JP3430997B2 - 電力設備の放圧装置 - Google Patents
電力設備の放圧装置Info
- Publication number
- JP3430997B2 JP3430997B2 JP29766299A JP29766299A JP3430997B2 JP 3430997 B2 JP3430997 B2 JP 3430997B2 JP 29766299 A JP29766299 A JP 29766299A JP 29766299 A JP29766299 A JP 29766299A JP 3430997 B2 JP3430997 B2 JP 3430997B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- gas
- airbag
- gas container
- plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H33/00—High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
- H01H33/02—Details
- H01H33/53—Cases; Reservoirs, tanks, piping or valves, for arc-extinguishing fluid; Accessories therefor, e.g. safety arrangements, pressure relief devices
- H01H33/56—Gas reservoirs
- H01H2033/568—Gas reservoirs with overpressure release, e.g. rupture membranes
Landscapes
- Patch Boards (AREA)
- Gas-Insulated Switchgears (AREA)
- Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス絶縁開閉装
置，ガスキュービクル等の電力設備の放圧装置に関す
る。 【０００２】 【従来の技術】従来、この種の電力設備は、接地金属容
器にＳＦ6 ガス等の絶縁ガスを封入したガス容器に、遮
断器，断路器等の機器及び母線を収容して形成される。 【０００３】そして、容器内での短絡事故等が発生する
と、遮断器の開放等が生じるまでの間に、事故個所の大
電流通電等により、一時的に容器内局所のガス温度が上
昇し、そのガス圧が異常に高くなる。 【０００４】このガス圧の異常な上昇からガス容器や内
部の機器等を保護するため、ガス容器や内部の機器等を
高いガス圧に耐える十分な強度に形成することが考えら
れる。 【０００５】しかし、この場合はガス容器や内部の機器
等を、極めて高いガス圧に耐えるように十分に厚くしな
ければならず、この結果、設備が極めて大型かつ大重量
になるとともに高価になる。 【０００６】そこで、従来は図３の（ａ）に示すように
ガス容器１に放圧装置２を取付け、ガス容器１のガス圧
が異常に高くなると、同図の（ｂ）に示すようにガス容
器１の絶縁ガスを放圧装置２から外部（大気）に放出し
てガス容器や内部の機器等を保護することが行われてい
る。 【０００７】なお、図３の（ａ），（ｂ）はガス絶縁開
閉装置の１例のガス圧正常時，ガス圧異常時の状態を示
し、図中の３，４，５はガス容器１に収容された遮断器
（ＧＣＢ），接地開閉器（ＥＳ），計器用変流器（Ｃ
Ｔ）であり、６はガス容器１の下部の操作機構部であ
る。 【０００８】つぎに、放圧装置２はガス容器１の壁面の
放圧口を気密に閉塞した放圧板を備える。 【０００９】この放圧板は中央部がガス容器１の内方に
わん曲し、その表面に十文字状に４本の破断案内用の溝
（肉薄部）が形成されている。 【００１０】そして、ガス容器１内で短絡事故等が発生
して容器１内のガス圧が異常に高くなると、前記の放圧
板が外方に押されて変形し、前記の各溝に沿って破断
し、絶縁ガスが外部に放出される。 【００１１】この場合、ガス容器１内のガス圧が異常に
高くならず、ガス容器１や内部の機器等に過大な強度が
要求されず、それらの厚みを薄くして設備の小型，軽量
化等が図られる。 【００１２】 【発明が解決しようとする課題】前記図３の（ａ），
（ｂ）に示した従来の放圧装置は、ガス容器１内のガス
圧が異常に高くなると、絶縁ガスを外部（大気）に放出
するため、環境面から問題がある。また、放圧板の破片
