JP3408924B2 - 画像圧縮装置 - Google Patents

画像圧縮装置

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JP3408924B2
JP3408924B2 JP13727296A JP13727296A JP3408924B2 JP 3408924 B2 JP3408924 B2 JP 3408924B2 JP 13727296 A JP13727296 A JP 13727296A JP 13727296 A JP13727296 A JP 13727296A JP 3408924 B2 JP3408924 B2 JP 3408924B2
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邦彦 飯塚
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
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    • H04N19/90Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using coding techniques not provided for in groups H04N19/10-H04N19/85, e.g. fractals
    • H04N19/94Vector quantisation
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/008Vector quantisation
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
    • H03M7/30Compression; Expansion; Suppression of unnecessary data, e.g. redundancy reduction
    • H03M7/3082Vector coding

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号の伝送や
記録にあたって、該画像信号を圧縮するための装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】画像信号の前記伝送や記録を行うにあた
って、劣化の少ないデジタル信号に変換して行う方法が
各種提案されている。また、それらの各方法に合わせ
て、デジタル信号をそのまま伝送または記録するのでは
なく、伝送レートや記録容量を削減するために、データ
量を、たとえば数分の一〜数十分の一に圧縮することの
できる圧縮方法が提案されている。
【0003】前記圧縮方法の典型的な一例として、ベク
トル量子化(Vector Quantization)法が挙げられる。
このベクトル量子化法では、まず、圧縮すべき画像を、
たとえば6×6=36画素の圧縮処理単位ブロックに区
分し、その各圧縮処理単位ブロック内を順次走査して得
られた各画素の信号レベルをそれぞれベクトル成分xk
とするK次元の入力ベクトル↑xを作成する。ただし、
kは画素番号を表し、k=1,2,…,Kであり、この
例ではK=36となる。また「↑」は、ベクトルである
ことを表す。
【0004】一方、予め複数種類の学習用画像を用意し
ておき、その学習用画像の画像信号に対して、同様にし
てそれぞれ得られた学習ベクトルをコードワード↑ci
とし、各画像信号に対応したコードワード↑ciから成
るコードブックbを登録しておく。ただし、iは、i=
1,2,…,Mであり、識別番号を表し、以下インデッ
クスと称する。次に、登録されている前記コードブック
b内の各コードワード↑ciのうち、前記入力ベクトル
↑xに最も近いコードワード↑ciが求められ、そのコ
ードワード↑ciのインデックスiだけ伝送または記録
される。
【0005】すなわち、
【0006】
【数1】
【0007】が最小となるコードワード↑ciが判定さ
れ、そのインデックスiが伝送または記録される。
【0008】これによって、データ量は、log2
(ビット/1ベクトル)となる。したがって、たとえば
前記K=36画素の圧縮処理単位ブロックに対して、前
記コードブックb内にM=256個のコードワードが登
録されているとするとき、256=28 であるから、8
/36=0.22(ビット/画素)となり、各画素毎に
8ビットのスカラー量子化を行っていった場合に比べ
て、データ量を1/36とすることができる。
【0009】上述のようなベクトル量子化法を更に進め
て、データ量を圧縮するようにした方法として、正規化
ベクトル量子化(Normalized Vector Quantization、ま
たはGain/Shape Vector Quantization ともいう)法が
挙げられる。この正規化ベクトル量子化法では、コード
ブックB内の各コードワード↑C1〜↑CMは、大きさ
1、すなわち|↑Ci|=(↑Ci,↑Ci)1/2 =1
とされる。入力ベクトル↑xに対して、各コードワード
↑Ciとの内積値、すなわち、
【0010】
【数2】
【0011】が最大となるコードワード↑CIを求め、
前記入力ベクトル↑xを ↑x=SQ{(↑x,↑CI)}・↑CI …(3) と表す。ただし、SQ{(↑x,↑CI)}は、内積値
(↑x,↑CI)のスカラー量である。
【0012】すなわちこれは、Aをスカラー量とする
と、|↑Ci|2 =1から、 |↑x−A・↑Ci|2 =|↑x|2 −2A(↑x,↑Ci)+A2 |↑Ci|2 ={A−(↑x,↑Ci)}2 +|↑x|2 −(↑x,↑Ci)2 …(4) であり、右辺第2項および第3項において、|(↑x,
↑Ci)|2 ≦|↑x|2 であるから、前記内積値(↑
x,↑Ci)が最大となるコードワード↑CIで上式が
最小値となり、入力ベクトル↑xに最も近いベクトルと
なるためである。
【0013】このようにして、圧縮側と伸長側とでとも
に必要になる前記コードブックBを小さく、すなわち登
録コードワード数Mを削減することができる。
【0014】さらに、登録コードワード数Mを削減する
ことができるように、前記正規化ベクトル量子化法の考
え方を進めた平均値分離正規化ベクトル量子化(Mean-S
eparated Normalized Vector Quantization 、またはDi
fferential Normalized Vector Quantization もしくは
Mean/Gain/Shape Vector Quantization とも呼ばれ
る)法が提案されている。この平均値分離正規化ベクト
ル量子化法では、まず前記入力ベクトル↑x内の平均値
μを、次式にて求める。
【0015】
【数3】
【0016】次に、前記入力ベクトル↑xから、前記平
均値μを分離した差成分ベクトル↑X=(X1,X2,
…,XK)を次式から求める。
【0017】 ↑X=↑x−μ・↑U …(6) ここで、↑Uは、(1,1,…,1)の単位ベクトルで
ある。
【0018】続いて、前記正規化ベクトル量子化法で用
いた前記コードブックB内の単位長さの各コードワード
↑Ciに対して、内積値(↑X,↑Ci)が最大内積値
Pとなるコードワード↑CIを求める。こうして求めら
れた平均値μと最大内積値Pとをスカラー量子化すると
ともに、前記インデックスIを2値符号化して、圧縮符
号を作成し、伝送または記録を行う。
【0019】伝送または再生された圧縮符号から、伸長
装置は、下記のようにして、出力ベクトル↑xoutを
復号化する。
【0020】 ↑xout=Pa・↑CI+μa・↑U …(7) ただし、Pa,μaは、スカラー量子化された最大内積
値Pおよび平均値μの量子化代表値である。
【0021】上述のような平均値分離正規化ベクトル量
子化法を用いる典型的な従来技術は、たとえば特開昭6
2−25577号公報に示されている。この従来技術で
は、前記各圧縮処理単位ブロックの入力ベクトルのパワ
ーが大きいときには、ビット長が長い、すなわち階調数
が多いコードブックを用いてベクトル量子化を行い、前
記パワーが小さいときには、上述のような平均値分離正
規化ベクトル量子化法を用いて、データの圧縮が行われ
ている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにして、デ
ータ量を圧縮するようにした平均値分離正規化ベクトル
量子化法を用いても、たとえばアナログ電話回線や、携
帯電話回線などのように、伝送レートが極めて小さい用
途では、動画の画像信号を伝送することができないとい
う問題がある。
【0023】本発明の目的は、データ量をさらに圧縮す
ることができる画像圧縮装置を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像圧縮装置は、画像信号を入力ベクトルとして取込み、
その入力ベクトルの各ベクトル成分から平均値を分離し
た差成分ベクトルと、複数種類の画像信号から作成され
た各コードワードとの内積値を求め、前記平均値と最大
内積値とをスカラー量子化する平均値分離正規化ベクト
ル量子化法を用いる画像圧縮装置において、前記最大内
積値が予め定める閾値以上であるときには前記平均値の
量子化符号、最大内積値の量子化符号、最大内積値とな
るコードワードの識別符号および前記最大内積値が前記
閾値以上であることを示す判定フラグを出力し、閾値未
満であるときには前記平均値の量子化符号および前記最
大内積値が前記閾値未満であることを示す判定フラグ
出力することを特徴とする。
【0025】また、請求項2の発明に係る画像圧縮装置
は、画像信号を入力ベクトルとして取込み、その入力ベ
クトルの各ベクトル成分の平均値を計算する平均値計算
部と、計算された平均値を前記入力ベクトルの各ベクト
ル成分から減算して差成分ベクトルを作成する平均値分
離部と、複数種類の画像信号から作成された各学習ベク
トルをコードワードとして記憶している記憶部と、前記
差成分ベクトルと各コードワードとの内積値を求める内
積値計算部と、前記各コードワードに対応した内積値が
最大値となるコードワードを検出する最大内積値検出部
とを備え、前記平均値の量子化符号、最大内積値の量子
化符号および最大内積値となるコードワードの識別符号
を出力するようにした平均値分離正規化ベクトル量子化
法を用いる画像圧縮装置において、前記最大内積値が前
記閾値以上であるときには前記各符号および前記最大内
