JP3441999B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3441999B2
JP3441999B2 JP11045299A JP11045299A JP3441999B2 JP 3441999 B2 JP3441999 B2 JP 3441999B2 JP 11045299 A JP11045299 A JP 11045299A JP 11045299 A JP11045299 A JP 11045299A JP 3441999 B2 JP3441999 B2 JP 3441999B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、量産性が良好で低
コストで視角特性が良好な薄膜トランジスタ型液晶表示
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜トランジスタ型液晶表示装置
では、液晶層を駆動する電極としては2枚の基板界面上
に形成し相対向させた透明電極を用いていた。これは、
液晶に印加する電界の方向を基板界面にほぼ垂直な方向
とすることで動作する、ツイステッドネマチック表示方
式に代表される表示方式を採用していることによる。一
方、液晶に印加する電界の方向を基板界面にほぼ平行な
方向とする方式として、櫛歯電極対を用いた方式が、例
えば特公昭63−21907 号により提案されている。この場
合、電極は透明である必要は無く導電性が高く不透明な
金属電極を用いることが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術におい
ては、ITOに代表される透明電極を形成する為にスパ
ッタリング装置等の真空系製造設備を使用する必要があ
り、設備コストが巨額になっていた。また、真空系製造
設備の使用には真空炉内の汚染を除去する作業を伴い、
その為に多大な時間を要し、このことが製造コストを著
しく引き上げている。また、一般に透明電極はその表面
に数10nm程度の凹凸があり、薄膜トランジスタのよ
うな微細なアクティブ素子の加工を困難にしている。さ
らに、透明電極の凸部はしばしば離脱し電極等の他の部
分に混入し、点状或いは線状の表示欠陥を引き起こし、
歩留まりを著しく低下させていた。これらの為に、マー
ケットニーズに対応した低価格の液晶表示装置を安定的
に提供することが出来ずにいた。また、前記の従来技術
においては、画質面でも多くの課題を有していた。特
に、視角方向を変化させた際の輝度変化が著しく、中間
調表示を行った場合、強い各方向により階調レベルが反
転してしまうなど、実用上問題であった。さらに、薄膜
トランジスタ素子の凹凸構造の為にその周辺で配向不良
ドメインが発生し、その対策の為に大きな面積の遮光膜
を要し、光の利用効率も著しく低下させていた。
【0004】一方、特公昭63−21907 号に示されている
櫛歯電極を用いれば透明電極を使う必要はなくなり、上
記の課題を解決できる可能性があるが、以下の理由によ
り実用化はされていない。即ち、この公知技術に於いて
は相互に咬合する櫛歯電極対を用いているために、画素
内のパターンが微細化かつ複雑化し、量産性が著しく低
い。特に、表示情報量が多く、画素サイズの小さなディ
スプレイでは櫛歯構造の電極を1画素内に入れることは
ほとんど不可能であり、仮に入れたとしても開口率が著
しく低く、ほとんど光が有効に利用できない暗いディス
プレイしか実現できない。原理的には櫛歯電極の電極幅
を1〜2μm程度まで縮小すれば開口率を実用レベルま
で拡大出来るが、実際には大型基板全面にわたってその
ような細線を均一にかつ断線がないように形成すること
は極めて困難である。即ち、上記の従来技術では、相互
に咬合する櫛歯状の電極を用いたために画素開口率と製
造歩留まりがトレードオフの関係となり、明るい画像を
有する液晶表示装置を低コストで提供することは困難で
あった。
【0005】本発明はこれらの課題を同時に解決するも
ので、その目的とするところは、第一に、透明電極がな
くとも高コントラストで、低価格の設備で高い歩留まり
で量産可能な低コストの薄膜トランジスタ型液晶表示装
置を提供することにある。第二に、低い電圧で駆動がで
きかつ視角特性が良好で多階調表示が容易である薄膜ト
ランジスタ型液晶表示装置を提供することにある。第三
に、使用可能な液晶組成物及び配向膜材料の選択の自由
度を上げ、これにより液晶パネル作製等のプロセスの裕
度を大きくし、高い開口率と画素劣化抑制を両立させ、
光透過率を引上げた、より明るい薄膜トランジスタ型液
晶表示装置を提供することにある。第四に、第一から第
三の目的に加えてより構造が簡素であり、製造歩留まり
が高い薄膜トランジスタ型液晶表示装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】複数の薄膜トランジスタ
を有する液晶表示装置において、一対の基板と、この一
対の基板に挾持された液晶層と、前記一対の基板の一方
の基板に形成され、前記基板に対して支配的に平行な成
分を持った電界を前記液晶層に発生させる電極構造と、
前記液晶層に接する非導電層と、その非導電層の層上に
配置されたカラーフィルタとを有し、前記非導電層の前
記カラーフィルタに接する面はこのカラーフィルタを平
坦化し、前記液晶層に接する面はこの液晶層の液晶の配
向を制御する構造とする。
【0007】そのカラーフィルタは前記一対の基板の他
方に形成してもよい。
【0008】また、上記非導電層は少なくとも1層の有
機ポリマ層を有することが望ましく、さらに、その有機
ポリマ層がエポキシ樹脂か、若しくはポリイミド樹脂を
含むことが望ましい。
【0009】また、その非導電層は少なくとも1層の無
機物層を有することが望ましい。
【0010】このように形成することによって、カラー
フィルタの凹凸を平坦化する有機ポリマと液晶分子を配
向制御するための配向膜とが兼用でき、低コスト化に有
効である。
【0011】また、同様に配向膜と絶縁膜を兼用させる
構造として、複数の薄膜トランジスタを有する液晶表示
装置において、一対の基板と、この一対の基板に挾持さ
れた液晶層と、前記基板に対して支配的に平行な成分を
持った電界を前記液晶層に発生させる電極構造と、前記
電極構造及び前記複数の薄膜トランジスタ上に形成され
た絶縁膜とを有し、前記液晶層に接する前記絶縁膜の一
方の面はこの液晶層の液晶分子の配向を制御するような
構成とする。
【0012】それらの薄膜トランジスタに接する前記絶
縁膜の他方の面はこれらの薄膜トランジスタを平坦化す
ることが望ましい。
【0013】その絶縁膜は少なくとも1層の有機ポリマ
層を有することが望ましく、さらに、その有機ポリマが
エポキシ樹脂、若しくはポリイミド樹脂を含むことが望
ましい。
【0014】また、その絶縁膜は少なくとも1層の無機
物層を有することが望ましい。
【0015】このように、薄膜トランジスタ素子を覆っ