等が外部に飛散するため、安全面からも問題がある。 【００１３】本発明は、絶縁ガスを外部に放出しないよ
うにしてガス容器の放圧を行い、環境面及び安全面に配
慮した電力設備の放圧装置を提供することを課題とす
る。 【００１４】 【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の電力設備の放圧装置は、絶縁ガスが封入
され，遮断器，断路器等の機器及び母線を収容した電力
設備のガス容器と、 前記ガス容器の壁面に形成された放
圧口と、 基部が前記放圧口に嵌入したエアバッグ収納筺
体と、前記収納筺体の胴体部に形成され，ボルト，ナッ
トにより前記ガス容器に気密に取付けられたフランジ
と、 前記基部内部の前記ガス容器側の放圧板収納部内壁
に周縁が支持され，前記放圧口を気密に閉塞し内方にわ
ん曲した放圧板と、 前記放圧板収納部に連通したナイフ
収納部に設けられ，刃面が前記ガス容器側に向いたナイ
フと、 前記胴体部内部のエアバッグ収納部に収納され，
前記絶縁ガスのガス圧により外方へ膨出するよう折畳ま
れた，ガス圧に耐える袋状のシート体からなるエアバッ
グと、 前記エアバッグの開口縁を前記エアバッグ収納部
の口縁に気密に取付けた封止用のリング体と、 前記エア
バッグ収納部に連通した矩形の開口部を覆い，上下縁が
ヒンジを介して前記開口部の開口縁に取付けられた矩形
の蓋板と、 前記蓋板のほぼ上下の中間位置に形成され，
前記エアバッグの膨出により破断する一文字状の肉薄部
とを備える。 【００１５】したがって、ガス容器内の短絡事故等が発
生し、一時的に容器内のガス圧が異常に高くなると、ガ
ス圧により放圧板が外方に押されて変形し、ナイフによ
り切断されて開口し、絶縁ガスによりエアバッグが外方
へ膨らみ、エアバッグの圧力で蓋板の肉薄部が破断し、
蓋板が上，下に分割されて押し開かれ、エアバッグが放
圧装置の外部に風船状に膨出する。 【００１６】そのため、エアバッグの膨出によりガス容
器内のガス圧が引下げられ、従来のように絶縁ガスを外
部に放出することなく、従来と同様の放圧効果が得ら
れ、このとき、従来のような放圧板の飛散も生じなく、
環境面及び安全面に優れた電力設備の放圧装置を提供す
ることができる。 【００１７】そして、エアバッグ収納筺体のエアバッグ
よりガス容器側を放圧板が気密に覆い、圧力が異常に上
昇した絶縁ガスにより放圧板が開口するため、ガス圧正
常時にエアバッグにガス圧が加わらなく、エアバッグに
耐圧の低いものを使用することができる。 【００１８】さらに、エアバッグ収納部に連通した矩形
の開口部が矩形の蓋板により覆われ、蓋板の上下縁がヒ
ンジを介して開口部の開口縁に取付けられ、蓋板のほぼ
上下の中間位置にエアバッグの膨出により破断する一文
字状の肉薄部が形成されているため、放圧板が開口して
エアバッグの風船状の膨出時、エアバッグの圧力で肉薄
部が破断し、蓋板が上，下に分割されて押し開かれ、エ
アバッグを放圧装置の外部に風船状に膨出させることが
できる。 【００１９】 【発明の実施の形態】本発明の実施の１形態につき、図
１及び図２を参照して説明する。図２の（ａ），（ｂ）
はガス絶縁開閉装置のガス圧正常時，ガス圧異常時の状
態を示し、図３の（ａ），（ｂ）と同一符号は同一のも
のを示す。 【００２０】そして、ガス容器１は従来の放圧装置２の
代わりに本発明のエアバッグ構造の放圧装置７が取付け
られる。 【００２１】この放圧装置７は図１の拡大断面図に示す
ように形成され、図中の８はガス容器１の壁面に形成さ
れた放圧口、９は円筒形の基部９ａが放圧口８に気密に
嵌入したエアバッグ収納筺体である。 【００２２】この収納筺体９は、基部９ａに一体に形成
された函体状の胴体部９ｂを有し、この胴体部９ｂが放
圧口８から外方に突出している。 【００２３】さらに、胴体部９ｂの基部側端部に取付フ
ランジ９ｃが形成され、このフランジ９ｃの複数個所が
ボルト１０，ナット１１によってガス容器１に取付けら
れ、収納筺体９がガス容器１に気密に取付けられてい
る。 【００２４】つぎに、基部９ａの内部は容器側の放圧板
収納部１２と、この収納部１２に連通した若干小径のナ
イフ収納部１３とからなる。 【００２５】そして、放圧板収納部１２には、内方にわ
ん曲した放圧板１４が周縁を基部９ａの内壁に気密に支
持して設けられ、放圧板１４により放圧口８が気密に閉
塞されている。 【００２６】なお、放圧板１４はアルミニウム，ステン
レス等の肉薄の金属板をプレス加工等して形成され、従
来の破断案内用の溝（肉薄部）は形成されていない。 【００２７】また、ナイフ収納部１３には、Ｖ字状の刃
