JP3473604B2 - 投写型表示装置 - Google Patents

投写型表示装置

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JP3473604B2
JP3473604B2 JP2001394976A JP2001394976A JP3473604B2 JP 3473604 B2 JP3473604 B2 JP 3473604B2 JP 2001394976 A JP2001394976 A JP 2001394976A JP 2001394976 A JP2001394976 A JP 2001394976A JP 3473604 B2 JP3473604 B2 JP 3473604B2
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恭範 小川
慎二 幅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの出射光
に対して液晶ライトバルブ等の変調手段を用いて画像信
号に応じた変調を施し、変調後の光束を投写レンズを介
してスクリーン上に拡大投写する投写型表示装置に関す
るものである。さらに詳しくは、本発明はこの形式の投
写型表示装置において、液晶ライトバルブ等の変調手段
の画像形成領域を適切な状態で照明可能な構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】液晶ライトバルブを用いて画像信号に対
応した変調光束を形成して当該変調光束をスクリーン上
に拡大投写する構成の投写型表示装置は、例えば、特開
平3−111806号公報に開示されている。この公報
に開示されている投写型表示装置は、図13に示すよう
に、光源からの光で変調手段である液晶ライトバルブ9
25の画像形成領域を均一に照明するために、2枚のレ
ンズ板921、922を備えたインテグレータ光学系9
23を備えている。
【0003】図13において、光源ランプユニット8か
ら出射される単一光束は、第1のレンズ板921を構成
するレンズ921aにより複数の中間光束に分離され、
第2のレンズ板922を構成するレンズ922aを介し
て液晶ライトバルブ925上に重畳される。
【0004】ここで、図13に示したような投写型表示
装置においては、液晶ライトバルブ925の画像形成領
域を正確に照明できないと、投写面上に投写された画像
の明るさが低下したり、あるいは投写された画像の縁に
影ができる等の弊害が発生する。そこで、図14に示す
ように、液晶ライトバルブ925の画像形成領域Aに
は、液晶ライトバルブ925やインテグレータ光学系9
23を構成するレンズ板921、922の位置決め精
度、各レンズ板を構成するレンズ921a、922aの
焦点位置等の誤差、光路上に配置される他の光学要素の
位置決め精度等を考慮して、その周囲に一定のマージン
Mが確保されている。すなわち、液晶ライトバルブ92
5の画像形成領域Aは、光源からの出射光による照明領
域Bに対して一回り小さなサイズに設定されており、上
に挙げたような各構成要素の位置決め精度等に起因して
照明領域Bが上下あるいは左右にずれたとしても、画像
形成領域Aが照明領域Bからはみださないようになって
いる。そして、このような構造により、投写画像の縁に
影ができたり、投写画像の明るさが低下したりするとい
った弊害を回避している。上に挙げたような各構成要素
の位置決め等の誤差に広く対応できるようにするには、
マージンMを大きくとれば良いことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、投写画像を明る
くするためには、液晶ライトバルブ925を照明してい
る光の利用効率を高める必要がある。しかしながら、上
述したように、構成要素の位置決め等の誤差に広く対応
できるようにマージンMを大きく設定すると、その分光
の利用効率が低減してしまい、投写画像も暗くなってし
まう。従って、この点からは、液晶ライトバルブの表示
領域の周囲に形成するマージンの幅はなるべく狭くする
ことが望ましい。しかし、マージンを狭くすると、上記
のように、液晶ライトバルブの画像形成領域に対して、
照明領域が外れてしまい、投写画像の縁に影ができるお
それが高まる。
【0006】本発明の課題は、液晶ライトバルブの画像
形成領域の周囲に形成されるマージンを小さくして、な
おかつ投写画像の縁に影を作ることなく投写画像の明る
さを高めることの可能な投写型表示装置を提案すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明第1の投写型表示装置は、光源と、前記光
源から出射された光束を変調する変調手段と、前記変調
手段により変調が施された光束を投写面上に拡大投写す
る投写手段とを有する投写型表示装置であって、前記光
源と前記変調手段との間の光路中に配置され、前記光源
から出射された光束を複数の中間光束に分割する光学素
子と、前記光学素子によって分割された前記中間光束の
それぞれを、前記変調手段の画像形成領域に重畳させる
重畳手段とを有し、前記重畳手段の取付位置が調整可能
となっている。
【0008】本発明は、上記の構成により、変調手段を
照射する照明光の利用効率を高めることができ、投写画
像を明るくすることができる。また、変調手段の画像形
成領域の周囲に形成したマージンを小さくしても、当該
画像形成領域が照明領域内に位置するように、変調手段
に対する照明領域の位置を微調整できるので、これらの
双方の領域のずれが原因となって投写画像の縁に影がで
きる等といった弊害も発生しない。
【0009】すなわち、光学系の各構成部品を設置した
後に、光学素子、および重畳手段を介して変調手段の画
像形成領域を照明し、照明領域が変調手段の画像形成領
域から外れている場合には、重畳手段の取付位置を微調
整して、照明領域内に変調手段の画像形成領域が完全に
含まれた状態にすることができる。従って、光学部品の
位置決め誤差に起因する照明領域と画像形成領域のずれ
を考慮して変調手段の当該画像形成領域の周囲に形成さ
れるマージンを小さくできる。
【0010】また、本発明は、変調手段の照明領域を最
終的に決定ずけている光学部品である重畳手段の取付位
置を微調整するようにしているので、変調手段の照明領
域の形成位置を簡単、かつ効率よく調整することができ
る。重畳手段の前段側(光路上流側)に配置されている
光学部品(光学素子)等の取付け誤差などを包含した状
態で照明領域の形成位置を調整できるからである。
【0011】さらに、分割された複数の中間光束を、重
畳手段により最終的に一ヶ所の照明領域上で重畳させて
出射するため、入射光束が光束の断面内で大きな光強度
分布を有していた場合でも、明るさが均一で、照度にム
ラのない偏光光束を照明光として得ることができる。特
に、均等な光強度や分光特性で中間光束をP偏光光束と
S偏光光束に分離できない場合や、両偏光光束の偏光方
向を揃える過程で一方の偏光光束の光強度やその分光特
性が変化した場合においても、明るさが均一で照度にム
ラのない偏光光束を照明光として得ることができる。
【0012】このように、本発明の投写型表示装置の構
成によれば、表示面並びに投写面全体に渡ってきわめて
均一であり、かつきわめて明るい投写画像を得ることが
可能となる。
【0013】ここで、投写型表示装置の光学系において
は、前記光源から前記変調手段に至る光路中に、光路を
折り曲げるための反射手段が配置されている場合があ
る。この場合、当該反射手段の取付角度に誤差がある
と、それが原因となって、変調手段の画像形成領域に対
して照明領域がずれてしまう恐れがある。従って、この
ような位置に配置されている反射手段の取付角度も、入
射光軸に対して調整可能とすることが望ましい。
【0014】また、第1の投写型表示装置の上記構成
は、カラー画像を投写可能な投写型表示装置に対しても
同様に適用できる。すなわち、前記重畳手段からの出射
光を各色の光束に分解する色分離光学系と、前記色分離
光学系により分離された前記各色の光束に対して変調を
施す複数の前記変調手段と、前記複数の変調手段により
それぞれ変調された各色の光束を合成する色合成光学系
とをさらに有し、前記色光学系により合成された変調光
束が前記投写手段を介して投写面上に拡大投写するよう
になっている投写型表示装置に対しても本発明を同様に
適用できる。
【0015】このようなカラー画像を投写可能な投写型
表示装置では、前記色分離光学系と前記複数の変調手段
のうち少なくとも一の変調手段との間の光路中にさらに
反射手段が配置される場合がある。この場合、この反射
手段の取付角度によっては照明領域のずれが発生する恐
れがあるため、この反射手段の取付角度も入射光軸に対
して調整可能としておくことが望ましい。
【0016】変調手段と最も近い位置に配置されている
反射手段の取付角度を調整できるようにしておけば、装
置の構成上、あるいは変調手段に対する照明領域の位置
調整の精度上最も有利である。
【0017】なお、変調手段として反射型の変調手段を
用い、色分離光学系と色合成光学系とを同一の光学系で
構成すれば、光路長を短くすることができ、投写型表示
装置の小型化が可能となる。
【0018】次に、本発明第2の投写型表示装置につい
て説明する。本発明第2の投写型表示装置は、光源と、
前記光源からの光束を複数の中間光束に分割する第1の
光学要素と、前記中間光束が集束する位置付近に配置さ
れ、前記第1の光学要素によって分割された前記中間光
束のそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前
記P偏光光束、S偏光光束のうちいずれか一方の偏光方
向を他方の偏光光束の偏光方向に揃えて出射する偏光変
換装置と、前記偏光変換装置から出射された光束を重畳
させる重畳手段とを備えた第2の光学要素と、前記第2
の光学要素から出射された光を変調する変調手段と、前
記変調手段によって変調が施された光束を投写面上に拡
大投写する投写手段とを有する投写型表示装置であっ
て、前記重畳手段の取付位置を調整可能とした構成であ
る。
