JP3477288B2 - 導電紙および該導電紙を使用した複合材料 - Google Patents

導電紙および該導電紙を使用した複合材料

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JP3477288B2 JP26079195A JP26079195A JP3477288B2 JP 3477288 B2 JP3477288 B2 JP 3477288B2 JP 26079195 A JP26079195 A JP 26079195A JP 26079195 A JP26079195 A JP 26079195A JP 3477288 B2 JP3477288 B2 JP 3477288B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電子部品
類の製造、包装、搬送、保管などの際に発生する静電気
トラブルを未然に防止するために該部品類のスペーサー
や包装用材料などとして使用するのに適した導電紙に関
し、特に、有害物質を含まず、かつ可燃性で焼却残渣が
少なく、したがって焼却処理のみで廃棄処分が可能な導
電紙、および該導電紙を使用した複合材料に関する。
【0002】
【技術背景】一般に、電子部品類は、製造、包装、搬送
の各工程において、あるいは保管中などに発生する静電
気からの保護を図ることを目的として、該部品類を収納
あるいは包装するための凾体その他の包装用材料として
導電性を有するものが多用されている。
【0003】上記の導電性を有する凾体その他の包装用
材料としては、従来、これらの材料を構成する原料(例
えばパルプ)に、カーボン粉末、炭素繊維、金属繊維、
銅含有繊維などの導電性素材を混入したものなど(特開
昭61−201095号、特公平1−46640号など
参照)が提案されている。
【0004】このような導電性の材料は、一部はリサイ
クル使用されるものもあるが、大部分は一度使用される
と廃棄処分されてしまう。
【0005】しかし、導電性素材である金属繊維あるい
は繊維中に含まれる銅などの重金属は有害物質であるた
め、上記の導電性の材料は、一般廃棄物として取り扱う
ことはできない。また、産業廃棄物として取り扱うに際
しても、焼却は高温度下で行う必要があり、高価な焼却
設備はもとより、多大なランニングコストを要する。加
えて、焼却残渣も多く、該残渣中に含まれる多量の有害
物質の言わば二次処理にも多大の設備コストおよびラン
ニングコストを要する。しかもこれらの導電紙は、その
導電性を導電性素材の混入量でコントロールするもので
あり、高い導電性とするには必然的に多量に混入せざる
を得ないのが現状である。
【0006】
【発明の目的】本発明は、以上のような従来の導電性素
材に起因する種々の問題の発生を回避し、パルプ製の通
常の紙と同様の簡単な廃棄処分で充分であり、しかも従
来の抄造技術をそのまま適用できるとともに、優れた導
電性をも有する導電紙と、該導電紙を使用し、電子部品
類の包装材料あるいはスペーサーなどとして好適な複合
材料を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の概要】本発明の導電紙は、上記目的を達成する
ために、ピロール系重合体が少なくとも表面に複合一体
化された導電性繊維を含むことを特徴とし、天然パル
プ、熱可塑性合成パルプ、熱可塑性複合繊維などの紙原
料繊維に、ピロール系重合体が被覆含浸されて複合一体
化した繊維が混合分散されてなる。このピロール系重合
体は、第二鉄塩を触媒として化学酸化重合されたもので
あるまた、本発明の複合材料は、本発明の導電紙の少
なくとも片面に、合成樹脂フィルム及び/又は紙を積層
してなることを特徴とする。
【0008】本発明の導電紙の導電性は、紙原料繊維に
混合分散されるピロール系重合体が複合一体化した繊維
の導電性、使用量等によって適宜に設定される。導電の
程度は、導電紙の用途によっても異なるが、表面抵抗で
10〜10Ω/□程度が好ましい。
【0009】本発明の導電紙におけるピロール系重合体
が被覆含浸されて複合一体化した繊維(以下、単に被覆
繊維と言う)は、表面抵抗率10〜10Ω/cm程
度の導電性であることが好ましく、その使用量は、他の
