JP3456497B2 - 色信号出力回路およびそれを使用したテレビジョン方式変換装置 - Google Patents

色信号出力回路およびそれを使用したテレビジョン方式変換装置

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JP3456497B2
JP3456497B2 JP08548894A JP8548894A JP3456497B2 JP 3456497 B2 JP3456497 B2 JP 3456497B2 JP 08548894 A JP08548894 A JP 08548894A JP 8548894 A JP8548894 A JP 8548894A JP 3456497 B2 JP3456497 B2 JP 3456497B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、色信号出力回路およ
びそれを使用したテレビジョン方式変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、世界で採用されているテレビジョ
ン(TV)方式は、複合映像信号の構造上、主に次の3
方式に分けられる。
【0003】 方式名 走査線/コマ数 色副搬送波 変調方式 NTSC 525/60 3.58MHz 直交2相変調 PAL 625/50 4.43MHz 直交2相変調 ただし、1走査線毎にV軸位相反転 SECAM 同上 4.25MHz 4.206MHz FM変調 さらに、NTSCとPALには、お互いに走査線/コマ
数と、色変調方式の組み合せが存在し、以下のようにな
っている。
【0004】 方式名 走査線/コマ数 色副搬送波 1走査線毎のV軸位相反転 4.43NTSC 525/60 4.43MHz なし M−PAL 525/60 3.58MHz あり N−PAL 625/50 3.58MHz あり ただし、NTSC、M−PAL、N−PALの3.58
MHzは、各々少しずつ異なっている。
【0005】これらから、各テレビジョン方式間の相互
変換に必要な要件は、次の2つに集約される。 (1)走査線/コマ数(ライン/フィールト゛)の変換 525/60,625/50 (2)色変調方式の変換 搬送波周波数(fsc) 直交2相変調,FM変調 V軸位相反転の有無 (2)は、色信号の復調、変調器として各方式に合った
ものを使用することで、容易に行なうことができる。
(1)は、変換前後の信号間に時間的ずれが生じるた
め、一般に画像メモリを使用した処理を必要とする。
【0006】(1)の変換をも行なう場合は、まずライ
ン数の変換が必要となる。525/60系→625/5
0系の変換の場合、1フィールド当り100ライン増で
あり、図46Aに示すように5ラインに1ラインの割合
で増加させる必要がある。逆に625/50系→525
/60系の変換の場合、1フィールド当り100ライン
減であり、同図Bに示すように6ラインに1ラインの割
合で減少させる必要がある。ライン数の増減は、単純に
は同一ラインの重複や、間引きで実現できる。厳密な計
算から、単純な5ライン毎の重複や、6ライン毎の間引
きでは変換後のライン数が±5ライン過不足が出るが、
これは垂直ブランキング期間で吸収させることができ
る。
【0007】図46より明らかなように、ライン数変換
には1ライン分以上の画像メモリを必要とする。同図で
は1ライン分で事足りるかのように見えるが、1フィー
ルドすべてを変換するには、以下に示すように1フィー
ルド分以上の画像メモリが必要となる。
【0008】図47Aは525/60系→625/50
系のフィールド数変換を示しており、同図Bは625/
50系→525/60系のフィールド数変換を示してい
る。同図Aで、m+4→m+4′フィールドの変換部分
を見ると、m+4フィールドの最後のラインがm+4′
のフィールドに移るのは(矢印P1)、m+5フィール
ドの最後のラインのタイミングと一致する。そのため、
m+4フィールドの最後のラインを1フィールド遅延す
る必要がある。また、同図Bで、n→n′フィールドの
変換部分を見ると、nフィールドの最後のラインはn−
1′フィールドの最後のラインのタイミングと一致して
おり(矢印P2)、1フィールドの遅延が必要となる。
これと同様のことが、n+5→n+5″フィールドの変
換部分でも発生する(矢印P3)。なお、厳密には、上
述のラインの一致は、わずかなライン差で完全には一致
しないので、完全に1フィールドの遅延量は必要ない
が、ここでは説明の簡略化のために1フィールドとす
る。
【0009】1フィールドの遅延は、現在では信号をデ
ィジタル化し、ディジタルメモリを画像メモリとして使
用して実現するのが普通である。
【0010】水平解像度が320本、輝度(Y)S/N
が46dB、色(C)S/Nが36dB以上の標準的な
TV信号を方式変換する際に要する1フィールドのメモ
リ容量は、以下のようになる。ただし、C系は上述した
(2)の変換をも考慮し、既に色差信号R−Y=V、B
−Y=Uの状態に復調済みとして、2系統必要とする。
【0011】ここで、Y系、C系のサンプリング周波数
および階調は、次の設定値を考える。 Y系 サンプリング周波数:8MHz 階調:8ビット C系 サンプリング周波数:3MHz 階調:6ビット また、525/60系と625/50系の相互変換を考
慮し、1フィールドは625/50系を基準として考え
る。
【0012】以上から、1フィールドのメモリ容量は次
式で得られる。 {8×8×106+(6×3×106×2)}÷50 =1.8×106=1.8Mビット なお、上述で設定した解像度、階調の改善が必要なとき
は、メモリ容量はより大容量化する。
【0013】さらに、ライン数変換の様子をより詳しく
みると、TV信号は、525/60系、625/50系
のいずれもインタレースを行なっているので、図46に
示したような単純なフィールド単位のライン数変換で
は、垂直方向の画質が損なわれることがある。
【0014】図48A〜Cは525/60系→625/
50系の方式変換時に、同一画サイズに表示した場合の
各ラインの位置を詳細に表わしたものであり、実線は奇
数フィールドのライン位置、点線は偶数フィールドのラ
イン位置を示しており、インタレースをしているので両
者は、交互に配置されている。
【0015】同図Aは、フィールドメモリを用いた場合
の変換の様子を示しており、同種フィールド(奇数→奇
数または偶数→偶数)間を表わしている。z″、a″ラ
インのように上下の位置関係が逆転している部分もあ
り、a′〜a″ラインのようにほぼ1ライン分、下に位
置がずれている部分もある。
【0016】同図Bは、フィールドメモリを用いた場合
の変換の様子を示しており、異種フィールド(奇数→偶
数または偶数→奇数)間を表わしている。この場合も、
f′〜e″〜f″ラインで上下逆転が、f′〜f″ライ
ンで下に位置が大幅にずれている。
【0017】因みに、図47で明らかなように、変換中
は、1フィールド重複(同図Bのn+5″)、間引き
(同図Aのm+5)が生じるので、同種フィールド間変
換と異種フィールド間変換との周期的な移り変わりは避
けられない。
【0018】1フィールド毎には、a→c→eとインタ
レースしているが、目にはa〜kへ連続して見えるの
で、図48A,Bのような上下ライン逆転や大幅なライ
ン位置ずれは垂直方向の図形歪みとして認識される。
【0019】これに対して、同図Cでは、2フィールド
(1フレーム)から変換フィールドが形成されるため、
上下ラインの逆転もなく位置ずれも最大で0.5ライン
分に抑えられ、垂直方向の図形歪みは大幅に改善され
る。
【0020】従来のTV方式変換装置は、放送用、業務
用がほとんどであり、画質劣化を嫌うことから、1フィ
ールド当りのメモリ容量も多く、かつ上述した図48C
のフレーム内でのライン数変換を行なうため、1フレー
ム分のメモリを必要としている。実際には、さらに高画
質化を図るため、数フレームのメモリを持つものが主流
である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来のテレビジョン方
式変換装置では、方式変換されたビデオ信号として、例
えば輝度信号および搬送色信号を加算して出力するも
の、あるいは輝度信号および搬送色信号を別個に出力す
るものが知られている。この場合、出力側でカラーゲイ
ンコントロールや色相コントロールを行う場合には回路
構成が複雑になる等の問題点があった。
【0022】そこで、この発明では、出力側でカラーゲ
インコントロールや色相コントロールを容易に行い得る
色信号出力回路およびそれを使用したテレビジョン方式
変換装置を提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る色信号
出力回路は、搬送色信号よりバースト信号及び変調クロ
マ信号を分離する信号分離手段と、離された上記バー
スト信号と上記変調クロマ信号とを合成するミックスア
ンプからなる信号合成手段と、ミックスアンプに供給さ
れるバースト信号または変調クロマ信号のいずれかの経
路に移送器を挿入する移送器の挿入手段とを有し、ミッ
クスアンプで合成して搬送色信号を得る際にミックス比
を変化させることでゲインコントロールを行うと共に、
ミックスアンプに供給されるバースト信号または変調ク
ロマ信号のいずれかの経路に移送器を挿入することで色
相コントロールを行うものである。
【0024】第2の発明に係るテレビジョン方式変換装
置は、メモリに第1の方式の入力ビデオ信号を構成する
ビデオデータを順次書き込むと共に、メモリより上記書
き込み動作とは非同期でビデオデータを読み出すことで
ライン数およびフィールド数を変換して第1の方式とは
異なる第2の方式の出力ビデオ信号を得るテレビジョン
方式変換装置において、メモリの読み出し側の色信号系
に配されたバースト信号および変調クロマ信号よりなる
搬送色信号を形成する色変調手段と、この色変調手段よ
り出力される搬送色信号よりバースト信号および変調ク
ロマ信号を分離する信号分離手段と、離されたバース
ト信号と変調クロマ信号とを合成するミックスアンプか
らなる信号合成手段と、ミックスアンプに供給されるバ
ースト信号または変調クロマ信号のいずれかの経路に移
送器を挿入する移送器の挿入手段とを有し、ミックスア
ンプで合成して搬送色信号を得る際にミックス比を変化
させることでゲインコントロールを行うと共に、ミック
スアンプに供給されるバースト信号または変調クロマ信
号のいずれかの経路に移送器を挿入することで色相コン
トロールを行うものでる。
【0025】
【作用】第1の発明においては、バースト信号と変調ク
ロマ信号とが別個に出力されるので、例えばミックスア
ンプで合成して搬送色信号を得る際にミックス比を変化
させるだけで容易にゲインコントロールを行うことが可
能となり、またミックスアンプに供給されるバースト信
号または変調クロマ信号のどちらかの経路に移相器を挿
入することで容易に色相コントロールを行うことが可能
となる。
【0026】第2の発明においては、バースト信号と変
調クロマ信号とが別個に出力されるので、例えばミック
スアンプで合成して搬送色信号を得る際にミックス比を
変化させるだけで容易にゲインコントロールを行うこと
ができ、またミックスアンプに供給されるバースト信号
または変調クロマ信号のどちらかの経路に移相器を挿入
することで容易に色相コントロールを行うことができ、
テレビジョン方式変換装置としての使い勝手を向上させ
ることが可能となる。
【0027】
【実施例】以下、図1〜図3を参照しながら、この発明
の一実施例について説明する。本例は、NTSC方式と
PAL方式との間で互いに方式を変換できるテレビジョ
ン方式変換装置に適用した例である。
【0028】同図において、入力端子1には輝度信号Y
が供給される。この輝度信号Yはローパスフィルタ2で
後段のA/Dコンバータにおけるサンプリング周波数f
sの1/2に帯域制限された後にクランプ回路3に供給
される。クランプ回路3にはクランプパルスYCLPが
供給され、次段のA/Dコンバータの入力レンジに合う
ようにペデスタルレベルが一定値にクランプされる。こ
のクランプ回路3より出力される輝度信号YはA/Dコ
ンバータ4に供給される。
【0029】A/Dコンバータ4にはサンプリングクロ
ックADCLK(図4Aに図示)が供給されて、輝度信
号Y(同図Bに図示)は1サンプル8ビットのディジタ
ル輝度データADY(同図Cに図示)に変換される。サ
ンプリングクロックADCLKの周波数をfwckとする
と、入力ビデオ信号(入力端子1に供給される輝度信号
Y)の水平周波数fhに対して以下のように設定され
る。すなわち、入力ビデオ信号がNTSC方式であると
きはfwck=1128fh、PAL方式であるときはfw
ck=1152fhに設定される。このように設定される
理由は後述する。
【0030】このA/Dコンバータ4より出力される輝
度データADYは変換回路5で通常の2進表示(オフセ
ットバイナリ)より2の補数表示に変換されてマルチプ
レクサ6に供給される。なお、変換回路5ではラウンデ
ィングの処理も行なわれる。すなわち、変換回路5では
A/Dコンバータ4からの輝度データADYのMSBデ
ータを反転することで2の補数表示に変換されることに
なるが、例えば8ビットデータの場合には「10000
000」という表示ができない。そこで、このような場
合にLSBデータに「1」を加えて「1000000
1」とする処理がラウンディング処理である。
【0031】また、入力端子7には搬送色信号Cが供給
される。この搬送色信号Cはクロマデコーダ8に供給さ
れる。クロマデコーダ8には、入力端子1に供給される
輝度信号Yより分離される複合同期信号WCSYNCが
供給される。また、クロマデコーダ8には、水晶発振器
9,10の一端が接続されると共に、それぞれの他端が
切換スイッチ11のn側、p側を介して接続される。水
晶発振器9の発振周波数はNTSC方式の色副搬送波周
波数である3.579MHz(fscn)であり、一方水
晶発振器10の発振周波数はPAL方式の色副搬送波周
波数である4.433MHz(fscp)である。
【0032】切換スイッチ11にはシステムコントロー
ラ(図示せず)より入力ビデオ信号がNTSC方式であ
るかPAL方式であるかを示す方式識別信号Wn/pが
切換制御信号として供給され、入力ビデオ信号がPAL
方式であるときはp側に接続されると共にNTSC方式
であるときはn側に接続される。この方式識別信号Wn/
pはクロマデコーダ8にも供給される。
【0033】クロマデコーダ8では、従来周知のように
複合同期信号WCSYNCより形成されたバーストゲー
トパルスで搬送色信号Cよりバースト信号を抜き出して
水晶発振器9または10によって連続波信号とすること
で基準色副搬送波を得、この基準色副搬送波を使用して
R−Y軸およびB−Y軸で同期検波が行なわれて、赤色
差信号R−Yおよび青色差信号B−Yが得られる。
【0034】クロマデコーダ8より出力される色差信号
R−Y,B−Yはそれぞれローパスフィルタ12R,1
2Bで後段のA/Dコンバータにおけるサンプリング周
波数fsの1/4に帯域制限された後にクランプ回路1
3R,13Bに供給される。クランプ回路13R,13
BにはクランプパルスYCLPが供給され、後段のA/
Dコンバータの入力レンジに合うようにブランキングレ
ベルが一定値にクランプされる。
【0035】クランプ回路13R,13Bより出力され
る色差信号R−Y,B−Yはそれぞれ接続スイッチ14
R,14Bを介してA/Dコンバータ15に供給され
る。接続スイッチ14R,14Bには、それぞれサンプ
リングクロックADCLK(図4Aに図示)の4倍の周
期を有すると共に、互いに位相反転関係にあるセレクト
信号SELR,SELBがオンオフ制御信号として供給
される。これらセレクト信号SELR,SELBは、1
ライン毎に1クロック分だけずれて形成される。図4
D,Eは偶数ライン(2nライン)に対応するセレクト
信号SELR,SELBを示しており、同図I,Jは奇
数ライン(2n+1ライン)に対応するセレクト信号を
示している。
【0036】接続スイッチ14R,14Bは、それぞれ
セレクト信号SELR,SELBがハイレベル「H」の
ときオンとされ、ローレベル「L」のときオフとされ
る。そのため、クランプ回路13R,13Bより出力さ
れる色差信号R−Y,B−Yはそれぞれ接続スイッチ1
4R,14Bで4クロック周期毎に交互に選択されて色
差点順次信号Cr/bとしてA/Dコンバータ15に供
給される。図4Fは偶数ラインの色差点順次信号Cr/
bを示しており、同図Kは奇数ラインの色差点順次信号
Cr/bを示している。
