JP3423393B2 - 垂直伸展型超高層建造物 - Google Patents

垂直伸展型超高層建造物

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JP3423393B2
JP3423393B2 JP01856494A JP1856494A JP3423393B2 JP 3423393 B2 JP3423393 B2 JP 3423393B2 JP 01856494 A JP01856494 A JP 01856494A JP 1856494 A JP1856494 A JP 1856494A JP 3423393 B2 JP3423393 B2 JP 3423393B2
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elevator
mega
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sky
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、上方に垂直伸展した
超高層建造物であって、一つの独立した都市空間を構成
可能な垂直伸展型超高層建造物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超高層建造物は、一般に、上方の
空間を有効利用するという観点から、一つの基盤の上に
一棟の建築物として上方に垂直伸展されて塔状に構築さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の超
高層建造物では、形状が細長くなるため高層になるほど
横風等に対して不安定となって、上方への垂直伸展に限
界がある。また、構築物自体としての発展性の高い都市
的機能を有していない。本発明は、上記のような問題点
に着目してなされたもので、都市的機能が上方に伸展可
能であると共に、より有機的に発展可能な垂直伸展型超
高層建造物を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の垂直伸展型超高層建造物は、垂直に伸展構
築されて上下に複数階層の居室空間を形成する超高層の
塔状建築物が、当該複数の塔状建築物間の人等の交流の
ための空間が形成される所定の吹き抜け空間を囲むよう
にして複数,建てられ、また、上記吹き抜け空間に上記
複数の塔状建築物間を連結して当該複数の塔状建築物間
の交流を可能とする空間を提供する複数の連絡路や人工
地盤からなるスカイ広場上下方向に所定間隔をあけて
複数個、架設し、さらに、上記吹き抜け空間の中に、上
記塔状建築物とは独立した上記公共的構築物である公
園,劇場,病院,役所等の公共的な都市機能施設が配置
され、その都市機能施設は、少なくとも上記スカイ広場
に支持された状態に構築されると共に当該スカイ広場を
構成する構造物よりも上下方向の寸法が大きい縦型の構
造物であることを特徴としている。
【0005】このとき、各塔状建築物に沿って上下に延
びエレベータシャフトやインフラ縦幹線が配置されるイ
ンフラ領域を、各塔状建築物と吹き抜け空間との境界部
に集中して配置したことを特徴とするとよい。
【0006】また、塔状建築物は上下方向に向けて一階
層若しくは連続する二以上の階層からなるキューブユニ
ットを基本単位とした内部空間に画成され、かつ、各塔
状建築物間における水平に対置した各キューブユニット
間が連絡路若しくはスカイ広場によってつながれている
ことを特徴とするとよい。さらに、それぞれ上記水平方
向で連結されたキューブユニットの単位を一ユニット群
として、上下方向に向けて連続する複数のユニット群及
びその構成するキューブユニット間に取り囲まれる吹き
抜け空間を一単位としてメガユニットを構成し、上下方
向で隣合うメガユニット間の吹き抜け空間の境界部分を
スカイ広場で画成することで、各メガユニット間を独立
した構造としたことを特徴とするとよい。
【0007】また、地上階,若しくは地上階に近い階層
部分に設けられたアクセスフロアと各メガユニットのフ
ロアとの間の交通を、それぞれ個別のセミシャトルエレ
ベータで連結すると共に、メガユニット内の各隣接階へ
の連絡用にエスカレータを設けたことを特徴とするとよ
い。また、アクセスフロア及び各メガユニット間を連結
する急行エレベータを設けるとよい。
【0008】また、上記インフラ領域は、吹き抜け空間
側のメイン領域と居室空間側のローカル領域に分けられ
て、セミシャトルエレベータまたは急行エレベータの少
なくとも一方のエレベータシャフトを、上記メイン領域
に配置すると共に、各メガユニット内で使用されるロー
カルエレベータのエレベータシャフトを上記ローカル領
域に配置したことを特徴とするとよい。また、上記上下
方向に積層するメガユニットを、一つ若しくは複数個の
メガユニット単位に、商業系、業務系、住居系等のうち
単一または複数の用途にゾーニングし、各ゾーニング毎
に必要とされる都市機能施設を配設したことを特徴とす
るとよい。
【0009】また、上記スカイ広場と連絡する塔状建築
物のフロアの一部若しくは全部を上記スカイ広場の一部
として使用することを特徴とするとよい。また、上記連
絡路と連絡する塔状建築物のフロアの一部若しくは全部
を上記スカイ広場を補完するポケットパークとして使用
