JP3473435B2 - 超音波探傷方法及び超音波探傷装置 - Google Patents

超音波探傷方法及び超音波探傷装置

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JP3473435B2 JP26119698A JP26119698A JP3473435B2 JP 3473435 B2 JP3473435 B2 JP 3473435B2 JP 26119698 A JP26119698 A JP 26119698A JP 26119698 A JP26119698 A JP 26119698A JP 3473435 B2 JP3473435 B2 JP 3473435B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、試験体内のきず
の存在の有無を検出するとともに、存在する場合にはそ
の位置を検出し、更に、きずの性状を識別する超音波探
傷装置及び超音波探傷方法に関するものである。特に、
きずの性状としてきずの方向(向き)を識別可能な超音
波探傷装置及び超音波探傷方法に関するものである。
【0002】なお、上記した「識別」という文言と類似
の文言として、「判別」、「判定」、「類別」、「検
知」、「検出」、「分類」、ならびに「分別」などの文
言があるが、本願明細書では、これらの文言やこれらに
類似した文言は、「識別」という文言に含まれるものと
して取り扱う。
【0003】
【従来の技術】従来のこの種の超音波探傷装置及び超音
波探傷方法としては、特開平2−167465号公報に
開示されているものが知られている。
【0004】図12は上記の公開特許公報から引用した
超音波探傷装置の構成図である。図12において、1は
試験体であり、内部にきずを含んだセラミックのブロッ
クが供試されている。2は水槽であり、内部に水が満た
されている。試験体1は水の中に全没されており、超音
波探傷の分野で用いられる技術用語であるところの、い
わゆる全没水浸法が適用されている。3は、超音波探触
子であり、水を介して試験体1中に超音波パルスを送信
するとともに、試験体1中を伝搬してきた超音波エコー
を受信する役割を果たす。このように、1個の超音波探
触子3を、超音波の送信と受信とに兼用して用いる方法
は、一探触子法と呼ばれている。あるいは、略して、一
探法とも呼称される。5は送受信装置であり、超音波探
触子3に結線されている。6はプロッターであり、7は
スペクトラムアナライザである。11は超音波探触子3
の走査装置である。
【0005】次に動作について説明する。送受信装置5
からの電気信号によって超音波探触子3が駆動され、超
音波探触子3から水を介して試験体1内に超音波パルス
が送信される。超音波探触子3の真下にきずが存在する
場合、超音波探触子3から送信された超音波パルスは、
きずによって反射された後、超音波探触子3によって、
超音波エコー信号として受信され、送受信装置5に伝達
される。きずからの超音波エコー信号の周波数成分が、
送受信装置5に結線されたスペクトルアナライザ7によ
って測定される。
【0006】特開平2−167465号公報において
は、きずが平面状の場合には、きずからの超音波エコー
信号の周波数成分は、送信した超音波とほぼ同一の周波
数成分形状となり、また、クラック状のきずの場合に
は、高周波数成分が小さい形状となり、さらに、空孔の
ような球状のきずの場合には、中心周波数以外の低周波
数及び高周波数側にもピークを有する形状となると記述
されている。これを基に、きずが、平面状か、クラック
状か、あるいは、空孔状かを判定しようとしている。
【0007】また、従来のこの種の別の超音波探傷装置
及び超音波探傷方法としては、上述したもの以外に、特
開昭57−8445号公報に開示されたものもある。
【0008】特開昭57−8445号公報では、超音波
エコー信号の周波数スペクトルにおける最大スペクトル
密度、中心周波数、極大値間の周波数間隔の平均値、な
らびに、極大値間の周波数間隔の標準偏差を求め、これ
らのデータに基づいて、反射体が、試験体形状の境界
か、または、きずか、または、溶接部境界かを識別しよ
うとしている。
【0009】また、超音波を使って非破壊で検査すると
いう意味で、超音波探傷装置及び超音波探傷方法と同じ
分野に属する従来の装置ならびに方法として、2つの材
料間の接着部の接着状態の良否を、接着部からの反射エ
コーの周波数スペクトルに基づいて検査しようとするも
のが、特開昭61−254850号公報や、特開平2−
1570764号公報に開示されている。
【0010】さらに、超音波を使って媒質内の異質物体
を探知する装置及び方法も、超音波探傷装置及び超音波
探傷方法と広い意味では同じ分野に属するものと言え
る。異質物体を探知する装置及び方法で、周波数スペク
トルを利用したものとして、特開平1−216291号
公報に開示されたものが知られている。特開平1−21
6291号公報においては、超音波エコー信号の周波数
スペクトルのピーク周波数、直流成分比、および半値幅
を算出して、これらのデータに基づいて、異質物体を検
出あるいは識別しようとしている。特に、異質物体とし
て空孔や水孔が存在する場合の孔径の違いを判定してし
ようとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、反射エ
コー信号の周波数スペクトルを求め、この周波数スペク
トルの差異から、きずが、平面状か、クラック状か、あ
るいは、空孔状かを判定しようとするものや、反射体
が、試験体形状の境界か、または、きずか、または、溶
接部境界かを識別しようとするものや、接着部の接着状
態の良否を判定しようとするものや、異質物体として空