【0037】なお、A/Dコンバータ15に入力される
色差点順次信号Cr/bは色差信号R−Y,B−Yの切
り換え部分では不連続となって不安定になる(図4F,
Kには図面の簡単化のため、切り換え部分を連続的に表
している)。そのため、A/Dコンバータ15でその切
り換え部分のサンプリングが行なわれないように、上述
したセレクト信号SELR,SELBの立ち上がりおよ
び立ち下がりは、サンプリングクロックADCLKの立
ち上がりと一致するように設定される。因みに、A/D
コンバータ15では、サンプリングクロックADCLK
の立ち下がりのタイミングでサンプリングが行なわれ
る。
【0038】A/Dコンバータ15にはサンプリングク
ロックADCLKが供給されて、色差点順次信号Cr/
bは1サンプル8ビットのディジタル色信号ADCに変
換される。図4Gは偶数ラインのディジタル色データA
DCを示しており、同図Lは奇数ラインのディジタル色
データADCを示している。このA/Dコンバータ15
より出力される色データADCは変換回路16で通常の
2進表示より2の補数表示に変換されてマルチプレクサ
6に供給される。なお、変換回路16でも、上述した変
換回路5と同様にラウンディング処理が行なわれる。
【0039】マルチプレクサ6には切換制御信号SW1
が供給され、輝度データADYおよび色データADCの
サンプルデータが交互に選択されて映像データVDAT
Aが形成される。この場合、色データADCを構成する
色差信号R−Y,B−Yの連続する2個のサンプルデー
タのうち切り換え直後の不安定な1番目のデータではな
く安定な2番目のデータが選択される。また、輝度デー
タADYはラインオフセット関係となるように選択され
る。これにより、輝度データADYに関してはラインオ
フセットサブサンプリングが行われたことになる。図4
Hは偶数ラインの映像データVDATAを示しており、
同図Mは奇数ラインの映像データVDATAを示してい
る。
【0040】マルチプレクサ6より出力される映像デー
タVDATAの上位4ビット、下位4ビットは、それぞ
れマルチプレクサ17,18に供給される。マルチプレ
クサ17には入力ビデオ信号が奇数フィールドであるか
偶数フィールドであるかを示す4ビットのIDデータO
DD/EVENが供給される。例えば、奇数フィールド
では各ビットデータが“0”となり、偶数フィールドで
は各ビットデータが“1”となる。また、マルチプレク
サ18には入力ビデオ信号が奇数ラインであるか偶数ラ
インであるかを示す4ビットのIDデータSUBNSE
Qが供給される。例えば、奇数ラインでは各ビットデー
タが“0”となり、偶数ラインでは各ビットデータが
“1”となる。
【0041】マルチプレクサ17,18には切換制御信
号SW2が供給され、各ラインの映像データVDATA
の直前のタイミングでIDデータODD/EVEN,S
UBNSEQが選択される。すなわち、マルチプレクサ
17,18では、各ラインの映像データVDATAの先
頭にIDデータODD/EVEN,SUBNSEQが付
加されて書き込みデータWDATAが形成される。
【0042】マルチプレクサ17,18より出力される
書き込みデータWDATAはフィールドメモリ19に供
給されて順次書き込まれる。メモリ19は3系統のポー
ト有するものである。すなわち、書き込みポートが1系
統と読み出しポートが2系統である。各系統は完全非同
期で動作し、書き込みに対して常に独立して読み出しを
続けることができる。メモリ19は例えば306行×9
60列×8ビットの構成とされ、NTSC方式およびP
AL方式の双方に対応できるようにされている。
【0043】例えば、入力ビデオ信号がNTSC方式で
ある場合、図5Aに示すように各ラインは1128クロ
ックで構成され、奇数フィールドは262ライン、偶数
フィールドは263ラインで構成される。そして、水平
方向には166クロック目から936クロック分の映像
データVDATAの書き込みが行なわれると共に、垂直
方向には11ライン目から奇数フィールド(O)では2
50ライン分、偶数フィールド(E)では251ライン
分の映像データVDATAの書き込みが行なわれる。
【0044】一方、入力ビデオ信号がPAL方式である
場合、図5Bに示すように各ラインは1152クロック
で構成され、奇数フィールドは312ライン、偶数フィ
ールドは313ラインで構成される。そして、水平方向
には190クロック目から936クロック分の映像デー
タVDATAの書き込みが行なわれると共に、垂直方向
には10ライン目から301ライン分の映像データVD
ATAの書き込みが行なわれる。
【0045】図6は、メモリ19に対する各ラインの書
き込みデータWDATAの構成を示している。すなわ
ち、936クロック分の映像データVDATAの先頭に
8クロック分だけIDデータODD/EVEN,SUB
NSEQが付加され、映像データWDATAに続く16
クロック分は未使用領域とされる。8クロック分のID
データ領域には、同一のIDデータが連続して書き込ま
れる。
【0046】図7は、フィールドメモリ19の構成を示
している。同図において、19aは306行×960列
×8ビットの構成のメモリセル、19bは入力バッフ
ァ、19cは書き込みアドレスカウンタ、19d1,1
9d2は読み出しアドレスカウンタ、19e1,19e2
は出力バッファである。書き込みデータWDATAは入
力バッファ19bを介してメモリセル19aに転送され
る。この、入力バッファ19bには書き込みイネーブル
信号WEが供給されると共に、書き込みクロックWMC
Kが供給される。この場合、書き込みデータWDATA
は、書き込みイネーブル信号WEがローレベル「L」の
状態で書き込みクロックWMCKの立ち上がりタイミン
グで受け付けられ、書き込みイネーブル信号WEがハイ
レベル「H」の状態では受け付けられない。
【0047】書き込みアドレスカウンタ19cには、書
き込みクロックWMCK、水平クリア信号HCLR0、
垂直クリア信号VCLR0およびインクリメント信号I
NC0が供給される。カウンタ19cのカウント値がメ
モリセル19aに書き込みアドレスデータとして供給さ
れる。この場合、水平クリア信号HCLR0で水平方向
が制御され、垂直クリア信号VCLR0およびインクリ
メント信号INC0で垂直方向が制御される。
【0048】また、読み出しアドレスカウンタ19d
1,19d2には、それぞれ読み出しクロックRMCK
1,RMCK2、水平クリア信号HCLR1,HCLR
2、垂直クリア信号VCLR1,VCLR2およびイン
クリメント信号INC1,INC2が供給される。カウ
ンタ19d1,19d2のカウント値は、それぞれメモリ
セル19aに0Hポート、1Hポートの読み出しアドレ
スデータとして供給される。この場合、水平クリア信号
HCLR1,HCLR2で水平方向が制御され、垂直ク
リア信号VCLR1,VCLR2およびインクリメント
信号INC1,INC2で垂直方向が制御される。
【0049】メモリセル19aの0Hポート、1Hポー
トより出力される読み出しデータRDATA1,RDA
TA2は、それぞれ出力バッファ19e1,19e2を介
して出力される。この場合、0Hポートは通常の読み出
しで使用され、1Hポートは通常の読み出しに対して1
水平期間だけ遅れた読み出しで使用される。そのため、
読み出しクロックRMCK1,RMCK2には共通のク
ロックRMCKが使用され、水平クリア信号HCLR
1,HCLR2には共通の水平クリア信号HCLRが使
用され、インクリメント信号INC1,INC2には共
通のインクリメント信号INCが使用される。また、垂
直クリア信号VCLR2は垂直クリア信号VCLR1に
対して1水平期間だけ遅れたタイミングとされる。
【0050】メモリセル19aの0Hポート、1Hポー
トに得られる読み出しデータRDATA1,RDATA
2は、それぞれ出力バッファ19e1,19e2を介して
出力される。出力バッファ19e1,19e2には、それ
ぞれ読み出しクロックRMCK1,RMCK2および読
み出しイネーブル信号RE1,RE2が供給される。出
力バッファ19e1,19e2はそれぞれスリーステート
出力となっている。
【0051】そのため、読み出しイネーブル信号RE
1,RE2がローレベル「L」の場合には、イネーブル
状態となって出力バッファ19e1,19e2の出力側か
らはそれぞれ読み出しクロックRMCK1,RMCK2
に同期して読み出しデータRDATA1,RDATA2
が出力される。一方、読み出しイネーブル信号RE1,
RE2がハイレベル「H」の場合には、出力バッファ1
9e1,19e2の出力側はハイインピーダンス状態とな
る。本例においては、読み出しイネーブル信号RE1,
RE2はローレベル「L」で固定とされ、出力バッファ
19e1,19e2は常にイネーブル状態とされる。
【0052】図8は、フィールドメモリ19への書き込
み動作を示している。同図Aは書き込み側の複合同期信
号WCSYNC、同図Bは複合同期信号WCSYNCに
同期して形成された書き込み側のクロックWCK(サン
プリングクロックADCLKと同じ)、同図Cはクロッ
クWCKと位相反転関係にある書き込みクロックWMC
K、同図Dは垂直クリア信号VCLR0、同図Eは水平
クリア信号HCLR0、同図Fはインクリメント信号I
NC0、同図Gは書き込みデータWDATAである。
【0053】書き込みアドレスカウンタ19cに垂直ク
リア信号VCLR0が供給されることによって書き込み
アドレスはメモリセル19aの最初のラインに戻り、ま
たカウンタ19cに水平クリア信号HCLR0が供給さ
れることによってメモリセル19aのラインの先頭に戻
る。垂直クリア信号VCLR0は、入力ビデオ信号がN
TSC方式であるときは11ライン目で、かつ166ク
ロック目のタイミングで供給され、一方入力ビデオ信号
がPAL方式であるときは10ライン目で、かつ190
クロック目のタイミングで供給される。また、水平クリ
ア信号HCLR0は、入力ビデオ信号がNTSC方式で
あるときは166クロック目のタイミングで供給され、
一方入力ビデオ信号がPAL方式であるときは190ク
ロック目のタイミングで供給される。
【0054】上述したように、入力ビデオ信号がNTS
C方式であるときは166クロック目からが映像データ
としてメモリ19に書き込まれると共に、入力ビデオ信
号がPAL方式であるときは190クロック目からが映
像データとしてメモリ19に書き込まれる旨を説明した
が(図5参照)、実際には変換回路5,16による変換
処理やマルチプレクサ6,17,18の処理によって8
クロック分だけ遅れが生じているため、水平クリア信号
HCLRを、入力ビデオ信号がNTSC方式であるとき
は166クロック目のタイミングで供給し、入力ビデオ
信号がPAL方式であるときは190クロック目のタイ
ミングで供給することで、映像データVDATAの先頭
に付加された8クロック分のIDデータODD/EVE
N,SUBNSEQを含めた各ラインの書き込みデータ
WDATAの全てがメモリ19に書き込まれる(図6参
照)。
【0055】また、カウンタ19cにインクリメント信
号INC0が供給されることによって、書き込みアドレ
スのラインのインクリメントが行なわれる。インクリメ
ント信号INC0は、ある水平クリア信号HCLR0の
入力された後であって、次の水平クリア信号HCLR0
が入力されるまでの間に1回だけ供給される。本例にお
いて、インクリメント信号INC0は、入力ビデオ信号
がNTSC方式であるときは169クロック目のタイミ
ングで供給され、一方入力ビデオ信号がPAL方式であ
るときは193クロック目のタイミングで供給される。
【0056】なお、入力ビデオ信号がNTSC方式であ
るとき、奇数フィールドで260ライン目には水平クリ
ア信号HCLR0、インクリメント信号INC0が供給
されないため261ライン目以降の書き込みは行われ
ず、一方偶数フィールドで261ライン目には水平クリ
ア信号HCLR0、インクリメント信号INC0が供給
されないため262ライン目以降の書き込みは行われな
い。また、入力ビデオ信号がPAL方式であるとき、奇
数および偶数フィールドで310ライン目には水平クリ
ア信号HCLR0、インクリメント信号INC0が供給
されないため311ライン目以降の書き込みは行われな
い。
【0057】図9および図10は、フィールドメモリ1
9からの読み出し動作を示している。図9Aは読み出し
側の複合同期信号RCSYNC、同図Bは複合同期信号
RCSYNCに同期して形成された読み出しクロックR
MCK1,RMCK2、同図Cは垂直クリア信号VCL
R1,VCLR2、同図Dは水平クリア信号HCLR
1,HCLR2、同図Eは読み出しデータRDATA
1,RDATA2、同図Fはインクリメント信号INC
1,INC2である。図10Aは読み出し側の垂直同期
信号RVD、同図Bは読み出し側の水平同期信号RH
D、同図Cは垂直クリア信号VCLR1、同図Dは垂直
クリア信号VCLR2である。
【0058】読み出しアドレスカウンタ19d1,19
d2にそれぞれ垂直クリア信号VCLR1,VCLR2
が供給されることによって読み出しアドレスはメモリセ
ル19aの最初のラインに戻り、またカウンタ19d
1,19d2にそれぞれ水平クリア信号HCLR1,HC
LR2が供給されることによって読み出しアドレスはメ
モリセル19aのラインの先頭に戻る。
【0059】垂直クリア信号VCLR1は、出力ビデオ
信号がNTSC方式であるときは13ライン目(275
ライン目)で、かつ75.5クロック目のタイミングで
供給され、一方出力ビデオ信号がPAL方式であるとき
は18ライン目(330ライン目)で、かつ93.5ク
ロック目のタイミングで供給される。また、垂直クリア
信号VCLR2は、出力ビデオ信号がNTSC方式であ
るときは14ライン目(276ライン目)で、かつ7
5.5クロック目のタイミングで供給され、一方出力ビ
デオ信号がPAL方式であるときは19ライン目(33
1ライン目)で、かつ93.5クロック目のタイミング
で供給される。そして、出力バッファ19e1,19e2
からは例えば140クロック目より読み出しデータRD
ATA1,RDATA2が得られる。
【0060】また、カウンタ19d1,d2にインクリメ
ント信号INC1,INC2が供給されることによっ
て、読み出しアドレスのラインのインクリメントが行な
われる。インクリメント信号INC1,INC2は、あ
る水平クリア信号HCLR1,HCLR2が入力された
後であって、次の水平クリア信号HCLR1,HCLR
2が入力されるまでの間に基本的には1個供給される。
【0061】後述するように、入力ビデオ信号がNTS
C方式で出力ビデオ信号がPAL方式であって525ラ
インから625ラインに変換する場合は、そのライン数
が約5:6であることから5ラインに1ラインの割合で
同じラインを読み出すこと(二度読み)が行なわれる。
この場合、NTSC方式とPAL方式の1水平期間を同
じとみなし、ライン数の比が5:6であるとすると、1
秒間に表示できるフィールド数の比は6:5になるた
め、ライン数を5:6の比で変換すれば、フィールド数
は自然と6:5の比に変換される。
【0062】逆に、入力ビデオ信号がPAL方式で出力
ビデオ信号がNTSC方式であって625ラインから5
25ラインに変換する場合は、そのライン数が約6:5
であることから6ラインに1ラインの割合でラインを飛
ばして読み出すこと(間引き)が行なわれる。この場
合、PAL方式とNTSC方式の1水平期間を同じとみ
なし、ライン数の比が6:5であるとすると、1秒間に
表示できるフィールド数の比は5:6になるため、ライ
ン数を6:5の比で変換すれば、フィールド数は自然と
5:6の比に変換される。
【0063】上述したように二度読みは、上述したイン
クリメント信号INC1,INC2を供給しないことで
行うことができる。一方、間引きは、上述したインクリ
メント信号INC1,INC2を2個供給することで行
うことができる。図9Fはインクリメント信号INC
1,INC2を1個供給する場合を示しており、例えば
516.5クロック目のタイミングで供給される。イン
クリメント信号INC1,INC2を2個供給する場合
には、516.5クロック目のタイミングの他に例えば
518.5クロック目のタイミングで供給されることに
なる。
【0064】なお、入力ビデオ信号および出力ビデオ信
号がそれぞれNTSC方式あるいはPAL方式であって
ライン数の変換を行わない場合には、ある水平クリア信
号HCLR1,HCLR2が入力された後であって、次
の水平クリア信号HCLR1,HCLR2が入力される
までの間に1個供給されることが繰り返される。