を有する断面三角形の複数本の棒状のナイフ１５が、放
圧板１４の中心点近傍の１点から胴体部９ｂ側に放射状
に広がるように刃面をガス容器１側に向けて設けられて
いる。 【００２８】つぎに、胴体部９ｂの内部は収納部１３に
連通した断面円形のエアバッグ収納部１６と、この収納
部１６に連通した断面矩形の開口部１７とからなる。 【００２９】そして、エアバッグ収納部１６には、放圧
板１４からの絶縁ガスのガス圧を受けて外方に膨出する
ように折畳まれたエアバッグ１８が収納されている。 【００３０】このエアバッグ１８は絶縁ガスのガス圧に
耐える袋状のシート体からなり、その開口縁が収納部１
６の口縁に封止用のリング体１９を介して複数個のスタ
ッドボルト２０で取付けられ、エアバッグ１８が放圧口
８を気密に覆っている。 【００３１】さらに、開口部１７は矩形の蓋板２１によ
り覆われ、この蓋板２１はほぼ上下の中間位置にエアバ
ッグ１８の膨出により破断する一文字状の肉薄部２１’
が形成され、蓋板２１の上下縁はヒンジ２２を介して開
口部１７の開口縁に取付けられている。 【００３２】そして、ガス容器１内の短絡事故等が発生
し、ガス容器１内の絶縁ガスのガス圧が一時的に異常に
上昇すると、放圧板１４は、このガス圧で外方に押され
て変形し、ナイフ１５により切断されて開口する。 【００３３】このとき、絶縁ガスが収納部１６に瞬時に
噴出し、圧力が異常に上昇した絶縁ガスによりエアバッ
グ１８が外方に膨らむ。 【００３４】そして、エアバッグ１８の圧力で蓋板２１
の肉薄部２１’が破断すると、蓋板２１が上，下に分割
されて押し開かれ、図２の（ｂ）に示すようにエアバッ
グ１８が放圧装置７の外部に風船状に膨出する。 【００３５】このエアバッグ１８の膨出により、ガス容
器１のガス圧の一時的な上昇が、絶縁ガスを外部に放出
した場合と同程度に抑制され、ガス容器１やその内部の
機器等が保護される。 【００３６】そして、圧力上昇分の絶縁ガスを外部に放
出せず、エアバッグ１８に収容して吸収する構造である
ため、環境面から極めて優れている。 【００３７】また、放圧板１４等の破片が外部に飛散す
ることがなく、蓋板２１が飛散することもないため、安
全面からも極めて優れている。 【００３８】さらに、この形態においては、放圧板１４
を備えたため、ガス容器１のガス圧正常時はエアバッグ
１８に絶縁ガスのガス圧が加わらず、ガス容器１のガス
圧が異常に上昇して放圧板１４が開口したときにのみエ
アバッグ１８がガス圧によって膨らむため、通常はエア
バッグ１８に絶縁ガスのガス圧が加わらず、エアバッグ
１８に耐圧の低いものを使用できる。 【００３９】そして、ガス容器１内のガス圧が異常に高
くならないため、ガス容器１や内部の機器等を必要以上
に厚く形成する必要がなく、電力設備が大型化せず、大
重量になることもなく、安価に形成できる。 【００４０】したがって、環境面及び安全面を考慮した
ガス絶縁開閉装置，ガスキュービクル等の電力設備の新
規な放圧装置を提供することができる。 【００４１】 【００４２】 【００４３】 【００４４】そして、電力設備が複数のガス区画に区分
されている場合等には、各区画のガス容器毎にこの放圧
装置７を設けることが好ましい。 【００４５】 【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。ガス容器内の短絡事故等が発生し、一時的に容器内
のガス圧が異常に高くなると、ガス圧により放圧板１４
が外方に押されて変形し、ナイフ１５により切断されて
開口し、絶縁ガスによりエアバッグ１８が外方へ膨ら
み、エアバッグ１８の圧力で蓋板２１の肉薄部２１′が
破断し、蓋板２１が上，下に分割されて押し開かれ、エ
アバッグ１８が放圧装置７の外部に風船状に膨出する。 【００４６】そのため、エアバッグ１８の膨出によりガ
ス容器１内のガス圧が引下げられ、従来のように絶縁ガ
スを外部に放出することなく、従来と同様の放圧効果が
得られ、このとき、従来のような放圧板の飛散も生じな
く、環境面及び安全面に優れた電力設備の放圧装置を提
供することができる。 【００４７】そして、エアバッグ収納筺体９のエアバッ
グ１８よりガス容器１側を放圧板が気密に覆い、圧力が
異常に上昇した絶縁ガスにより放圧板１４が開口するた
め、ガス圧正常時にエアバッグ１８にガス圧が加わらな
く、エアバッグ１８に耐圧の低いものを使用することが
できる。 さらに、エアバッグ収納部１６に連通した矩形
の開口部１７が矩形の蓋板２１により覆われ、蓋板２１
の上下縁がヒンジ２２を介して開口部１７の開口縁に取