【0019】本発明第2の投写型表示装置は、第1の投
写型表示装置の構成に加え、偏光変換装置が設けられて
いるので、前述した第1の投写型表示装置と同様の効果
に加え、偏光変換装置を用いることによる効果も得るこ
とができる。すなわち、偏光変換装置を用いると、どち
らの偏光光束も無駄なく用いることが可能となるため、
明るい投写画像を得ることが可能なる。
【0020】なお、本発明第2の投写型表示装置におい
ても、前述した第1の投写型表示装置と同様、光源と変
調手段との間の光路中に光路を折り曲げるための反射手
段を配置してこの角度を調整可能としたり、カラー画像
を投写可能な構成としたり、変調手段に最も近い位置に
配置された反射手段の取付角度を調整可能としたり、変
調手段として反射型の変調手段を用いたりすることが可
能である。これらの構成は、第1の投写型表示装置にお
いてこのような構成とした場合と同様な効果を得ること
ができる。
【0021】ここで、本発明第1の投写型表示装置にお
いて、重畳手段の取付位置を調整可能とするためには、
そのための調整機構を設ければ良い。この調整機構とし
ては、例えば、前記重畳手段の取付位置を光軸に直交す
る第1の方向に調整する第1の調整機構と、前記重畳手
段の取付位置を前記光軸および前記第1の方向に直交す
る第2の方向に調整する第2の調整機構とを備えた構成
が考えられる。
【0022】このような調整機構を実現するためには、
ベース調整板と、このベース調整板に対して前記第1の
方向に摺動可能な第1の調整板と、この第1の調整板に
対して前記第2の方向に摺動可能な第2の調整板とを設
けておけば良い。このような調整機構を採用すれば、重
畳手段の取付位置をそれぞれの方向(第1、第2の方
向)に個別に調整することができる。
【0023】第2の調整板を第2の方向に摺動させるこ
とに伴って、第1の調整板の位置が第2の方向にずれた
り、あるいは、第1の調整板を第1の方向に摺動させる
ことに伴って、第2の調整板の位置が第1の方向にずれ
てしまうと、重畳手段の取付位置を精度良く調整するこ
とが困難となる。このため、調整機構に、第1の調整板
の前記第2の方向へのずれを防止する第1のずれ防止機
構と、第2の調整板の前記第1の方向へのずれを防止す
る第2の防止機構とを設けておくことが好ましい。この
ようなずれ防止機構を設けておくことにより、上記のよ
うな問題を解消でき、重畳手段の取付位置を容易に、し
かも精度良く調整することができる。このような第1お
よび第2の調整板を備えた調整機構を採用する場合に
は、重畳手段を第2の調整板に固定すれば良い。
【0024】なお、本発明第2の投写型表示装置におい
ても、重畳手段の取付位置を調整可能とするためには、
そのための調整機構を設ければ良く、その調整機構とし
ては、前述した本発明第1の投写型表示装置の調整機構
と同じものを採用できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用した投写型表示装置を説明する。
【0026】(全体構成)図1には本例の投写型表示装
置の外観を示してある。本例の投写型表示装置1000
は、光源からの出射光をインテグレータ光学系および色
分離光学系を介して赤、青、緑の各色光束として取り出
し、これらの各色の光束を各色に対応して配置された液
晶ライトバルブに導いてカラー画像信号に応じて変調
し、変調後の各色の光束を色合成光学系によって再合成
した後に、投写レンズを介してスクリーン上に拡大投写
する構成のものである。
【0027】図1に示すように、投写型表示装置100
0は直方体形状をした外装ケース2を有しており、この
外装ケース2は、基本的には、アッパーケース3と、ロ
アーケース4と、装置前面を規定しているフロントケー
ス5から構成されている。フロントケース5の中央から
は投写レンズユニット6の先端側の部分が突出してい
る。
【0028】図2には、投写型表示装置1000の外装
ケース2の内部における各構成部分の配置関係を示して
ある。この図に示すように、外装ケース2の内部におい
て、その後端側には電源ユニット7が配置されている。
これよりも装置前側に隣接した位置には、光源ランプユ
ニット8が配置されている。また、光学ユニット9も配
置されている。光学ユニット9の前側の中央には、投写
レンズユニット6の基端側が位置している。
【0029】一方、光学ユニット9の一方の側には、装
置前後方向に向けて入出力インタフェース回路が搭載さ
れたインタフェース基板11が配置され、これに平行
に、ビデオ信号処理回路が搭載されたビデオ基板12が
配置されている。さらに、光源ランプユニット8、光学
ユニット9の上側には、装置駆動制御用の制御基板13
が配置されている。装置前端側の左右の角には、それぞ
れスピーカ14R、14Lが配置されている。
【0030】光学ユニット9の上面側の中央には冷却用
の吸気ファン15Aが配置され、光学ユニット9の底面
側の中央には冷却用循環流形成用の循環用ファン15B
が配置されている。また、光源ランプユニット8の裏面
側である装置側面には排気ファン16が配置されてい
る。そして、電源ユニット7における基板11、12の
端に面する位置には、吸気ファン15Aからの冷却用空
気流を電源ユニット7内に吸引するための補助冷却ファ
ン17が配置されている。
【0031】さらに、電源ユニット7の直上には、その
装置左側の位置に、フロッピー(登録商標)ディスク駆
動ユニット(FDD)18が配置されている。
【0032】(光学ユニットおよび光学系)図3には、
光学ユニット9および投写レンズユニット6の部分を取
り出して示してある。この図に示すように、光学ユニッ
ト9は、その色合成手段を構成しているプリズムユニッ
ト910以外の光学素子が、上下のライトガイド90
1、902の間に上下から挟まれた状態に保持された構
成となっている。これらの上ライトガイド901、下ラ
イトガイド902は、それぞれ、アッパーケース3およ
びロアーケース4の側に固定ねじにより固定されてい
る。また、これらの上下のライトガイド901、902
は、プリズムユニット910の側に同じく固定ねじによ
って固定されている。プリズムユニット910は、ダイ
キャスト板である厚手のヘッド板903の裏面側に固定
ねじよって固定されている。このヘッド板903の前面
には、投写レンズユニット6の基端側が同じく固定ねじ
によって固定されている。
【0033】図4には、光学ユニット9に組み込まれて
いる光学系の概略構成を示してある。この図を参照し
て、光学ユニット9に組み込まれている光学系について
説明する。本例の光学系は、上記の光源ランプユニット
8の構成要素である放電ランプ81と、均一照明光学素
子である第1のレンズ板921および第2のレンズ板9
22を有するインテグレータ光学系923とを備えてい
る。また、このインテグレータ光学系923から出射さ
れる白色光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに
分離する色分離光学系924と、各色光束を変調するラ
イトバルブとしての3枚の液晶ライトバルブ925R、
925G、925Bと、変調された色光束を再合成する
色合成光学系としてのプリズムユニット910と、合成
された光束をスクリーン100の表面に拡大投写する投
写レンズユニット6を備えている。さらに、色分離光学
系924によって分離された各色光束のうち、青色光束
Bを対応する液晶ライトバルブ925Bに導く導光系9
27を備えている。
【0034】放電ランプ81としては、ハロゲンラン
プ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いる
ことができる。均一照明光学系923は、反射ミラー9
31を備えており、インテグレータ光学系923からの
出射光の中心光軸1aを装置前方に向けて直角に折り曲
げるようにしている。このミラー931を挟み、第1、
第2のレンズ板921、922と、重畳手段としての重
畳レンズ930とが直交する状態に配置されている。
【0035】放電ランプ81からの出射光は、リフレク
ター82の反射面821によって反射されて平行光とし
て第1のレンズ板921を照射し、この第1のレンズ板
921を介して第2のレンズ板922を構成している各
レンズの入射面上にそれぞれ2次光源像として投写さ
れ、当該2次光源像のそれぞれが重畳レンズ930によ
って被照明対象物上に重畳されることになる。すなわ
ち、各液晶ライトバルブ925、925G、925Bの
画像形成領域が照明される。
【0036】色分離光学系924は、青緑反射ダイクロ
イックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー9
42と、反射ミラー943から構成される。白色光束W
は、まず、青緑反射ダイクロイックミラー941におい
て、そこに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが
直角に反射されて、緑反射ダイクロイックミラー942
の側に向かう。
【0037】赤色光束Rはこのミラー941を通過し
て、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色
光束の出射部944からプリズムユニット910の側に
出射される。ミラー941において反射された青および
緑の光束B、Gは、緑反射ダイクロイックミラー942
において、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光
束の出射部945からプリズムユニット910の側に出
射される。このミラー942を通過した青色光束Bは、
青色光束の出射部946から導光系927の側に出射さ
れる。本例では、インレグレータ光学系923の白色光
束の出射部から、色分離光学系924における各色光束
の出射部944、945、946までの距離が全て等し
くなるように設定されている。
【0038】色分離光学系924の赤色光束、および緑
色光束の出射部944、945の出射側には、それぞれ
集光レンズ951、952が配置されている。したがっ
て、各出射部から出射した各色光束は、これらの集光レ