【0065】図1および図2に戻って、フィールドメモ
リ19より出力される読み出しデータRDATA1,R
DATA2は、それぞれラッチ回路21Y1,21Y2に
供給される。ラッチ回路21Y1,21Y2にはラッチパ
ルスYLT0,YLT1が供給され、それぞれで読み出
しデータRDATA1,RDATA2より輝度データが
ラッチされる。上述したようにメモリ19の書き込み側
の処理によって輝度データに関しては実質的にラインオ
フセットサブサンプリングが行なわれている。このライ
ンオフセットサブサンプリングは、輝度信号の解像度を
限られたデータ量から充分に得るために行っている。
【0066】ここで、ラインオフセットサブサンプリン
グについて簡単に説明する。まず、図11Aに示すよう
にfsの周波数でもって原子サンプリングをする。
「●」はサンプリング点、n,n+1,n+2,・・・
はライン番号を示している。そして、同図Bに示すよう
に1サンプル毎にデータを間引き、かつライン毎に1サ
ンプル分のオフセットを持たせる。「×」印は間引かれ
たサンプル点を示している。この時点でデータ量は1/
2となる。これを周波数領域で見ると、同図Cに示すよ
うにfs/2を中心に折り返し成分(斜線部分)が発生
している。
【0067】このようにデータ量が半分で、かつ折り返
し成分が重畳された信号をメモリ19に書き込み、そし
て読み出した後、折り返しにより失った高域成分を再現
するためには、図11Dに示すように隣接ラインの高域
成分でもってサンプル点を補間すればよい。「○」は補
間したサンプル点を示している。すなわち、あるライン
とそれに隣接するライン間ではオフセットによって高域
成分が逆相になっているため、あるラインの信号にそれ
に隣接するラインの高域成分を加算することで、失った
高域成分を再現することができる。ただし、ここでの加
算は単純加算ではなく、切り換えサンプルホールドによ
る合成を意味している。
【0068】図12は、これを図で表したものである。
同図Aは折り返し成分(斜線部分)が重畳されているあ
るラインの信号であり、同図Bは隣接するラインの高域
成分である。そのため、あるラインの信号にそれに隣接
するラインの高域成分を加算することで、同図Cに示す
ように折り返し成分が除去されて高域成分が再現され
る。
【0069】図2に戻って、ラッチ回路21Y1,21
Y2でラッチされた輝度データはそれぞれハイパスフィ
ルタ22Y1,22Y2に供給される。これらハイパスフ
ィルタ22Y1,22Y2で抜き出された高域成分はそれ
ぞれ切換スイッチ23のa側、b側に供給される。切換
スイッチ23には切換制御信号SW3が供給され、ハイ
パスフィルタ22Y1,22Y2で抜き出された高域成分
が交互に選択される。これにより、切換スイッチ23で
上述したようにあるラインとそれに隣接するラインの高
域成分が合成されて高域成分が再現される。切換スイッ
チ23より出力される高域成分は加算器24に供給され
る。
【0070】また、ラッチ回路21Y1,21Y2でラッ
チされた輝度データはそれぞれ時間調整用の遅延回路2
5Y1,25Y2を介して減算器26Y1,26Y2に供給
される。これら減算器26Y1,26Y2にはそれぞれハ
イパスフィルタ22Y1,22Y2で抜き出された高域成
分が供給される。この場合、ハイパスフィルタ22Y
1、遅延回路25Y1および減算器26Y1でローパスフ
ィルタが構成されると共に、ハイパスフィルタ22Y
2、遅延回路25Y2および減算器26Y2でローパスフ
ィルタが構成される。そのため、減算器26Y1,26
Y2からはラッチ回路21Y1,21Y2でラッチされた
輝度データより抜き出された低域成分が得られ、これら
低域成分はリミッタ27Y1,27Y2で丸め処理が行な
われて8ビットデータとされて係数ROM28Y1,2
8Y2に供給される。
【0071】上述したように、入力ビデオ信号がNTS
C方式で出力ビデオ信号がPAL方式であって525ラ
インから625ラインに変換する場合は5ラインに1ラ
インの割合で二度読みが行なわれる。逆に、入力ビデオ
信号がPAL方式で出力ビデオ信号がNTSC方式であ
って625ラインから525ラインに変換する場合は6
ラインに1ラインの割合で間引きが行なわれる。
【0072】ライン数の変換時に、単純にラインの二度
読みや間引きを繰り返し行うと、斜め線が不連続となっ
て図形歪が発生する。そこで本例においては、メモリ1
9より並行して出力される隣接する2ラインの読み出し
データRDATA1,RDATA2を演算してライン間
の距離が等間隔になるようにライン内挿処理が行なわれ
る。
【0073】この場合、上述したようにライン数の変換
に伴ってフィールド数の変換が行なわれるため、メモリ
19への書き込み時に奇数フィールドであったラインが
偶数フィールドに、あるいは書き込み時に偶数フィール
ドであったラインが奇数フィールドに読み出されること
があるが、このとき内挿されるラインはフィールド毎に
上下ラインが逆転したものとなって垂直ジッタとなる。
この垂直ジッタを防止するため、本例においては読み出
されたラインが書き込み時のフィールドと異なるとき
は、ラインを1ラインだけシフトすると共に、二度読み
や間引きのラインをずらすインターレース内挿が行なわ
れる。
【0074】図13は、入力ビデオ信号がNTSC方式
で出力ビデオ信号がPAL方式であって525ラインか
ら625ラインに変換する場合のライン内挿およびイン
ターレース内挿の状態を示している。同図において、
「○」および「□」はそれぞれ書き込み時の奇数(OD
D)フィールドラインおよび偶数(EVEN)フィール
ドラインの位置を示している。また、「●」および
「△」はそれぞれ内挿して得られる奇数フィールドライ
ンおよび偶数フィールドラインの位置を示している。
【0075】例えば、書き込み時に奇数フィールドであ
ったラインが奇数フィールドに読み出される場合には、
ライン2,1が読み出されてそれぞれに係数k=0,
(1−k)=6/6がかけ算された後に加算されてライ
ン−●が形成される。次に、ライン2,1が読み出さ
れてそれぞれに係数k=5/6,(1−k)=1/6が
かけ算された後に加算されてライン−●が形成され
る。この場合、ライン1,2が二度読みされることにな
る。次に、ライン3,2が読み出されてそれぞれに係数
k=4/6,(1−k)=2/6がかけ算された後に加
算されてライン−●が形成される。次に、ライン4,
3が読み出されてそれぞれに係数k=3/6,(1−
k)=3/6がかけ算された後に加算されてライン−
●が形成される。次に、ライン5,4が読み出されてそ
れぞれに係数k=2/6,(1−k)=4/6がかけ算
された後に加算されてライン−●が形成される。次
に、ライン6,5が読み出されてそれぞれに係数k=1
/6,(1−k)=5/6がかけ算された後に加算され
てライン−●が形成される。以下、上述の繰り返しに
よって内挿ラインが形成される。なお、書き込み時に偶
数フィールドであったラインが偶数フィールドに読み出
される場合も同様である。
【0076】ここで、仮に偶数フィールドで、ライン
2,1を読み出してライン−△を得ようとする。しか
し、読み出されたラインが偶数フィールドではなくて奇
数フィールドのライン2,1になると、この2つのライ
ンからは−△の内挿ラインが得られなくなる。このよ
うな場合、読み出しラインが1ラインだけシフトされ、
ライン1,0が読み出されてそれぞれに係数k=3/
6,(1−k)=3/6がかけ算された後に加算されて
ライン−△が形成される。このように書き込み時に奇
数フィールドであったラインが偶数フィールドに読み出
される場合には、1ラインだけシフトされると共に、か
け算される係数が変更されることでインタレース内挿さ
れる。1ラインシフト操作は、上述したインクリメント
信号INC1,INC2の供給を1個だけ停止すること
で実行される。
【0077】この場合、ライン1,0が読み出されてそ
れぞれに係数k=3/6,(1−k)=3/6がかけ算
された後に加算されてライン−△が形成される。次
に、ライン2,1が読み出されてそれぞれに係数k=2
/6,(1−k)=4/6がかけ算された後に加算され
てライン−△が形成される。次に、ライン3,2が読
み出されてそれぞれに係数k=1/6,(1−k)=5
/6がかけ算された後に加算されてライン−△が形成
される。次に、ライン4,3が読み出されてそれぞれに
係数k=0,(1−k)=6/6がかけ算された後に加
算されてライン−△が形成される。次に、ライン4,
3が読み出されてそれぞれに係数k=5/6,(1−
k)=1/6がかけ算された後に加算されてライン−
△が形成される。この場合、ライン4,3が二度読みさ
れることになる。次に、ライン5,4が読み出されてそ
れぞれに係数k=4/6,(1−k)=2/6がかけ算
された後に加算されてライン−△が形成される。以
下、上述の繰り返しによって内挿ラインが形成される。
【0078】逆に、奇数フィールドで、ライン2,1を
読み出してライン−●を得ようとする。しかし、読み
出されたラインが奇数フィールドではなくて偶数フィー
ルドのライン2,1になると、この2つのラインからは
係数を変更しないと−●の内挿ラインが得られなくな
る。このような場合、読み出しラインがシフトされるこ
となく、ライン1,2が読み出されてそれぞれに係数k
=3/6,(1−k)=3/6がかけ算された後に加算
されてライン−●が形成される。このように書き込み
時に偶数フィールドであったラインが奇数フィールドに
読み出される場合には、かけ算される係数が変更される
ことでインタレース内挿される。
【0079】この場合、ライン2,1が読み出されてそ
れぞれに係数k=3/6,(1−k)=3/6がかけ算
された後に加算されてライン−●が形成される。次
に、ライン3,2が読み出されてそれぞれに係数k=2
/6,(1−k)=4/6がかけ算された後に加算され
てライン−●が形成される。次に、ライン4,3が読
み出されてそれぞれに係数k=1/6,(1−k)=5
/6がかけ算された後に加算されてライン−●が形成
される。次に、ライン5,4が読み出されてそれぞれに
係数k=0,(1−k)=6/6がかけ算された後に加
算されてライン−●が形成される。次に、ライン5,
4が読み出されてそれぞれに係数k=5/6,(1−
k)=1/6がかけ算された後に加算されてライン−
●が形成される。この場合、ライン5,4が二度読みさ
れることになる。次に、ライン6,5が読み出されてそ
れぞれに係数k=4/6,(1−k)=2/6がかけ算
された後に加算されてライン−●が形成される。以
下、上述の繰り返しによって内挿ラインが形成される。
なお、図13において、「○」および「□」の二重部分
は二度読みのラインを示している。
【0080】図14は、入力ビデオ信号がPAL方式で
出力ビデオ信号がNTSC方式であって625ラインか
ら525ラインに変換する場合のライン内挿およびイン
ターレース内挿の状態を示している。同図において、
「○」および「□」はそれぞれ書き込み時の奇数フィー
ルドラインおよび偶数フィールドラインの位置を示して
いる。また、「●」および「△」はそれぞれ内挿して得
られる奇数フィールドラインおよび偶数フィールドライ
ンの位置を示している。
【0081】例えば、書き込み時に奇数フィールドであ
ったラインが奇数フィールドに読み出される場合には、
ライン2,1が読み出されてそれぞれに係数k=0,
(1−k)=6/6がかけ算された後に加算されてライ
ン−●が形成される。次に、ライン3,2が読み出さ
れてそれぞれに係数k=1/6,(1−k)=5/6が
かけ算された後に加算されてライン−●が形成され
る。次に、ライン4,3が読み出されてそれぞれに係数
k=3/6,(1−k)=3/6がかけ算された後に加
算されてライン−●が形成される。次に、ライン5,
4が読み出されてそれぞれに係数k=3/6,(1−
k)=3/6がかけ算された後に加算されてライン−
●が形成される。次に、ライン6,5が読み出されてそ
れぞれに係数k=5/6,(1−k)=1/6がかけ算
された後に加算されてライン−●が形成される。次
に、ライン8,7が読み出されてそれぞれに係数k=
0,(1−k)=6/6がかけ算された後に加算されて
ライン−●が形成される。この場合、ライン7,6が
間引きされることになる。以下、上述の繰り返しによっ
て内挿ラインが形成される。なお、書き込み時に偶数フ
ィールドであったラインが偶数フィールドに読み出され
る場合も同様である。
【0082】ここで、仮に偶数フィールドで、ライン
2,1を読み出してライン−△を得ようとする。しか
し、読み出されたラインが偶数フィールドではなくて奇
数フィールドのライン2,1になると、この2つのライ
ンからは−△の内挿ラインが得られなくなる。このよ
うな場合、読み出しラインが1ラインだけシフトされ、
ライン1,0が読み出されてそれぞれに係数k=3/
6,(1−k)=3/6がかけ算された後に加算されて
ライン−△が形成される。このように書き込み時に奇
数フィールドであったラインが偶数フィールドに読み出
される場合には、1ラインだけシフトされると共に、か
け算される係数が変更されることでインタレース内挿さ
れる。
【0083】この場合、ライン1,0が読み出されてそ
れぞれに係数k=3/6,(1−k)=3/6がかけ算
された後に加算されてライン−△が形成される。次
に、ライン2,1が読み出されてそれぞれに係数k=4
/6,(1−k)=2/6がかけ算された後に加算され
てライン−△が形成される。次に、ライン4,3が読
み出されてそれぞれに係数k=0,(1−k)=6/6
がかけ算された後に加算されてライン−△が形成され
る。この場合、ライン3,2が間引きされることにな
る。次に、ライン5,4が読み出されてそれぞれに係数
k=0,(1−k)=6/6がかけ算された後に加算さ
れてライン−△が形成される。次に、ライン6,5が
読み出されてそれぞれに係数k=2/6,(1−k)=
4/6がかけ算された後に加算されてライン−△が形
成される。以下、上述の繰り返しによって内挿ラインが
形成される。
【0084】逆に、奇数フィールドで、ライン2,1を
読み出してライン−●を得ようとする。しかし、読み
出されたラインが奇数フィールドではなくて偶数フィー
ルドのライン2,1になると、この2つのラインからは
係数を変更しないと−●の内挿ラインが得られなくな
る。このような場合、読み出しラインがシフトされるこ
となく、ライン2,1が読み出されてそれぞれに係数k
=3/6,(1−k)=3/6がかけ算された後に加算
されてライン−●が形成される。このように書き込み
時に偶数フィールドであったラインが奇数フィールドに
読み出される場合には、かけ算される係数が変更される
ことでインタレース内挿される。
【0085】この場合、ライン2,1が読み出されてそ
れぞれに係数k=3/6,(1−k)=3/6がかけ算
された後に加算されてライン−●が形成される。次
に、ライン3,2が読み出されてそれぞれに係数k=4
/6,(1−k)=2/6がかけ算された後に加算され
てライン−●が形成される。次に、ライン5,4が読
み出されてそれぞれに係数k=0,(1−k)=6/6
がかけ算された後に加算されてライン−●が形成され
る。この場合、ライン4,3が間引きされることにな
る。次に、ライン6,5が読み出されてそれぞれに係数
k=0,(1−k)=6/6がかけ算された後に加算さ
れてライン−●が形成される。次に、ライン7,6が
読み出されてそれぞれに係数k=2/6,(1−k)=
4/6がかけ算された後に加算されてライン−●が形
成される。以下、上述の繰り返しによって内挿ラインが
形成される。なお、図14において、「○」および
「□」の二重部分は間引きのラインを示している。
【0086】上述したように書き込み時に奇数フィール
ドであったラインが偶数フィールドに読み出される場
合、あるい書き込み時に偶数フィールドであったライン
が奇数フィールドに読み出される場合、すなわちフィー
ルド反転が起こった場合には、1ラインシフトおよび係
数変更の操作が行なわれる。
【0087】フィールド反転が垂直ブランキング期間中
に起こった場合には、垂直ブランキング期間中に1ライ
ンシフトの操作が行なわれる。映像信号期間中にフィー
ルド反転が発生した場合、Vガタとなって画面に現れ
る。フィールド反転はどの位置(ライン)から発生する
かを予測することは困難なので、急にフィールド反転す
る最初のラインに関しては係数を希望する内挿ラインに
最も近似できる値に選ぶことでVガタを軽減し、次のラ
インからは既にフィールド反転していることがわかって
いるので1ラインシフト操作が行なわれる。
【0088】図13を使用して、映像信号期間中にフィ
ールド反転が起こった場合の動作について説明する。例
