JP3438827B2 - Method for producing carbon black - Google Patents

Method for producing carbon black

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JP3438827B2
JP3438827B2 JP02405794A JP2405794A JP3438827B2 JP 3438827 B2 JP3438827 B2 JP 3438827B2 JP 02405794 A JP02405794 A JP 02405794A JP 2405794 A JP2405794 A JP 2405794A JP 3438827 B2 JP3438827 B2 JP 3438827B2
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晋 水谷
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、樹脂・ゴム・塗料等に
優れた導電性を付与することができるカーボンブラック
の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】アセチレンブラックは、高吸液性能を有
するのでマンガン乾電池用電解液吸収剤に用いられてい
る。また、アセチレンブラックはファーネスブラックに
比べて金属不純物が少ない、グリット分が少ないという
特徴があるので高純度が必要となる導電性コンパウンド
分野、例えば電子材料部品、CVケーブルの内部半導電
層用等の分野で使用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、アセチレンブ
ラック等のカーボンブラックを樹脂及び/又はゴムに配
合してそのコンパウンドの導電性を高める場合、アセチ
レンブラックはファーネスブラックよりも体積固有抵抗
が大きいので目標の導電性を付与するには多くの充填量
を必要としていた。また、アセチレンブラックはその発
達した鎖状構造によりコンパウンドの粘度を増大させ柔
軟性や混練時の作業性を大きく損なわせる問題があっ
た。 【0004】アセチレンブラックの導電性付与能力を向
上させる方法として、アセチレンガスを600℃に予熱
された空気で不完全燃焼させて得られた平均粒子径25
0〜300Åのアセチレンブラック(特公昭62-32227号
公報)や、アセチレンガスを酸素含有気体と水蒸気の混
合ガス流で不完全燃焼させて得られた比表面積130〜
400m2 /gのアセチレンブラック(特公平 4-71109
号公報)がある。これらのアセチレンブラックの比表面
積は100m2 /g以上と高いので、それを用いて製造
されたコンパウンドの体積固有抵抗は一般のアセチレン
ブラックを用いた場合に比べて向上するが、コンパウン
ドの粘度が飛躍的に増大してしまい柔軟性と混練時の作
業性を大きく損なわせていた。 【0005】一般に高導電性ファーネスブラックと呼ば
れるものは、比表面積が少なくとも200m2 /gであ
るのでコンパウンドとした場合にはその柔軟性を損ねて
しまっていた。また、導電性ファーネスブラックの中に
は比表面積100m2 /g未満のものもあるが、これら
のカーボンブラックの導電性付与能力はアセチレンブラ
ックよりも高いが充分ではなかった。また、ファーネス
ブラックは原料油の不完全燃焼により得られるものであ
るので、原料油の不純物やグリットが混入し適用分野は
アセチレンブラックよりも限られていた。 【0006】本発明の目的は、上記問題を解消したもの
であり、導電性付与能力の大なるカーボンブラックの製
造方法を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、竪
型熱分解炉の頭頂部に設けられたアセチレンガス供給口
(1)から、アセチレンガスに必要に応じて不活性ガ
ス、水素ガス、不飽和炭化水素が混合されてなる原料を
供給すると共に、該原料の熱分解領域部に設けられた下
方へ向かって噴射する上部冷却ガス送入用スリット管
(2)と該スリット管(2)の更に下部に設けられた上
方へ向かって噴射する下部冷却ガス送入用スリット管
(3)とから、アセチレンガス1モル対して合計0.8
〜1.1モルの水素ガスを互いに衝突するように送入
し、原料の熱分解領域を部分的に冷却しながら熱分解さ
せることを特徴とする、BET比表面積が90〜20m
2 /g、シーラ法で測定される黒鉛結晶層の厚み(L
c)が19〜25Åであるカーボンブラックの製造方法
である。 【0008】以下、更に詳しく本発明を説明する。 【0009】本発明で製造されるカーボンブラックは、
その黒鉛結晶層を小さくすることによって導電性付与能
力を高めたものである。カーボンブラックの黒鉛結晶層
と導電性付与能力には深い関係があり、コンパウンドの
導電機構は、カーボンブラックの黒鉛結晶層のπ電子が
離れた粒子間を移動することにより行われる。 【0010】アセチレンブラックには黒鉛結晶層が大き
いという特徴がある。一般的には、黒鉛結晶層が大きい
ほど導電性付与能力は高まるといわれていたが、必ずし
も正確ではなく、黒鉛結晶層の大きいカーボンブラック
に電流を流すとπ電子は粒子内に補足されて粒子間の移
動が行われ難くなり、事実、黒鉛結晶層の大きいアセチ
レンブラックよりも黒鉛結晶層の小さいファーネスブラ
ックでも優れた導電性を示すものが存在していたことか
らも明らかである。 【0011】カーボンブラックの比表面積が高いほどコ
ンパウンドへの導電性付与能力は高くなるが、この場
合、コンパウンドの粘度が飛躍的に増大してしまい柔軟
性や混練時の作業性を大きく損なわせるので、その問題
をなくして高導電性付与能力を有するカーボンブラック
とするには、低い比表面積でしかも黒鉛結晶層の厚み
(Lc)を小さくする必要がある。 【0012】そこで、種々検討の結果、本発明ではBE
T比表面積が90〜20m2 /g、シ−ラ法で測定され
る黒鉛結晶層の厚み(Lc)が19〜25Åのカーボン
ブラックとしたものである。従来の導電性ファーネスブ
ラックはLcが全て18Å以下と黒鉛結晶層の厚みが小
さいために低い比表面積のものでは導電性付与能力が著
しく小さかった。また、導電性ファーネスブラックやサ
ーマルブラックを高温加熱処理して黒鉛結晶層を向上さ
せる方法はあるが、このような手段ではLcは直ちに3
0Å以上となり、本発明が目的とするLcの範囲になる
ことは決してなかった。 【0013】本発明において、カーボンブラックのLc
が25Åをこえると粒子間のπ電子の移動がうまく行わ
れず、また19Å未満の場合にはカーボンブラック粒子
の抵抗が高くなり、いずれの場合においても導電性付与
能力が低下する。なお、本発明における黒鉛結晶層の厚
み(Lc)は後記のシーラ法で測定された値である。一
方、カーボンブラックの比表面積が90m2 /gをこえ
るとコンパウンドの粘度が増大して柔軟性や作業性を大
きく損なわせる。比表面積の下限を20m2 /gとした
のは製造面からの理由であり、そのようなものはアセチ
レンガスの分解反応を持続させることが困難となるまで
