JP3487852B2 - Dermatophagoides(室内塵ダニ)アレルゲンのクローニング及び配列決定 - Google Patents

Dermatophagoides(室内塵ダニ)アレルゲンのクローニング及び配列決定

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 最近の報告は、室内塵ダニアレルギーにおけるグルー
プI及びグループIIに対する応答の重要性を示した。例
えば、患者の60%より多くがこれらの蛋白質に向けられ
た抗ダニ抗体を少なくとも50%有していることが示され
た(Lind,P.等、Allergy,39:259−274(1984);van der
Zee,J.S.等、J.Allergy Clin.Immunol.,81:884−896
(1988))。子供が一層大きい反応性を示すということ
はあり得る(Thompson,P.J.等、Immunology 64:311−31
4(1988))。Dermatophagoides科(D.)のダニに対す
るアレルギーは、喘息、鼻炎及び異所性皮膚炎等の状態
と関連している。2つの種、D.pteronyssinus及びD.far
inaeが優勢であり、その結果、これらの2種により生成
されるアレルゲンを同定する試みに相当の努力が払われ
た。D.pteronyssinusダニは、東欧及びオーストラリア
の室内塵中で最も一般的なDermatophagoides種である。
D.farinae種は、その他の国例えば北米及び日本におい
て優勢である(Wharton,G.W.,J.Medical Entom,12:577
−621(1976))。この科のダニに対するアレルギーが
喘息、鼻炎及びアトピー性皮膚炎等の病気に関係するこ
とは長い間認められてきた。これらのダニにより生成さ
れる如何なるアレルゲンがこのアレルギー応答及び関連
する病気の原因であるかは未だはっきりしない。
発明の要約 本発明は、Dermatophagoides((D.)室内塵ダニ)の
蛋白質アレルゲンをコードする単離したDNA又はDermato
phagoides科の室内塵ダニの蛋白質アレルゲンの少なく
とも1つのエピトープを含むペプチドに関するものであ
る。それは、特に、D.farinae種の主要アレルゲン(Der
f I及びDerf IIと呼ぶ)又はこれらの主要アレルゲンの
部分(即ち、Derf I若しくはDerf IIの少なくとも1つ
のエピトープを含むペプチド)をコードするDNAに関係
する。特にそれは、D.pteronyssinusの主要アレルゲン
(Derp I及びDerp IIと呼ぶ)又はこれらの主要アレル
ゲンの部分(即ち、Derp I若しくはDerp IIの少なくと
も1つのエピトープを含むペプチド)をコードするDNA
に関係する。
本発明は、更に、単離したDermatophagoides(例え
ば、D.farinae、D.pteronyssinus)のDNAによりコード
される、配列多形を含む蛋白質を含む蛋白質及びペプチ
ドに関係する。幾つかのヌクレオチド及びその結果のア
ミノ酸配列の多形が、Derp I、Derp II及びDerf IIアレ
ルゲンにおいて発見された。すべてのかかるヌクレオチ
ド変化及び蛋白質、又はその部分(配列多形を含む)
は、この発明の範囲内にある。
本発明のペプチドは、D.farinaeアレルゲンの少なく
とも1つのエピトープ(例えば、Derf I若しくはDerf I
Iの少なくとも1つのエピトープ)又は、D.pteronyssin
usアレルゲンの少なくとも1つのエピトープ(例えば、
Derp I若しくはDerp IIの少なくとも1つのエピトー
プ)を含む。それは又、D.farinae蛋白質若しくはペプ
チドに特異的な抗体及びD.pteronyssinus蛋白質若しく
はペプチドに特異的な抗体にも関係する。
本発明のDermatophagoidesDNA、蛋白質及びペプチド
は、診断及び治療目的に有用である。例えば、単離した
D.farinae蛋白質若しくはペプチドを用いて個人におけ
る室内塵ダニに対する感受性をを検出し及び、個人に治
療上有効量のD.farinae蛋白質若しくはペプチドを投与
して個人における感受性を治療する(感受性を減少させ
又は脱感作する)ことが出来る。例えば、単離したD.fa
rinae蛋白質アレルゲン(Derf I若しくはDerf II等)を
個人に、その個人を脱感作するために標準的技術を用い
て周期的に投与することが出来る。或は、Derf I若しく
はDerf IIの少なくとも1つのエピトープを含むペプチ
ドをこの目的のために投与することが出来る。単離した
D.pteronyssinus蛋白質アレルゲン(Derp I若しくはDer
p II等)を、Derf I若しくはDerf IIについて記載した
ようにして投与することが出来る。同様に、少なくとも
1つのDerp Iエピトープ又は少なくとも1つのDerp II
エピトープを含むペプチドをこの目的のために投与する
ことが出来る。これらの蛋白質若しくはペプチドの組合
せ(例えばDerf I及びDerf II;Derp I及びDerp II;又は
両Derf及びDerp蛋白質の混合物)も又、投与することが
出来る。かかる単離した蛋白質又はペプチドの利用は、
重大な室内塵ダニアレルゲンに対する個人を脱感作する
手段を提供する。
図面の簡単な説明 図1A及び1Bは、cDNAggt11(13T)のヌクレオチド及び
予想されるアミノ酸配列(配列番号:1及び2)を示して
いる。右側の番号はヌクレオチドの位置であり、他方、
配列の上の番号はアミノ酸の位置である。正のアミノ酸
残基番号は、スレオニンで始まる成熟した放出されたDe
rp Iの配列に対応している。負の配列番号は、Derp Iの
提出された過渡的なプレ及びプレプロ酵素型を参照する
ものである。矢印は、それぞれ、提出されたプロ酵素配
列及び成熟Derp Iの開始を示す。中空ボックスで囲んだ
残基−15〜−13は、プロ酵素形成のための提出された開
裂を作り、ダッシュを付けた残基52〜54は潜在的なNグ
リコシレーション部位を表す。終止TAAコドン及び隣接
するポリアデニル化シグナルには下線を付してある。ア
ミノ酸残基1〜41、79〜95、111〜142及び162〜179は、
従来のアミノ酸配列決定分析により決定した公知のトリ
プシンペプチドの配列に対応する。
図2は、クローンggt11p1(13T)のcDNA挿入物の制限
地図及びDNA配列決定の戦略を示している。矢印は、配
列が読まれる方向を示す。
図3は、Derp I及びDerf IのN末端配列の比較であ
る。Derp Iのアミノ酸配列は、図1A及び1Bのアミノ酸1
〜20に等しい。Derf I配列は配列(12)に由来する。
図4は、ggt11p1(13T)の抗Derp Iとの反応性を示
す。ファージにつき誘発したY1089リソゲンからの溶菌
物は、ドットブロットにより、ウサギ抗Derp I(Derp
I)又は正常ウサギ血清(Nrs)と反応した。ggt11p1(1
3T)(a)又はggt(b)に感染した細菌の溶菌物から
三連でドット(2ml)を作った。125I−蛋白質A及びオ
ートラジオグラフィーを用いて展開したとき、ggt11p1
(13T)溶菌物と抗Derp Iとの間の反応のみが反応性を
示した。
図5は、クローンpGEX−p1(13T)のアレルギー血清
中のIgEとの反応を示す。pGEX又はpGEX−p1の一晩培養
物(ブロスで1/10稀釈し且つ2時間37℃で生育した)。
それらをIPTGで誘発し、37℃で2時間生育させた。その
細菌をペレット化し、PBSに再懸濁して培養培地の1/10
容積とした。その細菌を凍結/解凍及び超音波処理によ
り溶菌させた。2mlのこれらの溶菌物を用いて、ダニア
レルギー性又は非アレルギー性血清を用いて放射免疫ド
ットブロットを行なった。列1のドットは、pGEXを含む
大腸菌からのものであり、列2〜4のドットは、pGEX−
p1(13T)に感染した大腸菌の異なる培養物からのもの
であった。pGEX−p1(13T)のアレルギー性血清中のIgE
との反応性が見出されたが、非アレルギー性血清中のIg
Eとの反応性は見出されなかった。
図6は、Derp IIをコードするcDNAクローンの、プラ
ーク放射免疫アッセイにおける血清反応性を示す。プラ
ークリフトからのニトロセルロースフィルターの切片
を、クローン1、3、A、B及び対照用ベクターAmp1か
ら取った。これらを、列1のアレルギー性血清(AM)、
列2の非アレルギー性血清(WT)に対するヒトIgEにつ
いては免疫アッセイにより、列3のウサギ抗血清を伴う
Derp Iについては、蛋白質A免疫アッセイにより、達し
た。これらのクローン1、3及びBは、アレルギー性血
清と強く反応したが、非アレルギー性血清又は対照用ベ
クターとは反応しなかった(クローンB及び対照用ベク
ターは非アレルギー性血清で試験しなかった)。
図7A及び7Bは、ggt11p II(C1)のcDNAのヌクレオチ
ド及び予想されるアミノ酸配列(それぞれ、配列番号:3
及び4)を示す。右側の番号は、ヌクレオチドの位置で
あり、上側の番号は、アミノ酸の位置である。アミノ酸
の正の番号は、Derp IIの公知のN末端から始まり、公
知の最初の40残基の配列と一致する。残基−1〜−16
は、疎水性コアを有する典型的なリーダー配列に似てい
る。
図8は、Derp IIとDerf IIのN末端アミノ酸相同性を
示す(Derf II配列は参考文献30による)。
図9は、DNA配列決定の戦略の図式表示を含むクロー
ンggt11f1のcDNA挿入物の制限地図である。矢印は、配
列が読まれる方向を示している。
図10A及び10Bは、cDNAggt11f1のヌクレオチド配列及
び予想されるアミノ酸配列(それぞれ、配列番号:5及び
6)である。上の番号はヌクレオチドの位置であり、左
の番号はアミノ酸の位置である。正のアミノ酸残基番号
は、スレオニンで始まる成熟した放出されたDerf Iの配
列に対応している。負の配列番号は、Derf Iのシグナル
ペプチド及びプロ酵素領域を参照している。矢印は、そ
れぞれ、プロ酵素配列及び成熟Derf Iの開始を示してい
る。下線を引いた残基−81〜78はプロ酵素形成のための
提出された開裂部位を作り、他方、下線を引いた残基53
〜55は潜在的なNグリコシレーション部位を表してい
る。終止TGAコドン及び隣接するポリアデニル化シグナ
ルにも下線を引いてある。アミノ酸残基1〜28は、従来
のアミノ酸配列決定分析により決定された公知のトリプ
シンペプチド配列に対応している。
図11は、成熟したDerp I蛋白質のアミノ酸配列(配列
番号:11)とDerf I蛋白質のアミノ酸配列の混成整合(c
omposite alignment)である。配列の上の番号は、Derp
Iを参照している。アスタリスクは、最大の整合のため
に導入されたギャップを示す。記号(.)は、その位置
のDerf Iのアミノ酸残基がDerp Iの対応するアミノ酸残
基と等しいことを示すために用いている。矢印は、Derp
I及びDerf Iの活性部位を作る残基を示す。
図12A及び12Bは、Derf Iのプレ及びプロペプチド領域
のアミノ酸配列のラットカテプシンH、ラットカテプシ
ンL、パパイン、アレウライン(aleurain)、CP1、CP
2、ラットカテプシンB、CTLA−2、MCP、Derp I及びア
クチニジンの該領域との比較である。ダッシュで示した
ギャップを、最大整合のために加えた。二重アスタリス
