JP3411254B2 - ひずみ校正器 - Google Patents

ひずみ校正器

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卓郎 小澤
義弘 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ひずみ校正器に関
する。
【0002】
【従来の技術】ひずみ測定では、通常、物体に貼着され
るひずみゲージを少なくとも一辺に備えたブリッジ回路
(詳しくはホイートストンブリッジ回路)を用いて物体
のひずみに応じたレベルの電圧信号を生成し、その電圧
信号に基づいて物体のひずみを求めるようにしている。
【0003】この種のひずみ測定では、ひずみ測定器が
ブリッジ回路に接続される。そして、該ひずみ測定器
は、ブリッジ回路にその電源電圧を付与しつつ、物体の
ひずみに応じたレベルの電圧信号をブリッジ回路から取
得し、その電圧信号のレベルからひずみ値を求める。そ
して、その求めたひずみ値を表示器に表示したり、適宜
の記憶媒体に記録し、あるいは外部に出力する等の処理
を行う。
【0004】このようなひずみ測定器がブリッジ回路の
電圧信号からひずみ値を正しく認識するかの検査等、該
ひずみ測定器の校正を行うための機器として、ひずみ校
正器が用いられている。このひずみ校正器は、その操作
器等によりあらかじめ設定されたひずみ値に対応するブ
リッジ回路の電圧信号(以下、ここではブリッジ出力と
いう)を擬似的に生成し、それをひずみ測定器に与え
る。
【0005】従来、この種のひずみ校正器は、ひずみ測
定器に接続するブリッジ回路のひずみゲージを組み込む
辺に、該ひずみゲージの代わりに抵抗値が相違する複数
の抵抗素子を切換え自在に接続可能とした形態の擬似的
なブリッジ回路を備えている。そして、ある所望のひず
み値に対応したブリッジ出力をひずみ校正器により生成
する場合には、該ひずみ校正器の擬似的ブリッジ回路に
ひずみ測定器から電源電圧を付与した状態で、所望のひ
ずみ値に対応する抵抗素子を選択的に該擬似的ブリッジ
回路に接続し、これにより、該擬似的ブリッジ回路から
所望のひずみ値に対応したブリッジ出力を擬似的に生成
するようにしている。
【0006】しかしながら、このような従来のひずみ校
正器は、次のような不都合を生じるものであった。
【0007】すなわち、ひずみ測定は、種々様々の技術
分野で行われるため、ひずみ測定器で測定可能なひずみ
値の範囲は一般に、非常に広い範囲にわたる場合が多い
(例えば0〜数十万マイクロひずみ)。また、特に測定
するひずみ値の変化範囲が比較的小さいような場合に
は、要求されるひずみ測定値の精度も高いため、ひずみ
測定器で測定可能なひずみ値の分解能も小さい(例えば
0.1〜1マイクロひずみ)。
【0008】このため、このようなひずみ測定器の校正
を行うためのひずみ校正器は、広い範囲にわたる多種類
のひずみ値に対応したブリッジ出力を精度よく生成し得
ることが望まれる。しかるに、従来のひずみ校正器で
は、多種類のひずみ値に対応したブリッジ出力を生成す
るためには、多数の抵抗素子が必要となる。これは、ひ
ずみに応じたひずみゲージの抵抗値変化は基本的には非
常に小さく、通常的な可変抵抗器等を用いても、種々の
ひずみ値に対応した抵抗値を精度よく得ることが困難で
あるからである。
【0009】そして、各ひずみ値に対応する精度の良い
ブリッジ出力を得るためには、各抵抗素子の抵抗値の高
い精度が要求される。さらに、この抵抗値精度を確保す
るために、ひずみ校正器の製造過程で、各ひずみ値に対
応した各抵抗素子の抵抗値の合わせ込み(抵抗値の微調
整)が要求され、この合わせ込みは、ひずみ校正器の回
路の配線抵抗等も影響して、多大な手間を要するものと
なっていた。
【0010】また、ひずみ測定器には、比較的短い時間
内に変化するひずみ(所謂動ひずみ)を測定するものが
あり、このような動ひずみ測定器の校正を的確に行う場
合、時間的に変化するひずみ値に対応するブリッジ出力
を生成して、該動ひずみ測定器に与えることが望まれ
る。しかるに、種々のひずみ値に対応するブリッジ出力
を得るために多数の抵抗素子を必要とする従来のひずみ
校正器では、ブリッジ出力を連続的に変化させることが
難しい。このため、ブリッジ出力を自動的に変化させて
出力するようなひずみ校正器は従来は無く、そのような
ブリッジ出力を生成し得るひずみ校正器が望まれてい
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑みてなされたものであり、ひずみ値の広い範囲にわた
って、設定されたひずみ値に対応するレベルのブリッジ
出力を精度よく生成することができると共に、抵抗値の
異なる多数の抵抗素子を必要とすることなく簡略な構成
とすることができるひずみ校正器を提供することを目的
とする。
【0012】さらに、ブリッジ出力を変化させながら出
力することができ、動ひずみ測定器の校正を的確に行う
ことを可能とするひずみ校正器を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のひずみ校正器
は、物体に貼着されるひずみゲージを少なくとも一辺に
備えたブリッジ回路の出力電圧信号に基づいてひずみ測
定を行うひずみ測定器の校正を行うために、あらかじめ
定められた所定範囲内で設定されたひずみ値に対応する
前記ブリッジ回路の出力電圧信号を擬似的に生成し、そ
の生成した擬似出力電圧信号を前記ひずみ測定器に与え
るひずみ校正器であり、前記の目的を達成するために、
以下に説明する第1〜4の基本的態様がある。
【0014】その第1の態様は、前記ブリッジ回路の電
源電圧を前記ひずみ測定器から付与するブリッジ電源入
力部と、複数の同一抵抗値の抵抗素子を直列に接続して
なると共に前記ブリッジ電源入力部に与えられた電源電
圧が付与され、各抵抗素子の端部から該電源電圧以下の
互いに異なる複数種類のレベルの電圧信号を出力するラ
ダー抵抗回路と、該ラダー抵抗回路の各種類のレベルの
電圧信号を選択的に出力可能にそれぞれ該ラダー抵抗回
路に接続された複数の出力切換回路と、該複数の出力切
換回路がそれぞれ出力する電圧信号が入力され、その入
力された各電圧信号のレベルを互いに異なる所定倍率で
レベル変換したものを加算してなるレベルに比例するレ
ベルの電圧信号を生成する加算処理回路と、設定された
ひずみ値のデータが与えられたとき、該ひずみ値に応じ
て前記各出力切換回路から出力させる電圧信号を選択
し、その選択した電圧信号を出力させるように該各出力
切換回路を制御する制御回路と、該制御回路により前記
ひずみ値に応じて前記各出力切換回路を制御した状態で
前記加算処理回路が生成する電圧信号を減圧することに
より前記ひずみ値に対応する前記ブリッジ回路の擬似出
力電圧信号を生成する減衰回路とを備えたことを特徴と
するものである。
【0015】かかる本発明の第1の態様によれば、前記
複数の出力切換回路のそれぞれが出力し得る電圧信号の
レベルの種類数は、前記ラダー抵抗回路を構成する抵抗
素子の個数と同程度(正確には、抵抗素子の個数+1)
であるが、前記加算処理回路によって、前記複数の出力
切換回路からそれぞれ出力される電圧信号のレベルを互
いに異なる所定倍率でレベル変換したものを加算してな
るレベルに比例するレベルの電圧信号を生成するため、
該加算処理回路が生成し得る電圧信号のレベルの種類
は、ラダー抵抗回路の抵抗素子の個数よりも格段に多く
なる。
【0016】例えば、ラダー抵抗回路の抵抗素子の個数
を10個、出力切換回路の個数を5個とし、また、各出
力切換回路毎の出力信号のレベル変換の倍率が互いに1
0倍づづ異なるものとすると、約10万通りのレベルの
電圧信号を加算処理回路により生成することが可能であ
る。従って、前記制御回路によって、設定されたひずみ
値に応じて前記各出力切換回路を制御することによっ
て、ラダー抵抗回路の抵抗素子の個数が比較的少なくて
も、加算処理回路により多種類のひずみ値にそれぞれ対
応した多種類のレベルの電圧信号を生成することができ
る。
【0017】そして、本発明の第1の態様では、設定さ
れたひずみ値に対応させて得るブリッジ回路の擬似出力
電圧信号は、加算処理回路が生成する電圧信号を前記減
衰回路により減圧することによって生成される。従っ
て、加算処理回路が生成する電圧信号のレベルは、最終
的に得る擬似出力電圧信号のレベルよりも大きい。この
ため、擬似出力電圧信号に対して要求される精度は、加
算処理回路により生成する電圧信号では緩和される。す
なわち、加算処理回路で生成する電圧信号は、その最小
レベルが加算処理回路を構成するオペアンプ等のオフセ
ット電圧や該オフセット電圧の温度に応じた変化、外乱
等の影響により発生する最大のノイズ成分よりも大きい
ことが要求されるが、上記最小レベルは、最終的に得る
擬似出力電圧信号の最小レベルよりも大きい。このた
め、加算処理回路で生成する電圧信号において許容し得
るノイズ成分は、擬似出力電圧信号において許容し得る
ノイズ成分よりも大きくなる。この結果、設定されたひ
ずみ値に対応するレベルの擬似出力電圧信号のレベルの
必要な精度を確保できるような電圧信号(前記減衰回路
に入力する電圧信号)を加算処理回路から支障なく得る
ことができる。ひいては、設定されたひずみ値に対応す
るレベルの擬似出力電圧信号を精度よく生成することが
可能となる。
【0018】従って、本発明の第1の態様のひずみ校正
器によれば、ひずみ値の広い範囲にわたって、設定され
たひずみ値に対応するレベルの擬似出力電圧信号(擬似
的なブリッジ出力)を精度よく生成することができると
共に、ひずみ校正器の構成を簡略な構成とすることがで
きる。
【0019】尚、前記ラダー抵抗回路を構成する抵抗素
子の個数は、設定されたひずみ値に応じた各出力切換回
路の制御を10進数的に行う上では、例えば10個であ
ることが好ましい。
【0020】次に、本発明の第2の態様は、前記ブリッ
ジ回路の電源電圧を前記ひずみ測定器から付与するブリ
ッジ電源入力部と、該ブリッジ電源入力部に与えられた
電源電圧以下の複数種類のレベルの電圧信号を出力可能
であって、出力すべき電圧信号のレベルを表すデジタル
データが入力されたとき、該デジタルデータにより定ま
るレベルの電圧信号を前記電源電圧から生成して出力す
るD/A変換回路と、設定されたひずみ値のデータが与
えられたとき、該ひずみ値に応じたデジタルデータを生
成して前記D/A変換回路に入力する制御回路と、該制
御回路から前記D/A変換回路に前記ひずみ値に応じた
デジタルデータが入力された状態で該D/A変換回路が
出力する電圧信号を減圧することにより前記ひずみ値に
対応する前記ブリッジ回路の擬似出力電圧信号を生成す
る減衰回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0021】かかる本発明の第2の態様によれば、前記
制御回路から、設定されたひずみ値に応じたデジタルデ
ータを前記D/A変換回路に入力することによって、該
ひずみ値に対応するレベルの電圧信号が該D/A変換回
路から生成される。このとき、D/A変換回路に入力す
るデジタルデータが例えば12ビットであるとした場
合、原理的には、212(=4096)通りのレベルの電
圧信号を生成可能である。さらに、D/A変換回路の出
力の分解能を考慮し、該D/A変換回路に出力させる電
圧信号の最小のレベルを例えば4デジット分の電圧とし
ても、210(=1024)通りのレベルの電圧信号を生
成可能である。従って、D/A変換回路によって、多種
類のレベルの電圧信号を生成することが可能であり、こ