えば、偶数フィールドのライン5,4を読み出したと
き、ここでフィールド反転が起こって奇数フィールドの
ライン5,4が読み出されてしまうとする。希望の内挿
ラインは−△の位置であるが、この時点では1ライン
シフトの操作はできないので、ライン4に係数6/6、
ライン5に係数0をかけて−△の位置に最も近似させ
る。そして、次のラインから1ラインシフトの操作を行
うことによって希望の内挿ラインが得られる。
【0089】このように、メモリ19の読み出しライン
の位置、データの書き込み時と読み出し時のフィールド
の関係がわかれば、インターレース内挿が可能となる。
上述したように本例では、書き込みデータWDATAと
して水平ブランキング期間中のデータに奇数フィールド
か偶数フィールドかを示すIDデータODD/EVEN
が挿入されており、後述するように読み出し側でフィー
ルド反転の発生が水平期間単位で検出される。上述せず
も、方式を変換しない場合には、常にk=0,(1−
k)=6/6とされる。
【0090】なお、入力ビデオ信号がPAL方式で出力
ビデオ信号がNTSC方式であって625ラインから5
25ラインに変換する場合には、6ラインに1ラインの
割合で間引くので、本来は0,1/5,・・・,5/5
までの計6つ係数データを使用することで精度よくライ
ン内挿処理を行なうことができる。しかしながら、その
場合には、係数データ0,1/6,・・・,6/6の他
に、0,1/5,・・・,5/5の係数データを使用す
ることになるため、上述した係数ROM28Y1,28
Y2に供給される係数コントロールデータCFD1,C
FD2はそれぞれ4ビットデータとなり、入力データが
8ビット、出力データが8ビットであるとき、係数RO
M28Y1,28Y2として8ビット×4096ワード×
2の容量が必要となる。
【0091】そこで、本例においては、入力ビデオ信号
がPAL方式で出力ビデオ信号がNTSC方式であって
625ラインから525ラインに変換する場合にも係数
データ0,1/6,・・・,6/6を使用することで
(図14参照)、係数コントロールデータCFD1,C
FD2をそれぞれ3ビットデータとし、係数ROM28
Y1,28Y2の容量の半減を図っている。
【0092】図2に戻って、係数ROM28Y1および
28Y2には、それぞれメモリ19の読み出しラインの
位置、データの書き込み時と読み出し時のフィールドの
関係等に基づいて形成される係数コントロールデータC
FD1,CFD2が供給される。係数ROM28Y1,
28Y2からは入力データに係数k,(1−k)がかけ
算された出力データが得られ、それぞれの出力データが
加算器29で加算されて内挿ラインの輝度データが得ら
れる。
【0093】加算器29より出力される9ビットの低域
成分の輝度データはリミッタ30で丸め処理されて8ビ
ットデータとされた後に加算器24に供給されて高域成
分の輝度データと加算される。加算器24より出力され
る9ビットの輝度データRADYは図3に示すようにリ
ミッタ31で丸め処理されて8ビットデータとされ、ラ
ウンディング回路32でラウンディング処理され、ブラ
ンキング付加回路33でブランキング信号RBLKが付
加され、さらに同期付加回路34で複合同期信号RCS
YNCが付加された後に変換回路35に供給される。そ
して、変換回路35で2の補数表示より通常の2進表示
に変換された後、D/Aコンバータ36でアナログ信号
に変換されて出力端子37に輝度信号Youtとして導出
される。
【0094】図15は、ラッチ回路21Y1,21Y2よ
りリミッタ31までの輝度系の構成を示している。この
図15において、図2および図3と対応する部分には同
一符号を付して示している。図16Aはハイパスフィル
タ22Y1,22Y2の周波数特性を示しており、同図B
はハイパスフィルタ22Y1、遅延回路25Y1、減算器
26Y1で構成されるローパスフィルタおよびハイパス
フィルタ22Y2、遅延回路25Y2、減算器26Y2で
構成されるローパスフィルタの周波数特性を示してい
る。
【0095】上述したようにサブサンプリング処理によ
り輝度信号の高域成分が改善され、またライン内挿処理
により図形歪が改善される。これら2つの処理は両者と
も隣接する2ライン間で演算を行うので、一般的にはサ
ブサンプリング処理を初めに施すことになる。ライン内
挿処理を初めに施すと各ラインの高域成分にも係数がか
かり、サブサンプリング処理の効果がライン毎に変化し
てしまうからである。サブサンプリング処理とは本来高
域成分を改善するための処理であり、一方ライン内挿処
理(インターレース内挿処理を含む)は斜め方向のギザ
の改善や垂直方向のジッタの改善といった低域成分を改
善するための処理である。そこで本例においては、上述
したように低域成分のみ係数演算を行うライン内挿処理
およびインタレース内挿処理が施され、高域成分には係
数演算を行わずにサブサンプリング処理のみが施され
る。
【0096】ここで注意すべき点は、ローパスフィルタ
で抜き出された、従って減算器26Y1,26Y2より出
力される低域成分が、水平方向に1/fs(fsはサン
プリング周波数であって、ここでは読み出しクロックR
MCKの周波数と同じである)だけ位相がずれているた
め、その2つのラインを加算すると水平方向のローパス
フィルタが形成されることである。伝達関数は、H(z)
=1+Z-1となる。実際には、低域成分に係数がかかっ
て加算されるため、伝達関数は次式のようになる。
【0097】 H(z)=k×(1/4+Z-2/2+Z-4/4) +(1−k)×(Z-1/4+Z-3/2+Z-5/4)・・・(1) ただし、k=6/6,5/6,4/6,3/6,2/
6,1/6,0である。図17A,B、図18A,B
は、係数kを変えていったときのローパスフィルタ特性
を示している。係数の違いによって特性が変わってくる
が、どれもfs/4以上の帯域で影響を受けることがわ
かる。図17Aは係数kが6/6,0のとき、すなわち
通常のサブサンプリングを行っているときと同じであ
り、図18Bは係数kが3/6のときで、最も高域成分
が落ちている。高域成分が落ちていると、当然サブサン
プリングによって再現される帯域に影響を与えるが、−
3dB点となるのはfs/3であり、サンプリング周波
数fsが17.734MHzとすると約5.9MHzで
ある。これは通常のテレビジョン信号の帯域としては充
分であり、解像度に換算すると470TV本となる。
【0098】図19は、本例のサブサンプリング処理に
よって低域成分および高域成分が再現される様子を示し
ている。同図Aは折り返し成分(斜線部分)が重畳され
ているあるラインの信号であり(低域成分には係数kが
かけ算されている)、同図Bは隣接するラインの信号で
ある(低域成分には係数1−kがかけ算されている)。
そのため、あるラインの信号にそれに隣接するラインの
信号を加算することで、同図Cに示すように低域成分お
よび高域成分が再現される。
【0099】このように本例においては、低域成分のみ
ライン内挿処理およびインターレース内挿処理が施さ
れ、図形歪の改善された高解像度の画質を得ることがで
き、しかも回路構成が簡素化される(図15参照)。
【0100】図2に戻って、フィールドメモリ19より
出力される読み出しデータRDATA1,RDATA2
は、それぞれラッチ回路41R1,41R2に供給され
る。ラッチ回路41R1,41R2にはラッチパルスRL
T0,RLT1が供給され、それぞれで読み出しデータ
RDATA1,RDATA2より赤色差データがラッチ
される。
【0101】ラッチ回路41R1,41R2より出力され
る赤色差データはそれぞれアップコンバート回路42R
1,42R2に供給される。上述したようにフィールドメ
モリ19に書き込まれる映像データVDATAでは赤色
差データおよび青色差データのサンプルデータは4個に
1個の割合で配されている(図4H,M参照)。そのた
め、読み出しデータRDATA1,RDATA2よりラ
ッチされる赤色差データおよび青色差データのサンプル
レートはfs/4となる。
【0102】アップコンバート回路42R1,42R2で
は補間処理およびフィルタリング処理によって赤色差デ
ータのサンプルレートがfs/4からfsにアップコン
バートされる。アップコンバート回路42R1,42R2
より出力される赤色差データは加算器43Rに供給され
て加算平均された後に切換スイッチ44Rのc側の固定
端子に供給される。この切換スイッチ44Rのt側の固
定端子にはアップコンバート回路42R2より出力され
る赤色差データが供給される。切換スイッチ44Rには
方式変換(NTSC→PALあるいはPAL→NTS
C)をするか否かを示す変換指示信号CONVが切換制
御信号として供給される。この場合、切換スイッチ44
Rは、方式変換をするときはc側に接続され、方式変換
をしないときはt側に接続される。
【0103】また、フィールドメモリ19より出力され
る読み出しデータRDATA1,RDATA2は、それ
ぞれラッチ回路41B1,41B2に供給される。ラッチ
回路41B1,41B2にはラッチパルスBLT0,BL
T1が供給され、それぞれで読み出しデータRDATA
1,RDATA2より青色差データがラッチされる。
【0104】ラッチ回路41B1,41B2より出力され
る青色差データはそれぞれアップコンバート回路42B
1,42B2でサンプルレートがfs/4からfsにアッ
プコンバートされた後に加算器43Bで加算平均されて
切換スイッチ44Bのc側の固定端子に供給される。こ
の切換スイッチ44Bのt側の固定端子にはアップコン
バート回路42B2より出力される青色差データが供給
される。切換スイッチ44Bには変換指示信号CONV
が切換制御信号として供給され、方式変換をするときは
c側に接続され、方式変換をしないときはt側に接続さ
れる。
【0105】切換スイッチ44R,44Bより出力され
る赤色差データRADR,RADBは、図3に示すよう
にそれぞれブランキング付加回路45R,45Bでブラ
ンキング信号RBLKが付加された後に、切換スイッチ
46R,46Bのa側の固定端子および切換スイッチ4
7R,47Bのa側の固定端子に供給される。切換スイ
ッチ47R,47Bのb側の固定端子には、それぞれバ
ーストレベル回路48R,48Bよりバーストスレベル
信号(赤色差データ、青色差データ)が供給される。
【0106】バーストレベル回路48R,48Bには、
出力ビデオ信号がNTSC方式であるかPAL方式であ
るかを示す方式識別信号Rn/pが供給される。これによ
りバーストレベル回路48R,48Bからは、出力ビデ
オ信号の方式に応じたバーストレベル信号が出力され
る。
【0107】切換スイッチ47R,47Bにはバースト
ゲートパルスRBGPが切換制御信号として供給され
る。切換スイッチ47R,47Bはバースト期間はb側
に接続され、その他の期間はa側に接続される。切換ス
イッチ47R,47Bより出力されるバーストレベル信
号が付加された色差データRADR,RADBはクロマ
非同期回路49を介してクロマエンコーダ50に供給さ
れる。
【0108】また、51は発振回路であり、この発振回
路51にはNTSC方式の4fsc(14.318MH
z)の発振周波数を有する水晶発振器52nおよびPA
L方式の4fsc(17.734MHz)の発振周波数を
有する水晶発振器52pが接続される。発振回路51に
は方式識別信号Rn/pが発振周波数の切換制御信号とし
て供給され、発振回路51からは出力ビデオ信号がNT
SC方式であるときはNTSC方式の4fscの周波数と
なると共に出力ビデオ信号がPAL方式であるときはP
AL方式の4fscの周波数となるエンコーダクロックE
NCKが出力される。
【0109】発振回路51より出力されるエンコーダク
ロックENCKはクロマ非同期回路49およびクロマエ
ンコーダ50に供給される。また、クロマ非同期回路4
9には読み出し側クロックRCKが供給される。また、
クロマエンコーダ50には、出力ビデオ信号がPAL方
式である場合に色変調に当たってV軸反転を制御するた
めのV軸反転制御信号PALTが供給されると共に、ブ
ランキング信号PBLKが供給される。ブランキンング
信号PBLKは、後述するようにバースト信号と変調ク
ロマ信号とを分離して出力するための切換制御信号とし
て供給される。
【0110】クロマエンコーダ50では、エンコーダク
ロックENCKが使用され、色差データR−Y,B−
Y,−(R−Y),−(B−Y)が図20に示すように
配置されることで色変調処理が行なわれる。なお、R−
Y,−(R−Y)の位置を逆にすることでV軸反転を行
うことができる。
【0111】本例においては、読み出し側クロックRC
KはPAL方式の4fsc(17.734MHz)に選定
される。この場合、出力ビデオ信号がPAL方式である
ときは全ての回路を同期させて動作させることができ
る。しかしながら、出力ビデオ信号がNTSC方式であ
るときは、NTSC方式の4fscは14.318MHz
であるため、クロマエンコーダ50とその前段にある信
号処理回路を非同期で動作させることになる。
【0112】このとき問題となるのは、8ビットのデー
タがクロックを乗り換えるとき、そのデータの各々が不
定となり得ることである。不定が発生すると、画面上で
ノイズとなって現れ、見苦しいものとなる。そこで、本
例では、クロマエンコーダ50とその前段にある信号処
理回路との間にクロマ非同期回路49を設けることで、
不定データの発生を防止している。
【0113】図21は、クロマ非同期回路49を示して
いる。同図において、切換スイッチ47Rより出力され
る赤色差データRADRはDフリップフロップ491R
1,491R2のデータ端子Dに供給される。また、切換
スイッチ47Bより出力される青色差データRADBは
Dフリップフロップ491B1,491B2のデータ端子
Dに供給される。
【0114】また、読み出し側クロックRCKはDフリ
ップフロップ492のクロック端子に供給される。この
Dフリップフロップ492の反転出力端子Qバーの出力
データは、Dフリップフロップ491R1,491B1の
イネーブル端子ENバーに供給されると共に、Dフリッ
プフロップ492のデータ端子Dに供給される。また、
Dフリップフロップ492の非反転出力端子Qの出力デ
ータは、Dフリップフロップ491R2,491B2のイ
ネーブル端子ENバーに供給されると共に、Dフリップ
フロップ494のデータ端子Dに供給される。Dフリッ
プフロップ491R1,491R2,491B1,491
B2のクロック端子には読み出し側クロックRCKが供
給されると共に、Dフリップフロップ494のクロック
端子には読み出し側クロックRCKがインバータ493
で反転されて供給される。
【0115】また、Dフリップフロップ491R1,4
91R2,491B1,491B2の非反転出力端子Qの
出力データはそれぞれDフリップフロップ495R1,
495R2,495B1,495B2のデータ端子Dに供
給されると共に、Dフリップフロップ494の非反転出
力端子Qバーの出力データはDフリップフロップ496
のデータ端子Dに供給される。Dフリップフロップ49
5R1,495R2,495B1,495B2,496のク
ロック端子にはエンコーダクロックENCKが供給され
る。
【0116】Dフリップフロップ495R1および49
5R2の非反転出力端子Qの出力データはそれぞれ切換
スイッチ497RのL側およびH側の固定端子に供給さ
れる。また、Dフリップフロップ495B1,495B2
の非判定出力端子Qの出力データはそれぞれ切換スイッ
チ497BのL側およびH側の固定端子に供給される。
切換スイッチ497R,497BにはそれぞれDフリッ
プフロップ496の非反転出力端子Qよりセレクトパル
スSPbが切換制御信号として供給される。すなわち、
切換スイッチ497R,497Bは、セレクトパルスS
Pbがローレベル「L」であるときはL側に接続され、
ハイレベル「H」であるときはH側に接続される。
【0117】切換スイッチ497R,497Bの出力デ
ータはそれぞれDフリップフロップ498R,498B
のデータ端子Dに供給される。これらDフリップフロッ
プ498R,498Bのクロック端子にはエンコーダク
ロックENCKが供給される。そして、Dフリップフロ
ップ498R,498Bの非反転出力端子Qの出力デー
タがそれぞれエンコーダクロックENCKに同期した赤
色差データAADR、青色差データAADBとして出力
される。
【0118】次に、図22のタイミングチャートを使用
してクロマ非同期回路49の動作を簡単に説明する。
【0119】出力ビデオ信号がNTSC方式である場
合、図22Aに示す読み出し側クロックRCK(17.
