JP3474270B2 - Crosslinked polyester resin for toner - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法などにおいて、静電荷像または磁気潜像
の現像に用いられる乾式トナーとして有用なポリエステ
ル樹脂に関し、より詳しくは、高いタフネスを有し、低
温定着性、非オフセット性、耐ブロッキング性および耐
刷性に優れたトナー用架橋ポリエステル樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】静電荷像より恒久的な顕像を得る方法に
おいては、光導電性感光体または静電記録体上に形成さ
れた静電荷像をあらかじめ摩擦により帯電させたトナー
によって現像した後、定着される。磁気潜像の場合は、
磁気ドラム上の潜像を磁性体を含むトナーによって現像
した後、定着される。定着は、光導電性感光体または静
電記録体上に現像によって得られたトナー像を直接融着
させるか、紙やフィルム上にトナー像を転写した後、こ
れを転写シート上に融着させることによって行われる。
トナー像の融着は、溶剤蒸気との接触、加圧および加熱
によって行われ、加熱方式には、電気オーブンによる無
接触加熱方式と加圧ローラーによる圧着加熱方式がある
が、定着工程の高速化が要請される最近では主として後
者が用いられている。
【0003】乾式現像方式で使用されるトナーには、1
成分系トナーと2成分系トナーがある。2成分系トナー
は、まず樹脂、着色剤、荷電制御剤およびその他必要な
添加剤を溶融混練して十分に分散させた後、粗粉砕し、
次いで微粉砕して、所定の粒度範囲に分級して製造され
る。1成分系トナーは、上記の2成分系のトナーの各成
分の他に磁性鉄粉を添加して同様に製造される。
【0004】樹脂は、トナー配合中の主成分であるた
め、トナーに要求される性能の大部分を支配する。この
ためトナー用樹脂には、トナー製造においては溶融混練
工程での着色剤の分散性、粉砕工程での粉砕性の良い事
などが要求され、またトナーの使用においては定着性、
オフセット性、ブロッキング性および電気的性質が良い
ことなど多用な性能が要求される。トナーの製造に用い
られる樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル系樹脂などが公知で
あるが、圧着加熱定着方式用は主にスチレンと(メタ)
アクリル酸エステルの共重合体が用いられてきた。
【0005】しかし、複写機やプリンターが高性能化さ
れるにつれて、そのトナー用樹脂に要求される性能のポ
イントも変化してきた。特に非磁性1成分系トナーは、
トナーを帯電させる時に強いシェアをかけるので、トナ
ーバインダー樹脂にかなりのタフネスが要求される。ポ
リエステル系架橋樹脂は、スチレンと(メタ)アクリル
酸エステルの共重合体に比べて樹脂のタフネスは高く、
この分野に適しているが、樹脂のタフネスを上げると定
着性能が低下する欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な欠点を解消するためになされたものであり、その目的
とするところは、高いタフネスを有するとともに、低温
定着性、非オフセット性、耐ブロッキング性および耐刷
性に優れたトナー用架橋ポリエステル樹脂を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意検討を進めた結果、酸成分およびアル
コール成分に特定量の特定成分を使用するとともに特定
のエポキシ基含有化合物を重合体成分として含み、特定
の物性を有するポリエステル樹脂がその目的を達成でき
ることを見い出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明は、(a)芳香族ジカルボン酸成分、(b)3価以上
の多価カルボン酸成分および/または多価アルコール成
分の少なくとも1種、(c)下記の一般式(I)で表わ
される芳香族ジオール成分の少なくとも1種、(d)脂
肪族ジオール成分、および(e)下記の一般式(II)で
表わされるエポキシ基含有化合物の少なくとも1種から
なり、上記(b)成分が全酸成分に対して1モル%以上
30モル%以下、上記(c)成分が全酸成分に対して9
0モル%以下、上記(d)成分が全酸成分に対して10
モル%以上、上記(e)成分が全酸成分に対して0.5
モル%以上15モル%以下である非線状重縮合体であっ
て、ガラス転移温度が40〜80℃、軟化温度が90〜
170℃であることを特徴とするトナー用架橋ポリエス
テル樹脂にある。
【0008】
【化学式3】
【0009】
【化学式4】
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において用いられる芳香族ジカルボン酸(a)は、
テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸
およびその低級アルキルエステルから選ばれるものであ
る。テレフタル酸およびイソフタル酸の低級アルキルエ
ステルの例としては、ジメチルテレフタル酸、ジメチル
イソフタル酸、ジエチルテレフタル酸、ジエチルイソフ
タル酸、ジブチルテレフタル酸、ジブチルイソフタル酸
などが挙げられるが、コストおよびハンドリングの点で
ジメチルテレフタル酸やジメチルイソフタル酸が好まし
い。上記の芳香族ジカルボン酸は、ガラス転移温度(以
下、Tgと略記する。)を上げて耐ブロッキング性の向
上に寄与し、それの持つ疎水性のため耐湿性にも効果が
ある。従って、芳香族ジカルボン酸は、全酸成分に対し
て80モル%以上、好ましくは90モル%以上使用され
る。芳香族ジカルボン酸の中でもイソフタル酸系は反応
性を高める効果があるが、コストの面より、全酸成分中
50モル%以下の使用が好ましく、またテレフタル酸
は、樹脂のTgをアップさせるのに効果があり、全酸成
分中50モル%以上の使用が好ましい。上記の(a)成
分は1種または2種以上を併用して使用される。
【0011】また、本発明において用いられる3価以上
の多価カルボン酸および/または多価アルコール(b)
は、3価以上の多価カルボン酸および多価アルコールか
ら選ばれるものである。3価以上の多価カルボン酸の例
としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,
4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフ
タレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカ
ルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,
2,7,8−オクタンテトラカルボン酸およびこれらの
酸無水物などを挙げることができる。多価アルコールの
例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサテ
トラロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトー
ル、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5
−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパ
ントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオ
ール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンなどが
挙げられる。上記の(b)成分は1種または2種以上を
併用して使用され、得られる樹脂のTgを高める効果が
あると共に、樹脂に凝集性を付与し、非オフセット性を
高める効果があり、全酸成分に対して1モル%以上30
モル%以下、好ましくは2モル%以上20モル%以下の
範囲で使用される。これは、(b)成分が、1モル%未
満では十分な効果が得られないためであり、30モル%
を超えると架橋反応を制御することが困難になり、ポリ
エステル樹脂のタフネスを低下させる傾向にあるためで
ある。
【0012】本発明において用いられる芳香族ジオール
(c)は、上記の一般式(I)で表わされる芳香族ジオ
ールの少なくとも1種が使用される。上記の一般式
(I)で示される芳香族ジオールの例として、ポリオキ
シエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.