することを特徴とするとよい。また、上記セミシャトル
エレベータ若しくは急行エレベータの少なくとも一方の
エレベータのエレベータケージを、2階建て構造とし
て、上下方向で隣接する階層の両フロアへ同時に停止し
て乗り降り可能なダブルデッキ構造としたことを特徴と
するとよい。
【0010】
【作用】上方に垂直伸展する個々の塔状建築物は、従来
のように細長く、そのままでは横風等に対して不安定で
あるが、その塔状建築物間に連絡路やスカイ広場を架設
することで相互に支持しあう構造となって、従来よりも
安定性が向上する。また、超高層建造物の中央に大きな
十字形状等の吹き抜け空間が形成され、その一部が外部
空間になり、大きな風穴として機能するので、風下側の
建物裏に発生する風の渦が小さく抑えられる。このた
め、台風時等のような強風を受けても、風穴として機能
した吹き抜け空間をもたない超高層建造物に比べて揺れ
を軽減させることが可能となる。
【0011】また、連絡路やスカイ広場を介して塔状建
築物間の交流が可能となり、各塔状建築物が独自に備え
てオフィスや居室等に使用される居室空間とは別に、吹
き抜け空間に交流のための空間が形成されると共に、一
つの塔状建築物で火災等があった場合に、他の棟の塔状
建築物へ水平避難が可能となり超高層建造物としての安
全性が向上する。
【0012】さらに、吹き抜け空間の配置により、超高
層建造物の中央部での見通しの良さや採光性を高め、日
常的・非日常的における安全性を向上させることができ
る。さらに、上記のように居室空間と交流空間という、
一つの超高層建造物において特性の異なる二つの領域が
共存されることで、従来の超高層建造物に比べて有機的
な新陳代謝が活発となる。従って、超高層構造物自体に
従来にない有機的な発展性が生まれ、一つの都市的な構
造を形成することも可能となる。
【0013】さらにまた、交流空間を形成する吹き抜け
空間の中に公園,病院,学校等の公共的な都市機能施設
縦型に設けることで、利便性を向上させて一つの閉じ
た生活空間を形成するようにする。また、縦型に設ける
ことで、建築物が成長・変化を続ける可能性や自由度が
従来の高層建築物に比べて大きくなる。このとき、請求
項3に記載されているように、交流空間を形成する吹き
抜け空間をスカイ広場で複数に区画し、各区画単位毎に
都市機能施設を選別させることで、混沌とした施設の配
設となることが回避されて、より有効に適切かつ有機的
な建造物内の空間活用が可能となる。
【0014】また、請求項4に記載されているように、
塔状建築物をキューブユニット単位に画成することによ
り各塔状建築物内の居室空間の空間活用も混沌とした配
設が回避され、より有効に適切かつ有機的な構造物内の
空間活用が可能となる。そして、連絡路若しくはスカイ
広場によって水平に対置したキューブユニット間の交流
が可能となる。
【0015】さらに、請求項5に記載されているよう
に、キューブユニットをさらに大きなメガユニット毎に
画成してもよい。このようにすることで、塔状建築物及
び交流空間を形成する吹き抜け空間が、メガユニット単
位に上下方向に独立した複数の大空間に画成される。こ
のため、垂直に広がる空間に対して、さらに、より有効
に適切かつ有機的な構造物内の空間活用・空間構成が可
能となる。
【0016】また、請求項6に記載されているように、
地上階等からなるアクセスフロアと各メガユニットのフ
ロア若しくはスカイ広場とを、個別にセミシャトルエレ
ベータで連結することで、メインエントランスのアクセ
スフロアから各メガユニットへの垂直移動の利便性がよ
くなる。また、メガユニット内における上下方向の隣接
階間にエスカレータを設けることで、上記セミシャトル
エレベータでアクセスフロアから対象とするメガユニッ
ト内へ速やかに移動した人や物が、メガユニット内にお
ける各フロアへスムーズに移動可能となる。
【0017】なお、通常設置されるローカルなエレベー
タによって、階段での移動が困難な人の利用及び流通が
スムーズに実施されるようになる。また、非常時におけ
る避難に対処しえる。さらに、請求項7に記載されてい
るように、アクセスフロア及びメガユニット間を連結す
る急行エレベータを設けることで、独立したメガユニッ
ト間の移動がスムーズに実施可能となる。
【0018】また、請求項8に記載されているようにす
ることで、これまで高層建造物の中央部に並列させるこ
とで大きなスペースを占めていたエレベータシャフトが
コンパクトに束ねられ、且つ、集中配置することが可能
となって、効率性や安全性が向上する。さらに、吹き抜
け空間と接触可能となることで、エレベータシャフト又
はエレベータホールが外気に開放可能となり、高速移動
するセミシャトルエレベータにおける、高さ方向に生じ
る外気との圧力差をなくし、高層建造物の欠点である煙
突効果を解消することが可能となる。
【0019】また、各メガユニットで、避難者が階段室
を乗り換える形態に階段配置を行うことにより、階段室
内の煙突効果を解消することが可能となる。また、請求
項9に記載されているように、垂直伸展型超高層建造物
を単一用途から複数用途に目的に応じてゾーニングする
ことで、都市として必要な施設が、計画配置されて一つ
の都市を形成可能となる。
【0020】このとき、下層部から上層部に向けて、例
えば、商業系、業務系、及び住居系等とゾーニングする