付けられ、蓋板２１のほぼ上下の中間位置にエアバッグ
１８の膨出により破断する一文字状の肉薄部２１′が形
成されているため、放圧板１４が開口してエアバッグ１
８の風船状の膨出時、エアバッグ１８の圧力で肉薄部２
１′が破断し、蓋板２１が上，下に分割されて押し開か
れ、エアバッグ１８を放圧装置７の外部に風船状に膨出
させることができる。
置，ガスキュービクル等の電力設備の放圧装置に関す
る。 【０００２】 【従来の技術】従来、この種の電力設備は、接地金属容
器にＳＦ6 ガス等の絶縁ガスを封入したガス容器に、遮
断器，断路器等の機器及び母線を収容して形成される。 【０００３】そして、容器内での短絡事故等が発生する
と、遮断器の開放等が生じるまでの間に、事故個所の大
電流通電等により、一時的に容器内局所のガス温度が上
昇し、そのガス圧が異常に高くなる。 【０００４】このガス圧の異常な上昇からガス容器や内
部の機器等を保護するため、ガス容器や内部の機器等を
高いガス圧に耐える十分な強度に形成することが考えら
れる。 【０００５】しかし、この場合はガス容器や内部の機器
等を、極めて高いガス圧に耐えるように十分に厚くしな
ければならず、この結果、設備が極めて大型かつ大重量
になるとともに高価になる。 【０００６】そこで、従来は図３の（ａ）に示すように
ガス容器１に放圧装置２を取付け、ガス容器１のガス圧
が異常に高くなると、同図の（ｂ）に示すようにガス容
器１の絶縁ガスを放圧装置２から外部（大気）に放出し
てガス容器や内部の機器等を保護することが行われてい
る。 【０００７】なお、図３の（ａ），（ｂ）はガス絶縁開
閉装置の１例のガス圧正常時，ガス圧異常時の状態を示
し、図中の３，４，５はガス容器１に収容された遮断器
（ＧＣＢ），接地開閉器（ＥＳ），計器用変流器（Ｃ
Ｔ）であり、６はガス容器１の下部の操作機構部であ
る。 【０００８】つぎに、放圧装置２はガス容器１の壁面の
放圧口を気密に閉塞した放圧板を備える。 【０００９】この放圧板は中央部がガス容器１の内方に
わん曲し、その表面に十文字状に４本の破断案内用の溝
（肉薄部）が形成されている。 【００１０】そして、ガス容器１内で短絡事故等が発生
して容器１内のガス圧が異常に高くなると、前記の放圧
板が外方に押されて変形し、前記の各溝に沿って破断
し、絶縁ガスが外部に放出される。 【００１１】この場合、ガス容器１内のガス圧が異常に
高くならず、ガス容器１や内部の機器等に過大な強度が
要求されず、それらの厚みを薄くして設備の小型，軽量
化等が図られる。 【００１２】 【発明が解決しようとする課題】前記図３の（ａ），
（ｂ）に示した従来の放圧装置は、ガス容器１内のガス
圧が異常に高くなると、絶縁ガスを外部（大気）に放出
するため、環境面から問題がある。また、放圧板の破片
等が外部に飛散するため、安全面からも問題がある。 【００１３】本発明は、絶縁ガスを外部に放出しないよ
うにしてガス容器の放圧を行い、環境面及び安全面に配
慮した電力設備の放圧装置を提供することを課題とす
る。 【００１４】 【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の電力設備の放圧装置は、絶縁ガスが封入
され，遮断器，断路器等の機器及び母線を収容した電力
設備のガス容器と、 前記ガス容器の壁面に形成された放
圧口と、 基部が前記放圧口に嵌入したエアバッグ収納筺
体と、前記収納筺体の胴体部に形成され，ボルト，ナッ
トにより前記ガス容器に気密に取付けられたフランジ
と、 前記基部内部の前記ガス容器側の放圧板収納部内壁
に周縁が支持され，前記放圧口を気密に閉塞し内方にわ
ん曲した放圧板と、 前記放圧板収納部に連通したナイフ
収納部に設けられ，刃面が前記ガス容器側に向いたナイ
フと、 前記胴体部内部のエアバッグ収納部に収納され，
前記絶縁ガスのガス圧により外方へ膨出するよう折畳ま
れた，ガス圧に耐える袋状のシート体からなるエアバッ
グと、 前記エアバッグの開口縁を前記エアバッグ収納部
の口縁に気密に取付けた封止用のリング体と、 前記エア
バッグ収納部に連通した矩形の開口部を覆い，上下縁が
ヒンジを介して前記開口部の開口縁に取付けられた矩形
の蓋板と、 前記蓋板のほぼ上下の中間位置に形成され，
前記エアバッグの膨出により破断する一文字状の肉薄部
とを備える。 【００１５】したがって、ガス容器内の短絡事故等が発
生し、一時的に容器内のガス圧が異常に高くなると、ガ
ス圧により放圧板が外方に押されて変形し、ナイフによ
り切断されて開口し、絶縁ガスによりエアバッグが外方