ンズ951、952に入射して平行化される。
【0039】このように平行化された赤色および緑色の
光束R、Gは液晶ライトバルブ925R、925Gに入
射して変調され、各色光に対応した画像情報が付加され
る。すなわち、これらのライトバルブは、不図示の駆動
手段によって画像情報に応じてスイッチング制御され
て、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われ
る。このような駆動手段は公知の手段をそのまま使用す
ることができる。一方、青色光束Bは、導光系927を
介して対応する液晶ライトバルブ925Bに導かれて、
ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施され
る。本例のライトバルブは、例えば、ポリシリコンTF
Tをスイッチング素子として用いたものを使用できる。
【0040】導光系927は、集光レンズ953と、入
射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、
これらの間に配置した中間レンズ973と、液晶パネル
925Bの手前側に配置した集光レンズ954から構成
される。各色光束の光路長、すなわち、インテグレータ
光学系の白色光束の出射部から各液晶ライトバルブ92
5R、925G、925Bまでの距離は青色光束Bの場
合が最も長いため、青色光束の光量損失が最も多くな
る。しかし、導光系927を介在させることにより、青
色光束の光量損失を抑制することができる。
【0041】次に、各液晶ライトバルブ925R、92
5G、925Bを通って変調された各色光束は、色合成
光学系910に入射され、ここで合成される。本例で
は、前述のようにダイクロイックプリズムからなるプリ
ズムユニット910を用いて色合成光学系を構成してい
る。ここで再合成されたカラー画像は、投写レンズユニ
ット6を介して、所定の位置にあるスクリーン100の
表面に拡大投写される。
【0042】(液晶ライトバルブの照明領域調整機構)
本例の投写型表示装置1においては、図5に示すよう
に、インテグレータ光学系923による液晶ライトバル
ブ925の照明領域が、液晶ライトバルブの画像形成領
域に対して上下左右に微小調整可能となっている。
【0043】図5(A)には、インテグレータ光学系9
23による液晶ライトバルブ925の照明領域と、液晶
ライトバルブ925の画像形成領域Aとの関係を模式的
に示してある。この図を参照して説明すると、一般に、
スクリーン100の投写領域が長方形であるので、それ
に対応して、液晶ライトバルブ925の画像形成領域A
も長方形となっている。インテグレータ光学系923に
よる照明領域B(図において想像線で示す領域)もそれ
に沿った形状とされている。
【0044】前述したように、液晶ライトバルブ925
の画像形成領域Aは、照明領域Bよりも一回り小さなサ
イズに設定されている。換言すると、表示領域Aの周囲
には所定の幅のマージンをとってある。マージンをとる
ことによって、インテグレータ光学系923の第1、第
2のレンズ板921、922、および重畳レンズ930
等の光学部品の位置決め誤差等に起因して照明領域Bの
形成位置が変動しても、常に、照明領域Bの中に画像形
成領域Aが包含されるようになっている。
【0045】本例では、重畳レンズ930は、図におい
て矢印で示すように、位置調整機構により光軸1aに垂
直な平面に沿って上下左右に取付位置を微調整可能とな
っている。位置調整機構としては、例えば、上下のライ
トガイド901、902に配置した板ばねと位置調整ね
じ等のものが考えられる。
【0046】図6には重畳レンズ930の取付位置を上
下左右に微調整する機構の一例を示してある。図6
(A)は重畳レンズ930の取付位置を微調整する機構
を光路上流側から見た図、図6(B)はその機構を上ラ
イトガイド901の側から見た図、図6(C)はその機
構を側方から見た図である。重畳レンズ930が取り付
けられたレンズ取付位置調整機構700は、下ライトガ
イド902にねじ止め固定される下ベース板710を有
している。この下ベース板710の上面には、光路に直
交する状態でレンズ調整ベース板(ベース調整板)72
0が固定されている。このレンズ調整ベース板720
は、垂直壁721と、その上端の中央部分から水平に光
路上流側(+Z方向)に延びる上壁722を備えてい
る。垂直壁721には、これと平行な状態でレンズ垂直
調整板(第1の調整板)730が支持されている。レン
ズ垂直調整板730の下端部には、光路上流側に延びる
した壁731a、731bが設けられており、上端部に
は、光路上流側に延びる上壁732が設けられている。
レンズ垂直調整板730は、その下壁731a、731
b端がアライメントばね735を介して下ベース板71
0に支持され、上壁732がレンズ調整ベース板720
の上壁722に取り付けられた調整ねじ736によって
下方に押されている。従って、調整ねじ736のねじ込
み量を調整することによりレンズ垂直調整板730をレ
ンズ調整ベース板720に対して相対的に上下((±Y
方向)に移動させることができる。
【0047】なお、このように調整ねじ736により重
畳レンズ930の取付位置を上下((±Y方向)に調整
する際に、レンズ垂直調整板730が左右(±X)方向
へずれるのを防止するためのずれ防止機構として、レン
ズ調整板730にはY方向に形成された一対の溝734
が、レンズ調整ベース板720にはこの溝にそれぞれ挿
入される一対の凸部724が形成されている。
【0048】レンズ垂直調整板730には、これと平行
な状態でレンズ水平調整板(第2の調整板)740が支
持されている。また、レンズ垂直調整板730は、光路
上流側に延びる左右一対の側壁733a、733bを備
えており、一方、レンズ水平調整板740は、これらの
側壁733a、733と平行な側壁743a、743b
を備えている。そして、レンズ水平調整板740の側壁
743aは、側壁733aに支持されたアライメントば
ね745によって側壁743b側に押され、他方の側壁
743bは、側壁733bに取り付けられた調整ねじ7
46によって側壁743a側に向かって押されている。
従って、調整ねじ754のねじ込み量を調整することに
より、レンズ水平調整板740をレンズ垂直調整板73
0に対して左右(±X方向)に相対移動させることがで
きる。
【0049】なお、このように調整ねじ746により重
畳レンズ930の取付位置を左右((±X方向)に調整
する際に、レンズ水平調整板740が上下(±Y)方向
へずれるのを防止するためのずれ防止機構として、レン
ズ水平調整板740にはX方向に形成された一対の孔7
47が、レンズ垂直調整板730にはこの孔747にそ
れぞれ挿入される一対の凸部737が形成されている。
【0050】レンズ水平調整板740の略中央部分に
は、重畳レンズ930が固定されている。本例では、重
畳レンズ930の上部の一部を枠止めし、下部の2ヶ所
を、ねじ751によって固定された板ばね752により
止めてある。本例のレンズ取付位置調整機構700の構
成要素であるレンズ調整ベース板720、レンズ垂直調
整板730、およびレンズ水平調整板740の3枚の板
のそれぞれには、重畳レンズ930から出射された光を
色分離光学手段に導くための開口部が設けられている。
【0051】ここで、本例のレンズ取付位置調整機構7
00においては、3枚の板、すなわち、レンズ調整ベー
ス板720、レンズ垂直調整板730、およびレンズ水
平調整板740は、上下それぞれ2ヶ所の合計4ヶ所の
位置で、U字状の調整板固定ばね755によって固定さ
れている。このため、レンズ取付位置調整機構700を
下ライトガイド902に固定した状態で重畳レンズ93
0の取付位置を上下左右に調整できるという利点があ
る。なお、レンズ調整ベース板720、レンズ水平調整
板740の上端部分にはそれぞれ接着剤溜728、74
8が設けてられており、重畳レンズ930の取付位置の
調整を終えた後に、上ライトガイド901に設けられた
接着剤注入孔904a、904b(図3参照)から、そ
こに接着剤を流し込んで3枚の板を接着固定することに
より、重畳レンズ930の取付位置がずれてしまうのを
防止できる。
【0052】このように重畳レンズ930の取付位置を
上下左右に微調整可能としておけば、図5(B)に示す
ように、照明領域Bが液晶ライトバルブ925の画像形
成領域Aに対して横方向にずれて、画像形成領域Aの一
部が照明されないような場合には、調整ねじ764をき
つくしたり、緩めたりして、重畳レンズ930の取付位
置を左右に微調整することにより、照明領域Bの位置を
横方向にずらして、図5(C)に示すように、照明領域
Bの中に画像形成領域Aを包含させた状態にすることが
できる。また、照明領域Bが液晶ライトバルブ925の
画像形成領域Aに対して上下方向にずれて、画像形成領
域Aの一部が照明されないような場合には、調整ねじ7
36をきつくしたり、緩めたりして、重畳レンズ930
の取付位置を上下に微調整することにより、上記と同様
に、照明領域Bの中に画像形成領域Aを包含させた状態
にすることができる。
【0053】ここで、左右(±X方向)の微調整は、例
えば、液晶ライトバルブ925Gにより形成され、スク
リーン上に投写された投写画像の周辺部の照度を測定す
ることにより、自動、または手動で行なうことが可能で
ある。すなわち、図5(B)に示す状態では、照明領域
Bが左側にずれており、液晶ライトバルブ925G上の
画像形成領域Aの右隅の照度が低くなっている。このよ
うな照明領域Bのずれを調整するためには、画像形成領
域Aの左右の照度P1、P2が一定の値になるまで重畳
レンズ930の取付位置を左右(±X方向)にずらして
いけば良い。但し、この調整方法は、予め一定値を設定
しておく必要があるので、光量の少ない光源に変更した
場合には対応し難い。
【0054】そこで、画像形成領域Aの左右の照度P
1、P2が等しくなるまで重畳レンズ930の取付位置
を左右にずらすようにすれば、予め一定値を設定してお
く必要がないので、光量の少ない光源に変更した場合で
も容易に対応できる。また、画像形成領域Aの左右の照