積値が前記閾値以上であることを示す判定フラグを出力
し、閾値未満であるときには前記平均値の量子化符号
よび前記最大内積値が前記閾値未満であることを示す判
定フラグを出力する出力部を含むことを特徴とする。
【0026】上記請求項1または2の構成によれば、画
像信号を入力ベクトルとして取込み、その入力ベクトル
の各ベクトル成分から平均値を減算して求めた各差成分
ベクトルに最も近いコードワードを検出し、前記平均値
をスカラー量子化した量子化符号、前記差成分ベクトル
とコードワードとの最大内積値をスカラー量子化した量
子化符号および前記コードワードの識別符号を出力する
ようにした平均値分離正規化ベクトル量子化符号化法を
用いる画像圧縮装置において、前記最大内積値が予め定
める閾値未満であるとき、すなわち取り込まれた画像が
比較的一様な画像であるときには、平均値の量子化符号
のみを出力するようにする。
【0027】詳述すると、画像を、たとえば画素数がK
の前記圧縮処理単位ブロックに区分して、各圧縮処理単
位ブロック内を順次走査して得られた各画素の信号レベ
ルをベクトル成分とし、このようにして前記画像信号か
ら得られたK次の入力ベクトルを取込み、まず平均値計
算部で各ベクトル成分の平均値を計算する。前記平均値
計算部で求められた平均値は、平均値分離部に与えら
れ、入力ベクトルの各ベクトル成分から前記平均値が減
算された差成分ベクトルが作成される。
【0028】一方、記憶部には、予め定める複数種類の
学習用画像の画像信号からそれぞれ作成された各学習ベ
クトルが、コードワードとして記憶されている。前記平
均値分離部で求められた差成分ベクトルは、内積値計算
部において、すべての各コードワードとの内積値が求め
られる。その内積値計算部での計算結果から、最大内積
値検出部は、各コードワードに対応した内積値のうち、
最大値となるコードワード、すなわち入力ベクトルに最
も近いコードワードを検出する。
【0029】このようにして求められた前記平均値、最
大内積値および最大内積値となるコードワードの識別番
号は、伝送または記録などのために符号化される。すな
わち、前記平均値は平均値量子化部においてスカラー量
子化され、前記最大内積値はゲイン量子化部においてス
カラー量子化され、前記識別番号はベクトル符号化部に
おいて識別符号に符号化される。
【0030】しかしながら、本発明では、前記伝送また
は記録などにあたって、前記最大内積値が予め定める閾
値以上であるか否かを比較部で判定し、その判定結果か
ら、出力選択部は、前記最大内積値が前記閾値以上であ
るときには、平均値の量子化符号、最大内積値の量子化
符号および識別符号のすべての符号を出力し、前記閾値
未満であるときには、平均値の量子化符号のみを出力す
るようにする。
【0031】したがって、前記圧縮処理単位ブロックに
亘ってほぼ均一な画面であるときには、前記最大内積値
の量子化符号および識別符号の出力を休止して、伸長側
ではそれまでの識別符号のコードワードと平均値とを用
いて画像信号に復号化する。これによって、すべての符
号を伝送または記録する場合と主観的にほとんど差のな
い画像を再現することができ、画像信号の劣化を抑え
て、伝送や記録のためのデータ量を極力低減することが
できる。
【0032】さらにまた、請求項3の発明に係る画像圧
縮装置は、前記平均値を予め定める周期毎に取込んで複
数の圧縮処理単位ブロックによって構成される低域圧縮
処理単位ブロック毎に低域ベクトルを作成する低域バッ
ファと、前記低域ベクトルを前記平均値分離正規化ベク
トル量子化する低域ベクトル量子化部とを備え、前記出
力部は、前記平均値の量子化符号に代えて、低域平均値
の量子化符号、低域最大内積値の量子化符号および低域
最大内積値を与えるコードワードを識別するための低域
識別符号を出力することを特徴とする。
【0033】上記の構成によれば、前記請求項1または
2の構成で得られた最大内積値の量子化符号および識別
符号を高域成分とし、各画素当りに占めるデータ量が小
さい平均値を低域成分として、さらに平均値分離正規化
ベクトル量子化するので、画質を損なうことなく、デー
タ量をさらに削減することができる。
【0034】また、請求項4の発明に係る画像圧縮装置
では、前記出力部は、前記平均値の量子化符号と、該平
均値をさらに平均値分離正規化ベクトル量子化して得ら
れた前記低域平均値の量子化符号、前記低域最大内積値
の量子化符号および低域識別符号とを選択的に出力可能
であることを特徴とする。
【0035】上記の構成によれば、受信装置または再生
装置などの復号側が、平均値をさらに平均値分離正規化
ベクトル量子化した符号を復号可能な高度な構成である
のか否かに対応して、圧縮方法を切換え可能とすること
ができる。
【0036】さらにまた、請求項5の発明に係る画像圧
縮装置では、前記内積値計算部は、前記各コードワード
のコード成分に対応したキャパシタおよびアンプをそれ
ぞれ備え、前記ベクトル成分に対応するレベルの画像信
号がそれぞれ前記各キャパシタの一端に入力され、キャ
パシタの他端が共通に前記アンプに接続されることによ
って、各コードワードに対する入力ベクトルの内積値に
応じた電圧を前記アンプから出力することを、各コード
ワード毎に対応したアナログ回路によって並列で行うこ
とを特徴とする。
【0037】上記の構成によれば、前記ベクトル成分に
対応するレベルの画像信号を、デジタル信号に変換する
ことなく、アナログ信号のままで、しかも各コードワー
ド間で並列に処理するので、デジタル信号処理で行う場
合には、コードワード数を増加すると演算量が飛躍的に
増加して演算処理部に高い能力が要求され、コストが嵩
むとともに、消費電力量が増加するのに対して、アナロ
グ信号処理で行うことによって、そのような問題を最小
限に抑制することができる。
【0038】また、請求項6の発明に係る画像圧縮装置
では、前記キャパシタは、コード成分を量子化した容量
比に形成され、前記各内積値計算部はまた、量子化誤差
に対応した補償キャパシタを備え、該補償キャパシタに
よって前記平均値との積値を補償値として前記アンプに
入力することを特徴とする。
【0039】上記の構成によれば、集積回路化にあたっ
て、プロセス上の問題等による前記キャパシタの容量の
対応すべきコード成分に対する量子化誤差を補償するこ
とができ、小さなキャパシタ面積で、高精度にコード成
分を表現することができる。
【0040】さらにまた、請求項7の発明に係る画像圧
縮装置は、前記入力ベクトルの極性を反転し、得られた
反転値と非反転値とを選択的に切換えて出力することが
できる入力ベクトル反転選択部と、前記入力ベクトル反
転選択部の切換動作に応答し、前記内積値の計算結果の
非反転値と反転値とを相互に比較し、大きい方の値およ
びその符号を出力する反転比較部とをさらに備えること
を特徴とする。
【0041】上記の構成によれば、入力ベクトルの極性
を反転し、得られた反転値と非反転値とからそれぞれ得
られた内積値は、コード成分の正負反転値と非反転値と
のそれぞれと入力ベクトルとの内積値と等価となる。し
たがって、簡単な構成を追加するだけで、キャパシタの
実装面積を増加することなく、コードワードのインデッ
クスを1ビット増加、すなわちコードワード数を2倍に
することができる。
【0042】また、請求項8の発明に係る画像圧縮装置
は、前記各コードワードには、入力された画像信号に対
応して得られた複数の各学習ベクトルのうち、予め定め
る閾値以上のパワーを備え、前記各圧縮処理単位ブロッ
ク内での画像の変化の大きい学習ベクトルが選ばれるこ
とを特徴とする。
【0043】上記の構成によれば、記憶部に記憶される
各コードワードは、多数の入力画像信号に対応して得ら
れた複数の各学習ベクトルのうち、予め定める閾値以上
のパワーを備える学習ベクトルに選ばれる。
【0044】したがって、前記閾値未満のパワーであっ
て、圧縮処理単位ブロック内での画像の変化が小さいよ
うな学習用画像として不適切な画像から得られたなまっ
た学習ベクトルではなく、エッジなどを含む画像の変化
の比較的大きい学習用に適切な画像から得られた学習ベ
クトルのみによってコードワードが構成されるので、前
記記憶部の記憶内容が不所望になまったものとなること
なく、入力される各種の画像信号に一致する可能性の高
いコードワードを記憶しておくことができる。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1の形態につい
て、図1〜図7に基づいて説明すれば以下のとおりであ
る。
【0046】図1は、本発明の実施の第1の形態の画像
圧縮装置1とそれに関連するイメージセンサ2との電気
的構成を示すブロック図である。この画像圧縮装置1
は、イメージセンサ2から入力された画像信号を、後述
するようにして圧縮し、作成した符号データを出力ライ
ン3から送信装置や記録装置などへ出力する装置であ
る。
【0047】前記イメージセンサ2は、多数のマトリク
ス配列されたフォトダイオード4を備えて構成されてい
る。前記マトリクス配列されたフォトダイオード4は、
各列毎に設けられている垂直転送CCD(電荷結合素
子)5に接続されている。また、各垂直転送CCD5の
一端は、水平転送CCD6に接続されている。水平転送
CCD6の各素子からは、バッファFk(k=1,2,
…,K)を介して、ラインLkに、それぞれ保持してい
るアナログ電圧が出力される。
【0048】前記イメージセンサ2における多数のフォ
トダイオード4は、たとえば図2で示すように、K=6
画素×6画素=36画素の複数の圧縮処理単位ブロック
7に区分されている。各フォトダイオード4の出力電圧
は、前記垂直転送CCD5および水平転送CCD6によ
って、前記圧縮処理単位ブロック7毎に順次的に読出さ
れて、前記ラインL1〜LKに出力される。したがっ
て、画像圧縮装置1へは、図2で示すように、各フォト
ダイオード4において作成された被写体の輝度レベルに
対応した信号レベルx1,x2,…,xKをベクトル成
分とするK次の入力ベクトル↑xが入力されることにな
る。
【0049】画像圧縮装置1は、大略的に、平均値計算
回路11と、内積値計算回路12と、最大内積値検出回
路13と、アナログ/デジタル変換器14,15と、イ
ンデックス符号化回路16と、比較回路17と、出力選
択回路18とを備えて構成されている。
【0050】前記平均値計算回路11は、前記入力ベク
トル↑xの次元数Kに対応したK個の単位キャパシタH
0k(前記のとおりにk=1,2,…,K)と、差動増
