JP3497860B1 - 表示装置、表示方法、ならびに、プログラム - Google Patents

表示装置、表示方法、ならびに、プログラム

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JP3497860B1
JP3497860B1 JP2003079138A JP2003079138A JP3497860B1 JP 3497860 B1 JP3497860 B1 JP 3497860B1 JP 2003079138 A JP2003079138 A JP 2003079138A JP 2003079138 A JP2003079138 A JP 2003079138A JP 3497860 B1 JP3497860 B1 JP 3497860B1
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Abstract

【要約】 【課題】 仮想空間内において光源の影響を考慮してオ
ブジェクトの明るさを計算して表示する表示装置等を提
供する。 【解決手段】 表示装置401において、記憶部402
は、仮想空間内に配置される第1グループに属する光源
と、仮想空間内に配置される第2グループに属する光源
と、の情報を記憶し、計算部403は、情報が記憶され
た光源のそれぞれについて、光源によって仮想空間内に
配置されるオブジェクトが受ける影響のパラメータを計
算し、「第1グループに属する光源について計算された
影響のパラメータの絶対値の総和」と「第2グループに
属する光源について計算された影響のパラメータの絶対
値の総和」との差を得て、これを当該オブジェクトの明
るさとし、表示部404は、計算された明るさで、当該
オブジェクトを表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仮想空間内におい
て、光源の影響を考慮してオブジェクトの明るさを計算
して表示する表示装置、表示方法、ならびに、これらを
コンピュータにて実現するプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンピュータグラフィックス
の分野では、仮想空間内に光源とオブジェクトを配置
し、当該光源によって当該オブジェクトが照らされる度
合を計算し、これに基づいてオブジェクトの明るさを計
算して、リアルにオブジェクトを表示する技術が提案さ
れている。このような技術においては、平行光源、点光
源、スポットライト光源などの種々の光源から照射され
る光が、オブジェクト表面で全反射、半反射、乱反射等
する様子をモデル化するとともに、仮想空間内に視点を
設定して、当該視点から見たオブジェクトの様子を3次
元グラフィックス表示する。
【0003】3次元グラフィックスにおいては、各オブ
ジェクトの表面を、三角形などの小さな多角形(ポリゴ
ン)によって囲み、当該ポリゴンの法線ベクトルを考え
る。オブジェクトが1つのポリゴンで構成されている場
合もある。 ・光線ベクトル(平行光源の場合は当該平行線に沿った
ベクトル、点光源の場合は光源からポリゴンへの方向ベ
クトル、等となる。)、 ・ポリゴンの法線ベクトル、 ・視線ベクトル(視点からポリゴンへの方向ベクトル) 等の関係から、当該ポリゴンの明るさを決定し、あらか
じめ当該ポリゴンに与えられたテクスチャを、当該ポリ
ゴンの姿勢に従って得られた明るさで画面に表示する。
【0004】また、光源とオブジェクトとの間に他のオ
ブジェクトが存在する場合には、当該オブジェクトには
当該他のオブジェクトの影が映ることとなる。視点とオ
ブジェクトとの間に他のオブジェクトが存在する場合
に、当該オブジェクトが当該他のオブジェクトによって
隠される場合には、Zバッファなどの技術が適用される
が、このようなオブジェクトの影について同様の技術を
単純に適用すると各光源についてZバッファを用意する
こととなってしまい、メモリ使用量や計算時間の点で不
利となる。したがって、このようなオブジェクトの影の
影響を考えた3次元グラフィックスの技術については、
種々の研究がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、ゲームの
分野など、たとえば光源の影響を加味した3次元グラフ
ィックスをリアルタイムで高速に得る必要がある分野で
は、このようなオブジェクトの影を高速に計算するのに
適用できる技術が強く求められている。特に、従来から
提供されている3次元グラフィックスの生成技術に馴染
み、既存の3次元グラフィックス用ハードウェアをその
まま適用しうる技術が望ましい。
【0006】本発明は、仮想空間内において、光源の影
響を考慮してオブジェクトの明るさを計算して表示する
表示装置、表示方法、ならびに、これらをコンピュータ
によって実現するプログラムを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示す
る。
【0008】本発明の第1の観点に係る表示装置は、記
憶部と、計算部と、表示部と、を備え、以下のように構
成する。
【0009】ここで、記憶部は、仮想空間内に配置され
る第1グループに属する光源と、仮想空間内に配置され
る第2グループに属する光源と、の情報を記憶する。す
なわち、第1グループに属する光源は、従来の技術にお
ける「光源」であり、光を照射するものである(以下適
宜「正光源」という。)。第2グループに属する光源
は、「影」を照射する「光源」である(以下適宜「負光
源」という。)。すなわち、本発明は、「負の明るさの
光源」を用いて3次元グラフィックスのモデル化を行う
のである。
【0010】一方、計算部は、情報が記憶された光源の
それぞれについて、光源によって仮想空間内に配置され
るオブジェクトが受ける影響のパラメータを計算し、
「第1グループに属する光源について計算された影響の
パラメータの絶対値の総和」と「第2グループに属する
光源について計算された影響のパラメータの絶対値の総
和」との差を得て、これをオブジェクトの明るさとす
る。すなわち、正光源のそれぞれがオブジェクトに投影
する光の強さの総和から負光源のそれぞれがオブジェク
トに投影する影の強さの総和を減算した値によって、そ
のオブジェクトを表示すべき明るさのモデル化を行うの
である。
【0011】前者の総和から後者の総和を減算するに
は、たとえば、光源の情報として、強さのパラメータと
正光源か負光源かを示すフラグとを考えて、強さのパラ
メータを用いてオブジェクトに投影される光や影の「強
さ」を得てから、その強さを積算(光の強さの総和から
影の強さの総和を減じた値を求める計算)する際に、フ
