JP3418737B2 - 流向検知装置および流向検知システム - Google Patents

流向検知装置および流向検知システム

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JP3418737B2 JP2000391686A JP2000391686A JP3418737B2 JP 3418737 B2 JP3418737 B2 JP 3418737B2 JP 2000391686 A JP2000391686 A JP 2000391686A JP 2000391686 A JP2000391686 A JP 2000391686A JP 3418737 B2 JP3418737 B2 JP 3418737B2
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正純 竹林
照也 尾崎
正則 甲斐
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国土交通省九州地方整備局長
株式会社旭鐡工所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、流体の流れの方向
を検出するための装置に関する。本発明は、特に、河川
における水流の方向を検出するために好適に使用するこ
とができるが、本発明の利用分野は河川等の水流方向の
検知にとどまらず、石油、ガソリン等の液体や空気、燃
料ガス等の気体の流向検知にも利用することができる。
【0002】
【従来の技術】本発明の代表的な利用分野の1つである
河川の制水施設における流向検知の技術的背景について
以下に述べる。河川の河口付近や支流と本流の合流地点
あるいは河川と放水路との分岐点には、水流の調節と逆
流の防止を目的として水門および樋門等の制水施設が設
けられることが多い。水門および樋門とは、河川又は水
路を横断して設けられる制水施設であって、通常時はゲ
ートを開いて上流から下流へと水流を導き、逆流が発生
したときはゲートを閉じて上流側の洪水を防止するもの
である(河川の堤防を分断して設けられるものが水門、
堤体内に暗渠を挿入して設けられるのが樋門である)。
【0003】台風等、降水量の増大により河川が増水し
たときはゲートを全開にして河川水位の上昇を抑える必
要がある一方、増水と同時に河口近辺で高潮による潮位
上昇が発生したような場合には、河口近傍で逆流と水位
上昇が発生するので、河川が逆流した結果発生する洪水
を防止する必要がある。水門および樋門は、このような
場合には、ゲートを全閉にして河川の洪水を防止する防
潮機能を有する。また、支流の、本流との合流地点に設
けられた水門および樋門は、本流の水位が支流の水位よ
りも上昇して支流に逆流が起こった場合にゲートを全閉
にして支流の洪水を防止する。
【0004】図1は、従来の樋門の構成を示した概念図
である。図において、支流101と本流102とは堤体
103によって区切られているが、当該堤体103に
は、堤体を貫通して設けられた樋管104、樋管への水
流を開閉するゲート105、ゲートの開閉および水位測
定等を行うための上屋106からなる樋門100が設け
られている。通常はゲート105は全開となっており支
流から本流への水流を妨げないが、本流の水位が支流よ
り上昇して支流に逆流を生じて洪水の恐れが生じたよう
な場合には、ゲート105を全閉として本流と支流の流
路を遮断する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、問題となるの
は、水門を閉鎖して水路を遮断すべき時点を判断するた
めの手法である。図1に示した上屋106あるいは堤か
ら川面を浮遊する物体を目視によって観測して逆流の有
無を判断することや、本川と支川の水位を目視判断する
ことが行われていたが、暴風時には河川水はにごり、水
面は風の影響で波立った状態なので、流れの方向を的確
に判断することはきわめて困難である。屋外で川の近く
に立って川面を目視することは危険でもある。
【0006】また、河川上面からのカメラ映像によって
流れを分析する方法、水面に標識を浮かべてその動きに
よって流れを分析する方法、河川の内外水位差に基づい
て流れを分析する方法も考えられるが、河川水の表面は
風雨の影響を受けやすいので流向の判断に用いるのは不
適切であり、河川内外の液面が波立った状態で水位差を
正確に測定することは困難である。水中に高感度の流速
計を設置して流向を測定することは可能ではあるが、高
感度流速計は極めて高価であり、台風時のような苛酷な
