JP3472488B2 - 電磁往復動式コンプレッサ - Google Patents

電磁往復動式コンプレッサ

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JP3472488B2
JP3472488B2 JP21561598A JP21561598A JP3472488B2 JP 3472488 B2 JP3472488 B2 JP 3472488B2 JP 21561598 A JP21561598 A JP 21561598A JP 21561598 A JP21561598 A JP 21561598A JP 3472488 B2 JP3472488 B2 JP 3472488B2
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compressor
piston
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政昭 田辺
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Nitto Kohki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁往復動式コン
プレッサに関し、特に、小型で、かつ、流体吐出量の大
きい電磁往復動式コンプレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】電磁往復動式コンプレッサは、アマチャ
ーを一体的に形成したピストンと、前記アマチャーの周
りに設けられた固定電磁石と、前記ピストンを一方向に
付勢するばねとからなる。動作時に、前記固定電磁石が
半波交流で励磁されると、前記ピストンは前記アマチャ
ーと電磁石との電磁作用により、前記ばねの圧縮方向に
偏倚される。そして、半波交流の消磁時に、ピストンは
前記ばねの反発作用によって前記偏倚方向とは逆方向に
押し戻され、元の位置に復帰する。こうしてピストンが
圧縮室内で往復動することにより、該圧縮室内に空気等
の流体が吸入され、そして吐出される。この形式のコン
プレッサでは、流体の吐出量は圧縮室の寸法とピストン
の往復動数で決定され、ピストンの往復動数は電磁石に
供給される半波交流の周波数で決定される。
【0003】上記形式のコンプレッサによって大きい吐
出量を得ようとする場合に、コンプレッサを複数台連結
することが考えられる。例えば特開昭61−20788
3号公報に記載された電磁往復動式コンプレッサでは、
複数のコンプレッサを直列または放射状に連結して一体
とし、該複数のコンプレッサの流体通路を並列に接続す
ることによって吐出量を増大させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記電磁往復動式コン
プレッサは次のような問題点を有していた。複数台のコ
ンプレッサを一体に連結することによって吐出量を増大
することはできるが、寸法が大きくなる。例えば、複数
台のコンプレッサを一体に組み込んだ大吐出量のコンプ
レッサを屋外用のブロワ等として使用することを想定し
た場合、防滴のためにハウジングを設ける必要がある。
このような場合に、特に、ハウジングをも含めた装置全
体が大型化して設置場所が制限されることから、小型化
の要請がある。また、複数台のコンプレッサ同士の電気
配線をするために接続コネクタを使用して配線をまとめ
る必要がある等、接続が複雑になるという問題点もあ
る。
【0005】さらに、コンプレッサから吐出される流体
の脈動が外部に伝達されないようにするため、コンプレ
ッサから吐出した流体を一旦蓄積するバッファ用のエア
ータンクを設ける。複数のコンプレッサを連結して大量
の流体を吐出するようにした場合、前記脈動は顕著にな
るため、これを抑制するために前記エアータンクを大容
量にする必要が生じ、さらに大型化の傾向が強くなる。
【0006】本発明は、上記問題点を解消し、複数の圧
縮部を有する小型・大吐出量の電磁往復動式コンプレッ
サを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するための本発明は、複数の圧縮部を有する電
磁往復動式コンプレッサにおいて、その往復動方向が他
の圧縮部におけるのと平行となるように設けられたピス
トンと、前記ピストンに設けられたアマチャーと、前記
アマチャーを挟んで配置されたフィールドコアと、前記
