JP3409334B2 - 照明装置 - Google Patents
照明装置Info
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Description
照明装置に関するものであり、さらに詳しくは調光レベ
ルの操作に対する光束比の変化特性の改良に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】従来、照明負荷の出力光束を連続的に変
化させる連続調光方式として、位相制御方式が広く用い
られている。位相制御方式は、電力損が小さく、小型化
ができるという利点があり、その一例を図4に示し説明
する。交流電源1には、照明負荷Laとトライアック4
の直列回路が接続されている。トライアック4の両端に
は、可変抵抗5とコンデンサ6の直列回路が接続されて
いる。可変抵抗5とコンデンサ6の接続点は、ダイアッ
ク7を介してトライアック4のゲートに接続されてい
る。交流電源1の或る半サイクルにおいて、トライアッ
ク4が消弧している状態では、交流電源1から照明負荷
Laと可変抵抗5を介してコンデンサ6が充電される。
コンデンサ6の電圧が所定レベルに達すると、ダイアッ
ク7が導通し、トライアック4のゲートにトリガー信号
が入力されて、トライアック4が点弧する。その後、こ
の半サイクルが終了するまでの時間にわたり、交流電源
1からトライアック4を介して照明負荷Laに電流が流
れる。そして、交流電源1の電圧極性が反転すると、ト
ライアック4は消弧し、以下、次の半サイクルでも同様
の動作を繰り返す。交流電源1の各々の半サイクルにお
いて、トライアック4が点弧する位相角は、可変抵抗5
の抵抗値を変えることによって、コンデンサ6の充電速
度を変えることにより調節することができる。ところ
が、このようなアナログ回路による位相制御方式では、
調光特性が図5に示すようなS字状の特性となる。これ
は、位相角と出力電圧の相関関係がリニアでないこと
と、照明負荷Laの特性によるものである。このため、
調光用のつまみの操作量に応じた光束比の変化が得られ
ず、操作しにくいという不都合がある。 【0003】上記の問題点を解決するため、近年では図
6に示すようなデジタル式の位相制御方式が用いられて
いる。交流電源1には図示しないゼロクロス検出回路が
接続されており、交流電源1の交流電圧がゼロボルトと
なるタイミングでゼロクロス検出信号を発生する。この
ゼロクロス検出信号によりマイクロコンピュータ9に電
源同期割り込みを掛けて、マイクロコンピュータ9の内
部カウンタを初期化する。そして、電源の半サイクルを
必要な調光段数に分割する基本クロックにより、内部カ
ウンタの計数処理を行う。設定された調光レベルに応じ
て演算されたカウント値と内部カウンタの値を比較し、
一致したときには、出力ポートをLowレベルとし、直
流電源Vccからフォトトライアック8にトリガー電流
を流す。これにより、フォトトライアック8が点弧さ
れ、主トライアック4も点弧されて、その半サイクルが
終了するまで照明負荷Laに交流電源1から電流が流れ
る。このようなデジタル式の調光制御方式であれば、調
光レベルのそれぞれの値に対して、変換テーブルを用い
て位相角への変換処理を行うことにより、位相制御のタ
イミングを自由に設定できる。この変換テーブルは、従
来、図7に示すようなマンセルカーブの電圧特性を持つ
調光特性を得るように設定され、調光操作に対してほぼ
リニアな光束比の変化が得られるようにしている。 【0004】しかしながら、上記のような調光特性とし
た場合、その照明負荷の単独の直接光としての光束比は
調光レベルとほぼ一致しているが、照明負荷を間接光と
して用いたり、あるいは、他のランプと組み合わせて用
いた場合には、調光レベルを0%から100%まで連続
的に変化させたり、自動的に或る一定時間でフェードさ
せたときに、中間の光束比の変化は明確に認識できる
が、低レベル及び高レベルにおける光束比の変化は明確
には認識し難しく、特に調光レベルの表示の無い照明器
具においては、実際に光束が変化している時間に対し
て、視覚上は短い変化時間しか感じられないという問題
があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、照明負荷を連続的に調光させる照明装置において、
その照明負荷を間接光として用いても或いは他の照明負
荷と組み合わせた場合においても明確に明るさの変化が
実感できるように調光特性を改良することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明にあっては、上記
の課題を解決するために、図2に示すように、照明負荷
Laと、照明負荷Laを点灯させる点灯回路2と、照明
負荷Laを連続的に調光させるように点灯回路2を制御
する調光回路3とを備える照明装置において、前記調光
回路3は、図1に示すように、調光の操作量を表す調光
レベルの低い第1の部分Aと前記調光レベルの高い第2
の部分Cにおいて、前記第1の部分Aと第2の部分Cを
除く第3の部分Bよりも調光レベルの変化に対する照明
負荷Laの光束比の変化を大きく設定されて、前記第1
の部分Aと第3の部分Bの境界および前記第2の部分C
と第3の部分Bの境界で、調光レベルの変化に対する照
明負荷Laの光束比の変化特性の傾きが切り替わること
を特徴とするものである。 【0007】 【作用】本発明によれば、上記のように、光束比の変化