ことで、高層部ほどプライベート性が高まり、かつ、低
層部ほどパブリック性にある施設構成とすることが可能
となる。しかし、施設構成は都市型建造物の機能や使用
目的により定められるため上記に限定されるものではな
い。
【0021】ここで、スカイ広場と連絡する塔状建築物
のフロアの一部若しくは全部を上記スカイ広場の一部と
して使用することで、該フロアを居室空間としてばかり
ではなく、スカイ広場と同様な交流空間としての役割を
もたせてもよい。また、連絡路と連絡する塔状建築物の
フロアの一部若しくは全部も上記スカイ広場を補完する
ポケットパークとして交流空間的な機能を持たせて使用
してもよい。
【0022】この場合も該フロアを居室空間としてでは
なく、連絡路で繋がれた一つのスカイ広場とみなすこと
で、交流空間としての役割を持たせてもよい。また、請
求項12に記載されているように、上記セミシャトルエ
レベータ若しくは急行エレベータの少なくとも一方のエ
レベータのエレベータケージを、2階建て構造として、
上下方向で隣接する階層の両フロアへ同時に停止して乗
り降り可能なダブルデッキ構造とするとよい。
【0023】例えば、セミシャトルエレベータに採用し
た場合には、対象とするメガユニット内における、一つ
のキューブユニットの最上階と上側で隣接するキューブ
ユニットの最下階とが同時にアクセス可能となる。さら
に、例えば、対象とするメガユニットの最上階にエレベ
ータケージの下側部分を停止した場合には、エレベータ
ケージの上側部分は上側で隣接するメガユニットの最下
階に停止可能となる。これによって、一セミシャトルエ
レベータによって、対象とするメガユニットのフロアか
ら上側で隣接するメガユニットに移動可能となると共
に、上側で隣接するメガユニットから対象とするメガユ
ニットのフロアへの移動可能となる。
【0024】同様にして、一セミシャトルエレベータに
よって、対象となるメガユニットと下側で隣接するメガ
ユニットとの移動も可能となる。また、急行エレベータ
に採用した場合にも、所定のメガユニットの最下階と隣
接するメガユニットの最上階とが同時にアクセス可能と
なる。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例の超高層建造物は、図1に示すように形成され
ていて、高さ200m(約50階)から1000m〔2
50階〕程度の大規模の高層建造物に適用されるのが好
ましいが、その高さは限定されない。
【0026】その構成を説明すると、図2〜図6に示す
ように、4棟の塔状建築物1が、横断面で正方形の各角
部に位置するように配置される。即ち、横断面十字形の
吹き抜け空間2を取り囲むように相互に所定間隔をあけ
た状態で、各塔状建築物1が立設されている。上記吹き
抜け空間2には、上下方向に所定間隔をあけて後述する
スカイプラザ6やスカイウェイ10が設けられて、上下
に区画された交流空間が形成される。
【0027】各塔状建築物1は、例えば、一辺約36m
等からなるキューブ状のキューブユニットUを基本単位
とした内部空間を構成し上方に延びている。また、上記
キューブユニットUの大きさは一辺36mに限定される
ものではない。その各キューブユニットUは、図5に示
すように、それぞれ2〜9層に形成されていて、最上層
が機械室等の設備を展開した設備展開スペース3(キュ
ーブユニットの節目部分)を構成し、それ以外が居室空
間7を形成している。1層目のフロアは居室空間である
と共に交流空間を形成するコミュニティなスカイロビー
4となっている。
【0028】さらに、外観を緑の被膜で覆われているよ
うに見せるために、上記各層の外周には緑化領域5が設
けられて、各緑化領域5には種々の草木が配設される
他、所定の間隔をおいて避難施設(階段、エレベータ
等)が設けられている。また、各キューブユニットU
は、水平方向で対置する他の棟のキューブユニットUと
相互に一ユニット群を構成し、そのユニットU群及びそ
のユニット群に取り囲まれた十字形の領域(吹き抜け空
間2)が3層分積層して、さらなる一単位としてのメガ
ユニットMを構成する。
【0029】上記メガユニットMを構成するユニットU
群のうち、最下層のユニットU群のスカイロビー4間
は、図2に示すように、吹き抜け空間2に配設された十
字形のスカイ広場、即ち人工地盤としてのスカイプラザ
6にて連絡されると共に、そのスカイプラザ6によって
当該メガユニットMと下側で隣接するメガユニットMと
の間が仕切られてメガユニットの節目を構成し、各メガ
ユニットMがそれぞれ独立した構造となっている。
【0030】なお、このスカイプラザ6に連絡するスカ
イロビー4部分を、必要によりオフィス等の居室空間と
してもよい。さらには、場合によって、図7に示すよう
に、スカイロビー4全面をスカイプラザ6と一体的とな
っている広場として利用してもよい。上記スカイプラザ
6の直下階には高層サブステーション(設備機械室)8
が設けられている。また、上記スカイプラザ6中央部の
直下階にはサブ防災センター9が設けられていて、スカ
イプラザ6における都市公園等のコミュニティゾーンと
しての機能と同時に避難階としても作用することで安全
性を確保している。さらに、スカイプラザ6と高層サブ
ステーション8,サブ防災センター9により高層建造物
の水平力に対する安定性を確保している。