た有機絶縁層をラビング処理することで有機絶縁層に、
薄膜トランジスタ素子の保護膜と液晶分子配向制御膜の
両方の機能を持たせることができる。
【0016】また、絶縁膜として有機ポリマを用い、そ
れを直接ラビング等の表面配向処理を行うとき、基板界
面に平行に電界を印加する本方式では、低傾き角の液晶
分子などでよいので、配向はより均一化し、従来方式よ
りも表示むらが低く抑えられるので配向膜材料の選択の
自由度が上がる。
【0017】さらに、前述の配向膜との界面上での変動
に対する裕度が上がり、界面起因の不良はほとんどなく
なるので、検査やエージングといった工程を大幅に簡略
化することができ、製造コストを低減できる。
【0018】また、本発明によって、従来CVD(Chemi
cal Vapor Deposi−tion)法等の真空系で形成していた
無機の絶縁膜が、より安価に製造できる有機絶縁層に交
換でき、低コスト化に有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】先ず初めに、電界方向に対する、
偏光板の偏光透過軸のなす角φP ,界面近傍での液晶分
子長軸(光学軸)方向のなす角φLC,一対の偏光板間に
挿入した位相差板の進相軸のなす角φR の定義を示す
(図6)。偏光板及び液晶界面はそれぞれ上下に一対あ
るので必要に応じてφP1,φP2,φLC1,φLC2と表記す
る。尚、図6は後述する図1の正面図に対応する。
【0020】次に本発明の作用を図1を用いて説明す
る。
【0021】図1(a),(b)は本発明の液晶パネル内
での液晶の動作を示す側断面を、図1(c),(d)はそ
の正面図を表す。図1では薄膜トランジスタ素子を省略
してある。また、本発明ではストライプ状の電極を構成
して複数の画素を形成するが、ここでは1画素の部分を
示した。電圧無印加時のセル側断面を図1(a)に、そ
の時の正面図を図1(c)に示す。透明な一対の基板の
内側に線状の電極1,2が形成され、その上に配向制御
膜4が塗布及び配向処理されている。間には液晶組成物
が挟持されている。棒状の液晶分子5は、電界無印加時
には電極1,2の長手方向に対して若干の角度、即ち4
5度≦|φLC|<90度、をもつように配向されてい
る。上下界面上での液晶分子配向方向はここでは平行、
即ちφLC1=φLC2 を例に説明する。また、液晶組成物
の誘電異方性は正を想定している。次に、電界7を印加
すると図1(b),(d)に示したように電界方向に液晶
分子がその向きを変える。偏光板6を偏光板偏光軸方向
9に配置することで電界印加によって光透過率を変える
ことが可能となる。このように、本発明によれば透明電
極がなくともコントラストを与える表示が可能となる。
尚、図1(b)では基板表面と電界方向とのなす角が大
きく、平行ではないように見えるが、これは厚み方向を
拡大して表した結果で、実際には20度以下である。以
後本発明では、20度以下のものを総称して横電界と表
現する。また、図1では電極1,2を上下基板に分けて
形成したが、一方の基板に備えてもなんら効果は変わる
ものではない。むしろ配線等のパターンが微細化する場
合や熱,外力等による種々の変形等を鑑みると、一方の
基板に備えたほうがより高精度なアライメントが可能と
なり、望ましい。また、液晶組成物の誘率異方性は正を
想定したが、負であっても構わない。その場合には初期
配向状態を電極1,2の長手方向に垂直な方向(電界方
向7)から若干の角度|φLC|(即ち、0度<|φLC|≦
45度)を持つように配向させる。
【0022】以下、本発明の3つの目的それぞれに応じ
て、その作用について説明する。
【0023】(1)透明電極を備えない状態での高コン
トラスト化 コントラストを付与する具体的構成としては、上下基板
上の液晶分子配向がほぼ平行な状態を利用したモード
(複屈折位相差による干渉色を利用するので、ここでは
複屈折モードと呼ぶ)と、上下基板上の液晶分子配向方
向が交差しセル内での分子配列がねじれた状態を利用し
たモード(液晶組成物層内で偏光面が回転する旋光性を
利用するので、ここでは旋光性モードと呼ぶ)とがあ
る。複屈折モードでは、電圧印加により分子長軸(光
軸)方向が基板界面にほぼ平行なまま面内でその方位を
変え、所定角度に設定された偏光板の軸とのなす角を変
えて光透過率を変える。旋光性モードでも同様に電圧印
加により分子長軸方向の方位のみを変えるが、こちらの
場合はら線がほどけることによる旋光性の変化を利用す
る。
【0024】次に表示を無彩色にしコントラスト比をあ
げる定量的構成および作用について、以下複屈折モード
を用いる場合と旋光性モードを用いる場合の2つのケー
スに分けて述べる。
【0025】I.複屈折モードで表示する場合 一般に一軸性複屈折性媒体を直交配置した2枚の偏光板
の間に挿入した時の光透過率T/Toは次式で表され
る。ここで、χeffは液晶組成物層の実効的な光軸方向
(光軸と偏光透過軸とのなす角)、deff は複屈折性を
有する実効的な液晶組成物層の厚み、Δnは屈折率異方
性、λは光の波長を表す。ここで、液晶組成物層の光軸
方向を実効的な値とした目的は、実際のセル内では界面
上では液晶分子が固定されており、電界印加時にはセル
内で全ての液晶分子が互いに平行かつ一様に配向してい
るのではなく、特に界面近傍では大きな変形が起こって
いることを鑑み、それらの平均値として一様状態を想定
した時の見かけの値で取り扱うことにある。
【0026】 T/To=sin2(2χeff)・sin2(πdeff・Δn/λ) …(1) 低電圧VL 印加時に暗、高電圧VH 印加時に明状態とな
るノーマリクローズ特性を得るには偏光板の配置として
は一方の偏光板の透過軸(あるいは吸収軸)を液晶分子
配向方向(ラビング軸)にほぼ平行、即ちφP1≒φLC1
=φLC2とし、他方の偏光板の透過軸をそれに垂直、即
ちφP2=φP1+90度とすればよい。電界無印加時に
は、(1)式におけるχeffが0であるので光透過率T
/Toも0となる。一方電界印加時にはその強度に応じ
てχeff の値が増大し、45度の時に最大となる。この
時、光の波長を0.555μm と想定すると無彩色でか
つ透過率を最大とするには実効的なdeff・Δnを2分
の1波長である0.28μmとすれば良い。現実には裕
度があるために、0.21から0.36μmの間に入って
いれば良いが、望ましくは0.24から0.33μmの間
の値に設定すると良い。
【0027】一方低電圧VL 印加時に明、高電圧VH
加時に暗状態となるノーマリオープン特性を得るには電
界無印加時あるいは低電界印加時に、(1)式における
χeffがほぼ45度となるように偏光板配置を設定すれ
ば良い。電界印加時にはノーマリクローズの場合とは逆
にその強度に応じてχeff の値が減少する。しかしなが
ら、χeff が最小(即ち0)になっても界面近傍で固定
されている液晶分子の残留位相差のために、このままで
はかなりの光が漏れてしまう。d・Δnを0.27から0.