が目で見て認識しにくい調光レベルの低い第1の部分A
と前記調光レベルの高い第2の部分Cにおいて、前記第
1の部分Aと第2の部分Cを除く第3の部分Bよりも調
光レベルの変化に対する照明負荷Laの光束比の変化を
大きく設定されて、前記第1の部分Aと第3の部分Bの
境界および前記第2の部分Cと第3の部分Bの境界で、
調光レベルの変化に対する照明負荷Laの光束比の変化
特性の傾きが切り替わるので、光束比の変化を視覚的に
容易に確認できるものである。 【0008】 【実施例】図1に本発明の照明装置による調光特性の一
例を示す。横軸は調光レベルを表しており、縦軸は光束
比を表している。ここで、光束比とは、全点灯状態を1
00%としたときの光束の比率である。また、調光レベ
ルとは調光操作手段の全点灯状態の操作量を100%と
したときの操作量の比率である。調光レベルが0%のと
き、光束比は0%である。調光レベルが低い第1の部分
Aにおいては、調光レベルの増加に対して、光束比の増
加を大きくして、明らかに照明負荷が点灯したと認識で
きる所定レベルまで光束比を増加させる。そして、上記
所定レベルの光束比に達した後は、調光レベルの増加に
対して、光束比の増加をほぼリニアな特性に近づけて、
操作に対して光束比の変化がほぼ一致する第3の部分B
に移行する。そして、調光レベルが高い第2の部分Cで
は、再び調光レベルの変化に対して、光束比の変化を大
きくして、調光レベルの高い所においても光束比の変化
を感じられるようにする。 【0009】以上のような調光特性とすることにより、
照明負荷を間接光として用いていても、あるいは、他の
照明負荷と組み合わせていても、連続的な調光レベルの
変化に対して、常に目で見て認識できる程度の光束比の
変化を得ることができる。なお、調光レベルの低い第1
の部分Aと高い第2の部分Cにおける調光レベルと光束
比は照明負荷の種類等によりそれぞれ異なることは言う
までもない。 【0010】図3は本発明をリモコン式の照明装置に適
用した実施例を示している。図中、10はリモートコン
トローラであり、操作部11と信号送信部12と赤外線
発光ダイオード13を備えている。操作部11には、少
なくとも調光用のUPスイッチSaとDOWNスイッチ
Sbが設けられている。UPスイッチSa又はDOWN
スイッチSbが操作されると、操作部11によりスイッ
チSa又はSbの閉成が検出され、信号送信部12から
赤外線発光ダイオード13を用いてリモートコントロー
ル信号が送信される。20は照明器具であり、点灯回路
2と照明負荷La、信号処理部21、信号受信部22及
び赤外線受光用のフォトダイオード23を備えている。
前記リモートコントローラ10から送信されたリモート
コントロール信号は、フォトダイオード23により受光
され、信号受信部22で電気信号に変換されて、調光レ
ベルUP信号又は調光レベルDOWN信号として信号処
理部21に入力される。信号処理部21では、調光レベ
ルUP信号によりカウントアップされ、調光レベルDO
WN信号によりカウントダウンされるアップダウンカウ
ンタを備えている。このアップダウンカウンタのカウン
ト値が調光レベルとなり、変換テーブルを用いて位相制
御用の位相角のデータに変換される。点灯回路2はデジ
タル式の位相制御回路を備えており、信号処理部21か
ら与えられた位相角のデータに基づいて照明負荷Laを
位相制御する。照明負荷Laとしては、例えば、白熱電
球が使用されている。 【0011】本実施例では、リモートコントローラ10
の調光用のUPスイッチSaを押すことにより照明負荷
Laを徐々に明るくする場合において、0%の調光レベ
ルから調光用のUPスイッチSaを1回目に押したとき
に、目に見えるレベルまで一気に光束比を上げる。これ
により、点灯したことが分かる。また、0%から100
%の調光レベルに達するまでのUPスイッチSaの操作
回数を全部でN回とすると、N回目にUPスイッチSa
を押したときに、光束比が100%になったことが目で
見て分かる程度に一気に光束比を上げる。それ以外の部
分では、UPスイッチSaの操作によりリニアに光束比
が変化するように、調光特性を設定している。 【0012】また、DOWNスイッチSbを操作したと
きの光束比の変化は、上記のUPスイッチSaを操作す
る場合とは逆であり、100%の調光レベルから調光用
のDOWNスイッチSbを1回目に押したときに、目で
見て分かる程度に一気に光束比を下げる。これにより、
光束比が低下したことが視覚的に確認でき、リモートコ
ントローラ10が正常に作動していることをユーザーに
確信させることができ、商品に対する信頼感が生まれ
る。また、100%から0%の調光レベルに落とすまで
のDOWNスイッチSbの操作回数を全部でN回とする
と、N回目にDOWNスイッチSbを押したときに、目
で見て点灯状態と分かる状態から一気に0%の光束比ま
で出力を下げる。このように制御すれば、見た目には照
明負荷Laが消灯しているのに、実際は低いレベルで点
灯しており、気付かないうちに電力を消費するといった
不都合も防止できる。それ以外の部分では、UPスイッ
チSaの操作によりリニアに光束比が変化するように、
調光特性を設定している。 【0013】以上の実施例では、白熱灯等の照明負荷を
位相制御する場合について説明したが、照明負荷が蛍光
灯の場合であっても、蛍光灯点灯回路を制御する調光回
路に前記の入出力関係を与えることにより同様の効果を