0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン−(2.2)−ポリオキシエ
チレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(6)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシプロピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.3)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオ
キシプロピレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−
(2.4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.4)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シエチレン−(2.4)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(3.
3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン−(3.3)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられ、
1種または2種以上を併用して使用される。これらの中
でも、ポリオキシエチレン−(2.3)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよびポリオキシ
プロピレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンの使用が特に好ましい。
【0013】芳香族ジオールはTgを上げる効果がある
ため、耐ブロッキング性が良好となる。これらの芳香族
ジオールは、反応性が乏しく全酸成分に対して80モル
%以上用いると反応性が極めて低下し、生産性が低下す
るようになる。従って、芳香族ジオールは、全酸成分に
対して90モル%以下、好ましくは80モル%以下の範
囲で使用される。
【0014】また、本発明において用いられる脂肪族ジ
オール(d)としては、エチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサン
ジメタノール、水添ビスフェノールAなどが挙げられ、
定着性の点からエチレングリコール、ネオペンチルグリ
コールが好ましい。特にエチレングリコールは反応性を
高めることができる。脂肪族ジオールは、全酸成分に対
し10モル%以上、好ましくは30モル%以上の範囲で
使用される。
【0015】本発明において用いられる上記の一般式
(II)で表わされるエポキシ基含有化合物(e)は、樹
脂のタフネスをある程度維持したまま、定着性を向上さ
せる効果をもたらす。上記一般式(II)で表わされるエ
ポキシ基含有化合物(e)の例として、スチレンオキサ
イド、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシ
ルグリシジルエーテル、t−ブチルフェノールグリシジ
ルエーテル、s−ブチルフェノールグリシジルエーテ
ル、ステアリルグリシジルエーテル、2−メチルオクチ
ルグリシジルエーテル、α−オレフィンオキサイドなど
が挙げられ、1種または2種以上を併用して使用され
る。これらの中でもフェニル基を有する化合物の使用が
好ましい。
【0016】上記の一般式(II)で示されるエポキシ基
含有化合物の使用量は、全酸成分に対して0.5モル%
以上15モル%以下の範囲であり、好ましくは2モル%
以上7モル%以下である。15モル%を超えて用いると
樹脂のタフネスとTgの低下が大きくなり、タフネス、
定着性および耐ブロッキング性のバランスが崩れてしま
うので好ましくない。また、0.5モル%未満の使用で
は定着性の向上効果が得られない。
【0017】また、本発明においては、上記以外の重合
成分も、その必要性能に応じて本発明の目的を阻害しな
い範囲で、併用して使用することができる。一般に、ポ
リエステル樹脂の原料として公知のモノマーは、本発明
の効果を保つ範囲で、使用してさしつかえない。例え
ば、ジカルボン酸成分として、セバシン酸、イソデシル
琥珀酸、フマル酸、アジピン酸およびこれらのモノメチ
ル、モノエチル、ジメチル、ジエチルエステルなどが使
用できる。
【0018】これらの2価カルボン酸は、トナーの定着
性および耐ブロッキング性に影響を与える。脂肪族系の
セバシン酸やアジピン酸は、定着性は向上するが、Tg
の低下をもたらすため耐ブロッキング性が低下するよう
になる。この傾向は、脂肪族酸の場合、長鎖のモノマー
程強い。従って、これらの特性を考慮して使用する必要
がある。
【0019】以上の構成からなる本発明のトナー用架橋
ポリエステル樹脂は、Tgが40〜80℃、好ましくは
50〜70℃、軟化温度が90〜170℃、好ましくは
95〜160℃であることが重要である。
【0020】これは、Tgが40℃未満では、耐ブロッ
キング性が悪く、一方、Tgが80℃を超えると耐ブロ
ッキング性は良好であるが、定着性能が著しく低下し、
また、軟化温度が90℃未満では、定着性能は向上する
が、樹脂の凝集力が極端に低下し、十分な非オフセット
性が得られなくなり、一方、軟化温度が170℃を超え
ると非オフセット性は向上するが、定着性能が極端に悪
くなるためである。
【0021】本発明のトナー用樹脂のタフネス指標は、
250μm以上600μm以下である事が好ましい。タ
フネス指標が250μm未満の樹脂を用いたトナーは、
トナーのタフネスが弱く、現像中にトナーが粉砕されて
トナーの帯電量が変わり、安定した画像濃度を得ること
が出来ない。また、タフネス指標が600μmを超えた
樹脂を用いたトナーは、トナーの強度は良好で、現像中
のトナーの粉砕およびスペントトナーの発生も抑制でき
るが、トナーの強度が強すぎるため、トナーとしての重
要なファクターである定着性能を低下させる。従って、
タフネス指標は250μm以上600μm以下である事
が好ましく、より好ましくは300μm以上550μm
以下である。
【0022】なお本発明でいうタフネス指標は、以下に
記す樹脂のタフネス評価法により求められるものであ
る。
【0023】樹脂のタフネス評価法;
ポリエステル粉砕樹脂を篩にかけ粒径1400〜20
00μmのサンプルを50g用意する。
の分級サンプル30gをトリオサイエンス製のブレ
ンダーTR−BLで微粉砕する。(目盛り10:30
秒)
質量を秤量した篩を、篩の目の粗さが100μm、1
50μm、250μm、500μm、710μmおよび
1000μmの順序で下から組み立てる。
の操作で得られた微粉砕物を20g秤量する。
微粉砕物をで組み立てた篩の最上部に入れ、筒井理
科器機製のミクロ形電磁振動篩器M−2型で30分間振
動する。(目盛り10)
各篩上の樹脂の重量を秤量する。
各篩上の樹脂重量を片対数グラフにプロット(各メッ
シュパスの累積重量)し、そのグラフより、全体の50
重量%がパスする粒径を読み取る。
【0024】本発明のトナー用架橋ポリエステル樹脂の
製造においては、上記の重合成分(a)〜(e)を反応
釜に仕込み、加熱昇温して、エステル化反応、またはエ
ステル交換反応を行う。この時、必要に応じて硫酸、チ
タンブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸マグネ
シウム、酢酸マンガンなどの通常のエステル化反応また
はエステル交換反応で使用されるエステル化触媒または
エステル交換触媒を使用することができる。次いで、常
法に従って該反応で生じた水またはアルコールを除去す
る。その後引き続き重合反応を実施するが、このとき1