へ膨らみ、エアバッグの圧力で蓋板の肉薄部が破断し、
蓋板が上，下に分割されて押し開かれ、エアバッグが放
圧装置の外部に風船状に膨出する。 【００１６】そのため、エアバッグの膨出によりガス容
器内のガス圧が引下げられ、従来のように絶縁ガスを外
部に放出することなく、従来と同様の放圧効果が得ら
れ、このとき、従来のような放圧板の飛散も生じなく、
環境面及び安全面に優れた電力設備の放圧装置を提供す
ることができる。 【００１７】そして、エアバッグ収納筺体のエアバッグ
よりガス容器側を放圧板が気密に覆い、圧力が異常に上
昇した絶縁ガスにより放圧板が開口するため、ガス圧正
常時にエアバッグにガス圧が加わらなく、エアバッグに
耐圧の低いものを使用することができる。 【００１８】さらに、エアバッグ収納部に連通した矩形
の開口部が矩形の蓋板により覆われ、蓋板の上下縁がヒ
ンジを介して開口部の開口縁に取付けられ、蓋板のほぼ
上下の中間位置にエアバッグの膨出により破断する一文
字状の肉薄部が形成されているため、放圧板が開口して
エアバッグの風船状の膨出時、エアバッグの圧力で肉薄
部が破断し、蓋板が上，下に分割されて押し開かれ、エ
アバッグを放圧装置の外部に風船状に膨出させることが
できる。 【００１９】 【発明の実施の形態】本発明の実施の１形態につき、図
１及び図２を参照して説明する。図２の（ａ），（ｂ）
はガス絶縁開閉装置のガス圧正常時，ガス圧異常時の状
態を示し、図３の（ａ），（ｂ）と同一符号は同一のも
のを示す。 【００２０】そして、ガス容器１は従来の放圧装置２の
代わりに本発明のエアバッグ構造の放圧装置７が取付け
られる。 【００２１】この放圧装置７は図１の拡大断面図に示す
ように形成され、図中の８はガス容器１の壁面に形成さ
れた放圧口、９は円筒形の基部９ａが放圧口８に気密に
嵌入したエアバッグ収納筺体である。 【００２２】この収納筺体９は、基部９ａに一体に形成
された函体状の胴体部９ｂを有し、この胴体部９ｂが放
圧口８から外方に突出している。 【００２３】さらに、胴体部９ｂの基部側端部に取付フ
ランジ９ｃが形成され、このフランジ９ｃの複数個所が
ボルト１０，ナット１１によってガス容器１に取付けら
れ、収納筺体９がガス容器１に気密に取付けられてい
る。 【００２４】つぎに、基部９ａの内部は容器側の放圧板
収納部１２と、この収納部１２に連通した若干小径のナ
イフ収納部１３とからなる。 【００２５】そして、放圧板収納部１２には、内方にわ
ん曲した放圧板１４が周縁を基部９ａの内壁に気密に支
持して設けられ、放圧板１４により放圧口８が気密に閉
塞されている。 【００２６】なお、放圧板１４はアルミニウム，ステン
レス等の肉薄の金属板をプレス加工等して形成され、従
来の破断案内用の溝（肉薄部）は形成されていない。 【００２７】また、ナイフ収納部１３には、Ｖ字状の刃
を有する断面三角形の複数本の棒状のナイフ１５が、放
圧板１４の中心点近傍の１点から胴体部９ｂ側に放射状
に広がるように刃面をガス容器１側に向けて設けられて
いる。 【００２８】つぎに、胴体部９ｂの内部は収納部１３に
連通した断面円形のエアバッグ収納部１６と、この収納
部１６に連通した断面矩形の開口部１７とからなる。 【００２９】そして、エアバッグ収納部１６には、放圧
板１４からの絶縁ガスのガス圧を受けて外方に膨出する
ように折畳まれたエアバッグ１８が収納されている。 【００３０】このエアバッグ１８は絶縁ガスのガス圧に
耐える袋状のシート体からなり、その開口縁が収納部１
６の口縁に封止用のリング体１９を介して複数個のスタ
ッドボルト２０で取付けられ、エアバッグ１８が放圧口
８を気密に覆っている。 【００３１】さらに、開口部１７は矩形の蓋板２１によ
り覆われ、この蓋板２１はほぼ上下の中間位置にエアバ
ッグ１８の膨出により破断する一文字状の肉薄部２１’
が形成され、蓋板２１の上下縁はヒンジ２２を介して開
口部１７の開口縁に取付けられている。 【００３２】そして、ガス容器１内の短絡事故等が発生
し、ガス容器１内の絶縁ガスのガス圧が一時的に異常に
上昇すると、放圧板１４は、このガス圧で外方に押され
て変形し、ナイフ１５により切断されて開口する。 【００３３】このとき、絶縁ガスが収納部１６に瞬時に
噴出し、圧力が異常に上昇した絶縁ガスによりエアバッ
グ１８が外方に膨らむ。 【００３４】そして、エアバッグ１８の圧力で蓋板２１
の肉薄部２１’が破断すると、蓋板２１が上，下に分割
されて押し開かれ、図２の（ｂ）に示すようにエアバッ