度P1、P2の加算値が最大となるまで重畳レンズ93
0の取付位置を左右にずらすようにしても、予め一定値
を設定しておく必要がないので、光量の少ない光源に変
更した場合でも容易に対応できる。
【0055】なお、左右(±X方向)の微調整は、液晶
ライトバルブ925G上の画像形成領域Aの周辺部の照
度を測定する方法の代わりに、液晶ライトバルブ925
Gを照明光が透過する状態にしておき、その像をスクリ
ーン100上に投写した場合の投写画像の周辺部の照度
を測定することにより、自動または手動で行うこともで
きる。
【0056】図5(B)に示す状態でスクリーン100
に投写すると、図5(D)に示すように、投写画像B’
は、本来画像が投写されるはずの領域A’の左隅には投
写されない。このため、この左隅の部分の照度が低くな
る。従って、本来画像が投写されるはずの領域A’の左
右の照度Q1、Q2を測定して、前述した液晶ライトバ
ルブ925G上での照度測定による微調整と同様な方法
によって微調整することができる。すなわち、照度Q
1、Q2が一定の値になるまでレンズ板921の取付け
位置を左右にずらしたり、照度Q1、Q2が等しくなる
までレンズ板921の取付け位置を左右にずらしたり、
さらには照度Q1、Q2の加算値が最大になるまでレン
ズ板921の取付け位置を左右にずらせば良い。なお、
前述したように、照度Q1、Q2が等しくなる、または
照度Q1、Q2の加算値が最大になるまでレンズ板92
1の取付け位置を左右にずらすようにすれば、光量の少
ない光源に変更した場合にも容易に対応できる。
【0057】次に、上下方向(±Y方向)の微調整は、
画像形成領域Aの上下の照度、あるいは投写画像の上下
の照度を測定することにより、自動または手動で行うこ
とができる。上下方向の調整の場合でも、左右の微調整
の場合と同様に、2箇所の照度が一定の値となるまでレ
ンズ板922の上下方向の取付け位置をずらしていけば
良い。また、2箇所の照度が等しくなる、または2箇所
の照度の加算値が最大になるまでレンズ板922の取付
け位置を上下にずらすようにすれば、光量の少ない光源
に変更した場合でも容易に対応できる。
【0058】なお、液晶ライトバルブ925Gの代わり
に、他の液晶ライトバルブ925R、925Bを基準と
して重畳レンズ930の取付位置の微調整を行なっても
良い。
【0059】このように、重畳レンズ930の取付位置
を微調整可能とすることにより、従来のように、照明領
域のずれを予め考慮して、液晶ライトバルブの画像形成
領域Aの周囲に広幅のマージンを設定しておく必要が無
い。従って、画像形成領域Aの周囲に形成すべきマージ
ンは極めて少なくて済むので、照明光の利用効率を高め
て、投写画像の明るさを高めることができる。
【0060】また、マージンを少なくしても、重畳レン
ズ930の取付位置を微調整することにより、図5
(B)に示すように画像形成領域Aの一部が照明領域B
から外れてしまう事態を解消できる。従って、投写画像
の縁に影が出来てしまう等といった弊害も発生しない。
【0061】さらに、本例の投写型表示装置1000に
おいては、インテグレータ光学系923による液晶装置
の照明領域を最終的に決定しているは出射側に配置され
ている重畳レンズ930である。本例では、このような
重畳レンズ930の取付位置を微調整可能としているの
で、液晶ライトバルブの照明領域の形成位置を簡単に、
かつ効率良く調整することができる。すなわち、重畳レ
ンズ930の光路上流側に配置されている光学部品(第
1、第2のレンズ板921、922)を固定しておき、
重畳レンズ930の取付位置のみを調整することによ
り、当該重畳レンズ930より光路上流側に配置されて
いる光学部品の位置決め誤差等を包含した状態で照明領
域Bの形成位置を調整することができ、簡単、かつ効率
的な調整作業を行うことができる。
【0062】さらに、本実施例では、重畳レンズ930
の取付位置を光軸1aに直交する方向(±X方向、±Y
方向)にのみ調整可能としているが、光軸1a方向(±
Z方向)の取付位置も調整できるようにすれば、液晶ラ
イトバルブ925上に形成される照明領域の大きさを微
調整するが可能となる。すなわち、重畳レンズ930の
取付位置を光軸1aに直交する方向に調整した後、光軸
1a方向に微調整することにより、照明領域の大きさを
ぎりぎりまで小さくすることが可能となる。よって、マ
ージンを極めて小さくすることができ、さらに光の利用
効率を高めることが可能となる。
【0063】さらにまた、重畳レンズ930の取付位置
を光軸1aと交わる任意の方向に調整できるようにして
も良い。このように重畳レンズ930の取付位置を光軸
1aと交わる任意の方向に調整可能とすれば、後に説明
する図7に示したような照明領域Bのひずみをも解消す
ることができ、照明の均一性を向上させることが可能と
なる。
【0064】重畳レンズ930からの出射光による照明
領域Bが液晶ライトバルブ925の画像形成領域Aに対
してずれてしまう要因として、各色の光束の光路上に配
置された反射ミラーの反射面の取付け角度誤差も挙げる
ことができる。反射ミラーの反射面の取り付け角度は、
光軸に対して45°であるが、この角度がずれると、図
7(A)、(B)に示したように照明領域Bにひずみが
生じてしまい、図5((B)に示すように、画像形成領
域Aの一部が照明領域Bから外れてしまう場合がある。
さらに、照明領域Bの左側の照度と右側の照明とが不均
一になってしまうため、インテグレータ光学系923を
用いたメリットが失われてしまうことにもなりかねな
い。 そこで、本例の投写型表示装置1000において
は、上述した重畳レンズ930の微調整に加え、図4に
示されている赤色光束Rを液晶ライトバルブ925Rの
側に向けて反射するミラー943、青色光束Bを液晶ラ
イトバルブ925Bの側に向けて反射するミラー972
の反射面の角度を、入射光軸および反射光軸を含む平面
に垂直な軸線の回り(図4矢印方向)に、入射光軸に対
して微調整できるようにしている。この反射ミラーの取
付角度調整機構としては、上述した重畳レンズ930の
位置調整機構と同様な板ばねと角度調整ねじによるもの
が考えられる。
【0065】図8(A)〜(C)には、反射ミラー97
2の取付け角度を微調整する機構の一例を示してある。
図8(A)は反射ミラー972を保持するホルダー板7
70の説明図、図8(B)は反射ミラー972の取付角
度調整機構を上ライトガイド901側から見た図、図8
(C)は、図8(A)におけるA−A断面部から反射ミ
ラー972の取付角度調整機構を見た図である。これら
の図に示すように、角度調整機構760は、ホルダー板
770を有し、このホルダー板770に設けられた保持
部772a、772bによって反射ミラー972がその
反射面とは反対側の面から保持されている。また、反射
ミラー972の上部は、クリップ773によってホルダ
ー板770に固定されている。このホルダー板770の
表面の中央部分には上下方向に延びる軸部771が形成
されている。この軸部771は下ライトガイド902に
よって回転可能に支持されている。従って、反射ミラー
972は、ホルダー板770を介して軸部771の軸線
1bの回りを所定量回転することができる。
【0066】また、ホルダー板770の一方の側方部分
には、ばねホルダー774が設けられており、アライメ
ントばね775の第1の支点部775aはこのばねホル
ダー774に差し込まれる。アライメントばね775の
アーム775d、775eは、ホルダー板770に設け
られてばね支持部777a、777bに当接する。一
方、アライメントばね775の第2、第3の支点部77
5b、775cは、下ライトガイド902に設けられた
支持部778に当接している。従って、ホルダー板77
0は、アライメントばね775を介して下ライトガイド
902に対して固定される。
【0067】さらに、ホルダー板770は、下ライトガ
イド902に設けられた調整ねじ776によって、図中
矢印B方向に押されている。従って、下ライトガイド9
02に設けられたねじ操作部779から治具を挿入し
て、調整ねじ776のねじ込み量を増やすと、ホルダー
板770は、その側方部分が調整ねじ776によって+
B方向に押されるので、図8(B)に矢印R1で示す方
向に軸部771の軸線1b回りに旋回する。これによ
り、反射ミラー972に入射する光の入射角が大きくな
るように、反射ミラー972の反射面の角度を変えるこ
とができる。逆に、調整ねじ776のねじ込み量を減ら
すと、ホルダー板770は、その側方部分がアライメン
トばね775によって−B方向に引き寄せられるので、
図8(B)に矢印R2で示す方向に軸部771の軸線1
b回りに旋回する。これにより、反射ミラー972に入
射する光の入射角度が小さくなるように、反射ミラー9
72の反射面の角度を変えることができる。換言すれ
ば、調整ねじ776のねじ込み量を調整することによ
り、入射光軸および反射光軸を含む平面に垂直な軸線1
bを中心にして、反射ミラー972の反射面の角度を調
整し、入射光軸に対する反射面の取付け角度を調整する
ことができる。
【0068】なお、その他の反射ミラー943の反射面
の角度を調整する機構としても、上記と同様の機構を当
然に採用できる。
【0069】なお、本例では、反射ミラー943、97
2の取付角度を微調整した後、上ライトガイド901に
設けられた接着剤注入孔906a、906b、907
a、907b(図3参照)から接着剤を注入して、これ
らを固定するようにしている。このような固定は必ずし
も必要ではないが、外部からの衝撃による反射ミラー9
43、972のずれを確実に防止するのに有効である。
【0070】この微調整は、液晶ライトバルブ925R
または925B上の画像形成領域の周辺部の照度を測定
することにより自動、または手動で行うことが可能であ
る。図7(A)、(B)に示したように、照明領域Bに
ひずみが生じている場合は、照明領域Bの左側の照度と
右側の照度とが不均一になっており、左右に照度ムラが
生じている。図7(A)に示す状態では、画像形成領域
Aの右隅の照度P2より左隅の照度P1の方が大きく、
図7(B)に示す状態では、画像形成領域Aの左隅の照