【0031】また、メガユニットMを構成するユニット
群のうち、2層・3層目のキューブユニットUのスカイ
ロビー4間は、図3に示すように、連絡路を構成し回廊
状態に構成されたスカイウェイ10によって相互に連絡
されて、そのスカイロビー間における人等の水平移動
が可能となって、水平に対置するキューブユニットU間
の交流が可能なると共に非常時の避難路を構成してい
る。
【0032】このとき、該スカイロビー4をスカイウェ
イ10で連結された一つの広場として位置づけて利用し
てもよい。また、スカイロビー4を構成しない各層間
は、図4に示すように、完全な十字形の吹き抜け空間2
を形成している。勿論、この層間のフロアもスカイウェ
イで連絡したり、梁やブレースなどの構造材によって相
互に連結してもよい。
【0033】また、上記各メガユニットMのスカイプラ
ザ6の上に接地し、または接地させないで各塔状建築物
1に支持させるようにして、公共的構築物である学校、
劇場、役所等の都市機能施設11が設けられて、各メガ
ユニットMはいわゆる町的な機能を有している。このと
き、例えば、高層部ほどプライベート性を高め、低層部
ほどパブリック性のある施設構成として各コミュニティ
ゾーンの中心には様々な都市施設を垂直に設けるとよ
い。例えば、図8に示すように、低層部には文化系施設
等を中心に設けたの商業系、中層部には都市運営に係わ
る管理・行政系施設等を中心に設けた業務系、高層部に
は中心に地域コミュニティの核となる教育系施設や日常
生活のアメニティを向上させるような娯楽系施設等を設
けた住居系というようなゾーニングが一例として考えら
れる。
【0034】そして、このように、ゾーニング毎に必要
とされる都市施設を計画配設することで、本実施例の超
高層建造物に対して一都市としての機能を持たせ、該都
市機能としての適切かつ有機的な発展を促す可能性を持
たせている。また、各棟を構成する塔状建築物1と吹き
抜け空間2の境界部分に、各塔状建築物1に沿って上下
に延びる4つのインフラ領域12を確保し、そのインフ
ラ領域12に、後述するようなエレベータシャフトや上
下水道、エネルギー供給、通信等のインフラ縦幹線が集
中配置されている。
【0035】この各インフラ領域12は、吹き抜け空間
2側の横断面L字形状のメイン領域12aと居室空間7
側のローカル領域12bに分けられている。上記メイン
領域12aは、当該超高層建造物の1階から最上階まで
原則的に吹き抜け状態となっていて、このメイン領域1
2aに、後述するセミシャトルエレベータ14や急行エ
レベータ12のエレベータシャフトが配設されると共
に、メインの上記上下水道等のインフラ縦幹線が配置さ
れる。
【0036】また、上記ローカル領域12bは、メガユ
ニットM単位に上下が画成されていて、後述するよう
に、対象とする各メガユニットM内で使用されるローカ
ルエレベータのエレベータシャフトや、上記メインのイ
ンフラ縦幹線から分岐したインフラ縦幹線がそれぞれ個
別に配設される。そして、図5及び図6に示すように、
上記メガユニットMと地上のアクセスフロア(メインエ
ントランス)13とが、それぞれ上記インフラ領域12
に配置されたエレベータシャフトを介してそれぞれ個別
のセミシャトルエレベータ14で連結されている。その
各セミシャトルエレベータ14は、対応するメガユニッ
トM内のスカイプラザ6及びスカイロビー4に停止する
ように構成されている。
【0037】このセミシャトルエレベータ14のエレベ
ータケージ50には、それぞれ単体のエレベータケージ
50a,50bを上下に結合したような2階建て構造の
ダブルデッキが採用されている。これによって、図6の
エレベータ系統図で示すように、各セミシャトルエレベ
ータ14のエレベータケージ50は、上側のエレベータ
ケージ部分50aが対応するメガユニットMの所定のス
カイロビー4に停止して乗り降りすると同時に、下側の
エレベータケージ部分50bが上記スカイプラザ6及び
スカイロビー4の下側で隣接するフロアに停止して乗り
降り可能となる。
【0038】さらに、対応するメガユニットMにおける
スカイプラザ6及びそのスカイプラザ6に連結するスカ
イロビー4に上側のエレベータケージ部分50aが停止
した際には、下側のエレベータケージ部分50bは、下
側で隣接するメガユニットM側のフロアに停止する。こ
のため、この下側のエレベータケージ部分50bに乗る
ことで、隣接する下側のメガユニットMのフロアから当
該セミシャトルエレベータ14が対象とするメガユニッ
トM内へ移動可能となる。
【0039】これは、メガユニットMは基本的に独立し
ていると共に各メガユニットMを構成する階層が大きい
ことに鑑み、このようにセミシャトルエレベータ14の
エレベータケージ50にダブルデッキを採用すること
で、大量輸送が図れる上、メガユニットM間及び各キュ
ーブユニットU間の最下階と最上階の両方からアクセス
が可能となり起動力を高めている。
【0040】同様に、対応するメガユニットMにおける
最上階のフロア(図6中,51部分)に下側のエレベー
タケージ部分50bが停止した際には、上側のエレベー
タケージ部分50aは、上側で隣接するメガユニットM
側のフロアに停止する。このため、この上側のエレベー
タケージ部分50aに乗ることで、隣接する上側のメガ
ユニットMのフロアから当該セミシャトルエレベータ1
