JP3442591B2 - デジタル画像・音声データのマーク付与装置、マーク認識装置、マーク付与方法及びマーク認識方法 - Google Patents

デジタル画像・音声データのマーク付与装置、マーク認識装置、マーク付与方法及びマーク認識方法

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JP3442591B2
JP3442591B2 JP27962596A JP27962596A JP3442591B2 JP 3442591 B2 JP3442591 B2 JP 3442591B2 JP 27962596 A JP27962596 A JP 27962596A JP 27962596 A JP27962596 A JP 27962596A JP 3442591 B2 JP3442591 B2 JP 3442591B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル画像デー
タあるいはデジタル音声データへ識別信号(この識別信
号を本明細書では単に「マーク」または「デジタルマー
ク」という。また、マークを付すことをマーキングとい
う)を付与及び認識する装置と方法に係り、特に、デジ
タル画像データやデジタル音声データの質にほとんど影
響を与えないでマークを付し、必要なときにデジタル画
像データやデジタル音声データから付されているマーク
を抽出して認識することにより、その画像や音声の正当
な著作権や使用権の帰属を証明するデジタル画像のマー
ク付与装置、マーク認識装置、マーク付与方法、マーク
認識方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近はコンピュータと通信技術の発達に
伴い、従来は紙に記載してやり取りしたり、保存したり
した情報を、電気信号化(デジタル化)してやり取りし
たり等することが多くなってきた。
【0003】上記デジタル化された情報は、一般にコピ
ーが容易であり、また、コピーされた情報そのものは、
複製物であることを認識できないため、次々と流用され
やすい性質を持っている。
【0004】このようなデジタル情報の複製や流用を放
置すれば、善意の者が思わぬ不利益を蒙ることは明らか
である。特に、今日では画像情報や音声情報も、広くデ
ジタル化され流布されるようになった。これらデジタル
画像データやデジタル音声データ(以下デジタル画像デ
ータ等という)の保護は、正当な著作者や使用者を保護
する上で、ますます重要度を増している。
【0005】このような事情から、デジタル画像データ
等を保護する種々の方法が従来から考えられている。
【0006】その例の一つとして、デジタル画像データ
等を物理的な装置や媒体に閉じ込め、この装置や媒体か
ら容易にコピーできないようにする方法があった。たと
えば、権限のない第三者がアクセスできないようにした
コンピュータや記憶装置、あるいはデジタル情報を電子
回路化してコピーできないようにしたROMなどはその
例であった。
【0007】また、デジタル画像データ等の種々の暗号
化の方法も提案されていた。この暗号化の方法は、デジ
タル画像データ等を暗号化キーによって暗号化して配布
し、復号化キーを有する者のみが復号化できるようにし
たものであった。
【0008】さらに、オンライン通信において、送り手
と受取り手の間で互いに相手の認証を行った上で、秘密
通信を行い、第三者への情報の漏洩を防止する方法も提
案されていた。
【0009】しかし、上記いずれの方法も、情報を一定
範囲内(たとえば正当な使用者のみ)で開示しつつそれ
以上の不正な複製や流用を防止したい要求に応えること
はできなかった。
【0010】上記のような情報を一定範囲内で開示しつ
つそれ以上の不正な複製や流用を防止したいとする要求
は、ソフトウェアやデータを有償で配布する最近のデジ
タル情報の使用環境下で特に重要性を増している。
【0011】たとえば、会員制通信ネットワークのよう
に、所定の者のみに対して画像をデジタル化して公開す
る環境では、通信ネットワーク内の者に対しては支障な
く情報を提供等する必要がある一方、通信ネットワーク
外の者に対しては画像データの不正な使用を防止する必
要がある。
【0012】上記のようなデジタル情報の使用環境で
は、デジタルの画像に第三者に対する秘密保護の手段を
講じたとしても、正規のユーザーが故意にそのデジタル
画像データを流出させた場合にはこれを防止することが
できなかった。
【0013】従来、日本国内では、上記使用環境下のデ
ジタル画像データ等の保護に対しては、その情報を正規
に取り扱うことができる者の自主的な管理に頼るのが大
部分であった。つまり、正当に入手された情報のそれ以
降の使用については、何ら保護手段を講じず、前記情報
を正規に取り扱うことができる者のモラルに頼ってい
た。
【0014】これに対して一定範囲の者にのみ情報を公
開するために、将来所有権を主張できるようにデジタル
画像データ等の一部に所有者を示す信号を予め付すこと
は従来の画像処理技術から可能であった。
【0015】また、デジタル画像データのデジタル信号
中に、所有者を示すデジタル信号を混ぜることも考えら
れていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、デジタ
ル画像データ等の一部に所有者の信号を付す方法では、
第一に画像等の一部に邪魔な画像が付加されることにな
り、画像データの性質上好ましくなかった。第二に、上
記方法では、その所有者信号を巧みに消去することも可
能であった。
【0017】一方、デジタル画像データ等に所有者を示
すデジタル信号を混入させる方法は、画像等の質を維持
する点はかなりの程度まで達成することができたが、デ
ジタル・アナログ変換を行うことにより、所有者を示す
デジタル信号を消去することが可能であった。
【0018】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、消去不能であってデジタル画像データやデジタル音
声データの質にほとんど悪影響を与えないデジタルマー
クを付し、必要なときにデジタル画像データやデジタル
音声データから付したデジタルマークを抽出して認識す
ることにより、その画像や音声の正当な著作権や使用権
の帰属を証明するデジタル画像データおよびデジタル音
声データのマーク認識装置とその方法に関する。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係るデジタル画
像・音声データのマーク付与装置は、画像あるいは音声
を高精度の数値として入力する入力手段と、前記入力手
段によって入力した数値を量子化する際に、各数値を間
に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を量子化した場
合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求める量子化
誤差算出手段と、前記量子化誤差算出手段が算出した量
子化誤差の差を入力し、その量子化誤差の差と所定の閾
値とを比較判断する閾値判断手段と、前記2つの近似数
値レベルのうち、量子化誤差が小さい近似数値レベルヘ
量子化を行う量子化手段と、前記2つの近似数値レベル
のうち、量子化誤差が大きい近似数値レベルヘ量子化を
行う逆量子化手段と、前記閾値判断手段により量子化誤
差の差が閾値より小さいと判断された数値について、一