度P1より右隅の照度P2の方が大きくなっている。従
って、前述したレンズ板の微調整と同様に、画像形成領
域Aの左右の照度P1、P2が一定の値となるまで各反
射ミラー943、972の取付け角度をずらしていけば
良い。また、光量の少ない光源に変更した場合に対応で
きるようにするためには、画像形成領域Aの左右の照度
P1、P2が等しくなる、あるいは、画像形成領域Aの
左右の照度P1、P2の加算値が最大となるまで各反射
ミラー943、972の取付け角度をずらすようにすれ
ば良い。
【0071】なお、各反射ミラー943、972の微調
整は、重畳レンズ930の微調整と同様に、液晶ライト
バルブ925Rまたは925B上の画像形成領域Aの周
辺部の照度を測定する代わりに、液晶ライトバルブ92
5Rまたは925Bを照明光が透過する状態にしてお
き、その像をスクリーン100上に投写した場合の投写
画像の周辺部の照度を測定することにより、自動または
手動で行うこともできる。すなわち、図7(A)または
(B)に示す状態でスクリーン100に投写すると、投
写画像の左右の照度が不均一になるので、投写画像の左
右の照度を測定して、画像形成領域Aの照度測定の場合
と同様に、左右の照度が一定の値となる、または左右の
照度が等しくなる、あるいは左右の照度の加算値が最大
になるまで各反射ミラー943、972の取付角度をず
らせば良い。
【0072】微調整を行なう際、反射ミラー943と9
72とを同時に動かしても良いが、まず液晶ライトバル
ブ925Rによる投写画像あるいは画像形成領域を基準
として反射ミラー943を動かして角度調整を行い、次
に液晶ライトバルブ925Bによる投写画像あるいは画
像形成領域を基準として反射ミラー972を動かして角
度調整を行なうというように、順次取付け角度を微調整
する方法を採っても良い。
【0073】なお、本例では、液晶ライトバルブ925
R、925Bに最も近い反射ミラー943と972の取
付け角度を微調整可能としているが、さらに、他の光学
要素である青反射ダイクロイックミラー941、緑反射
ダイクロイックミラー942、入射側反射ミラー971
の一部、または全部の取付け角度を微調整可能としても
良いし、反射ミラー943と972のかわりにこれら他
の光学要素の一部、または全部の取付け角度を微調整可
能としても良い。しかしながら、本例のように、液晶ラ
イトバルブ925R、925Bと最も近い位置に配置さ
れた反射ミラー943、972の取付け角度を微調整可
能とするのが構成上、あるいは位置調整の精度上最も有
利である。
【0074】なお、反射ミラー972の代わりに中間レ
ンズ973の取付角度を調整可能としても良く、これを
調整した場合には、反射ミラー972の取付角度を調整
した場合と同様の効果を得られる。
【0075】このように反射ミラー943、972を微
調整可能とすることにより、従来のように、照明領域の
ずれを予め考慮して液晶ライトバルブの画像形成領域A
の周囲に広幅のマージンを設定しておく必要が無い。従
って、画像形成領域Aの周囲に形成すべきマージンは極
めて少なくて済むので、照明光の利用効率を高めること
が可能となり、投写画像の明るさを高めることができ
る。
【0076】また、マージンを少なくしても、反射ミラ
ー943、972の取付け角度を微調整することによ
り、図7(A)、(B)に示すように画像形成領域Aの
一部が照明領域Bから外れてしまうという事態を解消す
ることができ、投写画像の縁に影ができてしまうといっ
た弊害も発生しない。
【0077】さらに、反射ミラー943、972を微調
整可能とすることにより、照明領域Bのひずみをなくす
ことができるため、インテグレータ光学系923による
均一な照明が可能であるというメリットを最大限に活用
することができ、明るさが極めて均一な投写画像を得る
ことが可能となる。
【0078】なお、上述したような反射ミラー等の光学
要素の角度調整機構は、インテグレータ光学系923を
用いない投写型表示装置においても有効である。
【0079】(その他の実施の形態1)本発明を適用し
た別の構成の投写型表示装置の一例を説明する。本例の
投写型表示装置2000の光学系は、インテグレータ光
学系と特殊な形状の偏光ビームスプリッタを備えた偏光
照明装置を有する構成となっている。尚、本例におい
て、前述した投写型表示装置1000と同様の構成につ
いては、図1〜図8まで用いたものと同じ参照番号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0080】図9は、本例の投写型表示装置2000の
光学系の要部を示して概略構成図であり、XZ平面にお
ける構成を示している。本例の投写型表示装置2000
は、偏光照明装置1、白色光束を3色の色光に分離する
色分離手段、それぞれの色光を表示情報に基づいて変調
し表示画像を形成する3枚の透過型の液晶装置、3色の
色光を合成しカラー画像を形成する色合成手段、そのカ
ラー画像を投写表示する投写光学系とから大略構成され
ている。
【0081】偏光照明装置1は、ランダムな偏光光束を
一方向に出射する光源部10を備え、この光源部10か
ら出射されたランダムな偏光光束は、偏光変換装置20
によりほぼ一種類の偏光光束に変換される。
【0082】光源部10は、光源ランプ101と、放物
面リフレクター102から大略構成されており、光源ラ
ンプ101から放射された光は、放物線リフレクター1
02によって一方向に反射され、略平行な光束となって
偏光変換装置に入射される。ここで、光源部10の光源
光軸Rがシステム光軸Lに対して一定の距離DだけX方
向に平行にシフトした状態となるように、光源部10
は、配置されている。
【0083】次に、偏光変換装置20は、第1の光学要
素200と、第2の光学要素300とから構成されてい
る。
【0084】第1の光学要素200は、前述した投写型
表示装置1000の第1のレンズ板921に相当するも
のであり、XZ平面における断面が矩形状の複数の光束
分割レンズ201がマトリクス状に配列して構成されて
いる。光源光軸Rは第1の光学要素200の中心にくる
ように配置されている。第1の光学要素200に入射し
た光は、光束分割レンズ201により、互いに空間的に
分離された複数の中間光束202に分割され、同時に光
束分割レンズ201の集光作用により、システム光軸L
と垂直な平面内(図9ではXZ平面)に中間光束202
が収束する位置に光束分割レンズ201の数と同数の集
光像を形成される。なお、光束分割レンズ201のXY
平面上における断面形状は液晶ライトバルブの画像形成
領域の形状と相似形をなすように設定される。本例で
は、XY平面上でX方向に長い長方形の照明領域を想定
しているため、光束分割レンズ201のXY平面上にお
ける断面形状も長方形である。
【0085】第2の光学要素300は、集光レンズアレ
イ310、偏光分離ユニットアレイ320、選択位相差
板380及び重畳手段としての重畳レンズ390から大
略構成される複合体であり、第1の光学要素200によ
る集光像が形成される位置の近傍の、システム光軸Lに
対して垂直な平面内(図9ではXY平面)に配置され
る。尚、第1の光学要素200に入射する光束の平行性
が極めて良い場合には、第2の光学要素から集光レンズ
アレイ310を省略した構成としても良い。ここで、第
2の光学要素300の構成要素である集光レンズアレイ
310と第1の光学要素200は前述した投写型表示装
置1000のインテグレータ光学系に相当するものであ
る。この第2の光学要素300は、中間光束202のそ
れぞれをP偏光光束とS偏光光束とに空間的に分離した
後、一方の偏光光束の偏光方向と他方の偏光光束の偏光
方向とを揃え、偏光方向がほぼ揃ったそれぞれの光束を
一ヶ所の照明領域に導くような機構を有している。
【0086】集光レンズアレイ310は、第1の光学要
素200とほぼ同様な構成となっている。即ち、集光レ
ンズアレイ310は、第1の光学要素200を構成する
光束分割レンズ201と同数の集光レンズ311をマト
リクス状に配列したものであり、それぞれの中間光束2
02を偏光分離ユニットアレイ320の特定の場所に集
光しながら導く機能を有している。従って、第1の光学
要素200により形成された中間光束202の特性に合
わせて、また、偏光分離ユニットアレイ320に入射す
る光はその主光線の傾きがシステム光軸Lと平行である
ことが理想的にある点を考慮して、各集光レンズ特性は
各々最適化されることが望ましい。但し、一般的には、
光学系の低コスト化及び設計の容易さを考慮して、第1
の光学要素200と全く同じものを集光レンズアレイ3
10として用いるか、或いは、光束分割レンズ201と
XY平面での形状が相似形である集光レンズを用いて構
成した集光レンズアレイを用いてもよいことから、本例
の場合には、第1の光学要素200を集光レンズアレイ
310として用いている。尚、集光レンズアレイ310
は偏光分離ユニットアレイ320から離れた位置(第1
の光学要素200に近い側)に配置してもよい。
【0087】偏光分離ユニットアレイ320は、図10
(A)、(B)に示すように、複数の偏光分離ユニット
330をマトリクス状に配列した構成をなしている。偏
光分離ユニット330の配列の仕方は、第1の光学要素
200を構成する光束分割レンズ201のレンズ特性を
有する同心系の光束分割レンズ201を用いて、それら
の光束分割レンズ201を直交マトリクス状に配列する
ことで第1の光学要素200を構成しているため、偏光
分離ユニットアレイ320も全く同じ偏光分離ユニット
330を全て同じ向きに直交マトリクス状に配列するこ
とにより構成されている。尚、Y方向に並ぶ同一列の偏
光分離ユニットが全て同じ偏光分離ユニットである場合
には、Y方向に細長い偏光分離ユニットをX方向に配列
して構成した偏光分離ユニットアレイ320を用いた方
が、偏光分離ユニット間の界面における光損失を低減で
きると共に偏光分離ユニットアレイの製造コストを低減
できるという点で有利である。
【0088】偏光分離ユニット330は内部に一対の偏
光分離面331と反射面332を備えた四角柱状の構造
体であり、偏光分離ユニットに入射する中間光束のそれ