4が対象とするメガユニットM内へ移動可能となる。
【0041】また、各メガユニットM間の移動をスムー
ズに行うために、アクセスフロア13及びそれぞれのス
カイプラザ6を連結する急行エレベータ52が、インフ
ラ領域12内に設置されている。この急行エレベータ5
2のエレベータケージ52も、上記セミシャトルエレベ
ータ14と同様な2階建て構造のダブルデッキが採用さ
れていて、上側エレベータケージ部分と下側エレベータ
ケージ部分とで、上下に隣接するメガユニットMを跨が
るように停止して、大量輸送を図ると共に、隣接する両
メガユニットMに同時にアクセス可能として起動力を高
めている。
【0042】さらに、階段での移動が困難な人の利用や
流通も考慮して、メガユニットM毎に区切られた各階止
まりのローカルエレベータが上記インフラ領域12の各
ローカル領域12b内にそれぞれ配設されている。な
お、各キューブユニットU内部は、それぞれ自由な空間
作りが可能なので、各キューブユニットU内には、階
段,エスカレータ,一般の移動用のローカルエレベータ
を自由に組み合わせて設置されている。これよって、上
記セミシャトルエレベータ14を降りた後のキューブユ
ニットU内の垂直移動を可能としている。特に、エスカ
レータ54は、待ち時間がなく、単位時間内の輸送人数
が多い上、エレベータのような密室空間からいきなり自
分の家やオフィスの前に付く無機的な感覚を払拭し、道
筋に人と人との出会いを生み、より人間的な生活を実現
することが可能となる。
【0043】これによって、エレベータは大通り、エス
カレータは横町、スカイロビー4は両者をつなぐ交差点
と位置付けすることが可能となる。また、上記の高層建
造物では、図9に示すように、低層部に配設した海水利
用ヒートポンプ16によって、海水や河川の水の熱を冷
暖房に利用できる。また、熱源としては、電気とガスの
各々のメリットを活かして使用するベストミックス方式
を採用して、使用エネルギ量を最小にしている。例え
ば、低層部のメインプラントでは、ガスを熱源としたコ
ージェネ発電機17を設置して発電を行うと共に、その
排熱で発生した蒸気を冷房・暖房、給湯に利用すること
で、高効率な熱利用を図っている。この電気や蒸気の上
方への輸送は、上記インフラ領域12内を通じて実施さ
れる。なお、図9中、18は蒸気の搬送される通路を示
している。
【0044】また、高層サブステーション8(スカイプ
ラザ6直下階)には電気を熱源とした熱回収型ヒートポ
ンプ装置19が配設され、該熱回収型ヒートポンプ装置
19による内部発熱を有効利用して冷暖房を行ってい
る。また、スカイプラザ6下部にはフリークーリングを
利用した冷却塔20が夫々設置されていて、四本の棟1
の間を通り抜ける自然風を利用して冷水及び冷却水を発
生させるようにしている。なお、図9中、21、22
は、ユニット型の熱交換器及び吸収冷凍機である。ま
た、23は冷却水や温水の搬送される通路を示してい
る。
【0045】さらに、水の有効利用を考えて、雨水及び
雑排水を処理して便所の洗浄水として再利用している。
即ち、上層階での排水は、高層サブステーション8に配
設された水処理施設24で一旦,集めて処理した後に、
下層階に送り該下層階で再利用するようにしている。こ
れによって水の位置エネルギーが有効に利用されること
となる。なお、図7中、25は雑排水の各搬送通路を、
26は中水の搬送通路をそれぞれ示している。
【0046】勿論、上記処理はメガユニットM単位に処
理される。また、ゴミについては、図10に示すよう
に、メガユニットM単位かつ塔状建築物1単位に上下に
延びるカプセルシュート27が配設され、その各カプセ
ルシュート27の下端部は、循環路28を介してスカイ
プラザ6直下階に設けた集積センター29に接続されて
いる。また、その各集積センター29にはメインカプセ
ルシュート30の上部が接続されていて、そのメインカ
プセルシュート30は、下方に延びてトランジット装置
31に接続されている。さらに、トランジット装置31
は、図示しないリサイクルセンターに接続されている。
【0047】これによって、ゴミの輸送はカプセル化し
て扱うように運用され、各カプセル化されたゴミを各階
から分別投入し、カプセルシュート27で輸送可能とな
っている。その送られたゴミは、メガユニットM毎に設
定された集積センター29にて分別した後、メインカプ
セルシュート30によりリサイクルセンターに送られ、
仕分けして搬出可能となっている。このカプセル式輸送
システムによりゴミ輸送は自動化され、効率に良い輸送
が可能になる。
【0048】なお、低層部では該低層部に設けた搬入セ
ンターにおいては、搬入品を総合的に管理し、梱包材な
どを建物内に極力持ち込まないようにしている。また、
本実施例の建物では、安全のために上記のようにメガユ
ニットM毎に明確に防火区画されている。また、上記の
ように、階段での避難が困難な人も安全に避難できるよ
うに、避難用のローカルエレベータをキューブユニット
U毎に設けると共に、スカイウェイ10やスカイプラザ
6を介して他の棟へ水平避難可能にしている。
【0049】また、上記のように、セミシャトルエレベ
ータ14のシャフト12を外気に開放しているので、高
さ方向に生じる圧力差がなくなり、火災時の際等におけ
る高層建築での欠点である煙突効果が解消されている。
階段室をメガユニットM毎に乗り換える形態に配置する