定の情報を示すビット列に従い、前記量子化手段と前記
逆量子化手段の出力を選択的に出力させるマーキング手
段と、を有することを特徴とするものである。前記入力
手段は、画像や音声のAD変換において、画像の画素ご
との信号あるいは音声のサンプリング値を高精度の数値
として入力し、前記マーキング手段は、前記画素信号や
音声のサンプリング値を量子化するときに所定の情報を
付与するように構成されているようにすることができ
る。前記入力手段は、画素の空間領域における自己相関
関数を用いた画像圧縮において、各画素の相関係数を高
精度の数値として入力し、前記マーキング手段は、相関
係数を量子化するときに所定の情報を付与するように構
成されているようにすることができる。前記入力手段
は、空間周波数領域における電力スペクトル密度を用い
たJPEG画像圧縮において、各画素の離散コサイン係
数を高精度の数値として入力し、前記マーキング手段
は、離散コサイン係数を量子化するときに所定の情報を
付与するように構成されているようにすることができ
る。また、量子化しようとする数値の近傍の数値の変化
を検出することにより、画像や音声の変化の度合いを検
出する平坦度判断手段を備え、前記マーキング手段は、
前記閾値判断手段および前記平坦度判断手段により量子
化誤差の差が閾値より小さく、かつ、近傍の数値変化が
激しいと判断された数値について、一定の情報を示すビ
ット列に従い、前記量子化手段と前記逆量子化手段の出
力を選択的に出力させることができる。
【0020】本発明に係るデジタル画像・音声データの
マーク認識装置は、画像あるいは音声を高精度の数値と
して入力する入力手段と、前記入力手段によって入力し
た数値を量子化する際に、各数値を間に挟む2つの近似
数値レベルヘその数値を量子化した場合の量子化誤差と
それら量子化誤差の差を求める量子化誤差算出手段と、
前記量子化誤差算出手段が算出した量子化誤差の差を入
力し、その量子化誤差の差と所定の閾値とを比較判断す
る閾値判断手段と、原の画像や音声の数値のうち、前記
閾値判断手段により量子化誤差の差が前記閾値より小さ
いと判断された数値を特定し、マークを認識しようとす
る画像や音声のそれらの数値と比較することにより、マ
ークを認識しようとする画像や音声の前記数値の量子化
の方向を特定し、それによって認識対象の画像や音声に
付与されたマークを認識する手段と、を有することを特
徴とするものである。前記入力手段は、画像や音声のA
D変換において、画像の画素ごとの信号あるいは音声の
サンプリング値を高精度の数値として入力する手段であ
ることが好ましい。前記入力手段は、画素の空間領域に
おける自己相関関数を用いた画像圧縮において、各画素
の相関係数を高精度の数値として入力する手段であるこ
とが好ましい。前記入力手段は、空間周波数領域におけ
る電力スペクトル密度を用いたJPEG画像圧縮におい
て、各画素の離散コサイン係数を高精度の数値として入
力する手段であることが好ましい。また、量子化した特
定の数値とその近傍の数値の変化を検出することによ
り、画像や音声の変化の度合いを検出する平坦度判断手
段を備え、原の画像や音声の数値のうち、前記閾値判断
手段と前記平坦度判断手段により量子化誤差の差が閾値
より小さく、かつ、近傍の数値変化が激しいと判断され
た数値を特定し、マークを認識しようとする画像や音声
のそれらの数値と比較することにより、マークを認識し
ようとする画像や音声の前記数値の量子化の方向を特定
し、それによって認識対象の画像や音声に付与されたマ
ークを認識する手段を有するようにすることができる。
【0021】本発明に係るデジタル画像・音声データの
マーク付与方法は、画像や音声のAD変換、または画像
圧縮時の量子化に際して、量子化しようとする数値を間
に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を量子化した場
合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求め、量子化
誤差の差が所定の閾値より小さい数値を検出し、量子化
誤差の小さい近似数値レベルヘ近似させる量子化と、量
子化誤差の大きい近似数値レベルヘ近似させる逆量子化
とにそれぞれ0と1の数字のいずれかを対応させ、所定
の情報を表わすビット列に従い、前記量子化誤差の差が
所定の閾値より小さい数値を量子化あるいは逆量子化す
ることを特徴とするものである。また、本発明に係るデ
ジタル画像・音声データのマーク付与方法は、画像や音
声のAD変換、または画像圧縮時の量子化に際して、量
子化しようとする数値を間に挟む2つの近似数値レベル
ヘその数値を量子化した場合の量子化誤差とそれら量子
化誤差の差を求め、量子化誤差の差が所定の閾値より小
さい数値を検出するとともに、近傍の数値の変化が激し
い数値を検出し、量子化誤差の小さい近似数値レベルヘ
近似させる量子化と、量子化誤差の大きい近似数値レベ
ルヘ近似させる逆量子化とにそれぞれ0と1の数字のい
ずれかを対応させ、所定の情報を表わすビット列に従
い、前記量子化誤差の差が所定の閾値より小さく、か
つ、近傍の数値変化が激しい数値について量子化あるい
は逆量子化することを特徴とするものである。また、本
発明に係るデジタル画像データのマーク付与方法は、J
PEG画像圧縮時の量子化に際して、量子化しようとす
る離散コサイン変換係数を間に挟む2つの近似数値レベ
ルヘその離散コサイン変換係数を量子化した場合の量子
化誤差とそれら量子化誤差の差を求め、量子化誤差の差
が所定の閾値より小さい離散コサイン変換係数を検出
し、量子化誤差の小さい近似数値レベルヘ近似させる量
子化と、量子化誤差の大きい近似数値レベルヘ近似させ
る逆量子化とにそれぞれ0と1の数字のいずれかを対応
させ、所定の情報を表わすビット列に従い、前記量子化
誤差の差が所定の閾値より小さい離散コサイン変換係数
について量子化あるいは逆量子化することを特徴とする
ものである。また、本発明に係るデジタル画像データの
マーク付与方法は、JPEG画像圧縮時の量子化に際し
て、量子化しようとする離散コサイン変換係数を間に挟
む2つの近似数値レベルヘその離散コサイン変換係数を
量子化した場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を
求め、量子化誤差の差が所定の閾値より小さい離散コサ
イン変換係数を検出するとともに、高周波基底画像に相
当する離散コサイン変換係数の大きさにより変化が激し
い画像ブロックの離散コサイン変換係数を検出し、量子
化誤差の小さい近似数値レベルヘ近似させる量子化と、
量子化誤差の大きい近似数値レベルヘ近似させる逆量子
化とにそれぞれ0と1の数字のいずれかを対応させ、所
定の情報を表わすビット列に従い、前記量子化誤差の差
が所定の閾値より小さく、かつ、変化が激しい画像ブロ
ックの離散コサイン変換係数について量子化あるいは逆
量子化することを特徴とするものである。
【0022】本発明に係るデジタル画像・音声データの
マーク認識方法は、原の画像あるいは音声とマーク認識
しようとする画像あるいは音声を高精度の数値として入
力し、前記画像あるいは音声をAD変換、または画像圧
縮、またはJPEG圧縮する際に、量子化しようとする
数値を間に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を量子
化した場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求