50mmHg以下の真空下でジオール成分を留出除去さ
せながら重合を行う。
【0025】また、重合に際しては通常公知の重合触
媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキシ
ド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモ
ン、二酸化ゲルマニウムなどを用いることができる。ま
た、重合温度、触媒量については特に限定されるもので
はなく、必要に応じて任意に設定すれば良い。
【0026】本発明のトナー用ポリエステル樹脂におい
ては、必要によりシリカなどの無機粉末を加えて耐ブロ
ッキング性を改良することができる。このシリカ粉末の
添加はバインダー樹脂のTgが低い場合、その効果は特
に顕著である。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例および比較例における性能評価は以下
の方法を用いて行った。
【0028】(1)Tg(ガラス転移温度)(℃)
(株)島津製作所製、示差走査熱量計を用い、昇温5℃
/分で測定した時のTg近傍の吸熱曲線の接線と、ベー
スラインとの接点をTgとした。
【0029】(2)軟化温度(℃)
(株)島津製作所製、フローテスター(CFT−50
0)を用いて、ノズル1.0mmφ×10mmL、荷重
30kgf、昇温3℃/分、サンプル量1.0gの条件
下でサンプルが半分流出した時の温度を軟化温度(℃)
とした。
【0030】(3)組成分析
樹脂をヒドラジンで加水分解し、液体クロマトグラフィ
ーで定量した。
【0031】(4)タフネス指標
上記樹脂のタフネス評価法により求めた。
【0032】(5)非オフセット性
(非オフセット定着温度幅(℃))紙の上にトナーを均
一にふりかけ(初期濃度ID=1.0±0.3)、温度
可変式の定着ローラーに通す。次に、定着部分のテープ
剥離をし、濃度減衰率を求める。ローラーの温度を上げ
ていった時、定着率が90%を超えた温度を最低定着温
度とした。また、さらに温度を上げて行った時、トナー
が熱ローラーに付着し始めた温度を高温オフセット開始
温度とした。最低定着温度と高温オフセット開始温度の
間を定着可能領域(非オフセット定着温度幅)とした。
定着ローラーのスピードは100mm/分に設定し、ニ
ップ幅は8.0mmに設定して評価した。最低定着温度
が140℃以下であり、かつ非オフセット定着温度幅が
70℃以上あるものを良好な定着性能を示すものとし
た。
【0033】(6)耐ブロッキング性
50mlのガラス製サンプル瓶中にトナー5gを入れ、
50℃の恒温槽中に50時間放置した後、室温まで冷却
し、その凝集度を観察した。その凝集度は、次のような
方法によって評価した。なお、本発明においては、凝集
度A,B,Cのものは使用可能と判断した。
A:サンプル瓶を逆さにしただけでトナーが落ちる。
B:サンプル瓶を逆さにし、軽く振っただけでトナーが
落ちる。
C:サンプル瓶を逆さにし、軽くたたくとトナーが落ち
る。
D:サンプル瓶を逆さにし、強い振動を与えてやるとト
ナーが落ちる。
E:サンプル瓶を逆さにし、強い振動を与えてもトナー
は落ちない。
【0034】また、実施例および比較例で用いた略記号
は、次のものを表わす。
ジオールA:ポリオキシプロピレン−(2.3)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
エポキシドA:2−エチルヘキシルグリシジルエーテル
エポキシドB:フェノールグリシジルエーテル
エポキシドC:sec−ブチルフェノールグリシジルエ
ーテル
エポキシドD:2−メチルオクチルグリシジルエーテル
エポキシドE:スチレンオキサイド
エポキシドF:α−ドデセンオキサイド
【0035】実施例1
表1に示す量のテレフタル酸、イソフタル酸、トリメリ
ット酸、エチレングリコール、ジオールAおよびエポキ
シドAを蒸留塔を備えた反応容器に投入した。さらに、
触媒であるジブチルスズオキシドを全酸成分に対して
0.03重量部添加し、内温を260℃、撹拌回転数2
00rpmに保ち、常圧下で5時間エステル化反応させ
た。その後、反応系内を30分かけて1.0mmHgま
で減圧し、内温240℃に保持して、エチレングリコー
ルを留出せしめながら縮合反応を2時間行って、淡黄色
透明の樹脂R−1を得た。表1に得られた樹脂R−1の
組成分析結果および樹脂物性値を示す。
【0036】
【表1】
【0037】次に得られた樹脂R−1 94重量部に対
して、カーボンブラック(三菱化成(株)製、#40)
5重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、
ボントロンS−34)1重量部をヘンシェルミキサーで
プレミキシングし、次いで栗本鉄工(株)製インターナ
ルミキサーを用いて170℃、65rpmの条件で溶融
混練を行った。溶融混練物を室温迄冷却後、ハンマーミ
ルで粗粉砕した後、ジョットミルを用いて20μm以下
まで粉砕した。その後、日本ニューマチック社の風力分
級機を用い、粒径を5〜20μmにしてトナーT−1を
得た。このトナーT−1について非オフセット性試験お
よび耐ブロッキング性試験を行った。その試験結果を表
2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】樹脂R−1は高いタフネスを有し、また、
トナーT−1は非オフセット性および耐ブロッキング性
が良好で、最低定着温度も低く、十分な非オフセット定
着温度幅を有していた。
【0040】実施例2〜3
重合仕込み組成を表3のようにする以外は、実施例1と
同様の操作を行い、樹脂R−2〜R−3を得た。樹脂R
−2〜R−3の組成分析結果および樹脂物性値を表3に
示す。
【0041】
【表3】
【0042】次に、上記樹脂R−2〜R−3を用いて、
実施例1と同様の操作を行い、トナーT−2〜T−3を
得た。この得られたトナーT−2〜T−3について非オ
フセット性試験および耐ブロッキング性試験を行った。
その試験結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】樹脂R−2およびR−3は高いタフネスを
有し、また、トナーT−2およびT−3は、非オフセッ
ト性および耐ブロッキング性が良好で、最低定着温度も
低く、十分な非オフセット定着温度幅を有していた。
【0045】実施例4〜5
重合仕込み組成を表5のようにする以外は、実施例1と
同様の操作を行い、樹脂R−4〜R−5を得た。樹脂R
−4〜R−5の組成分析結果および樹脂物性値を表5に
示す。
【0046】
【表5】【0047】次に、上記樹脂R−4〜R−5を用いて、
実施例1と同様の操作を行い、トナーT−4〜T−5を
得た。この得られたトナーT−4〜T−5について非オ
フセット性試験および耐ブロッキング性試験を行った。
その試験結果を表6に示す。
【0048】
【表6】
【0049】樹脂R−4およびR−5は高いタフネスを
有し、また、トナーT−4およびT−5は、非オフセッ
ト性および耐ブロッキング性が良好で、最低定着温度も
低く、十分は非オフセット定着温度幅を有していた。
【0050】実施例6〜7
重合仕込み組成を表7のようにする以外は、実施例1と
同様の操作を行い、樹脂R−6〜R−7を得た。樹脂R
−6〜R−7の組成分析結果および樹脂物性値を表7に
示す。
【0051】
【表7】【0052】次に、上記樹脂R−6〜R−7を用いて、
実施例1と同様の操作を行い、トナーT−6〜T−7を
得た。この得られたトナーT−6〜T−7について非オ
フセット性試験および耐ブロッキング性試験を行った。
その試験結果を表8に示す。
【0053】
【表8】
【0054】樹脂R−6およびR−7は、高いタフネス
を有し、また、トナーT−6およびT−7は、非オフセ
ット性および耐ブロッキング性が良好で、最低定着温度