孔や水孔が存在する場合の孔径の違いを判定してしよう
とするものが知られている。従って、上記従来例を用い
てきずの有無、位置を検出し、その周辺を隈無く走査し
てきずを図形化し、きずの方向を識別することは可能で
ある。しかしながら、これでは作業量が多く時間もかか
り効率が悪いという問題点がある。
【0012】鋼材の圧延などの分野では検出対象となる
試験体に発生するきずの形状が直線状にのびたものにな
ることが多いことが知られており、このようなきずの有
無、位置を検出し、さらに、きずの方向を識別すること
が要求されている。これに対して、本願発明は、きずの
性状の中でも、特に、きずの延在方向(別の表現をすれ
ば、きずの向き)をも簡便な方法で精度良く識別できる
超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる超音波探傷方法は、試験体の被探傷範囲の表面を走
査し、所定の走査位置で試験体内に超音波パルスを送信
して試験体内からの超音波エコー信号を受信し、上記超
音波エコー信号の情報から上記所定の走査位置での試験
体内のきずの有無を識別し、きず有りと識別した場合に
は、その走査位置を中心とする試験体の表面の所定の円
周上の半周以上を走査し、複数の所定の走査角度位置そ
れぞれで上記走査位置から試験体内に送信した超音波パ
ルスの試験体内からの超音波エコー信号を受信し、上記
複数の所定の走査角度位置それぞれで受信した超音波エ
コー信号の周波数スペクトル分布を求め、上記周波数ス
ペクトル分布それぞれにおける予め規定した周波数帯域
での規定した閾値以下のリップルの谷の数が最多となる
周波数スペクトル分布が得られた上記走査角度位置と上
記中心とした走査位置とを結ぶ方向に直交する方向をき
ずの延在方向と識別することを特徴とするものである。
【0014】この発明の請求項2に係わる超音波探傷方
法は、試験体の被探傷範囲の表面を走査し、所定の走査
位置で試験体内に超音波パルスを送信して試験体内から
の超音波エコー信号を受信し、上記超音波エコー信号の
情報から上記所定の走査位置での試験体内のきずの有無
を識別し、きず有りと識別した場合には、その走査位置
を中心とする試験体の表面の所定の円周上の半周以上を
走査し、複数の所定の走査角度位置それぞれで上記走査
位置から試験体内に送信した超音波パルスの試験体内か
らの超音波エコー信号を受信し、上記複数の所定の走査
角度位置それぞれで受信した超音波エコー信号の周波数
スペクトル分布を求め、上記周波数スペクトル分布それ
ぞれにおける予め規定した周波数帯域での規定した閾値
以上のリップルの山の数が最多となる周波数スペクトル
分布が得られた上記走査角度位置と上記中心とした走査
位置とを結ぶ方向に直交する方向をきずの延在方向と識
別することを特徴とするものである。
【0015】この発明の請求項3に係わる超音波探傷方
法は、試験体の被探傷範囲の表面を走査し、所定の走査
位置で試験体内に超音波パルスを送信して試験体内から
の超音波エコー信号を受信し、上記超音波エコー信号の
情報から上記所定の走査位置での試験体内のきずの有無
を識別し、きず有りと識別した場合には、その走査位置
を中心とする試験体の表面の所定の円周上の半周以上を
走査し、複数の所定の走査角度位置それぞれで上記走査
位置から試験体内に送信した超音波パルスの試験体内か
らの超音波エコー信号を受信し、上記複数の所定の走査
角度位置それぞれで受信した超音波エコー信号の周波数
スペクトル分布を求め、上記周波数スペクトル分布それ
ぞれにおける予め規定した周波数帯域での規定した閾値
以下のリップルの谷が生じた周波数間隔の平均値が最小
となる周波数スペクトル分布が得られた上記走査角度位
置と上記中心とした走査位置とを結ぶ方向に直交する方
向をきずの延在方向と識別することを特徴とするもので
ある。
【0016】この発明の請求項4に係わる超音波探傷方
法は、試験体の被探傷範囲の表面を走査し、所定の走査
位置で試験体内に超音波パルスを送信して試験体内から
の超音波エコー信号を受信し、上記超音波エコー信号の
情報から上記所定の走査位置での試験体内のきずの有無
を識別し、きず有りと識別した場合には、その走査位置
を中心とする試験体の表面の所定の円周上の半周以上を
走査し、複数の所定の走査角度位置それぞれで上記走査
位置から試験体内に送信した超音波パルスの試験体内か
らの超音波エコー信号を受信し、上記複数の所定の走査
角度位置それぞれで受信した超音波エコー信号の周波数
スペクトル分布を求め、上記周波数スペクトル分布それ
ぞれにおける予め規定した周波数帯域での規定した閾値
以上のリップルの山が生じた周波数間隔の平均値が最小
となる周波数スペクトル分布が得られた上記走査角度位
置と上記中心とした走査位置とを結ぶ方向に直交する方
向をきずの延在方向と識別することを特徴とするもので
ある。
【0017】この発明の請求項5に係わる超音波探傷装
置は、試験体内への超音波パルスの送信用または試験体
内からの超音波エコー信号の受信用の第1の超音波探触
子と、試験体内からの超音波エコー信号の受信用の第2
の超音波探触子と、上記第1の超音波探触子を一探触子
法で使用する状態と上記第1の超音波探触子と第2の超
音波探触子を二探触子法で使用する状態を切り替えるス
イッチと、上記第1と第2の超音波探触子の走査手段
と、上記第1と第2の超音波探触子の位置検出手段と、
上記第1の超音波探触子に接続された超音波パルスの送
信手段と、上記スイッチにより上記第1の超音波探触子
または上記第2の超音波探触子に接続される超音波エコ
ー信号の受信手段と、上記受信手段からの超音波エコー
信号の処理を行い、きずの識別情報を出力する識別処理
手段と、上記スイッチの上記一探触子法と二探触子法で
の使用状態を切り替え、請求項1〜4のいずれか1項に