ことにより階段室内の煙突効果を最小限にすることが可
能となる。
【0050】なお、ローカルインフラ領域12bに配置
されたローカルエレベータ33及び階段シャフト34に
は、図11に示すように、加圧ファン35を接続し、加
圧ファン35によりシャフト33,34内を加圧すると
共に、居室に接続した排煙ファン36により排煙を実施
可能としている。また、電気、給水、熱供給等のライフ
ラインは、図11に示すように、対角する二棟1を利用
してメイン幹線を立ち上げる二重幹線方式を採用してシ
ステムの信頼性を向上させている。さらに、各階への供
給は、キューブユニットU(2〜九層)ごとの設備展開
スペース3(スカイロビー4及びスカイウェイ10下
部)で二重幹線をループ状に接続したブランチループ3
7により行い、信頼性を確保している。
【0051】また、上記のようにサブ防災センター9
(スカイプラザ6直下階)をメガユニットM毎に設置
し、監視を防災区間毎にきめ細かく行うようになってい
る。さらに、メイン防災センター40との連携により、
総合的な防災性能を向上させている。上記実施例の超高
層建造物の構造は、例えば、図12に示すように、その
架構形式に上記のような平面視で一辺が36mのキュー
ブ形状を1キューブユニットUとした格子状のメガスト
ラクチャーを単位とし、塔状建築物1の4本の柱(スー
パー柱)と柱間の36mの梁、及び塔状建築物1,1間
をつなぐ梁でスーパーフレームとして建造物主架構を構
成している。
【0052】さらに、図5の側断面において、塔状建築
物1,1間、即ち水平方向の吹き抜け空間2に、キュー
ブユニットU毎に梁やブレースを配設することにより、
超高層建造物の剛性が適度に高められ、地震や風荷重に
よる揺れが抑えられる。これらの架構形式を採用するこ
とによって、上記のような、キューブユニットU内を多
目的・多機能に適合し、かつ、リニューアルも自在にで
きるフレキシブルな空間とすることが可能となってい
る。
【0053】また、上記実施例のような構造の超高層建
造物では、四棟1間、即ち建物中央部に四方から風が抜
ける吹き抜け空間2が形成されているので、風下側の建
物裏に発生する風の渦が小さく抑えることが可能とな
る。従って、台風のときなど、風の強い日であっても、
上記吹き抜け空間2を備えない建物に比べて揺れを軽減
させることが可能となる。
【0054】また、本実施例では、構造安全性や居住性
確保のために、3つの制振システムを組み込んでいる。
即ち、屋上等の最上層部に対してアクティブ型制振装置
を設定することで、高い頻度で発生し且つ継続時間も長
い季節風などの影響による揺れを低減して、良好な居住
性を確保している。
【0055】また、建物の中間部に、パッシブ型制振装
置を設置して、地震や台風による揺れを抑制し、建物の
構造安全性を確保するようにしている。また、基礎には
連続地中壁杭と場所内コンクリート拡底杭を採用して、
軟弱地盤での安全性を確保せんとしている。また、上記
超高層建造物の構築手順は、例えば、図13に示すよう
に、メガユニットMの二層ずつを1工区として、全体を
大きく3工区に分割して工程を考え、1工区ごとを、次
の手順で建設し、下層から順次竣工される。
【0056】第一段階では、メガストラクチャー及びス
カイプラザ6やスカイロビー4のスラブを、2000t
クラスの大型クレーン41を使用し先行して構築する。
第二段階では、セミシャトルエレベータや設備幹線など
の都市インフラ及び都市機能施設11を構築する。この
とき揚重は大型の垂直搬送装置42で行い、メガユニッ
トM毎に先行して設けられたスカイプラザ6や各キュー
ブユニットUのスカイロビー4のスラブ上をストックヤ
ード43として利用する。
【0057】第三段階では、各キューブユニットU内部
を施工し、完成したキューブユニットUから入居可能と
なり、随時、オフィス等として使用していく。また、竣
工後のリニューアル工事は、第二段階以降の工程から実
施できるので、随時、入居者の意向に合わせて各ユニッ
トU内部のリニューアルはもちろん、都市構造の変革に
よる都市インフラや都市施設の改造にも対応可能とな
る。
【0058】さらに、各キューブユニットU内部の施工
は、まず垂直搬送装置によって目的とするキューブユニ
ットUまで資材を搬送した後、天井走行クレーン44や
リフトアップジャッキ45によりキューブユニットU内
の躯体を構築し、内装工事を行う。言わば、メガストラ
クチャーによって構築された3次元の土地に、各々が建
物を構築することと同様な思想が導入可能となる。
【0059】このように、本実施例の超高層建造物で
は、特性の異なる二つの領域を共存させることで、建物
に都市としての新陳代謝が行えるようにして、該超高層
建造物の垂直に伸展する空間を、一つの都市空間して使
用可能となる。なお、上記実施例では、十字形の吹き抜
け空間2を取り囲むように四棟の塔状建築物1を設けて
いるが、三棟の塔状建築物1で横断面三角形状に配設し
てもよいし、五棟以上の塔状建築物1で吹き抜け空間2
を取り囲むように構築してもよい。
【0060】また、上記実施例では、9層で一つのキュ
ーブユニットUを構成しているが、これに限定されるも
のではなく、8層以下や10層以上で一つのキューブユ
ニットUを構成させてもよい。即ち、各キューブユニッ
トUが画成する内部空間は立方体形状に限定されるもの