自然環境下で使用するには一般に適していない。
【0007】本発明は、流向検知のこのような現状に鑑
みて、暴風雨のような厳しい自然環境下においても河川
の流向を的確に判断することができ、しかも、安全で、
可搬性の有る流向検知装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を、本発明
は、上端部近傍で回動軸の回りに回動自在に支持され、
流向を検知する際は流体内に浸漬されるフラップと、当
該フラップの上部に、当該フラップと一体的に設けられ
てフラップと共に前記回動軸の回りに回動可能な近接片
と、近接片に対して設けられ、近接片の接近または離隔
を検出するセンサと、前記フラップ、近接片とセンサを
収容するケージとを具備し、流体中に浸漬された状態で
流体に流れがあれば、流体の圧力によってフラップと近
接片が回動軸の回りに回動し、この動きをセンサで検出
して流向を検知することができるように構成された流向
検知装置によって達成する。上記流向検知装置によれ
ば、流体の流れの圧力を受けてフラップが動き、この動
きをセンサによって検出するので流速が微小であっても
正確な流向測定を行うことができる。また、この流向検
知装置は水中に浸漬して使用することができるので、風
雨等の影響が小さい水流の中程度の深さの位置の流向を
直接検知することが可能であり、的確な検知を行うこと
ができる。
【0009】本発明はまた、上述の流向検知装置におい
て、特に前記フラップは、長方形の平板状、円筒状の何
れかであることを特徴とする流向検知装置を提案するも
のである。フラップが長方形の平板状の場合は、最も流
れによる水圧を受けやすく高感度の検知を行うことが容
易である。また円筒状のフラップを用いた場合は、フラ
ップの強度を高くすることが可能であるために、過酷な
環境下で使用するに十分な信頼性の高い構造を実現する
ことが容易である。
【0010】本発明はまた、上述の流向検知装置におい
て、特に前記近接片の流体の流れの方向から見た投影面
積は、前記フラップの当該方向から見た投影面積よりも
小さいことを特徴とする流向検知装置を提案するもので
ある。フラップが流体の圧力によって流れの方向に変位
する際に、近接片は流れに抗して上流側に変位すること
になるので、近接片が流体から受ける力はフラップが受
ける力に比較して小さいことが必要であり、できれば非
常に小さいことが望ましい。上記の構成によってこの要
請を満たすことができる。
【0011】本発明はまた、上述の流向検知装置におい
て、特に前記センサは、近接センサ、力センサ、接触型
変位センサ、非接触型変位センサ、距離センサ、角度セ
ンサ、圧電素子の何れかであることを特徴とする流向検
知装置を提案するものである。センサは必ずしも水中で
使用することが必要ではないが、水中で使用可能である
ことが望ましい。この点、上記のセンサは、予定される
使用環境や測定感度の観点から使用が可能である。
【0012】本発明はまた、上述の流向検知装置におい
て、特に前記センサは、近接片の両側に少なくとも一対
設けられた近接センサであることを特徴とする流向検知
装置を提案するものである。近接片の両側に一対のセン
サを設けることによって両方向の流れを同一条件で測定
することが可能になり、近接センサを使用することによ
って、使用条件によらず信頼性の高い測定が可能であ
る。
【0013】本発明はまた、上述の流向検知装置におい
て、特に前記ケージは、有底円筒状で、前記フラップの
近傍と底部には複数の貫通孔を有し、前記近接片の近傍
には貫通孔を有しないことを特徴とする流向検知装置を
提案するものである。増水した河川では水中に少なから
ず漂流物が含まれているため、これらとの衝突によって
流向検知装置、特にフラップが損傷することがないよう
ケージを設けたものである。ケージは複数の貫通孔を有
するために水流をフラップに伝えることができるが、近
接片の近傍には貫通孔を有しないので近接片にフラップ
の動きを阻害する向きの流体力が加えられることが防止
される。
【0014】本発明はまた、上端部近傍で回動軸の回り
に回動自在に支持され、流向を検知する際は流体内に浸
漬されるフラップと、当該フラップの上部に、当該フラ
ップと一体的に設けられてフラップと共に前記回動軸の
回りに回動可能な近接片と、近接片に対して設けられ、
近接片の接近または離隔を検出するセンサと、前記フラ
ップ、近接片とセンサを収容するケージとを具備し、流
体中に浸漬された状態で流体に流れがあれば、流体の圧
力によってフラップと近接片が回動軸の回りに回動し、
この動きをセンサで検出して流向を検知することができ