め、原の画像あるいは音声の数値のうち、量子化誤差の
差が所定の閾値より小さい数値を検出し、マーク認識し
ようとする画像や音声のそれらの数値と比較することに
より、マーク認識しようとする画像や音声の前記数値の
量子化の方向を特定し、それによって認識対象の画像や
音声に付与されたマークを認識することを特徴とするも
のである。また、本発明に係るデジタル画像・音声デー
タのマーク認識方法は、原の画像あるいは音声とマーク
認識しようとする画像あるいは音声を高精度の数値とし
て入力し、前記画像あるいは音声をAD変換、または画
像圧縮、またはJPEG圧縮する際に、量子化しようと
する数値を間に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を
量子化した場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を
求めるとともに、特定の数値とその近傍の数値の変化を
求め、原の画像や音声の数値のうち、量子化誤差の差が
所定の閾値より小さく、かつ、近傍の数値変化が激しい
数値を検出し、マーク認識しようとする画像や音声のそ
れらの数値と比較することにより、マークを認識しよう
とする画像や音声の前記数値の量子化の方向を特定し、
それによって認識対象の画像や音声に付与されたマーク
を認識することを特徴とするものである。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
願書に添付した図面を用いて以下に説明する。最初に、
本願発明によるデジタル画像データ及びデジタル音声デ
ータへのマークの付与と認識の原理について説明する。
【0027】アナログの画像や音声をデジタル化すると
きに、画像や音声のアナログ波形(画像における輝度信
号、色相信号、彩度信号等、音声における音声信号)を
離散的な数値レベルで近似させる。また、高精度のデジ
タル画像や音声は、そのデータ量が膨大であるので、離
散的な数値レベルで近似させる。
【0028】この近似を行うときに、隣接する2つの数
値レベルの中間的な数値は、近似誤差が小さい一方の数
値レベルに近似させるのが一般的である。
【0029】しかし、近似に際して中間的な数値を意図
的に近似誤差が多少大きい他方の数値レベルに近似させ
ても、人間が感じる印象としては大差がない。本発明に
よるデジタル画像データ及びデジタル音声データへのマ
ークの付与は、このことを利用したものということがで
きる。以下にさらに詳しく説明する。
【0030】一般に、アナログ信号をデジタル信号にす
ることをAD変換、デジタル信号をアナログ信号にする
ことをDA変換という。AD変換は、時間的に連続した
アナログ信号からとびとびの時刻の値を取り出し、その
値の丸めを行ってデジタル信号とする。上記とびとびの
時刻の値を取り出すことを「標本化」といい、値を丸め
て離散的な数値レベルに近似させることを「量子化」と
いう。
【0031】本明細書では説明の便宜のために、AD変
換に限らず、高精度のデジタル信号をある程度粗い離散
的数値レベルに変換することも含めて「量子化」とい
う。
【0032】上記量子化において、隣接する2つの数値
レベルの中間的な値があったときに、通常は近似誤差
(量子化誤差という)の小さい方の数値レベルへ近似さ
せる。これに対して、本発明では、中間的な数値はいず
れの近似数値レベルに近似させても印象が変わらないこ
とを利用し、量子化誤差の小さい方への量子化をたとえ
ば数字“0”、量子化誤差の大きい方への量子化をたと
えば数字“1”と定めておき、量子化時に一定の情報の
内容(これは一定の0と1の数字のビット列である)に
従い、中間的な数値をいずれかの近似数値レベルに意図
的に近似させる。
【0033】これにより、画像・音声の質を低下させる
ことなく、任意のビット列をデジタル画像・音声中にコ
ーディングすることができる(マークの付与)。
【0034】上記のようにマークを付したデジタル画像
データやデジタル音声データが不正に複製され流布して
いる場合には、そのデジタル画像の近似数値レベルの中
間的な数値がどのように近似されているかを調べること
により、付されたマークのビット列を復号化することが
できる(マークの認識)。
【0035】以上のようにマークを付与および認識する
ことにより、不正コピー等の流出元を特定でき、あるい
は画像等の所有権等を主張でき、間接的に画像や音声の
不正コピー、不正使用を防止することができる。
【0036】本発明によるマークの付与の好ましい実施
の形態では、画像や音声の変化の激しい場所にマークを
付与することもできる。これは、人間の視覚は変化が激
しい画像や音声部分のわずかな差異を検知しにくいこと
を利用したもので、コーディングを行う数値として、上
記近似数値レベルの中間的数値であるという条件の他
に、画像等の変化が激しい部分であるという条件を付加
したものである。
【0037】以下にデジタル画像データを例にして本願
発明の「デジタル画像データ及びデジタル音声データの
マーク認識装置及びその方法」についてさらに詳しく説
明する。なお、音声データについては、波形である点で
画像データと全く同一の処理を行うことができるので、
説明を省略する。
【0038】図1は、本願発明の第一の実施形態による
デジタル画像データのマーク認識装置の構成とそれらの
構成要素間の処理の流れを示したものである。
【0039】図1に示すように、本願発明によるデジタ
ル画像データのマーク認識装置1は、大きく配布情報書
込装置2と、配布情報読取装置3とからなる。配布情報
書込装置2はマークの付与を行い、配布情報読取装置3
はマークの認識を行う装置であり、マーク認識装置1
は、配布情報書込装置2と配布情報読取装置3との協働
によってその目的を達成する。
【0040】配布情報書込装置2はさらに、入力手段4
と、量子化誤差算出手段5と、閾値判断手段6と、量子
化手段7と、逆量子化手段8と、マーキング手段9とか
らなる。
【0041】一方、配布情報読取装置3は、量子化比較
手段10と、配布情報復号化手段11とからなる。
【0042】入力手段4は、デジタル画像データのマー
ク認識装置1に対するユーザーの命令、画像、マークに
含ませる情報等を入力するための手段である。
【0043】上記入力手段4は、本装置を機能させる上
で不可欠のものであるが、必ずしも本装置に固有のもの
でなくともよい。たとえば、後述するように本装置の量
子化と逆量子化手段の部分を公知のJPEG画像圧縮装
置に組み込むことができるが、この場合、上記入力手段
4として、JPEG画像圧縮装置の入力手段を使用する
ことができる。
【0044】なお、入力手段4は、画像入力手段、キー
ボード、ポインティングデバイス、その他公知の入力手
段を含む。
【0045】上記「マークに含ませる情報」は、配布先
の氏名、ID、配布元や所有者の氏名、ID、電子署
名、配布の日時等の任意の情報を含ませることができ
る。このマークに含ませる情報は、必ずしも配布に際し
て付す情報とは限られないが、便宜的に本明細書では
「配布情報」という。
【0046】量子化誤差算出手段5は、アナログ波形を
標本化し、それらの標本値を量子化するときの量子化誤
差を計算するものである。
【0047】ここで、「量子化誤差」について図2を用
いて説明する。図2(a)は、アナログ波形を示してお
り、横軸は時間tを、縦軸は振幅x(t)を示している。
【0048】図2(b)は、図2(a)のアナログ波形の標
