JP3443972B2 - 全方向3次元画像表示装置 - Google Patents

全方向3次元画像表示装置

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JP3443972B2
JP3443972B2 JP22336094A JP22336094A JP3443972B2 JP 3443972 B2 JP3443972 B2 JP 3443972B2 JP 22336094 A JP22336094 A JP 22336094A JP 22336094 A JP22336094 A JP 22336094A JP 3443972 B2 JP3443972 B2 JP 3443972B2
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,全方向観察可能な3次
元画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の3次元画像表示装置は、例えば図
7に示すようなものがある。これは、まず、3つのスピ
ーカ71からの超音波を、液晶シャッタードライバ72
で駆動される立体画像観察用液晶シャッタ付きのゴーグ
ル73に装着された超音波センサ等から構成される3つ
のマイクロフォン74で検出し、これによりゴーグル7
3の3次元位置と回転成分を計算し、これを元に視点計
算部75で観察者の頭部の位置と回転成分(観察者の視
点情報)を計算する。次に測定された観察者の視点に合
わせてCRT76上の3次元画像を、画像作成部77に
より変更することにより、あたかもそこに物体があるか
のごとく画像を観察できるものである(参照:米国ステ
レオグラフィクス社CrystalEyes VR System)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な従来の3次元画像表示装置では、観察者が画面に対し
て大きく左右にずれた位置から画像を観察すると、画像
が歪んだり、画像の有効視野が狭くなったりする欠点が
ある。また、観察者の頭部位置の検出のみから物体の裏
側まで観察することは表示装置の有効視野を考えると、
物理的に不可能である。また、表示された物体を手にと
って観察するようなことを可能にするためには、観察者
の手の動きなどを検出してそれに合わせて画像を変化さ
せる必要があり、現実的にはかなり処理が複雑で、最終
的な画像を出力するのに時間がかかり、観察に違和感が
あった。
【0004】本発明は、上記課題を解決するもので、カ
プセルに覆われた画像表示部を手にとって全方向の任意
方向から表示物体を観察でき、カプセルを回転・移動す
ることにより任意の方向からの表示物体の画像を観察す
ることが出来、あたかもその物体を手にとっているがご
とく観察できる全方向観察可能な立体画像表示装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像表示部
と、前記画像表示部の周囲を覆う透明体とを有し、観察
者または表示物体に対する前記透明体の3次元位置また
は姿勢角度により、前記画像表示部の表示方向と表示画
像を変化させ、あたかも前記透明体の内部に物体が存在
しているがごとく画像を表示するものである。
【0006】
【作用】本発明は、あたかも透明体の内部に物体が存在
しているがごとく画像を表示することができ、例えばあ
たかも表示物体を手に持っているかのごとく任意の方向
から物体を観察できる。
【0007】
【実施例】本発明の実施例は、画像を表示する方向を一
定に保たれた画像表示部と、前記画像表示部を収納する
透明カプセルと、前記透明カプセルと前記画像表示部の
方向の違いを検出するエンコーダーと、前記エンコーダ
ーの出力を用いて前記透明カプセルと前記画像表示部の
方向の違いを計算する方向検出器と、前記方向検出器の
出力を用いて前記画像表示部に表示する画像を生成する
画像生成部を有するものである。そして,画像表示部の
方向をジャイロ等で一定に保ち、画像表示部を透明なカ
プセルで覆い、エンコーダーによりカプセルと画像表示
部の回転角度の違いを検出することにより、カプセルを
手に持った時に観察されるべき画像を画像表示部に表示
するので、あたかも表示物体を手に持っているがごと
く、任意の方向から物体を観察可能となる。また、本発
明の実施例は、画像表示部と、前記画像表示部を収納す
る透明カプセルと、観察者または表示物体に対する前記
透明カプセルの3次元位置と回転角を計測する3次元位
置測定部と、前記3次元位置測定部の出力を用いて観察
者の視点方向に常に前記画像表示部の表示方向を制御す