記載の超音波探傷方法を実施させる制御をする制御手段
とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】この発明の請求項6に係わる超音波探傷装
置は、超音波遅延材を介して試験体内への超音波パルス
の送信または試験体内からの超音波エコー信号の受信を
する第1の超音波振動子と、超音波遅延材を介して試験
体内からの超音波エコー信号の受信をする第2の超音波
振動子とを音響隔離材で遮蔽分離して有する超音波探触
子と、上記第1の超音波振動子を一探触子法で使用する
状態と上記第1の超音波振動子と第2の超音波振動子を
二探触子法で使用する状態を切り替えるスイッチと、上
記超音波探触子の走査手段と、上記超音波探触子または
第1の超音波振動子および第2の超音波振動子の位置検
出手段と、上記第1の超音波振動子に接続された超音波
パルスの送信手段と、上記スイッチにより上記第1の超
音波振動子または上記第2の超音波振動子に接続される
超音波エコー信号の受信手段と、上記受信手段からの超
音波エコー信号の処理を行い、きずの識別情報を出力す
る識別処理手段と、上記スイッチの上記一探触子法と二
探触子法での使用状態を切り替え、請求項1〜4のいず
れか1項に記載の超音波探傷方法を実施させる制御をす
る制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は実施の形態
1に係わり、この発明の超音波探傷方法の実施のための
超音波探傷装置を示す構成説明図である。なお、この実
施の形態1における超音波探傷装置の動作の説明におい
て、この発明の超音波探傷方法についても説明する。図
1において、1は試験体、1aは試験体1の表面、4は
試験体1内に存在するきずを示すものである。超音波探
傷装置は、超音波探触子3a及び3bと、送受信装置5
と、超音波探触子3a及び3bの走査機構部9と、超音
波探触子3a及び3bの位置検出センサ10を備えてい
る。
【0020】図1において、超音波探触子3a及び3b
は、試験体1の表面1a上に載置されている。超音波探
触子3aは、超音波パルスの送信用並びに受信用として
用いる(いわゆる一探触子法)とともに、送信専用とし
ても用いる。超音波探触子3aを送信専用として用いる
場合には、超音波探触子3bを受信用として用いる。超
音波探触子3a及び3bを両方とも用いる場合は、いわ
ゆる二探触子法と呼ばれる。
【0021】なお、図1では、超音波探触子3a及び3
bを試験体1の表面1aに直接接触している場合、すな
わち、直接接触法で用いる場合を図示しているが、試験
体1に超音波を送受信できるものであれば良く、この目
的が達成できるならば、超音波探触子3a及び3bは試
験体1に直接接触していなくても構わない。すなわち、
局部水浸法、ギャップ水浸法、水ジェット水浸法、およ
び、全没水浸法のいずれかで使用しても構わない。
【0022】また、図1において、送受信装置5は、送
信部51と、受信部52と、信号処理部53と、表示部
54と、位置検出部55と、制御部56、切替スイッチ
57とを備える。切替スイッチ57は、一探触子法と二
探触子法との間の切替を行うスイッチである。
【0023】また、図1において、超音波探触子3aは
送信部51に接続されている。一探触子法で探傷試験を
行う場合には、切替スイッチ57によって、超音波探触
子3aは、受信部52にも接続される。このとき、超音
波探触子3bは送信部51、受信部52とは切り放され
て、探傷試験には使用されない。一方、二探触子法で試
験を行う場合には、切替スイッチ57によって、超音波
探触子3aは受信部52とは切り放され、超音波探触子
3bが受信部52に接続される。
【0024】受信部52は信号処理部53に接続されて
いる。信号処理部53は表示部54に接続されている。
【0025】また、図1において、位置検出センサ10
は位置検出部55に接続されている。位置検出部55は
信号処理部53に接続されている。位置検出センサ10
によって検出された超音波探触子3a及び3bの空間的
な位置の情報が位置検出部55を介して信号処理部53
に伝達される。なお、一探触子法で探傷試験する場合に
は、超音波探触子3bの位置の情報は不要であり、位置
検出する必要はない。
【0026】また、図1において、制御部56は、送信
部51、受信部52、信号処理部53、表示部54、位
置検出部55、切替スイッチ57、並びに走査機構部
9、位置検出センサ10に接続されている。
【0027】また、信号処理部53はメモリ等を有し、
演算・算出された種々の結果並びに信号処理部53に入
力された入力信号が適宜記憶される。
【0028】また、信号処理部53からは、処理状況を
示す信号等が適宜、制御部56に入力され、制御部56
は、その入力信号に基づいて、送信部51、受信部5
2、信号処理部53、表示部54、位置検出部55、切
替スイッチ57、走査機構部9、及び、位置検出センサ
10に対し制御信号を出力してそれらの制御を司る。
【0029】次に、図1に示した超音波探傷装置の動作
について説明する。
【0030】まず、一探触子法によって探傷試験をする
ときの動作を説明する。切替スイッチ57が一探触子法
によって探傷試験をするように制御部56からの制御信
号によって設定される。送信部51で発生される電気的
パルスによって超音波探触子3aが駆動され、超音波探
触子3aから試験体1内へ超音波パルスが送信される。
試験体1中を伝搬し、きず4によって反射、散乱された
超音波エコーが超音波探触子3aによって超音波エコー
信号として受信される。受信された超音波エコー信号は
受信部52で増幅、フィルタリング、信号のアナログ・
デジタル変換などの処理を施された後、信号処理部53