本化を示している。標本化は、アナログ波形を、デジタ
ルによって表現できるように、一定の時間ごとにアナロ
グ信号をサンプリングし、とびとびの時刻における標本
値に変換する。すなわち、標本化は、アナログ信号を時
間方向で離散信号に変換するということができる。
【0049】上記「標本化」がアナログ波形を時間方向
で離散信号に変換するのに対して、図2(c)の「量子
化」は、アナログ信号を振幅方向で離散信号に変換す
る。これは、標本値の振幅は連続的あるいは細かく表現
された値域を有しており、これをそのまま数値的に取扱
うのはデータ量が膨大であって不便だからである。
【0050】この離散信号に変換する際には、数値の丸
めを行うので、必然的に誤差が生じる。この誤差を「量
子化誤差」という。
【0051】たとえば、0から99の値域を持つ高精度
の標本値を0から9の離散的な数値レベルに変換するこ
とを考える。今、標本値が89とすると、89という値
は8という数値レベルと9という数値レベルのいずれか
に変換することができる。
【0052】一般に、量子化誤差は下式のように計算さ
れる。 量子化誤差=(元データ値−期待値)/量子幅×100
% 上式によれば、標本値89を数値レベル8に変換した場
合は、数値レベル8の期待値=85であるので、量子化
誤差は40%となる。これに対して、標本値89を数値
レベル9に変換した場合は、量子化誤差は60%とな
る。一般的には、量子化誤差の少ない方に変換するの
で、標本値89は数値レベル8に変換される。
【0053】ここで注意しなければならないのは、この
例のような標本値89は、2つの近似すべき数値レベル
8と9のいずれに変換しても、その量子化誤差(40%
と60%)の差が少ないことである。このような場合、
標本値89を数値レベル9へ変換した場合も、原画像と
印象が変わらないデジタル画像が得られる。
【0054】これに対して、標本値の値によっては、隣
接する数値レベルへの量子化誤差の差が大きく、通常変
換する数値レベル以外の数値レベルへ変換した場合は、
原画像と大きく印象が異なる画像を得る。
【0055】量子化誤差算出手段5は、高精度の標本値
を離散的な数値レベルに量子化するときの、隣接する2
つの数値レベルへの量子化誤差と、それらの量子化誤差
の差とを算出する。
【0056】次に、閾値判断手段6は、標本値の近似す
べき2つの数値レベルへの量子化誤差の差を所定の閾値
と比較し、量子化誤差の大きい方の数値レベルへ近似さ
せる可能性を判断するものである。これは、量子化誤差
の差が少ない数値についてのみ、通常近似させる近似数
値レベル以外の近似数値レベルに近似させても画質を損
なわないからである。
【0057】次に、量子化手段7は、通常の量子化の方
向によって標本値を量子化する手段である。ここで、通
常の量子化の方向の量子化とは、量子化誤差の小さい数
値レベルへ量子化することである。
【0058】次に、逆量子化手段8は、通常の量子化の
方向と逆の方向へ標本値を量子化する手段である。ここ
で、通常の量子化の方向と逆の方向の量子化とは、2つ
の隣接する数値レベルのうち、量子化誤差の大きい数値
レベルへ量子化することである。本明細書ではこの処理
を「逆量子化」という。
【0059】マーキング手段9は、量子化誤差の差が所
定の閾値より小さい標本値について、配布情報を表わす
ビット列に従って量子化手段7あるいは逆量子化手段8
の出力値を出力する手段である。
【0060】次に、配布情報読取装置3の量子化比較手
段10と配布情報復号化手段11について以下に説明す
る。
【0061】量子化比較手段10は、原の画像の量子化
誤差の差が小さい部分について、復号化の対象のデジタ
ル画像の量子化された数値(量子化数値)を抽出し、こ
れを原画像の量子化数値と比較し、それらの一致と相違
とによって0と1とからなるビット列を生成する手段で
ある。
【0062】配布情報復号化手段11は、0と1のビッ
ト列から配布情報を復号化する手段である。
【0063】以上はデジタル画像データのマーク認識装
置1の各構成要素の説明であったが、各構成要素は上記
機能を実現化する専用のデータ処理装置であってもよい
が、好ましくはソフトウェアによって上記処理を行うよ
うに制御されたコンピュータである。
【0064】上記デジタル画像データのマーク認識装置
1によるデジタル画像へのマーキングとマークの認識の
処理について以下に説明する。
【0065】デジタル画像にマークを付すには、最初に
原画となる画像を入力手段4により入力する。この原画
の画像は、入力手段4により、アナログ波形の場合もあ
るが通常は高精度な標本値として量子化誤差算出手段5
に出力される。
【0066】次に、上記原画の高精度な標本値は、入力
量子化誤差算出手段5により、隣接の2つの数値レベル
へ量子化した場合の量子化誤差、およびそれらの量子化
誤差の差を算出される。
【0067】次に、上記量子化誤差の差は、閾値判断手
段6に入力され、所定の閾値と比較される。閾値より大
きい量子化誤差の差があった場合には、それらの標本値
は選択の余地がなく量子化手段7に送られる。
【0068】一方、量子化誤差の差が閾値より小さい場
合には、これら標本値については配布情報をコーティン
グ可能である旨の情報がマーキング手段9に送られる。
【0069】マーキング手段9は、たとえば配布先の氏
名を記した配布情報を入力し、この配布情報のビット列
に従い、量子化誤差の差が閾値より小さい標本値につい
て量子化手段7あるいは逆量子化手段8の出力を選択的
に出力させる。
【0070】たとえば、数字“0”については量子化手
段7の出力、数字“1”については逆量子化手段8の出
力を出力させることにより、画像の印象をほとんど変化
させることなくそのデジタルデータ中に任意の配布情報
を埋め込むことができる。
【0071】このように配布情報をコーディングしたデ
ジタルデータは、デジタル画像12として出力され、所
定の配布先に配布される。
【0072】このようにマーキングされたデジタル画像
が仮に不正に複製された場合について考える。複製され
たデジタル画像12’が流布している場合、複製された
デジタル画像12’を入力手段4により入力する。原画
像も入力手段4により入力する。
【0073】最初に、原画像について量子化誤差算出手
段5と閾値判断手段6により、マーキングを行った標本
値を特定する。これは、量子化誤差算出手段5によって
量子化誤差の差を算出し、その差が閾値より小さい標本
値を特定することによって可能となる。
【0074】次に、上記量子化誤差の差が小さい標本値
を、量子化手段7により、通常の量子化の方向で量子化
し、量子化比較手段10に送る。この情報は、図1にお
いて「原画の非マーキング量子化情報」と記す。
【0075】以上の処理は、最初のコーディング時に同
時に行い、その結果を記憶装置に格納しておき、必要に
応じて量子化比較手段10に出力するようにしてもよ
い。
【0076】量子化比較手段10は、量子化誤差の差が
閾値より小さい標本値部分について、原画と複製された
デジタル画像12’の量子化された数値を比較する。
【0077】配布情報復号化手段11は、数値が同一の
場合は、通常の量子化を行ったと判断し、数値が相違す
る場合は、通常の逆の逆量子化を行ったと判断する。こ
の「量子化」、「逆量子化」を数値に直すことにより、
複製されたデジタル画像12’に埋め込まれた配布情報
13を出力することができる。
【0078】これにより、その複製されたデジタル画像