るアクチュエータと、前記3次元位置測定部の出力を用
いて観察者の視点から見た画像を生成する画像生成部を
有するものである。以下、本発明の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図1(a)は,本発明の第1
の実施例における全方向3次元画像表示装置の構成図を
示すものである。
【0008】図1において、1は画像表示部、2は水平
回転エンコーダ、3は垂直回転エンコーダ、4は透明カ
プセル、5は画像表示部1の固定金具、6は水平回転
軸、7は垂直回転軸、8はジャイロ、9は方向検出器、
10は画像生成部である。
【0009】以上のように構成された本実施例の全方向
3次元画像表示装置について,以下その動作を説明す
る。まず、画像表示部1は固定金具5、水平回転軸6、
垂直回転軸7により支持されている。この2本の回転軸
によって、画像表示部1は地球コマの構造のように支持
されており、透明カプセル4の中に入っている。また、
画像表示部1の表示方向は透明カプセル4の回転に対し
て影響されない構造になっている。更に、画像表示部1
にはジャイロ8が装着されていることによって、透明カ
プセル4の回転角度によらず、表示画面が常に一定方向
(観察者の視点方向)に向くようになっている。
【0010】観察者は透明カプセル4を手に持ち、画像
表示部1に表示された画像を観察する。この時、透明カ
プセル4を手で回転すると、画像表示部1はジャイロ8
の作用により一定方向(観察者の視点方向)を向き続
け、水平回転エンコーダ2・垂直回転エンコーダ3によ
り透明カプセル4と画像表示部1の水平・垂直回転角度
が検出される。
【0011】この水平・垂直回転角度を用いて、画像生
成部10は表示物体のCG(コンピュータグラフィック
ス)画像を回転し、あたかも観察者が画像表示部1に表
示された物体を回転させて観察しているかのごとく表示
する。ここで、CG画像における物体の回転方法につい
ては、物体座標系の回転や視点の移動により実現できる
が、これについては既知の技術であるため、説明を割愛
する。
【0012】以上のように本実施例は,画像表示部1の
方向をジャイロ8等で一定に保ち、画像表示部1を透明
カプセル4で覆い、エンコーダーにより透明カプセル4
と画像表示部1の相対的な回転角度差を検出することに
より、透明カプセル4を手に持った時に観察されるべき
画像を画像表示部1に表示するので、あたかも表示物体
を手に持っているがごとく、任意の方向から物体を観察
可能となる。
【0013】尚、第1の実施例において、回転体のジャ
イロ8により画像表示部1の方向を一定に保ったが、重
りをジャイロの代わりに装着し、垂直方向の回転に対す
るジャイロ機能を重りにより実現してもいい。また、加
速度検出器を用いて画像表示部の方向を一定に制御する
構成にしてもよい。さらに、ジャイロ8の代わりに磁石
を装着し、透明カプセル4の外部にこれと引き合う磁石
を設置し、これにより画像表示部1の表示方向を一定に
保っても良い。
【0014】また、図1(b)に示すように、ジャイロ8
を付けた画像表示部1を支持金具23で透明な球体22
の中に装着し、これを透明な液体24(水や油など)で
満たした透明カプセル4に挿入して、透明カプセル4に
無関係に画像表示部1の方向を一定に保っても良い。
【0015】以下本発明の第2の実施例について、図面
を参照しながら説明する。図2(a)は,本発明の第2の
実施例における全方向3次元画像表示装置の表示部分の
構成を示すものである。その他の構成(方向検出器9、
画像生成部10)は第1の実施例と同じものを使用す
る。
【0016】図2(a)において、1は画像表示部、2は
水平回転エンコーダ、3は垂直回転エンコーダ、4は透
明カプセル、5は画像表示部1を固定する固定金具、6
は水平回転軸、7は垂直回転軸、8はジャイロであり、
これらは第1の実施例と同じものである。
【0017】第1の実施例と異なる点は、画像表示部1
が観察者に対して反対方向に向けられて凹面鏡11に装
着されており、画像は凹面鏡11より反射した鏡像12
を観察する点と、ジャイロ8を凹面鏡11に装着し画像
表示部1と凹面鏡11が一体となって一定方向に向くよ
うに構成されている点である。さらに、図面には書いて
いないが方向検出器9、画像生成部10は第1の実施例
と同様なものを用いて透明カプセル4と画像表示部1の
角度を検出し、これを用いて画像信号を生成する。
【0018】以上のように構成された第2の実施例につ
いて、以下その動作を説明する。動作そのものは第1の
実施例と殆んど同じである。即ち、画像表示部1を装着