37μm の間に設定し、3〜10Vの実効電圧を印加
した本発明者等の実験によれば界面残留位相差の値は
0.02から0.06μm程度であった。よって、0.0
2から0.06μm程度の複屈折位相差を有する位相差
板(この位相差をRfと表す)を界面残留位相差を補償
するように挿入することで、暗状態が沈み込み、高コン
トラスト比が得られる。位相差板の進相軸の角度φ
R は、電圧印加時の液晶組成物層の実効的な光軸χeff
に平行にする。より完全に暗状態の明るさを沈み込ませ
るには、暗状態を表示するための電圧を印加したときの
残留位相差にきちっと合わせれば良い。以上より、暗状
態の沈み込みと明状態の透過率,白色度を両立するに
は、次式の関係を満たせば良い。
【0028】 0.21μm<(d・Δn−Rf)<0.36μm …(2) 望ましくは、 0.23μm<(d・Δn−Rf)<0.33μm …(3) II.旋光性モードで表示する場合従来方式であるツイス
テッドネマチック(Twisted Nematic:TN)方式では一
般に知られているようにd・Δnをファーストミニマム
条件である0.50μm近傍に設定した時に、高透過
率,無彩色となる。その裕度を考慮するとTN方式では
0.40から0.60μmの間に設定すると良い。偏光板
の配置としては一方の偏光板の透過軸(あるいは吸収
軸)を界面上の液晶分子配向方向(ラビング軸)にほぼ平
行、即ちφLC1≒φLC2とする。ノーマリクローズ型を実
現するためには、他方の偏光板の透過軸をそれに平行と
すれば良く、ノーマリオープン型とするには垂直とすれ
ばよい。
【0029】尚、完全に旋光性を消失させるには、上下
基板界面近傍での液晶配向方向をほぼ平行となるように
する必要があり、90度TNモードを想定すると、一方
の基板側の液晶分子を90度近く回転させなくてはなら
ない。複屈折モードで表示する場合には液晶分子回転角
は45度程度で良く、ことしきい値電圧に関しては複屈
折モードのほうが低くなる。
【0030】(2)視角特性の改善 本発明の表示モードでは液晶分子の長軸は基板と常にほ
ぼ平行であり、立ち上がることがなく、従って視角方向
を変えた時の明るさの変化が小さい。本表示モードは従
来のように電圧印加で複屈折位相差をほぼ0にすること
で暗状態を得るものではなく、液晶分子長軸と偏光板の
軸(吸収あるいは透過軸)とのなす角を変えるもので、
根本的に異なる。従来のTN型のように液晶分子長軸を
基板界面に垂直に立ち上がらせる場合だと、複屈折位相
差が0となる視角方向は正面即ち基板界面に垂直な方向
のみであり、僅かでも傾斜すると複屈折位相差が現れ、
ノーマリオープン型では光が漏れ、コントラストの低下
や階調レベルの反転を引き起こす。
【0031】(3)配向膜材料と液晶材料の選択の自由
度改善及びそれによるプロセス裕度の拡大 さらに、このように液晶分子が立ち上がらない為に、従
来のような大きな傾き角(液晶分子長軸と界面とのなす
角)を与える配向膜を必要としない。従来方式では、傾
き角が不足すると傾く方向の異なる2状態及びそれらの
境界部のドメインが生じ、表示不良となる可能性があ
る。本方式では、傾き角を付与する代わりに基板界面上
での液晶分子長軸方向(ラビング方向)を電界方向にに
対して0度あるいは90度からずらした所定方向に設定
すれば良い。例えば、液晶組成物の誘電率異方性が負の
場合、電界方向と基板界面上での液晶分子長軸方向とが
なす角φLCLC>0度と定義する)を0度以上(実質
的には0.5度以上)、望ましくは2度以上にすれば良
い。もし完全に0度とすると、方向の異なる2種の変形
が生じ異なる2状態及びそれらの境界部のドメインが生
じ、表示不良となる可能性がある。0.5 度以上であれ
ば電界印加及びその強度の増大により見かけの液晶分子
長軸方向(φLC(V)と定義する)が一様に増加して行
き、逆方向への傾斜、即ちφLC(V)<0度になることは
ない。本方式ではこのように、界面と液晶分子とのなす
角(傾き角)が小さくともドメインが生じずに動作する
ことから、低めの傾き角に設定することが可能である。
液晶分子配向の均一性は低めの傾き角に設定するほどラ
ビング等のプロセス裕度が上がり、良好である。従っ
て、界面に平行に電界を印加する本方式に、低傾き角を
組み合わせれば液晶分子配向はより均一化し、同程度の
製造プロセス変動があっても、従来方式よりも表示むら
が低く抑えられる。一般に高い傾き角を付与する配向膜
の種類は、低い傾き角を付与するものに比べて少なく、
本方式を用いれば配向膜材料の選択の自由度も高くな
る。例えばカラーフィルタ上の平坦化膜,薄膜トランジ
スタ上の保護膜に有機ポリマを用い、それを直接ラビン
グ等の表面配向処理を行っても、傾き角が不要なので配
向膜との兼用がより容易になり、更にプロセスの簡易化
とそれに伴うコストの低減が可能となる。製造プロセス
変動による表示むらを抑制するには傾き角を4度以下、
望ましくは2度以下にすれば良い。
【0032】また、液晶材料についても下記の理由によ
りその選択の自由度が上がる。即ち、本発明では画素電
極と共通電極は液晶組成物層に対して主として基板界面
に平行な電界を印加する構造を有しており、電極間の距
離は従来の縦電界方式のアクティブマトリクス型液晶表
示装置における相対向させた透明電極間の距離に比べて
大きくとることができる。また、等価的な電極の断面積
は従来のものより小さく抑えることができる。したがっ
て、本発明による対をなす画素電極間の電気抵抗は従来
のアクティブマトリクス型液晶表示装置における相対向
させた透明電極間の電気抵抗は桁違いに大きくすること
ができる。さらに、本発明による画素電極と共通電極間
の静電容量は容量素子と並列接続になり、電気抵抗も十
分高い容量素子を実現できる。これらにより、画素電極
に蓄積された電荷を保持することが容易になり、従来開
口率を犠牲にしていた容量素子の面積を小さくしても十
分な保持特性が得られる。また、液晶組成物の方も従来
は例えば1012Ωcmといった極めて高い比抵抗を有する
ものが必要であるのに対して、より低い比抵抗の液晶組
成物であっても問題にならない。このことは、単に液晶
材料の選択の自由度が上がるのみならず、プロセス裕度
も引き上げる。即ち、プロセスの途中で液晶が汚染して
も画質不良となりにくい。特に、前述の配向膜との界面
