JP3448283B2 - 燃料集合体のシンブルスクリュウ - Google Patents

燃料集合体のシンブルスクリュウ

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JP3448283B2
JP3448283B2 JP2001129035A JP2001129035A JP3448283B2 JP 3448283 B2 JP3448283 B2 JP 3448283B2 JP 2001129035 A JP2001129035 A JP 2001129035A JP 2001129035 A JP2001129035 A JP 2001129035A JP 3448283 B2 JP3448283 B2 JP 3448283B2
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coolant
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉に使用され
る燃料集合体のシンブルスクリュウに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の燃料集合体の構造を概略
的に示す構成図である。図6(a)は、従来の燃料集合
体の要部断面を拡大して示す断面図であり、図6(b)
は、図6(a)に示す要部の底面図である。
【0003】図5に示すように、燃料集合体30は、長
尺の案内シンブル31の上端及び下端に上部ノズル32
及び下部ノズル33をそれぞれ有し、また、前記案内シ
ンブル31の長手方向にわたって固定される上部支持格
子34、中間支持格子35及び下部支持格子36を有す
る構成である。前記各支持格子34ないし36は、薄板
を使用した多数の格子枠で構成されており、燃料棒37
が保持されるように構成されている。
【0004】図6(a)、(b)に示すように、案内シ
ンブル31は、シンブル端栓38と溶接され、インサー
ト39を介してシンブルスクリュウ40によって、下部
ノズル33に固定されている。また、インサート39の
上部には、下部支持格子36が固定されている。また、
シンブルスクリュウ40には水抜き孔41が軸方向に貫
通しており、さらに、その座部42にはシンブルスクリ
ュウ40の緩み止めのための廻り止めピン43が設けら
れている。
【0005】また、座部42には、水抜き孔41の下部
に連通し、座部42の底面まで到達する座ぐり穴44が
設けられている。また、水抜き孔41の孔径を小さくす
ることにより、スクラム時にシンブルスクリュウ40の
先端40A側から落下させる図示しない制御棒の落下速
度が完全に挿入される直前に減速されるように構成され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の燃料集合体のシ
ンブルスクリュウは以上のように構成されていたため、
次のような課題が存在していた。すなわち、水抜き孔4
1は、案内シンブル31に挿入される図示しないNFB
C(燃料内装入物)の冷却性を確保するためのものでも
あり、先端における孔径を小さくすることにより、前述
の減速効果と両立させることができないという課題があ
った。
【0007】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、スクラム時に挿入する制御
棒の落下速度の減速効果とNFBCの冷却性とを両立さ
せた燃料集合体のシンブルスクリュウを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の燃料集合体のシ
ンブルスクリュウは、原子炉の燃料集合体の下部ノズル
に底面側から貫通するように配設され、座部の座ぐり穴
から先端部の水抜き孔にわたって内部を長手方向に連通
する孔部を有し、原子炉の運転中には座部の座ぐり穴か
ら先端部の水抜き孔方向に冷却剤を流すと共に、スクラ
ム時には前記水抜き孔から前記座部の前記座ぐり穴方向
に前記冷却剤を流すように構成され、前記座部において
廻り止めピンによって前記下部ノズルに緩み止めされる
燃料集合体のシンブルスクリュウにおいて、前記廻り止
めピンの前記孔部側に、前記スクラム時における前記冷
却剤の圧損を増大させるための水受け加工部を設けた構
成である。また、本発明の他の形態に係る燃料集合体の
シンブルスクリュウは、原子炉の燃料集合体の下部ノズ
ルに底面側から貫通するように配設され、座部の座ぐり
穴から先端部の孔部にわたって内部を長手方向に連通す
る水抜き孔を有し、原子炉の運転中には座部の座ぐり穴
から先端部の孔部方向に冷却剤を流すと共に、スクラム
時には前記孔部から前記座部の前記座ぐり穴方向に前記
冷却剤を流すように構成され、前記座部において廻り止
めピンによって前記下部ノズルに緩み止めされる燃料集
合体のシンブルスクリュウにおいて、前記水抜き孔の開
口面積を前記座ぐり穴の開孔面積より小さく、かつ、前
記孔部の開孔面積より小さくした構成であり、また、前
記廻り止めピンの前記孔部側に、前記スクラム時におけ
る前記冷却剤の圧損を増大させるための水受け加工部を
設けた構成である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による燃