した凹面鏡11は固定金具5、水平・垂直回転軸6、7
により支持され、透明カプセル4の中に入っている。そ
して、凹面鏡11の方向は透明カプセル4の回転に対し
て影響されない構造になっている。
【0019】更に、凹面鏡11にはジャイロ8が装着さ
れていることにより、透明カプセル4の回転角度によら
ず、表示画面が常に一定方向(観察者の視点方向)に向
くようになっている。
【0020】観察者は透明カプセル4を手に持ち、画像
表示部1に表示された画像を観察する。この時、透明カ
プセル4を手で回転すると、凹面鏡11はジャイロ8の
作用により一定方向(観察者の視点方向)を向き続け、
水平回転エンコーダ2・垂直回転エンコーダ3により透
明カプセル4と画像表示部1の水平・垂直回転角度が検
出され、画像生成部10は表示物体のCG画像を回転
し、あたかも観察者が画像表示部1に表示された物体を
回転して観察するかのごとく表示する。
【0021】実際に観察者が観察するのは凹面鏡11に
より作られた画像表示部1の画面の鏡像である。図2
(b)にその様子を示す。これは、凹面鏡11の断面図
である。画像表示部1により表示された画像は凹面鏡1
1により反射され、鏡像12を作る。観察者は、表示さ
れた画像そのものではなく、この画像の鏡像12を観察
する。一般に鏡像により構成された光学像は、あたかも
そこに存在するような立体感が得られることが知られて
いる。この効果と、観察者が透明カプセル4を手に持っ
て、あたかも表示された物体を手に持って観察している
がごとく画像を表示することによる効果が合わさって、
更に高い臨場感のある3次元画像表示が実現される。
【0022】以下本発明の第3の実施例について、図面
を参照しながら説明する。図3(a)は,本発明の第3の
実施例における全方向3次元画像表示装置の構成図を示
すものである。
【0023】図3において、1は画像表示部、2は水平
回転エンコーダ、3は垂直回転エンコーダ、4は透明カ
プセル、5は画像表示部1の固定金具、6は水平回転
軸、7は垂直回転軸、8はジャイロ、9は方向検出器、
10は画像生成部であり、これらは第1の実施例と同じ
ものである。
【0024】第1の実施例と異なる点は、画像生成部が
いわゆる左右眼用の画像を生成し、時分割生成部13に
より、これらを左右の画像を交互に時間的に多重した時
分割多重立体画像信号に変換し画像表示部1にこれを表
示し、観察者はこれに同期して液晶シャッタドライバー
15により左右眼用の液晶シャッタを交互に光透過状態
とするように駆動された液晶シャッタ眼鏡14を通して
これを観察する点である。
【0025】以上のように構成された本実施例の全方向
3次元画像表示装置について,以下その動作を説明す
る。画像表示部1により表示される画像が2眼式立体画
像に変わっただけで、後の動作は第1の実施例と同じで
ある。
【0026】画像表示部1は固定金具5、水平・垂直回
転軸6、7により支持されており、透明カプセル4の中
に入っている。そして、画像表示部1の方向は透明カプ
セル4の回転に対して影響されない構造になっている。
画像表示部1にはジャイロ8が装着されていることによ
り、透明カプセル4の回転角度によらず、表示画面が常
に一定方向(観察者の視点方向)に向くようになってい
る。
【0027】観察者は透明カプセル4を手に持ち、画像
表示部1に表示された画像を観察する。この時、透明カ
プセル4を手で回転すると、画像表示部1はジャイロ8
の作用により一定方向(観察者の視点方向)を向き続
け、水平・垂直回転エンコーダ2、3により透明カプセ
ル4と画像表示部1の水平・垂直回転角度が検出され
る。この水平・垂直回転角度を用いて、画像生成部10
は表示物体のCG画像を回転し、あたかも観察者が画像
表示部1に表示された物体を回転して観察するかのごと
く表示する。ここで、CG画像は左右眼それぞれ用の画
像2種類を作成し、これらを時分割生成部13で時分割
多重立体画像信号に変換する。これを画像表示部1に送
り、観察者は液晶シャッタ眼鏡14を通してこの画像を
観察し、左右眼用の画像をそれぞれの眼に独立提示す
る。
【0028】左右眼独立提示の様子を示したのが図3
(b)である。左眼用画像信号と右目用画像信号は時分割
生成部13により左、右、左、右、...という様に交互
に左右の画像を切り替えていく。これを画像表示部1に
表示し、これにタイミングを合わせて液晶シャッタ眼鏡
の液晶を左眼用の画像が表示されている時には左眼用の
液晶シャッタが開き、右目用の画像が表示されている時
には右目用の液晶シャッタが開くように液晶シャッタド
ライバー15を用いて液晶シャッタ眼鏡14の液晶を駆