も低く、十分な非オフセット定着温度幅を有していた。
【0055】比較例1〜2
重合仕込み組成を表9のようにする以外は、実施例1と
同様の操作を行い、樹脂R−8〜R−9を得た。樹脂R
−8〜R−9の組成分析結果および樹脂物性値を表9に
示す。
【0056】
【表9】【0057】次に、上記樹脂R−8〜R−9を用いて、
実施例1と同様の操作を行い、トナーT−8〜T−9を
得た。この得られたトナーT−8〜T−9について非オ
フセット性試験および耐ブロッキング性試験を行った。
その試験結果を表10に示す。
【0058】
【表10】
【0059】樹脂R−8は、エポキシドAが共重合され
ていないため、Tgとタフネスは上がるものの、トナー
T−8の最低定着温度が170℃と高くなった。また、
樹脂R−9は、エポキシドAを過剰に共重合したため、
Tgが低くて、十分なタフネスがなく、そのためにトナ
ーT−9は、耐ブロッキング性が悪く、最低定着温度は
低かったが、十分な非オフセット温度幅が得られなかっ
た。
【0060】比較例3〜4
重合仕込み組成を表11のようにする以外は、実施例1
と同様の操作を行い、樹脂R−10〜R−11を得た。
樹脂R−10〜R−11の分析結果および樹脂物性値を
表11に示す。
【0061】
【表11】【0062】次に、上記樹脂R−10およびR−11を
用いて、実施例1と同様の操作を行い、トナーT−10
とT−11を得た。この得られたトナーT−10とT−
11について非オフセット性試験および耐ブロッキング
性試験を行った。その試験結果を表12に示す。
【0063】
【表12】
【0064】樹脂R−10は、(b)成分である3価以
上の多価カルボン酸および/または多価アルコールが過
剰に共重合されているため、Tgとタフネスが低かっ
た。そのために、トナーT−10は、耐ブロッキング性
が悪く、また最低定着温度は低かったが、十分な非オフ
セット温度幅がなかった。樹脂R−11は、(b)成分
である3価以上の多価カルボン酸および/または多価ア
ルコールが共重合されていないために、Tgと軟化温度
が低く、十分なタフネスが得られなかった。そのため
に、トナーT−11は、耐ブロッキング性が低く、また
全温度領域でオフセットが生じた。
【0065】比較例5〜6
重合仕込み組成を表13のようにする以外は、実施例1
と同様の操作を行い、樹脂R−12〜R−13を得た。
樹脂R−12〜R−13の分析結果および樹脂物性値を
表13に示す。
【0066】
【表13】【0067】次に、上記樹脂R−12およびR−13を
用いて、実施例1と同様の操作を行い、トナーT−12
とトナーT−13を得た。この得られたトナーT−12
とトナーT−13について非オフセット性試験および耐
ブロッキング性試験を行った。その試験結果を表14に
示す。
【0068】
【表14】
【0069】樹脂R−12は、(d)成分である脂肪族
ジオールを共重合させていないため、縮重合反応が十分
に進まずタフネスが低かった。そのために、トナーT−
12は、最低定着温度は低かったが、十分な非オフセッ
ト温度幅がなかった。樹脂R−13は、エポキシ基含有
化合物(e)の代わりに脂肪族ジカルボン酸を共重合さ
せたが、Tgが低く、十分なタフネスが得られなかっ
た。そのために、トナーT−13は、耐ブロッキング性
が悪く、また最低定着温度は低かったが、十分な非オフ
セット温度幅がなく、全温度領域でオフセットが生じ
た。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のトナー用
架橋ポリエステル樹脂は、特定のエポキシ基含有化合物
を共重合させることによって、樹脂のタフネスが高く、
かつ低温定着性、非オフセット性、耐ブロッキング性お
よび耐刷性に優れており、電子写真法、静電記録法や静
電印刷法等において静電荷像または磁気潜像に用いる乾
式トナー用樹脂として有用である。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a dry method used for developing an electrostatic image or a magnetic latent image in electrophotography, electrostatic recording, electrostatic printing, and the like. The present invention relates to a polyester resin useful as a toner, and more particularly, to a crosslinked polyester resin for a toner having high toughness and excellent in low-temperature fixing property, non-offset property, blocking resistance and printing durability. 2. Description of the Related Art In a method for obtaining a permanent visual image from an electrostatic charge image, an electrostatic charge image formed on a photoconductive photoreceptor or an electrostatic recording medium is previously charged by a toner charged by friction. After development, it is fixed. For a magnetic latent image,
After the latent image on the magnetic drum is developed with toner containing a magnetic material, it is fixed. Fixing is performed by directly fusing a toner image obtained by development on a photoconductive photoreceptor or an electrostatic recording medium, or by transferring a toner image onto paper or a film and then fusing it on a transfer sheet. This is done by:
Fusion of toner images is performed by contact with solvent vapor, pressurization and heating. There are two types of heating methods: non-contact heating using an electric oven and pressure heating using a pressure roller. Recently, the latter is mainly used. [0003] Toner used in the dry development system includes 1
There are two-component toners and two-component toners. The two-component toner is first melt-kneaded with a resin, a colorant, a charge control agent and other necessary additives and sufficiently dispersed, and then coarsely pulverized.