に熱分解温度を極端に低下させないと製造することがで
きず、このようなことは現実的に不可能である。 【0014】本発明のカーボンブラックの製造方法は、
以下のとおりである。すなわち、アセチレンブラックの
生成過程は、第一段階として粒子核の形成、第二段階と
して粒子核衝突による鎖状構造の形成、第三段階として
結晶層の形成に分けられる。アセチレンブラックは、ア
セチレンガスの分解温度が高いために黒鉛結晶層が著し
く発達する。アセチレンガスの全体の分解温度を低下さ
せるとアセチレンブラックの黒鉛結晶層の低下と共に極
端な比表面積の低下を招き、更には分解反応を持続させ
ることが困難となってくる。アセチレンブラックの分解
反応を維持したまま黒鉛結晶層を低下させるためには第
三段階の反応が行われる部分のみの温度を低下させる必
要がある。 【0015】アセチレンガスの分解温度を制御する方法
として、特公昭57−29498号公報がある。この方
法は、熱分解領域に冷却ガスを供給することにより、炉
内温度を1900〜2400℃に制御されて高構造のア
セチレンブラックが製造されるものである。特公昭57
−29498号公報の方法は、アセチレンガスの分解温
度を均一に低下させるのが目的であって、この方法を用
いて黒鉛結晶層を小さくするためには多量のガスを送入
する必要があり、全体の反応温度が低下することになる
のでアセチレンブラックの極端な低比表面積化や未分解
化を招き、本発明が目的としているカーボンブラックを
製造することができない。 【0016】本発明者らは、アセチレンガスの熱分解に
おける冷却ガスの送入方法について更に検討を重ねた結
果、冷却ガスを熱分解領域に上部と下部の2カ所からし
かも下部からは上方へ、上部からは下方へと流れるよう
に送入することによってそれらを互に衝突させ、冷却ガ
スを分散させることなく熱分解領域の一部分を効率的に
冷却すれば、本発明のカーボンブラックが製造されるこ
とを見いだしたものである。また、この場合において、
アセチレンガス供給口から600mm程度離れた付近を
部分的に冷却することによって極端な比表面積の低下を
招くことなくアセチレンブラックの黒鉛結晶層を小さく
できることを見いだしたものである。 【0017】本発明で使用される冷却ガスは、窒素、ア
ルゴン等の不活性ガスでも効果があるが、熱分解炉中の
高温水素雰囲気を効率的に冷却するには水素ガスが最適
である。冷却ガスの送入位置は熱分解領域であるが、具
体的にはアセチレンガス供給口1から450〜550m
m離れた位置と、700〜800mm離れた位置である
ことが望ましい。この場合において、上部冷却ガス送入
用スリット管2の送入口は下方に向かって40〜50度
特に45度程度の傾斜がつけられ、また下部冷却ガス送
入用スリット管3の送入口は上方に向かって40〜50
度特に45度程度の傾斜がつけられている。この角度以
外では、上部と下部の冷却ガスが充分に衝突しないので
部分的な冷却を効率的に行うことができない。また、上
部と下部の冷却ガスの送入位置を上記以外の範囲に設け
ても同様である。 【0018】冷却ガスの送入量は、上部送入量と下部送
入量を合わせてアセチレンガス1モルに対して0.8〜
1.1モルとするのが適当である。全体の冷却ガス送入
量が少ない場合には黒鉛結晶層の低下が充分でなく、ま
た全体の冷却ガス送入量が多い場合には黒鉛結晶層が低
下しすぎてしまい導電性付与能力が低下する。上部冷却
ガスと下部冷却ガスの送入量の割合については、上部冷
却ガス:下部冷却ガス=0.9:1.1〜1.1:0.
9とするのが好ましく、この比率が大幅に外れると冷却
ガスの衝突効果が薄れ熱分解領域全体の温度低下を招
く。 【0019】アセチレンブラックの比表面積は、上部冷
却ガスと下部冷却ガスの水素ガス送入量により若干の調
整を行うことができるが、反応温度制御用の窒素、アル
ゴン等の不活性ガスや水素ガスをアセチレンガスに混合
して行うことが好ましい。また、アセチレンガスにはベ
ンゼン、エチレン、ブタジエン等の不飽和炭化水素を混
合することもできる。 【0020】本発明で製造されたカーボンブラックを樹
脂及び/又はゴムに配合することによって導電性組成物
(以下、「本発明の導電性組成物」、ともいう。)が得
られる。本発明で製造されたカーボンブラックは、比表
面積が低く導電性付与能力に優れているので多量の充填
が可能となり、コンパウンドの柔軟性と作業性を損なわ
せない高導電性組成物となる。比表面積の高い導電性フ
ァーネスブラックでは導電性付与能力に優れるがコンパ
ウンドの粘度が増大して高配合が困難となり、また比表
面積の低い導電性ファーネスブラックやアセチレンブラ
ックでは高充填を行ってもコンパウンドの導電性はそれ
ほど向上しない。 【0021】本発明で製造されたカーボンブラックの配
合割合は、目標とする導電性付与によって様々である
が、樹脂及び/又はゴム100重量部に対し5〜100
重量部が一般的である。5重量部未満ではコンパウンド
の抵抗値にバラツキが生じやすくなり、また100重量
部をこえるとコンパウンドの柔軟性と作業性が損なわれ
る。 【0022】本発明の導電性組成物は、ケーブル半導電
体、導電ゴム、面状発熱体、導電接着剤、導電塗料用バ
インダー、静電防止用シート等に適用することができ
る。 【0023】本発明で用いられる樹脂としては、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹
脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルア
ミン型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂などのエ
ポキシ樹脂、ポリベンズイミダゾール、ポリベンズオキ
サゾール、ポリベンズチアゾール、ポリオキサジアゾー
ル、ポリピラゾール、ポリキノキサリン、ポリキナゾリ
ンジオン、ポリベンズオキサジノン、ポリインドロン、
ポリキナゾロン、ポリインドキシル、シリコン樹脂、シ
リコン−エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、ポリアミノビス
マレイミド、ジアリルフタレート樹脂、フッ素樹脂、T
PX樹脂(メチルペンテンポリマー「三井石油化学社製
商品名」)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエー
テルイミド、66−ナイロン及びMXD−ナイロン、ア
モルファスナイロン等のポリアミド、ポリブチレンテレ
フタレート及びポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステル、ポリフェニレンスルフィド、変性ポリフェニレ
ンエーテル、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル、
ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレ
イミド変性樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリ
ル・アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロ
ニトリル−エチレン・プロピレン・ジエンゴム−スチレ
ン)樹脂等である。 【0024】本発明で用いられるゴムとしては、天然ゴ
ム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、シリコーンゴム、ポリエステルエラストマー、ポリ
ブタジエン等のゴムである。 【0025】本発明の導電性組成物には、更に必要に応
じて、ベンゾグアナミン、2,4−ジヒドラジノ−6−
メチルアミノ−S−トリアジン、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール誘導体、弗化ホウ素の各種アミン錯体、トリス
ジメチルアミノメチルフェノール、1,8−ジアザ・ビ
シクロ(5,4,0)−ウンデセン−7,ベンジルジメ
チルアミン等の第3級アミン化合物、ジシアンジアミ
ド、ビスフェノール型エポキシ樹脂もしくはクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂とアンモニアとの反応により
得られるアミノアルコール化合物、アジピン酸ヒドラジ
ド等の含窒素硬化(促進)剤、フェノールノボラック、
クレゾールノボラック等のフェノール系硬化剤、無水テ
トラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水
メチルヘキサヒドロフタル酸等の酸無水物系硬化剤、ト
リフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、トリトリルホスフィ
ン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)メタン等の有機ホスフィン
系硬化(促進)剤を含有させることもできる。 【0026】更に、本発明の導電性組成物には、必要に
応じて、触媒、滑剤・離型剤、安定剤、光安定剤、着色
剤、難燃剤、カップリング剤等を含有させることもでき
る。 【0027】触媒としては、ビス−(トリブチル錫)オ
キシド、ジオクテン酸錫、オクタン酸アンチモン、酪酸
錫、一酸化鉛、硫化鉛、炭酸鉛等の硬化触媒、白金化合
物等の重合触媒、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペ
ルオキシド等の加硫剤が用いられる。 【0028】滑剤・離型剤としては、カルナバワック
ス、モンタナワックス、ポリエステルオリゴマー、シリ
コン油、低分子量ポリエチレン、パラフィン、直鎖脂肪
酸の金属塩、酸アミド、エステル等が用いられる。 【0029】安定剤としては、2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェノール、1,3,5−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブ
タン、ジステアリルチオジプロピオネート、トリノニル
フェニルホスファイト、トリデシルホスファイト等が用
いられる。 【0030】光安定剤としては、2,2′−ジヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン、2(2′−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−t
−ブチルフェニルサリチレート、エチル−2−シアノ−
3,3−ジフェニルアクリレート等が用いられる。 【0031】着色剤としては、ベンガラ、カーボンブラ
ック等が用いられる。 【0032】難燃剤としては、三酸化アンチモン、四酸
化アンチモン、トリフェニルスチビン、水和アルミナ、
フェロセン、ホスファゼン、ヘキサブロモベンゼン、テ
トラブロモフタル酸無水物、トリクレジルホスフェー
ト、テトラブロモビスフェノールA、臭素化エポキシ誘
導体等が用いられる。 【0033】カップリング剤としては、ビニルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−
β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、
イソプロピルトリインステアロイルチタネート、ジクミ
ルフェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオク
チルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネー
ト、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネ
ート等のチタン系カップリング剤、アセトアルコキシア
ルミニウムジイソプロピレート等のアルミ系カップリン
グ剤等が用いられる。 【0034】 【実施例】以下、本発明を実施例と比較例をあげて更に
詳しく説明する。なお、カーボンブラックの物性は以下
に準じて測定した。 (1)比表面積(m2 /g):窒素吸着によるBET1
点法 (2)黒鉛結晶層の厚み(Lc)(Å):Cu−Kα線
を用いたX線回折法における(002)回折線より、次
に示すシ−ラの公式に従って計算した。 Lc=(180・K・λ)/(π・β・COS θ) K:形状因子(0.9を用いた) λ:X線の波長(1.54Å) θ:(002)回折線吸収バンドにおける極大値を示す
角度 β:(002)回折線吸収バンドにおける半価幅を角度
で示したもの 【0035】(3)コンパウンドの作製方法:アセチレ
ンブラック30重量部とEVA樹脂(日本ユニカ社)製
商品名「NUC−3145」)100重量部とを内容積
60ミリリットルの混練試験機(東洋精機製作所製商品
名「ラボプラストグラフR−60」)でブレード回転数
60rpm、温度120℃で10分間混練した。この混
練物を180℃の加熱下にてブレス成形し、厚さ2mm
の供試体を作製した。 【0036】(4)体積固有抵抗(Ω−cm):供試体
を2×20×70mmの直方体に切断し、電気抵抗をデ
ジタルマルチメーター(タケダ理研社製商品名「TR−
6856」)により測定した。 (5)メルトフローインデックス(g/10分):供試
体を2×5×5mmの大きさに切断し、メルトフローイ
ンデクサー(タカラ工業社製商品名「メルトインデクサ
ー」)で200℃の加熱下、5kgの加重下にて内径2
mmのノズルから流れる10分間当たりのコンパウンド
重量を測定した。 【0037】実施例1 使用したアセチレンガスの熱分解炉は、全長4.4m、
内径0.4mの竪型炉であり、ケーシング5の内面を耐
火煉瓦4で内張りされたものである。この熱分解炉の頭
頂部にアセチレン供給口1として、内径23mmのスリ
ット管を設け、アセチレン供給口1から450mm離れ
た位置に、下方へ向かって45度の傾斜をつけた内径1
7mmの冷却ガス送入用スリット管2を2本設置し、更
にアセチレン供給口1から750mm離れた位置に、上
方へ向かって45度の傾斜をつけた内径17mmの冷却
ガス送入用スリット管3を2本設置した。 【0038】熱分解炉のアセチレン供給口1からアセチ