動する。
【0029】これにより通常の2眼式立体画像が観察さ
れ、これによる立体感と観察者が透明カプセル4を手に
持ち、回転させることにより見たい角度からの表示物体
を観察することができることによる臨場感が加算され、
臨場感の高い立体画像表示を行なうことが出来る。
【0030】以下本発明の第4の実施例について、図面
を参照しながら説明する。図4は,本発明の第4の実施
例における全方向3次元画像表示装置の構成図を示すも
のである。図4において、1は画像表示部、4は透明カ
プセル、5は画像表示部1の固定金具、6は水平回転
軸、7は垂直回転軸、10は画像生成部であり、これら
は第1の実施例と同じものである。
【0031】本実施例が第1の実施例と異なる点は、ジ
ャイロ8が無く、水平・垂直回転エンコーダ2、3によ
り回転角を検出する代わりに、磁界発生器16、磁気検
出器17、3次元位置測定部18により透明カプセル4
の回転角度と3次元位置を計測する点と、この計測結果
を用いてアクチュエータ制御器21により水平・垂直方
向アクチュエータ19、20を駆動し、観察者の視点方
向に常に画像表示部1の表示方向が制御される点であ
る。
【0032】以上のように構成された本実施例の全方向
3次元画像表示装置について,以下その動作を説明す
る。画像表示部1は固定金具5、水平・垂直回転軸6、
7により支持されている。この2本の回転軸によって、
画像表示部1は地球コマの構造のように支持されてお
り、透明カプセル4の中に入っている。そして、画像表
示部1の方向は水平・垂直方向回転アクチュエータ1
9、20により透明カプセル4に対して自由に設定でき
る様になっている。
【0033】観察者は透明カプセル4を手に持ち、画像
表示部1に表示された画像を観察する。この時、透明カ
プセル4の3次元位置と回転成分は磁気検出器17と3
次元位置測定部18により検出される。検出方法は、た
とえば米国Polhemus社の3次元位置測定装置のような従
来の技術で行なうことが出来る。これは、図5に示すよ
うに、磁界発生器16に交流を印加し3方向の直交する
磁界を発生し、これを互いに直交するコイルで構成され
た磁気検出器17でコイルを発生する誘導電流を検出す
ることにより、磁気検出器17の3次元位置(x、y、
z成分)と、回転成分(ピッチ、ヨー、ロール成分)を
3次元位置測定部18で計算するものである。
【0034】この様にして検出された透明カプセル4の
3次元位置と回転成分から、アクチュエータ制御器21
は、画像表示部1の表示方向が予め定められた観察者の
視点の3次元位置の方向に向くように水平・垂直方向ア
クチュエータ19、20に駆動命令を与える。これによ
り、観察者は透明カプセル4を手に持って、3次元空間
を動かしたり、回転させても常に画像表示部1に表示さ
れた画像を正面から観察することが出来る。
【0035】また、透明カプセル4の3次元位置と回転
成分を元にして、画像生成部10はCG画像生成時にC
G画像の座標でも視点を変更することにより、あたかも
観察者が画像表示部1に表示された物体を動かしたり回
転して観察するかのごとく表示する。
【0036】以上の様に、本実施例によれば、透明カプ
セル4の3次元位置と回転成分を検出することにより、
画像表示部1に表示される画像の変化を、透明カプセル
4の回転成分のみならず、並行移動成分にも対応させる
ことが出来、より臨場感の高い画像を観賞することが出
来る。
【0037】以下本発明の第5の実施例について、図面
を参照しながら説明する。図6は,本発明の第5の実施
例における全方向3次元画像表示装置の表示部分の構成
図を示すものである。表示部分の他の構成(方向検出器
9、画像生成部10)は第1の実施例と同じものを使用
する。
【0038】図6において、1は画像表示部、2は水平
回転エンコーダ、3は垂直回転エンコーダ、4は透明カ
プセル、5は画像表示部1の固定金具、6は水平回転
軸、7は垂直回転軸、8はジャイロで、これらは第1の
実施例と同じものである。
【0039】第1の実施例と異なる点は、画像表示部1
以外に8つの画像表示部25〜32が画像表示部固定部
33に固定されており、これが垂直回転軸7によって支
えられている点である。さらに、図面には書いていない
が方向検出器9、画像生成部10は第1の実施例と同様
なものを用いて透明カプセル4と画像表示部1の角度を
検出し、これを用いて画像信号を生成する。
【0040】以上のように構成された第5の実施例の全
方向3次元画像表示装置について、以下その動作を説明
する。動作そのものは、第1の実施例と殆んど同じであ