繊維を含む導電紙全量に対して2〜20容量%程度が好
ましい。使用量が、2容量%未満であると導電紙として
所望する導電性が得られ難く、20容量%より多くても
使用量に見合う導電性の向上効果は期待できない。
【0010】ピロール系重合体が複合一体化される繊維
としては、天然繊維、合成繊維、再生繊維など各種の繊
維が使用される。ピロール系重合体の繊維に対する被
覆、含浸のし易さ、あるいは他の繊維との混合のし易さ
や抄造のし易さに加え、抄造により得られる本発明の導
電紙の導電性の良否、あるいは廃棄処分性などの観点か
ら、またコスト、入手のし易さ、取り扱い易さなどの観
点から、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリ
アクリロニトリル系繊維、芳香族ポリイミド系繊維、ポ
リプロピレン繊維、再生セルロース繊維、ポリビニルア
ルコール繊維などが好ましく使用できる。
【0011】また、これらの繊維は、上記の各観点か
ら、径1〜30デニール、長1〜50mm、好ましくは
径1〜5デニール、長1〜30mmのものが適してい
る。
【0012】ピロール系重合体は、周知の通り、ジカチ
オンなどがポリマー主鎖間を移動して電荷を運び、導電
性を示すと考えられている。上記の繊維にピロール系重
合体を複合一体化するには、ピロール系重合体の原料と
なるモノマーの重合を繊維上で行わせ、該繊維上の少な
くとも表面にピロール系重合体を生成させると同時に複
合一体化させることによる。このピロール系重合体の生
成は、ピロール系重合体の原料となるモノマーを気体あ
るいは液体で扱い、活性エネルギー線等を照射する方
法、電解酸化重合による方法、化学酸化重合による方法
が挙げられる。
【0013】 上記の方法のうち、化学酸化重合による
ピロール系重合体と繊維との複合化処理、具体的には、
モノマーと酸化重合剤を含む処理液中で化学酸化重合し
て、ピロール系重合体を繊維に複合一体化する複合化処
理方法が、被覆含浸の均一性、作業の容易性や安全性等
の点で好ましいため、本発明ではこれを採用する
【0014】上記の複合化処理は、モノマーと酸化重合
剤と必要によりドーパントを含む処理液中に、上記の繊
維を浸漬すればよいが、モノマーを含む処理液(必要に
よりドーパントを含む)中に繊維を浸漬し、ここに酸化
重合剤を添加する手法によってもよい。化学酸化重合に
よる複合化処理に際して、処理液を強制的に循環、攪拌
することが、各繊維毎に均一な厚さでピロール系重合体
が複合一体化されるため、好ましい。繊維の種類によっ
ては、モノマーが含浸、浸透し易いものとし難いものが
あり、モノマーが含浸、浸透し易い繊維では、その表面
に限らず繊維内部にもピロール系重合体が生成される。
【0015】複合化処理の際に用いる溶媒としては、例
えば水、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケト
ン類、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルホル
ムアミドなどが挙げられ、中でも処理の容易性や安全性
などを考慮すれば水が好ましく、水には少量のアルコー
ルなどを添加することもできる。
【0016】この複合化処理における処理液の温度は、
重合反応速度との関係から、収率よくしかも均一化する
ためにできるだけ低温が好ましく、0〜35℃、より好
ましくは25℃以下である。
【0017】ピロール系重合体の原料となるモノマーと
しては、ピロールあるいはN−メチルピロール、3−メ
チルピロール、3,4−ジメチルピロールなどのピロー
ル誘導体が好ましく使用でき、中でもピロールが好まし
い。モノマーの使用量は、得ようとする導電性、繊維の
種類、処理条件等によって異なるが、対繊維重量比で概
ね0.2〜5.0%であればよい。多過ぎても不経済に
なるばかりでなく、繊維表面のピロール系重合体が摩擦
堅牢度の低いものとなる場合がある。好ましくは0.5
〜3.0%である。
【0018】上記モノマーを重合する酸化重合剤として
は、例えば過硫酸、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩類、過マンガン酸、