734MHz)のレートで送られてくる色差データRA
DR(同図Bに図示)をそのままエンコーダクロックE
NCK(14.318MHz)でサンプリングしようと
すると、あるタイミングでデータの変化点とクロックの
立ち上がり点が一致する。この場合、フリップフロップ
のセットアップタイムあるいはホールドタイムが充分に
とれていないことから、出力データは不定となる。
【0120】図21のクロマ非同期回路49では、非同
期のエンコーダクロックENCKで赤色差データRAD
Rを必ず一度はラッチさせるため、17.734MHz
のレートの赤色差データRADRよりDフリップフロッ
プ491R1,491R2で半分のレートの2系統のパラ
レルデータDa,Db(図22D,Eに図示)が形成さ
れる。図22CはDフリップフロップ492の反転出力
端子Qバーの出力データDqを示している。
【0121】Dフリップフロップ491R1,49R2で
形成される2系統のパラレルデータDa,Dbはそれぞ
れDフリップフロップ495R1,495R2に供給され
てエンコーダクロックENCK(図22Gに図示)でラ
ッチされる。そして、Dフリップフロップ495R1,
495R2でラッチされた2系統のパラレルデータD
c,Dd(図22H,Iに図示)は切換スイッチ47R
で1系統に戻される。
【0122】ここで、Dフリップフロップ494で2系
統のパラレルデータDa,Dbのシーケンスに合わせた
セレクトパルスSPa(図22Fに図示)が形成された
後、Dフリップフロップ496でエンコーダクロックE
NCKで正規化されて切換スイッチ497Rに供給され
るセレクトパルスSPb(図22Jに図示)が形成され
る。
【0123】この場合、上述したようにセレクトパルス
SPb、あるいはパラレルデータDc,Ddに不定が発
生していても、切換スイッチ497RではDフリップフ
ロップ495R1,495R2で正確にラッチされたデー
タを選択する必要がある。そこで本例のように、パラレ
ルデータDa,Dbの変化点に対してパルス変化点に最
も余裕がでるようにセレクトパルスSPaを形成するこ
とが望ましい。図23は、パラレルデータDa,Dbお
よびセレクトパルスSPaのタイミング関係を拡大して
示したものである。fsは赤色差データRADRのサン
プルレートである。
【0124】切換スイッチ497Rで1系統のデータと
された後に、Dフリップフロップ498Rでラッチされ
ることで、エンコーダクロックENCKに同期した赤色
差データAADR(図22Kに図示)が得られる。図2
2H,IではデータDc,Ddに不定(×印で図示)が
発生しているが、最終的に得られる赤色差データAAD
Rには不定部分が発生していない。
【0125】ここで、エンコーダクロックENCKが図
22Lに示すタイミングである場合、パラレルデータD
c,Ddは同図M,Nに示すようになる。セレクトパル
スSPbが、タイミングエラーによって本来ハイレベル
「H」となるべきところがローレベル「L」となってし
まった場合を考える(図22Oに斜線図示)。この場
合、赤色差データAADR(図22Pに図示)には1サ
イクル分のデータが抜けることになるが、不定部分は発
生しないため、ノイズの発生を避けることができる。こ
のように動作しても、クロマ信号の帯域は1MHz程度
であり、14.318MHzに対して充分に低いので全
く問題はない。
【0126】上述説明では、エンコーダクロックENC
Kに同期した赤色差データAADRを得る場合を説明し
たが、詳細説明は省略するも青色差データAADBを得
る動作も同様である。なお、出力ビデオ信号がPAL方
式であるときは、エンコーダクロックENCKはPAL
方式の4fscとなり、クロマ非同期回路49からは同様
にエンコーダクロックENCKに同期した色差データA
ADR,AADBが得られる。
【0127】図3に戻って、クロマエンコーダ50より
出力される変調クロマ信号Cmおよびバースト信号Sb
は、それぞれ切換スイッチ46R,46Bのb側の固定
端子に供給される。切換スイッチ46R,46Bにはシ
ステムコントローラ(図示せず)より読み出しモード制
御信号RMODCが供給される。そして、切換スイッチ
46R,46Bは、後述する出力端子55R,55Bに
色差信号R−Y,B−Yの形式で出力するときはa側に
接続され、一方変調クロマ信号Cm、バースト信号Sb
の形式で出力するときはb側に接続される。
【0128】切換スイッチ46R,46Bの出力データ
は、それぞれ変換回路53R,53Bで2の補数表示よ
り通常の2進表示に変換された後、D/Aコンバータ5
4R,54Bでアナログ信号に変換されて出力端子55
R,55Bにクロマ信号Cout1,Cout2として導出され
る。この場合、切換スイッチ46R,46Bがa側に接
続されるとき、クロマ信号Cout1,Cout2はそれぞれ色
差信号R−Y,B−Yとなる。一方、切換スイッチ46
R,46Bがb側に接続されるとき、クロマ信号Cout
1,Cout2はそれぞれ変調クロマ信号Cm、バースト信
号Sbとなる。
【0129】56はクロックセレクト回路であり、この
セレクト回路56には、発振回路51よりエンコーダク
ロックENCKが供給されると共に読み出しクロックR
CKが供給される。セレクト回路56には読み出しモー
ド制御信号RMODCが切換制御信号として供給され、
セレクト回路56からは、出力端子55R,55Bに色
差信号R−Y,B−Yの形式で出力するときは読み出し
クロックRCKが出力され、一方変調クロマ信号Cm、
バースト信号Sbの形式で出力するときはエンコーダク
ロックENCKが出力される。そして、セレクト回路5
6より出力されるクロックはD/Aコンバータ54R,
54Bにサンプリングクロックとして供給される。
【0130】上述したように出力端子55R,55Bに
クロマ信号Cout1,Cout2として、それぞれ変調クロマ
信号Cm、バースト信号Sbを分離して出力させること
ができるが、これにより出力側でカラーゲインコントロ
ールや色相コントロールを容易に行うことができる。な
お、クロマエンコーダ50でディジタル的に外部からゲ
インや色相をコントロールすることは可能であるが、そ
のための端子が増加すること、また回路構成が複雑にな
る等の問題点がある。また、バースト信号が付加された
変調クロマ信号に対してアナログ回路でゲインや色相を
コントロールしようとすることも可能であるが、回路構
成が複雑になる等の問題点がある。
【0131】出力端子55R,55Bにクロマ信号Cou
t1,Cout2として変調クロマ信号Cm、バースト信号S
bが出力される場合、これらをミックスアンプ57で加
算することでバースト付の変調クロマ信号、従って搬送
色信号を得ることができる。この場合、ミックスアンプ
57の合成比を制御することでゲインをコントロールす
ることができ、またバースト信号Sbまたは変調クロマ
信号Cmのいずれかに移相器(図示せず)を挿入するこ
とで色相をコントロールすることができる。
【0132】ミックスアンプ57より出力される搬送色
信号は、それぞれNTSC方式およびPAL方式の色副
搬送波周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタ5
8N,58Pを介して切換スイッチ59のn側およびp
側の固定端子に供給される。切換スイッチ59には方式
識別信号Rn/pが切換制御信号として供給される。切換
スイッチ59は、出力ビデオ信号がNTSC方式である
ときはn側に接続され、一方出力ビデオ信号がPAL方
式であるときはp側に接続される。そのため、切換スイ
ッチ59からは、方式識別信号Rn/pで指示される方式
の搬送色信号が得られる。切換スイッチ59より出力さ
れる搬送色信号は、加算器60でローパスフィルタ61
で帯域制限された輝度信号Youtと加算されて、NTS
C方式またはPAL方式の映像信号SVが得られる。
【0133】なお、一般的には上述したように出力ビデ
オ信号の方式に応じてバンドパスフィルタ58Nと58
Pとを切り換える必要があるが、上述したアップコンバ
ート回路42R1,42R2,42B1,42B2によるア
ップコンバート処理によって出力側のフィルタ特性をか
なり広域(ブロード)な特性にできるため、NTSC方
式およびPAL方式の双方に1個のバンドパスフィルタ
を共通に使用することもできる。
【0134】次に、上述した信号処理系で使用される種
々の制御信号を形成する制御信号発生系の構成を図面を
参照して説明する。
【0135】図24は書き込み側クロックの発生回路を
示している。同図において、入力端子1(図1参照)に
供給される輝度信号Yより同期分離回路(図示せず)で
分離される複合同期信号WCSYNCはハーフHキラー
回路65に供給されて等価パルスが除去された基準水平
同期信号REFHDが形成される。ハーフHキラー回路
65より出力される同期信号REFHDは位相差検出回
路66,67に供給される。
【0136】また、68は電圧制御発振器であり、この
発振器68より出力される発振信号(クロックWCK)
は水平カウンタ69および垂直カウンタ70にカウント
クロックとして供給される。また、水平カウンタ69よ
り出力される内部水平同期信号INTHDは位相差検出
回路66に供給されると共に、水平カウンタ69より内
部水平同期信号INTHDに同期した1クロック幅のパ
ルスが垂直カウンタ70にイネーブル信号として供給さ
れる。
【0137】また、71は外部垂直リセット回路であ
り、このリセット回路71には輝度信号Yより同期分離
回路で分離された垂直同期信号WVSYNCが供給され
る。リセット回路71では垂直同期信号WVSYNCに
同期した1クロック幅のリセットパルスが形成されて切
換スイッチ72のb側の固定端子に供給される。また、
73は垂直同期信号発生回路であり、この発生回路73
には回転ヘッド型VTRよりRFスイッチングパルスR
FSWPが供給される。発生回路73ではパルスRFS
WPに同期した1クロック幅の垂直同期パルスVDが形
成されて切換スイッチ72のa側の固定端子に供給され
る。
【0138】切換スイッチ72には、入力ビデオ信号
(入力端子1,7(図1参照)に供給される輝度信号
Y、クロマ信号C)がVTRのJOGモード(スローモ
ード、キュー/レビューモード)時の再生信号か否かを
示すJOGモード識別信号SJOGが切換制御信号とし
て供給される。切換スイッチ72は、入力ビデオ信号が
JOGモード時の再生信号であるときはa側に接続さ
れ、そうでないときはb側に接続される。
【0139】切換スイッチ72より出力されるパルスは
垂直カウンタ70のリセット端子に供給される。これに
より、垂直カウンタ70では垂直同期信号WVSYNC
あるいはRFスイッチングパルスRFSWPに同期して
カウント動作が行なわれて内部垂直同期信号INTVD
が形成される。VTRのJOGモード時の再生信号より
分離される垂直同期信号WVSYNCは乱れたものとな
るが、本例においてJOGモード時にも安定して得られ
るRFスイッチングパルスRFSWPに基づいて形成さ
れる垂直同期パルスVDで垂直カウンタ70がリセット
されるので、入力ビデオ信号がVTRのJOGモード時
の再生信号であっても垂直カウンタ70を安定してリセ
ットすることができる。
【0140】また、74は外部水平リセット回路であ
り、このリセット回路74には垂直カウンタ70より内
部垂直同期信号INTVDに同期した1水平期間幅のゲ
ートパルスが供給される。また、リセット回路74には
ハーフHキラー回路65より基準水平同期信号REFH
Dに同期して1クロック幅のパルスが供給される。そし
て、リセット回路74でゲートパルスによってゲートさ
れた1クロック幅のパルスは加算器63および切換スイ
ッチ64のb側を介して水平カウンタ69にリセットパ
ルスとして供給される。
【0141】また、水平カウンタ69より出力される内
部水平同期信号INTHDでリセットされると共に、発
振器68より出力されるクロックWCKが一定個数(入
力ビデオ信号がNTSC方式であるときは1128個、
PAL方式であるときは1152個である)だけカウン
トされて得られる内部リセットパルスINTRPが加算
器63および切換スイッチ64のb側を介して水平カウ
ンタ69に供給される。これにより、水平カウンタ70
では内部垂直同期信号INTVDに同期し、かつ内部リ
セットパルスINTRPに同期してカウント動作が行な
われて内部水平同期信号INTHDが形成される。
【0142】また、62はJOG水平リセット回路であ
る。このリセット回路62にはハーフHキラー回路65
より基準水平同期信号REFHDに同期して1クロック
幅のパルスが供給されると共に、内部リセットパルスI
NTRPが供給される。リセット回路62には後述する
エンベロープ検出信号ENVDETが供給される。リセ
ット回路62からは、後述するエンベロープ検出信号E
NVDETがローレベル「L」となってフィールドメモ
リ19が書き込み状態となる期間でハーフHキラー回路
65より供給されるパルスが抜き出されて切換スイッチ
64のa側を介して水平カウンタ69のリセット端子に
供給される。また、エンベロープ検出信号ENVDET
がハイレベル「H」である期間では、リセット回路62
より内部リセットパルスINTRPが出力されて切換ス
イッチ64のa側を介して水平カウンタ69のリセット
端子に供給される。
【0143】切換スイッチ64にはJOGモード識別信
号SJOGが切換制御信号として供給され、入力ビデオ
信号がJOGモード時の再生信号であるときはa側に接
続され、そうでないときはb側に接続される。これによ
り、入力ビデオ信号がVTRのJOGモード時の再生信
号であるときは、エンベロープ検出信号ENVDETが
ローレベル「L」でフィールドメモリ19が書き込み状
態にあるとき、水平カウンタ69にハーフHキラー回路
65より出力されるパルスがリセットパルスとして供給
され、水平Hカウンタ69は外部水平同期信号(基準同
期信号REFHD)に同期して強制的にリセットされ
る。
【0144】カウンタ69,70より出力される同期信
号INTHD,INTVDは比較禁止回路75に供給さ
れる。比較禁止回路75では同期信号INTHD,IN
TVDに基づいて比較禁止区間が設定される。水平方向
に関しては同期信号INTHDの立ち下がりタイミング
の前後1/4水平期間を除いて比較禁止区間に設定され
る。また、垂直方向に関しては垂直同期信号の前後所定
期間が比較禁止区間に設定される。比較禁止回路75か
らは比較禁止区間でハイレベル「H」の比較禁止信号C
MPIBが出力される(図25Cおよび図26C参
照)。なお、図25Bは内部水平同期信号INTHD、
図26Aは複合同期信号WCSYNC、同図Bは垂直同
期信号WVSYNC、さらに同図Dは外部水平リセット
回路74より出力されるリセットパルスを示している。
比較禁止回路75より出力される比較禁止信号CMPI
Bは位相差検出回路66および67に供給される。
【0145】位相差検出回路66では基準水平同期信号
REFHDと内部水平同期信号INTHDとの位相差検
出が行なわれる。この場合、同期信号REFHDに対し
て同期信号INTHDが遅れているときは同期信号RE
FHDの立ち下がり時点から同期信号INTHDの立ち
下がり時点までハイレベル「H」の信号Pが出力され、
逆に同期信号REFHDに対して同期信号INTHDが
進んでいるときは同期信号INTHDの立ち下がり時点
から同期信号REFHDの立ち下がり時点までハイレベ
ル「H」の信号Nが出力される。
【0146】また、位相差検出回路66より出力される
信号P,Nは位相比較回路76に供給される。位相比較
回路76からは、信号Pが供給される期間では基準レベ
ルより低いレベルとなると共に信号Nが供給される期間
では基準レベルより高いレベルとなる信号PHERが出
力される。ここで、基準同期信号REFHDが図25A
に示すようであるとき、位相差検出回路66からは同図
D,Eに示すように信号P,Nが出力され、位相比較回
路76からは同図Fに示すように信号PHERが得られ
る。位相比較器76より出力される信号PHERは位相
エラー信号として反転アンプで構成されるローパスフィ
ルタ77を介して加算器78に供給される。
【0147】また、位相差検出回路67では基準水平同
期信号REFHDと比較禁止信号CMPIBとの位相差
検出が行なわれる。位相差検出回路67からは、比較禁
止信号CMPIBの立ち下がり時点から同期信号REF
HDの立ち下がり時点まで基準レベルより高いレベルと
なると共に同期信号REFHDの立ち下がり時点から比
較禁止信号CMPIBの立ち上がり時点まで基準レベル
より低いレベルとなる信号SPERが得られる。ここ
で、基準同期信号REFHDが図25Aに示すようであ
るとき、位相差検出回路67からは同図Gに示すように
信号SPERが得られる。位相差検出回路67より出力
