JP3494918B2 - レーザ装置 - Google Patents
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Description
装置(solid state laser) に関し、詳しくはマイクロシ
リンダ形(微細筒形)(micro-cylinder)固体レーザ装
置に関する。
って、一方では科学及び医療面から他方は光通信及びC
Dプレイヤにわたる広範囲の用途において光学を革命的
に進歩させて来た。レーザ装置は、2個の基本構成要素
である活性領域(active region)と光共振器(optical
resonator) とからなる。エネルギー源によって適切
にポンピング(励起)されると、活性領域は、活性領域
の材料又はその構造によって定まる中心波長で光を生成
する。
導放出のための光帰還(optical feedback)状態を生成
するもので、誘導放出レーザ光の特性(例えば光パワ
ー、ビーム指向性、及びスペクトル特性)に影響を与え
る。又、共振器によって、レーザ装置の物理的な外形、
例えば、大きさ及び形状、が定まる。
い易い種類である半導体レーザ装置は一般に、劈開面結
晶ファセット(ファブリ-ペロー空洞)(cleaved cryst
al facets (Fabry-Perot cavities))、 エッチングさ
れた分布帰還(DFB)格子(distributed feedback
(DFB) gratings)、エッチングされた分布ブラグ反射器
(distributed Bragg reflectors (DBRs))、又はこれ
らの適切な組合せ、の形で構成した共振器ミラーを用い
る。
性領域の容積を削減するために共振器ミラーの反射率
(reflectivity)を増加させることが望ましい。これら
の必要事項を満足させることにより、所要ポンピングエ
ネルギーが減少し、レーザの実装密度能力(packing de
nsity capability)(例えば、アレイ又は光ICにおけ
る)が増大する。
発、特に、比較的最近の新設計のマイクロディスク形レ
ーザ(microdisk lasers)でのこのようなミラーの開発
において、顕著な進歩が見られている。これらのレーザ
は、1に極めて近いミラー反射率を達成するために全内
反射(total internal reflection) を利用するレーザ
であって、円形対称形の(circularly symmetric)(例
えば、筒形(cylindrical) 又はディスク状(disk-lik
e)) 共振器に基づくものである。
ャラリ(ささやき回廊)」(whispering gallery = W
G) モードとして知られるモード(以下、WGモー
ド)におけるレーザ発光をサポートする。これについて
は文献(S.L.McCall et al., Appl. Phys. Lett., Vol.
60, No.3, pp.289-291 (1992))を参照されたい。ここ
に本文献を本出願の引用文献とする。
ように、WGモードにおいては、光は共振器の、湾曲し
た筒形境界の近くに位置するそのモードでの経路(モー
ドパス)(modal path)に沿って周回し、全内反射の臨
界角よりも常に大きな入射角で共振器の壁から反射され
る。こうして、周回光(circulating light) は、境界
を通しての過渡的な漏れ(evanescent leakage)(すな
わちトンネリング(tunneling)) と壁表面の粗さに基
づく散乱とによる極く僅かな光損失があるだけで、それ
以外は周回光のほぼ全てが共振器内に閉じこめられる。
界への入射角と、共振器内での回転(周回)の向き(se
nse) とに関する。具体的には、入射角χが一定に保た
れる(保存される)。すなわち、WGモードにおける境
界への入射角は常に、sinχ≧1/nとなるような同
一角度である。そして特定のモードパスに沿って伝搬す
る光線の回転の向きは時間的に一定であり、空間的に固
定である。例えば、与えられたモードパスに沿って時計
回り又は反時計回りであり、時間によってその回転の向
きが変化することがない。
l et al., Optical Processes in Microcavities, R.K.
Chang et al., Eds. (World Scientific Publishers,
Singapore, 1995), Ch. 11 entitled Chaotic Light: A
Theory of Asymmetric Resonant Cavities)(以下、
文献(Noeckel 95) と略称)を参照されたい。ここに
本文献を本出願の引用文献とする。
基づくマイクロディスク形レーザの重大な欠点は、共振
器のQ値が高いため出力パワーが比較的低いこと(中赤
外線量子カスケード(mid-infrared quantum cascade)
マイクロディスク形レーザに対して1μWの範囲内)及
び円形対称形であるため発光出力に指向性(directiona
lity)のないことである。したがって本技術分野におい
て、比較的高い出力パワーと出力ビームの指向性とが得
られるマイクロディスク形レーザの設計手法が求められ
ている。
材料(n≦2)で形成されたWGモード共振器について
の最近の理論的研究が指向性発光の問題を扱っている。
e, Vol.385, No.6611, pp.45-47 (1997))(以下、文献
(Noeckel 97) と略称)、(J.U. Noeckel et al., Op
t. Lett., Vol.21, No.19, pp.1609-1611 (1996) )
(以下、文献(Noeckel 96) と略称)及び(J.U. Noec
kel et al., Opt. Lett., Vol.19, No.21, pp.1693-169
5(1994) )(以下、文献(Noeckel 94) と略称)を参
照されたい。ここにこれら全文献及び上記文献(Noecke
l 95)を本出願の引用文献とする。
(asymmetric resonant cavities)(ARC)の共振器
で、これらの共振器は、円筒形(circular cylindrica
l)(又は球形)対称形を少し(すなわち弱く)変形さ
せたWG共振器である。これら変形共振器(deformed r
esonator)の光線ダイナミックス(ray dynamics)は、
総論として、部分的に又は完全にカオス的(chaotic)
である(上記文献(Noeckel 95)を参照)。
経路(ray trajectories)(すなわち、与えられたモー
ドに対応する軌道又はモードパス)の大きな部分につい
て、元の光線から極く僅か(最少量)でも発射条件(la
unch conditions) (すなわち、始点及び発射角)の異
なるような次の光線の飛翔経路は、元の光線の発射条件
から予測することが不可能である。
形の種類は、円形境界を四極型変形(quadrupolar defo
rmation) させた2次元凸形(convex)共振器で、極座
標(r,φ)(polar coordinates) によって次の式で表
される。 r(φ)∝(1 + εcos2φ) (1) ここに、εは変形パラメータである。式(1)は、φ=
0゜が最大曲率の方向に対応し、変形断面の主軸(長
軸)に平行な向きであるような座標系を間接的に定め
る。
ドでは、比較的低い屈折率の材料(n<2、例えば、ガ
ラスファイバ又は筒形ダイ・ジェット(cylindrical dy
e jets))において指向性レーザ発光が見られる(上記
文献(Noeckel 96)を参照)。指向性発光の原点は上記
文献(Noeckel 97)に見出される。
WGモードにおける光線の入射角が時間とともに変動
し、平均で増大する。結局、当初全内反射によって閉じ
こめられた光線が、臨界角よりも小さい角度で境界に入
射し、屈折によって漏出(escape)する。発光の方向は
原則的には、変形パラメータを適切に選択することによ
って制御できる。
折率の材料(例えば、III-V族化合物半導体レーザで一
般的なn>3.3)に付随する効果については考慮して
いない。特に、半導体のマイクロディスク形レーザにお
いてどのようにして高出力パワーを得るかについて述べ
ていない。
ば、固体レーザ装置が、湾曲した境界を有する筒形共振
器と;共振器内に位置するとともに、適切にポンピング
されたときに誘導放出レーザ光を生成する、活性領域と
からなる。共振器の有効屈折率は、少なくとも1個の秤
動モードをサポートするのに十分な高い値(n>2、そ
して一般に>3)を有し、又、共振器の、湾曲した境界
(すなわち、関連する断面)が、少なくとも1個の秤動
モードをサポートするのに十分なように円形形状から変
形した形状を有する。
の回転の向きが一定でない(すなわち保存されない)こ
とと、モードパスが共振器の境界の近辺に閉じこめられ
ないこととを特徴とするモードである。秤動モードで
は、代わりに、モードパスに沿っての伝搬の方向が、時
間とともに反転し、したがって回転の向きが時計回りか
ら反時計回りへと逆転する。更に、秤動モードは、光線
が、共振器の中央領域を通る飛翔経路に沿って伝播す
る。
ed)秤動モード(簡単に、V形モード)又はボウタイ
(蝶ネクタイ)形(bow-tie) 秤動モード(簡単に、ボ
ウタイ形モード)があるが、現在のところ後者が比較的
高パワーの指向性出力を生成するので望ましい。本発明
をIII-V族化合物半導体マイクロシリンダ形レーザ装置
に適用して実現した量子カスケード・レーザ装置におい
ては、円形対称形の共振器を有する従来の半導体、中赤
外線、量子カスケード・マイクロディスク形レーザ装置
に比べて、高指向性の発光出力及び3桁増の光出力パワ
ーの両方が実証された。
ラメータの範囲がほぼ 0.12≦ε≦0.2 である扁平
四極型変形(flattened quadrupolar deformation) に
よってほぼ定義される非対称共振空洞によってサポート
されるボウタイ形モードで作動した。この変形を定める
変形関数は、極座標を用いて次の式で与えられる。 r(φ)∝(1 + 2εcos2φ)1/2 (2) しかし、双極型(dipolar)、 膨出四極型(bulging qu
adrupolar) 又は八極型(octapolar) のような他の形
状の変形も、秤動モードの生成に有用である。
に基づく固体レーザ装置としての、固体でマイクロシリ
ンダ形のレーザ装置10(solid state, micro-cylinde
r laser) (又は簡単に、レーザ)が、支持用の受台1
4上に配置された筒形の本体12からなる。活性領域1
2.1 が本体内に内蔵される。
領域が、中心波長において誘導放出レーザ光を生成す
る。この中心波長は、活性領域の材料のバンドギャップ
(bandgap)(禁止帯幅) によって定まり(例えば、半
導体ダイオードレーザにおいて)、又は活性領域の構造
の量子閉じこめ特性によって定まる(例えば、半導体量
子カスケード・レーザにおいて)。
及びIV-VI 族の化合物半導体材料が含まれる。しか
し、活性領域材料は、半導体に限定されるものではな
く、他の比較的高い屈折率の固体材料でもよい。
2上)及び符号18(受台14上)からなる1対の電極
を有するように図示され、これらの電極を介して接続さ
れた電圧源(図示しない)によって供給される電流を用
いて活性領域がポンピングされるように構成されてい
る。しかし、技術的に知られている他のポンピング形
式、例えば光ポンピング、も利用でき、その場合には、
電極を省略し又はポンピング光に対して透明にすること
になる。
ダ形レーザにおいて、活性領域は、上側に電極16を形
成した上部クラッド領域(cladding region)12.2
と、受台14上に配置された下部クラッド領域12.3
との間に配置される。クラッド領域は概して、活性領域
よりも低い屈折率を有し、これにより、レーザ発光モー
ドのエネルギーの殆どを活性領域に閉じこめる役をす
る。すなわち、光強度がクラッド領域において指数関数
的に減少する。
界、又は少なくとも活性領域 12.1の境界が筒形空洞
の共振器を形成し、その共振器が円形形状から十分に変
形された形状を有するように、又その共振器の有効屈折
率が十分に高いように構成され、その結果、その共振器
が少なくとも1個の秤動モード(例えば、図8(C)及
び図8(D)にそれぞれ示すようなV形モード及びボウ
タイ形モード)をサポートし、指向性のある出力光ビー
ムが得られる。
導放出光が貫入(penetrate) する本体12の各領域、
そしてもし放出光が本体12の外部へ顕著に貫入する場
合には周囲の空気(n=1)及び/又は基板をも考慮に
入れた屈折率である。例えば、もし本体12が、光を本
体12内に強度に閉じこめる固体導波路からなる場合、
有効屈折率は本質的に、活性領域及びクラッド領域を構
成する諸層の屈折率の平均となろう(例えば、III-V族
化合物半導体に対してはn≒3.5)。
したがって光が空気中に貫入する場合には、有効屈折率
はより低い値となる。後者の場合の例示説明が文献(C.
Gmachl et al., IEEE J. Quantum Electron., Vol. 3
3, No. 9, pp. 1567-1573 (1997)) に見られる。ここ
に本文献を本出願の引用文献とする。
動するように設計されたIII-V族化合物半導体、マイク
ロディスク形、量子カスケード・レーザが述べられてい
る。活性領域(n≒2)が狭幅の受台上に搭載された薄
い(2μm)、クラッド領域のないディスク形であった
ため、誘導放出光が周囲の空気中に顕著に貫入し、有効
屈折率が約2.54 に減少した。
定義される単純な四極型、式(2)によって定義される
扁平四極型、及び次の式(3)においてk>1(例え
ば、k=2)によって与えられる膨出四極型のような種
々の形状を取る。 r(φ)∝[1 + (ε/k)(cos2φ)]k (3) 一般的にkは正数で、式(3)は、k=1に対して式
(1)の単純な四極型変形を、k<1に対して扁平四極
型変形を(例えば、式(2)のようなk=1/2の場
合)、又k>1に対して膨出四極型変形をそれぞれ与え
る。
形には、次の式(4)で与えられる双極型変形がある。 r(φ)∝[1 + (ε/k)cosφ]k (4) ここに、扁平四極型変形の場合と同様に、k=1は単純
な双極型変形、k<1は扁平双極型変形、そしてk>1
は膨出双極型変形である。双極型変形を有する共振器は
V形モードをサポートするのに特に有用となる。最後
に、八極型変形のようなより高位の変形も有用である。
境界が凸湾曲である(すなわちどの点においても境界の
関連断面の曲率の符号(正負)が変化しない)が「正確
に楕円状」ではないことである(後者の形状の場合、秤
動モードがサポートされない)。しかし、主として凸湾
曲であるが1個以上の凹湾曲部を有する共振器が秤動モ
ードをサポートするという特殊な事例もある。
シリンダ形のレーザ10は、比較的高い屈折率(すなわ
ち、n>3.3) を有するIII-V族化合物半導体から形
成された量子カスケード・レーザからなり、共振器が扁
平四極型変形の式(2)にほぼ基づいて円形形状から変
形されている。
て、秤動モード、特にボウタイ形モードをサポートする
共振器が得られる。このようなモードで作動するレーザ
によって、ほぼ10mWの光パワーの指向性出力ビーム
が得られた。この光パワー出力は、円形共振器を有する
中赤外線、量子カスケード・マイクロディスク形レーザ
の出力を超3桁分上回る値である。
づくIII-V族化合物半導体、マイクロシリンダ形、量子
カスケード・レーザの一例について述べる。説明上、種
々の材料、寸法及び動作条件を例示するが、これは説明
の目的用のみの例示であり、別に明記する場合を除き、
これらの例示より本発明の範囲が制限されるものではな
い。
ロシリンダ形の幾何学的配置(geometries)に特に適し
ている。例えば、文献(J. Faist et al., Appl. Phys.
Lett., Vol.69, No.17, pp.2456-2458 (1996))を参照
されたい。ここに本文献を本出願の引用文献とする。上
記文献(C. Gmachl et al.)も同様である。
aAs/InAlAs結合量子井戸構造(cascaded InG
aAs/InAlAs coupled quantum-well structure) の量子
化伝導帯状態(quantized conduction band states)間
の遷移(transition)に基づく(サブバンド間遷移)。
その意味で、光学的遷移の選択ルールによって、量子井
戸層に直角な偏光(すなわち横磁界偏光(transverse m
agnetic (TM) polarization)) で発光を2次元平面内
のみとすることが可能である。したがって事実上、共振
器平面に鉛直な方向の光は損失がない。
オードレーザと異なり、電子伝達(electron transpor
t)にのみ基づく。このように、大抵の従来の半導体レ
ーザと対照的に、表面が、過剰な望ましくない、電子と
正孔(holes) との非発光表面再結合(non-radiative
surface recombination of electrons and holes)を起
こすことがない。最後に、動作の波長(例えば、 3.5
〜13μm)は比較的大きく、用いられる材料は周知の
半導体系である。
散乱(roughness (Rayleigh) scattering) の重要性が
薄められ、共振器に必要な複雑形状の形成が容易にな
る。
5.2μm の波長で発光するように設計され、InP基
板に格子を適合させた分子線エピタキシ法(molecular
beam epitaxy (MBE))によって成長させたIn0.53Ga
0.47As/In0.52Al0.48Asヘテロ構造(heterost
ructure) からなる。本体12(すなわち、活性領域と
クラッド領域とから構成される)の有効屈折率は約3.
3 であった。下で更に詳しく述べるように、最終的に
ヘテロ構造は符号12で示すディスクの形状に、又基板
は受台14の形状に形成された。
技術的に周知であり、高品質のレーザ性能が得られるよ
うに成熟し事実上最適化された設計が適用された。具体
的には、活性領域は、いわゆる3井戸垂直発光遷移領域
(three-well vertical radiative transition region
s)とこれに適合する電子注入/緩和領域(electron in
jection/relaxation regions) との25のカスケード
段階から構成された。
t., Vol.68, No.26, pp.3680-3682 (1996))(J. Faist e
t al., IEEE J. Quantum Electron., Vol.34, No.2, p
p.336-343 (1998)) を参照されたい。ここにこれら文献
を本出願の引用文献とする。
々、3個のサブ層から構成された。第1層は、活性領域
に隣接する、不純物低添加(low-doped) InGaAs
層(Siを2x1017cm-3及び厚さ350nmまで添
加)、第2層は内側の、不純物低添加InAlAs層
(これ自体実際には2個のサブ層、すなわちSiを2x
1017cm-3及び厚さ300nmまで添加した第1層及
びSiを3x1017cm-3及び厚さ400nmまで添加
した第2層からなる)であった。
AlAs層(Siを7x1018cm -3及び厚さ8nmま
で添加)であった。
s層とInAlAs層との間のインタフェース部には、
インタフェースに近接するInAlAs層の不純物高添
加薄層部(Siを5x1018cm-3及び厚さ8nmまで
添加)によって2次元ガス(two-dimensional gas) が
形成された。後者の構造と不純物高添加の頂部層(cap
layer) (Siを1x1020cm-3及び厚さ100nm
まで添加)とによって、横方向の電流拡散(current sp
reading) が容易となり、これによって活性領域の全容
積のポンピングが可能となった。
される導波路全体は、対称形となるように、そして、レ
ーザ発光モード(最低次の横磁界モード(横モード))
がInP基板/受台と余り重複しない(<0.5%) よ
うに設計された。こうして、光の基板への結合の不利益
な影響が大幅に低減された。
ィ(optical lithography) 及び湿式化学エッチング
(wet chemical etching)によって実現された。概略の
扁平四極型変形形状は、矩形で接続された2個の半円形
で構成されたホトレジスト・パターンから手順を開始す
ることによって得られた。サンプルはそれから、回りが
深く削られた平頂丘(mesa)が得られるまで、1:1:
10の HBr:HNO3:H2O の熟成溶液でエッチン
グされた。
action)により、各エッチングマスクの直線部分が、図
1(B)に示すようなディスク状の本体12の四極型形
状を呈する湾曲部分へ曲げられる。ホトリソグラフ・プ
ロセス及びエッチング・プロセスを制御して、0から約
0.2 までの範囲の変形パラメータを有するレーザを各
0.02 毎の10段階で形成できるようにした。
ク形の本体の高さ(すなわち、MBE層の合計厚さ)は
約5.4μm で、その長軸及び短軸方向の長さは、下に
述べるように変動する値であった。
8(非合金Ge/Au/Ag/Au)はレーザへのオー
ム抵抗を含む接点(ohmic contacts)を形成した。
れた。上記のように、変形パラメータは0から0.2 ま
で10段階で変化させた。計量して寸法依存効果を除去
するために、2個の異なる寸法の共振器について調査を
行った。1個の共振器においては、短径は約50μmで
長径は50μm(ε=0)から80μm(ε≒0.2)
まで変動し、他方の共振器では、短径は約30μmで、
長径は30μmから50μmまで変動した。
ムに余分な指向性が入り込むことのないように、上部電
極16のへりは、ディスク状の本体12の縁から、同じ
短径を有する全てのレーザについて、角度φで表す全て
の方向に本質的に同じ距離を保つようにした。加えて、
レーザの実験の際、レーザの主軸を半導体の結晶の主軸
方向に対して0゜、45゜及び90゜とした。最後に、
製作プロセス手法を工夫して、表面が、表面粗さ散乱の
明らかな原因を生じさせないように滑らかにした。
(持続時間約50nm、繰り返し速さ約40Hz)によ
り行い、光出力の計測には、冷却式HgCdTe検出器
と周知のロックイン手法とを用いた。パワー出力を改善
して過剰な電流加熱を避けるため、計測はヒートシンク
温度40゜K〜100゜Kにおいて行った。それにもか
かわらず、レーザの最大パルス動作温度は、270゜K
であった。スペクトル特性は、フーリエ変換赤外線スペ
クトル計(Fourier transform infrared spectromete
r)(FTIR) を用いて計測した。
ーザ平面のすべての象限内へ発光した。レーザ光は適切
な開口内へ収集された。その中心角は、遠距離電界パタ
ーンを補足するために変化させた。屈折により少量の光
が共振器平面に垂直に漏出し、垂直方向に集積計測され
た。前に定義した極座標系を用いると、φ=90゜は共
振器の短軸方向を、φ=0゜は長軸方向を示す。したが
って、φ=0゜で得た計測値は検出器又は収集器が変形
共振器の最高曲率の1点を向いていたことを意味する。
共振器を有する量子カスケード・レーザは、出力パワー
及び指向性の両方について劇的な増大を示した。図2
に、出力パワーの解析の結果を集約した。図2の挿入図
に示すように、驚くべき結果として、収集された光パワ
ーが、変形が増大すると共に強い(準指数関数的な(qu
asi-exponential)) 増大を示した。
おいて、約φ=0゜の狭い開口に光を収集した場合に、
円形形状の共振器のレーザに対して50倍のパワー増大
が観測された。強力に構築した遠距離電界パターンを利
用することにより、収集パターンの一層の増大が得られ
た。
つかについて計測した。ε≒0.2のレーザから得られ
た一例を図2の主グラフに示す。約10mWのピーク出
力パワーが得られた。この値は、共振器が変形されなか
ったレーザ、又は従来技術の円形量子カスケード、マイ
クロシリンダ形レーザ、から得られる値をほぼ3桁分を
超える程度に上回る値である。例えば、上記の文献(J.
Faist et al., Appl.Phys. Lett.)及び(C. Gmachl e
t al., IEEE J. Quantum Electron.) を参照された
い。
増大に応じて収集パワーの準指数関数的増大が、種々の
四極型変形形状及び寸法を有するレーザの数多くのセッ
トにおいて、収集開口の種々の向きについて計測され
た。したがって、パワー増大が、信頼性の高い一般的な
効果であると結論できる。他方、単位角度あたりの出力
パワーの増大は、変形による遠距離電界パターンの実際
の変動に緊密に関連する。
に伴うパワー増大は、異なる範囲の変形パラメータでの
異なる種類のモードの発光から得られる結果である。発
明者は、中間の変形(ε≒0.12) において、WGモ
ードを介しての発光(小さい方の変形で支配的)からボ
ウタイ形モードからの発光 (ε≒0.10)より下では
存在しないが大きい方の変形で支配的)への切り替わり
を発見した。
に基づく変形共振器を有するレーザは又図3及び図5に
示す遠距離電界の計測値で実証されるように、強い指向
性を示す。他方、円筒形共振器のレーザは、その発光出
力に指向性が示されない。
おいて、遠距離電界が弱くしか構築されておらず、長軸
方向に比べて短軸方向に発光が増大する。図3は、φ=
0゜φ=90゜のあたりで収集された光について、出力
パワーがεの増加と共に増大することを示す。両方の曲
線とも、上記のように指数関数的に上昇するが、φ=9
0゜の事例ではより早く上昇する。この指数関数曲線
は、φ=0゜の事例に比べて約2倍早く上昇する。
て、WGモードの高反射率がそがれることと一致する。
すなわち、発光WGモードに連関する光線が進行するに
つれて、視射屈折角(最大曲率点における接線方向で)
での発光に対応する位置(φ=0゜、180゜又はその
近く)において、全内反射の臨界角よりも小さい角度で
入射する可能性が最も高い。
いて高出力が強化されることが期待される。図4は、ε
≒0.06 で変形された共振器におけるWGモードに対
する光強度パターン(電界について二乗した係数(modu
lus squared of the electric field)) の計算値を示
す。カオス的光線ダイナミックスモデルを本事例に適用
することで、φ=90゜での発光強化が確認される。
0.14) において、異なった種類の、そしてむしろよ
り強い指向性の到来が検出された。図5は、円形共振器
を有する1個のレーザと、ほぼ四極型変形の共振器を有
する2個のレーザとの、実際の、角度的に解像された遠
距離電界パターン(1象限)を示す。
べてφ=42゜の発光角内へのパワーが30倍まで増大
することを示した。指向性発光の角度幅は、約23゜で
あった。φ=0゜あたりで、明確な最少発光点とφ=9
0゜に向かっての円滑な傾斜高原部が観測された。
的な光線の動作は、大抵の位相空間において、高度にカ
オス的である。したがって、指向性発光を生成するため
のシナリオで可能性のあるシナリオは、発光モードが、
ポアンカレーの区分表面(Poincare surface of sectio
n (SOS)) (図示しない)に示されるような、まだ残存
している安定した規則的運動を行う小領域に連関すると
いうシナリオである。
0.2) について、このような小領域が2個だけ存在す
る。第1の小領域は、共振器の短軸に沿って走る直径軌
道(diametral orbit) に基づく。連関するモードは、
安定した、湾曲ミラー・ファブリ-ペロー共振器(curve
d mirror Fabry-Perot resonator) の横(transvers
e)モードである。しかし、これらのモードは、境界へ
の直角入射に対応し、したがって、発明者の観測と大い
に対照的に、遠距離電界におけるφ=90゜でのピーク
発光に至ることになる。
径が短いことと結合して(したがって、比例して、利得
がより低いため)、結果としてしきい値が高すぎてレー
ザ発光ができない。
る安定した、4回反発(bounce)の周期的軌道の近くに
ある(図8)。このモードについての光強度パターンの
計算値を図6に示す。このモードの軌道は、約ε=0.
10 における直径軌道からの分岐によって実現し、共
振器の境界上に絶対値の等しい4種類の入射角χを有す
る。
2.5゜ で、全内反射の臨界角(χc=17.5)よりも
かなり小さいが、変形がε≒0.15 へ増大するにつ
れ、この角度はほぼ臨界角へと増大する。その結果とし
て、境界は、レーザ発光を可能にする程度に十分高い反
射率を有する。
及び0.15 について、反射率0.45、0.60、及び
0.76 がそれぞれ計算された。実際、変形に伴う反射
率の増大は、レーザ発光のしきい値の減少を導くと考え
られる。発明者は、5kA/cm2(ε=0.12 ) か
ら 3.9kA/cm2(ε≒0.2 ) へのしきい値減少
を観測した。レーザ発光のしきい値のこのような減少
(約30%)は又、比較的大きな変形についての最大ピ
ーク出力パワーの増大の原因である(図2の挿入図参
照)。
カスケード・レーザの全体性能に対する肯定的な影響
は、反射率増大に伴う出力結合効率の減少よりも大き
い。
数値解から、図6に示す光強度パターンが得られる。こ
のような共振の、強力パターンをを実験的な開口に基づ
き遠距離電界で平均化した結果、図5に示すように、実
験的遠距離電指向性と理論的遠距離電界指向性との間に
非常によい一致がみられた。これらの結果と、下に述べ
るスペクトル特性とから、比較的大きい変形におけるレ
ーザ発光がこれらの構造に新たに発見されたボウタイ形
モードから発起する、との結論が得られた。
おいて短軸の回りに動く(WGモードの回転運動と対照
的)いくつもの軌道の単なる一例に過ぎない。他の秤動
モードには、例えば、図8(C)のV形モードがある。
向性の増大の他に、変形の増大は又レーザのスペクトル
特性に与え、これにより異なる種類の遠距離電パターン
において明白に明示される2個の異なるモード形式が存
在することが確認できる。
図に示す。比較的低い変形度において、データは、複雑
で濃密なモードスペクトルを示し、これはいくつものW
Gモードのレーザ発光と解釈できる。加えて、レーザ
は、レーザ発光しきい値から始まる多モードであって、
モード間隔は近接値のΔλ≧15nmで、最大光パワー
において、10個までの殆ど等しい強さのモードを示し
ている。
ザは、しきい値電流のほぼ2倍までは単一モードであり
(図7(A))、最大パワーにおいて、多くても2個又
は3個の強力なモードを示した。スペクトル的に特徴の
ある2個のモード形式の切り替わりは、これも又ε≒
0.12 あたりに生じた。
(図5の左側挿入図に示すような弱い側モード(side m
odes)を含む)は、ボウタイ形モードからの発光と一致
している。このモード形式におけるスペクトルの対数目
盛での線図(図5の左側挿入図)からモード間隔Δλ=
40.4nm の6個の等間隔のモードが見出せる。予想
される理論値を、隣接モードがボウタイ形モードのモー
ドパスに沿って1波長だけ異なると仮定して計算した。
この計算から、モード間隔39.5nm の値が得られ、
有効屈折率の不確定さを考慮すれば、実験値との優れた
一致がみられた。
L)に沿った直径湾曲ミラー(diametral curved mirro
r)ファブリ-ペロー共振器の横モードに対して容易に区
別ができる。上記のように、ボウタイ形モードは、直径
モード(diametral mode)の周期倍増分岐(period-dou
bling bifurcation) から発起し、光パス長さのほぼ2
倍に至る。
のファブリ-ペロー・モードに予想されるモード間隔の
ほぼ半分の間隔を示している。すなわち、後者はモード
間隔Δλ=λ2/(2nL)≒82nm を有し、これは
ボウタイ形モードの間隔40nmの約2倍である。
発光モードをサポートするのに十分な変形である扁平四
極型変形共振器を有する半導体、マイクロシリンダ・レ
ーザが相当に改善されたパワー出力及び指向性を有する
ことを示している。望ましい方向の遠距離電界におい
て、三桁分までのパワー増大が得られた。
を示すために考え得る多くの具体的実施例の単なる例示
に過ぎず、この技術分野の当業者であれば、本発明の種
々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技
術的範囲に包含される。
について述べたが、用語「マイクロシリンダ」(micro-
cylinder)は、これらの記述に制約されるものではな
く、広い変動範囲のアスペクト比(aspect ratio)すな
わち、比較的小さい直径を有し厚さの比較的薄い形状
も、又同様に、大きい直径を有し厚さが厚いものも含
む。
タジアム(陸上競技場)形状を有するマイクロシリンダ
形共振器を含む。すなわち、本質的に平行な側部20.
1 を有する中央部分20とその両端部にある円形部と
からなり、この円形部は、完全な半円ではなく、すなわ
ち各円形部が180度未満の角度に対応するような円形
部である。
間隔、円形部の半径R及び角度α)は、本発明の他の実
施例と同様に、秤動モードをサポートするこれら形状構
成を特定するためにポアンカレーの区分表面解析(Poin
care surface of section analysis)によって定められ
る。
発明の容易な理解のためで、その技術的範囲を制限する
よう解釈されるべきではない。
平四極型等の適切な変形を加えた筒形共振器を用いて、
秤動モードでのレーザ発光が可能となるように構成した
ので、従来の技術に比べ出力パワーと出力ビームの指向
性とがはるかに増大した固体マイクロシリンダ形レーザ
装置が得られる。
ら変形されている量子カスケード・マイクロシリンダ形
レーザの説明図で、(A)は概略側面図を又(B)は概
略上面図をそれぞれ示す。
ザであって、変形パラメータをほぼε=0.2 とした扁
平四極型変形の共振器を有するようなレーザ、について
の光出力パワーとポンピング(励起)電流との関係を示
すグラフである。光は、前に述べた極座標系においてφ
=+40゜からφ=+100゜間での角度範囲にわたっ
ての総和を求めることによって収集された。電流値40
0mAあたりのグラフの折れ曲がりは、第2のレーザ発
光モードの開始を表す。計測は100゜Kのヒートシン
ク温度で行われたが、レーザの試験(パルス動作)は最
高270゜Kまでの温度で行われた。図2中の挿入図
は、最大(ピーク)出力パワーと変形パラメータεとの
関係を示すグラフである。コレクタ(収集器)は開口幅
15゜で、φ=0゜を中心とした。グラフ中、黒丸及び
白角は2組の独立した、しかし類似のレーザからのデー
タ点を表す。出力は、それぞれについての円筒形レーザ
の場合の出力へ正規化された。変形パラメータが増大す
るにつれてピーク出力が増大した。同時に、レーザ発光
しきい値電流密度の約7kA/cm2 から約4kA/c
m2 への減少が計測された。データは、ピーク出力が5
0倍も増大することを示す。これは、図3(C)の3
0:1の正規化を考慮した場合に、1000倍を超える
増大に読み替えられ、検出角がほぼφ=45゜の位置に
回転される。
ータ(ε≦0.11) を有するレーザの、最大出力パワ
ーと変形パラメータεとの関係を示すグラフである。こ
れらのレーザの動作が行われたモードは、WGモードで
あって、秤動モードではなかった。実験設定において、
コレクタは、固定開口幅15゜で、φ=90゜(図中黒
角及び黒丸のデータ)及びφ=0゜(図中白角及び白丸
のデータ点)に位置させた。グラフ中、丸及び角は、開
口の各向きに対する2組の独立した、しかし類似のレー
ザからのデータを表す。両曲線は、破線で示すようにほ
ぼ指数関数的に上昇する。図3中の左側挿入図は、低い
変形パラメータ(例えば、ε≒0.06) を有するレー
ザからレーザしきい値に近接して得られたスペクトルを
線形尺度で表す。スペクトルのモード間隔がΔλ≧15
nmと近接しているのは、何種類ものWGモードのレー
ザ発光に起因する。表示される線幅は、実験設定とデー
タ取得システムとにより制限される。図3中の右側挿入
図は、これらのレーザのWGモードを略図で表したもの
である。
を有するレーザについての例示WGモードレーザ光強度
パターンの計算結果(Maxwellの波動方程式の数
値解から得た)を表す説明図である。
個のレーザのデータ(三角のデータ点)と、それぞれ変
形パラメータε=0.14 及びε=0.16、 によって
変形された共振器を有する2個のレーザのデータ(前者
は黒角のデータ点、後者は黒丸のデータ点)とを、角度
的に解像された遠距離電界パターン (far-fieldpatter
n)(一象限)の計測値で示す説明グラフである。デー
タは、φ=0゜の場合の出力へ正規化され、高指向性の
発光と、遠距離電界におけるパワー出力(単位角度あた
り)の最高30倍までの増大とが示された。図5中の左
側挿入図は、変形パラメータε≒0.16 を有するレー
ザの最大パワーにおけるスペクトル計測値(パワーPと
波長λとの関係)を対数で表したグラフであり、モード
間隔がΔλ=40.4nm の6個の等間隔のモードが観
測された。このモード分離状態は、図6の強度パターン
に対応するボウタイ形モードについての計算で得られた
値39.5nm によく合致する。図5中の右側挿入図
は、比較的高い変形(例えば、ほぼε≧0.12) を有
するレーザについてのボウタイ形モードの発光強度パタ
ーンを略図で表したものである。
るレーザについてのボウタイ形モードの発光強度パター
ンの計算結果を表す説明図である。
カスケードレーザのスペクトル図(図7(B)に示す)
と、本発明の一実施例に基づく扁平四極型共振器(変形
パラメータε≒0.16) を有するマイクロシリンダ形
量子カスケードレーザのスペクトル図(図7(A)に示
す)とを比較するための説明図である。両レーザ共、中
心周波数は約5.14μm であった。図のデータから、
しきい値電流(150mA)においてさえも、円形共振
器のレーザでは長手(lomgitudinal)(又は軸)方向
(角方向(angular)) モード及び横方向(transversa
l) (半径方向(radial))モードからなる多数のモー
ドが現れた。他方、本発明に基づいて変形された扁平四
極型共振器のレーザは、しきい値のほぼ2倍の電流値に
おいて、スペクトル的にきれい(pure)であり(すなわ
ち、スペクトル密度が低減し)、ただ1個の軸モードだ
けが現れ、側モード抑制率(side mode suppression ra
tio) は20dBよりも大きい値を示した。
(A)は変形パラメータε=0のWGモード、図8
(B)は変形パラメータεが低い値のWGモード、図8
(C)及び(D)は変形度のより高い共振器によってサ
ポートされる秤動モードのうちV形モード及びボウタイ
形モード、における光線状態をそれぞれ表す。
器の上面図である。図の説明を明白且つ単純にするため
に、図1、図8及び図9は縮尺不揃い(not to scale)
で作成した。又、記号Aは、物理的及び光学的寸法を説
明する際にはオングストロームを意味し、電流の場合に
はアンペアを意味する。
Claims (18)
- 【請求項1】 湾曲した境界を有する筒形共振器(1
2)と;該共振器内に位置するとともに、適切にポンピ
ングされたときに、誘導放出レーザ光を生成することが
可能な、固体の活性領域(12.1) と;からなり、該
共振器の該境界の形状及び有効屈折率が互に適応させて
該誘導放出レーザ光の少なくとも1個の秤動モードをサ
ポートする、ようにしたことを特徴とする固体レーザ装
置(10)。 - 【請求項2】 前記共振器が、ボウタイ形秤動モード及
びV形秤動モードからなるグループから選択される秤動
モードをサポートすることを特徴とする請求項1の装
置。 - 【請求項3】 前記共振器の前記有効屈折率が、ほぼ2
より大きいことを特徴とする請求項1の装置。 - 【請求項4】 前記共振器が、前記活性領域に隣接する
少なくとも1個のクラッド領域(12.2、12.3)を
有し、前記共振器の前記有効屈折率が、約3より大き
い、ことを特徴とする請求項3の装置。 - 【請求項5】 前記境界が、凸湾曲形の形状を有するこ
とを特徴とする請求項1の装置。 - 【請求項6】 前記共振器の前記境界が円形形状から、
四極型変形関数:r(φ)∝[1 + (ε/k)(cos2φ)]k、
(ここに、(r,φ)は極座標、εは変形パラメータ、k
は四極型変形の種類を定める係数)、にほぼ応じて変形
されていることを特徴とする請求項1の装置。 - 【請求項7】 k=1であり、前記変形関数が単純な四
極型である、ことを特徴とする請求項6の装置。 - 【請求項8】 k<1であり、前記変形関数が扁平四極
型である、ことを特徴とする請求項6の装置。 - 【請求項9】 k>1であり、前記変形関数が膨出四極
型である、ことを特徴とする請求項6の装置。 - 【請求項10】 前記活性領域が半導体材料からなるこ
とを特徴とする請求項1の装置。 - 【請求項11】 前記活性領域がIII-V族化合物半導体
材料からなることを特徴とする請求項10の装置。 - 【請求項12】 前記活性領域が量子カスケード活性領
域からなることを特徴とする請求項11の装置。 - 【請求項13】 前記共振器の前記境界が円形形状か
ら、扁平四極型変形関数:r(φ)∝[1 + 2ε(cos2
φ)]1/2、(ここに、ε≧0.12)、にほぼ応じて変形さ
れていることを特徴とする請求項1の装置。 - 【請求項14】 前記活性領域が多数の層のInGaA
s及びInAlAsからなることを特徴とする請求項1
3の装置。 - 【請求項15】 前記共振器が、本質的に平行な側部
(20.1) を有する中央部分(20)と、該中央部分
の各端部にそれぞれ位置する、180度未満の角に対応
する円形部分(22)とからなることを特徴とする請求
項1の装置。 - 【請求項16】 1対のクラッド領域(12.2、12.
3)と、該クラッド領域の間に配置された量子カスケー
ド活性領域(12.1) とを有する筒形で半導体の本体
(12)からなり、少なくとも該活性領域が多数の層の
InGaAs及びInAlAsからなり、該本体の境界
が、凸湾曲形の形状であるとともに、該活性領域が適切
にポンピングされたときに誘導放出レーザ光の発光モー
ドをサポートすることが可能な空洞共振器、を形成し、 該共振器の該境界が円形形状から、扁平四極型変形関
数:r(φ)∝[1 + 2ε(cos2φ)]1/2、(ここに、ε≧
0.12)、にほぼ応じて変形されており、これにより該共
振器が少なくとも1個の秤動モードをサポートする、よ
うにしたことを特徴とする、半導体レーザ装置。 - 【請求項17】 前記変形が、前記共振器が少なくとも
1個のボウタイ形秤動モードをサポートするのに十分な
変形、であることを特徴とする請求項16の装置。 - 【請求項18】 前記変形が、前記共振器が少なくとも
1個のV形秤動モードをサポートするのに十分な変形、
であることを特徴とする請求項16の装置。
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