へ伝達される。
【0031】信号処理部53において、超音波エコー信
号の振幅ピーク値が、予め規定された閾値と比較され
る。なお、この閾値は試験体の材質や識別したいきずの
程度等の諸条件を勘案して与えられる。超音波エコー信
号の振幅ピーク値が、上記閾値より小さい場合には、超
音波探触子3aの下部にはきず4は存在しないものと判
定する。信号処理部53からは、この判定結果と超音波
探触子3aの位置情報を表示部54に伝達する。なお、
表示部54に伝達する情報は、上記以外に超音波エコー
信号の振幅ピーク値や、超音波エコー信号そのものをも
加えても良い。また、表示部54では、これらの情報を
基に、いわゆるAスコープ画像を表示させるようにして
も良い。
【0032】信号処理部53において、超音波探触子3
aの下部にはきず4は存在しないものと判定された場合
には、走査機構部9によって、超音波探触子3aを予め
規定された所定の方向へ所定の距離だけ移動させ、移動
した後の超音波探触子3aの位置において、上述した一
探触子法による探傷試験が続行され、きず4の存在の有
無の判定が上述した手順にしたがって続行される。
【0033】一方、信号処理部53において、超音波エ
コー信号の振幅ピーク値が、上記閾値を越えた場合に
は、超音波探触子3aの下部にきず4が存在するものと
判定する。この判定結果を受けて、制御部56からの制
御信号によって、切替スイッチ57が二探触子法での探
傷試験をするように切替られる。超音波探触子3aは、
固定したまま、超音波探触子3bが、図2に示すよう
に、超音波探触子3aの廻りに、超音波探触子3aと所
定の予め規定された距離を保って、かつ、所定の予め規
定された回転角度間隔で、逐次、回転走査される。この
回転走査は走査機構部9によって実行される。なお、上
記距離および回転角度間隔などは事前に実験等で得られ
た情報等を勘案して設定される。超音波探触子3bを逐
次、回転させて、逐次、超音波探触子3bで受信される
超音波エコー信号が信号処理部53へ入力される。ま
た、超音波探触子3bの位置の情報も、位置検出センサ
10によって逐次検出され、位置検出部55を介して信
号処理部53に入力される。このようにして、超音波探
触子3bの位置と、その位置における超音波エコー信号
とが対応づけられて信号処理部53へ入力される。
【0034】信号処理部53において、超音波探触子3
bで逐次受信された超音波エコー信号の周波数スペクト
ル分布を演算により求める。このようにして得られる周
波数スペクトル分布の個数は、予め決められた回転角度
の範囲を上記の回転角度間隔で割り算した値に1を加え
た数となる。例えば、360度の回転角度にわたって、
10度の回転角度間隔で逐次回転走査した場合には、3
7個のデータとなる。ここで、本願発明に係わる超音波
探傷方法及び超音波探傷装置においては、きず4の方向
を識別するに際して、後述する手法により、上記の回転
角度の範囲は180度あれば識別可能で、このように回
転角度の範囲を180度に規定すれば、探傷試験にかか
る時間を更に節約できる。
【0035】さて、上記の周波数スペクトル分布の複数
個のデータ情報に基づいて、信号処理部53において、
きず4の方向を識別する。このために実行される信号処
理については後述することとする。この信号処理が完了
してきず4の方向の識別が完了したら、次のステップと
して、切替スイッチ57が一探触子法で探傷試験するよ
うに切替られる。そして、超音波探触子3aを次の場所
に、走査機構部9によって移動し、上記同様に探傷試験
を行なう。このような繰り返しを試験体の所定の範囲に
ついて行なう。
【0036】なお、上記信号処理によりきず4の方向の
識別をした場合には、結果を表示部54で表示する。表
示部54へ伝達する情報としては、後述するように超音
波探触子3aと3bの位置から割り出したきず4の方向
と、超音波探触子3aの位置の情報だけでも良い。ある
いは、超音波探触子3aの位置の情報、超音波探触子3
bの位置の情報、超音波エコー信号の情報、及び周波数
スペクトルの情報をセットにした情報でも良い。表示部
54では、超音波エコー信号はAスコープ表示しても良
い。超音波探触子3bの位置の情報、超音波エコー信号
の情報、及び周波数スペクトルの情報は、超音波探触子
3bを逐次回転させているので、それぞれの回転位置に
対応した複数個のデータセットになる。
【0037】また、上記説明では、きず4の位置に関し
ては、その水平方向の位置、すなわち、試験体1の表面
1aに投影した面内における位置の検出について説明し
たが、試験体1の表面1aからの深さ方向、すなわち、
垂直方向の位置については、測定用超音波としてパルス
を用いているので、従来と同様に超音波エコー信号の受
信時間から位置検出できることは言うまでもない。
【0038】以上の一連の操作を、試験体の所定の範囲
にわたってすることにより、きずの存在の有無の検出、
きずが存在する場合はその位置の検出、さらに、きずの
方向の識別をすることができる。
【0039】次に、信号処理部53におけるきず4の方
向の識別のための信号処理方法について説明する。ま
ず、きずの方向とこのきずからの超音波エコー信号の周
波数スペクトル分布との間の関係について、実験データ
を参照しながら説明する。
【0040】図3に実験状況の説明図を示す。試験体1
は鋼材からなる試験体であり、図3(a)は上面図、図
3(b)は側面図である。8はこの試験体1の内部に設
けた横穴であり、図1におけるきず4に相当し、方向の
識別対象となるきずを示す。横穴8の直径は4mmであ
り、試験体1の表面1aから深さ40mmのところに設
けてある。3a及び3bは超音波探触子であり、二探触
子法で使用している。超音波探触子3aは、きずである
横穴8の位置を検出し横穴8の真上に載置された状態で
ある。超音波探触子3bは、試験体1の表面において超
音波探触子3aを中心として回転走査するもので、場所
を何カ所か移動させて載置して実験した。図3(a)に
おいては、超音波探触子3bの載置場所の代表的な2カ
所の場所を示している。すなわち、超音波探触子3aに
対して横穴8の向きに一致した方向の位置(図中のx軸
方向であり、x位置と呼ぶ)と横穴8の向きに直交する
方向の位置(図中のy軸方向であり、y位置と呼ぶ)で
ある。なお、ここでは超音波探触子3a及び3bとして
は、振動子直径が10mmで、周波数帯が2MHzの広
帯域垂直探触子を用いた場合の例を示す。なお、超音波
探傷では試験体への超音波の進入を考慮して周波数帯が
2MHz程度の低い周波数帯を用いる。
【0041】まず、超音波探触子3bを、x位置に載置
した実験で得られた超音波エコー信号を示す。図4
(a)は、超音波探触子3aと3bとの中心間距離を1
5mmとした場合の実験で得られた超音波エコー信号で
あり、図4(b)は、図4(a)に示した超音波エコー
信号の周波数スペクトル分布を演算によって求めたもの
である。
【0042】また、図5(a)及び(b)は、それぞ
れ、超音波探触子3aと3bとの中心間距離を25mm
とした場合の実験で得られた超音波エコー信号及びその
周波数スペクトル分布である。
【0043】さらに、図6(a)及び(b)は、それぞ
れ、超音波探触子3aと3bとの中心間距離を35mm
とした場合の実験で得られた超音波エコー信号及びその
周波数スペクトル分布である。
【0044】次に、超音波探触子3bを、y位置に載置
した実験で得られた超音波エコー信号を示す。図7
(a)は、それぞれ、超音波探触子3aと3bとの中心
間距離を15mmとした場合の実験で得られた超音波エ
コー信号であり、図7(b)は、図7(a)に示した超
音波エコー信号の周波数スペクトル分布を演算によって
求めたものである。
【0045】また、図8(a)及び(b)は、それぞ
れ、超音波探触子3aと3bとの中心間距離を25mm
とした場合の実験で得られた超音波エコー信号及びその
周波数スペクトル分布である。
【0046】さらに、図9(a)及び(b)は、それぞ
れ、超音波探触子3aと3bとの中心間距離を35mm
とした場合の実験で得られた超音波エコー信号及びその
周波数スペクトル分布である。
【0047】上記のように、実験で得られた超音波エコ
ー信号からその周波数スペクトル分布を求めて解析する
ことにより、超音波探触子3aと3bとの中心間距離が
同じ図4(b)と図7(b)を比較し、同様に、図5
(b)と図8(b)を比較し、また、図6(b)と図9
(b)を比較すると、超音波探触子3aと3bとを、x
軸方向に沿って載置した場合と、y軸方向に沿って載置
した場合とでは、中心間距離が同じでも、両者の周波数
スペクトル分布の間に顕著な差異があることが分かる。
すなわち、y位置に載置した場合には、横穴8の方向に
直交する方向に沿って載置した場合に相当するが、この
場合には、周波数スペクトル分布において、ほぼ一定周
期の周期的なリップルが存在しており、x位置に載置し
た場合には、このようなほぼ周期的なリップルの存在は
認められないということが分かる。
【0048】なお、上記y位置のデータにみられる図7
(b)、図8(b)及び図9(b)におけるリップルの
谷が生じている周波数は、図10に示す上記y位置の状
態において、超音波の試験体1内の伝搬速度をvとし、
横穴8の位置と超音波探触子3bのエッジとの間の最短
距離及び最遠距離r1とr2との差を△r(=r2−r
1)、nを1、3、5、・・・の奇数として、nv/
(2△r)により計算で求めた周波数にほぼ一致するも
のであることが分かった。このことから、上記周期的な
リップルの存在とy位置(y軸方向)との関連が高いと
見られ、y位置の特定に利用可能と考えられる。
【0049】ここで、横穴8は特開平2−167465
号公報に記載されている空孔状のきずに相当するものと
予測して、上記公報に記載の手法を参照することにより
本願発明のきずの方向の識別への適用が可能かを検証し
た。超音波探触子3aを図3(a)に示した位置に載置
して、超音波探触子3aだけを用いて一探触子法で超音
波エコー信号を実験で取得し、その周波数スペクトル分
布の形状を調査してみたが、我々の実験で得られた周波
数スペクトルの形状は、特開平2−167465号公報
に記載されているような、中心周波数以外の低周波数側
及び高周波数側にもピークを有するような形状にはなら
なかった。これは、試験体1の材質が互いに異なるため
超音波の伝搬特性が異なることや、特開平2−1674
65号公報では50MHzの周波数帯の超音波を使用し
ているのに対して、上記の実験では2MHzの周波数帯
の超音波を使用していることなどの差異によって生じた
ものと推定される。2MHzの周波数帯の超音波を使用
する理由は上記の通りであるが、特開平2−16746
5号公報に記載の手法ではきずの方向の識別は不可能と
思われる。
【0050】以上の説明に基づき、この実施の形態の超
音波探傷装置においては、次のような本願発明に係わる
超音波探傷方法による信号処理を行って、きずの方向を
識別する。
【0051】信号処理部53において、使用する周波数
帯域を予め規定する。さらに、使用する閾値を予め規定
する。なお、この周波数帯域や閾値は試験体の材質や識
別したいきずの程度等の諸条件を勘案して与えられる。
超音波探触子3bの各位置について求めた周波数スペク
トル分布において、上記周波数帯域における上記閾値以
下のリップルの谷の個数を求める。この個数が最も多く
なる周波数スペクトル分布に対応する超音波探触子3b
の位置と、超音波探触子3aとを直線で結ぶ方向が上記