幅器E0とを備えて構成されている。単位キャパシタH
0kにおいて、その一端は入力ラインS0を介して差動
増幅器E0の反転入力端子に共通に接続されており、他
端は前記各ラインLkにそれぞれ接続されている。差動
増幅器E0の非反転入力端子には、基準電圧vrefと
して接地レベルが与えられている。またこの差動増幅器
E0の前記反転入力端子と出力端子との間は、帰還キャ
パシタh0によって接続されている。
【0051】ここで、前記各ラインLkからの入力電圧
をvkとし、差動増幅器E0の出力電圧をvoとし、単
位キャパシタH0kおよび帰還キャパシタh0の静電容
量を参照符と同一に示すとき、前記各単位キャパシタH
0kの一端と差動増幅器E0の反転入力端子との接続点
において、電荷の保存則から、
【0052】
【数4】
【0053】が成立する。これによって、各ベクトル成
分(v1−vref,v2−vref,…,vK−vr
ef)と、係数(−H01/h0,−H02/h0,
…,−H0K/h0)との内積値が、(vo−vre
f)として計算可能であることが理解される。
【0054】したがって、すべての単位キャパシタH0
kに関して、H0k/h0=1/Kとすることによっ
て、ラインLAへの差動増幅器E0の出力電圧voは、
各ラインL1〜LKの平均値となり、平均値量子化部で
あるアナログ/デジタル変換器14に入力される。した
がって、アナログ/デジタル変換器14からは、各ライ
ンL1〜LKの電圧、すなわち前記入力ベクトル↑xの
各ベクトル成分x1〜xKの平均値がスカラー量子化さ
れて出力され、その量子化符号が出力選択回路18に入
力される。
【0055】前記内積値計算回路12は、複数i個の内
積値計算部Ri(i=1,2,…,M)から構成されて
いる。各内積値計算部R1〜RMは、それぞれK個のコ
ード成分キャパシタH11,H12,…,H1K;H2
1,…,H2K;…;HM1,…,HMK(以下、各内
積値計算部R1〜RM毎に総称するときには、H1,H
2,…,HMで示し、すべてを総称するときには、Hi
kで示す)と、2つの差動増幅器E1a,E1b;E2
a,E2b;…;EMa,EMbとを備えて構成されて
いる。
【0056】内積値計算部R1内において、各コード成
分キャパシタH11〜H1Kの一端はラインS1aまた
はS1bに接続されている。また、前記各コード成分キ
ャパシタH11〜H1Kの他端は、それぞれ前記ライン
L1〜LKに接続されている。前記ラインS1a,S1
bは、差動増幅器E1a,E1bの反転入力端子にそれ
ぞれ接続されている。この差動増幅器E1a,E1bの
非反転入力端子は接地されており、またこの差動増幅器
E1a,E1bの前記反転入力端子と出力端子との間
は、帰還キャパシタh1a,h1bによってそれぞれ接
続されている。差動増幅器E1aの出力は、キャパシタ
h1cを介して差動増幅器E1bの反転入力端子に与え
られる。前記各キャパシタh1a,h1b,h1cの静
電容量は相互に等しく選ばれている。
【0057】したがって、差動増幅器E1aの出力は、
差動増幅器E1bにおいてゲイン1で反転増幅されて出
力されることになり、コード成分キャパシタH11〜H
1Kを、ラインS1a側に接続するとそれらの静電容量
が正係数となり、ラインS1b側に接続すると負係数と
なり、最大内積値検出回路13へは、内積値に対応した
出力電圧が与えられることになる。残余の内積値計算部
R2〜RMについても同様に構成されており、それらの
出力電圧は、最大内積値検出回路13にそれぞれ入力さ
れる。
【0058】前記各内積値計算部R1〜RM内におい
て、各コード成分キャパシタH1,H2,…,HMは、
それぞれ正規化されており、すなわち各内積値計算部R
1〜RM内のコード成分キャパシタH1〜HMは、それ
ぞれの容量の総和が相互に等しくなるように形成されて
いる。したがって、各内積値計算部R1〜RM内のコー
ド成分キャパシタH1〜HMは、それぞれ正規化された
コードワードとなり、内積値計算回路12は、M個のコ
ードワードから成るコードブックを備える記憶部として
も機能する。また、上述のように、各内積値計算部R1
〜RM内でのコード成分キャパシタH1〜HMは正規化
されており、したがって内積値演算されてラインS1
a,S1b;…;SMa,SMbに出力される電圧は、
前記平均値計算回路11の各単位キャパシタH01〜H
0Kによって演算された平均値が減算されたレベルと等
価となり、この内積値計算回路12は、平均値分離部と
しても機能する。
【0059】前記最大内積値検出回路13は、最大入力
検出回路21と、各内積値計算部Ri(前記i=1,
2,…,M)に対応したスイッチング素子Tiとを備え
て構成されている。最大入力検出回路21からは、前記
各内積値計算部Riにそれぞれ対応した出力ラインYi
が導出されており、この最大入力検出回路21は、後述
するようにして、各内積値計算部Riからの入力電圧の
うち、最も高い入力電圧の内積値計算部に対応したチャ
ネルの出力ラインのみにハイレベルの出力を導出し、残
余のチャネルのラインをローレベルとする。
【0060】前記各出力ラインYiは、ベクトル符号化
部であるインデックス符号化回路16に接続されてい
る。このインデックス符号化回路16は、内積値が最大
であると判定されたチャネルのインデックスを2値符号
に変換して、出力選択回路18へ出力する。
【0061】また、前記出力ラインYiは、前記スイッ
チング素子Tiのゲートにそれぞれ接続されており、し
たがってスイッチング素子Tiによって、前記各内積値
計算部Riからの入力電圧のうち、最も高い電圧が選択
され、ゲイン量子化部であるアナログ/デジタル変換器
15に入力されて、その電圧レベルがスカラー量子化さ
れ、出力選択回路18に入力される。
【0062】さらにまた、前記スイッチング素子Tiで
選択された電圧は、比較回路17の一方の端子に入力さ
れている。この比較回路17の他方の端子には、基準電
圧源19が接続されている。したがって、この比較回路
17は、前記内積値計算回路12で計算された内積値の
うちの最大値が前記基準電圧源19で定められる閾値以
上であるか否かを判断し、閾値以上であるときには、ラ
イン20を介して出力選択回路18へハイレベルの出力
を導出し、閾値未満であるときには、前記ライン20を
ローレベルとする。
【0063】前記出力選択回路18は、前記ライン20
がハイレベルであるときには、アナログ/デジタル変換
器14,15から入力された平均値および最大内積値の
符号データならびに最大内積値となった内積値計算部の
インデックス符号データを出力ライン3へ出力する。こ
れに対して、前記ライン20がローレベルであるときに
は、前記出力ライン3へアナログ/デジタル変換器14
からの平均値の符号データのみを出力する。
【0064】図3は、前記最大入力検出回路21の具体
的構成を示す電気回路図である。この最大入力検出回路
21は、前記iチャネルのアナログ入力電圧Viに個別
的に対応する基本回路αiを備えている。
【0065】基本回路α1は、MOSから成る5つの電
界効果トランジスタQ1〜Q5を有する検出部31と、
4つの電界効果トランジスタQ6〜Q9を有するフィー
ドバック電流発生回路32とを備えて構成されている。
前記検出部31において、前記出力ラインY1からの入
力電圧V1はN型のトランジスタQ1のゲートに入力さ
れており、このトランジスタQ1のドレインはP型のト
ランジスタQ2のドレインおよびゲートに接続されてい
る。
【0066】トランジスタQ2のソースは、ハイレベル
Vddである一方の電源ライン22に接続されている。
このトランジスタQ2に対応して、同様のP型のトラン
ジスタQ3が設けられており、これらトランジスタQ
2,Q3はカレントミラー回路を構成する。トランジス
タQ3のゲートは前記トランジスタQ2のゲートととも
にトランジスタQ1のドレインに接続されており、また
ソースは前記電源ライン22に接続され、ドレインはN
型のトランジスタQ4のドレインに接続されている。
【0067】トランジスタQ4のゲートには予め定める
基準電圧Vb2が印加されており、またソースは接地レ
ベルである他方の電源ライン23に接続されている。こ
れらトランジスタQ3,Q4の接続点24からは、該ト
ランジスタQ3,Q4のインピーダンスに応じた出力電
圧Vo1が出力される。また、前記トランジスタQ1の
ソースはN型のトランジスタQ5のドレインに接続され
ており、このトランジスタQ5のソースは前記電源ライ
ン23に接続され、ゲートには予め定める基準電圧Vb
1が印加されている。
【0068】前記接続点24からの出力電圧Vo1はま
た、フィードバック電流発生回路32に入力され、N型
のトランジスタQ7のゲートに入力される。このトラン
ジスタQ7のソースは、N型のトランジスタQ6を介し
て前記電源ライン23に接続される。トランジスタQ6
のゲートには予め定める基準電圧Vb3が印加されてお
り、したがって、該トランジスタQ6を流れるバイアス
電流I6は前記基準電圧Vb3によって規定された一定
値となる。
【0069】前記トランジスタQ7のドレインは、P型
のトランジスタQ8を介して電源ライン22に接続され
ている。このトランジスタQ8と対を成すトランジスタ
Q9が設けられており、これらトランジスタQ8,Q9
はカレントミラー回路を構成し、トランジスタQ9は前
記トランジスタQ7に流れる電流に対応したフィードバ
ック電流IFを前記トランジスタQ1とトランジスタQ
5との接続点25に正帰還する。
【0070】残余の基本回路α2〜αMも前記基本回路
α1と同様に構成されており、各基本回路αiにおける
接続点25は接線27によって相互に同電位に保たれて
いる。また、トランジスタQ7とトランジスタQ6との
接続点26は、接線28によって各基本回路αi間で相
互に同電位に保持される。
【0071】また、基本回路αiに共通に、前記トラン
ジスタQ6のバイアス電流I6を供給するためのN型の
トランジスタQ10が設けられている。このトランジス
タQ10のゲートおよびドレインは前記ハイレベルVd
dの電源ライン22に接続され、ソースはトランジスタ
Q6のドレイン、すなわち接線28に接続されている。
各トランジスタQ1〜Q10は、飽和領域で動作する。
【0072】上述のように構成された最大入力検出回路
21において、まず検出部31の動作を詳述する。各ト
ランジスタQ5を流れるバイアス電流I5は基準電圧V
b1によって前述のように規定されており、したがって
各トランジスタQ1は、各トランジスタQ5が接線27