Next, it is finely pulverized and classified into a predetermined particle size range to be produced. The one-component toner is similarly manufactured by adding magnetic iron powder in addition to the components of the two-component toner. [0004] Resin is the main component in the compounding of the toner and therefore controls most of the performance required for the toner. For this reason, the resin for the toner is required to have good dispersibility of the colorant in the melt-kneading step in the production of the toner, good pulverizability in the pulverizing step, and the like.
Various performances such as good offset properties, blocking properties, and good electrical properties are required. Epoxy resins, polyester resins, polystyrene resins, methacrylic resins and the like are known as resins used in the production of toners, but styrene and (meth)
Acrylic acid ester copolymers have been used. However, as the performance of copiers and printers has been improved, the points of performance required for the toner resin have also changed. In particular, non-magnetic one-component toners
Since a strong share is applied when charging the toner, a considerable toughness is required for the toner binder resin. Polyester-based cross-linked resin has higher toughness than styrene and (meth) acrylate copolymer,
Although suitable for this field, there is a disadvantage that the fixing performance is reduced when the toughness of the resin is increased. SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made to solve the above-mentioned drawbacks, and an object of the present invention is to have a high toughness, a low-temperature fixing property, An object of the present invention is to provide a crosslinked polyester resin for toner having excellent offset properties, blocking resistance and printing durability. Means for Solving the Problems The inventors of the present invention have made intensive studies to achieve the above-mentioned object, and as a result, have used a specific amount of a specific component for an acid component and an alcohol component and a specific epoxy group. The inventors have found that a polyester resin containing the contained compound as a polymer component and having specific physical properties can achieve the object, and completed the present invention. That is, the present invention provides (a) an aromatic dicarboxylic acid component, (b) at least one of a trivalent or higher polyvalent carboxylic acid component and / or a polyhydric alcohol component, and (c) a compound represented by the following general formula (I). And at least one kind of an aromatic diol component represented by (d), an aliphatic diol component, and (e) an epoxy group-containing compound represented by the following general formula (II). 1 mol% or more and 30 mol% or less based on the total acid component, and the component (c) is 9 mol% or less based on the total acid component.
0 mol% or less, the component (d) is 10% based on the total acid component.
Mol% or more, the component (e) is 0.5% of the total acid component.
A non-linear polycondensate having a glass transition temperature of 40 to 80 ° C. and a softening temperature of 90 to 90 mol% or more and 15 mol% or less.
A crosslinked polyester resin for toner, which is 170 ° C. [Chemical formula 3] [Chemical formula 4] Hereinafter, the present invention will be described in detail. The aromatic dicarboxylic acid (a) used in the present invention is:
It is selected from aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid and isophthalic acid and lower alkyl esters thereof. Examples of lower alkyl esters of terephthalic acid and isophthalic acid include dimethyl terephthalic acid, dimethyl isophthalic acid, diethyl terephthalic acid, diethyl isophthalic acid, dibutyl terephthalic acid, dibutyl isophthalic acid, and the like. Terephthalic acid and dimethyl isophthalic acid are preferred. The above aromatic dicarboxylic acid raises the glass transition temperature (hereinafter abbreviated as Tg) and contributes to the improvement of blocking resistance, and also has an effect of moisture resistance due to its hydrophobicity. Therefore, the aromatic dicarboxylic acid is used in an amount of at least 80 mol%, preferably at least 90 mol%, based on the total acid components. Of the aromatic dicarboxylic acids, isophthalic acid has the effect of increasing the reactivity, but from the viewpoint of cost, it is preferable to use 50 mol% or less of the total acid components. Terephthalic acid is used to increase the Tg of the resin. It is effective and it is preferable to use 50 mol% or more of all the acid components. The above component (a) is used alone or in combination of two or more. The polyhydric carboxylic acid and / or polyhydric alcohol (b) having 3 or more valences used in the present invention.
Is selected from trivalent or higher polyhydric carboxylic acids and polyhydric alcohols. Examples of trivalent or higher polycarboxylic acids include trimellitic acid, pyromellitic acid, 1,2,2
4-cyclohexanetricarboxylic acid, 2,5,7-naphthalenetricarboxylic acid, 1,2,4-naphthalenetricarboxylic acid, 1,2,5-hexanetricarboxylic acid, 1,
Examples thereof include 2,7,8-octanetetracarboxylic acid and acid anhydrides thereof. Examples of polyhydric alcohols include sorbitol, 1,2,3,6-hexatetralol, 1,4-sorbitan, pentaerythritol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, sucrose, 1,2,4-butanetriol, 1,2,5
-Pentatriol, glycerol, 2-methylpropanetriol, 2-methyl-1,2,4-butanetriol, trimethylolethane, trimethylolpropane, 1,3,5-trihydroxymethylbenzene and the like. The component (b) is used alone or in combination of two or more, and has an effect of increasing the Tg of the obtained resin, and has an effect of imparting cohesiveness to the resin and increasing non-offset properties. 1 mol% or more to the acid component 30
It is used in the range of 2 mol% or less, preferably 2 mol% or more and 20 mol% or less. This is because a sufficient effect cannot be obtained if the component (b) is less than 1 mol%, and 30 mol%
It is because it is difficult to control the cross-linking reaction when the ratio exceeds the limit, and the toughness of the polyester resin tends to be reduced. As the aromatic diol (c) used in the present invention, at least one of the aromatic diols represented by the above general formula (I) is used. Examples of the aromatic diol represented by the general formula (I) include polyoxyethylene- (2.0) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane and polyoxypropylene- (2.
0) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxypropylene- (2.2) -polyoxyethylene- (2.0) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, poly Oxypropylene- (6)-
2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxypropylene- (2.2) -2,2-bis (4-
Hydroxyphenyl) propane, polyoxypropylene- (2.2) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxyethylene- (2.3) -2,
2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxypropylene- (2.3) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxyethylene-
(2.4) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl)
Propane, polyoxypropylene- (2.4) -2,2
-Bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxyethylene- (2.4) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxyethylene- (3.
3) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxypropylene- (3.3) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane and the like,
One or two or more are used in combination. Among these, polyoxyethylene- (2.3) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane and polyoxypropylene- (2.3) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane Use is particularly preferred. The aromatic diol has an effect of increasing Tg, so that the blocking resistance is improved. These aromatic diols have poor reactivity, and when used in an amount of 80 mol% or more based on the total acid components, the reactivity is extremely reduced, and the productivity is reduced. Therefore, the aromatic diol is used in an amount of 90 mol% or less, preferably 80 mol% or less based on the total acid components. The aliphatic diol (d) used in the present invention includes ethylene glycol, neopentyl glycol, 1,4-butanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, cyclohexanedimethanol, hydrogenated bisphenol A, and the like. And
Ethylene glycol and neopentyl glycol are preferred from the viewpoint of fixability. In particular, ethylene glycol can increase the reactivity. The aliphatic diol is used in an amount of at least 10 mol%, preferably at least 30 mol%, based on all acid components. The epoxy group-containing compound (e) represented by the general formula (II) used in the present invention has an effect of improving fixability while maintaining the toughness of the resin to some extent. Examples of the epoxy group-containing compound (e) represented by the general formula (II) include styrene oxide, phenylglycidyl ether, 2-ethylhexyl glycidyl ether, t-butylphenol glycidyl ether, s-butylphenol glycidyl ether, stearyl glycidyl ether, -Methyloctyl glycidyl ether, α-olefin oxide, and the like, and one or more kinds are used in combination. Among these, the use of a compound having a phenyl group is preferred. The amount of the epoxy group-containing compound represented by the general formula (II) is 0.5 mol% based on the total acid component.
Not less than 15 mol% and preferably not more than 2 mol%.
Not less than 7 mol%. If it is used in an amount exceeding 15 mol%, the toughness and Tg of the resin are greatly reduced, and the toughness,
It is not preferable because the balance between the fixing property and the blocking resistance is lost. If the amount is less than 0.5 mol%, the effect of improving the fixing property cannot be obtained. In the present invention, polymerization components other than those described above can be used in combination according to the required performance as long as the object of the present invention is not impaired. Generally, a monomer known as a raw material of a polyester resin may be used as long as the effects of the present invention are maintained. For example, as the dicarboxylic acid component, sebacic acid, isodecyl succinic acid, fumaric acid, adipic acid and their monomethyl, monoethyl, dimethyl, diethyl esters and the like can be used. These divalent carboxylic acids affect the fixing property and blocking resistance of the toner. Aliphatic sebacic acid and adipic acid improve fixability, but Tg
, The blocking resistance is reduced. This tendency is stronger for aliphatic acids for longer-chain monomers. Therefore, it is necessary to use these characteristics in consideration. The crosslinked polyester resin for a toner of the present invention having the above constitution has a Tg of 40 to 80 ° C, preferably 50 to 70 ° C, and a softening temperature of 90 to 170 ° C, preferably 95 to 160 ° C. is important. If the Tg is lower than 40 ° C., the blocking resistance is poor. On the other hand, if the Tg is higher than 80 ° C., the blocking resistance is good, but the fixing performance is significantly reduced.
When the softening temperature is lower than 90 ° C., the fixing performance is improved, but the cohesive strength of the resin is extremely reduced, and sufficient non-offset property cannot be obtained. Is improved, but the fixing performance is extremely deteriorated. The toughness index of the resin for toner of the present invention is:
It is preferably from 250 μm to 600 μm. A toner using a resin having a toughness index of less than 250 μm,
Since the toughness of the toner is weak, the toner is pulverized during development and the charge amount of the toner is changed, so that a stable image density cannot be obtained. Further, a toner using a resin having a toughness index exceeding 600 μm has a good toner strength and can suppress pulverization of the toner during development and generation of spent toner. However, since the strength of the toner is too strong, Decreases fixing performance, which is an important factor. Therefore,
The toughness index is preferably from 250 μm to 600 μm, more preferably from 300 μm to 550 μm
It is as follows. The toughness index referred to in the present invention is determined by the resin toughness evaluation method described below. Resin toughness evaluation method: A crushed polyester resin is sieved to a particle size of 1400 to 20
Prepare 50 g of a sample of 00 μm. 30 g of the classified sample is finely pulverized with a blender TR-BL manufactured by Trio Science. (Scale 10:30
Second) The sieve whose mass has been weighed is sieved into a sieve having a mesh roughness of 100 μm,
Assemble from the bottom in the order of 50 μm, 250 μm, 500 μm, 710 μm and 1000 μm. 20 g of the finely pulverized material obtained in the above operation is weighed. The finely pulverized material is put into the uppermost part of the screen which has been assembled, and vibrated for 30 minutes using a micro-type electromagnetic vibrating screen M-2 manufactured by Tsutsui Rikakiki. (Scale 10) The weight of the resin on each sieve is weighed. The weight of the resin on each sieve was plotted on a semilogarithmic graph (cumulative weight of each mesh pass).
Read the particle size that the weight percent passes. In the production of the crosslinked polyester resin for a toner of the present invention, the above-mentioned polymerization components (a) to (e) are charged into a reaction vessel, and the temperature is raised to carry out an esterification reaction or a transesterification reaction. At this time, an esterification catalyst or a transesterification catalyst used in a normal esterification reaction or transesterification reaction such as sulfuric acid, titanium butoxide, dibutyltin oxide, magnesium acetate, and manganese acetate can be used if necessary. . Next, water or alcohol generated by the reaction is removed according to a conventional method. Thereafter, the polymerization reaction is carried out successively.
The polymerization is carried out while distilling and removing the diol component under a vacuum of 50 mmHg or less. In the polymerization, generally known polymerization catalysts such as titanium butoxide, dibutyltin oxide, tin acetate, zinc acetate, tin disulfide, antimony trioxide, germanium dioxide and the like can be used. The polymerization temperature and the amount of the catalyst are not particularly limited, and may be arbitrarily set as needed. In the polyester resin for toner of the present invention, if necessary, an inorganic powder such as silica can be added to improve the blocking resistance. The effect of the addition of the silica powder is particularly remarkable when the Tg of the binder resin is low. The present invention will be described below in detail with reference to examples. The performance evaluation in Examples and Comparative Examples was performed using the following method. (1) Tg (glass transition temperature) (° C.) Using a differential scanning calorimeter manufactured by Shimadzu Corporation, temperature was raised to 5 ° C.