る。即ち、合計9つの画像表示部1、25〜32を装着
した画像表示部固定部33は固定金具5、水平・垂直回
転軸6、7により支持され、透明カプセル4の中に入っ
ている。そして、9つの画像表示部は透明カプセル4の
回転に対して影響されない構造になっている。
【0041】更に、画像表示部固定部33にはジャイロ
8が装着されていることにより、透明カプセル4の回転
角度によらず、表示画面が常に一定方向に向くようにな
っている。
【0042】観察者は透明カプセル4を手に持ち、画像
表示部1に表示された画像を観察する。この時、9つの
画像表示部1、25〜32は、それぞれの画像表示方向
から表示物体を観察した時に見える画像を表示する。こ
の時、透明カプセル4を手で回転すると、凹面鏡11は
ジャイロ8の作用により一定方向(観察者の視点方向)
を向き続け、水平回転エンコーダ2・垂直回転エンコー
ダ3により透明カプセル4と画像表示部1の水平・垂直
回転角度が検出され、この回転角を元に画像生成部10
は表示物体のCG画像を回転し、9方向からの画像信号
を生成し、9つの画像表示部1(正面)、25(左)、
26(右)、27(上)、28(下)、29(左上)、
30(右上)、31(左下)、32(右下)にそれぞれ
正面から、左側から、右側から、上側から、下側から、
左上から、右上から、左下から、右下から見た時の画像
を表示する。
【0043】これにより、観察者が多方向の画像を一度
に観察することが出来る。また、マルチスクリーン式の
画像表示装置のように、9つの画像表示部を用いて一つ
の画像を表示すれば、広視野の画像を表示することも出
来る。
【0044】以上の様に、本実施例によれば、一度に複
数方向に画像を表示できるため、観察者がより多くの方
向の画像を一度に観察でき、また、1つの画像表示部よ
りも広範囲の画像を表示することが出来、より臨場感の
高い画像を観賞することが出来る。
【0045】尚、第5の実施例において、画像表示部の
個数は、9個である必要はなく、用途に応じて変更して
も良い。
【0046】また、第1〜第5の実施例において、透明
カプセル4に光透過率の低いものを選び、透明カプセル
内部が見えにくい構造にすると、発光により画像を表示
する画像表示部1の表示窓部分以外は観察者からは見え
なくすることができる。これにより、透明カプセル内に
はあたかも表示された物体のみが存在する様に感じら
れ、更に臨場感が増大する。
【0047】また、第1〜3、5の実施例において、画
像表示部1の方向の初期値を与えるために、透明カプセ
ルの一部に穴を空けられるようにし、観察者が手で画像
表示部1を動かして方向の初期値を与えても良い。
【0048】また、画像表示部1の固定金具5や画像表
示部1、凹面鏡11や透明な球体23に磁石を装着し、
これを外部の磁石で誘導して画像表示部1の初期方向を
設定してもよい。
【0049】また、第1〜第5の実施例において、画像
表示部1を支持するために画像表示部1の固定金具5は
円形の金具を用いたが、画像表示部1の表示部分を隠さ
ない構造にして、更に見やすい画像表示を実現してもよ
い。例えば、水平回転軸6、垂直回転軸7が、垂直回転
軸7が手前になる様に、互いにねじれの位置になるよう
にすれば、画像表示部1が固定金具5によって隠される
範囲を狭くすることが出来る。
【0050】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば,あたかも表
示物体を手に持っているがごとく、任意の方向から物体
を観察可能となり、非常に臨場感の高い立体画像を観賞
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明における第1の実施例の全方向
3次元画像表示装置の構成図 (b)は本発明における第1の実施例のその他の画像表
示方向制御手法を示す図
【図2】(a)は本発明における第2の実施例の画像表
示部分の構成図 (b)は凹面鏡による鏡像観察の原理図
【図3】(a)は本発明における第3の実施例の全方向
3次元画像表示装置の構成図 (b)は時分割多重立体画像信号のタイミング図
【図4】本発明における第4の実施例の全方向3次元画
像表示装置の構成図
【図5】3次元位置測定装置の原理図
【図6】本発明における第5の実施例の画像表示部分の
構成図
【図7】従来の3次元画像表示装置を示す図
【符号の説明】
1 画像表示部 2 水平回転エンコーダ 3 垂直回転エンコーダ 4 透明カプセル 5 画像表示部1の固定金具 6 水平回転軸 7 垂直回転軸 8 ジャイロ 9 方向検出器 10 画像生成部 11 凹面鏡 12 鏡像 13 時分割生成部 14 液晶シャッター眼鏡 15 液晶シャッタードライバー 16 磁界発生器 17 磁気検出器 18 3次元位置測定部 19 水平方向アクチュエータ 20 垂直方向アクチュエータ 21 アクチュエータ制御器 22 透明な球体 23 支持金具 24 透明な液体 25 画像表示部 26 画像表示部 27 画像表示部 28 画像表示部 29 画像表示部 30 画像表示部 31 画像表示部 32 画像表示部 33 画像表示部固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 15/00 H04N 15/00 (56)参考文献 特開 平6−4208(JP,A) 特開 平7−184115(JP,A) 実開 平2−103215(JP,U) 欧州特許出願公開607000(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 5/00 - 5/42 G06F 3/033 G02B 27/22 H04N 13/04 H04N 15/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像表示部と、前記画像表示部の周囲を覆
    う透明体とを有し、観察者または表示物体に対する前記
    透明体の3次元位置または姿勢角度により、前記画像表
    示部の表示方向と表示画像を変化させ、あたかも前記透
    明体の内部に物体が存在しているがごとく画像を表示す
    ることを特徴とする全方向3次元画像表示装置。
  2. 【請求項2】画像を表示する方向を一定に保たれた画像
    表示部と、前記画像表示部を収納する透明カプセルと、
    前記透明カプセルと前記画像表示部の方向の違いを検出
    するエンコーダーと、前記エンコーダーの出力を用いて
    前記透明カプセルと前記画像表示部の方向の違いを計算
    する方向検出器と、前記方向検出器の出力を用いて前記
    画像表示部に表示する画像を生成する画像生成部を有す
    ることを特徴とする全方向3次元画像表示装置。
  3. 【請求項3】画像表示部と、前記画像表示部を収納する
    透明カプセルと、観察者または表示物体に対する前記透
    明カプセルの3次元位置と回転角を計測する3次元位置
    測定部と、前記3次元位置測定部の出力を用いて観察者
    の視点方向に常に前記画像表示部の表示方向を制御する
    アクチュエータと、前記3次元位置測定部の出力を用い
    て観察者の視点から見た画像を生成する画像生成部を有
    することを特徴とする全方向3次元画像表示装置。
  4. 【請求項4】画像表示部は、凹面鏡を有し、前記凹面鏡
    により表示画像の鏡像を生成しこれを観察する様に構成
    されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の全方向3次元画像表示装置。
  5. 【請求項5】画像表示部は、ジャイロ機構を搭載して表
    示方向を一定に保つことを特徴とする請求項1〜のい
    ずれかに記載の全方向3次元画像表示装置。
  6. 【請求項6】画像表示部は、これを透明な球体に挿入
    し、前記透明な球体を透明な液体で満たした前記透明カ
    プセルに挿入することにより画像表示部の方向を透明カ
    プセルに対し独立とした構造を持つことを特徴とする請
    求項1〜のいずれかに記載の全方向3次元画像表示装
    置。
  7. 【請求項7】画像表示部は、観察者の左右眼に、それぞ
    れ独立な画像を提示する立体画像とすることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の全方向3次元画像表
    示装置。
  8. 【請求項8】透明カプセルは、画像表示部やその他の機
    構物が観察者から見えないようにし、表示された画像の
    み観察可能とするために、光透過率の低い材質を用いた
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の全方
    向3次元画像表示装置。
  9. 【請求項9】画像表示部は、これを複数の画像表示デバ
    イスで構成し、広範囲の画像または複数の視点の画像を
    同時に表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の全方向3次元画像表示装置。
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