で並列接続されていることから、各トランジスタQ9か
らのすべてのフィードバック電流IFと、各トランジス
タQ5を流れる電流I5の総和M・I5とに対応した値
となる該トランジスタQ1のソース電圧と、入力電圧V
iとの差に対応した電流I1を通過させる。
【0073】これによって、電流I3が流れるトランジ
スタQ3のインピーダンスと、前記基準電圧Vb2によ
って規定される電流I4が流れるトランジスタQ4のイ
ンピーダンスとの差に対応した電圧が、接続点24から
出力電圧Voiとして出力されるとともに、トランジス
タQ7のゲートに入力される。また、これによってトラ
ンジスタQ7は、相互に並列接続されている各トランジ
スタQ6において前記バイアス電圧Vb3によって規定
される電流I6の総和M・I6と、前記トランジスタQ
10を流れる電流I10とに対応した該トランジスタQ
7のソース電圧と、入力される前記出力電圧Voiとの
差に対応した電流I7をトランジスタQ8から引込み、
トランジスタQ9を介して前記接続点25にフィードバ
ック電流IFとして正帰還する。
【0074】したがって、フィードバック電流発生回路
32は、前記出力電圧Voiが接線28の電圧にMOS
FETの導通に要する閾値電圧Vthを加算した電圧よ
りも高くなる程、前記接続点25に大きなフィードバッ
ク電流IFを正帰還する。したがって、出力電圧Voi
が高くなる程、トランジスタQ1を流れる電流I1、す
なわちトランジスタQ3を流れる電流I3が減少し、出
力電圧Voiが接線28の電圧に前記閾値電圧Vthを
加算した電圧よりも低くなると、トランジスタQ7はO
FFとなって、トランジスタQ6の前記バイアス電流I
6はトランジスタQ10から供給される。このような動
作が、入力電圧Viの小さいチャネルの基本回路から行
われ、最終的に最大入力の基本回路のみが出力電圧Vo
iにハイレベルを出力し、最大値の選択が行われる。
【0075】図4は、上述のように構成された画像圧縮
装置1の圧縮動作を説明するためのフローチャートであ
る。イメージセンサ2からは、フォトダイオード4の出
力電圧がCCD5,6によって順次走査され、圧縮処理
単位ブロック7毎に参照符γ1で示すような36次元の
入力ベクトル↑xとなる画像信号が入力される。前記フ
ォトダイオード4、CCD5,6、バッファF1〜F3
6などは、入力画像の輝度レベルに対応して、たとえば
256階調の分解能で、前記画像信号を出力する。
【0076】前記画像信号は、前記平均値計算回路11
に入力され、ステップβ1において、前記式5で示すよ
うにして、その平均値μが計算される。平均値計算回路
11からは、参照符γ2で示すような平均値信号が出力
される。
【0077】また、前記画像信号は内積値計算回路12
に入力され、まずステップβ2において、各ベクトル成
分x1〜x36から前記平均値μが減算されて、参照符
γ3で示すような差成分ベクトル↑X=(X1,X2,
…,X36)に対応した差成分信号が作成される。次
に、各内積値計算部R1〜R32において、正規化され
たコード成分キャパシタH1〜H36によって実現され
る参照符γ4で示すような各コードワード↑C1〜↑C
32のそれぞれと前記差成分信号との内積値がステップ
β3で計算される。
【0078】ステップβ4では、最大内積値検出回路1
3において、前記ステップβ3で計算された各内積値の
うち、最大内積値Pを与えるコードワード↑CIが検出
される。こうして最大内積値Pが求められると、ステッ
プβ5で、前記比較回路17において、該最大内積値P
と前記基準電圧源19の出力電圧に対応する閾値Vth
1とが比較され、最大内積値Pが閾値Vth1以上であ
るときには、判定フラグfが1にセットされ、閾値Vt
h1未満であるときには、前記判定フラグfが0にリセ
ットされる。
【0079】ステップβ6では、前記判定フラグfに応
答して、アナログ/デジタル変換器14,15およびイ
ンデックス符号化回路16ならびに出力選択回路18
は、参照符γ5で示すように、36画素当り、判定フラ
グfが1であるときには、該判定フラグfに、平均値
μ、インデックスIおよび最大内積値Pの符号データを
併せて出力し、判定フラグfが0であるときには、該判
定フラグfに、平均値μの符号データのみを併せて出力
する。なお、前記判定フラグfは1ビットで表され、た
とえば、平均値μおよびインデクッスIは5ビットで表
され、最大内積値Pは3ビットで表される。
【0080】出力選択回路18から出力ライン3へ導出
された符号データは、送信装置に与えられて伝送され、
また記録装置に与えられて記録される。したがって、受
信装置で受信され、または再生装置で再生された符号デ
ータは、前記判定フラグfに対応して、該判定フラグf
が1であるときには、平均値μ、インデックスIおよび
最大内積値Pから前記圧縮処理単位ブロック7の画像信
号に復号化され、フラグfが0であるときには、平均値
μから復号化が行われる。復号化された各圧縮処理単位
ブロック7毎の画像は、復元すべき画像上の所定位置に
順次配列されてゆき、復号画像が作成される。
【0081】ここで、前記最大内積値Pを与えるコード
ワード↑CIを、↑CI=(CI1,CI2,…,CI
K)とすると、各コードワード↑Ciは正規化されてい
るので、
【0082】
【数5】
【0083】であり、前記最大内積値Pは、
【0084】
【数6】
【0085】で与えられえる。ただし、|↑X|,|↑
CI|は、それぞれ差成分ベクトル↑Xの絶対値、コー
ドワード↑CIの絶対値である。また、↑CIは、前述
のように正規化されたベクトルであるので、0≦(↑X
/|↑X|,↑CI)≦1である。ここで、(↑X/|
↑X|,↑CI)=cosθと定義すると、該cosθ
は、入力ベクトル↑xと参照用のコードワード↑CIと
の近さの度合いを表す指標と考えることができる。
【0086】前記最大内積値Pが閾値Vth1未満であ
るときには、前記式10から、|↑X|が比較的小さい
かまたはcosθが小さいかのいずれかである。前記c
osθが小さい場合には、差成分ベクトル↑Xに近いコ
ードワード↑CIがコードブックB内に存在しないこと
を意味する。したがって、コードブックBを、任意の差
成分ベクトル↑Xに対して、コードワード↑Ciの少な
くともいずれか1つが近似するように、以下のようにし
て適宜選択しておくことによって、前記P<Vth1と
なるときには、|↑X|が小さい、すなわち差成分ベク
トル↑Xのパワーが小さいと考えることができる。この
場合には、前記圧縮処理単位ブロック7の画像出力ベク
トル↑xoutを、前記式7で示すように、↑xout
=Pa・↑CI+μa・↑Uによって復号化した場合
と、↑xout=μa・↑Uによって復号化した場合と
で、主観上の画質の差はほとんど生じない。
【0087】このため本発明は、前述のようにP≧Vt
h1であるときには、すべての符号データを出力し、P
<Vth1であるときには、平均値μの符号データのみ
を出力するようにする。こうして、P<Vthとなる圧
縮処理単位ブロックの出現確率が高い程、データ量を少
なくし、圧縮率を向上することができる。
【0088】以下に、前記cosθが大きくなるよう
な、すなわち差成分ベクトル↑Xと近似する可能性の高
いコードワード↑CIを備えることのできるコードブッ
クBの作成手順を、図5を参照して詳述する。この動作
は、圧縮および伸長に用いられるコードブックBを作成
するメーカー側で行われる。
【0089】多数の学習用画像が前記圧縮処理単位ブロ
ック7に区分され、その圧縮処理単位ブロック7の各画
素の輝度レベルを8ビット、すなわち256階調で表し
たデータをベクトル成分xtnk(n=1,2,…,
N)として、前記図2で示すような順位で配列された入
力ベクトル↑xtnが読込まれると、まずステップβ1
1において、前記式5に基づいて平均値μtnが求めら
れ、さらに各ベクトル成分xtnkから、下式で示され
るようにして前記平均値μtnが分離され、差成分ベク
トル↑Xtnが求められる。
【0090】 ↑Xtn=↑xtn−μtn=(Xtn1,Xtn2,…,XtnK) …(11) 次に、ステップβ12において、式12から、前記差成
分ベクトル↑Xtnのベクトルパワー|↑Xtn|が算
出される。
【0091】
【数7】
【0092】ステップβ13では、前記パワー|↑Xt
n|が予め定める閾値Vth2以上であるか否かが判断
され、閾値Vth2以上のパワーを備える差成分ベクト
ルのみが学習ベクトル↑Xtnに用いられて、以下に示
すようなステップβ14におけるLBG(Linde,Buzo an
d Gray) アルゴリズムによって、参照符γ11で示すよ
うな前記コードブックBが作成される。
【0093】前記LBGアルゴリズムは、多数の学習ベ
クトル↑Xt1〜↑XtNから成る空間を、レベルと称
される複数の領域、上述の例の場合にはM個の領域r1
〜rMに分割し、その領域r1〜rM毎に、該領域r1
〜rM内に含まれるすべての学習ベクトルとの距離の和
が最も小さくなるような代表ベクトル↑X01,↑X0
2,…,↑X0Mをそれぞれ作成するものであり、本発
明では作成された代表ベクトルをコードワード↑Ciと
して使用する。なお、各内積値計算部R1〜RMでは、
求められたコードワード↑Ciの各コード成分Ci1〜
CiKの8ビット256階調のデータに対応して、各コ
ード成分キャパシタHi1〜HiKの容量がそれぞれ設
定されることになる。
【0094】図6は、前記LBGアルゴリズムの処理手
順を説明するためのフローチャートである。ステップβ
21では、前記次元数K、レベル数Mおよび収束判定用
閾値εの初期設定が行われるとともに、分割領域の更新
回数を表す変数m(m=0,1,2,…)が0にリセッ
トされ、さらに初期歪D(-1)が+∞に設定される。さら
にまた、量子化代表ベクトル↑X01〜↑X0Mから成
るコードブックBが、後述するようなスプリッティング
アルゴリズムによって求められた初期コードブックB
(0) にセットされる。
【0095】ステップβ22では、コードブックB(m)
を固定して、分割領域r(m) を決定し、その分割状態で
の各分割領域r(m) に含まれる学習ベクトルとその分割
領域r(m) での量子化代表ベクトルとの距離差、すなわ
ち歪が求められ、さらにその歪の平均値D(m) が求めら
れる。ステップβ23では、前回の分割領域r(m-1)
よる分割状態と今回の分割領域r(m) による分割状態と
での平均歪D(m-1) ,D(m) の変化率が求められ、その
変化率が前記収束判定用閾値ε未満であるか否かが判断