The contact point between the tangent line of the endothermic curve near Tg and the baseline when measured at / g was defined as Tg. (2) Softening temperature (° C.) Flow tester (CFT-50, manufactured by Shimadzu Corporation)
0), the temperature at the time when the sample flowed out half under the conditions of a nozzle 1.0 mmφ × 10 mmL, a load of 30 kgf, a temperature rise of 3 ° C./min, and a sample amount of 1.0 g is defined as a softening temperature (° C.).
And (3) Composition analysis The resin was hydrolyzed with hydrazine and quantified by liquid chromatography. (4) Toughness Index Determined by the toughness evaluation method for the above resin. (5) Non-offset property (non-offset fixing temperature width (° C.)) Spread toner uniformly on paper (initial density ID = 1.0 ± 0.3) and pass through a temperature-variable fixing roller. . Next, the tape is peeled from the fixing portion, and the density attenuation rate is obtained. When the temperature of the roller was increased, the temperature at which the fixing rate exceeded 90% was defined as the minimum fixing temperature. The temperature at which the toner began to adhere to the heat roller when the temperature was further increased was defined as the high temperature offset start temperature. A region between the minimum fixing temperature and the high-temperature offset start temperature was defined as a fixable region (non-offset fixing temperature width).
The speed of the fixing roller was set to 100 mm / min, and the nip width was set to 8.0 mm for evaluation. Those having a minimum fixing temperature of 140 ° C. or less and a non-offset fixing temperature width of 70 ° C. or more were considered to exhibit good fixing performance. (6) Blocking resistance 5 g of toner is placed in a 50 ml glass sample bottle.
After standing in a constant temperature bath at 50 ° C. for 50 hours, the mixture was cooled to room temperature, and the degree of aggregation was observed. The degree of aggregation was evaluated by the following method. In the present invention, those having the cohesion degrees A, B, and C were determined to be usable. A: The toner drops just by inverting the sample bottle. B: The toner drops when the sample bottle is turned upside down and shaken lightly. C: The toner drops when the sample bottle is turned upside down and lightly tapped. D: When the sample bottle is turned upside down and strong vibration is applied, toner drops. E: Even if the sample bottle is turned upside down and strong vibration is applied, the toner does not fall. The abbreviations used in the examples and comparative examples represent the following. Diol A: polyoxypropylene- (2.3) -2,
2-bis (4-hydroxyphenyl) propane epoxide A: 2-ethylhexyl glycidyl ether epoxide B: phenol glycidyl ether epoxide C: sec-butylphenol glycidyl ether epoxide D: 2-methyloctyl glycidyl ether epoxide E: styrene oxide epoxide F: α -Dodecene oxide Example 1 The amounts of terephthalic acid, isophthalic acid, trimellitic acid, ethylene glycol, diol A and epoxide A shown in Table 1 were charged into a reaction vessel equipped with a distillation column. further,
0.03 parts by weight of dibutyltin oxide as a catalyst was added to all the acid components, the internal temperature was set to 260 ° C., and the stirring speed was set to 2
The esterification reaction was carried out for 5 hours under a normal pressure while maintaining at 00 rpm. Thereafter, the pressure in the reaction system was reduced to 1.0 mmHg over 30 minutes, the internal temperature was maintained at 240 ° C., and a condensation reaction was carried out for 2 hours while distilling ethylene glycol to obtain a pale yellow transparent resin R-1. Obtained. Table 1 shows the results of the composition analysis and the resin physical properties of the obtained resin R-1. [Table 1] Next, carbon black (Mitsubishi Kasei Co., Ltd., # 40) was added to 94 parts by weight of the obtained resin R-1.
5 parts by weight, a charge control agent (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.
1 part by weight of Bontron S-34) was premixed with a Henschel mixer, and then melt-kneaded at 170 ° C. and 65 rpm using an internal mixer manufactured by Kurimoto Tekko Co., Ltd. After cooling the melt-kneaded product to room temperature, it was roughly pulverized by a hammer mill, and then pulverized to 20 μm or less using a jott mill. Then, using a pneumatic classifier of Nippon Pneumatic Co., Ltd., the particle size was 5 to 20 μm to obtain toner T-1. The toner T-1 was subjected to a non-offset test and a blocking resistance test. Table 2 shows the test results. [Table 2] The resin R-1 has a high toughness.
Toner T-1 had good non-offset properties and blocking resistance, a low minimum fixing temperature, and a sufficient non-offset fixing temperature range. Examples 2 and 3 Resins R-2 to R-3 were obtained in the same manner as in Example 1 except that the polymerization charge composition was changed as shown in Table 3. Resin R
Table 3 shows the composition analysis results and resin physical properties of -2-R-3. [Table 3] Next, using the above resins R-2 to R-3,
The same operation as in Example 1 was performed to obtain toners T-2 to T-3. The obtained toners T-2 to T-3 were subjected to a non-offset test and a blocking resistance test.
Table 4 shows the test results. [Table 4] Resins R-2 and R-3 have high toughness, and toners T-2 and T-3 have good non-offset and blocking resistance, low minimum fixing temperature, and sufficient It had an offset fixing temperature range. Examples 4 to 5 Resins R-4 to R-5 were obtained in the same manner as in Example 1 except that the polymerization charge composition was changed as shown in Table 5. Resin R
Table 5 shows the composition analysis results and resin physical properties of -4 to R-5. [Table 5] Next, using the above resins R-4 to R-5,
The same operation as in Example 1 was performed to obtain toners T-4 to T-5. The obtained toners T-4 to T-5 were subjected to a non-offset test and a blocking resistance test.
Table 6 shows the test results. [Table 6] Resins R-4 and R-5 have high toughness, and toners T-4 and T-5 have good non-offset and blocking resistance, low minimum fixing temperatures, and It had an offset fixing temperature range. Examples 6 to 7 The same operations as in Example 1 were carried out except that the polymerization charge composition was as shown in Table 7, to obtain resins R-6 to R-7. Resin R
Table 7 shows the results of the composition analysis of -6 to R-7 and the physical properties of the resin. [Table 7] Next, using the above resins R-6 to R-7,
The same operation as in Example 1 was performed to obtain toners T-6 to T-7. The obtained toners T-6 and T-7 were subjected to a non-offset test and a blocking resistance test.