得ることができる。 【0014】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、調光の
操作量を表す調光レベルの低い第1の部分と前記調光レ
ベルの高い第2の部分において、前記第1の部分と第2
の部分を除く第3の部分よりも調光レベルの変化に対す
る照明負荷の光束比の変化を大きく設定されて、前記第
1の部分と第3の部分の境界および前記第2の部分と第
3の部分の境界で、調光レベルの変化に対する照明負荷
の光束比の変化特性の傾きが切り替わるので、照明負荷
を間接光として用いたり或いは他の照明負荷と組み合わ
せて用いた場合においても、明確に明るさの変化を実感
できるという効果がある。 【0015】特に、調光レベルの低い第1の部分におい
ては、光出力を従来のように徐々に増加させていると、
実際の使用者である人間の目には光出力の変化を初期に
見極めることがなかなか難しいが、本発明においては、
調光レベルの低い部分の光束比の変化を第3の部分より
も大きく設定したので、光出力の変化を明確に実感でき
る。したがって、見た目には照明負荷が消灯しているの
に、実際には低いレベルで点灯しており、気付かないう
ちに電力を消費するといった不都合を防止できるという
効果がある。 【0016】また、調光レベルの高い第2の部分におい
ては、照明負荷がかなり明るく、従来のように高照度領
域での変化が乏しいものでは、光出力の変化が行われた
のかどうかを確認できないことがあるが、本発明におい
ては、調光レベルの高い第2の部分の光束比の変化を第
3の部分よりも大きく設定したので、光出力の変化を明
確に実感できる。したがって、調光レベルの高い第2の
部分において調光機能が良好に作動していないのではな
いかという不信感を持たれる恐れがなく、照明装置に対
するユーザーの信頼感を高めることができるという効果
がある。
示す図である。 【図2】本発明の照明装置の基本構成を示すブロック図
である。 【図3】本発明をリモコン式の照明装置に適用した実施
例のブロック図である。 【図4】第1の従来例の回路図である。 【図5】第1の従来例の調光特性を示す図である。 【図6】第2の従来例の回路図である。 【図7】第2の従来例の調光特性を示す図である。 【符号の説明】 1 交流電源 2 点灯回路 3 調光回路 La 照明負荷A 第1の部分 C 第2の部分 B 第3の部分
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 照明負荷と、照明負荷を点灯させる点
灯回路と、照明負荷を連続的に調光させるように点灯回
路を制御する調光回路とを備える照明装置において、前
記調光回路は調光の操作量を表す調光レベルの低い第1
の部分と前記調光レベルの高い第2の部分において、前
記第1の部分と第2の部分を除く第3の部分よりも調光
レベルの変化に対する照明負荷の光束比の変化を大きく
設定されて、前記第1の部分と第3の部分の境界および
前記第2の部分と第3の部分の境界で、調光レベルの変
化に対する照明負荷の光束比の変化特性の傾きが切り替
わることを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11641292A JP3409334B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11641292A JP3409334B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 照明装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05315083A JPH05315083A (ja) | 1993-11-26 |
JP3409334B2 true JP3409334B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=14686427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11641292A Expired - Fee Related JP3409334B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 照明装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3409334B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112013005846T5 (de) * | 2012-12-07 | 2015-08-20 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Ansteuerschaltung, Beleuchtungsquelle und Beleuchtungsbaugruppe |
-
1992
- 1992-05-08 JP JP11641292A patent/JP3409334B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05315083A (ja) | 1993-11-26 |
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