモード等がある。
【0037】シールドルーム1の外部には,超音波診断
装置の測定回路(超音波の送信を行なう送信回路と,超
音波の受信を行ない受信信号の処理を行なう処理回路)
等を収めた超音波診断装置本体6とが配置されている。
超音波診断装置本体6は,シールドルーム1内部の超音
波プローブ8,モニタディスプレイ80,コンローラ1
10と接続され,超音波診断装置の全体を構成してい
る。
【0038】次に,本発明の装置による胎児の心臓から
発生する微弱な磁場の測定手順の一例を示す。図1の説
明では説明を省略したが,ベッド4は,ベッドの短軸
(A方向,x方向)での移動と,ベッドの長軸(C方
向,y方向)での移動と,ベッドの上下方向(B方向,
z方向)での移動が可能で,クライオスタット2は,ガ
ントリ180によってD方向(xz面内)とE方向(y
z面内)の回転が可能である。被験者は,A方向(x方
向)でクライオスタット2の下から引き出されたベッド
4に横になる。オペレーターは,超音波プローブ8を被
験者の腹部に当て,モニタディスプレイ80の超音波画
像(例えば,Bモード像)を見ながら,胎児の心臓の位
置を確認し,確認した位置にできるだけクライオスタッ
ト2の下面位置を近づけるように,ベッド4のA,B,
C方向の移動量とガントリ180のD,E方向のチルト
量を調整して,クライオスタット2を最適な位置へ合わ
せ胎児の心臓磁場の測定を実行できる。
【0039】図8は,本発明の実施例の生体磁場計測装
置で使用する超音波診断装置の全体の構成を示す図であ
る。シールドルーム1内には超音波プローブ(超音波探
触子)8,コンローラ110,モニタディスプレイ80
が配置されている。超音波プローブ8は,シールドルー
ム1の外部に配置される超音波診断装置本体6の送受信
部及び電子走査部9と,同軸のフラットケーブル等で構
成されたケーブル150により接続されている。送受信
部及び電子走査部9により得られるエコー信号は,信号
処理回路(図示せず)で信号処理され画像データとして
画像メモリー部10に記憶されると共に,シールドルー
ム1内部にあるモニタディスプレイ80に超音波画像と
して表示される。モニタディスプレイ80には,図1の
構成と同様に,計測された磁場波形等が出力される。
【0040】図9は本発明の実施例で使用される超音波
プローブ8の構成を示す図である。超音波振動子を構成
する圧電セラミックス(振動子)14としては,チタン
酸ジルコン酸鉛,チタン酸鉛等のセラミックスを高電界
で分極し圧電特性を持たせた圧電体,又はポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)等の圧電高分子を使用する。特
に,超音波プローブをSQUID磁束計の近傍で使用す
る場合は,非磁性材料で構成されるPVDFの使用が望
ましい。圧電セラミックス14の第1の面には信号電極
21−1,第2の面には高圧電極21−2が形成されて
おり,信号電極21−1の上面に,生体との音響的な整
合をとる音響整合層13が形成されている。音響整合層
13は,エポキシ樹脂,溶融石英等の中に非磁性材料の
各種材料のフィラ(充填剤)を混合して形成し,音響イ
ンピーダンスを最適な値にしておく。
【0041】例えば,音響整合を1層で行なう場合,周
知のごとく,超音波の波長をλ,媒体(ここでは,生
体)の音響インピーダンスをZM,圧電セラミックスの
音響インピーダンスをZ0とする時,インピーダンスを
√(ZM0)として厚さをλ/4とする。多くの場合音
響整合を多層で構成している。音響整合層13の上面
に,放射される超音波を収束させるビームを形成する音
響レンズ12を配置する。
【0042】例えば,シリコンゴムに非磁性材料からな
るSiO2等のフィラを混合して音速,音響インピーダ
ンス,超音波減衰量等を最適な値に設定した音響レンズ
12を使用する。音響レンズの音速は約1500m/s
ec,音響インピーダンスは約1,5MRayls,超
音波減衰量は可能な限り小さい方が好ましい。圧電セラ
ミックス14の背面には背面制動(バッキング)材20
が配置され,背面制動材20は圧電セラミックス14
(振動子)を機械的に支持する役割と,音響的に制動を
かけ超音波パルス波形を短くする働きを持つ。背面制動
材20は,エポキシ樹脂に酸化タングステン,酸化チタ
ン等の非磁性材料の粉末を入れてプレス成形作成する。
信号電極21−1,高圧電極21−2は,コネクタ22
を介して同軸フラットケーブル等で構成されているケー
ブル150により,超音波診断装置本体6の送受信部及
び電子走査部9と電気的に接続されている。
【0043】音響レンズ12の大部分,音響整合層1