グ１８が放圧装置７の外部に風船状に膨出する。 【００３５】このエアバッグ１８の膨出により、ガス容
器１のガス圧の一時的な上昇が、絶縁ガスを外部に放出
した場合と同程度に抑制され、ガス容器１やその内部の
機器等が保護される。 【００３６】そして、圧力上昇分の絶縁ガスを外部に放
出せず、エアバッグ１８に収容して吸収する構造である
ため、環境面から極めて優れている。 【００３７】また、放圧板１４等の破片が外部に飛散す
ることがなく、蓋板２１が飛散することもないため、安
全面からも極めて優れている。 【００３８】さらに、この形態においては、放圧板１４
を備えたため、ガス容器１のガス圧正常時はエアバッグ
１８に絶縁ガスのガス圧が加わらず、ガス容器１のガス
圧が異常に上昇して放圧板１４が開口したときにのみエ
アバッグ１８がガス圧によって膨らむため、通常はエア
バッグ１８に絶縁ガスのガス圧が加わらず、エアバッグ
１８に耐圧の低いものを使用できる。 【００３９】そして、ガス容器１内のガス圧が異常に高
くならないため、ガス容器１や内部の機器等を必要以上
に厚く形成する必要がなく、電力設備が大型化せず、大
重量になることもなく、安価に形成できる。 【００４０】したがって、環境面及び安全面を考慮した
ガス絶縁開閉装置，ガスキュービクル等の電力設備の新
規な放圧装置を提供することができる。 【００４１】 【００４２】 【００４３】 【００４４】そして、電力設備が複数のガス区画に区分
されている場合等には、各区画のガス容器毎にこの放圧
装置７を設けることが好ましい。 【００４５】 【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。ガス容器内の短絡事故等が発生し、一時的に容器内
のガス圧が異常に高くなると、ガス圧により放圧板１４
が外方に押されて変形し、ナイフ１５により切断されて
開口し、絶縁ガスによりエアバッグ１８が外方へ膨ら
み、エアバッグ１８の圧力で蓋板２１の肉薄部２１′が
破断し、蓋板２１が上，下に分割されて押し開かれ、エ
アバッグ１８が放圧装置７の外部に風船状に膨出する。 【００４６】そのため、エアバッグ１８の膨出によりガ
ス容器１内のガス圧が引下げられ、従来のように絶縁ガ
スを外部に放出することなく、従来と同様の放圧効果が
得られ、このとき、従来のような放圧板の飛散も生じな
く、環境面及び安全面に優れた電力設備の放圧装置を提
供することができる。 【００４７】そして、エアバッグ収納筺体９のエアバッ
グ１８よりガス容器１側を放圧板が気密に覆い、圧力が
異常に上昇した絶縁ガスにより放圧板１４が開口するた
め、ガス圧正常時にエアバッグ１８にガス圧が加わらな
く、エアバッグ１８に耐圧の低いものを使用することが
できる。 さらに、エアバッグ収納部１６に連通した矩形
の開口部１７が矩形の蓋板２１により覆われ、蓋板２１
の上下縁がヒンジ２２を介して開口部１７の開口縁に取
付けられ、蓋板２１のほぼ上下の中間位置にエアバッグ
１８の膨出により破断する一文字状の肉薄部２１′が形
成されているため、放圧板１４が開口してエアバッグ１
８の風船状の膨出時、エアバッグ１８の圧力で肉薄部２
１′が破断し、蓋板２１が上，下に分割されて押し開か
れ、エアバッグ１８を放圧装置７の外部に風船状に膨出
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の１形態の断面図である。
【図２】（ａ），（ｂ）は図１の放圧装置を備えた電力
設備のガス圧正常時，ガス圧異常時の説明図である。 【図３】（ａ），（ｂ）は従来例のガス圧正常時，ガス
圧異常時の説明図である。 【符号の説明】 １ ガス容器 ８ 放圧口 ９ エアバッグ収納筐体 １４ 放圧板 １８ エアバッグ
設備のガス圧正常時，ガス圧異常時の説明図である。 【図３】（ａ），（ｂ）は従来例のガス圧正常時，ガス
圧異常時の説明図である。 【符号の説明】 １ ガス容器 ８ 放圧口 ９ エアバッグ収納筐体 １４ 放圧板 １８ エアバッグ
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平８−2360（ＪＰ，Ａ)
特開 平８−140230（ＪＰ，Ａ)
実開 平２−91127（ＪＰ，Ｕ)
実開 平６−13309（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H02B 13/00 - 13/08
H01H 33/575
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 絶縁ガスが封入され，遮断器，断路器等