y軸方向で、これに直交する方向が上記x軸方向で、き
ずの方向であると識別する。この信号処理を、以下、第
1の信号処理方法と呼ぶ。
【0052】信号処理部53における信号処理として他
の信号処理では、周波数スペクトル分布において、上記
周波数帯域における上記閾値を越えるリップルの山の個
数を求める。この個数が最も多くなる周波数スペクトル
分布に対応する超音波探触子3bの位置と、超音波探触
子3aとを直線で結ぶ方向に直交する方向がきずの方向
と識別する。この信号処理を、以下、第2の信号処理方
法と呼ぶ。
【0053】信号処理部53における信号処理としてま
た他の信号処理では、周波数スペクトル分布において、
上記周波数帯域における上記閾値以下のリップルの谷が
生じている周波数を求める。この周波数の間隔の平均値
を求め、この平均値が最も小さくなる周波数スペクトル
分布に対応する超音波探触子3bの位置と、超音波探触
子3aとを直線で結ぶ方向に直交する方向がきずの方向
と識別する。この信号処理を、以下、第3の信号処理方
法と呼ぶ。
【0054】信号処理部53における信号処理として更
にまた他の信号処理では、周波数スペクトル分布におい
て、上記周波数帯域における上記閾値を越えるリップル
の山が生じている周波数を求める。この周波数の間隔の
平均値を求め、この平均値が最も小さくなる周波数スペ
クトル分布に対応する超音波探触子3bの位置と、超音
波探触子3aとを直線で結ぶ方向に直交する方向がきず
の方向と識別する。この信号処理を、以下、第4の信号
処理方法と呼ぶ。
【0055】実施の形態1に係わる超音波探傷装置で
は、制御部56による制御により切替スイッチ57の一
探触子法と二探触子法での使用状態を切り替えて超音波
探触子3aと超音波探触子3bの所定の走査による超音
波探傷を実施し、以上説明した第1〜第4の信号処理方
法のいずれかを実行させることにより、きずの方向を識
別することができる。以上のように、実施の形態1に係
わる超音波探傷装置では、きずの存在の有無の検出、き
ずが存在する場合はその位置の検出、さらに、きずの延
在方向を簡便な方法で精度良く識別することができる。
【0056】なお、上記実施の形態1において、走査機
構部9は、超音波探触子3aのための走査機構部と、超
音波探触子3bのための走査機能部とに独立してそれぞ
れ設けても構わない。位置検出センサ10についても同
様に、超音波探触子3aのためのものと、超音波探触子
3bのためのものとに独立してそれぞれ設けても構わな
い。
【0057】また、走査機構部9は、超音波探触子3a
のための専用のものとし、超音波探触子3bは手動で走
査しても構わない。手動で走査すれば、機械的走査の機
構を省略でき、装置を簡略化できる。また、手動の場
合、超音波探触子3aの廻りに超音波探触子3bを回転
走査させるだけでなく、超音波探触子3bを超音波探触
子3aに近づけたり、超音波探触子3aから遠ざけたり
する走査を自由に行える。この走査に追随して、そのつ
ど、超音波探触子3bによって受信される超音波エコー
信号の周波数スペクトル分布を求め、その周波数スペク
トル分布に上記の第1から第4の信号処理方法のいずれ
かによって求まるパラメータ、すなわち、上述したリッ
プルの谷または山の個数、あるいは、上述した周波数間
隔の平均値などのパラメータを表示させながら、超音波
探触子3bを人が判断しながら走査して、上述した手順
にしたがってきずの方向を識別できるので、より精度や
確度の高い識別を行なえる効果がある。
【0058】実施の形態2.図11はこの発明の実施の
形態2に係わる超音波探傷装置の超音波探触子の構成を
説明するための断面図である。図11において、超音波
探触子3は、超音波探触子3の個数としては1個である
が、送信用の超音波振動子31aと受信用の超音波振動
子31bとからなっており、二探触子法で使用するもの
である。32aと32bとは超音波の遅延材で、アクリ
ル樹脂などである。33は音響隔離材である。この超音
波探触子3は、試験体1の表面に対して若干斜めからの
超音波の入出力となる垂直探傷法で良く使用されるもの
である。
【0059】実施の形態2では、実施の形態1で用いた
超音波探触子3aの代りに、超音波振動子31aを、超
音波探触子3bの代りに超音波振動子31bを用いる。
位置検出センサ10、及び、走査機構部9は、図11に
示した1個の超音波探触子3のための専用のものとな
る。なお、その他の構成は実施の形態1の超音波探傷装
置と同様であり、切替スイッチ57を二探触子法で使用
する側にセットして使用する。
【0060】次に動作について説明する。超音波振動子
31aから超音波パルスを送信し、超音波振動子31b
によって受信された超音波エコー信号に基づいて、実施
の形態1と同様の操作を行ない、きずの存在の有無並び
にその位置を検出する。
【0061】また、きずが存在すると判定された場合に
は、その超音波探触子3の位置で、超音波探触子3全体
を逐次回転走査させる。これによって逐次、回転角度を
検出し、この回転角度と、逐次、受信した超音波エコー
信号を、信号処理部53に伝達する。ここで、超音波探
触子3を回転走査する際の回転軸としては、超音波探触
子3の中心軸や、超音波振動子31aの中心軸(図11
中の上下方向の垂直線)等を設定すれば良い。
【0062】その他の動作は、実施の形態1に係わる超
音波探傷装置と同様で、上記した本願発明に係わる超音
波探傷方法による第1〜第4の信号処理方法のいずれか
を実行することにより、きずの方向を識別することがで
きる。
【0063】以上のように、実施の形態2に係わる超音
波探傷装置では、きずの存在の有無の検出と、きずが存
在する場合はその位置の検出と、さらに、きずの方向を
識別することができる。
【0064】なお、実施の形態2に係わる超音波探傷装