3,電極21−1,21−2,圧電セラミックス14,
背面制動材20,コネクタ22,ケーブル150等は,
ケース28の中に収納されている。ケース28の材質と
してはプラスチックが望ましく,電磁シールドを施す必
要がある場合は,アルミニウム,銅等の非磁性材料によ
りケース28に電磁シールドを施す。
【0044】図10(a),図10(b),図10
(c),図10(d),図10(e)は,本発明の実施
例に於いてシールドルーム内で使用される配列振動子か
らなる超音波プローブのスライス方向(Fで示す)の視
野範囲の例を示す図である。図10(a),図10
(b)は,リニアアレイプローブ(1次元配列振動子)
を利用した場合の視野範囲16a,16bを示し,Gは
電子走査方向,Fはスライス方向である。図10(a)
は,超音波アレイ(圧電セラミックス)14から発生し
た超音波を,音響レンズ12によって狭くフォーカスさ
せた場合の視野範囲16aを示し,図10(b)は,超
音波アレイ(圧電セラミックス)14から発生した超音
波を,音響レンズ12により広くフォーカスするよう構
成し,スライス方向(Fで示す)に積算した胎児の体表
面の3次元的な超音波画像を得る場合の視野範囲16b
を示す。
【0045】図10(c),図10(d)は,スライス
方向(Fで示す)も圧電セラミックスを分割しスライス
方向も,電子走査方向(Gで示す)と同じようにして,
電子走査により超音波をフォーカスするプローブ(2次
元配列振動子)を利用した場合の視野範囲16c,16
dを示す。図10(c)は,2方向の電子走査により超
音波のフォーカスを狭くした場合の視野範囲16cを示
す。図10(d)は,2方向の電子走査により超音波の
フォーカスを広くし,胎児の体表面の3次元的な超音波
画像を得ることができる。図10(e)は,超音波プロ
ーブ8の内部の音響カップル剤の中で,リニヤアレイ又
はコンベックスアレイの1次元配列振動子部分23を,
電子走査方向と直交する走査方向に機械的に回転させる
ことにより3次元データとして得られる視野範囲16e
を示し,Hは回転方向,Gは電子走査方向である。
【0046】図10(e)に示す超音波の走査により,
任意断面表示,更には,CFM(カラーフローマッピン
グを利用した血管の3次元像が得られる。機械的な回転
運動は超音波モーター等の磁場が発生しにくい方法によ
るのが望ましい。また,図10(c),図10(d)に
示す2次元配列振動子を使用して,図10(e)に示す
3次元走査を電子的にできる。
【0047】図10(a),図10(b),図10
(c),図10(d),図10(e)に示す,本発明の
実施例に於いてシールドルーム内で使用される配列振動
子からなる超音波プローブを,クライオスタット2の下
方に配置できる。図11は,図10(e)に示すメカニ
カルスキャンを行なう超音波プローブをクライオスタッ
ト2の下方に配置した実施例を説明する図である。超音
波プローブ8は,クライオスタット2の下部に固定配置
されているラックピニオン30−1にホルダー30−2
を介して取り付けられている。上下方向調節用ダイヤル
25−1を回すことによって,超音波プローブ8がクラ
イオスタット2の側面に沿って上下に移動可能であり,
更に,ダイヤル25−2を回わして超音波プローブ8の
生体表面への接触角度を変化させることができ,超音波
プローブ8の先端面を生体表面29に密着させることが
できる。
【0048】超音波プローブ8の内部の音響カップル剤
の中で,1次元配列振動子部分23が回転可能であるこ
とは先に説明した通りである。1次元配列振動子部分2
3の回転運動は超音波モーター等で駆動してもよく,駆
動時のノイズが問題になる時は,振動子方向設定用ダイ
ヤル24によって手動で1次元配列振動子23を最適な
位置に合わせて固定して使用できる。この結果,例え
ば,図11に示すように,視野範囲16eに於ける特定
の方位に於いて,被験者29の子宮33の内部の胎児3
1の超音波断層像が得られ,胎児31の心臓32の位置
に対して,超伝導量子干渉素子を低温に保持するクライ
オスタットの下面の位置を,胎児31の心臓32から検
出される磁場信号がより大きくなるように調整する。以
上説明した方法は,特に胎児の心臓から発生する磁場を
測定する場合に有効であり,生体磁場計測装置による胎
児の心臓磁場の計測と同時に胎児の血流等の動きを超音
波診断装置によってモニタできる。
【0049】また,双子の胎児の心臓から発生する磁場
を測定する場合,上記で説明した超音波プローブ8を用
いて,双子の各々の胎児の心臓の位置を確認して,各々
の胎児の心臓にクライオスタットの下面を近づけること