ぞれをP偏光光束とS偏光光束とに空間的に分離する作
用を有している。偏光分離ユニット330のXY平面上
における断面形状は、光束分割レンズ201のXY平面
上における断面形状と相似形をなしており、即ち、横長
の長方形である。従って、偏光分離面331と反射面3
32とは横方向(X方向)に並ぶように配置されてい
る。ここで、偏光分離面331と反射面332とは、偏
光分離面331がシステム光軸Lに対して約45度の傾
きをなし、且つ、反射面332が偏光分離面331と平
行な状態をなし、さらに、偏光分離面331をXY平面
上に投影した面積(後述するP出射面333の面積に等
しい)と反射面332をXY平面上に投影した面積(後
述するS出射面334の面積に等しい)とが等しくなる
ように配置されている。従って、本例では、偏光分離面
331が存在する領域のXY平面上での横幅Wpと反射
面332が存在する領域のXY平面上での横幅Wmとは
等しくなるように設定されている。尚、一般的に、偏光
分離面331は誘電体多層膜で、また、反射面332は
誘電体多層膜或いはアルミニウム膜で形成することがで
きる。
【0089】偏光分離ユニット330に入射した光は、
偏光分離面331において、進行方向を変えずに偏光分
離面331を通過するP偏光光束335と、偏光分離面
331で反射され隣接する反射面332の方向に進行方
向を変えるS偏光光束336とに分離される。P偏光光
束335はそのままP出射面333を経て偏光分離ユニ
ット330から出射され、S偏光光束336は再び反射
面332で進行方向を変え、P偏光光束335とほぼ平
行な状態となって、S出射面334を経て偏光分離ユニ
ット330から出射される。従って、偏光分離ユニット
330に入射したランダムな偏光光束は偏光分離ユニッ
ト330により偏光方向が異なるP偏光光束335とS
偏光光束336の二種類の偏光光束に分離され、偏光分
離ユニット330の異なる場所(P出射面333とS出
射面334)からほぼ同じ方向に向けて出射される。偏
光分離ユニット330は上記の様な作用を有することか
ら、それぞれの偏光分離ユニット330の偏光分離面3
31が存在する領域にそれぞれの中間光束202を導く
必要があり、そのため、偏光分離ユニット内の偏光分離
面331の中央部に中間光束202が入射するように、
それぞれの偏光分離ユニット330とそれぞれの集光レ
ンズ311の位置関係やそれぞれの集光レンズ311の
レンズ特性は設定されている。特に、本例の場合には、
それぞれの偏光分離ユニット330内の偏光分離面33
1の中央部にそれぞれの集光レンズ311の中心軸が来
るように配置するため、集光レンズアレイ310は、偏
光分離ユニット330の横幅Wの1/4に相当する距離
だけ、偏光分離ユニットアレイ320に対してX方向に
ずらした状態で配置されている。
【0090】再び、図9に基づいて説明する。
【0091】偏光分離ユニットアレイ320の出射面の
側には、λ/2位相差板が規則的に配置された選択位相
差板380が設置されている。即ち、偏光分離ユニット
アレイ320を構成する偏光分離ユニット320のP出
射面330の部分にのみλ/2位相差板が配置され、S
出射面334の部分にはλ/2位相差板は設置されてい
ない。この様なλ/2位相差板の配置状態により、偏光
分離ユニット330から出射されたP偏光光束は、λ/
2位相差板を通過する際に偏光方向の回転作用を受けS
偏光光束へと変換される。一方、S出射面334から出
射されたS偏光光束はλ/2位相差板を通過しないの
で、偏光方向は変化せず、S偏光光束のまま選択位相差
板380を通過する。以上をまとめると、偏光分離ユニ
ットアレイ320と選択位相差板380により、偏光方
向がランダムな中間光束202は一種類の偏光光束(こ
の場合はS偏光光束)に変換されたことになる。
【0092】選択位相差板380の出射面の側、即ち、
第2の光学要素300の出射面の側には、重畳レンズ3
90が配置されており、選択位相板380によりS偏光
光束に揃えられた光束は、重畳レンズ390により各液
晶装置の照明領域へと導かれ、照明領域上で重畳され
る。ここで、重畳レンズ390は1つのレンズ体である
必要はなく、第1の光学要素200や、前述した投写型
表示装置1000における第2のレンズ板922のよう
に、複数のレンズの集合体であっても良い。
【0093】第2の光学要素300の機能をまとめる
と、第1の光学要素200により分割された中間光束2
02(つまり、光束分割レンズ201により切り出され
たイメージ面)は、第2の光学要素200により照明領
域上で重畳される。これと同時に、途中の偏光分離ユニ
ットアレイ320により、ランダムな偏光光束である中
間光束202の偏光方向が異なる二種類の偏光光束に空
間的に分離され、選択位相差板380を通過する際にほ
ぼ一種類の偏光光束に変換される。従って、液晶ライト
バルブの画像形成領域は殆ど一種類の偏光光束で略均一
に照明されることになる。
【0094】以上説明したように、本例の偏光照明装置
1によれば、光源部10から出射されたランダムな偏光
光束を、第1の光学要素200と第2の光学要素300
により構成される偏光変換装置20により、ほぼ一種類
の偏光光束に変換すると共に、その偏光方向の揃った光
束により液晶ライトバルブの画像形成領域を均一に照明
できるという効果を有する。また、偏光光束の発生過程
においては光損失を殆ど伴わないため、光源部10から
出射される光の殆どすべてを液晶ライトバルブの画像形
成領域へと導くことができ、従って、光の利用効率が極
めて高いという特徴とを有する。
【0095】尚、本例では、第2の光学要素300を構
成する集光レンズアレイ310、偏光分離ユニットアレ
イ320、選択位相差板380は光学的に一体化されて
おり、それらの界面において発生する光損失を低減し、
光利用効率を一層高める効果を発揮している。
【0096】さらに、横長の長方形である画像形成領域
の形状に合わせて、第1の光学要素200を構成する光
束分割レンズ201を横長の長方形とし、同時に、偏光
分離ユニットアレイ320から出射される二種類の偏光
光束を横方向(X方向)に分離する形態としている。こ
のため、横長の長方形である画像形成領域を照明する場
合でも、光量を無駄にすることなく、照明効率(光利用
効率)を高めることができる。
【0097】一般に、偏光方向がランダムな光束をP偏
光光束とS偏光光束とに単純に分離すると、分離後の光
束全体の幅は2倍に拡がり、それに応じて光学系も大型
化してしまう。しかし、本発明の偏光照明装置1では、
第1の光学要素200により微小な複数の集光像を形成
し、それらの形成過程で生じた光の存在しない空間を上
手く利用し、その空間に偏光分離ユニット330の反射
面332を配置することにより、2つの偏光光束に分離
することに起因して生じる光束の横方向への幅の広がり
を吸収しているので、光束全体の幅は広がらず、小型の
光学系を実現できるという特徴がある。
【0098】このように偏光照明装置1を採用した投写
型表示装置2000では、一種類の偏光光束を変調する
タイプの液晶装置が用いられている。従って、従来の照
明装置を用いてランダムな偏光光束を液晶装置に導く
と、ランダムな偏光光束のうちの約半分の光は、偏光板
(図示せず)で吸収されて熱に変わってしまうので、光
の利用効率が悪いと共に、偏光板の発熱を抑える大型で
騒音の大きな冷却装置が必要であるという問題点があっ
た。しかし、本例の投写型表示装置2000では、かか
る問題点が大幅に改善されている。
【0099】即ち、本例の投写型表示装置2000で
は、偏光照明装置1において、一方の偏光光束、例えば
P偏光光束のみに対して、λ/2位相差板によって偏光
面の回転作用を与え、他方の偏光光束、例えばS偏光光
束と偏光方向が揃った状態とする。それ故、偏光方向の
揃ったほぼ一種類の偏光光束が3ヶ所の液晶ライトバル
ブ925R、925G、925Bに導かれるので、偏光
板による光吸収は非常に少なく、従って、光の利用効率
が向上し、明るい投写画像を得ることができる。
【0100】さらに、偏光照明装置1では、第2の光学
要素300において、2種類の偏光光束を横方向(X方
向)に空間的に分離している。従って、光量を無駄にす
ることがなく、横長の長方形である液晶装置を照明する
のに都合がよい。
【0101】なお、本例の偏光照明装置1では、偏光変
換光学要素を組み入れているにもかかわらず、偏光分離
ユニットアレイ320を出射する光束の幅の広がりが抑
えられている。このことは、液晶装置を照明する際に、
大きな角度を伴って液晶装置に入射する光が殆どないこ
とを意味している。従って、Fナンバーの小さな極めて
大口径の投写レンズを用いなくても明るい投写画像を実
現でき、その結果、小型の投写型表示装置を実現でき
る。
【0102】さて、このように構成した本例の投写型表
示装置2000においても、前述した投写型表示装置1
000と同様に、その偏光照明装置1の最も出射面の側
に配置されている重畳レンズ390の取付位置を、光軸
Lに直交する方向に調整可能としておけば、偏光照明装
置1による各液晶ライトバルブ925R、925G、9
25Bの照明領域を前後左右に微調整できるので、各液
晶装置の画像形成領域を常に照明領域内に位置させるこ
とができる。
【0103】なお、重畳レンズ390の取付位置を調整
する機構としては、図6を参照に説明したレンズ取付位
置調整機構を採用することができる。また、取付位置の
微調整の方法や照明領域の調整により得られる作用効果
等は前述した投写型表示装置1000における場合と同
様である。
【0104】以上説明したように、本例の投写型表示装
置2000においては、重畳レンズ390の取り付け位
置を微調整可能とすることにより、従来のように、照明
領域のずれを予め考慮して、液晶装置の画像形成領域の
周囲に広幅のマージンを設定しておく必要が無い。従っ
て、画像形成領域の周囲に形成すべきマージンは極めて
少なくて済むので、照明光の利用効率を高めて、投写画
像の明るさを高めることができる。
【0105】また、マージンを少なくしても、上記の各
光学素子の取付位置を微調整することにより、液晶装置