の機器及び母線を収容した電力設備のガス容器と、 前記ガス容器の壁面に形成された放圧口と、 基部が前記 放圧口に嵌入したエアバッグ収納筺体と、前記収納筺体の胴体部に形成され，ボルト，ナットによ
り前記ガス容器に気密に取付けられたフランジと、 前記基部内部の前記ガス容器側の放圧板収納部内壁に周
縁が支持され，前記放圧口を気密に閉塞し内方にわん曲
した放圧板と、 前記放圧板収納部に連通したナイフ収納部に設けられ，
刃面が前記ガス容器側に向いたナイフと、 前記胴体部内部のエアバッグ収納部に収納され，前記絶
縁ガスのガス圧により外方へ膨出するよう折畳まれた，
ガス圧に耐える袋状のシート体からなるエアバッグと、 前記エアバッグの開口縁を前記エアバッグ収納部の口縁
に気密に取付けた封止用のリング体と、 前記エアバッグ収納部に連通した矩形の開口部を覆い，
上下縁がヒンジを介して前記開口部の開口縁に取付けら
れた矩形の蓋板と、 前記蓋板のほぼ上下の中間位置に形成され，前記エアバ
ッグの膨出により破断する一文字状の肉薄部と を備えた
ことを特徴とする電力設備の放圧装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29766299A JP3430997B2 (ja) | 1999-10-20 | 1999-10-20 | 電力設備の放圧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29766299A JP3430997B2 (ja) | 1999-10-20 | 1999-10-20 | 電力設備の放圧装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001119817A JP2001119817A (ja) | 2001-04-27 |
| JP3430997B2 true JP3430997B2 (ja) | 2003-07-28 |
Family
ID=17849512
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29766299A Expired - Fee Related JP3430997B2 (ja) | 1999-10-20 | 1999-10-20 | 電力設備の放圧装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3430997B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103683080A (zh) * | 2013-12-15 | 2014-03-26 | 甘肃长城电工电器工程研究院有限公司 | 一种全封闭气体绝缘高压开关设备的压力释放装置 |
Families Citing this family (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100454701C (zh) * | 2006-09-28 | 2009-01-21 | 江苏镇安电力设备有限公司 | 密封防潮电气箱 |
| DE102008047281B4 (de) * | 2008-09-16 | 2010-07-08 | Howaldtswerke-Deutsche Werft Gmbh | Leistungsschalteinrichtung |
| JP5139234B2 (ja) | 2008-10-16 | 2013-02-06 | 株式会社東芝 | ガス絶縁機器の放圧装置 |
| CN104269770B (zh) * | 2014-10-22 | 2017-02-22 | 宁夏凯晨电气集团有限公司 | 防沙泄压环网柜 |
| KR102008132B1 (ko) * | 2017-10-20 | 2019-08-08 | 한국전력공사 | 가스절연 개폐장치 |
| GB2594067A (en) * | 2020-04-15 | 2021-10-20 | Eaton Intelligent Power Ltd | Electrical switch cabinet with improved means for dealing with overpressure |
| DE102020211847B4 (de) * | 2020-09-22 | 2024-02-08 | Siemens Energy Global GmbH & Co. KG | Elektrischer Leistungsschalter |