クは、プロ酵素の80%より多くで共有されている保存さ
れたアミノ酸残基を示し、単一のアスタリスクは、これ
らの配列の55%より多くにおいて保存されている残基を
示す。記号(.)は、これらのプロ酵素領域の90%より
多くにより共有されている半保存された等価アミノ酸を
示すために用いている。
図13A及び13Bは、Mac Vector Sequence Analysis Sof
tware(New Haven在、IBI)により計算されたHopp−Woo
dsアルゴリズムを用いて作成したDerp I成熟蛋白質の親
水性プロット及びDerf I成熟蛋白質の親水性プロットで
ある(6残基ウインドウ使用)。正の値は、相対的親水
性を示し、負の値は、相対的疎水性を示す。
図14は、Derf II cDNAのヌクレオチド配列及び予想さ
れるアミノ酸配列(それぞれ、配列番号:7及び8)であ
る。右側の番号は、ヌクレオチドの位置であり、上の番
号は、アミノ酸残基である。停止(TAA)シグナルには
下線を引いてある。最初の8ヌクレオチドは、Derp II
配列に基づき、cDNAを生成するために用いたオリゴヌク
レオチドプライマーからのものである。
図15は、配列データからコンピューターにより生成し
たDerf II cDNAの制限地図である。同様にして生成した
Derp IIの地図を、比較のために示してある。僅かの共
通制限酵素部位しか保存されていない。アスタリスクを
記した部位は、クローニング手順により導入した。
図16A、16B及び16Cは、Derf II及びDerp II cDNA配列
の整合を示している。右側の番号は、ヌクレオチドの位
置であり、上の番号は、アミノ酸残基である。最上段の
ラインは、Derp IIヌクレオチド配列であり、二番目
は、Derp IIアミノ酸残基である。次の2つのライン
は、Derf IIのこれらの配列との違いを示している。
図17A及び17Bは、Mac Vector Sequence Analysis Sof
tware(New Haven在、IBI)により計算されたHopp−Woo
dsアルゴリズムを用いたDerf II及びDerp IIの親水性プ
ロットである(6残基ウインドウ使用)。
図18は、5つのDerp Iクローン(a)〜(e)のアミ
ノ酸配列の混成整合であり、Derp I蛋白質(配列番号:1
1)における多形を示している。番号は、Derp I(a)
クローンの配列を参照している。記号(−)は、Derp I
クローンのアミノ酸残基がその位置のDerp I(a)の対
応するアミノ酸残基と一致することを示すために用いて
いる。これらのクローンのアミノ酸配列は、これらの5
つの配列中に見出された5つの多形アミノ酸残基によ
り、Derp I内に有意の変化があり得ることを示してい
る。
図19は、3つのDerp IIクローン(c)、(1)及び
(2)のアミノ酸配列の混成整合であり、Derp II蛋白
質中の多形を示している。番号は、Derp IIクローンの
配列を参照している。記号(.)は、Derp IIクローン
のアミノ酸残基がその位置のDerp II(c)の対応する
アミノ酸残基と一致することを示すために用いている。
図20は、6つのDerf IIクローン(即ち、pFL1、pFL
2、MT3、MT5、MT18及びMT16)のアミノ酸配列の混成整
合であり、Derf II蛋白質(配列番号:13)における多形
を示している。番号は、Derf pFL1クローンの配列を参
照している。記号(.)は、Derf IIクローンのアミノ
酸残基がその位置のDerf II pFL1の対応するアミノ酸残
基と一致することを示すために用いている。
図21A、21B及び21Cは、Derp Iのプレプロ酵素の完全
長を含むcDNAggt11p1(13T)のヌクレオチド及び予想さ
れるアミノ酸配列(それぞれ、配列番号:9及び10)であ
る。負の配列番号は、Derp Iの提出されたプレ及びプレ
プロ酵素型を参照している。
発明の詳細な説明 本発明は、室内塵ダニDermatophagoidesに由来するア
レルゲンをコードするヌクレオチド配列及びコードされ
るDermatophagoidesアレルゲンの少なくとも1つのエピ
トープを含むDermatophagoides蛋白質若しくはペプチド
に関するものである。それは、特に、適当な宿主内にお
いてD.farinaeの主要アレルゲン(Derf I若しくはDerf
II等)又はDerf I若しくはDerf IIの少なくとも1つの
エピトープを含むペプチドを発現することの出来るヌク
レオチド配列に関係する。このDermatophagoidesヌクレ
オチド配列は、それにハイブリダイズし及び他のダニア
レルゲン特にD.farinae若しくはD.pteronyssinusをコー
ドする更なるヌクレオチド配列を同定するためのプロー
ブとして有用である。更に、本発明は、D.farinae蛋白
質をコードするヌクレオチド配列又はD.pteronyssinus
蛋白質をコードするヌクレオチド配列にハイブリダイズ
するがD.microceras等の他の種若しくは型の室内塵ダニ
からの蛋白質(例えば、Derm I及びDerm II)はコード
しないヌクレオチド配列に関係する。
少なくとも1つのDermatophagoides(Derf I若しくは
Derf II;Derp I若しくはDerp II)エピトープを含むコ
ードされたDermatophagoidesダニアレルゲン若しくはペ
プチドは、診断目的のために(例えば、抗原として)及
び治療目的のために(例えば、個人を脱感作するため
に)用いることが出来る。或は、コードされた室内塵ダ
ニアレルゲンは、Derf若しくはDerpアレルゲン(一般
に、これらは高度のアミノ酸相同性を有する)の抗原性
を示し又はこれらと交差反応性であるD.microceras蛋白
質若しくはペプチド等の蛋白質若しくはペプチドであっ
てよい。
従って、本発明は又、Dermatophagoidesアレルゲン
(例えば、Derf Iアレルゲン、Derf IIアレルゲン、Der
p Iアレルゲン、Derp IIアレルゲン若しくはそれらと交
差反応性の他のD.アレルゲン)又はDermatophagoidesア
レルゲン(Derf I、Derf II、Derp I、Derp II若しくは
これらと交差反応性の他のD.アレルゲン)の少なくとも
1つのエピトープを単独で若しくは組合せて含むペプチ
ドを含み、治療応用(例えば、脱感作)のために用いる
ことの出来る組成物にも関係する。以下に記載するよう
に、室内塵ダニからの主要アレルゲンをコードするDNA
を単離し、配列決定した。特に、実施例に一層詳細に述
べるように、Derp I、Derp II、Derf I及びDerf IIをコ
ードするcDNAクローンを単離し、配列決定した。これら
のクローンの各々のヌクレオチド配列を、関連するダニ
の種からの相同なアレルゲン(即ち、Derp IとDerf I、
Derp IIとDerf II)の配列と比較した(それぞれ、予想
されるアミノ酸配列を有する)。
下記は、Derfアレルゲンをコードする2つのcDNAクロ
ーンの単離及び配列決定並びにそれらの対応するD.pter
onyssinusアレルゲンとの比較の説明及びヌクレオチド
配列及びコードされる生成物の診断若しくは治療関係に
おける利用の説明である。
Derf Iの単離及び配列分析 室内塵ダニD.farinaeからの主要アレルゲンであるDer
f IをコードするcDNAクローンを単離して配列決定し
た。このクローンのcDNA挿入物の制限地図を図9に表示
するが、それは、このcDNAの配列決定の戦略である。こ
のDerf I cDNAクローンは、典型的シグナルペプチド、
プロ酵素領域及び成熟Derf I蛋白質をコードする1.1kb
cDNA挿入物を含む。その生成物は、321アミノ酸残基で
あり、推定の18残基のシグナルペプチド、80残基のプロ
酵素(プロペプチド)領域及び223残基の成熟酵素領域
である。導かれる分子量は、25,191である。このDerf I
cDNAのヌクレオチド配列及び予想されるアミノ酸配列
を、図10A及び10Bに表示する。演繹されたアミノ酸配列
は、プロ領域並びに成熟蛋白質において、他のシステイ
ンプロテアーゼに対する有意の相同性を示している。成
熟Derf I蛋白質と、関連するダニD.pteronyssinusから
の相同なアレルゲンDerp Iとの配列整合(図11)は、以
前の蛋白質レベルでの配列決定により予想されたよう
に、これらの2つの蛋白質の間の高度の相同性(81%)
を示した。特に、これらの酵素の活性部位を含む残基
は、両ダニアレルゲンにおいて保存され、潜在的なNグ
リコシレーション部位は等しい位置に存在した。
保存されたシステイン残基対(31、71)及び(65、10
3)(この番号はDerp Iを参照する)は、Derp I及びDer
f Iの三次元構造の、更なるジスルフィド橋をも有する
パパイン及びアクチニジンのそれに対する仮定された類
似性に基づいて、明らかに、ジスルフィド結合形成に関
与している。第5の及び最後のシステイン残基(それら
について、パパイン及びアクチニジン中に相同なシステ
イン残基がある)は、活性部位システインである(Derf
I中の残基35)。Derf I及びDerp I中に存在する2つの
余分なシステイン残基が第3のジスルフィド橋の形成に
関与することはありそうもない。
Derp I中の潜在的なNグリコシレーション部位も又、
Derf I中の同じ位置に存在し、トリペプチド部位の重要
な第1及び最後の残基は保存されている。Derf I及びDe
rp Iの程度は、やはり、測定されるべきである。マンノ
ース、ガラクトース、N−アセチルグルコサミン及びN
−アセチルガラクトサミンを含む炭水化物が、これらの
ダニアレルゲンの精製された調製物において報告された
(Chapman,M.D.、J.Immunol.,125:587−592(1980);Wo
lden,S等、Int.Arch.Allergy Appl.Immunol.,68:144−1
51(1982))。
従来のアミノ酸配列決定によりにより決定されたDerm
I残基を用いて、成熟Derp I及びDerm I間(70%)並び
に成熟Derf I及びDerm I間(97%)の、最初の30のN末
端アミノ酸残基の相同性の程度を仮定すれば(Platts−
Mills TAE等、Mite Allergy,a World−Wide Problem
中、27−29(1988);Lind,P.及びN.Horn、Mite Allerg
y,a World−Wide Problem中、30−34(1988))、完全
な成熟Derm I配列は、グループIのダニアレルゲン間の
全体で70〜80%の相同性を確実にするであろうことはあ
りそうである。Derm Iは、D.microcerasからのアレルゲ
ンである。残基−23〜−1におけるDerp I及びDerf Iの
プロ酵素部分の間の高度の相同性(91%)並びにDerf I
の構造分析は、グループIのアレルゲンが、相同な構造
の成熟蛋白質のN末端伸長ペプチド及び少なくともプロ
ペプチドについて相同な組成を有していそうであること
を示唆する。
シグナル配列のデザインの微細構造の研究は、これま
でに3つの構造的に類似しない領域:正に帯電したN末
端領域(n)、中央の疎水性領域(h)及び開裂部位を
規定するらしい一層極性のC末端領域(c)を同定した
(Von Heijne,G.,EMBO J.,:2315−2323(1984);Eur.
J.Biochem.,133:17−21(1983);J.Mol.Biol.,184:99−
105(1985))。Derf Iのシグナルペプチドの分析は、
それがやはりこれらの領域を含むことを示した(図12A
及び12B)。このn領域は、長さ及び組成が極めて変わ
りやすいが、その正味の荷電は全長にわたって認め得る
程には変化せず、約+1.7の平均値を有する。このDerf
Iシグナルペプチドのn領域は、2残基長を有し、開始
メチオニン(ホルミル化されておらず、それ故に、真核
生物において正に帯電する)及び隣接するリジン(Ly
s)残基により与えられる+2の正味の電荷を有する。D
erf Iのh領域は、疎水性残基に富んでおり、許容され
得る唯一の親水性残基セリン(Ser)があるのみである
(この領域の特徴)。Derf Iのc領域の全体のアミノ酸
組成は、h領域のそれよりも極性であり、それは、−6
〜−5残基に位置するh/c境界を有するシグナル配列中
に見出される(それは、真核生物における平均的位置で
ある)。従って、Derf Iプレペプチド配列は、機能的シ
グナル配列が従わなければならない要求を満たしている
ようである。
Derf Iのシグナル配列及び他のシステインプロテアー
ゼは構造的相同性を共有する(すべてはn、h及びc領
域からなる)が、それらは、全体の長さ及びアミノ酸配
列に関して高度に変化しやすい(それは、図12B及び12B
に明らかである)。しかしながら、システインプロテア
ーゼ前駆体のプロ領域間で有意の配列相同性が見られた
(Ishidoh,K.等、FEBS Letters,226:33−37(198
7))。Derf I及び他の多くのシステインプロテアーゼ
のプロ酵素領域の整合(図12A及び12B)は、これらのプ
ロ領域が多くの非常に保存された残基並びに半保存され
た残基(それらは、これらの配列の半分より多くに存在
する)を共有することを示した。この相同性は、バリン
(Val)、イソロイシン(Ile)及びロイシン(Leu)
(小さい疎水性残基)又はアルギニン(Arg)及びLys
(正に帯電した残基)等の保存的アミノ酸が同一である
と見なすならば、増大した。Derf Iプロ領域は、7つの
高度に保存されたアミノ酸の内6つ及び保存的変化の部
位におけるすべての残基を有した。低保存部位の相同性
は低かった。プロペプチド中の特に高度に保存された残
基における相同性は、これらの配列が恐らく構造的及び
機能的類似性を有することを示すので、これらの酵素の
プロセッシングにおけるプロペプチドの機能を考えると
きに重要であり得る。
マウス、ウサギ及びヒト血清中に存在する抗体を用い
て、Derf I及びDerp Iにおける高度に交差反応性のB細
胞エピトープが示された(Haymann,P.W.等、J.Immunol.
137:2841−2847(1986);Platts−Mills,TAE等、J.Alle
rgy Clin.Immunol.78:398−407(1986))。しかしなが
ら、種特異的エピトープも又、これらの系で規定され
た。マウスモノクローナル抗体は、優勢に種特異的決定
基に結合した(Platts−Mills TAE等、J.Allergy Clin.
Immunol.139:1479−1484(1987))。ウサギ抗Derp I反
応性の約40%が、Derp Iにユニークなエピトープにより
説明され(Platts−Mills,TAE等、J.Allegry Clin.Immu
nol.78:398−407(1986))、そして大多数は交差反応
性エピトープに結合するが、アレルギーのヒトからの抗
体の幾らかの種特異的結合が認められた(Platts−Mill
s TAE等、J.Immunol.139:1479−1484(1987))。
遺伝子の断片化及び発現の組換えDNA戦略を用いて(G
reene,W.K.等、Immunol.(1990))ウサギ抗Derp I抗血
清により認識されるB細胞エピトープを含む組換えDerp
Iの5つの抗原性領域を規定した。免疫吸収技術を用い
て、これらの3つの推定のエピトープがDerf Iに共有さ
れる(アミノ酸残基34〜47、60〜72及び166〜194を含む
領域に位置する)が、他方、2つがDerp I(領域82〜99
及び112〜140)に特異的であるらしいことを示した。こ
れらのペプチドのウサギ抗D.farinaeに対する反応性の
差異は、上記の交差反応性及び種特異的エピトープへの
分類を支持した。Derp I及びDerf I蛋白質間に示された
配列の差異は、パパイン及びアクチニジンの2次及び3
次構造から予想されるように、主としてN及びC末端領
域並びにヘリックスD(前記127〜136)を含むこの酵素
の2つのドメインを結合する伸長した表面ループ(残基
85〜136)に局在している(Baker,E.N.及びJ.Drenth,Bi
ological Macromolecules and Assemblies,Vol.3,pp.31
4−368,John Wiley及びSons,ニューヨーク(1987)
中)。これらの残基の表面局在性は、図13A及び13BのDe
rp I及びDerf Iの親水性プロットにより支持され、該プ
ロットは、表面露出を予言するこの領域の優勢な親水性
の性質を示している。この領域は又、ウサギ抗Derp I血
清により認識される2つの種特異的B細胞エピトープを
含む(上記参照)。これらの配列の交差反応性エピトー
プを含む領域(領域34〜47及び60〜72に位置する)にお
ける配列分析は、Derp I及びDerf I間で完全に保存され
ており、他方、第3の交差反応性エピトープ含有領域
(残基領域166〜194)中の大多数の残基は保存されてい
た。
Derf IをコードするcDNAの発現は、大腸菌内で、組換
えDerp Iより大きい溶解度、安定性及び抗原性を有する
組換え蛋白質であるプレプロDerf I蛋白質の産生を生じ
る。Derf I cDNAによりコードされる蛋白質は、pGEXベ
クターを用いて発現され、放射免疫アッセイによりウサ
ギ抗D.farinae抗体と反応することが示された。可溶性D
erf Iアレルゲン及び抗原性の誘導体の高い酸性の利用
可能性は、診断及び治療剤の開発並びにB及びT細胞抗
原決定基のマッピングを容易にする。
組換えDerf Iの完全なアミノ酸配列が利用可能であれ
ば、免疫系のB及びT両細胞の区画により認識されるエ
ピトープのマッピングを行なうことが出来る。重複する
合成ペプチドのスクリーニング等の技術の利用、モノク
ローナル抗体の利用並びに遺伝子の断片化及び発現は、
Derf Iの連続的及び局所的な両エピトープの同定を可能
とするであろう。アレルゲン性(IgE結合性)の決定基
が共通の特徴を有し且つ本来的に免疫原性(IgG結合
性)の決定基とは異なるのか否か及びT細胞がB細胞に
より認識されるのとは異なる独自のエピトープを認識す
るのか否かを決定することは特に有用であろう。ダニア
レルギーのヒトIgE抗体と反応性のDerf Iエピトープを
同定する研究及びこれらをDerp Iと交差反応性の決定基
及びDerf Iにユニークな決定基に分類することも可能で
ある。何れかの種に特異的なB細胞(及びT細胞)エピ
トープを用いて、異なるダニの種に対する反応性を測定
するための有用な診断用試薬を提供することが出来、他
方、交差反応性エピトープは共通の免疫療法剤の候補で
ある。
実施例で詳細に説明するように、0.8kbのcDNA挿入物
に含まれるDerp IをコードするcDNAを単離した。配列分
析は、222アミノ酸残基の成熟組換えDerp I蛋白質がア
クチニジン、パパイン、カテプシンH及びカテプシンB
を含むシステインプロテアーゼの群と有意の相同性を示
すことを示した。
Derf IIの単離及び配列分析 室内塵ダニD.farinaeからの主要アレルゲンであるDer
f IIをコードするcDNAクローンを、実施例に記載するよ
うにして単離し、配列を決定した。このDerf II cDNAの
ヌクレオチド配列及び予想されるアミノ酸配列を図14に
表示する。Derf IIをコードするクローンのcDNA挿入物
の制限地図を図15に表示する。
図16A、16B及び16Cは、Derf II及びDerp II cDNA配列
の整合を示す。Derf II配列のDerp IIとの相同性(88
%)は、Derp I及びDerf Iについて見出された81%の相
同性より高く、これは、カイ2乗分布を用いて有意(p
<0.05)に異なる。この理由は、単に、グループIのア
レルゲンの方が大きいということであり、各残基は分子
の構造及び機能に対して重要性がより低いのであろう。
例えば、それらが他のシステインプロテアーゼと類似の
コンホメーションを採用するとすれば、Derp I及びDerf
Iにおけるアミノ酸の差異の多くはそれらの分子の2つ
のドメイン構造を繋ぐ残基にあるということは公知であ
る。これらの6つのシステイン分子は、群IIアレルゲン
間で保存されており、類似のジスルフィド結合を示唆し
ている(高度の全体的相同性を仮定すれば、これは予想
可能であるが)。これらの蛋白質の保存の他の指示は、
コード配列のヌクレオチド変化の34/55が通常はアミノ
酸変化しないコドンの第3塩基にあるということであ
る。この分子の機能において重要であろう残基はSer57
であり、そこでは3塩基すべてが変化しているがアミノ
酸は保存されている。同様の現象が残基88にあり、そこ
では完全なコドン変化が小さい脂肪族残基を保存した。
再び、Derp IIと同様に、Derf II cDNAクローンは、3'
非コード領域がアデノシンに富み且つ2つの可能なポリ
アデニル化シグナルATAAを有するにもかかわらず、ポリ
Aテールを有しない。最初の4残基をコードするヌクレ
オチドは、N末端アミノ酸配列決定による公知のDerp I
I及びDerf IIの相同性からデザインされたPCRプライマ
ーからのものである。今や、C末端配列に基づくプライ
マーを用いてこれらの塩基並びにシグナル配列を決定す
ることが出来る。
患者のアレルゲン性蛋白質/ペプチド及びそれらをコー
ドするDNAの利用 ここに記載した仕事から生成した物質並びにこれらの
物質を含む組成物を、ダニアレルゲン、特に、Dermatop
hagoides属、例えばD.farinae及びD.pteronyssinus等の
ダニに対するアレルギー応答を診断、治療及び予防する
方法において用いることが出来る。更に、このcDNA(又