るように構成された流向検知装置と、センサからの出力
を電気信号として取り出し表示する流向表示装置とを有
する流向検知システムを提案するものである。上記の流
向検知システムによれば、水没させた流向検知装置から
センサの出力を電気信号として取り出して流向表示装置
によって流向を表示させることができるので、流向検知
装置および河川から離れた位置で流向の確認が可能にな
る。このことによって安全に流向検知が行えると共に、
遠隔地から複数の水門、樋門を制御することも可能にな
る。
【0015】本発明はまた、上述の流向検知システムに
おいて、さらにバッテリを有し、流向表示装置は流向を
色の異なる発光体を発光させることで行う流向検知シス
テムを提案するものである。バッテリを有することによ
って流向検知システムは独立して作動させることがで
き、全体を小型軽量化させることが可能であるために可
搬性を備えることができる。また、ランプやLED等を
使用して流向を色によって表現することで、流向を直感
的に理解することが容易になる。
【0016】本発明はまた、上述の流向検知システムに
おいて、さらにケージがその内部を摺動する事ができる
ガイドチューブを具備し、流向検知装置を、ガイドチュ
ーブを通って水面下の所定の位置に送り出すことを特徴
とする流向検知システムを提案するものである。この構
成によって、例えばガイドチューブを上屋から下方の河
川に向けて支持し、流向検知装置をガイドチューブを通
って水中に送り出すことによって、風雨の激しい状況下
においても、流向検知装置を所定の位置に送り出して位
置決めすることができる。
【0017】本発明はまた、上述の流向検知システムに
おいて、前記ガイドチューブの内表面には軸方向に少な
くとも1つの突条または溝からなるガイド部が形成され
るとともに、前記ケージの外表面には軸方向に少なくと
も1つの溝または突条からなるスライド部が形成されて
おり、流向検知装置を所定の位置に送り出すときは両者
を勘合させた状態でスライドさせることにより流向検知
装置の回転方向の位置を固定することを特徴とする流向
検知システムを提案するものである。本発明にかかる流
向検知装置は流動の方向が2方向のうちのいずれである
かを検知するものであるため、装置の感度方向を河川の
上下流方向と合わせることが肝要である。この要請に対
して、上記の構成の場合には、ガイド部とスライド部の
協働作用によって流向測定装置の回転方向の位置(ある
いは角度)が決定されるために最適な方向の測定を行う
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して発明の実施
の形態について説明する。本発明の、上記以外の構成お
よび効果についても以下の説明によって一層明らかにな
るはずである。図2は、本発明の1実施例である流向検
知装置200を、流体の流れ方向を含む鉛直面で切断し
た縦断面図を示すものである。流向検知装置200は、
上端をヒンジ202によって図1においては図面と同一
面内で左右に回動自在に支持されたフラップ201と、
フラップ201からヒンジ202の上方に延長された近
接片203とを有する。ヒンジ202の軸は、紙面に対
して鉛直でヒンジはこの軸の周りに回転することができ
る。近接片203の頂部はヘッド206になっている。
これらは、円筒状のケージ208に収容されており、ケ
ージ208は、図においては斜線で示した側面がパンチ
メタルからなる。ケージの底部は、低部フランジ212
を介して同じくパンチメタルからなる底板210が固定
されている。ケージの上部220は、パンチメタルから
なる側面を延長した円筒状であるが、開口は設けられて
いない。ケージの上部220の外周部には円盤状の中間
フランジ221が設けられている。近接片203のヘッ
ド206に対向する位置には、一対の近接センサ20
4、205がケージ208に固定されて設けられてい
る。
【0019】使用に際しては、図2に示した部分が全て
あるいは少なくともヒンジ202の位置まで水没するよ
うに流向検知装置を水中に設置する。図に矢印で示した
(図中左向きの)水流があると、水流はパンチメタルの
開口を通ってフラップ201に作用し、フラップ201
は水流による圧力を受けてヒンジ202を中心に時計回
りに回動して左方向に変位する。その時、フラップ20
1と一体である近接片203は同様に時計回りに回動す
るので、ヘッド206は、右側の近接センサ204に近
づき、左側のセンサ205から遠ざかる。このことが近
接センサ204、205によって検出されて、その電気
信号が、信号ケーブル207を経由して、(図示しな
