JP3496872B2 - 細砕繊維性材料の供給方法およびシステム - Google Patents

細砕繊維性材料の供給方法およびシステム

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    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C7/00Digesters
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/22Other features of pulping processes
    • D21C3/24Continuous processes

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は細砕された繊維性材
料を、連続式蒸解罐のような処理槽へ供給するための方
法およびシステムに関する。本発明は、従来技術と比較
したとき、単純化し、必要な装置の数を劇的に低減す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】米国
特許第5,476,572号、第5,622,598
号、第5,635,025号明細書および1996年9
月13日付け米国出願番号第08/713,431号明
細書は、処理槽へ細砕された繊維性材料を供給する技術
において、過去40年間にわたって最初に真の大進歩を
導いた。 これら米国特許明細書と米国出願明細書は、
他の装置と共にスラリーポンプを用いて蒸解罐へ供給す
るために、ニューヨーク州グレンス フォールスのアー
ルストローム マシーナリー社により登録商標「ローレ
ベル」(LO−LEBEL)供給システムとして集合的
に市販されているいくつかの態様を開示している。 こ
れら米国特許明細書と米国出願明細書に記載されている
ように、スラリーを高圧移送装置へ供給するために、そ
のようなポンプ用いることが、システムに要求される複
雑さと物理的な大きさを劇的に低減して、操作と保守の
容易さを増大させている。 高圧移送装置、たとえばア
ールストローム マシーナリー社より市販されているよ
うな高圧フィーダーを使用するが、そのようなポンプを
使用しない先行技術システムは、1940年代や195
0年代以来制作、販売されてきたシステムと本質的に変
わっていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の米国特許
明細書および米国出願明細書に開示された方法およびシ
ステムに対する、さらにより劇的な改良に関する。本発
明は、細砕セルロース繊維性材料のスラリーを直接蒸解
罐へ移送するために高圧ポンプ装置を用いることによ
り、「高圧フィーダー」のような移送装置に対する必要
性を事実上除去する。
【0004】化学パルプを製造するための細砕セルロー
ス繊維性材料とパルプ化化学薬品との反応は140〜1
80℃の間の範囲の温度を必要とする。繊維性材料を処
理するために使用される水性の化学薬品はそのような温
度では沸騰するので、商業的化学パルプ化は普通には、
耐圧容器中で少なくとも約10気圧ゲージ(約150ps
iゲージ)の圧力下で実施される。この圧力を維持する
ために、特に連続式パルプ化プロセスを実施するとき、
特別な調節を行って、繊維性材料を圧力容器中へ導入す
るときに圧力が失われないことを確保するようにせねば
ならない。先行技術において、これは「高圧フィーダ
ー」として知られているものにより調節された。このフ
ィーダーは、繊維性材料のスラリーを低圧から高圧へ移
送するための手段として作用し、その際に同時に圧力の
損失を防止するためのバルブとして作用する内蔵された
ローターを含むように、特別に設計されている。この複
雑で高価な装置が、普通高温にある加圧容器、特に連続
式蒸解罐へ細砕セルロース材料のスラリーを導入するた
めに、必須の要素であると永らく認識されてきた。
【0005】本発明に従うと、「高圧フィーダー」(こ
れは40年以上にわたって、連続式蒸解に対して必須で
あると認識されてきた)を置き換えるシステムが提供さ
れ、パルプ工場の構造を大きく単純化する。
【0006】本発明の一つの面に従うと、木材チップの
ような細砕セルロース繊維性材料から化学セルロースパ
ルプを製造するためのシステムは、次の要素からなる。
すなわち、細砕された繊維性材料から空気を除くため
に、その中で該材料が蒸気処理される蒸気処理槽。細砕
された繊維性セルロース材料のスラリーの入口をその頂
部に、出口をその底部に有する加圧垂直処理槽。そし
て、前記蒸気処理槽からの前記繊維性材料のスラリーを
加圧処理し、それを前記加圧処理槽の入口へ移送するた
めの加圧移送手段(該加圧移送手段は、前記加圧処理槽
の頂部の下方に配置された、一つあるいはそれ以上の高
圧スラリーポンプからなる)。
【0007】一つあるいはそれ以上のポンプは好ましく
は、直列に連結された第一、そして第二の高圧スラリー
ポンプを含み、そして各々が圧力定格、入口そして出口
を有し、前記第一ポンプ入口が運転上前記蒸気処理槽に
連結され、前記第一ポンプ出口が運転上前記第二ポンプ
入口に連結され、第二ポンプが第一ポンプよりも高い圧
力定格を有する。前記スラリーポンプは、比較的高い固
形分割合を有するスラリーを(一段あるいは多段で)少
なくとも約5気圧ゲージの圧力まで加圧できる、ヘリカ
ルスクリュウ遠心ポンプ、二段ピストン固体ポンプ、あ
るいは他の類似の従来のポンプ装置でよい。加圧処理そ
して移送は、従来の構造をもち、従来の遠心ポンプによ
り供給されるような加圧された液体の供給により運転さ
れる、一つあるいはそれ以上のエゼクターにより同様に
遂行される。
【0008】固体と液体を含有するスラリー中の固体の
相対的な量を標示する一つの典型的な測定単位は「液体
/固体比」である。本明細書において、この比は、移送
されるセルロースあるいは木材材料の容積に対する、移
送される液体の容積の比である。普通の従来の遠心ポン
プは、多くても3%の固体含有量を有する液体のポンプ
移送に限られている。この3%固体含有量は液体/固体
比の約33に相当する。本発明のスラリーポンプにおい
て、ポンプ移送されるスラリーの液体/固体比は普通、
2と10の間、好ましくは3と7の間、そして最も好ま
しくは3と6の間である。言い換えると、本発明のスラ
リーポンプは、従来ポンプにより扱いうるよりもずっと
大きい固体含有量をもつスラリーを移送する。
【0009】液体還流ラインは、処理槽(好ましくは連
続式蒸解罐)の頂部においてスラリーから分離された液
体を収容している処理槽の頂部から、提供される。還流
ラインは、一つのスラリーポンプの入口あるいは出口
へ、直接あるいは間接的に運転上連結される。好ましく
は液体還流ラインは、液体がスラリーポンプの入口ある
いは出口にとどく前に、還流ライン中の液体の圧力を低
下させるための圧力低下手段に連結される。該圧力低下
手段は、液体に悪影響を与えないでライン中の液体の圧
力を効果的に低下させるために、還流ライン中でフラッ
シュタンクおよび/または圧力制御バルブのような、あ
るいは他の従来の構造の、種々の形式をとることができ
る。フラッシュタンクが用いられる場合、フラッシュタ
ンクからの液体出口が第一スラリーポンプの入口に連結
され、そしてフラッシュタンクにより生じた水蒸気が、
蒸気処理槽で用いられる。
【0010】その代りとして、加圧された還流ライン液
体を加圧された液体の源として用いるエゼクターに用い
ることにより、圧力低下を遂行してもよく、あるいは圧
力低下を省くこともできる。エゼクターは一つまたはそ
れ以上のスラリーポンプの代りとして、あるいは一つま
たはそれ以上のスラリーポンプまたは他の装置ととも
に、スラリーを蒸解罐へ移送するために用いられる。
【0011】従来のシュートおよび任意の要素が、蒸気
処理槽と少なくとも一つのスラリーポンプとの間に好ま
しく連結され、蒸気処理槽はシュートの上方に配置さ
れ、シュートは少なくとも一つのスラリーポンプの上方
に配置される。 少なくとも一つのスラリーポンプは普
通、蒸解罐の頂部の下方少なくとも30フィート(約1
0メートル)の距離に、典型的には約50フィート(
約15メートル)以上の距離に配置される。
【0012】高圧移送装置が省略されるとき、他の機構
を利用して、高圧移送装置の機能の一つを保つようにす
ることが望ましい。すなわち、異常条件発生に対して圧
力開放防止手段を提供することにより、高圧移送装置
は、蒸解罐から液体が供給システムへ逆流するのを通常
防止している。ある環境下では、スラリーポンプへの入
口あるいはスラリーポンプからの出口が、圧力開放防止
手段を提供するような方法で組み立てられていることも
あるが、本発明に従うと圧力開放防止手段は、少なくと
も一つのスラリーポンプとは異なるのが好ましい。圧力
開放防止手段は、ポンプからのスラリーを処理槽の頂部
へ移送するスラリー導管、および処理槽からの還流ライ
ンの各々の中にある自動隔離バルブ、および、前記隔離
バルブに連結して設けられ、スラリーを処理槽の頂部へ
供給するスラリー導管と関連する圧力センサーにより検
知された圧力に応答して、前記隔離バルブを作動する従
来のコントローラーを含む。圧力開放防止手段は、スラ
リー導管中のチェックバルブ、および/または種々の他
のバルブ、タンク、センサー、コントローラー、あるい
は圧力開放防止機能を果たす同様の流体圧的、機械的あ
るいは電気的装置を含んでいてもよい。
【0013】本発明は、液体の流れを増加させる手段を
含み、これは第二スラリーポンプの入口へ、あるいはい
かなるポンプや移送装置の入口へ、たとえば、前記第二
スラリーポンプ入口における圧力より低い圧力の液体を
有する液体ライン、該液体ラインと前記入口との間の導
管、そして該導管中の液体ポンプへ連結される。前記液
体ラインは処理槽からの還流ラインでよく、前記導管は
該還流ラインへ直接連結できる。前記液体還流ライン
は、前述のようにフラッシュタンクへ連結でき、前記導
管はフラッシュタンク液体出口へ連結できる。
【0014】本発明の他の面に従うと、細砕セルロース
繊維性材料を処理槽頂部へ供給する方法が提供される。
その方法は次の工程からなる。すなわち、(a)繊維性
材料を蒸気処理し、これから空気を除去して繊維性材料
を加熱する工程。(b)繊維性材料を蒸解液でスラリー
化して、液体と繊維性材料とのスラリーを調製する工
程。そして、(c)一つまたはそれ以上の高圧スラリー
ポンプにより、スラリーへ作用することにより、スラリ
ーを少なくとも約5気圧ゲージの圧力まで、処理槽の頂
部から下方の位置(たとえば、少なくとも30フィート
下方、好ましくは少なくとも50フィート下方)で、加
圧処理し、そして加圧された材料を処理槽の頂部へ移送
する工程。
【0015】この方法はさらに次の工程を含む。すなわ
ち、(d)処理槽の頂部においてスラリーから分離され
た液体を、少なくとも一つのポンプへ還流する工程;そ
して、(e)処理槽の頂部へ移送される間にスラリーの
圧力を検知し、そしてもし検知された圧力が予定された
値以下に低下したならば、処理槽の頂部へのスラリーの
流れ、そして処理槽の頂部からの還流を閉鎖する工程で
ある。同様に、工程(f)として、工程(d)の実施中
の還流時に液体をフラッシュして、水蒸気を製造し、こ