過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸塩類、三酸化ク
ロム等のクロム酸類、塩素、臭素、沃素等のハロゲン、
過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、ペルオク
ソ二硫酸、ペルオクソ二硫酸カリウム等のペルオクソ酸
塩類、塩化銅、塩化第二鉄等の金属塩化物、酸化銀等の
金属酸化物等が挙げられる。これら酸化重合剤のカチオ
ンは、ポリマーの重合過程において、ポリマーの成長に
伴ってポリマー中に捕捉されると考えられる。本発明に
おいて、ピロール系重合体の繊維に対する被覆含浸量を
考慮すれば、その捕捉量は極めて微量である。仮に重金
属イオンを含む酸化重合剤を用いても自然界に存在する
程度の量であり問題ないが、導電紙の用途等によっては
ピロール系重合体中に有害物質としての重金属を含まな
いことが好ましい。この点を考慮すれば、中でも第二鉄
塩が好ましく、特に水溶性の第二鉄塩が複合化処理に際
して扱い易くて好ましい。
【0019】上記の第二鉄塩としては、例えば塩化第二
鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、過塩素酸第二鉄、リン酸
第二鉄、クエン酸第二鉄、p−トルエンスルホン酸第二
鉄、トリフルオロメタンスルホン酸第二鉄、アントラキ
ノンスルホン酸第二鉄等の第二鉄塩が挙げられる。第二
鉄塩を酸化重合剤とする場合、繊維上でのピロール系重
合体の生成が均一に行なわれ、したがって該ポリマーに
よる繊維の被覆も均一に行われる等の特徴も有する。
【0020】酸化重合剤の使用量は、上記のモノマー1
モル当たり1〜5モル程度が好ましい。より好ましくは
1〜3モルである。
【0021】複合化処理に際し、ドーパント作用を示す
酸化重合剤を用いた場合は、他にドーパントを敢えて使
用する必要はない。ドーパントを併用すれば更に優れた
導電性を付与することができ、少ない使用量で所望の導
電性を有する導電紙とすることができる。ドーパントと
しては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、p−トル
エンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロベン
ゼンスルホン酸、ジクロロベンゼンスルホン酸、トリク
ロロベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、イソ
プロピルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ナフタレントリスル
ホン酸、スルホサリチル酸、トリフルオロスルホン酸な
どが挙げられる。ドーパントを使用する場合、その使用
量は、上記のモノマー1モル当たり0.01〜0.2モ
ル程度が好ましい。
【0022】上記の化学酸化重合による複合化処理は、
被覆繊維の導電性コントロールが極めて容易であり、よ
って導電紙の導電性の幅が広がる。また、そのピロール
系重合体による被覆含浸層が0.01μm程度と極めて
少量の付着であっても充分な導電性が発現し、また発塵
が極めて低いものとなる。しかも、仮にポリマー中に酸
化重合剤のカチオンが取り込まれたとしても極めて微量
であって廃棄処分に際して問題が生じることはない。
【0023】本発明の導電紙は、湿式あるいは乾式抄紙
後に加熱乾燥、加圧等の工程を経る通常の抄造法により
製造される。被覆繊維と他原料繊維との混合分散性等の
理由で湿式法が好ましい。本発明の導電紙を構成する他
の原料繊維として、熱可塑性合成パルプ、熱可塑性複合
繊維を使用することが天然資源の枯渇、紙強度、ヒート
シール性など、また発塵を嫌う用途の導電紙として好ま
しい。
【0024】熱可塑性合成パルプとは、ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ポリアミドなどの熱可塑性合成樹脂
から得られるパルプを言い、本発明では、特に、ポリオ
レフィン、中でもポリエチレンからなるパルプを使用す
ることが好ましい。熱可塑性合成パルプは、紙の主要な
原料であり、紙の引張強度、引裂強度、破裂強度などの
強度物性値を得るために用いられるが、ヒートシール性