ではなく、上下に長い直方体形状となってもよい。同様
に、メガユニットMの単位も上記実施例に限定されるも
のではない。
【0061】なお、上記実施例において、図7ではスカ
イロビー4全面をスカイプラザ6と一体的な広場のよう
に図示されているが、これに限定されるものではなく、
該スカイロビー4の一部だけを広場として利用すること
もでき、逆に、スカイプラザ6の該スカイロビー4に連
通する一部分にスカイロビー4としての役割を持たせる
ことも勿論,可能である。
【0062】同様に、スカイウェイ10で連絡されてい
るスカイロビー4であっても、一部だけを広場として利
用することも可能である。
【0063】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の垂直
伸展型超高層建造物では、複数の塔状建築物で取り囲ま
れた吹き抜け空間を交流空間として有効に活用すること
で、特性の異なる2つの領域(居室空間及び交流空間)
を取り込み且つ有機的に組み合わせることが可能とな
る。
【0064】また、上記交流空間に生活に必須な公共的
施設を設けることで、都市機能としての新陳代謝が発生
可能となる。従って、当該超高層建造物だけで都市とし
ての機能を備えさせることが可能となる。また、吹き抜
け空間の配置により、超高層建築物の中央部での見通し
のよさや採光性を高め日常時や非日常時における安全性
を向上させることが可能となる。
【0065】このとき、公共的施設を縦型に配置するこ
とで、建築物が成長・変化を続ける可能性や自由度が従
来の高層建造物に比べて大きくなる。特に、例えば、請
求項9に記載されているように、超高層建造物の空間
を、垂直方向にゾーニングして都市機能施設を計画配置
することで、都市としての適切かつ有機的な発展を促す
ことが可能となる。
【0066】上記超高層建造物では垂直に伸展する構成
となるが、アクティビティ、利便性については、エレベ
ータ等によって同一時間内に移動可能なエリアが大幅に
拡大される。特に、請求項6や請求項7に示すように、
ショトルエレベータとエスカレータやローカルエレベー
タを組み合わせ、さらに、急行エレベータを設けること
で、超高層の建造物内の垂直移動の利便性が向上する。
【0067】このとき、請求項12に示すように、セミ
シャトルエレベータ若しくは急行エレベータの少なくと
も一方のエレベータのエレベータケージを、2階建て構
造として、上下方向で隣接する階層の両フロアへ同時に
停止して乗り降り可能なダブルデッキ構造としすること
で、より一層、超高層の建造物内の垂直移動の利便性が
向上する。
【0068】また、建物の中央部に吹き抜け空間を備え
ることで、横風に対する揺れが従来よりも小さく抑える
ことが可能となる。また、各塔状建築物が相互に支持し
あう構造となるので、細長い形状の塔状建築物であって
も安定性がよい。さらに、連絡路やスカイ広場を介して
他の塔状建築物への垂直移動が可能となるので、非常時
における、一つの塔状建築物から他の構築物への水平避
難が可能となると共に、上記各スカイ広場が避難階とし
ての役割を備えて、超高層建造物としての信頼性や安全
性が向上している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の超高層建造物の外観を示
す正面図である。
【図2】本発明に係る実施例の超高層建造物におけるス
カイプラザ階を示す概略平面構成図である。
【図3】本発明に係る実施例の超高層建造物におけるス
カイウェイの配置状態を示す概略平面構成図である。
【図4】本発明に係る実施例の超高層建造物における居
室空間及び吹き抜け空間を示す概略平面構成図である。
【図5】本発明に係る実施例の超高層建造物におけるキ
ューブユニット,及びキューブユニット群を複数積層し
たメガユニット等を示す概略構成図である。
【図6】本発明に係る実施例の超高層建造物における概
略エレベータ系統図である。
【図7】本発明に係る実施例の超高層建造物における別
の例のスカイプラザ階を示す概略平面構成図である。
【図8】本発明に係る実施例の超高層建造物における垂
直方向に配置される都市機能施設のゾーニングの一例を
示す概略図である。
【図9】本発明に係る実施例の超高層建造物における熱
源・水利用システムを示す概略構成図である。
【図10】本発明に係る実施例の超高層建造物における
ゴミ輸送システムを示す概略構成図である。
【図11】本発明に係る実施例の超高層建造物における
ライフラインを示す概略構成図である。
【図12】本発明に係る実施例の超高層建造物における
構造フレームを示す外観斜視図である。
【図13】本発明に係る実施例の超高層建造物における
構築手順を例示する概略図である。
【符号の説明】
1 塔状建築物 2 吹き抜け空間 4 スカイロビー 6 スカイプラザ(スカイ広場) 7 居室空間 10 スカイウェイ(連絡路) 11 都市機能施設 12 インフラ領域 13 アクセスフロア 14 セミシャトルエレベータ 50 セミシャトルエレベータのエレベータケージ 52 急行エレベータ 53 急行エレベータのエレベータケージ U キューブユニット M メガユニット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−44346(JP,A) 特開 平4−250265(JP,A) 特開 平4−360967(JP,A) 特開 平6−173473(JP,A) 特開 昭59−207379(JP,A) 特開 平4−250266(JP,A) 特開 平2−232472(JP,A) 国際公開91/18161(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 1/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直に伸展構築されて上下に複数階層の