される信号SPERは速度エラー信号として反転アンプ
で構成されるローパスフィルタ79を介して加算器78
に供給される。
【0148】加算器78ではローパスフィルタ77,7
9より出力される位相エラー信号および速度エラー信号
が加算され、その加算信号は発振器68に制御信号VC
OINとして供給される。図27は、発振器68の発振
特性を示しており、制御信号VCOINが大きくなるほ
ど発振周波数は高くなる。ここで、基準水平同期信号R
EFHDに対して内部水平同期信号INTHDが遅れる
ときは制御信号VCOINのレベルが大きくなって発振
器68の発振周波数が高くされて内部水平同期信号IN
THDの位相が進むように制御される。一方、基準水平
同期信号REFHDに対して内部水平同期信号INTH
Dが進むときは制御信号VCOINのレベルが小さくな
って発振器68の発振周波数が低くされて内部水平同期
信号INTHDの位相が遅れるように制御される。
【0149】これにより、内部水平同期信号INTHD
と基準水平同期信号REFHDとが位相ロックするよう
にAFC動作が行なわれる。上述した位相制御の動作に
おいて、速度エラー信号SPERは位相ロックしやすい
ように発振器68の発振周波数を大まかに制御するため
に使用され、一方位相エラー信号PHERは位相ロック
させるために発振器68の発振周波数を細かく制御する
ために使用される。
【0150】なお、上述したように位相差検出回路6
6,67には比較禁止信号CMPIBが供給されてお
り、比較禁止区間では位相差検出の動作は行われず、出
力側はハイインピーダンス状態とされる。これは、例え
ば入力ビデオ信号がVTRの再生信号等でドロップアウ
トやヘッド切り換え時に水平同期信号に乱れがあっても
AFC動作を安定させるためである。
【0151】ただし、垂直方向の比較禁止区間では発振
器68がフリーラン状態となっているので、比較開始後
に基準水平同期信号REFHDに対して内部水平同期信
号INTHDの位相が極端にずれている場合はAFC動
作が安定するまでに時間がかかり、その影響が画面上部
に現れる。そこで本例においては、外部水平リセット回
路74より基準水平同期信号REFHDに同期したリセ
ットパルスを比較開始直前のラインで水平カウンタ69
に供給し(図26D参照)、基準水平同期信号REFH
Dに対して内部水平同期信号INTHDを同期させるこ
とでAFC動作の安定化を図っている。
【0152】上述したように水平カウンタ69はリセッ
トパルスINTRPでリセットされるため、基準水平同
期信号REFHDに対して内部水平同期信号INTHD
が位相ロックした状態では、水平周波数fhと発振器6
8より出力される書き込み側クロックWCKの周波数f
wckとの関係は、入力ビデオ信号がNTSC方式である
ときはfwck=1128fhとなり、入力ビデオ信号が
PAL方式であるときはfwck=1152fhとなる。
なお、書き込み側クロックWCKはインバータ80で反
転されてフィールドメモリ19に書き込みクロックWM
CKとして供給される。
【0153】水平周波数fhと書き込み側クロックWC
Kの周波数fwckの関係を上述したように設定する理由
は以下の通りである。本例において、方式変換時には読
み出し側クロックRCKの周波数をPAL方式の4fsc
とすることを前提としている。そのため、読み出し側ク
ロックRCKの周波数をfrckとするとき、出力ビデオ
信号がPAL方式であるときはfrck=1135fhに
設定されると共に、出力ビデオ信号がNTSC方式であ
るときはfrck=1128fhに設定される。このと
き、NTSC方式およびPAL方式における読み出し側
の有効映像信号期間は図28AおよびBに示すようにな
る。
【0154】上述したようにフィールドメモリ19は水
平方向に最大960サンプルの容量がある。メモリ19
に書き込まれる映像信号のデータは多ければ多いほど良
いが、本例においては上述したように映像データVDA
TAの他にIDデータ(ODD/EVEN、SUBNS
EQ)も書き込まれること(図6参照)、映像データは
輝度データと色差点順次データをマルチプレクス処理し
たものであること(図4H,M参照)から、NTSC方
式では有効映像信号期間が4の倍数である936クロッ
クとなるように、frck=1128fhに設定される。
【0155】ところが、入力ビデオ信号がPAL方式で
あるとき、fwck=1135fhに設定すると不都合が
生じる。すなわち、fwck=1135fhに設定する
と、有効映像信号期間は約924クロックとなり、これ
をNTSC方式に変換すると12サンプル(936−9
24)分のデータが不足することになる。この不足分を
例えばブランキング期間を延ばして補足しようとする
と、画面上にブランキング部分が見えるおそれがある。
そこで、本例においてはメモリ19に書き込む有効映像
信号信号期間のサンプルがNTSC方式およびPAL方
式のどちらでも936個とすることにしている。したが
って、入力ビデオ信号がPAL方式である場合に有効映
像信号期間が936クロックとなるように、上述したよ
うにfwck=1152fhに設定される。図29Aおよ
びBは、それぞれNTSC方式およびPAL方式におけ
る読み出し側の有効映像信号期間を示している。
【0156】なお、上述したようにfrck=1128f
hと設定することで、fh=frck/1128=15.
722KHzとなり、NTSC方式の本来の水平周波数
15.734KHzより若干ずれるが、約−12Hz程
度であり、受像機等の同期回路に充分余裕があることを
考慮すれば全く問題がない。
【0157】次に、図30および図31を参照しなが
ら、フィールドメモリ19の書き込み側および読み出し
側の制御回路の構成を説明する。
【0158】図30において、81は書き込みアドレス
コントロール回路、82は書き込みタイミング発生回路
である。アドレスコントロール回路81並びにタイミン
グ発生回路82には、それぞれカウンタ69,70(図
24参照)より出力される同期信号INTHD,INT
VDが供給されると共に、入力ビデオ信号がNTSC方
式であるかPAL方式であるかを示す方式識別信号Wn/
pが供給される。
【0159】そして、アドレスコントロール回路81か
らは入力ビデオ信号の方式に応じて、フィールドメモリ
19の書き込み制御用の水平クリア信号HCL0、垂直
クリア信号VCL0が出力されてフィールドメモリ19
(図1に図示)に供給される(図8参照)。また、アド
レスコントロール回路81の制御によって、インクリメ
ント回路83からは各ラインで1個のインクリメント信
号が出力され、インクリメント回路84からは各ライン
で2個のインクリメント信号が出力される。インクリメ
ント回路83,84より出力されるインクリメント信号
は、それぞれ切換スイッチ85のa側、b側を介してフ
ィールドメモリ19に書き込み制御用のインクリメント
信号INC0として供給される。
【0160】また、アドレスコントロール回路81から
は入力ビデオ信号の方式に応じて、非変換時の読み出し
制御用の水平クリア信号THCR1,THCR2、垂直
クリア信号TVCR1,TVCR2およびインクリメン
ト信号TINC1,TINC2が出力される(図9、図
10参照)。この場合、インリクメント信号TINC
1,TINC2は各ラインで1個のみ出力される。
【0161】また、タイミング発生回路82では、内部
水平同期信号INTHDでリセットされると共に、入力
ビデオ信号の方式に応じた個数(NTSC方式では11
28個、PAL方式では1152個)だけクロックWC
Kがカウントされて内部リセットパルスINTRPが形
成される。この内部リセットパルスINTRPは上述し
たように加算器63を介して水平カウンタ69に供給さ
れる(図24参照)。
【0162】また、タイミング発生回路82より、サン
プリングクロックADCLK、クランプパルスYCL
P、セレクト信号SELR,SELB、切り換え制御信
号SW1,SW2およびIDデータODD/EVEN,
SUBNSEQが出力され、それぞれ書き込み側の対応
する個所に供給される。また、タイミング発生回路82
からは非変換時に読み出し側で使用されるブランキング
信号TRBLKおよびバーストゲートパルスTRBGP
が出力される。
【0163】また、90は変換/非変換判別回路であ
り、この判別回路90には入力ビデオ信号の方式識別信
号Wn/pおよび出力ビデオ信号の方式識別信号Rn/pが供
給される。判別回路90からは方式を変換するか否かを
示す変換指示信号CONVが出力され、この変換指示信
号CONVは切換スイッチ44R,44Bに切換制御信
号として供給される(図2参照)。
【0164】また、91はモード判別回路であり、この
判別回路91には、入力ビデオ信号がVTRの再生信号
であってVTRがJOGモード(スローモード、キュー
/レビューモード)であるか否かを示すJOGモード識
別信号SJOGと、スチルモードとするか否かを示すス
チルモード識別信号SSTLが供給される。判別回路9
1からは、上述したJOGモードおよびスチルモードを
個々に識別し得るモード識別信号SMODが出力され
る。
【0165】変換/非変換判別回路90より出力される
変換指示信号CONVおよびモード判別回路91より出
力されるモード識別信号SMODは同期セレクト回路9
2に供給される。同期セレクト回路92からは、例えば
変換時と非変換時であってもJOGモードあるいはスチ
ルモードであるとき(以下「変換時等」という)にはハ
イレベル「H」となり、非変換時であってJOGモード
でもスチルモードでもないとき(以下「非変換時等」と
いう)にはローレベル「L」となる同期セレクト信号S
SELが出力される。
【0166】また、変換/非変換判別回路90より出力
される変換指示信号CONVおよびモード判別回路91
より出力されるモード識別信号SMODはモード変化検
出回路93に供給される。この検出回路93からは、非
変換時にあって通常の状態からJOGモードまたはスチ
ルモードに入った場合、内部垂直同期信号INTVDに
同期してモード変化検出パルスPCHMが出力される。
【0167】また、94は書き込みイネーブル制御回路
であり、この制御回路94にはモード判別回路91より
出力されるモード識別信号SMODが供給されると共
に、入力ビデオ信号がVTRの再生信号である場合、そ
の再生RF信号のエンベロープ検出信号ENVDETが
供給される。このエンベロープ検出信号ENVDETは
ノイズ部分でハイレベル「H」となり、信号部分でロー
レベル「L」となる。制御回路94からは書き込みイネ
ーブル信号WEが出力されてフィールドメモリ19に供
給される。
【0168】この場合、制御回路94からは、入力ビデ
オ信号がVTRのJOGモード時の再生信号でもなく、
またスチルモードでもないとき、すなわち通常動作時
は、書き込みイネーブル信号WEは連続してローレベル
「L」とされる。これにより、メモリ19には書き込み
データWDATAが連続して書き込まれる。なお、入力
ビデオ信号がVTRの再生信号であってVTRがJOG
モードであるとき、またスチルモードであるときの書き
込みイネーブル信号WEに関しては後述する。
【0169】書き込みイネーブル制御回路94より出力
される書き込みイネーブル信号WEは立ち上がりエッジ
検出回路95に供給される。検出回路95からは、書き
込みイネーブル信号WEの立ち上がりエッジが検出され
るとき、内部水平同期信号INTHDに同期して1水平
期間のパルス幅を有するエッジ検出パルスPREDが出
力され、このエッジ検出パルスPREDは切換スイッチ
85に切換制御信号として供給される。切換スイッチ8
5は、エッジ検出パルスPREDのパルス幅期間はb側
に接続され、その他の期間はa側に接続される。
【0170】上述した通常動作時には、書き込みイネー
ブル信号WEが連続してローレベル「L」となるので、
エッジ検出回路95で立ち上がりエッジが検出されるこ
とがなく、切換スイッチ85はa側に接続されたままと
なる。これにより通常動作時には、垂直方向のアドレス
が各ライン毎に1ラインずつインクリメントされて書き
込みが行なわれることとなる。
【0171】図31において、100は発振回路であ
り、この発振回路100にはPAL方式の4fsc(1
7.734MHz)の発振周波数を有する水晶発振器1
01が接続される。発振回路100より出力されるPA
L方式の4fscの周波数を有するクロックRCLKは切
換スイッチ102のH側の固定端子に供給される。切換
スイッチ102のL側の固定端子には読み出し側クロッ
クWCKが供給される。この切換スイッチ102には同
期セレクト回路92(図30参照)より出力される同期
セレクト信号SSELが切換制御信号として供給され、
変換時等でセレクト信号SSELがハイレベル「H」で
あるときはH側に接続され、非変換時等でセレクト信号
SSELがローレベル「L」であるときL側に接続され
る。
【0172】切換スイッチ102より出力されるクロッ
クは読み出し側クロックRCKとされる。したがって、
変換時等ではPAL方式の4fscの周波数を有するクロ
ックRCLKが読み出し側クロックRCKとして使用さ
れ、非変換時等では書き込み側クロックWCKが読み出
し側クロックRCKとして使用される。この読み出し側
クロックRCKはそのままフィールドメモリ19(図1
参照)に読み出しクロックRMCKとして供給される。
【0173】また、切換スイッチ102より出力される
読み出し側クロックRCKは水平カウンタ103および
垂直カウンタ104にカウントクロックとして供給され
る。カウンタ103,104には、それぞれモード変化
検出回路93(図30参照)より出力されるモード変化
検出パルスPCHMが加算器105,106を介してリ
セットパルスとして供給される。水平カウンタ103よ
り出力される水平同期信号RHDは読み出しタイミング
発生回路107および読み出しアドレスコントロール回
路108に供給される。また、水平カウンタ103より
水平同期信号RHDに同期した1クロック幅のパルスが
垂直カウンタ104にイネーブル信号として供給され
る。垂直カウンタ104より出力される垂直同期信号V
HDはタイミング発生回路107およびアドレスコント
ロール回路108に供給される。
【0174】タイミング発生回路107およびアドレス
コントロール回路108には出力ビデオ信号の方式識別
信号Rn/pが供給される。タイミング発生回路107か
らは、水平カウンタ103より出力される水平同期信号
RHDでリセットされると共に、読み出し側クロックR
CKが一定個数(入力ビデオ信号がNTSC方式である
ときは1128個、PAL方式であるときは1135個
である)だけカウントされて得られる内部水平リセット
パルスHRPが加算器105を介して水平カウンタ10
3に供給される。
【0175】また、タイミング発生回路107からは、
垂直カウンタ104より出力される垂直同期信号RVD
でリセットされると共に、水平同期信号RHDが一定個
数(入力ビデオ信号がNTSC方式であるときは525
個、PAL方式であるときは625個である)だけカウ
ントされて得られる内部垂直リセットパルスVRPが加
算器106を介して水平カウンタ104に供給される。
【0176】また、109はIDラッチ回路であり、こ
のIDラッチ回路109にはフィールドメモリ19から
の読み出しデータRDATA1が供給されれる。IDラ
ッチ回路109では読み出しデータRDATA1より奇
数ラインであるか偶数ラインであるかを示すIDデータ
SUBNSEQがラッチされ、このIDデータSUBN
SEQはタイミング発生回路107に供給される。
【0177】タイミング発生回路107より、変換時等
に読み出し側で使用されるブランキング信号CRBL
K、バーストゲートパルスCRBGP、複合同期信号C
RCSYNCが出力され、それぞれ切換スイッチ10
9,110,111のH側の固定端子に供給される。切
換スイッチ109,110のL側の固定端子には、それ
ぞれ書き込みタイミング発生回路82(図30参照)よ
り出力されるブランキング信号TRBLK,バーストゲ
ートパルスTRBGPが供給され、切換スイッチ111
のH側の固定端子には読み出し側の複合同期信号WCS
YNCが供給される。
【0178】切換スイッチ109,110,111には
同期セレクト回路92(図30参照)より出力される同
期セレクト信号SSELが切換制御信号として供給さ
れ、変換時等でセレクト信号SSELがハイレベル
「H」であるときはH側に接続され、非変換時等でセレ
クト信号SSELがローレベル「L」であるときL側に
接続される。切換スイッチ109,110,111より
出力されるブランキング信号RBLK、バーストゲート
パルスRBGP、複合同期信号RCSYNCはそれぞれ
読み出し側の対応する個所に供給される(図3参照)。
【0179】また、タイミング発生回路107からは、