レンガスを22m3 /h供給してアセチレンガスの熱分
解を開始させ、上部冷却ガス送入用スリット管2と下部
冷却ガス送入用スリット管3のそれぞれから水素ガスを
12m3 /h送入しながら熱分解を継続させ、生成した
カーボンブラックを常法に従って捕集した。そのカーボ
ンブラックの物性を表1に示す。 【0039】実施例2 上部冷却ガス送入用スリット管2と下部冷却ガス送入用
スリット管3のそれぞれから水素ガスを9m3 /h送入
したこと以外は、実施例1と同様にしてカーボンブラッ
クを製造した。 【0040】実施例3 アセチレンガス22m3 /hに水素ガス13m3 /hを
混合したこと以外は、実施例1と同様にしてカーボンブ
ラックを製造した。 【0041】実施例4 アセチレンガス22m3 /hにベンゼン2リットル/h
を混合したこと以外は、実施例1と同様にしてカーボン
ブラックを製造した。 【0042】比較例1 上部冷却ガス送入用スリット管2をアセチレンガス供給
口1から400mmの位置に設けたこと以外は、実施例
1と同様にしてカーボンブラックを製造した。 【0043】比較例2 下部冷却ガス送入用スリット管3をアセチレンガス供給
口1から850mmの位置に設けたこと以外は、実施例
1と同様にしてカーボンブラックを製造した。 【0044】比較例3 上部冷却ガス送入用スリット管2の送入角度を下方へ向
けて30度とし、下部冷却ガス送入用スリット管3の送
入角度を上方へ向けて30度としたこと以外は、実施例
1と同様にしてカーボンブラックを製造した。 【0045】比較例4 上部冷却ガス送入用スリット管2の送入角度を下方へ向
けて60度とし、下部冷却ガス送入用スリット管3の送
入角度を上方へ向けて60度としたこと以外は、実施例
1と同様にしてカーボンブラックを製造した。 【0046】比較例5 上部冷却ガス送入用スリット管2と下部冷却ガス送入用
スリット管3からの水素ガス送入量をそれぞれ8m3
hとしたこと以外は、実施例1と同様にしてカーボンブ
ラックを製造した。 【0047】比較例6 上部冷却ガス送入用スリット管2と下部冷却ガス送入用
スリット管3からの水素ガス送入量をそれぞれ14m3
/hとしたこと以外は、実施例1と同様にしてカーボン
ブラックを製造した。 【0048】比較例7〜8 市販のアセチレンブラック〔電気化学工業社製商品名
「デンカブラック50%プレス」(比較例7)、CHE
VRON CHEMICAL COMPANY製商品名
「シャウイニガンブラック50%プレス」(比較例
8)〕の物性を表1に示す。 【0049】比較例9〜10 市販の導電性ファーネスブラック〔Cabot Cor
plation製商品名「バルカンXC−72」(比較
例9)、三菱化成工業社製商品名「#3050」(比較
例10)〕の物性を表1に示す。 【0050】 【表1】【0051】表1から、実施例1〜4で得られた本発明
のカーボンブラックは、Lcが小さいのでコンパウンド
の体積固有抵抗は低く導電性付与能力において優れてお
り、しかもメルトフローインデックスが高く、コンパウ
ンドの柔軟性、流動性においても優れていることがわか
る。 【0052】これに対し、比較例1〜6の方法で得られ
たカーボンブラックは、Lcが大きいのでコンパウンド
の体積固有抵抗が高く、実施例に比べて導電性付与能力
が劣っている。 【0053】比較例7〜8の市販のアセチレンブラック
は、Lcが大きいのでコンパウンドの体積固有抵抗が高
く、実施例に比べて導電性付与能力が劣っている。 【0054】比較例9の導電性ファーネスブラックは、
Lcは小さいが比表面積が高いのでコンパウンドの体積
固有抵抗は優れているが、メルトフローインデックスが
低く、実施例に比べてコンパウンドの柔軟性、流動性に
劣っている。 【0055】比較例10の導電性ファーネスブラック
は、Lcが小さいのでコンパウンドの体積固有抵抗が高
く、実施例に比べて導電性付与能力が劣っている。 【0056】 【発明の効果】本発明によれば、導電性付与能力に優
れ、それを樹脂及び/又はゴムに配合することによって
コンパウンドの柔軟性と作業性を損なわせることなく導
電性を著しく高めることができるカーボンブラックの製
造方法が提供される。
Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a carbon black capable of imparting excellent conductivity to resins, rubbers, paints and the like.
And a method for producing the same . [0002] Acetylene black has been used as an electrolyte absorbent for manganese dry batteries because of its high liquid absorption performance. In addition, acetylene black is characterized by having less metal impurities and less grit than furnace black, so that high purity is required in conductive compound fields such as electronic material components, and for use in the inner semiconductive layer of CV cables. Used in the field. However, when carbon black such as acetylene black is blended with resin and / or rubber to increase the conductivity of the compound, acetylene black has a higher volume resistivity than furnace black. Because of its large size, a large amount of filling was required to provide the target conductivity. Also, acetylene black has a problem that the viscosity of the compound is increased due to the developed chain structure, and the flexibility and workability during kneading are greatly impaired. As a method for improving the conductivity-imparting ability of acetylene black, an average particle size of 25 obtained by incompletely burning acetylene gas with air preheated to 600 ° C.