はそれが転写されたmRNA)を用いて他の類似の配列を同
定することが出来る。これは、例えば、低緊縮条件下で
行なうことが出来、十分な相同性(一般に、40%より
大)を有する配列を更なる評価のためにここに記載した
方法を用いて選択することが出来る。或は、高緊縮条件
を用いることが出来る。この方法においては、本発明の
DNAを用いて、Derf I、Derf II、Derp I又はDerp IIの
アミノ酸配列に類似のアミノ酸配列を有するダニアレル
ゲンをコードする配列を同定することが出来る。従っ
て、本発明は、D.farinae及びD.pteronyssinusアレルゲ
ンのみを含むのではなく、なおその上、他のダニアレル
ゲン(例えば、本発明のDNAにハイブリダイズするDNAに
よりコードされる他のダニアレルゲン)を含む。
本発明のcDNAによりコードされる蛋白質又はペプチド
を、例えば、「精製した」アレルゲンとして用いること
が出来る。かかる精製したアレルゲンは、室内塵ダニに
対するアレルギーの診断及び治療用の試薬として使用し
得るアレルゲン抽出物又は調製物の標準化において有用
である。本発明のペプチドの利用により、一貫した、十
分限定された組成及び生物学的活性のアレルゲン調製物
を作成して治療目的のために(例えば、室内塵ダニ感受
性の個人のアレルギー応答を調節するために)投与する
ことが出来る。Derf I又はDerf IIペプチド若しくは蛋
白質(又は、後述するようなそれらの改変バージョン)
は、例えば、Derf I又はDerf IIに対するB細胞応答、D
erf I及びDerf IIに対するT細胞応答、又は両応答を調
節することが出来る。同様に、Derp I又はDerp II蛋白
質若しくはペプチドを用いてDerp I又はDerp IIに対す
るB細胞及び/又はT細胞応答を調節することが出来
る。精製したアレルゲンを用いて、室内塵ダニ特にDerf
I、Derf II、Derp I及びDerp IIに対するアレルギーの
免疫療法の機構を研究し、免疫療法において改変してな
い(「天然の」)ペプチドより有用な改変された誘導体
又はアナログをデザインすることも出来る。
Derf I及びDerp Iにより共有されるここに記載した3
つのエピトープ等の交差反応性であるエピトープがある
例においては、交差反応性エピトープを含む分子の領域
を、エピトープを共有するこれらの2つ(或は、もっと
多く)のダニの種に対するアレルギーの治療において投
与すべき共通の免疫療法用ペプチドとして用いることが
出来る。例えば、交差反応性エピトープを用いて両アレ
ルゲン(例えば、Derf I及びDerp Iアレルゲン)に対す
るIgGブロッキング抗体を誘導することが出来よう。完
全な分子ではなく1価の抗体エピトープを含むペプチド
を用いることが出来、それは、1価の抗体エピトープが
マスト細胞を架橋することが出来ず且つ脱感作治療の際
に逆反応を引き起こすので有利であると判かるであろ
う。B細胞エピトープをキャリアー分子に付着させて、
アレルギー応答のT細胞制御に向けることも可能であ
る。
或は、選択したDermatophagoidesアレルゲンに特異的
なペプチドを有することは望ましく又は必要であろう。
ここに記載する場合、見かけ上Derp I特異的である2つ
のエピトープは同一であった。同様のアプローチを用い
て他の種特異的なエピトープ(例えば、Derp I又はII、
Derf I又はII)を同定することが出来る。種特異的なエ
ピトープに対する抗体の個人における存在は、迅速な血
清学的試験として用いて何れのダニの種がアレルギー応
答を引き起こしているのかを決定することが出来る。こ
れは、個人に与えられる治療を特異的に原因となる種に
向け、それ故に、治療効果を増大することを可能にする
であろう。
他の人々による仕事は、高投与量のアレルゲンが一般
に最良の結果(即ち、最良の症状軽快)を生じることを
示した。しかしながら、多くの人々は、これらのアレル
ゲンに対するアレルギー反応の故に多大な投与量のアレ
ルゲンに耐えることは出来ない。天然アレルゲンの改変
を、対応する天然のアレルゲンと同じかそれより増大さ
れた治療特性を有するが減少した副作用(特に、アナフ
ィラキシー反応)しか有しない改変したペプチド又は改
変したアレルゲンが生成し得るような方法でデザインす
ることが出来る。これらは、例えば、本発明のペプチド
(例えば、Derf I又はDerf II、Derp I又はDerp IIのア
ミノ酸配列の全部若しくは一部を有するもの)であって
よい。或は、ペプチドの組合せを投与することが出来
る。改変したペプチド又はペプチドアナログ(例えば、
アミノ酸配列を変えて免疫原性を変え及び/又はアレル
ゲン性を減じ又は同じ目的のために成分を付加したペプ
チド)を脱感作治療のために用いることが出来る。
脱感作すべき個人への本発明のペプチドの投与は、公
知の技術を用いて行なうことが出来る。単一ペプチド又
は他のペプチドとの組合せを、例えば、適当な緩衝液、
キャリアー及び/又はアジュバントを含む組成物にて個
人に投与することが出来る。かかる組成物は、一般に、
注射、吸入、経皮的適用又は直腸投与により投与するこ
とが出来よう。現在利用可能な情報を用いて、感受性の
個人に十分量で投与したときにDerp I、Derp II、Derf
I及び/又はDerf IIに対する個人のアレルギー応答を調
節するであろうDerp I、Derp II、Derf I又はDerf IIペ
プチドをデザインすることが可能である。これは、例え
ば、これらのアレルゲンの構造を試験し、室内塵ダニ感
受性の個人においてB及び/又はT細胞応答に影響する
能力について試験すべきペプチドを生成して、これらの
細胞により認識される適当なエピトープを選択すること
により行なうことが出来る。これらのエピトープのアミ
ノ酸配列を真似た、Derp I、Derp II、Derf I又はDerf
IIアレルゲンに対するアレルゲン応答を下方制御するこ
との出来る合成のアミノ酸配列を作ることが出来る。例
えば、これは、これらのアレルゲンの1つに対する感受
性について評価すべき個人から得た血液を、室内塵ダニ
の単離したアレルゲン性ペプチドと、そのペプチドが血
液中の成分(例えば、抗体、T細胞、B細胞)を結合又
は刺激するのに適した条件下で合わせ、かかる結合が起
きる程度を測定することによって行なうことが出来る。
Derf及びDerp蛋白質若しくはペプチドを一緒に投与して
両アレルゲン型に感受性の個人を治療することが出来
る。
今や、室内塵ダニ感受性の個人においてアレルギー反
応を誘発するDerp I、Derp II、Derf I又はDerf IIの能
力をブロックし又は阻止することの出来る薬剤又は薬物
をデザインすることも可能である。かかる薬剤は、例え
ば、それらが関連する抗Derp I、抗Derp II、抗Derf I
又は抗Derf IIIg Eに結合し、それ故に、IgEアレルゲン
結合及び引き続くマスト細胞脱顆粒を阻止するような方
法でデザインすることが出来よう。或は、かかる薬剤
は、免疫系の細胞性成分に結合して、これらのアレルゲ
ンに対するアレルギー応答の抑制又は脱感作を生じるこ
とが出来よう。これの非制限的実施例は、これらのアレ
ルゲンに対するアレルギー応答を抑制するための、本発
明のcDNA/蛋白質の構造に基づく、適当なB及びT細胞
エピトープペプチド又はそれらの改変物の利用である。
これは、室内塵ダニ感受性の個人からの血液細胞を用い
るイン・ビトロ研究において、B及びT細胞機能に影響
するB及びT細胞エピトープペプチドの構造を規定する
ことによって行なうことが出来る。
Derp I、Derp II、Derf I若しくはDerf II又はこれら
の少なくとも1つのエピトープを含むペプチドをコード
するcDNAを利用して更なるペプチドを、遺伝子クローニ
ング等の公知の技術を用いて生成することが出来る。本
発明の蛋白質若しくはペプチドを生成する方法、例え
ば、発現ベクターを含む宿主細胞を培養することを含む
ことが出来、該ベクターは更に選択したアレルゲン性蛋
白質若しくはペプチド(例えば、Derp I、Derp II、Der
f I、Derf II又は少なくとも1つのエピトープを含むペ
プチド)のすべて又は一部をコードするDNAを含む。細
胞は、このDNA挿入物の発現(コードされる蛋白質若し
くはペプチドの産生)に適した条件下で培養する。発現
された生成物を、次いで、公知の技術を用いて回収す
る。或は、このアレルゲン若しくはその部分を、公知の
機械的若しくは化学的技術を用いて合成することが出来
る。ここで用いる場合、蛋白質若しくはペプチドという
用語は、これらの任意の技術により作られた蛋白質若し
くはペプチドをいう。生成したペプチドを、更に、前記
のように利用することが出来る。
この発明の任意の具体例において用いるDNAは、ここ
に記載したようにして得られたcDNAであってよく、或
は、図1A及び1B、図7A及び7B、図10A及び10B並びに図14
に表示した配列の全部又は一部を有する任意のオリゴデ
オキシヌクレオチド又はそれらの機能的等価物であって
よい。かかるオリゴデオキシヌクレオチド配列は、公知
技術を用いて、化学的又は機械的に生成することが出来
る。オリゴヌクレオチド配列の機能的透過物とは、図1A
及び1B、図7A及び7B、図10A及び10B並びに図14の配列
(又は対応する配列の部分)がハイブリダイズする相補
的オリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズすることの
出来るもの及び/又はこれらの図に表示された配列(又
は対応する配列部分)によりコードされる生成物と同じ
機能的特徴を有する生成物(例えば、ポリペプチド又は
ペプチド)をコードするものである。機能的等価物が1
つの基準を満たさなければならないか両方の基準を満た
さなければならないかはその利用による(例えば、もし
それが単にオリゴプローブとして使用されるだけである
ならば、それは第1の基準を満たせばよく、もし室内塵
ダニアレルゲンを生成するために用いるのであれば、第
2の基準さえ満たせばよい)。
現在利用可能な構造情報(例えば、DNA、蛋白質/ペ
プチド配列)を用いて、室内塵ダニアレルゲンに対する
アレルギー反応において重要なT細胞エピトープペプチ
ド及び/又はB細胞エピトープペプチドを同定し又は限
定し、或は、これらの反応を起こすメディエーター又は
機構(例えば、インターロイキン2、インターロイキン
4、γインターフェロン)を解明することも出来る。こ
の知識は、これらの応答を調節するのに利用出来るペプ
チドベースの室内塵ダニ治療用薬剤又は薬物をデザイン
することを可能にするであろう。
本発明を、今から、下記の実施例によって、更に説明
するが、制限することを意図するものではない。
実施例1 材料及び方法 Derp I cDNAのクローニング及び発現 ポリアデニル化したmRNAを、オーストラリア国、Park
ville在、Commonwealth Serum Laboratoriesにより培養
されたダニDermatophagoides pteronyssinusから単離
し、cDNAをキット(Amersham,International,Bucks)を
用いて、RNAアーゼH法(5)により合成した。EcoR I
リンカーを付加した後に、そのcDNAをggt11中にライゲ
ーションして大腸菌Y1090(r−)(ウィスコンシン、M
adison在、Promega Biotec)にてプレートし、5×105
の組換え体ライブラリーを作成した。スクリーニング
を、ウサギ抗Derp I抗血清(7)を用いるプラーク放射
免疫アッセイ(6)により行なった。反応性を、0.1M酢
酸ナトリウム緩衝液(pH5.2)中で塩酸塩により検出
し、次いで、加え、その混合物をホモジェナイズしてSo
rval SS34ローター中で、10,000rpmで30分間回転させ
た。上清を集めてCsClパッド(5mlの10mM EDTA中の4.8
M CsCl)上に重層し、SW41TIローター(カリフォルニ
ア、Fullerton在、Beckman Instruments)中で、15℃で
16時間、37,000rpmで遠心分離した。中間フェーズでDNA
バンドを集めて10mM トリスHCl/1mM EDTA緩衝液(pH
8.0)中で1:15に希釈した。ゲノムDNAのCsCl中でのバン
ド形成を標準的方法により行なった。
ggt11p1cDNAクローンからのDNAの単離 ggt11p1クローンからのファージDNAを迅速単離手順に
より調製した。清澄化したファージプレート溶解物(1m
l)を270mlの2.5M NaCl中の25%(w/v)ポリエチレン
グリコール(PEG6000)と混合し、室温で15分間インキ
ュベートした。この混合物を、次いで、マイクロフュー
ジ(ドイツ連邦共和国、Eppendorf)にて5分間回転さ
せ、上清を除去した。ペレットを100mlの1mM EDTA及び
100mM NaClを含む10mM トリス/HCl(pH8.0)に溶解さ
せた。このDNA調製物をフェノール/クロロホルム(1:
1)で3回抽出して、DNAをエタノールにより沈殿させ
た。
DNAハイブリダイゼーション 核酸をニックトランスレーション(10)により32Pで
放射性標識した。DNA試料を適当な制限酵素により供給
者の勧める条件を用いて消化した。サザーンブロットを
Zeta−Probeメンブレン(カリフォルニア、Richmond
在、Bio−Rad Laboratories)を用いて作成した。プレ
ハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、ポ
ストハイブリダイゼーション洗浄を、製造者の勧め(Bi
o−Rad Laboratories、告示1234)に従って行なった。
クローニング及びDNA配列決定 クローンggt11からの0.8kb cDNA挿入物をプラスミッ
ドpUC8中にクローン化するために、ファージDNAをEcoR
I制限酵素で消化し、次いで、EcoR I消化したpUC8にラ
イゲーションし、大腸菌JM83をトランスフォームするの
に用いた。その結果生成した組換えプラスミッドをpHDM
1と呼んだ。
DNA配列分析のためのクローンを得るために、cDNA挿
入物をpHDM1から単離してM13由来の配列決定用ベクター
mp18及びmp19にライゲーションした(16)。トランスフ
ォーメーションを、大腸菌JM107を用いて行ない、配列
決定をジデオキシチェーンターミネーション法(11)に
より行なった。
結果 幾つかのファージクローンは、ウサギ抗Derp I血清と
反応し且つ3つのすべてのオリゴヌクレオチドプローブ
とハイブリダイズした。これらの内の1つであるggt11p
1(13T)を更に調べた。このクローンgt11p1からのcDNA
挿入物のヌクレオチド配列を図2に示した配列決定戦略
を用いて決定した。その完全な配列は857塩基長であり6
9塩基長の5'隣接末端配列、222アミノ酸の完全な天然De
rp I蛋白質(導かれる分子量25,371)をコードする領
域、89塩基長の3'非コード領域及び33残基のポリ(A)
テールを含むことを示した(図1A及び1B)。
Derp IのNH2末端アミノ酸としての1位のスレオニン
残基の割り当ては、ダニ排出物から単離した純粋蛋白質
のNH2末端アミノ酸配列決定(17)により得られたデー
タに基づいている。予想されるアミノ酸配列は、NH2
端領域のアミノ酸配列分析により得られたデータ並びに
トリプシンペプチドの分析から導かれた内部配列と一致
した(図1A及び1B)。この完全な成熟蛋白質は、ヌクレ
オチド736〜738位のTAA停止コドンで終了する単一のオ
ープンリーディングフレームによりコードされている。
現在、ヌクレオチド16〜18位の最初のATGコドンが翻訳
開始部位であるか否かは確実ではない。何故なら、この
ATGコドンの直隣接する配列(TTGATGA)は真核生物の翻
訳開始部位についてのKozakコンセンサス配列(ACCATG
G)(18)との相同性を示さないからである。更に、5'
隣接末端配列は、典型的なシグナル配列をコードしてい
ない(下記参照)。
ヌクレオチド分析により予想されたアミノ酸配列を図
1A及び1Bに示す。蛋白質データベース検索は、Derp Iア
ミノ酸配列がシステインプロテアーゼの群との相同性を
示すことを示した。前のcDNAの研究は、リソソームカテ
プシンB、マウスマクロファージプロテアーゼ及びアメ
ーバからのシステインプロテアーゼが過渡的なプレ及び
プロ型の中間体を有することを示し(19〜21)、ggt11p
1 cDNAクローンの5'隣接末端のアミノ酸配列の検査はDe
rp Iが類似し得ることを示唆している。第1に、この成
熟蛋白質配列に先行する配列の親水性プロット(22)は
シグナルペプチドの特徴的な疎水性領域(23)を欠いて
おり、第2に、シグナルペプチダーゼ開裂部位に先行す
る最も高頻度の配列であるAla−X−Ala配列(24、25)
が−13、−14、−15位に存在する(図1A及び1B)。それ
故、プロDerp I配列とプレDerp I配列との間の開裂は、
Ala(−13)とPhe(−12)との間で起きることが提案さ
れる。従って、プロDerp I配列は、残基Phe(−12)か
ら始まり、残基Glu(−1)で終了する。この場合、−1
3〜−23と番号付けられたアミノ酸残基は、部分的シグ
ナルペプチド配列に対応するであろう。Derp Iプレプロ
酵素配列の完全長を決定して図21A及び21Bに示す。負の
配列番号は、Derp Iのプレ及びプレプロ酵素型を参照し
ている。
857bpのcDNA挿入物を放射性標識して、EcoR I消化し
た室内塵ダニからのゲノムDNAのサザーンブロットにハ
イブリダイズさせた場合、1.5、0.5及び0.35kbのバンド
へのハイブリダイゼーションが認められた(データは示
さない)。このcDNA挿入物の制限酵素地図(図2)に示
すように、内部EcoR I部位はなく、観察された複数のハ
イブリダイゼーションバンドは、Derp Iが不連続な遺伝
子によりコードされていることを示唆する。これらの結
果は又、ハイブリダイゼーションが全長2.4kbの断片に
制限されたので、遺伝子複製の僅かの証拠しか示さなか
った。
このN末端を、D.farinaeからの等価の蛋白質(Derf
I)のN末端と比較することが出来る(12)。これらの
比較に利用し得る配列の11/20の位置が同一である(図
3)。
gt11p1(13T)により産生された蛋白質を調べるため
に、ファージをY1089(r−)中に溶原化し、その細菌
をブロス培養にて30℃で生育させた。ファージを温度ス
イッチ及びイソプロピルチオガラクトピラノシド(IPT
G)(6)により誘発し、その細菌をPBS中に懸濁して培
養容積の1/20とし、抗原調製のために超音波処理した。
7.5%SDS−PAGE電気泳動により調べたところ、ggt11p1
(13T)はMr116Kのβ−ガラクトシダーゼバンドを生じ
ないが、24kDa部分に寄与するDerp Iとの融合蛋白質
(6)に一致する140Kのバンドを生じることが見出され
た。ウサギ抗Derp Iは、ggt11p1(13T)からの溶解物と
反応することが示された(図4)。
実施例2 アレルギー血清からのIgEと反応性のDerp I cDNA生成物
の発現 Derp Iをコードするggt11p1(13T)からのDNA挿入物
をプラスミッド発現ベクター(pGEX)(26)のEcoR I部
位にサブクローン化した(そこにおいて、それは、グル
タチオントランスフェラーゼ分子との融合物として発現
され得る)。このプラスミッドpGEX−p1(13T)を感染
させた大腸菌又はベクターのみを感染させた大腸菌を対
数期培養まで増殖させ、遠心分離により採集した。この
細菌をPBSに懸濁して培養容積の1/20とし、凍結解凍に
より溶菌させた。この溶菌液をドデシル硫酸ナトリウム
ポリアクリルアミドゲル電気泳動することにより、予想
分子量50,000の融合蛋白質を高濃度で発現することを示
した。次いで、これらの溶菌液を、Thomas及びRossiに
より記載された方法(27)により行なう放射免疫ドット
ブロットにより、アレルギー血清からのIgEと反応する
能力について試験した。この血清は、ダニアレルギーで
あることが知られたドナー及び非アレルギー性の対照か
ら採取した。反応性を125I−モノクローナル抗IgE及び
オートラジオグラフィーにより顕出させた。図5には、
pGEX−p1(13T)からの溶菌液は見られるが、アレルギ
ー血清中のIgEと反応させたベクター対照は見られず、
非アレルギー血清も見られない。
実施例3 Derp IをコードするcDNAクローンからの生成物での治療
によるDerp Iに対するIgE抗体応答の阻止 ggt11p1(13T)により溶原化した大腸菌を生育させ、
温度スイッチにより誘発して、24kDのDerp I部分及び11
6kDのβ−ガラクトシダーゼ部分(p1(13T))(28)に
一致する組換え融合蛋白質を生成した。この蛋白質は、
殆ど不溶性であり、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリ
ルアミド電気泳動、分画遠心分離により鑑定して約90%
の純度で単離し得た。類似の蛋白質が、他のgt11 cDNA
ダニクローンggtpX(2c)から生成された。その組換え
蛋白質のDerp Iに対するIgE抗体応答を調節する能力を
試験するために、4−5CBAマウスの群に、2mgのp1(13
T)又はpX(2c)融合蛋白質を腹腔内注射し、2日後に5
mgの水酸化アルミニウムゲル中の天然Derp I(ダニ培養
培地由来)の皮下注射をした。これらのIgE抗体の力価
を3〜6週後に受動皮膚アナフィラキシー(PCA)によ
り測定した。これらの方法及びこれらの応答についての
バックグラウンドデータは、Stewart及びHolt(29)に
より記載された。特異性対照のために、p1(13T)又はp
X(2c)を注射したマウスの群に10mgのミョウバン中の
オバルブミンも注射した。応答を、前にp1(13T)又はp
X(2c)処理してないマウスと比較した(表1)。3週
後に、組換え蛋白質の注射をしなかったマウス又は対照
のpX(2c)を注射したマウスは、検出可能な抗Derp I P
CA力価(1/2以上)を有した。組換えp1(13T)で処理し
たマウスの1/5のみが、検出可能な力価を有し、これは1
/4で両対照群の力価のすべてより低かった。6週目にお
けるすべての群の力価は、低いか又はなかった(示さな
い)。オバルブミンに対するPCA応答は、組換え蛋白質
での処理により有意に影響を受けなかった。これらのデ
ータは、脱感作剤に必要なIgE応答を特異的に減少させ
る組換え蛋白質の潜在能力を示す。
マウスの−2日目に呼び注射をし、次いで、Derp I又は
オバルブミンで0日目に免疫化した。血清抗体力価を、
21日目及び42日目に、ラット皮膚におけるPCAにより測
定した。有意の抗Derp I力価は、42日目には検出されな
かった(示してない)。PCAを、群1〜3について、Der
p Iに対して、群4〜6については、オバルブミンに対
して測定した。抗Derp I力価は、組換えDerp I p1(13
T)で予備処理したときには、一層低かった(p<0.00
1) Mann Whitney分析 実施例4 ggt11p1(13T)からのcDNAの断片によるDerp I抗原性決
定基の発現 Derp Iをコードするggt(13T)からのcDNAを超音波処
理により断片化した。これらの断片(種々の寸法)を電
気泳動により単離し、クレノウ反応により充填して鈍端
を造った。EcoR Iリンカーを付けてそれらの断片のライ
ブラリーをggt11中にクローン化した。これらの断片の
クローニングに用いた方法は、cDNAクローニングに用い
られるもの(6)と同じであった。プラーク免疫アッセ
イを、ウサギ抗Derp Iによるスクリーニングに利用し
た。この抗血清と反応する3つのファージクローンを単
離し、クローン化断片のオリゴヌクレオチド配列を得
た。3つの内の2つがDerp Iのアミノ酸17〜55をコード
し(番号については、図1A及び1B参照)、1つがアミノ
酸70〜100をコードすることを見出した。かかる断片
は、結局、エピトープ反応性を測定するための診断試薬
及び制限されたアレルゲン性の分子が脱感作の安全性を
増大し得る治療の両方に有用であろう。
実施例5 主要ダニアレルゲンDerp IIをコードするcDNAのクロー
ニング及び発現 前記ggt11中のDermatophagoides pteronyssinus cDNA
ライブラリーを、ニトロセルロースリフト(6)を用い
て、プラーク放射免疫アッセイによりスクリーニングし
た。特異的抗血清を用いる代りに、使用した血清は、室
内塵ダニにアレルギーの人からのものであった。その血
清(1/2稀釈)を大腸菌で吸収した。反応性を検出する
ために、125I標識したモノクローナル抗IgEを、30ng/ml
(2×106cpm/mlを有する(約30%計数効率))で用い
た。1時間後、フィルターを洗ってオートラジオグラフ
ィーを行なった。この手順を用いて、ヒトIgEと反応す
る4つのクローンを単離した。それらがDNAハイブリダ
イゼーションにより関連すること及びアレルギー血清の
パネルに対する同じ反応性パターンを有することが見出
された。図6は、アレルギー性血清(AM)(最上列)又
は非アレルギー性血清(WT)に対するプラーク放射免疫
アッセイにおけるIgE反応性を示す。ここに、クローン
1、3及び8は、強く反応するが、アレルギー性血清に
対してのみである。amp1セグメント(列1にある)は、
ggt11ベクター対照である。最下列は、ウサギ抗Derp I
を用いて、有意の反応性を示さない125Iスタフィロコッ
カス蛋白質Aにより顕出された免疫アッセイである。こ
れらのクローンを血清のパネルに対して試験した。ダニ
に対するアレルギーを有しない5人の患者からの血清は
反応しなかったが、ダニアレルギーを有する人々の14/1
7からの血清は反応性を示した。クローンggt11p II(C
1)からのDNA挿入物をM13mp18及びM13mp19中にサブクロ
ーン化し、チェーンターミネーション法により配列決定
した。そのヌクレオチド配列(図7A及び7B)は、このア
レルゲンがDerp IIであることを(a)残基1〜40の推
定のアミノ酸配列のDerp IIのN末端アミノ酸との相同
性(30)及び、(b)この配列のDermatophagoides far
inaeからの等価のDerf IIアレルゲンとの相同性(30)
により示した。
実施例6 Derf IをコードするcDNAの単離及び特性決定 材料と方法 Dermatophagoides farinae培養 ダニは、オーストラリア国、Parkville在、Commonwea
lth Serum Laboratoriesから購入した。
D.farinae cDNAggt11ライブラリーの構築 ポリアデニル化mRNAを生きたD.farinaeダニから単離
して、cDNAを、キット(Amersham International,Buck
s.)を用いて、RNアーゼH法(Gubler,V.及びB.J.Hoffm
an,Gene 25:263−269(1983))により合成した。EcoR
Iリンカー(マサチューセッツ、Beverly在、New Englan
d Biolabs)を付けた後、cDNAを、アルカリホスファタ
ーゼ処理したggt11アーム(ウィスコンシン、Madison
在、Promega)にライゲーションした。このライゲーシ
ョンしたDNAをパッケージし、大腸菌Y1090(r−)中に
プレートして2×104の組換え体ライブラリーを作成し
た。
D.farinae cDNAggt11ライブラリーからのDerf I cDNAク
ローンの単離 このライブラリーのスクリーニングを、アミノ酸残基
−1と1の間及び116と117の間に位置指定突然変異導入
法(Chua,K.Y.等、J.Exp.Med.167:175−182(1988))
により挿入された2つのBamH I制限部位を有するDerp I
cDNAの誘導体のBamH I消化により生成した2つのDerp
I cDNA BamH I断片1〜348及び349〜857を含む2つのプ
ローブとのハイブリダイゼーションにより行なった。こ
れらのプローブをニックトランスレーションにより32P
で放射性標識した。ファージを150mmペトリ皿当り20,00
0pfuでプレートし、プラークをニトロセルロース(ドイ
ツ連邦共和国、Dassel在、Schleicher and Schull)上
へリフトし、変性してベークした(Maniatis,T.等、Mol
ecular Cloning;Laboratory Manual,Cold Spring Harbo
r Laboratory Press(1982))。プレハイブリダイゼー
ションを、50%ホルムアミド/5×SSCE/1×Denhardt's/
ポリC(0.1mg/ml)/ポリU(0.1mg/ml)中で42℃で2
時間行ない、ハイブリダイゼーションを42℃で106cpm/m
lにて一晩行なった。ハイブリダイゼーション後の洗浄
は、室温での2×塩化ナトリウムクエン酸(SSC)/0.1
%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、0.5×SSC/0.1%SD
S、0.1×SSC/0.1%SDSで逐次的に行ない、最後に、50℃
で30分間0.1×SSC/1%SDSで洗った。
ggt11f1 cDNAクローンからのDNAの単離 ggt11f1クローンからのファージを迅速単離手順によ
り調製した。清澄化したファージプレート溶解物(1m
l)を、2.5M NaCl中の25%(w/v)ポリエチレングリコ
ール(PEG 6000)の270と混合し、室温で15分間インキ
ュベートした。この混合物を、次いで、マイクロフュー
ジ(ドイツ連邦共和国、Eppendorf)中で5分間回転さ
せ、上清を除去した。ペレットを100mLの1mM EDTA及び
100mM NaClを含む10mM トリス/HCl(pH8.0)(TE)に
溶解させた。このDNA調製物をフェノール/TEで抽出し、
フェノール相を100mP TEで洗い、次いで、プールした
水相を更にフェノール/TEで2回、Lederフェノール(フ
ェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール;25:2
4:1)で2回、クロロホルムで1回抽出し、DNAをエタノ
ールで沈殿させた。
DNA配列決定 DNA配列分析のためのクローンを得るために、ggt11f1
ファージDNAをEcoR I制限酵素(スウェーデン国、Uppsa
la在、Pharmacia)で消化し、DNA挿入物をEcoR I消化し
たM13由来の配列決定用ベクターmp18及びmp19(Maniati
s,T.等、Molecular Cloning;A Laboratory Manual,Cold
Spring Harbor Laboratory Press(1982))にライゲ
ーションした。トランスフォーメーションを大腸菌TG−
1を用いて行ない、配列決定を、配列決定バージョン2.
0のDNA配列決定用キット(オハイオ、Clevland在、U.S.
B.)を用いて、ジデオキシチェーンターミネーション法
(Sanger,F.等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,74:5463−546
7(1977))により行なった。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR) PCRを、TaqPaqキット(Saiki,R.K.等、Science 239:4
87−491(1988))及び供給者により勧められた条件を
用いて、10ngの標的DNA及び10pモルのggt11プライマー
(マサチューセッツ、Beverly在、New English BioLab
s)を用いて、TaqDNAポリメラーゼ法(ワシントン、Ben
tley在、Biotech International)により行なった。
結果 Derf I cDNAクローンの単離 主要ダニアレルゲンDerf Iを発現する2つのクローン
を、D.farinae cDNAggt11ライブラリーから、Derp I cD
NAプローブ(ヌクレオチド1〜348及び349〜857)の両
方にハイブリダイズする能力により単離した。アミノ酸
配列決定がこれらの2つのアレルゲン間の高い相同性
(80%)を示した(Thomas,W.R.等、Advances in the B
iosciences,14:139−147(1989))ので、このアプロー
チを採用した。cDNA挿入物を放出するためのggt11f1ク
ローンDNAのEcoR I制限酵素での消化は、3つのDerf I
cDNA EcoR I断片:約800塩基長のもの1つ及び約150塩
基長のもの2つを生成した。Derf I cDNA挿入物も又、
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、ファージDNAから
増幅して、約1.1kbのPCR生成物を生成した。各Derf I c
DNA断片を別々にM13由来の配列決定用ベクターmp18及び
mp19中にクローン化して配列決定した。
DNA配列分析 Derf I cDNAのヌクレオチド配列を、図9に示した配
列決定戦略を用いて決定した。その完全な配列は、1084
塩基長であることが示され、335塩基長の5'隣接末端配
列、完全な天然Derf I蛋白質(誘導される分子量25,191
を有する)のコード領域及び80塩基長の3'非コード領域
を含んだ(図10)。スレオニン残基のDerf IのNH2末端
アミノ酸としての1位への割り当ては、天然蛋白質のNH
2末端アミノ酸配列から得られたデータ及び組換えDerp
Iの予想されたアミノ酸配列に基づいた(Chua,K.Y.等、
J.Exp.Med.,167:175−182(1988))。NH2末端領域にお
けるDerf I cDNAの予想されるアミノ酸配列は、蛋白質
レベルで決定されたそれと完全に一致した(図10A及び1
0B)。
ヌクレオチド42〜44位のTGA停止コドンで終了する単
一のオープンリーディングフレームによりコードされる
完全な成熟蛋白質は、後続の配列が典型的なシグナルペ
プチド配列をコードするので、翻訳開始部位であると考
えられる。
アミノ酸配列分析 ヌクレオチド分析により予想されたDerf Iのアミノ酸
配列を図10A及び10Bに示す。成熟Derp I及びDerf Iのア
ミノ酸配列の混成整合(図11)に示すように、これらの
2つの蛋白質の間には高度の相同性が認められた。配列
相同性分析は、Derf I蛋白質が、前の従来のアミノ酸配
列決定により予想されたDerp I蛋白質と81%の相同性を
示すことを示した。特に、パパイン、アクチニジン、カ
テプシンH及びカテプシンBについて決定されたものに
基づき、Derp Iの活性部位を形成するこれらの残基は、
Derf I蛋白質内にも保存されている。これらの残基は、
グルタミン(残基29)、グリシン、セリン及びシステイ
ン(残基33〜35)、ヒスチジン(残基171)並びにアス
パラギン、セリン及びトリプトファン(残基191〜193)
である(ここに、番号付けはDerf Iを参照する)。予想
される成熟Derf Iアミノ酸配列は、潜在的なNグリコシ
レーション部位(Asn−Thr−Ser)を53〜55位に含む
(それは又、Derp I中の等しい位置にAsn−Gln−Serと
しても存在する)。
完全なDerf I cDNA挿入物の予想されるアミノ酸配列
の分析は、他のシステインプロテアーゼ(図12A及び12
B)に関すると同じく、Derf I蛋白質がプレ及びプロ型
中間体を有することを示した。前述のように、−98位の
メチオニン残基は、開始メチオニンであると考えられ
る。この仮定は、第1に、残基−98〜−81からの5'隣接
末端配列が主として疎水性アミノ酸残基(72%)からな
るという事実に基づいており、これはシグナルペプチド
の特徴である(Von Heijne,G.,EMBO J.,:2315−2323
(1984))。第2に、これらの仮定のプレ(18アミノ酸
残基)及びプロペプチド(80残基)の長さが他のシステ
インプロテアーゼのそれらと類似している(図12A及び1
2B)。調べた殆どのシステインプロテアーゼは、約120
のプレプロ酵素残基(その平均19残基がシグナルペプチ
ドを形成する)を有し、カテプシンBが最小で80残基で
ある(Ishidoh,K.等、FEBS Letters,226:32−37(198
7))。
Von Heijneにより概説されたシグナル配列開裂部位を
予想するための方法に従って、プロ酵素形成のためのプ
レDerf I配列からの開裂がAla(−81)とArg(−80)の
間にあるシグナルペプチダーゼ開裂部位にあるというこ
とが提案されている(Von Heijne,G,Eur.J.Biochem.,13
3:17−21(1988))。従って、この残基−98〜−81から
の配列は、リーダーペプチドをコードし、他方、Derf I
のプロ酵素部分は残基Arg(−80)から始まり、残基Glu
(−1)で終了する。
実施例7 Derf IIをコードするcDNAの単離及び特性決定 材料と方法 ggt11D.farinae cDNA結合物の調製 D.farinaeを、オーストラリア国、Parkville在、Comm
onwealth Serum Laboratoriesから購入し、mRNA(ポリ
アデニル化RNA)を記載されたようにして調製するのに
用いた(Stewart,G.A.及びW.R.Thomas,Int.Arch.Allerg
y Appl Immunol.,83:384−389(1987))。そのmRNAを
約0.5mg/mlに懸濁させ、5mgを用いて、cDNAを、キット
(Amersham International,Bucks)を用いて、RNアーゼ
H法(Gubler,U.及びHoffman B.J.,Gene 25:263−269
(1983))により調製した。EcoR Iリンカー(Amersha
m,GGAATTCC)を、Huynh等、Constructing and screenin
g cDNA libraties in gt10 and gt11,(Glover,DNA Clo
ning vol.A practical approach 47−78頁IPLPress,Oxf
ord(1985)中)により記載された方法に従って付加し
た。次いで、DNAをEcoR Iで消化し、Sambrook等(Sambr
ook等、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第二
版Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989))の
プロトコール6.24に従って、DEAE膜(ドイツ連邦共和
国、Dassel,NA−45 Schleicher and Schuell)中への電
気泳動によりアガロースゲル精製から回収した(但し、
溶出用に0.5Mアルギニンを用いた)。このcDNAを、次い
で、ggt10及びggt11内に、挿入比2:1で、アームにてラ
イゲーションした。幾つかを、プラークライブラリー用
にパッケージし、アリコートを、下記のようにポリメラ
ーゼ連鎖反応により配列を単離するために確保した。
ポリメラーゼ連鎖反応によるDerf II cDNAの単離 Derf II cDNAを単離するために、Derp IIのN末端配
列に基づくオリゴヌクレオチドプライマーを作成した
(それらのアミノ酸残基はこれらの領域において同一で
あるから)(Heymann,P.W.等、J.Allergy Clin.Immuno
l.,83:1055−1087(1989))。プライマーGGATCCGATCAA
CTCGATGC−3'を用いた。最初のGGATCCは、BamH I部位を
コードし、その後の配列GAT...はDerp IIの最初の4残
基をコードしている。他のプライマーとして、EcoR Iク
ローニング部位に隣接するggt11 TTGACACCAGACCAACTGGT
AATG−3'逆向プライマーを用いた(マサチューセッツ、
Beverly在、New England Biolabs)。このDerp IIプラ
イマーを消化して約50〜60%のG−Cとし且つ、コドン
の第3塩基ではなく第1若しくは第2塩基で終わるよう
にした(Gould,S.J.等、Proc.Natl.Acad.Sci.,86:1934
−1938(1989);Summer,R.D.Tautz,Nucleic Acid Res.,
17:6749(1989))。
PCR反応を、67mM トリス−HCl(25℃でpH8.8)、16.
6mM(NH42SO4、40mM dNTP、5mM 2−メルカプトエ
タノール、6mM EDTA、0.2mg/ml ゼラチン、2mM MgCl
2、10pモルの各プライマー及び2単位のTaqポリメラー
ゼを含む最終反応容積25mlにて行なった。約0.001mgの
標的DNAを加え、チューブの内容物を混合してパラフィ
ン油を重層した。これらのチューブを最初95℃で6分間
変性させ、次いで、55℃で1分間アニールさせ、そして
72℃で2分間伸長させた。その後、38サイクルにわたっ
て、変性を30秒間、アニーリングと伸長を前記のように
行なった。最後の(40)サイクルにおいて、伸長反応を
10分間に増加してすべての増幅された生成物が完全長と
なることを確実にした。アニーリング温度は、故意に、
オリゴヌクレオチドプライマーのTmより僅かに低く設定
(式Tm=69.3+0.41(G+C)−650/オリゴ長により決
定)してN末端プライマーにおけるミスマッチを与え
た。
次いで、5mlの反応を、増幅されたバンドについて、
1%アガロースゲル上でチェックした。反応混合物の残
りをクロロホルムで抽出してすべてのパラフィン油を除
去し、エタノール沈澱させてから増幅した生成物を低融
点アガロースゲル(カリフォルニア、Richmond在、Bio
−Rad)上で精製した。
PCR生成物のサブクローニング 精製したPCR生成物の末端を、10mM トリスHCl、10mM
MgCl2、50mM NaCl、0.025mM dNTP及び1mlのクレノ
ウ酵素を最終容積100ml中に含む反応にて充填した。こ
の反応を37℃で15分間行ない、70℃で10分間加熱インキ
ュベートした。この混合物をLederフェノールで抽出し
てからエタノール沈殿した。生成した鈍端DNAを、0.5M
ATP、1×リガーゼ緩衝液及び1単位のT4リガーゼを
含む反応中で、15℃で24時間、Sma Iで消化したM13mp11
8中にライゲーションし、CaCl2法によりコンピテントに
した大腸菌TG1中にトランスフォームした。トランスフ
ォームした細胞を、L+Gプレート上に芝生のようにプ
レートして一晩37℃で生育させた。
配列決定用の一本鎖DNAテンプレートの調製 分離した白色プラークをオレンジ棒を用いて取り上げ
て2.5mlのTG1細胞の一晩培養(2×TYブロスにて1/100
に稀釈したもの)中に入れ、37℃で6時間生育させた。
これらの培養物をペレット化し、上清を新しいチューブ
に取った。この上清のアリコート1mlに270mlの20%ポリ
エチレングリコール、2.5M NaClを加え、そのチューブ
をボルテックスミキサーにかけてから室温(RT)に15分
間置いた。これを、次いで、再び回転して落とし、すべ
ての上清の痕跡をチューブから除去した。このペレット
を、次いで、100mlの1×TE緩衝液に再懸濁した。少な
くとも2回のフェノール:TE抽出を行ない、その後、1
回のLederフェノール抽出及びCHCP3抽出を行なった。DN
Aをエタノール中で沈殿させ、最終容積20mlのTE緩衝液
に再懸濁した。
DNA分析 DNA配列決定を、大腸菌TG1内でM13由来のベクターmp1
8及びmp19から生成したDNA及びT4DNAポリメラーゼ(Seq
uenase version 2.0,オハイオ、Cleveland在、USB Cor
p.;制限エンドヌクレアーゼは日本国、大阪在、東洋紡
から入手)を用いて、ジデオキシヌクレオチドチェーン
ターミネーション(Sanger F.等、Proc.Natl.Acad.Sc
i.,74:5463−5467(1977))で行なった。すべての一般
的手順は、標準的技術(Smbrook,J.等、A Laboratory M
anual,第二版、Cold Spring Harbor Laboratory Press
(1989))によった。Mac Vector Software(コネチカ
ット、New Haven在、IBI)を用いて配列分析を行なっ
た。
結果 ggt11中にライゲーションしたD.farinae cDNAを用い
て、Derp IIの4つのN末端残基をコードするヌクレオ
チドに相同なオリゴヌクレオチドプライマー及びコード
部位に隣接するggt11配列用の逆向プライマーを用い
て、配列を増幅した。生成物をゲル電気泳動したとき
に、約500bp及び300bpの2つの主要バンドが得られた。
これらをM13mp18中にライゲーションして、500bpの断片
を含む幾つかのクローンをDNA配列決定により分析し
た。3つのクローンがN末端プライマー末端からの配列
データを生成し、1つのクローンが他の向きのデータを
生成した。2方向からの配列データが重複する場所で、
完全にマッチすることが見出された。N末端プライマー
から読まれたクローンの1つは、リーディングフレーム
をシフトさせる1塩基欠失を含んだ。それは、他の2ク
ローンからの翻訳された配列がこのアレルゲンの最初の
20アミノ酸残基に対する蛋白質配列と一致したので、複
製エラーであると推定された。
一致を示し且つ正しいリーディングフレームを生成す
るクローンの配列を、推定のアミノ酸配列と共に図14に
示す。それは、Nグリコシレーション部位を有さず且つ
計算された分子量14,021kDを有する129残基の蛋白質を
コードする。GenBankデータベース(61.0公開)にて他
の蛋白質と比較したときに、相同性は見出されなかっ
た。しかしながら、それは、図16A、16B及び16Cの整合
に示したDerp IIと88%のアミノ酸残基相同性を示し
た。保存された残基も又、8、21、27、73及び119位に
存在するすべてのシステインを含む。一般的に用いられ
る酵素についての配列データから生成した制限酵素地図
がDerp IIと異なっている(図15)にもかかわらず、か
なりのヌクレオチド相同性も存在する。図17A及び17Bに
示したDerf II及びDerp IIの翻訳された配列の疎水性プ
ロットは殆ど同一である。
実施例8 Derp I、Derp II及びDerf IIアレルゲンにおける核酸配
列多形の測定 個々のダニの間での自然の対立遺伝子変化のために、
Derp I、Derp II、Derf I及びDerf IIをコードする核酸
配列には配列多形があることが予想された。幾つかのヌ
クレオチド及び生じたアミノ酸配列多形が、種々のDerp
I、Derp II及びDerf IIクローンの配列決定中に発見さ
れた。これらのアミノ酸配列多形を図18、19及び20に示
す。
起源であるDerp I ggt11 cDNAライブラリーをggt11p1
(13T)クローンから得られたcDNAをプローブとして再
検査して新たなクローンを同定した。同様に、Derp II
のggt11 cDNAライブラリーをggt11p II(C1)クローン
から得られたcDNAをプローブとして再検査して更なるDe
rp IIクローンを同定した。これらのクローンを単離
し、配列決定してヌクレオチド及び生成するアミノ酸の
配列多形を含むことを見出した(図18及び19参照)。
4つのDerp Iクローン(b)、(c)、(d)及び
(e)を、図18に示すように、配列決定した。クローン
Derp I(d)は、クローンDerp I(a)配列と比較して
次の多形を含むことが見出された:(1)アミノ酸残基
136に対するコドンがAGCではなくACCであり、これは、
予想アミノ酸Serの代りにThrを生じる;(2)アミノ酸
残基149に対するコドンは、サイレント突然変異を有
し、GCAではなくGCTとなっている;及び(3)アミノ酸
残基215に対するコドンはGAAではなくCAAであり、これ
は、予想アミノ酸Gluの代りにGlnを生じる。
Derp IIクローン(Derp II(1)及びDerp II
(2))を、図19に示すように配列決定した。クローン
Derp II(2)は、アミノ酸残基47においてACAではなく
コドンTCAを有することが見出されたが、これは、予想
アミノ酸Thrの代りにSerを生じる。このクローンは又、
アミノ酸残基113においてGATではなくコドンAATを有す
ることが見出されたが、これは、予想アミノ酸Aspの代
りにAsnを生じる。このクローンのアミノ酸127のコドン
は、ATCではなくCTCであることが見出された。このコド
ン127における変化は、IleからLeuへの予想アミノ酸の
置換を生じる。
核酸及び生じるアミノ酸の配列多形を含む更なるDerf
II cDNAクローンを、D.farinaeダニ(オーストラリア
国、Parksville在、Commonwealth Serum Laboratorie
s)から単離したRNAで調製したcDNAを用いてPCR反応か
ら得た。cDNAを調製し、前に記載されたようにしてggt1
0中にライゲーションした(Trudinger等、(1991)Cli
n.Exp.allergy 21:33−37)。これらの後述するクロー
ンを、配列5'−GGATCCGATCAAGTCGATGT−3'を有する5'プ
ライマーを用いるggt10ライブラリーのPCRによって単離
した。この5'プライマーのヌクレオチド5'−GGATCC−3'
は、クローニング目的のために加えられたBamH Iエンド
ヌクレアーゼ部位に対応している。5'プライマーの残り
の配列5'−GATCAAGTCGATGT−3'は、Trudinger等((199
1)Clin.Exp.Allergy 21:33−37)Derp IIの最初の4ア
ミノ酸(Chua等(1990)Int.Arch.Allergy Clin.Immuno
l.91:118−123)に対応する。配列5'−TTGACACCAGACCAA
CTGGTAATG−3'を有する3'プライマーは、ggt10クローニ
ングベクター(Trudinger等、前出)の配列に対応す
る。
上記(Trudinger等、前出)のようにしてPCRを行な
い、図20に示すように、4つのDerf IIクローン、MT3、
MT5、MT16及びMT18を配列決定した。3つのクローンか
ら、公表されたDerf II配列(Trudinger等、前出)に比
較して潜在的な多形を有する配列が決定された。クロー
ンMT18のアミノ酸52に対するコドンは、公表されたACT
(Trudinger等、前出)ではなくATTであった。このクロ
ーンMT18のコドン52における変化は、ThrからIleへの予
想アミノ酸の変化を生じるであろう。クローンMT5は、
公表された配列(Trudinger、前出)から3つの変化を
含んだ:(1)アミノ酸11に対するコドンは公表された
AAC(Trudinger等、前出)ではなくAGCであり、これ
は、予想アミノ酸Asnの代りにSerを生じる;(2)アミ
ノ酸52に対するコドンは公表されたACT(Trudinger等、
前出)ではなくATTであり、これは、予想アミノ酸Thrの
代りにIleを生じる;及び(3)アミノ酸88に対するコ
ドンは公表されたGCC(Trudinger等、前出)ではなくAT
Cであり、これは、予想アミノ酸Alaの代りにIleを生じ
る。クローンMT16は、アミノ酸68に対するコドンにサイ
レント突然変異(公表されたATT(Trudinger等、前出)
に対してATC)を有し、これは、この残基における予想
アミノ酸を変化させなかった。Yuuki等(Jpn.J.Allergo
l.6:557−561,1990)により、次の置換も観察された;
残基52におけるIle、残基54におけるIle及び残基88にお
けるIle。
等価物 当業者は、常例的実験を用いるだけで、ここに記載し
た発明の特定の具体例に等価な発明を認識し、又は確認
することが出来よう。かかる等価物は、後述の請求の範
囲に含まれるべきものである。
配列表 (1)一般的情報: (i)(i)出願人: (A)名称:IMMULOGIC PHARMACEUTICAL CORPORATIO
N (B)通り:610 LINCOLN STREET (C)市:WALTHAM (D)州:マサチューセッツ (E)国:米国 (F)郵便番号:02154 (G)電話:(617)466−6000 (H)テレファックス:(617)466−6010 (ii)発明の名称:DERMATOPHAGOIDES(室内塵ダニ)
アレルゲンのクローニング及び配列決定 (iii)配列の数:13 (iv)通信住所: (A)名宛人:LAHIVE & COCKFIELD (B)通り:60 STATE STREET,SUITE 510 (C)市:BOSTON (D)州:マサチューセッツ (E)国:米国 (F)郵便番号:02109 (v)コンピューター読取り可能形式: (A)媒体型:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC互換機 (C)オペレーティングシステム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウェア:ASCII TEXT (vi)現出願のデータ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先願のデータ: (A)出願番号:US 07/945,288 (B)出願日:1992年9月10日 (ix)電信用情報: (A)電話:(617)227−7400 (B)テレファックス:(617)227−5941 (2)配列番号1の情報: (i)配列特性: (A)長さ:834塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:1..738 (xi)配列(配列番号1): (2)配列番号2の情報: (i)配列特性: (A)長さ:245アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列(配列番号2): (2)配列番号3の情報: (i)配列特性: (A)長さ:588塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:69..509 (xi)配列(配列番号3): (2)配列番号4の情報: (i)配列特性: (A)長さ:146アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列(配列番号14): (2)配列番号5の情報: (i)配列特性: (A)長さ:1072塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:36..1001 (xi)配列(配列番号5): (2)配列番号6の情報: (i)配列特性: (A)長さ:321アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列(配列番号6): (2)配列番号7の情報: (i)配列特性: (A)長さ:491塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:1..390 (xi)配列(配列番号7): (2)配列番号8の情報: (i)配列特性: (A)長さ:129アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列(配列番号8): (2)配列番号9の情報: (i)配列特性: (A)長さ:1172塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:1..738 (xi)配列(配列番号9): (2)配列番号10の情報: (i)配列特性: (A)長さ:320アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (xi)配列(配列番号10): (2)配列番号11の情報: (i)配列特性: (A)長さ:222アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:50 (D)他の情報:/label=Xaa is His or Tyr (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:81 (D)他の情報:/label=Xaa is Glu or Lys (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:124 (D)他の情報:/label=Xaa is Ala or Val (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:136 (D)他の情報:/label=Xaa is Ser or Thr (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:215 (D)他の情報:/label=Xaa is Glu or Gln (xi)配列(配列番号11): (2)配列番号12の情報: (i)配列特性: (A)長さ:129アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:47 (D)他の情報:/label=Xaa is Thr or Ser (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:114 (D)他の情報:/label=Xaa is Asp or Asn (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:127 (D)他の情報:/label=Xaa is Ile or Leu (xi)配列(配列番号12): (2)配列番号13の情報: (i)配列特性: (A)長さ:129アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白質 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:11 (D)他の情報:/label=Xaa is Asn or Ser (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:52 (D)他の情報:/label=Xaa is Thr or Ile (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:54 (D)他の情報:/label=Xaa is Ile or Thr (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:76 (D)他の情報:/label=Xaa is Met or Val (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:88 (D)他の情報:/label=Xaa is Ala or Ile (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:111 (D)他の情報:/label=Xaa is Val or Ile (xi)配列(配列番号13):
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12P 21/02 C12R 1:19 C12R 1:19) C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 チュア,コーヤン オーストラリア国 6061 ウェスタンオ ーストラリア,ノラマラ,ムンジャ ウ ェイ 35 (56)参考文献 特開 平3−254683(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/435 A61K 39/395 SwissProt/PIR/GeneS eq CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次のアミノ酸配列を含む単離されたDerp I
    I蛋白質アレルゲン: (式中、Xaa1は、Thr及びSerからなる群より選択し、 Xaa2は、Asp及びAsnからなる群より選択し、且つ Xaa3は、Ile及びLeuからなる群より選択し、 但し、Xaa1がThr、Xaa2がAsp且つXaa3がIleであるアミ
    ノ酸配列を除く)。
  2. 【請求項2】次のアミノ酸配列を含む単離されたDerf I
    I蛋白質アレルゲン: (式中、Xaa1は、Asn及びSerからなる群より選択し、 Xaa2は、Thr及びIleからなる群より選択し、 Xaa3は、Ile及びThrからなる群より選択し、 Xaa4は、Met及びValからなる群より選択し、 Xaa5は、Ala及びIleからなる群より選択し、且つ Xaa6は、Val及びIleからなる群より選択し、但し、 Xaa1がAsnであるならば、Xaa3はThrであり、且つ Xaa3がIleであるならば、Xaa1はSerである)。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の蛋白質アレルゲン及び製
    薬上許容し得るキャリアー若しくは希釈剤を含む、室内
    塵ダニに対する感受性を治療するための治療用組成物。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の蛋白質アレルゲン及び製
    薬上許容し得るキャリアー若しくは希釈剤を含む、室内
    塵ダニに対する感受性を治療するための治療用組成物。
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