Table 8 shows the test results. [Table 8] Resins R-6 and R-7 have high toughness, and toners T-6 and T-7 have good non-offset and blocking resistance, low minimum fixing temperatures, and sufficient It had a non-offset fixing temperature range. Comparative Examples 1 and 2 Resins R-8 to R-9 were obtained in the same manner as in Example 1, except that the composition for polymerization was as shown in Table 9. Resin R
Table 9 shows the results of the composition analysis and the resin physical properties of -8 to R-9. [Table 9] Next, using the above resins R-8 to R-9,
The same operation as in Example 1 was performed to obtain toners T-8 to T-9. The obtained toners T-8 and T-9 were subjected to a non-offset test and a blocking resistance test.
Table 10 shows the test results. [Table 10] Since Epoxy A was not copolymerized with Resin R-8, Tg and toughness were increased, but the minimum fixing temperature of toner T-8 was as high as 170 ° C. Also,
Resin R-9 was obtained by excessively copolymerizing epoxide A,
Due to low Tg and insufficient toughness, toner T-9 had poor blocking resistance and a low minimum fixing temperature, but did not have a sufficient non-offset temperature range. Comparative Examples 3 and 4 Example 1 was repeated except that the polymerization charge composition was as shown in Table 11.
By performing the same operation as described above, Resins R-10 to R-11 were obtained.
Table 11 shows the analysis results and the resin physical properties of the resins R-10 to R-11. [Table 11] Next, the same operation as in Example 1 was carried out using the above-mentioned resins R-10 and R-11 to obtain a toner T-10.
And T-11. The obtained toners T-10 and T-
No. 11 was subjected to a non-offset property test and a blocking resistance test. Table 12 shows the test results. [Table 12] Resin R-10 was low in Tg and toughness because component (b), a polyhydric carboxylic acid and / or polyhydric alcohol having a valency of 3 or more, was excessively copolymerized. For this reason, the toner T-10 had poor blocking resistance and a low minimum fixing temperature, but did not have a sufficient non-offset temperature range. Resin R-11 had low Tg and softening temperature, and could not obtain sufficient toughness, because the trivalent or higher polyvalent carboxylic acid and / or polyhydric alcohol as component (b) was not copolymerized. . Therefore, the toner T-11 has low blocking resistance and has an offset in the entire temperature range. Comparative Examples 5 and 6 Example 1 was repeated except that the polymerization charge composition was as shown in Table 13.
By performing the same operation as described above, Resins R-12 to R-13 were obtained.
Table 13 shows the analysis results and the resin physical properties of the resins R-12 to R-13. [Table 13] Next, the same operation as in Example 1 was carried out using the above-mentioned resins R-12 and R-13 to obtain toner T-12.
And toner T-13. The obtained toner T-12
And toner T-13 were subjected to a non-offset test and a blocking resistance test. Table 14 shows the test results. [Table 14] Since the resin R-12 did not copolymerize the aliphatic diol as the component (d), the condensation polymerization did not proceed sufficiently and the toughness was low. Therefore, the toner T-
In No. 12, the minimum fixing temperature was low, but there was no sufficient non-offset temperature range. The resin R-13 was obtained by copolymerizing an aliphatic dicarboxylic acid in place of the epoxy group-containing compound (e), but the Tg was low and sufficient toughness was not obtained. As a result, the toner T-13 had poor blocking resistance and a low minimum fixing temperature, but did not have a sufficient non-offset temperature range, and offset occurred in the entire temperature range. As described above, the crosslinked polyester resin for toner of the present invention has a high toughness by copolymerizing a specific epoxy group-containing compound.
It has excellent low-temperature fixing properties, non-offset properties, blocking resistance and printing durability, and is used as a dry toner resin for electrostatic images or magnetic latent images in electrophotography, electrostatic recording and electrostatic printing. Useful.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 陽一 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 (72)発明者 中村 純也 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 (56)参考文献 特開 平6−118705(JP,A) 特開 昭62−215962(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 ──────────────────────────────────────────────────続 き Continuing on the front page (72) Inventor Yoichi Nagai 4-1, Ushikawa-dori, Toyohashi-shi, Aichi 2 Inside Toyohashi Office of Mitsubishi Rayon Co., Ltd. (72) Inventor Junya Nakamura 4-1-1, Ushikawa-dori, Toyohashi-shi, Aichi (2) References in the Toyohashi Plant of Mitsubishi Rayon Co., Ltd. (56) References JP-A-6-118705 (JP, A) JP-A-62-215962 (JP, A) (58) Fields investigated (Int. Cl. 7 , DB Name) C08G 63/00-63/91
Claims (1)
価以上の多価カルボン酸成分および/または多価アルコ
ール成分の少なくとも1種、(c)下記の一般式(I)
で表わされる芳香族ジオール成分の少なくとも1種、
(d)脂肪族ジオール成分、および(e)下記の一般式
(II)で表わされるエポキシ基含有化合物の少なくと
も1種からなり、上記(b)成分が全酸成分に対して1
モル%以上30モル%以下、上記(c)成分が全酸成分
に対して90モル%以下、上記(d)成分が全酸成分に
対して10モル%以上、上記(e)成分が全酸成分に対
して0.5モル%以上15モル%以下である非線状重縮
合体であって、ガラス転移温度が40〜80℃、軟化温
度が90〜170℃であることを特徴とするトナー用架
橋ポリエステル樹脂。 【化1】【化2】 (57) [Claims] (1) (a) an aromatic dicarboxylic acid component, (b) 3
At least one polyhydric carboxylic acid component and / or polyhydric alcohol component having a valency or higher, (c) the following general formula (I):
At least one aromatic diol component represented by
(D) an aliphatic diol component, and (e) at least one epoxy group-containing compound represented by the following general formula (II), wherein the component (b) is 1 to the total acid component.
The component (c) is 90 mol% or less based on the total acid component, the component (d) is 10 mol% or more based on the total acid component, and the component (e) is a total acid A non-linear polycondensate having a glass transition temperature of from 40 to 80 ° C and a softening temperature of from 90 to 170 ° C, which is from 0.5 mol% to 15 mol% based on the components. For cross-linked polyester resin. Embedded image Embedded image
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