により,各々の胎児の心臓から発生する磁場信号を別々
に測定できる。以上の説明では,図10(e)に示すメ
カニカルスキャンを行なう超音波プローブをクライオス
タット2の下方に配置する場合を例として説明したが,
図10(a),図10(b),図10(c),図10
(d),図10(e)に示す,シールドルーム内で使用
される1次元又は2次元配列振動子からなる超音波プロ
ーブの場合もクライオスタット2の下方に配置できる。
【0050】図10(a),図10(b),図10
(c),図10(d),図10(e)に示す,本発明の
実施例に於いてシールドルーム内で使用される配列振動
子からなる超音波プローブを,クライオスタット2を保
持するガントリ180の一部に配置できる。図12は,
図10(e)に示すメカニカルスキャンを行なう超音波
プローブをガントリ180の一部に配置した実施例を説
明する図である。クライオスタット2の円周方向(R1
1方向)は,内側ガイドレール35−2により取り囲ま
れており,ガイドレール35−2は内側支持体35−4
によりガントリ180に保持されている。
【0051】更に,内側ガイドレール35−2の外部
に,外側ガイドレール35−1が外側支持体35−3に
よりガントリ180に保持されている。ラックピニオン
30−1が,外側ガイドレール35−1と内側ガイドレ
ール35−2との間を,クライオスタット2の円周方向
(R11方向)に回転移動できる構成となっている。
【0052】外側ガイドレール35−1と内側ガイドレ
ール35−2との間でラックピニオン30−1の回転位
置を固定するストッパー34が,ラックピニオン30−
1の上部の端に設けられている。ラックピニオン30−
1の下部の端に,図11に示す構成で,メカニカルスキ
ャンを行なう超音波プローブ8をクライオスタット2の
下方に配置する。超音波プローブ8の先端面を生体表面
29に密着させる方法は,図11に於いて説明した通り
であり,図12に示す構成では,超音波プローブ8をク
ライオスタット2の周方向の任意の位置で,生体表面2
9に密着させることができる。
【0053】以上の説明では,図10(e)に示すメカ
ニカルスキャンを行なう超音波プローブをガントリ18
0に配置する場合を例として説明したが,図10
(a),図10(b),図10(c),図10(d),
図10(e)に示す,シールドルーム内で使用される1
次元又は2次元配列振動子からなる超音波プローブの場
合もガントリ180の一部に配置できる。
【0054】図13は,本発明の実施例のモニタディス
プレイ80の構成を説明する図である。モニタディスプ
レイ80は,コンローラ110と表示画面を有する。各
種の測定(撮影)モードの設定ボタン17a〜17dに
よって設定されたモードでの超音波画像が表示される。
設定可能なモードとしては,生体の各部位のインピーダ
ンス推定等が可能なAモード設定ボタン17a(図13
中のボタンA),断層図を得るBモード設定ボタン17
b(図13中のボタンB),組織の壁面の時間的な動き
が観察可能なMモード設定ボタン17c(図13中のボ
タンM),血流の動きがモニター可能なドップラーモー
ド又はCFMモード設定ボタン17d(図13中のボタ
ンDop)等がある。Aモード,Mモード,ドップラー
モード又はCFMモードは,何れもBモードと交互に動
作する。
【0055】超音波画像は,ゲイン調整ボタン17e
(図13中のボタンGain),フォーカス調整ボタン
17f(図13中のボタンFocus)とにより調整し
て鮮明な画像を得ることができる。超音波画像をプリン
トアウトしたい時には,フリーズボタン17h(図13
中のボタンFreeze)を押して画面を一時停止さ
せ,印刷開始ボタン17g(図13中のボタンPrin
t)を押すことによって,一時停止した超音波画像の印
刷が可能である。以上の説明では,モニタディスプレイ
80に超音波画像を表示しているが,表示データは超音
波画像に限定されることなく,例えば,心電図の波形
と,SQUID磁束計により得られた心臓磁場の波形を
同時に表示することもできる。
【0056】モニタディスプレイ80は,磁場雑音の発
生が少ない液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイで
構成することが望ましい。モニタディスプレイ80の各
種ボタン17a〜17hは,タッチパネル式のボタンを
有する構成とするか,又はモニタディスプレイ80の各
種ボタン17a〜17hに点灯表示を行なう機能を持た
せ,モニタディスプレイ80とは別に設置されているコ
ンローラ110により制御された超音波画像等のモード