Acetylene black of 0 to 300 ° (Japanese Patent Publication No. 62-32227) or a specific surface area of 130 to 100 ° C. obtained by incomplete combustion of acetylene gas with a mixed gas flow of an oxygen-containing gas and water vapor.
400m 2 / g acetylene black (Japanese Patent Publication 4-71109
Publication). Since the specific surface area of these acetylene blacks is as high as 100 m 2 / g or more, the volume resistivity of the compound manufactured using the same is improved as compared with the case of using the general acetylene black, but the viscosity of the compound is greatly increased. And the flexibility and workability during kneading are greatly impaired. [0005] Since what is generally referred to as highly conductive furnace black has a specific surface area of at least 200 m 2 / g, its flexibility is impaired when it is used as a compound. Some conductive furnace blacks have a specific surface area of less than 100 m 2 / g, but the conductivity-imparting ability of these carbon blacks is higher than that of acetylene black but not sufficient. Furnace black is obtained by incomplete combustion of a raw material oil, so that impurities and grit of the raw material oil are mixed, so that the application field is more limited than that of acetylene black. SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems, and to provide a carbon black having a large conductivity-imparting ability .
Is to provide a fabrication method. That is, according to the present invention, an acetylene gas is supplied from an acetylene gas supply port (1) provided at the top of a vertical pyrolysis furnace as needed. An upper cooling gas supply slit pipe (2) for supplying a raw material obtained by mixing an inert gas, a hydrogen gas, and an unsaturated hydrocarbon, and for injecting the raw material in a downward direction provided in a pyrolysis region of the raw material. And a lower cooling gas supply slit tube (3) provided at a lower portion of the slit tube (2) and jetting upward, to obtain a total of 0.8 mol per mol of acetylene gas.
BET specific surface area of 90 to 20 m, characterized in that hydrogen gas of about 1.1 mol is fed so as to collide with each other and pyrolysis is performed while partially cooling the pyrolysis area of the raw material.
2 / g, the thickness of the graphite crystal layer (L
c) is 19 to 25 ° . Hereinafter, the present invention will be described in more detail. The carbon black produced in the present invention is
The conductivity-imparting ability is enhanced by reducing the size of the graphite crystal layer. There is a deep relationship between the graphite crystal layer of carbon black and the ability to impart conductivity, and the conductive mechanism of the compound is performed by moving the π electrons of the graphite crystal layer of carbon black between separated particles. Acetylene black is characterized by a large graphite crystal layer. In general, it has been said that the larger the graphite crystal layer, the higher the conductivity-imparting ability becomes.However, this is not always accurate, and when a current is applied to carbon black having a large graphite crystal layer, π electrons are trapped in the particles and become larger. It is clear from the fact that some furnace black having a smaller graphite crystal layer exhibits superior conductivity than acetylene black having a larger graphite crystal layer. The higher the specific surface area of carbon black, the higher the ability to impart conductivity to the compound. However, in this case, the viscosity of the compound increases drastically, and the flexibility and workability during kneading are greatly impaired. In order to eliminate the problem and obtain a carbon black having a high conductivity-imparting ability, it is necessary to reduce the specific surface area and the thickness (Lc) of the graphite crystal layer. Therefore, as a result of various studies, the present invention has found that BE
The carbon black has a T specific surface area of 90 to 20 m 2 / g and a graphite crystal layer thickness (Lc) of 19 to 25 ° measured by a sealer method. In the conventional conductive furnace black, the Lc is 18 ° or less and the thickness of the graphite crystal layer is small. Therefore, the conductive furnace black having a low specific surface area has a remarkably low conductivity-imparting ability. Further, there is a method of improving the graphite crystal layer by heat-treating conductive furnace black or thermal black at a high temperature.
0 ° or more, and never reached the range of Lc targeted by the present invention. In the present invention, the carbon black Lc
When the angle exceeds 25 °, the transfer of π electrons between particles is not performed well, and when the angle is less than 19 °, the resistance of the carbon black particles increases, and in any case, the ability to impart conductivity is reduced. The thickness (Lc) of the graphite crystal layer in the present invention is a value measured by a sealer method described later. On the other hand, if the specific surface area of carbon black exceeds 90 m 2 / g, the viscosity of the compound increases, and the flexibility and workability are greatly impaired. The lower limit of the specific surface area was set to 20 m 2 / g for reasons of production. Such a material must be used without lowering the thermal decomposition temperature extremely until it becomes difficult to sustain the decomposition reaction of acetylene gas. Since it cannot be manufactured, this is practically impossible. The method for producing carbon black of the present invention comprises:
It is as follows. That is, the process of producing acetylene black can be divided into a first step of forming particle nuclei, a second step of forming a chain-like structure by collision of particle nuclei, and a third step of forming a crystal layer. Since acetylene black has a high decomposition temperature of acetylene gas, a graphite crystal layer remarkably develops. If the overall decomposition temperature of the acetylene gas is lowered, the graphite crystal layer of acetylene black is lowered and the specific surface area is extremely lowered, and it becomes difficult to maintain the decomposition reaction. In order to lower the graphite crystal layer while maintaining the decomposition reaction of acetylene black, it is necessary to lower the temperature only in the portion where the third-stage reaction is performed. As a method for controlling the decomposition temperature of acetylene gas, there is Japanese Patent Publication No. 57-29498. In this method, a cooling gas is supplied to a pyrolysis region to control the furnace temperature to 1900 to 2400 ° C. to produce acetylene black having a high structure. Tokiko 57
The method of JP-A-29498 is intended to uniformly lower the decomposition temperature of acetylene gas, and it is necessary to feed a large amount of gas in order to reduce the graphite crystal layer using this method. Since the overall reaction temperature is lowered, the specific surface area of acetylene black is extremely reduced and the acetylene black is not decomposed, so that the carbon black targeted by the present invention cannot be produced. The present inventors have further studied the method of supplying the cooling gas in the thermal decomposition of acetylene gas. As a result, the cooling gas was introduced into the thermal decomposition region from two places, an upper part and a lower part, and from the lower part upward. The carbon black of the present invention can be produced by causing them to collide with each other by flowing downward from the upper part and efficiently cooling a part of the pyrolysis region without dispersing the cooling gas. That's what I found. Also, in this case,
It has been found that the graphite crystal layer of acetylene black can be made smaller without causing an extreme decrease in specific surface area by partially cooling the vicinity of about 600 mm away from the acetylene gas supply port. As the cooling gas used in the present invention, an inert gas such as nitrogen or argon is effective, but hydrogen gas is optimal for efficiently cooling a high-temperature hydrogen atmosphere in a pyrolysis furnace. The cooling gas supply position is in the pyrolysis region, and specifically, 450 to 550 m from the acetylene gas supply port 1.