の水蒸気を工程(a)実施中に利用する工程を含む。
【0016】本発明の追加の態様において、チップのス
ラリーを移送する概念が、チップを工場に導入する場
所、すなわち木材置場まで拡大される。普通のパルプ工
場はセルロース材料、普通は広葉樹そして針葉樹の供給
を受けるが、先に記述されたような他の形のセルロース
材料を種々の形態で取り扱うことができる。これらは鋸
屑、チップ、丸太、長い脱灰木(すなわち「長木」)、
あるいは完全な木(すなわち「全木」)さえも含む。
「木材供給」のセルロースの原料によって、木材は普
通、チップの形に切断されて、パルプ化プロセスで取り
扱われ、処理される。たとえば、「チッパー」として知
られる装置により 、長木あるいは丸太がチップへ切断
され、それが普通、屋外チップ置場あるいはチップサイ
ロに貯蔵される。チップのこの受入、処理そして貯蔵が
パルプ工場内の、「木材置場」と言われる場所で行われ
る。木材置場からチップは普通、パルプ化プロセスを開
始するために固有のパルプ化工場へと移送される。
【0017】従来の木材置場において、チップはサイロ
中に貯蔵され、そこからチップは、普通、回転式あるい
は振動式サイロ排出装置の手段により、コンベヤーへ排
出される。このコンベヤーは普通、ベルト型コンベヤー
であり、これがチップを受入れ、そしてそれらをパルプ
化処理槽へ移送する。木材置場は普通、パルプ化処理槽
から離れた場所にあるので、このコンベヤーは普通長
い。そのようなコンベヤーは0.5マイルまでの長さを
もつ。さらに、アールストローム マシーナリー社によ
り市販され、米国特許第5,476,572号、第5,
622,598号、第5,635,025号明細書、そ
して米国出願第08/713,431号明細書に記載さ
れたような「ローレベル」(登録商標、LO−LEBE
L)供給システムを採用していない処理システムは、最
初のパルプ化槽の入口へチップを供給するために、コン
ベヤーが普通、少なくとも100フィートの高さまで持
ち上げられることが必要である。これらのコンベヤーお
よびこれらを支持する構造体は大変高価であり、蒸解罐
供給システムのコストに著しい影響を与える。
【0018】本発明の他の態様において、チップのスラ
リーを移送する概念が、木材置場まで拡大される。本発
明の好ましい態様は、細砕セルロース繊維性材料をパル
プ化プロセスへ移送する方法からなり、次の工程を含
む。すなわち、(a)未処理のチップを第一の槽へ導入
する工程。(b)スラリー化薬液を第一の槽へ導入し
て、繊維性材料と液体とのスラリーを調製する工程。
(c)前記槽からスラリーを、少なくとも一つの加圧お
よび移送装置の入口へ排出する工程。(d)加圧および
移送装置中のスラリーを加圧処理し、そしてスラリーを
処理槽へ移送する工程。
【0019】第一槽は普通、チップ貯蔵サイロあるいは
チップ貯蔵ビンである。この貯蔵ビンは好ましくは、米
国特許第5,000,083号明細書で記載されたよう
な、「ダイアモンドバック」(登録商標)ビンのような
一次元先細部を有して、攪拌あるいは振動することの
ない( 攪拌あるいは振動が用いられてもよいが)排出
口を有する。この貯蔵ビンは同様に、二つあるいはそれ
以上の移送装置へ供給する二つあるいはそれ以上の出口
を有してもよい。この槽は同様に、たとえば0.1から
5気圧までの加圧下で運転できる。もし槽が加圧下で運
転されるなら、ある形の圧力隔離装置がこの槽の入口に
配置され、圧力の開放を防ぐようにする。この装置は、
アールストローム マシーナリー社により市販されてい
るような「低圧フィーダー」(Low−pressur
e Feeder)あるいは「エアーロックフィーダ
ー」(Air−lock Feeder)のような星型
隔離装置、あるいは、米国出願第08/713,431
号明細書に記載されたような封止容量をもつスクリュー
型フィーダーでよい。
【0020】スラリー化液は、パルプ工場で得られるい
かなる液体原料でもよく、新規水、水蒸気凝縮液、クラ
フト白液、黒液あるいは緑液、あるいはサルファイド液
やその他のパルプ化関連液を含む。この液体は加熱され
た液体、たとえば50から100℃の間の温度を有する
熱水あるいは水蒸気でよい。もし容器が加圧容器であれ
ば、100℃を超える液体温度が用いられる。必須では
ないが、この液体は少なくともある活性パルプ化化学薬
品、たとえば水酸化ナトリウム(NaOH)、硫化ナト
リウム(Na2S)、ポリサルファイド、アントラキノ
ン、あるいはそれらの同等品あるいは誘導体;あるいは
界面活性剤、酵素あるいはキレート化剤、あるいはこれ
らの組合わせを含む。
【0021】工程(c)と(d)の加圧および移送装置
は、好ましくはスラリーポンプやポンプ類であるが、多
くの他の加圧および移送装置、たとえばピストン型固体
ポンプあるいは高圧エゼクターが使用できる。好ましく
は、一つ以上の加圧およびスラリー化ポンプがスラリー
を移送するために用いられる。これらは二つあるいはそ
れ以上のスラリーポンプ、あるいはスラリーポンプのい
かなる組み合わせ、ピストン型ポンプ、あるいはエゼク
ターでよい。この移送システムは、移送装置とともに一
つあるいはそれ以上の貯蔵あるいはサージタンクを含ん
でもよい。好ましくは、一つあるいはそれ以上の移送装
置は、脱ガス能力を有する少なくとも一つの装置を含
み、望ましくない空気その他のガスがスラリーから除か
れる。移送中に、チップをある形の処理、例えば脱気処
理あるいは、好ましくは上記のようなパルプ化薬品を含
む液体での含浸処理に付してもよい。スラリーは同様
に、移送中に少なくとも一つの圧力変動に曝されて、ス
ラリーの圧力が第一の圧力から第二のより高い圧力へ、
次いで第二の圧力より低い第三の圧力へ変動するように
される。米国特許第4,057,461号および第4,
743,338号明細書に記載されたように、チップと
液体のスラリーの圧力を変動させることは、液体による
チップの含浸を改善する。この圧力脈動は、直列の一組
の移送装置の出口圧力を変動することにより、あるいは
ポンプ間のスラリーの制御された脱圧力により達成され
る。
【0022】他の態様において、繊維性材料は必ずしも
槽中で薬液と接触する必要はなく、槽の出口中あるいは
下方に配置されたエゼクターにより、薬液が最初に繊維
材料中に導入されてもよい。この薬液は好ましくは加圧
され、繊維性材料と薬液が材料と液体の加圧されたスラ
リーを形成するようにする。
【0023】工程(d)の処理槽は普通は、上記のよう
な蒸気処理槽、好ましくは「ダイアモンドバック」(登
録商標)蒸気処理槽でよい。この槽は貯蔵あるいはサー
ジタンクでよく、その中に繊維性材料が処理前に貯えら
れる。移送プロセスは、処理あるいは貯蔵中に必要でな
い過剰な液体を必要とするので、ある形の脱水装置が移
送装置と処理槽との間に配置される。一つの好ましい脱
水装置は、アールストローム マシーナリー社により市
販されているような「トップセパレーター」(Top
Separater)である。この「トップセパレータ
ー」は標準型あるいは「反転した」トップセパレーター
でよい。この装置は外部の独立型装置でも、処理槽に直
接装着されたものでもよい。好ましくは、脱水装置によ
りスラリーから除去された液体は、第一槽あるいは移送
装置へ戻されて、スラリー化液体として働く。この液体
は、パルプ工場中で必要とされるどこにでも使用され
る。この液体は必要により加熱あるいは冷却されてもよ
い。たとえば、この液体は、いかなる加熱された液体
流、たとえば50℃より高い温度をもつ廃液流と関連す
る間接熱交換器中にこれを通過させることにより、加熱
できる。この液体は普通、一つあるいはそれ以上の従来
の遠心液体ポンプを用いて加圧される。
【0024】一つの好ましい態様において、工程(d)
の処理槽は蒸気処理槽であり、これが上記のように一つ
あるいはそれ以上の移送装置へ供給する。このシステム
が好ましくは、従来の「高圧フィーダー」(High
pressure Feeder)を有しない供給シス
テムと連結して用いられるが、このシステムは「高圧フ
ィーダー」を有する供給システムで用いられてもかまわ
ない。
【0025】チップを、離れた場所、たとえば木材置場
から、パルプ化プロセスへ供給するためのこの方法およ
び装置は化学パルプ化プロセスに限られるものではな
く、細砕セルローズ繊維性材料が一つの場所から他の場
所へ移送されるいかなるパルプ化プロセスにおいても使
用できる。本発明が適用できるパルプ化プロセスは、す
べての化学パルプ化プロセス、すべての機械パルプ化プ
ロセス、そして、すべての化学―機械パルプ化プロセス
あるいは熱的機械パルプ化プロセスを含み、バッチ式
あるいは連続式処理に対するものである。
【0026】本発明の他の面に従うと、木材チップを処
理槽の頂部へ供給する方法が提供され、この方法は次の
工程からなる。すなわち、(a)木材チップを蒸気処理
し、これから空気を除去し、そして木材チップを加熱す
る工程、(b)木材チップを蒸解液でスラリー化して、
液体と木材チップのスラリーを調製する工程、(c)ス
ラリーを、少なくとも約5気圧ゲージの圧力まで、処理
槽の頂部から少なくとも30フィート(9.14メート
ル)下方の位置で、一つまたはそれ以上の高圧スラリー
ポンプによるスラリーへの作用により、加圧処理し、そ
して加圧された木材チップを処理槽の頂部へ移送する工
程、そして、(d)工程(c)中の移送工程の実施の
間、木材チップをポリサルファイド、アントラキノン、
あるいはそれらの同等品や誘導体;界面活性剤、酵素、
キレート化剤;あるいはこれらを組合わせたものにより
処理する工程、である。
【0027】処理槽が連続式あるいはバッチ式蒸解罐の
上流にある場合には、工程(c)は普通、処理槽の下流
において実施される。連続式あるいはバッチ式蒸解罐の
以前であり、工程(a)と(b)の実質的な直後にスラ
リーを、蒸解罐の頂部から少なくとも30フィート
(9.14メートル)下方の位置で加圧処理し、加圧さ
れた木材チップを蒸解罐の頂部へ移送する工程(e)を
さらに含んでもよく、加圧工程は、一つあるいはそれ以
上の高圧スラリーポンプでスラリーに作用することから
なる。蒸解罐から除去された液体を処理槽へ戻し、これ
を処理槽に戻しながら液体の温度を調節する工程があっ
てもよい。処理槽から液体を除去する工程は普通、処理
槽の頂部において行われる。
【0028】この方法は処理槽の下流から処理槽へ液体
を戻し、液体の温度を調節する工程を含んでもよく、液
体の温度を調節する工程は液体を間接熱交換器を通すこ
とにより行われる。この方法は同様に、蒸解罐の頂部に
おいてスラリーから分離された液体を、一つあるいはそ
れ以上のスラリーポンプへ戻し、それを蒸解罐へ移送す
るためにスラリーを加圧し、そして除去された液体の温
度を再循環中に調節する工程を含んでもよい。
【0029】本発明は、細砕セルローズ繊維性材料を移
送するためのシステムのサイズとコストを低減するのみ
ならず、もし細砕セルローズ繊維性材料が移送中に処理
されるならば、正規の処理装置の数とサイズも低減され
る。たとえば、このシステムは、蒸解罐以前にある従来
の前処理あるいは含浸槽の必要性を除去する。このシス
テムはパルプ工場の全体のエネルギー経済を改善する可
能性をもつ。本発明のこの面あるいは他の面が、下記の
詳細な説明および図面の再吟味により明らかになる。
【0030】本発明の他の面に従うと、少なくとも第一
と第二の直列連結ポンプ、そして少なくとも第一と第二
の直列にある、各々固体/液体分離器をもつステーショ
ンを用いて、細砕セルロース繊維性材料を処理する方法
が提供されている。この方法は次の工程を含む。すなわ
ち、(a)直列連結ポンプを用いて細砕セルロース繊維
性材料のスラリーをポンプ移送する工程。(b)各ステ
ーションにおいてスラリーからいくらかの液体を分離
し、液体循環と流れを実質的に隔離して、除去された液
体をステーションの少なくとも一つから一つのポンプの
上流へ再循環するようにする工程。そして(c)水酸化
ナトリウム、硫化ナトリウム;ポリサルファイド、アン
トラキノン、あるいはこれらの同等品や誘導体;界面活
性剤、酵素、あるいはキレート化剤;あるいはこれらを
組合わせたものから実質的になる群から選ばれた化学薬
品を少なくとも含む化学薬品を、スラリーに各ポンプの
上流において添加し、繊維性材料の前処理を、各ポンプ
から各ステーションへの繊維性材料の移送の間に行う工
程。
【0031】少なくとも一つのステーションにおいて、
スラリーを脱気する工程をさらに含んでもよい。少なく
とも第一、第二、そして第三の直列連結されたポンプお
よびステーションが設けられる。そしてさらに次の工程
があってもよい。すなわち、(d)第三のステーション
から除去された液体を第二のポンプの上流へ循環する工
程、そして(e)第二のステーションから除去された液
体を第一のポンプの上流へ循環する工程がそれであり、
工程(d)は第一のステーションの下流で実施してもよ
い。工程(d)と(e)の少なくとも一つの実施中に除
去された液体を熱交換器を通過させ、その温度を少なく
とも約5℃変化させるようにする工程をさらに含んでも
よい。
【0032】工程(c)は、一つの異なる化学薬品ある
いは化学薬品の組合わせを各ポンプの上流に添加するこ
とにより実施し、各ポンプからその関連するステーショ
ンへのスラリーの移送中に、繊維性材料の有意に異なっ
た処理がおこるようにする。工程(a)はスラリーを少
なくとも5気圧の圧力まで加圧することにより実施され
る。フラッシュタンクおよび/またはコントロールバル
ブの代わりにエゼクターを通してステーションの少なく
とも一つから液体を除去する工程がさらにあってもよ
い。
【0033】本発明の他の面に従うと、細砕セルロース
繊維性材料を処理する方法が提供され、それは次の工程
を含む。すなわち、(a)少なくとも第一および第二の
直列連結ポンプを用いて細砕セルロース繊維性材料のス
ラリーをポンプ移送する工程。(b)各ステーションに
おいてスラリーからいくらかの液体を分離し、液体循環
と流れを実質的に隔離して、除去された液体を少なくと
も一つのステーションから一つのポンプの上流へ再循環
するようにする工程。そして(c)少なくとも一つのポ
ンプのスラリー上流へ処理薬品を添加し、このポンプか
らその関連するステーションへの繊維性材料の移送中
に、繊維性材料の前処理がおこるようにする工程。そし
て(d)第二のステーションから除去された液体を第一
のポンプの上流位置へ循環する工程。少なくとも第一、
第二、そして第三のポンプおよびステーションが設置さ
れる場合には、さらに第三のステーションから除去され
た液体を第二のポンプの上流位置へ循環する工程(e)
がさらに存在する。必須の工程または追加の工程の詳細
は先に説明されたごとくである。
【0034】セルローススラリーを処理槽へ供給するた
めの単純で効果的なシステムおよび方法を提供し、同時
に高い操作性と保守性を達成することが本発明の主目的
である。本発明のこの目的や他の目的は、発明の詳細な
説明をよく吟味して、添付の請求の範囲を見れば明らか
になる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1〜図3に記載され示されたシ
ステムは連続式蒸解システムであるが、本発明の方法お
よびシステムは同様に、一つあるいはそれ以上のバッチ
式蒸解罐、あるいは連続式蒸解罐に連結された含浸槽へ
供給するために用いられるということが理解されるべき
である。図示された本発明で用いられる連続式蒸解罐は
好ましくは「カミヤー」(KAMYR)(登録商標)連
続蒸解罐であり、クラフト(すなわち、サルフェート)
パルプ化、サルファイトパルプ化、ソーダパルプ化、あ
るいは同等のプロセスに対して用いられる。利用できる
特定の蒸解方法および装置は、MCC(登録商標)プロ
セス、EMCC(登録商標)プロセス、そして「ローソ
リッド」(Lo−Solids)(登録商標)プロセ
ス、そしてアールストローム マシーナリー社により市
販されている蒸解罐を含む。アントラキノン、ポリサル
ファイド、あるいはそれらの同等品又は誘導体のような
強度あるいは収量維持添加剤が、本発明を利用する蒸解
方法において用いられる。
【0036】図1は細砕セルロース繊維性材料、たとえ
ば針葉樹チップのスラリーを連続式蒸解罐11の頂部へ
供給するための、一つの典型的な先行技術システム10
を表す。蒸解罐11は普通、スラリーから過剰な液体を
除き、それを供給システム10へ戻すため、蒸解罐の入
口13にある一つの液体除去スクリーン12を含む。蒸
解罐11はパルプ化プロセス中あるいはプロセス後に使
われた蒸解液を除去するため、少なくとも一つの液体除
去スクリーン14を含む。蒸解罐11は普通、一つある
いはそれ以上の追加の液体除去スクリーン(図示せず)
を含み、これが MCC(登録商標)、EMCC(登録
商標)蒸解罐の液循環のような蒸解液循環と、あるいは
液体除去導管と希釈液添加導管を有する「ローソリッ
ド」(Lo−Solids)(登録商標)蒸解罐循環と
連結される。蒸解液、たとえばクラフト白液、黒液、あ
るいは緑液がこれらの循環へ加えられる。蒸解罐11は
製造された化学パルプを排出するための出口15を含
み、これは洗浄あるいは漂白処理などの更なる処理へ送
られる。
【0037】図1に示された先行技術の供給システム1
0において、細砕セルロース繊維性材料20がチップビ
ン21へ導入される。普通、繊維性材料20は針葉樹あ
るいは広葉樹パルプであるが、鋸屑、草類、藁、さとう
きび、ケナフや他の形の農業廃材あるいはこれらの組み
合わせのような、いかなる形の細砕セルロース繊維性材
料でも用いられる。細砕セルロース繊維性材料を示すた
めに、用語「チップ」が以後の議論で用いられるが、こ
の用語は木材チップに限定されることなく、上に挙げら
れたいかなる形の細砕セルロース繊維性材料あるいは類
似物をも意味するものとする。
【0038】チップビン21は振動式排出口をもつ従来
のビン、あるいは米国特許第5,500,083号明細
書に記載され、アールストローム マシーナリー社によ
り市販されている、振動式排出口でなく一次元先細部と
サイドレリーフを表す出口をもつ「ダイアモンドバッ
ク」(登録商標)蒸気処理槽でもよい。チップビン21
はその入口でのエアロック装置そしてチップビン中のチ
ップのレベルを検知して制御する手段、そしてチップビ
ン内の圧力を制御するための適当な機構を有する排気口
を含む。新規水からの水蒸気あるいは廃液の蒸発からつ
くられた水蒸気(すなわち、フラッシュ蒸気)が普通、
一つあるいはそれ以上の導管22を経由してチップビン
21へ加えられる。
【0039】チップビンは普通、計量装置23、たとえ
ばアールストローム マシーナリー社により市販されて
いる「チップメーター」へ排出するが、スクリュー型計
量装置のような他の形の装置も使用される。計量装置2
3が、アールストローム マシーナリー社により市販さ
れている「低圧フィーダー」(Low−Pressur
e Feeder)のような圧力隔離装置24へ排出す
る。 圧力隔離装置24は、加圧された水平処理槽25
を、装置24の上方の実質的な大気圧から隔離する。
【0040】槽25は繊維性材料を加圧水蒸気、たとえ
ば約10〜20psigの水蒸気で処理するために用いられ
る。槽25は、アールストローム マシーナリー社によ
り市販されている「蒸気処理槽」のようなスクリュー型
コンベヤーを含む。新鮮あるいはフラッシュ蒸気が一つ
あるいはそれ以上の導管28を経由して槽25へ加えら
れる。
【0041】槽25中での処理の後に、繊維性材料は、
アールストローム マシーナリー社により市販されてい
る「高圧フィーダー」のような,高圧移送装置27へ移
送される。普通は、蒸気処理された繊維性材料は、アー
ルストローム マシーナリー社により市販されている
「チップシュート」のような導管あるいはシュート26
の手段により、フィーダー27へ移送される。加熱され
た蒸解薬液、たとえば使用済みクラフト黒液と白液の組
み合わせが、通常、導管29を経由してシュート26へ
加えられ、繊維性材料と液体のスラリーがシュート26
中で製造されるようにする。
【0042】もし図1の先行技術システムが、米国特許
第5,500,083号明細書に記載されたような「ダ
イアモンドバック」(登録商標)蒸気処理槽(これは大
気圧条件で改善された蒸気処理を行う)を採用するなら
ば、加圧処理槽25そして圧力隔離装置24が省略でき
る。
【0043】従来の「高圧フィーダー」27は、シュー
ト26に連結された低圧入口、導管30に連結された低
圧出口、導管33に連結された高圧入口、導管34に連
結された高圧出口、そして可変速モーターと減速機(図
示せず)により駆動される内蔵されたローターを含む。
前記低圧入口は、チップの加熱されたスラリーをシュー
ト26から前記ローターのポケット中に受け入れる。フ
ィーダー27の出口中の30にあるスクリーンがロータ
ー中のチップを留めて、スラリー中の液体をローターを
通過させ、導管30とポンプ31を経由して除去される
ようにする。前記ローターが回転するとき、ローター内
に留められたチップが、導管33を経由してポンプ32
からの高圧液体に曝される。この高圧液体がフィーダー
の外へチップをスラリー化移送し、それらを導管34を
経由して蒸解罐11の頂部へ送る。蒸解罐11の入口に
到達したとき、導管34中でチップをスラリー化するた
めに用いられた過剰な液体のいくらかは、スクリーン1
2を通してスラリーから除かれる。スクリーン12を通
して除かれた過剰な液体が、導管35を経由してポンプ
32の入口へ戻される。導管35中の液体は、新規な蒸
解薬液が加えられてもよいが、ポンプ32中で圧縮さ
れ、そしてチップをフィーダー27の外へスラリー化移
送するように使用するため、導管33中に送られる。ス
クリーン12により留められたチップはさらに処理され
るため蒸解罐11中を下方に通過する。
【0044】導管30とポンプ31を経由して、フィー
ダー27から除去された液体は、フィーダー27上方の
シュート26へ、導管36、砂分離器37、導管38、
ライン内ドレン溜め39、そして導管29を経由して再
循環される。砂分離器37は、液体から砂と屑を除去す
るためのサイクロン型分離器である。ライン内ドレン溜
め39は静的な濾過装置であり、これは導管38からの
過剰な液体を除き、これを導管39’を通して送り、そ
してそれをレベルタンク40内に貯える。タンク40内
に貯えられた液体は、蒸解罐の頂部へ、導管41、ポン
プ42(すなわち、「メイクアップ液体ポンプ」)、そ
して導管43を経由して戻される。新規な蒸解薬液が導
管41あるいは43に加えられてもよい。
【0045】図2はチップを蒸解罐へ供給するための他
の従来技術システム110を表す。このシステムは、米
国特許第5,476,572号、第5,622,598
号、第5,635,025号明細書に記載されたプロセ
スおよび装置を用いる。遂行するため用いられる装置お
よびプロセスは、登録商標「ローレベル」(Lo−Le
vel)としてアールストローム マシーナリー社によ
り、一括して市販されている。図1中にある装置と同一
である図2中の装置は同じ参照番号により定義される。
図1中にある装置と類似した、あるいは類似の機能をは
たす装置は、図1中にあるそれらの参照番号に、数字
“1”を前置された数字で示されている。
【0046】図1のシステムと同様に、チップ20が蒸
気処理槽121に導入され、そこでそれらは導管22を
経由して導入された水蒸気に曝される。この蒸気処理槽
121は計量装置123へ、次いで導管126へ排出す
る。この導管は好ましくはアールストローム マシーナ
リー社により市販されているような「チップチューブ」
である。蒸解薬液が普通、図1の導管29と同様に、導
管55を経由してチューブ126中に導入される。蒸気
処理槽121は好ましくは、米国特許第5,000,0
83号明細書に記載されたような「ダイアモンドバッ
ク」(登録商標)蒸気処理槽であるので、図1中の圧力
隔離装置24や、図1中の加圧蒸気処理槽25は、この
先行技術システムにおいては必要ない。米国特許第5,
476,572号明細書に開示されたように、チップと
液体のスラリーをフィーダー27へ直接排出する代り
に、導管50により供給される高圧スラリーポンプ51
が、チップを導管52を経由してフィーダー27へ移送
するために用いられる。ポンプ51は好ましくは、ウェ
ムコ社(Wemco)により供給される「ヒドロスター
ル」(Hidrostal)ポンプ、あるいはローレン
ス社(Lawrencecompany)により供給さ
れる類似のポンプである。ポンプ51を経由して通され
たチップは、フィーダー27により、図1に関して示し
記載されたものと同様の方法で、蒸解罐11へ移送され
る。
【0047】スラリーをフィーダー27へ送るためポン
プ51を使うことに加えて、図2のシステムは、図1の
ポンプ31を必要としない。ポンプ51が、液体をフィ
ーダー27を通して、導管30、分離器37、ライン内
ドレン溜め39、そして導管129を通して、液体レベ
ルタンク53へ送るための原動力を供給する。
【0048】液体レベルタンク53の機能は、1995
年4月25日付けの米国出願第08/428,302号
明細書に開示されている。タンク53は、ポンプ51の
入口へ、導管54を経由して十分な液体を供給すること
をも可能にする。このタンクはチューブ126へ導管5
5を経由して液体を供給することをも可能にする。この
液体タンク53は、作業員がもし望むなら、液体レベル
を計量装置123まで、あるいはチップビン121まで
にさえ、上昇させ得るように、供給システム中の液体レ
ベルを変化させることをも可能にする。この選択は19
94年12月5日付けの米国出願第08/354,00
5号明細書に記載されている。
【0049】図3は、本発明の供給システム210の好
ましい実施態様を表し、これは図1と図2に示された先
行技術供給システムをさらに簡素化している。図3に示
された望ましい態様において、高圧移送装置(図1と図
2の装置27)が除去されている。図1のシュート26
中で重力により、あるいは図2中でポンプ51を経由し
てフィーダー27へチップを移送する代りに、少なくと
も一つの、好ましくは二つの高圧スラリーポンプ25
1、251’が、蒸解罐11の入口へスラリーを移送す
るために用いられる。図1と図2中にある装置と本質的
に同一である図3中の装置は同じ参照番号により定義さ
れる。図1と図2中にある装置と類似した、あるいは類
似の機能をはたす装置は、図1と図2中にあるそれらの
参照番号に、数字“2”を前置された数字で示されてい
る。
【0050】図1と図2中の手順と同様に、本発明に従
って、チップ20が蒸気処理槽221へ導入される。チ
ップは好ましくは、1996年9月13日付けの米国出
願第08/713,431号明細書に開示されているよ
うな密封水平コンベヤーの手段により導入される。ま
た、蒸気処理槽221は好ましくは、米国特許第5,0
00,083号明細書に記載されたような「ダイアモン
ドバック」(登録商標)蒸気処理槽であり、これに水蒸
気が一つあるいはそれ以上の導管22を経由して加えら
れる。蒸気処理槽221は普通、従来のレベル検知制御
器並びに圧力開放装置(図示せず)を含む。蒸気処理槽
221は蒸気処理されたチップを計量装置223へ排出
するが、この計量装置は、上記のように、「チップメー
ター」のような内蔵ローター型装置あるいはスクリュー
型装置でよい。
【0051】本発明の一つの態様において、計量装置2
23は直接に導管あるいはシュート226へ連結してい
る。しかし、任意の実施態様において、図3中で224
として点線で示された、内蔵ローター型隔離装置、たと
えば従来の「低圧フィーダー」のような圧力隔離装置を
計量装置223とシュート226との間に配置できる。
圧力隔離装置224なしでは、シュート226中の圧力
は本質的に大気圧であるが、圧力隔離装置224をつけ
ることにより、シュート226中の圧力は、1から50
psigまでの範囲、好ましくは5から25psigの間、最も
好ましくは約10から20psigの間の範囲に変動でき
る。蒸解薬液は、上記のように、シュート226へ加え
られ(図3中の線226’参照)、チップと液体のスラ
リーが、検知できるレベル(図示せず)を有するように
シュート226中に製造される。シュート226中のス
ラリーは円周型曲管出口250を経由してポンプ251
の入口へ排出される。ポンプ251の入口へのスラリー
の導入は普通、米国出願第08/428,302号明細
書に記載されたように、液体タンク253から導管25
4を経由する液体の液体流により増加させられる。
【0052】ポンプ251は好ましくは、米国ユタ州ソ
ルトレイク市のウェムコ社により供給される「ハイドロ
スタール」(Hidrostal)ポンプのような、遠
心高圧、ヘリカルスクリュウ型スラリーポンプである。
ポンプ251は代替えとして、米国マサチューセッツ州
ローレンスのローレンス社により供給されるスラリーポ
ンプでもよい。ポンプ251への入口での圧力は、圧力
隔離装置224が使用されるか否かによって、大気圧か
ら50psigまでの間で変動する。
【0053】図3に表されたより好ましい実施態様にお
いて、ポンプ251の出口がポンプ251’の入口へ連
結している。ポンプ251’は好ましくはポンプ251
と同じ型のポンプであるが、同じかより高い圧力定格を
もつものがよい。もし二つのポンプが用いられると、ポ
ンプ251’の出口で得られる圧力は普通、150から
400psigまで(すなわち、345〜920フィート水
柱ゲージ)の範囲であるが、しかし好ましくは200と
300psig(すなわち、460〜690フィート水柱ゲ
ージ)の間である。もし必要ならば、導管252中のス
ラリー中の液体はタンク253から導管56と液体ポン
プ57を経由する液体により増加されることができる。
【0054】図3に表された態様は二つのポンプを含む
が、ただ一つだけのポンプ、あるいは直列又は並列の三
つ又はそれ以上のポンプを代わりに用いることもでき
る。これらの場合には、一つのポンプからの、あるいは
最後のポンプからの排出圧力は上記のポンプ251’か
らの排出圧力と同じであるのが好ましい。
【0055】加圧され、通常は加熱されたスラリーがポ
ンプ251’から導管234へ排出される。導管234
によってスラリーは連続式蒸解罐の入口へ送られる。ス
ラリー中の過剰な液体は、従来のようにスクリーン12
を経由して除去される。過剰な液体は供給システム21
0へ導管235を経由して戻されるが、好ましくは液体
タンク253へ戻され、導管254を経由して導管25
0中でのスラリー化に用いられる。導管235中の液体
は、もし望むならば、砂分離器237を通過させる。こ
の砂分離器237は、望まれる運転の様式によって、加
圧あるいは非加圧運転用に設計される。
【0056】「高圧フィーダー」(図1と図2中の2
7)を採用した先行技術システムでは導管35を経由し
て戻される液体の圧力を、「高圧フィーダー」から蒸解
罐11へのスラリー化移送の方法の必要な部分として用
いているが、この従来技術システムと異なって、本発明
の運転にとっては、加圧された再循環235をポンプ2
51、251’の入口に戻すことは必須ではない。ライ
ン235中の流れの圧力において利用できるエネルギー
は、パルプ工場中で必要などこででも使用できる。しか
し、望ましい実施態様においては、本発明は導管235
中で利用できる圧力を、ポンプ251と251’のエネ
ルギー要求をできるがぎり最小限化するために用いる。
【0057】普通、約150から400psigである還流
ライン235中の圧力がどのように利用されるかは、供
給システム210の運転の様式に依存する。もしも槽2
26が非加圧の(本質的に大気圧下の)様式で運転され
るならば、導管235中に戻される加圧された液体は、
導管250中に導入される以前に、実質的に大気圧へ戻
されねばならない。これを行う一つの手段は、圧力調節
バルブ58および圧力検知器59を導管235中に用い
ることである。バルブ58の開度が調節されて、バルブ
58の下流のライン235中では予定された減圧された
圧力になるようにされる。さらに、液体タンク253
は、それがフラッシュタンクとして働くように設計さ
れ、導管235中の加熱加圧液体が急速に蒸発され、槽
253中に水蒸気源を発生させるようにされる。この水
蒸気は、種々の場所で用いられるが、とりわけ導管60
を経由して槽221中で使用できる。しかし、そのかわ
り、望ましい実施態様においては、導管235中の加圧
された液体は、たとえば導管61とポンプ62を経由し
て、ポンプ251’の流出を増加させるために使用され
る。導管235中の圧力は導管63を経由してポンプ6
4を用いて、あるいは用いずに、導管252中でポンプ
251と251’との間の流れを増加させるために用い
てもよい(ある場合には、チェックバルブがポンプ6
2、64の各々の代わりに、あるいは付け加えて使用さ
れる)。ライン235中で利用できる圧力のいくらかを
再利用することにより、ポンプ251と251’のエネ
ルギー要求量のいくらかが低減される。
【0058】ライン235中の液体の熱を、加熱される
必要があるパルプ工場内の、一つあるいはそれ以上の他
の液体と熱交換関係をもって通過させることによって利
用してもよい。
【0059】ポンプ251と251’の加圧および移送
は、従来のエゼクター、たとえばフォックス バルブ デ
ベロップメント社(Fox Valve Develop
ment Corporation)により製造された
エゼクターにより遂行することもできる。あるいは、ポ
ンプ251と251’は、ポンプの入口あるいは出口で
の圧力を増加させるためにエゼクターと連結して用いら
れる。エゼクターはチップ中へ液体を導入する手段とし
ても用いられる。たとえば、エゼクターが槽226の出
口あるいは下方に配置され、このエゼクターにより初め
て、液体がチップ中に導入される。エゼクターは一つあ
るいはそれ以上の導管250、252および234中の
ベンチュリー型オリフィスを含み、その中へ液体の加圧
された流れが導入される。この加圧された液体はどのよ
うな利用できる給源からでも得られるが、好ましくはバ
ルブ58の上流の導管235から得られる。典型的なエ
ゼクターは図3中に70に概略的に示されている。
【0060】ポンプ251と251’は必ずしも遠心ポ
ンプでなくともよく、チップと液体のスラリーを加圧
し、槽226の出口から蒸解罐11の入口へ移送するた
めに直接作用することができるスラリー移送装置であれ
ば、他のいかなる形のものでもよい。一例として、通常
採鉱産業で用いられるような固体ポンプが用いられ、た
とえば、プツマイスター社(Putmeister)に
より市販されている「KOS」固体ポンプのような二重
ピストン固体ポンプ、あるいは他の同様な従来のポンプ
装置が使用される。
【0061】図1と図2の先行技術「高圧フィーダー」
27の一つの機能は閉止バルブとして働き、供給装置の
いづれかが誤作動したり、故障したときに、装置そして
移送導管、たとえば図1の導管34と35中で起こり得
る圧力漏れを防ぐことである。本発明に従う供給システ
ム210においては、誤動作や故障によるそのような圧
力の漏れを防ぐための代替手段が提供される。たとえ
ば、図3は、加圧流がポンプ251と251’へ戻るこ
とを防ぐために、導管234中にある一方向(チェッ
ク)バルブ65を表わしている。さらに、従来の自動
(たとえば、ソレノイド作動)隔離バルブ66および6
7が、導管234および235中にそれぞれ配置され、
加圧された導管234、235を供給システム210の
残りの部分から隔離するようにする。一つの望ましい運
転の様式において、従来の圧力スイッチ68が、導管2
34中でポンプ251’の下流に配置される。圧力スイ
ッチ68はライン234中の圧力を検知するために用い
られ、圧力が予定された値からそれると、従来の調節器
69が自動的にバルブ66と67を閉じることにより、
蒸解罐11を供給システム210から隔離するようにす
る。これらのバルブは流れ方向センサーが導管234中
の逆流を検知したときに、自動的に閉じられる。
【0062】上記の圧力開放防止手段65〜69は望ま
しいが、他の配列のバルブ、センサー、検知器、警報
器、あるいは同様のものが、そのような配列が、蒸解罐
11の重大な放圧を防止する機能を適切に果たすかぎり
は、この圧力開放防止手段に含まれる。システム210
は好ましくは連続式蒸解罐11で用いられるが、これは
頂部入口を有する、他の垂直加圧式(普通、少なくとも
約10気圧ゲージ)処理槽、たとえば含浸槽あるいはバ
ッチ式蒸解罐でも用いられる。
【0063】図4は本発明のさらなる実施態様を示し、
この態様においては、チップを移送する概念が蒸解罐の
供給システムからパルプ工場の「木材置場」まで拡大さ
れている。図4は細砕セルロース繊維性材料をパルプ化
プロセスへ供給するためのシステム510を表わす。こ
れは、「木材置場」からシステム510へチップを導入
するためのサブシステム410、およびチップを処理
し、蒸解罐11へ供給するためのサブシステム310か
らなる。サブシステム310は、図3中に示されたシス
テム210と本質的に同じである。図4中の装置で、図
1〜3中にある装置と同一であるものは同じ参照番号に
より定義される。図1〜3中にある装置と同様である
か、あるいは同様の機能をはたす装置は、図1中にある
それらの参照番号に数字“3”を前置した参照番号を有
する。
【0064】従来のパルプ工場の「木材置場」は、上述
のように、様々な形でそれらの木材供給を受ける。普通
は、木材あるいはその他の細砕セルロス繊維性材料がチ
ップの様な形に転換され、そして屋外チップ置場あるい
はチップ貯蔵サイロ中に貯えられる。図4においてチッ
プ供給はチップ置場80として示されている。本発明の
望ましい態様においては、置場80あるいはその他のあ
る貯槽からのチップは、従来の手段、たとえばコンベヤ
ーあるいはフロントーエンド ローダー(図示せず)に
より移送され、そして20により槽81へ導入される。
この槽は「ダイアモンドバック」(登録商標)槽あるい
は他のいかなる従来の貯槽であってもよい。槽81は加
圧状態、たとえば0.1から5気圧で運転される。もし
槽が加圧状態で運転されるならば、ある形の圧力隔離装
置(図示せず)が、圧力の漏れを防ぐために槽の入口に
配置される。この装置は、アールストローム マシーナ
リー社により市販されている「低圧フィーダー」あるい
は「エアロックフィーダー」のような、星型隔離装置、
あるいは米国出願第08/713,431号明細書に記
載されたような封止容量をもつスクリュー型フィーダー
でよい。
【0065】液体、たとえば新規水、水蒸気、蒸解化学
薬品含有液体が槽81へ、一つあるいはそれ以上の導管
82を経由して導入され、液体とチップのスラリーを製
造し、槽81中で検知できる液体レベルを形成する。液
体のレベル、そしてチップのレベルを検知して調節する
手段を槽81内に設けてもよい。この液体は加熱された
液体、たとえば50から100℃の間の温度を有する熱
水あるいは水蒸気である。もし槽が加圧槽であるなら
ば、100℃以上の液体温度を用いることができる。本
質的ではないが、好ましくは、この液体は少なくともあ
る活性パルプ化化学薬品、たとえば水酸化ナトリウム
(NaOH)、硫化ナトリウム(Na2S)、ポリサル
ファイド、アントラキノンあるいはそれらの同等品又は
誘導体、あるいは界面活性剤、酵素あるいはキレート化
剤、あるいはこれらの組合わせを含むことができる。
【0066】槽81からスラリーが導管84を経由して
スラリーポンプ85の入口へ排出される。槽81からの
排出は、排出装置83(「ダイアモンドバック」(登録
商標)排出が用いられるならば、おそらく不要であろ
う)により補助される。導管84中のスラリーの流れは
導管82’を経由する液体の添加によっても補助され
る。導管82’は、液体レベルが導管84中にあり、槽
81中にはないように、液体を導入するための唯一の機
構である。ポンプ85は先に述べたいかなる型のスラリ
ーポンプ、たとえばウェムコ社やローレンス社のポンプ
あるいはそれらの同等品の他のいかなる形の固体やスラ
リー移送装置でもよい。ただ一つのポンプ85が示され
ているが、一つ以上のポンプや類似の装置がスラリーを
導管86を経由して槽321へ移送するために用いられ
る。導管86を経由するスラリー移送は、一つあるいは
それ以上の貯槽やサージタンク(図示せず)を含んでも
よい。好ましくは、一つあるいはそれ以上のポンプ85
は少なくとも一つの脱気能力をもつ装置を含み、望まし
くない空気や他のガスがスラリーから除かれるようにす
る。
【0067】ポンプ85から排出されたスラリーは導管
86を経由してサブシステム810へ移送される。サブ
システム810はサブシステム710の隣に、すなわち
サブシステム710の約30フィート以内に配置される
か、あるいはサブシステム710からかなりの距離に、
たとえばパルプ工場のレイアウトによって、0.5マイ
ルあるいはそれより遠くに、配置される。 それで導管
86は、サブシステム710とサブシステム810との
不確定な距離を表わすために一部点線表示されている。
【0068】導86内の圧力は、用いられるポンプや他
の移送装置の数、そしてスラリーが移送される高さと距
離に依存する。導管86内の圧力は約5psigから500
psig以上まで変化できる。
【0069】移送中に、チップはある形の処理、たとえ
ば脱気、あるいは液体、好ましくは先に述べたようなパ
ルプ化薬品を含む液体による含浸に付してもよい。スラ
リーは移送中に少なくとも一つの圧力変動に曝されて、
スラリーの圧力が最初の圧力から二番目のより高い圧力
へ、そして次に二番目の圧力より低い三番目の圧力へ変
動するようにしてもよい。米国特許第4,057,46
1号および4,743,338号明細書に記載されたよ
うに、チップと液体のスラリーの圧力を変動させること
は、チップの液体による含浸を改善する。この圧力の脈
動は、一組の直列の移送装置の出口圧力を変動させるこ
とにより、あるいはポンプ間のスラリーの調節された脱
圧力により達成される。
【0070】導管86中のスラリーは槽321の入口へ
導入される。図示された槽は処理、すなわち蒸気処理槽
であるが、これは貯槽、含浸槽、あるいは蒸解罐であっ
てもよい。導管86中の移送は普通、少なくともいくら
かの過剰の液体、すなわち処理あるいは貯蔵中には必要
とされないものを要求するので、ある形の脱水装置87
が移送装置と処理槽との間に配置される。一つの望まし
い脱水装置はアールストローム マシーナリー社により
市販されている「トップセパレーター」である。この
「トップセパレーター」は標準型あるいは「反転され
た」「トップセパレーター」である。この装置は、外部
の独立型装置でも、図示されたような処理槽に直接装着
されたものでもよい。好ましくは、スラリーから脱水装
置87により除去された液体が、槽81へ、あるいはポ
ンプあるいはポンプ類85の入口へ導管88を経由して
戻されて、チップをスラリー化することを補助する。装
置87を経て除去されたこの液体はパルプ工場内で必要
とされるどこででも使用できる。導管88中のこの液体
は、所望により熱交換器90中で、加熱され又は冷却さ
れ、そして一つあるいはそれ以上の従来の遠心液体ポン
プ89を用いて加圧される。導管88中の液体は導管8
2を経由して槽81へ導入され、導管82’を経由して
導管84中へ導入される。
【0071】図示された処理槽321は図3中に示され
た槽221と類似の蒸気処理槽であり、たとえば「ダイ
アモンドバック」(登録商標)蒸気処理槽である。供給
システム310は他方、図3中に示されたシステム21
0に類似している。たとえば、チップ供給システム41
0が蒸解罐供給システム310へ連結し、後者は蒸解罐
11へ連結している。図4のシステム310は単に、チ
ップ置場80からチップを蒸解罐11まで供給する全体
のシステム中の一つのシステムであるということに注意
されたい。このシステムは蒸解罐へ供給するために、一
つあるいはそれ以上のサブシステム310を含むことが
できる。
【0072】図5は、この発明のさらなる態様610を
表わし、これは図4中に示されたシステム510の拡張
である。システム610は三つのサブシステム710、
810そして910の組合わせである。サブシステム7
10は図4中のシステム410に類似している。図1か
ら図4までの中にある装置と実質的に同じである図5中
の装置は同じ番号で定義されている。
【0073】木材チップ20、あるいは他の細砕セルロ
ース繊維性材料が、チップ置場80から槽81へ、圧力
隔離して、あるいは圧力隔離せずに、導入される。槽8
1中のチップは、一つあるいはそれ以上の導管82によ
り導入される、水蒸気あるいは硫化水素のようなガス、
あるいは、水あるいは蒸解化学薬品を含む液体のような
液体により処理される。槽81はどのような型の槽でも
よいが、好ましくは上記のように「ダイアモンドバッ
ク」(登録商標)ビンである。処理されたチップは槽8
1から導管84中へ排出される。どのような型の排出機
構でも用いられるが、槽81からのチップの排出は、好
ましくは「ダイアモンドバック」(登録商標)ビンに特
徴である、機械的な攪拌や振動の助けなしに、行われ
る。導管84はどのような型のパイプあるいはシュート
でもよいが、好ましくは上記のような曲げられた「チッ
プチューブ」である。
【0074】導管84によりチップがスラリーポンプ8
5の入口へ導入されるが、このポンプは上記のようにウ
ェムコ社あるいはローレンス社により供給される型のも
のでよい。普通、スラリー化液体は好ましくは最初に導
管84中で、たとえば導管82’を用いて、チップへ導
入され、槽81あるいは導管84中に液体のレベルがつ
くられるようにする。導管82’を経由して導入された
液体は、水あるいは強度や収量向上添加剤を含む、ある
いは含まないクラフト液のような処理薬品含有液体であ
る。メイクアップ液体、たとえばこれらの化学薬品を含
む液体は普通、導管782を経由して添加される。
【0075】導管86中のスラリーはサブシステム81
0へ液体セパレーター887を経由して導入されるが、
このセパレーターは図4中に示された装置87と運転に
おいて類似である。セパレーター887を経由して除去
された液体は、導管88を経由してサブシステム710
へ戻されるか、あるいは導管888を経由してパルプ工
場中でどこででも使用される。もしも導管88を経由し
てサブシステム710へ戻されるならば、液体は導管7
88からの追加の液体あるいは化学薬品を添加され、導
管790を経由して間接熱交換器90により加熱され、
ポンプ89により加圧されたのち、導管82を経由して
槽81へ、あるいは導管82’を経由して導管84へ再
導入される。サブシステム710は図4中に示されたタ
ンク353に類似の液体貯蔵タンクを含むことができ
る。かくして、ヒーター90の使用および化学薬品添加
782あるいは788により、導管86を経由してサブ
システム710からサブシステム810へ移送される繊
維性材料のスラリーは、化学薬品で処理される間、所望
のいかなる温度にまででも加熱され得る。たとえば、導
管86中のスラリーが約90℃あるいはそれ以上まで、
アルカリあるいはサルファイドの存在下で加熱されるな
らば、いくらかの前処理が、スラリーのサブシステム8
10中への導入以前に、導管86中での滞留時間の間に
おこる。もちろん、より低い温度そして他の化学薬品
を、導管86中で使用してもよい。
【0076】セパレーター887により留められたチッ
プは第二処理槽821へ送られる。槽821は槽81と
類似の槽であるが、好ましくは高い円筒形の槽、たとえ
ば20から50フィート高さであり、その中で液体レベ
ル823が保持されるものがよい。ガス空間824がレ
ベル823の上方に保持される。第二処理槽821中で
なされる処理に依存して、槽821は大気圧下に保たれ
るか、あるいは加圧状態、たとえば0.2から10気圧
ゲージ(たとえば5気圧)に保たれる。第二処理槽82
1中の温度は、50℃から300℃まで変動させること
ができるが、普通は、約50℃から150℃の間であ
る。液体は一つあるいはそれ以上の導管822あるいは
860を経由して、第二処理槽821中へ導入される。
この液体は上記のような蒸解薬品あるいは添加薬品を含
む。これらの蒸解薬品あるいは添加薬品は、サブシステ
ム710中で導入されたものと同じでもよいし、異なっ
ていてもよい。たとえば、高濃度のサルファイドイオン
あるいは硫化度を有するクラフト蒸解液がサブシステム
710へ導入され、低濃度のサルファイドイオンあるい
は硫化度を有するクラフト蒸解液がサブシステム810
中のチップへ導入される。他の例では、ポリサルファイ
ド型添加剤がサブシステム710中のチップに導入さ
れ、そしてアントラキノン型添加剤がサブシステム81
0中に導入される。
【0077】第二処理槽821中の圧力は、圧力検知器
とコントローラー825により検知されて制御される。
過剰な圧力は導管826を経由して、たとえば従来の非
凝縮ガス(NCG)処理システムへ、あるいは前処理の
ため槽81へと開放される。加えて、圧力コントローラ
ー825は第二処理槽821中の圧力を調節するために
用いられ、米国特許第4,057,461号および第
4,743,338号明細書中に記載されたような圧力
脈動を引き起こすために圧力を変動させるようにするこ
とができる。
【0078】スラリーは第二処理槽821から導管85
0へ排出される。この排出は、「ダイアモンド」チップ
ビンにおけるように、攪拌や振動なしに行われるか、あ
るいは従来法のように攪拌や振動により行われる。導管
850によりスラリーがポンプ851の入口へ導入され
る。このポンプはポンプ85と類似するものであるが、
より高い圧力定格をもつ。追加の液体が導管854を経
由して導管850へ導入され、スラリーをポンプ851
へ導入することを補助する。ポンプ851から排出され
たスラリーは導管886を経由してサブシステム910
へ送られる。
【0079】導管886中のスラリーは液体セパレータ
ー987を用いてサブシステム910へ導入される。液
体セパレーター987は装置887と装置87(図4)
と類似のものである。装置987から除去された液体は
導管911によりサブシステム810へ戻されるか、あ
るいは導管988を経由してパルプ工場内のどこででも
使用される。もしも導管911を経由してサブシステム
810へ戻されるならば、液体は導管912を経由して
追加の液体あるいは化学薬品を加えられ、導管891を
経由して間接熱交換器890により加熱され、ポンプ8
89により加圧されたのち、導管822や860を経由
して第二処理槽821へ、あるいは導管854を経由し
て導管850へ再導入される。導管911中の液体をた
とえば導管88や82との共通連結を経由して、サブシ
ステム710へ導入してもよい。サブシステム810は
図4に示されたタンク353に類似の液体貯蔵タンクを
含んでもよい。かくして加熱器890の使用および化学
薬品添加912により、導管886を経由してサブシス
テム810からサブシステム910へ移送された繊維性
材料のスラリーが、化学薬品で処理される間に所望の温
度まで加熱される。たとえば、導管886中のスラリー
が、アルカリまたはサルファイドの存在下に、約90℃
あるいはそれ以上に加熱されるならば、スラリーをサブ
システム910へ導入する以前に、導管886中での滞
留時間の間に、繊維性材料のある程度の前処理がおこ
る。もちろん、より低い温度そして他の化学薬品を使用
することもできる。
【0080】セパレーター987により留められたチッ
プは第一処理槽921へ送られる。この槽は、槽81に
類似であるか、第二処理槽821に類似な高い槽である
か、あるいは図4の槽321に類似の槽であってもよ
い。第一処理槽921は第一処理槽921中で実施され
る処理に依存して、大気圧下に保持されるか、あるいは
加圧状態(たとえば、0.2から10気圧ゲージ、好ま
しくは0.5から5気圧ゲージ圧力)に保持される。
一処理槽921中の温度は50℃から300℃まで変動
させることができるが、普通は約50℃と150℃の間
であり、好ましくは約80℃と120℃の間である。液
体が一つあるいはそれ以上の導管922あるいは960
を経由して第一処理槽921へ導入される。導入された
液体は上記のような蒸解薬品や添加剤を含有してもよ
い。これらの蒸解薬品や添加剤はサブシステム710あ
るいは810中で導入された薬品と同じであっても、又
異なってもよい。たとえば高濃度のサルファイドイオン
あるいは硫化度を有するクラフト蒸解液がサブシステム
810へ導入され、低濃度のサルファイドイオンあるい
は硫化度を有するクラフト蒸解液がサブシステム910
中のチップへ導入される。他の例では、ポリサルファイ
ド型添加剤がサブシステム710においてチップに導入
され、アントラキノン型添加剤がサブシステム810に
おいて導入され、そしてクラフト白液がサブシステム9
10においてチップへ導入される。これら液体の各々
は、液体セパレーター887および987により各々か
ら分離される。
【0081】スラリーは第一処理槽921から導管95
0へ排出される。この排出は、「ダイアモンドバック」
(登録商標)チップビンにおけるような排出を用いて攪
拌や振動なしに行われるか、あるいは従来法のように攪
拌や振動により補助される。導管950によりスラリー
がポンプ951の入口へ導入される。このポンプはポン
プ85および851に類似しているが、普通はより高い
圧力定格をもつ。追加の液体が導管950へ導管960
を経由して導入され、ポンプ951へスラリーを導入す
ることを補助する。ポンプ951から排出されたスラリ
ーは、導管986を経由して更なる処理へ、たとえば蒸
解罐(すなわち、連続式又はバッチ式蒸解罐)へ送ら
れ、あるいは、サブシステム810や910に類似のサ
ブシステムへ、あるいは図4のサブシステム310中の
さらなる処理へと送られる。しかしながら、サブシステ
ム710、810そして910中で行われた処理は、導
管950中で本質的に十分に蒸解されたパルプスラリー
を調製するために十分であり、したがってさらにパルプ
化を実施する必要はない。導管950中のパルプは直
接、洗浄および/または漂白へと送られる。
【0082】サブシステム310、810および910
におけるように、過剰な液体が導管913を経由してサ
ブシステム910へ戻される。液体は導管914経由の
追加の液体あるいは化学薬品を加えられ、導管991を
経由して間接熱交換器990により加熱され、ポンプ9
89により加圧されるたのち、導管922を経由して槽
921へ、あるいは導管960を経由して導管950へ
再導入される。導管913中の液体を、たとえば導管8
8や82との共通連結(図示せず)を経由して、あるい
は導管911や822との共通連結、あるいは同様の導
管を経由して、サブシステム710あるいは810へ導
入することもできる。サブシステム910は、図4に示
されたタンク353に類似の液体貯蔵タンクを含んでも
よい。
【0083】かくして加熱器990の使用および化学薬
品添加914により、サブシステム910から導管98
6を経由して次のサブシステムあるいは蒸解罐へ、移送
された繊維性材料のスラリーが、化学薬品で処理される
間に所望の温度まで加熱される。たとえば、導管986
中のスラリーが、アルカリまたはサルファイドの存在下
に、約90℃あるいはそれ以上に加熱されるならば、ス
ラリーを次の処理槽、たとえば図1と図2の蒸解罐11
へ導入する以前に、導管986中での滞留時間の間に、
チップのある程度の前処理がおこる。もちろん、より低
いあるいはより高い温度、そして他の化学薬品を導管9
86中で使用することができる。
【0084】間接熱交換器90、890、990には、
それら自身の個別の熱源、たとえば水蒸気や熱水あるい
は通常排出される溶出液の個別の熱源を供給してもよい
が、間接熱交換器90、890、990には、共通の熱
源915を供給してもよい。熱源915は、たとえば熱
溶出液あるいは水蒸気(低、中あるいは高圧蒸気)でよ
く、熱交換器990へ導入され、そして余剰の熱は導管
992を経由して熱交換器890へ送られる。熱交換器
890からの余剰の熱は導管892を経由して熱交換器
90へ送られる。導管92中にさらに余剰の熱があれ
ば、システム710、810または910中あるいは工
場内のどこかで使用されるか、あるいは廃棄される。た
とえば、導管92中の液体およびそれがもつ余剰熱が、
導管82や822を経由して槽81や第二処理槽821
へ導入され、有効なエネルギーができるかぎり回収さ
れ、再利用されるようにする。
【0085】図5に示されたようなシステム610を用
いて、処理液の向流の流れが各システム間に確立され
る。 たとえば、上流の処理からの液体が、導管913
を経由してサブシステム910へ戻され、サブシステム
910からの液体は、導管911を経由してサブシステ
ム810へ戻され、サブシステム810からの液体は、
導管88を経由してサブシステム710へ戻される。さ
らに、これらの液体のいくらかあるいは全てが、導管8
88と988とを経由して除去され、そしてどこかで再
利用される。
【0086】788、912および914における化学
薬品添加は、好ましくは水酸化ナトリウム、硫化ナトリ
ウム;ポリサルファイド、アントラキノンあるいはそれ
らの同等品や誘導体;界面活性剤、酵素、あるいはキレ
ート化剤;あるいはこれらの組合わせである。たとえ
ば、異なる処理化学薬品が788、912および914
の各々において添加され、788、912および914
の場所の各々において、異なった処理が行われるように
する。たとえば、ポリサルファイドが788で添加さ
れ、アントラキノンが912で、そしてキレート化剤と
酵素が914で添加される。788、912および91
4における導管はかならずしも図5中に表わされた位置
に置く必要はなく、移送と同時に含浸や他の前処理を促
進するいかなる都合のよい位置に置くこともできる。た
とえば、ライン788、912および914は、それぞ
れ、熱交換器90、890、990の前のライン79
0、891、991へ設けることができる。
【0087】図6は、発明に従う方法を実施するため
の、本発明に従う他の装置を図解して表わしたものであ
る。図6のシステムを利用して、細砕セルロース繊維性
材料のスラリー(通常、約5〜20%のコンシステンシ
ーを有する)が、パルプ工場内の繊維ライン(木材置場
から蒸解罐まで)内のいかなる場所においても、直列の
間歇的ブースターポンプにより移送される。各々のポン
プは、あるステーション(処理槽)に連結され、そして
固体/液体セパレーターが各ステーションに連結され
(普通は従来の固体/液体セパレーターがステーション
の頂部にある)、液体の流れあるいは循環を隔離するよ
うにする。含浸あるいは他の前処理が、繊維性材料の移
動の間に、循環ライン(すなわち、一つのポンプからそ
の連結するステーションまで)中で、同時に遂行され、
そしてラインは非常に長くつくることができて(たとえ
ば、100ヤード以上、約半マイルまで)、その前処理
そして含浸を促進するようにされる。好ましくは熱交換
器が戻りラインで利用され、そして脱気が、一つの、一
つ以上の、あるいはすべての移送ステーションにおいて
実施される。エゼクター1022がフラッシュタンクお
よび/またはコントロールバルブの代わりに用いられ、
それを通して液体が除去され、圧力が低下させられる。
さらに、加圧された脈動作用がポンプとステーションの
形態に関連しており、ポンプはスラリーを少なくとも5
気圧(普通は少なくとも約10気圧)まで加圧する。多
種の処理化学薬品が、好ましくはポンプの上流に添加さ
れて利用されるが、これらの薬品には、水酸化ナトリウ
ム、硫化ナトリウム;ポリサルファイド、アントラキノ
ンあるいはそれらの同等品や誘導体;界面活性剤、酵
素、あるいはキレート化剤;あるいはこれらの組合わせ
が、含まれる。
【0088】チップスラリー1000はいかなる従来方
法(熱水蒸気スラリー化によるものを含む)によってで
も形成され、第一、第二そして第三ブースターポンプ1
001、1002そして1003が直列に連結される。
ポンプ1001〜1003は、ステーション(槽)10
04、1005、1006にそれぞれ連結される。好ま
しくは、各ステーション1004〜1006は、それと
連結された液体/固体セパレーターを有する。図6に表
わされた実施態様において、セパレーター1007、1
008、1009が、ステーション(処理槽)の各々の
頂部に設けられているが、セパレーターは、槽の底部を
含めて他の位置に置くこともできる。
【0089】好ましくは化学薬品は、ポンプ1001〜
1003の各々の上流のような、システム中のいくつか
の異なる位置において、スラリーへ添加される。これは
図6中で1010、1011そして1012の点での化
学薬品添加として図解して表わされている。同一のある
いは異なる化学薬品が、1010〜1012の各点にお
いて添加される。好ましくは、少なくともいくらかの化
学薬品は、水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム;ポリサ
ルファイド、アントラキノンあるいはそれらの同等品や
誘導体;界面活性剤、酵素、あるいはキレート化剤;あ
るいはこれらの組合わせ、を含む。図6に実際に示した
態様においては、化学薬品添加1012はアントラキノ
ン(AQ)添加白液を含む(たとえば槽1006が連続
式蒸解罐である)。
【0090】図5で表わされたような循環ラインを確立
する代わりに、図6の実施態様では循環がより望ましい
形で提供され、細砕セルロース繊維性材料と液体の擬似
的な向流の流れをつくるようにされる。図6は三つのス
テーションを表わしているが、いくつのステーションを
設けてもよい。図6の態様において、セパレータ100
7から除去されたライン1013中の液体は、工場内の
どこででも使用され、あるいは再利用のため処理され
る。セパレーター1008から除去された液体はライン
1014中でポンプ1001の上流点へ送られる(たと
えば、これはバルブ1015により、スラリーステーシ
ョン1000へ、あるいはポンプ1001の供給側へ転
換される)。一方第三のセパレーター1009により分
離された液体はライン1016中でポンプ1002の上
流へ循環されるが、たとえば、バルブ1017により、
第一ステーション1004、および/またはポンプ10
02のすぐ上流へ転換される。給源1012からの新規
の蒸解液が、槽1005の底部へ、あるいはポンプ10
03の取入れ口へ添加される。
【0091】還流ライン1014、1016中で、従来
の間接熱交換器1018、1019が設置され、これら
はその中の液体の温度を少なくとも5℃変化させる。図
示された態様においては、液体は加熱されるが、ある場
合には、加熱される代わりに冷却される。間接熱交換器
1020は化学薬品添加1012と関連させてもよい。
【0092】液体は第三ステーション1006(これは
蒸解罐であり、たとえば黒液)から、フラッシュタンク
そして/またはコントロールバルブを通すよりもむし
ろ、従来のエゼクター1022を通して送ることができ
る。各々のポンプ1001〜1003は好ましくはスラ
リーを少なくとも5気圧(普通は少なくとも約10気
圧)の圧力まで加圧する。
【0093】脱気は、一つ、一つ以上あるいは全てのス
テーション1004〜1006で行われ得る。これは、
図6でガス除去ライン1023〜1025により図示さ
れている。脱気は、セパレーター1007〜1009、
入口ライン、あるいは類似のものに連結された従来の脱
気装置により行われる。
【0094】この発明の最も広い面においては、多段階
の移送および細砕セルロース繊維性材料の処理を、熱エ
ネルギーを含むエネルギーの経済的な回収そして再利用
とともに行うことができるシステムおよび方法が提供さ
れた。
【0095】本発明を、最も実用的であり望ましい態様
であると現在考えられるものに関連して記述されたが、
本発明は開示された態様に限定されず、添付された請求
の範囲の概念範囲内に含まれる種々の修正および均等な
改変を含むものであることを理解するべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 細砕セルローズ繊維性材料のスラリーを連続
式蒸解罐へ供給するための典型的な先行技術システムを
表わす概略図である。
【図2】 細砕セルローズ繊維性材料のスラリーを連続
式蒸解罐へ供給するための他の先行技術システムを表わ
す概略図である。
【図3】 本発明に従って、細砕セルローズ繊維性材料
のスラリーを連続式蒸解罐へ供給するための一つの典型
的な実施態様を表わす概略図である。
【図4】 本発明に従うシステムの他の実施態様を表わ
す概略図である。
【図5】 本発明に従うシステムの他の実施態様を表わ
す概略図である。
【図6】 本発明に従う方法を実施するために用いられ
る他のシステムのダイアグラムである。
【符号の説明】
21、121、221、321…蒸気処理槽、22…水
蒸気導管、23、123、223、323…計量装置、
24、224、324…圧力隔離装置、25…水平式蒸
気処理槽、26、126、226、326…シュート、
226’、326’…薬液導管、37、237…砂分離
器、11…蒸解罐、12、14…液体セパレーター、2
51、251’、351、351’、851、951…
スラリーポンプ、253、353…液体タンク、58…
圧力調節バルブ、59…圧力検知器、62、64、65
…ポンプ(チェックバルブ)、66、67…圧力隔離バ
ルブ、68…圧力スイッチ、69…圧力コントローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブルーノ エス.マルコシア アメリカ合衆国、12804 ニューヨーク 州、クウィーンスバリー、エリザベス レーン 39 (72)発明者 ロルフ シー.ライハム アメリカ合衆国、30174 ジョージア州、 スワニー、オーバーベント トレイル 5170 (72)発明者 アーウィン ディー.フンク アメリカ合衆国、12804 ニューヨーク 州、クウィーンスバリー、トウィックウ ッド レーン 17 (56)参考文献 特開 平8−296184(JP,A) 特表 平10−501856(JP,A) 特表 平9−509231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 1/00 - 11/14

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材チップを処理槽の頂部へ供給する方
    法であって、次の工程、すなわち、 (a)木材チップを蒸気処理し、これから空気を除去
    し、かつ木材チップを加熱する工程、 (b)木材チップを蒸解液でスラリー化して、液体と木
    材チップのスラリーを調製する工程、 (c)スラリーを、処理槽の頂部から少なくとも30フ
    ィート(9.14メートル)下方の位置で、一つまたは
    それ以上の高圧スラリーポンプによるスラリーへの作用
    により、加圧処理し、そして加圧された木材チップを処
    理槽の頂部へ移送する工程、および、 (d)工程(c)中の移送工程の実施の間、木材チップ
    を、水酸化ナトリウム、硫ナトリウム、ポリサルファ
    イド、アントラキノン、あるいはそれらの誘導体;界面
    活性剤、酵素、キレート化剤;あるいはこれらを組合わ
    せたものにより処理する工程、を含むことを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、処理槽
    が連続式蒸解罐の上流にあり、そして工程(c)が処理
    槽の上流において実施されることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、処理槽
    の以前であり工程(a)と(b)の実質的に直後にスラ
    リーを、蒸解罐の頂部から少なくとも30フィート
    (9.14メートル)下方の位置で加圧処理する工程
    (e)をさらに含むことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の方法において、処理槽
    が、第一処理槽および、第一処理槽の上流で、工程
    (a)が実施される場所の下流にある第二処理槽を含む
    こと、および、第一処理槽から除去された液体を第二処
    理槽に戻し、液体を第二処理槽に戻す間に液体の温度を
    調節する工程を含むことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法において、第一処
    理槽からの液体の除去工程が第一処理槽の頂部で行われ
    ることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の方法において、処理槽
    の下流からの液体を処理槽へ戻し、戻す液体の温度を調
    節する工程を含むことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法において、液体の
    温度を調節する上記工程が、液体を間接熱交換器を通過
    させることにより行われることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の方法において、第一処
    理槽の頂部においてスラリーから分離された液体を、ス
    ラリーを第一処理槽へ移送するためにスラリーを加圧す
    る一つあるいはそれ以上のスラリーポンプへ戻し、そし
    て除去された液体の温度を再循環中に調節する工程を含
    むことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の方法において、工程
    (c)の加圧処理を少なくとも5気圧ゲージまでで行う
    ことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法において、処理
    槽が一つあるいはそれ以上のバッチ式蒸解罐の上流にあ
    り、そして工程(c)が処理槽の下流において実施され
    ることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の方法において、工程
    (c)が、第一と第二の直列に連結されたポンプによっ
    てスラリーを加圧することにより実施されることを特徴
    とする方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも第一と第二の直列に連結さ
    れたポンプ、および各々固体/液体セパレーターをもつ
    少なくとも第一と第二の直列にあるステーションとを用
    いて、細砕セルロース繊維性材料を処理する方法におい
    て、次の工程、 すなわち、 (a)直列に連結されたポンプを用いて、細砕セルロー
    ス繊維性材料のスラリーをポンプ移送する工程、 (b)各々の前記ステーションにおいてスラリーからい
    くらかの液体を分離し、液体循環流とスラリー流を隔離
    し、少なくとも一つのステーションから除去された液体
    を一つのポンプの上流へ再循環するようにする工程、お
    よび、 (c)水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム;ポリサルフ
    ァイド、アントラキノン、あるいはそれらの誘導体;界
    面活性剤、酵素、あるいはキレート化剤;あるいはこれ
    らを組合わせたもの;からなる群から選ばれた活性パル
    プ化化学薬品を少なくとも含む活性パルプ化化学薬品を
    各ポンプのスラリー上流へ添加し、繊維性材料の前処理
    を、各ポンプから各ステーションへの繊維性材料の移送
    中に行う工程、を含むことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法において、少
    なくとも一つのステーションにおいてスラリーを脱気す
    る工程を含むことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の方法において、少
    なくとも第一、第二および第三の直列連結ポンプおよび
    ステーションが設置され、さらに、(d)第三のステー
    ションから除去された液体を、第二のポンプの上流位置
    へ循環する工程、および(e)第二のステーションから
    除去された液体を、第一のポンプの上流位置へ循環する
    工程を含むことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の方法において、工
    程(d)が第一のステーションの下流で実施されること
    を特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の方法において、工
    程(d)および(e)の少なくとも一つの実施中に除去
    された液体を、熱交換器を通過させ、その温度を少なく
    とも5℃変化させるようにする工程を含むことを特徴と
    する方法。
  17. 【請求項17】 請求項12に記載の方法において、工
    程(c)が、水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム;ポリ
    サルファイド、アントラキノン、あるいはそれらの誘導
    体;界面活性剤、酵素、あるいはキレート化剤;からな
    る群から選ばれた一種の異なる活性パルプ化化学薬品あ
    るいは前記活性パルプ化化学薬品を組み合せたものを各
    ポンプの上流に添加し、スラリー材料の異なった処理
    が、各ポンプからその連結されたステーションへのスラ
    リーの移送中に行われるようにすることにより実施され
    ることを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 請求項12に記載の方法において、工
    程(a)が、スラリーを少なくとも5気圧の圧力まで加
    圧することにより実施されることを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 請求項12に記載の方法において、フ
    ラッシュタンクあるいはコントロールバルブの代わりに
    エゼクターを用いて、液体を複数のステーションの少な
    くとも一つのステーションから除去し、圧力を低下させ
    る工程を含むことを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 請求項12に記載の方法において、細
    砕セルロース繊維性材料が木材チップであり;工程
    (a)の前にさらに(d)木材チップを蒸気処理し、こ
    れから空気を除去し、かつ木材チップを加熱する工程;
    (e)木材チップを蒸解液でスラリー化して、液体と木
    材チップのスラリーを調製する工程を含み;および工程
    (c)が、ポリサルファイド、アントラキノン、あるい
    はそれらの誘導体、界面活性剤、酵素、キレート化剤あ
    るいはこれらを組合わせたものを添加することにより実
    施されることを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 少なくとも第一と第二の直列に連結さ
    れたポンプ、および各々固体/液体セパレーターをもつ
    少なくとも第一と第二の直列にあるステーションとを用
    いて、細砕セルロース繊維性材料を処理する方法におい
    て、次の工程、すなわち、 (a)直列に連結されたポンプを用いて、細砕セルロー
    ス繊維性材料のスラリーをポンプ移送する工程、 (b)各々の前記ステーションにおいてスラリーからい
    くらかの液体を分離し、液体循環流とスラリー流を隔離
    し、少なくとも一つのステーションから除去された液体
    を一つのポンプの上流へ再循環するようにする工程
    よび (c)水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム;ポリサルフ
    ァイド、アントラキノン、あるいはそれらの誘導体;界
    面活性剤、酵素、あるいはキレート化剤;あるいはこれ
    らを組合わせたもの;からなる群から選ばれた活性パル
    プ化化学薬品を少なくとも含む活性パルプ化化学薬品
    少なくとも一つのポンプのスラリー上流へ添加し、繊維
    性材料の前処理を、前記ポンプからその連結されたステ
    ーションへの繊維性材料の移送中に行う工程、および (d)第二のステーションから除去された液体を第一の
    ポンプの上流位置へ循環する工程、を含むことを特徴と
    する方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の方法において、少
    なくとも第一、第二、そして第三の直列連結ポンプおよ
    びステーションを用いること、および第三ステーション
    から除去された液体を、第二ポンプの上流位置へ循環す
    る工程(e)を含むことを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の方法において、工
    程(d)および(e)のうち少なくとも一つの実施中に
    除去された液体を、熱交換器を通過させて、液体の温度
    を少なくとも5℃変化させるようにする工程を含むこと
    を特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 請求項22に記載の方法において、工
    程(c)が、水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム;ポリ
    サルファイド、アントラキノン、あるいはそれらの誘導
    体;界面活性剤、酵素あるいはキレート化剤;からなる
    群から選ばれた一種の異なる活性パルプ化化学薬品ある
    いは前記活性パルプ化化学薬品を組み合せたものを各ポ
    ンプの上流に添加することにより実施され、スラリー材
    料の異なった処理が、各ポンプからその連結されたステ
    ーションへの移送中におこるようにすること、および工
    程(a)が、スラリーを少なくとも5気圧の圧力まで加
    圧することにより実施されること、を特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 請求項22に記載の方法において、工
    程(e)が第一ステーションの下流で実施されることを
    特徴とする方法。
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