を点灯表示して知らせる表示用灯とする構成とする。
【0057】図14は,本発明の実施例の超音波診断装
置のコントロール部及び超音波プローブ支持台の配置を
説明する図である。超音波診断装置のコンローラ110
は,ベッド4の脇に通常配置されており,必要に応じて
ベッド4からコンローラ110を取り外してハンディタ
イプで使用できる。コンローラ110による制御は,図
13と同様であり,各種の測定(撮影)モードの設定ボ
タン17a〜17d,ゲイン調整ボタン17e,フォー
カス調整ボタン17f,フリーズボタン17h,印刷開
始ボタン17gの選択により実行される。
【0058】図14に示すコンローラ110と図7に示
す超音波診断装置本体6とは,赤外線を利用した通信手
段で結ばれているか,又はケーブルによって電気的に接
続されており,コンローラ110と超音波診断装置本体
6との間で,制御信号,画像データを含む各種データが
やりとりされる。コンローラ110の制御内容は図13
のモニタディスプレイ80の表示画面に点灯表示され
る。ベッド4の脇には,超音波プローブ支持台26と超
音波プローブ支持台27が配置されている。オペレータ
ーが,心臓磁場計測と同時に超音波診断装置による計測
を行なう場合は,超音波プローブ支持台26を調整し
て,超音波プローブ8を,クライオスタット2に接触し
ない位置で,且つ測定したい被験者の部位に接触するよ
うにし,測定部位が視野内に入るように固定する。
【0059】心臓磁場計測と同時に超音波診断装置によ
る計測が必要でない場合は,超音波プローブ8をベッド
4の脇の超音波プローブ支持台27に置いて,必要に応
じて超音波診断装置による計測を実行できる。なお,各
種の測定(撮影)モードの設定ボタン17a〜17d,
ゲイン調整ボタン17e,フォーカス調整ボタン17
f,フリーズボタン17h,印刷開始ボタン17gを超
音波プローブ8の外部に設けても良い。
【0060】図15は,超音波プローブ支持台26の詳
細な構成を説明する図である。回転軸部材26−1の主
軸がベッド4の面に垂直に回転(R1方向)可能に結合
され,長方向(L方向)の長さを可変とする伸縮機構を
持つ腕部材26−2の一端が,回転軸部材26−1の主
軸に回転(R2方向)可能に結合され,超音波プローブ
8を保持する保持部材26−3が,腕部材26−2の他
端に,腕部材26−2の軸の回りに回転(R3方向)可
能に結合されている。R1,R2,R3方向の回転と,L
方向での長さの調整により,超音波プローブ8の先端面
を生体表面29に密着させる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
被験者(成人又は胎児)の心臓から発生する磁場を計測
する際に,オペレーターは,シールドルーム内部で,被
験者の心臓の位置を超音波断層像によりほぼリアルタイ
にム観察できるため,最適な測定位置にSQUID磁束
計の位置を迅速に合わせることができ,被験者の心臓か
ら発生する磁場を高感度で鮮明に検出できる。また,超
音波断層像により胎児の心臓の位置を観察しながら,ク
ライオスタット2の下面位置を,胎児の心臓からの磁場
信号が最大となるように調整して,生体表面に密着させ
ることができ,胎児の心臓からの磁場信号の計測と同時
に心臓内の血流状態の観察がシールドルーム内で可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の生体磁場装置の構成を示す
図。
【図2】本発明の実施例の,シールドルーム内に於ける
生体磁場装置の構成を示す図。
【図3】本発明の実施例の,胎児の心臓から発する磁場
測定の構成を示す図。
【図4】本発明の実施例の,胎児の心臓から発する磁場
測定の結果を示す画面の例を示す図。
【図5】本発明の実施例の,胎児の心臓から発する磁場
測定の結果を示す画面の例を示す図。
【図6】本発明の実施例のエアーマットの構成を示す
図。
【図7】本発明の実施例の生体磁場計測装置の構成を示
す図。
【図8】本発明の実施例の生体磁場計測装置で使用する
超音波診断装置の全体の構成を示す図。
【図9】本発明の実施例で使用される超音波プローブの
構成を示す図。
【図10】本発明の実施例に於いて使用される配列振動
子からなる超音波プローブのスライス方向の視野範囲の
例を示す図。
【図11】本発明の実施例に於いて超音波プローブをク
ライオスタットの下方に配置する構成を説明する図。
【図12】本発明の実施例に於いて超音波プローブをガ
ントリの一部に配置する構成を説明する図。
【図13】本発明の実施例のモニタディスプレイの構成
を説明する図。
【図14】本発明の実施例の,超音波診断装置のコント
ロール部及び超音波プローブ支持台の配置を説明する
図。
【図15】本発明の実施例の超音波プローブ支持台の詳
細な構成を説明する図。
【符号の説明】
1…シールドルーム,2…クライオスタット,4…ベッ
ド,6…超音波診断装置本体,8…超音波プローブ,9
…送受信部及び電子走査部,10…画像メモリー部,1
1…心拍数検出ユニット,12…音響レンズ,13…音
響整合層,14…圧電セラミックス(振動子),15−
1,15−2,15−3,15−4,16a,16b,
16c,16d,16e,17a…Aモード設定ボタ
ン,17b…Bモード設定ボタン,17c…Mモード設
定ボタン,17d…ドップラーモード又はCFMモード
設定ボタン,17e…ゲイン調整ボタン,17f…フォ
ーカス調整ボタン,17g…印刷開始ボタン,17h…
フリーズボタン,19a…SQUID磁束計動作用ボタ
ン,19b…データ収集開始ボタン,19c…リモート
コントロールレバー,20…背面制動材,21−1…信
号電極,21−2…高圧電極,22…コネクタ,23…
1次元配列振動子部分,24…振動子方向設定用ダイヤ
ル,25−1…上下方向調節用ダイヤル,25−2…ダ
イヤル,26…超音波プローブ支持台,26−1…回転
軸部材,26−2…伸縮機構を持つ腕部材,26−3…
超音波プローブを保持する保持部材,27…超音波プロ
ーブ支持台,28…ケース,29…生体表面,30−1
…ラックピニオン,30−2…ホルダー,31…胎児,
32…心臓,33…子宮,34…ストッパ,35−1…
外側ガイドレール,35−2…内側ガイドレール,35
−3…外側支持体,35−4…内側支持体,50…駆動
検出回路,60…アンプフィルタユニット,80…モニ
タディスプレイ,90…コンピュータ,100…スピー
カ,110…コントローラ,120…四肢誘導心電計,
130…母体の心臓,140…胎児の心臓,150…ケ
ーブル,165…胎児の心臓心拍同期点滅灯,175…
胎児の心臓心拍数を表示する部分,180…ガントリ,
185…母体の心臓心拍同期点滅灯,195…母体の心
臓心拍数を表示する部分,205…母体の心電図,21
5…磁場分布図,225…電流分布図,235…磁場,
電流の分布図を表示する時刻を表わす線,245…エア
ーマット,255…転倒防止用ガイド,265…フラッ
ト部,275…エアー入力部,285…上下移動用レバ
ー,295…レール,305…車輪,315…ベッド天
板,A…x方向の移動,B…z方向の移動,C…y方向
の移動,D…xz面内の回転,E…yz面内の回転,F
…スライス方向,G…電子走査方向,H…回転方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹渕 仁 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式 会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 小見山 泰明 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式 会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 勅使河原 健二 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式 会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 鈴木 博之 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式 会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 篠村 隆一 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−261648(JP,A) 特開 昭60−21740(JP,A) 特開 平5−115459(JP,A) 特開 平6−269426(JP,A) 特開 平8−56927(JP,A) 特開 平9−501(JP,A) 特開 平10−248821(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/05,8/00 - 8/15

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被験体から発生する磁場の法線方向(z方
    向)の成分(Bz)を検出する複数のSQUID磁束計