を与えるためにも混合される。紙に高いクッション性を
持たせたり通気性を与えたりする場合は混合しないこと
もある。
【0025】熱可塑性複合繊維とは、融点の異なる2種
の熱可塑性合成樹脂成分から構成される繊維を言う。熱
可塑性複合繊維は、導電紙の製造過程において低融点樹
脂成分を溶融させて、被覆繊維、熱可塑性合成パルプ、
熱可塑性複合繊維を相互に接着するために、また抄造後
の紙に高い強度、クッション性を与えるために混合する
ものである。少な過ぎると各繊維の接着が不充分となる
場合があり、多過ぎても紙の内部が粗の状態となって強
度低下を招く場合がある。本発明では、上記の熱可塑性
合成パルプの融点に対し、高い融点を有する熱可塑性合
成樹脂成分と、低い融点を有する熱可塑性合成樹脂成分
とから構成される繊維を使用することが好ましい。な
お、この熱可塑性複合繊維の構造は、通常知られている
芯鞘型、サイドバイサイド型、分散型、海島型、交互配
列型などどのようなものでもよい。
【0026】本発明の導電紙において、上記被覆繊維と
熱可塑性合成パルプとを併用して抄造してもよいが、こ
れらとともに熱可塑性複合繊維を併用して抄造すること
が最も好ましく、この場合の各繊維の配合は、全繊維に
対して被覆繊維2〜20容量%、熱可塑性合成パルプ3
8容量%以下、熱可塑性複合繊維60容量%以上とする
ことが好ましい。熱可塑性複合繊維を60容量%以上、
より好ましくは60〜80容量%の範囲で混合すれば、
強度、クッション性が良好な紙を得ることができる。
【0027】導電紙の製造過程において、上記の各繊維
を均一混合し、漉いて後、乾燥する際の温度条件は、溶
媒(一般には水)を揮散されることができる温度であれ
ばよい。乾燥温度が熱可塑性複合繊維の低融点成分の融
点以上であって、熱可塑性合成パルプの融点以下の温度
であれば、熱可塑性複合繊維の低融点成分が溶融し接着
剤としての作用を発現し、被覆繊維同志、被覆繊維と熱
可塑性合成パルプ、熱可塑性合成パルプ同志、熱可塑性
複合繊維同志を接着することができる。
【0028】また、導電紙の製造過程において、乾燥の
後、必要により加熱、加圧することができる。加熱加圧
条件を適宜に調整することによって、紙状のもの(すな
わち一般の紙と同様に、繊維同志が繊維の状態をほぼ残
して接着していて、表面が粗く、かつ指で容易に割くこ
とができるような状態のもの)ばかりでなく、繊維があ
る程度溶融したフィルム状のものとすることもできる。
【0029】例えば、上記の混合原料の場合において、
熱可塑性複合繊維の低融点成分の融点以上であって、熱
可塑性合成パルプの融点以下あるいは熱可塑性複合繊維
の高融点成分の融点以下の条件であれば、熱可塑性合成
パルプあるいは熱可塑性複合繊維の高融点成分部分およ
び被覆繊維が繊維状で残るため、紙状となる。熱可塑性
合成パルプあるいは熱可塑性複合繊維の高融点成分の融
点以上の条件であれば、繊維状で残るのは被覆繊維のみ
であるため、全体としてフィルム状を呈する。本発明の
導電紙は、その形態として紙状、フィルム状の如何を問
わず、紙原料として繊維状物を用いたものを包含する。
【0030】以上の本発明の導電紙の少なくとも片面
に、合成樹脂フィルム、紙など、あるいはこれらの積層
体を積層して、本発明の複合材料が得られる。このとき
の合成樹脂フィルムとしては、種々のものが用途に応じ
て使用でき特に限定しないが、例えば、ポリエチレンフ
ィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン
などが挙げられる。また、合成樹脂フィルムは、防湿
性、遮光性などの機能が付加されたものであってもよ
い。紙としても、種々のものが使用でき特に限定しない
が、例えば、クラフト紙、ロール紙、合成紙など一般的
な紙が挙げられ、中でも入手のし易さやコストなどの面
から、クラフト紙が好ましい。
【0031】合成樹脂フィルムの厚さ、紙の坪量も特に
限定されず、電子部品類などのスペーサーや包装用材料
などとして使用するのに適した厚さ、坪量のものを使用
すればよい。積層方法も、特に限定されず、適当な接着
剤や熱融着性合成樹脂フィルムを介在して積層してもよ
いし、導電紙などそれ自体の持つヒートシール性により
積層することもできる。
【0032】