ラッチパルスYLT0,YLT1,RLT0,RLT
1,BLT0,BLT1、切換制御信号SW3、V軸反
転制御信号PALTが出力され、それぞれ読み出し側の
対応する個所に供給される(図3参照)。また、タイミ
ング発生回路107からは、読み出し側が奇数フィール
ドにあるか偶数フィールドにあるかを示すフィールド識
別信号Ro/eが出力される。
【0180】また、アドレスコントロール回路108に
は、後述する係数コントロールROMより出力されるラ
イン間引き制御信号LDIMおよびライン二度読み制御
信号LINCが供給される。そして、アドレスコントロ
ール回路108からは、出力ビデオ信号の方式に応じ
て、同期信号RHD,RVDおよび制御信号LDIM,
LINCに基づいて変換時等に使用される水平クリア信
号CHCR1,CHCR2、垂直クリア信号CVCR
1,CVCR2、インクリメント信号CINC1,CI
NC2が出力される(図9および図10参照)。
【0181】これら水平クリア信号CHCR1,CHC
R2、垂直クリア信号CVCR1,CVCR2、インク
リメント信号CINC1,CINC2は切換スイッチ1
12のH側の固定端子に供給される。この切換スイッチ
112のL側の固定端子には、書き込みアドレスコント
ロール回路81(図30参照)より出力される非変換時
等に使用される水平クリア信号THCR1,THCR
2、垂直クリア信号TVCR1,TVCR2、インクリ
メント信号TINC1,TINC2が供給される。
【0182】切換スイッチ112には同期セレクト回路
92(図30参照)より出力される同期セレクト信号S
SELが切換制御信号として供給され、変換時等でセレ
クト信号SSELがハイレベル「H」であるときはH側
に接続され、非変換時等でセレクト信号SSELがロー
レベル「L」であるときL側に接続される。切換スイッ
チ112より出力される水平クリア信号HCLR1,H
CLR2、垂直クリア信号VCLR1,VCLR2、イ
ンクリメント信号INC1,INC2はそれぞれフィー
ルドメモリ19に供給される(図1参照)。ただし、水
平クリア信号HCLR1,HCLR2は同一タイミング
であるため共通信号HCLRとしてメモリ19に供給さ
れ、同様にインクリメント信号INC1,INC2は同
一タイミングであるため共通信号INCとしてメモリ1
9に供給される。
【0183】上述したように入力ビデオ信号がNTSC
方式で出力ビデオ信号がPAL方式であって525ライ
ンから625ラインに変換する場合は5ラインに1ライ
ンの割合で二度読みが行なわれ、逆に入力ビデオ信号が
PAL方式で出力ビデオ信号がNTSC方式であって6
25ラインから525ラインに変換する場合は6ライン
に1ラインの割合で間引きが行なわれる。
【0184】アドレスコントロール回路108からは、
出力ビデオ信号がPAL方式であるときは出力ラインの
6ライン周期のいずれのラインにあるかを示すと共に、
出力ビデオ信号がNTSC方式であるときは出力ライン
の5ライン周期のいずれのラインにあるかを示す3ビッ
トのラインアドレス信号LADが出力される。
【0185】次に、図32を使用して、係数ROM28
Y1,28Y2(図2参照)に供給される係数コントロー
ルデータCFD1,CFD2等の発生回路について説明
する。同図において、120は係数コントロールデータ
CFD1,CFD2が予め格納された係数コントロール
ROMである。このROM120には、読み出しアドレ
スコントロール回路108(図31参照)より出力され
る3ビットのラインアドレスLADおよび読み出しタイ
ミング発生回路107(図31参照)より出力されるフ
ィールド識別信号Ro/e、変換/非変換判別回路90
(図30に図示)より出力される変換指示信号CON
V、出力ビデオ信号がNTSC方式であるかPAL方式
であるかを示す方式識別信号Rn/pが供給される。
【0186】また、フィールドメモリ19より出力され
る読み出しデータRDATA1,RDADA2はIDラ
ッチ回路121に供給される。IDラッチ回路121で
は読み出しデータRDATA1,RDATA2より、そ
れぞれ読み出しラインが書き込み時に奇数フィールドラ
インであるか偶数フィールドラインであるかを示すID
データODD/EVENがラッチされる。
【0187】IDラッチ回路121より出力されるデー
タWo/e1(読み出しデータRDATA1よりラッチされ
たIDデータODD/EVEN)およびデータWo/e2
(読み出しデータRDATA2よりラッチされたIDデ
ータODD/EVEN)はエクスクルーシブオア回路
(以下「EX−OR回路」という)122に供給され
る。EX−OR回路122からは、読み出しラインが奇
数フィールドラインから偶数フィールドラインあるいは
偶数フィールドラインから奇数フィールドラインに変化
するときハイレベル「H」の信号が出力され、この信号
はフィールド反転の開始ライン検出信号OSTRとして
ROM120に供給される。
【0188】また、IDラッチ回路121より出力され
るデータWo/e1はEX−OR回路123に供給される。
このEX−OR回路123にはフィールド識別信号Ro/
eも供給される。EX−OR回路123からは、読み出
し側のフィールドと、読み出しラインの書き込み時のフ
ィールドとが一致せずフィールド反転が生じたときはハ
イレベル「H」となるフィールド反転判別信号FCOM
Pが出力され、この判別信号FCOMPはROM120
に供給される。
【0189】また、EX−OR回路123より出力され
るフィールド反転判別信号FCOMPはフィールド識別
信号Ro/eと共にアンド回路124に供給される。そし
て、アンド回路124からはフィールド反転が奇数フィ
ールドから偶数フィールドに反転したのか、あるいは偶
数フィールドから奇数フィールドに反転したのかを示す
反転状態識別信号OE/EOが出力され、この識別信号
OE/EOはROM120に供給される。
【0190】そして、ROM120からは、供給される
種々の信号に基づいて、上述したように方式を変換する
か否か、出力ビデオ信号の方式がNTSC方式であるか
PAL方式であるか、フィールド反転が発生したか否
か、フィールド反転でどのフィールドからどのフィール
ドになったか等に応じて、係数ROM28Y1,28Y2
に供給される係数コントロールデータCFD1,CFD
2が出力されると共に、読み出しアドレスコントロール
回路108(図31参照)に供給されるライン間引き制
御信号LDIM、ライン二度読み制御信号LINCが出
力される。
【0191】次に、スチルモードについて説明する。ス
チルモードのときはモード判別回路91にスチルモード
識別信号SSTLとしてハイレベル「H」の信号が供給
される。そのため、モード判別回路91より出力される
モード識別信号SMODはスチルモードを示すものとな
り、書き込みイネーブル制御回路94より出力される書
き込みイネーブル信号WEはハイレベル「H」の信号と
なる。
【0192】したがって、フィールドメモリ19(図1
参照)への書き込みが禁止されるので、メモリ19内の
データは変化せず、読み出しデータRDATA1,RD
ATA2として各フィールド毎に同一データが繰り返し
出力される。そのため、出力ビデオ信号としてスチル画
像用のものが得られることとなる。
【0193】上述したように本例においては、スチルモ
ード時には読み出し側クロックRCKとして発振回路1
00(図31参照)からのPAL方式の4fscの周波数
を有するクロックRCLKが使用される。方式の変換時
には最初からこのクロックRCLKが使用されるので同
期信号の乗せ替えは必要ないが、非変換時には同期信号
の乗せ替えが必要となる。そのため、通常動作状態から
スチルモードに入る場合、変換時には同期信号の乗せ替
えの必要がないので垂直同期信号は乱れないが、非変換
時には同期信号の乗せ替えが必要となるので垂直同期信
号が乱れて画面にいわゆるVガタを生じることになる。
【0194】本例においては、通常動作状態からスチル
モードに入る場合には、モード変化検出回路93(図3
0参照)より非変換時で通常動作状態からスチルモード
に変化する場合に書き込み側の内部垂直同期信号INT
VDに同期してモード変化検出パルスPCHMが出力さ
れ、これによって読み出し側の水平カウンタ103およ
び垂直カウンタ104(図31参照)がリセットされ
る。したがって、通常動作状態からスチルモードに入る
場合でも垂直同期信号が乱れることがなく、Vガタの発
生を防止することができる。なお、通常動作状態から後
述するJOGモード(スローモード、キュー/レビュー
モード)に入る場合においても同様の処理が行なわれ
る。
【0195】次に、入力ビデオ信号がVTRの再生信号
であって、VTRがキュー(早送り再生)モードあるい
はレビュー(巻戻し再生)モードである場合について説
明する。キュー/レビューモードのときはモード判別回
路91にJOGモード識別信号SJOGとしてハイレベ
ル「H」の信号が供給される。そのため、モード判別回
路91より出力されるモード識別信号SMODはJOG
モードを示すものとなる。
【0196】書き込みイネーブル制御回路94では、再
生RF信号のエンベロープ検出信号ENVDETに基づ
いて、ノイズ部分でハイレベル「H」となり、信号部分
でローレベル「L」となる書き込みイーブル信号WEが
出力される。図33Dはキューモード(6倍速)におけ
る書き込みイネーブル信号WEを示している。なお、図
33AはRFスイッチングパルスRFSWP、同図Bは
再生RF信号を示している。また、同図Cはノイズ部分
でハイレベル「H」となり、信号部分でローレベル
「L」となるエンベロープ検出信号ENVDETであ
る。これにより、フィールドメモリ19(図1に図示)
には信号部分のみが書き込まれることとなる。
【0197】ところで、一般にVTRのキュー/レビュ
ーモードでは、ノイズバーの位置を奇数フィールドおよ
び偶数フィールドで同じ位置に固定し、見かけ上ノイズ
バーの本数を半分にするために奇数倍速を採用してい
る。図34Aは、キューモード(4倍速)のテープパタ
ーンとヘッドトレースの関係を示しており、A0,B0,
A1,B1,・・・はそれぞれ1トラックに該当し、破線
aは通常再生時のヘッドトレース、実線bはキューモー
ドのヘッドトレースを示している。また、同図BはRF
スイッチングパルスRFSWPと再生RF信号の関係を
示しており、同図Cは表示画面を示している。
【0198】これに対して、図35Aはキューモード
(3倍速)のテープパターンとヘッドトレースの関係を
示しており、A0,B0,A1,B1,・・・の方形部分は
それぞれ1トラックに該当し、破線aは通常再生時のヘ
ッドトレース、実線bはキューモードのヘッドトレース
を示している。また、同図BはRFスイッチングパルス
RFSWPと再生RF信号の関係を示しており、同図C
は表示画面を示している。
【0199】なお、詳細説明は省略するが、周知のよう
にテープ上には隣接する傾斜記録トラックのアジマスが
異なるように記録され、再生時にはほぼ180°の角間
隔をもって配設されると共に上述の記録アジマスに対応
するアジマスを有する第1および第2の磁気ヘッドでも
って傾斜記録トラックより交互に信号再生が行なわれ
る。上述したA0,A1,・・・とB0,B1,・・・の部
分は互いに記録アジマスを異にしている。
【0200】上述したように本例においては、書き込み
イネーブル信号WEの制御によってフィールドメモリ1
9(図1に図示)に信号部分のみが書き込まれるため、
VTRではキュー/レビューモードを奇数倍速としてノ
イズバーの位置を奇数フィールドおよび偶数フィールド
で異ならせることで、2フィールドでもってノイズバー
のない1画面を構成することが可能となる。
【0201】なお、書き込みイネーブル制御回路94に
供給されるエンベロープ検出信号ENVDETは再生R
F信号を所定の閾値と比較することで得ることができる
が、書き込みタイミングが固定となるようにRFスイッ
チングパルスRFSWPを基準にしてマイコン(図示せ
ず)で形成することもできる。書き込みタイミングが一
定となることで、落ち着きのある画面を得ることができ
る。
【0202】この場合、マイコンからはキュー/レビュ
ーモードの速度に応じて、予め設定されたタイミングで
ローレベル「L」となるエンベロープ検出信号ENVD
ETが出力される。図36Cはキューモード(6倍速)
の場合にマイコンより出力されるエンベロープ検出信号
ENVDETを示している。同図AはRFスイッチング
パルスRFSWP、同図Bは再生RF信号である。
【0203】例えば、予め設定しておくタイミングはヘ
ッド幅とテープのトラック幅が同じでトラッキングが最
適であるときの設定値である。そのため、ヘッド幅に対
してトラック幅が異なるテープやトラッキングがずれた
テープを再生したときは設定値が不適となってS/Nが
悪化したり、ノイズバーが取りきれない場合があるが、
このような場合には図36CにおけるT1,T2,T3の
時間をマイコンで調節すればよい。
【0204】ところで、キュー/レビューモードでは、
テープ上のヘッドトレース位置の関係から1フィールド
におけるライン数が増減することが知られている。すな
わち、キューモードではライン数が増加し、レビューモ
ードではライン数が減少し、倍速数が高いほど顕著とな
る。上述したようにキューモード時にはライン数が減少
していくので、そのままフィールドメモリ19(図1に
図示)の書き込み、読み出しを経て正規のライン数に対
応した同期信号を付加した場合、フィールドの最後でデ
ータが足りなくなる。
【0205】図37Aはキューモードにおけるフィール
ドメモリ19上の書き込みデータの状態を示しており、
正規ライン数のデータに対してnライン分のデータ(斜
線図示部分)が不足する。nは倍速数によって変化す
る。図37Bは同期信号が付加された後の出力ビデオ信
号を示しており、データの不足部分ではノイズとなる。
そのため、例えばテレビモニタ側では垂直同期信号がい
くつも入った状態として動作し、縦ゆれを発生するおそ
れがある。
【0206】本例においては、上述したように立ち上が
りエッジ検出回路95(図30参照)で書き込みイネー
ブル信号WEの立ち上がりエッジが検出され、内部水平
同期信号INTHDに同期して例えば1水平期間幅のエ
ッジ検出パルスPREDが切換スイッチ85に供給され
る。そのため、書き込みイネーブル信号WEの立ち上が
りエッジが検出された後の1ラインだけインクリメント
回路84より出力される2個のインクリメント信号が切
換スイッチ85を介してフィールドメモリ19にインク
リメント信号INC0として供給される。
【0207】したがって本例においては、書き込み状態
(書き込みイネーブル信号WEがローレベル「L」)か
ら禁止状態に切り換わる毎に書き込み垂直方向のアドレ
スが2個増加されるため(通常は1個)、フィールドの
最後のデータが順次後ろにずれ、出力ビデオ信号のノイ
ズとなっている部分(図37B参照)にデータが入るよ
うになる。これにより、上述した縦ゆれの発生を防止す
ることができる。
【0208】図38を使用して上述したキューモードで
の縦ゆれの防止動作をさらに説明する。例えば、hライ
ンの次のh+1ラインに書き込まれるところを垂直方向
のアドレスが2個増やされてh+2ラインに書き込まれ
る。このようなことを繰り返されることで、1フィール
ド中の切り換え点(書き込み状態から禁止状態への切り
換え点)の数だけメモリ19上の垂直方向の書き込みア
ドレスが後ろにずれることになる。なお、切り換え点で
垂直方向のアドレスが2個増加されることで、データの
更新されないライン(h+1,i+1,j+1)が発生
するが、実際にはテープ走行に変動があるので各フィー
ルドで同一ラインとなることはなく、画面上にノイズと
なって現れることはない。
【0209】なお、上述したようにレビューモードでは
1フィールドのライン数が増える方向にあるが、本例に
おいてはレビューモードでも立ち上がりエッジ検出回路
95(図30参照)よりエッジ検出パルスPREDが出
力され、キューモードと同様に垂直方向のアドレス制御
が行なわれる。レビューモードではこのようなアドレス
制御をしなくてもよく、さらにはキューモードとは逆に
書き込み状態から禁止状態に切り換わる毎に垂直方向の
アドレスの増加をなくし、垂直方向への画像の伸びを少
なくなるようにしてもよい。
【0210】また、キュー/レビューモードでは、ノイ
ズバーの部分でAFC動作が乱れるため、ノイズバー以
外の部分にも影響を与えることになる。このまま、フィ
ールドメモリ19に書き込んでも再生したときにスキュ
ーを生じることとなる。
【0211】そこで本例においては、比較禁止回路75
(図24参照)にエンベロープ検出信号ENVDETが
供給され、このエンベロープ検出信号ENVDETがハ
イレベル「H」の期間、すなわちノイズバーの部分では