フィールドコアを励磁して前記アマチャーを吸引するた
めのコイルと、前記ピストンの往復動によって外部から
取り込んだ流体を圧縮して吐出する圧縮室と、前記圧縮
室の周りに設けられ、該圧縮室で圧縮された流体を吐出
するための吐出室と、前記各圧縮部の吐出室を一体的に
連絡する通路手段と、前記ピストンを前記アマチャーの
吸引方向と逆方向に付勢するばね手段とを前記各圧縮部
にそれぞれ設けるとともに、前記フィールドコアが、隣
接する圧縮部と境界部分を共用できるように、すべての
圧縮部に対応するものと一体的に形成されており、か
つ、前記複数のフィールドコアのうちの少なくとも1つ
が、他のものとは励磁方向が互いに逆方向になるように
前記コイルに交流電流の半波を供給する電源回路手段を
具備した点に特徴がある。
【0008】この特徴によれば、アマチャーとフィール
ドコアを励磁するコイルとの電磁作用によってピストン
は一方向に偏倚され、コイルの消磁時にはその逆方向に
ばね手段によって偏倚される。このピストンの動作によ
って圧縮室で流体が圧縮・吐出される。複数の圧縮部の
各ピストンは、互いに平行に配置されていて、交流の半
波が供給されたときにフィールドコアが励磁されてピス
トンは駆動される。前記電気回路手段は、複数フィール
ドコアのいくつかが、他と逆方向に励磁されるように交
流を供給するので、複数の圧縮部のいくつかのピストン
同士が互いに逆方向に偏倚する。したがって、すべての
ピストンが同時に同方向に偏倚するのと異なり、発生す
る振動が互いに相殺されて低減される。
【0009】また、フィールドコアは、隣接する圧縮部
同士でその境界部分を共用できる。さらに、吐出室は互
いに通路手段によって連絡されていて、吐出行程でない
圧縮部の吐出室は、吐出行程にある圧縮部の吐出室とし
て利用されるので、実質的に吐出室の容積が拡張された
ことになり、脈動が低減される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
一実施形態を詳細に説明する。図1は一実施形態に係る
電磁往復動式コンプレッサ(以下、単に「コンプレッ
サ」という)の断面図である。同図において、コンプレ
ッサ1は2つの圧縮部1A,1Bを有する2連形式に構
成されている。コンプレッサ1の外形はケーシング2と
該ケーシング2にかぶせられたヘッドカバー3とによっ
て規定されている。以下、ヘッドカバー3が設けられて
いる側を、説明の便宜上、コンプレッサ1の「前部」と
呼び、その反対側を「後部」と呼ぶ。また、2つの圧縮
部1A,1Bは互いに同様に構成されているので、同一
または同等部分は同符号をもって示し、特に区別をして
説明をする必要がある場合を除き、一方の圧縮部を参照
して構成および動作を説明する。
【0011】ケーシング2とヘッドカバー3との間には
環状のシール部材4,5が挟み込まれており、ヘッドカ
バー3とケーシング2とによって囲まれた密閉空間が形
成されている。ケーシング2の前部には円筒形のライナ
6で裏打ちされた前部シリンダ7が設けられていて、こ
の前部シリンダ7にはピストン8のヘッド9が摺動自在
に嵌挿されている。すなわち、ヘッドカバー3と、前部
シリンダ7およびピストン8のヘッド9とで囲まれた圧
縮室Cを形成している。
【0012】前記ケーシング2の後部には円筒形のライ
ナ10で裏打ちされた後部シリンダ11が、図示しない
支持部材によってケーシング2に支持されている。後部
シリンダ11には前記ピストン8のスカート12が摺動
自在に嵌挿されている。スカート12は筒状であり、そ
の内部には、一端が該スカート12の底部に当接され、
他端が座金13を介して後部シリンダ11の底部に当接
された圧縮コイルばね14が配されている。このばね1
4の反発作用によってピストン8はコンプレッサ1の前
部方向に弾力的に付勢されている。なお、座金13はば
ね14の反発力が円滑に作用するようにボール15で支
持されている。ピストン8のネックつまり中間部にはピ
ストン8の軸方向での動きが規制された状態でアマチャ
ー16が固定されている。
【0013】ケーシング2にはフィールドコア(以下、
単に「コア」という)17が設けられていて、このコア
17にはコイル18が巻回され、磁極が形成されてい
る。コア17は、その磁極が、アマチャー16を有する
前記ピストン8を取り囲むように、かつ前記コイル18
が後述の交流によって付勢されたときにアマチャー16
が磁極に吸引されるように配置される。図示のように、
2つの圧縮部1A,1Bに設けられたコア17は、それ