い)制御装置あるいは表示装置に送信される。
【0020】水流の向きが逆であれば、フラップ201
が右に変位して、ヘッド206は左のセンサ205に接
近し、このことがセンサ204、205によって検出さ
れ、電気信号が発せられる。このようにして、流体の流
向に従って図に示した流向検知装置は電気信号を発し、
当該電気信号に基づいて適宜流向を表示させることがで
きる。
【0021】図2に示されているように、ケージ208
は、フラップ201の高さの部分だけがパンチメタル等
によって水流をさえぎらないような構造であり、ヒンジ
202より上の部分には開口が設けられていない。ケー
ジ208の機能は、水流をさえぎらないこと、および、
水中に混入している可能性のある漂流物からフラップ2
01等を保護することである。ケージ208のヒンジ2
02から下の部分は、全てパンチメタル、金属網、穴明
き円筒容器等の穴明き部材であっても良いが、水流を阻
害せず、同時に、ケージ208の強度を確保するために
は、図2に示したように、水流に対向する部分のみをパ
ンチメタルとし、水流と平行な壁面と底部近傍は剛壁と
するのが好ましい。底面210を穴明き部材にすれば、
使用後の排水が容易であるので好ましい。
【0022】また、水流によってフラップ201がケー
ジ208と衝突したり、ヘッド206がセンサー20
4、205と衝突して損傷を与えることがないように、
フラップ201の先端部近傍が当接するストッパ(図示
しない)を設けていても良い。
【0023】近接片203はセンサ204、205によ
って動きあるいは変位を測定するために設けられるもの
であるが、流向に対する動きがフラップ201とは逆に
なるので、フラップ201の動きを阻害しないものであ
ることが望ましい。そのためには、近接片203の水流
方向から見た投影面積がフラップ201の同投影面積に
比較して小さいことが望ましく、さらに、ケージ208
は水流が直接近接片203に当たらないことが望まし
い。そのために、ケージ208の近接片203近傍は剛
壁である。
【0024】センサ204、205は、近接片の動きま
たは変位を検出して電気信号を発生するものであるが、
この場合センサとしては、各種のセンサを使用すること
ができるが、特に、近接センサ、力センサ、接触型変位
センサ、非接触型変位センサ、距離センサ、角度セン
サ、圧電素子等が好適に使用される。
【0025】図3は、図2に示した流向検知装置を水流
の方向から見た断面図である。図2および図3をあわせ
てみることにより、フラップ201は板厚が小さく、面
積の比較的大きな長方形の平板であることがわかる。フ
ラップ201の面積が大きいことから、当該フラップ2
01の動きは水流の向きを感度よく、かつ、正確に反映
しており、これを観測することによって流向の的確な検
知が可能になる。図3には、ケージ208のヒンジより
上の部分にも開口を有するパンチメタル222が用いら
れていることが示されている。この部分の開口は必須で
はないが、開口を設ける場合は、近接片に加わる流体圧
がフラップの動きを阻害しないように、流れに平行な壁
面に設けることが望ましい。
【0026】ヒンジ202をケージ208に取り付ける
際は図3に示されているように、ヒンジ軸の両端部がケ
ージの外壁面から突出することになりがちなので、この
場合、ケージ208の外周部にフランジを設けてヒンジ
軸の端部を保護することが好ましい。
【0027】図4は、図2と図3に示した流向検知装置
をヒンジの上部で水平に切断した断面図である。図に示
されているように流向の検知対象は紙面上左右方向の流
れであり、そのためにヒンジ202の軸は紙面において
上下方向を向いている。ヒンジ202の中央部付近には
フラップ201の可動範囲が破線によって示されてい
る。図4には、フランジ221には2つの切り欠き23
0が示されている。流向検知装置を測定位置に送り出す
際には、一般に円筒形のガイドチューブ内を滑らせるこ
とになるが、このとき流向検知装置が任意方向に回転し
ないように、ガイドチューブの内面に設けたガイド部と
協働して方向を維持するスライド部である。当該切り欠
きは、また、センサ204、205に接続されたケーブ
ル207を通すために使用することもできるが、接続ケ
ーブルは、円筒状のケージ208の内部を通すことも可
能である。
【0028】図5は、本発明の上述の流向検知装置を使
用した流向検知システムの使用状態を模式的に示す概念
図である。すでに述べた構成に加えて、流向検知装置2
00はさらに、上胴部502、ストッパフランジ50
3、頂部フランジ508、吊り下げリング504を有す
る。流向検知装置200は、上壁面501を貫通するガ
イドチューブ507に収容されており、ガイドチューブ
507の下端部にはリング状のストッパ509が固定さ
れている。
【0029】ガイドチューブ507は、図1に示した上
屋等から鉛直下方に、樋門の場合は一般に堤体103を
貫通して、水門の場合は直接、流向を測定すべき水流の
上部に対してそこで開口している。流向検知を行う際
は、流向検知装置をワイア506等で吊り下げて下ろ
す。この際、流向検知装置200の上胴部502に設け
たストッパフランジ503がガイドチューブ下端部のス
トッパ509に当接する位置まで下ろされるとそこで位
置決めされることになる。したがって、ストッパフラン
ジ503の位置を適宜調節することで、流向検知装置が
水中に没する深さを調節することができる。一般に水面
近傍は風雨の影響を受けて揺動しているので河川全体の
流向を測定するには水深の中央部付近で流向を検知する
ことが望ましいが、上記構成によって所定の水深で流向
検知を容易に行うことができる。
【0030】上述の実施例では、フラップ201は長方
形の平板であったが、流体の流れによって流体力を受け
る形状であれば、円形、楕円形等、他の種々の形状をと
ることができる。さらに、フラップ201は平板上であ
る必要はなく、水平断面が円形の円柱状であっても良
い。この場合、フラップの剛性を高く設定することが可
能なので、耐衝撃性を向上させることができる。
【0031】また、上記の実施例では、フラップ201
の変位又は運動を検出するためにフラップと一体的に回
動する近接片を設け、この変位又は運動をセンサによっ
て検出することとしたが、近接片を設けずに、フラップ
201の動きを直接センサによって検出することも可能
である。この場合、センサをフラップのヒンジ近傍に設
ければ水流を阻害することが少ない点において優れ、フ
ラップの先端近傍に設ければフラップの変位を高感度、
高精度で検出できる点において優れる。さらに、上記の
場合は、何れもフラップが流体力によって変位すること
を前提にその変位又は運動を検出するものとしたが、サ
ーボ型のセンサを使用することによってフラップの変位
を前提としない流向検知も可能である。サーボ型のセン
サは、ヒンジ支持されたフラップに変位センサとプラン
ジャを設け、フラップの微小変位に対してこれを相殺す
るようにプランジャによって力を加えて常にフラップの
位置を不変に保ち、そのために必要であったプランジャ
の電力を検出するものである。
【0032】また、ガイドチューブ507下端部に設け
られたストッパ509の形状を、円筒を斜めに切断した
形状とし、ストッパフランジ503の形状をこれと相補
的な、円筒を斜めに切断した形状とすることによって、
ストッパフランジ503がストッパ509に当接した際
に、自重によって自動的に回転方向が調節されるように
構成することも可能である。ストッパ509またはスト
ッパフランジ503のいずれか一方の形状は、単なる突
起であっても同様の効果を奏することができる。
【0033】ガイドチューブ507およびストッパ50
1は一般に地表又は地中に固定される構造物であるが、
流向検知装置200は小型化が可能であり、運搬可能な
ものとすることができる。
【0034】
【発明の効果】上記の流向検知装置および流向検知シス
テムにおいて、検知された流向を必要なデータ処理装置
を介して表示装置に表示させることにより、暴風雨のよ
うな厳しい自然環境下においても河川の流向を的確に判
断することができ、しかも、安全で、可搬性の有る流向
検知を行うことができる。さらに、必要なデータ処理を
行うことにより、水門および樋門の開閉を自動化するこ
とも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来の樋門の構成を示した概念図で
ある。
【図2】 図2は、本発明に係る流向検知装置を流れと
垂直方向から見た断面図である。
【図3】 図3は、本発明に係る流向検知装置を流れの
方向から見た断面図である。
【図4】 図4は、本発明に係る流向検知装置の水平断
面図である。
【図5】 図5は、本発明に係る流向検知システムの設
置状況を示す概念図である。
【符号の説明】
100・・・樋門 105・・・ゲート 200・・・流向検知装置 201・・・フラップ 202・・・ヒンジ 203・・・近接片 204、205・・・近接センサ 507・・・ガイドチューブ 508・・・頂部フランジ 509・・・ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩元 正博 宮崎県延岡市大貫町1丁目2889番地 建 設省延岡工事事務所内 (72)発明者 竹林 正純 宮崎県延岡市大武町39−7 株式会社旭 鐡工所内 (72)発明者 尾崎 照也 宮崎県延岡市大武町39−7 株式会社旭 鐡工所内 (72)発明者 甲斐 正則 宮崎県延岡市大武町39−7 株式会社旭 鐡工所内 (56)参考文献 特開 平11−326359(JP,A) 特開 昭48−77876(JP,A) 実開 昭58−97561(JP,U) 実公 昭42−1036(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 13/02 E02B 3/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部近傍で回動軸の回りに回動自在に
    支持され、流向を検知する際は流体内に浸漬されるフラ
    ップと、 当該フラップの上部に、当該フラップと一体的に設けら
    れてフラップと共に前記回動軸の回りに回動可能な近接
    片と、 近接片に対して設けられ、近接片の接近または離隔を検
    出するセンサと、 前記フラップ、近接片とセンサを収容するケージとを具
    備し、 流体中に浸漬された状態で流体に流れがあれば、流体の
    圧力によってフラップと近接片が回動軸の回りに回動
    し、この動きをセンサで検出して流向を検知することが
    できるように構成された流向検知装置。
  2. 【請求項2】 前記フラップは、長方形の平板状、円筒
    状の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の流
    向検知装置。
  3. 【請求項3】 前記近接片の流体の流れの方向から見た
    投影面積は、前記フラップの当該方向から見た投影面積
    よりも小さいことを特徴とする請求項1または2の何れ
    かに記載の流向検知装置。
  4. 【請求項4】 前記センサは、近接センサ、力センサ、
    接触型変位センサ、非接触型変位センサ、距離センサ、
    角度センサ、圧電素子の何れかであることを特徴とする
    請求項1ないし3の何れかに記載の流向検知装置。
  5. 【請求項5】 前記センサは、近接片の両側に少なくと
    も一対設けられた近接センサであることを特徴とする請
    求項4に記載の流向検知装置。
  6. 【請求項6】 前記ケージは、有底円筒状で、前記フラ
    ップの近傍と底部には複数の貫通孔を有し、前記近接片
    の近傍には貫通孔を有しないことを特徴とする請求項1
    ないし5の何れかに記載された流向検知装置。
  7. 【請求項7】 上端部近傍で回動軸の回りに回動自在に
    支持され、流向を検知する際は流体内に浸漬されるフラ
    ップと、 当該フラップの上部に、当該フラップと一体的に設けら
    れてフラップと共に前記回動軸の回りに回動可能な近接
    片と、 近接片に対して設けられ、近接片の接近または離隔を検
    出するセンサと、 前記フラップ、近接片とセンサを収容するケージとを具
    備し、 流体中に浸漬された状態で流体に流れがあれば、流体の
    圧力によってフラップと近接片が回動軸の回りに回動
    し、この動きをセンサで検出して流向を検知することが
    できるように構成された流向検知装置と、 センサからの出力を電気信号として取り出し表示する流
    向表示装置とを有する流向検知システム。
  8. 【請求項8】 さらにバッテリを有し、流向表示装置は
    流向を色の異なる発光体を発光させることで行う請求項
    7に記載の流向検知システム。
  9. 【請求項9】 さらにケージがその内部を摺動する事が
    できるガイドチューブを具備し、流向検知装置をガイド
    チューブを通って水面下の所定の位置に送り出すことが
    できることを特徴とする請求項7に記載の流向検知シス
    テム。
  10. 【請求項10】 前記ガイドチューブの内表面には軸方
    向に少なくとも1つの突条または溝からなるガイド部が
    形成されるとともに、前記ケージの当該表面には軸方向
    に少なくとも1つの溝または突条からなるスライド部が
    形成されており、流向検知装置を所定の位置に送り出す
    ときは両者を勘合させた状態でスライドさせることによ
    り流向検知装置の回転方向の位置を固定することを特徴
    とする請求項9に記載の流向検知システム。
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