It is desirable to be at a position separated by m and a position separated by 700 to 800 mm. In this case, the inlet of the slit pipe 2 for feeding the upper cooling gas is inclined downward by about 40 to 50 degrees, particularly about 45 degrees, and the inlet of the slit pipe 3 for feeding the lower cooling gas is upward. 40-50 towards
The inclination is about 45 degrees. At angles other than this angle, the cooling gas in the upper portion and the lower portion does not sufficiently collide with each other, so that partial cooling cannot be performed efficiently. The same applies to the case where the upper and lower cooling gas supply positions are provided in ranges other than the above. The amount of the cooling gas supplied is 0.8 to 0.8 to 1 mol of acetylene gas, including the upper and lower supply amounts.
Suitably, it is 1.1 mol. If the total cooling gas supply is small, the graphite crystal layer is not sufficiently reduced, and if the total cooling gas supply is large, the graphite crystal layer is too low and the conductivity-imparting ability is reduced. I do. As for the ratio of the upper cooling gas and the lower cooling gas to be supplied, upper cooling gas: lower cooling gas = 0.9: 1.1 to 1.1: 0.
The ratio is preferably set to 9, and if the ratio deviates significantly, the effect of the collision of the cooling gas is weakened and the temperature of the entire pyrolysis region is lowered. The specific surface area of acetylene black can be slightly adjusted by the amount of hydrogen gas supplied to the upper cooling gas and the lower cooling gas. However, an inert gas such as nitrogen or argon for controlling the reaction temperature or a hydrogen gas. Is preferably mixed with acetylene gas. Also, unsaturated hydrocarbons such as benzene, ethylene and butadiene can be mixed with the acetylene gas. The conductive composition is prepared by blending the carbon black produced in the present invention with a resin and / or rubber .
(Hereinafter, also referred to as “the conductive composition of the present invention”) . The carbon black produced by the present invention has a low specific surface area and excellent conductivity-imparting ability, so that it can be filled in a large amount, and becomes a highly conductive composition which does not impair the flexibility and workability of the compound. Conductive furnace black with a high specific surface area has excellent conductivity-imparting ability, but compound viscosity increases and high blending becomes difficult, and conductive furnace black and acetylene black with low specific surface area have high compoundability even if they are highly filled. The conductivity does not improve much. The mixing ratio of the carbon black produced in the present invention varies depending on the intended conductivity, but is 5 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the resin and / or rubber.
Parts by weight are common. If the amount is less than 5 parts by weight, the resistance of the compound tends to vary, and if it exceeds 100 parts by weight, the flexibility and workability of the compound are impaired. The conductive composition of the present invention can be applied to cable semiconductors, conductive rubber, sheet heating elements, conductive adhesives, binders for conductive paints, antistatic sheets and the like. The resins used in the present invention include bisphenol type epoxy resin, phenol novolak type epoxy resin, alicyclic type epoxy resin, heterocyclic type epoxy resin, glycidyl ester type epoxy resin, glycidylamine type epoxy resin, and halogenated epoxy resin. Epoxy resin such as resin, polybenzimidazole, polybenzoxazole, polybenthiazole, polyoxadiazole, polypyrazole, polyquinoxaline, polyquinazolinedione, polybenzoxazinone, polyindrone,
Polyquinazolone, polyindoxyl, silicone resin, silicone-epoxy resin, phenol resin, melamine resin, urea resin, unsaturated polyester, polyaminobismaleimide, diallyl phthalate resin, fluororesin, T
PX resin (methylpentene polymer “trade name of Mitsui Petrochemical Company”), polyamide such as polyimide, polyamideimide, polyetherimide, 66-nylon and MXD-nylon, amorphous nylon, polyester such as polybutylene terephthalate and polyethylene terephthalate, Polyphenylene sulfide, modified polyphenylene ether, polyarylate, wholly aromatic polyester,
Polysulfone, liquid crystal polymer, polyetheretherketone, polyethersulfone, polycarbonate, maleimide-modified resin, ABS resin, AAS (acrylonitrile / acrylic rubber / styrene) resin, AES (acrylonitrile-ethylene-propylene-diene rubber-styrene) resin and the like. . The rubber used in the present invention is a rubber such as natural rubber, butyl rubber, acrylic rubber, ethylene propylene rubber, silicone rubber, polyester elastomer, polybutadiene and the like. The conductive composition of the present invention may further contain benzoguanamine, 2,4-dihydrazino-6-
Imidazole derivatives such as methylamino-S-triazine, 2-methylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, 1-cyanoethyl-2-ethyl-4-methylimidazole, various amine complexes of boron fluoride, trisdimethylaminomethyl Reaction of phenol, 1,8-diazabicyclo (5,4,0) -undecene-7, tertiary amine compound such as benzyldimethylamine, dicyandiamide, bisphenol epoxy resin or cresol novolak epoxy resin with ammonia The resulting amino alcohol compound, a nitrogen-containing curing (acceleration) agent such as adipic hydrazide, phenol novolak,