のことは、多数のひずみ値にそれぞれ対応するレベルを
有する電圧信号をD/A変換回路によって生成できるこ
とを意味する。
【0022】そして、本発明の第2の態様では、このD
/A変換回路が生成する電圧信号を前記減衰回路により
減圧することによって、設定されたひずみ値に対応する
レベルのブリッジ回路の擬似出力電圧信号を得る。この
ため、前記第1の態様の場合と同様に、加算処理回路か
ら得られる電圧信号において許容し得るノイズ成分(D
/A変換回路の出力のオフセットや外乱等に起因したノ
イズ成分)は擬似出力電圧信号において許容し得るノイ
ズ成分よりも大きくなる。この結果、設定されたひずみ
値に対応するレベルの擬似出力電圧信号のレベルの必要
な精度を確保できるような電圧信号(前記減衰回路に入
力する電圧信号)をD/A変換回路から支障なく得るこ
とができ、ひいては、所要のレベルの擬似出力電圧信号
を精度よく生成することが可能となる。
【0023】従って、本発明の第2の態様のひずみ校正
器によれば、ひずみ値の広い範囲にわたって、設定され
たひずみ値に対応するレベルの擬似出力電圧信号(擬似
的なブリッジ出力)を精度よく生成することができると
共に、ひずみ校正器の構成を簡略な構成とすることがで
きる。
【0024】次に本発明の第3の態様は、前記ブリッジ
回路の電源電圧を前記ひずみ測定器から付与するブリッ
ジ電源入力部と、該ブリッジ電源入力部に与えられた電
源電圧以下の複数種類のレベルの電圧信号をそれぞれ出
力可能であって、出力すべき電圧信号のレベルを表すデ
ジタルデータが入力されたとき、該デジタルデータによ
り定まるレベルの電圧信号をそれぞれ前記電源電圧から
生成して出力する複数のD/A変換回路と、該複数のD
/A変換回路がそれぞれ出力する電圧信号が入力され、
その入力された各電圧信号を互いに異なる所定倍率でレ
ベル変換したものを加算してなるレベルに比例するレベ
ルの電圧信号を生成する加算処理回路と、設定されたひ
ずみ値のデータが与えられたとき、該ひずみ値に応じた
デジタルデータを前記各D/A変換回路毎に生成して各
D/A変換回路に入力する制御回路と、該制御回路から
前記各D/A変換回路に前記ひずみ値に応じたデジタル
データが入力された状態で前記加算処理回路が生成する
電圧信号を減圧することにより前記ひずみ値に対応する
前記ブリッジ回路の擬似出力電圧信号を生成する減衰回
路とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】かかる本発明の第3の態様によれば、前記
加算処理回路が、前記複数のD/A変換回路からそれぞ
れ出力される電圧信号のレベルを互いに異なる所定倍率
でレベル変換したものを加算してなるレベルに比例する
レベルの電圧信号を生成することによって、該加算処理
回路が生成し得る電圧信号のレベルの種類は、単一のD
/A変換回路が生成し得る電圧信号のレベルの種類より
も大幅に多くなる。例えば二個のD/A変換回路を備え
た場合に、個々のD/A変換回路が区別可能に生成し得
る電圧信号のレベルの種類が約1000種類であると
し、また、前記レベル変換に際しての各D/A変換回路
に対する倍率をそれぞれ1倍、1/1000倍とする
と、約106通りのレベルの電圧信号を加算処理回路に
より生成することが可能となる。従って、前記制御回路
から、ひずみ値に応じたデジタルデータを各D/A変換
回路に入力することによって、より多種類のひずみ値に
それぞれ対応するレベルの電圧信号を加算処理回路によ
って生成することが可能となる。
【0026】そして、本発明の第3の態様においては、
この加算処理回路により生成した電圧信号を前記減衰回
路により減圧することによりひずみ値に対応する擬似出
力電圧信号を生成する。このため、前記第1の態様の場
合と同様に、前記加算処理回路から得られる電圧信号に
おいて許容し得るノイズ成分(D/A変換回路の出力の
オフセットや、加算処理回路を構成するオペアンプのオ
フセット電圧、あるいはそれらの温度に応じた変化、外
乱等に起因したノイズ成分)は擬似出力電圧信号におい
て許容し得るノイズ成分よりも大きくなる。この結果、
設定されたひずみ値に対応するレベルの擬似出力電圧信
号のレベルの必要な精度を確保できるような電圧信号
(前記減衰回路に入力する電圧信号)を加算処理回路か
ら支障なく得ることができ、ひいては、所要のレベルの
擬似出力電圧信号を精度よく生成することが可能とな
る。
【0027】従って、本発明の第3の態様によれば、ひ
ずみ値の広い範囲にわたって、設定されたひずみ値に対
応するレベルの擬似出力電圧信号(擬似的なブリッジ出
力)を精度よく生成することができると共に、ひずみ校
正器の構成を簡略な構成とすることができる。
【0028】次に本発明の第4の態様は、前記ブリッジ
回路の電源電圧を前記ひずみ測定器から付与するブリッ
ジ電源入力部と、複数の同一抵抗値の抵抗素子を直列に
接続してなると共に前記ブリッジ電源入力部に与えられ
た電源電圧が付与され、各抵抗素子の端部から該電源電
圧以下の互いに異なる複数種類のレベルの電圧信号を出
力するラダー抵抗回路と、該ラダー抵抗回路の各種類の
レベルの電圧信号を選択的に出力可能にそれぞれ該ラダ
ー抵抗回路に接続された少なくとも一つ以上の出力切換
回路と、前記ブリッジ電源入力部に与えられた電源電圧
以下の複数種類のレベルの電圧信号を出力可能であっ
て、出力すべき電圧信号のレベルを表すデジタルデータ
が入力されたとき、該デジタルデータにより定まるレベ
ルの電圧信号を前記電源電圧から生成して出力する少な
くとも一つ以上のD/A変換回路と、各出力切換回路及
び各D/A変換回路が出力する電圧信号が入力され、そ
の入力された各電圧信号を互いに異なる所定倍率でレベ
ル変換したものを加算してなるレベルに比例するレベル
の電圧信号を生成する加算処理回路と、設定されたひず
み値のデータが与えられたとき、該ひずみ値に応じて前
記各出力切換回路から出力させる電圧信号を選択し、そ
の選択した電圧信号を出力させるように該各出力切換回
路を制御すると共に、該ひずみ値に応じたデジタルデー
タを前記各D/A変換回路毎に生成して各D/A変換回
路に入力する制御回路と、該制御回路により前記ひずみ
値に応じて前記各出力切換回路を制御すると共に該制御
回路から前記ひずみ値に応じたデジタルデータを前記D
/A変換回路に入力した状態で前記加算処理回路が生成
する電圧信号を減圧することにより前記ひずみ値に対応
する前記ブリッジ回路の擬似出力電圧信号を生成する減
衰回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0029】かかる本発明の第4の態様によれば、前記
加算処理回路が、前記各出力切換回路及び各D/A変換
回路からそれぞれ出力される電圧信号のレベルを互いに
異なる所定倍率でレベル変換したものを加算してなるレ
ベルに比例するレベルの電圧信号を生成することによっ
て、該加算処理回路は、多種類のレベルの電圧信号を生
成することができる。例えば前記ラダー抵抗回路の抵抗
素子の個数を10個、出力切換回路の個数を2個、D/
A変換回路の個数を1個とし、また、該D/A変換回路
が区別可能に生成し得る電圧信号のレベルの種類が約1
000種類であるとする。さらに、一方の出力切換回路
と他方の出力切換回路とD/A変換回路とのそれぞれに
対する前記レベル変換の倍率の比を例えば1:(1/1
0):(1/10000)とすると、約10万通りのレベルの
電圧信号を生成することが可能である。従って、前記制
御回路により、設定されたひずみ値に応じて各出力切換
回路を制御すると共に該制御回路から該ひずみ値に応じ
たデジタルデータを各D/A変換回路に入力することに
よって、多種類のひずみ値にそれぞれ対応するレベルの
電圧信号を加算処理回路によって生成することができ
る。
【0030】そして、本発明の第4の態様においては、
この加算処理回路により生成した電圧信号を前記減衰回
路により減圧することによりひずみ値に対応する擬似出
力電圧信号を生成する。このため、前記第1の態様の場
合と同様に、前記加算処理回路から得られる電圧信号に
おいて許容し得るノイズ成分(D/A変換回路の出力の
オフセットや、加算処理回路を構成するオペアンプのオ
フセット電圧、あるいはそれらの温度に応じた変化、外
乱等に起因したノイズ成分)は擬似出力電圧信号におい
て許容し得るノイズ成分よりも大きくなる。この結果、
設定されたひずみ値に対応するレベルの擬似出力電圧信
号のレベルの必要な精度を確保できるような電圧信号
(前記減衰回路に入力する電圧信号)を加算処理回路か
ら支障なく得ることができ、ひいては、所要のレベルの
擬似出力電圧信号を精度よく生成することが可能とな
る。
【0031】従って、本発明の第4の態様によれば、ひ
ずみ値の広い範囲にわたって、設定されたひずみ値に対
応するレベルの擬似出力電圧信号(擬似的なブリッジ出
力)を精度よく生成することができると共に、ひずみ校
正器の構成を簡略な構成とすることができる。
【0032】尚、前述の本発明の各態様では、前記各出
力切換回路(第1、第4態様)から得られる前記ラダー
抵抗回路の電圧信号や、前記各D/A変換回路から得ら
れる電圧信号は、基本的には前記ブリッジ電源入力部に
ひずみ測定器から与えられる電圧信号の瞬時瞬時のレベ
ルに比例する。このため、該電源電圧が直流であるか交
流であるか、あるいは、該電源電圧の波形が正弦波であ
るか矩形波であるか等、ひずみ測定器がブリッジ回路の
電源電圧として使用する電圧の種類によらずに、設定さ
れたひずみ値に対応した擬似出力電圧信号を生成するこ
とが可能である。
【0033】また、本発明では、以上説明した各態様に
おいて、前記ひずみ値を変化させながら前記制御手段に
対して該ひずみ値を設定するひずみ値可変設定手段を備
える。
【0034】これによれば、経時的に変化するひずみ値
に応じて前記擬似出力電圧信号のレベルが変化すること
となる。従って、このような擬似出力電圧信号を動ひず
み測定器に与えることによって、該動ひずみ測定器の動
的な特性の校正を行うことが可能となる。
【0035】この場合、前記ひずみ値可変設定手段は、
前記ひずみ値を正弦波状に変化させながら設定すると共
に、そのひずみ値の周波数を可変的に設定可能に設けら
れていることが好ましい。
【0036】これによれば、正弦波状に設定されるひず
み値に応じて前記擬似出力電圧信号が正弦波状のものと
なり、また、その周波数を種々の周波数に変化させるこ
とが可能となる。このため、動ひずみ測定器の周波数特
性を校正する上で好適である。
【0037】尚、ひずみ測定の際にひずみ測定器に接続
するブリッジ回路の入力抵抗は、複数種類ある(例えば
120Ω、350Ω等)。このため、前記ブリッジ電源
入力部に、ひずみ校正器の入力抵抗を調整するための入
力抵抗調整回路を接続しておくことが好ましい。このよ
うな入力抵抗調整回路を備えておけば、該入力抵抗調整
回路によって、該ひずみ校正器の入力抵抗をひずみ測定
器にひずみ測定の際に接続するブリッジ回路の入力抵抗
と同じになるようにすることができるため、ひずみ測定
器から、前記ブリッジ電源入力部に、ブリッジ回路と同
等の電源電圧を確実に付与することができ、その電源電
圧を前記ラダー抵抗回路やD/A変換回路に付与するこ
とができる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態を図1〜図
4を参照して説明する。図1は本実施形態のひずみ校正
器の回路構成を示すブロック図、図2は図1のひずみ校
正器の要部の回路構成図、図3及び図4は図1のひずみ
校正器の作動を説明するための線図である。尚、本実施
形態は、本発明の第1の態様に係わる実施形態である。
【0039】図1を参照して、1は本実施形態のひずみ
校正器の筐体であり、この筐体1には、図示を省略する
ひずみ測定器と接続する二組の接続端子2a,2b及び
3a,3bが設けられている。接続端子2a,2bは、
本発明におけるブリッジ電源入力部に相当するものであ
り、ひずみ測定器がひずみ測定に際してひずみゲージ
(図示しない)を組み込んだブリッジ回路(図示しな
い)に付与する電源電圧Vin(以下、ブリッジ電源電圧
Vinという)を印加するための接続端子である。
【0040】また、接続端子3a,3bは、本実施形態
のひずみ校正器が後述のように生成する出力電圧信号V
outを、上記ブリッジ回路の擬似的な出力電圧信号とし
てひずみ測定器に出力するための接続端子である。以
下、出力電圧信号Voutを擬似ブリッジ出力Voutとい
う。
【0041】筐体1にはさらに、ひずみ校正器の動作モ
ードの設定や所望のひずみ値の設定等を行うためのキー
入力操作器4と、設定されたひずみ値等を表示する表示
器5と、図示しないパソコン等を接続するインターフェ
イス6とが設けられている。
【0042】ここで本実施形態では、ひずみ校正器の動
作モードは、静ひずみ出力モードと動ひずみ出力モード
とがあり、静ひずみ出力モードは、一定のひずみ値に対
応した一定レベルの擬似ブリッジ出力Voutを前記接続
端子3a,3bから出力するモードである。この静ひず
み出力モードでは、擬似ブリッジ出力Voutのレベルを
規定するひずみ値をキー入力操作器4の操作によって設
定可能とされている。
【0043】この場合、本実施形態では、設定可能なひ
ずみ値は、その有効桁数が例えば10進で6桁(但し、
最上位桁は、「1」又は「0」)であり、第1〜第3の
3種類のレンジがある。第1レンジは、例えば最大で約
10キロマイクロひずみの大きさのひずみ値を0.1マイク
ロひずみ単位で設定するためのレンジである。つまり、
10進表記で○○○○○.○の形(○は最上位桁のみ
「1」又は「0」で、他の桁は0〜9のいずれかの整数
値を意味する。以下同様)に表現されるひずみ値(例え
ば01234.5(=1234.5)マイクロひずみ)を設定するた
めのレンジである。
【0044】また、第2レンジは、例えば最大で約100
キロマイクロひずみの大きさのひずみ値を1マイクロひ
ずみ単位で設定するためのレンジであり、10進表記で
○○○○○.○×10の形に表現されるひずみ値(例えば
01234.5×10(=12345)マイクロひずみ)を設定するた
めのレンジである。
【0045】また、第3レンジは、例えば最大で約1000
キロマイクロひずみの大きさのひずみ値を10マイクロひ
ずみ単位で設定するためのレンジであり、10進表記で
○○○○○.○×100の形に表現されるひずみ値(例え
ば01234.5×100(=123450)マイクロひずみ)を設定す
るためのレンジである。
【0046】尚、本実施形態では、上記各レンジにおい
て、ひずみ値は、その正負の極性(この極性は引張ひず
みと圧縮ひずみとに対応する)も含めて設定可能とさ
れ、各レンジで設定可能なひずみ値の大きさ(絶対値)
は、正負いずれの極性でも同じである。
【0047】また、動ひずみ出力モードは、ひずみ校正
器がひずみ値を自動的に正弦波状に経時変化させながら
設定し、それに対応させて前記擬似ブリッジ出力Vout
を正弦波状に変化させるモードである。この動ひずみ出
力モードでは、ブリッジ出力Voutの周波数(=ひずみ
値の周波数。例えば100Hz、1kHz等)をキー入力
操作器4の操作により設定可能とされている。この場
合、本実施形態では、正弦波状に変化させるブリッジ出
力Voutのピーク値に対応するひずみ値のピーク値(最
大振幅値)は、あらかじめ定められた所定値(例えば10
000.0マイクロひずみ)とされている。
【0048】尚、前記インターフェイス6に例えばパソ
コンを接続した場合には、そのパソコンから、上述のよ
うな動作モードの設定や、静ひずみ出力モードにおける
ひずみ値の設定(レンジの設定を含む)、動ひずみ出力
モードにおけるひずみ値の周波数の設定等をひずみ校正
器に対して行うことができるようになっている。
【0049】筐体1の内部には、入力抵抗調整回路7、
出力抵抗調整回路8、基本出力生成回路9、極性切換回
路10、レンジ切換回路11、減衰回路(アッテネー
タ)12a〜12c、及びマイクロコンピュータ13
(制御回路)が内蔵されている。
【0050】入力抵抗調整回路7は、ひずみ測定器から
ブリッジ電源電圧Vinが付与される接続端子2a,2b
に接続されている。この入力抵抗調整回路7は、接続端
子2a,2b間の入力抵抗を、ひずみ測定の際にひずみ
測定器に接続するブリッジ回路の入力抵抗と同一にする
ようにあらかじめ調整するためのものであり、抵抗回路
により構成されている。この場合、ひずみ測定で用いる
ブリッジ回路の入力抵抗は、通常、120Ω、350Ω
のいずれかである。そこで、本実施形態では、入力抵抗
調整回路7は、筐体1に設けた図示しないスイッチを操
作することで、接続端子2a,2b間の入力抵抗を12
0Ωと350Ωとに選択的に切換え可能としている。こ
のような入力抵抗調整回路7により接続端子2a,2b
間の入力抵抗を調整しておくことで、接続端子2a,2
b間にひずみ測定器から付与されるブリッジ電源電圧V
inを、ひずみ測定の際にひずみ測定器からブリッジ回路
に付与される電源電圧と確実に同じにすることができ
る。
【0051】出力抵抗調整回路8は、前記擬似ブリッジ
出力Voutを出力する接続端子3a,3bに接続されて
いる。この出力抵抗調整回路8は、接続端子3a,3b
間の出力抵抗を、ひずみ測定の際にひずみ測定器に接続
するブリッジ回路の出力抵抗と同一にするようにあらか
じめ調整するためのものである。この場合、ブリッジ回
路の出力抵抗は、通常、前記入力抵抗と同じく、120
Ω、350Ωのいずれかである。このため、本実施形態
では、出力抵抗調整回路8は、入力抵抗調整回路7と同
様、筐体1に設けた図示しないスイッチを操作すること
で、接続端子3a,3b間の出力抵抗を120Ωと35
0Ωとに選択的に切換え可能としている。
【0052】尚、擬似ブリッジ出力Voutに対するひず
み測定器の入力抵抗は一般に極めて高い。このため、接
続端子3a,3b間の出力抵抗がブリッジ回路の出力抵
抗と多少異なっていても、実際上の影響は少なく、接続
端子3a,3b間に発生する擬似ブリッジ出力Voutが
そのままひずみ測定器に入力されると考えてよい。従っ
て、出力抵抗調整回路8は、省略するようにしてもよ
い。
【0053】基本出力生成回路9は、前記キー入力操作
器4等から設定されたひずみ値に応じたレベルの電圧信
号Vp(擬似ブリッジ出力Voutの元となるアナログ電圧
信号。以下、基本電圧信号Vpという)を生成する回路
である。
【0054】この基本出力生成回路9は、ラダー抵抗回
路14、複数(本実施形態では5個)の出力切換回路1
5a〜15e、及び加算処理回路16とから構成されて
いる。
【0055】前記ラダー抵抗回路14は、複数(本実施
形態では例えば10個)の固定抵抗値の抵抗素子17,
17,…を直列に接続してなるものであり、前記接続端
子2a,2bに入力抵抗調整回路7を介して接続され、
接続端子2a,2bに付与されるブリッジ電源電圧Vin
が入力抵抗調整回路7を介して印加されるようになって
いる。この場合、ラダー抵抗回路14の各抵抗素子17
の抵抗値は、同一とされている。そして、該ラダー抵抗
回路14は、各抵抗素子17の端部(ラダー抵抗回路1
7の両端と、互いに隣接する抵抗素子17,17の間の
中点)が電圧出力部P0〜P10となっており、それらの
電圧出力部P0〜P10に、ブリッジ電源電圧Vin以下の
互いに異なるレベルの電圧信号を生成可能としている。
ここで、各電圧出力部Pk(k=0,1,…,10)に
生成される電圧信号のレベルは、ブリッジ電源電圧Vin
を抵抗素子17の総数(10個)で除算してなる値の整
数倍のレベル(=k・(Vin/10))である。以下の説
明では、Vin/10をラダー抵抗回路14の単位出力電圧
という。
【0056】出力切換回路15a〜15eは、それぞれ
ラダー抵抗回路14の電圧出力部P 0〜P10に接続され
ている。この各出力切換回路15a〜15eは、それぞ
れ半導体スイッチ等のスイッチ素子(図示しない)を用
いて構成されたスイッチ回路であり、マイクロコンピュ
ータ13(以下、マイコン13という)から与えられる
制御信号によって、ラダー抵抗回路14の電圧出力部P
0〜P10に生成される電圧信号のうちの一つを選択的に
出力するものである。以下の説明では各出力切換回路1
5a〜15eが出力する電圧信号に参照符号V1p,V2
p,V3p,V4p,V5pを付する。
【0057】加算処理回路16は、各出力切換回路15
a〜15eの出力側に接続されている。この加算処理回
路16は、各出力切換回路15a〜15eが出力する電
圧信号V1p〜V5pのレベルを互いに異なる倍率でレベル
変換したもの(電圧信号V1p〜V5pのレベルに互いに異
なる重みを付したもの)を加算してなるレベルに比例す
るレベルの電圧信号を前記基本電圧信号Vpとして生成
・出力するものである。
【0058】この加算処理回路16は、図2に示すよう
にオペアンプ16aを用いて構成されたもので、各出力
切換回路15a〜15eの電圧信号V1p〜V5pがそれぞ
れ入力される5個の抵抗R1〜R5をオペアンプ16aの
負入力端子に接続すると共に、該オペアンプ16aの出
力側と負入力端子とを帰還抵抗Rfを介して接続して構成
されている。
【0059】このように構成された加算処理回路16で
は、上記抵抗R1〜R5に各出力切換回路15a〜15e
の電圧信号V1p〜V5pをそれぞれ入力したとき、次式
(1)により与えられるレベルの基本電圧信号Vpを生
成する。
【0060】 Vp=−(a1・V1p+a2・V2p+a3・V3p +a4・V4p+a5・V5p) ……(1) 但し、a1=Rf/R1、a2=Rf/R2、a3=Rf/R3、a4
=Rf/R4、a5=Rf/R5 そして、本実施形態では、上記式(1)中の重み係数a1
〜a5の比a1:a2:a3:a4:a5が例えば1:(1/10):
(1/100):(1/1000):(1/10000)というよう
に10倍づづ異なるように、前記抵抗R1〜R5及び帰還
抵抗Rfの抵抗値が設定されている。
【0061】従って、加算処理回路16が生成する基本
電圧信号Vpのレベルは、本実施形態では、所定の比例
定数P1(=−a1)を用いて、次式(2)により与えら
れる。
【0062】 Vp=P1・(V1p+V2p/10+V3p/100+V4p/1000+V5p/10000) ……(2) 前記極性切換回路10は、基本出力生成回路9の加算処
理回路16が生成する基本電圧信号Vpに正負いずれか
の極性をもたせて出力するもので、マイコン10から与
えられる制御信号に応じてその極性の切換えを行う。こ
のような極性切換回路10は、バッファや反転バッファ
を用いて構成される。尚、基本電圧信号Vpのレベルが
「0」であるときには、その「0」レベルの基本電圧信
号Vpがそのまま極性切換回路10から出力されること
はもちろんである。
【0063】前記レンジ切換回路11は、極性切換回路
10から出力される極性付きの基本電圧信号Vpを、前
述の第1〜第3レンジにそれぞれ対応する減衰回路12
a,12b,12cのいずれか一つに選択的に入力する
もので、半導体スイッチ等のスイッチ素子を用いて構成
される。この場合、レンジ切換回路11は、マイコン1
3から与えられる制御信号に応じて基本電圧信号Vpを
入力する減衰回路12a,12b,12cを選択する。
【0064】減衰回路12a,12b,12cは、それ
ぞれあらかじめ定められた倍率1/A1,1/A2,1/
3(A1>1、A2>1、A3>1)で基本電圧信号Vp
のレベルを減衰させ、それを擬似ブリッジ出力Voutと
して前記出力抵抗調整回路8を介して接続端子3a,3
bに出力するものである。この場合、本実施形態では、
各減衰回路12a,12b,12cの倍率(減衰率)1
/A1,1/A2,1/A3は、前記第1〜第3レンジに
対応して互いに1/10づつ異なるものとされ、それらの
比(1/A1):(1/A2):(1/A3)が(1/10
0):(1/10):1に設定されている。そして、例え
ば第1レンジに対応する減衰回路12aの倍率1/A1
は、該第1レンジで1.0マイクロひずみのひずみ値が設
定されたときに、それに応じて後述するように生成され
る基本電圧信号Vpのレベルが、その1.0マイクロひずみ
のひずみ値に対応したレベルの擬似ブリッジ出力(例え
ば1.0μV)に減衰されるような倍率に設定されている。
尚、第2レンジ、第3レンジにそれぞれ対応する減衰回
路12b,12cの倍率1/A2,1/A3は、それぞれ
第1レンジに対応する減衰回路12aの倍率1/A1の1
0倍、100倍である。
【0065】前記マイコン13は、前記各出力切換回路
15a〜15e、極性切換回路10、レンジ切換回路1
1、及び表示器5にそれらの作動制御を行うべく接続さ
れていると共に、インターフェイス6を介して外部のパ
ソコン等とのデータの授受を行うべく該インターフェイ
ス6に接続されている。さらに、マイコン13は、前記
キー入力操作器4で設定された動作モードやひずみ値等
のデータを取得すべく該キー入力操作器4に接続されて
いる。詳細は後述するが、このマイコン13は、キー入
力操作器4やインターフェイス6を介して与えられるデ
ータや、図示しないROMにあらかじめ格納されたデータ
(プログラムを含む)に基づいて、各出力切換回路15
a〜15e等に制御信号を与えてそれらの作動を制御す
る。
【0066】尚、マイコン13は、本発明における制御
回路として機能するものであると同時に、ひずみ値可変
設定手段としての機能も有するものである。
【0067】次に、本実施形態のひずみ校正器の作動を
説明する。まず、前記静ひずみ出力モードでの作動を説
明する。
【0068】本実施形態のひずみ校正器を用いて例えば
静ひずみ測定用のひずみ測定器の校正を行う場合には、
まず、そのひずみ測定器のブリッジ電源出力部とブリッ
ジ出力入力部とをそれぞれ接続端子2a,2b及び3
a,3bに接続しておく。また、ひずみ校正器の入力抵
抗及び出力抵抗をそれぞれ、ひずみ測定の際にひずみ測
定器に接続するブリッジ回路の入力抵抗及び出力抵抗に
合わせるように、入力抵抗調整回路7及び出力抵抗調整
回路8の設定操作を行っておく。
【0069】尚、このような状態でひずみ測定器を起動
すると、前記ラダー抵抗14にブリッジ電源電圧Vinが
印加される。
【0070】また、例えば前記キー入力操作器4によっ
て、前記静ひずみ出力モードを選択する。さらに、該キ
ー入力操作器4によって、レンジを選択設定した上で所
望のひずみ値(極性を含む)を入力設定する。尚、前記
インターフェイス6に例えばパソコンを接続した場合に
は、上記のような動作モードの設定や、ひずみ値の入力
設定は、パソコンから行うようにすることもできる。
【0071】このようにして設定された動作モード(静
ひずみ出力モード)やレンジ、ひずみ値のデータは、マ
イコン13に与えられる。そして、マイコン13は、そ
れらの与えられたデータを示す表示を表示器5に行わし
める。さらに、マイコン13は、設定されたひずみ値に
応じて前記各出力切換回路15a〜15eや極性切換回
路10を制御すると共に、設定されたレンジに応じてレ
ンジ切換回路11を制御する。
【0072】さらに詳細には、マイコン13は、設定さ
れたひずみ値(6桁)の最上位側の2桁の整数値(0〜1
0)を前記ラダー抵抗回路14の単位出力電圧Vin/10
に乗算したレベルの電圧信号(=V1p)を出力切換回路
15aから出力させるように出力切換回路15aを制御
する。また、マイコン13は、設定されたひずみ値の最
上位側から3桁目、4桁目、5桁目、6桁目(=最下位
桁)のそれぞれの整数値(0〜9)を前記単位出力電圧
Vin/10に乗算したレベルの電圧信号(=V2p,V3p,
V4p,V5p)をそれぞれ出力切換回路15b,15c,
15d,15eから出力させるようにそれらの各出力切
換回路15b〜15eを制御する。
【0073】具体的には、例えば設定されたひずみ値が
例えば第1レンジで9876.5(=09876.5)マイクロひず
みであるとした場合、各出力切換回路15a〜15eか
らそれぞれ、9・Vin/10、8・Vin/10、7・Vin/
10、6・Vin/10、5・Vin/10のレベルの電圧信号V
1p〜V5p、すなわち、ラダー抵抗回路14の電圧出力部
9,P8,P7,P6,P5の電圧信号を出力させる。
尚、このような各出力切換回路15a〜15eの制御
は、例えば第2レンジで9876.5×10マイクロひずみのひ
ずみ値が設定された場合、あるいは第3レンジで9876.5
×100マイクロひずみのひずみ値が設定された場合も全
く同一である。つまり、各出力切換回路15a〜15e
の制御は、いずれのレンジでも、設定されたひずみ値の
上位6桁の数値に応じて前述のように行われる。
【0074】また、マイコン13は、設定されたひずみ
値が正の値(引っ張りひずみのひずみ値)であるときに
は、極性切換回路10から正レベルの電圧信号が出力さ
れるように該極性切換回路10を制御する。逆に、設定
されたひずみ値が負の値(圧縮ひずみのひずみ値)であ
るときには、極性切換回路10から負レベルの電圧信号
が出力されるように極性切換回路10を制御する。
【0075】さらに、マイコン13は、設定されたレン
ジに対応した減衰回路12a又は12b又は12cに極
性切換回路10の出力が入力されるようにレンジ切換回
路11を制御する。
【0076】上記のように各出力切換回路15a〜15
e、極性切換回路10、及びレンジ切換回路11をマイ
コン13により制御したとき、各出力切換回路15a〜
15eが出力する電圧信号V1p〜V5pから前記式(2)
のように加算処理回路16が生成する基本電圧信号Vp
のレベルは、設定されたひずみ値に比例するものとなる
(より詳しくは設定されたひずみ値とブリッジ電源電圧
Vinに比例するものとなる)。
【0077】そして、この基本電圧信号Vpに、極性切
換回路10にて、ひずみ値の極性に対応した極性が付与
される。さらに、この極性切換回路10が出力する極性
付きの基本電圧信号Vpは、設定されたレンジに対応す
る減衰回路12a又は12b又は12cにレンジ切換回
路11を介して入力され、該減衰回路12a又は12b
又は12cにて、基本電圧信号Vpのレベルが所定の倍
率1/A1又は1/A2又は1/A3で減圧され、擬似ブ
リッジ出力Voutが得られる。このとき、各減衰回路1
2a〜12cの倍率1/A1,1/A2,1/A3は、前
述のように設定されているので、設定されたひずみ値に
対応するレベルの擬似ブリッジ出力Vout、すなわち、
そのひずみ値のひずみが生じた場合にブリッジ回路が生
成・出力する電圧信号のレベルを有する擬似ブリッジ出
力Voutが得られる。そして、この擬似ブリッジ出力Vo
utが前記出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを
介してひずみ測定器に入力される。
【0078】このとき該ひずみ測定器で測定されるひず
み値と、ひずみ校正器で設定されたひずみ値とを対比す
ることにより、該ひずみ測定器の校正を行うことができ
る。
【0079】尚、上述した静ひずみ出力モードで本実施
形態のひずみ校正器に接続するひずみ測定器は、静ひず
み測定用及び動ひずみ測定用のいずれであってもよい。
この場合、動ひずみ測定器では、通常、ブリッジ電源電
圧Vinとして、一般に交流電圧(例えば20kHzの交
流電圧)が用いられるため、前記ラダー抵抗回路14に
もその交流のブリッジ電源電圧Vinが印加される。そし
て、この場合には、擬似ブリッジ出力Voutは、ブリッ
ジ電源電圧Vinを設定されたひずみ値に応じて振幅変調
した形の交流信号(設定されたひずみ値に対応した一定
のピークレベルを有する交流信号)となる。
【0080】次に、本実施形態のひずみ校正器を用いて
例えば動ひずみ測定器の校正を行うために、時間的にレ
ベルが変化する擬似ブリッジ出力Voutを生成する場合
の作動について説明する。
【0081】この場合、まず、前述と全く同様に、ひず
み測定器をひずみ校正器に接続すると共に、前記入力抵
抗調整回路7及び出力抵抗調整回路8の設定操作を行っ
ておく。そして、前記キー入力操作器4によって、動ひ
ずみ出力モードを選択する。さらに、該キー入力操作器
4によって、出力させる擬似ブリッジ出力Voutの周波
数を入力設定する。尚、前記インターフェイス6に例え
ばパソコンを接続した場合には、上記のような動作モー
ドの設定や、周波数の入力設定は、パソコンから行うよ
うにすることもできる。
【0082】このようにして設定された動作モード(動
ひずみ出力モード)や周波数のデータは、マイコン13
に与えられる。そして、マイコン13は、それらの与え
られたデータを示す表示を表示器5に行わしめる。さら
に、マイコン13は、以下に説明するように、ひずみ値
を自動的に時間変化させながら設定すると共に、その設
定したひずみ値に応じて前記各出力切換回路15a〜1
5eや極性切換回路10を制御する。
【0083】すなわち、本実施形態のひずみ校正器で
は、あらかじめ定めた所定のピーク値(振幅値)で正弦
波状に経時変化するひずみ値に対応する擬似ブリッジ出
力Voutを生成するようにしている。そして、マイコン
13は、そのひずみ値の正弦波の1周期分の位相(2π
[rad])を等分割してなる所定の単位位相(例えば2
π/100[rad])毎の複数のひずみ値をあらかじめ図示
しないROMに記憶保持している。
【0084】より具体的には、正弦波状のひずみ値のピ
ーク値をEp、上記単位位相をΔθ[rad]としたとき、
例えば次式(3)により与えられる複数のひずみ値をあ
らかじめ時系列的にROMに記憶保持している。
【0085】 ひずみ値=Ep・sin(n・Δθ) …(3) 但し、n=0,1,…,2π/Δθ−1 尚、本実施形態では、正弦波状に設定するひずみ値のピ
ーク値Epは、例えば10000.0マイクロひずみであり、RO
Mに記憶保持されるひずみ値は、前記第1レンジにおい
てキー入力操作器4により設定可能なひずみ値と同様、
10進表記で○○○○○.○という形の6桁のひずみ値
(例えば00627.9(=627.9)マイクロひずみ)である。
【0086】そして、マイコン13は、擬似ブリッジ出
力Voutの周波数が設定されると、その周波数と、上記
単位位相Δθとに応じて定まる所定の単位時間(=(Δ
θ/2π)/周波数)毎に、上記式(3)により与えら
れるひずみ値0、Ep・sin(Δθ)、Ep・sin(2・Δ
θ)、…、Ep・sin(2π−Δθ)を順次、設定された
ひずみ値をROMから読み出す。この場合、1周期分の全
てのひずみ値を読み出した場合には、再び、ROMに記憶
保持されているひずみ値を第1番目のもの(式(3)の
n=0に対応するひずみ値)から順番に読み出し、以
後、これを繰り返す。これにより、図3に示すように正
弦波状に時間的に変化するひずみ値が得られる。尚、こ
の場合、正確には、ひずみ値は正弦波に沿うように上記
単位時間毎にステップ状に変化するものとなるが、上記
単位時間は十分に短い時間であるので、ひずみ値は実質
的に正弦波状に変化する。
【0087】そして、マイコン13は、上記のようにひ
ずみ値を読み出す毎に(上記単位時間毎に)、前述の静
ひずみ出力モードの場合と全く同様に、そのひずみ値に
応じて前記各出力切換回路15a〜15e、極性切換回
路10及びレンジ切換回路11を制御する。尚、本実施
形態では、正弦波状に設定するひずみ値のピーク値は、
例えば10000.0マイクロひずみで、第1レンジ内のひず
み値であるので、レンジ切換回路11は、継続的に第1
レンジに対応する減衰回路12aに極性切換回路10か
ら得られる電圧信号を入力させるように制御される。
【0088】これにより、前記単位時間毎に、その時に
マイコン13が設定したひずみ値に対応するレベルの擬
似ブリッジ出力Voutが減衰回路12aから出力され、
それが出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを介
してひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力される。そ
して、マイコン13は設定するひずみ値を前述のように
正弦波状に変化させるので、擬似ブリッジ出力Voutも
正弦波状に変化するものとなる。
【0089】この場合、動ひずみ測定器では、ブリッジ
電源電圧Vinとして、一般に交流電圧(例えば20kH
zの交流電圧)が用いられるため、前記ラダー抵抗回路
14にもその交流のブリッジ電源電圧Vinが印加され
る。また、前記基本出力生成回路9が生成する基本電圧
信号Vpのレベルは、前述のように設定されたひずみ値
に比例するだけでなく、ブリッジ電源電圧Vinにも比例
する。このため、ひずみ校正器の接続端子3a,3bか
らひずみ測定器に出力される擬似ブリッジ出力Vout
は、図4に示すように、交流のブリッジ電源電圧Vinを
ひずみ値の周波数で振幅変調したような形のものとな
り、その振幅変調信号のレベルが正弦波状に設定された
ひずみ値に対応したものとなる。
【0090】そして、このような擬似ブリッジ出力Vou
tをひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力すること
で、該ひずみ測定器の周波数特性を含めてその校正を行
うことが可能となる。
【0091】尚、動ひずみ測定器のブリッジ電源電圧V
inは、直流の一定電圧である場合もあり、この場合に
は、擬似ブリッジ出力Voutは振幅一定の正弦波状のも
のとなる。
【0092】以上説明した本実施形態のひずみ校正器に
よれば、従来のひずみ校正器のように多数の抵抗素子を
使用せずとも、前記基本出力生成回路9から、多種類の
ひずみ値に応じた多種類のレベルの基本電圧信号Vpを
生成することができる。そして、この基本電圧信号Vp
を最終的に減衰回路12a〜12cで減圧した上で、ひ
ずみ値に対応したレベルの擬似ブリッジ出力Voutを得
るため、基本出力生成回路9でひずみ値に応じて生成す
べき基本電圧信号Vpのレベルの要求精度が緩和され
る。この結果、簡略な構成で、多種類のひずみ値に精度
よく対応したブリッジ出力Voutを生成することがで
き、ひずみ校正器に接続するひずみ測定器の校正を的確
に行うことができる。
【0093】また、マイコン13でひずみ値を正弦波状
に変化させながら設定しつつ、その正弦波状のひずみ値
に対応して正弦波状に変化するブリッジ出力Voutを生
成することができると共に、その周波数を前記キー入力
操作器4等から所望の周波数に設定できるため、動ひず
み測定器の周波数特性等の動的な特性の校正も行うこと
ができる。
【0094】さらに、本実施形態のひずみ校正器では、
静ひずみ出力モード及び動ひずみ出力モードのいずれの
モードにおいても、ブリッジ電源電圧Vinは、直流、交
流のいずれでもよく、さらには、矩形波状のブリッジ電
源電圧Vinであってもよい。従って、種々のタイプのひ
ずみ測定器の校正に使用することができる。
【0095】尚、以上説明した第1実施形態では、ラダ
ー抵抗回路14の抵抗素子17の個数を10個とし、ま
た、出力切換回路15a〜15eの個数を5個とした
が、それらの個数は他の個数とすることも可能である。
それらの個数は、基本的には、ひずみ校正器で設定可能
なひずみ値の最小単位や有効桁数、加算処理回路16の
出力の精度等に応じて種々の選択が可能である。
【0096】次に本発明の第2実施形態を図5を参照し
て説明する。図5は本実施形態のひずみ校正器の回路構
成を示すブロック図である。尚、本実施形態の説明で
は、第1実施形態と同一構成部分については、第1実施
形態と同一の参照符号を用い、詳細な説明を省略する。
また、本実施形態は、本発明の第4の態様に係わる実施
形態である。
【0097】図5を参照して、本実施形態のひずみ校正
器では、基本出力生成回路17の一部の構成が第1実施
形態のものと相違している。すなわち、本実施形態にお
ける基本出力生成回路17は、第1実施形態のものと同
一構成のラダー抵抗回路14及びこれに接続された2個
の出力切換回路15a,15bを備える一方、第1実施
形態のものの出力切換回路15c〜15eの代わりにD
/A変換回路18を備えている。そして、これらの出力
切換回路15a,15b及びD/A変換回路18が出力
する電圧信号を加算処理回路19に入力し、該加算処理
回路19から基本電圧信号Vp(設定されるひずみ値に
比例したレベルの電圧信号)を生成するようにしてい
る。
【0098】前記D/A変換回路18は、ラダー抵抗回
路14と同様、接続端子2a,2bに入力抵抗調整回路
7を介して接続され、該接続端子2a,2bにひずみ測
定器から付与されるブリッジ電源電圧Vinが入力抵抗調
整回路7を介して印加されるようになっている。このD
/A変換回路18は、本実施形態では例えば12ビット
のもので、12ビットのデジタルデータを入力すること
によって、そのデジタルデータに応じたレベルの電圧信
号を出力する。この場合、原理的には、D/A変換回路
18は、ブリッジ電源電圧Vinを212で除算した値(1
ビット当たりの電圧)を単位電圧として、その単位電圧
の整数倍のレベル(0〜Vinの範囲内のレベル)の電圧
信号を生成可能である。但し、本実施形態では、D/A
変換回路18の出力の精度を考慮して、例えば4デジッ
ト当たりの電圧(=Vin/210=Vin/1024)をD/A
変換回路18で生成させる最小の単位電圧とし、この単
位電圧の整数倍のレベル(=n・Vin/1024、n=0,
1,…,1024)の電圧信号(以下、参照符号Vapを付す
る)をD/A変換回路18から出力させるようにA/D
変換回路18にデジタルデータを入力する。従って、本
実施形態でD/A変換回路18から出力可能な電圧信号
Vapのレベルは1024種類である。
【0099】このD/A変換回路18が出力する電圧信
号Vapと前記出力切換回路15a,15bがそれぞれ出
力する電圧信号V1p,V2pとを入力する加算処理回路1
9は、それらの電圧信号Vap,V1p,V2pのレベルを互
いに異なる倍率でレベル変換したものを加算したレベル
に比例したレベルの電圧信号を基本電圧信号Vpとして
生成するものである。図示を省略するが、このような加
算処理回路19は、前記第1実施形態の加算処理回路1
6(図2)と同様に、オペアンプ及び抵抗を用いて構成
され、図2の回路から抵抗R4,R5を除去し、抵抗R1
〜R3にそれぞれ上記電圧信号V1p,V2p,Vapを入力す
るようにした形態の回路である。そして、このように構
成された加算処理回路19は、次式(4)により与えら
れるレベルの電圧信号(基本電圧信号Vp)を出力切換
回路15a,15bの電圧信号V1p,V2p及びD/A変
換回路18の電圧信号Vapから生成する。
【0100】 Vp=−(b1・V1p+b2・V2p+b3・Vap) ……(4) 但し、b1〜b3:所定値の重み係数 ここで、出力切換回路15a,15bの電圧信号V1p,
V2pは、それぞれラダー抵抗回路14の単位出力電圧
(=Vin/10)の整数倍のレベルであるので、V1p=n
1・Vin/10、V2p=n2・Vin/10(但し、n1,n
2は、0〜10の整数)と表される。また、D/A変換回
路18の電圧信号Vapは、該D/A変換回路18の単位
電圧(=Vin/1024)の整数倍のレベルであるので、V
ap=n3・Vin/1024(但し、n3は0〜1024の整数)と
表される。
【0101】従って式(4)は、次式(5)に書き換え
られる。
【0102】 Vp=−(Vin/10)・(b1・n1+b2・n2+(10/1024)・b3・n3) ……(5) そして、本実施形態では、各電圧信号V1p,V2p,Vap
のレベル変換の倍率を規定する上記重み係数b1〜b3の値
の比b1:b2:b3が1:(1/10):(1024/100000)と
なるように、該重み係数b1〜b3の値があらかじめ定めら
れている。
【0103】従って、本実施形態で、加算処理回路19
が生成する基本電圧信号Vpのレベルは、所定の比例定
数P2(=−b1・(Vin/10))を用いて、次式(6)
により与えられる。
【0104】 Vp=P2・(n1+n2/10+n3/10000) ……(6) 尚、基本出力生成回路17の出力切換回路15a,15
bは、第1実施形態の場合と同様に、マイコン13によ
って制御される。また、本実施形態では、前記D/A変
換回路18が電圧信号Vapを生成するために該D/A変
換回路18に入力する12ビットのデジタルデータは、
マイコン13から与えられる。
【0105】また、本実施形態では、第1レンジに対応
する減衰回路12aの倍率1/A1は、前記第1の実施
形態と同様、該第1レンジで1.0マイクロひずみのひず
み値が設定されたときに、それに対応して生成される基
本電圧信号Vpのレベルが、その1.0マイクロひずみのひ
ずみ値に対応したレベルの擬似ブリッジ出力(例えば1.
0μV)に減衰されるような倍率に設定されている。そし
て、第2レンジ、第3レンジにそれぞれ対応する減衰回
路12b,12cの倍率1/A2,1/A3は、それぞれ
第1レンジに対応する減衰回路12aの倍率1/A1の1
0倍、100倍とされている。
【0106】以上説明した以外の構成は、前記第1の実
施形態のものと同一である。
【0107】次に、本実施形態のひずみ校正器の作動を
説明する。まず、静ひずみ出力モードにおける作動を説
明する。
【0108】まず、前記第1の実施形態における静ひず
み出力モードにおける作動の場合と全く同様に、ひずみ
測定器をひずみ校正器に接続すると共に、前記入力抵抗
調整回路7及び出力抵抗調整回路8の設定操作を行って
おく。さらに、キー入力操作器4等から、動作モードを
静ひずみ出力モードに設定すると共に、所望のひずみ値
及びそのレンジを入力設定する。
【0109】このようにして設定された動作モード(静
ひずみ出力モード)やレンジ、ひずみ値のデータは、マ
イコン13に与えられる。そして、マイコン13は、そ
れらの与えられたデータを示す表示を表示器5に行わし
める。さらに、マイコン13は、設定されたひずみ値に
応じて前記各出力切換回路15a,15bやD/A変換
回路18、極性切換回路10を制御すると共に、設定さ
れたレンジに応じてレンジ切換回路11を制御する。こ
の場合、極性切換回路10及びレンジ切換回路11の制
御は、前記第1実施形態と全く同一である。
【0110】一方、各出力切換回路15a,15bやD
/A変換回路18の制御においては、マイコン13は、
設定されたひずみ値(6桁)の最上位側の2桁の整数値
(0〜10)を前記ラダー抵抗回路14の単位出力電圧V
in/10に乗算したレベルの電圧信号(=V1p)を出力切
換回路15aから出力させるように出力切換回路15a
を制御する。また、マイコン13は、設定されたひずみ
値の最上位側から3桁目の整数値(0〜9)をラダー抵
抗回路14の単位出力電圧Vin/10に乗算したレベルの
電圧信号(=V2p)を出力切換回路15bから出力させ
るように該出力切換回路15bを制御する。さらにマイ
コン13は、設定されたひずみ値の最上位側から4桁
目、5桁目及び6桁目のそれぞれの整数値を併せた3桁
の整数値(0〜999)をD/A変換回路18の単位電圧
Vin/1024に乗算したレベルの電圧信号VapをD/A変
換回路18から出力させるのに要する12ビットのデジ
タルデータを生成してそれを該D/A変換回路18に入
力する。
【0111】具体的には、例えば設定されたひずみ値が
例えば第1レンジで9876.5(=09876.5)マイクロひず
みであるとした場合、各出力切換回路15a,15bか
らそれぞれ、9・Vin/10、8・Vin/10のレベルの電
圧信号V1p,V2p、すなわち、ラダー抵抗回路14の電
圧出力部P9,P8の電圧信号を出力させる。また、D/
A変換回路18からは、765・Vin/1024のレベルの電
圧信号Vapを出力させるように該D/A変換回路18に
デジタルデータを入力する。
【0112】このように各出力切換回路15a〜15e
及びD/A変換回路18をマイコン13により制御した
とき、それらの電圧信号V1p,V2p,Vapから前述のよ
うに加算処理回路19が生成する基本電圧信号Vpのレ
ベルは、設定されたひずみ値に比例するものとなる(よ
り詳しくは設定されたひずみ値とブリッジ電源電圧Vin
に比例するものとなる)。例えば設定されたひずみ値が
例えば第1レンジで9876. 5(=09876.5)マイクロひず
みであるときには、前記式(6)におけるn1,n2,n
3の値がそれぞれ「9」,「8」,「765」となるので、
同式(6)から明らかなように基本電圧信号Vpのレベ
ルは、設定されたひずみ値に比例するものとなる。
【0113】そして、この基本電圧信号Vpに、前記第
1実施形態と同様、極性切換回路10にて、ひずみ値の
極性に対応した極性が付与される。さらに、この極性切
換回路10が出力する極性付きの基本電圧信号Vpは、
前記第1実施形態と同様、設定されたレンジに対応する
減衰回路12a又は12b又は12cにレンジ切換回路
11を介して入力され、該減衰回路12a又は12b又
は12cにて、基本電圧信号Vpのレベルが所定の倍率
1/A1又は1/A2又は1/A3で減圧され、設定され
たひずみ値に対応するレベルの擬似ブリッジ出力Vout
が得られる。そして、この擬似ブリッジ出力Voutが前
記出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを介して
ひずみ測定器に入力される。
【0114】このとき該ひずみ測定器で測定されるひず
み値と、ひずみ校正器で設定されたひずみ値とを対比す
ることにより、該ひずみ測定器の校正を行うことができ
る。
【0115】尚、上述した静ひずみ出力モードで本実施
形態のひずみ校正器に接続するひずみ測定器は、前記第
1実施形態のものと同様、静ひずみ測定用及び動ひずみ
測定用のいずれであってもよい。そして、ブリッジ電源
電圧Vinが交流で有る場合には、擬似ブリッジ出力Vou
tは、ブリッジ電源電圧Vinを設定されたひずみ値に応
じて振幅変調した形の交流信号となる。
【0116】次に、動ひずみ出力モードにおける作動を
説明する。
【0117】まず、前記第1の実施形態と同様に、ひず
み測定器(動ひずみ測定器)をひずみ校正器に接続する
と共に、前記入力抵抗調整回路7及び出力抵抗調整回路
8の設定操作を行っておく。そして、前記キー入力操作
器4等によって、動ひずみ出力モードを選択すると共
に、出力させる擬似ブリッジ出力Voutの周波数(ひず
み値の周波数)を入力設定する。
【0118】このようにして設定された動作モード(動
ひずみ出力モード)や周波数のデータは、マイコン13
に与えられる。そして、マイコン13は、それらの与え
られたデータを示す表示を表示器5に行わしめる。さら
に、マイコン13は、前記第1実施形態と同様に、図示
しないROMにあらかじめ記憶保持したひずみ値(前記式
(3)により与えられるひずみ値)を、設定された周波
数に応じた所定の単位時間(=(Δθ/2π)/周波
数)毎に読み出し、正弦波状に変化するひずみ値を得
る。
【0119】そして、マイコン13は、ひずみ値を読み
出す毎に(上記単位時間毎に)、前述の静ひずみ出力モ
ードの場合と全く同様に、そのひずみ値に応じて前記各
出力切換回路15a,15b、D/A変換回路18、極
性切換回路10及びレンジ切換回路11を制御する。
尚、このときのレンジ切換回路11は、前記第1の実施
形態と同様、極性切換回路10の出力を第1レンジに対
応する減衰回路12aに入力するように制御される。
【0120】これにより、前記単位時間毎に、その時に
マイコン13が設定したひずみ値に対応するレベルの擬
似ブリッジ出力Voutが減衰回路12aから出力され、
それが出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを介
してひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力される。そ
して、マイコン13は設定するひずみ値を前述のように
正弦波状に変化させるので、擬似ブリッジ出力Voutも
正弦波状に変化するものとなる。この場合、ひずみ測定
器からひずみ校正器に与えられるブリッジ電源電圧Vin
が交流電圧である場合には、前記図4に示したように、
交流のブリッジ電源電圧Vinをひずみ値の周波数で振幅
変調したような形のものとなり、その振幅変調信号のレ
ベルが正弦波状に設定されたひずみ値に対応したものと
なる。また、ブリッジ電源電圧Vinが一定電圧である場
合には、擬似ブリッジ出力Voutは振幅一定の正弦波状
のものとなる。
【0121】そして、このような擬似ブリッジ出力Vou
tをひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力すること
で、該ひずみ測定器の周波数特性を含めてその校正を行
うことが可能となる。
【0122】かかる本実施形態のひずみ校正器によって
も、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができ
る。
【0123】尚、本実施形態では、ラダー抵抗回路14
の抵抗素子17の個数、出力切換回路15a,15bの
個数、D/A変換回路18の個数をそれぞれ10個、2
個、1個とし、また、D/A変換回路18のビット数を
12ビットとしたが、それらの個数やビット数は、他の
値であってよい。それらの個数やビット数は、設定可能
なひずみ値の最小単位や有効桁数、D/A変換回路18
の分解能、加算処理回路19の出力の精度等に応じて種
々の選択が可能である。
【0124】次に本発明の第3実施形態を図6を参照し
て説明する。図6は本実施形態のひずみ校正器の回路構
成を示すブロック図である。尚、本実施形態の説明で
は、第1実施形態と同一構成部分については、第1実施
形態と同一の参照符号を用い、詳細な説明を省略する。
また、本実施形態は、本発明の第3の態様に係わる実施
形態である。
【0125】図6を参照して、本実施形態のひずみ校正
器では、基本出力生成回路20の構成が第1実施形態の
ものと相違している。すなわち、本実施形態における基
本出力生成回路20は、複数(本実施形態では二個)の
D/A変換回路18a,18bを備え、これらのD/A
変換回路18a,18bが出力する電圧信号Vbp,Vcp
を加算処理回路21に入力し、該加算処理回路21から
基本電圧信号Vp(設定されるひずみ値に比例したレベ
ルの電圧信号)を生成するようにしている。
【0126】各D/A変換回路18a,18bは、前記
第2実施形態におけるD/A変換回路18と同様、例え
ば12ビットのもので、接続端子2a,2bにひずみ測
定器から付与されるブリッジ電源電圧Vinが入力抵抗調
整回路7を介して印加され、マイコン13から後述のよ
うに入力されるデジタルデータに応じたレベルの電圧信
号Vbp,Vcpをブリッジ電源電圧Vinから生成・出力す
るようになっている。この場合、前記第2実施形態と同
様、各D/A変換回路18a,18bの例えば4デジッ
ト当たりの電圧(=Vin/210=Vin/1024)を各D/
A変換回路18a,18bで生成させる最小の単位電圧
としている。そして、この単位電圧の整数倍のレベル
(=n・Vin/1024、n=0,1,…,1024)の電圧信
号Vbp,Vcpを各D/A変換回路18a,18bからそ
れぞれ出力させるように各D/A変換回路18a,18
bにデジタルデータを入力する。
【0127】この各D/A変換回路18a,18bの電
圧信号Vbp,Vcpを入力する加算処理回路21は、それ
らの電圧信号Vbp,Vcpのレベルを互いに異なる倍率で
レベル変換したものを加算したレベルに比例したレベル
の電圧信号を基本電圧信号Vpとして生成するものであ
る。図示を省略するが、このような加算処理回路21
は、前記第1実施形態の加算処理回路16(図2)と同
様に、オペアンプ及び抵抗を用いて構成され、図2の回
路から抵抗R3〜R5を除去し、抵抗R1,R2にそれぞれ
上記電圧信号Vbp,Vcpを入力するようにした形態の回
路である。そして、このように構成された加算処理回路
21は、次式(7)により与えられるレベルの電圧信号
(基本電圧信号Vp)をD/A変換回路18a,18b
の電圧信号Vbp,Vcpから生成する。
【0128】 Vp=−(c1・Vbp+c2・Vcp) ……(7) 但し、c1,c2:所定値の重み係数 ここで、各D/A変換回路18a,18bの電圧信号V
bp,Vcpは、各D/A変換回路18a,18bの単位電
圧(=Vin/1024)の整数倍のレベルであるので、Vbp
=n1・Vin/1024、Vcp=n2・Vin/1024(但し、n
1,n2はそれぞれ0〜1024の整数)と表される。
【0129】従って式(7)は、次式(8)に書き換え
られる。
【0130】 Vp=−(Vin/1024)・(c1・n1+c2・n2) ……(8) そして、本実施形態では、各電圧信号Vbp,Vcpのレベ
ル変換の倍率を規定する上記重み係数c1,c2の値の比c
1:c2が1:(1/1000)となるように、該重み係数c
1,c2の値があらかじめ定められている。
【0131】従って、本実施形態で、加算処理回路21
が生成する基本電圧信号Vpのレベルは、所定の比例定
数P3(=−c1・(Vin/1024))を用いて、次式
(9)により与えられる。
【0132】 Vp=P3・(n1+n2/1000) ……(9) 尚、前記各D/A変換回路18a,18bが電圧信号V
bp,Vcpを生成するために各D/A変換回路18a,1
8bに入力する12ビットのデジタルデータは、マイコ
ン13から与えられる。
【0133】また、本実施形態では、第1レンジに対応
する減衰回路12aの倍率1/A1は、前記第1の実施
形態と同様、該第1レンジで1.0マイクロひずみのひず
み値が設定されたときに、それに対応して生成される基
本電圧信号Vpのレベルが、その1.0マイクロひずみのひ
ずみ値に対応したレベルの擬似ブリッジ出力(例えば1.
0μV)に減衰されるような倍率に設定されている。そし
て、第2レンジ、第3レンジにそれぞれ対応する減衰回
路12b,12cの倍率1/A2,1/A3は、それぞれ
第1レンジに対応する減衰回路12aの倍率1/A1の1
0倍、100倍とされている。
【0134】尚、本実施形態では、各レンジで設定可能
なひずみ値は、前記第1実施形態と同様に6桁(有効桁
数)であるが、いずれの桁でも0〜9の任意の値を設定
可能である。
【0135】以上説明した以外の構成は、前記第1の実
施形態のものと同一である。
【0136】次に、本実施形態のひずみ校正器の作動を
説明する。まず、静ひずみ出力モードにおける作動を説
明する。
【0137】まず、前記第1の実施形態における静ひず
み出力モードにおける作動の場合と全く同様に、ひずみ
測定器をひずみ校正器に接続すると共に、前記入力抵抗
調整回路7及び出力抵抗調整回路8の設定操作を行って
おく。さらに、キー入力操作器4等から、動作モードを
静ひずみ出力モードに設定すると共に、所望のひずみ値
及びそのレンジを入力設定する。
【0138】このようにして設定された動作モード(静
ひずみ出力モード)やレンジ、ひずみ値のデータは、マ
イコン13に与えられ、該マイコン13は、それらの与
えられたデータを示す表示を表示器5に行わしめる。さ
らに、マイコン13は、設定されたひずみ値に応じて前
記各D/A変換回路18a,18bや極性切換回路10
を制御すると共に、設定されたレンジに応じてレンジ切
換回路11を制御する。この場合、極性切換回路10及
びレンジ切換回路11の制御は、前記第1実施形態と全
く同一である。
【0139】一方、各D/A変換回路18a,18bの
制御においては、マイコン13は、設定されたひずみ値
(6桁)の最上位側から1桁目、2桁目及び3桁目のそ
れぞれの整数値を併せた3桁の整数値(0〜999)をD
/A変換回路18aの単位電圧Vin/1024に乗算したレ
ベルの電圧信号VbpをD/A変換回路18aから出力さ
せるのに要する12ビットのデジタルデータを生成して
それを該D/A変換回路18aに入力する。また、マイ
コン13は、設定されたひずみ値の最上位側から4桁
目、5桁目及び6桁目のそれぞれの整数値を併せた3桁
の整数値(0〜999)をD/A変換回路18bの単位電
圧Vin/1024に乗算したレベルの電圧信号VcpをD/A
変換回路18bから出力させるのに要する12ビットの
デジタルデータを生成してそれを該D/A変換回路18
bに入力する。
【0140】具体的には、例えば設定されたひずみ値が
例えば第1レンジで09876.5(=9876.5)マイクロひず
みであるとした場合、D/A変換回路18aからは、98
・Vin/1024のレベルの電圧信号Vbpを出力させるよう
に該D/A変換回路18aにデジタルデータを入力し、
D/A変換回路18bからは、765・Vin/1024のレベ
ルの電圧信号Vcpを出力させるように該D/A変換回路
18bにデジタルデータを入力する。
【0141】このように各D/A変換回路18a,18
bをマイコン13により制御したとき、それらの電圧信
号Vbp,Vcpから前述のように加算処理回路21が生成
する基本電圧信号Vpのレベルは、設定されたひずみ値
に比例するものとなる(より詳しくは設定されたひずみ
値とブリッジ電源電圧Vinに比例するものとなる)。例
えば設定されたひずみ値が例えば第1レンジで09876.5
(=9876.5)マイクロひずみであるときには、前記式
(9)におけるn1,n2の値がそれぞれ「98」,「76
5」となるので、同式(9)から明らかなように基本電
圧信号Vpのレベルは、設定されたひずみ値に比例する
ものとなる。
【0142】そして、この基本電圧信号Vpに、前記第
1実施形態と同様、極性切換回路10にて、ひずみ値の
極性に対応した極性が付与される。さらに、この極性切
換回路10が出力する極性付きの基本電圧信号Vpは、
前記第1実施形態と同様、設定されたレンジに対応する
減衰回路12a又は12b又は12cにレンジ切換回路
11を介して入力され、該減衰回路12a又は12b又
は12cにて、基本電圧信号Vpのレベルが所定の倍率
1/A1又は1/A2又は1/A3で減圧され、設定され
たひずみ値に対応するレベルの擬似ブリッジ出力Vout
が得られる。そして、この擬似ブリッジ出力Vo utが前
記出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを介して
ひずみ測定器に入力される。
【0143】このとき該ひずみ測定器で測定されるひず
み値と、ひずみ校正器で設定されたひずみ値とを対比す
ることにより、該ひずみ測定器の校正を行うことができ
る。
【0144】尚、上述した静ひずみ出力モードで本実施
形態のひずみ校正器に接続するひずみ測定器は、前記第
1実施形態のものと同様、静ひずみ測定用及び動ひずみ
測定用のいずれであってもよい。そして、ブリッジ電源
電圧Vinが交流である場合には、擬似ブリッジ出力Vou
tは、ブリッジ電源電圧Vinを設定されたひずみ値に応
じて振幅変調した形の交流信号となる。
【0145】次に、動ひずみ出力モードにおける作動を
説明する。
【0146】まず、前記第1の実施形態と同様に、ひず
み測定器(動ひずみ測定器)をひずみ校正器に接続する
と共に、前記入力抵抗調整回路7及び出力抵抗調整回路
8の設定操作を行っておく。そして、前記キー入力操作
器4等によって、動ひずみ出力モードを選択すると共
に、出力させる擬似ブリッジ出力Voutの周波数(ひず
み値の周波数)を入力設定する。
【0147】このようにして設定された動作モード(動
ひずみ出力モード)や周波数のデータは、マイコン13
に与えられ、該マイコン13は、それらの与えられたデ
ータを示す表示を表示器5に行わしめる。さらに、マイ
コン13は、前記第1実施形態と同様に、図示しないRO
Mにあらかじめ記憶保持したひずみ値(前記式(3)に
より与えられるひずみ値)を、設定された周波数に応じ
た所定の単位時間(=(Δθ/2π)/周波数)毎に読
み出し、正弦波状に変化するひずみ値を得る。
【0148】そして、マイコン13は、ひずみ値を読み
出す毎に(上記単位時間毎に)、前述の静ひずみ出力モ
ードの場合と全く同様に、そのひずみ値に応じて前記各
D/A変換回路18a,18b、極性切換回路10及び
レンジ切換回路11を制御する。尚、このときのレンジ
切換回路11は、前記第1の実施形態と同様、極性切換
回路10の出力を第1レンジに対応する減衰回路12a
に入力するように制御される。
【0149】これにより、前記単位時間毎に、その時に
マイコン13が設定したひずみ値に対応するレベルの擬
似ブリッジ出力Voutが減衰回路12aから出力され、
それが出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを介
してひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力される。そ
して、マイコン13は設定するひずみ値を前述のように
正弦波状に変化させるので、擬似ブリッジ出力Voutも
正弦波状に変化するものとなる。この場合、ひずみ測定
器からひずみ校正器に与えられるブリッジ電源電圧Vin
が交流電圧である場合には、前記図4に示したように、
交流のブリッジ電源電圧Vinをひずみ値の周波数で振幅
変調したような形のものとなり、その振幅変調信号のレ
ベルが正弦波状に設定されたひずみ値に対応したものと
なる。また、ブリッジ電源電圧Vinが一定電圧である場
合には、擬似ブリッジ出力Voutは振幅一定の正弦波状
のものとなる。
【0150】そして、このような擬似ブリッジ出力Vou
tをひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力すること
で、該ひずみ測定器の周波数特性を含めてその校正を行
うことが可能となる。
【0151】かかる本実施形態のひずみ校正器によって
も、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができ
る。
【0152】尚、本実施形態では、D/A変換回路18
a,18bの個数を2個とし、また、各D/A変換回路
18a,18bのビット数を12ビットしたが、それら
の個数やビット数は他の値であってもよく、また、各D
/A変換回路のビット数を互いに異なるものとしてもよ
い。それらの個数やビット数は、基本的には設定可能な
ひずみ値の最小単位や有効桁数、各D/A変換回路の分
解能、加算処理回路の出力の精度等に応じて種々の選択
が可能である。
【0153】次に本発明の第4実施形態を図7を参照し
て説明する。図7は本実施形態のひずみ校正器の回路構
成を示すブロック図である。尚、本実施形態の説明で
は、前記第1実施形態と同一構成部分については、第1
実施形態と同一の参照符号を用い、詳細な説明を省略す
る。また、本実施形態は、本発明の第2の態様に係わる
実施形態である。
【0154】図7を参照して、本実施形態のひずみ校正
器では、基本出力生成回路22の構成が第1実施形態の
ものと相違している。すなわち、本実施形態における基
本出力生成回路22は、例えば一つのD/A変換回路2
3により構成され、このD/A変換回路23が出力する
電圧信号を基本電圧信号Vp(設定されるひずみ値に比
例したレベルの電圧信号)として得るようにしている。
【0155】前記D/A変換回路23は、例えば12ビ
ットのもので、接続端子2a,2bにひずみ測定器から
付与されるブリッジ電源電圧Vinが入力抵抗調整回路7
を介して印加され、マイコン13から後述のように入力
されるデジタルデータに応じたレベルの基本電圧信号V
pをブリッジ電源電圧Vinから生成・出力する。この場
合、前記第2実施形態と同様、D/A変換回路23の例
えば4デジット当たりの電圧(=Vin/210=Vin/10
24)をD/A変換回路23で生成させる最小の単位電圧
としている。従って、該D/A変換回路23が出力する
基本電圧信号Vpのレベルは、上記単位電圧の整数倍の
レベル(=n・Vin/1024、n=0,1,…,1024)の
レベルである。
【0156】また、本実施形態では、第1〜第3の各レ
ンジで設定可能なひずみ値は、その有効桁数が例えば4
桁(但し最上位桁は「1」又は「0」)とされている。
そして、第1レンジは、最大で約1000マイクロひずみの
ひずみ値を1マイクロひずみの単位で設定するためのレ
ンジとされ、10進表記で○○○○の形に表されるひず
み値(例えば0987(=987)マイクロひずみ)を設定可
能としている。また、第2レンジは、最大で約10キロマ
イクロひずみのひずみ値を10マイクロひずみの単位で設
定するためのレンジとされ、10進表記で○○○○×10
の形に表されるひずみ値(例えば0987×10(=9870)マ
イクロひずみ)を設定可能としている。また、第3レン
ジは、最大で約100キロマイクロひずみのひずみ値を100
マイクロひずみの単位で設定するためのレンジとされ、
10進表記で、○○○○×100の形に表されるひずみ値
(例えば0987×100(=98700)マイクロひずみ)を設定
可能としている。
【0157】そして、本実施形態では、第1レンジに対
応する減衰回路12aの倍率1/A 1は、該第1レンジ
で1マイクロひずみのひずみ値が設定されたときに、そ
れに対応してD/A変換回路23が生成する基本電圧信
号Vpのレベルが、その1マイクロひずみのひずみ値に対
応したレベルの擬似ブリッジ出力(例えば1.0μV)に減
衰されるような倍率に設定されている。そして、第2レ
ンジ、第3レンジにそれぞれ対応する減衰回路12b,
12cの倍率1/A2,1/A3は、それぞれ第1レンジ
に対応する減衰回路12aの倍率1/A1の10倍、100倍
とされている。
【0158】以上説明した以外の構成は、前記第1の実
施形態のものと同一である。
【0159】次に、本実施形態のひずみ校正器の作動を
説明する。まず、静ひずみ出力モードにおける作動を説
明する。
【0160】まず、前記第1の実施形態における静ひず
み出力モードにおける作動の場合と全く同様に、ひずみ
測定器をひずみ校正器に接続すると共に、前記入力抵抗
調整回路7及び出力抵抗調整回路8の設定操作を行って
おく。さらに、キー入力操作器4等から、動作モードを
静ひずみ出力モードに設定すると共に、所望のひずみ値
及びそのレンジを入力設定する。
【0161】このようにして設定された動作モード(静
ひずみ出力モード)やレンジ、ひずみ値のデータは、マ
イコン13に与えられ、該マイコン13は、それらの与
えられたデータを示す表示を表示器5に行わしめる。さ
らに、マイコン13は、設定されたひずみ値に応じて前
記D/A変換回路23、極性切換回路10を制御すると
共に、設定されたレンジに応じてレンジ切換回路11を
制御する。この場合、極性切換回路10及びレンジ切換
回路11の制御は、前記第1実施形態と同様に行われ
る。
【0162】一方、D/A変換回路23の制御において
は、マイコン13は、設定されたひずみ値の最上位側の
4桁の整数値(0〜1024)をD/A変換回路23の単位
電圧Vin/1024に乗算したレベルの基本電圧信号Vpを
D/A変換回路23から出力させるのに要する12ビッ
トのデジタルデータを生成してそれを該D/A変換回路
23に入力する。
【0163】具体的には、例えば設定されたひずみ値が
例えば第1レンジで0987(=987)マイクロひずみであ
るとした場合、D/A変換回路23から、987・Vin/1
024のレベルの電圧信号Vapを出力させるように該D/
A変換回路23にデジタルデータを入力する。
【0164】このようにD/A変換回路23をマイコン
13により制御したとき、D/A変換回路23が生成す
る基本電圧信号Vpのレベルは、設定されたひずみ値に
比例するものとなる(より詳しくは設定されたひずみ値
とブリッジ電源電圧Vinに比例するものとなる)。
【0165】そして、この基本電圧信号Vpに、前記第
1実施形態と同様、極性切換回路10にて、ひずみ値の
極性に対応した極性が付与される。さらに、この極性切
換回路10が出力する極性付きの基本電圧信号Vpは、
前記第1実施形態と同様、設定されたレンジに対応する
減衰回路12a又は12b又は12cにレンジ切換回路
11を介して入力され、該減衰回路12a又は12b又
は12cにて、基本電圧信号Vpのレベルが所定の倍率
1/A1又は1/A2又は1/A3で減圧され、設定され
たひずみ値に対応するレベルの擬似ブリッジ出力Vout
が得られる。そして、この擬似ブリッジ出力Voutが前
記出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを介して
ひずみ測定器に入力される。
【0166】このとき該ひずみ測定器で測定されるひず
み値と、ひずみ校正器で設定されたひずみ値とを対比す
ることにより、該ひずみ測定器の校正を行うことができ
る。
【0167】尚、上述した静ひずみ出力モードで本実施
形態のひずみ校正器に接続するひずみ測定器は、前記第
1実施形態のものと同様、静ひずみ測定用及び動ひずみ
測定用のいずれであってもよい。そして、ブリッジ電源
電圧Vinが交流である場合には、擬似ブリッジ出力Vou
tは、ブリッジ電源電圧Vinを設定されたひずみ値に応
じて振幅変調した形の交流信号となる。
【0168】次に、動ひずみ出力モードにおける作動を
説明する。
【0169】まず、前記第1の実施形態と同様に、ひず
み測定器(動ひずみ測定器)をひずみ校正器に接続する
と共に、前記入力抵抗調整回路7及び出力抵抗調整回路
8の設定操作を行っておく。そして、前記キー入力操作
器4等によって、動ひずみ出力モードを選択すると共
に、出力させる擬似ブリッジ出力Voutの周波数(ひず
み値の周波数)を入力設定する。
【0170】このようにして設定された動作モード(動
ひずみ出力モード)や周波数のデータは、マイコン13
に与えられる。そして、マイコン13は、それらの与え
られたデータを示す表示を表示器5に行わしめる。さら
に、マイコン13は、前記第1実施形態と同様に、図示
しないROMにあらかじめ記憶保持したひずみ値(前記式
(3)により与えられるひずみ値)を、設定された周波
数に応じた所定の単位時間(=(Δθ/2π)/周波
数)毎に読み出し、正弦波状に変化するひずみ値を得
る。
【0171】そして、マイコン13は、ひずみ値を読み
出す毎に(上記単位時間毎に)、前述の静ひずみ出力モ
ードの場合と全く同様に、そのひずみ値に応じて前記D
/A変換回路23、極性切換回路10及びレンジ切換回
路11を制御する。尚、この場合、本実施形態では、正
弦波状のひずみ値のピーク値(前記式(3)のEp)は
例えば10000マイクロひずみで、第2レンジの値である
ので、レンジ切換回路11は、極性切換回路10の出力
を第2レンジに対応する減衰回路12bに入力するよう
に制御される。
【0172】これにより、前記単位時間毎に、その時に
マイコン13が設定したひずみ値に対応するレベルの擬
似ブリッジ出力Voutが減衰回路12bから出力され、
それが出力抵抗調整回路8及び接続端子3a,3bを介
してひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力される。そ
して、マイコン13は設定するひずみ値を前述のように
正弦波状に変化させるので、擬似ブリッジ出力Voutも
正弦波状に変化するものとなる。この場合、ひずみ測定
器からひずみ校正器に与えられるブリッジ電源電圧Vin
が交流電圧である場合には、前記図4に示したように、
交流のブリッジ電源電圧Vinをひずみ値の周波数で振幅
変調したような形のものとなり、その振幅変調信号のレ
ベルが正弦波状に設定されたひずみ値に対応したものと
なる。また、ブリッジ電源電圧Vinが一定電圧である場
合には、擬似ブリッジ出力Voutは振幅一定の正弦波状
のものとなる。
【0173】そして、このような擬似ブリッジ出力Vou
tをひずみ測定器(動ひずみ測定器)に入力すること
で、該ひずみ測定器の周波数特性を含めてその校正を行
うことが可能となる。
【0174】かかる本実施形態のひずみ校正器によって
も、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができ
る。
【0175】尚、本実施形態では、D/A変換回路23
のビット数を12ビットとしたが、例えばより大きなビ
ット数のD/A変換回路を用いるようにすることも可能
である。該D/A変換回路23のビット数は、基本的に
設定可能なひずみ値の最小単位や有効桁数、該D/A変
換回路23の分解能等を考慮して定めればよい。この場
合、D/A変換回路23の分解能が十分に高ければ、そ
のビット数が多いほど、設定可能なひずみ値の有効桁数
をより多くすることができる。
【0176】また、前述の第1〜第4の各実施形態で
は、前記動ひずみ出力モードにおいて、正弦波状の変化
させるひずみ値のピーク値を固定的に定めたものを示し
たが、そのピーク値をキー入力操作器4や外部のパソコ
ン等から、所望の値を任意に設定できるようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のひずみ校正器の回路構
成を示すブロック図。
【図2】図1のひずみ校正器の要部の回路構成図。
【図3】図1のひずみ校正器の作動を説明するための線
図。
【図4】図1のひずみ校正器の作動を説明するための線
図。
【図5】本発明の第2実施形態のひずみ校正器の回路構
成を示すブロック図。
【図6】本発明の第3実施形態のひずみ校正器の回路構
成を示すブロック図。
【図7】本発明の第4実施形態のひずみ校正器の回路構
成を示すブロック図。
【符号の説明】
2a,2b…接続端子(ブリッジ電源入力部)、12a
〜12c…減衰回路、13…マイクロコンピュータ(制
御回路、ひずみ値可変設定手段)、14…ラダー抵抗回
路、15a〜15e…出力切換回路、16,19,21
…加算処理回路、17…ラダー抵抗回路の抵抗素子、1
8,18a,18b,23…D/A変換回路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−108774(JP,A) 特開 昭60−3558(JP,A) 特開 昭63−55403(JP,A) 特開 昭57−161604(JP,A) 特開 平3−190324(JP,A) 特開 昭63−131024(JP,A) 特開 昭50−67159(JP,A) 実開 昭62−133108(JP,U) 実開 昭55−119948(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/16 G01L 1/00;1/22 G01L 25/00 G01D 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体に貼着されるひずみゲージを少なくと
    も一辺に備えたブリッジ回路の出力電圧信号に基づいて
    ひずみ測定を行うひずみ測定器の校正を行うために、あ
    らかじめ定められた所定範囲内で設定されたひずみ値に
    対応する前記ブリッジ回路の出力電圧信号を擬似的に生
    成し、その生成した擬似出力電圧信号を前記ひずみ測定
    器に与えるひずみ校正器であって、 前記ブリッジ回路の電源電圧を前記ひずみ測定器から付
    与するブリッジ電源入力部と、 複数の同一抵抗値の抵抗素子を直列に接続してなると共
    に前記ブリッジ電源入力部に与えられた電源電圧が付与
    され、各抵抗素子の端部から該電源電圧以下の互いに異
    なる複数種類のレベルの電圧信号を出力するラダー抵抗
    回路と、 該ラダー抵抗回路の各種類のレベルの電圧信号を選択的
    に出力可能にそれぞれ該ラダー抵抗回路に接続された複
    数の出力切換回路と、 該複数の出力切換回路がそれぞれ出力する電圧信号が入
    力され、その入力された各電圧信号のレベルを互いに異
    なる所定倍率でレベル変換したものを加算してなるレベ
    ルに比例するレベルの電圧信号を生成する加算処理回路
    と、 設定されたひずみ値のデータが与えられたとき、該ひず
    み値に応じて前記各出力切換回路から出力させる電圧信
    号を選択し、その選択した電圧信号を出力させるように
    該各出力切換回路を制御する制御回路と、 該制御回路により前記ひずみ値に応じて前記各出力切換
    回路を制御した状態で前記加算処理回路が生成する電圧
    信号を減圧することにより前記ひずみ値に対応する前記
    ブリッジ回路の擬似出力電圧信号を生成する減衰回路と
    を備えたことを特徴とするひずみ校正器。
  2. 【請求項2】物体に貼着されるひずみゲージを少なくと
    も一辺に備えたブリッジ回路の出力電圧信号に基づいて
    ひずみ測定を行うひずみ測定器の校正を行うために、あ
    らかじめ定められた所定範囲内で設定されたひずみ値に
    対応する前記ブリッジ回路の出力電圧信号を擬似的に生
    成し、その生成した擬似出力電圧信号を前記ひずみ測定
    器に与えるひずみ校正器であって、 前記ブリッジ回路の電源電圧を前記ひずみ測定器から付
    与するブリッジ電源入力部と、 該ブリッジ電源入力部に与えられた電源電圧以下の複数
    種類のレベルの電圧信号を出力可能であって、出力すべ
    き電圧信号のレベルを表すデジタルデータが入力された
    とき、該デジタルデータにより定まるレベルの電圧信号
    を前記電源電圧から生成して出力するD/A変換回路
    と、 設定されたひずみ値のデータが与えられたとき、該ひず
    み値に応じたデジタルデータを生成して前記D/A変換
    回路に入力する制御回路と、 該制御回路から前記D/A変換回路に前記ひずみ値に応
    じたデジタルデータが入力された状態で該D/A変換回
    路が出力する電圧信号を減圧することにより前記ひずみ
    値に対応する前記ブリッジ回路の擬似出力電圧信号を生
    成する減衰回路とを備えたことを特徴とするひずみ校正
    器。
  3. 【請求項3】物体に貼着されるひずみゲージを少なくと
    も一辺に備えたブリッジ回路の出力電圧信号に基づいて
    ひずみ測定を行うひずみ測定器の校正を行うために、あ
    らかじめ定められた所定範囲内で設定されたひずみ値に
    対応する前記ブリッジ回路の出力電圧信号を擬似的に生
    成し、その生成した擬似出力電圧信号を前記ひずみ測定
    器に与えるひずみ校正器であって、 前記ブリッジ回路の電源電圧を前記ひずみ測定器から付
    与するブリッジ電源入力部と、 該ブリッジ電源入力部に与えられた電源電圧以下の複数
    種類のレベルの電圧信号をそれぞれ出力可能であって、
    出力すべき電圧信号のレベルを表すデジタルデータが入
    力されたとき、該デジタルデータにより定まるレベルの
    電圧信号をそれぞれ前記電源電圧から生成して出力する
    複数のD/A変換回路と、 該複数のD/A変換回路がそれぞれ出力する電圧信号が
    入力され、その入力された各電圧信号を互いに異なる所
    定倍率でレベル変換したものを加算してなるレベルに比
    例するレベルの電圧信号を生成する加算処理回路と、 設定されたひずみ値のデータが与えられたとき、該ひず
    み値に応じたデジタルデータを前記各D/A変換回路毎
    に生成して各D/A変換回路に入力する制御回路と、 該制御回路から前記各D/A変換回路に前記ひずみ値に
    応じたデジタルデータが入力された状態で前記加算処理
    回路が生成する電圧信号を減圧することにより前記ひず
    み値に対応する前記ブリッジ回路の擬似出力電圧信号を
    生成する減衰回路とを備えたことを特徴とするひずみ校
    正器。
  4. 【請求項4】物体に貼着されるひずみゲージを少なくと
    も一辺に備えたブリッジ回路の出力電圧信号に基づいて
    ひずみ測定を行うひずみ測定器の校正を行うために、あ
    らかじめ定められた所定範囲内で設定されたひずみ値に
    対応する前記ブリッジ回路の出力電圧信号を擬似的に生
    成し、その生成した擬似出力電圧信号を前記ひずみ測定
    器に与えるひずみ校正器であって、 前記ブリッジ回路の電源電圧を前記ひずみ測定器から付
    与するブリッジ電源入力部と、 複数の同一抵抗値の抵抗素子を直列に接続してなると共
    に前記ブリッジ電源入力部に与えられた電源電圧が付与
    され、各抵抗素子の端部から該電源電圧以下の互いに異
    なる複数種類のレベルの電圧信号を出力するラダー抵抗
    回路と、 該ラダー抵抗回路の各種類のレベルの電圧信号を選択的
    に出力可能にそれぞれ該ラダー抵抗回路に接続された少
    なくとも一つ以上の出力切換回路と、 前記ブリッジ電源入力部に与えられた電源電圧以下の複
    数種類のレベルの電圧信号を出力可能であって、出力す
    べき電圧信号のレベルを表すデジタルデータが入力され
    たとき、該デジタルデータにより定まるレベルの電圧信
    号を前記電源電圧から生成して出力する少なくとも一つ
    以上のD/A変換回路と、 各出力切換回路及び各D/A変換回路が出力する電圧信
    号が入力され、その入力された各電圧信号を互いに異な
    る所定倍率でレベル変換したものを加算してなるレベル
    に比例するレベルの電圧信号を生成する加算処理回路
    と、 設定されたひずみ値のデータが与えられたとき、該ひず
    み値に応じて前記各出力切換回路から出力させる電圧信
    号を選択し、その選択した電圧信号を出力させるように
    該各出力切換回路を制御すると共に、該ひずみ値に応じ
    たデジタルデータを前記各D/A変換回路毎に生成して
    各D/A変換回路に入力する制御回路と、 該制御回路により前記ひずみ値に応じて前記各出力切換
    回路を制御すると共に該制御回路から前記ひずみ値に応
    じたデジタルデータを前記D/A変換回路に入力した状
    態で前記加算処理回路が生成する電圧信号を減圧するこ
    とにより前記ひずみ値に対応する前記ブリッジ回路の擬
    似出力電圧信号を生成する減衰回路とを備えたことを特
    徴とするひずみ校正器。
  5. 【請求項5】前記ひずみ値を変化させながら前記制御手
    段に対して該ひずみ値を設定するひずみ値可変設定手段
    を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載のひずみ校正器。
  6. 【請求項6】前記ひずみ値可変設定手段は、前記ひずみ
    値を正弦波状に変化させながら設定すると共に、そのひ
    ずみ値の周波数を可変的に設定可能に設けられているこ
    とを特徴とする請求項5記載のひずみ校正器。
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