上での変動に対する裕度が上がり、界面起因の不良はほ
とんどなくなる。よって、検査やエージングといった工
程を大幅に簡略化することができ、薄膜トランジスタ型
液晶表示装置の低コスト化に大きく寄与する。また、本
発明による画素電極は櫛歯状電極対に比べて単純な形状
であるため、光の利用効率を向上させる。従来方式のよ
うに十分な量の電荷を蓄積できる容量素子を得るために
開口部を犠牲にする必要がない。さらに、薄膜トランジ
スタを保護する絶縁膜を有機物にすれば、無機物に比べ
て誘電率が低くできるため、画素電極近傍において発生
する基板界面に垂直な方向の電界成分を横電界成分に比
べて小さく抑えることが可能になり、より広い領域で液
晶が動作する。このことも明るさ向上に寄与する。ま
た、共通電極を、隣接する画素の共通電極と共用した場
合には、従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置に
おける共通電極とほぼ同等の作用をし、かつより構造を
更に簡単化することができ更に開口率を上げることが可
能である。
【0033】(4)簡素で開口率の高い薄膜トランジス
タ構造の実現及びそれによる明るさの向上 薄膜トランジスタを含む画素内の構造に関して、公知例
(特公昭63−21907号)に示されている櫛歯電極を用いる
場合は開口率が著しく低下し、それにより明るさが低下
してしまうという問題が生じる。量産性を考慮すると櫛
歯電極1本の幅は8μm程度、最小でも4μm以上必要
であり、特公昭63−21907 号に示されている例えば図7
のような櫛歯が合計17本もあるような構造で対角9.
4 インチカラーVGAクラスの0.3×0.1mm2 の画
素を構成することは不可能である。本発明は上記
(1),(2)の利点を保ちつつも開口率を十分に保持す
るための手段を考案したものである。櫛歯のように開口
率を下げざるを得ない構造に替わって、より単純な電極
構造により、実用性のある高い開口率が実現できてい
る。本発明は、共通電極を対向基板上或いは、画素電極
を同層上に形成した場合の構造を有する。前記公知例
(特公昭63−21907 号)では櫛歯電極を形成するため
に、信号配線と共通電極それぞれの引き出し方向を直交
させている。即ち、信号配線を第1の方向(Y方向)
に、共通電極をそれに直交する方向(X方向)に引き伸
ばしている。それに対し、本発明のように信号配線,画
素電極,共通電極のいずれをも第1の方向に伸ばすこと
で、櫛歯のような複雑な構造を回避している。尚、液晶
のしきい値電圧を下げ、応答時間を短縮するには画素電
極と共通電極の間隔を詰めればよいが、櫛歯のような複
雑な構造とする必要はない。
【0034】本発明を実施例により具体的に説明する。
【0035】〔実施例1〕基板としては厚みが1.1mm
で表面を研磨した透明なガラス基板を2枚用いる。これ
らの基板間に誘電率異方性Δεが正でその値が4.5 で
あり、屈折率異方性Δnが0.072(589nm,20
℃)のネマチック液晶組成物を挟む。基板表面に塗布し
たポリイミド系配向制御膜をラビング処理して、3.5
度のプレチルト角とする。上下界面上のラビング方向は
互いにほぼ平行で、かつ印加電界方向とのなす角度を8
5度(φLC1=φLC2=85°)とした。ギャップdは球
形のポリマビーズを基板間に分散して挾持し、液晶封入
状態で4.5μm とした。よってΔn・dは0.324
μmである。2枚の偏光板〔日東電工社製G1220DU〕で
パネルを挾み、一方の偏光板の偏光透過軸をラビング方
向にほぼ平行、即ちφP1=85°とし、他方をそれに直
交、即ちφP2=−5°とした。これにより、ノーマリク
ローズ特性を得た。
【0036】薄膜トランジスタ及び各種電極の構造は図
2(a)(正面図)及び図2(b)(側断面)に示すよ
うに、薄膜トランジスタ素子(図2の斜線部)が画素電
極(ソース電極)1と信号電極(ドレイン電極)12、
及び走査電極(ゲート電極)10を有し、画素電極1が第
1の方向(図2では紙面内で上下の方向を意味する)に伸
びており、信号電極12及び共通電極2が複数の画素間
(図2では紙面内で上下の方向に並んだ画素を意味す
る)に渡って第1の方向伸び、薄膜トランジスタ素子が
共通電極の間に配置されている。
【0037】信号電極12には情報を有する信号波形が
印加され、走査電極10には走査波形が信号波形と同期
をとって印加される。アモルファスシリコン(a−Si)
16からなるチャンネル層及び窒化シリコン(SiN)
の保護絶縁膜15からなる薄膜トランジスタは隣接する
共通電極の間に配置されている。信号電極12から薄膜
トランジスタを介して画素電極1に情報信号が伝達さ
れ、共通電極2との間で液晶部分に電圧が印加される。
本実施例では共通電極を対向基板側に配置し、図2
(b)では厚み方向を拡大して表した為、電界方向7が
傾斜しているように見えるが、実際には幅が48μmに
対して液晶層の厚みが6μm程度であり、傾斜はほとん
どなく、印加電界方向は基板面にほぼ平行である。
【0038】付加容量素子11は、図2(a)に示すよ
うに、画素電極1を突起部を形成した走査配線10の上
にゲート絶縁膜13を挟む構造として形成した。この付
加容量素子11の静電容量は約21fFになった。各走
査配線10および各信号電極駆動回路21にはそれぞれ
走査配線駆動用LSIおよび信号配線駆動用LSIを接
続した。
【0039】画素電極1に蓄積された電荷は、画素電極
1と共通電極2の間の静電容量と付加容量素子11を並
列接続した容量である約24fFに蓄積されることにな
り、液晶組成物50の比抵抗が5×1010Ωcmであって
も画素電極1の電圧変動を抑制することができる。この
ため、画質劣化を防止することができた。
【0040】画素数は40(×3)×30で、画素ピッ
チは横方向(即ち共通電極間)は80μm、縦方向(即
ち走査電極間)は240μmである。走査電極の幅は1
2μmで隣接する走査電極の間隙を68μmとし、50
%という高い開口率を確保した。また薄膜トランジスタ
を有する基板に相対向する基板上にストライプ状のR,
G,B3色のカラーフィルタを備えた。カラーフィルタ
の上には表面を平坦化する透明樹脂を積層した。透明樹
脂の材料としてはエポキシ樹脂を用いた。更に、この透
明樹脂上ポリイミド系の配向制御膜を塗布した。パネル
には駆動回路が接続されている。本実施例の駆動回路シ
ステムの構成を図8に示す。信号電極23及び共通電極
2は表示部端部にまで伸びている。図9及び図10は光
学システムの構成を表し、図9が透過型、図10が反射
型を表す。
【0041】本実施例では透明電極を必要としないた
め、製造プロセスが簡単化できかつ歩留まりも向上し、
著しくコストが低減できる。特に、透明電極を形成する
ための真空炉を有する極めて高価な設備が不要になり、
製造設備投資額の大幅低減とそれによる低コスト化が可
能となる。本実施例における画素への印加電圧実効値と
明るさの関係を示す電気光学特性を図3(a)に示す。
コントラスト比は7V駆動時に150以上となり、視角
を左右,上下に変えた場合のカーブの差は従来方式(比
較例1に示す)に比べて極めて小さく、視角を変化させ
ても表示特性はほとんど変化しなかった。また、液晶配
向性も良好で、配向不良ドメインは発生しなかった。ま
た、開口率は薄膜トランジスタ及び電極構造の簡単化に
より50%と十分に高い値を確保し、明るいディスプレ
イを実現した。パネル全体の平均透過率は8.4% とな
った。尚、ここで明るさとは2枚の偏光板を平行に配置
したときの輝度透過率で定義した。
【0042】〔実施例2〕本実施例では実施例1で対向
基板側に配置した共通電極を、走査電極を配置した基板
と同じ基板側に配置した。他の構成は実施例1と同一で
ある。薄膜トランジスタ及び電極の断面構造を図4に示
す。画素電極1,信号電極12,走査電極10はいずれ
もアルミニウムで、同時に成膜及びエッチングをして形
成した。対向基板上には一切導電性の物質は存在しな
い。従って、本実施例の構成においては仮に製造工程中
に導電性の異物が混入したとしても、上下電極間タッチ
の可能性がなく、上下電極間タッチの不良率がゼロに抑
制される。なお、電極用の材料としては電気抵抗の低い
金属性のものであれば特に材料の制約はなく、クロム,
銅等でもよい。
【0043】一般にフォトマスクのアライメント精度は
対向する2枚のガラス基板間の組み合わせのアライメン
ト精度に比べて著しく高い。従って、本実施例のように
4種の電極群のいずれをも一方の基板上に形成した方
が、各電極の形成時のアライメントがフォトマスクのみ
で行われるため、電極間のアライメントずれが小さく抑
制される。従って、本実施例は走査電極を対向基板上に
形成する場合に比べて、より高精細なパターンを形成す
るのに有効である。
【0044】実施例1と同様に広い視角特性を有する明
るい表示を得た。
【0045】〔実施例3〕本実施例の構成は下記の要件
を除けば、実施例1と同一である。
【0046】薄膜トランジスタ及び各種電極の構造を図
5に示すように、対をなす画素電極1の間に信号電極1
2を配置し、さらに対をなす共通電極2をこれらの電極
の外側に配置した。信号電極12には情報を有する信号
波形が印加され、走査電極10には走査波形が信号波形
と同期をとって印加される。アモルファスシリコン(a
−Si)16及び窒化シリコン(SiN)の保護絶縁膜
15からなる薄膜トランジスタは対をなす共通電極のほ
ぼ中央部に配置されている。信号電極12から2個の薄
膜トランジスタを介して2個の第1の電極1に同じ情報
信号が伝達され、電位を同じくした両側の共通電極との
間で液晶部分に同じ電圧信号が印加される。このように
することで薄膜トランジスタ及び電極構造を複雑化せず
に電極間隔を半分程度にでき、同一電圧でより高い電界
を印加することができるようになり、駆動電圧の低減及
び高速応答化が実現される。
【0047】実施例1の広い視角特性と明るさは本実施
例でも実現される。
【0048】〔実施例4〕本実施例の構成は下記の要件
を除けば、実施例1と同一である。
【0049】カラーフィルタ上に有機絶縁層として透明
ポリマからなる平坦化膜14(図2(b))を積層し、
その上に配向制御膜としての別の膜を形成せずに表面を
直接ラビングした。透明ポリマの材料としてはエポキシ
樹脂を用いた。このエポキシ樹脂は平坦化と液晶分子の
配向制御の両方の機能を兼ね備えている。液晶組成物層
はエポキシ樹脂に直接接し、界面での傾き角は0.5 度
であった。これにより、配向膜を塗布する工程がなくな
り、製造がより容易かつ短くなった。一般に従来方式で
あるTN型では、配向制御膜に要求される特性が多岐に
わたり、それら全てを満足する必要があり、そのためポ
リイミド等の一部の材料に限られていた。特に重要な特
性は、傾き角である。しかし、前述したように、本発明
では大きな傾き角を必要とせず、従って、材料の選択幅
が著しく改善される。
【0050】本実施例における電気光学特性を測定した
ところ、実施例1と同様に視角を左右,上下に変えた場
合のカーブの差が極めて小さく、表示特性はほとんど変
化しないという結果を得た。また、傾き角が0.5 度と
小さいにもかかわらず液晶配向性も良好で、配向不良ド
メインは発生しなかった。
【0051】〔実施例5〕実施例4の平坦化する為の透
明ポリマをエポキシ樹脂からポリイミド樹脂に変えた。
同様にポリイミド樹脂の表面を直接ラビングし、平坦化
と液晶分子の配向制御の両方の機能を兼ね備えた。界面
での傾き角は2度であった。他の実施例と比較して、表
示特性はほとんど変化しないという結果を得た。また、
液晶配向性も良好で、配向不良ドメインは発生しなかっ
た。
【0052】〔実施例6〕本実施例の構成は下記の要件
を除けば、実施例1と同一である。
【0053】薄膜トランジスタを保護する保護絶縁膜1
5(図2(b))を窒化シリコンからエポキシ樹脂から
なる有機絶縁層に交換し、その上を直接ラビング処理
し、有機絶縁層に保護膜と液晶分子配向制御膜の両方の
機能を持たせた。傾き角は0.5度である。
【0054】本実施例における電気光学特性を測定した
ところ、実施例1と比較して、ほとんど変わらない表示
特性を得た。また、実施例4と同様に、傾き角が0.5
度と小さいにもかかわらず液晶配向性も良好で、配向不
良ドメインは発生しなかった。
【0055】〔実施例7〕実施例6で保護膜に用いたエ
ポキシ樹脂を同様に有機絶縁層となるポリイミドに変え
た。
【0056】本実施例における電気光学特性を測定した
ところ、実施例1と比較して、ほとんど変わらない表示
特性を得た。また、実施例6に比べ、傾き角は2.0 度
と若干上昇した。液晶配向性は良好で、配向不良ドメイ
ンは発生しなかった。
【0057】〔実施例8〜12〕これらの実施例の構成
は下記の要件を除けば、実施例7と同一である。
【0058】実施例8では上下界面上の液晶分子長軸方
向(ラビング方向)は互いにほぼ平行で、かつ印加電界
方向とのなす角度を89.5度(φLC1=φLC2=89.5
°)、一方の偏光板の偏光透過軸をラビング方向にほぼ
平行(φP1=89.5°)とし、他方をそれに直交(φP2
=−0.5°)とした。
【0059】同様に実施例9ではφLC1=φLC2=φP1
88°,φP2=−2.0° とした。同様に実施例10で
はφLC1=φLC2=φP1=75°,φP2=−25°とし
た。同様に実施例11ではφLC1=φLC2=φP1=45
°,φP2=−45°とした。同様に実施例12ではφ
LC1=φLC2=φP1=30°,φP2=−60°とした。こ
れらの実施例における電気光学特性の測定結果を図7に
まとめて表す。尚ここでは明るさを印加電圧が0ボルト
から10ボルト(実効値Vrms)の範囲で最大となるとき
を100%、最小となるときを0%とした規格化した値
で表した。角度φLCを大きくすることで、しきい値特性
のカーブがより急峻になる傾向を示した。中間調表示を
大きな電圧裕度を持って行うには、φLCを小さくすれば
良いが、45度以下になると明るさが低下する傾向を示
した。角度φLCの最適な値は、表示する中間調レベルの
数,明るさに対する要求値,駆動する電圧,コモン電極
に電圧を印加するか否かによって代わる。設計者は、φ
LCの選択により大きな範囲でしきい値特性が制御でき
る。明るさを考慮すると、望ましくはφLCを45度以上
とすると良い。また更により望ましくは60度から8
9.5 度の間とすると良い。
【0060】視角特性を測定したところ、いずれの場合
も実施例1と同様に視角を左右,上下に変えた場合のカ
ーブの差が極めて小さく、表示特性はほとんど変化しな
いという結果を得た。また、液晶配向性も良好で、配向
不良ドメインは発生しなかった。
【0061】〔実施例13〜16〕以上の実施例と本実
施例の最大の相違点は、液晶組成物層の誘電率異方性の
値を負にし、それに合わせてラビング方向を変えた点で
ある。Δεが−4.8 ,Δnが0.0437(589n
m,20℃)のネマチック液晶組成物(メルク社製,Z
LI−2806)を用いた。実施例13〜16の実施例
に於いては、いずれも上下界面上の液晶分子長軸方向
(ラビング方向φLC1,φLC2)を互いにほぼ平行(φLC1
=φLC2)とし、印加電界方向とのなす角度φLC1を0度
を超え45度未満である範囲とした。また一方の偏光板
の偏光透過軸(φP1)はラビング方向にほぼ平行とし、
他方(φP2)をそれに直交とした。
【0062】即ち、実施例13ではφLC1=φLC2=φP1
=1.5°,φP2=−88.5°とした。
【0063】実施例14ではφLC1=φLC2=φP1=15
°,φP2=−75°とした。
【0064】実施例15ではφLC1=φLC2=φP1=30
°,φP2=−60°とした。
【0065】実施例16ではφLC1=φLC2=φP1=45
°,φP2=−45°とした。
【0066】ギャップdは液晶封入状態で6.3μmと
し、Δn・dを0.275μmとした。薄膜トランジス
タ,電極の構造等の以外の条件は実施例3と同じであ
る。
【0067】これらの実施例における電気光学特性の測
定結果を図11にまとめて表す。誘電率異方性が正の場
合とは逆に、角度φLCを小さくするに従い、しきい値特
性のカーブがより急峻になる傾向を示した。中間調表示
を大きな電圧裕度を持って行うには、φLCを大きくすれ
ば良いが、45度以上になると明るさが低下する傾向を
示した。誘電率異方性が正の場合と同様に、角度φLC
最適な値は、表示する中間調レベルの数,明るさに対す
る要求値,駆動する電圧,共通電極に電圧を印加するか
否かによって代わる。設計者は、φLCの選択により大き
な範囲でしきい値特性が制御できる。明るさを考慮する
と、より望ましくはφLCを45度以下とすると良い。
【0068】尚、視角特性を測定したところ、いずれの
場合も実施例1と同様に視角を左右,上下に変えた場合
のカーブの差が極めて小さく、表示特性はほとんど変化
しないという結果を得た。特に中間調表示(8階調)し
たときのレベルの反転が上下,左右ともに±50度の範
囲内ではまったく見られなかった。また、液晶配向性も
良好で、配向不良ドメインは発生しなかった。
【0069】〔実施例17〜19〕本実施例では、実施
例13〜16に於いて最も特性が良好であった実施例1
4(φLC1=φLC2=φP1=15°,φP2=−75°)と
液晶分子長軸方向,偏光板配置を同一とし、液晶組成物
層の厚みdと屈折率異方性Δnの積d・Δnを変えた。
実施例17,18,19それぞれの液晶組成物層の厚み
dを4.0,4.9,7.2μm、即ちd・Δnをそれぞ
れ0.1748,0.2141,0.3146μmとし
た。尚、ここでは屈折率異方性Δnを一定とし、液晶組
成物層の厚みdのみを変えたが、他の液晶表示方式(例
えば、90度ツイステッドネマチック方式)と同様に、
屈折率異方性Δnを変えても明るさの最適値については
同様の結果が得られる。また、液晶組成物層の誘電率異
方性の値を正にしても同様の結果が得られる。結果を実
施例14の結果も含めて、図12にまとめて示す。図1
2(a)は横軸を印加電圧とし、図12(b)は図12
(a)に於いて印加電圧を7ボルトに固定して横軸をd
・Δnにして表したものである。図12(b)から明ら
かなように、明るさはd・Δn強く依存し、かつ最適な
値が存在する。明るさを実用性のある30%以上とする
にはd・Δnを0.21から0.36μmの間にすれば良
く、さらに明るさを50%以上に引き上げるには0.2
3から0.33μmの間にすれば良い。また、液晶の封
入時間や液晶組成物層の厚みの制御等、量産性を考慮す
るとdの値を5.0μm以上とし、Δnを本実施例のよ
うに0.08以下とすることが望ましい。
【0070】〔実施例20〜22〕実施例17〜19の
結果から明らかなように、d・Δnの最適値は0.21
から0.36μmの間、望ましくは0.23から0.33
μm の間にある。量産性のある液晶組成物層の厚みが
5.0μm 以上であることを鑑みると、屈折率異方性Δ
nの値は0.072以下、望ましくは0.066以下でな
くてはならない。ところが、このように極めてΔnの低
い液晶化合物の種類は非常に少なく、十分に他の実用上
の要求特性と両立することが困難である。そこで液晶組
成物層のd・Δnをやや高めに設定しておき、最適値よ
りも超過した分をこの液晶組成物層のd・Δnよりも低
い位相差Rfを有する光学的異方性媒質を液晶組成物層
により生じた位相差を補償するように挿入し、その結果
液晶組成物層と光学的異方性媒質とで合わせた実効的な
位相差が最適値である0.21から0.36μmの間に入
るようにする方法を考案した。
【0071】実施例20〜22では下記に示す条件以外
は実施例3と同じ構成とした。液晶組成物層の厚みをそ
れぞれ5.0,5.2,5.5μm とした。屈折率異方性
Δnが0.072(589nm,20℃)のネマチック液
晶組成物を用いている為、d・Δnの値は0.360,
0.3744,0.396μm である。このままでは、
明るさ及び色調が良好な0.21から0.36μmの範囲
よりも高い値となっている為、オレンジ色に着色してい
る。この液晶セルにポリビニルアルコール製一軸延伸フ
ィルムの光学的異方性媒質を、低電圧駆動時(ここでは
0ボルト)に液晶の複屈折位相差を補償するように積層
した。即ち、φRをφLC1(=φLC2)と同じ85度とし
た。位相差Rfはそれぞれ0.07,0.08,0.10
μm とし、(d・Δn−Rf)の値を0.29,0.3
044,0.296μm と明るさ及び色調が良好な0.
21から0.36μmの範囲に入るようにした。
【0072】その結果、着色がなく明るさが50%以上
の明るい表示が得られた。
【0073】〔実施例23〕実施例20の液晶組成物層
を誘電率異方性Δεが負で、その値が−2.5 であり、
Δnが0.0712(589nm,20℃)のネマチック
液晶組成物(メルク社製,ZLI−4518)に変え
た。他の構成は下記を除けば実施例14と同じである。
液晶組成物層の厚みは5.5μm、即ちd・Δnは0.3
916μmである。この液晶セルに位相差Rfが0.1
1μm であるポリビニルアルコール製一軸延伸フィル
ムの光学的異方性媒質を積層し、(d・Δn−Rf)の
値を0.2816μmと明るさ及び色調が良好な0.21から
0.36μmの範囲に入るようにした。
【0074】その結果、着色がなく明るさが50%以上
の明るい表示が得られた。
【0075】〔実施例24〕本実施例の構成は下記の要
件を除けば、実施例8と同一である。
【0076】液晶組成物層のΔnは0.072でギャッ
プdは7.0μmとした。よってΔn・dは0.504μ
mである。φLC1を89.5 度とし、上下基板上の液晶
分子配向方向を互いに交差させ、|φLC1−φLC2|=9
0度とした。偏光板の配置は互いに直交(|φP2−φP1
|=90°)させかつ液晶分子配向方向との関係を旋光
モードとなるようにφLC1=φP1 とした。この結果、ノ
ーマリオープン型が得られた。
【0077】本実施例における電気光学特性を測定した
ところ、複屈折モードである他の実施例に比べてしきい
値電圧V10,V90が約2倍になった点を除けば、同じく
明るさも50%以上で、視角を左右,上下に変えた場合
のカーブの差も極めて小さく、表示特性はほとんど変化
しないという結果を得た。また、液晶配向性も良好で、
配向不良ドメインは発生しなかった。
【0078】〔実施例25,26〕本実施例の構成は下
記の要件を除けば、実施例1と同一である。
【0079】偏光板の配置を、電界が0ではなくやや印
加された状態で暗状態が得られるように、設定した。即
ち、|φLC1−φP1|を実施例25,26でそれぞれ5
度,15度とし、|φP2−φP1|=90度とした。
【0080】他の実施例と同じく、明るさ,視角両面で
良好な表示特性が得られた。また、液晶配向性も良好
で、配向不良ドメインは発生しなかった。
【0081】〔実施例27,28〕本実施例の構成は下
記の要件を除けば、実施例14と同一である。
【0082】偏光板の配置を、電界が0ではなくやや印
加された状態で暗状態が得られるように、設定した。即
ち、|φP1−φLC1|を実施例27,28でそれぞれ5
度,7度とし、|φP2−φP1|=90度とした。また、
液晶組成物層の厚みdは6.3μmとした。よって、Δ
n・dは0.275μmである。
【0083】本実施例における電気光学特性の測定結果
を図13に示す。実施例27の場合、暗状態となる電圧
OFFは3.0ボルト、最も明るくなる電圧VONは9.2
ボルトであった。駆動をVOFF とVONの間で行えば、十
分に高いコントラストが得られる。同様に、実施例28
の場合はVOFF は5.0ボルト、VONは9.0ボルトであ
った。
【0084】VOFF とVONの間で駆動した場合、他の実
施例と同じく、明るさ,視角両面で良好な表示特性が得
られた。また、液晶配向性も良好で、配向不良ドメイン
は発生しなかった。
【0085】〔実施例29〕本実施例の構成は下記の要
件を除けば、実施例27と同一である。
【0086】信号電極に画像信号を印加すると共に、共
通電極に3.0V の交流波形を印加した。その結果、信
号電極に供給する電圧の低電圧化(8.3V⇒6.2V)
が実現した。
【0087】このようにしてVOFF とVONの間で駆動を
行い、他の実施例と同じく、明るさ,視角両面で良好な
表示特性を得た。また、液晶配向性も良好で、配向不良
ドメインは発生しなかった。
【0088】〔実施例30〕本実施例の構成は下記の要
件を除けば、実施例1と同一である。
【0089】偏光板の配置を、電界が0ではなく印加さ
れた状態で暗状態が得られるように、設定した。即ち、
LC1−φP1|を45度、|φP2−φP1|を90度とし
た。これにより、低電圧印加時に明状態、高電圧印加時
に暗状態となった。この時の明るさの電圧依存性の測定
結果を図14で実線で示した。
【0090】他の実施例と同じく、明るさ,視角両面で
良好な表示特性が得られた。コントラスト比は35とな
った。また、液晶配向性も良好で、配向不良ドメインは
発生しなかった。
【0091】〔実施例31〕実施例30の構成に於い
て、2枚の偏光板の間に界面残留位相差を補償する複屈
折媒体(一軸延伸したポリビニルアルコールフィルム)
を挿入した。このフィルムの延伸方向φR は−45度と
し、偏光板透過軸に直交させた。また、位相差Rfは1
5nmである。
【0092】図14の点線で示したように、実施例30
に比べて高電圧印加時の光漏れが抑制され、コントラス
ト比は150に更に改善された。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、第一に、透明電極がな
くとも高コントラストで、低価格の設備で高い歩留まり
で量産可能な低コストの薄膜トランジスタ型液晶表示装
置を提供することができ、第二に、視角特性が良好で多
階調表示が容易である薄膜トランジスタ型液晶表示装置
を提供することができ、第三に、液晶配向に関するプロ
セス及び材料の裕度が大きく、そのため開口率が高くで
き、光透過率を引上げた、より明るい薄膜トランジスタ
型液晶表示装置を提供することができ、第四に、第一か
ら第三の効果に加えてより構造が簡素である薄膜トラン
ジスタ構造を提供し、開口率を高くし、光透過率を引上
げた、より明るい薄膜トランジスタ型液晶表示装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置における液晶の動作を示
す図。
【図2】本発明の薄膜トランジスタの一例を示す図。
【図3】本発明(a)及び比較例(b)の電気光学特性
(視角方向依存性)を示す図。
【図4】薄膜トランジスタにおいて画素電極(ソース電
極),共通電極,走査電極,信号電極(ドレイン電極)
をいずれも一方の基板上に配置した本発明の一実施例を
示す図。
【図5】画素電極(ソース電極),信号電極(ドレイン
電極)を画素の中央に配置し、1画素を2分割した本発
明の一実施例を示す図。
【図6】電界方向に対する、界面上の分子長軸配向方向
φLC,偏光板偏光軸φP ,位相板進相軸φR のなす角を
示す図。
【図7】界面上の分子長軸配向方向φLCを変えた種々の
実施例における電気光学特性を示す図。誘電率異方性が
正の場合。
【図8】本発明の液晶表示駆動回路システムを表す図。
【図9】本発明の液晶表示透過型光学システムを表す
図。
【図10】本発明の液晶表示反射型光学システムを表す
図。
【図11】界面上の分子長軸配向方向φLCを変えた種々
の実施例における電気光学特性を示す図。誘電率異方性
が負の場合。
【図12】液晶組成物層の厚みdを変えた種々の実施例
における電気光学特性を示す図。誘電率異方性が負の場
合。
【図13】偏光板の配置を、電界が0ではなくやや印加
された状態で暗状態が得られるように設定した時の電気
光学特性を示す図。
【図14】ノーマリオープン型の特性及び界面残留位相
差を補償した時の特性を表す図。
【符号の説明】
1…画素電極(ソース電極)、2…共通電極(コモン電
極)、3…基板、4…配向制御膜、5…液晶組成物層中
の液晶分子、6…偏光板、7…電界方向、8…界面上の
分子長軸配向方向(ラビング方向)、9…偏光板偏光軸
方向、10…ゲート電極(走査電極)、11…付加容量
素子、12…信号電極(ドレイン電極)、13…ゲート
絶縁膜、14…平坦化膜、15…保護絶縁膜、16…ア
モルファスシリコン、17…カラーフィルタ、18…遮
光層、19…偏光板偏光透過軸、20…位相差板進相
軸、21…信号電極駆動回路、22…走査電極駆動回
路、23…信号電極、24…走査電極、25…下側基
板、26…上側基板、27…コントロール回路、28…
位相差板、29…バックライト、30…反射板、31…
液晶組成物層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 英俊 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 太田 益幸 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社 日立製作所 電子デバイス事業部内 (72)発明者 鈴木 堅吉 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社 日立製作所 電子デバイス事業部内 (56)参考文献 特開 昭63−21907(JP,A) 特開 昭59−191015(JP,A) 特開 平1−283516(JP,A) 特開 平3−39718(JP,A) 特開 昭63−182627(JP,A) 特開 昭63−294526(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板と、この一対の基板に挟持され
    た液晶層とを有する液晶表示装置において、 前記一対の基板の一方の基板には、複数の走査電極及び
    該複数の走査電極に交差して配置された複数の信号電極
    と、該走査電極と信号電極の交点付近に配置した薄膜ト
    ランジスタと、複数の共通電極と、これら共通電極のそ
    れぞれの間に少なくとも1本の画素電極とを有し、それ
    らの画素電極と前記複数の共通電極に電圧を印加して前
    記液晶層に電界を形成するものであり、 前記一対の基板の他方には、カラーフィルタ及び、該カ
    ラーフィルタ上に該カラーフィルタを平坦化するように
    配置した絶縁膜と、該絶縁膜上に直接配置した配向膜を
    し、 前記液晶層の厚みd及び屈折率異方性Δnの積d・nが
    0.21μmから0.36μmの間であることを特徴とする
    液晶表示装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記絶縁膜は少なくと
    も1層の有機ポリマ層を有することを特徴とする液晶表
    示装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記有機ポリマ層がエ
    ポキシ樹脂を含むことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記有機ポリマ層がポ
    リイミド樹脂を含むことを特徴とする液晶表示装置。
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