ぞれの圧縮部毎に分離して設けられているのではなく一
体的に構成されている。
【0014】ケーシング2の後部には流体(空気)を導
入するための吸入口19が設けられており、一方、前記
ピストン8のヘッド9には前記吸入口19から取り込ん
だ空気を圧縮室Cに導入するための貫通孔20が設けら
れている。貫通孔20には前部方向に開く弁21が設け
られている。
【0015】前部シリンダ7の外壁面と前記ヘッドカバ
ー3の内面とで囲まれた空間は吐出室22を形成してい
る。そして、圧縮室Cで圧縮された空気が吐出室22に
流入できるように、前部シリンダ7にも貫通孔(図8に
関して後述)が設けられている。この貫通孔には突起状
の弁保持部23で保持された弁24が設けられている。
ヘッドカバー3には貫通孔25が形成されていて、該貫
通孔25により,圧縮部1A,1Bの吐出室22,22
は連通されて一体の空間を形成している。
【0016】図2は、コイル18を励磁する電源回路の
結線図である。圧縮部1A,のコイル18a,18bと
圧縮部1Bのコイル18c,18dは、交流電源26に
並列に接続されている。そして、コイル18a,18b
間には整流器27aが、コイル18c,18d間には整
流器27bがそれぞれ接続されている。但し、整流器2
7a,27bは互いに極性が逆向きになるように接続さ
れている。このような結線により、圧縮部1A,1Bの
コイルにはそれぞれ交流電源26から交流が半波ずつ交
互に印加される。
【0017】上記構成において、動作時には、図示しな
いスイッチを投入すると、まず圧縮部1A,1Bのいず
れか一方のコイル18に給電される。ここでは、まず、
交流の一方の半波で圧縮部1A側が励磁されるものとす
る。コイル18に給電されると該コイル18が巻回され
ているコア17の部分つまり磁極が励磁され、該磁極に
アマチャー16が吸引される(図1の圧縮部1Aの状
態)。アマチャー16が磁極に吸引されると、ピストン
8はばね14を圧縮して後部方向に後退し、圧縮室Cは
拡張して圧力が低下する。その結果、弁21が開き、ケ
ーシング2で囲まれた空間の空気は貫通孔20を通じて
圧縮室Cに流入する。
【0018】前記圧縮部1A側が励磁されているときに
は、圧縮部1B側のコイル18には交流が印加されてい
ないので、該圧縮部1Bのピストン8はばね14によっ
て前部方向に付勢されている。つまり、このときには、
圧縮部1Bの圧縮室C内の空気は吐出室22に吐出され
ている。
【0019】交流電源26によって印加される交流の次
の半波(先とは極性が変わっている)は、圧縮部1Bの
コイル18に供給される。その結果、圧縮部1Bの磁極
は励磁される一方、圧縮部1Aの磁極は消磁される。そ
うすると、圧縮部1Aのピストン8はばね14で前部方
向に付勢され、圧縮室C内の空気は圧縮される。圧縮室
Cの空気圧が高まって弁24の開弁圧に達すると、圧縮
室C内の空気は吐出室22に吐出される。圧縮部1Aの
磁極が消磁されているときは、圧縮部1A側の磁極が励
磁され、その圧縮室C内に空気が導入される。
【0020】吐出室22内に吐出された空気は、吐出室
22を構成するヘッドカバー3に設けられる図示しない
吐出口から外部機器(ブロワ等)に排出されてそれぞれ
の用途に使用される。
【0021】こうして、圧縮部1A,1Bには交互に空
気が取り込まれて圧縮され、交互に吐出室22に吐出さ
れる。つまり、圧縮部1A,1Bの一方が空気の吐出行
程である間、他方は空気の圧縮行程である。ここで、圧
縮部1A,1Bの吐出室22,22は貫通口25によっ
て互いに連絡されているので、一方の吐出行程で吐出さ
れた空気は自己の吐出室22のみならず他方の圧縮部の
吐出室22にも流入できる。すなわち、単一のコンプレ
ッサと比較して、2倍の広さの吐出室に空気が吐出され
ることになる。このことは、圧縮部1A,1Bから吐出
される空気の脈動が、この拡大された吐出室22によっ
て外部に伝達されにくくなることを意味する。この作用
はさらに該コンプレッサの適用例の動作において後述す
る。
【0022】上記コンプレッサでは、従来装置と比較し
てコア17を軽量小型にすることができる。すなわち、
2つの圧縮部1A,1B用のコア17を一体的に形成し
たので、圧縮部1A,1Bそれぞれに分離してコアを設
けるのと比較して、コアのサイズを小さくすることがで
きる。図3(a)は2つの圧縮部毎に分離して形成した
コアの平面図、図3(b)は本実施形態に係るコンプレ
ッサのコアの平面図である。
【0023】図3から理解されるように、本実施形態の
コア17では2つの圧縮部1A,1Bの境界に対応する
部分17aは両者で共用できるので、この部分17aの
材料が節減され、重量やサイズを小さくできる。また、
圧縮部1A,1Bは両方が同時に電気的に付勢されるこ
とがないので、前記部分17aは1つの圧縮部の磁路が
形成できるだけの容量、つまりサイズがあればよいから
である。なお、このように隣接する圧縮部で共用できる
コアを形成できるのは、複数の圧縮部のピストンが並列
的に配列されているからであり、前記公報記載の従来装
置のように複数のコンプレッサを直列または放射状に連
結して一体としたのではコアを共用することはできな
い。
【0024】前記コア17の形状は、次のように変形す
ることができる。図4はコアの変形例を示す平面図であ
る。図4(a)は磁極の方向が図3(b)のものとは9
0°異なる2連のもの、図4(b)は圧縮部を3つ設け
た3連のもの、図4(c)は圧縮部を4つ設けた4連の
ものを示す図である。また、図4(d)は、圧縮部を1
列に配列するのではなく、2方向に配列した例を示すコ
アの平面図である。このように、多数の圧縮部を連結す
れば、それぞれの境界部分に対応するコア17の材料を
節減することができる。また、このように圧縮部の数は
必要に応じて増大または減少させることが可能である。
【0025】図5は、圧縮部を3つ有するコンプレッサ
100の断面図である。圧縮部が3つであっても、基本
的な構造や動作は図1に示したコンプレッサ1と同様で
あるので、説明は省略する。圧縮部が3つの場合にも、
前記交流電源26は3つの圧縮部に並列に接続される。
但し、一方の半波では3つの圧縮部のうち1つを付勢
し、他方の半波では残りの2つを付勢するように、整流
器27a,27bと同様の整流器を接続し、結線する。
図5の例では、圧縮部100A,100Cが一方の半波
で同時に付勢され、圧縮部100Bが他方の半波で付勢
されている。つまり、圧縮部100A,100Cと圧縮
部100Bとは互いに180°異なる方向にピストン8
が往復動する。
【0026】上述のように、複数の圧縮部を一体的に連
結して、互いに内蔵されるピストン8を180°異なる
方向に付勢しているので、ピストンの往復動によって起
こる振動が互いに相殺されて振動が抑制される。
【0027】吐出室が実質的に拡張されたので脈動が緩
和されることはすでに述べたが、さらに、複数の圧縮部
を交流の半波ずつ交互に付勢することによって、吐出量
の割りには脈動は小さい。このことを、図を参照して説
明する。図6は、交流電流と吐出量との関係を示す図で
ある。同図において、(i) はコンプレッサに入力される
交流波形、(ii)は単一の圧縮部を有する従来のコンプレ
ッサにおける吐出量、(iii) は2つの圧縮部を有する本
実施形態のコンプレッサにおける吐出量をそれぞれ示
す。圧縮室Cの弁24は磁極の励磁が開始された時点S
から時間Tの経過後、圧力が開弁圧に到達したときに開
弁し、圧縮空気が吐出される。
【0028】この図のように、従来のコンプレッサで
は、交流の周波数に応じた周期で大量の流体が吐出され
る。一方、本実施形態のコンプレッサでは、交流の周波
数に応じて、その半波毎に、つまり周波数の1/2の周
期で所望量の半分ずつの流体が吐出される。その結果、
本実施形態ではこの吐出量の関係と同様、吐出の脈動は
その振幅が小さく、周期は短いものとなる。
【0029】次に、上述のコンプレッサを使用した機器
としてのブロワについて説明する。図7は2つの圧縮部
を含むコンプレッサからなるブロワの側面断面図であ
り、図8は同ブロワの正面断面図である。両図におい
て、図1と同符号は同一または同等部分を示す。また、
図面の繁雑防止のためコンプレッサ1については要部の
みに符号を付した。なお、このブロワ30ではコンプレ
ッサ1の磁極が図中垂直方向の軸を有しており、図1の
コンプレッサ1とは磁極の軸方向が異なるが、基本的な
構成および作用は変わらない。ブロワ30はアッパケー
ス31およびボトムケース32、ならびにアッパケース
31の上に被せられたキャップ33からなるハウジング
を有する。2つの圧縮部を有するコンプレッサ1はこの
ハウジング内に収容されていて屋外での使用にも耐えら
れるようになっている。前記アッパケース31とキャッ
プ33との間にはフィルタ34が設けられている。
【0030】ボトムケース32には該ボトムケース32
の底部を貫通して支持された脚35が設けられている。
前記脚35の中間部はエアータンク36の張出部37と