料集合体のシンブルスクリュウの好適な実施の形態につ
いて詳細に説明する。なお、従来装置と同一または同等
部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0010】実施の形態1.図1は、本発明による燃料
集合体のシンブルスクリュウにおける廻り止めピン2を
シンブルスクリュウ1に組み込んだ状態を示す構成図で
ある。図2は、本発明の実施の形態1に係る燃料集合体
のシンブルスクリュウにおける廻り止めピンを示す構成
図である。
【0011】図1に示すように、シンブルスクリュウ1
の軸部6には、座部1Aの座ぐり穴4から前記シンブル
スクリュウ1の長手方向にわたって先端側の水抜き孔3
まで貫通する孔部である導孔7が設けられている。座ぐ
り穴4に廻り止めピン2が取り付けられた状態におい
て、原子炉運転中には冷却剤が座部1Aの座ぐり穴4か
ら入り(矢印Aで示す方向)、水抜き孔3の先端11か
ら抜けるようになっている。一方、スクラム時に制御棒
が落下されたときには、冷却剤が水抜き孔3の先端11
から入り(矢印F方向)、座部1Aの座ぐり穴4から抜
けるようになっている。
【0012】本発明の実施の形態1に係る燃料集合体の
シンブルスクリュウ1では、矢印Fで示す方向に導孔7
を通過する冷却剤の流れを受けるように、廻り止めピン
2の上側(導孔7側)には断面弧状の凹部からなる水受
け加工部5が設けられている。この水受け加工部5は、
矢印F方向に流れる流体の圧損を大きくするためのもの
である。
【0013】図1及び図2(c)には、水受け加工部5
を有する廻り止めピン2の代表例として断面弧状の凹部
からなる円弧加工部12を示すが、水受け加工部5は、
断面V字形の加工部8(図2(a)参照)、平面加工部
9(図2(b)参照)等で構成することもできる。この
ような水受け加工部5は、矢印F方向に導孔7を通過す
る冷却剤の流れに対して、従来のように水受け加工部を
有しない廻り止めピンを用いる場合と比べて、矢印F方
向の流体圧損を大きくするための加工であればどのよう
な形状のものであっても良い。
【0014】従来の廻り止めピンの構造では、座部1A
の座ぐり穴4から入り、水抜き孔3の先端11から抜け
る冷却剤の流れ(矢印A方向の流れ)に対する圧損係数
と、その逆の水抜き孔先端11から入り、座部1Aの座
ぐり穴4から抜ける冷却剤の流れ(矢印F方向の流れ)
に対する圧損係数の比は、ほぼ1:1であった。
【0015】しかし、本発明の実施の形態1に係る燃料
集合体のシンブルスクリュウ1は、前述のように構成さ
れた廻り止めピン2を備えるため、座部1Aの座ぐり穴
4から入り、水抜き孔3の先端11から抜ける冷却剤流
れ(矢印A方向の流れ)に対する圧損係数と、その逆の
水抜き孔3の先端11から入り、座部1Aの座ぐり穴4
から抜ける冷却剤流れ(矢印F方向の流れ)に対する圧
損係数の比を1:2から1:3にまで引き上げることが
できる。
【0016】以上、本発明の実施の形態1に係る燃料集
合体のシンブルスクリュウ1によれば、上述のような形
状の廻り止めピン2を用いることにより、シンブルスク
リュウ1にダイオード機能を持たせることができ、矢印
A方向の冷却剤の流れによるNFBCの冷却性は、従来
と同等の効果を確保しつつ、矢印F方向の流れに対する
流体抵抗が増加する分だけ制御棒の減速効果を向上させ
ることができる。
【0017】実施の形態2.図3及び図4は、本発明の
実施の形態2に係る燃料集合体のシンブルスクリュウを
示す構成図である。本発明の実施の形態2に係る燃料集
合体のシンブルスクリュウでは、導孔27がシンブルス
クリュウ20の先端側20Aに設けられており、水抜き
孔23がシンブルスクリュウ20の座部21側に配置さ
れている。
【0018】図3において、シンブルスクリュウ20の
軸部26には、導孔27と座部21の座ぐり穴24との
間を貫通するように水抜き孔23が設けられている。水
抜き孔23の開孔面積は、導孔27の開孔面積及び座ぐ
り穴24の開口面積より小さく設定されている。座ぐり
穴24に廻り止めピン22が取り付けられた状態におい
て、原子炉運転中には冷却剤が矢印A方向に座部21座
ぐり穴24から入り、導孔先端25から抜ける。
【0019】一方、スクラム時に制御棒が落下されたと
きには、冷却剤が矢印F方向に流れ、導孔先端25から
入って座部21の座ぐり穴24を通り抜けるようになっ
ており、水抜き孔23を通った冷却剤は、座部21の座
ぐり穴24で急激に流路面積が増加するため、噴流とな
り廻り止めピン22に噴出される。このような構成によ
り、スクラム時に制御棒が落下されたときには、冷却剤
が水抜き孔先端11から矢印F方向に入った場合に、廻
り止めピン22が噴流の流体抵抗として強く働くため、
矢印F方向の冷却剤の流れに対する圧損を増加させるこ
とができ、制御棒の減速効果を向上させることができ
る。
【0020】また、図4に示す燃料集合体のシンブルス
クリュウでは、実施の形態1に係る燃料集合体のシンブ
ルスクリュウにおける水受け加工部を有する廻り止めピ
ン28を図3に示す構成のシンブルスクリュウ20と組
み合わせたものである。この廻り止めピン28には、実
