JP3491675B2 - 透析用血液回路の構成決定方法 - Google Patents

透析用血液回路の構成決定方法

Info

Publication number
JP3491675B2
JP3491675B2 JP05718499A JP5718499A JP3491675B2 JP 3491675 B2 JP3491675 B2 JP 3491675B2 JP 05718499 A JP05718499 A JP 05718499A JP 5718499 A JP5718499 A JP 5718499A JP 3491675 B2 JP3491675 B2 JP 3491675B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
dialysis
blood
connector
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05718499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000245827A (ja
Inventor
邦男 吉永
輝人 古元
宜明 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JMS Co Ltd
Original Assignee
JMS Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JMS Co Ltd filed Critical JMS Co Ltd
Priority to JP05718499A priority Critical patent/JP3491675B2/ja
Publication of JP2000245827A publication Critical patent/JP2000245827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3491675B2 publication Critical patent/JP3491675B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腎臓機能疾患者と
透析器との間を接続するための透析用血液回路の構成決
定方法に関する。さらに詳しくは、透析用血液回路を
成する多くの部品を複数単位にユニット化することで透
析手技の体系化を図り、安全性を向上させ、かつコスト
が安い、改良された透析用血液回路の構成を決定する方
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から透析器は、腎臓機能疾患者に対
して一般的に使用されている。腎臓機能疾患者と透析器
との間には、透析用血液回路システムを接続することが
必要である。ところが、この透析用血液回路システム
は、病院、医師、技師によって様々に使用勝手が異な
り、本発明者らが知っているだけでもわが国では約20
00通り以上の血液回路システムが現実に採用されてい
る。
【0003】しかしながら、これらの多くの血液回路シ
ステムは、いわゆる特注タイプのものばかりで、汎用性
がなく、融通がきかないという問題があった。さらに、
特注生産であるため、コストが高くかつ納品までに時間
がかかるという問題があった。加えて、最も重要な問題
は、透析手技が医師、技師等の担当者個々の経験で成り
立っているため体系化されておらず、担当者個々の主観
で回路システムを変えたり、また回路システムと接続す
る各機器との接続および使用法が体系づけられていない
ため各製品の互換性がなく、人体に直接使用される製品
の性質上、安全性という面でも問題を有していた。
【0004】これに関し、システム全体をワンセットに
まとめ上げ、パック化してしまう提案がなされている
(特開昭63−95063号公報)。しかしながら、こ
の提案は回路システムに接続する機器に融通性が少な
く、使い勝手が悪いという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するため、使用者(ユーザー)の血液回路の
構成に対する様々な手技、要望を体系化し、回路の規格
の適切な統合によってコストダウンが可能で、均一な規
格をユーザーに提供できることによって手技の体系化を
図り、安全でかつ使用しやすく従来より納期を短縮でき
る透析用血液回路の構成決定方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の透析用血液回路の構成決定方法は、前記血