係合して、エアータンク36をボトムケース32内に固
定している。さらに、脚35の頭部はエアータンク36
の上部に配置されるコンプレッサ1のケーシング2およ
びヘッドカバー3に係合してコンプレッサ1を所望位置
に固定している。アッパケース31とボトムケース32
との会合部には気密を維持するためのシール部材(パッ
キン)38が設けられている。エアータンク36および
コンプレッサ1を支持している脚35は、防振上の観点
からゴム等の弾性材料で製作されるのが好ましい。
【0031】ボトムケース32の側壁には、エアータン
ク36に蓄積された空気を外部の圧縮空気使用部に供給
するためのノズル39が設けられている。このノズル3
9内には外部からインナノズル40が嵌挿されていて、
該インナノズル40の先端はエアータンク36の側壁に
設けられた開口に嵌め込まれたブッシュ41に係合して
いる。ブッシュ41は中心部に弾力性に富む環状リブ4
1aが形成されていて、前記インナノズル40の周囲に
密着するように構成されているので、該ブッシュ41と
インナノズル40との気密が確保されている。
【0032】エアータンク36の上面にも開口が設けら
れていて、この開口にはブッシュ41と同様のブッシュ
42が嵌め込まれている。そして、コンプレッサ1のヘ
ッドカバー3から下方に突き出すように設けられている
吐出ノズル43の先端が前記ブッシュ42に係合する。
【0033】コンプレッサ1のシリンダ7には前記弁2
4で開閉される貫通孔24a,24bが形成されている
(図8)。この貫通孔24a,24bを通じて圧縮空気
が吐出室22に吐出される。
【0034】上記ブロワ30の組み立て時には、まず、
ボトムケース32に脚35を取り付け、さらにエアータ
ンク36をボトムケース32に設置して脚35に固定す
る。次に、インナノズル40をノズル39から内方に差
し込んで、先端をブッシュ41の中心部に嵌挿して適合
される。続いて、上方からコンプレッサ1を搭載して脚
35の頭部に固定する。このとき、前記吐出ノズル43
がブッシュ42の中心部に嵌挿して適合される。
【0035】エアータンク36とコンプレッサ1とが所
望位置に固定されたならばパッキン38を介してボトム
ケース32とアッパケース31とを組み付ける。最後
に、フィルタ34をアッパケース31上にセットしてキ
ャップ33を被せる。アッパケース31はボトムケース
32に止めネジ44で固定し、キャップ33は止めネジ
45でアッパケース31に固定する。なお、コイル18
に給電するためのケーブル46はボトムケース32の側
壁から引き出される。
【0036】このブロワ30の動作時は、コンプレッサ
1が始動すると、アッパケース31とキャップ33との
間から外気が取り込まれる。取り込まれた外気はフィル
タ34を上方から下方に向けて通過し、コンプレッサ1
の周囲に至る。そして、外気はコンプレッサ1に吸入さ
れて圧縮され、吐出ノズル43を通じてエアータンク3
6内に蓄積される。蓄積された圧縮空気は必要に応じて
ノズル39から必要な場所に供給される。コンプレッサ
1の動作によって生じる空気の脈動はエアータンク36
で吸収されて平滑化される。ここで、前記容積の大きい
吐出室22はこのエアータンク36と同様に脈動を吸収
するので、エアータンク36は、その分、容積を小さく
することができる。
【0037】このように、本実施形態のコンプレッサで
は、コア17による磁気回路を複数の圧縮部で共用して
効率化を図っており、かつ、ブロワとして適用する場合
等において、脈動を低減させるためのエアータンクの小
型化を図ることによって、全体としても小型化が容易と
なる。また、交流電源から供給される交流の全波を使用
できるので電力の効率的利用も可能であるし、全波を使
用して相対する方向に交互にピストンを往復動させられ
るので振動の低減を図ることもできる。
【0038】以上のようにして、本実施形態によれば、
大きい吐出量を得るための小型化されたコンプレッサを
実現できる。さらに、複数の圧縮部のうちいずれかを選
択的に付勢することができるようにコアに巻回されるコ
イルの結線中にスイッチを設けることにより、吐出量を
制御することもできる。例えば、図6において電源26
とコイル18dとをつなぐ線に吐出量制御のためのスイ
ッチSWを設けることができる。このスイッチSWが開
いているときは、このスイッチSWが閉じているときの
半分の吐出量に制限できる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜4の発明によれば、複数の圧縮部を設けているので
吐出量を増大できる。そして、吐出量の増大にかかわら
ず、フィールドコアの共用によって小型・軽量化を図る
ことができる。また、吐出室を実質的に大きくすること
かできるので、脈動を抑制することができる。したがっ
て、請求項3の発明のようにバッファタンクに圧縮流体
を吐出する場合に、該バッファタンクの容積を小さくす
ることができ、より一層小型化を図ることができる。さ
らに、請求項4の発明によれば、複数の圧縮部のピスト
ンのうちスイッチ手段によって接続されたもののみを付
勢して吐出量を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る2つの圧縮部を有す
るコンプレッサの断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るコンプレッサのコイ
ルを付勢するための電源回路の結線図である。
【図3】 フィールドコアの形状を示す平面図である。
【図4】 フィールドコアの変形例を示す平面図であ
る。
【図5】 3つの圧縮部を有するコンプレッサの断面図
である。
【図6】 圧縮流体吐出時の脈動の態様を示す模式図で
ある。
【図7】 2つの圧縮部を含むコンプレッサを適用した
ブロワの側面断面図である。
【図8】 2つの圧縮部を含むコンプレッサを適用した
ブロワの正面断面図である。
【符号の説明】
1…コンプレッサ、 2…ケーシング、 3…ヘッドカ
バー、 6…ライナ、7…前部シリンダ、 8…ピスト
ン、 9…ピストンヘッド、 14…圧縮コイルばね、
16…アマチャー、 17…フィールドコア、 18
…コイル、22…吐出室、 25…貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 35/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧縮部を有する電磁往復動式コン
    プレッサにおいて、前記各圧縮部が、 その往復動方向が他の圧縮部におけるのと平行となるよ
    うに設けられたピストンと、 前記ピストンに設けられたアマチャーと、 前記アマチャーを挟んで配置されたフィールドコアと、 前記フィールドコアを励磁して前記アマチャーを吸引す
    るためのコイルと、 前記ピストンの往復動によって外部から取り込んだ流体
    を圧縮して吐出する圧縮室と、 前記圧縮室の周りに設けられ、該圧縮室で圧縮された流
    体を吐出するための吐出室と、 前記各圧縮部の吐出室を一体的に連絡する通路手段と、 前記ピストンを前記アマチャーの吸引方向と逆方向に付
    勢するばね手段とをそれぞれ具備するとともに、 前記フィールドコアが、隣接する圧縮部と境界部分を共
    用できるように、すべての圧縮部に対応するものと一体
    的に形成されており、 かつ、前記複数のフィールドコアのうちの少なくとも1
    つが、他のものとは励磁方向が互いに逆方向になるよう
    に前記コイルに交流電流の半波を供給する電源回路手段
    を具備したことを特徴とする電磁往復動式コンプレッ
    サ。
  2. 【請求項2】 前記ピストンのヘッドを摺動自在に収容
    するシリンダを具備し、 前記圧縮室が、前記シリンダと、前記ピストンのヘッド
    と、前記シリンダを覆ったヘッドカバーとによって囲ま
    れた気密室であり、 前記吐出室が、前記シリンダの外壁と前記ヘッドカバー
    とで囲まれた気密室であって、 かつ、前記各吐出室を一体的に連絡する通路手段が、前
    記ヘッドカバーに設けられた貫通孔であることを特徴と
    する請求項1記載の電磁往復動式コンプレッサ。
  3. 【請求項3】 前記吐出室には吐出ノズルを設けるとと
    もに、 前記吐出室および前記吐出ノズルを通じて前記圧縮室で
    圧縮された流体を受け入れるバッファタンクをさらに具
    備したことを特徴とする請求項1または2記載の電磁往
    復動式コンプレッサ。
  4. 【請求項4】 前記複数の圧縮部のピストンのうち予定
    数を選択的に付勢するためのスイッチ手段を前記電源回
    路手段に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の電磁往復動式コンプレッサ。
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