    を低温に保持する低温容器がシールドルーム内に配置さ
    れ,複数のSQUID磁束計を駆動し前記複数のSQU
    ID磁束計からの信号を検出する駆動検出回路が前記シ
    ールドルーム外に配置され,前記駆動検出回路の出力を
    収集し演算処理を行なうコンピュータとを具備し,前記
    SQUID磁束計により検出された磁場波形を表示する
    表示手段が前記シールドルーム内に配置され,前記シー
    ルドルーム内で前記駆動検出回路の制御を行ない前記駆
    動検出回路の出力の収集の開始を制御し,検出された前
    記法線方向の成分(Bz)を用いて{√((dBz/d
    x)2+(dBz/dy)2)}から磁場分布図を求め
    る演算処理を行ない,前記表示手段に,検出された前記
    磁場波形,前記磁場分布図を表示することを特徴とする
    生体磁場計測装置。
  2. 【請求項2】被験体の心臓から発生する磁場の法線方向
    (z方向)の成分(Bz)を検出する複数のSQUID
    磁束計を低温に保持する低温容器がシールドルーム内に
    配置され,複数のSQUID磁束計を駆動し前記複数の
    SQUID磁束計からの信号を検出する駆動検出回路が
    前記シールドルーム外に配置され,前記駆動検出回路の
    出力を収集し演算処理を行なうコンピュータとを具備
    し,前記SQUID磁束計により検出された磁場波形を
    表示する表示手段が前記シールドルーム内に配置され,
    前記シールドルーム内で超音波探触子を前記被験体に接
    触させて得られた超音波断層像を前記表示手段に表示
    し,前記超音波断層像に基づいて前記複数のSQUID
    磁束計の位置を調整し,検出された前記法線方向の成分
    (Bz)を用いて{√((dBz/dx)2+(dBz
    /dy)2)}から磁場分布図を求める演算処理を行な
    い,前記表示手段に,検出された前記磁場波形,前記磁
    場分布図を表示することを特徴とする生体磁場計測装
    置。
  3. 【請求項3】被験体の心臓から発生する磁場の法線方向
    (z方向)の成分(Bz)を検出する複数のSQUID
    磁束計を低温に保持する低温容器がシールドルーム内に
    配置 され,複数のSQUID磁束計を駆動し前記複数の
    SQUID磁束計からの信号を検出する駆動検出回路が
    前記シールドルーム外に配置され,前記駆動検出回路の
    出力を収集し演算処理を行なうコンピュータとを具備
    し,前記SQUID磁束計により検出された磁場波形を
    表示する表示手段が前記シールドルーム内に配置され,
    前記シールドルーム内で超音波探触子を前記被験体に接
    触させて得られた超音波断層像を前記表示手段に表示
    し,前記超音波断層像に基づいて前記複数のSQUID
    磁束計の位置を調整して,前記被験体の位置合わせを行
    なうことを特徴とすることを特徴とする生体磁場計測装
    置。
JP2000175555A 1997-06-20 2000-06-07 生体磁場計測装置 Expired - Fee Related JP3498680B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000175555A JP3498680B2 (ja) 1997-06-20 2000-06-07 生体磁場計測装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16374197 1997-06-20
JP9-252960 1997-09-18
JP9-163741 1997-09-18
JP25296097 1997-09-18
JP2000175555A JP3498680B2 (ja) 1997-06-20 2000-06-07 生体磁場計測装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10161803A Division JP3094988B2 (ja) 1997-06-20 1998-06-10 生体磁場計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001029320A JP2001029320A (ja) 2001-02-06