| CN113258493B (zh) * | 2021-06-10 | 2022-05-24 | 广东易正电气股份有限公司 | 基于5g通讯技术的常压密封空气环保柜 |
| CN114172110B (zh) * | 2021-11-15 | 2023-06-09 | 安徽明远电力设备制造有限公司 | 一种气密式高压电缆分支箱 |
| CN114361705B (zh) * | 2021-12-17 | 2023-11-03 | 浙江华研新能源有限公司 | 一种泄压式锂离子电池 |
| CN114899037B (zh) * | 2022-05-26 | 2022-12-06 | 国网安徽省电力有限公司青阳县供电公司 | 一种智慧乡村电网电流故障切断用断路器 |
| CN115864165B (zh) * | 2023-03-02 | 2023-05-16 | 山东厚俞实业有限公司 | 一种适用于户外的低压开关柜 |
-
1999
- 1999-10-20 JP JP29766299A patent/JP3430997B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103683080A (zh) * | 2013-12-15 | 2014-03-26 | 甘肃长城电工电器工程研究院有限公司 | 一种全封闭气体绝缘高压开关设备的压力释放装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001119817A (ja) | 2001-04-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3430997B2 (ja) | 電力設備の放圧装置 | |
| US6510046B2 (en) | Gas-insulated switchgear | |
| US9297362B2 (en) | Switchgear for an offshore wind turbine | |
| JPS617615A (ja) | 乾式コンデンサ回路遮断器 | |
| RU96121088A (ru) | Распределительное устройство среднего электрического напряжения | |
| EP2784886B1 (en) | Gas-insulated device for electrical use | |
| US4235347A (en) | Air-tight molded resin enclosure with a safety membrane for electric devices | |
| CN114503343A (zh) | 用于气溶胶产生装置的能量存储组件装置 | |
| JPH09275609A (ja) | ガス封入容器の放圧ダクト | |
| JP4443069B2 (ja) | キュービクル型ガス絶縁開閉装置 | |
| JP4035342B2 (ja) | 回転電機の端子箱 | |
| GB2252671A (en) | High power switching arrangement | |
| US4183005A (en) | Circuit interrupting device | |
| JPS61267212A (ja) | 中位電圧切換装置用の鋳造ケ−シング | |
| JP3077132B2 (ja) | 密閉容器の放圧装置 | |
| WO2020208737A1 (ja) | 放圧装置及びガス絶縁開閉装置 | |
| AU2003244542B2 (en) | Current switching | |
| JP2003134620A (ja) | ガス絶縁開閉装置の放圧装置 | |
| JPH037006Y2 (ja) | ||
| JPH11113118A (ja) | スイッチギヤ | |
| KR20190044204A (ko) | 가스절연 개폐장치 | |
| JPH10189401A (ja) | 電解コンデンサ | |
| EP0430446A1 (en) | Enclosures for electrical switchgear | |
| JP3641576B2 (ja) | ガス封入機器へのカットアウト取付構造 | |
| JP2024063576A (ja) | ガス絶縁開閉装置の圧力容器 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |