JP3481075B2 - 最適な設計パラメータ値を有する製品の製造方法および設計パラメータ最適値決定システム - Google Patents
最適な設計パラメータ値を有する製品の製造方法および設計パラメータ最適値決定システムInfo
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Description
開発において設計パラメータの最適値を極めて容易且つ
短時間で合理的に決定することができる設計パラメータ
最適値決定方法に関する。
において、製品やシステムの要求性能に対し、その製品
やそれを構成する部品、部材の材料、寸法(長さ、幅、
高さ、深さ、厚さ、径、ピッチ等)や構成要素間の関係
(位置、角度、間隔、運転条件等)などの種々の設計パ
ラメータをどのように設計するかは重要な課題であり、
特にいくつかの要求性能を同時に満たすことを要求され
る製品では夥しい数の実験を必要とし、しかも実験結果
から複数のパラメータについて最適な値を合理的に決定
することは困難である。従って、熟練者の経験や勘に頼
らざるを得ない場合も多かった。
パラメータと要求性能を定式化して最適値を求める方法
(例えば、多変量解析など)もあるが、このような数理
モデルを製品開発段階で求めることは殆ど不可能であ
る。特に複数の要求性能がある場合に複数の設計パラメ
ータを総合的に決定しようとすると、数理モデルの決定
自体が多大な実験を必要とし、またそのように数理モデ
ルを構築しても各要求性能の重付けをどのように決定す
るかという新たな問題や複数の要求性能間のトレードオ
フの問題があり、必ずしもうまく機能していない。
ッド(Taguchi Method)を応用する方法もあるが、これ
は1つの要求項目を満たす場合にしか使用できない。こ
のため製品開発には多大の時間を要し、しかもその結果
が確実に保証されていないというのが実情である。
実験数のデータを用いて合理的に設計パラメータの最適
値を決定できる方法及びシステムを提供することを目的
とする。また本発明は、熟練者や設計パラメータ毎の数
理モデルの構築を不要とし、簡便に最適値を決定できる
方法及びシステムを提供することを目的とする。
め、本発明者は実験計画法で用いられる直交表を製品開
発に導入するとともに、評価分析の手法として情報積算
法の考え方を変形して応用することにより極めて簡便に
設計パラメータの最適値を見出すことができる方法(中
澤メソッド:Nakazawa Method)を発明したものであ
る。この方法では、実験計画法の直交表により計画され
た設計パラメータを持つ製品(試作品)について、その
性能(要求される評価項目)を実験やシミュレーション
などによって評価し、実験やシミュレーションなどの結
果として得られる評価結果に特定の処理を施すことによ
り各試作品の情報量を導出し、この情報量に基づき設計
パラメータの最適値を決定する。
パラメータ最適値決定方法は、複数(n)の設計パラメ
ータ(P1,P2…Pn)を有する製品を複数(m)の
評価項目(D1,D2…Dm)で評価して前記複数の設
定パラメータの最適値を求める方法であって、 1)各設計パラメータを複数の水準の一つに設定して所
定の組み合わせで組み合わせた複数の試作品について複
数の試作品について複数(m)の評価項目で評価し、 2)1の設計パラメータ(P1)について、各水準にお
ける1の評価項目(D1)の評価データから、各水準の
システムレンジを求め、前記システムレンジと当該評価
項目に対する要求レンジとから各水準について情報量
(I1)を求め、 3)同様に他の評価項目(D2,D3…Dm)について
も前記1の設計パラメータ(P1)の各水準の情報量
(I2〜Im)を求め、各水準ごとに評価項目(D1〜
Dm)の情報量(I1〜Im)を加算して総情報量(I
=ΣIk(k=1〜m))を求め、 4)前記各水準の総情報量から前記1の設計パラメータ
(P1)に対する総情報量の特性曲線を描出し、前記特
性曲線に基づき総情報量が最小となる設計パラメータの
値を求め、その値を設計パラメータ(P1)における最
適値とし、 5)前記2)〜4)を各設計パラメータ(P2,P3…
Pn)について行うものである。
水準において評価項目が取り得る値の範囲を意味し、当
該水準の1の評価項目の評価値の平均値(dave)と標
準偏差(σ)とから、Rs=dave±aσ(但し、aは
1.0以上の正の定数)で求めることができる。
求レンジの状態に系を移すために必要な情報、エネルギ
ー、物質を表わす尺度で、情報量の値が小さいほど、そ
の系は要求レンジに適合した系と言うことができ、次式
I=ln(Rs/Rc)(式中、Rsはシステムレンジ、Rc
はシステムレンジと要求レンジRdとの共通範囲(コモ
ンレンジ)を表わす。)で求められる。
決定方法によれば、情報量という尺度を用いることによ
り、複数の設計パラメータを有する製品を設計するに際
し、各設計パラメータを2〜3程度の水準のいずれかに
設定した設計品(9〜27程度)について、複数の評価
項目の評価を行うだけで、複数の要求項目すべてを考慮
した、各設計パラメータの最適値を合理的に決定するこ
とができる。従って、開発期間を大幅に短縮し、且つ開
発期間を予測可能にできる。
メータ(P1,P2・・・Pn)についての複数の水準と、各
設計パラメータを複数の水準のいずれかに設定して所定
の組合せで組合せた、複数の試作品についての複数
(m)の評価項目(D1,D2・・・Dm)の評価結果とを入
力とし、2)1の設計パラメータ(P1)について各水
準の1の評価項目(D1)の評価値の平均値(dave)と
標準偏差(σ)とから、式Rs=dave±aσ(但し、a
は1.0以上の正の定数)により、各水準値のシステム
レンジ(Rs)を求めるステップ、3)前記システムレ
ンジ(Rs)と予め設定された要求レンジ(Rd)とから
各水準について情報量(I1)を次式I1=ln(Rs/R
c)(式中、Rsはシステムレンジ、Rcはシステムレン
ジと要求レンジRdとの共通範囲(Rc=Rs∩Rd)を表
わす。)により求めるステップ、4)同様に他の評価項
目(D2,D3・・・Dm)についても前記1の設計パラメー
タ(P1)の各水準の情報量(I2〜Im)を求めるステ
ップ、5)各水準毎に評価項目(D1〜Dm)の情報量
(I1〜Im)を加算して総情報量(I=ΣIk(k=1〜
m))を求めるステップ、6)前記1の設計パラメータ
(P1)に対する総情報量の特性曲線を描出するステッ
プ、7)前記特性曲線に基づき総情報量が最小となる設
計パラメータの値を求め、その値をその設計パラメータ
(P1)における最適値とするステップ、及び8)前記
2)〜7)を各設計パラメータ(P2,P3・・・Pn)につ
いて行い、全設計パラメータについて最適値を求めるス
テップからなる設計パラメータ最適値決定方法プログラ
ムを記載した記録媒体を提供する。記録媒体としては、
コンピュータによって読取り可能なものであれば特に限
定されない。
決定システムは、製品の複数(n)の設計パラメータの
複数の水準を入力とし、所定の直交表に基づき試作品計
画を出力する試作品計画部と、試作品計画部によって計
画された複数の試作品を複数(m)の評価項目で評価し
た結果(評価データ)を入力とし、設計パラメータの値
に対する評価データの特性曲線を描出する特性曲線描出
部と、評価項目の要求レンジを入力とし、特性曲線描出
部の特性曲線及び入力された要求レンジから設計パラメ
ータの最適値を出力する推論部とを備えたものであり、
この推論部は、上述した設計パラメータ最適値決定方法
により設計パラメータの最適値を求める。
適値決定方法及びシステムを図面を参照して具体的に説
明する。図1は本発明の設計パラメータ最適値決定方法
を実施するためのシステム構成図、図2は本発明の設計
パラメータ最適値決定方法のフロー図を示す。
画部101と、特性曲線抽出部102と、推論部103とからな
り、これらはすべて任意のプログラム言語で記述したも
のを、1つのコンピュータ上に統合したシステムとした
ものである。従って本発明の設計パラメータ最適値決定
システムは、図示しないが、これら試作品計画部101、
特性曲線抽出部102及び推論部103にユーザー104が所定
の入力を行うためのキーボード、マウス等の入力手段並
びにGUI及び各部における演算・処理結果等を表示す
るためのモニターを備えている。
る設計パラメータの範囲(水準)を入力すると、所定の
直交表に基づき試作品計画法の実施の仕方が出力され
る。ユーザー104はこれに基づき試作品を製作し、所定
の評価項目を評価する。特性曲線抽出部102は、試作品
の評価結果を入力すると、評価項目毎に設計パラメータ
の特性曲線等を作成し描出する。これが本システムのデ
ータベースを構築している。推論部103は、評価項目毎
に要求される範囲(要求レンジという)を入力すると
(105)、各設計パラメータについて最適案が推論し出
力する。
2のフロー図を参照して説明する。
法を実施する前提として、製品の要求項目、即ち評価項
目(D1〜Dm)を決定する(201)。評価項目の数
(m)は限定されないが、ここでは簡単のために4つの
評価項目(D1、D2、D3、D4)について評価するもの
とする。次に各評価項目について要求される範囲(要求
レンジ)(Rd)を決定する。要求レンジは、推論部10
3で最適値を求める際に用いられる。要求レンジの範囲
は、評価項目の重要度により異なり、重要な項目には、
要求レンジがそれだけ厳しく設定される。これにより後
述するように本発明の最適値決定方法では、評価項目毎
に重付けするという作業をしなくても、自動的に、合理
的に重みが付けられることになる。
ければならない設計パラメータを決定しておく。この設
計パラメータの数(n)は、使用する直交表(直交配列
表)の種類により決める。直交表とは、実験計画法にお
いて用いられる直交表を利用したもので、複数の設計パ
ラメータをそれぞれ2〜3水準に設定し、各設計パラメ
ータの水準が最小の実験回数でほぼ均等に組み合わされ
るように配列したものである。フィッシャーのL9、L1
8、L27等の直交表を使用することができる。
つの設計パラメータP1〜P4をそれぞれ3つの水準(1
〜3)で組合せて9回の試作品を作製することを意味す
る。各設計パラメータは、それぞれ適当な3つの設計値
(水準)を設定しており、例えば、試作品No.1は、設計
パラメータP1〜P4を全て水準1として作製し、試作品
No.4は、設計パラメータP1を水準2、設計パラメータ
P2を水準1、設計パラメータP3を水準2、設計パラメ
ータP4を水準3に設定して作製する(201)。
及び設計パラメータの設定がなされると、これらに基づ
き製作すべき試作品リストを出力する。この例では、表
1に示すような9つの試作品が計画表として出力され
る。
に基づき、上述のように決定した各評価項目(D1〜D
4)の評価を行い(202)、その結果を性曲線描出部102
に入力する(203)。
に基づき、任意の設計パラメータPi(i=1,2,3又
は4)に対する全水準のシステムレンジを求めるととも
に評価データの特性曲線を描出する(204)。システム
レンジとは、一つの設計パラメータについて各評価項目
の取り得る値の範囲で、他の設計パラメータが変化する
ことにより、ある幅を持った範囲となる。
る。まず設計パラメータPiの1つの水準jに対応する
全てのデータを集めてデータグループdを作る。1つの
水準のデータグループdのデータ数は、各試作品につい
て1つのデータを採った場合には、表1の直交表を用い
た場合、3である。各試作品についてのデータは繰返し
評価して複数個のデータを得てもよく、一般にその方が
データの信頼性は高まる。データグループは、全ての評
価項目(D1〜D4)について作られる。表2に1つの設
計パラメータPiのそれぞれの水準についてデータグル
ープを求めたものを示す。ここではデータグループはd
jk(j=1,2又は3(=水準数)、k=1,2,3又
は4(=評価項目数)、以下同じ)と表わす。
(σ)を求め、この平均値と標準偏差から次式(1)に
より、システムレンジRsjkを求める。
は、通常1.0を用いる。データ数が多い場合には2或
いは3としてもよい。これは評価値(データ)の確率分
布が正規分布を取ると仮定した場合には±2σの幅の中
に評価値(データ)の値の95.5%が含まれることに
よっている。
上限値と下限値とを用いて設計パラメータに対する各評
価項目の特性曲線を描出する。このような設計パラメー
タの特性曲線の例を図3及び図4に示す。この特性曲線
は、設定された各水準についてシステムレンジの上限値
と下限値をプロットしてもよいが、好適には補間或いは
関数フィッティングにより図示するような滑らかな曲線
とすることが好ましい。尚、図中縦軸及び横軸の数字
は、ある設計パラメータ及び評価項目について示したも
ので、本発明を限定する意味はない。
ジRdkを入力し(205)、上述のように求めたシステム
レンジRsjkと要求レンジRdkを用いて、設計パラメ
ータの最適値を求める。この場合、評価項目の要求レン
ジとしては、予め設定された値を入力するようにしても
よいが、予め数値として適当な値が設定できない場合に
は、システムレンジの平均値Rsaveを求め、平均値以
上の範囲(≧Rsave)或いは平均値以下の範囲(≦R
save)を要求レンジとして設定することもできる。平
均値以上か以下かは評価項目の性質による。
dkとの共通レンジ(コモンレンジ)Rcjkを求め、次
式(2)により情報量Ijkを求める(206)。
テムの優劣を決定する際に、総合的且つ合理的に評価す
る手法として提案されている情報積算法により定義され
る量で、一般にシステムを最初の状態1から状態2に移
そうとするときに必要な情報、物質、エネルギーを代表
する尺度であり、式(3)で表わされる。
状態2である確率である。
において、あるシステムのシステムパラメータが必ず取
り得る値の範囲をシステムレンジと呼び、システムパラ
メータが設計上要求されている範囲を要求レンジと呼
び、またシステムレンジと要求レンジの重なる部分をコ
モンレンジと呼ぶとすると、状態1(システムレンジの
状態)から状態2(コモンレンジ、すなわち要求レンジ
に入る状態)に移そうとするときに必要な情報量Iは、
同様に式(3)で表わされ、 I=ln(1/p1)−ln(1/p2)=ln(p1/p2) (3) p1は当該システムパラメータがシステムレンジ内の値
をとる確率(図5(a)の分布曲線内の確率密度を積分
した値)で、結局は1となる。p2はある制御を行い、
そのシステムパラメータがコモンレンジ内の値を取る確
率(同様にコモンレンジ内の確率密度を積分した値)と
なる。
範囲(コモンレンジ)の値をとるためには、すなわちシ
ステムを最初の状態1から目的の状態2に持って行くた
めには、式(3)で計算されるIに相当する情報量が、
そのシステムに加えられなければならないことを意味し
ている。
は、実用上は厳密な確率密度分布曲線を用いなくても、
図5(b)のような均一確率密度分布で近似しても問題
がない場合が多い。そこで、式(3)を図5(b)に示
す均一な確率密度分布の記号を用いて書き変えると I=ln(p1/p2)=ln(システムレンジ(l1)/コ
モンレンジ(l2)) となる。これは、式(2)と同じである。
対して全ての水準の情報量を計算し、水準毎に情報量を
合計して総情報量Ijを求める(206)。即ち、 Ij=ΣIjk(k=1→m) (4) 各設計パラメータに関する情報量の和は、複数の設計パ
ラメータが複合で生起する場合の情報量となる。既に述
べたように、情報量はシステムをある状態から他の状態
に持って行く為に、そのシステムに加えられなければな
らない情報、物質、エネルギーの尺度であるから、「最
良のシステムとは、総情報量の最小なものである。」と
いうことができ、これを公理としてシステムを評価する
ことができる。
基づき設計パラメータの最適値を決定する。このため、
全ての水準について総情報量Iが求められると、横軸を
設計パラメータPiの各水準とし、縦軸を総情報量とす
るグラフを描く(207)。このプロセスは情報量の曲線
を二次曲線等の曲線で近似して解析的に求めてもよい。
総情報量Iを設計パラメータPiの水準の関数として表
わした曲線(或いはグラフ)の最小値に対応する設計パ
ラメータの値を求め、これをその設計パラメータの最適
値と決定する(208)。
ー203〜207)と同様にして、各水準のシステムレンジ、
情報量、総情報量を順次求め、最適値を決定する。
る際に、それぞれの情報量に重みを付けなくてよいのか
という疑問が生じるが、上述した情報積算法では重みを
付けてはいけないのである。たとえば今、情報量I1と
I2があるとする。それぞれにα、βの重み付けを行う
と、この情報量の和はαI1+βI2となり、情報量の定
義には当てはまらなくなるのである。しかし、現実には
1つのシステムを評価するときに、各評価項目の重要度
の違いがでてくる場合もある。この場合には、重要な項
目には、要求レンジがそれだけ厳しく設定され、そのた
めに計算される情報量が必然的に大きな値となり、自動
的に、合理的に重みが付けられたことになっているので
ある。
決定方法及びシステムでは、直交表を利用して小数の試
作品について複数の評価項目で評価し、情報積算法に基
づき情報量が最小となる設計パラメータ値を求めること
により、極めて短期間に最適な製品を合理的に設計する
ことができる。
る各評価項目の特性曲線(204)と、設計パラメータ−
総情報量曲線(207)の両方を描出することとしている
が、各評価項目の特性曲線は必ずしも描出しなくても本
発明の目的は達成できる。
いて、4つの設計パラメータを用いた場合を説明した
が、これに限定されず直交表としてはL18、L27等を採
用することができる。前者の場合には2水準の設計パラ
メータ1つと3水準の設計パラメータ7つを組合せるこ
とができる。
用いて設計した。この射出成型機は、樹脂を供給するホ
ッパ1及び樹脂が吐出されるノズル2を有する外筒3
と、外筒3内にリングバルブ4を介して取付けられたス
クリュー5およびその先端のスクリューヘッド6とを備
えている。このリングバルブ4の長さ、内径、外筒3の
加熱温度及びスクリュー5の回転速度の4つを設計パラ
メータとして、L9直交表に従い設計、評価を行った。
評価項目としては、リングバルブ内径と長さおよびスク
リューヘッドの摩耗寸法、総消費電力及び単位時間当り
樹脂流量を評価した。
とにより最適値を決定することができた。最適値で設計
された製品と、設計前の製品の評価結果を表3に示す。
表3の結果からも明らかなように、従来品に比べ大幅に
摩耗寸法、総消費電力が少なく、しかも単位時間当り樹
脂流量(生産性)が大幅に改善された製品を得ることが
できた。
発明の設計パラメータ最適値決定方法及びシステムによ
れば複数の要求項目(評価項目)を考慮して合理的に最
適値を求めることができる。また本発明の設計パラメー
タ最適値決定方法では、設計パラメータと要求項目を解
析的に把握した数理モデルを構築する必要がなく、少な
い試作品数で最適値が例外なく確実に決定できる。従っ
て、製品開発のための期間の予測ができ、しかも従来の
試行錯誤的な開発手法に比べて開発期間を大幅に短縮す
ることができる。
するシステム全体構成図
手順の一例を示すフロー図
る設計パラメータに対する要求項目の特性曲線の一例を
示す図
る設計パラメータに対する要求項目の特性曲線の一例を
示す図
る情報量の意義及び計算方法を説明する図で、(a)は
実際のシステムレンジと要求レンジとの関係を示す図、
(b)は情報量計算のために簡略化したシステムレンジ
と要求レンジのモデルを示す図。
設計した射出成型機の要部断面を示す図
Claims (3)
- 【請求項1】製品またはシステムの複数(n)の設計パ
ラメータの複数の水準を入力とし、所定の直交表に基づ
き試作品計画を出力する試作品計画部と、 前記試作品計画部によって計画された複数の試作品を複
数(m)の評価項目で評価した評価データを入力とし、
前記設計パラメータの値に対する前記評価データの特性
曲線を描出する特性曲線描出部と、 前記評価項目の要求レンジを入力とし、前記評価データ
の特性曲線および前記要求レンジから前記設計パラメー
タの最適値を出力する推論部とを備えた設計パラメータ
最適値決定システムであって、 前記特性曲線描出部は、 1)1の設計パラメータ(P1)について、各水準にお
ける1の評価項目(D1)の評価データから、各水準の
システムレンジを求め、前記システムレンジと当該評価
項目に対する要求レンジとから各水準について情報量
(I1)を求め、 2)同様に他の評価項目(D2,D3…Dm)について
も前記1の設計パラメータ(P1)の各水準の情報量
(I2〜Im)を求め、各水準ごとに評価項目(D1〜
Dm)の情報量(I1〜Im)を加算して総情報量を求
め、 3)前記各水準の総情報量から前記1の設計パラメータ
(P1)に対する総情報量の特性曲線を描出し、 4)前記1)〜3)を各設計パラメータ(P2,P3…
Pn)について行い、各設計パラメータについて特性曲
線を描出し、 前記推論部は、特性曲線に基づき総情報量が最小となる
設計パラメータの値を求め、その値を設計パラメータに
おける最適値とすることを特徴とする設計パラメータ最
適値決定システム。 - 【請求項2】前記各水準のシステムレンジ(Rs)は、
当該水準の1の評価項目の評価値の平均値(dave)
と標準偏差(σ)とから、Rs=dave±aσ(但
し、aは1.0以上の正の定数)で求められることを特
徴とする請求項1記載の設計パラメータ最適値決定シス
テム。 - 【請求項3】前記情報量I(I1〜Im)は、次式 I=ln(Rs/Rc) (式中、Rsはシステムレンジ、Rcはシステムレンジ
と要求レンジRdとの共通範囲を表わす。) で求められることを特徴とする請求項1記載の設計パラ
メータ最適値決定システム。
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柏村孝義ほか,統計的最適化手法,日本機械学会第2回最適化シンポジウム論文集,日本,社団法人日本機械学会,1996年 9月,p117−122 |
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