Phenolic curing agents such as cresol novolac, acid anhydride curing agents such as tetrahydrophthalic anhydride, hexahydrophthalic anhydride, and methylhexahydrophthalic anhydride; triphenylphosphine, tricyclohexylphosphine, methyldiphenylphosphine, and tolylphosphine , 1,2-bis (diphenylphosphino) ethane, bis (diphenylphosphino) methane, and other organic phosphine-based curing (acceleration) agents can also be contained. Further, the conductive composition of the present invention may contain a catalyst, a lubricant / release agent, a stabilizer, a light stabilizer, a coloring agent, a flame retardant, a coupling agent, etc., if necessary. it can. Examples of the catalyst include curing catalysts such as bis- (tributyltin) oxide, tin dioctenoate, antimony octoate, tin butyrate, lead monoxide, lead sulfide, and lead carbonate; polymerization catalysts such as platinum compounds; benzoyl peroxide; A vulcanizing agent such as dicumyl peroxide is used. As the lubricant / release agent, carnauba wax, montana wax, polyester oligomer, silicone oil, low molecular weight polyethylene, paraffin, metal salt of linear fatty acid, acid amide, ester and the like are used. Examples of the stabilizer include 2,6-di-tert-butyl-4-methylphenol, 1,3,5-tris (2-methyl-4-hydroxy-5-tert-butylphenol) butane, distearylthio Dipropionate, trinonylphenyl phosphite, tridecyl phosphite and the like are used. Examples of light stabilizers include 2,2'-dihydroxy-4-methoxybenzophenone, 2 (2'-hydroxy-5-methylphenyl) benzotriazole, 4-t
-Butylphenyl salicylate, ethyl-2-cyano-
3,3-diphenyl acrylate and the like are used. As a coloring agent, red iron oxide, carbon black and the like are used. As the flame retardant, antimony trioxide, antimony tetroxide, triphenylstibine, hydrated alumina,
Ferrocene, phosphazene, hexabromobenzene, tetrabromophthalic anhydride, tricresyl phosphate, tetrabromobisphenol A, brominated epoxy derivatives and the like are used. As coupling agents, vinyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-ureidopropyltriethoxysilane, N-
silane coupling agents such as β- (aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane,
Titanium-based coupling agents such as isopropyltriinstearoyl titanate, dicumylphenyloxyacetate titanate, bis (dioctylpyrophosphate) oxyacetate titanate, and isopropyltridecylbenzenesulfonyl titanate; aluminum-based coupling agents such as acetoalkoxyaluminum diisopropylate Are used. The present invention will be described below in more detail with reference to examples and comparative examples. The physical properties of carbon black were measured according to the following. (1) Specific surface area (m 2 / g): BET1 by nitrogen adsorption
Point method (2) Graphite crystal layer thickness (Lc) ()): Calculated from the (002) diffraction line in the X-ray diffraction method using Cu-Kα ray according to the following Sealer's formula. Lc = (180 · K · λ) / (π · β · COS θ) K: Form factor (using 0.9) λ: X-ray wavelength (1.54 °) θ: (002) Diffraction line absorption band The angle β at which the maximum value is obtained: β: (002) The half-width in the diffraction line absorption band is indicated by an angle. (3) Preparation of the compound: 30 parts by weight of acetylene black and EVA resin (Nihon Unica) 100 parts by weight of a product name "NUC-3145") is kneaded with a kneading tester (trade name "Laboplastograph R-60" manufactured by Toyo Seiki Seisaku-sho, Ltd.) having an internal volume of 60 ml at a blade rotation speed of 60 rpm and a temperature of 120C for 10 minutes. did. This kneaded material is pressed under heating at 180 ° C. to form a 2 mm thick plate.
Was prepared. (4) Volume specific resistance (Ω-cm): The test sample was cut into a 2 × 20 × 70 mm rectangular parallelepiped, and the electric resistance was measured using a digital multimeter (trade name “TR- manufactured by Takeda Riken Co., Ltd.”).
6856 "). (5) Melt flow index (g / 10 minutes): A test sample was cut into a size of 2 × 5 × 5 mm, and heated at 200 ° C. with a melt flow indexer (trade name “melt indexer” manufactured by Takara Industries Co., Ltd.). Under 5kg weight 2
The weight of the compound per 10 minutes flowing from a nozzle of mm was measured. Example 1 The acetylene gas pyrolysis furnace used had a total length of 4.4 m.
It is a vertical furnace with an inner diameter of 0.4 m, in which the inner surface of a casing 5 is lined with a refractory brick 4. A slit tube having an inner diameter of 23 mm was provided as an acetylene supply port 1 at the top of the pyrolysis furnace, and an inner diameter 1 inclined 45 degrees downward at a position 450 mm away from the acetylene supply port 1.
Two 7 mm cooling gas feeding slit pipes 2 are provided. Further, at a position 750 mm away from the acetylene supply port 1, a cooling gas feeding slit pipe 3 having an inner diameter of 17 mm and having a 45-degree slope is directed upward. Were installed. An acetylene gas is supplied at a rate of 22 m 3 / h from the acetylene supply port 1 of the pyrolysis furnace to start the thermal decomposition of the acetylene gas, and the upper cooling gas supply slit pipe 2 and the lower cooling gas supply slit pipe 3 are provided. The thermal decomposition was continued while supplying hydrogen gas at a rate of 12 m 3 / h from each of the samples, and the generated carbon black was collected according to a conventional method. Table 1 shows the physical properties of the carbon black. Example 2 Carbon gas was supplied in the same manner as in Example 1 except that 9 m 3 / h of hydrogen gas was supplied from each of the upper cooling gas feeding slit pipe 2 and the lower cooling gas feeding slit pipe 3. Black was manufactured. Example 3 Carbon black was produced in the same manner as in Example 1 except that hydrogen gas 13 m 3 / h was mixed with acetylene gas 22 m 3 / h. Example 4 2 l / h of benzene was added to 22 m 3 / h of acetylene gas.