の画像形成領域の一部が偏光照明装置による照明領域か
ら外れてしまう事態を解消できる。従って、投写画像の
側に縁に影が出来てしまう等といった弊害も発生しな
い。
【0106】さらに、偏光照明装置1よる液晶装置の照
明領域を最終的に決定している光学素子は中間光束を照
明領域上に重畳させる重畳レンズ390である。本例で
は、この重畳レンズ390の取付位置を微調整可能とし
ているので、重畳レンズ390の光路上流側に配置され
ている光学部品を固定しておき、重畳レンズ390の取
付位置のみを調整することにより、当該重畳レンズ39
0よりも光路上流側に配置されている第1の光学要素2
00等の光学部品の位置決め誤差等を包含した状態で照
明領域Bの形成位置を調整することができる。従って、
液晶ライトバルブの照明領域の形成位置を効率良く調整
でき、調整作業にも手間がかからない。
【0107】ここで、本例の投写型表示装置2000に
おいても、偏光照明装置1による液晶装置の照明領域が
当該液晶装置の画像形成領域に対してずれてしまう要因
として、各色の光束の光路上に配置された反射ミラーの
反射面の取付け角度誤差も挙げることができる。反射ミ
ラーの反射面の取り付け角度は、光軸に対して45°で
あるが、この角度がずれると、図7(A)、(B)に示
したように照明領域にひずみが生じてしまい、結果とし
て照明領域が液晶装置の画像形成領域からはみだしてし
まうこととなる。また、このように照明領域にひずみが
生じている場合は、照明領域の左側の照度と右側の照明
とが不均一になってしまうため、偏光照明装置1を用い
たメリットが失われてしまうことにもなりかねない。
【0108】そこで、本例の投写型表示装置2000に
おいても、各色の光束の光路上に配置された反射ミラー
943、972の反射面の角度を、入射光軸および反射
光軸を含む平面に垂直な軸線の回り(図9矢印方向)
に、入射光軸に対して微調整できるようにすればよい。
また、反射ミラー943、972の間に配置されている
中間レンズ973の取付位置を上下左右に調整するよう
にしても良い。なお、各反射ミラーの反射面の取付角度
を調整する機構の一例としては、図8を参照に説明した
角度調整機構、中間レンズ973の取付位置を調整する
機構の一例としては、図6を参照に説明したレンズ取付
位置調整機構がある。
【0109】(その他の実施の形態2)先に述べた2つ
の例においては、液晶ライトバルブ925R、925
G、925Bとして透過型の液晶ライトバルブを用いて
いるが、これらの代わりに反射型の液晶装置を採用した
投写型表示装置についても本発明は同様に適用すること
ができる。そこで、先に述べた投写型表示装置2000
における透過型の液晶ライトバルブの代わりに反射型の
ライトバルブを採用した投写型表示装置の一例を説明す
る。本例の投写型表示装置3000において、前述した
投写型表示装置2000と同様の構成部分については、
図9、図10で用いたものと同じ参照番号を付し、その
詳細な説明を省略する。
【0110】図11は、本例の投写型表示装置3000
の要部を平面的に見た概略構成図である。この図11
は、第2の光学要素300の中心を通るXZ平面におけ
る断面図である。
【0111】偏光ビームスプリッタ400は、図11の
XY平面に対してほぼ45°の角度にS偏光の光束を反
射し、かつP偏光の光束を透過させるS偏光光束反射面
401を有するプリズムで構成されている。第2の光学
要素300から出射される光束は、ほぼ1種類の偏光方
向に変換された光束となっているため、ほぼすべての光
束が偏光ビームスプリッタ400によって反射あるいは
透過されることとなる。本例では、第2の光学要素30
0から出射される光束はS偏光光束であり、このS偏光
光束はS偏光光束反射面401によって90度折り曲げ
られてダイクロイック膜がX字状に貼りあわされたプリ
ズムユニット500に入射され、ここでR、G、Bの3
色の成分に分離される。分離されたそれぞれの成分光
は、ダイクロイックプリズム500の3辺に沿って配置
された反射型液晶装置600R、600G、600Bに
入射される。反射型液晶装置600R、600G、60
0Bに入射された光束は、反射型液晶装置600R、6
00G、600Bにより変調される。
【0112】図12に、反射型液晶装置600R、60
0G、600Bの一例を示す。反射型液晶装置600
R、600G、600Bは、マトリックス状に配置され
た画素のそれぞれにTFTスイッチング素子が接続され
たアクティブマトリックス型液晶装置であり、一対の基
板610、630間に液晶層620が挟持された構造と
なっている。基板610はシリコンからなり、その一部
にソース611、ドレイン616が形成されている。ま
た、基板610上には、アルミ層からなるソース電極6
12及びドレイン電極617、二酸化珪素層613から
なるチャネル、シリコン層614及びタンタル層615
とからなるゲート電極、層間絶縁膜618、アルミ層か
らなる反射画素電極619が形成され、ドレイン電極6
17と反射画素電極619とはコンタクトホールHを介
して電気的に接続されている。反射画素電極619は不
透明であるため、ゲート電極、ソース電極612、ドレ
イン電極617の上に層間絶縁膜618を介して積層す
ることができる。隣り合う画素電極619間の距離Xは
かなり小さくすることが可能であるため、開口率を大き
く取ることができ、投写画像を明るくすることが可能で
ある。なお、本例においては、ドレイン616、二酸化
珪素層613´、シリコン層614´、タンタル層61
5´から構成される保持容量を設けている。
【0113】一方、対向する基板630には、液晶層6
20側の面にITOからなる対向電極631が形成され
ており、他方の面には反射防止層632が形成されてい
る。本例において、液晶層620としては、電圧無印加
(OFF)時には液晶分子621が垂直に配向してお
り、電圧印加(ON)時には液晶分子621が90度ね
じれるスーパーホメオトロピック配向のものを用いてい
る。よって、図4に示したように、電圧無印加(OF
F)時に偏光ビームスプリッタ400から反射型液晶装
置600R、600G、600Bに入射されたS偏光光
束はその偏光方向を変えること無く反射型液晶装置60
0R、600G、600Bから偏光ビームスプリッタ4
00へ戻されるため、S偏光光束反射面401によって
反射されて投写レンズユニット6の方へ到達することは
ない。一方、電圧印加(ON)時に偏光ビームスプリッ
タ400から反射型液晶装置600R、600G、60
0Bに入射されたS偏光光束は、液晶分子621のねじ
れによりその偏光方向が変えられてP偏光光束となり、
S偏光光束反射面401を透過した後、投写レンズユニ
ット6を介してスクリーン100に投写されることとな
る。
【0114】再び図11に基づいて説明する。反射型液
晶装置600R、600G、600Bによって変調され
た光束は、プリズムユニット500によって合成され、
偏光ビームスプリッタ400、投写レンズユニット6を
介してスクリーン100に投写されることとなる。
【0115】本例の投写型表示装置3000において
も、偏光照明装置1の偏光変換装置20を構成している
第2の光学要素300の出射面の側に配置されている重
畳レンズ390の取付位置を、光軸に直交する方向に上
下左右に移動可能にしておくことにより、この偏光照明
装置1による液晶装置の照明領域を適切な位置および形
状となるように調整できる。なお、これらの位置調整可
能な調整機構、調整方法、調整によって得られる作用効
果は、上記の投写型表示装置2000における場合と同
様である。
【0116】また、本例の投写型表示装置3000は、
照明領域の調整以外の点についても、前に述べた2つの
投写型表示装置と同様の効果が得られる上、次のような
効果を得ることができる。すなわち、色分離手段と色合
成手段とを同一のプリズムユニットにて構成しているた
め、光路長をきわめて短くすることができる。また、液
晶装置の開口率も大きいため、光の損失を最大限に防ぐ
ことが可能となる。よって、大口径の投写レンズを用い
なくともきわめて明るい投写画像を得ることが可能とな
る。さらに、第1の光学要素、第2の光学要素を用いた
ことにより、明るさが均一で照度にムラのない偏光光束
を照明光として得ることが可能となるため、表示面、並
びに投写画面全体に渡ってきわめて均一であり、かつき
わめて明るい投写画像を得ることが可能となる。
【0117】なお、反射型の変調手段として、本例では
反射型液晶装置600R、600G、600Bをあげて
いるが、液晶装置以外の反射型の変調手段を用いること
も当然可能であり、その構造、その各構成要素の材料、
並びに液晶層620の動作モードについては上述の例に
限られるものではない。
【0118】さらに、偏光ビームスプリッタ400を構
成しているプリズム402とプリズムユニット500を
構成しているプリズム501を一体のプリズムで構成す
れば、これらの境界における光損失を防ぐことが可能と
なり、より光の利用効率を高めることが可能となる。
【0119】(その他の実施の形態3)以上述べてきた
3つの例では、カラー画像を投写表示可能な投写型表示
装置における光学要素の微調整機構について説明した
が、このような微調整機構はモノクロ画像を投写する形
態の投写表示装置に対しても同様に適用できる。
【0120】また、光学系の配置に関しても上述の例に
限られるものではなく、これらの配置を変更しても本発
明の効力が失われるものではない。
【0121】さらには、投写型表示装置としては、本例
で説明したスクリーンの観察面側から画像を投写する前
面投写型表示装置の他に、スクリーンの観察面とは反対
側から画像を投写する背面投写型のものがある。本発明
は、当然にこの背面投写型のものにも適用可能である。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の投写型表
示装置においては、複数の中間光束を変調手段の画像形
成領域に対して重畳させる重畳手段の取付位置を微調整
可能な構成としている。これと共に、光源から変調手段
までの光路上に反射手段が配置される場合には、この反
射手段の取付け角度を微調整可能としている。従って、
変調手段を照明する照明光による照明領域の形成位置を
微調整できるので、常に、照明領域の形成位置が変調手
段の画像形成領域を包含する位置となるように設定でき
る。
【0123】従って、照明領域が変調手段の画像形成領
域からずれることを想定して大きなマージンを画像形成
領域の周囲に形成しておく必要がない。このため、照明
光の利用効率を高め、投写画像の明るさを改善できる。
また、画像形成領域を包含する位置となるように照明光
による照明領域を形成できるので、投写画像の縁に影が
できる等といった弊害も発生しない。
【0124】また、本発明では、変調手段の照明領域を
最終的に決定づけている光学部品である重畳手段の取付
位置を微調整するようにしているので、重畳手段の前段
側((光路上流側)に配置されている光学部品(光学素
子)等の取付け誤差などを包含した状態で照明領域の形
成位置を調整できる。このため、変調手段の照明領域の
形成位置を簡単、かつ効率よく調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した投写型表示装置の外観形状を
示す図である。
【図2】(A)は投写型表示装置の内部構成を示す概略
平面構成図、(B)はその概略断面構成図である。
【図3】光学ユニットと投写レンズユニットの部分を取
り出して示す概略平面構成図である。
【図4】光学ユニットに組み込まれている光学系を示す
概略構成図である。
【図5】インテグレータ光学系による照明領域と液晶ラ
イトバルブの表示領域の関係を示す模式図である。
【図6】レンズ取付位置調整機構を示す図である。
【図7】反射手段の反射面によるインテグレータ光学系
の照明領域の形状の変化を示すための説明図である。
【図8】反射ミラーの取付け角度を微調整する機構を示
す図であり、(A)はホルダー板の説明図、(B)は微
調整機構の平面図、(C)は微調整機構の断面図であ
る。
【図9】本発明を適用した投写型表示装置の光学系の別
の例を示す概略平面構成図である。
【図10】(A)は図7の偏光分離ユニットアレイを示
す斜視図、(B)は当該偏光分離ユニットアレイによる
偏光光束の分離動作を示すための説明図である。
【図11】本発明を適用した投写型表示装置の光学系の
更に別の例を示す概略平面構成図である。
【図12】図9の反射型の液晶装置の動作を示す説明図
である。
【図13】インテグレータ光学系を備えた一般的な投写
型表示装置の光学系の概略構成図である。
【図14】液晶ライトバルブ上の照明領域と画像形成領
域との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 偏光照明装置 1a 中心光軸 1b 軸線 2 外装ケース 3 アッパーケース 4 ロアーケース 5 フロントケース 6 投写レンズユニット 7 電源ユニット 8 光源ランプユニット 9 光学ユニット 10 光源部 11 インターフェース基板 12 ビデオ基板 13 制御基板 14R、14L スピーカー 15A 吸気ファン 15B 循環用ファン 16 排気ファン 17 補助冷却ファン 18 フロッピー(登録商標)ディスクユニット 20 偏光変換装置 81 放電ランプ 82 リフレクター 100 スクリーン(投写面) 101 光源ランプ 102 放物面リフレクター 200 第1の光学要素 201 光束分割レンズ 202 中間光束 300 第2の光学要素 310 集光レンズアレイ 311 集光レンズ 320 偏光分離ユニットアレイ 330 偏光分離ユニット 331 偏光分離面 332 反射面 333 P出射面 334 S出射面 335 P偏光光束 336 S偏光光束 380 選択位相差板 390 結合レンズ(重畳レンズ) 400 偏光ビームスプリッタ 401 S偏光光束反射面 402 プリズム 500 プリズムユニット 501 プリズム 600R、600G、600B 反射型液晶装置(変調
手段) 610、630 基板 611 ソース 612 ソース電極 613、613’ 二酸化珪素層 614、614’ シリコン層 615、615’ タンタル層 616 ドレイン 617 ドレイン電極 618 層間絶縁膜 619 反射画素電極 620 液晶層 631 対向電極 632 反射防止層 700 レンズ取付位置調整機構 710 下ベース板 720 レンズ調整ベース板(ベース調整板) 721 垂直壁 722 上壁 724 凸部 728 接着剤溜 730 レンズ垂直調整板(第1の調整板) 731a、731b 下壁 732 上壁 733a、733b 側壁 734 溝 735 アライメントばね 736 調整ねじ 737 凸部 740 レンズ水平調整板(第2の調整板) 743a、743b 側壁 745 アライメントばね 746 調整ねじ 747 孔 748 接着剤溜 751 ねじ 752 板ばね 755 調整板固定ばね 760 取付角度調整機構 770 ホルダー板 771 軸部 772a、772b 保持部 773 クリップ 774 ばねホルダー 775 アライメントばね 775a、775b、775c 支点部 775d、775e アーム 776 調整ねじ 777a、777b ばね支持部 778 支持部 779 ねじ操作部 821 反射面 901 上ライトガイド 902 下ライトガイド 902a ねじ操作部 903 ヘッド板 904a、904b、906a、906b、907a、
907b 接着剤注入孔 910 プリズムユニット 921 第1のレンズ板 922 第2のレンズ板 923 インテグレータ光学系 924 色分離光学系 925、925R、925G、925B 液晶ライトバ
ルブ(変調手段) 927 導光系 930 重畳レンズ(重畳手段) 931 反射ミラー 941 青緑反射ダイクロイックミラー 942 緑反射ダイクロイックミラー 943 反射ミラー(反射手段) 944 赤色光束の出射部 945 緑色光束の出射部 946 青色光束の出射部 951、952、953、954 集光レンズ 971 入射側反射ミラー 972 出射側反射ミラー(反射手段) 973 中間レンズ 1000、2000、3000 投写型表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/74 H04N 5/74 K (72)発明者 幅 慎二 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 矢島 章隆 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−115803(JP,A) 特開 平7−174974(JP,A) 特開 平7−152027(JP,A) 特開 平6−18833(JP,A) 特開 平9−120046(JP,A) 特開 平5−241146(JP,A) 特開 平10−239782(JP,A) 特開 昭60−132476(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 21/00 - 21/30 G02F 1/13 G02F 1/1335 - 1/13363

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源から出射された光束を変調する変調手段と、 前記変調手段により変調が施された光束を投写面上に拡
    大投写する投写手段とを有する投写型表示装置であっ
    て、 前記光源と前記変調手段との間の光路中に配置され、前
    記光源から出射された光束を複数の中間光束に分割する
    光学素子と、 前記光学素子によって分割された前記中間光束のそれぞ
    れを、前記変調手段の画像形成領域に重畳させる重畳手
    段と、前記重畳手段の取付位置を光軸に直交する第1の方向に
    調整する第1の調整機構と、 前記重畳手段の取付位置を前記光軸および前記第1の方
    向に直交する第2の方向に調整する第2の調整機構 とを
    有することを特徴とする投写型表示装置。
  2. 【請求項2】 光源と、 前記光源からの光束を複数の中間光束に分割する第1の
    光学要素と、 前記中間光束が集束する位置付近に配置され、前記第1
    の光学要素によって分割された前記中間光束のそれぞれ
    をP偏光光束とS偏光光束とに分離し、前記P偏光光
    束、S偏光光束のうちいずれか一方の偏光方向を他方の
    偏光光束の偏光方向と揃えて出射する偏光変換装置と、
    前記偏光変換装置から出射された光束を重畳させる重畳
    手段とを備えた第2の光学要素と、 前記第2の光学要素から出射された光を変調する変調手
    段と、 前記変調手段により変調が施された光束を投写面上に拡
    大投写する投写手段とを有する投写型表示装置であっ
    て、前記重畳手段の取付位置を光軸に直交する第1の方向に
    調整する第1の調整機構と、 前記重畳手段の取付位置を前記光軸および前記第1の方
    向に直交する第2の方向に調整する第2の調整機構 とを
    有することを特徴とする投写型表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記調整機構は、 ベース調整板と、 前記ベース調整板に対して前記第1の方向に摺動可能な
    第1の調整板と、 前記第1の調整板に対して前記第2の方向に摺動可能な
    第2の調整板とを備えることを特徴とする投写型表示装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記調整機構は、 さらに、前記第1の調整板の前記第2の方向へのずれを
    防止する第1のずれ防止機構と、前記第2の調整板の前
    記第1の方向へのずれを防止する第2のずれ防止機構と
    を備えることを特徴とする投写型表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 前記重畳手段が前記第2の調整板に固定されていること
    を特徴とする投写型表示装置。
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