比較禁止回路75よりハイレベル「H」の比較禁止信号
CMPIBが出力され、位相差検出回路66,67は比
較禁止状態とされる。
【0212】一方、エンベロープ検出信号ENVDET
がローレベル「L」の期間、すなわちノイズバー以外の
部分にあっては位相差検出回路66,67で比較動作が
行なわれると共に、JOG水平リセット回路62(図2
4参照)より出力されるリセットパルスでもって水平カ
ウンタ69が強制的にリセットされる。これにより、ノ
イズバーの部分ではエラー信号がノイズバーによる影響
を受けずに安定すると共に、信号のある部分では水平カ
ウンタ69を外部水平同期信号(基準水平同期信号RE
FHD)に強制的に同期させるため、フィールドメモリ
19にデータを安定して書き込むことができる。
【0213】なお、垂直方向に関しても、JOGモード
では垂直同期信号発生回路73(図24参照)でRFス
イッチングパルスRFSWPより形成される垂直同期信
号で垂直カウンタ70がリセットされる。これにより、
垂直方向の書き込み位置の安定化を図ることができる。
【0214】なお、図33Eはキューモードにおける水
平カウンタ69へのリセットパルス、同図Fは垂直カウ
ンタ70へのリセットパルス、同図Gは垂直方向に関す
る比較禁止パルスCMPIBを示している。この場合、
上述せずも垂直カウンタ70にリセットパルスが供給さ
れる部分では、比較禁止パルスCMPIBがハイレベル
「H」とされ、書き込みイネーブル信号WEがローレベ
ル「L」で書き込み状態にあっても位相差検出回路6
6,67では比較禁止状態とされる。
【0215】図39Dは、垂直方向に関して比較区間
(図33Gの比較禁止信号CMPIBがローレベル
「L」)にある場合の水平方向に関する比較禁止信号C
MPIBの状態を示している。なお、同図Aは基準水平
同期信号REFHD、同図Bは内部水平同期信号INT
HD、同図Cは水平カウンタ69へのリセットパルスを
示している。また、図40Dは、垂直方向に関して比較
禁止区間(図33Gの比較禁止信号CMPIBがハイレ
ベル「H」)にある場合の水平方向に関する比較禁止信
号CMPIBの状態を示している。なお、同図Aは基準
水平同期信号REFHD、同図Bは内部水平同期信号I
NTHD、同図Cは水平カウンタ69へのリセットパル
スを示している。
【0216】ところで、図41は、例えばVTRにおい
てPAL方式のLPモード(2倍モード)における記録
トラックパターンを示している。この場合、いわゆるH
並べが行われておらず、同一の記録アジマスである1ト
ラックおきの記録トラックの間では0.5Hのずれがあ
る。そのため、キュー/レビューモードの場合に、再生
信号の水平同期信号に不連続が生じ、AFC動作が行な
われると表示画面は図42Aに示すように水平方向に画
像が流れるが、AFC動作が行なわれなければ表示画面
は同図Bに示すようになる。
【0217】本例においては、上述したように信号のあ
る部分では水平カウンタ69を外部水平同期信号(基準
水平同期信号REFHD)で強制的にリセットするた
め、フィールドメモリ19の正規位置に各ラインのビデ
オデータを安定して書き込むことができ、再生信号の水
平同期信号が不連続になっても表示画面に画像歪が生じ
ることを防止できる。すなわち、図43AおよびBに示
すように0.5Hずれても上述したように水平カウンタ
69を水平同期信号REFHDに同期させてリセットす
ることで、図44に示すように双方のラインの書き込み
データWDATAともメモリ19の正規位置に書き込む
ことができる。
【0218】次に、入力ビデオ信号がVTRのスローモ
ード時における再生信号である場合を説明する。この場
合、VTRのスローモードは間欠送り方式であるとす
る。本例においては、テープ走行停止後でサーボが安定
した後に1フィールド期間のパルス幅を有する書き込み
パルスがエンベロープ検出信号ENVDETとして書き
込みイネーブル制御回路94(図30参照)に供給され
る(図45Cに図示)。そのため、フィールドメモリ1
9にはテープが止まっているときに1フィールド分の書
き込みデータWDATAが書き込まれ、そのメモリ19
からは非同期でデータが読み出されて出力ビデオ信号が
得られるため、従来の間欠送り方式のスローモード時に
生じていた画ゆれやノイズの発生を防止することができ
る。
【0219】なお、図45Aは1/5倍速のスローモー
ド時におけるキャプスタンモータのオン信号CAPON
であり、そのローレベル「L」部分でVTRのキャプス
タンモータ(図示せず)がオンとされてテープが走行制
御される。また、同図BはRFスイッチングパルスRF
SWP、同図Dは書き込みイネーブル信号WEを示して
いる。
【0220】また、本例においては、上述したようにク
ランプ回路3(図1参照)に書き込みタイミング発生回
路82(図30参照)よりクランプパルスYCLPが供
給されてペデスタルクランプが行なわれるが、入力ビデ
オ信号がVTRのJOGモード時の再生信号である場合
は、再生RF信号のうちでS/Nのよいところでのみク
ランプパルスYCLPが発生される。このようにクラン
プパルスYCLPを発生させるため、図30には図示せ
ずもタイミング発生回路82に再生RF信号のエンベロ
ープ検出信号ENVDETが供給され、そのローレベル
「L」部分でのみクランプパルスYCLPが発生され
る。これにより、クランプ回路3ではノイズバーの部分
でクランプ動作が行われないので、クランプ電圧の乱れ
を防止することができる。
【0221】しかし、エンベロープ検出信号ENVDE
Tのハイレベル「H」の期間があまり長くなるときは、
クランプ回路3ではクランプ電圧を保持しきれなくな
る。例えば、1/10倍速のスローモードでは、エンベ
ロープ信号ENVDETのローレベル「L」の期間が1
フィールドに対してハイレベル「H」の期間が19フィ
ールドであるので、クランプしきれなくなって時間が経
つと画像が乱れてくる。そこで本例においては、図示せ
ずもペデスタルクランプにシンクチップクランプが併用
され、クランプパルスYCLPでペデスタルクランプが
行なわれないときはシンクチップクランプが働くように
される。この場合、シンクチップクランプ電圧は、ペデ
スタルクランプ電圧に対してシンクレベルを差し引いた
値に設定される。
【0222】なお、上述実施例はNTSC方式とPAL
方式の間の方式変換を可能としたものであるが、この発
明は一般に525/60系と625/50系との間での
方式変換に適用でき、さらにはライン数およびフィール
ド数が異なる他の方式間の変換にも同様に適用できるこ
とは勿論である。
【0223】また、上述実施例はテレビジョン方式変換
装置に適用したものであるが、その他のビデオ信号出力
機器にも同様に適用でき、使い勝手を向上させることが
できる。
【0224】
【発明の効果】第1の発明によれば、バースト信号と変
調クロマ信号とが別個に出力されるので、例えばミック
スアンプで合成して搬送色信号を得る際にミックス比を
変化させるだけで容易にゲインコントロールを行うこと
ができ、またミックスアンプに供給されるバースト信号
または変調クロマ信号のどちらかの経路に移相器を挿入
することで容易に色相コントロールを行うことができ
る。すなわち、回路構成の複雑化を招くことなく、ゲイ
ンコントロールおよび色相コントロールを行うことがで
きる利益がある。
【0225】第2の発明によれば、バースト信号と変調
クロマ信号とが別個に出力されるので、例えばミックス
アンプで合成して搬送色信号を得る際にミックス比を変
化させるだけで容易にゲインコントロールを行うことが
でき、またミックスアンプに供給されるバースト信号ま
たは変調クロマ信号のどちらかの経路に移相器を挿入す
ることで容易に色相コントロールを行うことができ、テ
レビジョン方式変換装置としての使い勝手を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成(1/3)を示すブロ
ック図である。
【図2】この発明の実施例の構成(2/3)を示すブロ
ック図である。
【図3】この発明の実施例の構成(3/3)を示すブロ
ック図である。
【図4】メモリの書き込み側の信号処理を説明するため
の図である。
【図5】メモリに書き込まれる範囲(NTSC方式、P
AL方式)を説明するための図である。
【図6】各ラインの書き込みデータWDATAの構成を
示す図である。
【図7】フィールドメモリの構成を示すブロック図であ
る。
【図8】フィールドメモリの書き込み動作を説明するた
めの図である。
【図9】フィールドメモリの読み出し動作を説明するた
めの図である。
【図10】フィールドメモリの読み出し動作を説明する
ための図である。
【図11】ラインオフセットサブサンプリングを説明す
るための図である。
【図12】ラインオフセットサブサンプリングによる高
域成分の再現を説明するための図である。
【図13】ライン内挿およびインターレース内挿を説明
するための図である。
【図14】ライン内挿およびインターレース内挿を説明
するための図である。
【図15】輝度系(読み出し側)の構成を示すブロック
図である。
【図16】輝度系(読み出し側)に配されるハイパスフ
ィルタおよびローパスフィルタの特性を示す図である。
【図17】輝度系(読み出し側)に構成されるローパス
フィルタの特性を示す図である。
【図18】輝度系(読み出し側)に構成されるローパス
フィルタの特性を示す図である。
【図19】ライン内挿とサブサンプリングによる信号の
再現を説明するための図である。
【図20】クロマエンコーダの色変調動作を説明するた
めの図である。
【図21】クロマ非同期回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図22】クロマ非同期回路の動作を説明するための図
である。
【図23】セレクトパルスのタイミングを説明するため
の図である。
【図24】書き込み側クロックの発生回路の構成を示す
ブロック図である。
【図25】位相比較タイミングを説明するための図であ
る。
【図26】位相比較タイミングを説明するための図であ
る。
【図27】電圧制御発振器の発振特性を示す図である。
【図28】読み出し側の有効映像信号期間を説明するた
めの図である。
【図29】書き込み側の有効映像信号期間を説明するた
めの図である。
【図30】書き込み側/読み出し側の制御回路の構成を
示すブロック図である。
【図31】書き込み側/読み出し側の制御回路の構成を
示すブロック図である。
【図32】係数コントロールデータの発生回路の構成を
示すブロック図である。
【図33】キューモードにおける書き込み制御等を説明
するための図である。
【図34】キューモード(4倍速)のテープパターンと
ヘッドトレースの関係等を示す図である。
【図35】キューモード(3倍速)のテープパターンと
ヘッドトレースの関係等を示す図である。
【図36】キュー/レビューモードにおけるマイコンに
よるエンベロープ検出信号の形成を説明するための図で
ある。
【図37】キューモードにおけるメモリ上の書き込みデ
ータの状態等を示す図である。
【図38】キューモードでの縦ゆれの防止動作を説明す
るための図である。
【図39】水平方向に関する比較禁止信号(垂直方向に
関して比較区間)を説明するための図である。
【図40】水平方向に関する比較禁止信号(垂直方向に
関して比較禁止区間)を説明するための図である。
【図41】PAL方式のLPモード時の記録トラックパ
ターンを示す図である。
【図42】H並びされていない場合のキュー/レビュー
モード時の表示画面を示す図である。
【図43】キュー/レビューモード時の再生信号の水平
同期信号のずれを示す図である。
【図44】キュー/レビューモードで水平同期信号にず
れがある場合のメモリの書き込み状態を示す図である。
【図45】間欠送り方式の1/5倍速のスローモード時
の書き込みイネーブル信号等を示す図である。
【図46】ライン数変換の説明のための図である。
【図47】フィールド数変換の説明のための図である。
【図48】フィールド内およびフレーム内のライン数変
換を説明するための図である。
【符号の説明】
1,7 入力端子 3,13R,13B クランプ回路 4,15 A/Dコンバータ 6,17,18 マルチプレクサ 8 クロマデコーダ 14R,14B 接続スイッチ 19 フィールドメモリ 21Y1,21Y2,41R1,41R2,41B1,41
B2 ラッチ回路 22Y1,22Y2 ハイパスフィルタ 23,44R,44B,46R,46B,47R,47
B 切換スイッチ 24,29,43R,43B 加算器 25Y1,25Y2, 遅延回路 26Y1,26Y2 減算器 28Y1,28Y2 係数ROM 36,54R,54B D/Aコンバータ 37,55R,55B 出力端子 42R1,42R2,42B1,42B2 アップコンバー
ト回路 48R,48B バーストレベル回路 49 クロマ非同期回路 50 クロマエンコーダ 62 JOG水平リセット回路 65 ハーフHキラー回路 66,67 位相差検出回路 68 電圧制御発振器 69 書き込み側の水平カウンタ 70 読み出し側の水平カウンタ 71 外部垂直リセット回路 73 垂直同期信号発生回路 74 外部水平リセット回路 75 比較禁止回路 76 位相比較回路 77,79 ローパスフィルタ(反転アンプ) 81 書き込みアドレスコントロール回路 82 書き込みタイミング発生回路 83,84 インクリメント回路 90 変換/非変換判別回路 91 モード判別回路 92 同期セレクト回路 93 モード変化検出回路 94 書き込みイネーブル制御回路 95 立ち上がりエッジ検出回路 103 読み出し側の水平カウンタ 104 読み出し側の垂直カウンタ 107 読み出しタイミング発生回路 108 読み出しアドレスコントロール回路 109,121 IDラッチ回路 120 係数コントロールROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−155724(JP,A) 特開 平2−270488(JP,A) 特開 平3−201895(JP,A) 特開 平4−310093(JP,A) 特開 平5−268638(JP,A) 実開 昭56−165470(JP,U) 実開 昭63−97982(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/44 - 9/78 H04N 7/00 - 7/088 H04N 11/00 - 11/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送色信号よりバースト信号及び変調ク
    ロマ信号を分離する信号分離手段と、 離された上記バースト信号と上記変調クロマ信号とを
    合成するミックスアンプからなる信号合成手段と、 上記ミックスアンプに供給される上記バースト信号また
    は上記変調クロマ信号のいずれかの経路に移送器を挿入
    する移送器の挿入手段とを有し、 上記ミックスアンプで合成して搬送色信号を得る際にミ
    ックス比を変化させることでゲインコントロールを行う
    と共に、 上記ミックスアンプに供給される上記バースト信号また
    は上記変調クロマ信号のいずれかの経路に上記移送器を
    挿入することで色相コントロールを行う ことを特徴とす
    る色信号出力回路。
  2. 【請求項2】 メモリに第1の方式の入力ビデオ信号を
    構成するビデオデータを順次書き込むと共に、上記メモ
    リより上記書き込み動作とは非同期で上記ビデオデータ
    を読み出すことでライン数およびフィールド数を変換し
    て上記第1の方式とは異なる第2の方式の出力ビデオ信
    号を得るテレビジョン方式変換装置において、 上記メモリの読み出し側の色信号系に配されたバースト
    信号および変調クロマ信号よりなる搬送色信号を形成す
    る色変調手段と、 上記色変調手段より出力される搬送色信号より上記バー
    スト信号および変調クロマ信号を分離する信号分離手段
    と、 離された上記バースト信号と上記変調クロマ信号とを
    合成するミックスアンプからなる信号合成手段と、 上記ミックスアンプに供給される上記バースト信号また
    は上記変調クロマ信号のいずれかの経路に移送器を挿入
    する移送器の挿入手段とを有し、 上記ミックスアンプで合成して搬送色信号を得る際にミ
    ックス比を変化させることでゲインコントロールを行う
    と共に、 上記ミックスアンプに供給される上記バースト信号また
    は上記変調クロマ信号のいずれかの経路に上記移送器を
    挿入することで色相コントロールを行う ことを特徴とす
    るテレビジョン方式変換装置。
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