Was prepared in the same manner as in Example 1 except that was mixed. Comparative Example 1 Carbon black was produced in the same manner as in Example 1 except that the upper cooling gas supply slit tube 2 was provided at a position 400 mm from the acetylene gas supply port 1. Comparative Example 2 Carbon black was produced in the same manner as in Example 1 except that the lower cooling gas inlet slit tube 3 was provided at a position 850 mm from the acetylene gas supply port 1. Comparative Example 3 The feed angle of the upper cooling gas feed slit tube 2 was 30 degrees downward, and the feed angle of the lower cooling gas feed slit tube 3 was 30 degrees upward. Except for this, carbon black was produced in the same manner as in Example 1. Comparative Example 4 The feed angle of the upper cooling gas feed slit tube 2 was set to 60 degrees downward, and the feed angle of the lower cooling gas feed slit tube 3 was set to 60 degrees upward. Except for this, carbon black was produced in the same manner as in Example 1. Comparative Example 5 The amount of hydrogen gas supplied from the upper cooling gas supply slit pipe 2 and the lower cooling gas supply slit pipe 3 was 8 m 3 /
A carbon black was produced in the same manner as in Example 1 except that the value was changed to h. Comparative Example 6 The amount of hydrogen gas supplied from the upper cooling gas feeding slit pipe 2 and the lower cooling gas feeding slit pipe 3 was 14 m 3 respectively.
A carbon black was produced in the same manner as in Example 1 except that / h was set. Comparative Examples 7 to 8 Commercially available acetylene black [trade name of Denka Black 50% Press, manufactured by Denki Kagaku Kogyo KK (Comparative Example 7), CHE]
Table 1 shows the physical properties of VRON CHEMICAL COMPANY's trade name “Shawinigan Black 50% Press” (Comparative Example 8)]. Comparative Examples 9 to 10 Commercially available conductive furnace black [Cabot Cor]
Table 1 shows the physical properties of the trade name “Vulcan XC-72” (Comparative Example 9) and the trade name “# 3050” (Comparative Example 10) manufactured by Mitsubishi Kasei Kogyo. [Table 1] From Table 1, it can be seen that the carbon blacks of the present invention obtained in Examples 1 to 4 have a low Lc and therefore have a low volume resistivity of the compound and an excellent conductivity-imparting ability, and a high melt flow index. It can be seen that the compound has excellent flexibility and fluidity. On the other hand, the carbon blacks obtained by the methods of Comparative Examples 1 to 6 have a large Lc and therefore a high volume specific resistance of the compound, and are inferior in conductivity-imparting ability as compared with the examples. The commercially available acetylene blacks of Comparative Examples 7 and 8 have a large Lc, so that the compound has a high volume resistivity and is inferior in conductivity to the examples. The conductive furnace black of Comparative Example 9 was
Since Lc is small but the specific surface area is high, the volume resistivity of the compound is excellent, but the melt flow index is low, and the flexibility and fluidity of the compound are inferior to those of the examples. The conductive furnace black of Comparative Example 10 has a low Lc and therefore has a high volume resistivity of the compound, and is inferior in conductivity-imparting ability as compared with the examples. According to the present invention, excellent conductivity-imparting ability is obtained, and by blending it with a resin and / or rubber, the conductivity is significantly increased without impairing the flexibility and workability of the compound. Made of carbon black
A fabrication method is provided.

【図面の簡単な説明】 【図1】熱分解炉の概略平面図である。 【図2】図1の部分概略断面図である。 【符号の説明】 1 アセチレンガス供給口 2 上部冷却ガス送入用スリット管 3 下部冷却ガス送入用スリット管 4 耐火煉瓦 5 ケーシング[Brief description of the drawings] FIG. 1 is a schematic plan view of a pyrolysis furnace. FIG. 2 is a partial schematic sectional view of FIG. [Explanation of symbols] 1 Acetylene gas supply port 2 Slit tube for sending upper cooling gas 3 Lower cooling gas inlet slit tube 4 refractory bricks 5 Casing

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−56768(JP,A) 特開 昭62−187769(JP,A) 特表 平8−504868(JP,A) カーボンブラック協会,カーボンブラ ック便覧,(株)図書出版社,1972年 5月25日,2版,p166〜174,p385〜 390 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09C 1/48 C08K 3/04 C08L 21/00 C08L 101/00 ──────────────────────────────────────────────────続 き Continuation of the front page (56) References JP-A-64-56768 (JP, A) JP-A-62-187769 (JP, A) JP-A-8-504868 (JP, A) Carbon Black Association, Carbon Black Handbook, Book Publishing Co., Ltd., May 25, 1972, 2nd edition, pp. 166 to 174, p. 385 to 390 (58) Fields investigated (Int. Cl. 7 , DB name) C09C 1/48 C08K 3/04 C08L 21/00 C08L 101/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】【請求項1】 竪型熱分解炉の頭頂部に設けられたア
セチレンガス供給口(1)から、アセチレンガスに必要
に応じて不活性ガス、水素ガス、不飽和炭化水素が混合
されてなる原料を供給すると共に、該原料の熱分解領域
部に設けられた下方へ向かって噴射する上部冷却ガス送
入用スリット管(2)と該スリット管(2)の更に下部
に設けられた上方へ向かって噴射する下部冷却ガス送入
用スリット管(3)とから、アセチレンガス1モル対し
て合計0.8〜1.1モルの水素ガスを互いに衝突する
ように送入し、原料の熱分解領域を部分的に冷却しなが
ら熱分解させることを特徴とする、BET比表面積が9
0〜20m2 /g、シーラ法で測定される黒鉛結晶層
の厚み(Lc)が19〜25Åであるカーボンブラック
の製造方法。
(57) [Claims 1] An acetylene gas supply port (1) provided at the top of a vertical pyrolysis furnace supplies an acetylene gas with an inert gas, a hydrogen gas, A raw material mixed with a saturated hydrocarbon is supplied, and a slit pipe (2) for supplying an upper cooling gas, which is provided in a pyrolysis region portion of the raw material and is injected downward, and a slit pipe (2). Further, from the lower cooling gas supply slit pipe (3) provided at the lower part for injecting upward, a total of 0.8 to 1.1 moles of hydrogen gas with respect to 1 mole of acetylene gas collide with each other. Wherein the BET specific surface area is 9 mm.
0 to 20 m2 / g, graphite crystal layer measured by the sealer method
Of carbon black having a thickness (Lc) of 19 to 25 ° .
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