液回路システムを構成する多くの部品を複数単位にユニ
ット化し、そのユニット単位毎に選択可能な2つ以上の
構成要素を準備しておき、その中から使用者(ユーザ
ー)の要望に最も適合するものを選択することによっ
て、上記課題を解決した。
【0007】 すなわち本発明の透析用血液回路の構成
決定方法は、透析用血液回路を動脈側回路と静脈側回路
に分割し、さらに動脈側回路と静脈側回路とを構成する
ための各々選択可能な構成要素を、下記のA〜Gに示す
ユニットに分類し、各ユニット毎に、当該ユニットに分
類された前記構成要素から2つ以上を適宜組み合わせて
選択し、各ユニットから選択した前記各構成要素の相互
間の結合を決定することにより血液回路の構成を決定す
ことを特徴とする。[動脈側回路] ユニットA:動脈側留置針と接続するカニューレコネク
ターを有するチューブであり、ロックナットつきコネク
ターまたは非ロックコネクターを含むユニット ユニットB:ユニットAとユニットCとの間を接続し、
長さを調整するためのチューブを含むユニット ユニットC:ユニットBと透析器との間に存在させ、血
液ポンプ装置に直接装着される送液用ポンプチューブお
よび透析器接続コネクターを含むユニット ユニットD:ユニットBまたはユニットCの分岐管接続
部に接続し、血液抗凝固剤の入った容器と接続できるコ
ネクターを含み、血液抗凝固剤供給装置の設置位置に合
わせたチューブ長を有するユニット ユニットE:ユニットAの先端、ユニットBまたはユニ
ットCに装着して透析施行前のプライミングまたは透析
中の薬液の補液に使用するラインであり、ラインを開閉
する手段を有し、薬液容器穿刺用針もしくは他の薬液注
入用具を接続できるコネクターを含むユニット [静脈側回路] ユニットF:ユニットGと透析器との間に存在させ、透
析条件によって選択できる静脈チャンバーを含むユニッ
ユニットG:静脈側留置針と接続するカニューレコネク
ターを有するチューブであり、ロックナットつきコネク
ターまたは非ロックコネクターを含むユニット
【0008】ここで、動脈側回路とは血液透析療法施行
時にあって、動脈側留置針接続部から透析器接続部まで
の間を構成する回路であり、静脈側回路とは血液透析療
法施行時にあって、透析器接続部から静脈側留置針接続
部の間を構成する回路である。
【0009】このように、本発明においては、透析用血
液回路システムをユニットに分割し、さらにユニット単
位毎に複数の構成要素を準備することにより、用途に応
じ体系化された理想的な規格をユーザーニーズに応じて
提供することが可能となり、生産システムを単純化する
ことによるコストダウンと、使用者にとっても使用しや
すいという簡便性を持つシステムとなった。さらに、各
ユニットや構成要素が互換性を持ち、体系づけられたこ
とにより、今までは任意に行われていた手技を画一的な
作業で行うことを可能とし、事故防止という観点からも
好ましく、安全性の高いシステムとなった。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】前記システムにおいては、必要に応じてユ
ニットAにさらに分岐管接続部および混注ポートの少な
くとも1つを含めることができる。
【0017】また前記システムにおいては、必要に応じ
てユニットBにさらに分岐管接続部および混注ポートの
少なくとも1つを含めることができる。
【0018】また前記システムにおいては、必要に応じ
てユニットCにさらに陰圧検知部、チューブ内を流れる
血液の動脈チャンバー、分岐管接続部および混注ポート
の中から選ばれる少なくとも1つを含めることができ
る。
【0019】また前記システムにおいては、必要に応じ
てユニットFにさらに分岐管接続部および混注ポートの
少なくとも1つを含めることができる。
【0020】また前記システムにおいては、必要に応じ
てユニットDにさらに開閉用ストッパーを含めることが
できる。
【0021】また前記システムにおいては、必要に応じ
てユニットEにさらに点滴筒、分岐管接続部、ストッパ
ーおよび流量調整用ローラークランプの中から選ばれる
少なくとも1つを含めることができる。
【0022】また前記システムにおいては、必要に応じ
てユニットFにさらに分岐管接続部、圧力モニターライ
ン、血液レベル調整ラインおよび混注ポートの中から選
ばれる少なくとも1つを含めることができる。
【0023】また前記システムにおいては、必要に応じ
てユニットGにさらに分岐管接続部および混注ポートの
少なくとも1つを含めることができる。
【0024】また前記システムにおいては、前記のニッ
トA〜Gを全部組み合わせることが特に好ましい。
【0025】本発明の好ましい態様の一つであるユニッ
トA〜Gに分割されたシステムにおいて、各構成部品を
下記のとおり説明する。
【0026】(1)ユニットAの動脈側カニューレコネ
クター:患者に穿刺した留置針などのメスコネクターと
接続するため使用し、患者から血液を取り出す際に使用
する。
【0027】(2)採血用混注ポート:検査用血液を採
取または薬液を注入するための手段に用いる。
【0028】(3)ユニットBの長さ調整用ライン:患
者が寝たままか、通常の椅子に腰掛けたままか、車椅子
に座って透析処理を受けるか、または患者の血液の取り
出しおよび戻しの位置などの状態により、固定された透
析装置と使用者との距離が様々に異なるので、これに応
じた長さとするために使用する。
【0029】(4)ユニットCの動脈チャンバー:血液
に空気が混入すると、透析器内部で血液流動が阻害さ
れ、尿素などの除去対象物質を除去する機能が低下する
他、血液凝固による透析不能に陥る場合がある。これを
防ぐために透析器へ流入する血液の空気抜きを行う。ま
た、必要に応じチャンバー内部に濾過フィルターを装備
し、フィブリン網などの透析器に流れ込む血液凝固物を
取除く。
【0030】(5)ユニットDの血液抗凝固剤注入ライ
ン:ヘパリンなど、透析中の血液の凝固を防止する薬剤
を注入するために使用する。また、必要に応じ開閉用ス
トッパーを取り付ける。
【0031】(6)ユニットEの薬液補液ライン:透析
開始準備として透析用血液回路システム内を生理食塩水
などの等張液で置換する必要があり(この操作をプライ
ミングという)、これら等張液を注入するライン、また
は透析中に血圧低下をきたさないように必要に応じた薬
液を送り込むラインである。また、必要に応じ、薬液流
量調整用のローラークランプおよび流量確認用の点滴筒
を取り付ける。
【0032】(7)ユニットFの静脈チャンバー:患者
の人体に浄化された血液を返血する際、空気の混入を防
止、また必要に応じ濾過フィルターを装備しフィブリン
網などの凝固物質を除去するために使用する。
【0033】(8)ユニットGの静脈側カニューレコネ
クター:患者に穿刺した留置針などのメスコネクターと
接続するため使用し、患者に透析後の血液を返血する際
に使用する。
【0034】
【発明の実施の形態】実施形態を用いて本発明をさらに
具体的に説明する。
【0035】(実施形態1)図1は本発明の透析用血液
回路システムにおける一実施形態のユニット分割図を示
すものである。
【0036】すなわち、A〜Eは動脈側回路を示し、 (1)ユニットA:動脈側留置針と接続するカニューレ
コネクターを有するチューブであり、混注ポートとロッ
クナットつきコネクターまたは非ロックコネクターを含
むユニット。
【0037】(2)ユニットB:ユニットAとユニット
Cとの間を接続し、長さを調整するためのチューブを含
むユニットで該チューブには後記のユニットDもしくは
ユニットEと接続するための分岐接続部が装着されてい
る。
【0038】(3)ユニットC:ユニットBと透析器と
の間に存在させ、陰圧検知部と血液ポンプ装置に直接装
着される送液用ポンプチューブ、動脈チャンバー、透析
器接続コネクターおよび分岐接続部を含むユニット。分
岐接続部には圧力モニターラインおよび血液レベル調整
ラインが、また、混注ポートが本ユニット内に設けられ
ていても良い。
【0039】(4)ユニットD:ユニットBまたはユニ
ットC(本実施形態ではユニットC)の分岐管接続部に
接続し、血液抗凝固剤の入った容器と接続できるコネク
ターを含み、血液抗凝固剤供給装置の設置位置に合わせ
たチューブ長を有するユニット。
【0040】(5)ユニットE:ユニットAの先端、ユ
ニットBまたはユニットC(本実施形態ではユニット
B)に装着して透析施行前のプライミングまたは透析中
の薬液の補液に使用するラインであり、薬液容器穿刺用
針もしくは他の薬液注入用具を接続できるコネクターと
前記ラインを開閉する手段を含むユニットである。
【0041】また、F〜Gは静脈側回路を示し、 (6)ユニットF:ユニットGと透析器との間に存在さ
せ、血液性状や血液流量等の透析条件によって選択でき
る静脈チャンバー、圧力モニターライン、液レベル調整
ライン、混注ポートを含むユニット。
【0042】(7)ユニットG:静脈側留置針と接続す
るカニューレコネクターを有するチューブであり複数の
チューブ径のユニットを有し、混注ポートとロックナッ
トつきコネクターまたは非ロックコネクターを含むユニ
ットである。
【0043】本発明においては、前記ユニットA〜Gの
各ユニットの構成要素をそれぞれ複数個準備し適宜組み
合わせて使用する。
【0044】(実施形態2)図2を用いて、ユニットA
について2つの実施形態を説明する。まずユニットA−
1は、動脈側カニューレコネクター1及びそのカバー2
と、採血用混注ポート4とからなり、この間を接続する
チューブ3とから構成される。動脈側カニューレコネク
ター1は、プライミング時の汚染防止キャップであるカ
バー2をプライミング時はそのままにし、また透析直前
には外し留置針9と接続する。採血用混注ポート4の上
部5の部分には合成ゴムまたはシリコンゴムが埋めこま
れており、この部分から採血ができる。ユニットA−1
全体の長さは採血しやすい位置に混注ポートを設置した
ため約500〜800mm(本実施形態では700m
m)である。このタイプはカニューレコネクターが簡便
に着脱でき、皮膚圧迫が少なく、またロックタイプに比
べ部品数が減ることより安価であり、ルーチン的な透析
の行われる安定期透析患者に有用である。
【0045】次にユニットA−2は、ユニットA−1の
動脈側カニューレコネクター1と採血用混注ポート4と
の間にロックナット6を存在させたものである。ロック
ナット6は不使用時はロック部7に仮固定されている
が、手で動かすと動脈側カニューレコネクター1まで動
かすことができる。そしてロックナット6の内側にはネ
ジが形成されているので、動脈側カニューレコネクター
1までスライドさせ、ツバ付き留置針とロック接続させ
ることができる。8は接続するラインである。このタイ
プはカニューレコネクター部をロック接続したいと希望
する患者(例えば動きの多い乳幼児や緊急透析時の患
者)に有用である。
【0046】(実施形態3)図3〜4を用いて、ユニッ
トBについて4つの実施形態を説明する。まずユニット
B−1−1(図3)は、全長約600〜1000mm
(本実施形態では900mm)の樹脂製チューブ11か
らなる。このタイプはベットサイドに血液ポンプ装置ま
たは血液ポンプ装置を内蔵する透析患者監視装置(コン
ソール)を設置し、これらの機器を患者のすぐ横に設置
する場合に適用する。
【0047】次にユニットB−1−2(図3)は、全長
約1000〜1600mm(本実施形態では1400m
m)の樹脂製チューブ12からなる。このタイプは患者
のベッド背後に上記の機器を設置した場合に適用する。
【0048】基本的には、前記2つの用途に最適である
他、いずれも透析中の食事時などの体の動きがある場合
に適宜適用できる。なお、前記2つのタイプは、薬液注
入ライン、プライミングおよび補液ラインをユニットA
先端に直結する場合や使用しない場合は分岐管は使用し
ない。本ユニットにおいて分岐して薬液を補液する場合
は、図4に示すように、前記2つのタイプにそれぞれ分
岐管接続部13を装着したタイプ(図4のユニットB−
2−1とユニットB−2−2)を使用する。また、図
3、図4には示していないが必要に応じて混注ポートを
接続してもよい。
【0049】(実施形態4)図5〜6を用いて、ユニッ
トCについて4つの実施形態を説明する。まずユニット
C−1−1(図5)は、外径12mm、長さ約250〜
350mm(本実施形態では275mm)のポンプチュ
ーブ21と、メッシュ24を内蔵する動脈チャンバー2
3とを装備している。その他、25は分岐管接続部、2
6は透析器接続コネクター、27は陰圧検知部であり、
陰圧検知部27は透析中の脱血不良時につぶれて異常を
知らせる部分である。分岐管接続部25は、薬液の補液
ラインまたは薬液注入ラインを装着する場合にのみ使用
する。
【0050】ユニットC−1−2(図5)は、外径10
mm、長さ250〜350mm(本実施形態では275
mm)のポンプチューブ22と、ユニットC−1−1と
同様にメッシュ24を内蔵する動脈チャンバー23とを
装備している。このタイプはプライミング量を下げたい
時に有効である。
【0051】ユニットC−2−1(図6)は、ユニット
C−1−1と同様に外径12mm、長さ約250〜35
0mm(本実施形態では275mm)のポンプチューブ
21と動脈チャンバー29とを装備しているが、動脈チ
ャンバー29はメッシュを省き小型化を図っている。こ
のタイプはポンプ回転数を下げたい時に有効である。さ
らに、動脈チャンバーの小型化により、プライミング量
の低下および生体適合性が向上する。
【0052】ユニットC−2−2(図6)は、ユニット
C−1−2と同様に外径10mm、長さ約250〜35
0mm(本実施形態では275mm)のポンプチューブ
22と動脈チャンバー29とを装備しているが、動脈チ
ャンバー29はメッシュを省き小型化を図っている。こ
のタイプはプライミング量を下げたい時に有効である。
さらに、C−1−3と同様にプライミング量の低下およ
び生体適合性が向上する。
【0053】尚、上記いずれのタイプも、各メーカーの
代表機種に対応し、メインラインは細径チューブ28を
使用し、プライミング量の低下が図られている。
【0054】(実施形態5)図7を用いて、ユニットD
について3つの実施形態を説明する。まずユニットD−
1は、全長約200〜400mm(本実施形態では30
0mm)、外径約1.5〜4mm(本実施形態では2m
m)のチューブ31と、血液抗凝固剤の入った容器と接
続できるコネクター34とを有する血液抗凝固剤注入ラ
インである。このユニットは動脈側ポンプチューブ後に
配列することで陰圧による過剰な薬液吸い込みを防止す
ることができ、例えば、実施形態4におけるユニットC
−1−1の分岐管接続部25に接続することができる。
血液抗凝固剤注入ラインにおけるチューブ長は血液抗凝
固剤供給装置の設置位置に合わせて任意に選ぶことがで
き、ユニットD−1では約200〜400mmである
が、このように長さをできるだけ短くすることによって
高価な薬剤のロスをできるだけ避けることができる他、
粘度の高い薬剤での送液圧の上昇を抑えられる。
【0055】ユニットD−2は、全長約400〜600
mm(本実施形態では500mm)、外径約1.5〜4
mm(本実施形態では2mm)のチューブ32と、血液
抗凝固剤の入った容器と接続できるコネクター34とを
有する血液抗凝固剤注入ラインである。ユニットD−2
は、コンソール設置タイプのシリンジポンプにマッチン
グし、一般的な透析に最も適している。
【0056】ユニットD−3は、全長約600〜100
0mm(本実施形態では800mm)、外径約1.5〜
4(本実施形態では2mm)のチューブ33と、血液抗
凝固剤の入った容器と接続できるコネクター34とを有
する血液抗凝固剤注入ラインである。ユニットD−3
は、外付けシリンジポンプなどの独立したシリンジポン
プを使用する際などのように、チューブ長が必要な場合
に有効である。また、血液ポンプチューブの後に注入ラ
インがくる際、この部分が陽圧になるため、血液が薬剤
容器内に逆流し失活する場合があるが、これを防止する
のに効果的である。
【0057】(実施形態6)図8〜9を用いて、ユニッ
トEついての4つの実施形態を説明する。まずユニット
E−1−1(図8)は、ストレートタイプの薬液の補液
ラインであり、41は点滴筒、42はローラークラン
プ、43は薬液容器穿刺用針を接続したコネクター部で
ある。このタイプはユニットBまたはCに装着して使用
するラインであり、流動状態がわかるように点滴筒41
が備えられ、流量調整のためにローラークランプ42が
備えられている。
【0058】ユニットE−1−2(図8)は、Y字型の
補液ラインであり、ユニットE−1−1に加え、ストッ
パー44とコネクター45とを有するY分岐ラインが装
備されており、返血時この部分に抜き取った動脈側穿刺
針を接続することで容易に返血操作が行える。
【0059】ユニットE−1−3(図8)は、ストッパ
ー44と、薬液容器穿刺用針もしくは他の薬液注入用具
を接続できるコネクター45とを有する補液口である。
【0060】ユニットE−2−1(図9)は、ストッパ
ー44と薬液容器穿刺用針を接続したコネクター部43
とを有するストレートタイプの薬液の補液ラインである
が、このタイプは上記3つのユニットとは異なり、ユニ
ットAの先端に接続する。
【0061】なお、いずれのユニットも薬液の補液ライ
ンの薬液容器穿刺針はすべてプラスチック製であるため
廃棄が容易である。
【0062】(実施形態7)図10を用いて、ユニット
Fの2つの実施形態を説明する。ユニットF−1は、メ
ッシュ53を内蔵し、長さ約100〜150mm(本実
施形態では125mm)の静脈チャンバー51を有する
ユニットであり、54は混注ポート、55は透析器接続
コネクター、56は圧力モニター接続部、57は液レベ
ル調整部である。このタイプは人工腎承認基準に適合し
たメッシュを備え、長時間透析時の液レベル低下に充分
対応できる範囲でプライミング量を低下させることがで
きる。
【0063】ユニットF−2は、メッシュ53を内蔵
し、長さ約100〜170mm(本実施形態では150
mm)の静脈チャンバー52を有するユニットであり、
チャンバー内に中入れチューブを血液レベル以下に置く
ことで、充分な血漿の分離に対応できるよう、長めのチ
ャンバー長さとしている。このタイプは、血漿分離、生
理食塩水分離に効果的である。
【0064】なお上記ユニットはいずれも採血ポートは
通常の姿勢で楽に採血できる位置である。
【0065】(実施形態8)図11を用いて、ユニット
Gの4つの実施形態を説明する。まずユニットG−1
は、カバー61でキャップされた静脈側カニューレコネ
クターと、全長約1400〜1800mm(本実施形態
では1600mm)、内径3.5mmの細径チューブ6
2とから構成され、動脈側と同様に細径チューブによる
プライミング量および廃棄物の低減が図れる。また、こ
の長さのチューブはベットサイドに血液ポンプ装置また
はコンソールを設置し、これらの機器を患者のすぐ横に
設置する場合に適用する。
【0066】ユニットG−2は、同じく静脈側カニュー
レコネクターと、全長約1800〜2400mm(本実
施形態では2200mm)、内径3.5mmの細径チュ
ーブ65とから構成され、さらに採血用混注ポート64
とロックナット63とを備えている。動脈同様、採血お
よび混注が楽にできる位置(カニューレコネクターから
約600〜900mm(本実施形態では800mm))
に混注ポートを設けている。ロックナットについてもユ
ニットAと同様である。また、この長さのチューブは患
者のベッド背後に上記の機器を設置した場合に適用す
る。
【0067】ユニットG−3は、同じく静脈側カニュー
レコネクターと、全長約1400〜1800mm(本実
施形態では1600mm)、内径4.5mmの太径チュ
ーブ66とから構成され、チューブの内径を大きくする
ことで血流の速度を落とし静脈圧上昇を抑制する。また
返血時のエアー混入防止にも効果的である。
【0068】ユニットG−4は、同じく静脈側カニュー
レコネクターと、全長約1800〜2400mm(本実
施形態では2200mm)、内径4.5mmの太径チュ
ーブ67とから構成され、さらに採血用混注ポート64
とロックナット63とを備えている。太径チューブとし
た上で、採血および混注が楽にできる位置(カニューレ
コネクターから約600〜900mm(本実施形態では
800mm))に混注ポートを設け、返血時の流速を下
げることに効果的である。
【0069】なお図11では4種の構成要素しか図示し
ていないが、本実施形態において準備される構成要素の
数は、チューブの内径の大小、チューブの長さの長短、
ロックナットの有無、混注ポートの有無の全ての要素を
組み合わせると16種類となる。この構成要素の数は他
のユニットに比べると多いが、カニューレコネクターは
ユニットAの選択により、長さについてはユニットBの
選択により自動的に決定される。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、使用者(ユーザー)の
血液回路の構成に対する様々な要望を取り入れながら
も、回路の規格を適切に統合することによってユーザー
を適切な規格に導くことを可能とし、その結果、生産シ
ステムを単純化でき、コストが安くかつ納品までの時間
を短縮できる。さらに均一な規格をユーザーに提供でき
ることにより、各施設でばらばらであった透析手技の体
系化が可能となり、より安全で透析用血液回路システム
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における透析用血液回路シ
ステムのユニット分割図である。
【図2】本発明の実施形態2におけるユニットAの例を
示す図である。
【図3】本発明の実施形態3におけるユニットBの例を
示す図である。
【図4】本発明の実施形態3におけるユニットBの例を
示す図である。
【図5】本発明の実施形態4におけるユニットCの例を
示す図である。
【図6】本発明の実施形態4におけるユニットCの例を
示す図である。
【図7】本発明の実施形態5におけるユニットDの例を
示す図である。
【図8】本発明の実施形態6におけるユニットEの例を
示す図である。
【図9】本発明の実施形態6におけるユニットEの例を
示す図である。
【図10】本発明の実施形態7におけるユニットFの例
を示す図である。
【図11】本発明の実施形態8におけるユニットGの例
を示す図である。
【符号の説明】 1 動脈側カニューレコネクター 2 動脈側カニューレコネクターのカバー 3 チューブ 4 採血用混注ポート 6 ロックナット 9 留置針
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−116353(JP,A) 特開 昭63−95063(JP,A) 特開 昭60−190967(JP,A) 特開2001−340449(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/00 - 1/36

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透析用血液回路を動脈側回路と静脈側回
    路に分割し、さらに動脈側回路と静脈側回路とを構成す
    るための各々選択可能な構成要素を、下記のA〜Gに示
    すユニットに分類し、各ユニット毎に、当該ユニットに
    分類された前記構成要素から2つ以上を適宜組み合わせ
    て選択し、各ユニットから選択した前記各構成要素の相
    互間の結合を決定することにより血液回路の構成を決定
    する透析用血液回路の構成決定方法。 [動脈側回路] ユニットA:動脈側留置針と接続するカニューレコネク
    ターを有するチューブであり、ロックナットつきコネク
    ターまたは非ロックコネクターを含むユニット ユニットB:ユニットAとユニットCとの間を接続し、
    長さを調整するためのチューブを含むユニット ユニットC:ユニットBと透析器との間に存在させ、血
    液ポンプ装置に直接装着される送液用ポンプチューブお
    よび透析器接続コネクターを含むユニット ユニットD:ユニットBまたはユニットCの分岐管接続
    部に接続し、血液抗凝固剤の入った容器と接続できるコ
    ネクターを含み、血液抗凝固剤供給装置の設置位置に合
    わせたチューブ長を有するユニット ユニットE:ユニットAの先端、ユニットBまたはユニ
    ットCに装着して透析施行前のプライミングまたは透析
    中の薬液の補液に使用するラインであり、ラインを開閉
    する手段を有し、薬液容器穿刺用針もしくは他の薬液注
    入用具を接続できるコネクターを含むユニット [静脈側回路] ユニットF:ユニットGと透析器との間に存在させ、透
    析条件によって選択できる静脈チャンバーを含むユニッ
    ト ユニットG:静脈側留置針と接続するカニューレコネク
    ターを有するチューブであり、ロックナットつきコネク
    ターまたは非ロックコネクターを含むユニット
  2. 【請求項2】 ユニットAにさらに分岐管接続部および
    混注ポートの少なくとも1つを含ませる請求項に記載
    の透析用血液回路の構成決定方法
  3. 【請求項3】 ユニットBにさらに分岐管接続部および
    混注ポートの少なくとも1つを含ませる請求項1または
    に記載の透析用血液回路システム。
  4. 【請求項4】 ユニットCにさらに陰圧検知部、チュー
    ブ内を流れる血液の動脈チャンバー、分岐管接続部およ
    び混注ポートの中から選ばれる少なくとも1つを含ませ
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の透析用血液回路
    の構成決定方法
  5. 【請求項5】 ユニットDにさらに開閉用ストッパーを
    ませる請求項1〜4のいずれか1項に記載の透析用血
    液回路の構成決定方法
  6. 【請求項6】 ユニットEにさらに点滴筒、分岐管接続
    部、ストッパーおよび流量調整用ローラークランプの中
    から選ばれる少なくとも1つを含ませる請求項1〜5
    いずれか1項に記載の透析用血液回路の構成決定方法
  7. 【請求項7】 ユニットFにさらに分岐管接続部、圧力
    モニターライン、血液レベル調整ラインおよび混注ポー
    トの中から選ばれる少なくとも1つを含ませる請求項
    〜6のいずれか1項に記載の透析用血液回路の構成決定
    方法
  8. 【請求項8】 ユニットGにさらに分岐管接続部および
    混注ポートの少なくとも1つを含ませる請求項1〜7
    いずれか1項に記載の透析用血液回路の構成決定方法
JP05718499A 1999-03-04 1999-03-04 透析用血液回路の構成決定方法 Expired - Fee Related JP3491675B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05718499A JP3491675B2 (ja) 1999-03-04 1999-03-04 透析用血液回路の構成決定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05718499A JP3491675B2 (ja) 1999-03-04 1999-03-04 透析用血液回路の構成決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000245827A JP2000245827A (ja) 2000-09-12
JP3491675B2 true JP3491675B2 (ja) 2004-01-26

Family

ID=13048427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05718499A Expired - Fee Related JP3491675B2 (ja) 1999-03-04 1999-03-04 透析用血液回路の構成決定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3491675B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3491684B2 (ja) * 2000-06-01 2004-01-26 株式会社ジェイ・エム・エス 医療用血液回路の構成決定方法及び構成決定システム
JP4967183B2 (ja) * 2000-09-22 2012-07-04 株式会社ジェイ・エム・エス 動脈または静脈ライン採血システム用採血デバイス、および該採血デバイスを使用した動脈または静脈ライン採血システム。
JP4570281B2 (ja) * 2001-05-25 2010-10-27 川澄化学工業株式会社 体外循環回路用構成部品の製造装置及び体外循環回路用構成部品の製造方法
JP4064898B2 (ja) * 2003-09-03 2008-03-19 ポリエン・プロジェクト有限会社 流体管路用接続装置
JP4549229B2 (ja) * 2005-05-11 2010-09-22 Junken Medical株式会社 血液浄化システム
JP4848881B2 (ja) * 2006-07-28 2011-12-28 株式会社ジェイ・エム・エス 医療用管継手及びこれを用いた輸液または血液の搬送に供されるライン
DE102009021255A1 (de) * 2009-05-14 2010-11-18 Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Optimierung einer extrakorporalen Blutbehandlung

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000245827A (ja) 2000-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1796760B1 (en) Multichannel coordinated infusion system
US9138526B2 (en) Infusion pump flow balancing and synchronization system
JP4742053B2 (ja) 導電性ポリマー材料、ならびに効果的な治療の監視および提供を含むその用途
US5876366A (en) Kidney dialysis method and device
JP2011172983A5 (ja)
KR101663688B1 (ko) 약물의 주입을 위한 삽입체를 갖는 튜블링 세트
US7708710B2 (en) Method and apparatus for collecting and processing blood
JP3491675B2 (ja) 透析用血液回路の構成決定方法
AU2011203293B2 (en) Multichannel coordinated infusion system
EP4353275A1 (en) Apparatus for extracorporeal blood treatment
CN219167303U (zh) 一种带输注装置的多联血袋
CN114129799A (zh) 血液净化系统
CN111436955A (zh) 一种血液采集分离装置及控制系统
Gabriel et al. Haemodialysis
JPH10295808A (ja) 自己免疫疾患治療用具

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091114

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091114

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101114

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131114

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees