JP3486049B2 - プログレシブ多重焦点眼鏡用レンズ - Google Patents
プログレシブ多重焦点眼鏡用レンズInfo
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Description
用視野領域、それらの間の中間視野領域、前記3つの領
域を通過するプログレション(progression)の主メリジ
アン(main meridian of progression 、主子午線) 、及
びフィッティングセンタ(fitting center)を備え、近用
視野領域における制御点と遠用視野領域における制御点
との間の平均球面値(mean sphere)における変化として
定義される度数追加ファクタA(a power addition fact
or A) を有するプログレシブ多重焦点眼鏡用レンズに関
する。
国特開平6−214199号公報)は、本明細書に参考
として取り込まれており、その導入部分でプログレシブ
多重焦点眼鏡用レンズ(プログレションの主メリジア
ン、遠用視野領域、近用視野領域、その他)の様々な要
素が、眼鏡着用者の快適性を改善するために本出願人に
より行われた仕事とともに記載されている。
重レンズの快適性を改善しながら又そのために、長視
(老)眼鏡の視覚的要求を満足させるという観点から、
プログレションの主メリジアンの形状を、度数追加ファ
クタAの関数として採用する事を提案した(フランス特
許第2,683,642 号(対応日本国特開平6−43403号
公報及び特開平9−179074号公報)参照) 。
わけ周辺視覚の欠陥を減少させるために、そして着用者
の快適性を増大させるために、さらに改良することがで
きる。ところが、プログレシブ多重焦点レンズは、ダイ
ナミックな視覚の問題、即ち眼鏡の遠用視野領域と近用
視野領域を横方向に見るときの問題により、しばしば不
便である。
し、近用視野領域の外側の左右の領域を見ることを可能
にすると共に、遠用視野領域において優れた性能を与
え、中間視野領域において穏やかなプログレションを与
え、近用視野領域の良好な幅を与えるプログレシブ多重
レンズを提供する。
域、近用視野領域、その間の中間視野領域、前記3つの
領域を通過するプログレションの主メリジアン、及びフ
ィッティングセンタを備え、近用視野領域における制御
点と遠用視野領域における制御点との間の平均球面値に
おける変化として定義される度数追加ファクタAを有す
るプログレシブ多重焦点眼鏡用レンズにおいて、前記遠
用視野領域、近用視野領域、及び中間視野領域の限界は
A/2に等しい値の等シリンダ線により定められてお
り、前記遠用視野領域は145°以上の総合角度αを持
つ少なくとも1つの角度セクタを備えており、前記中間
視野領域内で、前記プログレションの主メリジアンに沿
う各点において次の関係: p(y)・LP /1A/2 (y)<λA が保持され、ここで、p(y)はy軸上の点yにおける
平均球面値の勾配であり、Lpはプログレションの長さ
であり、プログレションの長さL p は、フィッティング
センタと、近用視野領域の制御点における度数追加ファ
クタAの85%に達する主メリジアン上の近用視野領域
内の点との間の垂直距離であり、1A/2 (y)はy軸上
の点yにおける中間視野領域の幅であり、λは0.12
5mm-1と0.15mm-1の間の値であり、レンズの前
記フィッティングセンタの18mm下のy軸上の点にお
いて、次の関係: 1A/2 ・AVP/CVP>14mm が保持され、ここで、1A/2 は近用視野領域の幅であ
り、AVPは前記フィッティングセンタの下18mmの前
記プログレションの主メリジアン上の点における平均球
面値と前記フィッティングセンタにおける平均球面値と
の差に等しい、相対的度数追加であり、CVPは前記レン
ズの有用表面全体に延びる水平セグメントに配置された
点の最大シリンダである、プログレシブ多重焦点眼鏡用
レンズを提供する。
14mm-1の大きさである。好ましい実施例によれば、
前記角度セクタを定める半線が前記レンズの幾何学的中
心で交差しており、前記角度セクタの2等分線は垂直と
5°より小さい角度、好ましくは2°より小さい角度を
なしている。A/2に等しい値の等シリンダ線は、前記
角度セクタを定めている半線に対して漸近的である。
ンの長さLpは前記フィッティングセンタと度数追加フ
ァクタが最大の85%である前記近用視野領域内の点と
の間の垂直距離であり、フィッティングセンタはレンズ
の幾何学的中心の4mm上に配置されている。好ましく
は、次の関数: p(y)・Lp/1A/2 (y) でグラフィックに表される曲線がベル形を有し、その凹
面は下方に向かっており、ここで、p(y)はy軸上の
点yにおける平均球面の勾配であり、Lpはプログレシ
ョンの長さであり、1A/2 (y)はy軸上の点yにおけ
る中間視野領域の幅である。
は、水平セグメントにわたって、且つ前記レンズの幾何
学的中心から20mmより少ない距離に配置された前記
レンズ上の点に対して計算される。本発明のさらに他の
特徴及び利益は、添付の図面を参照して例示される本発
明の好ましい実施例の記載からより明瞭となろう。
た座標の直交システムが採用されており、x軸はレンズ
の水平軸に対応し、y軸は垂直軸に対応している。図1
から図8は、直径が40mmの値に限定された、様々な
レンズの光学特性を示している。本発明の一実施例を図
3から図8を参照して説明する。
図である。レンズ1は図1に示すように非球面Sと、さ
らに、球状、トロイダル、又は非球状の面とを有する。
図1において、太線はレンズの主メリジアンMM’であ
り、その主メリジアンMM’上に遠用視野制御点Lと近
用視野制御点Pの位置が示されている。通常は、レンズ
1は遠用視野領域VLをその上側に含み、近用視野領域
VPをその下側に含んでおり、中間視野領域VIはそれ
ら2つの中間にある。図1に於ける点Oはレンズ1の幾
何学的中心である。
つのセグメントからなっており、その第1はレンズの頂
部から実質的に垂直に下がって延びており、遠用視野制
御点Lを通って、フィッティングセンタとして知られ、
遠用視野制御点Lと幾何学的中心Oとの間に配置された
点CMに向けて下がる。第2のセグメントは点CMから
鼻に最も近いレンズの側に向けて斜めに延びており、第
3のセグメントは第2のセグメントの終点Cから出発し
て、近用視野制御点Pを通過する。これら3つのセグメ
ントの間の相対角度は、本出願人による米国特許第5,27
0,745 号に記載されているように、度数追加ファクタA
の関数として且つ遠用視野度の関数として、好都合に変
化する。
面値(mean sphere)Dは次の式により定義される。 D=(n−1)(1/R1 +1/R2 )/2 ここでR1 及びR2 は最大及び最小の曲率半径をメ─ト
ルで表したもの、nはレンズを構成する材料の屈折率で
ある。
Aは遠用視野制御点Lと近用視野制御点Pとの間の平均
球面値の変動量に等しい。レンズのシリンダ即ち表面非
点収差Cはやはり次の式によって定義される。 C=(n−1)|1/R1 −1/R2 | 同一の平均球面値を有する面上の点の、幾何学的中心O
においてプログレション表面に接する平面上への射影に
より構成される線は、等球線(lines of isosphere)と称
し、同一のシリンダ値を有する面上の点の前記平面への
射影により構成される線は、等シリンダ線(lines of is
ocylinder)と称する。
ズに対して、A/2ディオプトリの平均シリンダを持つ
点を接続する等シリンダ線は、実質的に遠用視野領域、
中間視野領域、及び近用視野領域を定める。換言すれ
ば、等シリンダ線A/2はレンズの上側部分において遠
用視野領域を規定し、レンズの中間部分において中間視
野領域を規定し、そして、最後に、レンズの下側部分に
おいて近用視野領域を規定する。度数追加ファクタから
独立な絶対的限界を採用した従来技術における規定と比
較すると、この規定は眼鏡着用者により実際に感知され
るときのリアリティによりよく対応している。
願人により提供されたものにおいては、プログレション
の主メリジアンを取り囲む領域における視野は完全に満
足できる。本発明はレンズの表面の特性に関する新たな
デフィニション(definition)を考察すべきことを提案す
る。この新たなデフィニションにより、近用視野領域と
遠用視野領域の間の中間視野領域における穏やかさとと
もに、眼鏡着用者により近用視野領域において知覚され
るレンズ性能を向上させることができる。この新たなデ
フィニションはしたがって、眼鏡着用者にとって快適な
拡張された遠用視野領域を保持する。
の要求にレンズを適合させるために採用されており、こ
の後面は球面、トロイダル面又は非球面であり得る。本
発明により、遠用視野領域VLはレンズの幾何学的中心
Oで分かれている2本の半線により規定される少なくと
も1つの角度セクタ(angular sector)を備えている。こ
れらの半線は角度幅αの上に向かう角度セクタを形成
し、この角度セクタの内側、及び本発明による遠用視野
領域のデフィニションを持つ線内では、全ての点はA/
2ディオプトリより小さいシリンダを有している。度数
追加ファクタAの全ての値に対して、角度αは145°
より大きいことが好都合である。
れた角度セクタを(内部で)2等分する線は、度数追加
ファクタのすべての値に対して、実質的に垂直である。
より正確には、2つの半線の2等分線は垂直に対して好
ましくは5°より小さい角度をなし、好ましい実施例に
おいては、この角度は2°より小さい。さらに、A/2
ディオプトリの等シリンダ線(isocylinder lines) は角
度セクタを規定している半線に対して漸近的であること
が好都合であり、一方がレンズの幾何学的中心からその
周辺に向かって離れると、A/2ディオプトリの等シリ
ンダ線は次第に半線に近づく。量的には、レンズの幾何
学的中心Oから10mm以上離れた点で構成されるレン
ズの部分に対して、A/2ディオプトリの等シリンダ線
と対応する半線との間の距離は2mmより小さい。
勾配(slope)を考慮にいれたプログレションの相対的緩
やかさの基準と、プログレションの長さと、中間視野領
域の幅とを利用して、レンズの中央部におけるA/2デ
ィオプトリの等シリンダの位置に関してある拘束を与え
る。前記勾配を表す適切な関数pを得るために、上記で
定義した平均球面値Dは各点(x,y)に関連する関数
であると仮定すると、平均球面値の勾配は平均球面値の
グラティエントのユ─クリッドノルムに等しくなる。こ
れにより、関数pをy軸の値y0 に関連する関数として
定義でき、メリジアン上のその点における平均球面の勾
配の値p(y0)は上記y軸値y0 により定まる。この関
数p(y)は以下で、メリジアンに沿う平均球面値の勾
配をレンズ上のy軸に関係付ける基準DVIの為に使用さ
れる。
定められる。プログレシブレンズのフィッティングセン
タCMは、レンズを正確にフレームに嵌めるために光学
者によって採用されたレンズの点に対応している。この
フィッティングセンタCMはレンズの表面と着用者が水
平方向を見るときの着用者の視線との間の交点に対応し
ている。本出願人により製造されたレンズにおいて、こ
のフィッティングセンタCMはレンズの幾何学的中心の
およそ4mm上に配置されている。プログレションの長
さ(以下、Lpと称する)はフィッティングセンタCM
と全度数追加値の85%に達する主メリジアン上の近用
視野領域内の点との間の垂直距離に等しい。この長さL
pは、全てのレンズにおいて、中間視野領域を通る垂直
距離を表す。
線における水平幅1A/2 (y)は、所与のy軸値に対す
る2本のA/2等シリンダ線のx軸値の差である。これ
ら3つの値により、任意のレンズに対して、中間視野領
域におけるプログレションの相対的穏やかさを表すy軸
値の関数が定義できる。この関数DVI(y)は平均球面
値の傾きp(y)にプログレションの長さLpと中間視
野領域(又は水平距離)1A/2 (y)との比を乗じた積
に等しく、次のように表される。
(y) この関数は、着用者が中間視野領域において経験する光
学的な性質を表す。本発明により、中間視野領域はプロ
グレションDVIの相対的な穏やかさの値を最小化するよ
うに定められる。関数DVI(y)のグラフィックな形状
はベル形であり、その最大値は度数追加ファクタに比例
する値より小さいことが好都合である。より正確には、
関数DVI(y)の最大値は、度数追加ファクタAに係数
λを乗じた積λAより小さい。この係数λの値は0.1
25mm-1から0.15mm-1の範囲にあり、好ましく
は0.14mm-1の大きさである。
は、DVI(y)を管理するこれらの条件を満たすように
定められる。本発明は、メリジアンに沿う相対的度数追
加ファクタを考慮した近用視野相対幅基準LRVP、近用
視野領域の幅(A/2等シリンダ線における水平幅)、
及び近用視野領域の外側のシリンダの最大値を用いて、
レンズの下側におけるA/2等シリンダ線の位置に対し
て拘束を与えることを提案する。この近用視野相対幅基
準LR VP は、y軸上の所与の値に対して、フィッティン
グセンタCMから18mmだけ下において定められる。
本出願人のレンズにおいては、このy軸値は近用視野制
御点Pに対応している。
レションMM’の主メリジアンに沿って考えられる、フ
ィッティングセンタCMの下18mmのy軸値における
平均球面値と、フィッティングセンタCMにおける平均
球面値との差として定義される。フィッティングセンタ
CMの下18mmのy軸値において、A/2等シリンダ
線の間の水平幅1A/2 が測定され、これは近用視野領域
の幅に対応しており、2つのA/2等シリンダ線上の2
つの点のx軸値の間の距離に等しく、そのy軸値はフィ
ッティングセンタCMのそれより18mm下である。
センタCMの下18mm)で、幾何学的中心からの距離
が20mmより小さい(20mmはレンズの有用な半径
である)全ての水平線上の点を含む水平セグメントにわ
たる最大シリンダCVPが測定される。この水平セグメン
トのx軸値は√202 −142 =14.3mmより小さ
い値である。換言すれば、たとえ近用視野領域の限界を
越えていても、レンズの全幅にわたりフィッティングセ
ンタCMの18mm下が最大シリンダであると考えられ
る。近用視野の相対的幅は次のように定義される。
の近用視野領域の外側のレンズのプログレションの穏や
かさをも表す。本発明によれば、近用視野領域は、近用
視野の相対的幅の値LRVPを最大にするように定められ
る。これは、度数追加ファクタの全ての値に対して、1
4mmの大きさの値より大きいことが好都合である。A
/2等シリンダ線は近用視野領域内で決定されるのでこ
の条件は満足される。
グレションの相対的穏やかさの関数DVIが、x軸値を正
規化した後に、様々な度数追加ファクタに対してプロッ
トされている。近用視野制御点Pとフィッティングセン
タCMがy軸上の異なる点に配置されているレンズを容
易に比較するために、図2上でx軸値は正規化されてい
る。したがって、関数DVI(y)のグラフィックな表示
をyの関数として直接プロットしたのではなく、パラメ
ータtの関数としてプロットした。ここで、 t=g(y)=A(y)/AT であり、その中で、A(y)はyの値に対するプログレ
ションの主メリジアン上の点とフィッティングセンタC
Mとの間の平均球面値における差であり、AT はフィッ
ティングセンタCMと、フィッティングセンタCMの下
のプログレションの主メリジアンに沿う近用視野制御点
VPとの間の平均球面値における差である。
変化し、図2において、関数h(t)は、 h(t)=DVI[g-1(t)] で表されている。図2は図3、図4、図5、図6、図7
及び図8におけるレンズに対応する1、2、及び3ディ
オプトリの度数追加ファクタに対するh1(t)、h2(t)、
及びh3(t)のプロットをそれぞれ示す。これらの曲線の
各々は、0.14にAを乗じた値、即ち0.14×1,
0.14×2,0.14×3ディオプトリ.mm-1より
充分小さい、0.11,0.275及び0.372ディ
オプトリ.mm-1で最大であるベル形で明瞭に定められ
ている。
線ha(t), hb(t), hc(t)もやはり、1、2、及び3ディ
オプトリの度数追加ファクタに対して示されている。こ
れらの3つの曲線はベル形であるが、それらの最大は上
記した0.14、0.28及び0.42ディオプトリm
m-1(0.14×A)より実質的に上にある。図3から
図8はプログレションの主メリジアンと平均球面値及び
シリンダの等レベル線を示す、本発明によるレンズの正
面図である。図3と図4、図5と図6、及び図7と図8
の線はそれぞれ、例として与えられた、1、2、及び3
ディオプトリの度数追加ファクタに対応している。
ファクタに対応している。図3において、図1からの要
素が再び示されている。更に、フィッティングセンタC
Mが図3上に示されており、等球線が示されている。図
3における等球線は2、3、4、5であり、それぞれ遠
用視野制御点Lにおける平均球面値に等しい平均球面値
を示しており、それぞれ0.25,0.5,0.75デ
ィオプトリの大きさである。
ける要素が再び等シリンダ線の追加を伴って再生されて
いる。シリンダはすべて、プログレションの主メリジア
ンに沿って低いので、シリンダの各値に対して2つの等
シリンダ線がある。図4における等シリンダ線は、0.
25,0.5,0.75又は1.0ディオプトリにそれ
ぞれ対応している線6及び6’、7及び7’、8及び
8’、9及び9’である。
は、レンズの上側部分において、A/2=0.5ディオ
プトリに等しい等シリンダの線7及び7’により構成さ
れる。図4に見られるように、遠用視野領域VLは2つ
の半線10及び10’により規定される角度セグメント
を備えている。これら2つの半線の間の角度αは14
9.6°の大きさを有し、半線10’は水平線と15°
の大きさの角度をなしている。角度βは0.2°の大き
さを有し、2°より充分に小さい。図4に見られるよう
に、A/2=0.5ディオプトリの等シリンダ線は半線
10及び10’に対して漸近的である。図2において正
規化された曲線h1 (t)によって表されている中間視
野領域DV1(Y)におけるプログレションの相対的な穏
やかさは本発明の条件をよく満たしている。最後に、近
用視野に対する相対的な幅LRVPは14mmより大きい
14.1mmの値を有する。
に対する図3と類似の図であり、図5において、遠用視
野制御点Lにおける球より高い平均等球値0,0.5,
1及び1.5ディオプトリの線15、16、17、18
が示されている。図6は2ディオプトリの度数追加ファ
クタに対する、言い換えれば図5におけるレンズに対す
る図4と類似の図である。図6において、0.5,1,
1.5,及び2ディオプトリの等シリンダに対する線2
0及び20’、21及び21’、23及び23’が示さ
れている。図3及び4におけるレンズと同様に、近用視
野領域(レンズの上側におけるA/2=1の等シリン
ダ)は、151°の総合角度αを持つレンズの幾何学的
中心で交差する、2つの半線24、24’によって規定
される少なくとも1つのセグメントを備えている。
の角度をなしており、半線24は水平線と14.5°の
大きさの角度をなしている。角度βはここでは0°であ
り2°より充分に小さい。図6においてわかるように、
A/2=1ディオプトリの等シリンダ線21及び21’
は半線24及び24’に対して漸近的である。図2にお
いて正規化された曲線h2 (t)によって表されている
中間視野領域DV1(Y)におけるプログレションの相対
的な穏やかさは本発明の条件をよく満たしている。最後
に、近用視野LRVPに対する相対的な幅は14mmより
大きい16.5mmの値を有する。
に対する、図3と類似の図である。図7において、図3
におけるものと同一の要素、特に、遠用視野制御点Lに
おける球より大きい0、0.5、1、1.5、2、及び
2.5ディオプトリの平均等球にそれぞれ対する線3
0、31、32、33、34、及び35が見られる。図
8は3ディオプトリの度数追加ファクタに対する、言い
換えれば図7におけるレンズに対する図4と類似の図で
ある。図8において、0.5,1,1.5,2、2.5
及び3ディオプトリの等シリンダ値に対する線40及び
40’、41及び41’、42及び42’、43及び4
3’、44及び44’、45及び45’が見られる。図
3、図4、図5、及び図6におけるレンズと同様に、近
用視野領域(レンズの上側におけるA/2=1.5の等
シリンダ)は、145°の角度αをなし、幾何学的中心
で交差する、2つの半線46、46’によって規定され
る少なくとも1つのセグメントを備えている。
度をなしており、半線24は水平線と19°の大きさの
角度をなしている。角度βはここでは1.5°の値を有
し、2°より充分に小さい。図2において正規化された
曲線h3 (t)によって示されている中間視野領域DV1
(Y)におけるプログレションの相対的な穏やかさは本
発明の条件を満足できる仕方で満たしている。最後に、
近用視野に対する相対的な幅LRVPは14mmより大き
い15.1mmの値を有する。
する様々な特性について次に記載する。レンズの表面
は、それ自体は知られている仕方で分かるように、連続
的に3回微分可能である。そのファミリーのレンズの各
々に対して、プログレションの主メリジアンが定められ
る。この為に、本願に参考として取り込まれた上記フラ
ンス特許第2683642号(対応日本国特開平6−4
3403号公報及び特開平9−179074号)の教示
を用いることが好都合である。本発明の教示を適用する
ために、任意の他の定義を用いることも可能である。
2等シリンダ)が、レンズの幾何学的中心で交差し、少
なくとも145°の角度をなす2本の半線により定めら
れる角度セクタをカバーすることを要求することによ
り、遠用視野領域における拘束が確定する。このセクタ
の2等分線は垂直と最大で2°の角度をなすことが好都
合である。A/2等シリンダ線は、少なくとも、レンズ
の中心から10mmと20mmの間の距離にある点にお
ける半線に対して漸近的となっている。これら2本の半
線の間のセクタにおいて、シリンダはA/2ディオプト
リより小さい。これらの値により、眼鏡着用者にとって
優れた特性を提供する遠用視野領域のための大きさを提
供することが可能になる。
メリジアンの選択の関数として、2本の半線の交差点は
レンズの幾何学的中心と異ならしめることができる。そ
の交差点はフィッティングセンタCMの位置に対応させ
るか、遠用視野制御点Lに対応させることができる。中
間視野領域DVIにおけるプログレションの相対的な穏や
かさが上記の条件を満たすことを要求することにより、
中間視野領域(レンズの中間点のA/2等シリンダ)に
対しても拘束が加えられる。
LRVPが上記の条件を満たすことを要求することによ
り、近用視野領域(レンズの下側部分におけるA/2等
シリンダ)に対して拘束が加えられる。こうして、直線
セグメントによるだけでなく、度数追加ファクタが高い
場合にも眼鏡着用者のために優れた性能を確保する機能
をも用いて、シリンダがA/2ディオプトリより低いレ
ンズの全体に対して領域が定められた。
に、それ自体知られている最適プログラムにおける条件
を限定して、レンズ上の異なる点の高さのマップを得る
に際して、上記に列挙した拘束、又はそれらの一部のみ
が採用される。これにより、それ自体知られているプロ
セスを使用して、有機又は非有機材料を用いてレンズを
成型するための型を作成することが可能になる。一例と
して、1、2、及び3ディオプトリの度数をもつレンズ
を定めるために、図2、図4、図6及び図8を参照して
記載した条件を課することができる。これらの様々な条
件はレンズの表面を決定することを可能にする。
ない。こうして、とりわけ、非球面が眼鏡着用者に向け
られた面となり得る。
る。
に対する相対的なプログレションの穏やかさを、x軸値
を正規化して表示する、関数DV1のグラフを示す。
子午線と、同一平均球面値を持つ点を接続する線を示
す、本発明によるレンズの正面図である。
子午線と、同一シリンダ値を持つ点を接続する線を示
す、本発明によるレンズの正面図である。
図3と同様な図である。
図4と同様な図である。
図3と同様な図である。
図4と同様な図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 遠用視野領域、近用視野領域、前記遠用
視野領域と前記近用視野領域の間の中間視野領域、前記
3つの領域を通過するプログレションの主メリジアン、
及びフィッティングセンタを備え、近用視野領域におい
て前記主メリジアン上にある制御点と遠用視野領域にお
いて前記主メリジアン上にある制御点との間の平均球面
値における差として定義される度数追加ファクタAを有
するプログレシブ多重焦点眼鏡用レンズにおいて、 前記遠用視野領域、近用視野領域、及び中間視野領域の
限界はA/2に等しい値の等シリンダ線により定められ
ており、 前記遠用視野領域は145°以上の総合角度αを持つ少
なくとも1つの角度セクタを備えており、 前記中間視野領域内で、前記プログレションの主メリジ
アンに沿う各点において次の関係: p(y)・LP /1A/2 (y)<λA が保持され、ここで、 p(y)はy軸上の点yにおける前記平均球面値の勾配
であり、 Lpは前記プログレションの長さであり、前記プログレションの長さは、前記フィッティングセン
タと、前記近用視野領域の制御点における前記度数追加
ファクタAの85%に達する前記主メリジアン上の前記
近用視野領域内の点との間の垂直距離であり、 1A/2 (y)はy軸上の点yにおける中間視野領域の幅
であり、 λは0.125mm-1と0.15mm-1の間の値であ
り、 レンズの前記フィッティングセンタの18mm下のy軸
上の点において、次の関係: 1A/2 ・AVP/CVP>14mm が保持され、ここで、 1A/2 は近用視野領域の幅であり、 AVPは前記フィッティングセンタの下18mmの前記プ
ログレションの主メリジアン上の点における平均球面値
と前記フィッティングセンタにおける平均球面値との差
に等しい、相対的度数追加ファクタであり、 CVPは前記レンズの有用表面全体に延びる水平セグメン
ト上に配置された点の最大シリンダである、プログレシ
ブ多重焦点眼鏡用レンズ。 - 【請求項2】 前記係数λは0.14mm-1の大きさの
値を有する、請求項1記載のプログレシブ多重焦点眼鏡
用レンズ。 - 【請求項3】 前記角度セクタを定める半線が前記レン
ズの幾何学的中心で交差している、請求項1記載のプロ
グレシブ多重焦点眼鏡用レンズ。 - 【請求項4】 前記角度セクタの2等分線は垂直と5°
より小さい角度をなしている、請求項1記載のプログレ
シブ多重焦点眼鏡用レンズ。 - 【請求項5】 前記角度セクタの2等分線は垂直と2°
より小さい角度をなしている、請求項1記載のプログレ
シブ多重焦点眼鏡用レンズ。 - 【請求項6】 A/2に等しい値の前記等シリンダ線は
前記角度セクタを定めている前記半線に対して漸近的で
ある、請求項1記載のプログレシブ多重焦点眼鏡用レン
ズ。 - 【請求項7】 前記フィッティングセンタは前記レンズ
の幾何学的中心の4mm上に配置されている、請求項6
記載のプログレシブ多重焦点眼鏡用レンズ。 - 【請求項8】 次の関数: p(y)・Lp/1 A/2 (y) でグラフィックに表される曲線の2次導関数が負であっ
て、ここで、 p(y)はy軸上の点yにおける平均球面の勾配であ
り、 Lpはプログレションの長さであり、 1 A/2 (y)はy軸上の点yにおける中間視野領域の幅
である、 請求項1記載のプログレシブ多重焦点眼鏡用レンズ。 - 【請求項9】 前記レンズの最大シリンダは、水平セグ
メントにわたって、且つ前記レンズの幾何学的中心から
20mmより少ない距離に配置された前記レンズ上の点
に対して計算される、請求項1記載のプログレシブ多重
焦点眼鏡用レンズ。
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