【実施例及び比較例】
(被覆繊維の調整) 例1 アクリル繊維(1.5デニール×5mm)を水に浸漬
し、続いてモノマーとしてピロールを3.0%(対繊維
重量比)添加し、更に酸化重合剤として塩化第二鉄を表
1に示す比率で添加し、攪拌しながら液温20℃で2時
間重合反応を継続した。その後、アクリル繊維を充分に
水洗し、乾燥してピロール系重合体被覆繊維(以下、被
覆繊維1と記す)を得た。その表面抵抗(二端子法)を
測定したところ4×10Ω/cmであった。
【0033】例2〜4 例1で用いたアクリル繊維を、モノマーと酸化重合剤を
表1に示す比率(モル比)で使用し、例1と同様に各々
処理して4種類のピロール系重合体被覆繊維(以下、各
々被覆繊維2、被覆繊維3、被覆繊維4と記す)を得
た。各被覆繊維の表面抵抗率は表2に併せて示す。な
お、表1には例1のモノマーと酸化重合剤との比率およ
び表面抵抗をも併せて示す。
【0034】
【表1】
【0035】なお、表1中、*1のモノマーは、例1〜
3ではピロールを使用し、例4ではN−メチルピロール
を使用した。また、*2の酸化重合剤は、例1〜3では
塩化第二鉄を使用し、例4では硫酸第二鉄を使用した。
【0036】(導電紙の抄造)例1〜4で得た各々の被
覆繊維を用い、表2に示す配合割合(容量%)で混合原
料を調製し、各々湿紙状に抄き、乾燥し、加熱・加圧し
て本発明の導電紙を得た。このときの乾燥温度は、用い
た熱可塑性複合繊維の低融点成分の融点以上であって、
熱可塑性合成パルプの融点以下の110℃とした。乾燥
後における加熱・加圧条件は、熱可塑性合成パルプの融
点以上であって、熱可塑性複合繊維の高融点成分の融点
以下の条件(130℃、5kg/m)とした。なお、
表2に示す配合1、3に基づき製造した導電紙の坪量は
146.3g/m、配合2、4に基づき製造した導電
紙の坪量は29.7g/mであった。
【0037】
【表2】
【0038】なお、表2中、*4の熱可塑性合成パルプ
は、ポリエチレン系樹脂パルプ(三井石油化学社製商品
名SWP、融点125℃、2デニール×5mm)であ
る。また、*5の熱可塑性複合繊維(大和紡績社製商品
名NBF、2デニール×5mm)は、芯鞘型で、芯がポ
リプロピレン(融点165〜170℃)、鞘がポリエチ
レン(融点96〜100℃)である。
【0039】(導電紙の表面抵抗率の測定)例1で得た
被覆繊維1を用い、表2の配合1に基づき製造された導
電紙について、表面抵抗率(JISK−6911)を測
定したところ、8×10Ω/□であった。同様に、被
覆繊維1〜4を用いて表2の配合1〜4に基づき製造さ
れた各々の導電紙について、表面抵抗率を測定した。こ
の結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】(導電紙の燃焼性の評価)被覆繊維1〜4
を用いて表2の配合1〜4に基づき製造された各々の導
電紙の燃焼性を評価した。各導電紙について、JIS
K7120−1987に沿って、TG−DTAにて、室
温から800℃まで20℃/minの速度で昇温し、8
00℃で10分間保持した。この昇温および保持の間空
気を50cc/minで供給した。800℃で10分間
保持した後の各々の灰分量を測定したところ、結果はい
ずれも0.5%以下であり、肉眼でも殆ど確認すること
ができなかった。
【0042】例2で得た被覆繊維2を用いて、表2の配
合3に基づき製造された導電紙(以下導電紙Aと言う)
の、上記のTG−DTA試験にて得たTG−DTA曲線
を図1に示す。また、比較のために、市販の導電性フィ
ルム(硫化銅被覆繊維を含む)についても、上記と同じ
条件にてTG−DTA試験を行い、得られたTG−DT
A曲線を図2に示す。
【0043】図1,図2のTG−DTA曲線から明らか
なように、導電紙Aは312.9℃で燃焼が開始したの
に対し、市販の導電性フィルムは350.2℃と導電紙
Aより約40℃も高い高温で燃焼が開始しており、本発
明の導電紙が優れた燃焼性を有していることが分かる。
【0044】(燃焼残渣の評価)被覆繊維1〜4を用い
て表2の配合1〜4に基づき製造された各々の導電紙
(16種類)について、先ずマッフル炉中で550℃×
1時間加熱処理し、次いで約3分間室内に出し、再度マ
ッフル炉中で650℃×1時間加熱処理し、最後に約3
0分間放冷した後、灰分量を秤量した。この結果は、い
ずれも、肉眼では微量の薄黄色の灰分が確認できたが、
いずれも0.1%以下であった。
【0045】(導電紙中の金属の定量)ICP発光分析
装置にて、市販の導電性フィルムと本発明の導電紙Aに
ついて、金属の定量分析を行った。この結果は、表4に
示す通りであった。また、導電紙Aの被覆繊維2につい
ても同様に分析を行った。結果は表4に併せて示す。
【0046】
【表4】
【0047】表4から明らかなように、市販の導電性フ
ィルムは、Cuが360mg/Kgと大量に含まれてい
たのに対し、本発明の導電紙Aでは検出されず、焼却処
理後の二次処理が不要であることが分かる。なお、表4
中のFeについては、市販の導電性フィルムは何に起因
するものなのか不明であるが、導電紙Aは湿式抄紙時の
水の影響によると考えられる。
【0048】(複合材料の調整) (1) 片面にポリエチレンがラミネートされたクラフ
ト紙(坪量85g/m)のポリエチレン側に、本発明
の導電紙Aを熱接着積層し、本発明の複合材料Aを調製
した。この複合材料Aの総厚は300μmであった。
【0049】この複合材料Aについて、導電紙Aと同じ
条件で導電紙側の表面抵抗率を測定したが、導電紙Aと
同じ5×10Ω/□であった。また、燃焼性の評価
を、上記の条件で試験したところ、導電紙Aと同様の結
果を示した。さらに、金属の定量分析を同様に行ったと
ころ、Feは表4の導電紙Aとほぼ同様であったが、他
の金属はいずれも検出されなかった。
【0050】(2) 上記の例3で得た被覆繊維3を用
いて表2の配合2に基づき製造された導電紙(以下導電
紙Bと言う)に、片面に厚さ30μmのポリエチレンフ
ィルムを熱融着させて積層し、本発明の本発明の複合材
料Bを調製した。この複合材料Bの総厚は90μmであ
った。
【0051】この複合材料Bについて、同様に導電紙側
の表面抵抗率を測定したところ、この導電紙Bと同じ2
×10Ω/□であった。また、金属の定量分析を同様
にして行ったところ、金属はいずれも検出されなかっ
た。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
有害物質を含まず、かつ可燃性で焼却残渣が少なく、し
たがって焼却処理のみで廃棄処分が可能な導電紙、およ
びこの導電紙を使用した複合材料を提供することができ
る。したがって、本発明は、例えば、電子部品類の製
造、包装、搬送、保管などの際に発生する静電気トラブ
ルを未然に防止するための該部品類のスペーサーや包装
用材料などとして極めて好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電紙のTG−DTA曲線を示す。
【図2】比較のための市販の導電性フィルムのTG−D
TA曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07D 207/30 D06M 15/21 A (56)参考文献 特開 昭62−54722(JP,A) 特開 昭61−201095(JP,A) 特開 昭61−203367(JP,A) 特開 昭52−155209(JP,A) 特開 平8−74193(JP,A) 特開 平4−225039(JP,A) 特開 平4−292804(JP,A) 特開 平5−186967(JP,A) 実開 昭61−168200(JP,U) 実開 昭61−137699(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42 D06M 10/00 - 23/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第二鉄塩を触媒として化学酸化重合され
    ピロール系重合体が、少なくとも表面に複合一体化さ
    れた導電性繊維を含んでなる導電紙。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の導電紙の少なくとも片面
    に、合成樹脂フィルム及び/又は紙を積層してなる複合
    材料。
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