12’の当初の所有者または使用者を特定することがで
きる。
【0079】なお、本実施形態は便宜上量子化比較手段
10と配布情報復号化手段11とを分けて説明したが、
量子化の比較と配布情報の復号化とを一体的に処理する
手段としてもよい。
【0080】以上のデジタル画像データのマーク認識装
置1によるデジタル画像のマーキング方法によれば、原
画像の部分部分にマークが施され、しかも、そのマーキ
ングの方法が原画像の印象を変化させない方法で施され
るので、原画像の画質を損なうことがほとんどない。
【0081】また、本発明のマーキング方法によれば、
従来のようにAD変換とDA変換を繰り返しても、ある
いは画像を加工しても、デジタル画像データからマーク
を消去することが不可能となる。敢えてマークを取り除
こうとすれば、画像データそのものを破壊することとな
る。
【0082】これは、本発明のマーキングは、量子化す
るときの「やり方」に特定の情報を埋め込むものであっ
て、コーディングされた後のデジタル画像は、通常の画
像と何ら変わることがないからである。
【0083】つまり、本発明の方法は、デジタル画像中
に特殊な信号を混ぜるものではないので、ノイズを混ぜ
て信号を信号を取り除くAD変換等の方法ではマークを
取り除くことができないのである。敢えて量子化の方法
が認識できないまでデジタル画像データを変換させれ
ば、もはや画像として認識できないものとなってしまう
からである。
【0084】さらに、本発明の方法によれば、画像の一
部を切り取った場合でも、残る画像から配布情報が認識
できれば、その画像の所有者または配布された者を特定
することができるという利点を有している。
【0085】以上で本発明の第一実施形態の説明を終了
する。この第一実施形態は、本発明の中心をなしてい
る。次に、上記第一実施形態を応用発展させた実施形態
について以下に説明する。
【0086】第一実施形態では、文字通りアナログデジ
タル変換における「量子化」時のマーキングの方法と装
置について説明した。しかし、本発明の「量子化」時に
おけるマーキングの方法は、上記AD変換の時に限られ
ず、広く「量子化」を行う時に実行することができる。
【0087】たとえば、画像圧縮を行うときの「量子
化」に適用することができる。
【0088】画像圧縮するときに、画素の空間領域にお
ける自己相関関数、あるいは空間周波数領域における電
力スペクトル密度について、特定の値に出現頻度を集中
させ、多数回出現する信号に短いビットを割り当てるこ
とによって全体の情報量を少なくする処理を行う(エン
トロピー符号化)。このとき、前記自己相関関数や電力
スペクトル密度の値をデジタルで取扱えるように、それ
ぞれの値について「量子化」を行う。本発明の方法は、
そのときの「量子化」に適用することができるのであ
る。
【0089】本願発明の第二の実施形態は、上記空間領
域における自己相関関数を用いた画像圧縮に「量子化時
のマーキング」を適用するものである。
【0090】空間領域における自己相関関数を用いた画
像圧縮の方法に「予測符号化」の手法がある。この「予
測符号化」は、復号化した信号から次に復号化する信号
を予測し、予測誤差を符号化することによって全体の情
報量を少なくしようとするものである。
【0091】今、ある画像があるとすると、その画像
は、走査線上の画素の輝度信号、彩度信号、色相信号の
合成によって表わすことができる。ここでは、輝度信号
のみについて予測符号化の方法を説明する。他の信号も
全く同様である。
【0092】前記画像の一水平走査線の輝度信号をとる
と、たとえば、図3(a) のグラフ(「画像情報圧縮」
(原島博工学博士監修)より引用。同図グラフも同
じ。)ようになる。このグラフから明らかなように、走
査線上では、画素の輝度信号は、黒信号(0V)から白
信号(1V)までの範囲内で画像に応じて変化してい
る。
【0093】この例では、1Vを256の輝度レベルに
等分し、各輝度レベルを8ビット(2の8乗=256)
で表わしている。これは、画像信号をデジタル化する場
合、黒信号(0V)から白信号(1V)までを表わせ、
かつ、5mV単位の細かさで輝度を表わせるようにする
のが好ましいからである。
【0094】図3(a) の輝度信号レベルを、各輝度レベ
ルごとの画素数にまとめると、図3(b) のグラフのよう
になる。
【0095】さらに、隣接する画素間の輝度レベルの差
分をとり、これを各差分信号レベルの画素数にまとめる
と、図3(c) のグラフのようになる。
【0096】図3(c) のグラフから明らかなように、隣
接する画素間の輝度の差分では、0近傍の輝度レベルが
著しく多く、0から離れると出現する画素数が急激に減
少する。すなわち、隣接する画素を比べた場合、多くの
画素は隣接する画素と同一の輝度を有していることを表
わしている。
【0097】このように差分信号の輝度レベルの分布
が、0近傍に集中しているときは、0近傍の輝度レベル
に少ないビット数を割り当て、0から離れた輝度レベル
に多いビット数を割り当てるようにすれば(エントロピ
ー符号化)、全体の情報量を圧縮することができる。
【0098】上記差分をある画素とその隣接する画素の
間の関係、たとえば、注目している画素とその隣接する
画素の自己相関関数の比(この値を相関係数という)に
書き換えることによって、一般化することができる。
【0099】このような空間領域における自己相関関数
を用いた画像圧縮に「量子化時のマーキング」を適用す
ることができる。
【0100】図3(c) のグラフからわかるように、差分
信号の輝度レベルは、連続的な分布をなしている。画素
によっては、隣接する画素との相関係数の値が2つの近
似数値レベルの中間的な値をとることがある。そのよう
な画素については、いずれの近似数値レベルに量子化し
ても、画像の印象が変わらない。
【0101】そこで、そのような中間的な値を有する画
素について、量子化誤差の小さい方への量子化(量子
化)をたとえば数字“0”、量子化誤差の大きい方への
量子化(逆量子化)をたとえば数字“1”と定めておく
ことにより、一定の情報の内容(0と1の数字のビット
列)を圧縮した画像に埋め込むことができる。
【0102】この場合、第一実施形態の装置と方法は、
そのまま適用できる。また、復号化するときも第一実施
形態の装置と方法と全く同様に行うことができる。
【0103】次に、空間周波数領域における電力スペク
トル密度を利用して画像圧縮する場合の「量子化時のマ
ーキング」について、一般的な空間周波数領域における
電力スペクトル密度を利用したJPEG画像圧縮を例に
以下に説明する。
【0104】JPEG画像圧縮は、図4の左側に示すよ
うに、離散コサイン変換、量子化、Huffman符号
化の3つの処理段階を有する。このうちのJPEG圧縮
の量子化の処理に本願発明の「量子化時のマーキング」
を適用することができる。これが、本願発明の第三の実
施形態である。
【0105】PEG圧縮の量子化の部分に適用した本願
発明の配布情報書込装置2を図4の右側に示す。
【0106】JPEG圧縮では、オリジナル画像が入力
されると、最初に離散コサイン変換を行う。離散コサイ
ン変換は、画像を小さなブロックに分割し、各画像ブロ
ックを縦・横に種々の周波数を有する基底画像の線形結
合に変換する処理である。
【0107】いま、上記画像ブロックが(N×N)の画
素を有しているとすると、この画像ブロックを構成する
各基底画像の強さ(各基底画像の変換係数F (u,v) 、
u,v:離散コサイン変換係数の位置)は、下式のよう
に表わせることが知られている。
【0108】
【数1】 F(u,v)は、F(0,0)が直流成分の基底画像に相当する係数
を表わし、F(u,v)(u,v≠0)はu,vが小さいほど
低周波成分、大きいほど高周波成分に相当する基底画像
の変換係数に対応する。この変換係数は、各画像ブロッ
クの局所的な性質に依存して分布が異なるが、一般には
低周波成分に集中して分布している。
【0109】F(u,v)の確率密度関係は、ガウス分布で近
似できることが知られており、分散σ2(u,v)を用いて次
式で与えられる。
【0110】
【数2】 すなわち、F(u,v)の分布は、分散σ2(u,v)のみに依存
し、σ2(u,v)のみが異なる同形の確率密度関数をもつこ
とがわかる。
【0111】上記F(u,v)は、量子化テーブルを用いて係
数ごとに異なるステップサイズで量子化する。本願発明
を応用したJPEG画像圧縮装置は、この拡散コサイン
変換係数の量子化時に所定の配布情報を含むマーキング
を行う。
【0112】マーキングの方法は、第一実施形態と同一
なので、詳しい説明はしないが、概説すると以下のよう
になる。
【0113】JPEG圧縮に適用した配布情報読取装置
3は、入力手段4により、上記画像ブロックの拡散コサ
イン変換係数F(u,v)を入力し、量子化誤差算出手段5に
よって近似すべき数値レベル(係数ごとに異なるステッ
プサイズを有する)との量子化誤差を算出する。次に、
閾値判断手段6は、量子さ誤差の差が小さい係数を検出
し、マーキング手段9は、配布情報のビット列に従って
逆量子化手段8あるいはマーキング手段9の出力値を出
力する。
【0114】JPEG画像圧縮では、量子化の次にHu
ffman符号化を行う。Huffman符号化は、エ
ントロピー符号化の代表的な手法である。このHuff
man符号化によれば、出現確率が最も小さい事象を一
対ずつ選び出し、それらに0あるいは1の符号を割り当
てて統合することにより、出現確率が小さい事象順に多
くの符号を割り当てる方法である。
【0115】JPEG画像圧縮では、F(u,v)をジグザク
にスキャンして隣接する係数の差分値をとり、0が連続
して現れる個数と、0の連続の次に現れる数値とをグル
ープ化し、各グループを上記事象としてHuffman
符号化する。このようにHuffman符号化された画
像データには、離散コサイン変換係数の量子化の段階で
配布情報が埋め込まれており、配布用JPEG画像とし
て配布される。
【0116】次に、上記配布用JPEG画像から配布情
報を抽出する方法について説明する。図5は、配布用J
PEG画像の複製画像から配布情報を抽出する装置と方
法を示している。
【0117】配布用JPEG画像の複製画像があった場
合、その複製画像をHuffman復号して離散コサイ
ン変換係数を復元する。同時に、オリジナル画像を離散
コサイン変換して離散コサイン係数を求める。
【0118】次に、量子化比較手段10により、離散誤
差の差が小さい離散コサイン係数について相互に比較
し、量子化の方向(上記通常の量子化の方向と、逆量子
化の方向)を特定する。
【0119】上記比較により、配布情報を表わすビット
列が得られるので、配布情報復号化手段11により、当
該ビット列を配布情報に復号化し、配布情報13を得る
ことができる。
【0120】以上が本願発明の第三実施形態によるJP
EG画像圧縮におけるデジタル画像へのマーキングおよ
びマークの認識の方法と装置である。次に、本願発明の
第四実施形態によるデジタル画像へのマーキングおよび
マークの認識の方法と装置について説明する。
【0121】本願発明の第四実施形態は、デジタル画像
データへのマーキングに際して、画像の変化が激しい部
分にマークを付与するものである。この方法は、画素の
空間領域における自己相関関数、および空間周波数領域
における電力スペクトル密度を利用した画像圧縮の双方
に適用することができる。
【0122】この実施形態では、図6に示すように、量
子化誤差算出手段5の次に、平坦度判断手段14を設け
る。この平坦度判断手段14は、画像の変化の激しい部
分であるか否かを判断する。
【0123】本実施形態では、量子差誤差の差が小さい
という条件と、変化が激しい画像部分に存在するという
条件の双方を満たす画素について、マーキングを行う。
【0124】画素の空間領域における自己相関関数を利
用した画像圧縮では、注目している画素とその前後の所
定数の画素との自己相関関数を求め、その値が所定の閾
値より小さい画素、すなわち、前後の画素との相関性が
少ない画素について、マーキングを行う。これにより、
画像の変化が激しい部分にマークを付すことができる。
【0125】空間周波数領域における電力スペクトル密
度を利用した画像圧縮では、高周波成分の離散コサイン
変換係数が大きい画像ブロックが変化の激しい画像部分
であることを利用する。
【0126】具体的には、該当画像ブロックについて、
所定値以上のuとv、すなわち高周波基底画像に相当す
るF(u,v)の値を検査し、それらの値が所定の閾値より大
きい場合は画像変化が激しい部分と判断する。
【0127】この実施態様によれば、画像変化の激しい
部分の中間的な輝度、色相、彩度を有する画素をわずか
に変化させるだけなので、原画の質にほとんど認識でき
ない程度の変化しかもたらすことがない。また、不正コ
ピー等が発生した場合に付与したマークを認識できるこ
と、およびAD変換、改竄等によってマークを消去する
ことができないこと等は、上述した各実施形態と同様で
ある。
【0128】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によるデジタル画像・音声データのマーク認識装置と方
法は、画像と音声のAD変換、あるいは画像圧縮時の量
子化に際して、量子化しようとする数値を挟む2つの近
似数値レベルのいずれに量子化しても量子化誤差の差が
小さい場合に、その数値を選択的に量子化誤差が小さい
近似数値レベルあるいは量子化誤差が大きい近似数値レ
ベルへ近似させることによって一定の情報をデジタル画
像データあるいはデジタル音声データに埋め込むもので
ある。
【0129】また、上記のように情報を埋め込んだ画像
や音声が、不正に複製等されて流布している場合に、量
子化誤差の差が小さい数値について、その画像や音声の
の量子化の方法を調べることによって最初に付与した情
報を抽出認識するものである。
【0130】このように、本発明の方法と装置によれ
ば、いずれの近似数値レベルへ近似させても誤差が変わ
らない数値について量子化によって情報を埋め込むの
で、画像や音声の質に与える影響をきわめてわずかなも
のにすることができる。また、第三者は、画像のどの部
分に情報が埋め込まれているのかほとんど判別すること
ができない。
【0131】また、本発明の方法と装置によれば、量子
化する際の近似させる近似数値レベルの選択方法に情報
を埋め込むようにしているので、情報を埋め込まれた画
像等自体は通常の画像と何ら変わらない。すなわち、画
像等に暗号等の信号を直接埋め込んだものではないの
で、AD変換を繰り返しても埋め込んだ情報を消去する
ことができない。
【0132】さらに、画像や音声の一部を削除した場合
でも、残る画像や音声から付した情報を復元することが
できる。
【0133】このように、本発明の方法と装置によれ
ば、画像や音声の質に悪影響を与える事なく消去不能の
情報を付与することができるので、画像や音声に所有者
や配布先の情報を付与して配布すれば、不正コピー等が
発生した場合に責任追及等の対抗手段を講じることがで
きるようになる。これにより、長期的には、一定の範囲
の者に画像や音声を配布し、それ以上の不正な複製や使
用を防止することができるようになる。特に、画像や音
声の質に悪影響を与える事がほとんどないので、高画質
の画像や音声にマーキングを付して配布し、それらの画
像等の不正な複製等を防止することができる。
【0134】画像や音声の変化の激しい部分に上記情報
を付与するようにした本発明の方法と装置によれば、さ
らに画像や音声に与える影響をさらに少なくでき、特に
高品質の画像や音声データに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第一実施形態によるデジタル画像デ
ータのマーク認識装置の構成と、各構成要素間の処理の
流れを示したブロック図。
【図2】AD変換における「標本化」と「量子化」を説
明するためのグラフ。
【図3】画素の空間領域における自己相関関数を用いた
画像圧縮を説明するためのグラフ。
【図4】JPEG画像圧縮に適用した場合の配布情報書
込装置の構成と各構成要素間の処理の流れを示したブロ
ック図。
【図5】JPEG画像圧縮に適用した場合の配布情報読
取装置の構成と各構成要素間の処理の流れを示したブロ
ック図。
【図6】平坦度判断手段を付加したデジタル画像データ
のマーク認識装置の構成と各構成要素間の処理の流れを
示したブロック図。
【符号の説明】
1 デジタル画像データのマーク認識装置 2 配布情報書込装置 3 配布情報読取装置 4 入力手段 5 量子化誤差算出手段 6 閾値判断手段 7 量子化手段 8 逆量子化手段 9 マーキング手段 10 量子化比較手段 11 配布情報復号化手段 12 デジタル画像 12’ 複製されたデジタル画像 13 配布情報 14 平坦度判断手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03M 7/30 G10L 3/00 531N (56)参考文献 K.Tanaka,Y.Nakamu ra and K.Matsui,“E mbedding Secret In fomation intoa Dit hered Multi−level Image”IEEE,米国,1990年, Military Comm. Con f.,p.216−p.220 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/38 - 1/393

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像あるいは音声を高精度の数値として入
    力する入力手段と、 前記入力手段によって入力した数値を量子化する際に、
    各数値を間に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を量
    子化した場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求
    める量子化誤差算出手段と、 前記量子化誤差算出手段が算出した量子化誤差の差を入
    力し、その量子化誤差の差と所定の閾値とを比較判断す
    る閾値判断手段と、 前記2つの近似数値レベルのうち、量子化誤差が小さい
    近似数値レベルヘ量子化を行う量子化手段と、 前記2つの近似数値レベルのうち、量子化誤差が大きい
    近似数値レベルヘ量子化を行う逆量子化手段と、 前記閾値判断手段により量子化誤差の差が閾値より小さ
    いと判断された数値について、一定の情報を示すビット
    列に従い、前記量子化手段と前記逆量子化手段の出力を
    選択的に出力させるマーキング手段と、を有することを
    特徴とするデジタル画像・音声データのマーク付与装
    置。
  2. 【請求項2】前記入力手段は、画像や音声のAD変換に
    おいて、画像の画素ごとの信号あるいは音声のサンプリ
    ング値を高精度の数値として入力し、 前記マーキング手段は、前記画素信号や音声のサンプリ
    ング値を量子化するときに所定の情報を付与するように
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載のデジ
    タル画像・音声データのマーク付与装置。
  3. 【請求項3】前記入力手段は、画素の空間領域における
    自己相関関数を用いた画像圧縮において、各画素の相関
    係数を高精度の数値として入力し、 前記マーキング手段は、相関係数を量子化するときに所
    定の情報を付与するように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のデジタル画像データのマーク付与
    装置。
  4. 【請求項4】前記入力手段は、空間周波数領域における
    電力スペクトル密度を用いたJPEG画像圧縮におい
    て、各画素の離散コサイン係数を高精度の数値として入
    力し、 前記マーキング手段は、離散コサイン係数を量子化する
    ときに所定の情報を付与するように構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のデジタル画像データのマ
    ーク付与装置。
  5. 【請求項5】量子化しようとする数値の近傍の数値の変
    化を検出することにより、画像や音声の変化の度合いを
    検出する平坦度判断手段を備え、 前記マーキング手段は、前記閾値判断手段および前記平
    坦度判断手段により量子化誤差の差が閾値より小さく、
    かつ、近傍の数値変化が激しいと判断された数値につい
    て、一定の情報を示すビット列に従い、前記量子化手段
    と前記逆量子化手段の出力を選択的に出力させることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のデジタ
    ル画像・音声データのマーク付与装置。
  6. 【請求項6】画像あるいは音声を高精度の数値として入
    力する入力手段と、 前記入力手段によって入力した数値を量子化する際に、
    各数値を間に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を量
    子化した場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求
    める量子化誤差算出手段と、 前記量子化誤差算出手段が算出した量子化誤差の差を入
    力し、その量子化誤差の差と所定の閾値とを比較判断す
    る閾値判断手段と、 原の画像や音声の数値のうち、前記閾値判断手段により
    量子化誤差の差が前記閾値より小さいと判断された数値
    を特定し、マークを認識しようとする画像や音声のそれ
    らの数値と比較することにより、マークを認識しようと
    する画像や音声の前記数値の量子化の方向を特定し、そ
    れによって認識対象の画像や音声に付与されたマークを
    認識する手段と、を有することを特徴とするデジタル画
    像・音声データのマーク認識装置。
  7. 【請求項7】前記入力手段は、画像や音声のAD変換に
    おいて、画像の画素ごとの信号あるいは音声のサンプリ
    ング値を高精度の数値として入力する手段であることを
    特徴とする請求項6に記載のデジタル画像・音声データ
    のマーク認識装置。
  8. 【請求項8】前記入力手段は、画素の空間領域における
    自己相関関数を用いた画像圧縮において、各画素の相関
    係数を高精度の数値として入力する手段であることを特
    徴とする請求項6に記載のデジタル画像・音声データの
    マーク認識装置。
  9. 【請求項9】前記入力手段は、空間周波数領域における
    電力スペクトル密度を用いたJPEG画像圧縮におい
    て、各画素の離散コサイン係数を高精度の数値として入
    力する手段であることを特徴とする請求項6に記載のデ
    ジタル画像・音声データのマーク認識装置。
  10. 【請求項10】量子化した特定の数値とその近傍の数値
    の変化を検出することにより、画像や音声の変化の度合
    いを検出する平坦度判断手段を備え、 原の画像や音声の数値のうち、前記閾値判断手段と前記
    平坦度判断手段により量子化誤差の差が閾値より小さ
    く、かつ、近傍の数値変化が激しいと判断された数値を
    特定し、マークを認識しようとする画像や音声のそれら
    の数値と比較することにより、マークを認識しようとす
    る画像や音声の前記数値の量子化の方向を特定し、それ
    によって認識対象の画像や音声に付与されたマークを認
    識する手段を有することを特徴とする請求項6〜9のい
    ずれかに記載のデジタル画像・音声データのマーク認識
    装置。
  11. 【請求項11】画像や音声のAD変換、または画像圧縮
    時の量子化に際して、量子化しようとする数値を間に挟
    む2つの近似数値レベルヘその数値を量子化した場合の
    量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求め、 量子化誤差の差が所定の閾値より小さい数値を検出し、 量子化誤差の小さい近似数値レベルヘ近似させる量子化
    と、量子化誤差の大きい近似数値レベルヘ近似させる逆
    量子化とにそれぞれ0と1の数字のいずれかを対応さ
    せ、所定の情報を表わすビット列に従い、前記量子化誤
    差の差が所定の閾値より小さい数値を量子化あるいは逆
    量子化することを特徴とするデジタル画像・音声データ
    のマーク付与方法。
  12. 【請求項12】画像や音声のAD変換、または画像圧縮
    時の量子化に際して、量子化しようとする数値を間に挟
    む2つの近似数値レベルヘその数値を量子化した場合の
    量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求め、 量子化誤差の差が所定の閾値より小さい数値を検出する
    とともに、 近傍の数値の変化が激しい数値を検出し、 量子化誤差の小さい近似数値レベルヘ近似させる量子化
    と、量子化誤差の大きい近似数値レベルヘ近似させる逆
    量子化とにそれぞれ0と1の数字のいずれかを対応さ
    せ、所定の情報を表わすビット列に従い、前記量子化誤
    差の差が所定の閾値より小さく、かつ、近傍の数値変化
    が激しい数値について量子化あるいは逆量子化すること
    を特徴とするデジタル画像・音声データのマーク付与方
    法。
  13. 【請求項13】JPEG画像圧縮時の量子化に際して、
    量子化しようとする離散コサイン変換係数を間に挟む2
    つの近似数値レベルヘその離散コサイン変換係数を量子
    化した場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求
    め、 量子化誤差の差が所定の閾値より小さい離散コサイン変
    換係数を検出し、 量子化誤差の小さい近似数値レベルヘ近似させる量子化
    と、量子化誤差の大きい近似数値レベルヘ近似させる逆
    量子化とにそれぞれ0と1の数字のいずれかを対応さ
    せ、所定の情報を表わすビット列に従い、前記量子化誤
    差の差が所定の閾値より小さい離散コサイン変換係数に
    ついて量子化あるいは逆量子化することを特徴とするデ
    ジタル画像データのマーク付与方法。
  14. 【請求項14】JPEG画像圧縮時の量子化に際して、
    量子化しようとする離散コサイン変換係数を間に挟む2
    つの近似数値レベルヘその離散コサイン変換係数を量子
    化した場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求
    め、 量子化誤差の差が所定の閾値より小さい離散コサイン変
    換係数を検出するとともに、 高周波基底画像に相当する離散コサイン変換係数の大き
    さにより変化が激しい画像ブロックの離散コサイン変換
    係数を検出し、 量子化誤差の小さい近似数値レベルヘ近似させる量子化
    と、量子化誤差の大きい近似数値レベルヘ近似させる逆
    量子化とにそれぞれ0と1の数字のいずれかを対応さ
    せ、所定の情報を表わすビット列に従い、前記量子化誤
    差の差が所定の閾値より小さく、かつ、変化が激しい画
    像ブロックの離散コサイン変換係数について量子化ある
    いは逆量子化することを特徴とするデジタル画像データ
    のマーク付与方法。
  15. 【請求項15】原の画像あるいは音声とマーク認識しよ
    うとする画像あるいは音声を高精度の数値として入力
    し、 前記画像あるいは音声をAD変換、または画像圧縮、ま
    たはJPEG圧縮する際に、量子化しようとする数値を
    間に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を量子化した
    場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求め、 原の画像あるいは音声の数値のうち、量子化誤差の差が
    所定の閾値より小さい数値を検出し、マーク認識しよう
    とする画像や音声のそれらの数値と比較することによ
    り、マーク認識しようとする画像や音声の前記数値の量
    子化の方向を特定し、それによって認識対象の画像や音
    声に付与されたマークを認識することを特徴とするデジ
    タル画像・音声データのマーク認識方法。
  16. 【請求項16】原の画像あるいは音声とマーク認識しよ
    うとする画像あるいは音声を高精度の数値として入力
    し、 前記画像あるいは音声をAD変換、または画像圧縮、ま
    たはJPEG圧縮する際に、量子化しようとする数値を
    間に挟む2つの近似数値レベルヘその数値を量子化した
    場合の量子化誤差とそれら量子化誤差の差を求めるとと
    もに、 特定の数値とその近傍の数値の変化を求め、 原の画像や音声の数値のうち、量子化誤差の差が所定の
    閾値より小さく、かつ、近傍の数値変化が激しい数値を
    検出し、マーク認識しようとする画像や音声のそれらの
    数値と比較することにより、マークを認識しようとする
    画像や音声の前記数値の量子化の方向を特定し、それに
    よって認識対象の画像や音声に付与されたマークを認識
    することを特徴とするデジタル画像・音声データのマー
    ク認識方法。
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