され、そうであるときには、前記各量子化代表ベクトル
をコードワードとしてコードブックBの設定を終了し、
そうでないときには、ステップβ24に移る。
【0096】ステップβ24では、分割領域r(m) を固
定して、コードブックB(m) 内の各量子化代表ベクトル
が各分割領域r(m) における重心ベクトルとされる。そ
の後、ステップβ25で、変数mに1が加算されて更新
された後、前記ステップβ22に戻る。こうしてステッ
プβ22〜β25を繰返すことによって、レベル数M個
の各分割領域r1〜rM内で、その分割領域内に含まれ
る学習ベクトルに対して歪が最も小さくなる量子化代表
ベクトルが求められ、コードブックBのコードワード↑
Ciとされる。このようにして作成された各コードワー
ド↑Ciのベクトル成分に対応して、前記各コード成分
キャパシタHi1〜HiKの容量がそれぞれ決定され
る。
【0097】図7は、前記初期コードブックB(0) を求
める手法の一例であるスプリッティングアルゴリズムの
考え方を説明するための図である。このスプリッティン
グアルゴリズムは、MレベルのコードブックB(M)内
のコードワード↑C1〜↑CMから、微少ベクトル↑δ
を用いて、下式で示すようにして近接した2つのコード
ワード、たとえば↑CM1,↑CM2を生成する方法で
ある。
【0098】 ↑CM1=↑CM−↑δ ↑CM2=↑CM+↑δ …(13) まず、図7(a)で示すように、すべての学習ベクトル
↑Xt1〜↑XtNの重心ベクトルが求められ、レベル
1の代表点Z1として設定される。
【0099】次に、図7(b)で示されるように、前記
代表点Z1を予め定める分割パラメータδだけ変位さ
せ、レベル2の代表点Z21a,Z22aが求められ
る。
【0100】続いて、すべての学習ベクトル↑Xt1〜
↑XtNに対して、前記代表点Z21aまたはZ22a
との距離が計算され、図7(c)で示されるように、各
学習ベクトル↑Xtnと代表点Z21aまたはZ22a
までの距離の和が最小となるように、各学習ベクトル↑
Xtnが属する領域r21,r22の境界が変化され、
その変化による前記距離の和の変化率が予め定める値ε
以下となるまで前記境界の変更が繰返される。
【0101】このようにして、ベクトル空間の分割が完
了すると、図7(d)で示されるように、前記図7
(a)と同様に、領域r21、r22内でそれぞれの領
域r21,r22に属する学習ベクトルの重心ベクトル
が求められ、それらの平均がレベル2での代表点Z2
1,Z22とされる。
【0102】続いて、図7(e)で示されるように、前
記代表点Z21,Z22が前記分割パラメータδだけ変
位され、レベル4の代表点z41,z42,Z43,z
44が求められ、同様に領域分割および代表点が求めら
れてゆく。このような動作が、所望とする2のべき乗レ
ベル数(=コードワード数)Mとなるまで繰返される。
【0103】表1に、本件発明者の実験結果を示す。こ
の実験では、512画素×512画素から成る多数の学
習用画像から得られる前記圧縮処理単位ブロック7に対
応した学習ベクトル数Nを28900とし、各学習ベク
トル↑Xtnの次元数を前記K=36とし、レベル数を
コードワード数である前記M=32とし、分割パラメー
タδを0.1とし、収束判定値εを0.0001として
学習したコードワード↑Ciを使用し、前記学習用画像
とは異なるi〜viの各サンプル画像に対し、I,II,II
I の3種類の実験を行っている。
【0104】実験Iは、学習時における閾値Vth2を
設定することなく、すなわち前記入力ベクトル↑xtn
のすべてを学習ベクトル↑Xtnとし、かつ符号データ
圧縮時における閾値Vth1も設定することなく、常
時、すべての符号データを出力するようにした場合であ
る。また、実験IIは、前記閾値Vth2を設定すること
なく、かつ閾値Vth1のみを設定した場合であり、実
験III は、閾値Vth2,Vth1ともに設定した場合
である。なお、表1において各欄内の上段は圧縮後の1
画素当りのデータ量を表し、単位はビット/画素であ
る。また、下段はSN比、すなわち画質を表し、単位は
dBである。
【0105】
【表1】
【0106】前記実験II,III の平均値から明らかなよ
うに、学習時に閾値Vth2を設定することによって、
圧縮後のデータ量を削減することができるとともに、画
質も向上することができる。また、実験I,IIの平均値
から明らかなように、圧縮時に閾値Vth1を設定する
ことによって、画質をほとんど損なうことなく、データ
量をほぼ半減することができる。
【0107】以上のように、本発明に従う画像圧縮装置
1は、入力画像に対応した入力ベクトル↑xに対して、
コードブックB内の各コードワード↑Ciから求められ
た最大内積値Pが閾値Vth1未満であるような、圧縮
処理単位ブロック7に亘って比較的均一な画像であると
きには、符号データとして各ベクトル成分xkの平均値
μのみを出力する。これに対して、前記閾値Vth1以
上であるエッジ等を含む比較的変化の大きい画像である
ときには、前記平均値μとともに、前記最大内積値Pお
よび該最大内積値Pとなるコードワード↑CIのインデ
クッスIを符号データとして出力するので、主観上ほと
んど画質を損なうことなく、データ量を格段に削減する
ことができる。
【0108】また、前記コードブックB内の各コードワ
ード↑Ciの学習にあたって、閾値Vth2以上のパワ
ー|↑Xtn|を備える入力ベクトル↑xtnのみを学
習ベクトル↑Xtnとするので、前記圧縮処理単位ブロ
ック7に亘って、比較的一様で学習に不適切ななまった
画像を除去し、比較的変化の激しい学習に適した画像の
みを使用することができ、コードブックBの内容が不所
望になまったものとなることなく、入力される各種の画
像信号に一致する可能性の高いコードワードを記憶して
おくことができる。
【0109】本発明の実施の第2の形態について、図8
に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0110】図8は、本発明の実施の第2の形態の画像
圧縮装置1aと、イメージセンサ2との電気的構成を示
すブロック図である。この画像圧縮装置1aは、前述の
画像圧縮装置1に類似し、対応する部分には同一の参照
符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、こ
の画像圧縮装置1aでは、内積値計算回路12a内の各
内積値計算部Raiには、以下に示すようなコードブッ
クの量子化誤差を補償するための補償キャパシタHci
a,Hcib(総称するときには、参照符Hcで示す)
が設けられていることである。
【0111】前述の画像圧縮装置1では、内積値計算回
路12内の各内積値計算部Riは、前記コード成分Ci
kをコード成分キャパシタHikで実現している。しか
しながら、通常、集積回路チップ内ではキャパシタはか
なり大きな面積を占めてしまうことになる。このため、
各コード成分キャパシタHikを、多数のユニットキャ
パシタをコード成分Cikの階調度に応じて選択的に使
用することによって実現した構成では、前記ユニットキ
ャパシタを非常に小さくする必要がある。または、量子
化したキャパシタ比、たとえばHi1:Hi2:Hi
3:…:Hik=1:2:4:…:2等のようにして、
前記コード成分Cikを実現することになる。しかしな
がら、前記ユニットキャパシタを小さくしすぎると、現
在のプロセス技術では、前記階調度に対応した精度を得
ることは困難であり、したがって前記量子化したキャパ
シタ比を用いることになる。
【0112】ここで、前記コード成分キャパシタHik
が量子化されておらず、所望とするコード成分Cikに
正確に対応しているものとして、前記差成分ベクトル↑
Xと各コードワード↑Ciとの内積値を計算すると、
【0113】
【数8】
【0114】となる。ここで、量子化誤差がないとする
と、
【0115】
【数9】
【0116】であるので、前記式14は、
【0117】
【数10】
【0118】となる。
【0119】したがって、前記式2で示す入力ベクトル
↑xをそのまま用いた内積値の計算結果と等しくなり、
前述の画像圧縮装置1で示すように、平均値μを分離す
ることなく、前記入力ベクトル↑xを各内積値計算部R
iに直接入力する構成であっても、差成分ベクトル↑X
と各コードワード↑Ciとの内積値を計算したことと、
等価となる。
【0120】しかしながら、前述のような量子化したキ
ャパシタで構成するコードワード↑Ciを用いて、前記
差成分ベクトル↑Xとの内積値を計算すると、
【0121】
【数11】
【0122】となる。
【0123】したがって、各内積値計算部Riへの入力
としてイメージセンサ2からの入力ベクトル↑xをその
まま用いた結果と、平均値μを分離した差成分ベクトル
↑Xとを用いた結果とは異なったものになり、コード成
分キャパシタHikの集積回路への実装にあたって量子
化を行うと、計算結果に誤差が生じ、または、誤ったコ
ードワードが選択され、圧縮結果が異なったものになっ
てしまう。
【0124】このため、この画像圧縮装置1aでは、前
記式17を式18で示すようにして、前記量子化誤差を
補償している。
【0125】
【数12】
【0126】すなわち、量子化誤差分−μΣ[Cik]
を補償するための補償項+μΣ[Cik]を設けて、前
記量子化誤差を補償している。
【0127】たとえば、前記内積値計算部Ra1では、
正係数のコード成分キャパシタH1+ による量子化誤差
を補償するために、補償キャパシタHc1bがラインS
1bに設けられており、負係数のコード成分キャパシタ
H1- の量子化誤差を補償するために、補償キャパシタ
Hc1aがラインS1aに設けられている。前記各補償
キャパシタHc1a,Hc1bの一端はそれぞれ前記ラ
インS1a,S1bに接続され、他端には前記ラインL
Aに出力される平均値計算回路11からの出力が与えら
れる。こうして、前記補償項+μΣ[Cik]に対応し
た補償を行うことができる。
【0128】このように各内積値計算部Raiに、コー
ドブックの量子化誤差−μΣ[Cik]に対応して、簡
単な構成の補償キャパシタHc1a,Hc1b;…;H
cMa,HcMbをそれぞれ付加するだけで、前記コー
ドブックの量子化誤差を意識することなく、各内積値計
算部Raiにイメージセンサ2からの入力ベクトル↑x
を直接入力しても、平均値μを減算した差成分ベクトル
↑Xを入力した場合と等価な内積値を得ることができ、
コードブック量子化誤差を補償することができる。
【0129】本発明の実施の第3の形態について、図9
〜図15に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0130】図9は、本発明の実施の第3の形態の画像
圧縮装置1bとそれに関連するイメージセンサ2との電
気的構成を示すブロック図である。この画像圧縮装置1
bは、前述の画像圧縮装置1aに類似し、対応する部分
には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注
目すべきは、この画像圧縮装置1bでは、まず第1に、
前記イメージセンサ2の各バッファFkからラインLk
1にそれぞれ出力される信号レベルxkの入力信号は、
入力ベクトル反転選択回路41によって、その極性が非
反転値と反転値とに切換えられて前記ラインLkに出力
されるとともに、内積値計算回路12aの各内積値計算
部Raiからの出力が、反転比較回路42の反転比較部
COMPiにおいて、非反転値と反転値とが相互に比較
されて、大きい方の値が出力されることである。
【0131】前記入力ベクトル反転選択回路41は、前
記各ラインLk毎に対応して、切換スイッチSWkと、
インバータGkとを備えて構成されている。前記切換ス
イッチSWkが非反転側に導通されているときには、前
記ラインLk1からの入力信号は、非反転のままで前記
ラインLkに出力され、これに対して切換スイッチSW
kが反転側に導通されているときには、前記ラインLk
1からの入力信号は、インバータGiでその極性が反転
された後、ラインLk2から前記切換スイッチSWkを
介してラインLkに出力される。前記切換スイッチSW
kのスイッチング状態は、相互に連動して、制御回路4
5によって切換制御される。この制御回路45はまた、
前記切換スイッチSWkの切換動作に連動して、反転比
較部COMPiにおける前記各内積値計算部Raiから
の出力の極性を切換制御する。
【0132】これによって、各内積値計算部Raiでは
前記入力ベクトル↑xのベクトル成分xkおよびその反
転値と、コードワード↑Ciのコード成分Cikとの積
和演算結果がそれぞれ求められる。反転比較部COMP
iは、対応する各内積値計算部Raiからの出力の非反
転値と反転値とを相互に比較し、大きい方の出力を前記
最大入力検出回路21へ出力する。また、各反転比較部
COMPiに対応して、前記スイッチング素子Tiと同
様にスイッチング素子Tbiがそれぞれ設けられてい
る。このスイッチング素子Tbiは、前記最大入力検出
回路21の対応するチャネルの出力ラインYiがハイレ
ベルとなると導通し、対応する反転比較部COMPiか
ら前記最大入力検出回路21への出力が非反転値である
のか、または反転値であるのかを表す符号fbを、出力
選択回路18bへ出力する。
【0133】したがって前記入力ベクトル↑xは、その
非反転値と反転値とがそれぞれコードワード↑Ciと内
積値演算されることになり、入力ベクトル↑xに対して
コードワード↑Ciと−↑Ciとの内積値を演算したこ
とと等価となる。これによって、キャパシタの実装面積
を増加することなく、コードワード↑Ciを1ビット増
加、すなわちコードワード数iを2倍にすることがで
き、効率的に高精度なベクトル量子化を行うことができ
る。
【0134】また、注目すべきはこの画像圧縮装置1b
では、前記平均値計算回路11からの出力を、所定周期
毎にサンプリングしてベクトル化する低域バッファ回路
43と、そのベクトルを量子化する低域ベクトル量子化
回路44とが設けられており、平均値計算回路11から
の出力が、必要に応じて、アナログ/デジタル変換器1
4によってスカラー量子化されて出力され、または、こ
れら低域バッファ回路43および低域ベクトル量子化回
路44によってベクトル量子化されて出力される。
【0135】すなわち、たとえば図10で示すように、
所定数j(j=1,2,…、図10の例ではj=4)の
圧縮処理単位ブロック7を1つの低域圧縮処理単位ブロ
ック8とし、前記各圧縮処理単位ブロック7における平
均値μを、前記低域バッファ回路43において前記所定
数jずつサンプリングして、前記低域圧縮処理単位ブロ
ック8毎に平均値ベクトル↑xL1,↑xL2,…を作
成してゆき、これらの平均値ベクトル↑xL1,↑xL
2,…を、低域ベクトル量子化回路44において平均値
分離正規化ベクトル量子化する。
【0136】図11は、前記低域バッファ回路43の電
気的構成を示すブロック図である。この低域バッファ回
路43は、大略的に、シフトレジスタ51とサンプルホ
ールド部52とを備えて構成されている。サンプルホー
ルド部52は、前記平均値ベクトル↑xL1,↑xL
2,…の次元数jに対応して、4つのサンプルホールド
回路SH1,SH2,SH3,SH4を備えて構成され
ている。
【0137】シフトレジスタ51は、図示しない制御回
路からのクロック信号などに応答して、各サンプルホー
ルド回路SH1〜SH4に個別的に対応するラインLB
1〜LB4に、それぞれ順次的にトリガ信号を導出して
ゆく。各サンプルホールド回路SH1〜SH4には、前
記平均値計算回路11からの出力が前記ラインLAを介
して共通に与えられており、各サンプルホールド回路S
H1〜SH4は、前記トリガ信号に応答して、平均値計
算回路11からの出力を順次的にサンプリングして、ラ
インLL1〜LL4にそれぞれホールド出力を導出す
る。こうして、前記図10で示すように、低域圧縮処理
単位ブロック8内における各処理単位ブロック7の平均
値μが順次的に読込まれて、前記平均値ベクトル↑xL
1,↑xL2,…を作成することができる。
【0138】前記サンプルホールド回路SH1は、たと
えば図12で示すような構成で実現することができる。
すなわち、前記平均値計算回路11からの出力電流を電
圧変換する入力回路を構成する抵抗53およびアンプ5
4と、前記トリガ信号に応答して前記アンプ54からの
出力をサンプリングするためのスイッチ55と、スイッ
チ55からの出力をホールドするための抵抗56、コン
デンサ57およびアンプ58とを備える構成によって実
現することができる。残余のサンプルホールド回路SH
2〜SH4についても、同様に構成することができる。
【0139】また、低域ベクトル量子化回路44は、低
域バッファ回路43から前記ラインLL1〜LL4を介
して入力される電圧レベルをベクトル成分として取込
み、平均値分離正規化ベクトル量子化を行うものであ
り、画像圧縮装置1bにおける該低域ベクトル量子化回
路44および低域バッファ回路43と、出力選択回路1
8bとを除いた残余の構成に類似している。すなわち、
入力ベクトル反転選択回路41と、平均値計算回路11
と、内積値計算回路12aと、反転比較回路42と、高
域最大内積値検出回路13bと、高域インデックス符号
化回路16bと、アナログ/デジタル変換器14,15
と、比較回路17と、制御回路45とを備えて構成され
る高域ベクトル量子化部46と同様に構成される。
【0140】図13は、低域ベクトル量子化回路44の
電気的構成を示すブロック図である。前記ラインLL1
〜LL4を介する入力信号は、入力ベクトル反転選択回
路41Lにおいて非反転値と反転値とに交互に切換えら
れて、低域平均値計算回路11Lに入力される。低域平
均値計算回路11Lで求められた平均値は、アナログ/
デジタル変換器14Lにおいてスカラー量子化されて、
前記出力選択回路18bに入力される。
【0141】また、前記入力信号から成る入力ベクトル
↑xL1,↑xL2,…に対して、内積値を演算する低
域内積値計算回路12Lは、コードワード数φ(φ=
1,2,…,Φ)に対応した個数だけ設けられる内積値
計算部RLφを備えて構成されており、各内積値計算部
RLφは、コード成分に対応したキャパシタと、積和演
算を行うためのアンプとを備えて構成されている。
【0142】各内積値計算部RLφからの出力は、制御
回路45Lによって前記入力ベクトル反転選択回路41
Lと連動して制御される反転比較回路42Lにおいて、
非反転値と反転値とが相互に比較され、大きい方の値が
低域最大内積値検出回路13Lに入力される。この低域
最大内積値検出回路13Lの最大入力検出回路21Lか
らは、前記各内積値計算部RLφに対応した出力ライン
YLφのうち、最大値となったチャネルのみにハイレベ
ルの出力が導出され、低域インデックス符号化回路16
Lにおいて、その出力が導出されたチャネルのインデッ
クスILが符号化されて、前記出力選択回路18bへ出
力される。また、このときの内積値が非反転値であるの
か、または反転値であるのかを表す前記インデックスI
Lの最上位ビットに対応する符号fLが、スイッチング
素子TLbφを介して出力選択回路18bに入力され
る。さらにまた、最大内積値となったチャネルの内積値
の計算結果に対応した電圧レベルが、スイッチング素子
TLφからアナログ/デジタル変換器15Lに入力され
て量子化された後、前記出力選択回路18bに入力され
る。
【0143】出力選択回路18bは、高域ベクトル量子
化部46のアナログ/デジタル変換器14からの高域平
均値μの量子化符号と、アナログ/デジタル変換器15
からの高域最大内積値Pの絶対値の量子化符号および高
域最大内積値検出回路13bからの高域最大内積値Pの
符号fbと、高域インデックス符号化回路16bからの
インデックスIと、比較回路17からのフラグfとを取
込み、また低域ベクトル量子化回路44のアナログ/デ
ジタル変換器14Lからの低域平均値μLの量子化符号
と、アナログ/デジタル変換器15Lからの低域最大内
積値PLの絶対値の量子化符号および低域最大内積値検
出回路13Lからの低域最大内積値PLの符号fLと、
低域インデックス符号化回路16Lからのインデックス
ILとを取込み、図14および図15で示すように、前
記フラグfに応答して、前記符号データとして出力ライ
ン3へ選択的に出力する。
【0144】前記出力ライン3へ出力された符号データ
は、たとえば送信装置に与えられて伝送され、または記
録装置に与えられて記録される。したがって、受信装置
で受信され、または再生装置で再生された符号データ
は、まず、低域平均値μL、低域インデックスILおよ
び低域最大内積値PLから、低域圧縮処理単位ブロック
8毎に、平均値μを表す画像信号に復号化される。次
に、前記判定フラグfに対応して、該判定フラグfが1
であるときには、インデックスIおよび最大内積値Pか
ら前記圧縮処理単位ブロック7毎に、各画素の信号レベ
ルxkが復号化され、前記フラグfが0であるときに
は、前記平均値μによって信号レベルxkが復号化され
る。復号化された各信号レベルxkは、復元すべき画像
上の所定の位置に順次配列されてゆき、復号画像が作成
される。
【0145】なお、前記出力選択回路18bは、前記平
均値μと、その平均値μから求められた平均値μL、イ
ンデックスIL、最大内積値PLおよび最大内積値符号
fLとを必要に応じて選択的に出力するようにしてもよ
い。すなわち、たとえば復号側の構成を簡略化したいと
きには平均値μを伝送するようにし、復号側が平均値分
離正規化ベクトル量子化された低域成分の復号可能な構
成であるときには、前記平均値μL、インデックスI
L、最大内積値PLおよび最大内積値符号fLを出力す
るようにしてもよい。
【0146】図14および図15は、上述のように構成
された画像圧縮装置1bの圧縮動作を説明するためのフ
ローチャートである。図14は、高域ベクトル量子化部
46の動作を示し、この動作は前述の図4で示す前記画
像圧縮装置1の全体の動作に類似しており、対応する部
分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0147】高域ベクトル量子化部46では、ステップ
β1において求められた参照符γ2で示すような平均値
μから、前記式18で示すようにコード成分キャパシタ
Hik(i=1〜32,k=1〜36)の実装にあたっ
ての量子化誤差に対応した補正値が、参照符γ6bで示
すように求められる。ステップβ3bでは、各コードワ
ード↑C1〜↑C32のそれぞれと、入力信号↑xとの
内積値が計算されるとともに、その計算結果が前記補正
値で補償されて、内積値(↑X,↑Ci)が求められ
る。
【0148】ステップβ7bでは、前記内積値(↑X,
↑Ci)の極性が反転されて、その反転値と非反転値と
が相互に比較され、こうして各コードワード↑C1〜↑
C32に対する入力信号↑xの内積値絶対値|(↑X,
↑Ci)|が求められる。ステップβ4では、最大内積
値Pと、そのインデックスIとが求められる。ステップ
β5では、前記最大内積値Pが閾値Vth1と比較さ
れ、その比較結果に対応して、判定フラグfがセットま
たはリセットされる。
【0149】ステップβ6bでは、前記判定フラグfに
応答して、参照符γ5bで示すように、36画素当り、
判定フラグfが1であるときには、たとえば1ビットの
該判定フラグfに5ビットのインデックスI、3ビット
の最大内積値の量子化符号および1ビットの最大内積値
符号fbが併せて出力され、判定フラグfが0であると
きには、該判定フラグfのみが出力される。なお、前記
平均値μは、前述のように前記低域バッファ回路43に
よってサンプリングされて、低域ベクトル量子化回路4
4に、入力信号↑xLとして入力されてゆく。
【0150】図15は、低域ベクトル量子化回路44に
よる低域成分の圧縮動作を説明するためのフローチャー
トである。この動作は、前述の図14で示す動作に類似
し、対応する部分には、上位2桁が同一の参照符号に添
字Lを付して示す。前記低域バッファ回路43からは、
前記図10で示すように、各圧縮処理単位ブロック7の
平均値μが4ブロックずつ組合わせられた低域圧縮処理
単位ブロック8毎に、4次元の参照符γ1Lで示すよう
な入力信号↑xLが入力される。前記入力信号↑xL
は、たとえば256階調の分解能とされる。
【0151】ステップβ1Lでは、前記入力信号↑xL
の平均値μLが計算され、前記低域平均値計算回路11
Lからは参照符γ2Lで示すような平均値信号が出力さ
れる。
【0152】一方、内積値計算回路12Lには、各内積
値計算部RLφ(φ=32)において、正規化されたコ
ード成分キャパシタによって実現される参照符γ4Lで
示すような各コードワード↑CL1〜↑CL32が形成
されており、これらの各コードワード↑CL1〜↑CL
32と前記入力信号↑xLとの内積値が、内積値計算部
β3Lで計算され、その計算結果から、前記平均値μL
に基づいて参照符γ6Lで示すように作成された量子化
誤差の補正値が加算されて、内積値(↑XL,↑CL
φ)が計算される。
【0153】ステップβ7Lでは、前記ステップβ7b
と同様に、前記内積値(↑XL,↑CLφ)の極性が反
転され、その反転値と非反転値とが相互に比較されて、
内積値絶対値|(↑XL,↑CLφ)|が求められる。
ステップβ4Lでは、前記ステップβ4と同様に最大内
積値が検出され、その最大内積値PLとインデックスI
Lとが求められる。ステップβ6Lでは、参照符γ5L
で示すように、144画素当り、たとえば5ビットの平
均値μLと、5ビットのインデックスILと、4ビット
の最大内積値PLと、1ビットのその最大内積値の符号
fLとが出力される。
【0154】このように画像圧縮装置1bでは、各圧縮
処理単位ブロック7毎の平均値μも、低域圧縮処理単位
ブロック8毎に入力ベクトル↑xLとして取込み、平均
値分離正規化ベクトル量子化して出力するので、画質を
損なうことなく、平均値μのデータ量を圧縮することが
できる。すなわち、前記図4で示す例では、36画素当
り5ビットであったのに対して、この図15で示す例で
は、144画素当り15ビットとすることができる。
【0155】なお、上述の実施例では、平均値演算およ
び内積値演算などはアナログ回路で行われたけれども、
本発明の他の実施例として、入力された画像信号がアナ
ログ/デジタル変換された後に、デジタル回路によって
これらの演算が行われてもよい。また、最大入力検出回
路21には、上述の図3で示すような構成に限らず、た
とえば本件出願人が先に特願平7−125372号で種
々提案したような、他の構成が用いられてもよい。
【0156】
【発明の効果】請求項1または2の発明に係る画像圧縮
装置は、以上のように、画像信号を入力ベクトルとして
取込み、その入力ベクトルの各ベクトル成分から平均値
を減算して求めた各差成分ベクトルに最も近いコードワ
ードを検出し、前記平均値量子化符号、前記差成分ベ
クトルとコードワードとの最大内積値量子化符号およ
び前記コードワードの識別符号を出力する平均値分離正
規化ベクトル量子化法を用いる画像圧縮装置において、
前記最大内積値が予め定める閾値未満であるとき、すな
ち取り込まれた画像が比較的一様な画像であるときに
は、平均値の量子化符号および前記最大内積値が前記閾
値未満であることを示す判定フラグを出力するようにす
る。
【0157】それゆえ、取り込まれた画像がほぼ均一な
画面であるときには、前記最大内積値の量子化符号およ
び識別符号の出力を休止し、すべての符号を伝送または
記録する場合と比べて、主観的にほとんど差のない画像
を再現し、画像信号の劣化を抑えて、伝送や記録のため
のデータ量を極力低減することができる。
【0158】さらにまた、請求項3の発明に係る画像圧
縮装置は、以上のように、前記請求項の構成で得られ
た最大内積値の量子化符号および最大内積値となるコー
ドワードの識別符号を高域成分とし、各画像当りに占め
るデータ量が小さい平均値を、低域成分として予め定め
る周期毎に取込んで、さらに平均値分離正規化ベクトル
量子化する。
【0159】それゆえ、画質を損なうことなく、データ
量をさらに削減することができる。
【0160】また、請求項4の発明に係る画像圧縮装置
は、以上のように、前記平均値の量子化符号と、該平均
値をさらに平均値分離正規化ベクトル量子化して得られ
た低域平均値の量子化符号、低域最大内積値の量子化符
号および低域識別符号とを選択的に出力可能とする。
【0161】それゆえ、受信装置または再生装置などの
復号側が、平均値をさらに平均値分離正規化ベクトル量
子化した符号を復号可能な高度な構成であるのか否かに
対応して、圧縮方法を切換え可能とすることができる。
【0162】さらにまた、請求項5の発明に係る画像圧
縮装置は、以上のように、前記内積値計算部を、前記各
コードワードのコード成分に対応したキャパシタおよび
アンプから成るアナログ回路によって構成し、各コード
ワードに対する入力ベクトルの内積値に応じた電圧を前
記アンプから出力することを、各コードワード毎に対応
した該アナログ回路によって、アナログ信号のままで、
しかも各コードワード間で並列に処理する。
【0163】それゆえ、前記内積値計算をデジタル信号
処理で行う場合には、コードワード数を増加すると、演
算量が飛躍的に増加して、演算処理部に高い能力が要求
され、コストが嵩むとともに、消費電力量が増加するの
に対して、そのような問題を最小限に抑制することがで
きる。
【0164】また、請求項6の発明に係る画像圧縮装置
では、以上のように、前記キャパシタがコード成分を量
子化した容量比に形成され、これに対応して、量子化誤
差に対応した補償キャパシタをさらに備え、該補償キャ
パシタによって前記平均値との積値を補償値として前記
アンプに入力する。
【0165】それゆえ、集積回路化にあたって、プロセ
ス上の問題等による前記キャパシタの容量の対応すべき
コード成分に対する量子化誤差を補償することができ、
小さなキャパシタ面積で、高精度にコード成分を表現す
ることができる。
【0166】さらにまた、請求項7の発明に係る画像圧
縮装置は、以上のように、前記入力ベクトルの極性を反
転し、得られた反転値と非反転値とを選択的に切換えて
内積値計算を行い、計算結果の非反転値と反転値とを相
互に比較し、大きい方の値およびその符号を出力する。
【0167】それゆえ、入力ベクトルの極性を反転し、
得られた反転値と非反転値とからそれぞれ得られた内積
値は、コード成分の正負反転値と非反転値とのそれぞれ
と入力ベクトルとの内積値と等価となり、簡単な構成を
追加するだけで、キャパシタの実装面積を増加すること
なく、コードワードのインデックスを1ビット増加、す
なわちコードワード数を2倍にすることができる。
【0168】また、請求項8の発明に係る画像圧縮装置
では、以上のように、前記記憶部に記憶される各コード
ワードは、多数の入力画像信号に対応して得られた複数
の各学習ベクトルのうち、予め定める閾値以上のパワー
を備える学習ベクトルに選ばれる。
【0169】それゆえ、前記閾値未満のパワーであっ
て、圧縮処理単位ブロック内での画像の変化が小さいよ
うな学習用画像として不適切な画像から得られた学習ベ
クトルではなく、エッジなどを含む画像の変化の比較的
大きい学習用に適切な画像から得られた学習ベクトルの
みによってコードワードが構成されるので、前記記憶部
の記憶内容が不所望になまったものとなることなく、入
力される各種の画像信号に一致する可能性の高いコード
ワードを記憶しておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態の画像圧縮装置とそ
れに関連するイメージセンサとの電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図2】イメージセンサ上での圧縮処理単位ブロック内
の各画素の輝度レベルのベクトル成分としての読込順を
説明するための図である。
【図3】前記画像圧縮装置における最大内積値検出回路
内の最大入力検出回路の具体的構成を示す電気回路図で
ある。
【図4】前記画像圧縮装置の圧縮動作を説明するための
フローチャートである。
【図5】前記画像圧縮装置の圧縮にあたってのコードブ
ックの作成手順を説明するためのフローチャートであ
る。
【図6】前記コードブック作成時における多数の学習ベ
クトルからコードワードを求めるためのLBGアルゴリ
ズムの処理手順を説明するためのフローチャートであ
る。
【図7】前記LBGアルゴリズムにおけるコードブック
の初期設定を行うためのスプリッティングアルゴリズム
の考え方を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の第2の形態の画像圧縮装置とそ
れに関連するイメージセンサとの電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図9】本発明の実施の第3の形態の画像圧縮装置とそ
れに関連するイメージセンサとの電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図10】図9で示す画像圧縮装置におけるイメージセ
ンサ上での低域圧縮処理単位ブロック内の各圧縮処理単
位ブロックの平均値のベクトル成分としての読込順を説
明するための図である。
【図11】図9で示す画像圧縮装置において、図10で
示すように前記平均値のベクトル成分としての読込を行
う低域バッファ回路の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図12】前記図11で示す低域バッファ回路における
サンプルホールド回路の具体的構成を示す電気回路図で
ある。
【図13】図9で示す画像圧縮装置における低域ベクト
ル量子化回路の具体的構成を示すブロック図である。
【図14】図9で示す画像圧縮装置における高域成分の
圧縮動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】図9で示す画像圧縮装置における低域成分の
圧縮動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像圧縮装置 1a 画像圧縮装置 1b 画像圧縮装置 2 イメージセンサ 3 出力ライン 4 フォトダイオード 5 垂直転送CCD 6 水平転送CCD 7 圧縮処理単位ブロック 8 低域圧縮処理単位ブロック 11 平均値計算回路 11L 低域平均値計算回路 12 内積値計算回路(平均値分離部、記憶部、内積
値計算部) 12a 内積値計算回路(平均値分離部、記憶部、内積
値計算部) 12L 低域内積値計算回路(平均値分離部、記憶部、
内積値計算部) 13 最大内積値検出回路 13b 高域最大内積値検出回路 13L 低域最大内積値検出回路 14 アナログ/デジタル変換器(平均値量子化部) 14L アナログ/デジタル変換器(低域平均値量子化
部) 15 アナログ/デジタル変換器(ゲイン量子化部) 15L アナログ/デジタル変換器(低域ゲイン量子化
部) 16 インデックス符号化回路(ベクトル符号化部) 16b 高域インデックス符号化回路(ベクトル符号化
部) 16L 低域インデックス符号化回路(低域ベクトル符
号化部) 17 比較回路 18 出力選択回路(出力部) 18b 出力選択回路(出力部) 19 基準電圧源 21 最大入力検出回路 21L 最大入力検出回路 41 入力ベクトル反転選択回路(入力ベクトル反転
選択部) 41L 入力ベクトル反転選択回路(入力ベクトル反転
選択部) 42 反転比較回路(反転比較部) 42L 反転比較回路(反転比較部) 43 低域バッファ回路(低域バッファ) 44 低域ベクトル量子化回路(低域ベクトル量子化
部) 45 制御回路 45L 制御回路 46 高域ベクトル量子化部 H0k 単位キャパシタ Hik コード成分キャパシタ Hc 補償キャパシタ Ri 内積値計算部 Rai 内積値計算部 RLφ 低域内積値計算部 α 基本回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 雅之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−178670(JP,A) 特開 昭59−34781(JP,A) 特開 平6−164415(JP,A) 特開 平6−113277(JP,A) 特開 平2−69074(JP,A) 特開 平2−62167(JP,A) 特開 昭62−234424(JP,A) 特開 昭64−34066(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/24 - 7/68 H04N 1/41 - 1/419 H03M 7/00 - 7/50 INSPEC(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像信号を入力ベクトルとして取込み、そ
    の入力ベクトルの各ベクトル成分から平均値を分離した
    差成分ベクトルと、複数種類の画像信号から作成された
    各コードワードとの内積値を求め、前記平均値と最大内
    積値とをスカラー量子化する平均値分離正規化ベクトル
    量子化法を用いる画像圧縮装置において、 前記最大内積値が予め定める閾値以上であるときには前
    記平均値の量子化符号、最大内積値の量子化符号、最大
    内積値となるコードワードの識別符号および前記最大内
    積値が前記閾値以上であることを示す判定フラグを出力
    し、閾値未満であるときには前記平均値の量子化符号
    よび前記最大内積値が前記閾値未満であることを示す判
    定フラグを出力することを特徴とする画像圧縮装置。
  2. 【請求項2】画像信号を入力ベクトルとして取込み、そ
    の入力ベクトルの各ベクトル成分の平均値を計算する平
    均値計算部と、計算された平均値を前記入力ベクトルの
    各ベクトル成分から減算して差成分ベクトルを作成する
    平均値分離部と、複数種類の画像信号から作成された各
    学習ベクトルをコードワードとして記憶している記憶部
    と、前記差成分ベクトルと各コードワードとの内積値を
    求める内積値計算部と、前記各コードワードに対応した
    内積値が最大値となるコードワードを検出する最大内積
    値検出部とを備え、前記平均値の量子化符号、最大内積
    値の量子化符号および最大内積値となるコードワードの
    識別符号を出力する平均値分離正規化ベクトル量子化法
    を用いる画像圧縮装置において、 前記最大内積値が前記閾値以上であるときには前記各符
    および前記最大内積値が前記閾値以上であることを示
    す判定フラグを出力し、閾値未満であるときには前記平
    均値の量子化符号および前記最大内積値が前記閾値未満
    であることを示す判定フラグを出力する出力部を含むこ
    とを特徴とする画像圧縮装置。
  3. 【請求項3】前記平均値を予め定める周期毎に取込んで
    複数の圧縮処理単位ブロックによって構成される低域圧
    縮処理単位ブロック毎に低域ベクトルを作成する低域バ
    ッファと、 前記低域ベクトルを前記平均値分離正規化ベクトル量子
    化する低域ベクトル量子化部とを備え、 前記出力部は、前記平均値の量子化符号に代えて、低域
    平均値の量子化符号、低域最大内積値の量子化符号およ
    び低域最大内積値を与えるコードワードを識別するため
    の低域識別符号を出力することを特徴とする請求項2に
    記載の画像圧縮装置。
  4. 【請求項4】前記出力部は、前記平均値の量子化符号
    と、該平均値をさらに平均値分離正規化ベクトル量子化
    して得られた前記低域平均値の量子化符号、前記低域最
    大内積値の量子化符号および低域識別符号とを選択的に
    出力可能であることを特徴とする請求項3記載の画像圧
    縮装置。
  5. 【請求項5】前記内積値計算部は、前記各コードワード
    のコード成分に対応したキャパシタおよびアンプをそれ
    ぞれ備え、前記ベクトル成分に対応するレベルの画像信
    号がそれぞれ前記各キャパシタの一端に入力され、キャ
    パシタの他端が共通に前記アンプに接続されることによ
    って、各コードワードに対する入力ベクトルの内積値に
    応じた電圧を前記アンプから出力することを、各コード
    ワード毎に対応したアナログ回路によって並列で行うこ
    とを特徴とする請求項〜4のいずれかに記載の画像圧
    縮装置。
  6. 【請求項6】前記キャパシタは、コード成分を量子化し
    た容量比に形成され、 前記各内積値計算部はまた、量子化誤差に対応した補償
    キャパシタを備え、該補償キャパシタによって前記平均
    値との積値を補償値として前記アンプに入力することを
    特徴とする請求項5記載の画像圧縮装置。
  7. 【請求項7】前記入力ベクトルの極性を反転し、得られ
    た反転値と非反転値とを選択的に切換えて出力すること
    ができる入力ベクトル反転選択部と、 前記入力ベクトル反転選択部の切換動作に応答し、前記
    内積値の計算結果の非反転値と反転値とを相互に比較
    し、大きい方の値およびその符号を出力する反転比較部
    とをさらに備えることを特徴とする請求項6記載の画像
    圧縮装置。
  8. 【請求項8】前記各コードワードには、入力された画像
    信号に応答して得られた複数の各学習ベクトルのうち、
    予め定める閾値以上のパワーを備え、前記各圧縮処理単
    位ブロック内での画像の変化の大きい学習ベクトルが選
    ばれることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    の画像圧縮装置。
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