JP3498680B2 true JP3498680B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=31982082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000175555A Expired - Fee Related JP3498680B2 (ja) 1997-06-20 2000-06-07 生体磁場計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3498680B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4027746B2 (ja) 2002-08-07 2007-12-26 株式会社日立ハイテクノロジーズ 生体磁場計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001029320A (ja) 2001-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6269262B1 (en) Biomagnetic field measuring apparatus
US6436049B1 (en) Three-dimensional ultrasound diagnosis based on contrast echo technique
US6248074B1 (en) Ultrasonic diagnosis system in which periphery of magnetic sensor included in distal part of ultrasonic endoscope is made of non-conductive material
JP4578976B2 (ja) 走査プローブ
US6251073B1 (en) Miniaturized ultrasound apparatus and method
US8137279B2 (en) Scanning probe
US6937883B2 (en) System and method for generating gating signals for a magnetic resonance imaging system
US20060100530A1 (en) Systems and methods for non-invasive detection and monitoring of cardiac and blood parameters
US20100217127A1 (en) Systems and methods for mechanical translation of full matrix array
JP2003260056A (ja) 超音波診断装置
US8391949B2 (en) Systems and methods for determining the electrical activity of a material
JP3094988B2 (ja) 生体磁場計測装置
JP3498680B2 (ja) 生体磁場計測装置
JP2011050625A (ja) 処置支援システム
JP3231711B2 (ja) 生体磁場計測装置
JP3233128B2 (ja) 生体磁場計測装置
JP3233147B2 (ja) 生体磁場計測装置
JPH11113913A (ja) 超音波画像診断装置
JP7449406B2 (ja) 医療検出システム及び配置方法
JP2000005178A (ja) 超音波プローブおよび超音波診断装置
CN114027868A (zh) 具有生理信号检测功能的超声诊断设备
JP2002336255A (ja) 超音波診断装置
JPH05228139A (ja) 超音波診断装置
JPH0464348A (ja) 超音波カテーテル装置
JP4467658B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波プローブ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071205

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091205

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101205

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101205

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees