JP3410155B2 - 電子カメラの露光制御装置および方法 - Google Patents

電子カメラの露光制御装置および方法

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JP3410155B2
JP3410155B2 JP14542893A JP14542893A JP3410155B2 JP 3410155 B2 JP3410155 B2 JP 3410155B2 JP 14542893 A JP14542893 A JP 14542893A JP 14542893 A JP14542893 A JP 14542893A JP 3410155 B2 JP3410155 B2 JP 3410155B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は電子スチル・カメラに代表され
る電子カメラの露光制御装置および方法に関する。
【0002】
【背景技術】電子スチル・カメラには露光制御のための
絞りが設けられている。この絞りには,絞り値に対応し
た複数の絞り開口が形成されているターレット絞り,開
口が連続的に可変である虹彩絞りなどがある。
【0003】ターレット絞りの場合,形成された絞り開
口に面積誤差が生じることがありターレット板ごとに絞
り開口の面積が異なることがある。このために同じ絞り
値を設定し,かつシャッタ速度を同じにしても露光量が
異なることがある。
【0004】
【発明の開示】この発明は,ターレット絞りに代表され
るように,あらかじめ定められた複数種類の異なる大き
さの開口を持ち,これらの開口が切替自在である絞りを
用いて露光制御する電子カメラにおいて適切な露光制御
を行なうことを目的とする。
【0005】この発明は,あらかじめ定められた複数種
類の異なる大きさの絞り開口を持ち,これらの絞り開口
が切替自在である絞りを用い,撮像レンズおよび上記絞
りの絞り開口を通って入射する光像を映像信号に変換し
て出力する固体電子撮像素子を備えた電子カメラにおい
て,上記固体電子撮像素子から出力される映像信号の輝
度信号成分を撮影領域内に設定された測光領域にわたっ
て積して積値を得る入射光量測定手段,上記絞りの
複数の絞り開口のうちの一または複数の代表開口につい
て測光値とこれに対応する積値との関係を表わす積算
値/測光値特性をあらかじめ記憶する特性記憶手段,予
備撮影において,上記代表開口のいずれかを通って入射
する光像に基づいて固体電子撮像素子から出力される映
像信号について上記入射光量測定手段から得られる積
値を,上記特性記憶手段に記憶されているその代表開口
についての積算値/測光値特性を参照して予備測光値に
変換する測光手段,上記測光手段によって得られた予備
測光値に基づいて,本撮影において使用すべき絞り開口
とシャッタ速度との対を決定する露出決定手段,予備撮
影において用いられる代表開口と他の絞り開口との間の
測光値誤差を補正する補正値をあらかじめ記憶する補正
値記憶手段,および上記露出決定手段によって決定され
た絞り開口が予備撮影において用いられたものであると
きには上記露出決定手段によって決定されたシャッタ速
度をそのまま採用し,予備撮影において用いられたもの
と異なるものであるときには上記補正値記憶手段に記憶
されている対応する補正値を用いて上記露出決定手段に
よって決定されたシャッタ速度を調整するシャッタ速度
補正手段を備えていることを特徴とする。
【0006】またこの発明は,あらかじめ定められた複
数種類の異なる大きさの絞り開口を持ち,これらの絞り
開口が切替自在である絞りを用い,撮像レンズおよび上
記絞りの絞り開口を通って入射する光像を映像信号に変
換して出力する固体電子撮像素子を備えた電子カメラに
おいて,上記絞りの複数の絞り開口のうち一または複数
の代表開口について測光値とこれに対応する積値との
関係を表わす積算値/測光値特性および予備撮影におい
て用いられる代表開口と他の絞り開口との間の測光値誤
差を補正する補正値をあらかじめ記憶しておき,予備撮
影において,代表開口のいずれかを通って入射する光像
に基づいて固体電子撮像素子から出力される映像信号の
輝度信号成分を撮影領域内に設定された測光領域にわた
って積して積値を得,得られた積値を,あらかじ
め記憶されているその代表開口についての上記積算値/
測光値特性を参照して予備測光値に変換し,得られた予
備測光値に基づいて,本撮影において使用すべき絞り開
口とシャッタ速度との対を決定し,決定された絞り開口
が予備撮影において用いられたものであるときには決定
されたシャッタ速度をそのまま採用し,予備撮影におい
て用いられたものと異なるものであるときにはあらかじ
め記憶されている対応する上記補正値を用いて決定され
たシャッタ速度を調整することを特徴とする。
【0007】上記において積算値/測光値特性を,絞り
に形成されているすべての絞り開口について記憶してお
いてもよい。またあらかじめ記憶されている補正値は代
表開口と他の絞り開口との間の測定値誤差を補正するも
ののほか,代表開口相互間の測定値誤差を補正するもの
であってもよい。
【0008】この発明によると,撮影時においてはまず
予備撮影が行なわれ,あらかじめ記憶されている積算値
/測光値特性を参照して予備測光値が得られる。この予
備測光値から本撮影における絞り開口とシャッタ開口の
対が決定される。決定された絞り開口が予備撮影におい
て用いられたものであるときには決定されたシャッタ速
度がそのまま採用され,予備撮影において用いられたも
のと異なるものであるときには記憶されている補正値を
用いて決定されたシャッタ速度が調整される。
【0009】積算値/測光値特性は一または複数の代表
開口に対してビデオ・カメラ個々に応じてあらかじめ記
憶されている。このため予備測光において得られた予備
測光値から決定された絞り開口とシャッタ速度の対は,
その絞り開口の誤差が考慮されている。したがって本撮
影時において,予備測光に用いられた絞り開口を用いて
被写体を撮影したときには,その絞り開口は誤差が考慮
されているので正確な露光が行なわれる。しかし,本撮
影用に決定された絞り開口と予備撮影に用いられた絞り
開口とが異なるときは,絞り開口の大きさに応じてレン
ズ収差の受ける影響も異なるため正確な露光が行なわれ
ないことがある。
【0010】この発明によると,予備撮影において用い
られる代表開口と他の絞り開口(代表開口を含む)との
間の測定値誤差(開口面積誤差,レンズ収差時に起因し
ている)を補正する補正値があらかじめ記憶されてお
り,予備撮影において用いられた絞り開口と本撮影にお
いて用いられる絞り開口とが異なる場合には対応する補
正値によってシャッタ速度が補正される。このため常に
ほぼ正確な露光が行なわれることになる。
【0011】電子カメラの調整工程において基準光源な
どを撮影することにより,積算値/測光値特性が作成さ
れる。一の代表開口について測光値/積分値特性を作成
してもよい。一の代表開口について測光値/積分値特性
を作成することによりすべての絞り開口について積算値
/測光値特性を作成する場合に比べその作成の手間を少
なくできる。また積算値/測光値特性を記憶するメモリ
容量も少なく済む。
【0012】
【実施例】以下,この発明をディジタル・スチル・カメ
ラに適用した実施例について,図面を参照しながら詳細
を説明する。
【0013】図1は,この発明の実施例のディジタル・
スチル・カメラの電気的構成を示すブロック図である。
【0014】クロック信号発生回路(以下,CGとい
う)1は,クロック信号CLK,CCD4の水平転送路
を駆動するための水平転送パルスH,不要電荷掃出しの
ための基板抜きパルスSUB,Aフィールド垂直転送パ
ルスVAおよびBフィールド垂直転送パルスVBを発生
する。さらに,CG1はフィールド・インデックス信号
FI,ストロボ発光のためのXタイミング信号XTMを
発生する。
【0015】クロック信号CLKは,同期信号発生回路
(以下,SSGという)2に与えられ,SSG2はこの
クロック信号CLKに基づいて水平同期信号HDおよび
垂直同期信号VDを発生し,CG1に与える。
【0016】水平転送パルスHはCCD(固体電子撮像
素子)4に与えられ,基板抜きパルスSUBおよびAフ
ィールド垂直転送パルスVAはVドライバ5を介して,
Bフィールド垂直転送パルスVBはVドライバ6を介し
て,それぞれCCD4に与えられる。
【0017】フィールド・インデックス信号FI,Xタ
イミング信号XTMおよび水平同期信号HDは,CPU
3に与えられる。このCPU3からCG1には露光条件
が設定されたことを示すシャッタのイネーブル信号TS
ENおよびCCD4における露光を開始するための電子
シャッタ制御信号TS1が与えられる。
【0018】ディジタル・スチル・カメラには,開口面
積が異なる複数の絞り開口23が形成されたターレット絞
り22が設けられている。後述するように被写体輝度が求
められ被写体輝度に応じてモータ21が制御される。モー
タ21によってターレット絞り22の回転が制御され,被写
体輝度とシャッタ速度から定まる絞り値を有する絞り開
口23が選択される。
【0019】図1に示すディジタル・スチル・カメラで
は後述するように,予備撮影においてターレット絞り22
を介してCCD4に結像して得られる映像信号から輝度
信号成分を撮影領域内における所定領域内において積算
し,図7に示す積算値/測光値特性にもとづいて測光値
が算出される。算出された測光値にもとづいて絞り値お
よびシャッタ速度が算定され本撮影が行なわれる。積算
値/測光値特性は絞り値F3.5 およびF14の代表絞り開
口について作成されており,EEPROM20に記憶され
ている。この積算値/測光値特性の作成方法については
後述する。
【0020】積算値/測光値特性はレンズ収差および開
口誤差が考慮されて作成されているので,予備撮影にお
いて用いられた絞り値と本撮影において用いられた絞り
値とが同じものであるときはほぼ正確な露光が行なわれ
るが,予備撮影において用いられた絞り値と本撮影にお
いて用いられた絞り値とが異なるものであるときは絞り
開口の大きさによりレンズ収差の受ける影響も異なるた
め正確な露光が行なわれないこともある。このためこの
ディジタル・スチル・カメラでは予備撮影の絞り値と本
撮影の絞り値とが異なるものであるときには予備撮影の
測光値により決定された絞り値とシャッタ速度のうちシ
ャッタ速度が補正される。この補正データもEEPRO
M20に記憶されている。
【0021】EEPROM20には補正データのほかに撮
像レンズ24の繰出し量を定めるデータ,ストロボ発光量
データ,色バランス調整データなどが記憶されている。
【0022】被写体像は,撮像レンズ24によってターレ
ット絞り22の絞り開口23を通してCCD4上に結像され
る。
【0023】CCD4では,基板抜きパルスSUB,A
フィールド垂直転送パルスVA,Bフィールド垂直転送
パルスVBおよび水平転送パルスHによって,インター
レース撮影が行われ,AフィールドとBフィールドの映
像信号(GRGBの色順次信号)が1フィールド期間ご
とに交互に生成されて,順次読み出される。CCD4の
駆動(撮像および映像信号の読出し)は,少なくとも撮
影時と,それに先だつ測光処理において行われる。
【0024】CCD4から出力されるAフィールドおよ
びBフィールドの映像信号は,相関二重サンプリング回
路(CDS)7を通して色分離回路8に与えられ,被写
体像を表わす3原色,G(緑),R(赤)およびB
(青)の色信号に分離される。
【0025】この色信号G,R,Bはゲイン・コントロ
ール回路(以下,GCAという)9で色バランスの調整
が行われた後,ガンマ補正回路10で階調補正が行われ
て,クランプおよびリサンプリング回路11に入力する。
【0026】クランプおよびリサンプリング回路11は,
3つの色信号R,G,Bをクランプし,かつリサンプリ
ングによってGRGB…の色順次信号に再変換する。こ
の色順次信号はゲイン・コントロールおよびブランキン
グ回路12に入力する。ゲイン・コントロールおよびブラ
ンキング回路12は,色順次信号を記録のために適当なレ
ベルに増幅するとともにこれにブランキング信号を加え
る。回路12の出力信号は続いてA/D変換器13でディジ
タル画像データに変換される。
【0027】後に詳述するように撮影に先だち,測光処
理および測光値に基づく露光制御(アイリスおよびシャ
ッタ速度の制御)が行われる。この測光処理はGCA9
の出力信号に基づいて行われる。このような測光処理お
よび露光制御の後に撮影が行われる。そして,撮影によ
りCCD4から得られる映像信号が上述した回路10,1
1,12および13を経てディジタル画像データとなり,画
像データ処理回路(図示略)でY/C分離,データ圧縮
等の加工が加えられたのち,メモリ・カード等の記録媒
体に記録されることになる。
【0028】ディジタル・スチル・カメラは,マクロ撮
影,テレ撮影およびワイド撮影が可能であり,マクロ撮
影を設定するためのマクロ撮影設定スイッチ28,テレ撮
影設定スイッチ29A,ワイド撮影設定スイッチ29Bが含
まれている。またディジタル・スチル・カメラはワイド
・コンバータおよびマクロ・アダプタの装着も可能であ
る。さらにディジタル・スチル・カメラはストロボ撮影
も可能であり,このためにストロボ発光装置27が含まれ
ている。
【0029】ディジタル・スチル・カメラには測光セン
サ25および測距センサ26がそれぞれ含まれている。測光
センサ25によってほぼ適正な露光が行なわれるように絞
り値が決定され,その後に詳細な予備測光が行なわれ
る。測距センサによって被写体までの距離が測定され合
焦制御が行なわれる。
【0030】測光処理のために,YL 合成回路14,ゲー
ト回路15,積分回路16および増幅回路17が設けられてい
る。これら回路の具体的な電気的構成の一例が図2に示
されている。CPU3はゲート回路15を制御するウイン
ドウ信号WINDおよび積分回路16をリセットするリセ
ット信号HLRSTを出力する。これらの信号WIND
およびHLRSTのタイミングについては後述する。ま
たこの実施例ではCPU3はA/D変換器18を内蔵して
いる。
【0031】ゲイン・コントロール回路9から出力され
る色信号R,GおよびBはYL 合成回路14で加算され,
相対的に低周波の輝度信号YL (以下単に輝度信号YL
という)が生成される。この輝度信号YL は,所要の水
平走査期間においてウインドウ信号WINDが与えられ
ている期間ゲート回路15を通過する。積分回路16はリセ
ット信号HLRSTが与えられたときにリセットされ,
その後ゲート回路15から入力する輝度信号YL を積分す
る。積分回路16の積分信号は増幅回路17で増幅されたの
ち,積分回路16がリセットされる直前にCPU3のA/
D変換器18によってディジタル積分データに変換され,
CPU3に取込まれる。積分回路16および増幅回路17の
基準分圧V1,V2はこれに適当なオフセットを与える
ものである。
【0032】この実施例では,視野内のほぼ全域の平均
的な明るさを測定するアベレージ測光(以下,AV測光
という),視野内のほぼ1/3の上部の平均的な明るさ
を測定するアベレージ上部測光(以下,AV上部測光と
いう),視野内のほぼ2/3の下部の平均的な明るさを
測定するアベレージ下部測光(以下,AV下部測光とい
う)および視野内の主要被写体の明るさを測定するスポ
ット測光(以下,SP測光という)が行なわれる。
【0033】視野内の主要被写体と背景との明るさが異
なり,それに応じた適切な露光条件を設定する必要のあ
る場合にSP測光が有効である。また屋外撮影の場合に
は視野内の上部領域に空が写ることが多い。このためA
V測光を行ないそれに応じて露光条件を定めて撮影する
と,視野内の下部領域が暗くなることがある。このよう
な場合にAV下部測光が有効である。
【0034】マクロ設定ボタン23によってマクロ・ボジ
ションが設定されたときまたはカメラにマクロ・アダプ
タが装着され,中央部が暗い主被写体を撮影するとき
に,自動露光が行なわれると,スポット測光値と平均測
光値との輝度差によってはスポット測光にもとづく露光
制御や日中シンクロ撮影の制御が行なわれ破綻した画像
を撮影してしまうことがある。
【0035】さらに主被写体が明るくその背景が暗い場
合,撮影領域全体の輝度レベルが低くなるので撮影領域
全体にもとづくAV測光値により露光制御が行なわれる
と撮影により得られた主被写体像が白とびしたり背景が
真暗になってしまう。また撮影領域のほぼ中央の部分の
領域のSP測光値により露光制御が行なわれると,背景
は真暗になってしまう。いずれにしても適正な画像が撮
影できない。このためこのディジタル電子スチル・カメ
ラでは後述するようにSP領域を含み撮影領域のうちの
下部2/3程度のAV下部領域にもとづいて得られるA
V下部測光値を用いて露光制御される。主被写体の輝度
値の影響を受け,かつ背景の影響を少なくでき,比較的
適正な露光制御が可能となる。
【0036】1フレームを構成するAフィールド画像と
Bフィールド画像とはほぼ同時点の視野像を表わしてい
ると考えれるので,この実施例ではAフィールドの映像
信号がAV上部測光,AV下部測光およびAV測光のた
めに,Bフィールドの映像信号がSP測光のためにそれ
ぞれ用いられる。AV上部測光はAフィールドのほぼ前
半部において行なわれ,AV下部測光はAフィールドの
ほぼ後半部において行なわれる。AV測光の測光値はA
V上部測光のための積分値とAV下部測光のための積分
値との加算値から得られる。
【0037】また,この実施例では積分回路16による積
分とA/D変換器18によるA/D変換動作および加算処
理とが,水平走査期間ごとに交互に行なわれる。
【0038】図3はCCD4の撮影領域25内に設定され
たAV上部測光領域,AV下部測光領域,AV測光領域
およびSP測光領域をそれぞれ示すものである。
【0039】AV上部測光領域は,撮影領域のほぼ1/
3の上部にわたって設定される。この実施例ではAV上
部測光領域は,横方向が水平同期信号HDの立下り(水
平走査期間の開始の時点)から16.15 μsの経過後,40
μsの期間に設定され,縦方向が第35番目の水平走査ラ
インから第100 番目の水平走査ラインまでの間に設定さ
れる。
【0040】AV下部測光領域は,撮影領域のほぼ2/
3の下部領域にわたって設定される。この実施例ではA
V下部測光領域は,横方向が水平同期信号HDの立下り
(水平走査期間の開始の時点)から16.15 μsの経過
後,40μsの期間に設定され,縦方向が第101 番目の水
平走査ラインから第246 番目の水平走査ラインまでの間
に設定される。
【0041】AV測光領域はAV上部測光領域とAV下
部測光領域とを合わせた領域であり,基本的に撮影領域
25のほぼ全域にわたって設定される。この実施例ではA
V測光領域は,横方向が水平同期信号HDの立下り(水
平走査期間の開始の時点)から16.15 μsの経過後,40
μsの期間となり,縦方向が第35番目の水平走査ライン
から第246 番目の水平走査ラインまでの間となる。
【0042】SP測光領域は,撮影領域25内の任意位置
に小さな領域として設定される。この実施例ではSP測
光領域は撮影領域25の中央部に設定され,横方向が水平
同期信号HDの立下りから29.15 μsの経過後の14μs
の期間に,縦方向が第101 番目の水平走査ラインから第
208 番目の水平走査ラインまでの間に設定されている。
【0043】AV上部測光とAV下部測光とはいずれも
Aフィールド期間において行なわれ,縦方向の水平走査
ラインの設定ラインが異なるのみである。このためにA
V上部測光およびAV下部測光のいずれにおいても図4
に示されているように,第35番目の水平同期信号HDの
立下りから16.15 μs後にパルス幅40μsのウインドウ
信号WINDがゲート回路15に与えられる。このウイン
ドウ信号WINDが与えられている間,ゲート回路15は
入力する輝度信号YL を通過させ,この輝度信号YL は
積分回路16に入力する。
【0044】積分回路16は先行するフィールドにおいて
既にリセットされており,ゲート回路15を通過して入力
する輝度信号YL を積分する。ウインドウ信号WIND
がLレベルになって輝度信号YL の積分回路16への入力
が停止すると,積分回路16の積分出力はそのまま保持さ
れるとともにこの積分回路16の積分出力がCPU3に内
蔵されたA/D変換器18によってディジタル積分データ
に変換される。A/D変換に要する時間はこの実施例で
は15μsである。この後,積分回路16は,CPU30から
与えられる水平ライン・リセット信号HLRSTによっ
てリセットされ次の積分動作に備える。
【0045】CPU30に付属したメモリ(たとえばRA
M)にはAV上部測光により得られたデータを記憶する
AV上部積分データ記憶領域と,AV下部測光により得
られたデータを記憶するAV下部積分データ記憶領域と
がある。
【0046】AV上部積分データ記憶領域は第34番目の
水平同期信号HDに同期してクリアされる。A/D変換
器18から出力されるディジタル積分データはAV上部積
分データ記憶領域に与えられ,加算される
【0047】A/D変換器18によるA/D変換,積分回
路16のリセットおよび積分データの加算処理は,次の第
36番目の水平走査期間において行われる。
【0048】以上のようにして,AV上部測光領域内に
おける1本の水平走査ラインにそう積分回路16による輝
度信号YL の積分と,この積分により得られた積分信号
のA/D変換,積分回路16のリセットおよびメモリへの
積分データの加算とが,水平走査期間毎に交互に繰返し
て行われる。そして,この繰返しは,第100 番目の水平
走査期間まで行われる。
【0049】このようにしてAV上部積分データ記憶領
域に記憶されたデータとAV下部積分データ記憶領域に
記憶されたデータとからAV測光値が得られる。
【0050】Bフィールド期間におけるSP測光におい
ては,図5に示されているように,パルス幅14μsのウ
インドウ信号WINDが第87番目の水平同期信号HDの
立下りから29.15 μs後にゲート回路15に与えられ,こ
の間,積分回路16は入力する輝度信号YL を積分する。
ウインドウ信号WINDは1水平走査期間置きに第193
番目の水平走査期間まで行われる。積分回路16から出力
される積分信号の積分データへのA/D変換,積分回路
16のリセットおよび積分データのメモリにおける加算は
上述のAV測光の場合と同様に,積分動作の次の一水平
走査期間において行われる。
【0051】このようにして,一水平走査期間おきに輝
度信号YL の積分が行われ,積分後の次の水平走査期間
においてA/D変換,その他の処理が行われるので,低
速のA/D変換器を用いても充分に対応できる。そし
て,一水平走査ラインおきに積分を行っても,SP測光
でさえ54本の水平走査ラインにそう積分が可能であるか
ら,測光値を得るために充分な量の積算値を得ることが
できる。
【0052】上述の説明において,Aフィールド期間に
AV上部,AV下部およびAV測光を,Bフィールド期
間にSP測光を行っているが,逆にAフィールド期間に
SP測光を,Bフィールド期間にAV上部,AV下部お
よびAV測光を行うようにしてもよいし,両フィールド
または一方のフィールドでAV測光(AV上部,AV下
部測光)のみまたはSP測光のみを行うようにしてもよ
いのはいうまでもない。
【0053】図6はCPU3が行う測光処理の全体的な
動作を示すものである。この測光処理は予備撮影によっ
て得られた映像信号を用いて行なわれる。
【0054】CPU3は測光処理を開始するにあたって
露光条件の初期設定を行い,この初期露光条件が実現さ
れるようにターレット絞り22および電子シャッタの少な
くともいずれか一方を制御する。初期露光条件として
は,統計的に最もありうる露光条件,たとえば露光量E
v10.52 (絞りF3.5 ,シャッタ速度1/120 秒)が好
ましい。測光によってこの露光条件が適切でないと判定
されると,露光条件が変更され,再度測光処理が行なわ
れる。
【0055】AV測光,SP測光のいずれにおいても,
測光領域内の水平走査期間になると(ステップ31),上
述したようにウィンドウ信号WINDを出力して第1の
測光期間の間,積分回路16に積分動作を行わせる(ステ
ップ32)。第1の測光期間が経過したのち,A/D変換
器18を駆動して積分回路16の積分信号のA/D変換を行
わせて,積分データを得る。
【0056】得られた積分データをメモリの積分データ
領域の値に加算して(ステップ33),まだ測光領域内で
あれば(ステップ34)ステップ32に戻る。
【0057】上述の動作を,2水平走査期間を1周期と
して繰返しながら測光領域の全域に亘って行う。そし
て,測光領域の範囲外に出ると(ステップ34),それま
でに得られた積算値(積分データの加算値)に基づいて
測光値(被写体輝度)が求められる(ステップ35)。
【0058】加算値と測光値との関係は,露光条件ごと
にあらかじめ定められている。図7はその積算値/測光
値標準特性の一例を示す。たとえば露光条件がEV10.5
2 であるとき,得られた加算値がM0 であったとする
と,EV10.52 のグラフから,測光値はA0 と算定され
る。このような積算値/測光値変換はテーブルを用いる
か,演算式にしたがって行われる。
【0059】CPU3は,この演算結果(測光値)に基
づいて,絞り,シャッタ速度,ストロボ発光の有無等の
露光条件を決定する。
【0060】図7に示す積算値/測光値特性は,実際に
基準光源を撮影することによって得られる。積算値/測
光値特性は,このディジタル・スチル・カメラでは4本
のグラフL1〜L4から構成される。
【0061】絞り値F3.5 ,シャッタ速度1/15秒とし
て基準光源を5.52EV〜9.52EVに変化させて撮影し,
そのときに得られた加算値と輝度値との関係からグラフ
L1が得られる。同様にして,絞り値F3.5 ,シャッタ
速度1/120 秒として基準光源を8.52EV〜12.52 EV
に変化させて撮影し,グラフL2を得,絞り値F14,シ
ャッタ速度1/60秒として基準光源を11.52 EV〜15.5
2 EVに変化させて撮影し,グラフL3を得.絞り値F
14,シャッタ速度1/240 秒として基準光源を13.52 E
V〜17.52 EVに変化させて撮影しグラフL4を得る。
このようにして得られた積算値/測光値特性がEEPR
OM20に記憶される。
【0062】このように積算値/測光値特性ではF3.5
およびF14を代表開口の絞り値として用いている。この
ため,予備測光において用いられる絞り値と本撮影にお
いて用いられる絞り値とが同じものであるときは,積算
値/測光値特性にもとづいて算出された測光値から決定
される絞り値およびシャッタ速度により定まる露光量は
ほぼ正確なものとなるが,予備測光において用いられる
絞り値と本撮影において用いられる絞り値とが異なるも
のであるときには,算出される測光値から決定される絞
り値およびシャッタ速度により定まる露光量は誤差を含
むものとなる。たとえば,絞り値F3.5,シャッタ速度
1/120秒を用いて,ある被写体を予備撮影し,積算値
(積分データの加算値)Mが得られたものとする。グラ
フL2(このグラフL2は上述したように代表絞りF3.
5と基準光源とを用いて作成されている)から,測光値
は10.52Evと算出される。算出された予備測光値10.52
Evから,たとえば,プログラム線図にもとづいて絞り
値およびシャッタ速度がそれぞれ,絞り値F5.6および
シャッタ速度1/45秒と決定される。決定された絞り値
F5.6およびシャッタ速度1/45秒を用いて,ある被写
体が本撮影される。すると,積算値は,Mではなく,M
0となることがある。積算値M0から,測光値はA0と
なる。これは,絞りの開口誤差の影響によるものであ
る。すなわち,予備撮影のときに使用された絞り値はF
3.5であったのに対し,本撮影のときに使用された絞り
値はF5.6であったから,同じ被写体を撮影した場合で
あっても開口誤差により積算値がMからM0に変化して
しまうのである。
【0063】このため,この実施例によるディジタル・
スチル・カメラでは,予備撮影において用いられる絞り
値と本撮影において用いられる絞り値とが異なるもので
あるときには補正が行われる。たとえば,上述の例でい
うと,(10.52−A0)Evが補正される量となる。
【0064】この補正量を表わすテーブルが図8に示さ
れている。
【0065】代表開口は,F3.5 およびF14に定められ
ている。本撮影において用いられる絞り開口が代表開口
と同じものであれば補正が行なわれない。すなわち,予
備撮影において代表開口F3.5 が用いられ,かつ本撮影
において絞り開口F3.5 が用いられた場合,または予備
撮影において代表開口F14が用いられ,かつ本撮影にお
いて絞り開口F14が用いられた場合には,補正は行なわ
れない。予備撮影において用いられた代表開口と本撮影
において用いられた絞り開口とが異なる場合に,シャッ
タ速度を調節する補正が行なわれる。
【0066】たとえば予備撮影において,F3.5 の絞り
値をもつ絞り開口が用いられ,本撮影においてF5.6 ,
F8,F11またはF14の絞り値をもつ絞り開口が用いら
れたときには,ΔD12 ,ΔD13 ,ΔD14 またはΔD
15補正量の輝度の補正が行なわれ,予備撮影におい
てF14の絞り値をもつ絞り開口が用いられ,本撮影にお
いてF3.5 ,F5.6 ,F8またはF11の絞り値をもつ絞
り開口が用いられたときにはΔD21 ,ΔD22 ,ΔD23
またはΔD24補正量の輝度の補正が行なわれる。
【0067】これらの補正量は同一輝度の基準光源を,
絞り値を変えて同一の露光量となるようなシャッタ速度
で実際に撮影することにより得ることができる。これら
の補正量は一般的には0.1 EV〜0.4 EV程度であり,
具体的な補正量は個々のカメラごとに異なるものであ
る。
【0068】これらの補正量ΔD 12 〜ΔD 15 またはΔ
21 〜ΔD 24 を用いて次に示すようにシャッタ速度が
補正され(AE撮影モードのとき),本撮影が行なわれ
る。
【0069】輝度値をEV,絞り値をF,シャッタ速度
をT(T0 ,T1 )とすると,次式が成立する。
【0070】
【数1】2EV=F/T0 …式1
【0071】したがって補正輝度量をΔDとすると,絞
り値Fは変わらないから次式が成立する。
【0072】
【数2】2(EV+ΔD)=F/T1 …式2
【0073】式2から得られるT1 が補正後のシャッタ
速度であり,この補正後のシャッタ速度となるようにシ
ャッタ速度が調整されて本撮影が行なわれる。他の撮影
モードのときも同様にしてシャッタ速度の補正が行なわ
れる。
【0074】図9から図12は予備測光において得られた
測光値からシャッタ速度および絞り値を決定するための
プログラム線図を示している。
【0075】図9はAE撮影モードのプログラム線図で
あり,(A) はテレ撮影,ワイド撮影またはワイド・コン
バータを装着したときに用いられ,(B) はマクロ撮影の
ときに用いられ,(C) はマクロ・アダプタを装着したと
きに用いられる。
【0076】図10は日中シンクロ・モード撮影のプログ
ラム線図であり,(A) はワイド撮影,(B) はテレ撮影の
ときにそれぞれ用いられる。
【0077】図11および図12は低輝度ストロボ撮影モー
ドのプログラム線図であり,図11(A)はワイド撮影,
図11(B) はマクロ撮影,図12(A) はテレ撮影,図12(B)
はマクロ・コンバータを装着したときに用いられる。
【0078】撮影の種類によって使用すべきプログラム
線図が決定される。
【0079】図9に示すプログラム線図では予備撮影に
よって得られた測光値からシャッタ速度および絞り値が
決定される。図10,図11および図12に示すプログラム線
図では被写体までの距離と予備撮影によって得られた測
光値とからシャッタ速度が決定され,被写体までの距離
によって絞り値が決定される。
【0080】図13は,ディジタル電子スチル・カメラの
露光制御のために使用する測光値を決定する手順を示す
フローチャートである。
【0081】シャッタ・レリーズ・ボタンの第1段階の
押下げによりYL 合成回路14,ゲート回路15,積分回路
16,増幅回路17などを用いて測光処理が行なわれAV測
光値,AV上部測光値,AV下部測光値およびSP測光
値がそれぞれ得られCPU30の付属したメモリのそれぞ
れの領域に記憶される。また測距センサ22から与えられ
る測距データにもとづいて被写体までの距離が算出され
る。
【0082】さらにマクロ設定ボタン,テレ,ワイド設
定ボタン29A,29B等にもとづきディジタル電子スチル
・カメラにワイド・コンバータまたはマクロ・アダプタ
が装着されているかどうか,マクロ設定,テレ,ワイド
設定されているかどうかが判定される。
【0083】ワイド・コンバータが装着されているとき
には(ステップ41でYES ),ストロボ照射角よりも撮影
画角の方が大きくなり撮影領域の一部にしかストロボ光
が照射されなくなるためストロボ発光は行なわれない
(ステップ43〜49)。
【0084】カメラ10にワイド・コンバータが装着され
ていないときには(ステップ41でNO),ストロボ・モー
ドの状態が調べられる。ストロボ・モードがオフとされ
ているとストロボ発光されず,AV下部測光値またはA
V測光値にもとづいて露出制御が行なわれる(ステップ
43〜49)。ストロボ・モードが強制発光モードに設定さ
れていると,強制発光モードとなり(ステップ42),被
写体までの距離に応じて発光光量が定められ発光光量に
もとづく露光制御が行なわれる。強制発光モードのとき
は絞り値はマニアルで定められ,シャッタ速度はテレ撮
影のときは1/30秒に,ワイド撮影のときは1/60秒に
それぞれ定められる。ストロボ・モードがオートに設定
されていると,マクロ設定,テレ,ワイド設定またはマ
クロ・アダプタの装着が判断される(ステップ43)。
【0085】ワイド設定ボタン29Bによってワイド撮影
が設定されているとAV測光値が8.6 EV以下かどうか
が判定される(ステップ44)。AV測光値が8.6 EV以
下のときには(ステップ44でYES ),逆光などの影響を
あまり受けずそれらを考慮する必要もない為,AV測光
値にもとづいて露光制御され(ステップ220 ),低輝度
発光モードとなり(ステップ61)ストロボ発光される。
このときは図11または図12にもとづいて絞り値およびシ
ャッタ速度が定められる。AV測光値が8.6 EV以上の
ときは逆光の可能性もあり,またAV測光値にもとづく
露出制御が行なわれると主被写体が暗くなる可能性もあ
るためAV測光値またはSP測光値のいずれかにもとづ
いて露出制御を行なうかどうかが決定される。この決定
のためにAV測光値からSP測光値が減算され測光値の
差ΔEVが算定される(ΔEV=AV−SP)(ステッ
プ48)。
【0086】測光値の差ΔEVが1以上であると主被写
体までの距離が3m未満かどうかが判断される(ステッ
プ49)。測光値の差ΔEVが1以上であると主被写体が
逆光の状況にあると判定され,かつ主被写体までの距離
が3m以下であるとAV測光値により露出制御が行なわ
れても逆光により適正な撮影が行なわれないため,日中
シンクロ撮影が行なわれる(ステップ50,51)。このと
き図10にもとづいて絞り値およびシャッタ速度が定めら
れる。これにより主被写体と背景との明るさが小さくな
り逆光であっても比較的適正な撮影が行なわれる。被写
体までの距離が3m以上あるとストロボ光が届かないた
めAV測光値またはAV下部測光値にもとづいて露出制
御が行なわれストロボ発光は行なわれない(ステップ53
〜59)。
【0087】テレ設定スイッチ29Aによりテレ撮影が設
定されているときもAV測光値の大きさが判断されAV
測光値が9.6 EV以下のときは低輝度発光モードとなる
(ステップ45でYES ,ステップ60,61)。AV測光値が
9.6 EVより大きいときは測光値の差ΔEVに応じて露
出制御が定められる。
【0088】測光値の差ΔEVが0.5 ≦ΔEV≦1のと
きは全撮影領域に対して主被写体の輝度が大きな影響を
与えているので,SP測光値にもとづいて露出制御が行
なわれる(ステップ52)。
【0089】測光値の差ΔEVが0.5 未満のときは背景
に比べ主被写体の方が明るい可能性があるためSP測光
値からAV測光値が減算されその差が算出される(ステ
ップ53)。これらの差が0.5 EV以上だとAV測光値と
AV下部測光値とが比較され,AV測光値の方がAV下
部測光値よりも大きいとAV下部測光値にもとづいて露
出制御される(ステップ55)。AV下部領域はSP領域
を含んでいるため,AV下部測光値はSP測光値の影響
を受けつつ,背景の影響をあまり受けないため比較的適
切な露出制御が行なわれる。AEプログラム・モードと
なる(ステップ58)。このとき図9にもとづいて絞り値
およびシャッタ速度が定められる。
【0090】SP測光値からAV測光値を減算した差が
0.5 EV以下またはAV測光値の方がAV下部測光値よ
りも大きいときはAV測光値にもとづいて露出制御が行
なわれる(ステップ59)。
【0091】マクロ設定ボタン28によってマクロ・ポジ
ションが設定されているとAV測光値が12.0EV以上か
どうかが判断される(ステップ46)。AV測光値が12.0
EV以下のときはAV測光値にもとづいて露出制御が行
なわれ(ステップ60)ストロボ発光が行なわれる(ステ
ップ61)。AV測光値が12.0EVより大きいとストロボ
発光されずAV測光値にもとづいて露出制御される(ス
テップ59)。
【0092】カメラにマクロ・アダプタが装着されると
AV測光値の大きさが判定され(ステップ47),AV測
光値が13.0EV以下のときはAV測光値にもとづいて露
出制御されストロボ発光撮影が行なわれる(ステップ6
0,61)。AV測光値が13.0EVより大きいときはAV
測光値にもとづいて露出制御されストロボ発光されずに
撮影が行なわれる(ステップ58,59)。
【0093】マクロ・ポジションが設定されたとき,ま
たはマクロ・アダプタがカメラに装着されたときはAV
測光値にもとづいて露出制御が行なわれる。したがって
中央部分が暗い主被写体を撮影しても日中シンクロ撮影
やSP測光値にもとづく補正が行なわれず,比較的適正
な撮影画像が得られる。
【0094】図14は図1に示すディジタル・スチル・カ
メラを用いて被写体の撮影が行なわれるまでの処理手順
を示すフローチャートである。
【0095】このフローチャートは日中シンクロ・モー
ド撮影(図13ステップ51)またはAEプログラム・モー
ド撮影(図13ステップ58)のときに適用される。低輝度
発光モードまたは強制発光モードのときはストロボ光が
露光量の決定に対して支配的となるのでシャッタ速度補
正は行なわれない。
【0096】測距センサ26により被写体までの距離が測
定され(ステップ70),上述のように予備測光が行なわ
れる(ステップ71)。予備測光により得られた加算値か
ら加算値/測光値標準特性にもとづいて測光値が算出さ
れる(ステップ72)。
【0097】算出された測光値から図9〜図12に示すい
ずれかのプログラム線図にもとづいて絞り値およびシャ
ッタ速度が算出される(ステップ73)。算出された絞り
値が予備測光(ステップ71)で用いられた絞りの絞り値
と異なるものかどうかが判断される(ステップ74)。
【0098】ステップ73において算出された絞り値が予
備測光で用いられた絞りの絞り値と同じものであるとき
は(ステップ74でNO),被写体輝度に対応した適正な露
光量となるので算出された絞り値の絞りおよびシャッタ
速度によって被写体の本撮影が行なわれる(ステップ7
7,78)。
【0099】ステップ73において算出された絞り値が予
備測光で用いられた絞りの絞り値と異なるものであると
きは(ステップ74でYES ),図8に示すように予備測光
で用いられた絞りの絞り値と算出された絞り値とに応じ
てEEPROM20に記憶されている補正量(補正デー
タ)が検索される(ステップ75)。検索により見つけら
れた補正量を用いてシャッタ速度が補正され,被写体の
本撮影が行なわれる(ステップ76〜78)。
【0100】上述の実施例においては絞りとしてターレ
ット絞りが用いられているが,ターレット絞りに限ら
ず,あらかじめ定められた複数種類の異なる大きさの開
口をもち,これらの開口が切替自在であるような絞りに
もこの発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例によるディジタル・スチル・
ビデオ・カメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のディジタル・スチル・ビデオ・カメラに
おける測光のために必要な回路部分のより具体的な電気
的構成を示す回路図である。
【図3】撮影領域内に設定された測光領域を示す。
【図4】アベレージ測光を行う場合のタイム・チャート
である。
【図5】スポット測光を行う場合のタイム・チャートで
ある。
【図6】CPUによる加算値を得るための手順を示すフ
ローチャートである。
【図7】積算値/測光値特性を示すグラフである。
【図8】本撮影時において補正を行なう場合のテーブル
を示している。
【図9】(A) から(C) はAE撮影モードのプログラム線
図を示している。
【図10】(A) および(B) は日中シンクロ・モード撮影
のプログラム線図を示している。
【図11】(A) および(B) は低輝度発光モードのプログ
ラム線図を示している。
【図12】(A) および(B) は低輝度発光モードのプログ
ラム線図を示している。
【図13】露光制御のために使用する測光値を決定する
手順を示すフローチャートである。
【図14】被写体を撮影するまでのCPUの処理手順を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 CPU 4 CCD 14 YL 合成回路 15 ゲート回路 16 積分回路 17 増幅回路 20 EEPROM 22 ターレット絞り 23 絞り開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 泉 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士 写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−179433(JP,A) 特開 平2−131225(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/235 G03B 7/097

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ定められた複数種類の異なる
    大きさの絞り開口を持ち,これらの絞り開口が切替自在
    である絞りを用い,撮像レンズおよび上記絞りの絞り開
    口を通って入射する光像を映像信号に変換して出力する
    固体電子撮像素子を備えた電子カメラにおいて, 上記固体電子撮像素子から出力される映像信号の輝度信
    号成分を撮影領域内に設定された測光領域にわたって積
    して積値を得る入射光量測定手段, 上記絞りの複数の絞り開口のうちの一または複数の代表
    開口について測光値とこれに対応する積値との関係を
    表わす積算値/測光値特性をあらかじめ記憶する特性記
    憶手段, 予備撮影において,上記代表開口のいずれかを通って入
    射する光像に基づいて固体電子撮像素子から出力される
    映像信号について上記入射光量測定手段から得られる積
    値を,上記特性記憶手段に記憶されているその代表開
    口についての積算値/測光値特性を参照して予備測光値
    に変換する測光手段, 上記測光手段によって得られた予備測光値に基づいて,
    本撮影において使用すべき絞り開口とシャッタ速度との
    対を決定する露出決定手段, 予備撮影において用いられる代表開口と他の絞り開口と
    の間の測光値誤差を補正する補正値をあらかじめ記憶す
    る補正値記憶手段,および上記露出決定手段によって決
    定された絞り開口が予備撮影において用いられたもので
    あるときには上記露出決定手段によって決定されたシャ
    ッタ速度をそのまま採用し,予備撮影において用いられ
    たものと異なるものであるときには上記補正値記憶手段
    に記憶されている対応する補正値を用いて上記露出決定
    手段によって決定されたシャッタ速度を調整するシャッ
    タ速度補正手段, を備えた電子カメラの露光制御装置。
  2. 【請求項2】 あらかじめ定められた複数種類の異なる
    大きさの絞り開口を持ち,これらの絞り開口が切替自在
    である絞りを用い,撮像レンズおよび上記絞りの絞り開
    口を通って入射する光像を映像信号に変換して出力する
    固体電子撮像素子を備えた電子カメラにおいて, 上記絞りの複数の絞り開口のうち一または複数の代表開
    口について測光値とこれに対応する積値との関係を表
    わす積算値/測光値特性および予備撮影において用いら
    れる代表開口と他の絞り開口との間の測光値誤差を補正
    する補正値をあらかじめ記憶しておき, 予備撮影において,代表開口のいずれかを通って入射す
    る光像に基づいて固体電子撮像素子から出力される映像
    信号の輝度信号成分を撮影領域内に設定された測光領域
    にわたって積して積値を得, 得られた積値を,あらかじめ記憶されているその代表
    開口についての上記積算値/測光値特性を参照して予備
    測光値に変換し, 得られた予備測光値に基づいて,本撮影において使用す
    べき絞り開口とシャッタ速度との対を決定し, 決定された絞り開口が予備撮影において用いられたもの
    であるときには決定されたシャッタ速度をそのまま採用
    し,予備撮影において用いられたものと異なるものであ
    るときにはあらかじめ記憶されている対応する上記補正
    値を用いて決定されたシャッタ速度を調整する, 電子カメラの露光制御方法。
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