ラグによって加算するか減算するかを決める、という手
法を採用してもよい。
【0012】そして、表示部は、計算された明るさで、
オブジェクトを表示する。したがって、仮想空間内を照
らす通常の光源(正光源)のほか、仮想空間内に影を作
る負光源を考えて計算された明るさで、オブジェクトを
表示することにより、オブジェクトをできるだけリアル
に表示する。
【0013】本発明では、仮想空間内に存在するオブジ
ェクトのそれぞれに対して、上記のように、正光源と負
光源の影響を考えればいいため、メモリ使用量や計算時
間の点で有利であるほか、「負光源がオブジェクトに投
影する影の強さ」の計算には、「正光源がオブジェクト
に投影する光の強さ」の計算とほとんど同じ計算技術を
用いることができるため、既存の3次元グラフィックス
用ハードウェア・ソフトウェアをそのまま適用できる。
【0014】また、本発明の表示装置において、明るさ
についての処理を行うのにかえて、明度、彩度、アルフ
ァ値、分散の度合など、種々のオブジェクトの表示情報
について正光源・負光源を定め、差を当該表示情報とし
て採用するように構成することができる。本発明によ
り、オブジェクトが表示される際の表示の手法を変更す
る種々のパラメータについて、加算のみならず減算の属
性を与え、様々な3次元グラフィックスの演出効果を実
現する技術を提供することができる。
【0015】また、本発明の表示装置において、記憶さ
れた情報のうち、第1グループに属する光源のパラメー
タと、第2グループに属する光源のパラメータと、は、
符号が異なり、計算部は、情報が記憶された光源のそれ
ぞれについて、光源のパラメータからオブジェクトが受
ける影響のパラメータを「第1グループに属する光源に
ついての影響のパラメータと第2グループに属する光源
についての影響のパラメータとの符号が異なる」ように
計算し、計算された影響のパラメータの総和を計算して
これを差として得るように構成することができる。
【0016】本発明では、典型的には、正光源には明る
さのパラメータとして正の値を、負光源には明るさのパ
ラメータとして負の値を、それぞれ与え、これを既存の
3次元グラフィックスのオブジェクトに対する光の照射
アルゴリズムに適用する。すると、正光源によってオブ
ジェクトが照らされる度合は正の値に、負光源によって
オブジェクトが照らされる度合は負の値になるから、こ
れらの総和を得れば、「正光源がオブジェクトに投影す
る光の強さの総和」から「負光源がオブジェクトに投影
する影の強さの総和」を減算したものが得られる。
【0017】本発明では、正光源の場合には光源の明る
さに対応する値(典型的には正の値)となり、負光源の
場合には、これと逆の符号を有する値(典型的には負の
値)となる光源のパラメータを与えることによって、オ
ブジェクトの明るさの積算の際に、正光源か負光源かを
追跡する必要がなく、単に正の値や負の値を加算してい
くだけですむため、メモリの管理や計算の手順をより単
純にすることができる。
【0018】また、本発明の表示装置において、計算部
は、「情報が記憶された光源のそれぞれ」について計算
するのにかえて、「情報が記憶された光源のうち、オブ
ジェクトに対してあらかじめ対応付けられていないもの
のそれぞれ」について計算するように構成することがで
きる。すなわち、仮想空間内のオブジェクトの明るさを
計算する際には、オブジェクトに対する照射を行わない
と考える正光源・負光源をあらかじめ対応付けておく。
【0019】本発明によれば、たとえば、オブジェクト
によって生ずる影を表現するための負光源を仮想空間内
に配置した場合に、負光源によってオブジェクトに影が
生ずる事態を防止する一方で、光源の管理は統一的に行
うことができる。また、オブジェクトが光を照射するよ
うな状況(たとえば、ゲームに登場するキャラクターが
懐中電灯を点灯するような状況)も同様に扱うことがで
きる。
【0020】また、本発明の表示装置において、計算部
は、仮想空間内においてオブジェクト内もしくはその表
面に位置し、かつ、第2グループに属する光源を、オブ
ジェクトに対してあらかじめ対応付けられている光源と
して、計算するように構成することができる。すなわ
ち、オブジェクトによって生ずる影を、オブジェクトと
同じ位置(オブジェクトやその表面のいずれか)に存在
する負光源によって表現する。本発明は、上記発明の好
適実施形態の1つであり、本発明によれば、オブジェク
ト起源の光源か否かを容易に判別することができる。
【0021】また、本発明の表示装置において、計算部
は、オブジェクトに対してあらかじめ対応付けられてい
る光源として、第2グループに属する光源であって、光
源から「計算部が光源を中心とする球面オブジェクトの
内側のそれぞれの点が受ける影響のパラメータを計算す
ると仮定した場合に、得られる影響のパラメータが最小
となる球面オブジェクトの内側の点」への方向ベクトル
と、光源から「オブジェクト内もしくはその表面のいず
れかの点」への方向ベクトルと、が平行であるものを用
いて、計算するように構成することができる。
【0022】たとえば、オブジェクトによって生ずる影
を、指向性のある負光源(円錐状に負の光束を発する負
光源や、円柱状に負の光束を発する負光源等。)によっ
て表現する場合に、負光源の指向性が最も強くなる方向
が、負光源からオブジェクトへの方向に平行となること
となる。したがって本発明によれば、たとえばゲームに
登場するキャラクターの影を円錐状に光束を発する負光
源によって表現することができ、キャラクターの影を、
できるだけリアルに、かつ少ない計算量で、生成するこ
とができる。
【0023】また、本発明の表示装置において、所定の
複数の色成分ごとに、光源が当該第1グループと当該第
2グループとに分類され、計算部は、当該色成分につい
て当該影響のパラメータを計算して当該オブジェクトの
明るさを計算し、表示部は、当該オブジェクトを表示す
る当該色成分の明るさを当該計算された明るさとして当
該オブジェクトを表示するように構成することができ
る。
【0024】たとえば、RGB(Red/Green/Blue)の各
色成分ごとに、光源を第1グループと第2グループに分
類し、各色成分について、上記のように影響のパラメー
タを計算して、第1グループの影響のパラメータの総和
と第2グループの影響のパラメータの総和との差を、当
該オブジェクトの当該色成分の明るさとして表示するの
である。これにより、たとえば「緑色の影」や「赤色の
影」など、種々の色の影を演出効果として表現するのに
負光源を用いることもできる。したがって、本発明によ
れば、無色(黒色、灰色、白色)の正光源や負光源のみ
ならず、各種の色を有する正光源や負光源により、オブ
ジェクトが照らされる様子をシミュレートして表示する
ことができる。
【0025】本発明のその他の観点に係る表示方法は、
計算工程と、表示工程と、を備え、以下のように構成す
る。
【0026】すなわち、計算工程では、仮想空間内に配
置される第1グループに属する光源と、仮想空間内に配
置される第2グループに属する光源と、のそれぞれにつ
いて、光源によって仮想空間内に配置されるオブジェク
トが受ける影響のパラメータを計算し、「第1グループ
に属する光源について計算された影響のパラメータの絶
対値の総和」と「第2グループに属する光源について計
算された影響のパラメータの絶対値の総和」との差を得
て、これをオブジェクトの明るさとする。一方、表示工
程では、計算された明るさで、オブジェクトを表示す
る。
【0027】本発明のその他の観点に係るプログラム
は、コンピュータを上記表示装置として機能させ、もし
くは、コンピュータに上記表示方法を実行させるように
構成する。また、本発明のプログラムは、コンパクトデ
ィスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁
気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、
半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体
に記録することができる。上記プログラムは、プログラ
ムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュー
タ通信網を介して配布・販売することができる。また、
上記情報記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・
販売することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を説明す
る。以下では、理解を容易にするため、ゲーム装置に本
発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピ
ュータ、PDA(Personal Data Assistants)、携帯電
話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用す
ることができる。すなわち、以下に説明する実施形態は
説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するも
のではない。したがって、当業者であればこれらの各要
素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形
態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も
本発明の範囲に含まれる。
【0029】(発明の実施の形態)図1は、本発明の実
施形態の1つに係る表示装置が実現される典型的なゲー
ム装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参
照して説明する。
【0030】ゲーム装置100は、CPU(Central Pr
ocessing Unit)101と、ROM(Read Only Memor
y)102と、RAM(Random Access Memory)103
と、インターフェース104と、コントローラ105
と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD
(Digital Versatile Disk)−ROMドライブ108
と、NIC(Network Interface Card)109と、を備
える。
【0031】ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶
したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に
装着して、ゲーム装置100の電源を投入することによ
り、プログラムが実行され、本実施形態の表示装置が実
現される。
【0032】CPU 101は、ゲーム装置100全体
の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデー
タをやりとりする。
【0033】ROM 102には、電源投入直後に実行
されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、
これが実行されることにより、DVD−ROMに記録さ
れたプログラムをRAM 103に読み出してCPU
101による実行が開始される。また、ROM 102
には、ゲーム装置100全体の動作制御に必要なオペレ
ーティングシステムのプログラムや各種のデータを記録
される。
【0034】RAM 103は、データやプログラムを
一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読
み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチ
ャット通信に必要なデータが保持される。
【0035】インターフェース104を介して接続され
たコントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際に行
う操作入力を受け付ける。
【0036】インターフェース104を介して着脱自在
に接続された外部メモリ106には、ゲームの進行状態
を示すデータ、チャット通信のログ(記録)のデータな
どが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントロー
ラ105を介して指示入力を行うことにより、これらの
データを適宜外部メモリ106に記録することができ
る。
【0037】DVD−ROMドライブ108に装着され
るDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログ
ラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録
される。CPU 101の制御によって、DVD−RO
Mドライブ108は、これに装着されたDVD−ROM
に対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデ
ータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に
記憶される。
【0038】画像処理部107は、DVD−ROMから
読み出されたデータをCPU 101や画像処理部10
7が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加
工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレー
ムメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記
録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信
号に変換され画像処理部107に接続されるモニタ(図
示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が
可能となる。
【0039】画像演算プロセッサは、2次元の画像の重
ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の
飽和演算を高速に実行できる。また、仮想3次元空間に
配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン
情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の
視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯
瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能で
ある。特に、点光源や平行光源、円錐光源などの典型的
な(正)光源によってポリゴンが照らされる度合を計算
する機能が、ライブラリ化もしくはハードウェア化さ
れ、高速に計算できるようになっている。
【0040】さらに、CPU 101と画像演算プロセ
ッサが協調動作することにより、文字の形状を定義する
フォント情報にしたがって、文字列を2次元画像として
フレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画す
ることが可能である。フォント情報は、ROM 102
に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用
のフォント情報を利用することも可能である。
【0041】NIC 109は、ゲーム装置100をイ
ンターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接
続するためのものであり、LAN(Local Area Networ
k)を構成する際に用いられる10BASE−T/10
0BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用い
てインターネットに接続するためのアナログモデム、I
SDN(Integraged Services Digital Network)モデ
ム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line M
odem)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてイン
ターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これ
らとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース
(図示せず)により構成される。
【0042】音声処理部110は、DVD−ROMから
読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、こ
れに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。
また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で
発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対
応した音声をスピーカから出力させる。
【0043】このほか、ゲーム装置100は、ハードデ
ィスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 10
2、RAM 103、外部メモリ106、DVD−RO
Mドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ
機能を果たすように構成してもよい。
【0044】(光源とオブジェクトのモデル)図2は、
光源から発せられた光線がオブジェクトを構成するポリ
ゴンを照らす様子を示す説明図である。以下、本図を参
照して、まず、正光源を起源とする光線がポリゴンを照
らした場合に、当該ポリゴンが受ける影響のパラメータ
を得るための手法の一例について述べる。
【0045】ポリゴン201は、仮想空間の位置ベクト
ルrで表される位置に配置される小さな多角形であり、
ポリゴン201にはその表面から出る外向きの法線ベク
トル202(n)が設定される。また、光線ベクトル2
03(c)は、当該ポリゴン201に照射される光線の
ベクトルである。この場合、法線ベクトル202と法線
ベクトル203からベクトル内積計算を用いて得られる
値-n・cが、光線ベクトル203によってポリゴン20
1が照らされる度合に相当する。
【0046】本図に示すようにポリゴン201が光線ベ
クトル203によって照らされる場合、法線ベクトル2
02と法線ベクトル203とのなす角θが180度(す
なわち、平行で逆向き)である場合が、当該ポリゴン2
01が最も明るく照らされる。また、光線がポリゴン表
面に到達するためには、nとcは鈍角をなす必要がある。
したがって、-n・cが負となることはない。
【0047】複数の光源からの光線が位置rのポリゴン
の表面に到達する場合(すなわち、途中に障害物がな
く、かつ、法線ベクトル202と光線ベクトル203と
が鈍角をなす場合)の光線ベクトルを、それぞれc
1(r),…,cm(r)と書くこととする。ポリゴンの明るさ
は、 b(r) - Σi=1 m ci(r)・n のように表現できる。ここで、b(r)は、散乱光(背景
光)による当該位置rの基準の明るさである。
【0048】散乱光がある場合、すなわちb(r) ≠ 0で
ある場合は、光源からの光線が到達しないポリゴンであ
っても、ある一定の明るさを持つ。これは、たとえば、
物体のうち太陽の光を受けていない側であっても真っ暗
にはならない、という現実に即したモデル化である。
【0049】図3は、各種の光源から発せられる光線ベ
クトルの様子を示す模式図である。以下、本図を参照し
て説明する。なお、ここでは、仮想空間内の位置ベクト
ルをrで、その位置rにおける光線ベクトルをc(r)で、そ
れぞれ現わすこととする。
【0050】図3(a)には、平行光源による光線ベク
トルの様子を示す。平行光源は、太陽のように極めて遠
いところ(無限遠点)にある点光源をモデル化したもの
であって、光線ベクトル203の向きや大きさは、仮想
空間内のどこをとっても変わらない。すなわち、平行光
源の光の向きと同じ向きの単位ベクトル(以下、「光向
ベクトル」と呼ぶ。)をdとすると、 c(r) = H d のように表現できる。ここで、Hは平行光源の明るさを
現わすスカラーのパラメータであり、正光源であるから
H > 0である。
【0051】図3(b)には、点光源による光線ベクト
ルの様子を示す。点光源204から発せられる光は、点
光源からの距離が遠くなればなるほど弱くなる。具体的
には、その強さは、当該距離の自乗に反比例する。ま
た、光線ベクトル203の方向・向きは、当該点光源の
位置r0から離れる方向・向きである。光向ベクトルは、
(r-r0)/|r-r0|と表現することができる。
【0052】したがって、光線ベクトル203は、 c(r) = L(r-r0)/|r-r0|3 のように表現できる。ここで、Lは点光源の明るさを現
わすスカラーのパラメータであり、正光源であるからL
> 0である。
【0053】図3(c)には、円錐光源による光線ベク
トルの様子を示す。円錐光源205から発せられる光の
強さが円錐光源からの距離の自乗に反比例するのは、点
光源の場合と同様であるが、円錐光源には指向性があ
る。この指向性を表す単位ベクトル(以下「指向性ベク
トル」という。)をsと表現すると、r-r0が一定の場合
は、sとr-r0とのなす角が小さければ明るくなり、sとr-
r0とのなす角が大きくなれば暗くなり、一定の角φ0
超えれば照らされないこととなる。
【0054】sとr-r0のなす角θ(r)は、 cos(θ(r)) = s・(r-r0)/|r-r0|; θ(r) = arccos(s・(r-r0)/|r-r0|) のようにして得られる。
【0055】この場合、正の定数Kによって、以下のよ
うに定義されるスカラー関数S(r)を考える。すなわち、
θ(r)≦φ0の場合、 S(r) = K cos(πθ(r)/(2φ0)) 一方、θ(r)>φ0の場合、 S(r) = 0 のように定義される。
【0056】すると、光線ベクトル203は、 c(r) = S(r)(r-r0)/|r-r0|3 のように表現できる。なお、円錐光源による光線ベクト
ルのモデルは、上式以外にも種々の手法が考えられる
が、光源の明るさを示すパラメータを持つ点は、上記の
モデルと同様である。
【0057】図3(d)には、円柱光源による光線ベク
トルの様子を示す。円柱光源による光線ベクトル203
は、位置ベクトルrが仮想空間内の所定の円柱内に存在
する場合は、平行光源と同様に c(r) = H d であり、円柱外に存在する場合は c(r) = 0 となる。なお、rが円柱内にあるか否かを判定する手法
については、公知の種々の技術を適用することができ
る。円柱光源による光線ベクトルのモデルも、上式以外
にも種々の手法が考えられるが、光源の明るさを示すパ
ラメータを持つ点は、上記のモデルと同様である。
【0058】このように、通常の光源(正光源)を考え
る場合には、その光源の明るさを示すパラメータは、上
記の定数H,L,Kで表現されるように、正の値を利用す
るのが一般的である。そこで、本実施形態では、上記の
定数H,L,Kが、従来とは異なる符号の値をとりうるこ
ととする。すなわち、上記のH>0,L>0,K>0という制限
は捨てて、これらのパラメータが負の値もとることがで
きるものとする。そして、光源のパラメータが正の値の
場合には正光源、負の値の場合には負光源と呼ぶのであ
る。
【0059】上記のように、平行光源や円柱光源の光向
ベクトルはd、点光源や円錐光源の光向ベクトルは(r-
r0)/|r-r0|であるが、これらの光向ベクトルの向きは、
正光源の場合は、光線ベクトルの向きと一致する。一
方、負光源の場合は、光向ベクトルと光線ベクトルの向
きとは反対になる。これは、正光源では光源のパラメー
タが正であり、負光源では光源のパラメータが負だから
である。
【0060】上記と同様に、ある位置rにある法線ベク
トルnのポリゴンの表面に正光源もしくは負光源から発
せられる光線ベクトルc1(r),…,cm(r)が到達する場合
を考える。光線ベクトルのそれぞれには、光源の光向ベ
クトルd1(r),…,dm(r)を対応付けることができる。光
源が正光源の場合は、 di(r)・ci(r) = |di(r)| |ci(r)| > 0 であり、負光源の場合は、 di(r)・ci(r) = - |di(r)| |ci(r)| < 0 である。
【0061】そして、光源とポリゴンとの途中に障害物
がなく、かつ、1≦i≦mについて di(r)・n < 0 が成立する場合、すなわち、光向ベクトルと法線ベクト
ルが鈍角をなす場合に、当該ポリゴンに、正光源の場合
は光が投影され、負光源の場合は影が投影されるのであ
る。
【0062】この場合、当該ポリゴンの明るさは、上式
のまま、 b(r) - Σi=1 m ci(r)・n と表現できる。光線ベクトルci(r)が当該ポリゴンに与
える影響-ci(r)・nの正負を考えると、正光源の場合は
値が正となり、負光源の場合は値が負となるからであ
る。
【0063】通常の光源(正光源)の場合に、光線ベク
トルci(r)とポリゴンの法線ベクトルnとから、当該ポリ
ゴンの明るさを求める手法については、上記の手法のほ
か、種々の手法が考えられる。これらの手法では、光線
ベクトルci(r)と光向ベクトルdi(r)とが同じ向きである
ことを前提としている。すなわち、 ci(r) = |ci(r)|di(r) である。
【0064】これらの種々の手法において、光線ベクト
ルci(r)と光向ベクトルdi(r)とが逆向きである負光源を
考える。負光源の場合は、 ci(r) = - |ci(r)|di(r) となる。
【0065】そこで、負光源の場合も正光源の場合と同
様に、|ci(r)|とdi(r)を用いてポリゴンを「照らす」度
合を計算して、明るさの積算において、正光源の場合は
当該度合を加算し、負光源の場合は当該度合を減算する
こととすれば、他の種々の技法においても、本発明の原
理を適用することができる。
【0066】以下、従来と同様の正光源のほか、負光源
をも考慮した表示装置の概要構成について、説明する。
【0067】(表示装置)図4は、本発明の実施の形態
に係る表示装置の概要構成を示す模式図である。図5
は、当該表示装置にて実行される表示方法の処理の流れ
を示すフローチャートである。以下、これらの図を参照
して説明する。表示装置401は、記憶部402と、計
算部403と、表示部404と、を備え、光源として第
1グループに属するもの(正光源)と、第2グループに
属するもの(負光源)の2つを考える。
【0068】記憶部402は、仮想空間内に配置される
正光源と負光源の情報を記憶する。したがって、ゲーム
装置100のRAM 103や外部メモリ106、DV
D−ROMドライブ108に装着されたDVD−RO
M、NIC 109を通じて接続される他のコンピュー
タ等は、記憶部402として機能しうる。
【0069】記憶部402に記憶される情報としては、
以下のような2つの手法が考えられる。 (1)上記のH,K,Lに相当する光源のパラメータ。正
光源の場合は値を正に、負光源の場合は値を負にする。 (2)光源が正光源か負光源かを示すフラグと、当該光
源の強さを示す強度パラメータ。強度パラメータは常に
正とする。
【0070】この他、 (a)当該光源が平行光源の場合には、その光向ベクト
ルdの情報。 (b)当該光源が点光源の場合には、その位置ベクトル
r0の情報。 (c)円柱光源や円錐光源の場合には、それに応じた各
種の情報 も記憶されることとなる。
【0071】一方、計算部403は、以下の計算を行
う。すなわち、仮想空間内に配置されたすべてのポリゴ
ン(オブジェクト)について、以下の処理を行ったか否
かを判定し(ステップS501)、行った場合(ステッ
プS501;Yes)、本処理を終了し、行っていない
場合(ステップS501;No)、以下の処理に進む。
【0072】まず、未処理のポリゴンを1つ取得する
(ステップS502)。そして、当該ポリゴンの明るさ
のパラメータpを当該ポリゴンの位置rに係る散乱光の影
響b(r)に初期化する(ステップS503)。b(r)は適宜
選択するが、たとえば一定値としても良いし、適当に正
光源を配置した場合には、0としても良い。
【0073】そして、記憶部402に情報が記憶されて
いるすべての光源について、以下の処理を行ったか否か
を判定し(ステップS504)、行った場合(ステップ
S504;Yes)、ステップS510に進む。行って
いない場合(ステップS504;No)、当該ポリゴン
に対して未処理の光源を1つ取得する(ステップS50
5)。
【0074】そして、当該ポリゴンが、当該光源の光も
しくは影の照射の影響を受けない旨設定されているか否
かを調べる(ステップS506)。設定されている場合
(ステップS506;受けない)、ステップS504に
戻る。設定されていない場合(ステップS506;受け
る)、当該光源によって当該ポリゴンが受ける影響のパ
ラメータeを計算する(ステップS508)。
【0075】上記の手法(1)を用いた場合は、上述し
たように、通常の正光源によるポリゴンへの照射の場合
の式に、「負の明るさの光源」をそのまま与えることに
よって、影響のパラメータを得ることができる。上述の
モデルでいえば、 e = -ci(r)・n とすることに相当する。
【0076】一方、上記の手法(2)を用いた場合は、
光源の強度パラメータが得られているため、当該強度パ
ラメータの正光源であると仮定してci(r)を求めてしま
う。そして、正光源の場合は、 e = -ci(r)・n とし、負光源の場合は、 e = ci(r)・n とすれば良い。
【0077】なお、上記のモデルを利用する場合当該光
源の光向ベクトルdi(r)とnとが鈍角をなさない場合に
は、上述のように、e = 0となる。
【0078】ついで、このようにして得られた影響のパ
ラメータeを明るさのパラメータpに加算して(ステップ
S509)、ステップS504に戻る。
【0079】ステップS504〜ステップS509の繰
り返しによって、pには、「正光源について計算された
影響のパラメータの絶対値の総和」から「負光源につい
て計算された影響のパラメータの絶対値の総和」を減算
した値が得られることになる。
【0080】したがって、CPU 101は、画像処理
部107が有する画像演算プロセッサと共働して、計算
部403として機能する。
【0081】そして、表示部404は、計算された明る
さpで当該オブジェクトを表示して(ステップS51
0)、ステップS501に戻る。すなわち、画像処理部
107は、フレームバッファ中の当該オブジェクトが表
示されるべき位置に当該明るさのピクセルを配置し、外
部に接続されたモニタに対して画像信号を出力すること
により、表示部404として機能する。
【0082】表示部404がポリゴンをモニタに表示す
るように信号を出力する際には、当該明るさのポリゴン
の映像を生成するための3次元グラフィックスの種々の
技術を適用することができる。また、未処理のポリゴン
を取得する際(ステップS502)には、Zバッファ法
を用いて、適切な順序でポリゴンを選択することによ
り、視点から見てポリゴン同士が重なる状況を適切に処
理することができる。
【0083】尚、負光源をいわゆる「ブラックライト」
の映像効果を得るための光源として利用する場合等に
は、ステップS506の処理は不要である。仮想空間内
に配置されたオブジェクトの影が他のオブジェクトに映
る状況を、負光源を用いることによってモデル化する場
合には、ステップS506の処理が必要となることがあ
る。以下、この態様について詳細に説明する。
【0084】(オブジェクトの影と負光源)図6は、仮
想空間内に配置されたオブジェクトと正光源と負光源と
が、他のオブジェクトに作る影の様子を説明する説明図
である。以下、本図を参照して説明する。
【0085】仮想空間601内には、オブジェクトとし
てキャラクター602と地面603とが配置されてい
る。そして、平行光源(正光源)の光線ベクトル604
が実線で、キャラクター602の影を作るための円錐光
源(負光源)605の光線ベクトル606が破線で、そ
れぞれ示されている。
【0086】円錐光源605の円錐の頂点は、キャラク
ター602から平行正光源の光線ベクトル604とは逆
向きに進んだ位置に配置されている。そして、円錐光源
605の指向性ベクトルsは、平行正光源の光線ベクト
ル604と平行で、同じ向きになっている。
【0087】このような場合に、キャラクター602が
有するポリゴンの明るさを計算する場合には、円錐光源
605は考慮しない。すなわち、これらのポリゴンに対
しては、円錐光源605の照射の影響を受けない旨設定
しておく。したがってこの場合、キャラクター602の
各部のポリゴンの明るさは、通常の平行光源の照射によ
って得られる明るさで表示されることになる。
【0088】一方、地面603が有するポリゴンの明る
さを計算する場合には、光線ベクトル604に係る平行
光源の照射の影響と、円錐光源605に係る照射の影響
と、の両方を考慮する。すると、図に示すように、円錐
光源605によって照射される影607が、地面603
に映ることになる。
【0089】キャラクター602と、当該キャラクター
602による影を表現するための円錐光源605と、の
位置関係は上述の通りであるが、円錐光源605の指向
性ベクトルsは、「円錐光源605の頂点を中心とする
球面オブジェクトの内側のそれぞれの点が受ける影響の
パラメータを計算すると仮定した場合に、得られる影響
のパラメータが最小となる球面オブジェクトの内側の点
への方向ベクトル」と一致する。
【0090】一般に、ある正光源があるオブジェクトに
ぶつかった結果、他のオブジェクトに映る影を負光源で
表現する場合は、当該負光源に指向性がある場合には、
当該負光源による照射が最も強くなる向き(影が最も暗
く照射される向き)を、当該正光源による光向ベクトル
と同じ向きにするのが良い。
【0091】したがって、「円錐光源605の円錐の頂
点を中心とする球面オブジェクトの内側のそれぞれの点
が受ける影響のパラメータを計算すると仮定した場合
に、得られる影響のパラメータが最小となる球面オブジ
ェクトの内側の点への方向ベクトル」と、「円錐光源6
05の円錐の頂点からキャラクター602のいずれかの
点への方向ベクトル」と平行である。
【0092】図7は、平行光源の光線ベクトルがある場
合に、当該平行光源がオブジェクト(キャラクター)に
ぶつかったために他のオブジェクト(地面)にできる影
を表現するための負光源をどのように配置するかの例を
示す説明図である。
【0093】図7(a)〜図7(c)は、円錐光源(負
光源)の頂点を、キャラクターの内部や外部に配置する
例である。円錐光源の指向性ベクトルを平行光源の光向
ベクトルと平行にしておく。図7(d)は、円柱光源
(負光源)の円柱が、キャラクターを囲むように配置す
る例である。この場合も、円柱光源の光向ベクトルは、
平行光源の光向ベクトルと平行にしておく。このように
しておくと、地面にできる暗い部分は、ちょうどキャラ
クターの影であるかのように見えることになる。
【0094】なお、ここでは、光源の色は無色(白色、
黒色、灰色)ということで説明をしてきたが、光源のそ
れぞれにRGBなどの色成分を考え、各色成分につい
て、上記と同様の処理を行うことにより、「色つきの
光」や「色つきの影」を表現することができる。具体的
には、まず、各色成分のそれぞれについて、光源を正光
源と負光源に分類する。そして、当該色成分について、
各光源のパラメータにより、上記と同様にオブジェクト
の明るさを得る。そして、各色成分について、当該明る
さで、当該オブジェクトを表示することにより、色つき
の光や色つきの影を表現することができる。
【0095】なお、このように、各色成分のそれぞれに
ついて、光源を正光源や負光源に分類することにより、
たとえば、「R成分は正光源であるが、G成分・B成分
は負光源」のような特殊な光源を考えることができ、こ
れらをゲームなどにおける演出効果で利用することもで
きる。
【0096】また、色成分ごとの明るさについて上記の
ような正光源・負光源ならびに差の計算を行うのではな
く、明度・彩度・アルファ値・分散の度合など、オブジ
ェクトを表示する際に考慮される種々の表示情報につい
ても、上記と同様に正光源・負光源ならびに差の計算を
行っても良い。このような特殊な光源を考える技術は、
様々な演出効果でオブジェクトを表示するのに利用でき
る。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
仮想空間内において、光源の影響を考慮してオブジェク
トの明るさを計算して表示する表示装置、表示方法、な
らびに、これらをコンピュータによって実現するプログ
ラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る表示装置が実現される
典型的なゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】光源から発せられた光線がオブジェクトを構成
するポリゴンを照らす様子を示す説明図である。
【図3】各種の光源から発せられる光線ベクトルの様子
を示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る表示装置の概要構成
を示す模式図である。
【図5】当該表示装置にて実行される表示方法の処理の
流れを示すフローチャートである。
【図6】仮想空間内に配置されたオブジェクトと正光源
と負光源とが、他のオブジェクトに作る影の様子を説明
する説明図である。
【図7】平行光源の光線ベクトルがある場合に、当該平
行光源がオブジェクトにぶつかったために他のオブジェ
クトにできる影を表現するための負光源をどのように配
置するかの例を示す説明図である。
【符号の説明】
100 ゲーム装置 101 CPU 102 ROM 103 RAM 104 インターフェース 105 コントローラ 106 外部メモリ 107 画像処理部 108 DVD−ROMドライブ 109 NIC 110 音声処理部 201 ポリゴン 202 法線ベクトル 203 光線ベクトル 204 点光源 205 円錐光源 401 表示装置 402 記憶部 403 計算部 404 表示部 601 仮想空間 602 キャラクター 603 地面 604 平行光源の光線ベクトル 605 円錐光源 606 円錐光源の光線ベクトル 607 影

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記憶部と、計算部と、表示部と、を備える
    表示装置であって、 前記記憶部は、仮想空間内に配置される第1グループに
    属する光源と、当該仮想空間内に配置される第2グルー
    プに属する光源と、の情報を記憶し、 前記計算部は、前記情報が記憶された光源のそれぞれに
    ついて、当該光源によって当該仮想空間内に配置される
    オブジェクトが受ける影響のパラメータを計算し、「当
    該第1グループに属する光源について計算された影響の
    パラメータの絶対値の総和」と「当該第2グループに属
    する光源について計算された影響のパラメータの絶対値
    の総和」との差を得て、これを当該オブジェクトの表示
    情報とし、 前記表示部は、前記計算された表示情報で、当該オブジ
    ェクトを表示し、 前記表示装置において、 前記計算部は、当該差を当該オブジェクトの明るさの表
    示情報とし、 前記表示部は、前記計算された表示情報に係る明るさ
    で、当該オブジェクトを表示し、前記表示装置において、所定の複数の色成分ごとに、 前記光源が当該第1グループと当該第2グループとに分
    類され、 前記計算部は、当該色成分について当該影響のパラメー
    タを計算して当該オブジェクトの明るさを計算し、 前記表示部は、当該オブジェクトを表示する当該色成分
    の明るさを当該計算された明るさとして当該オブジェク
    トを表示する ことを特徴とするもの。
  2. 【請求項2】請求項1 に記載の表示装置であって、 前記記憶された情報のうち、当該第1グループに属する
    光源のパラメータと、当該第2グループに属する光源の
    パラメータと、は、符号が異なり、 前記計算部は、前記情報が記憶された光源のそれぞれに
    ついて、当該光源のパラメータから当該オブジェクトが
    受ける影響のパラメータを「当該第1グループに属する
    光源についての影響のパラメータと当該第2グループに
    属する光源についての影響のパラメータとの符号が異な
    る」ように計算し、前記計算された影響のパラメータの
    総和を計算してこれを当該差として得ることを特徴とす
    るもの。
  3. 【請求項3】請求項2 に記載の表示装置であって、 前記計算部は、「前記情報が記憶された光源のそれぞ
    れ」について計算するのにかえて、「前記情報が記憶さ
    れた光源のうち、当該オブジェクトに対してあらかじめ
    対応付けられていないもののそれぞれ」について計算す
    ることを特徴とするもの。
  4. 【請求項4】請求項3 に記載の表示装置であって、 前記計算部は、当該仮想空間内において当該オブジェク
    ト内もしくはその表面に位置し、かつ、当該第2グルー
    プに属する光源を、当該オブジェクトに対してあらかじ
    め対応付けられている光源として、計算することを特徴
    とするもの。
  5. 【請求項5】請求項3 に記載の表示装置であって、 前記計算部は、当該オブジェクトに対してあらかじめ対
    応付けられている光源(以下、「影光源」という。)
    して、当該影光源は、 当該第2グループに属する光源であり、 当該影光源から 「前記計算部が当該影光源を中心とする
    球面オブジェクトの内側のそれぞれの点が、当該影光源
    以外の光源により受ける影響のパラメータを計算すると
    仮定した場合に、得られる影響のパラメータが最大とな
    る球面オブジェクトの内側の点」への方向ベクトルと、
    当該影光源から「前記計算部が当該影光源を中心とする
    球面オブジェクトの内側のそれぞれの点が、当該影光源
    により受ける影響のパラメータを計算すると仮定した場
    合に、得られる影響のパラメータが最大となる球面オブ
    ジェクトの内側の点」(以下「最大点」という。)への
    方向ベクトルと、が平行であり、 当該影光源を始点とし、当該最大点を通過する半直線
    は、当該オブジェクトと交わる 光源を用いて、計算する
    ことを特徴とするもの。
  6. 【請求項6】計算部と、表示部と、を備える表示装置に
    て実行され、 計算工程と、表示工程と、を備える表示方
    法であって、 前記計算工程では、前記計算部が、仮想空間内に配置さ
    れる第1グループに属する光源と、当該仮想空間内に配
    置される第2グループに属する光源と、のそれぞれにつ
    いて、当該光源によって当該仮想空間内に配置されるオ
    ブジェクトが受ける影響のパラメータを計算し、「当該
    第1グループに属する光源について計算された影響のパ
    ラメータの絶対値の総和」と「当該第2グループに属す
    る光源について計算された影響のパラメータの絶対値の
    総和」との差を得て、これを当該オブジェクトの明るさ
    とし、 前記表示工程では、前記表示部が、前記計算された明る
    さで、当該オブジェクトを表示し、 前記表示方法において、 前記計算工程では、前記計算部が、当該差を当該オブジ
    ェクトの明るさの表示情報とし、 前記表示工程では、前記表示部が、前記計算された表示
    情報に係る明るさで、当該オブジェクトを表示し、 前記表示方法において、所定の複数の色成分ごとに、 前記光源が当該第1グループと当該第2グループとに分
    類され、 前記計算工程では、前記計算部が、当該色成分について
    当該影響のパラメータを計算して当該オブジェクトの明
    るさを計算し、 前記表示工程では、前記表示部が、当該オブジェクトを
    表示する当該色成分の明るさを当該計算された明るさと
    して当該オブジェクトを表示する ことを特徴とする方
    法。
  7. 【請求項7】 コンピュータを、記憶部、計算部、および
    表示部として機能させるプログラムであって、 当該プログラムは、当該コンピュータにおいて、 前記記憶部は、仮想空間内に配置される第1グループに
    属する光源と、当該仮想空間内に配置される第2グルー
    プに属する光源と、の情報を記憶し、 前記計算部は、前記情報が記憶された光源のそれぞれに
    ついて、当該光源によって当該仮想空間内に配置される
    オブジェクトが受ける影響のパラメータを計算し、「当
    該第1グループに属する光源について計算された影響の
    パラメータの絶対値の総和」と「当該第2グループに属
    する光源について計算された影響のパラメータの絶対値
    の総和」との差を得て、これを当該オブジェクトの明る
    さとし、 前記表示部は、前記計算された明るさで、当該オブジェ
    クトを表示し、 当該コンピュータにおいて、 前記計算部は、当該差を当該オブジェクトの明るさの表
    示情報とし、 前記表示部は、前記計算された表示情報に係る明るさ
    で、当該オブジェクトを表示し、当該コンピュータにおいて、所定の複数の色成分ごと
    に、 前記光源が当該第1グループと当該第2グループとに分
    類され、 前記計算部は、当該色成分について当該影響のパラメー
    タを計算して当該オブジェクトの明るさを計算し、 前記表示部は、当該オブジェクトを表示する当該色成分
    の明るさを当該計算された明るさとして当該オブジェク
    トを表示する ように機能させることを特徴とするもの。
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