    居室空間を形成する超高層の塔状建築物が、当該複数の
    塔状建築物間の人等の交流のための空間が形成される
    定の吹き抜け空間を囲むようにして複数,建てられ、ま
    た、上記吹き抜け空間に上記複数の塔状建築物間を連結
    して当該複数の塔状建築物間の交流を可能とする空間を
    提供する複数の連絡路や人工地盤からなるスカイ広場
    上下方向に所定間隔をあけて複数個、架設し、 さらに、上記吹き抜け空間の中に、上記塔状建築物とは
    独立した上記公共的構築物である公園,劇場,病院,役
    所等の公共的な都市機能施設が配置され、その都市機能
    施設は、少なくとも上記スカイ広場に支持された状態に
    構築されると共に当該スカイ広場を構成する構造物より
    も上下方向の寸法が大きい縦型の構造物であることを特
    徴とする垂直伸展型超高層建造物。
  2. 【請求項2】 上記各塔状建築物に沿って上下に延びエ
    レベータシャフトやインフラ縦幹線が配置されるインフ
    ラ領域を、各塔状建築物と吹き抜け空間との境界部に集
    中して配置したことを特徴とする請求項1に記載された
    垂直伸展型超高層建造物。
  3. 【請求項3】 上記吹き抜け空間が、上下方向に所定間
    隔をあけて配置した上記複数のスカイ広場によって上下
    区画され、各区画単位毎に上記都市機能施設を選別し
    て計画配置したことを特徴とする請求項2に記載された
    垂直伸展型超高層建造物。
  4. 【請求項4】 塔状建築物は上下方向に向けて一階層若
    しくは連続する二以上の階層からなるキューブユニット
    を基本単位とした内部空間に画成され、かつ、各塔状建
    物における水平に対置した各キューブユニット間が上
    記連絡路若しくは上記スカイ広場によって連結されて
    ることを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに
    記載された垂直伸展型超高層建造物。
  5. 【請求項5】 それぞれ上記水平方向で連結されたキュ
    ーブユニットの単位を一ユニット群として、上下方向に
    向けて連続する複数のユニット群及びその構成するキュ
    ーブユニット間に取り囲まれる吹き抜け空間部分を一単
    位としてメガユニットを構成し、上下方向で隣合うメガ
    ユニット間の吹き抜け空間の境界部分を上記スカイ広場
    仕切り節目を構成して画成することで、各メガユニッ
    ト間をそれぞれ独立した構造としたことを特徴とする請
    求項4に記載された垂直伸展型超高層建造物。
  6. 【請求項6】 地上階,若しくは地上階に近い階層部分
    に設けられたアクセスフロアと各メガユニットのフロア
    との間の交通を、それぞれ個別のセミシャトルエレベー
    タで連結すると共に、メガユニット内の各隣接階への連
    絡用にエスカレータを設けたことを特徴とする請求項5
    に記載された垂直伸展型超高層建造物。
  7. 【請求項7】 アクセスフロア及び各メガユニット間を
    連結する急行エレベータを設けたことを特徴とする請求
    項5または請求項6に記載された垂直伸展型超高層建造
    物。
  8. 【請求項8】 上記インフラ領域は、吹き抜け空間側の
    メイン領域と居室空間側のローカル領域に分けられて、
    セミシャトルエレベータまたは急行エレベータの少なく
    とも一方のエレベータシャフトを、上記メイン領域に配
    置すると共に、各メガユニット内で使用されるローカル
    エレベータのエレベータシャフトを上記ローカル領域に
    配置したことを特徴とする請求項6又は請求項7のいず
    れかに記載された垂直伸展型超高層建造物。
  9. 【請求項9】 上記上下方向に積層するメガユニット
    を、一つ若しくは複数個のメガユニット単位に、商業
    系、業務系、住居系等のうち単一または複数の用途にゾ
    ーニングし、各ゾーニング毎に必要とされる都市機能施
    設を配設したことを特徴とする請求項6から請求項8の
    いずれかに記載された垂直伸展型超高層建造物。
  10. 【請求項10】 上記セミシャトルエレベータ若しくは
    急行エレベータの少なくとも一方のエレベータのエレベ
    ータケージを、2階建て構造として、上下方向で隣接す
    る階層の両フロアへ同時に停止して乗り降り可能なダブ
    ルデッキ構造としたことを特徴とする請求項6から請求
    のいずれかに記載された垂直伸展型超高層建造物。
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