置においても、実施の形態1の場合と同様に、超音波探
触子3は、局部水浸法、ギャップ水浸法、水ジェット水
浸法、および、全没水浸法でのいずれかで使用しても構
わない。
【0065】さらに、実施の形態1および2において
は、超音波探触子3a、3b、及び3を手動で走査して
も構わない。この場合には、走査機構部9を省略でき、
装置を簡略化できる。
【0066】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜4に記載の超
音波探傷方法によれば、きずの有無、位置を検出し、さ
らに、きずの性状の中でも、特に、形状が直線状にのび
たきずの延在方向を簡便な方法で精度良く識別できる効
果を奏する。
【0067】また、請求項5、6に記載の超音波探傷装
置によれば、きずの有無、位置を検出し、さらに、きず
の性状の中でも、特に、形状が直線状にのびたきずの延
在方向を簡便な方法で精度良く識別できる効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による超音波探傷装
置の構成を示す構成説明図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの有無、きずの位置、およびきずの方向の判別方
法を説明するための説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの方向の識別方法を説明するための実験状況の説
明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの方向の識別方法を説明するための実験で得られ
た超音波エコー信号及びその周波数スペクトル分布を示
す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの方向の識別方法を説明するための実験で得られ
た超音波エコー信号及びその周波数スペクトル分布を示
す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの方向の識別方法を説明するための実験で得られ
た超音波エコー信号及びその周波数スペクトル分布を示
す図である。
【図7】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの方向の識別方法を説明するための実験で得られ
た超音波エコー信号及びその周波数スペクトル分布を示
す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの方向の識別方法を説明するための実験で得られ
た超音波エコー信号及びその周波数スペクトル分布を示
す図である。
【図9】 この発明の実施の形態1における、試験体内
のきずの方向の識別方法を説明するための実験で得られ
た超音波エコー信号及びその周波数スペクトル分布を示
す図である。
【図10】 この発明の実施の形態1における、試験体
内のきずの方向の識別方法を説明するための実験状況の
y位置の状態の説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態2における、超音波
探傷装置の超音波探触子の構成を説明するための断面図
である。
【図12】 従来例に係わる超音波探傷装置の構成を示
す構成説明図である。
【符号の説明】
1 試験体、1a 表面、2 水槽、3 超音波探触
子、3a 超音波探触子、3b 超音波探触子、4 き
ず、5 送受信装置、6 プロッター、7 スペクトラ
ムアナライザ、8 横穴、9 走査機構部、10 位置
検出センサ、11 走査装置、51 送信部、52 受
信部、53 信号処理部、54 表示部、55 位置検
出部、56 制御部、57 切替スイッチ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−44165(JP,A) 特開 平2−167465(JP,A) 特開 平1−216291(JP,A) 特開 昭59−17154(JP,A) 特開 昭62−156558(JP,A) 実開 昭60−53054(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験体の被探傷範囲の表面を走査し、所
    定の走査位置で試験体内に超音波パルスを送信して試験
    体内からの超音波エコー信号を受信し、上記超音波エコ
    ー信号の情報から上記所定の走査位置での試験体内のき
    ずの有無を識別し、きず有りと識別した場合には、その
    走査位置を中心とする試験体の表面の所定の円周上の半
    周以上を走査し、複数の所定の走査角度位置それぞれで
    上記走査位置から試験体内に送信した超音波パルスの試
    験体内からの超音波エコー信号を受信し、上記複数の所
    定の走査角度位置それぞれで受信した超音波エコー信号
    の周波数スペクトル分布を求め、上記周波数スペクトル
    分布それぞれにおける予め規定した周波数帯域での規定
    した閾値以下のリップルの谷の数が最多となる周波数ス
    ペクトル分布が得られた上記走査角度位置と上記中心と
    した走査位置とを結ぶ方向に直交する方向をきずの延在
    方向と識別することを特徴とする超音波探傷方法。
  2. 【請求項2】 試験体の被探傷範囲の表面を走査し、所
    定の走査位置で試験体内に超音波パルスを送信して試験
    体内からの超音波エコー信号を受信し、上記超音波エコ
    ー信号の情報から上記所定の走査位置での試験体内のき
    ずの有無を識別し、きず有りと識別した場合には、その
    走査位置を中心とする試験体の表面の所定の円周上の半
    周以上を走査し、複数の所定の走査角度位置それぞれで
    上記走査位置から試験体内に送信した超音波パルスの試
    験体内からの超音波エコー信号を受信し、上記複数の所
    定の走査角度位置それぞれで受信した超音波エコー信号
    の周波数スペクトル分布を求め、上記周波数スペクトル
    分布それぞれにおける予め規定した周波数帯域での規定
    した閾値以上のリップルの山の数が最多となる周波数ス
    ペクトル分布が得られた上記走査角度位置と上記中心と
    した走査位置とを結ぶ方向に直交する方向をきずの延在
    方向と識別することを特徴とする超音波探傷方法。
  3. 【請求項3】 試験体の被探傷範囲の表面を走査し、所
    定の走査位置で試験体内に超音波パルスを送信して試験
    体内からの超音波エコー信号を受信し、上記超音波エコ
    ー信号の情報から上記所定の走査位置での試験体内のき
    ずの有無を識別し、きず有りと識別した場合には、その
    走査位置を中心とする試験体の表面の所定の円周上の半
    周以上を走査し、複数の所定の走査角度位置それぞれで
    上記走査位置から試験体内に送信した超音波パルスの試
    験体内からの超音波エコー信号を受信し、上記複数の所
    定の走査角度位置それぞれで受信した超音波エコー信号
    の周波数スペクトル分布を求め、上記周波数スペクトル
    分布それぞれにおける予め規定した周波数帯域での規定
    した閾値以下のリップルの谷が生じた周波数間隔の平均
    値が最小となる周波数スペクトル分布が得られた上記走
    査角度位置と上記中心とした走査位置とを結ぶ方向に直
    交する方向をきずの延在方向と識別することを特徴とす
    る超音波探傷方法。
  4. 【請求項4】 試験体の被探傷範囲の表面を走査し、所
    定の走査位置で試験体内に超音波パルスを送信して試験
    体内からの超音波エコー信号を受信し、上記超音波エコ
    ー信号の情報から上記所定の走査位置での試験体内のき
    ずの有無を識別し、きず有りと識別した場合には、その
    走査位置を中心とする試験体の表面の所定の円周上の半
    周以上を走査し、複数の所定の走査角度位置それぞれで
    上記走査位置から試験体内に送信した超音波パルスの試
    験体内からの超音波エコー信号を受信し、上記複数の所
    定の走査角度位置それぞれで受信した超音波エコー信号
    の周波数スペクトル分布を求め、上記周波数スペクトル
    分布それぞれにおける予め規定した周波数帯域での規定
    した閾値以上のリップルの山が生じた周波数間隔の平均
    値が最小となる周波数スペクトル分布が得られた上記走
    査角度位置と上記中心とした走査位置とを結ぶ方向に直
    交する方向をきずの延在方向と識別することを特徴とす
    る超音波探傷方法。
  5. 【請求項5】 試験体内への超音波パルスの送信用また
    は試験体内からの超音波エコー信号の受信用の第1の超
    音波探触子と、試験体内からの超音波エコー信号の受信
    用の第2の超音波探触子と、上記第1の超音波探触子を
    一探触子法で使用する状態と上記第1の超音波探触子と
    第2の超音波探触子を二探触子法で使用する状態を切り
    替えるスイッチと、上記第1と第2の超音波探触子の走
    査手段と、上記第1と第2の超音波探触子の位置検出手
    段と、上記第1の超音波探触子に接続された超音波パル
    スの送信手段と、上記スイッチにより上記第1の超音波
    探触子または上記第2の超音波探触子に接続される超音
    波エコー信号の受信手段と、上記受信手段からの超音波
    エコー信号の処理を行い、きずの識別情報を出力する識
    別処理手段と、上記スイッチの上記一探触子法と二探触
    子法での使用状態を切り替え、請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の超音波探傷方法を実施させる制御をする制
    御手段とを備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
  6. 【請求項6】 超音波遅延材を介して試験体内への超音
    波パルスの送信または試験体内からの超音波エコー信号
    の受信をする第1の超音波振動子と、超音波遅延材を介
    して試験体内からの超音波エコー信号の受信をする第2
    の超音波振動子とを音響隔離材で遮蔽分離して有する超
    音波探触子と、上記第1の超音波振動子を一探触子法で
    使用する状態と上記第1の超音波振動子と第2の超音波
    振動子を二探触子法で使用する状態を切り替えるスイッ
    チと、上記超音波探触子の走査手段と、上記超音波探触
    子または第1の超音波振動子および第2の超音波振動子
    の位置検出手段と、上記第1の超音波振動子に接続され
    た超音波パルスの送信手段と、上記スイッチにより上記
    第1の超音波振動子または上記第2の超音波振動子に接
    続される超音波エコー信号の受信手段と、上記受信手段
    からの超音波エコー信号の処理を行い、きずの識別情報
    を出力する識別処理手段と、上記スイッチの上記一探触
    子法と二探触子法での使用状態を切り替え、請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の超音波探傷方法を実施させる
    制御をする制御手段とを備えたことを特徴とする超音波
    探傷装置。
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