施の形態1における廻り止めピンのように水受け加工部
29が設けられている。
【0021】以上、本発明の実施の形態2に係る燃料集
合体のシンブルスクリュウは、上述のように構成されて
いるため、冷却剤が矢印F方向に、導孔先端25から入
って水抜き孔23から噴流として廻り止めピン22に向
け排出され、廻り止めピン22が噴流の流体抵抗として
強く働くため、矢印F方向の冷却剤の流れに対する圧損
を増加させることができ、制御棒の減速効果を向上させ
ることができる。一方、矢印A方向の冷却剤の流量抵抗
には影響がなく、冷却剤流量は確保され、NFBCの冷
却性は従来と同等の効果を維持することができる。
【0022】さらに、図4に示す燃料集合体のシンブル
スクリュウのように、水受け加工部29を設けた廻り止
めピン28と、水抜き孔23の開孔面積は、導孔27の
開孔面積及び座ぐり穴24の開口面積より小さく設定し
たシンブルスクリュウとを組み合わせた場合には、矢印
Aと矢印Fの流れに対する圧損差がさらに増加し、より
優れたダイオード性能を有する燃料集合体のシンブルス
クリュウを提供することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の燃料集合体のシンブルスクリュ
ウによれば、シンブルスクリュウにダイオード機能を持
たせることができるので、原子炉の運転中に座部の座ぐ
り穴から先端部の孔部又は水抜き孔方向に冷却剤を流す
ときには、従来と同等の冷却剤流れによるNFBCの冷
却性を確保しつつ、スクラム時に前記孔部又は水抜き孔
から前記座部の前記座ぐり穴方向に前記冷却剤を流すと
きには、流体抵抗を増加させて制御棒の減速効果を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料集合体のシンブルスクリュウ
における廻り止めピンをシンブルスクリュウに組み込ん
だ状態を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る燃料集合体のシン
ブルスクリュウにおける廻り止めピンを示す構成図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態2に係る燃料集合体のシン
ブルスクリュウを示す構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る燃料集合体のシン
ブルスクリュウを示す構成図である。
【図5】従来の燃料集合体の構造を概略的に示す構成図
である。
【図6】(a)は、従来の燃料集合体の要部断面を拡大
して示す断面図であり、(b)は、(a)に示す要部の
底面図である。
【符号の説明】 1、20 シンブルスクリュウ 1A 21 座部 2、22、28 廻り止めピン 3 水抜き孔 4 座ぐり穴 5、29 水受け加工部 6、26 軸部 7、27 導孔 8 V字形の加工部 9 平面加工部 11、25 先端 12 円弧加工部 20A 先端側 23 水抜き孔 24 座ぐり穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 3/33 G21C 7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の燃料集合体の下部ノズルに底面
    側から貫通するように配設され、座部の座ぐり穴から先
    端部の水抜き孔にわたって内部を長手方向に連通する孔
    部を有し、原子炉の運転中には座部の座ぐり穴から先端
    部の水抜き孔方向に冷却剤を流すと共に、スクラム時に
    は前記水抜き孔から前記座部の前記座ぐり穴方向に前記
    冷却剤を流すように構成され、前記座部において廻り止
    めピンによって前記下部ノズルに緩み止めされる燃料集
    合体のシンブルスクリュウにおいて、前記廻り止めピン
    の前記孔部側に、前記スクラム時における前記冷却剤の
    圧損を増大させるための水受け加工部を設けたことを特
    徴とする燃料集合体のシンブルスクリュウ。
  2. 【請求項2】 原子炉の燃料集合体の下部ノズルに底面
    側から貫通するように配設され、座部の座ぐり穴から先
    端部の孔部にわたって内部を長手方向に連通する水抜き
    孔を有し、原子炉の運転中には座部の座ぐり穴から先端
    部の孔部方向に冷却剤を流すと共に、スクラム時には前
    記孔部から前記座部の前記座ぐり穴方向に前記冷却剤を
    流すように構成され、前記座部において廻り止めピンに
    よって前記下部ノズルに緩み止めされる燃料集合体のシ
    ンブルスクリュウにおいて、前記水抜き孔の開口面積を
    前記座ぐり穴の開孔面積より小さく、かつ、前記孔部の
    開孔面積より小さくしたことを特徴とする燃料集合体の
    シンブルスクリュウ。
  3. 【請求項3】 前記廻り止めピンの前記孔部側に、前記
    スクラム時における前記冷却剤の圧損を増大させるため
    の水受け加工部を設けたことを特徴とする請求項2記載
    の燃料集合体のシンブルスクリュウ。
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